はてなキーワード: テーブルとは
彼女と知り合ったのは、私が結婚で大阪に転居した先の近所にある病院だった。
彼女はDV男と同棲中で、目に青痰つけて出勤してきたり、首に締められた痕としか見えない内出血をつけてきたりしていた。
しかし元来彼女の看護師としてのスキルは高かったこともあり、「アレは男が悪い」と皆彼女に対して同情的だった。
私は生まれてこの方父親も含め男性に手を上げられたことが無かったので殴られても首を絞められても別れようとしない彼女の事が理解出来なかったが、まだ特別親しくもなかったので「色々な人がおるもんやな」くらいの感想しかなかった。
数ヶ月して私は彼女と同じ病棟へ移動となり彼女と一緒に働くこととなった。
「DV男と同棲する女」という色眼鏡で見ていたのに、一緒に働いてみると看護師としての彼女は本当に優秀で頼りになるしっかりした女性だった。
そして、それ以外の彼女はとても可愛らしく、ほっておけないような、同い年なのに妹のような、美人では無いが人懐っこい笑顔が印象的な魅力ある人だった。
私達はあっという間仲良くなった。
三十路を前にしてオトナになって初めて出来た親友と呼べる友達だった。
曰く、DV男の両親は所謂地元の名士だったが、悪い人に騙されて土地山を奪われた上多大な借金を抱えており、世間体至上主義な両親が自己破産するわけもないので、DV男が一生かけて借金を返すのだ、と。
その為に結婚式等は出来無いが、私も一緒に働いてDV男を助けていこうと思う、と。
色々言いたいことはあったが、彼女はバツイチでこども2人の親権を元夫に取られた過去があることや、今のDV男との出会いのきっかけは◯ムウェイだったことやらを考えると、行くとろこまで行かないとわからないのが彼女の人生なんだろう、と思い祝福した。
泣くばかりで何も喋れない彼女に、
「今どこにおるん?今すぐ迎えに行くからうちにおいで」
いう言葉が口をついて出た。
夫にも了解を得て彼女を迎えに行くと、彼女は家中の衣類を全て詰め込んだような大きなカバンを2つ抱えて泣いていた。
結婚したものの義父母義妹との同居生活は最悪で、DV男はかばうどころか一緒になってモラハラ発言を繰り返すばかりで、もうどこにも居場所が無い。
妊娠発覚した途端に洗脳が解けるが如くこれまでの色々な「オカシナ理屈がまかり通っている」事に疑問が湧き上がってきた。
彼女の実家は南の方にある離島で、離婚して独りになった母親がいるだけだが、他に頼る所も無いし一旦実家に帰ろうと思う。
そして、お腹の子は堕ろしたい、その時は付き添って欲しい、と。
彼女と母親との確執について何度か聞いた事があったので、実家に帰るという選択肢はちょっと現実的では無いかなとは思った。
それに首を絞められても顔にグーパン喰らっても別れられなかったDV男と、そんな簡単に別れられるだろうか?とも思った。
しかし、その時の彼女はヘトヘトに疲れきっており、ぼーっとしてるかと思えばシクシクと泣き出したりと情緒不安定の極み状態で、何はともあれ産婦人科で妊娠の確定をせねば、と病院に付き添った。
DV男は私の存在を知っているにも関わらず、私に電話もして来ず、職場に問い合わせもせず、ただただ彼女の携帯にロミオメールを送り続けていた。
現実的な対処は一切せずに、ひたすら彼女の心に毒を染み込ませていた。
「お前がいなくなってずっとあちこち探して歩きまわっているけど何処にもお前の姿が見えなくて途方に暮れている」
「僕をこんな辛い目に合わせられるのはお前だけだ」
「お前と一緒に行った桜並木は今も満開で美しいけれど、お前が居ないと桜はただの物体で何の意味も無い」
もっと他にやるべきことはたくさんあるだろうに、親には「あいつは友達の所に泊まっているから心配ない」と言い、自分の友達には嫁に家出された事は隠し通し、阿呆みたいなロミオメールを一日に何通も送信していた。
初めのうちは着信には出ていなかったが、家出三日目を過ぎたあたりで彼女は通話に出るようになった。
DV男が会って話がしたいと言うので、私は母に助言を受けて昼間のファミレスで私も同席し話し合う事にした。
同伴の男友達は昔ヤンチャしてました系で無駄に態度のでかい男だった。
DV男はどこだか忘れたが四大を出た後NYで一年留学した経験があり、たった1人でアメリカのディズニーランドに行った事が自慢話のひとつだった。
しかし今にして思えばFラン大からの親のカネでNYで一年語学留学だとしたら、NYで一年遊んでたけど友達出来なかったから本場でぼっちディズニーしただけの話だよな・・・。
取り敢えず四人でファミレスのボックステーブルにつき、さぁ話し合いを始めようかといった所でDV男が最初にした事は煙草に火つける事だった。
私がすかさず制止したら、DV男は慌てて火を消したが何故か苦笑いしながら、
「でも副流煙を吸ってるのは非喫煙者だけじゃないんですよ?喫煙者も副流煙吸ってますからね?」
と、のたまった。
はぁっ!?んなもんは喫煙者の自業自得やんけ!そんなしょーもない言い訳が妊婦に副流煙吸わせる免罪符になるとでもおもとんかこのドアホが!
と言いたいのをぐっと堪えて、「いやー、それと妊婦の前で煙草吸う事はちょっと話の次元が違いますよね(笑)」とやんわりたしなめたら、DV男は私を見て一瞬ハッとした顔をしたものの何やらモゴモゴ言いながら話題を変えてきた。
当初の彼女の言い分は「離婚も堕胎も一旦棚上げして実家に帰って少し独りでじっくり今後の事を考えたい」だった。
DV男の言い分は「実家に帰るならもう自分たちの関係が修復される事は無い。だから今すぐ帰ってきて欲しいしこどもも産んで欲しい。これからは両親・妹からお前をちゃんと守る。」だった。
私は本当に彼女の事が大事ならば今は実家で心身共に休ませてあげて、別居等準備が整えてから彼女を迎えに行けばいいのではないか?と提案してみた。
だがしかし、彼女の口から出てきた言葉に私は耳を疑うことになる。
話 が 違 う や な い か ー い !
彼女の荷物が少し残っていたので、私は彼女に「DV男と一緒に私の旦那に挨拶がてら荷物取りにきて。人として最低限のけじめやと思うからそれだけはお願い。」とメールを送ったが返信は無かった。
数週間後、忘れ物を持って彼女の家の近くまで行ってから電話をかけると、こけつまろびつ彼女が出てきた。
DV男に私達と会っている所を見られたくなかったのだろう。
上下だるだるになったスウェットにクロックスを履いてノーメイクにぼさぼさの頭で。
目には涙を湛えて「ごめんな、ほんまにごめんな」と私や旦那に何度も深く頭を下げ続けていた。
そんな彼女の姿を見ながら、
「あぁ、もうこの子と会う事はなくなるんだろうなぁ。」
と頭の中で考えていた。
私も積極的に彼女を助けようとしてくれた旦那に申し訳なくて、「なんだかんだ言ってあのDV男の事が好きなんだ」と裏切られたような気持ちにもなっていた。
番号は変えなかったから彼女から電話がかかってくればその時関係復活すればいいと思った。
そして、電話は鳴ることなく私は夫の地元へと転居し、私達の縁は切れた。
あれから14年経つ。
無理矢理別れさせることも堕胎させることも実家に帰らせることも、どれひとつ出来無いしするべきでは無かったからしなかった。
ただネットの世界に漂うDVの記事を目にする度に彼女にした事出来たかもしれない事をついぐるぐると考えてしまう。
14年も経ったのに、未だに。
西原理恵子さんはアルコール依存症の旦那さん(故人)に酷いDVを受けていた時のことを著書の中でよく書かれている。
その中で「DV被害者は洗濯機の中でぐるぐると回り続けているようなもの。まずは洗濯機の中からつまみ出す事が先決。シェルターなりに一旦避難させてDV男との生活が異常な状態であることを認識させる。DVの洗脳を解く。そうじゃないと簡単にまた洗濯機の中に
戻っていっちゃう」と言うような事を書かれていた(私の記憶によるものなので細部やニュアンスは違うかもしれません)。
私は洗濯機の中へ帰っていく彼女を引き止めるべきじゃなかったのか。
駄文最後まで読んで頂いてありがとうございます。
君の名は。人気はまだ続くのだろうか。自分は公開2週目位に一度見たきりなのだが、Web上で展開されている
様々な解釈を念頭に置いて、もう一度くらいは劇場に足を運ぼうと思っている。
新海監督の作品は「ほしのこえ」からの自分だが、その中では前作「言の葉の庭」が一番好みである。
50分弱という過不足無い尺。今作では少し鳴りを潜めた、現実よりやや過剰に高められた光の輝き。
ヒロインを失意の闇から救済し、精神的な絆を結びつつも、直接の対価を得ることが無い幕引き。
どれをとっても、新海誠という人物が長年その心象世界に持つ純粋な「私の世界」。
君の名は。を彼のベスト盤であると評した人がいた(本人?)ように思ったが、自分は「言の葉の庭」こそが、
最も正確に彼そのものを表しているように思う。
ただ、そういった作品性とは別に、自分が言の葉の庭を特別なものとして見るのにはもう一つ大きな理由がある。
全くもって個人的な体験に基づくもので、それを他人と共有する事に価値は無いのだとは思うのだが、
40を目前とした今、その記憶がゆるやかに風化していくにつれ、どこかにその記憶を刻んでおきたいという欲求に駆られ、
1日だけの日記としてここに記しておこうと思う。
創作では無い為物語の構成は酷く、起伏にも全く欠けるが、偶然目にする人がいたら、息抜きのつもりで読んでみて欲しい。
20年ほど前、自分は地方の私立大学に通う大学生だった。高校を出て何となくの流れに乗って通う大学生活は、
地方であること。理系であること。あまりハイブロウな属性でないことなどから大きな刺激も無く、
かといって腐ってしまうという程の退屈さもなく、毎日がそこそこのルーティーンとそこそこのイベントによって消費される、
卒業校は大学とほど近い場所にあるため、自分は時折高校時代の恩師の元を訪れ、近況の報告や、
(当時のPC弄りが好きな学生がしばしばそうであるように)師のPCメンテナンスなどを請け負っていた。
ある日いつものように師の元を訪れると、師の隣席に初めて見る顔があった。
師は、新任の先生だと言って彼女を紹介してくれた。
「今度新しく入ったH先生だ。」
「どうも初めまして。Sといいます。」
学校行事でスーツを着ていた自分を、おなじ新任か関連業者の人間と思ったのかもしれない。
彼女…H先生は突然勢いよく椅子から立ち上がり、コンシェルジュのような角度でお辞儀をしながら
と、およそその完璧なお辞儀からは相応しく無い焦り具合で挨拶をしてくれた。
少しだけ長めのボブカット。
そして何より、整った、育ちのよさそうな顔立ち。
(ははぁ。これは生徒に人気がでるだろうなぁ…。)
そう、思った。
「そう言えばH君、パソコンの調子が悪いと言っていたじゃないか。せっかくだからSにみてもらったいい」
これをきっかけに、ほんの短い間ではあるものの、自分とH先生に関係が生まれた。
その後数か月間、自分はH先生のPC周りの面倒を見ることになった。勿論、数か月といっても頻繁では無い。
実のところは、精々5・6度の話でしかなかったと記憶している。そうとは言え、ほんの少しだけ年上の
とびきり可愛らしい女性が相手だ。いつもわくわくしながら通ったのを覚えている。
見かけ通り、H先生はとても可愛らしく純粋だった。
明かりの落とされた職員室。
冷陰極管の青白い光に浮かび上がる横顔。
買ってくれた缶コーヒーの温もり。
年下の自分に中途半端な敬語交じりで話し、ソフトの使い方を教えたり、FEPの不調をメンテしたり、
壊れたFATテーブルをエディタで書き直す程度の事で、H先生はとても喜んでくれた。
見かけによらず、頑固でもあった。
突然の夕立に「いい」と言うのに頑として聞かず、駅まで車に乗せられた。
エアコンが効かず、少し蒸した車内。
一度、何かの為にソフトを借りに実業系科目の教師の所へ顔を出したとき、
と、冗談とも真面目ともとれない顔で言われたこともあった。
…その通りだと思った。
あの時自分はどうして恋に落ちなかったのだろう?
高校時代淡い好意を持っていたクラスの女の子を忘れられなかったからだろうか?
卒業校とは言え、教師という立場の相手に対しての遠慮だったのだろうか?
今となっては思い出すことができない。
ただとにかく、会いに行く時間の胸の高鳴りとは裏腹に、
自分がH先生に対して恋心を抱いたことは無かったように思う。
時が経つにつれて、H先生とは疎遠になった。卒業からしばらくOBとして顔を出していたやつが
いつの間にか顔を見なくなるという、ごくありふれた、普通の流れだった。
勿論、心のどこかで気になってはいたが、明確なきっかけも無いのに顔を出すのも気恥ずかしく、
また、自分という存在が順調に過去となっていく高校に窮屈さを感じ、足が向かなくなるにつれ、
しばらくの後には思い出すことも無くなっていった。
大学生活は相変わらず少々退屈で、授業とバイトの日々が続いていた。バイト先にはコケティッシュに笑う
年下のあざと可愛い女子大生が入り、自分はその子に相当入れあげていた。
そんなある日。
高校の「部室」へ顔を出した。
自分は高校時代ややヲタクなサークルに顔を出していた。それはよくあるアニメやゲーム好きが集まるような
内輪志向の趣味サークルで、正規の部員でこそ無かったものの、殆どコアメンバーのような立場でメンバーとつるんでいた。
先輩も、後輩も、同級生も、自分の高校生時代の交友の半分は、そのサークルに由来している。
部室にはYがいた。
Yは自分が卒業する年に入学した後輩で、少々エキセントリックな性格ではあるものの、
当時の世相でそういったサークルを志向していた女子には珍しく、並以上とは言える容姿と、
その予測不能な反応を示す性格から、OB現役を問わず大層人気があった。当時から近い表現はあったように思うが、
ヲタサーの姫がベターなワードチョイスだ。正確にはサークラ的要素も多分に混じるのだが、
方々穴兄弟にはなったものの、サークルはクラッシュされなかったので、二択であればやはり姫の方が無難であろう。
Yや他の部員たちと軽く挨拶を交わし、部室に置き去りにしたPCエンジンで縦スクロールシューティングに興じていると、
「先輩先輩。先輩はH先生知ってますか?」
驚いた。彼女が新任教師として赴任したのは自分が卒業した後であり、現役生であるYもそれは承知だろう。
卒業後に赴任した教師を話題にあげるという事は、普通滅多なことではしない筈だ。
「ああ、実はちょっとした絡みがあって少しだけ知ってるよ」
事実を答えた。Yが続けた。
「H先生、辞めちゃったんですよ」
公立高校と違い、私立高校では異動というものが殆どない。私立が主体の都会では事情が異なるかもしれないが、
地域内に同業が少ないこともあって、転職という選択をする教師も(教師という手堅い職を選ぶ本人の性向もあってか)
滅多にいなかったと思う。とにかく、短期での退職というものはあまり例が無さそうに思えた。
Yは表情を変え、ゴシップ好きの主婦のような声色を作って次を継いだ。
「それがね、聞いてくださいよ先輩。H先生寿退社…ってことになってるんですが、本当は…」
…
…
「本当は、生徒に強姦されて辞めたんです。」
それから数年の年月が過ぎた。
大学卒業後、氷河期のどん底という頃に地元の小企業に就職したが、ワンマン社長の横暴に嫌気がさし2年と少しで退職。
しばらくアルバイトをしながら職を探したが、高卒でブルーカラー職についたり土建業に入るならともかく、
大卒が志向するようなサービス業的業種にまともな就職先はとても少なく、わずかにある条件のよいポジションは
新卒で滑り込んだ者が既得権化しており、あとはそれこそ公務員くらいしか不満の少ない就職は困難だった。
それを期に、意を決して東京へ出た。
友人の家に転がり込み、転職エージェントを頼りにいくつかの会社を受けた。東京での活動は思いの外順調で、
面接したいくつかの会社から採用通知を受け、そのうち、条件はあまり良く無いものの、基盤の堅い中小企業に入社した。
入社後上司との性格の不和に苦しんだが、前職の事を思えばその程度の問題に対処することは苦労のうちには入らなかった。
給料はとても安(250程度だったと思う)かったが、それも前職に比べれば不満は少なく、初めての東京生活をエンジョイし始めることができた。
そんな矢先。
当時の秋葉原メイドカルチャーは黎明期の出店ラッシュがひと段落し、金の匂いに感づいた風俗業の面々が
続々と出店を始めた位の頃だったと思う。高校を卒業したYは東京の大学へ進学したが、
生来の不安定な性格故順調にメンヘラ属性を手に入れ、真面目な大学生という路線は早々に離脱。
生活の為か趣味かは聞かなかったが、アルバイトとしてメイドを始めた、ということだった。
メールには多少面食らったが、Yの人と成りからすれば、想像には難くなかった。
自分の秋葉原に対するスタンスは単なるパソコンショップ詣の場所で、メイドカフェへ行くことに多少の
戸惑いはあったのだが、後輩に会いに行くと思えばいい。了承の返事を送信した。
「おかえりなさいませ、ご主人様~」
Yの働く店は正確にはカフェではなく、バーだった。
万世橋を渡り少し裏手の路地の扉を開けると、今では手垢どころか擦り切れて表皮が
やや珍しい青と白の照明で彩られた店内(まるで自作PC筐体のようだ)は、多少の安っぽさはあるものの、
常連客との適度なゾーニングもされていて、居心地は悪くなかった。カウンターの向こうで客の相手をする
隣では、この場所にはやや不釣り合いな女性が独り呑んでいた。
「君、初めて?」
声をかけられた。
「そうですよ。高校時代の後輩がいるんで、まぁ付き合いです。」
「そうなんだ。じゃあ私と一緒ね。」
女性(T)は銀座でホステスをしていた。非番の今日は、ここで働く自分の彼女の仕事が終わるまで待っているのだ、
と教えてくれた。自分も自己紹介をし、それからしばらく話をした。ホステスの会話術は流石に巧みで、
後輩に会いに来たことなどすっかり忘れ、仕事の話や高校時代のことなどを話し込んだ。
2杯目のジントニックの氷が溶けるころ、Tがはたと気付いたように自分に聞いた。
「そうですよ。Yは3つ以上下だから、直接一緒になったことはないですけどね」
「そっか。そしたら君…」
…
…
「H先生って…、知ってる?」
ドキリとした。
自分の中で風化し、消えかけていた「H先生」という単語の響きが、急速に記憶の色を取り戻させた。
しかし、こんな偶然があるのだろうか?ここは00年代も半ばの秋葉原。しかも場末のメイドバーだ。
100歩を譲って、自分達の高校が埼玉や神奈川にあったとすれば分からなくもない。
だが、自分達の高校は十分に遠方にあり、増してや、彼女がH先生であったのは6年も7年も前の話なのだ。
ボブのかわいい初々しい先生だったこと
人の消えた職員室で一緒にコーヒーを飲んだこと
大した話ではない。読んでくれている人がいたら申し訳ないが、当事者以外が聞いても何の感慨もない日常の出来事だろう。
Tは、そんな自分の話を穏やかな顔で聞いていた。ひとしきり話を聞いてから、話をしてくれた。
髪型が全然違うこと 化粧が派手だったこと
プレリュードに乗っていたということ
…そして、1年程前まで、自分の彼女だったということ
少しジメジメした夏の終わり頃だったように思う。
日付なんて全く覚えていない。
でも、それくらい、自分にとって忘れられない日の出来事である。
「言の葉の庭」は、ヒロインである雪野先生が、想いを寄せられた男子生徒への対応を誤ったことを
きっかけに物語が構成されている。劇中、男子生徒を奪われ、腹いせに雪野先生の退職を画策
(そしてそれは成功する)した女生徒に主人公が抗議をするシーンがある。
客観的に見るとやや時代錯誤と青臭さがあり、本作で唯一落ち着かない場面ではあるのだが、
このシーンを見ていると、雪野先生とH先生をどうしても重ねてしまう。
勿論、自分が孝雄になる妄想を出来る程今の自分は若くない。ただ、物語は悲恋として終わるものの、
孝雄の存在は、雪野先生の人生において彼女のレールを想定の範囲内におさめる為強力に機能した筈だ。
では彼女は、H先生はどうだ?
H先生に関して一つ書き忘れたことがある。彼女は県下一の、ある業種の創業家の息女である。
名士の娘が地元の高校で教壇に立つ。頃合いをみて結婚。家に入る。
時代錯誤ではあるのだろうが、そんなルートが彼女の想定の範囲だった可能性は高い。
もっとも、実はそれが嫌で飛び出したということも考えられる。
これを読んで、「だからだよバーカ」と舌を出しているかもしれない。
それならそれで、構わない。彼女が想定の範囲の人生を受け入れていたかどうかなどわかるはずもないし、
想定されたルートが幸せだったなど、他人の人生の価値判断を想像でするべきではない。
ただ、人生のターニングポイントにおいて、1人の人間の存在が他の1人の人生に与えうるインパクトの大きさというものは、
現実であっても、いや、現実こそ想像以上に大きい。花澤香菜がワンテイクで録ったというクライマックスを見る度、
そこに感情をぶつける肩のあった雪野先生と、もしかしたら無かったのかもしれないH先生とで、
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…自分語りはこれで終了だ。
最後に少しだけ、素人の新海誠評を書いてみたい。
あくまで想像だと前置きするが、新海監督は幼少から無理目な恋愛ばかりをしてきたのではないだろうか?
恋愛という通常とは比較にならないエネルギーを必要とする行為において
その力を一方的に放出し還流を受けることのできない状況は、人を極端に消耗させる。
ある者は力尽き、ある者は別の誰かから力を得た。
またある者は、運良く力の循環に出逢えることもあるだろう。
監督はどうだ?
監督は恐らく、無から力を生み出すことを選んだ。それが新海誠の作品性の源流であり、
君の名は。の2人は、時空を超えて尚力の循環を得ることが出来たように描かれている。
これをもってして彼の心象世界との乖離を突き、不安視する声がある。かく言う自分も少しばかりは、心配だ。
だが、監督は既に力の循環を知っている。言の葉の庭の2人は、実態としての結末こそハッピーではなかったかもしれないが、
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで行列ができてたんです。
で、スマホで調べたら、ソフトバンクユーザーは並盛り無料、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、並盛り無料如きで普段来てない吉野家に来てんじゃねーよ、ボケが。
380円だよ、380円。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人で家族データシェアで吉野家か。おめでてーな。
よーしパパ特盛頼んじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、380円やるからその席空けろと。
Uの字テーブルの向かいに座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、大盛ねぎだくで、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
得意げな顔して何が、ねぎだくで、だ。
お前は本当にねぎだくを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
吉野家通の俺から言わせてもらえば今、吉野家通の間での最新流行はやっぱり、
とろだく、これだね。
頭の大盛りとろだくギョク。これが通の頼み方。
で、それに頭の大盛りギョク(玉子)。これ最強。
Adobeメインってことは、開発というよりは制作といったほうが良いかもな。Flashやjsでコード書くのもあるだろうから開発といえなくもないが、誤解されやすい。普段はデスクトップだが、光学ドライブ内蔵でノートで軽量で大画面ってことになるとレッツノートしかもう無いだろうな。
http://panasonic.biz/pc/prod/note/lx6/
自分が使っているのはこれではないもっと旧型だが、マウス(USB、ワイヤレス)付けて使ってるよ。やはり大きい方が使いやすいし。液晶があまりキレイでないのが残念だがLXはたぶん良くなっているんじゃないかと思う。レッツノート大判機のキーボードの感覚と大画面が好きで、これでテーブルと椅子がちゃんとあるところでしっかり腰掛けてマウス繋いでよっこらせとスタートすると、なんとなくデスクトップに思えてくるので集中できる。
ここ数日、レールから降りた人々に対する注目が集まっている。
(この日記ではレールに乗る=大卒で企業に入社し社会人生活をスタートすること、と定義する。)
関連する日記のブコメを眺めると、彼らの考え方への批判やレールを外れることの愚かさを指摘する内容が多い。
一方で、レールに乗った人生とはどのようなものか、その良さについて指摘する内容がほとんど記載されていないように見受けられる。
大卒会社員の私生活を綴ったブログと言えば某氏のブログが真っ先に思い浮かぶが、あのようなきっつーな内容を読まされて
エンターテイメントのネタとしては、きっつーな自虐話を綴ったほうが受けがいいことは理解している。
しかしながら、レールを外れた人々を声高に批判するのであれば、会社員諸君は自らの人生がいかに良いものであるかをもっと声高に発信すべきだと思うのだ。
なお、本題とはずれるが、筆者はレールを外れるか外れないかは手段の話であると考えており、目的を決めた上で最適な手段を選ぶべきという意見である。
自分という人間が、世の中にどのような価値を提供できるのか、後世に何を残したいかを考えて欲しい。
金持ちになることを目的としても良いと思うが、金はあくまでも提供する価値の対価であることを忘れないで欲しい。
前置きが長くなったが、レールに乗った人生の一例として筆者の思うところを紹介したい。
筆者は大企業務め、入社10年目、既婚、子無し、共働きで世帯年収1300万である。
年俸制のため、期初に上司へコミットした成果さえ出せば後は好きなことをしていても問題はない。
筆者はおおよそ9時から10時の間に出社し、19時から22時の間に退社する。
体感で業務時間の2割くらいを年度の成果に関係のない勉強などに使っている。
書類や雑用は多いが、割り切ってささっと終わらせるようにしている。
大企業は衰退する日本の象徴として語られることが多いが、いいところも沢山ある。
まず仕事の規模感が大きい。子供の頃に憧れた巨大イベントや、国に関わる仕事に携わることも可能である。
一方で当然デメリットも沢山ある。
メリットとして述べたことと反転するが、規模の小さい仕事は認められずらい。
そのため、挑戦的なプロジェクトをなかなか始めにくい。
世の中の仕組みを変えるような可能性を秘めている凄いプロジェクトであっても初期は小さく始めるものであるが、そのロジックが理解されにくい。
また、安定感がある反面、給与が頭打ちになる。筆者自身もそろそろ給与テーブルの上限が見えてきている。
大企業にいるからと安心せずに、常に転職ができるようなメンタリティとそれを裏付けるスキルを磨いておくべきと考えている。
最初にも書いたが、若い方々には目的をしっかりと考えてほしいと思う。
その目的を達成するための手段として、企業務めという選択肢は必ずしも悪いことばかりではないよということを伝えたかった。
(が、筆者の人生の目標を記載していないこともあり、何を言いたいのかよくわからない文になってしまった。)
以上。
○朝食:ヨーグルト
○昼食:トンカツ定食(ご飯、トンカツ、お味噌汁、サラダ、ポテトサラダ、漬け物、魚の南蛮漬け)
○夕食:天一(なんで今日なんだよ! というツッコミを思いつく方もいるかもですが、明日は僕の誕生日なので僕なりにお祝いをしたいため、天一を食べる気分じゃないからです)
○調子
新人さんの面倒を見る人がいないので、仕方なく指示を出したり成果物をチェックしたりした。
当然、誰しも何んでも始めてはあることなので、それを笑ったりあきれたりするのはよくないんだけど、
新人さん「どうしたらいいですか?」
僕「条件なしのCount(*)でいいですよ」
それなりに大きい企業の正社員さんなんだから、研修とかしてると思うけどなあ。
まあ将来立派なSIerさんになるためには集計関数なんて知らなくてもよいのかもしれないですね。
180円も使っちゃったよ。
……改めて思うけど、健全だなこのゲーム、180円で超楽しめるや。
○バッジとれ〜るセンターの未解禁悪ポケ(2016年9月30日)
とあるブログに今までのポケモンバッジの全てがまとめてあったので、コレクションと照らし合わせて、もうすでに解禁済の悪ポケは全て持っていることがわかったりました。
というわけで、未解禁の一覧を作ります。
○カントー
○ジョウト
○ホウエン
・ポチエナ
・グラエナ
・ヤミラミ
・キバニア
・アブソル
○シンオウ
○イッシュ
全解禁
○カロス
・サトシゲッコウガ(※悪ポケかどうか不明、ポケカ、ピクロス、ポケとる、では水タイプだが、これらは複合タイプは再現されないため悪タイプでないとは言い切れない、本編ゲーム以外で現在進行形のゲームで複合タイプを表現できるゲーム…… コマスターでの実装が待たれるな)(ごめん、ポケカではデュアルタイプで複合タイプを表現することもあるね、ちょっと表現間違えた)
・フーパ(いましめられし)(ドットは有、悪ポケではないがフォルムチェンジが悪ポケ)
・フーパ(はなたれし)
……そうやあ、SMでジムリーダーが本当に廃止だと、悪タイプジムリーダーはまたお預けなのか。
○ポケとる
なんかメチャクチャ苦戦した。
ログボのみ。
きっと「ブランドの珍しい色のビンテージのダイニングテーブル」が家にあることによって、あなたがどれぐらいの幸福感を得られるのか。
また、どうして幸福感を得られるのかが、夫はまったく想像つかないんだと思う。
試しに説明を頑張ってみてもいいのかもしれない。
結婚して2年。
私が早く結婚したいと伝えても、もう少し待って、と言われ続けた。
私は早く欲しいけど、夫はまだ自信がないと言って、ほぼセックスレスの状態。
すこし前に都内の狭いアパートから郊外のいくらか広いマンションへ引っ越してきた。
私は自分たちの家を建てたかったけど、夫がまだ早いよ、と言うので、とりあえずの間の住まい。
夫は服とか靴とかが好きで、そこまで高くはないけど、2万円のスニーカーとか3万円のパンツとかを毎月のように買う。
私も服とか靴とかが好きでよく夫と一緒に買い物に行くけど、最近は自分のものはユニクロで済ませている。
結婚してから働きやすい会社に転職して自分のお給料が減ったし、部屋が広くなったのでダイニングテーブルも欲しいから。
昨日、いつかは欲しいと思っているブランドの珍しい色のビンテージのダイニングテーブルがお店に入荷していた。
ちょっと高いかな、でもこれを逃したら同じものは見つからないかもしれないし、と不安なような興奮するような気持ちで、夫に買ってもいいか聞いてみた。
それは高すぎるよ、この間これにしようかって言ってた6万円のやつじゃだめなの?、と言われた。
私が他の自分のものを節約して、2人の生活のために17万円のテーブルを買うのは、なぜだめなんだろう。
もしかしたら、もっと強く欲しいと伝えれば、買っていいって言ってくれるかもしれない。
5年経ったらちゃんとプロポーズしてくれたように、そのうち子供作ろうって言ってくれるだろうし、たぶんいつかは家も建ててくれると思う。
夫は真面目で働き者で、
(セックスレスでも)私のことをちゃんと好きでいてくれるのが分かるし
私は夫が大好きで、結婚してこれからもずっと一緒にいられることが本当に嬉しいし
夫との生活のためなら、残業して帰宅してから夕飯を作るのも、朝少し早く起きてお弁当を作るのも、自分の好きなものを少しずつ我慢して貯金に回すのも、頑張れる。
1ヶ月ほど経過して気持ちの整理が付きかけたので書く
実家に帰ると姉が長期旅行に出ていた、もう1ヶ月以上家に居ないらしい
東京に帰る前日、姉の近況を聞かされた
・昨年末に結婚相手を連れてきたがそれきりなんの進展もなさそうだったということ
・マルチ商法っぽいことにひっかかっているのではないかということ
封筒にかかれている団体名を検索するとカルトっぽい匂いがぷんぷん(○○被害者の会とか集団訴訟とか
それで「ああ変なものに引っかかったんだな」とおもったが別に引き戻そうという気にはならなかった
姉は家族でもはみ出し者で、俺が実家に居たときでも俺含め家族とは殆ど会話はなく、仕事から帰っても部屋に居るばかり
俺が地元を出てからもそれは続いていたようで、結婚もせず、かといって自立するでもなく実家に寄生する生活をおくっていたようだ
実家での最終日に母から姉の相談事をされ、それなら確かめてスッキリしたほうがいいのではないかと姉の部屋をさぐってみた
姉の部屋など高校時代に小沢健二のアルバムを黙って借りて以来忍び込んだことはない
俺にとって姉はやたらとツンケンして黙ってるか、金切り声を出すかのめんどくさいだけの人間でしかなかった
姉の部屋に入ると老人夫婦の写真が入った写真立てがテーブルにおいてあった
母曰く、この写真を拝んでいるところを何度もみたとのことだった
本棚にはあの時無断で拝借したCDの他に、いかにもマインドコントロールされてる人間が好みそうな自己啓発本数十冊
(というか、どうしてこの手の人間は「数十冊も読んでまだ足りない時点で自己啓発本に意味がない」事に気づかないのか
写真立ての中の写真や本棚を写メで取り、後で本の題名を調べてみた
10年以上前にあれこれ騒がれたカルト教団関連のものだった、しかもその教団自体が発行しているもの
こいつらに拝んでんのかよ、イカれてんなとおもいつつ、まあもう10年以上会話もしてないしどうでもいいかと思った
とは言えここ数ヶ月家を離れているというのが気になり、本棚の写メに映る題名からヒントになりそうなものを検索していった
するとその教団には集団生活をする施設があるというのを見つけた
そこのウェブサイトの集団生活に関するページを見ると、写真の中に姉が写っていた
マジかよ、いや、何となくそうかなと思ったけどこんな感じで分かっちゃうのか
っていうか数年ぶりに顔みるのがこんな形かよ
なに質素な服着て似たような幸薄そうな奴らと集団生活してんだよ
っていうか集合写真に写ってるけどよーくみるとお前他の奴らとちょっと距離あるじゃねーか、治ってねーじゃねーかよ
「一族からタタリ神がでてしまった」っていうオッコトヌシさまの気持ち今なら分かるわ、クソったれ
俺まだ結婚してないのにな、兄弟にカルト信者がいるとかマジ瑕疵物件じゃねーか
正直姉の目を覚まさせて家族に帰ってきて欲しいとか全然思わない
もともと仲良くないし、姉のために1ミクロンでも労力を割きたくない(カルトから脱会させるのって労力いるんでしょ?
姉が稼いだ金であればどれだけ吸い取られても別にどうでもいいし
あちらにそういう共同生活施設とかあるならさっさとそっちで暮らして欲しい(無いと思うけど
ミニストップでソフトクリームを頼むときの「持ち帰りますか?食べていきますか?」に俺は車で食べたいので持ち帰るけどカップの蓋と袋もいらないから食べていくと答える
そんな俺を変えた出来事が起こった。午後10時過ぎミニストップに入った。テーブル席は薄汚れていてとても食べていこうとは思えない。
その状況で食べていくと答えたところ、店員の体格の良いお兄さんは「え!?、食べていきますか!!ハッ!!!」と笑いをこらえたのかなんなのか。とにかく意気揚々としていた
その後ソフトクリームを手渡しで受け取ったが、食べて行かなければ気を悪くした客と思われそうで、薄汚れたテーブル席につき1人惨めにソフトクリームを食べた
今後は「持ち帰ります。袋入りません。」と答えるつもりだが、そもそも「持ち帰りますか?食べていきますか?」の問い方が悪いのではないか
この問に対して俺のように持ち帰るが包装は要らない人は少なくないと思う
第二回に参加した者です
600〜700万円あたりのオファーいくつか貰ったけど断ったり、断られたりしました
お互いに「ねーわ」って思ったら、お祈りになって無かったことになるわけですよ
それって、他の転職サイトのように500万〜700万って提示されるのと大差なくない?
大差あるパターンがあるとすれば
「特定のスペシャルな人」に対して「あなたなら特別に1000万です」って提示するケースとか
「私の会社まだまだ無名ですけど、あなたにぜひ来てほしい」とかだと思うんですよ
つまり、ベンチャー企業やスペシャルな人材以外はあまり意味がない
特に大企業になればなるほど給与テーブルなんて決まってるわけで
どれだけ転職サービス側で柔軟さを持たせようが団子になるのは目に見えてるわけ
大企業が限界まで値切ってくるのなんて目に見えてる(値切るというか、水増しして外に見せてる)
もちろんお行儀は良くないけど、日本の転職率の低さ見たら入れたもん勝ち、やったもん勝ちになる
いっそWantedlyでよくね?
でもまあ面白いところもある
まあでも「面白いけど、WantedlyやGreenやビズリーチや、その他よくあるサービスでもよくね?」なんだよね
___
予想以上に転職率って横ばいなんだね
もちろん20代30代の転職は多いんだけど、それは昔もまったく同じ
レッドオーシャン化してるのかな?
友人は貧乏だ。なのに犬を飼っているだなんて贅沢だ。
家は隙間風が入ってくるくらいにスカスカで、家の前に立っただけで友人がいるかどうかはすぐに分かる。
なぜって、家の中の会話が外に丸聞こえだからだ。
友人の家にはファミコンがない。いつも将棋を勧められるが僕はそんな難しいゲームなんて大嫌いだ。
だけど友人の家には犬がいる。だから僕はいつも遊びに行くのだ。
友人の犬は頭が悪いから僕が遊びに行くと興奮が冷めることがない。
狭い部屋の中をぐるぐると物にぶつかりながら走り回るものだから、畳はボロボロだ。
この間なんて、急に部屋を出ていったかと思ったら僕の靴にうんこがしてあった。
友人は顔を真赤にして犬に怒っていたが、怒りたいのは僕の方だし、でもそんなところもこの馬鹿犬の憎めないところだ。
僕の家にはゲームが沢山あるけど犬もいないしママもいない。ゲームをずっとしていてもジュースをこぼしてしまっても怒る人すらいないんだ。
いつも夜遅くに疲れて帰ってくるママに犬が飼いたいだなんて口がさけたって言えるわけがないよね。
そんなことを考えながらぐるぐると走り回る犬を見ていたら、突然僕めがけて駆け寄ってきて足にしがみつくと腰を振り始めた。
友人はまた顔を真赤にして怒り出す。
僕は犬の行動の意味がわかったけど、あえて知らないふりをして「やめよろー」とかいつも通りに対応する。
「ハウス!」
なかなか離れようとしない友人は、外に聞こえようがお構いなしに大声で叱りつけた。
「バーモンド!」つられて僕も叫ぶと、外から聞いたことのない声が響いた。「カレー!」
居間のドアが開くと友人の父親が顔を出し握られていたマイクに向かって叫ぶ。
僕の足にしがみついているのは、実はよく見れば犬ではなく秀樹だ。
「HIDEKI感激ぃぃ!!」
秀樹の声が響くと同時に一斉に流れ込むバックダンサーたち。
YMCAのイントロを聞いた瞬間に血が滾り始めるのがわかった。
ママもよれよれのスーツ姿のまま軽快にボックスを踏み続けている。
観客も一体となり一糸乱れぬタイミングで両手でYMCAを形作る。
舞い散る紙吹雪。オケの指揮者が指揮棒を振り乱せば感動のフィナーレだ。
あの頃は何もかもが輝いて見えた。
感動のあまり呆然としている僕の手を取ると秀樹は僕をステージに引き上げた。
僕はステージの中心に立ち高らかに両腕を上げると一気に振り下ろす。
天井が割れんばかりの拍手が起こる。僕は人生最高の充実感に満たされていた。
バックステージを抜け玄関の冷たい鉄トビラを開けると、ぼくはランドセルを自分の部屋に放り投げた。
「ママは今日残業で遅くなるから晩御飯はお鍋を温めて食べてね。」
コンロの上を見ると、水を張ったお鍋の中にボンカレーが沈んでいた。
大学生、男です。
自分は友達とごはんに行っても、割り勘したことがない。男女関係なく。
2人だろうと、6人だろうと、いつも自分の食べた物の金額分だけ払う。
もちろん混雑時は、会計別々だとお店の人に迷惑になるから、基本的にテーブルでお金をそろえてから行く。
ぴったし持ってないときはちょっと多めに。会計する人が数十円得するくらいかな。
学部の友達と行くときも、研究室の人と行くときも、サークルの先輩や後輩と行くときも、誰が何か言うわけでもなくいつもこうやって会計する。
(もちろん、社会人や教授と行くときはご厚意に甘えて、出していただくこともある。)
ときどきホッテントリで『男がおごるべき』みたいな記事に、「割り勘だろ」みたいなコメントが多くつくがいまいちピンと来ない。(社会人でなく大学生の記事でも割り勘が多い気がする。早稲田とか慶応とか東京できらびやかな生活してる人が割り勘してるイメージ)
ただ、お酒の匂いがだめで、サークルや研究室の飲み会(だいたい3000円とか定額)以外で居酒屋に行ったことがない。(割り勘って居酒屋でするやつなのか…!)
http://anond.hatelabo.jp/20160910185500
食べ過ぎは苦しい。憂鬱になる。だから残すよ、普通に。ラーメンスープの中に麺を隠してチャーシューで蓋とかしない。
増田は、もしかして食べ方が汚くて周りの人から顰蹙かってるだけじゃないかなあ。
「汚い」って言えない人たちが、言いづらいし、「残すな=きれいにしなよ」みたいな。ぐっちゃぐちゃ、まじキモチワルイ。
完食した皿でさえテーブルに放置されてたらなんとなく嫌だな。なんでだろー。潔癖性か。
クソ汚い食べ残しとか、トイレ流してない?!に近い嫌悪感ある(お昼時にすみません)
多くの人にとってメシは大切なものだけど、増田の食べ残しはメシじゃないんじゃない?
クソかな?(重ね重ねすみません)とにかく別物。
増田は人々のメシ愛を試してるつもりだろうけど式が成立してないの。
人々のメシ愛は「これは俺にはクソだが増田にとってはメシ、食べてたし、残さず召し上がれ」と言わせる程。
増田は自分の食べ残しじゃなく、既に腹に収めたメシで理解を促せば話は違ってたかもねえ。
でもぜんぜん慮ってもらえないのは食事に求める楽しさの違いのせいもある気がする。
反論形式で主張してるせいかな?「食べ残せる経済力」を楽しんでるとこあるよね。
お金があるってスバラシイの行き着く先が浪費(高価なメシこそ至高派亜種?)、珍しくはないけど共有しづらい。
増田への承認はメシ愛と金銭感覚の違いを乗り超えた所にあるんだな。ハードル高いわ。
食事ぐらい手軽に楽しさをシェアできる行為ってないのに、異端者でいるのはしんどいだろうなあ。
少食の人を探すと良いかも。食べるのめんどくさい系も良さそう。ぐっちゃぐちゃに食べたい人もいなくはない。
店外にランチメニューが置いてなかったのでドキドキしながら入店
財布には二千円しか入っていないしね、ランチメニューなかったらどうしよう
店には行ったら店員さんが声を掛けてきた「お一人さまですか?」
なんというかもう焼肉なんてどうでもよくなってしまうほど好みの女の子だった
そのまま手を取って持ち帰りたいほどだった
相手も何かを感じたのだろう二人で見つめ合うこと30秒
時は動き出した
ちょうどお手頃のランチセットがあった、ほっとしていたら彼女がやってきた
火が付き器具の説明をしてくれたみたいだが、彼女のかわいい顔に集中しすぎて聞いていなかった、ごめんね
また見つめ合う俺と彼女
このまま見つめ合っていてもいっこうに構わなかったのだが、彼女も仕事があるので注文をした
彼女は頼んだランチセットを復唱し笑顔を見せてくれ、そのまま二人は見つめ合う
おいおい、俺と同様、君もこの出会いに何か感じたのは分かったよ
俺もこのまま君をずっと見ていてもいいぐらいだ、でもな今はとっても空腹なのだよ、頼むから注文を通してきてくれないかな
それでも動かない彼女、何かがおかしい、なぜ彼女はこうも動かないで待っているのだ
俺が黙って待っていると彼女がひと言
ランチの嘘
奥さんと二人、うっかり昼飯を食べそびれてもう午後5時になってて、もはや夕飯の時間帯だったのだけれど、夕飯は別の所を予定していたので、とりあえずつなぎでなにか食べようかと思い、せっかく石川県に来たので8番らーめんに行こうとなった。8番らーめんにはほとんど予備知識がなくて、メニューがリンガーハット北陸版という知識ぐらいしかなかった。でも、ラーメン屋だし、国道沿いにある流行っているチェーン店なのだから「早い・安い・うまい」は確保されているだろうと思っていた。
そしたら、まず店に入ると「名前を書いてお待ちください。」とのこと。この時点で気づくべきだったが、あまりに腹が減っていたので、気にせず名前を書いて待つことに。
すぐに呼ばれて席についたまでは良かったのだが、隣の席が子連れで、しかも下の子がギャン泣きするわ、席をガンガン蹴るわ。親も親で「うるさいな」と言うものの、別に注意するわけではなく、単に感想を述べるような「うるさいな。」で、特に止むこともなかった。
さて、テーブルが10、カウンターが15あるのにホールスタッフが3人しかおらず、店の規模の割にホールスタッフが少ないなあ、と思いながら、野菜らーめん味噌と餃子を頼むと、5分後にまず伝票が出された。ラーメンでも餃子でもなく、伝票が最初に運ばれてきた。その後ラーメンがいつまでたっても出てこない。明らかにスタッフの数で回ってないんだなと思いつつ、ラーメン屋は席につくまでは時間が掛かるが、席につくとほぼ同時に着丼するものだと思い込んでいるので、待てど暮らせどこないのにイライラ、伝票がすでに運ばれているので、支払いだけして出たらどうなるだろうかと、散々話しをして結局着丼は30分後。着席から着丼まで30分かかったラーメン屋はもちろん初体験。
味は空腹を重ね過ぎて不味くはなくともよくわからず、その間も子供のギャン泣きは断続的に続いていたので、むしろこんな時間にクイックを求めて8番らーめんに来た僕らにこそ非があるべきだなと反省。思えば最初に名前を書かせて待たせたところから気づくべきだった。これはラーメン屋ではなくファミレスだったと。
だからといって、8番らーめんはもう行かないとか言うつもりはないのだけれど、少なくとも都会の「ラーメン屋」ではないのだな、深く気付かされた次第。
http://anond.hatelabo.jp/20160902031012
はてブで批判してる人たちよりよほど志のある学生さんだと思うので、いろいろ書いてみます。おっさんのたわ言ではありますが、元記事の人にすこしでもヒントになればと思って。
まず、日本の大学で勉強しても実用的なソフトウェアが書けるようにはなりません。どういうことかというと、「情報系の大学に行けば○○が作れるようになる!」という世間一般の期待と、実際に大学で教えている内容には大きなギャップがあるということです。
これは大学が悪いのではなく、大学はそもそもそういうものであって、それが世間に認知されてないというだけです。
具体的に挙げてみましょう。
大学で教えてる内容ってこんな感じなので、ゲームやアプリやサービスを作ることが目的の人から見ると、役に立たない内容にしか見えませんし、実際たいして役に立ちません。その証拠に、大学の情報系学科を出ていないのにゲームやiOSアプリやWebサービスを作っている人はゴマンといるし、逆に日本の大学の先生でゲームやiOSアプリやWebサービスを作れる人はほとんどいません。
これは重要なことなのでもう一度書きますが、日本の大学の先生でゲームやアプリやサービスを作れる人はほとんどいません。大学の先生が得意なのは、プログラムを書くことではなく論文を書くことです。論文のためにプログラムを書くことはありますが、あくまでおまけです。
そのため、大学で勉強してもゲームやアプリやサービスが作れるようにはなりません。だって教えている側の先生が、ゲームやアプリやサービスを作ったこともなければ、作り方も知らないんだから。
そういう経験のない人たちばかりですよ、日本の大学の先生って。そんな人たちの授業を受けて、アプリやサービスが作れるようになると思うほうがおかしいでしょう。
ためしに、先生方のTwitterアカウント名でGithubを検索してみてください。いまどきGithubにアカウントがないとか、あったとしてもTestCaseすらないコードとか、そんなものばかりです。「研究内容をライバルに知られるわけにはいかないからGithubは使わない」という言い訳する人がいそう。けど、本当はGitが使えないだけでしょ?
あるいは、先生方の個人ページや研究室の紹介ページを開いて、HTMLソースを見てみてください。doctype宣言がないとか、viewportの指定がないとか、Pタグの中にULタグを使ってるとか、そんなのばかりです。HTMLすらろくに書けない人が、Webアプリを作れると思いますか?きっとXSSもCSRFも知らないですよ。
ですので、そういうことを勉強したいなら、ベンチャーやIT系企業に入るべきです。大学でそういうことを勉強しようとしても、教えられる人がいないから無理。
(「大学はそんなことを教える場所ではない!」と怒る人いると思うけど、教えられる先生がいないという事実をごまかすために怒ってるだけだから。)
とはいっても、大学の先生がプログラムがいっさい書けないというわけではないです。彼らが得意なのは、コンパイラやインタプリタやOSやソルバを作ることです。これらも実用的なソフトウェアと言えなくはありませんが、ゲームやアプリやサービスとはジャンルが大きく違います。
そのため、大学の情報系学科に進めばコンパイラやOSや機械学習ライブラリを書けるようにはなるかもしれませんが、それはゲームやアプリやサービスではないので、繰り返しになりますがそれらを作りたい人には大学は向きません。
じゃあ大学で授業を受けるのってムダなのかというと、必ずしもそうではないです。
大学で教えている内容って、ゲームやiOSアプリやWebサービスが一通り作れるようになってから、その先を目指すときになって初めて必要になることが多いです。たとえば、
こういうときになって、初めて大学で教わった内容が生きてきます。逆にいうと、そういう状況にならないと、大学で教わった内容は生きてこないと言えます。(情報系の学科で学んでいるなら、ライブラリや言語やOSを「使う人」ではなく「作る人」にぜひともなってほしいですね。)
元増田は、社会に役立つ実用的なソフトウェアを作りたいようです。しかし残念なことに、大学が教えている内容はその目的には合致していないことを説明しました。
こういう事情なので、元増田には大学をドロップアウトしてIT系の会社に入社することをお勧めします。ドロップアウトが難しいなら、インターンやバイトでなんとしても入り込むことです。
入るべき会社は、教育に力を入れている会社です。20人未満の小さな会社では教育に力を入れている余裕はないので、小さな会社はやめたほうがいいです。簡単にぐぐってみたところ、はてなやPixivやクックパッドやDeNAやドワンゴは教育制度が確立しているようです(違ってたらごめん)。そういった会社に入ったほうが、大学の授業を受けるよりも、元増田の目的にかなうのは間違いありません。
そして何年か働いて、iOSアプリやWebサービスが一通り作れるようになったら、大学に入り直すことです。これはとても効果的なので、元増田には強くお勧めします。
上で説明したように、大学というところは、ゲームやアプリやサービスの作り方は教えてくれず、それらが作れるようになって初めて役に立つことを教えてくれます。そのため、元増田はIT系の会社に入ってアプリやサービスの作り方を勉強し、それらが作れるようになってから再度大学の門をたたくのが、いちばん効率的です。
なお繰り返しますが、入るべき会社は「教育に力を入れている会社」です。今のIT系企業では、インターン生を「格安で使えるバイト君」としか見なしていない会社が多すぎます。そういう会社は、コストが掛かることはいやがるので、教育もろくにはしてくれません。逆に教育に力を入れている会社では、インターン制度を「将来の戦力を選別する期間」と見なしています。
残念ながら、そういう会社は東京に集中しているようです。例外は京都のはてなくらいでしょうか。地方の大学生にとってはつらい現実なので、はてなやPixivやドワンゴは地方でのインターン開催をお願いします。あとレベル5は九大と九工大の学生を鍛えてあげてください。
余談ですが、学生さんにひとこと:
インターンやバイトで潜り込む先の会社を選ぶときは、就活と同じような時間をかけて選んでください。バイトだからとかインターンだからという軽い気持ちで会社を選ぶ大学生が多いから、それを食い物にしている悪質経営者があとを立ちません。インターン生が「格安の学生バイト」として使われている現状を是正するために、学生のほうでも注意してください。
ドロップアウトを進めた手前、書こうと思ったけど、長すぎるのでやめた。
リツイートが100超えたら書く。
「保護したい」という気持ち、が動機という方が多いのではと思います。
(「他人」に「死にたい」という相談を行った、という今回の前提の場合ですよ?)
せちがらい話が許されるなら…
「自殺したい」という相談は「自傷他害のおそれあり」として、保護(扶助)しなければならないことがあります。もちろん法的に。
これをしなかったからといって、一般人が保護責任者遺棄をとられることは少ないと思いますが、医師や公務員が 自傷他害のおそれがあることを認知しておきながら、なにもしなかった(不作為)ときは、責任を問われることがあります。
だからといって、自殺を止めようとする気持ちを「義務感」だと主張するつもりはありません。
しかしながら、こういった法律があるということは、「困っている人を見かけたら 可能な限り手を差し伸べる」ことが すべての人に期待されている、あるいは期待されてきたからこそ、こういった法律があるのでは、という気がするのです。
つまり 期待されるということは、本来、人には「相互扶助の気持ち」が備わってるのではないか、ということです。
それが実際の行動に移されるときの 動機、モチベーションはわかりませんが、とにかく助けようという気持ちが人に存在していることは確かなようです。
なお、これが本人の「自殺したいという意思に反しているのに」という部分で、増田さんは問題を提起されているようにお見受けしました。
これについては、増田さんの結論前に解いておきたい誤解ですが、
「自殺したいという意思」と「自殺に着手すること(意識)」は、
異なる概念らしいことが、サバイバーからの証言で明らかになっています。
具体例で言うと、これまで自殺など考えたこともなかったのに、突然
「そうだ いま死のう!」
と猛然と(数秒~数分以内に)死のうとしちゃう人がいる。
自殺とは、陰鬱として死んでいくものとは限らない、ということを できれば知っておいてください。
いま持っている自殺の意思が、実際に着手に到達するのか。それを外部には斟酌(しんしゃく)できません。ともすると「その本人も よくわかっていない」ことがあるぐらいです。
すなわち「救助行為」の一環として行われる「自殺の制止」は、本人の意思を斟酌する必要はありません。
なので、余計なお世話だと考えたかもしれませんが、保護したい気持ちと、自殺の意思は別のステージ上の概念なので、両者を結び付けたり・同じテーブルで混同して考えないほうがいいかもしれません。
いつか増田さんが納得できる答えに到達できるといいですね。
町内放送が、「今夜は星が降りているので係の人はよろしくお願いします。」と言っていたので、私は脚立と虫取り網を持って外へ出た。
空を見上げると、いくつかの星がすぐ目の前まで降りてきているのが分かった。
ある星は私のすぐ上を仄かに光りながら漂っていた。家の屋根に引っかかって動けなくなっている星もあった。
私はそれらの星たちをひとつずつ網で掬っていった。一番難しかったのは庭の木の枝に挟まっている星だったが、木に登って枝を揺らすことでなんとか取ることができた。
周りにあった星を全て取り終え、一か所に集めて待っていると、しばらくして荷台に装置を乗せた一台のトラックが現れた。
私が運転手に星を渡すと、運転手は星を装置にセットした。装置は勢いよく回転すると、星を上空に投げ上げていった。
私が集めた星が全て打ち上げられると、トラックはまた次の場所へ移動していった。
周りを見渡すと、町のあちこちで星が打ち上がっているのが分かった。
しばらくすると、また町内放送で「星が元の位置に戻りました。係の人はお疲れ様でした。」とアナウンスがあった。
少し疲れたので、早く家に帰って寝ようと思った。
家に戻ると、玄関が開けっぱなしになっていた。部屋の中に入ると、居間で大きな星がゆらゆらと漂っていた。
その日本刀のように細い姿は、どう見ても今夜の三日月だった。回収し忘れたことに気がついたが、もう後の祭りだった。
窓を開けて外を見てみると、満天の星空の中で、確かに月だけが見当たらなかった。
困ったことになったと思ったが、私にはどうすることもできないので、三日月はこのまま部屋に置いておこうと思った。
三日月は部屋の中をゆっくりと移動していた。家具にぶつかったり物を壊したりしたら困るので、ビニール紐でぐるぐると縛り、居間のテーブルの下に置くと、ようやく動かなくなった。
なぜ基本給に定期昇給がないのか
なぜ年休85日なのか
なぜ通勤手当が3000円なのか
なぜ住宅手当が0円なのか
なぜ家族手当が0円なのか
なぜ退職金が0円なのか
なぜ社長の家だけは立派なのか
久しぶりに合ったので一緒に食事に行くことになった。
ニートは中高生が知ってるようなチェーン店しか知らないからそれしか答えようがない。
まあ俺もサイゼリアは好きだけど久しぶりに合った相手と食事をするのにその選択肢か?とは思った。
行く最中に彼は得意気に話した
「前行った時は注文しまくってテーブル埋め尽くしてさ!3000円くらい!」
「コーラとCCレモン混ぜると美味いよ!本当だって!試してみ!」
ニートになった彼は時間が止まってしまっているのでそういう話題しか出てこない。
料理は大量に注文した。テーブルが皿で埋まっていくのを見て彼は一人でウケている。
「俺ら注文し過ぎだろwwwww」
っていうあのノリ。
突然あるあるネタを話し始めた。
「コナンってさ、行く先々で殺人事件に合うし、こいつ自身が死神なんじゃねーのw」
手垢の付いたネタにまた一人でウケている。
次はこれ
まさか、と思ってこう返した
「あーそれ、ミミズ使ってるってやつでしょ」
すると「何で知ってるの!?」と驚く。
しかし彼にとってはドツボらしい。
俺も十代の頃なら一緒に笑えたかもしれない
でももう違うんだ。
時の流れに取り残された彼を見て俺は悲しくなった。