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2021-03-26

ブコメちきりん女史って

いってるひといたけど、ちきりんて女の人だったの?

荻上チキと同一人物だと思ってたけど、別人は兎も角性別まで違うとはおもわなかったよ・・・

2021-03-22

シグナ

「ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  さそりの赤眼あかめが 見えたころ、

  四時から今朝けさも やって来た。

  遠野とおのの盆地ぼんちは まっくらで、

  つめたい水の 声ばかり。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  凍こごえた砂利じゃりに 湯ゆげを吐はき、

  火花を闇やみに まきながら、

  蛇紋岩サアペンテインの 崖がけに来て、

  やっと東が 燃もえだした。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  鳥がなきだし 木は光り、

  青々川は ながれたが、

  丘おかもはざまも いちめんに、

  まぶしい霜しもを 載のせていた。

 ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、

  やっぱりかけると あったかだ、

  僕ぼくはほうほう 汗あせが出る。

  もう七、八里り はせたいな、

  今日も一日 霜ぐもり。

 ガタンタン、ギー、シュウシュウ

 軽便鉄道けいべんてつどうの東からの一番列車れっしゃが少しあわてたように、こう歌いながらやって来てとまりました。機関車きかんしゃの下からは、力のない湯ゆげが逃にげ出して行き、ほそ長いおかしな形の煙突えんとつからは青いけむりが、ほんの少うし立ちました。

 そこで軽便鉄道づきの電信柱でんしんばしらどもは、やっと安心あんしんしたように、ぶんぶんとうなり、シグナルの柱はかたんと白い腕木うできを上げました。このまっすぐなシグナルの柱は、シグナレスでした。

 シグナレスはほっと小さなため息いきをついて空を見上げました。空にはうすい雲が縞しまになっていっぱいに充みち、それはつめたい白光しろびかりを凍こおった地面じめんに降ふらせながら、しずかに東に流ながれていたのです。

 シグナレスはじっとその雲の行ゆく方えをながめました。それからやさしい腕木を思い切りそっちの方へ延のばしながら、ほんのかすかにひとりごとを言いいました。

「今朝けさは伯母おばさんたちもきっとこっちの方を見ていらっしゃるわ」

 シグナレスはいつまでもいつまでも、そっちに気をとられておりました。

カタン

 うしろの方のしずかな空で、いきなり音がしましたのでシグナレスは急いそいでそっちをふり向むきました。ずうっと積つまれた黒い枕木まくらぎの向こうに、あの立派りっぱな本線ほんせんのシグナル柱ばしらが、今はるかの南から、かがやく白けむりをあげてやって来る列車れっしゃを迎むかえるために、その上の硬かたい腕うでを下げたところでした。

お早う今朝は暖あたたかですね」本線のシグナル柱は、キチンと兵隊へいたいのように立ちながら、いやにまじめくさってあいさつしました。

お早うございますシグナレスはふし目になって、声を落おとして答こたえました。

「若わかさま、いけません。これからあんものにやたらに声を、おかけなさらないようにねがいます」本線のシグナルに夜電気を送おくる太ふとい電信柱でんしんばしらがさももったいぶって申もうしました。

 本線のシグナルはきまり悪わるそうに、もじもじしてだまってしまいました。気の弱いシグナレスはまるでもう消きえてしまうか飛とんでしまうかしたいと思いました。けれどもどうにもしかたがありませんでしたから、やっぱりじっと立っていたのです。

 雲の縞しまは薄うすい琥珀こはくの板いたのようにうるみ、かすかなかすかな日光が降ふって来ましたので、本線シグナルつきの電信柱はうれしがって、向こうの野原のはらを行く小さな荷馬車にばしゃを見ながら低ひくい調子ちょうしはずれの歌をやりました。

「ゴゴン、ゴーゴー、

 うすいから

 酒さけが降ふりだす、

 酒の中から

 霜しもがながれる。

 ゴゴン、ゴーゴー、

 ゴゴン、ゴーゴー、

 霜がとければ、

 つちはまっくろ。

 馬はふんごみ

 人もぺちゃぺちゃ。

 ゴゴン、ゴーゴー」

 それからもっともっとつづけざまに、わけのわからないことを歌いました。

 その間に本線ほんせんのシグナル柱ばしらが、そっと西風にたのんでこう言いいました。

「どうか気にかけないでください。こいつはもうまるで野蛮やばんなんです。礼式れいしきも何も知らないのです。実際じっさい私はいつでも困こまってるんですよ」

 軽便鉄道けいべんてつどうのシグナレスは、まるでどぎまぎしてうつむきながら低ひくく、

「あら、そんなことございませんわ」と言いいましたがなにぶん風下かざしもでしたから本線ほんせんのシグナルまで聞こえませんでした。

「許ゆるしてくださるんですか。本当を言ったら、僕ぼくなんかあなたに怒おこられたら生きているかいもないんですからね」

あらあら、そんなこと」軽便鉄道の木でつくったシグナレスは、まるで困こまったというように肩かたをすぼめましたが、実じつはその少しうつむいた顔は、うれしさにぽっと白光しろびかりを出していました。

シグナレスさん、どうかまじめで聞いてください。僕あなたのためなら、次つぎの十時の汽車が来る時腕うでを下げないで、じっとがんばり通してでも見せますよ」わずかばかりヒュウヒュウ言いっていた風が、この時ぴたりとやみました。

「あら、そんな事こといけませんわ」

「もちろんいけないですよ。汽車が来る時、腕を下げないでがんばるなんて、そんなことあなたのためにも僕のためにもならないから僕はやりはしませんよ。けれどもそんなことでもしようと言いうんです。僕あなたくらい大事だいじなもの世界中かいじゅうないんです。どうか僕を愛あいしてください」

 シグナレスは、じっと下の方を見て黙だまって立っていました。本線シグナルつきのせいの低ひくい電信柱でんしんばしらは、まだでたらめの歌をやっています

「ゴゴンゴーゴー、

 やまのいわやで、

 熊くまが火をたき、

 あまりけむくて、

 ほらを逃にげ出す。ゴゴンゴー、

 田螺にしはのろのろ。

 うう、田螺はのろのろ。

 田螺のしゃっぽは、

 羅紗ラシャの上等じょうとう、ゴゴンゴーゴー」

 本線ほんせんのシグナルはせっかちでしたから、シグナレスの返事へんじのないのに、まるであわててしまいました。

シグナレスさん、あなたはお返事をしてくださらないんですか。ああ僕ぼくはもうまるでくらやみだ。目の前がまるでまっ黒な淵ふちのようだ。ああ雷かみなりが落おちて来て、一ぺんに僕のからだをくだけ。足もとから噴火ふんかが起おこって、僕を空の遠くにほうりなげろ。もうなにもかもみんなおしまいだ。雷が落ちて来て一ぺんに僕のからだを砕くだけ。足もと……」

「いや若様わかさま、雷が参まいりました節せつは手前てまえ一身いっしんにおんわざわいをちょうだいいたします。どうかご安心あんしんをねがいとう存ぞんじます

 シグナルつきの電信柱でんしんばしらが、いつかでたらめの歌をやめて、頭の上のはりがねの槍やりをぴんと立てながら眼めをパチパチさせていました。

「えい。お前なんか何を言いうんだ。僕ぼくはそれどこじゃないんだ」

「それはまたどうしたことでござりまする。ちょっとやつがれまでお申もうし聞きけになりとう存ぞんじます

「いいよ、お前はだまっておいで」

 シグナルは高く叫さけびました。しかシグナルも、もうだまってしまいました。雲がだんだん薄うすくなって柔やわらかな陽ひが射さして参まいりました。

 五日の月が、西の山脈さんみゃくの上の黒い横雲よこぐもから、もう一ぺん顔を出して、山に沈しずむ前のほんのしばらくを、鈍にぶい鉛なまりのような光で、そこらをいっぱいにしました。冬がれの木や、つみ重かさねられた黒い枕木まくらぎはもちろんのこと、電信柱でんしんばしらまでみんな眠ねむってしまいました。遠くの遠くの風の音か水の音がごうと鳴るだけです。

「ああ、僕ぼくはもう生きてるかいもないんだ。汽車が来るたびに腕うでを下げたり、青い眼鏡めがねをかけたりいったいなんのためにこんなことをするんだ。もうなんにもおもしろくない。ああ死しのう。けれどもどうして死ぬ。やっぱり雷かみなり噴火ふんかだ」

 本線ほんせんのシグナルは、今夜も眠ねむられませんでした。非常ひじょうなはんもんでした。けれどもそれはシグナルばかりではありません。枕木の向こうに青白くしょんぼり立って、赤い火をかかげている軽便鉄道けいべんてつどうのシグナル、すなわちシグナレスとても全まったくそのとおりでした。

「ああ、シグナルさんもあんまりだわ、あたしが言いえないでお返事へんじもできないのを、すぐあんなに怒おこっておしまいになるなんて。あたしもう何もかもみんなおしまいだわ。おお神様かみさまシグナルさんに雷かみなりを落おとす時、いっしょに私にもお落としくださいませ」

 こう言いって、しきりに星空に祈いのっているのでした。ところがその声が、かすかにシグナルの耳にはいりました。シグナルはぎょっとしたように胸むねを張はって、しばらく考えていましたが、やがてガタガタふるえだしました。

 ふるえながら言いました。

シグナレスさん。あなたは何なにを祈っておられますか」

「あたし存ぞんじませんわ」シグナレスは声を落として答えました。

シグナレスさん、それはあんまりひどいお言葉ことばでしょう。僕ぼくはもう今すぐでもお雷らいさんにつぶされて、または噴火ふんかを足もとから引っぱり出して、またはいさぎよく風に倒たおされて、またはノア洪水こうずいをひっかぶって、死しんでしまおうと言うんですよ。それだのに、あなたはちっとも同情どうじょうしてくださらないんですか」

「あら、その噴火洪水こうずいを。あたしのお祈りはそれよ」シグナレスは思い切って言いました。シグナルはもううれしくて、うれしくて、なおさらガタガタガタガタふるえました。

 その赤い眼鏡めがねもゆれたのです。

シグナレスさん、なぜあなたは死ななけぁならないんですか。ね。僕ぼくへお話しください。ね。僕へお話しください。きっと、僕はそのいけないやつを追おっぱらってしまますから、いったいどうしたんですね」

だってあなたあんなにお怒おこりなさるんですもの

「ふふん。ああ、そのことですか。ふん。いいえ。そのことならばご心配しんぱいありません。大丈夫だいじょうぶです。僕ちっとも怒ってなんかいしませんからね。僕、もうあなたのためなら、眼鏡めがねをみんな取とられて、腕うでをみんなひっぱなされて、それから沼ぬまの底そこへたたき込こまれたって、あなたをうらみはしませんよ」

「あら、ほんとう。うれしいわ」

「だから僕を愛あいしてください。さあ僕を愛するって言いってください」

 五日のお月さまは、この時雲と山の端はとのちょうどまん中にいました。シグナルはもうまるで顔色を変かえて灰色はいいろの幽霊ゆうれいみたいになって言いました。

「またあなたはだまってしまったんですね。やっぱり僕がきらいなんでしょう。もういいや、どうせ僕なんか噴火ふんかか洪水こうずいかかにやられるにきまってるんだ」

「あら、ちがいますわ」

「そんならどうですどうです、どうです」

「あたし、もう大昔おおむかしかあなたのことばかり考えていましたわ」

「本当ですか、本当ですか、本当ですか」

「ええ」

「そんならいいでしょう。結婚けっこんの約束くそくをしてください」

「でも」

「でもなんですか、僕ぼくたちは春になったらつばめにたのんで、みんなにも知らせて結婚けっこんの式しきをあげましょう。どうか約束くそくしてください」

だってあたしはこんなつまらないんですわ」

「わかってますよ。僕にはそのつまらないところが尊とうといんです」

 すると、さあ、シグナレスはあらんかぎりの勇気ゆうきを出して言いい出しました。

「でもあなたは金でできてるでしょう。新式でしょう。赤青眼鏡あかあおめがねを二組みも持もっていらっしゃるわ、夜も電燈でんとうでしょう。あたしは夜だってランプですわ、眼鏡もただ一つきり、それに木ですわ」

「わかってますよ。だから僕はすきなんです」

「あら、ほんとう。うれしいわ。あたしお約束くそくするわ」

「え、ありがとう、うれしいなあ、僕もお約束しますよ。あなたはきっと、私の未来みらいの妻つまだ」

「ええ、そうよ、あたし決けっして変かわらないわ」

結婚指環エンゲージリングをあげますよ、そら、ね、あすこの四つならんだ青い星ね」

「ええ」

「あのいちばん下の脚あしもとに小さな環わが見えるでしょう、環状星雲フィッシュマウスネビュラですよ。あの光の環ね、あれを受うけ取とってください。僕のまごころです」

「ええ。ありがとういただきますわ」

「ワッハッハ。大笑おおわらいだ。うまくやってやがるぜ」

 突然とつぜん向むこうのまっ黒な倉庫そうこが、空にもはばかるような声でどなりました。二人はまるでしんとなってしまいました。

 ところが倉庫がまた言いいました。

「いや心配しんぱいしなさんな。この事ことは決けっしてほかへはもらしませんぞ。わしがしっかりのみ込こみました」

 その時です、お月さまがカブンと山へおはいりになって、あたりがポカッと、うすぐらくなったのは。

 今は風があんまり強いので電信柱でんしんばしらどもは、本線ほんせんの方も、軽便鉄道けいべんてつどうの方もまるで気が気でなく、ぐうん ぐうん ひゅうひゅう と独楽こまのようにうなっておりました。それでも空はまっ青さおに晴れていました。

 本線シグナルつきの太ふとっちょの電信柱も、もうでたらめの歌をやるどころの話ではありません。できるだけからだをちぢめて眼めを細ほそくして、ひとなみに、ブウウ、ブウウとうなってごまかしておりました。

 シグナレスはこの時、東のぐらぐらするくらい強い青びかりの中を、びっこをひくようにして走って行く雲を見ておりましたが、それからチラッとシグナルの方を見ました。シグナルは、今日巡査じゅんさのようにしゃんと立っていましたが、風が強くて太っちょの電柱でんちゅうに聞こえないのをいいことにして、シグナレスに話しかけました。

「どうもひどい風ですね。あなた頭がほてって痛いたみはしませんか。どうも僕ぼくは少しくらくらしますね。いろいろお話しまからあなたただ頭をふってうなずいてだけいてください。どうせお返事へんじをしたって僕ぼくのところへ届とどきはしませんからそれから僕の話でおもしろくないことがあったら横よこの方に頭を振ふってください。これは、本当は、ヨーロッパの方のやり方なんですよ。向むこうでは、僕たちのように仲なかのいいものがほかの人に知れないようにお話をする時は、みんなこうするんですよ。僕それを向こうの雑誌ざっしで見たんです。ね、あの倉庫そうこのやつめ、おかしなやつですね、いきなり僕たちの話してるところへ口を出して、引き受うけたのなんのって言いうんですものあいつはずいぶん太ふとってますね、今日も眼めをパチパチやらかしますよ、僕のあなたに物を言ってるのはわかっていても、何を言ってるのか風でいっこう聞こえないんですよ、けれども全体ぜんたい、あなたに聞こえてるんですか、聞こえてるなら頭を振ってください、ええそう、聞こえるでしょうね。僕たち早く結婚けっこんしたいもんですね、早く春になれぁいいんですね、僕のところのぶっきりこに少しも知らせないでおきましょう。そしておいて、いきなり、ウヘン! ああ風でのどがぜいぜいする。ああひどい。ちょっとお話をやめますよ。僕のどが痛いたくなったんです。わかりましたか、じゃちょっとさようなら

 それからシグナルは、ううううと言いながら眼をぱちぱちさせて、しばらくの間だまっていました。

 シグナレスもおとなしく、シグナルののどのなおるのを待まっていました。電信柱でんしんばしらどもはブンブンゴンゴンと鳴り、風はひゅうひゅうとやりました。

 シグナルはつばをのみこんだり、ええ、ええとせきばらいをしたりしていましたが、やっとのどの痛いたいのがなおったらしく、もう一ぺんシグナレスに話しかけました。けれどもこの時は、風がまるで熊くまのように吼ほえ、まわりの電信柱でんしんばしらどもは、山いっぱいの蜂はちの巣すをいっぺんにこわしでもしたように、ぐゎんぐゎんとうなっていましたので、せっかくのその声も、半分ばかりしかシグナレスに届とどきませんでした。

「ね、僕ぼくはもうあなたのためなら、次つぎの汽車の来る時、がんばって腕うでを下げないことでも、なんでもするんですからね、わかったでしょう。あなたもそのくらいの決心けっしんはあるでしょうね。あなたはほんとうに美うつくしいんです、ね、世界かいの中うちにだっておれたちの仲間なかまはいくらもあるんでしょう。その半分はまあ女の人でしょうがねえ、その中であなたはいちばん美しいんです。もっともほかの女の人僕よく知らないんですけれどね、きっとそうだと思うんですよ、どうです聞こえますか。僕たちのまわりにいるやつはみんなばかですね、のろまですね、僕のとこのぶっきりこが僕が何をあなたに言ってるのかと思って、そらごらんなさい、一生けん命めい、目をパチパチやってますよ、こいつときたら全まったくチョークよりも形がわるいんですからね、そら、こんどはあんなに口を曲まげていますよ。あきれたばかですねえ、僕の話聞こえますか、僕の……」

「若わかさま、さっきから何をべちゃべちゃ言いっていらっしゃるのです。しかシグナレス風情ふぜいと、いったい何をにやけていらっしゃるんです」

 いきなり本線ほんせんシグナルつきの電信柱でんしんばしらが、むしゃくしゃまぎれに、ごうごうの音の中を途方とほうもない声でどなったもんですからシグナルはもちろんシグナレスも、まっ青さおになってぴたっとこっちへ曲げていたからだを、まっすぐに直なおしました。

「若わかさま、さあおっしゃい。役目やくめとして承うけたまわらなければなりません」

 シグナルは、やっと元気を取り直なおしました。そしてどうせ風のために何を言いっても同じことなのをいいことにして、

「ばか、僕ぼくはシグナレスさんと結婚けっこんして幸福こうふくになって、それからお前にチョークのお嫁よめさんをくれてやるよ」と、こうまじめな顔で言ったのでした。その声は風下かざしものシグナレスにはすぐ聞こえましたので、シグナレスはこわいながら思わず笑わらってしまいました。さあそれを見た本線ほんせんシグナルつきの電信柱の怒おこりようと言ったらありません。さっそくブルブルッとふるえあがり、青白く逆上のぼせてしまい唇くちびるをきっとかみながらすぐひどく手をまわして、すなわち一ぺん東京まで手をまわして風下かざしもにいる軽便鉄道けいべんてつどうの電信柱に、シグナルとシグナレス対話たいわがいったいなんだったか、今シグナレスが笑ったことは、どんなことだったかたずねてやりました。

 ああ、シグナルは一生の失策しっさくをしたのでした。シグナレスよりも少し風下にすてきに耳のいい長い長い電信柱がいて、知らん顔をしてすまして空の方を見ながらさっきからの話をみんな聞いていたのです。そこでさっそく、それを東京を経へて本線シグナルつきの電信柱に返事へんじをしてやりました。本線ほんせんシグナルつきの電信柱でんしんばしらはキリキリ歯はがみをしながら聞いていましたが、すっかり聞いてしまうと、さあ、まるでばかのようになってどなりました。

くそっ、えいっ。いまいましい。あんまりだ。犬畜生いぬちくしょうあんまりだ。犬畜生、ええ、若わかさま、わたしだって男ですぜ。こんなにひどくばかにされてだまっているとお考えですか。結婚けっこんだなんてやれるならやってごらんなさい。電信柱の仲間なかまはもうみんな反対はんたいです。シグナル柱の人たちだって鉄道長てつどうちょうの命令めいれいにそむけるもんですか。そして鉄道長はわたし叔父おじですぜ。結婚なりなんなりやってごらんなさい。えい、犬畜生いぬちくしょうめ、えい」

 本線シグナルつきの電信柱は、すぐ四方電報でんぽうをかけました。それからしばらく顔色を変かえて、みんなの返事へんじをきいていました。確たしかにみんなから反対はんたいの約束くそくをもらったらしいのでした。それからきっと叔父のその鉄道長とかにもうまく頼たのんだにちがいありません。シグナルもシグナレスも、あまりのことに今さらカンとしてあきれていました。本線シグナルつきの電信柱は、すっかり反対の準備じゅんびができると、こんどは急きゅうに泣なき声で言いいました。

「あああ、八年の間、夜ひる寝ねないでめんどうを見てやってそのお礼れいがこれか。ああ情なさけない、もう世の中はみだれてしまった。ああもうおしまいだ。なさけない、メリケン国のエジソンさまもこのあさましい世界かいをお見すてなされたか。オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー」

 風はますます吹ふきつのり、西の空が変へんに白くぼんやりなって、どうもあやしいと思っているうちに、チラチラチラチラとうとう雪がやって参まいりました。

 シグナルは力を落おとして青白く立ち、そっとよこ眼めでやさしいシグナレスの方を見ました。シグナレスはしくしく泣なきながら、ちょうどやって来る二時の汽車を迎むかえるためにしょんぼりと腕うでをさげ、そのいじらしいなで肩がたはかすかにかすかにふるえておりました。空では風がフイウ、涙なみだを知らない電信柱どもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。

 さあ今度こんどは夜ですよ。Permalink | 記事への反応(0) | 22:29

2021-02-14

anond:20210214155558

というかどちらかというとちきりんの方が中国共産党による再教育キャンプ肯定的表現してしまっていてマズいですよね

anond:20210214122118

仰る通り。

おねロリキメセク天皇

@kimehito

バイデン福島井戸に毒を投げ込んでるのを友達が見ました!

これ不謹慎ではあっても差別煽動などではあり得ないよね。誰も説明できない。

ジョークでは済まされない」て、それ不謹慎ていう名の感情よ。

もしこれが不謹慎でアウトというなら、当然ちきりんもアウトとならざるを得ない。現在進行形の、少数民族に対する弾圧ネタにしてるのだから

ちきりん

@InsideCHIKIRIN

繰り返しますが、私が望んでいるのは彼の辞任ではなく、このクラス男性たちの再教育

中国共産党やってたみたいに再教育キャンプかに入れたほうがいいんじゃないかと思うよ

2021-02-13

ちきりんっていう女が中国共産党みたいに再教育しろとか言って炎上してるみたいだけど

あの女の素顔見ると

まあこんなブスじゃ人格も歪んじゃうよなと思って同情してしまうよ

ちきりんについて調べてみたんだけど

あのおばさん脳萎縮してるんじゃない?

ちきりんとその発言賛同者こそ中国の再教育キャンプに送り込むべき

実体験してもらって、その上で再度態度表明してもらおう。

私は全体主義者じゃないから「思想改造しろはいわないが、自分言葉意味理解できるようにはなるべきだ。

2021-02-12

ちきりんはこの件はてなーに一生蒸し返され続ける

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/1359768769803915264

10年以上前に木っ端ブログで俺が書いたことを覚えてて嫌味言ってくるような粘着質の連中だからな。

Twitterはてブ拒否できなくて可哀想に。

kamenoseiji 「『教育に関心がある』とか言い出したら、その人自身の成長は終わり」なのだそうです。https://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/379474935514935296

2021/02/12

笑った。

2021-02-11

スター工作

ちきりん on Twitter: "繰り返しますが、私が望んでいるのは彼の辞任ではなく、このクラス男性たちの再教育中国共産党やってたみたいに再教育キャンプかに入れたほうがいいんじゃないかと思うよ"

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/1359768769803915264

トップ上位ブコメスター30ほど水増し

2021-02-07

anond:20210206223117

最終的にちきりんみたいな自分の頭で考えよう!(意見が違う人間は考えてない!)になってて笑っちゃうんすよね

2021-02-05

TBSラジオちきりん番組

ちゃん国会抜粋を流しててすごいよ

こういうの聞くとTVが如何に不自然なほど、ほんの一部しか放送してないのかがよく分かる

2021-01-28

[] #91-5「13人の客」

≪ 前

13人の客、その7人目もスーツ姿だった。

ただ6人目の時とは趣が全く異なっている。

スーツは全体的にラメ加工が施されており、ビジネスシーンは全く想定されていないデザインだ。

まりの煌びやかさに、思わず目を瞬かずにはいられなかった。

「三大・エグい特殊造形の映画、『魅了のひじき』、『半生からの合体SEX』、あと一つは?」

「と、とくしゅぞうけい?」

その客は作品を尋ねてきたが、問いかけ方が独特だった。

まるでクイズを出しているようだ。

ひょっとして、クイズ番組の司会者なのだろうか。

そう考えると、確かに往年のクイズ司会者を髣髴とさせる格好だ。

「あと一つは!」

聞き方は妙ちきりんだが、要は嗜好に合った作品を探しているってことなのだろう。

特殊造型という言葉には聞きなじみがないが、この客が挙げた作品から推測はできる。

たことはなくてもタイトルは知られてるくらい、往年の名作ホラーからな。

そして“エグい”って言ってるくらいだからグロテスク要素のあるものと思われる。

その上で、近い時期の作品といえば……

「……『営利やん』、とかどうでしょうか」

俺はそう答えたが、その客は何も言わなかった。

不正解、ということなのだろうか。

その後も、司会者は似たような質問を繰り返し、俺は律儀に作品名を答えていった。

しかし、俺が何と答えようと、司会者の反応はいつも同じだ。

そうして何度か同じ応酬を繰り返した後、司会者は何も買わずに帰ってしまった。

期待は応えらず、俺は落胆する。

だが落ち着いて考えてみればなんてことはなく、その答えは簡単だった。

これは単なる冷やかしである

====

今になって考えてみれば、他の客がやってたこともほとんど冷やかしだ。

半分くらいは映画関係のない話ばかりしてきて、そのくせビデオは買わない。

下手したらレンタルすらしないこともあった。

接客仕事の内だと割り切ってやってきたものの、こうも立て続けに冷やかされるとウンザリしてくる。

雇われの身だが、対費用効果のない仕事労働力を奪われたくない。

まら店長に苦言を呈したが、返ってきたのは謎の精神論だった。

「マスダ、何で皆がウチの店にくるか分かるか?」

ビデオを買ったり、借りたいからでしょ。家で映画を見るために」

「違う。楽しい気持ちになりたいからだ」

店長営利事業にあるまじき哲学的なことを語り出した。

「ここに来る人たちは何らかの問題を抱えている。何が問題自分でも分かっていない人だっている。理由は様々だが、つまり順風満帆ではない、思い通りにいかない人生を送っている」

「それが俺のやってる接客サービスと、どう繋がるんです?」

「そんな人たちでも、場末ビデオ屋で働くバイトと話している間は順風満帆なんだよ。そんな人たちを助けるのがマスダたちの仕事だ。目に見える利益だけ追求するんじゃない」

なんだか諭されているようだが大した理屈じゃない。

とどのつまり店長は「つべこべ言わずに働け」と言ってるだけである

次 ≫

2021-01-07

ちきりんって人、何がしたいのアレ

https://chikirin.hatenablog.com/entry/2021/01/07/173300

コロナの状況下で会食した公務員有名人を挙げて、60代以上が多いとか、開業医コロナのおかげで暇だとか決めつけて、最後には同様の事例を募集してる。

シンプルに何がしたいのこのひと。

2020-12-28

ちきりん美的センス

リフォームした部屋の写真とか壁紙とか、それなりにお金をかけているのがわかるんだけど、

自分で良かれと思って(?)プラスアルファしているものがダサく見えるのは私だけか。最近だとクリスマスの飾りとか

美術館にはしょっちゅう行っているようで羨ましいかぎり。

だけど、それだけではセンスは磨かれないのだなあと思った。

2020-11-30

今日も朝からワイらのお家は てんてこまいの大騒ぎ

政治宗教一緒に来たよな てんてこまいな忙しさ

何がなんだかさっぱり分からず どれが誰やらさっぱり分から

何も知らずにログインしたけど 何を書くやら 何で書くやら

それがごっちゃになりまして

ワイほんまによう書けんわ ワイほんまによう書けんわ

たまの日曜 サンデーというのに 何がすいすい水曜か

こんなにたくさんトラバとツリーに 他の利用者考えず

あることないこと手当たり次第に 人の気持ちも知らないで

ワイほんまによう書けんわ ワイほんまによう書けんわ

何はともあれ 雰囲気つかみに 人気のエントリ読み込んだ

アニメ マンガに 自分語りに 怪文書

時事ネタ取れたて お気持ち表明 読みなはれ

おっさん 読むのと違います

スペース空けたら 悪目立ちすると思うだけ

ワイほんまによう書けんわ ワイほんまによう書けんわ

リベラル アナーキー フェミニスト

オタク ヴィーガン ウヨにサヨ

主張を押し出しマンガにしたなら なんぼかバズるやろ

なんぼかバズるやろ

オススメ作品 私に教えてください

うそう あんたの書く日記 「ゲーム」とついとるが

ほとんど ただの日記やおまへんか

ワイほんまによう書けんわ

ヤオかい

ちょうど隣はコピペ記事

ニッポン ダメダメ ゴイスー 上げ下げ

社会の基本 ホウレンソウ

つぶやき まとめに 互助会

タバコに お酒に マナーに ポリコレ  

ブクマ クマクマ 釣られた

炎上 コンプラ 身内ネタ

瞑想 睡眠 運動 野菜

恐ろし 恐ろし 恐ろし 恐ろし

ああ 恐ろし

ちょっと おっさん モテないの

ちょっと おっさん 金ないの

隣に いますか 女子高生

物知り 自称の 関係者

お子さん ナントカ カントカ 

お子さん お子さん お子さん お子さん

お子さん お子さん お子さん お子さん

お子さん お子さん お子さん お子さん

ワシャ ろう者で聞こえまへん

ワイほんまによう書けんわ ワイほんまによう書けんわ

そんなら 向かいのおばはんよ

今日知った言葉 使いたいので

ちょっとお題だけ おくんなはれ

ノートを出したら おばあはん

これまたイメクラ こけまへん

嘘マジ半分 妙ちきりん

ワイほんまによう書けんわ ワイほんまによう書けんわ

あと一つは?

2020-11-15

いまの感情

なんか「うつ」入り口にいるような気がするのと、ちきりんがいまの感情言葉にするといい的なことを言っていたので書いてみる。

なんというか、虚無感がすごい。仕事行きたくないとか、なにもしたくないとか、そういうことはないんだけど、なんのために生きているのか?ってことを考えてしまう。

32歳独身恋人友達もいない。平日は仕事勉強筋トレなんかをしてて、時間ないなーって感じ。休みの日はブログ書いたり、映画見たり、やることはある。

でも、毎週末にこれでいいのか?って考えて生きてる。

将来的にひとりは寂しいし、単純に恋人は欲しい。それでマッチングアプリとかやってるけど、最近全然マッチングもしないし、しても、会ってみてから続かない。

これまでは人並みに付き合ってきたり、告白されたり、イケメンとか言われたり、自分から積極的に動くってことをしてこなかった。

でも、さすがにこの年になって、しか絶対的イケメンでもない自分は、恋愛対象としてはもう枯れてしまったのか?

恋愛だけでなく、友達がいないっていうのも寂しい。こんなことを直接話せる友達もいない。

趣味っぽいことをいくつか持っているけど、どれも中途半端。とにかく、仕事プライベートも、すべてが中途半端なんだと思う。

毎週末にこれをやって、それでも時間足りなくて、つぎの週末が来るのもひたすら楽しみみたいな生活を送りたい。

でも、やっぱりパートナーがいないことが一番の問題なんだと思う。自分結構なんでも深く考えてしまう。

好きな人といっしょにいて、この時間がずっと続けばいいのに、仕事しないでずっと週末だったらいいのにって感じたい。

何をすればいいのか?別のマッチングアプリ登録するか?結婚相談所?的なところに行くか?

それとも、あたらしい趣味を探すか?いまの趣味もっと深掘りするか?仕事もっとがんばるか?

たぶん、正解はないんだろう。こんな気持ちになるなら、ちょっとしたことで別れたりしないで、結婚して、家買って、ローン払って普通の家庭?を築けばよかったのか?

そんな「たられば」を考えたって意味はないんだろうけど、「いま」「自分が」「なにを」すればいいのかが分からない。

2020-11-02

ちきりんがめちゃくちゃ悔しそうなので

この結果は間違ってないと確信

2020-11-01

ちきりん大阪にグチグチ文句言ってるし

否決が正解じゃん

マジで最近はてブって痛いニュース常連化してるな……めまいがしてきた

情弱ってレベルじゃねえよ

ちきりん常連だった頃なみにひえでや

2020-10-31

改めて言おう。まとめサイトを持ち上げんじゃねえよ。

ブクマすんな。

痛いニュースはちま速報・ニュー速まとめブログの類を。

そういう行為結果的に奴らのアクセス数を伸ばすんだ。

ニュースについて語るのになんでまとめサイトブックマーク刷る必要がある?

ニュースのもの記事ブックマークすればいいだろ。

何故こういう事を言うかって言うと、まとめサイトってのは広告料で儲けるために自演行為を行うからだ。

自演行為ってのは、掲示板でさもその議論特定の方向に盛り上がってるかのように見せるために自分たち複数IDから書き込むことだ。

そして、自分たち書き込みだけを「特に盛り上がっていた議論」として取り上げると、1000あったスレのまとめとして20個の自演書き込みが取り出されただけのものが、そのスレ掲示板、ひいては今のインターネット日本全国の総意みたいにされちまう。

言ってしまえばToggetterのセルフまとめと同じなんだ。

そうしてセンセーショナルな内容のニュースがあったかのようにでっち上げて、日本からアクセスを集める。

そこまでするのは、十分なアクセス数があるまとめサイト広告収入がそれだけ高いからなんだ。

そして、はてなでそういったものを皆がブクマすると、それがSEOに加担して更にまとめブログアクセス数が伸びる。

アクセス数が伸びると奴らはその金を元手に自演書き込み部隊さらに雇って世論恣意的創作を始めてくるし、こんなに儲かるならと独立してそれを真似するやつも増える。

まりインターネットゴミまみれになるってことだ。

分かったら二度とブクマするんじゃねえぞ。

もう一度言うぞ、掲示板特定ニュース話題になって変な書き込みが大量につきました系のサイトは、絶対ブクマするな。

あと、センセーショナルタイトルで客を引っ張ろうとしてるタイプブログでアフィ貼ってるところは全部無視しとけ、どうしても何か言いたいならちきりんの時みたいにツイッターみたいな所で呟いてる所をブクマしろ

2020-10-28

ちきりんさんへ

見てるかな?

はてブTwitter連携すればツイートへのブコメ非表示にできます

よかったら試してみてくださいね

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