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2020-12-24

同窓会の帰り、おれはUFOさらわれた。

同窓会の帰りに、UFOさらわれた。

気がつくと、おれは真っ暗なコックピットの後部座席に座っていた。

目の前には大きな台形の窓がぽっかり空いていて、その向こうに東京夜景が広がっている。さっき飲んでた居酒屋も見える。

そして隣の座席を見るとなぜかメグミさんが同じように座っている。

大学時代ティム・バートンとか美味いラーメン屋かについて語り合ってたメグミさんは、当時ゼミ山口先輩に惚れてて、おれは自分の浅い経験を棚に上げてはよく相談に乗っていた。ていうか密かに好きだった。

「メグミさん」と呼びかけると「あ、岡本氏」と、同窓会で見たかわいい顔がこちらを向く。あれから7年経って、おれだってそれなりに恋愛に慣れたと思ってたのに、「また会ったね」と微笑むその顔を見ると、当時の恋心があたかも新入りのように現れて胸を締め付けてくる。そういえばまだ独身だったはずだ。

岡本氏もさらわれたの?」

「らしい。これUFOなのかな」

「だね」

「てか落ち着いてんね」

「そう?…岡本氏がいてくれたからかな」

突然、目の前の床から座席が音もなくせり上がって、そこには宇宙人が座っている。くるりと振り向いた顔がどっかで見たことあると思ったら、ロマサガサルーインそっくりだ。

岡本進一くん、君を選んだのには理由がある」

サルーインフルネームで呼ばれておれは逆に萎える。なんかドッキリくさい。そもそも日本語だし。

現在の時刻は0時23分。終電はすでに練馬駅を出ている。明日は朝から打ち合わせだろう」

「はあ」

「私は、終電を逃した者を救う為にこの星にやってきた」

「…」

「君には現在家に帰る手段が無い」

「……」

「私の船ならば、君を横浜マンションまで送り届けることができるだろう」

「いやあの、タクシーとか」

「私は見返りを要求しない」

「はあ」

「一瞬にして君は横浜に帰る。そして万全の態勢で朝日を迎えるだろう」

まあ別にモニタリングならモニタリングでいい。タクシー代も気になってたし、それなりに話を合わせながら送ってもらおうと思ってたら「じゃあ私も?」と、メグミさんが身を乗り出してきて、サルーインは小さく驚く。ん?想定外なのか?

「浜浦メグミ、君の家は区内だ。歩いて帰れるだろう。なぜ乗っている」

「えっそうなの?」

「うん、練馬区だけど」

「では歩いて帰れ」

せっかくだから夜景が見たい」

「…既に見えている」

「じゃなくて、いろんな夜景が見たい!」

しばらく悩んでからサルーインが言う。

「いいだろう」

いいのかよ。

それからおれたちは、サルーインの船で博多松山大阪名古屋仙台函館夜景を見せてもらう。

数分で移動していたにも関わらず窓の外に広がる夜景は明らかに映像には見えないリアルさで、もしかして本当の宇宙船なのかと疑ってしまう。

グミさんは綺麗な夜景にはしゃいだり途中で寝たりしながら自由に過ごし、しまいには「ニューヨーク夜景が見たい!」と言い出す。「あっちは現在午前中だぞ、夜景ではない」というサルーインに「UFOなら行けんだろうが!行けよできないのかよ!」と喰ってかかるメグミさん。同窓会ではだいぶ飲んでたけど、そんなに酒乱だったっけ?

「…いいだろう」と渋々サルが折れて、10分後にたどり着いたのは昼間のマンハッタン

陽光を反射して輝く摩天楼に、おれは普通に感動する。生まれて初めて見る景色

キレイだね」と思わず呟くおれに「そうだね」と向き直ったメグミさんが途轍もなくかわいい。手を繋ぎたくなる。でもおれは手を握らないし告らない。目の前にくたびれ果てて不機嫌そうなサルーインいるから。

13分後、UFO横浜マンションへ到着する。

「なんか、すいませんでした。ありがとうございます」というおれに、「明日から人生がより豊穣であることを」とサルうんざり顔で応え、UFOが飛び立って行く。「じゃーな!」というおれの声に「またねー!」というメグミさんの声が遠ざかる。

マンションのドアを開けながらおれは思う。

そもそもなんでメグミさんはあのUFOに乗ってたのだろう?さらわれたおれを追ってきてくれた?いや、あんなに酔っ払ってたんだし。大体「家に送る」という善意宇宙人だったんだから先に送って貰えば良かったのだ。

もしかして、おれと一緒に夜景を見たかったのか?

すぐさまメグミさんにメールしたけど、返事は無かった。

その後、会社倒産やら実家遺産騒動やらでバタバタしながら更に10年が過ぎ、久方ぶりの同窓会で、メグミさんがあの日以降消息を絶ったという事実を知っておれは気づく。

彼女目的最初からサルーインだったのだ。

過去に一度送ってもらったのか、さらわれた時に惚れたのかはわからないけど、あの時メグミさんはきっと奴と二人きりになりたかったのだ。

日本全国の夜景や白昼のマンハッタンを一緒に見たい相手はおれではなかった。というかむしろ早く帰って欲しかったのだ。そういえば山口先輩はサルーインに似ていた。

ひとり家に帰る道端で、おれは静かに泣いた。

おれのことを好きじゃなくていい。好きな人がいるなら全力で手伝うつもりだった。だからサルはすぐに横浜でおれを降ろしてくれてよかったんだ。こっそりでも事情説明してくれたらおれは手伝ったしすぐに船を降りたよ。あれから10年、心の片隅でずっと待ってた。信じてもらえてなかったことがただひたすら悲しかった。

そしておれは今も地球の上でちまちま生きている。あの夜のことを思い出しながら。彼女幸せ祈りながら。

でもきっと、地球人はそれを「失恋」とは呼ばない。




(冬につき再掲)

2020-12-01

anond:20201201071838

その結果子どもが生まれる、で気になるんだけど

鬼って生理とかあるのかなーってたまに考える。あと鬼が生殖行為不要は「不要なのか不可能なのか」も。

 

無惨が珠世を引き連れていた理由なんか、普通なら「自分に反感をもつ美女を組み敷く征服感&性のはけ口用」みたいなダーク用途入りそうだけど、無惨は徹底して長生き以外興味がない模様。

無惨だったら「鬼と人間とのハーフだったら陽光を克服できないか」みたいなこと考えてもおかしくないのに…。

上弦5人とか数百年も鍛錬と無惨の奴隷以外、女はべらすこともできないのか?!それで生きてるってどうやって実感すればいいんだよ、

みたいなことを考える。

ツイッターにはつぶやけんな

2020-11-15

都市緑化植物園

昨日はひさしぶりにちょっと出かけて、都市緑化植物園なる場所を訪れた。

ひと駅の近場にも同じような名前施設があるが、そこははっきり言ってショボい。植物園と言いながらほとんど温室だけの存在で、その温室も2〜3部屋くらい、チョロっとあんまり華のない植物があるだけ。デザインもそんなに洗練されてなくて、逆にそこが魅力といえば魅力なんだが、とはいえまあショボいものはショボい。無料なのはひとつの強みだけど!

それにたいして、昨日の都市緑化植物園は立派だった。敷地が広くてハーブ園なんかも併設しているし、温室だって二階建てデカかった。ガラス張りの大部屋が吹き抜けになっていて、開放的空間・絶え間ない水音・ガラスで弱まった陽光エキゾチック植物が織りなす最高の雰囲気がそこにはあった。

カフェ風の椅子と机なんかも置かれていて、その気になれば数時間ボケっとしてられそうだった。温室の外にはちょっとした池、ちょうど紅葉した背の高い木から落ち葉が舞い散るのをベストアングルで見られるテラス席なんかもあり、マジで超よかった。西日を浴びていっそう黄色紅葉

 

植物園は安い。

広くて、温室では空間トータルコーディネートみたいなものを楽しめて、全体的に人が少なくて、落ち着ける。

そしてアホみたいに安い。

終の住処を選ぶなら植物園そばにしたい。

そう強く思った。

2020-09-26

理想暮らし

季節:冬

 寒いと一日中外に出なくても罪悪感がない。暑くてもそうだが、暑いと布団の中にいるのがキツくなるのに対し寒いとむしろ気持ち良くなる。外は適温じゃなくて寒いくらいが篭るのにはいい。

天候:晴れ

 なんやかんや言って晴れてないと気分が塞ぐ。冬の晴れた空はマジで良くて、眩しくないしクソ青いし雲も全然ないしで本当に爽やか。

 夕方くらいの、阻むものがないのに弱い日差しも好きなんだよな。当たっても全然あったまらない陽光のほうが共感できる

場所:海のそば

 海のそばに住みたいという思いがずっとあって、やってみたい。潮風とかキツそうだけど、まあそこは理想暮らしだしなんとでもなる。

高さ:地上20階↑

 エレベーターで部屋まで登るって行為結構好きで、日常的にやりたい。そしたらイヤになるのかな。大いにありうるが、今のところの理想だし……

 高いところにある部屋から海とか街とかを見下ろしたい。動きのある景色はかなり長時間眺めてられる。

キッチン:コンロがたくさん

 3口くらいほしい

買い物:デカスーパー複数

 デカスーパーが大好きなので近くにいろいろ取り揃えたい。すげー近いけど品揃えはそこそこのやつから遠いけど超デカいやつまでほしい。それぞれに長所短所があってほしい

買い物:カルディ的な店

 普段使いというよりは面白い感じの食い物を売ってて、わりと行くたびに変化があるような店が欲しい

風呂:デカい浴槽、デカ空間

 浴槽もデカくあってほしいし、浴槽以外の部分もそう。寝そべりながらシャワー浴びられるくらいの広さがほしい。毎日入浴剤入れた風呂に入りたい。

レジャー:植物

 近くに植物園があってほしい。植物園の温室に気軽に行ってベンチとかに座っていたい

 温室って最高じゃない?静かさ・暖かさ・気怠さ・水音!

レジャー:でかい

 ときどき無性に遠出したくなるんだけど結局デカい駅が好きって話なんじゃないかといま思った。ターミナル駅みたいなところの、清潔な床・大量の店舗・行き交う人々・ずっと聞こえるアナウンスあたりの要素が複合的に好きな気がする。

 俺は寂しがりというか人間存在を感じてたいという気持ちがある一方で人付き合いは嫌いなので、その点でかい駅は突っ立ってるだけで人間存在バリバリ感じられて最高

食事:日替わり定食

 500〜800円くらいで日替わり定食が食える店が近くに欲しい。

 明日の日替わりなにかな、おっチキン南蛮やんけ!久しぶりに行くか!っていうのをやりながら暮らしたい

2020-07-16

下半身露出してベランダタバコ吸うと気持ちいい

タバコ青空の下で吸ってこそ。汚い狭い喫煙所なんてもってのほかと考える小生ですが、先日知人の家のベランダタバコを吸ったらふと下半身露出できることに気がつき冒頭の知見を得た次第です。ベランダ構造を逆手にとったライフハック。狭苦しい喫煙所に押し込まれ日々肩身の狭い思いをしている愛煙家諸兄殿におかれては梅雨空に差す一筋の陽光となりますことを期待します。

2020-06-24

朗報飯塚幸三さま、ついに許される

爽やかな初夏の陽光は嫌な思い出も忘れさせてくれる模様

2020-04-21

人混みを避ける意味で夜だけコンビニで買い出しをしてたんだけど、日用品が欲しくなって久々に夕方買い出しへ出た

 

そしたら、商店街が活き活きしてた

てっきり意気消沈していると思いこんでたからこれは意外だった

 

オレンジ陽光で染まる街

そこを昭和からの魂が満たし、元気のない街に力をあげている

 

都市部商店街が今回の禍下において意外と強い事がわかった

細いし駄サイクルかもしれないけど、商店街のお店は地元需要と消費のパイプがあるから強いんだな

あと自主判断で気さくに動けるんだよね

 

閉じた自分の店前に掘っ立て小屋みたいな屋台立ててテイクアウト商品を売ってたり、

地元の小物屋や着物屋手拭いガーゼや布マスクを売る

一方で閑古鳥タピオカ屋がマスクありますとアヤシク宣伝してたり

 

思いがけず蘇生した商店街

一軒一軒眺めながら歩く老若男女

シャボン玉で遊ぶ親子

ひなたぼっこする大人と老人

犬に手を振る青年

 

一方でマスクを二枚つけたり

から除菌札下げてる人や

相変わらず乗客の少ない列車が行く街

 

ちょっと上手く書き表せなかったけど、

今日光景と感じた感動はこれからも覚えておきたい

2019-06-02

天使 焦燥 関係 粘着質 羽 形而上 幽霊 屋上 薄紫 規範 妄想 屍体 女 無表情 残酷 迷走 陰核 夜 過去 驟雨 矢 憂苦 母親機会 意図的 破瓜 斜陽 無防備 脳髄 充実 無力感 果実 紅潮 神聖視 震動 無数 裸 花壇 懐疑 判断 舞台裏 悲傷 不意 免罪符次元 谷間 消極的 筆跡 刺激 黄金分割 幻覚 同等 慟哭 饒舌 望郷 下半身 肉塊 恍惚 否定 白墨 時間 淫液 支配 居心地脊髄 射精 変貌 御法神 緊張 視界 吐息細胞 苦痛 五官 断続的 証明 断片 逆撫 肉孔 孤独感 屹立 階段 保健室笑顔 給水塔 非道 快楽 我侭 近道 思春期 容赦 世界 気怠 猫 憧憬 休館日 淫猥 怪物 口腔 空 同化 圧力 感覚 網膜不思議 悲鳴 存在 弔問客 赤面 標本 無言 潤滑油 芳醇 自分 一瞥 凝視 液体 過信 雑木林 命運 陰鬱 神秘警報 放物線双眸 一筋 凶裂 突然 舌先 狭間 廊下 透過速度 秘肉 空虚 朦朧 天国 躊躇 煙草 錯覚 悲鳴 唯心的 収縮 自意識 忽然 不可能輪郭 彼岸 絞 無念 緋色 毛根 蠢 足早 脆弱 緩急 阿頼耶識 経緯 媚薬高潮 情事 性的衝動 違和感 構成 堕落 動悸 胸元教師 妖艶 複雑 子宮崩壊 硬直 整理 辟易 肉壷 発端 膨張 一抹 長髪 対峙 奥底 好奇心 警告 曖昧 払拭 偶像 人形 正反対柔肌 後悔 磁力線 重心 出血 不変 障害 役割 邪気 艶 窓際 凄絶 土埃 小水 焦点 符合 脚立 抵抗 拒否反応 維持 消毒 昼 必死勃起 蜜 金網 触発 混沌 丁寧 記憶 漆黒 満足感 激怒 抗議 汗 着席 飛沫 初恋 驚愕 眼鏡 白濁 益体 戦慄 相似形 特有 殴打 淫情生物学 逡巡 天然 理由 邪魔者 非才 縁石 悲願 努力 暴言 施設 尋常意味心 平静 隘路 裏手 肉 反射的 義務 渇望 肉感 気配没頭 自涜 皮肉 夕闇 津液 空白 様相 奇妙 卵 顕現 同居 溶解 不安 絶頂 才能 露呈 叙情陳腐 懸命 痙攣 粘膜 密集 安堵 接点華奢 分解 喉仏 自覚 水滴 歪曲 無情 沈黙 質感 橙 講釈 先端 素直 具象 高揚感 無駄 準備室 感心 残留 陽光 閲覧 司書 彷徨実習授業 夕刻 根拠 吐露 連日 相応 無彩色 悲哀 偏在 容易 耳元 焦慮 隙間 落第 狂熱 理性 源泉 出入口 清楚 積極的 搬入 消失盲信 慎重 苦悶 満喫 愉悦 軌跡 脳裏 悪意 恋人 贖罪 内臓 蔵書 一緒 羞恥 熱気 溜息 虚言 透明 不可思議 動揺 拒絶 間髪 柑橘乱暴 視線 接合部 供物 指定席 浄化 嗜虐心 単語 永遠 花心 境界線 解体理論武装 本棚 地獄 器官 呪詛 几帳面 縄尻 精神 翼蔽雑然 雰囲気 将来 畏怖 迷走 蹂躙 憎悪 懊悩 侮辱 如実 脳髄 下腹部 雛鳥 黒板 愁嘆 衝突 陶酔 中途半端 別離 痛覚 眩暈 子供 霧散狂騒 性交 言葉少女 さよならを教えて 天使 焦燥 関係 粘着質 羽 形而上 幽霊 屋上 薄紫 規範 妄想 屍体 女 無表情 残酷 迷走 陰核 夜 過去 驟雨 矢 憂苦 母親 機会 意図的破瓜 斜陽 無防備 脳髄 充実 無力感 果実 紅潮 神聖視 震動 無数 裸 花壇 懐疑 判断 舞台裏 悲傷 不意 免罪符 次元 谷間 消極的 筆跡刺激 黄金分割 幻覚 同等 慟哭 饒舌 望郷 下半身 肉塊 恍惚 否定 白墨 時間 淫液 支配 居心地 脊髄 射精 変貌御法神 緊張 視界 吐息細胞 苦痛 五官 断続的 証明 断片 逆撫 肉孔 孤独感 屹立 階段 保健室 笑顔 給水塔 非道 快楽 我侭 近道 思春期容赦 世界 気怠 猫 憧憬 休館日 淫猥 怪物 口腔 空 同化 圧力 感覚 網膜不思議 悲鳴 存在 弔問客 赤面 標本 無言 潤滑油 芳醇 自分 一瞥凝視 液体 過信 雑木林 命運 陰鬱 神秘警報 放物線 双眸 一筋 凶裂 突然 舌先 狭間 廊下 透過速度 秘肉 空虚 朦朧 天国 躊躇 煙草 錯覚悲鳴 唯心的 収縮 自意識 忽然 不可能 輪郭 彼岸 絞 無念 緋色 毛根 蠢 足早 脆弱 緩急 阿頼耶識 経緯 媚薬高潮 情事 性的衝動 違和感 構成 堕落 動悸 胸元 教師 妖艶 複雑 子宮崩壊 硬直 整理 辟易 肉壷 発端 膨張 一抹 長髪 対峙 奥底 好奇心警告 曖昧 払拭 偶像 人形 正反対 柔肌 後悔 磁力線 重心 出血 不変 障害 役割 邪気 艶 窓際 凄絶 土埃 小水 焦点 符合 脚立 抵抗 拒否反応維持 消毒 昼 必死 勃起 蜜 金網 触発 混沌 丁寧 記憶 漆黒 満足感 激怒 抗議 汗 着席 飛沫 初恋 驚愕 眼鏡 白濁 益体 戦慄 相似形 特有殴打 淫情 生物学 逡巡 天然 理由 邪魔者 非才 縁石 悲願 努力 暴言 施設 尋常意味心 平静 隘路 裏手 肉 反射的 義務 渇望 肉感 気配 没頭自涜 皮肉 夕闇 津液 空白 様相 奇妙 卵 顕現 同居 溶解 不安 絶頂 才能 露呈 叙情陳腐 懸命 痙攣 粘膜 密集 安堵 接点 華奢 分解 喉仏 自覚 水滴 歪曲 無情 沈黙 質感 橙 講釈 先端 素直 具象 高揚感 無駄 準備室 感心 残留陽光 閲覧 司書 彷徨 実習授業 夕刻 根拠 吐露 連日 相応 無彩色 悲哀 偏在 容易 耳元 焦慮 隙間 落第 狂熱 理性 源泉 出入口 清楚 積極的搬入 消失 盲信 慎重 苦悶 満喫 愉悦 軌跡 脳裏 悪意 恋人 贖罪 内臓 蔵書 一緒 羞恥 熱気 溜息 虚言 透明 不可思議 動揺 拒絶 間髪 柑橘 乱暴視線 接合部 供物 指定席 浄化 嗜虐心 単語 永遠 花心 境界線 解体理論武装 本棚 地獄 器官 呪詛 几帳面 縄尻 精神 翼蔽 雑然 雰囲気将来 畏怖 迷走 蹂躙 憎悪 懊悩 侮辱 如実 脳髄 下腹部 雛鳥 黒板 愁嘆 衝突 陶酔 中途半端 別離 痛覚 眩暈 子供 霧散 狂騒 性交 言葉少女 天使 焦燥 関係 粘着質 羽 形而上 幽霊 屋上 薄紫 規範 妄想 屍体 女 無表情 残酷 迷走 陰核 夜 過去 驟雨 矢 憂苦 母親 機会 意図的破瓜 斜陽 無防備 脳髄 充実 無力感 果実 紅潮 神聖視 震動 無数 裸 花壇 懐疑 判断 舞台裏 悲傷 不意 免罪符 次元 谷間 消極的 筆跡 刺激 黄金分割幻覚 同等 慟哭 饒舌 望郷 下半身 肉塊 恍惚 否定 白墨 時間 淫液 支配 居心地 脊髄 射精 変貌 御法神 緊張 視界 吐息細胞 苦痛 五官 断続的証明 断片 逆撫 肉孔 孤独感 屹立 階段 保健室 笑顔 給水塔 非道 快楽 我侭 近道 思春期 容赦 世界 気怠 猫 憧憬 休館日 淫猥 怪物 口腔 空 同化圧力 感覚 網膜不思議 悲鳴 存在 弔問客 赤面 標本 無言 潤滑油 芳醇 自分 一瞥 凝視 液体 過信 雑木林 命運 陰鬱 神秘警報 放物線 双眸 一筋凶裂 突然 舌先 狭間 廊下 透過速度 秘肉 空虚 朦朧 天国 躊躇 煙草 錯覚 悲鳴 唯心的 収縮 自意識 忽然 不可能 輪郭 彼岸 絞 無念 緋色 毛根 蠢 足早脆弱 緩急 阿頼耶識 経緯 媚薬高潮 情事 性的衝動 違和感 構成 堕落 動悸 胸元 教師 妖艶 複雑 子宮崩壊 硬直 整理 辟易 肉壷 発端 膨張 一抹長髪 対峙 奥底 好奇心 警告 曖昧 払拭 偶像 人形 正反対 柔肌 後悔 磁力線 重心 出血 不変 障害 役割 邪気 艶 窓際 凄絶 土埃 小水 焦点 符合 脚立抵抗 拒否反応 維持 消毒 昼 必死 勃起 蜜 金網 触発 混沌 丁寧 記憶 漆黒 満足感 激怒 抗議 汗 着席 飛沫 初恋 驚愕 眼鏡 白濁 益体 戦慄 相似形 特有殴打 淫情 生物学 逡巡 天然 理由 邪魔者 非才 縁石 悲願 努力 暴言 施設 尋常意味心 平静 隘路 裏手 肉 反射的 義務 渇望 肉感 気配 没頭 自涜 皮肉夕闇 津液 空白 様相 奇妙 卵 顕現 同居 溶解 不安 絶頂 才能 露呈 叙情陳腐 懸命 痙攣 粘膜 密集 安堵 接点 華奢 分解 喉仏 自覚 水滴 歪曲 無情 沈黙質感 橙 講釈 先端 素直 具象 高揚感 無駄 準備室 感心 残留 陽光 閲覧 司書 彷徨 実習授業 夕刻 根拠 吐露 連日 相応 無彩色 悲哀 偏在 容易 耳元 焦慮隙間 落第 狂熱 理性 源泉 出入口 清楚 積極的 搬入 消失 盲信 慎重 苦悶 満喫 愉悦 軌跡 脳裏 悪意 恋人 贖罪 内臓 蔵書 一緒 羞恥 熱気 溜息 虚言 透明不可思議 動揺 拒絶 間髪 柑橘 乱暴 視線 接合部 供物 指定席 浄化 嗜虐心 単語 永遠 花心 境界線 解体理論武装 本棚 地獄 器官 呪詛 几帳面 縄尻 精神翼蔽 雑然 雰囲気 将来 畏怖 迷走 蹂躙 憎悪 懊悩 侮辱 如実 脳髄 下腹部 雛鳥 黒板 愁嘆 衝突 陶酔 中途半端

2018-11-25

anond:20181125143227

最近理系とは?一般的にいって、理系に限らず理解力がない人は多いし、クルクルパアでも今時はiPhoneを持ってるし、ウィキペディア一生懸命読んだだけの知識人気取りは多いですよね。私が知らないだけで最近理系に関して特別話題流行しているのでしょうか。

関係ないけど去年の冬に一念発起して丸坊主にしたんですよ。

それで一番意外だったのは、陽光があたると頭皮が熱いということでした。それは主に夏です。

2018-04-08

Primus circumdedisti me

私は昔から自分名前が好きになれなかった。黒須。闇を匂わせるその名字男子揶揄いの対象となり、その内クロという渾名が付けられた。

白河はそんな私とは対照的で、いつも太陽のような微笑みを浮かべている。

黒は、白と交じり合う事が出来ない。寄添いはしても近付き過ぎると互いの色を浸食してしまう。ありがちな話だが私はそれを恐れた。

高校卒業から十年も経つと、白河は二児の母となっていた。

私は働いた金で小さなバンを買った。チャコールグレーの車体は陽光を眩しく照り返す。一度の給油で行ける所まで行った。時には海岸線沿いを無心で走った。日没が訪れ夕食の支度をする為に人々は街へ帰っていく。私はといえば途方もなく自由だった。そこは日本東端の岬、浜に聳え立つホテル群の窓から灯りが漏れていた。水平線の彼方に沈む夕日を見ながら、地球に果てはない事を知る。

不意に、白河の事を思い出した。高校時代小説を見せ合っては感想を述べ、編纂したものを部誌に寄稿していた。彼女文体は美しく怜悧だった。責任感の必要仕事を任されるのも大体彼女だった。

我々は、全く正反対性質を持ちながらも未だ郷土に縛られていた。

しかしもう私は白側の人生に寄せるつもりはない。いっそ更に深みを増した色へと変化したかった。車を振り返る。手に入る筈だったもの、手に入れたかったもの、様々思い出されるが今は手となり足となるこれ一つで十分だ。行ける所まで行ってそれから考えればいいとすら感じる。迷いが出るとすればそれは途方もなく自由からなのだ

2017-12-21

一点の曇り

空は快晴、昨日まで続いていたあらゆる痛みから解放され街に出た。

実家へ行けば犬の毛が陽光に晒されて黄金に光っていた。撫でると温かい。ふぐふぐ、と何か言っている。ちょっと濡れた鼻すら世界で一番愛くるしい愛犬。幸せな心地に包まれる。

そのまま自転車で食料調達の為に駅へと向かった。

色取り取りの色彩を帯びたお弁当の数々。カニ、ケーキおむすびエビチリ。どれも魅力的だが手を出さずにパン屋へと向かう。昨日買う予定のパンを購入出来ずにいたのだ。

和雑貨屋に行き箸を見る。そろそろ新調しても良いかも知れない。

この時点で午後2時。朝から何も口にしていないのを思い出した。なんとなく飲食店レジに並び商品を持ち帰ろうとした。

数日前クレーマーに絡まれていた店。さほどお腹も空いていない気がした。

促されるまま注文する。やる気のない接客態度。窘めようとして、急に胃痛を覚えた。今日一点不満があるとすればそこだけだろう。あの店、行くんじゃなかった。

2017-08-29

Call Me By Your Name@miffレビュー

8月29日、思ったより拡散したため追記。自分ではネタバレなしのつもりで書いて、ツイートにもそう明記してしまったが、ネタバレという言葉には個人差があることをすっかり忘れていた。ネタバレ見たら死ぬタイプの風上にも置けない。地雷を踏んでしまったら申し訳ない。配慮したつもりですが、どうぞご注意ください。太ももの話以外もします。

なにせ太ももがすごいらしいのである

俳優アーミー・ハマーの太ももである

サンダンス映画祭直後、賞賛と祝福の声とともに、あまりの刺激のために悩殺されてしまったという感想ツイート散見されて、映画祭参加の幸運に預かれなかったファンはもどかしさに身悶えしたのであった。

Call Me By Your Name1983年北イタリアとある町のひと夏を舞台にした、二人の青年あいだの恋を描いた映画である。くわしくはimdbを参考にされたい。

http://m.imdb.com/title/tt5726616/

この映画2016年5月世界中の一部界隈にて話題になった。言わずもがなアーミー・ハマーファン界隈である。そのあまりに蠱惑的なあらすじにつられて手に取ったのが原作小説である

そんなごく軽くかつ不純な動機で読み始めたAndré AcimanによるCall Me By Your Nameだが、回顧体で描かれた物語に一瞬で虜になった。

冒頭のシーンからして心憎いのである

まりにも印象的な出会い、一生を変えてしまうたった一言から語り始められるその物語は、意識の流れを実に巧みに取り込んだ、プルースト研究者でもある著者ならではの文体で読者を陶酔させる。やがて語り手であるエリオと一体化した読者はオリバーの冷淡さに苦しみ、意外な素顔を見せられはっと息を呑み、ただ呆然と結末を迎えることになる。

ツルゲーネフの「はつ恋」やらナボコフの「ロリータ」やらをこよなく愛するわたしにとっては好み直撃ど直球であり、そのうえアーミー・ハマーの太ももやばいとあってはなにがなんでも映画を見なくてはという気持ちになった。

しかネタバレ見ると死ぬタイプオタクにつき、どうしても世界公開より先に見たいという気持ちを抑えられない。はたしてMIFF(メルボルン国際映画祭8月3〜20日、CMBYNは4日と6日上映)に飛んだのである

笑ってほしい。

かなり早い段階でチケットも売り切れ(一度キャンセルが出たが、最終的に上映日までには両日完売!)ていたため、予想はしていたが、当日は冬のメルボルンにて1時間から長蛇の列である

席は早い者勝ちなのでみんな普通に必死だ。特に二度目の上映での、劇場をぐるり半周する列は写真に撮らなかったのが悔やまれる。みんなが手の端末にQRコードを表示させ、南半球ならではの冷たい南風に身を縮めながら待機している。

2度のCMBYN上映の他は同じくアーミー・ハマー出演のFinal Portraitに参加したばかりだが、それに比べるとやや平均年齢が下がるかなという感じ。

それでも、老若男女ということばがふさわしい、実に幅広い客層。

そんなことより映画だ。ここからネタバレはなるべく避けて進める。なにせネタバレ見ると死ぬタイプなので安心してほしい。後日一部シーンバレ感想もあげるつもりでいる。万全の態勢です。

さて、本編はピアノ音楽によって始まる。

劇中曲について、MIFFのQ&Aにてルカ・グァダニーノ監督が語っていたことだが、基本的には登場人物が耳にした音楽……エリオの弾くピアノ曲ギターオリバーが身を委ねて踊るダンスミュージック家族が耳を傾けるラジオレコード……に限った、とのことである。それを知らされるまでもなく、最初楽曲から没入感があり、一息に世界に引き込まれる。

そしてオリバーが現れる。イタリア太陽である。明るい陽光主人公エリオのいる部屋の暗がりを際立たせる。

エリオを演じる当時弱冠20歳ティモシー・シャラメは終始少年健全さと病的な魅力をひとしくたずさえて美しいが、とりわけ夜、ベッドでのシーンでの肌は内部から光を放つようだった。

アーミー・ハマーが、その見せ場においてはつねにイタリア太陽に照らされて灼けたなめらかな肌とあかるい金色に見える髪を輝かせているのと好対照で、一場一場面が絵画を見るようだった。あるいは、冒頭でわれわれを一息に映画世界に引き込む、連続的な彫刻群のショットのようだ。

この対照関係意識されたものだと思う。

エリオオリバーに魅了されるのはかならず真昼の屋外だし、エリオオリバーを室内に引き込むと、オリバーは初めて(ようやく、と言ってもいい)エリオに見とれるのだ。

野外と屋内、昼のシーンと夜のシーンが交互にさしはさまれて、われわれ観客はふたりうつくしい青年に2時間超の間目まぐるしくも目移りしてしまうのだった。

そしてくだんの、アーミー・ハマーの太ももである

ももに殺されたひとびとのツイートがいまならよくわかる。

しかしいざ太もも談議をするとなると血で血を洗う戦争になるにちがいない。

短いショーツか、あるいは水着でのシーンが大半で、太ももは終始晒されているので各人のフェイバリットももがあることだろう。

マイフェイバリットももとある場面にてエリオとともに床にぺったりと座るオリバーの太ももである。だが自分多数派である自信はない。これについてはまたあとで。

オリバー原作よりもなお複雑で謎めいたキャラクターになっていると感じる。

原作では物語がすすむにつれ、読者はエリオとともにオリバーの知らなかった一面に驚かされるのだが、映画ではむしろ序盤からオリバー大人の男としての魅力と奔放な子どものような無垢さが入れ替わり立ち替わり現れてエリオないし観客を翻弄するのである

(シーンバレありの記事にでも書くつもりだが)序盤からオリバーエリオよりも幼い子どものようないとけない振る舞いを見せ、グァダニーノ監督言葉を借りるなら、エリオより「なおイノセント」だった。

アーミーハマーファンの同志は心してかかってほしい。奇声を発するか原作エリオ言葉を借りるならswoonに至らないよう上映中握りしめるなり揉みしだくなりできる柔らかい布など持っていくことをおすすめする手ぬぐいとか)

そのような差異こそあれ、アーミー・ハマーオリバー原作を読みながら夢想していたオリバーほとんど完璧に一致していた。

この結論にはアーミーハマーのじつに感情たかな目の表現が大いに寄与しているのだと思う。たとえば「J・エドガー」でのクライドトルソン役において彼が見せたような目つきだ。沈黙の場面で熱っぽく目が話す。このものを言う目がとくに生きるのは、逆説的だが目の映らない場面で、たとえば映画の中でもひとつクライマックスにあたる戦争慰霊碑のシーンがその一例だ(トレーラーにも引用されていた)。

もうひとつ、結末に近い重要な場面でピントを外したカメラオリバーをとらえる。オリバーの顔が長く映されるのだけれど、けして鮮明な像を結ばない。観客は食い入るようにスクリーンを見つめてはじめて、自分エリオと同じようにオリバーの目に浮かぶ表情を読み取りたいと熱望していることに気づかされる。

目について語るならばティモシー・シャラメにも言及しなくてはならない。

ティモシー・シャラメは今後少なからず目にする機会が増える役者だとつくづく思いしった。身体の使い方が素晴らしく、手足の隅々まで神経を張り詰め、あるいは意図的脱力し、髪の先まで演技していると感じさせる。(この先エリオ面影を振り払うのが難しいのではとも感じるが、むしろその印象を己に利するものとして使ってほしいしこの期待は報われるにちがいない)

だがなによりも、その目つきである! トレーラーにも含まれていた、踊るオリバーをじっとりと見つめるあの目が全てではない。映画から小説通底する一人称の語りが省かれているものの(あれば安っぽくなり得たと個人的には思う)それを補って余りあるティモシー・シャラメの目つき。

まさに小説が羨む技法で、文字で書かれたフィクションを贔屓しがちな身としては、こういった映画化を見せられるとただひたすらに喜びを感じてしまう。

さてトレーラーといえば、あの実に夢見心地で幻惑的で、緊張感とせつない予感に満ちた映像を、わたしだってリリース直後には再生する手が止まらなかったほど熱愛しているが、 本編とは少しトーンが違っているとも思える。

トレーラーから、そして原作から想像していたものにくらべると、より明るく、ユーモアがあり、笑いだしてしまう瞬間がある。

かなりの頻度で笑いが起こっていたが、これは映画祭だったのと、おそらく英語圏中心とおもわれる観客層も関係してくるのかもしれない。

ただ、エリオ食卓でのとあるシーンについては国内映画館でも笑いが起きると予想できる。そしてその直後におとずれるエリオオリバー官能的な接触に息をのむことになることも。(さてくだんのマイフェイバリット太腿はこの場面で登場する。すくなくとも個人的にはこの場面はお祭りだった。細いのに肉感的な大腿部に釘付けになるあまり台詞をごっそり聞き逃したのだ……)

こういった感覚の急激な転換は映画全体を通して言えることで、一瞬たりとも気を抜けないと感じた。ほほえましく口元を緩めた直後に、心臓が指でひっつかまれるように締め付けられる。

ところどころに埋め込まれた、笑える箇所について、今ふと思ったが、これは原作にて重要役割果たしているが本来映画だと表現しにくい「時間性」をどうにか持ち込もうとした結果なのかもしれない。

10代のころの恋愛とか、恋愛でなくてもエモーショナルなやりとりは当時は必死真剣なんだけれど、そのときの行動を大人になって振り返ってみると、わがことながらおかしくて笑ってしまう、あの感じがよみがえるみたいだ。

そのようなノスタルジーを引き起こす展開に身を委ねるうち、二度の上映は割れんばかりの拍手でしめくくられた。自分も同じように手を叩きながらLater、と軽やかな別れの言葉脳内で繰り返していた。原作で読んで想像していたよりもなおあっさりと、冷淡で、なのに奇妙に耳に残るオリバーの声。

一夏の客人のその挨拶を、エリオが、母が、父が真似たように、自分もつい口にしたくなるはずだ。

じつは原作を読んだ時から自分は最適な読者じゃないと思っていた。

小説として心から好んではいものの、「この物語自分物語だ」「この物語によって救われた」「こういう物語が描かれるのをずっと待っていた」と感じる人がいることを、一行読むごとに、確信し続けたからだ。

この映画現代を生きるごく若いセクシュアルマイノリティに届くことを願っている。

キャロル』がそうであったように、相手性別特別なのではなく、ただその相手特別だっただけ、ということを描いた映画。だが一方で、両親という存在の描かれ方において、この作品はこれまでのクィア作品と一線を画している。

そして、『ムーンライト』があまりにも普通恋愛映画であるという事実特別だったのと同様に、Call Me By Your Nameエリオの一夏の恋愛は美しいと同時に「ごく普通青少年悶々とする」という部分が色濃くて、その事実をとにかく祝福したい。

自分はこの映画クィア映画だとは思っていないのだとグァダニーノ監督がQ&Aで語っていたが、この言葉がすべてだと思う。

10代の頃に出会ってたら人生が変わっていたなと確信を持つ映画はいくつかあるけれどCMBYNはそのトップに躍り出た。

現在のところレーティングはR18のようだけれど、そこまで直接的なショットはなかったように思う。

何かが起こったこと、そして何が起こったかから目をそらすという悪い意味での曖昧さは無いが、物語破綻させないように、そして必要以上にセンセーショナルに煽らないと努めての結果なのかもしれない。

からこそ、PG12かR15バージョンが作られるといいなと思っている。エリオと同年代の、この映画肯定感を本当に必要としているひとたちに見てもらいたい。

キャストきっかけに興味を持ったCMBYNだが、自分の中にそびえる金字塔を打ち立てた。日本に来た時にも従来の俳優物語ファンに愛されるのはもちろん、新しい映画として多くの観客に愛してほしい。そして本当に必要としているひとにぜひとも届いてほしいと思う。

ちょうどこのレビューを書いている最中8月23日)にMIFFの観客賞が発表され、Call Me By Your Nameが晴れて1位を獲得した。http://miff.com.au/about/film-awards/audience#

もちろん自分も最高点の星5つで投票したし、あの盛り上がりを考えると納得の結果だ。

アジア内では台湾映画祭での上映が決まっているCMBYN。東京国際映画祭に来ないはずがない、と信じている。

お願いします。

邦訳本もどうぞよしなに。

2017-07-26

https://anond.hatelabo.jp/20170726163813

純朴なネトウヨさんも満足させられないイロハのイもできていない金持ち一覧

或いは個人または会社名で慈善活動を行っていないと思われる高額資産所有者一覧


軽く挙げると

滝崎武光氏、澤田秀雄氏、松村厚久氏、安田隆夫氏(CSR否定派)

辺りは目立った慈善活動らしい事はしてないな

探せばもっとあると思うぞ


追記

せっかくだから調べた人を気が向いたら追記するよ

間違ったら訂正するから指摘してね

もちろん事業拡大や家族を守ることや自身生活を優先する事は責めることではないが

金持ちの「イロハのイ」らしいので……

(代表企業名慈善活動も一応調べてます)


三木正浩氏、笠原健治氏、島村恒俊氏、

野田順弘氏、山海嘉之氏、熊谷正壽氏、森和彦氏、沓名俊裕氏、左右田稔氏

佐野陽光氏、三宅卓氏、土屋裕雅氏、村山義男氏

塚田正之氏、安川秀俊氏、寺田和正氏、杉野公彦氏

中島弘明氏、井上英隆氏、川上量生氏、田村眞一氏、神田正氏、伊井田栄吉氏

高橋一穂氏、山井太氏、井上隆太氏

松本繁氏、加藤光昭氏(トシン・グループ)、玉木康裕氏、井上尚氏渡辺章博氏、宮崎宗市氏、堀場厚氏、森下一樹氏、漆原茂氏、八幡滋行氏、塚本勲氏(加賀電子)、三田聖二氏

一瀬邦夫氏、谷好通氏、長谷川正義氏(日本マイクロニクス)、関口忠弘氏、木村知躬氏、倉正治氏、吉田立志氏、大嶋章禎氏、山村章氏、石田信文氏、大亀裕氏、山崎敦彦氏、柴野豪男氏、室義一郎氏


修正終了 (CSRページ見すぎてやる気の有り無しが雰囲気でわかるようになった)

企業CSR含めても5割以上該当しないので、イロハのイでは無いですね

2017-05-05

小湊鐵道に乗ってきた

「いちはらアート×ミックス 2017」ってイベントがやっていると聞いて千葉県市原市に行ってきた。

内房線五井駅小湊鐵道に乗換えも、たまたま乗合せた便は上総牛久駅までで終点。折りよくトロッコ列車時間が繋がったので、蒸気機関車に初乗車してきた。

汽笛が鳴り、ゴトゴトと走り出す。でも速度は大人の駆け足ほど。青空から注ぐ陽光や風を感じながらぼんやり里山を眺める。

田圃の畦道でキジが声上げて縄張りアピールするそばから鴨が空気読まずにザブーンダイブをかましたり、それをダイサギポーカーフェイスで見ていたり。

さなドラマがいちいち面白い

作業中の婆ちゃんや部屋着のおっちゃん、散歩中の母子連れが沿線めっちゃニコニコしながら手を振ってくる。俺ってこんなに人気あったっけ、ああ、汽車からか、子供も乗ってるしな、って思いながら、悪い気はしない。そこへ、オルゴール音色とともに停車場アナウンスオルゴールってなんだか異世界音色だよね、このシチュエーションだと、まるであの世に連れてかれていくみたいに感じるね。彼女がいたら絶対そんな寒いことを呟いていたと思う。

廃校やら湖畔やらの会場を散策し、肝心のアートもたくさん巡ってきた。なんというか、アーティストさんもスタッフさんたちもまったりとしてて距離が近かった。何よりも、子供たちがやたら伸び伸びと楽しんでた。

なんだか、地域まるごとピクニックって感じだったし、これがあの世ならまあいいんじゃないかと思った。

間もなく連休は終わっちゃうけど、東京近郊在住、近場で家族サービスしたい向きにはぜひお勧め。期間中は最寄り駅から各会場へ、市営バス無料運行も行っている。

2016-03-29

朝最高のウンコがしたいと思ったら早起きできた

昨日の夜、急に思い立った。

最高のウンコがしたい。

ウンコって気持ちいい。

  

夜は2時くらいに寝ていたが。

昨日は11時くらいから歯磨きをして、ケータイをしないために読書をして。

そうして、12時くらいに自律訓練法自分を無にして寝た。

  

で、朝起きるといつも2時間くらいかけてベットから出るんだけど。

今日は、ウンコがしたいという下腹部の欲求を受け入れて起きれた。

  

さっそくのおしっこ。濃い尿が大量にでる。

風呂につかる。お風呂で寝るのもキモチいいなあと2chまとめを見ながらダラダラする。

風呂でさっぱりして、サンポ。

お目当ての野菜ジュース缶コーヒーを飲んでブラブラと20分くらいサンポ。

陽光にてらされて体が喜んでる。

こんなのいつぶりだろうか。

朝の散歩セロトニンが出るんだってなあ。

  

そして今、ウンコ待ち。

これは出るぜ!!!っていう予感がある。

映画を見ながら待つ。

  

う~ん。

なるほどなあ。

無理矢理起きるという生理的不可能に対抗するには、ウンコしたいという生理的な欲求なんだな!

2016-03-24

クックパッド株主総会資料での岩倉監査委員のブチ切れっぷりが凄い!

ソースクックパッド招集通知から

https://cf.cpcdn.com/info/assets/wp-content/uploads/20160303081613/kabunushishousyuu12.pdf#page=62

この手の監査報告書は、脱税横領が後に発覚したとしても、基本的に「問題ありません」と書かれていたりする場合ほとんどであるが、

クックパッド招集通知には岩倉正和監査委員佐野氏に対する恨み辛み憎しみが、これでもかと言わんばかり書かれていて本当に面白い

(そして、最後はふざけんな!と罵りながらも、法的にはギリギリの事をされててぐぬぬ、と言わざるを得ないという締め方になっていて、哀愁を誘う本当に良い文章である

佐野陽光 取締役が、当社に対して、他の株主3名と共に、「株主提案書」を送付した事実が生じており、かかる事実及び 本事業年度中に生じたそれに関連する事項について、監査委員として、全監査委員が合意した前記監査意見に 補足して、以下、意見を述べる。



口頭から「ヒトコト言わせて貰わないと腹の虫が収まらない!」とブチ切れモード全開。


当社社外取締役から上記株主提案書、 特に、上記の客観的事実に反する「提案理由」について質問されたのに対して、合理的理由なく、一切の説明拒否し、更に、外部の弁護士委任して、上記株主総会において取締役選任議案について委任状争奪戦 を行う準備を進めた。




実際に戦争を仕掛けたのは佐野氏の側だった模様。自分意見が通らないので、問答無用喧嘩を始めたようだ。


なお、佐野取締役は、同取締役会に出席しており、当社代表執行役穐田誉 輝取締役と共に、特別利害関係人として決議には参加しなかったが、上記決議後、同取締役会において、同勧告書を受け入れる旨、取締役会に対して表明した。




すごい。例の無茶苦茶株主提案を提出する直前まで、佐野氏は同意をした風を装っていたようだ。他の取締役にして見れば、まさに寝耳に水だったのだろう。奇襲というべきか。


即ち、佐野取締役は(中略)当社の経営体 制を覆そうとしようとしたものである。




岩倉佐野、お前は俺(ら)を怒らせた!!!!」


佐野取締役の行動については(中略)一切の説明拒否しながら、当社の取締役としての立場を離れて、自らが当社の総株主議決権の数に対する 43.581%議決権を保有する株主としての立場に基づき、かかる議決権保有比率を奇貨として、上記2015年 12月18日取締役会決議を無意味ものとし、かつ同決議で採用されなかった自らの考える事業計画を通そう とするべく、現執行部と上記合意を結んで当社の経営体制を変更しようとしたものであり




佐野氏がやったことは単に自分エゴを通したいだけのワガママ説明すらまともにしない無責任な行動。しか自分の影響力が絶大だって分かっててやってるのが汚すぎる。と、岩倉さんはおっしゃっています


当社の企業価値の最大 化と少数株主利益の正当な保護に反するおそれがあり、その方法も含めて、妥当ではなかったものと指摘せ ざるを得ないものである。

なお、もし仮に、日本法上、取締役が株主に対していわゆる信認義務(fiduciary duty)を負うのであれば、佐野取締役の行動は、当該信認義務違反するおそれがあると思料するものであ る。




おめーのやったこと、見方によれば立派な犯罪だぞ!?とブチ切れ。


次に、執行部については、第一に、佐野取締役の前記の諸行動は、その持株比率からして、少なくとも株主投資家判断に重大な影響を与えるものであることは明らかであるにもかかわらず、社外取締役から要請を 受けても、その内容を適切かつ適時に開示せず、中途半端な内容及び時機に遅れた開示(特に佐野取締役らの 株主提案書を受領したにもかかわらず、社外取締役から要請を受けても、受領事実及びその内容を速やか に開示しなかった。)

第2に、佐野取締役が当社の総株主議決権の数に対する43.581%議決権を保有するため、佐野取締役が準備していた当社第12回定時株主総会 における委任状争奪戦で敗れることを恐れて、2015年12月18日の当社取締役会決議に反する内容の合意を佐 野取締役と結んだ点において、問題なしとは言えないと指摘せざるを得ないものである。




そして佐野氏だけでなく、佐野氏にビビって自分たちの保身に走った執行部にもブチ切れ。「俺ら外部の人間から指摘するまで、株主提案受領を公開しなかったよね?ふざけてるの?」



ここまで怒り心頭岩倉氏、どう考えても理不尽まりないクソな状況に憤慨しつつも、非合法スレスレで行われた本件に関して為す術もなく、辛酸を舐めて捨てセリフを吐いて報告を終える。


これを一方的非難することまではできないもの と考えられ、経営判断原則で認められる経営者合理的裁量範囲をギリギリ超えないもの評価すべきもの と思料されるところである。




世間認識とは裏腹に(もしくは意味予想通りに?)これ、原因はどう考えても佐野氏のような気がするが…金の力とは恐ろしい。

結局、本日株主提案は全て決議され、佐野帝国の復権は達成されたのである

クックパッド明日はどっちだ!

2016-01-13

Leaving the City / 街を離れて

関連:「 Sapokanikan /サポカニカン(タバコ畑)」

干し草と清潔な牛小屋

それと庭の壁を覆うツタ

それと「売却済」の札

それと古いコートと悪い風邪

私はあなたを信じている

あなたは私を信じていますか?

あなたは何をしたい?

一緒に街を出ようか?

黒い歩道を歩き

黄金色麦畑を抜けて

その畑が耕されるあいだに

私たちに許されしことのほうへ

ろくに働かない手が馬勒をひく

そしてあなたキャンターからトロット

ゆっくりと停止するために

もつあいきれなくて、私たちは早馬に揺られて不能になる

強く打てば打つほど、深く深く窪んでいく

私たち名前を捜し、名声を求める

私達の心に、嵌めこまれた窓ガラス

すべてを支配しようとする

から色を落として、お金を吸い上げて

私達の財布から*1

あなた長生きすればするほど、家賃も高く高くなっていく

ほの暗い空のもと

赤い納屋のそば

白い雲のし

すべては私たちに許されしもの

ああ、光が見える

大鎌が振るわれ、

魂を刈り取るだろう*2

終末まで残りを指折り数えて

今年の十二月

天啓がここにいた彼女のことを告げた*3

陽が短くなってきていた

彼女が地に降りてきていたのなら

私は私の地を抱擁しただろうに

彼らが告げたのは

過ぎゆく時の変化

それに春には牧場に茂る草*4

それに眠れない夜明

すべては私の冬の窓に積もる

そして私は裂かれた光を見たせいで

もつけなくなった

逃走する彼女割れ目*5は空へと離陸する

溢れ続ける陽光、輝いて漏れだす光*6

夜を漂白して迎える払暁

私たちの奮闘ののち、陽が高く昇り

魂を刈り取る

終わるべき命と知るならば

それが私の望むすべて

私の痩せこけた魂がひきずられていく

私たちに許されしことのもとへ

私たちに許されしことのもとへ


---

*1.Bleach a collar, leech a dollar/From our cents: 「襟を漂白する(Bleach a collar)」とは、ブルーワーカーからホワイトカラーへ職替えするという意味

*2.死神イメージ

*3.ここでいう「彼女」はおそらく前出の死神を指す。一般に死神代名詞として「彼女」は用いないが、その昔ペストだけは例外的に「彼女」と呼ばれたという。

*4.weeping grass オセアニア東南アジア原産

*5. fissure 明らかに女性器を指している

*6. unstaunched daylight, brightly bleeding 陽の光を出血と重ねあわせている

2015-08-05

祖父は二次被爆者だった

1945年8月6日広島原子爆弾が投下された。

そして当時中学生だった祖父は、6日から1週間の内に広島市へ入市した。

これは父から聞いた話であり、私が祖父から直接聞いたのは「広島原爆二次被曝たか手帳を持ってるよ」だけだった。

分子供に話す内容ではないと思ったのだろうが、祖父の死後、やはりどうだったのか気になった私は父親に聞いた。

1945年8月6日広島県にある祖父の通っていた中学校中心部のでは無いらしいが調べてみても分からなかった)の校長教職員・生徒は、

陸軍学校掃除という事で集合し、広島の中心地へ向かった。だが、9人だけは違った。

そこには祖父も含まれていた。祖父はその時、何らかの事情で行く事が出来なかった。

他にもスイカを食べ過ぎてお腹を壊した生徒や、寝坊した生徒など祖父を含めて9人が行かなければいけない大切な仕事を休んでしまった。学校側もお怒りだったらしい。

だが結局、その9人を置いて広島市内に向かった全員が原爆によって亡くなった。生き残ったのは事情で行けなかった9人だけだった。

広島市爆弾が投下され多数の負傷者が発生したという話を聞いたのは8月6日夕方だったらしく、中心部から来た宅配屋(?)の話を聞いたそうだ。

祖父は学校の生徒の事が気になってか、ただ興味本位だったのか、とにかく原爆投下から一週間以内には、自転車中心部へ向かった。

広島市中心部に入った時、目の前の水平線に敵戦闘機による掃射の様な光景が広がっていたのを見て祖父は危険を感じた。

だが、敵戦闘機エンジン音や、近くに居る人達に緊迫感が無かったのを見て不思議に感じた祖父がよーく見てみると、

それがいつもは見えなかった広島湾だった事が分かった。陽光を受けてキラキラ光る海面が、

建物が消えた広島市内のずっと先に写り、それが敵戦闘機の掃射と似ていただけだった。

どこまでも続く荒野と、その先に見える広島湾に驚いた祖父は自転車を走らせた。

中心部に近づくにつれ、路肩にまとめられていた遺体が道の真中で放置されている状態を目撃した。

祖父はその遺体に近づくと、カエル達がその遺体に這っている所だった。(食べていたのかは分からない)

遺体に群がるカエルを取り除く事しか出来なかった祖父は、とにかくそカエルを潰したり引っぺがしたりして少しでも供養になればと

遺体を見つける度にやっていたそうだ。が、自転車を走らせても走らせてもその光景が海の方まで続いていたそうだ。

祖父にとっては原爆ピカドンではなく、カエルだった。実際の原爆の炸裂の瞬間は見ていない祖父は、原爆はどうだったのかと聞かれても

このカエルの話しか出来なかった。更に原爆を目撃していないんだから被曝はしていないという感覚だったのか、40歳半ばまで被曝手帳をもらう事は無かったそうだ。

生き残った9人の同窓会の時に二次被曝してるんじゃないかという話になり、被曝手帳をもらえるのではないかという事で診断した所、

二次被曝している事が分かり、被曝手帳正式にもらったそうだ。

そしてこの他8人はどうなっていたのかというと、特に強烈なのがその内の1人が暴力団系に進んでしまっていたという話だ。

というのも同窓会に現れたその1人は、黒い車のドアを部下に開けさせ降りてくる所を目撃し、言われなくても分かってしまったという。

祖父はその人にこう話しかけたそうだ。

祖父『せっかく原爆から生き残ったのになぜそんな道に進んでしまったのか』

その人『そうするしか無かった、俺にはこの道しか残ってない。』

祖父『まだやり直せる。亡くなった彼らの事を考えて道を歩もう。』

その人『いや無理だ。もうこれでしか生きていくことは出来ない。すまん。』

そのまま同窓会のこの会話を最後に何年も顔を見せる事が無かったそうだが、ある日の新聞で、その人が暴力団同士の抗争のさな

殺されたという記事を見て、父が「これはその人なんじゃないか」と指摘した時、祖父は頷くも無言でやりきれない顔をしていたそうだ。

祖父の話はこれぐらいで、他に強烈だったのは祖父の親戚の乗っていた漁船が爆風の直撃を受けて船長の体にガラスが突き刺さりまくって亡くなったという話で、

その後漁船広島まで帰ってくると突然真っ黒焦げた人達の中から名前を呼ばれ、気付くとそれが親戚だったり、また近所の人だったりと

祖父の親戚は広島に集中していたので親戚の間ではこんな話をいつもしていたそうだ。

孫の私にこういった話をされる事は無かったが、話を聞いてみて、同じ級友含め学校生徒のほとんどがが犠牲になった中で

生き抜くという事は非常に辛かった事だろうと思う。でもそれでもやりたかった職に付いていたそうだし、こういった話をする事もなく、

会ったら美味しいものをいつもごちそうしてくれた祖父には尊敬するしかない。明日原爆投下から70年・・・

2015-02-13

前日は雪が降った

前日の夜、雪が降った。窓の外にチラつく雪を確認してから目を閉じたから間違いはないはずだ。おそらく今日アスファルトの色は反転し、いつもと違う道路足跡を付けるんだ。ワクワクしながらカーテンを捲る。予想通りだ。実に2年ぶりだった。

いつもより早く起きた。今日特に予定もなく、いつもどおりの休日だった。朝食にも精が出る。キャベツときゅうりを切って食パンで挟む。窓の外の雪を見ながら食べた。犬はゲージから出てこない。今日の寒さは一段だ。しかし寒さは全く気にならなかった。折角だから散歩に出よう。黒のセーターの上にコート羽織り、マフラーを巻いて外に出た。皮膚をチクチク刺す棘のような氷点下だ。目がくらんだのはその寒さと陽光を反射する白色だった。四角に区切られた白は、視界全体に幌がった。その瞬間の思考は一切が途切れ、集中と集中の無さは境界がなくなった。面白くて笑ってしまった。初めてではないはずの積もった雪がまるで初めて見た海のようだった。天国では雪の話をしようと思った。これからこの雪におろしたブーツで踏み潰すのだ。

と思ったが何かが妙だ。一歩目は自分だと思っていた雪のクッションには既に先客がいたようだ。足跡が目の前に広がっている。しまった。自分はこの足跡を辿るしか無いようだ。この足跡、見覚えはないが知ってる足跡だ、と思った。ふととその足跡自分の足を合わせてみる。やっぱり、ピッタリだった。今日、靴箱から出したはずのクラークスのブーツの足型がそこにあった。紛れも無く自分足跡だと思った。試しに一歩横に足を踏み出してみた。雪を踏む感触と共に26.0の足跡が刻まれた。やっぱり同じだ。アパートの住人に同じ靴を持っている人がいるのだろうか。大した問題ではない。だって今日は雪道を歩くのだ。でも、何故か頭がスッキリしない。どうして目の前に足跡があるのだろう。この未知を歩くのは自分のはずだったのに。いつもの道がいつもの道でなくなった、はずだったのに急に見慣れた道に戻った気がした。もう雪どころではなかった。足跡足跡

少し、考えてみたが、この足跡に沿って歩いてみようと思った。それがいいと思ったのだ。右足を踏み出してみる。予想通りにピッタリとハマる。自分と同じ、少しガニ股気味の一歩だった。フフ、と声が出た。今度は目をつぶって5,6歩交互に足を出した。目を開けて振り返る。あざ、一筋の足跡があるだけだ。再び前を見る。この足跡は……確信をもった。これは僕の足跡だよ。

8時半、コタツコンセントを入れ、冷蔵庫から出したヨーグルトスプーンで掬う。結局、散歩はほんの数10歩で終わりを告げた。だって、あの足跡自分足跡であったのだから、僕はもう底を歩いたのだ、とそう思ったのだ。雪は足跡をよく見せる。しかし、いつだって僕はただ僕の足跡をなぞっていたのだ。そう思うと、これ以上歩く気がしなくなった。

前日は雪が降った。雪の上を歩くと道ができる。歩いた道には足跡が残る。それは後ろにあるとは限らない。

2015-01-31

豆苗の芽を摘む

芽を摘まれ豆苗が、皿にのせられ、水を注がれ、再び芽を出した。

僕はその芽をハサミで無造作に切り取り、サラダにして食べた。

三度、豆苗は芽を出した。

決して子孫を残せぬ運命を知ってか、知らずしてか。

から覗く陽光目指して、その種に残された活力が続く限り、諦めることなく伸び続けた。

僕はその芽をハサミで無造作に切り取り、サラダにして食べた。

2014-11-22

とある気弱な情報弱者【ラッダイト

私はスマホデジカメも持たない方がいい人間だ。

それらはおそらく私の人生を貧しくする。

私は十年来ガラケーを使っている。web検索SNSを見るには不便で、満足のいく解像度写真は撮れず、もちろんLINESkypeも使えない。

それがいい。

私は迷いの多い人間だ。気弱で一人では何もできなくて、正解があるならそれにしがみつきたいと願っている。人と話すのも好きだ。

スマホがあれば、私はどんな状況にあっても最安値を、最善の策を探そうとするだろう。

デジカメみたいな解像度写真がとれるとあれば、結婚式ではより良い構図を探して最良の瞬間を狙い続けるだろう。

いつでも人とコミュニケーションできるツールがあれば、人恋しさが減るかもしれない。

便利なのは分かっている。だがそれが嫌だ。

世界に繋がるツールがあることで、私の今・ここがそれだけのものでなくなってしまう。

私の今・ここは常に世界のいつか・どこかと比べられてしまう。開きっぱなしの窓からどんどん声が入ってくる、晒される。いくつもある正しさで足元がぐらぐらする

私は弱い人間だ。

そんな便利なものがあれば、いつだってここではないどこかのことばかり見て、今・ここに向かい合うことができないだろう。逃げ道ばかり探してしまうだろう。

いつか・どこかの素敵なものばかり見て、今・ここにあるものを味わいきることをおろそかにするだろう。

誰かに何かを報告することばかり考えて、自分の中で揺れ動く感情を体験することを二の次にするだろう。

私はそんな、みかんをひと房食べながら、口の中のみかんのことではなく次のひと房のことを考えて生きるような生活は嫌だ。

結婚式では最適な構図と方法写真を撮ることよりも、ハッピー雰囲気を堪能し、その場のふたり祝福することに全力を注ぎたい。

最安値や最適な商品を探し求めていつまでも決めないというのではなく、買ったものへの愛着を育てたい。

上記の事柄は決して相反する事柄ではないし、上等な頭の持ち主なら容易に両立可能なのだろうけど、私では無理だ。

「最適を探せる環境がある」という状態のせいで、私の思考は「最適であるべき」に食われ、相対化に終始するだろう。

私はそうなった私に気づかないままそうなるだろうし、そんなことは許せない。

何がOne more thingだ。

ひとつ便利なものをもたらすごとに、名前もなかった雑多なものが殺されてゆく。

あなたが光る画面を見ている間に、窓に移りこんだ白色の陽光は黄から茜に移ろい、あなたの息子は最初言葉を口にする。

そうやって、今・ここにある私の時間を、手の中で氷を解かすみたいにしてなくしてしまうのは嫌だ。

から私は、自分スマホは持たない方がいいと感じている。

私の最適は私が決めなくてはいけない。

2014-08-05

猟奇的な彼女

S博士の前に可憐なO博士が現れたのは夏の始まりだった。

残酷なほどに照りつける陽光の下、風鈴が涼しく鳴いていた。

博士歴史を塗り替える画期的アイデアがあるのです。私はそれを現実のものにしたいと考えています。」

彼女の師である米国H大学のV教授が、彼女に教えてくれたという。

そのアイデア現実のものであれば細胞生物学においては歴史的大発見である

ES細胞を用いて網膜を形成するなど驚異的な偉業を成し遂げてきたS博士であるが、iPS細胞の出現により最近は影が薄くなってしまった。

研究の意義をよく理解しないお上の人々の独善的な判断により研究費も削られ、窮地に立たされていた。

そんなとき彼女はやってきた。STAP細胞という、従来の常識では考えられない方法で生成された万能細胞というアイデアとともに。

しかし、当初S博士懐疑的であった。酸浴だけで多態性を獲得するだって?そんな現象はありえないね

彼の経験が、直感が、そう言っていた。

秋の朝のことである木々の葉はすっかり落ちてしまい、冬の到来を予感させる。

隣ですやすやと寝息をたてる彼女の横顔が可愛い

普段は硬派で通っている自分が、今回だけは折れてしまった。彼女にはそれだけの魅力があるのだろう。

こんなに親しみやす女性は初めてだ。

やさしく寝顔にキスをする。心も体も軽くなって、S博士はふたたび眠りについた。

「できたぁ!」

数カ月後、O博士はついに偉業を成し遂げた。STAP現象の確認に成功したのである

S博士はその頃別のプロジェクト多忙を極めていたが、彼女成功を耳にして大変うれしく、そして誇りに思った。

「共著者になっていただけないでしょうか。博士のご支援がなければ成功には至らなかったのです。」

愛する彼女からの、嬉しい誘い。

迷うことなく彼は彼女論文に名を連ねた。

その夜は二人で厳かに、愛の術を行った。

栄光を取り戻し、愛を得て、私はなんて幸せなのだろう。

しかし、それは一瞬の夢であった。

彼女実験結果は捏造だった。騙されたっ。

「一体どういうことだ!説明してくれ!」

STAP細胞は、あるの!なんで分からないの!」

「どう逃げるつもりなんだ!明らかに捏造じゃないか!」

ちょっとくらい画像が変だからって何よ!これくらい誰でもやることじゃない。記者会見ではあるって言ってよね!じゃないと私達の関係をバラすわよ!」

S博士は満たされた気持ちから一転、ふたたび窮地に立たされた。

彼女を立てれば、科学良心への反逆である。私は科学の中に生きているのに。

科学を守れば、家族を失う。妻も子も、裏切りと汚辱の中に深い悲しみを受けることだろう。

彼女はありえない選択を迫ってきた。

「なぜ・・・一体なんの恨みがあるんだ・・・

会見の日の夜、彼の横にはいものように彼女が寝ていた。S博士はO博士を取った。

科学なんて糞食らえ。彼女家族も失うくらいなら、こうするしかなかったんだ。

「それでいいの。さすが、あなたは賢いわ。」

複雑な気持ちで愛撫を受ける。このままではいけないことは分かっていた。

それからというもの彼女は豹変した。なぜ私はこの女に顎で使われているんだろう。

ちょっと!早く飯用意しなさいよ!殺すわよ!」

少しでも歯向かおうものなら、暴露をちらつかせ脅迫してきた。

「はやく動けクソジジイ!ほら!」

ひどい。

いつまでこんな生活が続くのだろうか。

愛すべき天使だと思っていた彼女はいしか悪魔に変わっていた。

家族は愛想をつかし、言葉も聞いてくれない。

科学世界の住民からは、失望と驚嘆の眼差しが注がれる。

私はすべてを失った。

風鈴が涼しく鳴った。風鈴は楽で良いな。

私も風鈴になれたら。

2013-08-12

「白頭の血統」ってなにその厨二ワードちょうかっけえ

白頭山大将軍」「白頭光明星」「白頭山陽光

太陽書体」や「革命学院」なんかもさりげに良い

素晴らしきセンス

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