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2021-07-01

anond:20210701162344

だ、である調。

ですます調。

関西弁猛虎弁

普通口語

過度に馴れ馴れしい口語

 

段落を頻繁に分ける分けない。

文章途中で改行するしない。

はてな記法使う使わない。

句読点打つ打たない。

数字の半角全角。

難しい漢字使う使わない。

強調したいときに「」、””で囲む囲まない。

 

自由自在はいかんけどこれの組み合わせでパッと見、別人の文章に見える。

読む人が読んだら内容でバレバーレなんだろうけどな。

2021-06-14

ひとりでラブホに泊まる77のメリット

1 実家や自宅以上の安心感

待ち合わせ型のデリヘルに通ってる人間からしたらラブホという空間はそれだけで安心空間です。寛ぎまくれる。

ビジホにデリヘル呼んでる人だったらビジホのほうが安定。

2 安い! 明朗会計

東京でも部屋があいてれば5000円とかで泊れるところがあった。ビジホ泊まるのと変わらない

前払いだと冷蔵庫清算とかないかぎりぽっきり価格

デリヘル呼ぶと2人分の宿泊料金がかかったりするところもあるのでそれは事前にどういう宿泊プランにするか、受け付けのおばちゃん認識を合わせよう。

3 なんでも二人分! 広い!

基本2人での空間なので広い。あと地味に夜使ったバスタオル朝風呂で使うバスタオルを分けれるとかが嬉しい。(良いビジホだとタオル多いところもあるが)

ベッドもどんな体位でも自由自在なところに一人で寝れる

歯ブラシも2回分使える

4 AV見放題!

ビジホだとカード買う必要があるところが多いが、ラブホだと見放題のところが多い。

番組表を見て、当たりの日に泊れば飽きるほどエロビ見れる(飽きる

5 コーヒー飲める!

しかも二人分!

6 ビジホ埋まってても泊れたりする

運とか状況にもよるが、ビジホもカプホも埋まってるような時でも、深夜(飲んでから)に行けば部屋が空いてたりする。

特にオタクが集まるイベントとかではラブホ需要には影響ないので、受け付けのおばちゃんに訊ねれば、空き時間とかの案内をしてくれる。

特にこの時間を超えたら宿泊料金かかるとかっていう時間訪問すれば、清掃時間だけ待ったら泊れることも多い。(宿泊せずに帰っていくカップル結構居るので)

7 コンドーム常備!

何に使うかわからん

8 思い出に浸れる

最近ラブホ行ってない人限定ではあるが、あーラブホ! って懐かしめる。

5年10年でそうそう変わるもんでもないので、思い出に浸れるし、ちょっと経験したことのない部屋でも、それはそれで楽しい


あと、69個は?

2021-05-03

Ingress視点からGoogle+を見てみる

Google+ は結局なんでダメになったんだろう

Google製のSNSとして広く利用される可能性もあったんだろうか

自分が使った頃はAKB記事ばかりで除外設定するも流れ込んで来て

使い込む前にやめてしまったという感じだった

anond:20200502233936


Google+を最も多用していたのは間違いなくIngressでした。理由複数存在しますが、

  1. 初期のIngressではデフォルトGoogle+との連携が推奨されていた(当時のGoogle方針
  2. Google+機能Ingressではフルに活用できた(コミュニティイベント、Hangoutとの連携サークルカテゴリー、長文投稿GoogleDocumentsとの連携
  3. Niantic運営Google+積極的に使っていた
  4. TwitterFacebookRedditよりなんか新しいものを感じていたし、アングライメージIngressマッチしていた
  5. 機能面では他のSNSよりずっと優れていた

そんな感じ。Ingressは2陣営による争いが基本なのですが、面白いことに常日頃から陣営間の情報交換はあまり行われず、片方の陣営のみでコミュニティが完結するのが通例です。情報の秘匿に関してもかなり徹底されているので、中々Ingressに関するオープン情報共有というのはしづらいのです。

Google+はそういう公開の場として非常に重宝されました。とき作戦のSiterpを書いたり、ちょっとした日記にしたりとTwitterでは難しいことでもGoogle+なら平気、という人は数多くいたのです。

ゾーニングカテゴリーけがやす


Google+では情報公開の範囲をかなり自由に設定できますTwitterでは自分フォロワーにだけ伝わるようにするには、鍵をかけるなどの大雑把なククリでしかゾーニングが出来ません。一方でGoogle+では「一般公開」「特定フォロワーサークルに通知」「コミュニティ内部だけの会話」「カテゴリーごとの投稿」など多彩です。

一般公開とはTwitterと同じで全体に公開され誰にでも見れますIngress界隈では俗に「パンコ」と言われていたやつです。

しかしそうではなく、例えば「緑陣営の人には見せられないので青の人たちだけに見えるようにしたい」という投稿でも、共有先をそういう人たちだけに設定することが可能です。Google+にはもともとサークル機能があり、フォロワー属性ごとにサークルに分類することができます。そうすることで一つのアカウント複数話題投稿することが結構楽になります。ただこの機能は後続のカテゴリー機能の登場であまり重要視されなくなります

カテゴリー機能とは、自身投稿カテゴライズすることです。Ingress話題なら「カテゴリーIngress」「カテゴリーIngressミッション」などとし、自分投稿をそれに紐付けることが可能です。これの何が良いかというとカテゴリーごとに共有先を予め設定しておける点です。つまりカテゴリーIngress」をIngressの共有先をIngressエージェント限定にしておけば、そのカテゴリーとして投稿するだけでゾーニングができます。また人をフォローせずにその人のカテゴリー自体フォローすることも可能だったりします。これが地味に強力なんですよね。

共有範囲自由自在なのはIngressというゲーム性質マッチしています

ちなみにカテゴリの使いやすからか、ブックマーク自分だけの日記的に使うことも可能です。

Googleとの相性の良さ


IngressではGoogleサービスがかなり多用される傾向にあります。そのため、Google謹製サービスであるGoogle+との相性の良さは格別です。

オープンなようでクローズドな丁度いいSNS



Youtubeや他のGoogleサービスとの連携を共用されていた時代もあり、Googleアカウントを持っているとGoogle+を使う敷居は非常に低いものでした。にもかかわらずその無理やりな連携に悪意を感じることもあったり、機能面で優れていてもTwitterFBより難しそうに思える部分もあり、存在を知っているし始めやすいけど使っている人は殆どイないSNSでした。この誰でもすぐに使えるのに誰も使っていないSNSというのはアングラIngressにとっては丁度いい環境でした。

ちょうどIngressが普及しだした時期に実名制が解除されたのも良かったと思います


なんで駄目だったのか



利用者数の問題でしょうね。Youtube等と強引に連携したのに伸びなかったのは痛手だったかと。

あんなにIngressで普及したのはまさにIngressのためにあるような絶妙なさじ加減だったからで、逆に言えばIngressのような世間から隔絶された存在以外にはなじまなかったんでしょう。

あと、最初実名制を強要していたのと、以降も投稿名がGoogleアカウントと紐付けられるのが嫌って人は一定数いたのでは。

2021-04-27

弱者男性ネトゲをやれ

まず俺のスペックを書く。

・35歳男性

独身彼女いたこと無し

年収300万 貯金無し

身長165センチ体重60キロ

眼鏡ハゲ病気持ち

まあ絵にかいたような弱者男性だ。

かつては自分の不甲斐なさ、社会の冷たさに涙したこともあったが、ここ数年は比較平穏に暮らせてる。

何故か。理由はいくつかあるかもしれないが、最大のものネトゲを始めたからだと思う。

ネトゲ容姿関係ない。自分の好きなアバターをつかって遊べる。格好いいイケメンも、可愛い女の子自由自在だ。

俺は格好いいイケメンを作って遊んでいるが、結構褒められる。格好いいねーとか、その装備似合ってるねとか。

それはアバターが褒められているんであってお前が褒められているわけじゃない。空しくならないのか、と思うだろ?

それが案外空しくならない。何というか、自分の子供が褒められている感覚に近いかもしれない。俺に子供はいないけど、そう感じる。

自分の子供が褒められたら、多分嬉しいだろ。誇らしく感じさえするかもしれない。それを通じて自分も褒められているように感じているのかも。

大人になれば、普段生活で褒められることなんてまず無い。弱者男性ならなおさらだ

しかネトゲなら簡単にそれがもらえる。これを知ったときは衝撃だったな。

一度女性アバターで遊んでみたことがあった。

特に深い考えがあったわけではなく、なんとなく女性キャラで遊んでみようかなーという程度。

そしたら驚いた。ただ単にフィールドを歩いているだけでも声をかけられるのだ。それに答えていたら簡単にフレンドが増えた。

他にも俺のキャラ動作にいちいち反応してくれたり、アイテムをポンとくれたり、ミスしても優しかったり。

男性キャラで遊んでいるときはまずこういうことは起こらない。ネカマにはまる人の気持ちがわかった気がした。

でも何故か罪悪感と違和感つのり、そのキャラは消してしまった。別に騙していたわけではないんだけど。

そして容姿問題クリアできるなら、他者とのコミュニケーションは容易になる。

「俺みたいなのが話しかけて迷惑じゃないかな?」という考えが起こらないから、本当にポンポンしかけられるのだ。例え初対面の相手であっても。

そのキャラいいねからまり、今どこら辺を遊んでいるのか、どこが難しいか、どのキャラが好きか。そのうち他の人も入ってきて、会話がキャッチボールのように飛び交う。

もうすごく楽しい時間が矢のように過ぎていく。リアルではまずこんなことは無い。俺の人生では。

でもゲーム上手くないとダメなんでしょ?と思う奴。

案外そうでもない。上手いに越したことは無いが、下手でもまあ問題ない。俺だって別に上手くはないしな。

何故なら、最近ネトゲゲーム下手でも楽しめるように作られているからだ。

例えば生産系。いろんなアイテムをこねくり回して貴重なアイテムを作り出す。これにスキルはいらない。根気さえあれば誰にでもできる。

そうやって作ったアイテムを仲間に提供するだけでマジ感謝される。

最近ゲームストーリーを追うだけだったらそれほど難易度は高くないし、自分が下手でも仲間が何とかしてくれる。

そしてそういった過程SNSにアップするだけでもいいね結構付く。

他にも世界設定を考察したりキャラのロールプレイをしたり。いいゲームは楽しみ方のすそ野が広い。

そういうのを通じて、他にも同じようなことが好きな人たちと繋がっていく。

要はネトゲをやれば俺たち弱者男性が求めてやまない「他者とのコミュニケーションと、それを通じた自己肯定感」が非常に容易に得られるということだ。

俺はこのお陰で日々の苦痛、虚しさをうまく中和できてる。それどころかネトゲ仲間と自分アバターに恥じない自分でありたいと最近転職活動まで始めた。成功するかは分からないけどな。

以前の俺なら考えられなかったことだ。

ネックがあるとすれば初期投資がそれなりにかかるというところか。

ただはてなに居るならPCぐらい持ってるだろ?低スペックでも始められるネトゲはある筈だ。

まあダメだったらいつでも止めれるんだし、始めてみてもそう損はないんじゃないか

そういう簡単ドライなところもネトゲのいいところだ。特にコミュニケーションに難がある俺たちみたいな人間には。

ネトゲでは容姿も年齢も経歴も能力関係ない。ただできるだけ誠実であればいい。

これを読んでいる全ての弱者男性に、幸があるよう祈っている。

2021-04-23

anond:20210423110102

ある程度の期間が決まっていてそこを何度も繰り返すのがループものなんで

自由自在に「トラベル」するのとはそら違うでしょ。

2021-04-22

anond:20210421200346

男は実は本気出せば大体の女はヤろうと思えばヤレるんだ

2007年に全国初の女性けがソープできて話題になったが、男性自由自在勃起できるわけではないので1年以内に閉店。当時のはてブでも話題になった。http://bit.ly/2U6U4WB http://bit.ly/2U2Yy06

https://b.hatena.ne.jp/yoko_kitchen/20190120#bookmark-4663380094653476001

2021-04-09

フェミニストカテゴライズや分類は「勉強が足りないか勉強しろ」の一言でぶん投げられるのに

弱者男性に関しては弱者男性自身を完全に抜きにした状態

外部からその主張の整理や整形を自由自在にこねくり回して

しかもそれがネタ消費でもなんでもなく真面目に進行してしまえるんだな

2021-04-06

anond:20210406090844

そんな身内のルールを振りかざし、強行交通機関民間企業立場自由自在に使い分けて系列会社に金を流す構造存在する、それ自体は好きにしたらいいけれども、それのおかげで小さな改善をいちいち妨害されたらたまらんわ、と言う趣旨をご理解いただけますと幸いです。

2021-03-22

菰田

以上のお話によって、郷田三郎と、明智小五郎との交渉、又は三郎の犯罪嗜好癖などについて、読者に呑み込んで頂いた上、さて、本題に戻って、東栄館という新築下宿屋で、郷田三郎がどんな楽しみを発見たかという点に、お話を進めることに致しましょう。

 三郎が東栄館の建築が出来上るのを待ち兼ねて、いの一番にそこへ引移ったのは、彼が明智交際を結んだ時分から一年以上もたっていました。随したがってあの「犯罪」の真似事にも、もう一向興味がなくなり、といって、外ほかにそれに代る様な事柄もなく、彼は毎日毎日の退屈な長々しい時間を、過し兼ねていました。東栄館に移った当座は、それでも、新しい友達が出来たりして、いくらか気がまぎれていましたけれど、人間というものは何と退屈極きわまる生物なのでしょう。どこへ行って見ても、同じ様な思想を同じ様な表情で、同じ様な言葉で、繰り返し繰り返し、発表し合っているに過ぎないのです。折角せっかく下宿屋を替えて、新しい人達に接して見ても、一週間たつかたたない内に、彼は又しても底知れぬ倦怠けんたいの中に沈み込んで了うのでした。

 そうして、東栄館に移って十日ばかりたったある日のことです。退屈の余り、彼はふと妙な事を考えつきました。

 彼の部屋には、――それは二階にあったのですが――安っぽい床とこの間まの傍に、一間の押入がついていて、その内部は、鴨居かもいと敷居との丁度中程に、押入れ一杯の巌丈がんじょうな棚があって、上下二段に分れているのです。彼はその下段の方に数個の行李こうりを納め、上段には蒲団をのせることにしていましたが、一々そこから蒲団を取出して、部屋の真中へ敷く代りに、始終棚の上に寝台ベッドの様に蒲団を重ねて置いて、眠くなったらそこへ上って寝ることにしたらどうだろう。彼はそんなことを考えたのです。これが今迄いままでの下宿屋であったら、仮令たとえ押入れの中に同じような棚があっても、壁がひどく汚れていたり、天井蜘蛛もの巣が張っていたりして、一寸その中へ寝る気にはならなかったのでしょうが、ここの押入れは、新築早々のことですから、非常に綺麗きれいで、天井も真白なれば、黄色く塗った滑かな壁にも、しみ一つ出来てはいませんし、そして全体の感じが、棚の作り方にもよるのでしょうが何となく船の中の寝台に似ていて、妙に、一度そこへ寝て見たい様な誘惑を感じさえするのです。

 そこで、彼は早速さっそくその晩から押入れの中へ寝ることを始めました。この下宿は、部屋毎に内部から戸締りの出来る様になっていて、女中などが無断で這入はいって来る様なこともなく、彼は安心してこの奇行を続けることが出来るのでした。さてそこへ寝て見ますと、予期以上に感じがいいのです。四枚の蒲団を積み重ね、その上にフワリと寝転んで、目の上二尺ばかりの所に迫っている天井を眺める心持は、一寸異様な味あじわいのあるものです。襖ふすまをピッシャリ締め切って、その隙間から洩れて来る糸の様な電気の光を見ていますと、何だかこう自分探偵小説中の人物にでもなった様な気がして、愉快ですし、又それを細目に開けて、そこから自分自身の部屋を、泥棒他人の部屋をでも覗く様な気持で、色々の激情的な場面を想像しながら、眺めるのも、興味がありました。時によると、彼は昼間から押入に這入り込んで、一間と三尺の長方形の箱の様な中で、大好物煙草をプカリカリとふかしながら、取りとめもない妄想に耽ることもありました。そんな時には、締切った襖の隙間から、押入れの中で火事でも始ったのではないかと思われる程、夥しい白煙が洩れているのでした。

 ところが、この奇行を二三日続ける間に、彼は又しても、妙なことに気がついたのです。飽きっぽい彼は、三日目あたりになると、もう押入れの寝台ベッドには興味がなくなって、所在なさに、そこの壁や、寝ながら手の届く天井板に、落書きなどしていましたが、ふと気がつくと、丁度頭の上の一枚の天井板が、釘を打ち忘れたのか、なんだかフカフカと動く様なのです。どうしたのだろうと思って、手で突っぱって持上げて見ますと、なんなく上の方へ外はずれることは外れるのですが、妙なことには、その手を離すと、釘づけにした箇所は一つもないのに、まるでバネ仕掛けの様に、元々通りになって了います。どうやら、何者かが上から圧おさえつけている様な手ごたえなのです。

 はてな、ひょっとしたら、丁度この天井板の上に、何か生物が、例えば大きな青大将あおだいしょうか何かがいるのではあるまいかと、三郎は俄にわかに気味が悪くなって来ましたが、そのまま逃げ出すのも残念なものですから、なおも手で押し試みて見ますと、ズッシリと、重い手ごたえを感じるばかりでなく、天井板を動かす度に、その上で何だかゴロゴロと鈍い音がするではありませんか。愈々いよいよ変です。そこで彼は思切って、力まかせにその天井板をはね除のけて見ますと、すると、その途端、ガラガラという音がして、上から何かが落ちて来ました。彼は咄嗟とっさの場合ハッと片傍かたわきへ飛びのいたからよかったものの、若もしそうでなかったら、その物体に打たれて大怪我おおけがをしている所でした。

「ナアンダ、つまらない」

 ところが、その落ちて来た品物を見ますと、何か変ったものでもあればよいがと、少からず期待していた彼は、余りのことに呆あきれて了いました。それは、漬物石つけものいしを小さくした様な、ただの石塊いしころに過ぎないのでした。よく考えて見れば、別に不思議でも何でもありません。電燈工夫が天井裏へもぐる通路にと、天井板を一枚丈け態わざと外して、そこからねずみなどが押入れに這入はいらぬ様に石塊で重しがしてあったのです。

 それは如何いかにも飛んだ喜劇でした。でも、その喜劇が機縁となって、郷田三郎は、あるすばらしい楽みを発見することになったのです。

 彼は暫しばらくの間、自分の頭の上に開いている、洞穴ほらあなの入口とでも云った感じのする、その天井の穴を眺めていましたが、ふと、持前もちまえの好奇心から、一体天井裏というものはどんな風になっているのだろうと、恐る恐る、その穴に首を入れて、四方あたりを見廻しました。それは丁度朝の事で、屋根の上にはもう陽が照りつけていると見え、方々の隙間から沢山の細い光線が、まるで大小無数の探照燈を照してでもいる様に、屋根裏の空洞へさし込んでいて、そこは存外明るいのです。

 先まず目につくのは、縦に、長々と横よこたえられた、太い、曲りくねった、大蛇の様な棟木むなぎです。明るいといっても屋根裏のことで、そう遠くまでは見通しが利かないのと、それに、細長い下宿屋の建物ですから、実際長い棟木でもあったのですが、それが向うの方は霞んで見える程、遠く遠く連つらなっている様に思われます。そして、その棟木と直角に、これは大蛇肋骨あばらに当る沢山の梁はりが両側へ、屋根の傾斜に沿ってニョキニョキと突き出ています。それ丈けでも随分雄大景色ですが、その上、天井を支える為に、梁から無数の細い棒が下っていて、それが、まるで鐘乳洞しょうにゅうどうの内部を見る様な感じを起させます

「これは素敵だ」

 一応屋根裏を見廻してから、三郎は思わずそう呟つぶやくのでした。病的な彼は、世間普通の興味にはひきつけられないで、常人には下らなく見える様な、こうした事物に、却かえって、云い知れぬ魅力を覚えるのです。

 その日から、彼の「屋根裏の散歩」が始まりました。夜となく昼となく、暇さえあれば、彼は泥坊猫の様に跫音あしおとを盗んで、棟木や梁の上を伝い歩くのです。幸さいわいなことには、建てたばかりの家ですから屋根裏につき物の蜘蛛の巣もなければ、煤すすや埃ほこりもまだ少しも溜っていず、鼠の汚したあとさえありません。それ故ゆえ着物や手足の汚くなる心配はないのです。彼はシャツ一枚になって、思うがままに屋根裏を跳梁ちょうりょうしました。時候も丁度春のことで、屋根裏だからといって、さして暑くも寒くもないのです。

 東栄館の建物は、下宿屋などにはよくある、中央まんなかに庭を囲んで、そのまわりに、桝型ますがたに、部屋が並んでいる様な作り方でしたから、随って屋根裏も、ずっとその形に続いていて、行止ゆきまりというものがありません。彼の部屋の天井から出発して、グルッと一廻りしますと、又元の彼の部屋の上まで帰って来る様になっています

 下の部屋部屋には、さも厳重に壁で仕切りが出来ていて、その出入口には締りをする為の金具まで取りつけているのに、一度天井裏に上って見ますと、これは又何という開放的な有様でしょう。誰の部屋の上を歩き廻ろうと、自由自在なのです。若し、その気があれば、三郎の部屋のと同じ様な、石塊の重しのしてある箇所が所々にあるのですから、そこから他人の部屋へ忍込んで、窃盗を働くことも出来ます廊下を通って、それをするのは、今も云う様に、桝型の建物の各方面に人目があるばかりでなく、いつ何時なんどき他の止宿人ししゅくにんや女中などが通り合わさないとも限りませんから、非常に危険ですけれど、天井裏の通路からでは、絶対にその危険がありません。

 それから又、ここでは、他人秘密を隙見することも、勝手次第なのです。新築と云っても、下宿屋の安普請やすぶしんのことですから天井には到る所に隙間があります。――部屋の中にいては気が附きませんけれど、暗い屋根からますと、その隙間が意外に大きいのに一驚いっきょうを喫きっします――稀には、節穴さえもあるのです。

 この、屋根裏という屈指の舞台発見しますと、郷田三郎の頭には、いつのまにか忘れて了っていた、あの犯罪嗜好癖が又ムラムラと湧き上って来るのでした。この舞台でならば、あの当時試みたそれよりも、もっともっと刺戟の強い、「犯罪の真似事」が出来るに相違ない。そう思うと、彼はもう嬉しくて耐たまらないのです。どうしてまあ、こんな手近な所に、こんな面白い興味があるのを、今日まで気附かないでいたのでしょう。魔物の様に暗闇の世界を歩き廻って、二十人に近い東栄館の二階中の止宿人の秘密を、次から次へと隙見して行く、そのこと丈けでも、三郎はもう十分愉快なのです。そして、久方振りで、生き甲斐を感じさえするのです。

 彼は又、この「屋根裏の散歩」を、いやが上にも興深くするために、先ず、身支度からして、さも本物の犯罪人らしく装うことを忘れませんでした。ピッタリ身についた、濃い茶色の毛織のシャツ、同じズボン下――なろうことなら、昔活動写真で見た、女賊プロテアの様に、真黒なシャツを着たかったのですけれど、生憎あいくそんなものは持合せていないので、まあ我慢することにして――足袋たびを穿はき、手袋をはめ――天井裏は、皆荒削あらけずりの木材ばかりで、指紋の残る心配などは殆どないのですが――そして手にはピストルが……欲しくても、それもないので、懐中電燈を持つことにしました。

 夜更けなど、昼とは違って、洩れて来る光線の量が極く僅かなので、一寸先も見分けられぬ闇の中を、少しも物音を立てない様に注意しながら、その姿で、ソロソロリと、棟木の上を伝っていますと、何かこう、自分が蛇にでもなって、太い木の幹を這い廻っている様な気持がして、我ながら妙に凄くなって来ます。でも、その凄さが、何の因果か、彼にはゾクゾクする程嬉しいのです。

 こうして、数日、彼は有頂天になって、「屋根裏の散歩」を続けました。その間には、予期にたがわず、色々と彼を喜ばせる様な出来事があって、それを記しるす丈けでも、十分一篇の小説が出来上る程ですが、この物語の本題には直接関係のない事柄ですから、残念ながら、端折はしょって、ごく簡単に二三の例をお話するに止とどめましょう。

 天井からの隙見というものが、どれ程異様な興味のあるものだかは、実際やって見た人でなければ、恐らく想像も出来ますまい。仮令、その下に別段事件が起っていなくても、誰も見ているものがないと信じて、その本性をさらけ出した人間というものを観察すること丈けで、十分面白いのです。よく注意して見ますと、ある人々は、その側に他人のいるときと、ひとりきりの時とでは、立居ふるまいは勿論もちろん、その顔の相好そうごうまでが、まるで変るものだということを発見して、彼は少なからず驚きました。それに、平常ふだん、横から同じ水平線で見るのと違って、真上から見下すのですから、この、目の角度の相違によって、あたり前の座敷が、随分異様な景色に感じられます人間は頭のてっぺんや両肩が、本箱、机、箪笥たんす、火鉢などは、その上方の面丈けが、主として目に映ります。そして、壁というものは、殆ど見えないで、その代りに、凡ての品物のバックには、畳が一杯に拡っているのです。

 何事がなくても、こうした興味がある上に、そこには、往々おうおうにして、滑稽こっけいな、悲惨な、或は物凄い光景が、展開されています。平常過激反資本主義議論を吐いている会社員が、誰も見ていない所では、貰もらったばかりの昇給辞令を、折鞄おりかばから出したり、しまったり、幾度も幾度も、飽かず打眺うちながめて喜んでいる光景ゾロリとしたお召めし着物不断着ふだんぎにして、果敢はかない豪奢振ごうしゃぶりを示している、ある相場師が、いざ床とこにつく時には、その、昼間はさも無雑作むぞうさに着こなしていた着物を、女の様に、丁寧に畳んで、床の下へ敷くばかりか、しみでもついたのと見えて、それを丹念に口で嘗なめて――お召などの小さな汚れは、口で嘗めとるのが一番いいのだといいます――一種クリーニングをやっている光景、何々大学野球選手だというニキビ面の青年が、運動家にも似合わない臆病さを以て、女中への附文つけぶみを、食べて了った夕飯のお膳の上へ、のせて見たり、思い返して、引込めて見たり、又のせて見たり、モジモジと同じことを繰返している光景、中には、大胆にも、淫売婦(?)を引入れて、茲ここに書くことを憚はばかる様な、すさまじい狂態を演じている光景さえも、誰憚らず、見たい丈け見ることが出来るのです。

 三郎は又、止宿人と止宿人との、感情葛藤かっとうを研究することに、興味を持ちました。同じ人間が、相手によって、様々に態度を換えて行く有様、今の先まで、笑顔で話し合っていた相手を、隣の部屋へ来ては、まるで不倶戴天ふぐたいてんの仇あだででもある様に罵ののしっている者もあれば、蝙蝠こうもりの様に、どちらへ行っても、都合のいいお座なりを云って、蔭でペロリと舌を出している者もあります。そして、それが女の止宿人――東栄館の二階には一人の女画学生がいたのです――になると一層興味があります。「恋の三角関係」どころではありません。五角六角と、複雑した関係が、手に取る様に見えるばかりか、競争者達の誰れも知らない、本人の真意が、局外者の「屋根裏の散歩者」に丈け、ハッキリと分るではありませんか。お伽噺とぎばなしに隠かくれ蓑みのというものがありますが、天井裏の三郎は、云わばその隠れ蓑を着ているも同然なのです。

 若しその上、他人の部屋の天井板をはがして、そこへ忍び込み、色々ないたずらをやることが出来たら、一層面白かったでしょうが、三郎には、その勇気がありませんでした。そこには、三間に一箇所位の割合で、三郎の部屋のと同様に、石塊いしころで重しをした抜け道があるのですから、忍び込むのは造作もありませんけれど、いつ部屋の主が帰って来るか知れませんし、そうでなくとも、窓は皆、透明なガラス障子しょうじになっていますから、外から見つけられる危険もあり、それに、天井板をめくって押入れの中へ下り、襖をあけて部屋に這入り、又押入れの棚へよじ上って、元の屋根裏へ帰る、その間には、どうかして物音を立てないとは限りません。それを廊下や隣室から気附かれたら、もうおしまいなのです。

 さて、ある夜更けのことでした。三郎は、一巡ひとまわり「散歩」を済ませて、自分の部屋へ帰る為に、梁から梁を伝っていましたが、彼の部屋とは、庭を隔てて、丁度向い側になっている棟の、一方の隅の天井に、ふと、これまで気のつかなかった、幽かすかな隙間を発見しました。径二寸ばかりの雲形をして、糸よりも細い光線が洩れているのです。なんだろうと思って、彼はソッと懐中電燈を点ともして、検しらべて見ますと、それは可也かなり大きな木の節で、半分以上まわりの板から離れているのですが、あとの半分で、やっとつながり、危く節穴になるのを免れたものでした。一寸爪の先でこじさえすれば、何なく離れて了い相なのです。そこで、三郎は外ほかの隙間から下を見て、部屋の主が已すでに寝ていることを確めた上、音のしない様に注意しながら、長い間かかって、とうとうそれをはがして了いました。都合のいいことには、はがした後の節穴が、杯さかずき形に下側が狭くなっていますので、その木の節を元々通りつめてさえ置けば、下へ落ちる様なことはなく、そこにこんな大きな覗き穴があるのを、誰にも気附かれずに済むのです。

 これはうまい工合ぐあいだと思いながら、その節穴から下を覗いて見ますと、外の隙間の様に、縦には長くても、幅はせいぜい一分ぶ内外の不自由なのと違って、下側の狭い方でも直径一寸以上はあるのですから、部屋の全景が、楽々と見渡せます。そこで三郎は思わず道草を食って、その部屋を眺めたことですが、それは偶然にも、東栄館の止宿人の内で、三郎の一番虫の好かぬ、遠藤えんどうという歯科医学校卒業生で、目下はどっかの歯医者助手を勤めている男の部屋でした。その遠藤が、いやにのっぺりした虫唾むしずの走る様な顔を、一層のっぺりさせて、すぐ目の下に寝ているのでした。馬鹿几帳面きちょうめんな男と見えて、部屋の中は、他のどの止宿人のそれにもまして、キチンと整頓せいとんしています。机の上の文房具位置、本箱の中の書物の並べ方、蒲団の敷き方、枕許まくらもとに置き並べた、舶来物でもあるのか、見なれぬ形の目醒めざまし時計漆器しっきの巻煙草まきたばこ入れ、色硝子いろがらすの灰皿、何いずれを見ても、それらの品物の主人公が、世にも綺麗きれい好きな、重箱の隅を楊子ようじでほじくる様な神経家であることを証拠立てています。又遠藤自身の寝姿も、実に行儀がいいのです。ただ、それらの光景にそぐわぬのは、彼が大きな口を開あいて、雷の様に鼾いびきかいていることでした。

 三郎は、何か汚いものでも見る様に、眉をしかめて、遠藤の寝顔を眺めました。彼の顔は、綺麗といえば綺麗です。成程彼自身で吹聴ふいちょうする通り、女などには好かれる顔かも知れません。併し、何という間延びな、長々とした顔の造作でしょう。濃い頭髪、顔全体が長い割には、変に狭い富士ふじびたい、短い眉、細い目、始終笑っている様な目尻の皺しわ、長い鼻、そして異様に大ぶりな口。三郎はこの口がどうにも気に入らないのでした。鼻の下の所から段を為なして、上顎うわあごと下顎とが、オンモリと前方へせり出し、その部分一杯に、青白い顔と妙な対照を示して、大きな紫色の唇が開いています。そして、肥厚性鼻炎ひこうせいびえんででもあるのか、始終鼻を詰つまらせ、その大きな口をポカンと開けて呼吸をしているのです。寝ていて、鼾をかくのも、やっぱり鼻の病気のせいなのでしょう。

 三郎は、いつでもこの遠藤の顔を見さえすれば、何だかこう背中がムズムズして来て、彼ののっぺりした頬っぺたを、いきなり殴なぐりつけてやり度たい様な気持になるのでした。

 そうして、遠藤の寝顔を見ている内に、三郎はふと妙なことを考えました。それは、その節穴から唾つばをはけば、丁度遠藤の大きく開いた口の中へ、うまく這入りはしないかということでした。なぜなら、彼の口は、まるで誂あつらえでもした様に、節穴の真下の所にあったからです。三郎は物好きにも、股引ももひきの下に穿いていた、猿股さるまたの紐を抜出して、それを節穴の上に垂直に垂らし、片目を紐にくっつけて、丁度銃の照準でも定める様に、試して見ますと、不思議な偶然です。紐と節穴と、遠藤の口とが、全く一点に見えるのです。つまり節穴から唾を吐けば、必ず彼の口へ落ちるに相違ないことが分ったのです。

 併し、まさかほんとうに唾を吐きかける訳にも行きませんので、三郎は、節穴を元の通りに埋うずめて置いて、立去ろうとしましたが、其時そのとき、不意に、チラリとある恐しい考えが、彼の頭に閃きました。彼は思わず屋根裏の暗闇の中で、真青になって、ブルブルと震えました。それは実に、何の恨うらみもない遠藤殺害するという考えだったのです。

 彼は遠藤に対して何の恨みもないばかりか、まだ知り合いになってから半月もたってはいないのでした。それも、偶然二人の引越しが同じ日だったものですから、それを縁に、二三度部屋を訪ね合ったばかりで別に深い交渉がある訳ではないのです。では、何故なにゆえその遠藤を、殺そうなどと考えたかといいますと、今も云う様に、彼の容貌言動が、殴りつけたい程虫が好かぬということも、多少は手伝っていましたけれど、三郎のこの考かんがえの主たる動機は、相手人物にあるのではなくて、ただ殺人行為のものの興味にあったのです。先からお話して来た通り、三郎の精神状態は非常に変態的で、犯罪嗜好癖ともいうべき病気を持ってい、その犯罪の中でも彼が最も魅力を感じたのは殺人罪なのですから、こうした考えの起るのも決して偶然ではないのです。ただ今までは、仮令屡々しばしば殺意を生ずることがあっても、罪の発覚を恐れて、一度も実行しようなどと思ったことがないばかりなのです。

 ところが、今遠藤場合は、全然疑うたがいを受けないで、発覚の憂うれいなしに、殺人が行われ相そうに思われます。我身に危険さえなければ、仮令相手が見ず知らずの人間であろうと、三郎はそんなことを顧慮こりょするのではありません。寧むしろ、その殺人行為が、残虐であればある程、彼の異常な慾望は、一層満足させられるのでした。それでは、何故遠藤に限って、殺人罪が発覚しない――少くとも三郎がそう信じていたか――といいますと、それには、次の様な事情があったのです。

 東栄館へ引越して四五日たった時分でした。三郎は懇意こんいになったばかりの、ある同宿者と、近所のカフェへ出掛けたことがあります。その時同じカフェ遠藤も来ていて、三人が一つテーブルへ寄って酒を――尤もっとも酒の嫌いな三郎はコーヒーでしたけれど――飲んだりして、三人とも大分いい心持になって、連立つれだって下宿へ帰ったのですが、少しの酒に酔っぱらった遠藤は、「まあ僕の部屋へ来て下さい」と無理に二人を、彼の部屋へ引ぱり込みました。遠藤は独ひとりではしゃいで、夜が更けているのも構わず女中を呼んでお茶を入れさせたりして、カフェから持越しの惚気話のろけばなしを繰返すのでした。――三郎が彼を嫌い出したのは、その晩からです――その時、遠藤は、真赤に充血した脣くちびるをペロペロと嘗め廻しながら

おまたせ

多分それは一種精神病ででもあったのでしょう。郷田三郎ごうださぶろうは、どんな遊びも、どんな職業も、何をやって見ても、一向この世が面白くないのでした。

 学校を出てから――その学校とても一年に何日と勘定の出来る程しか出席しなかったのですが――彼に出来相そうな職業は、片端かたっぱしからやって見たのです、けれど、これこそ一生を捧げるに足ると思う様なものには、まだ一つも出でっくわさないのです。恐らく、彼を満足させる職業などは、この世に存在しないのかも知れません。長くて一年、短いのは一月位で、彼は職業から職業へと転々しました。そして、とうとう見切りをつけたのか、今では、もう次の職業を探すでもなく、文字通り何もしないで、面白くもない其日そのひ其日を送っているのでした。

 遊びの方もその通りでした。かるた、球突き、テニス水泳山登り、碁、将棊しょうぎ、さては各種の賭博とばくに至るまで、迚とてもここには書き切れない程の、遊戯という遊戯は一つ残らず、娯楽百科全書という様な本まで買込んで、探し廻っては試みたのですが、職業同様、これはというものもなく、彼はいつも失望させられていました。だが、この世には「女」と「酒」という、どんな人間だって一生涯飽きることのない、すばらしい快楽があるではないか諸君はきっとそう仰有おっしゃるでしょうね。ところが、我が郷田三郎は、不思議とその二つのものに対しても興味を感じないのでした。酒は体質に適しないのか、一滴も飲めませんし、女の方は、無論むろんその慾望がない訳ではなく、相当遊びなどもやっているのですが、そうかと云いって、これあるが為ために生いき甲斐がいを感じるという程には、どうしても思えないのです。

「こんな面白くない世の中に生き長ながらえているよりは、いっそ死んで了しまった方がましだ」

 ともすれば、彼はそんなことを考えました。併しかし、そんな彼にも、生命いのちを惜おしむ本能丈だけは具そなわっていたと見えて、二十五歳の今日が日まで「死ぬ死ぬ」といいながら、つい死切れずに生き長えているのでした。

 親許おやもとから月々いくらかの仕送りを受けることの出来る彼は、職業を離れても別に生活には困らないのです。一つはそういう安心が、彼をこんな気まま者にして了ったのかも知れません。そこで彼は、その仕送り金によって、せめていくらかでも面白く暮すことに腐心しました。例えば、職業遊戯と同じ様に、頻繁ひんぱんに宿所を換えて歩くことなどもその一つでした。彼は、少し大げさに云えば、東京中の下宿屋を、一軒残らず知っていました。一月か半月もいると、すぐに次の別の下宿屋へと住みかえるのです。無論その間には、放浪者の様に旅をして歩いたこともあります。或あるいは又、仙人の様に山奥へ引込んで見たこともあります。でも、都会にすみなれた彼には、迚も淋しい田舎に長くいることは出来ません。一寸ちょっと旅に出たかと思うと、いつのまにか、都会の燈火に、雑沓ざっとうに、引寄せられる様に、彼は東京へ帰ってくるのでした。そして、その度毎たびごとに下宿を換えたことは云うまでもありません。

 さて、彼が今度移ったうちは、東栄館とうえいかんという、新築したばかりの、まだ壁に湿り気のある様な、まっさら下宿屋でしたが、ここで、彼は一つのすばらしい楽たのしみを発見しました。そして、この一篇の物語は、その彼の新発見に関聯かんれんしたある殺人事件主題とするのです。が、お話をその方に進める前に、主人公郷田三郎が、素人探偵明智小五郎あけちこごろう――この名前は多分御承知の事と思います。――と知り合いになり、今まで一向気附かないでいた「犯罪」という事柄に、新しい興味を覚える様になったいきさつについて、少しばかりお話して置かねばなりません。

 二人が知り合いになったきっかけは、あるカフェで彼等が偶然一緒になり、その時同伴していた三郎の友達が、明智を知っていて紹介したことからでしたが、三郎はその時、明智の聰明そうめいらしい容貌や、話しっぷりや、身のこなしなどに、すっかり引きつけられて了って、それから屡々しばしば彼を訪ねる様になり、又時には彼の方からも三郎の下宿へ遊びにやって来る様な仲になったのです。明智の方では、ひょっとしたら、三郎の病的な性格に――一種研究材料として――興味を見出していたのかも知れませんが、三郎は明智から様々の魅力に富んだ犯罪談を聞くことを、他意なく喜んでいるのでした。

 同僚を殺害して、その死体実験室の竈かまどで灰にして了おうとした、ウェブスター博士の話、数ヶ国の言葉通暁つうぎょうし、言語学上の大発見までしたユージン・エアラム殺人罪所謂いわゆる保険魔で、同時に優れた文芸批評家であったウエーンライトの話、小児しょうにの臀肉でんにくを煎せんじて義父の癩病を治そうとした野口男三郎の話、さては、数多あまたの女を女房にしては殺して行った所謂ブルーベヤドのランドルーだとか、アームストロングなどの残虐な犯罪談、それらが退屈し切っていた郷田三郎をどんなに喜ばせたことでしょう。明智の雄弁な話しぶりを聞いていますと、それらの犯罪物語は、まるで、けばけばしい極彩色ごくさいしきの絵巻物の様に、底知れぬ魅力を以もって、三郎の眼前にまざまざと浮んで来るのでした。

 明智を知ってから二三ヶ月というものは、三郎は殆どこの世の味気なさを忘れたかと見えました。彼は様々の犯罪に関する書物を買込んで、毎日毎日それに読み耽ふけるのでした。それらの書物の中には、ポオだとかホフマンだとか、或はガボリオだとかボアゴベだとか、その外ほか色々な探偵小説なども混っていました。「アア世の中には、まだこんな面白いことがあったのか」彼は書物の最終の頁ページをとじる度毎に、ホッとため息をつきながら、そう思うのでした。そして、出来ることなら、自分も、それらの犯罪物語主人公の様な、目ざましい、けばけばしい遊戯(?)をやって見たいものだと、大それたことまで考える様になりました。

 併し、いかな三郎も、流石さすがに法律上の罪人になること丈けは、どう考えてもいやでした。彼はまだ、両親や、兄弟や、親戚知己ちきなどの悲歎や侮辱ぶじょくを無視してまで、楽しみに耽る勇気はないのです。それらの書物によりますと、どの様な巧妙な犯罪でも、必ずどっかに破綻はたんがあって、それが犯罪発覚のいと口になり、一生涯警察の眼を逃れているということは、極ごく僅わずかの例外を除いては、全く不可能の様に見えます。彼にはただそれが恐しいのでした。彼の不幸は、世の中の凡すべての事柄に興味を感じないで、事もあろうに「犯罪」に丈け、いい知れぬ魅力を覚えることでした。そして、一層の不幸は、発覚を恐れる為にその「犯罪」を行い得ないということでした。

 そこで彼は、一通り手に入る丈けの書物を読んで了うと、今度は、「犯罪」の真似事を始めました。真似事ですから無論処罰を恐れる必要はないのです。それは例えばこんなことを。

 彼はもうとっくに飽き果てていた、あの浅草あさくさに再び興味を覚える様になりました。おもちゃ箱をぶちまけて、その上から色々のあくどい絵具をたらしかけた様な浅草遊園地は、犯罪嗜好者しこうしゃに取っては、こよなき舞台でした。彼はそこへ出かけては、活動小屋活動小屋の間の、人一人漸ようやく通れる位の細い暗い路地や、共同便所の背後うしろなどにある、浅草にもこんな余裕があるのかと思われる様な、妙にガランとした空地を好んでさ迷いました。そして、犯罪者が同類通信する為ででもあるかの様に、白墨はくぼくでその辺の壁に矢の印を書いて廻まわったり、金持らしい通行人を見かけると、自分が掏摸すりにでもなった気で、どこまでもどこまでもそのあとを尾行して見たり、妙な暗号文を書いた紙切れを――それにはいつも恐ろしい殺人に関する事柄などを認したためてあるのです――公園のベンチの板の間へ挟んで置いて、樹蔭こかげに隠れて、誰かがそれを発見するのを待構えていたり、其外そのほかこれに類した様々の遊戯を行っては、独り楽むのでした。

 彼は又、屡々変装をして、町から町をさ迷い歩きました。労働者になって見たり、乞食になって見たり、学生になって見たり、色々の変装をした中でも、女装をすることが、最も彼の病癖を喜ばせました。その為には、彼は着物時計などを売り飛ばして金を作り、高価な鬘かつらだとか、女の古着だとかを買い集め、長い時間かかって好みの女姿になりますと、頭の上からすっぽりと外套がいとうを被って、夜更よふけに下宿屋の入口を出るのです。そして、適当場所外套を脱ぐと、或時あるときは淋しい公園をぶらついて見たり、或時はもうはねる時分の活動小屋へ這入はいって、態わざと男子席の方へまぎれ込んで見たり、はては、きわどい悪戯いたずらまでやって見るのです。そして、服装による一種錯覚から、さも自分が妲妃のお百だとか蟒蛇お由よしだとかいう毒婦にでもなった気持で、色々な男達を自由自在に飜弄ほんろうする有様を想像しては、喜んでいるのです。

 併し、これらの「犯罪」の真似事は、ある程度まで彼の慾望を満足させては呉れましたけれど、そして、時には一寸面白事件惹起ひきおこしなぞして、その当座は十分慰めにもなったのですけれど、真似事はどこまでも真似事で、危険がないだけに――「犯罪」の魅力は見方によってはその危険にこそあるのですから――興味も乏しく、そういつまでも彼を有頂天にさせる力はありませんでした。ものの三ヶ月もたちますと、いつとなく彼はこの楽みから遠ざかる様になりました。そして、あんなにもひきつけられていた明智との交際も、段々とうとうとしくなって行きました。

2021-03-08

何年かに一度だけ数秒先の予知が出来る瞬間がある

小学生の頃、近所の子おもちゃ取り上げて返さなちょっとだけ遠い近所の子に「やめろ!バカ!」と言った瞬間

『お前にバカと言われる筋合いはない!』

という言葉脳内に浮かんできた。すると、間を置かずその遠い近所の子

「お前にバカと言われる筋合いはない!」

と、なんらかのアニメ漫画で見聞きしたであろうセリフ回しで俺に反論をしてきた。

中学生の頃、お母さんが銀行ATMで振り込みだか振り替え作業をしているのをじーっと斜後ろで待っていたら、隣のATMで知らないおばさんが振り込みだか振り替え作業をしていて、そちらのほうに視点を移した。画面の推移を見守っていると、

『イドガキハルエ』

という名前が頭に浮かんだ。(正確には、そんな雰囲気名前だっただけでもう覚えていない)

なんだそりゃ誰やねん。と片隅で思いながらもおばさんの操作を見守っていると、おそらく振込先の名前入力していたであろう作業(もしくは、振込先の口座の名義が表示されるような作業)を終えたところで、タッチパネルには

『イドガキハルエ』

という文字が映っていた。

大学生の頃は麻雀を打っていたときに何回かあったがあんなもんは選択肢が限られているゲームなので、直前までの迷いをただの直感勘違いしていただけかもしれないので割愛

とは言え小中で変な予知体験したのは事実。あれなんだったんだ。自由自在に使いたいんだけど…

2021-03-02

anond:20210302212319

厳しいとか関係ないよ。要は成功したら利益を得るところがリスクを負うと言うこと。

可能だと思う奴がやればいい。

今は可能だと思ってなくても強行したほうが利益が出る奴が決定権を持っているいびつな状況。

なお、専門家蛇口みたいに自由自在感染状況をコントロールできると思っている奴はいないので、リスクは限りなく高い。

2021-02-28

anond:20210227105921

そらもう形而上よ

形而上が自由自在に使えるようになったらもう無敵じゃんよ

2021-02-23

AI Dungeonの素晴らしさを語る

AI Dungeonとは

増田諸兄はAI Dungeonというゲームをご存知だろうか。

 

https://play.aidungeon.io/

 

テキストベースRPGで、AIに対して対話形式物語を作って遊ぶ基本プレイ無料ゲームである

「DO(~する)」「SAY(~と言う)」「STORY地の文含めて物語を1から書く)」などを使うことで、AIこちらが書いた内容に応じて次の展開を示してくれる。

形式としてはAI相手TRPGをするというか、AIリレー小説を書くような感覚に近い。

残念ながら対応言語英語のみだが、日頃からこの場で高尚かつ熱い議論を交わしている増田諸兄は中学英語レベルなら余裕で使いこなせるだろう。

 

AI Dungeonで何ができる?

 

 英語表現できることなら何でもできる。

 

本当になんでもできる。英語で書ければだが。

剣と魔法ファンタジー世界で銃をぶっ放して遊ぶこともできるし、個人で楽しむ範囲なら、再現した版権世界異世界転生することもできる。

NSFWな遊び方ももちろんできる。というか自分はもっぱらその使い方ばかりしている。

 

遊び方の例

では実際にどうやって遊ぶか、軽く実例をお示ししよう。

まずはサイト登録し、Homeから「NEW GAME」をクリック

すると色々出てくるので、わかりやすシナリオである「PROMPTS」から、「Fantasy」、続けて「Knight」をクリック

最後プレイヤーの名前要求されるため、自由入力する。

すると、

 

You are Masuda, a knight living in the kingdom of Larion. You have a steel longsword and a wooden shield. You are on a quest to defeat the evil dragon of Larion. You've heard he lives up at the north of the kingdom. You set on the path to defeat him and walk into a dark forest. As you enter the forest you see a ogre.

 

こんなのが出てくる。

しかし同じことをした諸兄は全く違う文章が出力されているだろう。

それもそのはず、AI Dungeonは遊ぶたびに異なる物語提供してくれるからだ。

なので同じシナリオでも、進め方次第で全く異なる結末を迎えることがよくある。

 

このシナリオでは騎士増田ドラゴン退治に向かったらオーガ出会ったようだ。

せっかくなので倒してみよう。

「Do」モードで「slay ogre」と入力してみる。

 

>you slay ogre

You defeat the ogre with your sword, but as you go to loot his body you are engulfed in flames. You have awoken in Hell.

 

あっさり倒せたが、戦利品を得ようとするとなぜか急に地獄に飛ばされた。

思っていたのと違うのでやり直そう。

入力欄直上のボタンの中で一番左にある「RETRY」を押す。

 

>you slay ogre

You run forward and slay the ogre with a mighty swing of your sword. Ogre blood spills out on to the ground and you continue. Suddenly you hear a roar.

 

全く違う展開になった。

もっと違う展開を見るため、一度やり直してみる。

入力欄上の「UNDOボタンを2回押して元に戻そう。

因みに戻しすぎた場合は「REDO」で同じ文章が再展開されるし、「RESTORE」でなかったことにした文を引っ張り出すこともできる。

ここさえなんとかなればなぁ~という惜しい文章は、直接「EDIT」で自分好みに変えてしまうのもいいだろう。

 

You are Masuda, a knight living in the kingdom of Larion. You have a steel longsword and a wooden shield. You are on a quest to defeat the evil dragon of Larion. You've heard he lives up at the north of the kingdom. You set on the path to defeat him and walk into a dark forest. As you enter the forest you see a ogre.

 

さて、今度はオーガに話しかけてみよう。

「SAY」モードで「Excuse me, do you know where the dragon is?」とでも書いたらどうなるだろうか。

 

>You say "Excuse me, do you know where the dragon is?"

The ogre looks at you and says "The dragon? He is in the next cave!"

"Thank you!" you say.

You enter the cave.

 

さっき殺したのが申し訳なくなるくらいフレンドリーに答えてもらった。

相手はかなりの頻度でこちらを殺しにかかってくるので何度かRETRYしたが。

 

では「Storyモードでは何ができるだろうか。同様の手順で文を戻し、こんな感じに入力してみる。

「The ogre is bathing in the river. She may be around your age, and she reveals her muscular but feminine body under the sun.」

 

You are Masuda, a knight living in the kingdom of Larion. You have a steel longsword and a wooden shield. You are on a quest to defeat the evil dragon of Larion. You've heard he lives up at the north of the kingdom. You set on the path to defeat him and walk into a dark forest. As you enter the forest you see a ogre.

 

The ogre is bathing in the river. She may be around your age, and she reveals her muscular but feminine body under the sun. She has a large bosoms and butts and her skin is a light green. She has long black hair and she is rubbing it with a white cotton rag. The ogre turns to you and gasp in surprise.

 

 このゲームいかに素晴らしいか、諸兄にお分かりいただけただろうか。

 

私が冒頭に述べた「英語で書ければ何でもできる」とはまさにこのことだ。

誰もが冒頭の展開からでっぷり太った醜いオーガと遭遇する場面を想像しただろうが、このように書いてしまえば乳と尻のデカマッチョ亜人美女とのラッキースケベ現場に早変わりである

もちろんこんなのは序の口で、ある種の英単語さえ知っていればそれはもうあんなことからこんなことまで自由自在だ。

そろそろ諸兄もAI Dungeonプレイ意味深したくなってきたのではないだろうか。

 

トラブルシューティング

さて、増田諸兄にAI Dungeonの素晴らしさを伝えたところで、諸兄らがぶち当たりそうな問題点について補足する。

もちろん他の疑問があれば、可能な限り追記して返答しようと思うので、気兼ねなくご質問をお願いしたい。

 

英語が読めない、書けない

そんな諸兄にもGoogle翻訳という文明の利器がある。

そもそもテキストベースゲームなのでコピペで直ぐに翻訳できる。

AIも賢いので多少文法スペルが間違っていても強引に解釈してくれる。

まあとりあえず遊んでみよう。話はそれから

 

NSFWな展開にならない or NSFWな展開にしたくない

ページの右上タブからSetting」に移動し、「Safe mode」を設定しよう。

「OFF」でNSFW展開を許可し、「STRICT」で完全に除外することができる。

試していないので不明だが「MODERATE」で中間程度だろう。

 

AIが言っていることが矛盾している

AIは語った内容を結構な頻度で忘れるため、登場人物容姿や持ち物がコロコロ変わってしまうことがある。

そういうときは「PIN」や「World Information」に忘れさせたくない情報記載すると良いだろう。

PIN」は常にAIが覚えてくれるが、1000字以内という縛りがある。

「World Information」は特定単語にのみ反応して情報を思い出してくれるが、多くの情報を入れることができる。

状況に応じて使い分けるといいだろう。

 

AIの出してくる展開が単調・つまらない

これは無課金で遊んでいるとどうしても出てくる最大の不満点である

もちろんAI Dungeon画期的ゲームだが、何度も遊んでいると同じような展開ばかりになってしまうことがある。

これはプレイヤー側の入力が偏っている可能性があることも一因だが、それ以上に大きいのは、AIにも出せる限界がある、ということだ。

これを解決するにはどうすれば良いか

 

 課金である

 

無課金で利用できるAIは「GRIFFIN」と呼ばれる一段下のモデルであり、課金することで「DRAGON」という最上AIの一部・または全部を使うことができる。

DRAGONモデルは驚くほど自然、かつクリエイティブで多彩なシナリオを展開してくれる。上記の例文もDRAGONモデルが生成したものだ。

課金することで「SCALE」というゲーム通貨を入手でき、これを使って特定プリセットワールドを購入することもできる。

フルパワーのAI Dungeonを遊び倒したい諸兄はぜひサブスクライブしよう。

サブスクライブしたら「Setting」からAI Model」を変更することを忘れないように。

 

 

それでは増田諸兄、良きAI Dungeonライフを。

2021-02-09

ジャンルの下手くそ絵描きアカウントを消した話

中学時代からちょっと人の気配のないジャンルを反復横跳びしながら気楽に絵を描いていた。絵の上達とか一切考えてなかった。描く時に資料も見なかったし授業中に先生に隠れてバストアップを描いていたレベルである。その頃なんて身体の描き方も全然からないし手は紅葉だ。足なんて上半身部分を描いていたら入り切らないので描いたことが無かった。下手の横好きというやつである

ただ中学からネットに染まっていたので、ずっと同ジャンル繋がりで私より遥かに絵が上手い同い年くらいの友達大勢まれていた。そして有難いことに皆性格が良かった。神絵師性格が良いのだろうか。友人達は私がどんなに基礎画力のなってないポンコツでも仲良くしてくれていて、私は自分の絵が下手なことに何ら危機感を憶えてこなかった。

それが少し前に気が変わった。数ヶ月程かけてめちゃくちゃ絵の練習をしようと思った。

大体今から1年ほど前、旬ジャンルにハマった。それまで旬ジャンルにハマったことがなく、専用垢を作って毎日絵を上げていたらたちまち絵にいいねが付きまくってフォロワーが増えた。ちょっとビビって通知を切ってしまったが、絵を見てくれてありがてぇなぁと思った。人がほぼ居ないジャンル出身で絵は下手くそだったので見て貰えず0いいねは当たり前だったから新鮮だった。

半年ほどして人が寄ってきた。自分より遥かに絵の上手い神絵師バンバンしかけて凄いです!絵が好きです!と言ってくれる。有り難いし恐れ多い反面、旬ジャンルすげぇや…と他人事のように見ていた。

ある日一緒に絵を描いていたリアルの知人が居た。知人は長年の付き合いで絵が上手く、イラストレーターを目指していたのでめちゃくちゃ応援していた。基礎画力もしっかりしていてちゃんとした自分の絵柄を持っている。憧れだ。

その知人に言われた言葉がなかなかショックだった。「人気ジャンルは描いてればいいね貰えるのいいよね~私はあんたと違って絵上手いから同じもの描いたらすぐバズるだろうけど、人気に屈して媚びたくないかちゃんオリジナル勝負するわ」と言われた。

軽く1週間は凹んだ。

私は好きなものをただひたすら楽しく描いてるだけなのに、その知人には媚びに見えていたのか…と思ってしまった。長年の知り合いだったこともありまぁなかなか落ち込んだ。

ただ1週間経って考えを改めた。

知人と私では、絵に対するスタンスが違うのでは?と思い始めた。

どうも絵を描く人間には

①描く過程大事にするタイプ

②描き上がった作品大事にするタイプ

作品についた評価大事にするタイプ

の3種類が居る。

私は確実に①タイプだ。描いてる時に楽しければいいし描き上がった絵はどうでもいい。描き上がったものに1いいねがつこうが5万いいねがつこうが私の中での最高傑作駄作かは決まっているので気にならない。というか1でもいいね頂けるだけで有難い。0いいねオーソドックスだった下手くそ絵描き、見て貰えるだけで感謝感謝なのだ

しかし知人は違う。イラストレーターを目指していて自分の絵がバズるのを目標にしている。自分には基礎画力はあるので後は見つけて貰うだけだと言っていた。評価を気にするどころか評価自分の日銭に直結するのだからいいねの数どうでもいいなどと言ってる場合ではない。

なので知人も、たまたま私に刺さる言い方をしただけで基礎画力は大切だよ!と教えてくれただけだと思った。うん多分そう。絶対そう。

しかし私は正直絵が上手くなりたいみたいな向上心が一切無かった。字の通り最悪である。描いてる時だけ楽しければいいアホだった。

ただ今より基礎画力が上がったら、もう少し絵を描くのが楽しいんだろうなぁと思った。いつも色塗りや漫画ネタ出しは割と楽しいが、身体を描いたり手を描いたりする時はよく分からんので苦しみながら描いている。この身体は、こう!という感じで自由自在に好きな構図を描けるようになったら、絵の幅も広がって楽しいだろう。数ヶ月くらい絵をみっちり練習してみたいよな~とは思った。それを一切しないまま中学時代から数十年経ったからこうなってんだよな……

ということでアカウントを消した。フォロワーは5桁を超えそうだったが申し訳無い。絵を上達させるというより、絵を描くのが楽しくなりたいから、まぁ頑張って上達して来ると思ったか










笑止







ふざけている











数十年も「「「誤魔化して」」」絵を描いていた者が、これまで本当に一切何もしなかった者が、神絵師の友人に囲まれ危機感すら覚えなかった者が、たかが知人の言葉1つで絵の練習をするはずが無いだろ馬鹿

筋金入りの怠け者だぞ

手なんて紅葉でいいし足なんてボキーーーーっと曲げた方向が関節なのだ

そもそも絵に上手い下手の概念など存在しないしそんなものは皆無だ

な~~~にがデッサン漫画コマ1つ描くのなんてバストアップで十分だ

バランス?左右反転と変形でなんとかなる、いつの時代を生きてんだ令和だぞ自動着色まであるんだから存在する技術は徹底的に使うのが筋だ

そう、好きな絵を好きなだけ描くのが、一番楽しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

2021-02-03

3日前に同じものを買ったトラックボール使いの解説&おすすめ

追記リンクちゃんとした(URLベタ打ちだと更新自体できなくなるっぽいんだよね)

https://anond.hatelabo.jp/20210202095514

ロジクールのM570tを長年使い続けてきた俺が1年近く買うのを我慢してやっと踏ん切りがついた完全上位互換商品をどうしていきなり買ったんだ!!!!」って怨嗟漏れ出てしまいそうだけれど、1万円が勿体ないという気持ちはよくわかるので色々書いていきます

MX ergoの良さについて

まず、気になってるポイント4つのうち2つは設定で改善できそう。

トラックボールが滑らか過ぎる

これってトラックボールマウスに乗り換え始めた人がみんな抱くんじゃないかと思われる感想なんだけど、想像以上にマウスカーソルが滑っていく。ボタンアイコンクリックしたくてもピンポイント位置カーソルを持っていけない。

マウスカーソルの移動幅が短い

↑のと矛盾してるかもだけど、なんていうか大きくカーソル移動させたいときにめちゃくちゃトラックボールを回さなきゃいけなくてそれがイマイチ

この二つは設定でどうにかできるんだけど、もしかしたらLogicool Options入れてないのかも? 速度調整と後述の精密モードを使うと多分解決するかも。

https://www.logicool.co.jp/ja-jp/product/options

MX ergoは長年無線トラックボールを発売してきたロジクール最上位機種として近年発売されたもので、それだけあって実はこのドライバを入れることで異常なまでの拡張性が得られる。ポインタの速度やスクロールホイールの方向調整はまあ当たり前として、デフォルトトラックボール側のファンクションキーには「精密モード」というトラックボールの移動距離ものすごく小さくする機能が割り当てられている。要は大きく移動させたいときと少しだけ移動させたいときで移動速度をワンタッチで切り替えることができるのだ。これを試してみてほしい。

MX ergoの良いところは、そのボタンを含む3つのファンクションキースクロールホイール(左右スクロールあり)に対して、「アプリごと」に割り当てを変更できるという点。たとえばGoogle Chromeだと左右スクロールをタブ切り替えにデフォルトで設定できる。アプリごとに割り当てを自由自在に変えられるのがいい。自分spotifyで「進む/戻る」を音量調整に、「精密モード」を「再生/一次停止」に割り当てなおしてる。精密モード邪魔だったら設定変えて別の機能割り当てるといい。

あとおもちゃみたいだなと思ったマウスの角度調整(外側に20度傾けることができて、手首の負担めっちゃくちゃ減る)は地味に癖になる。

・手の大きさに合わない

これは完全にリサーチ不足でLogicoolは一切悪くないんだけど、俺は人より手が小さいのでマウスもそれに合わせて小さめのやつを使っていたんだけど、このマウスめっちゃかい。手に収まらん。おかげで前ページに戻りたいときにわざわざ目視ボタンを探して押下するといった無駄フローが発生してしまっている。これが結構ストレスになっている。

・縦スクロールが難しい

めっちゃしにくい。横にトラックボールを動かすのは割と簡単なんだけど、縦方向トラックボールを回すのがめっちゃむずい。ので、結果的に縦スクロールがやりにくくなる。YouTube とかで動画検索結果とかがズラーっと並んでるのを縦スクロールたかったのに全然できなくてイライラした。

この辺は基本慣れるしかない(エレコムだとトラックボールカーソル操作の微調整機能がついて気がしたんだけれどググっても出てこないので気のせいかもしれん)。どうしてもだめなら買い換えるしか対応方法がないから別の選択肢を紹介する。まだ数回しか使ってないなら今すぐメルカリで売り飛ばすのも十分ありだし(自分は使った事ないが元増田は手が小さいという話だからたとえばこういうのだと小さめでいいかもしれない)。

トラックボールの選び方について

トラックボールは、ざっくり「トラックボール操作する指」「マウスの形状」辺りで「親指トラックボール」「人差し指トラックボール」「オービット型」「リモコン型」にわかれ(名称はい勝手につけた)、それらに加えて有線か無線かという判断軸が加わってくる。一つ一つ特徴をまとめると次のような感じになる。

これらに加えて、「有線か無線か」という違いはトラックボール利便性に大きく影響する。ひと言で言えば持ち運びに便利なのでノートPCを外で使う時に一緒に持っていくのが楽(トラックボールは持ち運びのための専用ケースが売られてるケースが多い)。また、オフィスなどでも、たとえば膝の上にマウス置いて作業することも可能。たとえばこたつPC置いてるような環境だとこたつの中に手ツッコんでマウス操作できるし、ベッドに寝転びながらパソコン触る際などもマウス簡単操作できる。こういった、日常動作拡張性が広がるのが無線トラックボールマウスの特徴だ。

自分おすすめ

正直なところ元増田へのアドバイスという体裁トラックボールについて語りたくなったというだけの記事なのだが、最後自分おすすめトラックボールを紹介しておく。

トラックボールマウスは大体ロジクールエレコムケンジントンの3メーカーでほぼ網羅できる。

ケンジントンはオービット型の老舗で、オービット型を選ぶならケンジントンしかないような状況。個人的にはあわないんだけれどお世話になってる人も多い筈。

ロジクールはM570tのおかげで長年の信頼を勝ち取っているが、最近会社自体がゲーミングデバイス向けにシフトしたのかデザインや触り心地重視・高価格機能性が微妙という方向性に舵を切っているのと(個人的にはロジクールキーボードはかなりきつい)、トラックボールの数がそんなに多くないのでファンクションキーなどでこだわりたい人には少し不向きな部分がある。でもMX ergoは1万円なだけあって流石に気持ちいい。すっげえ細かいことだけれど、ファンクションキークリック感がめちゃくちゃいいんですよ。これ触るとエレコムマウスクリック感がチャチい。

エレコムは流石に国内メーカーなだけあって(他の2つは海外法人輸入品になるはず)、安価バリエーションの多い選択肢が魅力。でも他の2つに比べるとクリック感がイマイチって印象が個人的にはある。

自分トラックボールに関しちゃロジクール信者なので断然おすすめはM570(ERGO 575)。しかし最終的には個々人の好みになるから、一番いいのはお店で実際に触って確かめること。最近はなかなか難しいかもしれないが……。

みんなも良きトラックボール道を歩んでくれ。

2021-02-01

anond:20210201110046

人の数倍も数十倍も金を持って誰かの人生でかかる金を丸っと出せるくらいになると、言ってみりゃ人を持ち上げるのもその後で手を離して転落させるのも自由自在になるからな。

分不相応人間に夢を見させては放り出してうらぶれていくところを楽しむ。

段々そういう遊びを覚えてしまう。

パパ活女子なんて恰好オモチャよ。

2021-01-20

anond:20210120170830

ブイロクのサカモトさんは歳に似合わず今でもバクバク転が自由自在と聞いた

2021-01-17

2020年に22歳童貞高卒キモオタフリーター彼女を作るまでにやったこ

自己紹介は大体タイトル通りなので割愛します。

まず痩せました。15kgくらい。

脂肪メソッド聖書)って本を買ってその通りにしたのと後はYouTubeで色々調べながらやりました。

有酸素運動はしてないです。

具体的にはPFCバランスを高タンパク質、中炭水化物、低脂質を意識して食事を組みました。

P120 F40 C200で無限に痩せます。増量するときはP無制限でF60 C350くらい。納豆卵かけご飯最強。和菓子大好き。

お餅最強。お肉大好き!オートミールは安いから好き。お茶漬けにするといい感じ。そばも優秀。月見そば最強

朝と昼は節制して夜は割と好きに食べてました。

ガバガバ栄養計算でも割と減らせます

サプリメントはいろいろ飲みましたが今はプロテイン亜鉛マルチビタミンミネラルクレアチンだけです。安いやつ。プロテインは安いエクスプロージョンってやつです。

15kg痩せたあたりで肋骨が浮いてきたのでジムに通い始めました。ここまでで6ヶ月。

YouTube中山きんにくんや山本義則先生動画を見たり、バズーカ岡田師匠動画勉強しながら筋肉脂肪を同時に増やし、筋量を残したまま脂肪を減らしました。BIG3ダンベル種目メインです。たまにケーブルフライとか

もともと170cmで78kgあったので食べるのは苦ではなく、脂質を大量に取らないように気をつけて5kg増やしました。

その後5kg減らしました。ここまでで10ヶ月

体重の増減が自由自在にできるとわかり自信をつけたので今度はネットオタク 垢抜け 方法 で検索して実行しました。

まず歯医者に行きました。歯科検診と歯のクリーニングで意外と安く、歯もちょっと綺麗になったので気分がいい!おすすめ

次に皮膚科に行きニキビを治しました。洗顔のやり方や市販化粧水などで直そうとしましたが半年経っても治らないので皮膚科に行って薬もらったらだんだん治り始めました。

副作用もありましたが今は副作用もなく保険が効くので意外と安く治療継続できますおすすめ

次に美容院に3軒行って1番イケメン髪型にしてもらえたところに通い始めました。

顔の半分は髪の毛です。

5000円くらい出すとイケメンにしてもらえます

カラーパーマは好みがあるのでとりあえず様子見。意外と黒髪需要あるっぽいです。

次に女性と話す練習しました。コロ助仕事を辞めてフリーターをしていたので、シフトが同じになった大学生の方とお話しました。

次に服を買いました。youtuberが買ってるやつをそのまま買いました。

自分と同じくらいの体型の人を探すのがおすすめです。

げんじって方を参考にして彼がぞぞたうんで売ってるやつも買いました。

そのあと眉毛と爪とその他の毛を整えました。まゆげは何回か失敗してほとんど剃っちゃったりしましたが今は生えてます

眉毛と全身の毛は電動とりまー買うと便利です。

爪はヤスリで整えることを知りました。

次にメンズメイクをやってみたのですが、マスクBBクリームがつくのが嫌で今は眉毛を描くのとコンシーラー付けるくらいです

最後自撮りをしてマッチングアプリを始めました。自撮りのコツはライティングと角度です。

ひろゆき 自撮り で検索して出てきた画像の角度がイケメンに見えます美容院行って帰ったらすぐ撮影しましょう。

幸運にもすぐにアポが取れたのでその中の一人と会うことができ、付き合うことになりました。ここまでで11ヶ月。

以上がやったことの全てです。

ちょこっとお金かけてあとはじっくりやれば難しいことはそんなになかったです。

減量も筋トレも嫌にならないくらいの強度でのんびりやるのがコツです。

筋トレやってることは周りの人に言いふらしてトレーニー面してれば自然継続できます。懸垂もできなかったのができるようになりました。

あとはマッチングアプリ自分のことを好きになってくれる人と出会えるまであってみてください。

見た目はかっこよければ加点されますが、足切り点超えてればそんなに関係ないっぽいです。

見た目イケメンじゃなくてもせめて性格だけはイケメンになれるように頑張ってください

今はマッチングアプリアポ取っても情勢的に会えないかと思うので今のうちに準備しておきましょう。

ルイボスさんって方の動画見ると減量もモチベ上がります

のんびりやっていきましょう。

2021-01-08

2021年ライブ映像を一本だけはじめて観た人間の各メンバーへの印象を置いていく。このタイミングではじめてというのも珍しいだろうからミリしらみたいな感じで面白がって欲しくて書いた。ファンからしたら頓珍漢で上からで失礼なのでガチ好きな人は読まないでくれ。

O

押しも押されぬNo.1スキルメン。歌も上手いが本質ダンサー。歌い方には三浦大知ISSAといったライジングアーティストに通ずるものを感じる。ソロ歌唱センターでのダンスには凄みがあるが、そんなOを前面に出さなくても成立するのがグループの強みともいえる。

S

Mが目指すパフォーマンスを先頭切って進むなら、Sはファンがついて来れるようにあえて最後尾を走る殿。血の通ったパフォーマンスコミュニケーションをとってくれるのが魅力。歌声はNとのユニゾンが心地良い。ぶら下がりがちな歌声を包める度量のある歌。

A

ハスキーボイスだが高音が得意なタイプ。Oとのユニゾン、もしくはA含めて3人以上になるユニゾンに入ると優しさが加わる声。振りのタイミングの取り方が、Oはダンスを中心に据えるタイプ、Nは音楽基準タイプなのに対し、Aは「“ね”で腕を広げる」のように歌詞に連動した覚え方をしていそう。ちなみにSMアイドルに多い作業記憶タイプっぽい。そこに持ち前の運動神経のよさが加わることでダンスになる、珍しいタイプ。薄い眉メイク天然キャラへの覚悟を感じる。だがステージパフォーマンスからは一番何を考えているかからない。

N

表現の要。恐ろしく器用で、ダンスの強調の仕方や歌い方、表情まで曲ごとにどうするべきか直感にわかタイプ。曲数を重ねるごとに引き出しが増えがち。ハモリ職人ナチュラルを装うことが上手く、「かっこいい」と思わせることも「かわいい」と思わせることも自由自在なので、イメージコントロールに気を遣っている。ライブガチ恋を生む。

M

とにかくOとのユニゾンが至高。個性のある声なのにOの声にフィルターがかかったようになって非常に華やか。バラエティ番組で細かい振りへのこだわりが明かされていたにもかかわらず、本人は早どりがちなのが意外だった。体現者としてほかの4人のメンバーを信用しているからこそのこだわりなのだろう。常に先の段取りが頭にありそうな裏方気質しかし顔がいい担当を請け負うことで表と裏のバランスがとれている。「アイドル」と素の自分との距離のとり方は人それぞれだが、Mの場合ステージ上での離人感がすごそう。演出を褒めること以外での正しい見方は「一生懸命かわいい」だと思う。

スタッフ

人の気持ちがわかる。技術力が高い。企画力がある。さじ加減が上手。気遣いができる。表に立つ人を信じる。神。

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