はてなキーワード: 基幹産業とは
もちろんのようにネタバレを含むので、注意してほしい。
見終わった感想は、「本当に終わった」だった。
すごく丁寧に「伝える」ことに真摯に向き合っていると感じた。
それは描いていることだけではなく、描かれなかったことも含めて。
きちんと振り返り部分がある丁寧さが、この映画を象徴しているといっても良い部分。
復習して来いよ、ではなく、劇場でこれまでを振り返る。その丁寧さが全編にわたってある。
忘れてならないのは、これは劇場4部作ではなくて、エヴァンゲリオンの最終作ということ。
だから、題名からして「シン・エヴァンゲリオン劇場版」であって「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」でないところで主張してる。
そして、「まごころを君に」「世界の中心で愛を叫んだけもの」ときて、「未来からのホットライン」で落としているところに、本当に最後なんだな、という気概を感じる。
NOTでも(NOT)でもなく、今までの否定でも追認でも無い、終わりが来たんだなという予感は正しかった。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版序破QはTVシリーズみたいなもんで、今回が劇場版」みたいな位置づけっぽくみえる。
冬月副指令側はネルフパリ支部を守る陽電子砲側で、ヴィレは侵略する側。
派手なアクションシーンであるとともに、赤いヤツって戻せるんだアレというのをこれ以上ないほど明確に見せる場面。
直接の描写が牧歌的なだけで、薄氷を踏むような生活というのが描かれずに表現されているように思う。
トウジは「医者の真似事」だし、ケンスケは「なんでも屋だが風車のメンテはできない」。
食事は配給制で、一軒家はトウジの医者という特権性に由来する特別扱いになっている。
綾波型初期ロットはそのトウジの客人ではあるが、農作業にわりとしっかり従事させられている。
そしてそこにいるのは老婆が中心。
若い男女や男性は、綾波型の心の触れ合いのような農作業には出てこない。
銭湯や図書館も牧歌的ではあるが、つまりは個別の風呂や嗜好品が持てない生活を、直接の描写なしに示唆している。
でも、並行複発酵である日本酒を飲める程度には豊かさがある。衣服も残ってる。(心の余裕はまず生活の余裕から)
でも、味噌汁に口をつけないことで激昂する大人がいる程度には食料に余裕がない。
たぶん、ココを受け付けるかどうかはその人のエヴァンゲリオンへの思いによる気がする。
第四話の「雨、逃げ出した後」だよねココ。
ひどい経験をしたシンジが家出をして、ケンスケとキャンプする。
TV版では、その後無理やり連れて帰られるけど、ネルフから出ていこうとして、自分の意志では電車に乗らなかったと言う流れ。
ケンスケの描き方はあの時からある意味で一貫している。自身の興味には忠実だが、相手の心情には過度に踏み込まず、黙って見守る。
「なんでみんな僕にやさしいんだよ」という嗚咽がほぼすべてだけれども、誰にも強制されることなく、しっかりと時間をかけてシンジだけで結論を出すのが良かった。
今までのシンジくんって、口ではみんな色々言うけど、それほぼ強制じゃんってのが多かった。
あなたが決めなさい、とか。それシンジくん考えられる状況か?その環境作るのが大人だろうっていう。
あの農作業をしていたのがシンジで、みんなの優しさに触れてこの村を守るために戦うんだ、だったらたぶん流石についていけなかったと思う。
で、今までのエヴァだったら絶対にあのアスカの「泣くだけ泣いてスッキリしたから家出は終わりか」みたいなセリフ入れなかったと思うんだよね。
その後の、ケンスケとの見回りと治水の管理で「基幹産業たる農作業を免除されてる」とか「池が村の生命線」とか言わなかったような気がする。
村が赤く浸食されてない理由とか、ニアサーも悪いことばかりじゃなかったさみたいなのは、察しろよ、みたいな描写になってたんじゃないかな。
プラグスーツを着ていないと体を保てない綾波型が、その短い生の間に、様々な感情を駆け抜けていったのも象徴的だったように思う。
その一方で、加持さんの子供がしっかりと「世界をもとに戻す」実験に従事しているというのも、良かった。
ミサトさんは、スイカの種を見るだけなんだよね。種をまいて育てるのじゃなくて、種を残す方。
あの村のシーンこそが、シン・エヴァンゲリオン劇場版の急所だと思う。
シンジに好意を持つように設計された綾波型が感情を受け入れるも、なお運命の通りになる。
シンジは誰からも放っておかれる状態で、本当に自分がかけたいだけの時間をかけて、やっと決断する。
最初こそアスカに無理やり食わされるけど、シンジくん自分でレーション食ってんだよね。そして食うことに対して泣く。
自分で食い、自分で泣き、自分で時間をかけて、最後に無垢な問いかけに返す形で結論を出す。本当に良かったと心から思った。
アスカが途中で言ってたけど、そんなシンジくんみるの相当しんどいと思う。
で、そこは委員長の異様なほど優しい言葉や綾波型初期ロットとのやりとりでカバーされてる。
TVシリーズだったら赤木博士に「村での摩擦は死に直結するわ。学習性無力感の一種ね」くらいは言わせたと思うんだよねマジで。
落ち着いた後で、トウジと会話をしてお前は十分やったって言われたり、ケンスケからは親父とは話しとけよって言われたり、加持と出会ったり。
時間計ってないけど、かなり丁寧に時間をかけてあの一連のシーンが描かれてたと思うし、相当な比重じゃなかったのかなアレ。
でもなあ、序破ときて、Qでのカヲルくんとのやりとりって、アレまんま洗脳だろ。そらシンジくんでなくても壊れるよ。
親しい人と引き離して孤独にし、信頼を得てから既存の価値観を壊し、そのショックが大きい間に新しい方向性を示す。
で、洗脳が解ける前に、信奉した教祖たるカヲルくんが自分のせいで目の前で死んだら、そら壊れるよ。
それをきちんと作品内で比重を置いて向き合って時間をおいてくれたの本当に良かった。
アスカのDSSチョーカーみて吐くシーンは象徴的過ぎてインパクト強いけど、マリもアスカも対爆隔離室内に自室があって爆薬増やされてるってことは、シンジくんと同じよね。
シトと一緒だからじゃなくて、エヴァに乗る適性がある人間に対しての強い警戒心。
あと、振り返って考えると「ワンコくんとの進捗どうだった」のあと、「年頃の男には興味ないか」みたいなことマリがアスカに言ってなかった?
そういや、冷酷っぽくふるまってるアスカが、劇中ほぼ唯一恥じらってるのがケンスケにカメラ向けられたときなんだよな。
シンジくんって、ヴィレ判定で精神的に安定してるって言われてるから、綾波型初期ロットとの直接のお別れを経験後なわけで、親父すでに超えてるんだよな。
たしかその前後で、冬月副指令が、「自分と同じ喪失を経験させるのも息子のためか碇」とか言ってなかったかな。
あと、どのシーンでもマリって劇中で誰かと相対するときには、相手のパーソナルスペース内に入ってんだよね。
破で、シンジくんの匂いを嗅ぐ、引きこもってるシェルター内のシンジくんを引きずり出す。
アスカには抱き着く、後ろに回って髪を切ってあげる。シンジくんの後ろから手を回してだ~れだって問いかける。
古今東西の書物を読み漁り、相手の懐に入り、どのタイミングでも余裕たっぷりなのは、イメージとしては「魔女」だよな。
アスカが死に装束でしょと返したスーツを着た後、シンジにわざわざ会いに行ったのはどう考えても最後だと思ったからで、
わざとだよなあの艦隊戦とあの曲。
そういや、エヴァで誰を殺せば世界が平和になるかって言ったら真っ先に冬月副指令だと思うんだよな。
Q以降、ほぼ単独で組織的な攻撃に対応してるのとか、そもそもの研究室の件と言い、このオッサンが元凶だろう。
舞台を整えるの全部やり切ってるしな。
セカンドの海の浄化、サードの大地の浄化だったら、フォースって空の浄化じゃないんかい。
あとゲンドウがきっちり葛城大佐、赤木くんって呼んで反論しててちょっと面白かった。
ミサトさんに息子の話をするシンジくんは、はっきりあいつのこと好きだよって言ってるんだよね。
自分が人を評して、それを他人に伝えることに躊躇しない最初の相手がミサトさんなのは結構グッと来た。
アレなニュアンスの旧劇ではなく明確に母親ポジションとして描かれているので安心した。
ゴルゴダオブジェクトの上で、マイナス宇宙でヒトが認識できる形を記憶からLCLが作ってるんだっけか。
きっちり旧劇っぽく親子喧嘩をメタっぽく描いてるのがエヴァだよねって感じで良かった。
よくよく考えると、わりと新劇場のゲンドウって、最初から甘いんだよな。
息子とは墓参りに行くわ、息子との食事会には行こうとするわ、わざわざ褒めるわ、本部壊すまで駄々こねた息子をギリギリまでやらせるとか。
聞けば答える、本当にコミュニケーションが苦手な親父として描かれている感が最初からあったけど、まあそうなるかなーという。
やるべきことを完全にやり切って、マリの必要なものも全部集めておいて、見届けずにL結解密度が高い中で無茶してLCLになる冬月先生。
やっぱこの人が完全に元凶な感じがしてならない。
ただまあ、ユイさんってこうサークラじゃないけど、なんだろうこのワールドクラッシャーな感じ。
ゲンドウが大人の理解力と表現力で、内面をきっちり吐露していくシーン。
「ユイと出会い、楽しかった、ユイだけが受け入れてくれた」みたいなところで、どの場面でもマリがちょっかいかけてるのに一切触れられてなくて草生える。
あの流れだけ見ると、昔ちょっと好きだったゲンドウくんの息子のシンジくんを迎えに行く女みたいになるんで、それはちょっとという気にもなる。
新しく作られたガイウスの槍のシーン、シュワッキマッセリーって流れてて、聖☆おにいさんを思い出しました。
ただ、ミサトさんの死と思いを受け取れるシンジくんはほんとにゲンドウじゃないけど、大人になったなって感じた。
最後に息子から歩み寄られて謝っておそらくは和解したゲンドウが、息子の中にユイを見出すの、
繰り返しになるけど、死を否定したり無かったことにするのではなくて、受け入れたうえで先に進もうとするメッセージ性を強く感じた。
狂言回し、なんだろうな。ゲンドウが降りたらもう確かに誰もその位置に立てないしな。岸辺露伴ポジション。
旧劇の場所でアスカに思いを伝えるシーン、マリが出てくるのバグってるっぽいなー
カヲルくんと加持さんが出てくるシーン、ゲンドウとシンジとの両方の位置にカヲルくんが居るんだよね。
シンジくんに依存しない世界でのカヲルくんの理想の世界は、加持さんと接してたところになるのかなー
加持さんは、ヒトの存続よりも種の多様性を残そうと尽力したって位置づけなんだろうな。神の使徒に愛される男。
時間も世界も戻さずに、エヴァに乗らなくて良い世界に書き換える。
時間の巻き戻しではなく、違うパラレルワールドでも無くて、継続したまま治そうとする。
たしか、マリさんも迎えに来るからって綾波に伝えて別れを告げる。
てことは、アノ世界はなかったことにはならずに継続したまま、シンジくんにエヴァを消された世界に作り替えられるけれども、シンジくんは戻れないってことだよな、と思った記憶がある。
あれだけゲンドウがユイの胸で泣きたかったって言ってたのに、母さんを送りたかっただけなんだねって納得するのは、シンジくんの理解力が大人で成長したなあと。
それを、アニメーションのセル画っていう低次(二次元)の存在に落としたうえで、マリに迎えに来てもらって元に戻すっていうのは、すごいな。
マリに相変わらずいい匂いって言われたあと、相変わらず可愛いよっていうシンジに対して、
いっぱしの口を利くようになってといって、DSSチョーカーを外すのって、あれシンジの主時間で時間経過してない表現だよな。たぶん。あれが入らないと、何年も経ってるように見えるし。
そのために甲板でDSSチョーカー嵌めたのかなあ、自ら進んで嵌めるって演出にも見えたんだけどヴィレ的には必然性ないよなアレ。
最後、シンジから手を引いて階段を昇っていくのが、ああ、終わったんだなって。
というか、ぶっちゃけると、シンジくんが緒方恵美さんの声から声変わりしていた瞬間の衝撃が強すぎて、あとは流れるように見ていた。
ハッキリと明確に、彼が大人になったと感じた瞬間だった。
ああ、エヴァンゲリオンのアニメーションとしての作品は終わったんだなと思った。
一人一人に引導を渡していって、最後にあまり知らないが好意を持ってくれる女と手を繋いで階段を昇っていく。
この先どうなるかはわからないけれども、しっかりと大人になったシンジを見て、ああ、本当に良かったと思った。
鏡を見ろ現実に帰れみたいな突き放し方じゃない、同じ意味でも伝え方の違うアニメーションの力。
加持さんは裏で我儘を通し切ってた。ミサトさんは意地を押し通した。ペンペンはきっと殖えてる。
世界が二分されてセミアポカリプスみたいなイメージは、90年SFの世界観だと思うし、個人的に解釈違いだぜ!
・国際情勢
かつての第三国の発展が著しく、総体的に、現在の先進国が優位性を保てなくなった。アメリカと中国はまだ対立しているけど、対立しているからこその経済の足の引っ張り合いが酷く、その間にASEANやアフリカ連合が経済規模でおいついてきた。フラット化がだいぶ進んでる傾向。
軍事力も、軍事兵器の無人化が進んできたせいでどこも圧倒的優位が保てない。ドローンを数揃えてドローン撃墜放題を国のそこかしこに置いたら国防が済んでしまう。核兵器もミサイル撃墜余裕が実現したので、冷戦時ほどどうしようもない存在ではない。
先進国っていう立場が無くなったので、常任理事国の存在した国連は有名無実化した。どの国もいうことなんか効かない。今は毎年開かれるEU・ASEAN・アフリカ連合合同会議、が主な国際協調の場となっている(ただしあまり協調しない)。
センサー系統の精度の進歩が神がかっている。人の顔を見間違えないし、音声言語をsiriの100倍の精度でくみ取るし、自動運転車で交通事故は10万分の1に減った。それを利用して、多くの社会で監視社会が敷かれている。20年ぐらい前に物議を醸したが、現実問題、監視社会を導入した社会の犯罪被害が統計上劇的に減るので、各国で徐々に導入が進んでいる。あとそもそも監視が自動化されており、人間のチェックが入らない仕様なので、法的に問題ないことになっている。
だいたいの職人技は3Dプリンタ系統の技術で実現できる。一家に一台、安価な3Dプリンタがおかれ、白物家電ぐらいまでなら自分の家で作る。電気屋の類は滅び、今のホームセンターが今や国の基幹産業となった。
空中投影型ディスプレイが実現し、スマホは板であることをやめた。みんな腕時計をしている。
バイオ技術の発展により、デザイナーベビーは実はもう可能だが、まだ社会に普及しきってない。法律無視して生まれたデザイナー天才ベビーがニュースでお茶の間をにぎわす。
・健康と食料
向上している。平均寿命は各国100歳超え。老年に伴う脳機能の低下も予防法が確立し、定年も80歳ぐらいまで伸びた。ガンとアルツハイマーも撲滅完了。
耐性菌やらウイルスやらが出てくるせいで、コロナ禍のようなことが、10年に一度ぐらい起こる。毎度被害がでるが、拡散の規模はだんだん小さくなっている。
食料と飢餓は、一時期世界の人口増と温暖化の干ばつで不足が囁かれたが、最近はおちついてきた。スマート農業と世界の人口増加ペース減少が大きい。経済の拡大とフラット化のかくだいによって、飢餓も撲滅とまではいかないが、実数上は21世紀当初よりもマシになった。
・教育
教えることが多すぎて、対応しきれない。世界は"洗練されたゆとり教育"か"つめこみ教育"に2分しており、今のところつめこみ教育が成果をだしている。一方で学業研究からはなれた幸福度に関する主張からゆとり教育側の優位も主張されている。上述のデザイナーベビーの普及とともにこの成果は逆転するとの意見もある。
隆盛とカオス。誰でも簡単にアニメやマンガや映画をつくれる思考読み取りツールが開発された。頭の中で考えた僕の理想の漫画が簡単に形になる時代。
プロの芸術家、という概念は今よりも無意味化がすすんだ。アマチュア→商業という出世ルートや、商業だからクオリティがすごい、という意識もだいぶ薄れてきた。
クリエイターが増えすぎて、もはや誰も全容を把握できない。漫画が趣味の人間が、いま一番売れている漫画を把握できないという状況になった。
AIもこの分野では進歩が著しく、ちょっとした解説動画や環境音楽は自動で作られるようになった。それに伴って、ユーチューバーという業態は消滅した。
こう言えば、一般の人にもどれだけ危険かわかるのではないだろうか。
世界的には車が右側通行の国が圧倒的に多数だし、日本車は日本の基幹産業。だから、左側通行をやめて日本を右側通行にすることにより、日本車を改修なしでそのまま海外に輸出することができ、高い経済効果が見込まれる(知らんけど)。
だから、2年後の東京オリンピックに合わせて、日本車の覇権を世界に知らしめるため、日本も車の左側通行をやめて右側通行を導入する。
運転は人間がするもの。だから、一人ひとりが気をつけて運転すれば、事故は起こらないはず。事故を起こしたら気をつけていなかった本人が悪い。
…こういうこと言う人がいたら、頭おかしいんじゃないの?と思いますよね。IT業界の関係者なら、あるいは、プログラミングを少しでもやった経験があれば、サマータイム導入は同レベルの話だとわかるはずなのです。
ちなみに、沖縄がアメリカから返還された時、ある日突然、車が右側通行から左側通行に変わって、どれだけ事故が起きて混乱したか、記録が残ってます。
団塊の世代については、あの世代が若い頃に流行っていた学生運動では、社会を変えることが出来なかった絶望の世代だと個人的には思っている。
団塊の世代と比べると、氷河期世代の方が恵まれている気がするよ。
氷河期世代の悲劇は、日本の仕組みそのものを変えることが可能だからね。
氷河期世代は子供を作ることが出来ないから、日本の人口減少を加速させて、日本の土台そのものを破壊することが可能。不幸な世代であるように見えても、日本の未来の主導権を握っているのは、実は氷河期世代だったりする。
"21世紀における金融政策” (教科書、2062年出版)より
2012年の安倍自民党政権成立後、日本銀行は金融政策実施に当たって政府との連携を強め、年率2%のインフレ実現を目標に掲げて、「異次元緩和」と呼ばれる大胆な金融緩和策を実施した。
2013年以降、日銀は国債とETF(指数連動型上場投資信託)を最初毎年50兆円、そして80兆円づつ買い続けた。さらに2016年には「マイナス金利」政策を導入し、イールドカーブの人為的な操作にも手を染めた。
それらの結果、2018年4月時点で、日銀の国債保有割合は発行済総額の5割に達し、ETF総額に占める日銀の保有割合も8割に達していた。
にもかかわらず、日銀はまだ2%のインフレターゲットに達成することができなかった。2017年の物価上昇率はわずか0.3%であった。
「もう買うものがない。」というのが2018年度を迎えた日銀にとって最大の問題であった。
市場に流通している国債が極端に少なくなっていく中で、日銀による国債の買入れオペを拒否する金融機関が出始めていた。
2018年4月に黒田前総裁の後を承けて就任した石黒玄総裁への圧力が高まっていた。
そんな中、同年5月中旬、日本の基幹産業である自動車産業の雄トヨタ自動車が本社を置き、日本のみならず世界有数のものづくり拠点でもある愛知県において、マグニチュード8を超える巨大地震が発生した。
地震発生から24時間以内に、東京、ニューヨーク、ロンドンなど、世界の為替市場で、円が対ドルで110円から130円まで一気に下落した。それまで「安全逃避先資産」とされ、発生地が日本であろうが、世界のどこかで危機が起こったときに大量に買われていた円が、初めて売り浴びせられ、暴落したのである。
日本政府はすぐ復興債を財源とした大型補正予算を発表したが、それまで毎年のように編成されていた補正予算に景気浮揚効果はなく、補正以外にこれといった対策を講じることの出来ない政府の経済政策への期待はもはや皆無であった。日銀による緊急対応を求める強い声が経済界からが発せされた。
就任直後から厳しい立場に置かれていた石黒総裁は、この期を逃さずに早速手を打った。
日銀は5月26、27日に緊急の政策決定会合を開催し、政府が発行する復興債を直接全額購入することを発表した。同時に、それまで手を出さなかった「実物資産」についても買い始める、という新しい政策枠組みを発表した。
日銀による芸術作品買入れ(「芸術作品買い入れオペ」と呼ばれた)の枠組みは、以下の通りであった。
① 政策発表から2週間後、日本国籍を保有している者は誰でも、その保有する芸術作品・骨董品を日銀に売ることができる。日銀は適切な判断に基づいて値段を決めて現金で購入する。売却は一人一年に一回のみだが、複数のアイテムを同時に売却することは可能とする。
② 高齢世代(先の世代)が書画や陶器など多くの伝統的芸術資産を保有している一方、若い世代はそのような伝統的芸術資産を保有していない。そこで、芸術資産を持っていない個人・家庭からは、手作り芸術作品や新たなカテゴリーの芸術作品を購入することとする。
③ 日銀は、都道府県ごとに購入した芸術作品を展示するための「アートスペース」を設置し、購入した芸術作品を一般に公開展示する。入館料は大人500円。障害者・12才未満の子供は無料。展示会の収入は全額震災復興に寄付する。
④ 芸術作品買入れオペは、年度単位で行う。即ち、オペ開始から一年後、日銀は購入した芸術作品をすべて焼却する。焼却は一般市民の参加による「焼却式」によって行う。この式の参加費は500円。焼却式後、日銀は改めて次年度の「芸術作品買入れオペ」を開始する。
⑤ インフレが安定的に2%を超える状態が達成されるまで日銀は芸術作品買入れオペを続ける。
この日銀の新しい枠組みは、2000年代後半の世界金融危機後に欧米中央銀行に採用された金融政策とは根本的な断絶を表すものであった。
伝統的な金融緩和の波及経路は主に金利だと思われていた。即ち、中央銀行が金融機関から国債などを買うことによって、銀行は貸出金利を下げることができ、その結果、個人や法人への貸し出しが容易となり、市中に資金が提供される。
他方、日銀の新しい政策枠組みは、金融機関を通さずに直接個人から資産を買うことによって市中に資金を提供する、というものであり、かつ、購入した資産は定期的に廃棄、拙い手作り芸術作品には事実上セカンダリー市場が皆無であったから、定期的に保有資産が消滅していくこの新しい政策には出口がないと日銀が暗黙に宣言したも同然であった。 実際日銀は、新しい枠組みによって増えたマネタリーベースはそのまま放置するつもりであった。
日銀がなぜ国民に直接現金を配らず、敢えて「資産」を買ったのが当時批判されたが、数年後に発表された決定会合の議事録によると政策委員は現金配布という手法に対して懐疑的だったことが明らかになった。
景気が改善しても現金配布ー現金のばらまきーをやめることは政治的に極めて困難、事実上やめられないのではないか、と過半数の政策委員が懸念を示した。資産を買って現金を渡すという仕組みにすれば、国民の芸術的衝動や芸術資産がいつか枯渇されるため日銀はスムーズにテーパーリングできる、と多くの政策委員が考えたのである。
発表から2週間後、全国日銀支店や郵便局でこの「芸術作品買入れオペ」が始まった。当時の記事と日銀の統計によると、最初は書画や陶器など骨董品の買入れが多かった。遊び心のある作品も少なくなかった。毎日新聞の記事によると、男性がお尻と手を会社のコピー機でコピーをとって印刷したものを、日銀が20万円で買い取った。鴻海シャープ株式会社の社員が割り箸で作った家電が1億円で買い入れられ、日本経済新聞の一面に載った。
しかし、買入れオペが始まってすぐ深刻な問題が起こった。日銀の「芸術」の定義があいまいすぎていた。メディアによると、砲身に「金融政策」と大書した張り子のバズーカ砲が日銀に買い取りを拒否された。女性器の形をしたティッシュ箱も断られた。
芸術の知識を持っていない中央銀行が芸術の価値を判断するのはどうか、とアーティストや学者からの批判が強まった。村上春樹が特別記者会見を開き、中央銀行に芸術を売るな、と国民に強く促した。
買入れオペへの参加が低迷した。日銀がオペ開始から半年の時点で行った全国調査によると、日本人のたった1割がしかこのオペに参加していないことがわかった。同調査によると、60歳以上の世代は代々家に受け継がれてきた「家宝」を売ることを躊躇し、若い世代は仕事や育児で忙しく芸術を作る暇がなかった。さらに総じて見れば、日本人はあまり芸術作品を売ったり買ったりすることに興味がなかった。芸術を実物資産として考える人たちはそれほど多くはなかったのである。
市場では、震災直後の暴落から回復した円がドルに対して日々高くなっていた。景気は引き続き低迷し、むしろ後退に直面していた。行き場のない資金が市場を彷徨する一方で、日銀は微妙に価値のある大量の芸術作品を保有していた。
もはや日銀は政策の失敗から自力で立ち直れないと判断した石黒総裁は、善後策を安倍総理に相談した。
しかしながら、政府もまた、残された対策は補正予算の早期執行と復興債の日銀直接引き受け位しかなく、為替市場に対しても株式市場に対してもコントロール能力を失っていた。
資産運用()とか結局リスク取らないと大きく儲けることができないし、普通の企業に勤務しているなら突然収入がグッと増えることもない
資産運用の説明でよく“お金自身に働いてもらう”とか言うけど、そんなことするなら実際に人に働いてもらった方がいいよ
女を1人でも風俗に勤務させて貢がせたら最低でも毎月20万の収入アップは固いよ
普通に働いてる若い人なら、これがどれだけでかいか分かるでしょ?
もちろん要領を掴んできたら1人にこだわる必要もないよ
見た目の良さが必要だと思ってる人ももしかしたらいるかもしれないけど、某パコり手くらいの顔のレベルがあれば貢いでくれるメンヘラ女とか馬鹿な専門学生、夜職と掛け持ちしてるネイリストとかそういうソシャゲとかに廃課金してそうな女は簡単に見つけられると思うよ(もちろん簡単に好かれることもできる)
ツイッターでも良いし、ニコ生で人気ゲームでもダラダラ話しながらやるとかでもいいよ 本当に驚くほど簡単に男に依存しやすい女って見つかるから
常識的な人とだけ付き合って常識的な生活だけしてる男はちょっと想像つかないかもしれないけど、出合い系アプリとかmixiやらインスタやらのSNSでちょっと女の子と遊んでみようとかやったことある男ならきっと分かるはず
世の中には本当に驚くほど男(というか恋愛?セックス?)に依存していて、頭が悪くて、それでいて男に尽くす自分自身に幸福を感じる女がいるってこと
「私ってダメな男ばっかり付き合っちゃうの」って自慢気に話す女のレベル100みたいな そういう女をうまく扱って風俗にいれられる男もいるんだろうね
ゲスだのなんだの思う人もいるかもしれないけど、本来ソシャゲやホストに行く金が俺に来て、日本の基幹産業の車であるとか国内で良い服を作ろうと思って頑張っているドメスティックブランドとかに行くんだから良い面もおおいにある
とにかく手っ取り早く収入を増やす為には女に貢がせるのが一番ラクでいいよ
純朴な男は知らないかもしれないけど、年上の男に大なり小なり貢がせてる女ってのは本当に多いんだ
罪悪感があってできないとか思ってるかもしれない でも一歩踏み出す勇気さえあれば世界は変えられる
若いし就職したてだから贅沢できないなんて思って年だけ重ねるのは本当に損だよ 良い服も良い車も若い君のほうが似合うんだからね
キャリアという言葉にずいぶんと苦しめられてきた。調子が良い時に友人と電話などすると大学時代の友人は大手インフラや基幹産業で出世している人がけっこういる。
僕は在学中に患ったパニック障害という病気のおかげでいわゆるキャリア形成という階段からはこぼれおちた人間だ。
おまえは良い企業に就職しそう、出世しそうなどと大学の間は言われてきたがそんなものは完全に嘘だった。僕は障害者だ。学歴なんかクソの役にもたたない。
病気になってなければ就職活動もうまくいってキャリアを築けていただろう。しかしそんな普通の人生は僕にはもう無理だ。現実を見ないのではない。僕は他人から見れば甘えのように見える僕の現実を生きているだけだ
発作が起きれば何も手につかなくなる。電車に乗ることも日常会話も、こうして文章を打つこともままならなくなる。責任を負うには僕の病気は絶望的だ。
キャリア形成という現実からは降りることにした。僕は人の歩かない道を歩みたくはない、けれど歩むしかない。フリーなので収入はそこらのサラリーマンより高い。しかし決定的な劣等感がある。それは社会的活動に従事しているかどうかだ。
もう病気になって何年もたつのでそんなことはなかば諦めているが・・・他人の現実と自分の現実がシンクロしないことがこのうえなくきつい。
ソマリアの海賊がいなければ、マグロは絶滅していた!? | 日刊SPA!
ちなみに、最近、プントランド関連で話題になったのが、あの「すしざんまい」の木村清社長だという。昨年11月にプントランドを訪れ、漁業支援を申し出たのだそうだ。
「まあ、すしざんまいの話はテレビで知ったのですが(笑)、ソマリア沖は世界有数のマグロの漁場で、『ソマリアの海賊がいなければマグロは絶滅していたかもしれない』と、本当に言われているほどなんです。プントランドに目をつけるとは、あの社長さんはさすがにやり手ですね」
プントランドで海賊がビジネス化していった背景には、ソマリアが無政府状態になり各国の漁船がソマリア沖の漁場を荒らし、地元漁民が武装化していったという事情がある。逆説的ではあるが、ソマリア海賊たちが外国船を襲いまくったことで、ソマリア沖にやってくる外国漁船による乱獲が収まり、潤沢な海洋資源が守られてきたということだ。
http://aisa.ne.jp/mbembe/archives/3946
『謎の独立国家ソマリランド』で私が書いているように、ソマリアの海賊は9割方が事実上の独立国家「プントランド」から出陣していた。海賊の原因が「貧困」だと言う人が昔も今もいるが、それも単なる固定観念にすぎない。
貧困者が海賊をやるなら、世界中の海で海賊が跋扈していることになる。そしてそんなことは全然起きていない。
他の大多数の貧しい国でも海賊がいないのは、そこの政府が取り締まるからだ。そして、なぜプントランドに海賊がわんさかいたのかというと、プントランド政府が黙認していた、もっと正確にいうなら利益を共有していたからだ。前に私がこのブログで「プントランド政府と海賊は、国土交通省と道路公団みたいなもの」と書いたとおりだ。プントランドの基幹産業は「海賊」だったのである。最近はそれができなくなり、別の産業(貿易や土地開発とか)に移行しつつあるだろう。
その基幹産業といえる業種が同じものであり続ける必要性がない。
需要なことは、どの業種が基幹産業と言えるものになるかは分からないし移り変わっても、基幹産業といえる業種は存在し続けるということ。
その基幹産業は別に他の都道府県、あるいは他の国よりも生産性が高いとかの優位性を持っている必要はない。
タオルだって、生産性・効率性だけで見れば東京の方が高かっただろう。大商圏も近く運送コストが低いし。それでも、東京はタオルよりももっと儲かるものに注力した方が
よかったからタオルには手を出さず、今治にお鉢が回ってきたわけだ。もし、輸入タオルが増えて今治でもタオルが基幹産業とならなくなったら、
★よく「鯖江はメガネの街」「燕は食器の街」「今治はタオルの街」という表現がなされる。
例えば、鯖江市で、メガネ製造業(含下請)に従事する勤労者というのは、
「市内全勤労者のせいぜい1~2割程度」でしかないが、それでも十分「眼鏡の街」なのである。
★では、鯖江市の他の勤労者は何をしているのか?
市内の勤労者(眼鏡産業勤労者+それ以外)のための小売業だったり、飲食業だったり、食品加工業だったり、
建設業だったり、郵便局員だったり、公務員だったり、教師だったり、警察官だったり・・・。
そういう産業で、8~9割が占められている。
★でも、鯖江市の8~9割の勤労者は、根っこのところでは、鯖江の眼鏡産業に依存している。
「眼鏡産業が鯖江市以外の日本からカネを稼ぎ、それで鯖江市内の他の産業に回している」構図。
「農業県」(例:宮崎県)でも、県内GDPに農業が占める割合は、せいぜい1割。
「農業はどうせ宮崎県の1割のGDPしか占めていないんだから、農業がTPPで壊滅しても宮崎の9割は生き残る」
とうそぶく
★こういう経済評論家は、
「地方において基幹産業は全勤労者の1~2割だが、そのおかげで他の8~9割の経済が回っている」
先述の「鯖江の眼鏡産業」「宮崎県の農業」みたいな役割を担うようになりつつある。
地方圏においては、「日本政府(≒都市圏)からの年金支給は、立派な『経済のエンジン』になりつつある。」
★さらに、年金受給者が介護を受けたり、医療サービスを受けると、
日本政府(=都市圏)から介護報酬・医療報酬が地方に支出される。
これによって、介護報酬・医療報酬で食べていく若者(介護士・医師・看護師・薬剤師・事務員)が
「今後、都市部では超高齢化が進行する一方で、地方では高齢者が逝去して少なくなっていく」
「となると、今後折角地方に存立している介護産業医療産業が、都市部に移動してしまう」
★先ほどの「1割の基幹産業が、9割の他産業を支えている」理論でいけば、
「介護産業・医療産業が、高齢者の逝去で失われてしまう地方」は、
「一気に他の9割の産業も崩壊し、地域崩壊する」というロジックになる。
「さすがは増田氏」と感心する一方、
「1割の基幹産業が他の9割を支えている、というロジックを理解できる人は世間に少ないだろうから、
果たして増田氏の論述は、どこまで世間に理解されるかな?」と心配にも感じた。
今、東京都中央区の賃貸住宅に住んでいる。中央区歴8年その前は世田谷区に8年住んでいた。
子供3人と夫婦の5人家族。30代後半、中小企業の部長をしていて、共働き。
子供が増えたので、住宅問題が勃発し、60平米台の2LDKに肩を寄せ合うように住むことに限界を感じて近くのマンションを探し始めて、あちこち調べていて色々と思ったことを書いてみる。
ベイエリアでもざっくり3エリアあり、八丁堀、新富町、築地、明石町、湊などの都市エリア。勝どき、晴海、月島、佃、豊洲(駅に近いエリア)などのメインベイエリア。豊洲(はずれの方)、有明、東雲、新豊洲などのネオベイエリアとしよう。
それぞれ住んでる人も、街の色彩も違うが、主に勝どき、晴海、月島、佃、豊洲の中心地の話をする。
このエリアはここ数年で恐ろしい程大規模タワーマンションが建っており、これからもっと立つ予定だ。
総戸数200戸などは小ぶりな方で、SKYZ、ドゥトゥール、勝どきザタワーなど、総戸数1000戸以上のマンションが昨年から立て続けに売り出されている。しかも、今後の開発計画を聞くと、このメインエリアの再開発計画を勉強会ベースで立ち上がっているものだけ見ても、このクラスのマンションが最低でも10本は立つ。しかも、オリンピック後は晴海の選手村は中層の住宅となるはずでこちらも住宅となる。
現時点でこれらのマンションの平均価格帯は70平米2LDKで6000万円~8000万円。もう麻痺してしまったが、たまに実家に帰って不動産のチラシを見ると如何にこの価格がとんでもないか分かる。いくら金利が安いとはいえ、頭金を1000万円入れても月の支払は18万~23万、管理費や修繕積立をすると20万~25万円となる。
ほとんどの人間がローンで買っているらしいが、普通に逆算すれば世帯年収は1000万円以上ないといけないことになる。
で、、実際売れているのか? 僕が実感値で感じる限り、、やはり「売れている。」ようだ。キャピタルゲートプレイスもSKYZも完売した。
むしろ、いい間取りや手ごろな価格帯の部屋は倍率が高くなかなか買えない。
・・・で、、ここで疑問が出てくる。誰がそんなに買ってるんだ?ということだ。
一般的には、1000万円以上の年収の人間は3.9%とか言われている。
3.9%の人達だけが1400世帯と考えると、すさまじい光景だ。
平均的な世帯人数が2.5人として、人口3500人の中央区のタワーは、言いようによっては、約9万人規模、東京郊外のベットタウンの綾瀬や八潮と同規模の街の富裕層だけを集めたたった一本の建物なわけだ。
前述のたとえをしたのは、いろいろ聞いたり、見たりしていると最近売り出されたタワーの内、比較的間取りがコンパクトで仕様が高級なものを買っているのはよく言われる外国人などを除けば、地方の裕福な高齢者がかなり多いように見受けられるからだ。購入者は北海道から鹿児島などまで広範囲にわたっていて、現在はセカンドハウスとして、将来的にはこちらにと購入する人が後を絶たないとのことだ。
彼らの購入背景として代表的なものは、娘、息子夫婦が首都圏に居て、東京にはちょくちょく来るとか、健康不安を抱えて医療が充実したところで日々を過ごしたいとか、一戸建て&クルマ中心の地方の暮らしは面倒だ。
とかいう意識と、それを相続税対策という資金の裏付けが後押ししている。
本来、これだけの金額のマンションを購入できる60歳以上で地方となると、もはや地場の経営者や開業医などが大半だろう。これまでならロータリークラブや商工会議所で音頭を取って地方の発展を真剣に考えていた人たちはもはや表向きではそういうことを言いながらとっくに匙を投げて順次脱出しており、現状の地場産業はせいぜい自分と息子世代向けのキャッシュマシーンくらいにし考えていない。
というか、彼らにもどうにもできないのだから、今ある資産で将来に備えるのは当たり前の話で別に非難すべき理由はどこにもない。現実を真正面からとらえてちゃんと意思決定をするだけの合理的な判断力と資金力を歳を取っても持っているわけで、むしろ尊敬すべきだろう。
3.購入者像-②郊外庭付き一戸建てに魅力を一切感じないエリートサラリーマン
時はカネなりである。大江戸線や、有楽町線の銀座や六本木に向かう路線は朝8時でも座れる。通勤時間は丸の内で15分、汐留10分、赤坂25分、六本木25分といったところか。
僕は昔、成城や二子玉川に住んでいたこともあるので小田急線や田園都市線のラッシュのすごさはよく知っている。西武線に至ってはもっとすごい。
高年収のサラリーマンと言えば、商社、マスコミ、広告、テレビ、通信、金融などだが、これらは汐留、丸の内、赤坂、六本木に集中しており、激務の彼らは、満員電車がなにより疲れることを知っている。経費節減でタクシーチケットもおいそれとは切れない現在、近くに住まないとやってられないという現実的な事情と、合理的な彼らは無駄なところで見栄を張ったり、無駄遣いしたりしない。古き良き一戸建てファミリーを無理して演じることに魅力を感じないのだ。
彼らは、自分が浮き沈みの大きい業界の中でいつ今の高給が無くなるか分からないから大切に使おうとする。つまり、多少高くてもいざと言うときに売れる物件、あわよくば儲かる上に、会社から近い物件を物色するようになる。先の不安は給料の多少にかかわらず皆同じである。但し、今取れる選択肢の幅が給料と勤め先で多少異なるだけだ。
彼らは、将来が安定しないことを知ってるから、住み続けるしか投資回収できない郊外の一戸建てを嫌い、ベイエリアのマンションを買う。
4.購入者像-③空中移動族
新築マンション相場は中古相場と密接に関係がある。そしてその中古相場は同一エリアの賃貸相場と密接に関係がある。
新築マンションを新たに購入する動機はいつでもこれだ。
「ここに住みつづけたいけど家賃が高い」
つまり、逆説的に言えば同一エリアに高い家賃を支払っている人がたくさんいると、常に潜在的な高級物件の購入希望者を抱えていることになるわけで、彼らの基準は常に「今の家賃」vs「月々のローン支払額」で、現在の似たような条件で子供の小学校も中学校も転校せずに月々の支払が下がるならメリットが多く常に中古物件を探す人間が増える。
中央区はその点では非常に面白く、大川端リバーシティーを中心としたURなどの賃貸タワー群がその中央区とタワーマンションのエントリーユーザーの製造装置になっていると考えている。
リバーシティーは日本で最初のタワー林立再開発エリアで現在もずば抜けて環境がよい。さすがに築年数は20年を超えてきているが、それでも豪奢な造りと素晴らしい眺望、下手な田舎より緑が多い水辺の生活にファンも多い。、、、が実に10棟近くのタワーや大規模住宅が並び立つこれらのタワーの中で分譲タワーはいくつか?実は三井不動産のフラッグシップ センチュリーパークタワーなど3本しかない。
家賃は、2LDK中心で、URや三井で23万円~30万円。都営で14万~20万。
こんな家賃を払い続けている人たちが数千世帯単位でおり、常に同じ島の中でマンションを探している。
実際、僕が保育園や幼稚園の他の保護者に聞くと、5年以上月島、佃、勝どき周辺に住んでいる人たちはほとんどが住み替えを島の中でしている。すごい人では、10年の内に最初はリバーシティのURに居たけれど、近くのマンションを3回購入し、家族構成が変わる度に周辺のタワーマンションを移動しているのだ。
しかも、この買い替えは当たりのマンション価値の値上がりもあって、やればやるほど儲かる人が出る始末なのである。
10年くらいのスパンでいえば、高級タワーに住みながら、10年実質家賃を払わなかったうえに、1000万円ほど資産が増えたなんてことが起きるのがざらに起きるのがこの島なのだ。
彼らは、常に中古や新築の近隣物件に目を通して良いものがあれば住み替える。そして空中を移動しながら資産を増やしていく空中移動族なのだ。
2020年のオリンピックに向けて、ベイエリアの開発は進む。晴海は選手村跡地が中層の住宅群になり、報道センターは商業施設になるそうだ。築地市場は16年には新豊洲に移転し、新豊洲は活気を見せ、逆に築地の広大な後地は良すぎる立地を生かして汐留からつらなる再開発の目玉になる。
日本の抱える限界集落や、医療制度の崩壊、地方と中央の経済格差の拡大や、郊外ニューターウンの高齢過疎化など致命的ともいえる地方の問題、製造業からサービス業への基幹産業のシフトなど国家レベルの変化進む中で、わずかに残った地方や郊外の資金的、人的リソースをベイエリアは天空を貫く塔に貪欲に接収しながら今後急速に発展するだろう。
一部にはベイエリアの住宅の過剰供給を懸念する声もあるが、そういう意味でいえば、私はまだまだむしろ足りないくらいだと思う。
逆に言えば、このシナリオは一部の例外はあれど、全体として地方都市が、壊滅的に沈みゆくこととワンセットになるはずだ。
地方の担い手と資金をタワーに10万人規模の市町村の富裕層だけをどんどん引き抜いていくのだ。
その中には、腕のいい医者も、意欲のある実業家も、有能な実務家も、スタースポーツ選手も、皆に夢を与えるアーティストが含まれている。
コアな人材とお金がどんどん中央に流出することで地方は加速度的に貧しくなってゆくだろう。
地方が苦悩しているうちに残酷なまでにベイエリアの街は発展と集約を進めていく。
6.ベイエリア、この島に来るという選択。
僕が保育園の保護者同士のコミュニケーションや、近所の住民と接していて思うのは、ベイエリアの住人は非常に合理的な人が多いということだ。
見栄やステータスなどを追う人たちも無駄遣いが好きな人も少ない。とても自然体でただ、少し冷えた目で現状の自分が置かれている経済状況と今後の東京の見通しを考えている人が多い。
また、職業柄もあり様々な情報を持っている人が多く、非常に緻密に計算した結果この島に住んでいるようだ。
そういう意味で、今、まだ、なんとかなんとか勤め先があって、がんばって稼げている人が、合理的にこれからの生活と人生の質を向上させたいなら、このエリアはおすすめできると思う。
では、ベイエリアのこれらの島でやって行くために注意することを個人的視点からいくつか書いてみる。
①子供が何人できようが共働きを目指す。
男性1人の働きではこの時代、不安定すぎる。嫁や彼女、女性なら自分が正社員で勤めているなら絶対に仕事を辞めてはいけない。
専業主婦を抱えて、郊外の一戸建てをローンで買うなんていうのは、今時、一流企業の中堅なんかじゃ到底できない神の国の話だ。
ただし、二人で働けばベイエリアに住むのは難しくない。僕はオスプレイ型と呼んでいる。二つのエンジンで垂直に離陸して(マンションを買って)、高度を持ってから滑走する生き方だ。飛行機のように滑走路が無い(親の資産や特殊な能力)人は、二人で働けるうちに一気に高度を上げるべきだ。あと、子育てはどんなにしんどくても2人で仕事はやるべきだ。たとえ保育園代が妻の稼ぎを越えても仕事は辞めてはいけない。オスプレイは片方のプロペラが止まったら即座に墜落するのだから。
独身男女はパートナーが仕事することに対してネガティブでないかを確認しておくのが重要だろう。
ベイエリアでは、確かに保育園は不足気味だが、急速に充実してきており交通の便や医療サービスが充実していること、公園や道路が大きく街が整備されている割に交通量は多くないことから子育てはしやすい。
現在の課題は高校以上が近くにあまりないということだが、私学をメインに子どもの将来を組み立てるならさほど問題ではない。
まずは、自分たちがしっかり稼げる心身の状態を維持することが人生においては重要だ。この街は腹を括って働くことを決めた家族にはとても優しい街だ。
この島には賃貸物件のタワーがたくさんある。
前述のリバーシティー21もそうだし、日本一の巨大マンションTOKYO TOWERSもミッドタワーは賃貸だ。
家賃は安くはないが、私が住んでたURの定期借家物件、JKK(都営住宅)の物件も古いが設備は過不足なくおすすめだ。
家賃は東京郊外、世田谷区、杉並区などと比べれば5万円~8万円ほど上がるが、クルマを所有して賃貸住宅に住んでいる人ならクルマさえやめれば十分対応できる。
中央区はカーシェアリングがかなり盛んで(法人も多い為)今のところ借りたい時に近くで借りれないことはほぼない。
それに、そもそも銀座まで歩いていけるのに自動車の必要性が著しく低い。
都心に通っている人なら通勤の楽さにビックリする。生産性以前の問題だ。勤務地によっては毎日2時間は得をする。
まずは、賃貸に住んで月々のローン負担や街の住み心地を確かめ、好条件の分譲物件を探す方がいい。はずれは少ないとはいえ、購入する際は売れない物件を高掴みすることは避けたい。じっくり価値ある物件を腰を据えて探す為にもまずは賃貸からエントリーだ。
③賃貸vs持家 思想にこだわらない
この島の中のタワーマンションの価格は非常に安定している。なので、ローンで購入して、金利負担と管理費修繕費、固定資産税、売却時の購入価格との差額だけを足して、住んでいた期間で割った金額がこの島に住むコストと考えることができる。
物件選びが確かなら家賃換算で10万円以下で高級タワーマンションの3LDKに住むことも可能だ。
どうせ、家族構成も仕事先も変化するのだ。期間コストで考えれば目先の購入金額は高く感じても、中途半端な郊外物件を買うより売却可能なタワーマンションの方がよっぽど安全だし、満員電車に揺られて片道1時間かけて家賃12万円の狛江のアパートから会社に通い、週末は自家用車で買い物に出て環八で渋滞にはまる生活より期間コストも安くなる場合がある。
買ったが最後、一生住むとか、買わずに一生賃貸とかそういう極端な考えをせず、変化に合わせて売却と購入を繰り返して空中を移動する柔軟性を持とう。
ネット上ではホリエモンやちきりんが ストック型じゃなくてフロー型の思想を持て!とか、煽りまくってるが、この島の住人はフローで稼げる力を持った人が大半だが、もっとしたたかで柔軟だ。
彼らは自身の賞味期限や稼ぐ力の変動、抗えない市場の激変においてストックがモノを言うことを知っていてフローで稼いだお金を決して無駄にせず日々の営みの中で着実にストックに変化させている。
たとえば、月島に住むある中堅商社の友人は独身だが、自身で駅前の2LDKのマンションを買い、ローンを払いながら、同じマンション内の別の1LDKの賃貸に会社に住宅手当をもらいながら住んでいる。
自分の2LDKのマンションは家賃25万円で他人に貸している。ローン支払いを他の人にしてもらいながら、もし空室が長く続くようなら自分が住んでロスを減らすという考えだ。
もちろん結婚したら、自分のマンションが空いていればそこに住むし、そうでなければまた近くに借りるかもう一軒買うという具合である。
現状は激務だが、ローンを早めに終わらせて、賃貸収入が入るようになれば人生の保険になるので起業にチャレンジしたいと言っている。
フローをストックにストックを使ってまたフローを増やし、またストックに。
謙虚で、粘り強く、情報収集を欠かさず、無駄遣いはしない、ただ、時間と自分がしっかり稼げるための環境と、家族を大切にしてゆくにはこの考えはとても有効だ。
そしてその思想を実行に移せる数少ないエリアがこのベイエリアなのだ。
7.最後に
僕は東京では家を買うつもりはなかった。
しかし、満員電車での通勤が苦痛でたまたま移り住んだベイエリアで、すっかり考えが変わった。
日本中でこのロジックが通用するのはおそらくここだけだろうし、それを知った日本中の人たちがどんどん流れ込んできている。
別にすべての情報は隠ぺいされているわけではない。なのに僕は全然このロジックを最近まで知らなかった。
ベイエリアには誰でも住むことができるし、ローンを組んで家を買うこと自体は比較的多くの人が体験することだ。
僕は自分の人生に慎重な方だし、自分の実力を過大に評価もしていない。
驚くほど稼いでいるわけでもないし、夫婦二人で一生懸命働いているだけのサラリーマンだ。
でも、ベイエリアではそんな人たちに合理的に資産と家族を形成しながら高い行政や民間サービスを受けるチャンスが開かれていて、住環境も良い。他の選択に比べてリスクが比較的低いと思う。
夏までにはなんとか僕も空中移動にエントリーしたい。
引き続きベイエリアのタワーマンション探しをがんばろうと思う。
追記
だらだらと書いたものを投稿したらすごい反応もらっててビックリした。
ツイッターなどでいくつかツッコミが入ってるので、ちょっと追記。
>地震が来たらどうすんだ?!破滅やで!
という話については、単純に安全性に関しては僕はタワーマンションの方を信頼している。311のあの日、20階以上の僕の部屋はグラス一つ食器棚から落ちていなかった。
同じタワー内でも上層、中層、下層で揺れ方が異なるようだが、僕はできれば大地震は家に居る時に来てほしいと思っている。
資産価値の下落に対するリスクに関しては、もはや、人間のコントロールできる範囲ではないわけで。そもそも、タワマンがぶっ倒れ、東京が火の海になった中でそれでも資産を保全したいというほどリスクを取りたくないということであれば何もできない。そん時はその時。。元々大して資産もないわけだし、無一文になっても、結局元に戻るだけ。自分の努力でコントロールできないものを恐れすぎて満員電車の中で人生を終わりたくない。この辺は正直リスクをゼロにはできないからエイヤーの世界。当然、エイヤーするのは家族がいるからだけどね。
僕はむしろハイパーインフレの方が怖いので、ローンは10年固定で組む。
>おまえ業者やろ!
まぁ、絶対言われると思ったw
まったく違うのだけど、、自分の文章を見返すと三井不動産にセールストークのテンプレートとして売って頭金にしたいなと自分でも思うw
これはそうだね。この数年ずっと、いろんなディベロッパーのマンションを見てきたけど、やっぱり気になる。
だからやっぱり大手のディベロッパーの大規模物件に絞って探している。
さらに追記
「売れている」「売れてない」とかは言ってるのは単なる僕の主観なので、実際のデータ云々はしらないです。
>売りたい業者だろうが!そんな売れてないよタコ。
っていうつっこみもあるけど、単純にこの数年条件に合う物件を申込してローンを仮審査通しても、抽選ではずれて買えてない。
なんでもよければ買えると思うけどね。1LDKとかでは抽選1倍の部屋もあるし。
僕が買いたい物件が、高倍率で外れて買えてない状況を単純に「売れている」と言ってるだけだけど、いじくりまわされた業界のデータより信憑性はあると思うよ。
買いたい人が買えない状態を「売れてる」って僕は認識してます。
>なんで増田で書くの?
って言うのもあるけど、かなりプライベートな話なんでね。
途中までノリでブログに書いてたのだけど、やめて、もったいないから、おもしろ半分で投稿したらこんなことになった。
>釣りもできない海沿いに住む意味がわからない
リバーシティー周辺は釣りできるよーw
僕は関西に居た頃釣りが趣味だったのだけど、今は隅田川でシーバス釣ってる。これは田舎出の僕的にはポイント高い。足場がよいので八王子あたりからわざわざ来るアングラーもいる。
ロッドにルアーだけつけて風呂入る前にキャストしに行く。かなりスレているからライトゲームになるけど結構釣れる。さすがに釣れた魚は食わないけどね。
>自分が住んでない家のローンを組むのは銀行NGなんじゃないの?
これはそんなことはない。
オリックスなどは自分が住まなくても貸してくれる「フラット35」なんていう謎な商品もある。
今もあるのか知らないけど。
追記の追記の追記
もはや完全に炎上。三井さん。僕に広告費ください。
>文字どおり地に足が付いてない感。共働きの強い決意をした瞬間、嫁の実家近く以外の選択肢は消えた
これを書いた人は、共働きの実際を知ってる人。
その通りだと思う。共働きの子育ては保育園だけで解決できるほど甘くない。
僕が中央区に引っ越したのは妻の母も中央区に来たことも大きい。今では元々世田谷に住んでいた妹夫婦も中央区ベイエリアに引っ越して来た。
一族丸ごとこのベイエリア発展、地方郊外壊滅シナリオに乗っかっていくと、更に共働きもかなり楽になる。
妹夫婦も共働きで。妹の子供を含め、子育ては認可、無認可保育園、おばあちゃん、妹など同一エリアのサービスのフル活用と身内の協力で成り立っている。
民間サービスでは、フローレンスや聖路加をはじめとした病児保育施設の充実もありがたい。
共働きオスプレイ編隊を作ってこの殺人的な日本の社会環境を機動的に乗り切ろうと試行錯誤している。
>全く個人的な印象だが、ベイエリアのマンションというと、どうも潮見のマンションでの猟奇殺人事件が起こって以降、偏見がとれないままでいるのだよなあ。
なるほど。確かにそんな事件もあった。
僕は逆に世田谷の低層住宅に住んでいたころ近所の一戸建てで一家殺人事件が起きて、本当に夜怖い思いをしてセキュリティを始めて意識するようになった。
タワーマンションは戸締りが玄関一か所で室内は心から安心できるのも実は気に入っている。ベランダから侵入できる奴はたぶんサンタかスパイダーマンなので来てくれると子供が喜ぶのでそれはそれでよい。
なのになんで、働かなきゃいけないんだろ。
③ネットやパソコンによって必要なサービスなどが整った(AMAZONやPOS)
見てみると、確かに労働人口は少なくて済むようになっているらしい。
なのに、なぜこんなにあくせくしてるんだろうか?
今の労働ってなんだろう?
①新しいイノベーションにより商品に付加価値がつくことで経済が回る
②金を回すシステムにより金が金を回し合うシステム(金が回るたびに平民からの搾取度合いが上がるので、平民はよりキツイ労働に突き動かされる)
③新しいイノベーションを動かすための人員(無能労働なので扱いは奴隷)
もしかして、結構な数がドンドン人生に負けて、死亡or無職行きになるんだろうか?
う~む、恐ろしい。