「仮想敵」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 仮想敵とは

2023-05-06

妙に絡んでくるトラバが鬱陶しかったし読み返すことも無いから消した

時間前の記事

ぼかして書くと勝手に補完して攻撃してくるの、本当に面倒

趣味のことをぼやいてたら、なら⚪︎ねば?煽りじゃなく⚪︎ねばいいのに、だと

自分人生疲れただとか過去に戻りたいなどとは一切書いてないのに、何をどう読んだのかは知らないが

病んでるんだなあと思ったし、自分関係ない仮想敵相手だなあとは思ったけど

からって不愉快なもんは不愉快だよ

2023-04-28

ツイートから性別を見抜くには

おはよう。

ブコメを読んでいて違和感が、何か妙だなという気持ちモヤモヤと渦巻いていた。

突然、理由がわかった。

そうだ、『独身女性』だという根拠がどこにもない!

スープストックトーキョー離乳食提供に大挙して独身女性クレームを入れたという話だ。

ブックマーカー根拠として挙げてるのが、このトゥゲッターまとめ。

スープストックトーキョーが離乳食の無料提供を発表し子供嫌いな人から批判殺到!『最悪』『うるさくなる』『一人客を無視してる』 ⇨しかし批判者の正体がキツいと話題に… - Togetter

この中には確かに沢山のクレーマーが現れるのだが、しかし実は、彼らが独身女性だと判断する証拠は一切出てこない。

子供部屋未使用おばさんだの、スープ羊水)のストックを腐らせた女性だの、無産様だのと、それっぽいイメージワードが並べられてる。

わたし最初読んだとき、なるほど批判者は当然独身女性なんだと思い込んでしまったが、しか根拠は一切ないのだ。無意識の色メガネをかけて読んでただけだった。

疑う姿勢で考え直せば、子供嫌いは男女ともにいるはずだと気付く。女性にばかり子供嫌いが偏る理由は何も思いつかない。動物のメスに高確率子供嫌いが生まれるなら、むしろ種族は滅ぶだろうに。理屈に合わないぞ。

確認の為に数人のツイッターに潜ってみたが…… わたしには女性だと断ずる事は出来なかった。

先週、ブクマカの皆さんはとある増田を「ツイートから性別を決めつけてる」と一蹴していた。

でもそんなブクマカさん達には、ツイートから性別判断する異能が身についてるらしい。

本当にそんなこと可能なのか? よければコツを教えてほしいね

異能の正体が単なる決めつけだとしたら、新たな疑問が湧く。

どうして仮想敵女性にするのだろうか。ひがむ主体は、おじさんとか、弱者男性とか色々なペルソナがあり得るのに。なぜ独身女性に設定したんだろう——女性が憎いとかか?

再びトゥゲッターまとめを目を皿のようにして見直したが、女性が憎まれてる証拠もまた、見つからなかった。

2023-04-23

anond:20230421205241

仮想敵をつくって文句を言い合う事で連帯感を生むってやつなんじゃないの?

あわないひとにはあわないのかもね

2023-04-21

自分脳内世間様とか上司とか仮想敵をいっぱい飼ってるタイプの方いるけど

正気を保てるのすごいなって思う

2023-03-29

佐々木おっちゃんと濱口のおいちゃんが「左翼右翼プーチンロシア大日本帝国になぞらえないw」と的外れなことを言って失笑を買われてる。

[B! ロシア] 佐々木俊尚 on Twitter: "プーチンロシア大日本帝国になぞらえる議論がなぜ右からも左からも出てこないのか。納得感あり。/サヨクウヨクウクライナジレンマ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳) https://t.co/7M64YmKJyv" https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/sasakitoshinao/status/1640490883811246080

彼らは「都合が悪いから誰も指摘しないw」と笑うことはしても、彼らが「プーチンロシア戦争大日本帝国戦争と同じ」と主張することはないんだよな。どうせなら「誰も言わないけど俺はこう主張する」って書いてほしいけど、「誰も指摘しない」で終わらせるってことはその主張はその程度のどうでもいい内容だったということでしかない。

 

彼らが仮想敵にしてそうなリベラル左翼、その代表メディア朝日だけでも、プーチンロシア戦争日本戦争類似指摘記事ちゃんと出てくる

 

今は政治も「変動相場制」 五百旗頭真氏が問う、動乱の中の安全保障朝日新聞デジタル www.asahi.com/articles/ASQ7M44QZQ7HUTFK00M.html

ロシアの侵攻の図式、かつての日本とうり二つ 盧溝橋事件の教訓とは [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル www.asahi.com/articles/ASQ764JDQQ73USPT00D.html

権力に自ら服従したとき プーチンの「大本営発表」がやって来る:朝日新聞デジタル www.asahi.com/articles/ASQ675KMVQ5TUPQJ00D.html

ウクライナ危機、各国なぜ「戦争」と呼ばず 昔の日本に重なるロシア朝日新聞デジタル www.asahi.com/articles/ASQ5C4K1RQ5BUTIL01Q.html

(交論)憲法平和主義 山室信一さん、松元雅和さん:朝日新聞デジタル

www.asahi.com/articles/DA3S15280549.html

 

1931年満州事変から満洲国建国、6年後に泥沼の日中戦争開戦して、1941年日米戦争開戦。

2014年クリミア侵攻から傀儡国家独立ロシア併合に続いて8年後の2022年ウクライナ戦争開戦。泥沼化で今後の世界大戦勃発への恐怖。

こんなことちょっと近代に興味があればだれでも思いつく。

 

あと昔はこういうの「マスコミが言わない」「マスコミが報じない」って枕詞で広まってたけど、SNS言論バトルがメインの今は「左翼右翼も言わない」「右も左も無視する」という形容詞トレンドになってるんだなって思った。

 

マスコミが報じないとは 一般の人気・最新記事を集めました - はてな https://d.hatena.ne.jp/keyword/%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%81%8C%E5%A0%B1%E3%81%98%E3%81%AA%E3%81%84

2023-03-28

弱者男性保守流れる気持ちちょっとわかった

40代男。妻子あり。転職活動にまつわる様々で日々へとへとになっているある日、駅前立憲民主党女性議員演説をしていた。僕が見たときには先輩と思しき男性議員マイクを持ってこんなことを話していた。

 

「**議員自身も一人の子を育てるお母さんです」

女性差別される、報われない、この社会を変えていかなければならない」

「LGBTQへの理解を進めて、多様性のある社会を実現していくために、今こそ**議員のような人が……」

 

直感的に、ほとんど本能的に「こいつ嫌いだな」と感じた。女性であり、多様性を訴える新人議員仮想敵は当然ヘテロ男性である自分のような層だ。「あなたたち、どきなさい。あなたたち男性が、不当に私たち権利を侵している」。そんなことを言われたように感じたんだろう。もちろん、ちょっと冷静になれば若手議員の訴えるのは社会の変革であって、自分のような個人攻撃しているのではないことくらいわかる。だけどその時は疲れていて、「女性である」というラベルを全面に出して演説されると直感的に「あなたたち男性が悪い」と攻撃されているような気分になった。

「こいつ嫌いだな」と感じた自分がすごく嫌だった。自分リベラルを自認する人間だし自民一強が続くのはどうかと思っている。にも関わらず、「なんかこいつ嫌い」と感じたのは、一つには自分が疲れていたからだろう。

転職活動でへとへとだった。前の会社を納得のいかない理由解雇され、行き場のない怒りを毎日感じながら転職活動をしている。資格取得のために勉強しているが、家には居場所がないので図書館ファミレス転々としながら勉強している。家族からの目も冷たい気がする。気づかないふりをしている。そんな中で↑のような演説を聞いた。「お前ら男性のせいで私たち女性が苦しんでいる」と言われて「いやいや、俺は既得権益層ではないよ」「弱者はむしろ今の僕だよ」と感じる。自分も軽度だが障害を抱える人間だ。しか自分はそのことを声高に人に言ったり訴えたりしない。そういう「自負」があるから逆に、マイノリティであるというラベルを声高に訴えるあの新人議員言葉に過敏に反応してしまったんだろう。

応援の先輩議員からマイクを渡されて挨拶する新人議員言葉は本当にたどたどしくて、「まだまだ勉強中ですが」「これからの私ですが」のようなことばかり言っていた。なら勉強が終わってから選挙に出て来い。……とは思わないようにした。

こんな簡単対立とか断絶って生まれるんだな、ちょっと疲れてたってだけでこんなふうに感じてしまうんだから、本当に「自分こそ弱者だ」「報われていない」と感じている人たちからすれば、あの新人議員は凄まじい憎悪対象になるだろうな。「あいつこそ俺のパイを奪おうとしている悪だ」--。

そんなことを考えた。

2023-03-19

anond:20230319210058

支離滅裂というか何の関係もないことを滔々と語っているあたり、仮想敵しか目を向けていないのがわかる

病院行けとか俺には関係なさそうだし

2023-03-08

自由律俳句とかピカソキュビズムだとかを冗談混じりに何が良いんだか分からん!笑って言う事はあっても、マジトーンで言ったら鼻白まれるとと思う。実際よく分かっていなくても、無知無学の開き直りだと思われる事を避けて言わない人が多い。恐らく。

無知事実であったとして、「解像度」が低いんだね、可哀想……とかウエメセで言われたら腹が立つと思う。そんな仮想敵に対する反論として、そもそも知識を積んだ所で「本当の良さ」なるもの理解した事になるのかという疑問がある。

形而下において宿される美なるもの存在するかどうか、みたいな話は言葉遊び脳科学問題になるだろうし、神様しかからないので置いておく。

例に挙げたものであれば、既存様式から逸脱して新しい価値提供した、という部分による評価が大きい。多分。しかし、新しい様式提示した「から良い」というのは、「けど普通」にも「けどダメ」にも転じる恣意的結論になる気がする。理由を積み重ねても、結局一番大事物差しの部分が存在しない。

車なら速い、燃費が良い、安いだとかの評価軸がはっきりしているし、それはかなり客観的指標だと思う。むしろいから良い、オイルを撒き散らすから良いだとかいった価値の転倒もあるけれど。実用性へ逆張り無駄を愛する趣味の心か。何であれかなり曖昧恣意的な軸だ。

逸脱したもの価値に話を戻すと、恣意的とは言ったが、固有性というのは理屈抜きで人間が素朴に価値を感じる所だと思う。特別オンリーワン。そりゃ魅力的だ。

素人デタラメに描いた絵も一見固有のものに思えるけど、「素人落書き」で一括りにされてしまう。型は嵌らなければ破れない。既存様式を踏まえつつ、そこから逸脱するバランスを巧く保つの作品の良さなのかもしれない。でもそのバランスっていうのも結局個々人の感覚に頼った判断にならないだろうか。

ピカソなら本当は既存様式に則った絵も滅茶苦茶上手かったが、敢えて自分作風を追求したという話も有名だ。しかし、その背景を踏まえた上で作品を鑑賞する態度は一つに絞られる訳ではない。目につかない裏地にこだわったポールスミスジャケットを粋と思うか。「情報を食べずに目の前のものと向き合え」と思うか。

大衆娯楽を消費するような受け身ではなく、知識を詰み能動的に作品の細部を吟味した上でも、ほーん。で?となる可能性はあると思う。これこれこういう理由でこの作品特別なんだな、そりゃスゴイ。それはそれとして、私の琴線には触れない。という事はあり得るだろう。それを以て「センスが無い」とか言われたら手が出そうな気がする。

ただ、知識をつけて見え方が変わった実体験はままある。ミーハーアイテム化してるので上で挙げたものと同列に語るのもアレかもしれないが、マルジェラ足袋ブーツなんかは最たるものだ。変な靴と思っていたけど、今はかっこよく見える。見慣れただけなのか。ブランドに惑わされ、情報を貪り食っているのか。他の靴と見比べた時の逸脱した独自性や、既存のモノの組み合わせからまれる斬新さがある「から良い」と、知識が「正しく」導いたのか。あるいは、シルエットの美や服との調和といった「本当の良さ」が備わっており、色んな靴を見比べた経験によってそれを「正しく」受信する身体になったのか。そこの所ははっきり言って分からない。そういった区別について、明確な根拠は無いながらも確信を持っている(と思い込んでいる)人間こそが違いの分かる人間なのかもしれない。ただその区別言葉に起こせないのならば、解像度って何ですのという話で。

2023-02-24

日本人ウクライナ戦争で初めて本当の戦争を目の当たりにしてる気がする

思えば対アメリカ戦って相手がまだ冷静というか

侵略・略奪をしようとしてなかった中での敗戦だったからかなり幸運だった

負けたら明らかにヤバそうと言う中で戦ったことってほぼ無いんじゃないか

モンゴル戦くらい?

戦争反対スタンスを取る人ですらウクライナ降伏するべきと言ってる人は少ない印象

日本はどうしても仮想敵として昔のアメリカを考えてしまってると思うが

もっとロシア中国仮想敵イメージして考えた方が良いんじゃないかと思う、国民レベル

から先制攻撃しろというわけではないけど

2023-02-17

anond:20230217152508

とりあえず落ち着け

誰がフェミニストと名乗ったのか

この話の源流はフェミうんぬんは遠い存在

勝手に思い込んで勝手仮想敵つくって勝手に話を大きくしているのは普通に恥ずかしいぞ

2023-02-08

外国で暴れて精神科に入れられたんだけど

なんか書いたけどクソ長いか外国精神科措置病棟が気になるやつは下までスクロールしてくれ。

入院に至るまで

お前らは精神科入院したことはあるか?俺は一回もなかった。でも精神科/心療内科に通院はしてた。俺はADHDから毎日ストラテラを飲まないと仕事にならない。ストラテラは処方薬だから医者に行かねば貰えない。毎回医院に行って1分話して処方箋貰って金払うだけ。

ある時、俺は海外一身上の都合引っ越した。医療制度というのは国毎に大幅な差異がある。引っ越した先の国では生憎ストラテラは18歳以下のみの保険適用だった。やっとのことで見つけたクリニックの先生は、ビバンセを勧めてきた。言うには最新の作用機序リタリンよりOD不安もない。そして保険適用。かつてコンサータがまるで駄目な方にしか効かなくて3日でやめた記憶もあったものの、軽い気持ちスイッチしてしまった。

ADHDにはニ種類の薬がある、と俺は思ってる。集中力を高める薬と、気が逸れにくくする薬である。似たような響きだがまるで逆だ。後者が俺の相棒であるストラテラ、前者はコンサータ(どちらも先発名)。コンサータは薬というと聞こえはいいが、どちらかといえばヤクと読むべき、ほぼ覚醒剤である。もちろん患者が薬物依存になるとまずいので、徐放剤といってガツンとキメないように調整はされている。先生の勧めてきたビバンセもこの覚醒剤サイドで、違いといえば覚醒剤原料が体内で覚醒剤に変わるというところであるビタミンAじゃなくてカロチンなのかくらいに俺は認識していた。間違ってたら教えて。

そうして薬をビバンセに変えたら途端に寝れなくなった。初日なんて考えてるだけで夜が明けた。今思えば当たり前で、覚醒剤なんだから眠れなくなるのは当然だ。でも俺は一日の睡眠が減っても活動できると喜んでいた。季節は夏。高緯度の日照も相まってたいそう便利だった。

しかし季節が進むにつれ、困ったことが出てきた。まとまって考えることができないのである仕事の都合上ゆっくり腰を据えて考えられないのは致命的だ。家族にも最近まるで話ができないと呆れられている。俺は薬が足りないのだろうと考えた。先生相談して薬は一日40mgから徐々に増え、ついには120mgまで達した。高緯度では夏昼が長いかわりに冬がとことん暗い。俺史上で最悪の冬が迫っていた。

冬になると俺の考えはいよいよまとまらず、出前一つ頼むにも1時間かかるレベルになっていた。仕事でも当然頭は微塵も回らない。上司は進捗の無さに苛立ちを隠せず、俺は完全に途方に暮れていた。家族心配してるものの俺にも全く見当がつかない。しっかり薬を飲んでるのに…俺は焦って更に薬を飲んだ。そうして寝室に籠もって考えると、ふと人生とは詰んでいる気がしてきた。人生とは詰んでるから人生は詰んでるのだ!ただの循環論法小泉進次郎も逃げ出すくらいのアホくさい"証明"だが、当時の俺にはQEDと思えた。そして俺は一切の社会活動をやめた。

俺は恐怖に怯えて布団にこもる。世界は詰んでるから何をすべきかわからない。俺は何日も何週も寝てないように感じた。もはや家族もこの世界を詰ませた陰謀一角に違いない。俺は家族の一人をその首謀者と断定し、他の家族と俺は囚われているか処分しなければならないと画策した。幸いこの企てはすんでのところで失敗し、家族は俺を行きつけの精神科に連れて行った。そこでも俺は先生に向かっていか家族が俺の世界ダメにしたか語った。診断は統合失調症、なんか薬を処方されて俺はそれを飲まざるを得なかった。そして俺は意識を失った。

意識を取り戻すと俺は大変なことに気づいた。家族は俺を陥れるのに成功し、完全に俺は世界から分断されてしまった!行動するのは今だ、そう思った俺は誰かに家族陰謀告白するたった5,6行のメールを2時間かけてしたためて、覚悟を決めて救急車を呼んだ。俺はこの内容を見せて告発するんだ。しばらくして警察が家に来た。俺はぱっと玄関に出た。あれ、俺は鍵かけて閉じ込められてたんじゃなかったのか?それに警察?でも俺が家族に嵌められてることを説明するには誰でもいいか。そう思い俺は警察官についていった。本当は俺が傷害罪犯人っぽいか警察署に連れて行かれたんだけど、俺は家族が悪いと信じて決めつけている。警察官も通訳挟んでもまるで話が通じない東洋人にさじを投げたのか、救急車措置入院と相成った。

入院

救急車外国っぽい青いライトを光らせて夜の山道をひた走る。救急車に本人として乗るのに怪我一つしてないのは不思議なもんだなと、妙に冷静なつもりの俺は思っていた。どれくらい走ったか救急車は薄暗い建物の前に止まった。俺は促されるとおり建物に入った。石造りの古い建物で、照明もロクにない薄暗い廊下を右に折れて、15人位入りそうなでかい部屋に通された。巨大な机の向こうに何人か人がいて、書類に何通かサインさせられた。正直何喋ってるのか全然わかんなかった。部屋が暗かったのか、その人たちは顔だけ真っ黒に塗りつぶしたように見えた。その後は夜も遅かったこともあり、すぐ相部屋の寝室に通された。枕元にはスーパーで一番安い炭酸水ボトルが置かれていた。一杯だけ飲んで徐々にせり上がってくる不安に蓋をした。途中同房の人にトイレ場所を聞いたところ、寝ているように見えたもののすぐ教えてくれた。でも何言ってるか分かんなかったか自分で探した。

次の日起きて俺は焦っていた。なんで精神科入院してるんだ…言ってる意味が全く分からないと思うが、マジで焦っていた。

朝起きたら何もすることはない。みんなおもむろにロビーに出たり朝飯を食べている。それがまず気に食わない。生産的ではない気がする。周りのやつの目が全部死んでるように見える。ここにいたら俺は終わりだと思った。なんのことはない、家族仮想敵に仕立ててたのが精神科になっただけだ。なんだけど、俺は自分危機的状況に最悪なリアクションを取った。錯乱だ。

まずはでかい声を出して職員を探した。しかしまるで相手にされない。そのまま逃げようと思って大声を出しながら雪の上を素足で走った。しかし、精神科だけに柵がある。逃げ場はなさそうだ。少しだけの理性で俺は柵をよじ登るのを諦めて戻った。すると職員が騒ぎを聞きつけて何人か集まってきた。外に出れるチャンスか?俺は必死自分はまともだからここから出せと迫った。しか職員はつれない態度ですぐ俺を元のロビーに戻して対応をやめようとする。なるほど、騒ぎを大きくすればするほど対応する職員も増えるんだな。それを学習した俺は更に声を荒らげて職員を捕まえた。

彼は俺にこういった。あなたがまともなら、それでいいじゃないですか。俺は焦った、こいつはこのまま話を終わらせようとしている。逆を言えばいいのか?そう思って俺は自分サイコパスから危険から病院から追放したほうがいいと逆張りしてみた。そうすると職員サイコパスかどうかは血液検査しないと分かんないですねと返してきた。んなわけないだろ、その時の俺ですら分かった。分かったが、検査を受けないと何も変わらない気もしていた。なので必死サイコパスだね俺は危ないねと話を合わせ、とうとう採血までされるに至った。

しかしどうだろう、検査が終わったら彼は、はい用済みと言わんばかりに俺をロビーに戻すではないか。これまでの会話で勝手検査=退院と思い込んでいた俺は完全に頭にきて、いよいよ本気で暴れた。そうすると複数職員外国語で(当たり前だ)何か言いながら迫ってきた。それがちょうど進撃の巨人普通巨人みたいに見えた俺は恐ろしくて走って逃げた。ロビーから裏の通路を通って行き着く先は袋小路。ドアが閉められたとき、俺はそのドアにドアノブがない事に気がついた。

入った部屋は6畳くらいで、日本人感覚で言えば十分な広さだった。床はリノリウム、壁はクリーム色一色で、はめ込みの厚い窓が冬の寒々しい景色を切り取っていた。部屋には唯一つベッドが置いてあった。退院するために暴れてたのに閉鎖病棟に入れられるだって冗談じゃない。俺はドアをバンバン叩くがまるで開けてもらえなさそうだ。覗き窓からゴミを見るような職員の顔がちらりと見える。次に俺は窓を開けようとした。割ろうとも思ってこちらも叩くがなかなか頑丈でヒビひとつ入らない。この時点で俺は寝たら廃人になると思い込んでいた。ここ10日寝てない(体感から、寝たらパソコンRAMのように頭に入ってる記憶知識知恵すべてが失われ廃人になるに違いないと。しかし体は完全に疲労困憊していた。トイレに行きたいが行かせてくれる気配もまるでない。いよいよ俺は錯乱して部屋の中で小用を足した。これがもしかたら窓の外から目に止まり救出されるのではと思ったが、あとから思えばもし見えたとて重度の精神病患者が暴れてるようにしか見えないだろう。ともかく俺は疲れ果てて寝落ちした。

どれほど寝ただろうか、気がついたら閉鎖病棟に寝ていた。さっきの部屋だ。少なくとも廃人というには認知能力記憶連続性は失われてなさそうだった。あと、漏らして寝たはずなのに服やシーツは取り替えられていた。それには少なくとも満足した。

しかし俺はあまりの空腹と便意ですぐ耐えられなくなった。部屋は暗く時間も何日たったのかすら分からない。とはいえ2大欲求が充たされないことには始まらない。俺は再度ドアを叩いた。しかし飯が全く出されない。トイレも連れて行ってはもらえない。刑務所の部屋にはトイレがついてると聞いたことがあるが、この部屋はベッドしかない。ドアをひたすら叩いてようやく職員から得られたものは、おまるですらない用を足すお椀であった。このとき俺は完全に人権を失ってることを理解した。その後しばらくして食事も与えられた。ツナと冷たいジャガイモを混ぜた犬のエサレベルのもので、俺はさら人権がないと思って涙をこぼして食べた。こっちはよくよく考えると、実はただのメシマズな賄いだったのかもしれない。ともかく起きた日は俺の人生でも指折りの人権のない日だった。

次の日俺はまたトイレ交渉をしてみた。ダメ元だ。しかしあっさり外のトイレに連れて行ってもらえた。人は一度酷く当たられると、多少でもマシな扱いをされた時いいことをしてもらったのではと勘違いする。その時の俺はまさにそれで、トイレに行けただけで感謝した。同時にトイレに行けない可能性に恐怖した。何も口答えする気がなくなった。そしてその日はパンバターだけ食ってたまにトイレに出て終わった。

次の日は更に良くなった。部屋の扉を常に開きっぱなしになるように、食事も他の患者たちと取るようになった。もちろん俺はクワイエットルームに逆戻りしたくないから何も口答えはせず唯々諾々と従った。病棟全体には10人ほど入院していた。そのうち数人から閉鎖室に入れられるなんて可哀想にと同情されてしまった。そうして開かれた閉鎖部屋に何日いただろうか、ほどなくして相部屋に移された。

相部屋の相手はまともな学生さんに見えた。挨拶もするし自己紹介もしてくれた。ただ、虚空に向けて話し出すときと、段ボール箱ラジオと称して実際には携帯音楽を鳴らすときだけはヤバい奴だと思った。実際彼は軽症なのか、一週間ほどで退院していった。他の患者は古株そうに見えた。分かんないけど。常に冷蔵庫自分の食い物を入れては食べてるおばあちゃん、常に食洗機を回すおばあちゃん、常に電話してるトルコ人の女、2chにいそうな青年偶数日はクレオパトラ級のゴリゴリメイク奇数日はサロペットの地味子になる女の子、みんなそれ相応に精神を患ってそうに見えた。

部屋から出られるとはいえ閉鎖病棟自分のいる階から外には出られない。と言っても中で暮らしていくのは暇な事以外何も不自由はなかった。朝昼晩三食食事は出るし、キッチンで持ち込みの食事を作るのも自由だ。途中から家族文明IT機器を持ち込んでもらってからは暇潰しも簡単だった。社会に触れるのは怖かったから、オフラインゲームだけを黙々と遊んだゲーム時間を埋める作業か、あるいは順序立てて行動する訓練のように思えた。ゲームでもいいから何か進捗がないと人間としての価値がなくなるような切迫感を感じてプレイし続けた。

夜は就寝時間があり、あまり遅くまで起きていると当直の人にハロペリドールを飲まされた。すごく頭が鈍くなって好みではなかったが、あの部屋に戻りたくはないから諦めて飲まざるを得ない。

先に書いた通り閉鎖病棟から俺は一歩も出られなかった。当たり前に聞こえるけど、俺だけ外出が禁止されていた。他の患者たちは毎日午後一時くらいにお散歩に出かけていた。たまには俺も外に出たいと思って参加していいか職員に尋ねたが、あなたズボンと靴がないんですと残念そうにみな口を揃えた。自分の足で歩いて入院したのにズボンと靴が無いことがあるだろうか?しかし何度聞いても埒が明かないので、ズボンと靴は汚れて捨てられたのだろうと解釈した。家族に頼んでズボンと靴を差し入れしてもらった。そうしてズボンと靴が揃ってもなんやかんやと言い訳して外に出れず、入院して2週間たちようやく外に出ることができた。

散歩病棟の唯一外に出る玄関職員が開けて、その引率でぞろぞろと歩いてついていく。まず、俺が最初にいた病棟を通った。驚いたことに、この病棟は外の道路からなんの障害もなく行き来できるようだ。柵があって出られないと思っていたが、反対側は正面の入口に繋がっていた。はじめにもう少し理性があったら閉鎖病棟に連れて行かれなかったのにと思う反面、理性がないか入院したわけだし、あの錯乱状態で外に出たら車にはねられてそうだなとも思った。

この散歩想像していたものよりずっと大規模だった。30分から時間精神病院の周りの住宅街を黙々と歩いて回る。歩き電子タバコに歩き火タバコで吸い殻を投げる精神病患者達に近隣住民から苦情は来ないのか、非喫煙者としてはヒヤヒヤする。患者同士しゃべりながら歩いていて、小学校遠足くらい伸びた列を定期的に立て直す。そしてなぜおばあちゃん冷蔵庫食品を蓄えてるかも分かった。多分自分スーパーに買い物に行ってるのだ。そうなってくると家なんだか閉鎖病棟なんだかよく分からない。散歩で外の空気を吸えるのは嬉しいが、また俺はここにいたら駄目になると思った。今度こそ話で退院に持ち込まねばならない。

職員はのらりくらり退院の話を誤魔化し続け、医師の診察もろくになく、どうなってるのかと思い始めた、入院一ヶ月後。小原ブラス似の職員の引率で卓球テーブルサッカー遊んだ帰りに唐突に俺は数日後の退院が告げられた。退院する支度中に、その職員が「あ~ここにあったわ〜」みたいな猿芝居をしながらロッカーから俺のズボンと靴を出してきたが、既に俺にはツッコミを入れる気力は残されて無かった。彼らからしてみたら、話の通じない患者にどうやって秩序を与えるか、自分の気が狂わないか考えた結果がその猿芝居なんだろう。

そうして退院して数ヶ月はものすごく不安で仕方なくどうなるかと思ったけどその後はすっかり元通りになった。相変わらずのADHD、薬を飲まねば仕事にはならない。先生も上手いことストラテラ保険で落ちるようにしてくれた。ビバンセは少なくとも依存性は無かったようで、リタリン系の薬を飲みたいとも思えない。元々飲んでキマってた訳では無いからかもしれない。そのあとめちゃくちゃ面倒なことになったんだけどそこは割愛勝手に敵に仕立てて迷惑一方的にかけたのに見捨てない家族には感謝言葉しかない。

まとめ

2023-02-07

anond:20230207131306

俺はお前のことを言ってないぞ。あくまでも俺の会社のある人のことを言ってる。

お前は何だ?俺という増田仮想敵として叩いて発狂しているだけだろう?

2023-01-29

マッチングアプリ婚活の女だけを叩くその口で、今度は「シンママ限定チアプに苦言する女」を叩くミソジニスト

が、可視化されまくっててガチヤバい

5chやミソジニスト系まとめなんかは特に顕著だけどはてなヤバい

https://anond.hatelabo.jp/20230128133630

常日頃マッチングアプリ女や婚活女やパパ活女叩きといった「彼女らに絡む欲望にまみれた参加者男の存在を棚上げした、欲望を持ってそうな女性攻撃」娯楽に興じる男性論客スレ男性管理人による女叩きまとめサイトが、こぞってこのアプリに寛容な口ぶりなのがホラーであり危険性の証明になってる。

「こういう団体が足を引っ張ってるから真の弱者女性の救済が滞るのだー」とさも女性の味方ヅラしてColabo関係者嫌がらせをする正義マンと同じ臭いがする。

  

前澤友作氏が即日配信停止したのも(彼の是非はさておき、その判断の速さには素直に感嘆している)、

苦言する女性陣ではなく、彼女らが訴える危機感や実際の犯罪事例を丸無視して「おおおおおおおおおおお男を女児狙いの児童虐待性犯罪者と決めつけるナァだっだだだ男性差別うううううう」と露骨に噴き上がる男性陣の“応援”“援護射撃”を受けて戦慄したからじゃないかとさえ勘ぐってしまう。

少なくとも今回の件では「女性の声によって社会が変えさせられてしまった」事に対する嫌悪感を持つ男性も多いよね。だっていつものことだもの。毎度毎度ソースを出すのも面倒なくらい。

 

 

 

 

まぁ事実マッチングアプリ婚活女叩き男さんが一斉に擁護に回る程度には、「シンママ限定アプリ」って女性欲望対象としてしか認識できない恋愛嫌悪差別主義男性にはベリーイージーで嬉しいサービスだよね。

ヤリチン既婚偽装クズでもネットで女叩きばかりして溜飲を下げるインセルクズでも、

男は女に一方的優位性を持つことでオスとして男性性を自己実現する→それができないなら女と関わる意味はない

という価値観共通していて変わらない。

まり己の立場の強さを誇示するため、それで男としての救いを得る道具として女を消費したいという願望。

大体の恋愛嫌いで小児性愛の傾向がある自称弱者男性は、女性支配所有で己の男性性を救済したいので「僕のオス性を救済しろ」と迫るが今の御時世よほど弱っている女性しか思い通りになってくれないので、ガチメンヘラ物理的に大人支配されるしかない女児対象を向けていくという構造

中には婚活女を初めから強烈な弱みを持っている弱い立場と見下して(売れ残り年齢制限下で婚期を逃して焦ってる)自由恋愛などよりもずっと男性優位に進められるフィールドだと高をくくって婚活現場に参入するクズ婚活男も信じられないかもしれないが実在する。

「僕は若くて金がない頃、若い女相手されなかったので、金を持った今、婚期を逃して焦ってる女どもにわざと申し込んでわざと振ることで復讐をしたい」と馬鹿正直に伝えて入会を断られた男もいる。

さすがに少数ではあるが、世の中には仮想敵女性への嫌がらせのためなら数十万円くらいなら投じても構わない男も実在するのだ。

実際に30以降の婚活は圧倒的に男性主導ではあるが、俗に言う売れ残り年齢ではあっても女性にとっての結婚は姓名も人生も何もかもが男性キャパ内で激変する重要イベントなので必死で譲れない条件を交渉してきて一方的支配欲が満たされず萎えしま男性もいる。

婚活男は婚活女と比べてあまり条件を言語化して出さない。

どいつもこいつも判を押したように「優しい人」の一行程度だが、それは異性に寛容なのではなく、女は皆勝手にヨメや母という役割に目覚める生き物だと十把一絡げに楽観して結婚後の2人の変化を具体的に想像しないから具体的な条件が出ないだけだと思う。

 

 

 

さて前置きが長くなったけど、そんな女性への一方的支配で己の男性性を満たして癒やされたい男にとってシングルマザー限定マッチングアプリというのは、通常の婚活よりも遥かに彼らの男のプライドをくすぐって悦ばせてくれる実に都合の良いものなのよね。

案外自立してて支配されにくい女性も多い一般婚活現場と違って、前澤友作氏の立ち上げたソレは明確に「経済的に困窮した極限状態女性だけを集めたさも貧困女救済っぽい建前のアプリ」だ。

だってそうだよね? 

経済的事情父親必要とする切実困窮シングルマザー以外に積極的恋活遊びを支援したらネグレクトの推奨や母親不信を誘発しかねないし、シングルファーザーなら多忙家事育児に手が回らないので母親業ができる女性を求める需要は多いけどシングルマザー男性家事育児業を本気で期待するケースは限りなく0に近いはず。現実問題そこで男とこじれて離婚したシンママは多いので。

ライトさを演出するため直接困窮女性と言わなくとも利用者はそっちに絞ってるも同然。

だとしたら

 

・こじらせ男の大好物、男より、独身女より圧倒的に立場が弱い女、それを生殺与奪の権を握った男が救済してあげるというストーリー投影しまくれる状況、これだけでも脳内男汁どぱどぱ。

女性視点では最初からアプローチしてきた男に我が子を人質に取られてるようなもの。女と恋愛が嫌いな男でも子供を起点にすれば確実に優位に立てる。そこにいる時点で恋愛婚活駆け引きでは最初から負けている。

・守るものがあるシングル親は基本的自分よりも子供目線で子供最優先でパートナーを探すため、露骨子供目当てのコミュ障小児趣味のミソ外道ムーブでも承認される・せざるを得ない可能性がそこそこある。

・ヤリモク男にとっても、既に男で痛い目にあって男なしで苦労しながら社会で生き抜いたシングルマザーなので騙してヤリ捨てる際の罪悪感が未婚女性相手より圧倒的に軽い。

などなどなど

健全臭いのする取引が横行することは間違いない。

 

 

要点は3つ

そもそもシングル親の婚活IBJ加盟の結婚相談所経由のアプリでも普通に問題なくできる。

再婚歴、子供ありなし、子供は同居してるか、離婚理由死別か生別か」この項目は絞り込めるし、それ以上の突っ込んだ情報は直接会って聞くことも可能。これで充分活動できるはず。

前澤友作のに限らず登録無料審査不要マッチングアプリはヤリモクか既婚男か冷やかしか詐欺師うごめく魔窟なんだから普通に結婚相談所に入会して担当アドバイザー二人三脚婚活しよう。

 

 

※「シングルマザー特に娘持ちには、明らかに不審な男が娘目当てで寄ってくる(娘は別居してると嘘をつくと去る)」「虐待の温床になる」という女性意見に対して、ノータイム逆張りして男を悪く言う男性差別主義者めだとか喚く奴は漏れなくドクズなので無視しよう。

性犯罪被害者ツイートノットオールメンなクソリプ飛ばし男性(俺様)へのフォロー接待強要する辻キャバクラ客と同じタイプ

 

 

※ていうかシングルマザーにろくに国が支援せず、養育費踏み倒しにも罰則がなくてゆるゆるだから困窮してるんじゃん。

前澤友作さんはこのアプリ以前に養育費取り立て代行サービス検討してたとか聞いたけど、絶対にそっちを本格化させたほうが世のため人のためにはいい。無責任クズからの反発も多いだろうし、金儲けにはならないかも知れないけど。

2023-01-25

時短料理日本の文化が壊れるって誰が言ってるんだろうね

仮想敵から電波でも飛んできたのかな。まあ、そんな意見を直接面と向かって言われたのかもしれないけど、マッチポンプな気配が見え隠れしたので気になった。

あと、質問ツイート本文なのに回答を画像化するのはなぜ?視覚障害者を嫌ってたりするのかな。

かと思えば、補足は連続ツイートしてるし、なんなんだ。

いや、俺が単純に「~~をぶっ壊す」っていうのが嫌いなのでいちゃもんつけてみただけですけどね。

追記:手間暇かけるやつが間抜けみたいな論調にむかついただけ。選択肢を増やすという主張なのに従来手法を完全否定ちゃう言い方って嫌い。

時短大歓迎ですよ。忙しい日々に出しとったり丁寧にあくをすくったりとかできんし。

ただ、だしの素、めんつゆが何を原料に作られているのかを知ることは大事だと思うんだけどな。

逆に手間暇かけた方がおいしくなる手順だってあるはずなのに、そんなもん関係なしに「ぶっ壊す」って言っちゃうのが気持ち悪かったのです。

2023-01-24

ネトウヨ」も「パヨク」も「フェミ」も「オタク」も、まあ大体「あの辺」だろうなという感覚はある。それはそれとして「一括りにするな」という話はあるだろうが。

しかし「表現の自由戦士」というのだけはもう何が何だかまったくわからないんだよな。

いや「表現の自由だろ!」と言っておけば全てに反論できると勘違いしてる馬鹿どもとか、そういう界隈は確かにいるんだけど、でも表現不自由展とかcolaboの件とか、明らかに関係なくね?表現不自由とか、俺の観測範囲の「表現の自由戦士」はみんな擁護してたけど、「表現の自由戦士」を批判する人々にとってあの層は「表現の自由戦士」ではないわけでしょ?一方colaboの件だと「表現の自由ガー」とかそもそも論点にすらなってないはずなのに、なんか突然「表現の自由戦士ガー」とか言って湧いて出てくるのも不可解。

よくわかんないけど、なんか、「ネトウヨ=オタク」という仮想敵を成立させるために、「ネトウヨ=表現の自由戦士=オタク」という媒介を無理やり用意しているんだとは思う。よくわかんないけど。

別にオタク擁護したいわけじゃなくてさ、極まったオタク迷惑な振る舞いってむしろ極左的じゃんな?いや「右派的なオタク」というのが存在しないとは言わないけど、それってあくまで「特殊イメージ」であって、「典型的オタク」像とはかなりかけ離れているはずなんだよな。家庭を重んじる自民党員のフェミニスト、とかも確かに一定数いるにはいるけど、それって別に典型的フェミ」のイメージとはまた違うじゃん?そういう話。

別に左派批判したい訳じゃなくてさ。俺はネトウヨアレルギーだし、左派右派ならなんか右派の方がキモいくらいの印象がある。

しかしこの辺りの認知の歪みって、「オタク嫌い」の差別主義者と、「ネトウヨ嫌い」の左派の複雑な共犯関係によるものだろうし、一言でバシッと説明できそうにないとも感じる。誰かうまく説明してくれるといいんだけどな。

2023-01-11

80代の婆が語る、有能と無能狭間

うちの近所に漫画に出てくるような辣腕の企業家ババアが住んでて、今にも潰れそうな商店を表向き営んでいる。

その婆さん、まったく金にならん赤字垂れ流しの、だが、婆さんと爺さんの原点だった商店を営みつつ。

商店株式化して、傘下に複数飲食店美容院スポーツジムなどを経営しつつ、不動産賃貸などで利益を上げてる。

稼ぎを挙げてるスポーツジム親会社がこんな寂れた個人経営商店だと知ったら、顧客有名人は度肝ぬかすだろうな(笑)

ほんとに漫画に出てくるような資産家の辣腕ババアだ。




俺は家で仕事してるので、昼食は週に2,3度は汚い商店パンとかレトルト食品なんかを買って帰ってくる。かれこれ通って数年になるかな。

常連なので電話口で部下をどやすとき以外は暇なババアに捕まって、日々の挨拶と短い会話から始まって、毎度10分ほどの雑談に付き合わされることに最近なった。

だいたい、その会話ってのが80代の婆さんとするような会話にならないw

婆さんなら婆さんらしく、足腰がいてぇ、嫁が意地悪だ、孫が可愛いとか、そんな話してればいいんだけど、だいたいは仕事の話、人生の話になる。

もちろん最初は、毒にも薬にもならぬ世間話だったんだけど、1年2年と通ってるうちに仕事の話をする相手にされてしまった様だ。




だが、この婆さんの話が面白いんだよね。だから、俺も懲りずに行ってるのはある。

今日は、こんな事を言っていた。だいたい、話は自分仕事自慢、金持ち自慢から始まる。

「あたしはね。自分が頭いいなんて、思ったことないのよ。

月々15万くらいの年金で細々と生きてるお年寄りと、あたしの間に差はそんなにないの。

でもね、そのちょっとの差が大きかったんだって今は思うのよ」

「あたしにはね。人一倍勇気と欲があったんだ。」

「この商店を始めてね。少しだけ生活に余裕が出始めて来た時よ、あたしが普通の人であれば、その余裕を蓄えて備えるってことを考えたと思う。

でも、あたしは、そんな小さな成功じゃ我慢できなかったのね。だからその金と店を担保に、レストランを開いたの。」

「いわゆる大衆食堂じゃなくて、会員制の誰かの紹介がなければ入れない、そんな高級レストランを始めたのね。

普通なら誰でも入れる食堂をやるわね。でも、あたしはね。儲けたかったの、だから金持ちだけを相手にしたかった。

沢山借金をして良い料理人を雇って料理にもこだわって、何でも客の要望を叶える店にして、知り合いを最初の客に選んだわ。

それが大当たりしてね。」

普通は、こんな馬鹿な事考えないし、やらないでしょ?あたしにもね成功するって確信なんてありゃしなかった。

でもね、人一倍欲が強くて、そして勇気があったから、あたしは踏み切ったのね」

成功したあたしと、年金暮らしのお婆さんの差はね。勇気と欲、それだけなのよ。出来る男はね、我儘だし強欲でなくちゃいけない。

うちの爺さんは、女遊びは酷かったし、金遣いは荒いし、ほんとにロクデナシだったんだよ。だけど、ロクデナシには色気があるの。

あんたみたいな婆さんの話に付き合う優男は駄目。成功なんかしないし、色気もないから女も寄ってこないわ。

あんたの目が、もう僕は今の人生で十分ですって言ってる。女はね。雄としての色気を感じるかどうかで、そういうのが分かるのよ。」

とまぁ、こんな感じ。


毎度、いちいち最もだなと思いつつ聴いてる。

かに、俺はそこそこ自慢できる稼ぎを貰ってるけど、その上なんて見たこともない。見る気も、当の昔に消え去ってる。

から、ここで打ち止めだと思う。業績や仕事の結果には拘るけど、それは、それだけの事で、出世大金も要らんという気分でいる。

あんたは駄目。成功なんかしない。部下としてなら役に立ちそうだけど、身の程を弁えて人の上には立たない事ね。」

と言われるけど、まぁ、その通りです。

なんだかんだで、あの婆さん、優秀だし、かなりやり手だよ。

最近始める事業について意見を求められるけど、話を聞く分には判断妥当だし、俺が部下なら支持できる人ではある。

既に80代、耄碌してても良い筈だが未だに現役の実業家にして、女性なんて家に入って当たり前の時代成功者。

偉大な先駆者といっていいだろうな。

ただ、この婆さん、最近フェミ活動家については

「男を仮想敵にしてるのがダメだし頭悪いから嫌い。そんなの長い目で見て世間が受け入れるはずないもの

男好きな位でなければ、女だって成功する原動力はない。男女はね。愛し愛され、騙し騙されて、持ちつ持たれつなのよ。」

と良く言ってる。

2022-12-22

円安放置でも円安防止の利上げをしてもどっちも地獄

はてな村老害共は、円安歓迎派、リフレ派、円安反対派、反リフレ派その他有象無象が入り乱れ、それぞれ必至に自分仮想敵シャドーボクシングしてる。

でも、掲題の通り、今更多少動いたところで俺たちがこれから味わう地獄は大して変わらないんだよなぁ。

仮想敵シャドーボクシングして気を紛らわせなきゃやってられないってのはあるのかもなぁ

2022-12-15

anond:20221215155636

共産党支持者、なんでオタク敵視してるか謎。

社会的立場が悪すぎて、仮想敵が弱すぎる。

anond:20221215125807

地方自治みたいなもんで、ヨーロッパヨーロッパでやるから口出ししないで的な意識はあるんじゃないか

ソ連みたいな仮想敵でもいればまとまるんだろうが

中国は遠いからな

2022-12-12

anond:20221211122541

「気に入らない相手に失点があったら、その大小に関わらず叩き潰していい」なんてルールはないし、

現在表現もっと規制されているのは海外初のクレジットカードブランドによって、なんだが。

広告というだれでも見るものに対する男女とも抱く違和感に、仮想敵フェミ仮想的○藤さんをブチたてて、楽しく論破するひろゆき作戦(あるいは一般的にいうわら人形たたきショー)によって経験値をつけて

今後は「DMMもBOOTHも決済できなくなってるカード会社発の実質的表現規制」と戦えたらようやくちっとは褒めてやるよ。

おまえらの見た目ばかりの揚げ足とり作戦じゃそうは絶対にならんけど。

2022-12-11

anond:20221211082129

元増田を読んで、これまではてなツイッターで見かけた光景について個人的メモ。(何かの正しさや間違いを主張するものではなし)

最近、叩くことが出来る存在を叩いても問題がないというような風潮がある気がする。

が言えてしまい、ますます党派性が強化され仮想敵への憎しみを募らせることになる。自分正当化意見内輪ネタほとんどの人はふざけて発言しているだけだと信じているけど、同時にその発言に感化されてバイアスが強化されている人がほぼ間違いなく存在することも確信している。

叩く人は印象で叩くからデマ再生産していることに無自覚なのがたちが悪い。

インターネットの普及により敵は無能な味方となった

昔は政治宗教野球などセンシティブ案件に対しては、せいぜい居酒屋で管を巻くくらいしか解消の手段がなかった。

ところが、インターネットの普及により、自宅のPCスマホからお気軽に政治社会活動に参加できるようになった。

そこで繰り広げられているのは、到底見るに耐えない罵詈雑言のやりとりであったり、少しでも事情を知っているものからすれば噴飯ものの恥ずかしい自説の開陳だったりする。

このような状況は、ネットフェミニズムネット右翼が典型的であるように思われる。しかし、それだけにかかわらず、オタクコンテンツであったり医療クラスタでも発生していると思われる。

新参者の参入は否定するものではない。しかし、無駄発言力がある人が自らのビジネス目的である発言力を高める目的として、炎上案件にいっちょ噛みしてくる状況は、誤った方向に社会合意形成させるリスクがあると思われる。

また、そういったインフルエンサーによって扇動され、暴走したファンネルのように仮想敵を焼き尽くすような無闇に攻撃的な行為を見せている個人は、見ていて目に余るものである

このような無知(または偏った認識)かつ攻撃的な味方の存在は、元々の目的である社会合意形成してあり方を変えるといった方向性とは逆に作用するのではないかと思われる。

インターネットを通じて社会的、政治活動を行おうとする個人にとって、これらの無能な味方をうまく切り離す、または寄せ付けないような振る舞いが求められる。

2022-12-10

デビッドライスと白饅頭和解しろ

デビッドライス氏と白饅頭氏が互いを批判する文章ブログSNS上に投稿している。しかし,以前からこの両者の発信する文章を読んできた私としては,両者の主張は根本的なところで対立はしておらずむしろ同じ方向を見据えて書かれているように見えた。

 ではなぜ,ライス氏と白饅氏は対立するに至ったのだろうか。結論から書けば,両者は主張の内容は近しいものだが,その主張をどのようにして一般に発信するべきかという点において大きな価値観の相違があった。その相違にばかりに注目し批判を繰り返した結果,現在の不必要対立を生じさせたと私は考える。

 両者は互にレッテルを張り合い,主張をよく確かめずに感情的言葉を投げ合っているように見える。しかし,ライス氏と白饅頭氏は現代言論界において重要役割を担っており,こんなところで格を落とし合っている場合ではない。

 本文は両者の誤りを指摘し,反省対話を促す内容となる。

 実際に両者がブログSNS投稿した文章から,なぜ不毛対立が生じたのかを見ていこう。

 ライス氏は2022年11月2日自身ブログ道徳的動物日記」に,『「女性差別的な文化を脱するために」オープンレターについての雑感』というタイトル記事投稿した。その中で,氏は白饅頭氏の言説について

弱者男性論者たちはアカデミシャンではなく、コンプレックス差別を煽ったうえでnoteYouTube言動を売って稼ぐ「商人」だ」”

批判した。

 弱者男性論者である饅頭氏がアカデミシャンではないというのは事実だ。彼は学部卒で,大学等には属さず個人で発信を行っている。「商人」というのもやや悪意のある表現ではあるが,note書籍販売しているとい点では間違った表現ではない。

 だが,アカデミシャンでないことも「商人であることも,白饅頭氏の論を誤りだとする根拠にはならないはずだ。ここでライス氏が批判しているのは言説ではなく,白饅頭氏の立場手法だ。氏の言説が誤りだと主張するならば,具体的に彼の文章引用するなりして,どこがどう誤りなのかを論理的説明するべきだろう。

 また,ライス氏は2021年4月3日現代ビジネスに『「フェミニズム叩き」「女性叩き」で溜飲を下げても、決して「幸せにはなれない」理由』という記事寄稿した。その中で,

弱者男性論でおこなわれているのは、「女性」(または「フェミニスト」「リベラル」)という属性仮想敵にして、自分たちのつらさの原因はすべて彼女たちに責任があると主張することで、弱者男性である読者たちの溜飲を下げさせるための議論だ”

と書いた。ここで批判されているのは“溜飲を下げさせるための議論だ”とあるように,弱者男性論の主張する内容ではなくそ目的だ。もちろん,その弱者男性論によって留飲を下げている男性も少なからずいるだろう。

 しかし,それが決定的に弱者男性論を否定する根拠になるだろうか。卑小な目的で立てられた論であろうと,それが誤りだと証明するには論を構成する根拠理論についての誤りを指摘するべきだ。

 上記のように,ライス氏は弱者男性論を批判しながらも,その批判内容は専ら論者や読者の問題を指摘することに終始し,弱者男性論を構成する根拠理屈についての矛盾殆ど指摘していない。

 ライス氏は上記記事の中で,弱者男性論がある程度は妥当であることを認めてすらいる。しかし彼はその妥当性を認めながら,それが社会に与える悪影響のみを強調し,弱者男性論をこき下ろしている。これはややバランス感覚に欠けた主張だと言える。

 なぜ彼はこのような一方的な主張をしたのか。それは,彼がネット論客と呼ぶ者たちによる弱者男性論が盛り上がりを見せていたからだ。ライス氏は先ほど引用したように,ネット上で学位を持たない者が政治的な主張をし注目を集めることに対し強い拒否感を持っている。彼からすれば,学位を持たず大学にも属さない者の発信する政治的主張はSNS上でフォロワーに対してアピールするだけのものにすぎず,学術的な裏付けのない稚拙な主張に過ぎないようだ。

 たしかに,ネット上で政治的発言をするアカウントの発信する内容は仲間内に向けてのアピールに終始しがちな傾向があることは否めない。

 しかし,白饅頭氏の発言ほとんどは客観的妥当性を意識しているものだ。彼のどの主張にしても,必ず明確な根拠を示しながら筋道を立てた発言を行っている。弱者男性論にしてもそうだ。

 SNS上には白饅頭氏と同様にアンチリベラル的な主張をするアカウントが数多く存在し,数万のフォロワーを獲得しているものもいるが,彼ほどの存在感と影響力を有している者は他にいない。それは,白饅頭氏の発言する内容がアンチリベラル層だけでなく,中立一般層にたいしても説得力を持っていることの証左と言えなくもない。

 ライス氏は白饅頭氏のTwitternote上での発言批判している。ライス氏によっては,SNSのような誰でも発言可能空間では論理的に正しい意見よりも大衆感情を煽る意見の方が支持を得やすい。だから饅頭の主張は誤りであるにも関わらず支持されるのだという。

 しかし,白饅頭氏が発言を行っているのはTwitternoteのような誰もが発言できるメディアに留まっていない。現代ビジネスプレジデントオンラインBLOGOSといった,中立性を保ったある程度格式のあるWEBメディアにおいてもその主張が掲載されている。これは,彼が一般メディアからもある程度の評価を獲得している根拠であり,仲間内に向けて偏った発信ばかりをしているというライス氏の主張を否定するものになる。ちなみに,現代ビジネスにはライス氏も寄稿している。

 ライス氏は学術的な背景のある言説を至上のものとし,ネット上での言説を程度の低い物と見なす価値観を持っているようだが,これは偏った価値観だろう。

 ネット上では素人発言可能だが,それに対して専門家批判を加えることも可能なのだ。生半可な言説では,素人ネット上で自らの論が正しいと広く認めさせることは,実際のところかなり困難だ。ネット上で政治的主張をするアカウントのほとんどは仲間内価値観確認し合うことしかできないのが現実だ。

 そんな中で,広い層からの支持を集め,書籍出版するまでに至った白饅頭氏の言説は,一考に値するものである判断されるべきだろう。たとえ学位がなくとも。

 それに,学術分野での肩書を持つ者の発言が必ずしも正しいとは言い難くなってきているのはライス氏も理解しているはずだ。実際に,彼のブログでは大学に属する研究者の著書や発言の誤りを指摘する記事が多く書かれている。

 ライス氏は,ネット論客の主張は仲間内へのアピールばかりで発展性も新規性もないと言うが,学術世界ではそうでなはいと言えるだろうか。学術界でも,特定コードに反する内容の主張が正当な理由なしに発表を拒否されるという事例が少なからずあったはずだ。

 ライス氏は学術であることを重要視しているが,それだけを至上のものとし,そうでないものを見下すような態度はそれこそ閉鎖的で彼の指摘するネット論客の悪い特徴と同じだ。

 ここからは,白饅頭氏の発言とその問題点を挙げていく。

 2022年12月20日,白饅頭氏はライス氏のツイート引用リツイートしこのように書いた。

社会正義総本山アカデミ屋を称揚する奴がいうのマッチポンプ感があって草”

 たしかに,社会正義定義しがちなアカデミア出身ライス氏が,社会正義に疑問を呈する内容の本を紹介するというのはやや疑問を生じさせるものかもしれない。

 しかしながら,ライス氏は普段からアカデミアの主張する社会正義について無批判だったわけではない。彼のブログを読めばわかることだが,学術的な地位のある人物の著書についても内容に疑問を感じる点があればしっかりと指摘をしている。

 ライス氏はアカデミアを重要視こそしているが,かといって盲目的に信奉しているわけでも無い。

  同日に白饅頭氏はTwitterで次のように書いた。

“いやだから、君のような人文アカデミア礼賛ネット論客が「露悪的なおもしろさ」とか語るのダブスタもいいとこでしょ。”

 白饅頭氏はライス氏を“人文アカデミア礼賛ネット論客”と呼んで揶揄している。これは,ライス氏が人文アカデミアについて批判的な視点を持ち合わせていることを無視した発言だ。

 白饅頭氏は12月9日にこのような発言もしている。

インテリの本って普通に読みにくくて面白くないという根本問題があるんだよな。

おもんなくてわかりにくい文章を書いているだけの分際で「高尚なことをやっている」とのぼせ上がっている奴らの商売破綻するなんて当たり前でしょ。

「本当に頭のいい人は一般の人でもわかりやす説明する」みたいな論調には与しないまでも、かといって「複雑なものを複雑なまま理解するのが知性だ」みたいなのも、インテリの自惚れが含まれていないわけではないだろう。“

これは名指しこそしていないが,ライス氏の著書に絡めた発言ととることができる。たしかに,ライス氏の著書は硬い文体でやや学術寄りの内容でもあるため,読むために労力を要する。

 だが,ライス氏の著書はより厳密な内容で社会について論じたものであるという点から,白饅頭氏の著作よりも優れていると言える。本自体の売り上げで言えば白饅頭氏のほうが圧倒的ではあるが,それは彼の知名度と,内容の易しさによるところが大きいだろう。ライス氏の著書は本人の知名度も低く,厳密で硬い内容であるために気軽に手に取れる本ではないものの,より厳しい視点を持つ読者にとってはライス氏の方が優れたものとなるはずだ。

 白饅頭氏は難解な内容について“インテリの自惚れ”と言っているが,これはただの暴言だ。ライス氏の著書が難しい内容となっているのは,学術的な視点からより厳密に理論を展開しようとしているからであり,アカデミア出身としての自負心と責任感によるものだろう。アカデミアを腐したいあまり不適切言動をしてしまっている。

 12月10日には,このような発言もしている。

“  世間知らずのインテリくずれがパソコンタカタで俺に勝つなんて甘い。フォークリフト乗ってから出直せ。”

 “世間知らずのインテリくずれ”とは,おそらくライス氏のことだろう。しかし,ライス氏は大学院を卒業した後企業勤めやフリーターをしながらブログ執筆していたため,白饅頭氏の言う世間知らずは根拠のないレッテル張りだ。インテリという言葉には明確な定義がないためはっきりとしたことは言えないが,少なくともライス氏は修士課程卒業しているという点で学部卒の白饅頭氏よりも学術的な視点でのアドバンテージがあることは確かだろう。インテリくずれという揶揄も,適切な発言とは言い難い。

 白饅頭氏はライス氏を頭でっかち世間知らずな,大衆の苦労など知らない嫌味なインテリなのだと思い込んでいる節があるように見える。

 しかし,ライス氏のブログを読めばわかることだが,彼は社会に出て様々な苦労や葛藤出会い,しっかりと現実を見据えたうえでその経験を活かしながら発言をしている。決して白饅頭氏が言うような,苦労知らずや頭でっかちではない。

 白饅頭氏はライス氏のブログや著書に関して,“つまらない”や“わかりづらい”,“売れない”と評している。たしかに,ライス氏の硬い文体は読む人によってはつまらないと感じるかもしれない。だが,社会について論じる以上は厳密かつ真剣な文のほうが望ましいというのも,一般的な考え方ではある。ライス氏の文章ライトな読者層にとってはつまらなく感じるかもしれないが,言説に対してより高い基準を求める読者にとっては大いに満足のいくものであるはずだ。

 白饅頭氏はより広く読まれることを目的としだ文章を書くため,その内容を可能な限り平易なものにしている。彼からすれば,ライス氏の文章はわかりづらく自己満足的なものに見えるのかもしれないが,分かり易さを求めることで論理的な強度が低くなることも事実だ。ライス氏の文章批判的な視点を持った読者に対しても説得力を持つように書かれているため,どうしても文章が複雑化することは避けられないだろう。それをわかりづらいの一言で済ませるのは不当な評価だと言わざるを得ない。

 白饅頭氏の著書がライス氏の著書よりも売れているのは確かだが,市場での評価が必ずしも言説の正しさを格付けするものではないはずだ。先程も書いたように,白饅頭氏の本が売れているのは知名度と平易さによるものが大きく,世間で売れる本の殆どがそうだ。

 白饅頭氏は読みやすさを重視するあまり学術的な厳密性を軽視しすぎている。たしかに厳密性を求めた文章は難解で読みにくくなるが,一定レベル以上の読者はそう言って文章を求めるようになるにも確かだ。白饅頭氏の文章新規の読者を獲得すことには適しているが,高い基準を求める読者からは不満を覚えられる内容だろう。

 また,白饅頭氏はアカデミアに対して偏見を抱いているようにも見える。彼の発言を見ると,アカデミアとその出身者はアカデミア内でのコンセンサスに沿った発言しかできないと思っているようだ。

 しかし実際には,アカデミアとその出身者には多様な背景と思想をもった人々がおり,時には学会での権威に背くような意見発表されているということは彼が知るべき事実だ。

 

 これまで書いてきたこからわかるように,ライス氏が重視しているのは学術的な姿勢と厳密性だ。一方で白饅頭氏が重視しているのが人気と分かり易さだ。両者が重視しているものは両立が困難であり,それゆえに互いが敵対的姿勢を取るようになってしまったのだろう。

 くだけた表現をするなら,ライス氏は「ガチ」であり白饅頭氏は「エンタメ」だ。どんなコンテンツであっても,ガチエンタメ対立しがちであると同時に両方が必要とされるものだ。

 ここで,格闘技興行想像してみよう。コアな格闘技ファンを満足させるためには,当然実力のある選手同士の対戦を見せなければならない。しかし,実力があっても知名度は低いという選手が多い。知名度の低い選手では,新規ファンライトファンを呼び込むことができない。そこで,実力はともかく知名度のある選手試合も組まなければならない。

 実力のあるガチ選手知名度のあるエンタメ選手,共に興行を成り立たせるために必要存在だ。白饅頭朝倉未来なら,デビッドライスはヴガール・ケラモフだ。

 ライス氏のような,学術的な背景から厳密な文章を書ける作家も,白饅頭のような分かり易くて売れる文章を書ける作家も,言論世界を成り立たせるために必要存在のはずだ。

 両者は現在リベラルネット世論に対して同様の疑問を呈することもあり,思想的な共通点もあるように見える。冷静な対話を重ねれば,互いの考えについて理解を示し合うことも可能なはずだ。

 ライス氏と白饅頭氏はこれから日本言論界リードする存在になり得る作家であり,こんなところで小競り合いをして格を落とし合って欲しくない。

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん