はてなキーワード: ジーパンとは
自分もいい歳になったので結婚したいと思ったんだけど、気付いたら周りの適齢期の女の人は既に結婚しているか、彼氏がいるという状態だった。
そこで結婚相談所に登録して数ヶ月活動してみたので、所感というか婚活している女性に気をつけていただきたい事がいくつかあったのでここに投下してみる。
・29歳
・男
・初婚
■活動実績
増田は自分の問題は"出会いがない"だけで、出会いさえあれば自力でなんとかできる(と信じたい)と認識していたので一番安いプラン(月額約1万円)で登録した。
この人となら結婚してもいいかも、と思える人に出会うまで10人くらいとお会いした。
そこで増田が女性に対して"ここを気をつけたらもっと良いのになぁ"と思ったところを書いてみる。
■全体的な話
・清潔感
洋服はブランド物である必要はないけど、【くたっとしていない】【過度なシワがない】【自分の体のサイズに合ってるスーツ】でも着ておけば間違いない。
たとえ待ち合わせが休みの日であっても、スーツを着ておけば間違いない。
相手(男性)から「お休みの日もスーツなんですか」と聞かれたら、「今日はたまたま出社する用事があって」と言ってもいいだろうし、「初めてお会いするのでスーツがいいかなと思って…」と正直に言っても全く問題ない。
間違ってもジーパンにパーカーとか、カジュアルすぎる格好で来たりしないでほしい。
そういうオフの日の服は、もっと仲良くなってから披露すれば良いし、そういう服で来た時点で『あ、この人TPOとか考えないタイプの人か』と思ってしまう。
あと靴もヒールが擦り減っていたり、くったくただとみすぼらしいよ。
いい歳こいて茶髪は不潔な感じがするし、がっちりヘアセットしているとなんかキモい。
パーマなんかもチャラついた印象を受けるので、この半年の我慢だ…と思って普通を目指してほしい。
1回6000円もする美容室なんて行かなくていいから、1000円カットに月1回行けば十分。
匂いはほんとに!!!一番大事!!!!うそ、顔と年収の次に大事!!!!!
仕事終わりとか夏とか梅雨の時期とかは特に念入りにケアしてほしい。
自分では気付きにくいし、周りの人は気を遣って誰も指摘してくれないから自覚してない人多いけど、クサい臭いほど印象に残るものはない。
気をつけるべきは【ワキガ】【洋服の生乾き臭】【口臭】【プラスアルファのケア】の4つ。
まず、自分の耳垢がねっちょりタイプの人はワキガ確定だから、すぐさま手術してこい。軽いワキガでも手術一択。
というか全ての人に、友達とか職場の先輩とか弟とか誰でも良いから他人に「正直に言って欲しいんだけど、わたしの体臭気になる?」って聞いて欲しい。
ブラウスや私服は自宅で洗濯している人も多いと思うけど、家庭用洗濯機は雑菌が増えやすいから、脱水が終わったらすぐさま外干しする事を徹底しよう。
洗剤は粉でも液体でも、洗面器にぬるま湯〜お湯を張ってそこで溶かしてから洗濯機に入れる。
洗剤が衣類に残ってるとそこから雑菌も繁殖しやすくクサくなりやすい。
全自動のやつを使っている貴族はこういう小回りが利かないけど、きっと洗剤残りなく洗ってくれるんでしょう。いいなぁ。
口臭に関しては、定期的に歯医者さんに行って虫歯を治してもらったり、歯石を取ってもらったりする。
デートの前には歯磨きをして、待ち合わせの直前にミンティアを口にいれておけば完璧です。
デオドラントは絶対塗る。朝着替える前にデオウとかのクリームタイプを脇に適量塗ろう。
あとはカバンの中にギャッツビーのボディーシートを忍ばせておく。仕事が終わったらトイレで顔や耳の裏、首を拭いた後、可能であれば脇もふきふきしてね。
香水はつけすぎなければどんなものでも良し。増田が好きなのはBLEU de CHANELとかカルバンクラインoneとか。
2プッシュだとつけすぎ。1プッシュをワイシャツを着る前に腹筋付近に30cm離してつけるとか、コートを着る前に1プッシュ空中にかけて、その霧の中をくぐる程度で十分。
段々自分では香らなくなってくるけど、周りの人には十分香ってるから心配しないで。
・急ぎすぎない
結婚相談所に登録しているし焦る気持ちも分からなくないけど、一つ一つの動作はちょっと落ち着いてやると良い。
具体的には歩く、飲み物を飲む、話すといった一つ一つの行動のスピードを男性に合わせる。
特に話すスピードはゆっくりの方が声をセクシーだと感じやすい気がする(増田のフェチかもしれない)。
・おしとやかな振る舞い
俺が出会った人たちはほとんど皆スマートにエスコートしてくれたんだけど、これも知らないと出来ないものかと思うので、一応。
車道側を歩く、エスカレーターでは女性が下(男性が落ちても支えられるように)、重い荷物は持ってあげる、女性がドアを開けて男性に先に入らせる、男性に奥またはソファの席をお勧めする、帰りは駅の改札まで送る、などなど。
増田は別にこれをやらない女はゴミ!とは思わないけど、飲食店で当然のように彼女らしき人がソファ席にどっかり座ってるのとか見ると彼氏可哀想…と思ってしまうのは事実。
そして何よりやってくれたらすごく嬉しい気持ちになる。
■初めまして〜初回のデート
ゼクシィ縁結びカウンターで言うところのFC(ファーストコンタクト)からTD(トライアルデート)の初期段階の話。
どこかの増田も書いていたけど、初対面では"減点されない事"が重要。
ゼクシィのお姉さん曰く、FC後の回答は"迷ったらGO"するようにアドバイスしているとのこと。
つまり相手(男性)に『特別良くもないけど悪くもなかった』という印象を抱かせればとりあえず初回はクリアということになる。
・清潔感は上で述べた通り。初回のデートくらいまではスーツでいい。
名前、趣味、出身地あたりは覚えておこう。全部覚える必要はない、むしろ全部暗記してたら引く
・2回目に会う時にはプロフィールを見直して初回で聞けなかった事について聞いてもいいし、初回で盛り上がった話をさらに膨らませてもいい。
・基本中の基本だけど、次のデートの仮約束をしておく。最近エスニックにハマってるんですよ〜→今度美味しい所に連れて行きますよ! という黄金ルート。
・終わりが良ければ全てのミスを挽回できるので、しっかり印象付ける。
「今日は○○さんとお話できてとても楽しかったです。もしよかったら次回はエスニックに行きましょう!気をつけて帰ってくださいね。」みたいな。
■2回目のデート〜付き合うまで
・しっかり見極めて早めに告白
この段階で注意することはぶっちゃけこの1点のみ。あとは全部おまけと思ってもらっていい。
自分の未来のパートナーとしての素質があるかどうか、フィーリングが合うかどうかを判断しつつ、自分もアピールしなくてはならない。
結婚相談所を使っている場合、初回のデートから付き合うまでのデート回数目安は約3回だそう。
初めましてがお茶だとして、1,2回目のデートは仕事終わりに居酒屋でご飯、
3回目のデートで休日に半日くらいのお外デートで気持ちを伝える、みたいな感じ。
増田個人としては初めて会ってから告白まで3週間以内がベスト。
というのも、あまりちんたらしてると他の女性に取られちゃうから。
・私服で会う機会を作る
上の流れでいう、3回目のデート付近の話なんだけど、そろそろ戦闘服じゃない普段着を見せてもいいかな。
カジュアル目なデートをプランニングして男性にも婚活用じゃないカジュアルな服を着て来てもらう。
例えば、水族館とか動物園とかガーデンパーク的なところとか。ちょっと歩くから動きやすい服装で来てね!と言えば自ずとカジュアルダウンしてくるよ。
女性側も白Tシャツに黒いスカート、チェックのシャツをはおればいいんじゃないかな。
私服を全然持ってないよっていう男性はこれを機に買いに行こう。
Googleで「水族館デート 女性 服装」と検索して、気に入ったコーディネートをまるっと買えばいいよ。
女性物の洋服って結構高いけど、その分長持ちしたり着回ししやすいから、3-5万出費するつもりでマルイや伊勢丹へ行くべし。
・手を繋ぐ
2回目か、3回目のデートで手を繋いでみてほしい。
嫌いな相手とは何回もデートしないから2、3回目だとかなり高い成功率が見込める。
夜ご飯を食べて駅まで送る帰り道とか、階段を降りる時とかに「はい、」と手を出されるとついつい繋いじゃうよ。
告白してOKをもらえるかどうかの目安になるから、笑顔でさらっと済ませよう。
・告白する
自分の気持ちが固まって、この人いいなと思ったらいわゆる告白をしようね。
告白なんか高校生がするもの、と思うかもしれないけど、ステップアップしたい旨を明確に示すと男性も迷わないし、今後の心算ができるのでストレスフリーです。
2、3回目のデートの終盤、できればあんまりガヤガヤしていない場所(公園のベンチとか、間接照明がいい感じのバーとか)がいいんじゃないですか。
増田のおすすめは品川駅から港南口の方へまっすぐ行ったところにある高浜運河。運河とは言え、ぱっと見は普通の川。
品川駅を背にして右手に進むとT.Y HARBORが見えて来るんだけど、ライトアップされていて綺麗。
桜の季節は運河沿いに桜が結構咲いてるので綺麗だし、海が近くて風がびゅんびゅん吹いてるからしれっと手を繋げるよ。
大人の女性なら「○○さんとこうやって話してるととても落ち着くし、男性として惹かれています。幸せにしますのでお付き合いしていただけませんか。」とシンプルな言葉で十分。
■付き合う〜婚約
ここでも大事なのはスケジュール管理だ。ほんとにスピーディーに決めていくのが良いと思う。
もちろん当人同士で話し合うのがベストだけど、女性の皆様に心得ていて欲しいのは、この戦いは結婚がゴール(とりあえず)であるということ。
そして、結婚相談所では規約で婚前交渉、つまり退会前のセックス(宿泊旅行、同棲も含む)は禁止している事が多い。
ゼクシィでは禁止はしていないものの、婚前交渉が運営側にバレた場合、女性が休会という名の垢バンをくらうことが多いらしい。
つまり、ちんたらお付き合いしていても目の前の棒は閉ざされたままなのだ。さっさと外堀を固めて退会する方向に持って行こう。
・まずは2人の仲を深める(セックス以外で)
お付き合いが始まったら、4-5回、期間にしたら2ヶ月くらいはプラトニックな関係で信頼関係を築こう。
休日に映画を観に行ったり、レンタカーで美味しい物を食べにドライブしに行ったり、猫カフェで癒されたりする。
・友達に会わせる
例えば趣味の草野球の応援しに来てよ!と誘って、野球してる姿を見せる。野球が終わったら野球友達に彼氏を紹介する。
そうすると自分の良いところもアピールできるし、男性も共通の知人ができて安心する。
・プロポーズする
平均だと付き合ってから5ヶ月くらいらしい。
増田はまだプロポーズされてないからしらん。とにかくオーソドックスにかっこよく言ってくれるといいな。
自分もいい歳になったので結婚したいと思ったんだけど、気付いたら周りの適齢期の男の人は既に結婚しているか、彼女がいるという状態だった。
そこで結婚相談所に登録して数ヶ月活動してみたので、所感というか婚活している男性に気をつけていただきたい事がいくつかあったのでここに投下してみる。
・29歳
・女
・初婚
■活動実績
増田は自分の問題は"出会いがない"だけで、出会いさえあれば自力でなんとかできる(と信じたい)と認識していたので一番安いプラン(月額約1万円)で登録した。
この人となら結婚してもいいかも、と思える人に出会うまで10人くらいとお会いした。
そこで増田が男性に対して"ここを気をつけたらもっと良いのになぁ"と思ったところを書いてみる。
■全体的な話
・清潔感
洋服はブランド物である必要はないけど、【くたっとしていない】【過度なシワがない】【自分の体のサイズに合ってるスーツ】でも着ておけば間違いない。
たとえ待ち合わせが休みの日であっても、スーツを着ておけば間違いない。
相手(女性)から「お休みの日もスーツなんですか」と聞かれたら、「今日はたまたま出社する用事があって」と言ってもいいだろうし、「初めてお会いするのでスーツがいいかなと思って…」と正直に言っても全く問題ない。
間違ってもジーパンにパーカーとか、カジュアルすぎる格好で来たりしないでほしい。
そういうオフの日の服は、もっと仲良くなってから披露すれば良いし、そういう服で来た時点で『あ、この人TPOとか考えないタイプの人か』と思ってしまう。
あと靴もヒールが擦り減っていたり、くったくただとみすぼらしいよ。
いい歳こいて茶髪は不潔な感じがするし、がっちりヘアセットしているとなんかキモい。
2ブロックもチャラついた印象を受けるので、この半年の我慢だ…と思って普通を目指してほしい。
1回6000円もする美容室なんて行かなくていいから、1000円カットに月1回行けば十分。
匂いはほんとに!!!一番大事!!!!うそ、顔と年収の次に大事!!!!!
仕事終わりとか夏とか梅雨の時期とかは特に念入りにケアしてほしい。
自分では気付きにくいし、周りの人は気を遣って誰も指摘してくれないから自覚してない人多いけど、クサい臭いほど印象に残るものはない。
気をつけるべきは【ワキガ】【洋服の生乾き臭】【口臭】【プラスアルファのケア】の4つ。
まず、自分の耳垢がねっちょりタイプの人はワキガ確定だから、すぐさま手術してこい。軽いワキガでも手術一択。
というか全ての人に、友達とか職場の先輩とか妹とか誰でも良いから他人に「正直に言って欲しいんだけど、おれの体臭気になる?」って聞いて欲しい。
ワイシャツや私服は自宅で洗濯している人も多いと思うけど、家庭用洗濯機は雑菌が増えやすいから、脱水が終わったらすぐさま外干しする事を徹底しよう。
洗剤は粉でも液体でも、洗面器にぬるま湯〜お湯を張ってそこで溶かしてから洗濯機に入れる。
洗剤が衣類に残ってるとそこから雑菌も繁殖しやすくクサくなりやすい。
全自動のやつを使っている貴族はこういう小回りが利かないけど、きっと洗剤残りなく洗ってくれるんでしょう。いいなぁ。
口臭に関しては、定期的に歯医者さんに行って虫歯を治してもらったり、歯石を取ってもらったりする。
デートの前には歯磨きをして、待ち合わせの直前にミンティアを口にいれておけば完璧です。
デオドラントは絶対塗る。朝着替える前にデオウとかのクリームタイプを脇に適量塗ろう。
あとはカバンの中にギャッツビーのボディーシートを忍ばせておく。仕事が終わったらトイレで顔や耳の裏、首を拭いた後、可能であれば脇もふきふきしてね。
香水はつけすぎなければどんなものでも良し。増田が好きなのはBLEU de CHANELとかカルバンクラインoneとか。
2プッシュだとつけすぎ。1プッシュをワイシャツを着る前に腹筋付近に30cm離してつけるとか、コートを着る前に1プッシュ空中にかけて、その霧の中をくぐる程度で十分。
段々自分では香らなくなってくるけど、周りの人には十分香ってるから心配しないで。
・急ぎすぎない
結婚相談所に登録しているし焦る気持ちも分からなくないけど、一つ一つの動作はちょっと落ち着いてやると良い。
具体的には歩く、飲み物を飲む、話すといった一つ一つの行動のスピードを女性に合わせる。
特に話すスピードはゆっくりの方が男の人の低い声をセクシーだと感じやすい気がする(増田のフェチかもしれない)。
・紳士的な振る舞い
私が出会った人たちはほとんど皆スマートにエスコートしてくれたんだけど、これも知らないと出来ないものかと思うので、一応。
車道側を歩く、エスカレーターでは男性が下(女性が落ちても支えられるように)、重い荷物は持ってあげる、男性がドアを開けて女性に先に入らせる、女性に奥またはソファの席をお勧めする、帰りは駅の改札まで送る、などなど。
増田は別にこれをやらない男はゴミ!とは思わないけど、飲食店で当然のように彼氏らしき人がソファ席にどっかり座ってるのとか見ると彼女可哀想…と思ってしまうのは事実。
そして何よりやってくれたらすごく嬉しい気持ちになる。
■初めまして〜初回のデート
ゼクシィ縁結びカウンターで言うところのFC(ファーストコンタクト)からTD(トライアルデート)の初期段階の話。
どこかの増田も書いていたけど、初対面では"減点されない事"が重要。
ゼクシィのお姉さん曰く、FC後の回答は"迷ったらGO"するようにアドバイスしているとのこと。
つまり相手(女性)に『特別良くもないけど悪くもなかった』という印象を抱かせればとりあえず初回はクリアということになる。
・清潔感は上で述べた通り。初回のデートくらいまではスーツでいい。
名前、趣味、出身地あたりは覚えておこう。全部覚える必要はない、むしろ全部暗記してたら引く
・2回目に会う時にはプロフィールを見直して初回で聞けなかった事について聞いてもいいし、初回で盛り上がった話をさらに膨らませてもいい。
・基本中の基本だけど、次のデートの仮約束をしておく。最近エスニックにハマってるんですよ〜→今度美味しい所に連れて行きますよ! という黄金ルート。
・終わりが良ければ全てのミスを挽回できるので、しっかり印象付ける。
「今日は○○さんとお話できてとても楽しかったです。もしよかったら次回はエスニックに行きましょう!気をつけて帰ってくださいね。」みたいな。
■2回目のデート〜付き合うまで
・しっかり見極めて早めに告白
この段階で注意することはぶっちゃけこの1点のみ。あとは全部おまけと思ってもらっていい。
自分の未来のパートナーとしての素質があるかどうか、フィーリングが合うかどうかを判断しつつ、自分もアピールしなくてはならない。
結婚相談所を使っている場合、初回のデートから付き合うまでのデート回数目安は約3回だそう。
初めましてがお茶だとして、1,2回目のデートは仕事終わりに居酒屋でご飯、
3回目のデートで休日に半日くらいのお外デートで気持ちを伝える、みたいな感じ。
増田個人としては初めて会ってから告白まで3週間以内がベスト。
というのも、あまりちんたらしてると他の男性に取られちゃうから。
・私服で会う機会を作る
上の流れでいう、3回目のデート付近の話なんだけど、そろそろ戦闘服じゃない普段着を見せてもいいかな。
カジュアル目なデートをプランニングして、女性にも婚活用じゃないカジュアルな服を着て来てもらう。
例えば、水族館とか動物園とかガーデンパーク的なところとか。ちょっと歩くから動きやすい服装で来てね!と言えば自ずとカジュアルダウンしてくるよ。
男性側も白Tシャツに黒いスボン、チェックのシャツをはおればいいんじゃないかな。
私服を全然持ってないよっていう男性はこれを機に買いに行こう。
Googleで「水族館デート 男性 服装」と検索して、気に入ったコーディネートをまるっと買えばいいよ。
男性物の洋服って結構高いけど、その分長持ちしたり着回ししやすいから、3-5万出費するつもりでマルイや伊勢丹へ行くべし。
・手を繋ぐ
2回目か、3回目のデートで手を繋いでみてほしい。
嫌いな相手とは何回もデートしないから2、3回目だとかなり高い成功率が見込める。
夜ご飯を食べて駅まで送る帰り道とか、階段を降りる時とかに「はい、」と手を出されるとついつい繋いじゃうよ。
告白してOKをもらえるかどうかの目安になるから、笑顔でさらっと済ませよう。
・告白する
自分の気持ちが固まって、この人いいなと思ったらいわゆる告白をしようね。
告白なんか高校生がするもの、と思うかもしれないけど、ステップアップしたい旨を明確に示すと女性も迷わないし、今後の心算ができるのでストレスフリーです。
2、3回目のデートの終盤、できればあんまりガヤガヤしていない場所(公園のベンチとか、間接照明がいい感じのバーとか)がいいんじゃないですか。
増田のおすすめは品川駅から港南口の方へまっすぐ行ったところにある高浜運河。運河とは言え、ぱっと見は普通の川。
品川駅を背にして右手に進むとT.Y HARBORが見えて来るんだけど、ライトアップされていて綺麗。
桜の季節は運河沿いに桜が結構咲いてるので綺麗だし、海が近くて風がびゅんびゅん吹いてるからしれっと手を繋げるよ。
大人の男性なら「○○さんとこうやって話してるととても落ち着くし、女性として惹かれています。幸せにしますのでお付き合いしていただけませんか。」とシンプルな言葉で十分。
■付き合う〜婚約
ここでも大事なのはスケジュール管理だ。ほんとにスピーディーに決めていくのが良いと思う。
もちろん当人同士で話し合うのがベストだけど、男性の皆様に心得ていて欲しいのは、この戦いは結婚がゴール(とりあえず)であるということ。
そして、結婚相談所では規約で婚前交渉、つまり退会前のセックス(宿泊旅行、同棲も含む)は禁止している事が多い。
ゼクシィでは禁止はしていないものの、婚前交渉が運営側にバレた場合、男性が休会という名の垢バンをくらうことが多いらしい。
つまり、ちんたらお付き合いしていても目の前の股は閉ざされたままなのだ。さっさと外堀を固めて退会する方向に持って行こう。
・まずは2人の仲を深める(セックス以外で)
お付き合いが始まったら、4-5回、期間にしたら2ヶ月くらいはプラトニックな関係で信頼関係を築こう。
休日に映画を観に行ったり、レンタカーで美味しい物を食べにドライブしに行ったり、猫カフェで癒されたりする。
・友達に会わせる
例えば趣味の草野球の応援しに来てよ!と誘って、野球してる姿を見せる。野球が終わったら野球友達に彼女を紹介する。
そうすると自分の良いところもアピールできるし、女性も共通の知人ができて安心する。
・プロポーズする
平均だと付き合ってから5ヶ月くらいらしい。
増田はまだプロポーズされてないからしらん。とにかくオーソドックスにかっこよく言ってくれるといいな。
俺は古風なオタクで、オタクってのは日陰でコソコソと健常者の目を避けて生きるべきというかその方が楽というかそれがオタクの美徳だと思っていた。
創作物の中やSNSのネタでは、オタクはチェックシャツにバンダナに着古したジーパンにダサいスニーカーがステレオタイプとして描かれ、笑いのネタとして健常者たちに消費される。もちろん俺をはじめとした最近のオタクはそんな格好はしていないけど、未だにそういうネタは見かけるし消費されている。
だから宇崎ちゃんコラボを見たくない女の気持ちもなんとなくわかる。オタクはダサくてキモくて健常者の笑いのネタとなるために存在してるわけじゃないし、女は巨乳でエロくて男のズリネタとして献血の景品になるための属性じゃない。
俺はオタクとしてアニメ見たりゲームしたりして生きるのが楽しいと思ってるけど、減ってはいるけどオタク差別の現場とか見るとほんと自分がオタクであることがキツくなる。オタクじゃなくてウェイ系に生まれたかったなと思う。
多分女もそういう時があるんだと思う。女がどういう風に辛いのかは俺が女になれるわけじゃないから直接はわからないけど、辛いもんは辛いんだと思う。
誰かの自己満のためにほかの誰かが辛い目を見るのは間違ってるよな。
先日、「男だって革靴は痛いんだよ!」というエントリが話題になっていたけれども、普段から革靴を履かない人達が色々と勘違いしている事が多いようなので、一言書いておきたい。自分は、以前お客さん相手の仕事をしていて、自宅にお邪魔する場合も稀にあるようなスーツの仕事をしていた。元々革靴は好きなので、今でも革靴は少々こだわりを持って毎日履いている。
まず言っておきたいのは、「革靴が痛い」、という人は何かが間違っている。本来、新品でも痛くも無いし、足に馴染んだ革靴はもはや体の一部と言っていいほど履いていて気持ち良いものだ。だから一生モノとして靴底を交換しながら同じ革靴を10年以上とか長く履く人も普通に多い。もし、革靴を履いていて痛い、という場合は、単にサイズが合っていないか、安物の変な革を使った靴だったりしているだけである。
ここで、良い革靴とは~、とかウンチクを始めると、普段革靴を履かない人達から煙たがられるだろうから、注意するポイントだけ。
1.良い革をメンテして育てるべし。クリームなども塗らずに乾燥して固くなった状態のまま履くといった事は論外(普段革靴を履かない人達がやりがち)。足が痛いだけじゃなく最悪革がひび割れる。
2.革の種類に注意すべし。カーフやキップの革は高品質かつとても柔らかいのでおススメ。少なくとも銀付きの牛革である事を確認。樹脂加工(ガラスレザー)の革はダメ。理由は後述。
3.自分のサイズにあったもの、特に幅も意識して選ぶべし。(EとかEEとかEEEとか表記)日本人は幅広が多いんだとか。スニーカーのサイズと革靴のサイズは別物。1センチは違うのが普通。
大体、「革靴が痛い」という人達はどんな革靴を履いているのだろうか。1,2万円前後の革靴は90%ほぼダメと言っても良いだろう。リーガルの革靴でさえその価格帯はガラスレザーのテカテカでゴツゴツの革が殆どだ(丈夫で高品質だけど)。ガラス加工がしてある革は安くてメンテフリーで雨に濡れようが泥を被ろうが全部はじいてしまうが、クリームやワックスも同様に全部もはじく。このガラス加工した革は馴染むというよりクシャってなる感じだ。利点もあるが、基本履き潰し、履き捨てが前提の革で、しばらくは血マメを覚悟しろ、というレベル。良いカーフやキップの革靴を履くと柔らかすぎてえ?ってなるほど別物。
本当は、高級クラスのクロケット&ジョーンズなどの良い革靴が欲しい所なのだけど、高級クラスの革靴は普通に5万~10万円する。かと言って、1万円未満のペラペラの薄い革を使ったセメント製法(接着剤で底をくっつける)の大量生産の靴も直ぐにダメになってしまうので「安物買いの銭失い」。お金持ちなら新しい靴をポンポン買い換えるのだろうが、普通は長持ちする靴が理想。なので、高過ぎず安過ぎずの価格帯で、良い革を使った良い製法の自分のサイズに合った靴を探すのは根気とコツがいる。しかしその段階を過ぎれば、コスパの高くて良い革靴を一発で見分ける事ができるようになる。革靴は奥が深いのである。とりあえずはリーガルやスコッチグレインの3万円クラスの定番靴がやはり無難で定番と言われるゆえんだろう。安く買いたい場合、物さえ分かっていれば、アウトレットやメルカリ等で定価の半額ぐらいで買える場合もある。
因みに、高価格帯のヨーロッパ製の靴は革底(レザーソール)の事が多いけれど、ヨーロッパの石畳の道と室内のフローリングや絨毯の上でも歩くあちらと違って、家の中では靴を脱ぐ日本ではさすがにレザーソールはそぐわないと思う。メンテも大変だし。かといってスニーカーのような革靴・靴底はダサすぎる。自分は一時、アメリカに住んでいたので今でもあちらと同じように室内でも靴を履きたい(脱ぐと無防備に感じる)し、今も革靴は室内に持ち込んで保管している。ただ、アメリカは昔から道が悪かったからブーツが発達して、レッドウィングとかのブーツとか、ナイキとかのスニーカー文化であって、アメリカの習慣はあまり参考にはならない。アメリカと言ってもヨーロッパ風の東海岸とブーツとスニーカの西海岸とカウボーイブーツの南部とか、地域によって特色も違いすぎる。いずれにせよ、革靴モドキのウォーキングシューズなんて中途半端な靴はダサすぎ。
履きこんだ革靴で良くメンテされ、革の銀面が鈍く黒光りしていている靴(靴の値段もブランドも関係ない)を履いている人を見ると、一目も二目も置いてしまう。逆に、安っぽい革靴やモドキの靴を「雑に」履いている人を見ると即興味を無くす(というか見てはいけないものを見てしまったというか)。先のとんがったダサい靴を履いた若い男を見るとオレオレ詐欺でもされないかと警戒する(または何も分かってないイキがった奴あつかい。実際、キャッチとかホストのニーチャンとか、冴えない会社員に限ってロングノーズの革靴をバタバタと不格好に履いているから分かりやすい)。
あと、革靴以前の話し、デブはダメだ。以前、体重が増えた時に服のサイズだけでなく、靴のサイズも合わなくなって1cm大きいサイズを買い直さなければならなくなってしまった。とっても不経済。これだと足が痛いとか靴も型崩れしてしまうとかだけでなく、身長と靴の長さのバランスが悪く、つま先がやたらスカスカで靴ばかりデカイ道化師の靴みたく見た目が間抜けになっていまう。きれいに靴や衣服を着るには体重管理は基本中の基本。日本人はただでさえ頭がデカくて短足なんだから。そもそも、日本人はスーツもサイズに合ってないのを着過ぎ。元々肩幅が狭い日本人にはスーツ自体が似合わない人が多い。なで肩ひょろひょろが貧相に着てるか、デブがピチピチ状態で着ているのは自分で情けなくないのだろうか。欧米みたく仕事の前か後にジム行くもよし。または少なくとも自分のサイズとスタイルにあったものをチョイスするようにしてほしい。本来はV字のスタイルの人が着ると無理なくカッコイイのだが・・・。というか現代の日本人は歩き方からしてダメ。特に踏ん反り返ったガニ股で歩くバブル期のオヤジども。絶滅しろ。恥を知れ。お前ら猿か。ピシっとしろや。
話しが逸れた。ともかく、「革靴は足が痛いから」と言って(誤った理由で)、ウォーキングシューズモドキのダサい革靴なんか履くな。本物履け。
追記(ほっとエントリに入るとは思わなかったので、補足。他にも文中数カ所補足訂正しました):
*因みに、自分で一生懸命調べたり実験したり教えを請うた事はあれど、人様に押し付けがましくこうすべきなんて説教たれるようなことをした事は一度もないし、ここでもそのような話をするつもりもない。知らないで誤解している人も多いようだから、書いただけ。インターネットバンザイ。
*デブを否定するような捉えられ方をした人もいるようだが、その意図はない。書いたとおり自分も一時デブだったし、むしろ開き直ったデブは好きだったりする。接客やら商談やらしない系の仕事なら客からチクチク言われることもないだろうし、自分の好きにすればよし。ただし、デブになって靴ずれやら靴が痛いとか言うのは違うだろ、と。履いて足が痛いのは革靴のせいでは無い、デブになったからであって、靴のせいにするな、という事。
*ヒールについて。ヒールの高さ3cmが多いが、本来もっとも楽に姿勢良く背筋をピンとさせることができる。ヒール最高。
*ちなみに、この話と女性のハイヒールの話は別だ。バレエのダンサーのような無理な姿勢を強要するようなハイヒールの靴は履きたい人が履けば良い。慣れないハイヒール履いて腰と膝を曲げながら前かがみで歩く若い日本人女性は美しくもない。あれは似合う人が履きたいときに美しく履けば良いだけで、強要するもんじゃない。
*お金云々〜などとブコメでも言う人が多いが、安物を履き捨てている人はむしろ「安物買いの銭失い」をしているだけだろう。ブコメの指摘にもあるように、革靴は長く履けるから経済的。
*やはりお金がが〜給料が〜だなんだかんだ言っているのが散見されるが、昔ながらの「本物の良いモノを手を入れながら大事に長く使う(ために見る目も養う)」という話であって、昨今の大量生産の安価なだけど粗悪なパチモンを新しければ良いとでもバンバン簡単に使い捨てするような文化になってしまったことの方が嘆かわしいと思うがね。そもそも、レッドウィングやらジーパンにしても本来は作業靴、作業服であって(シャレオツにワークブーツとか日本では言うらしいが)元々は肉体労働者の為のもので、丈夫で長持ちするってことで広まった。日本では若者ファッションのディッキーズだって、アメリカじゃ普通に工事や建設現場での作業服。チノパンなんて元は汚れが目立たない色だからという昔の米軍の支給服。「金が無いと文化が〜」なんて、なんにも知らんくせに知ったような口で偉そうに言うんじゃない。文化ってのはな、昔の人もそうだったかもだが、大衆が良いものを良いと見極める目を養うところから始まるんだよ。むしろ日本のブランド信仰とかがクソだろ。グダグダ言ってないで、我らが日本のミドリ安全の安全靴をシャレオツなワークブーツって事にして世界に広めて見やがれ。(下駄でも足袋でも構わん)
*スニーカーに何万も払う人達の方が信じられん。メーカーの「限定」に騙されてホイホイ高額なお金を払う人達はブランド信仰の人達より馬鹿だと思うな。まぁ所有欲という自己満足の趣味だと言われれば、そうですが、ではご自由に、だけど。
*革靴を長持ちさせるには、履いたあとのほこり落としのブラッシングとシューキーパーを入れるだけで全然違ってくる。2,3足でローテーションして休ませ、月一くらいでクリームを使いメンテをする、というのが基本。
*革靴の製法については、マッケイ製法かグッドイヤーウェルト製法のものにすべし。セメント製法は底を接着剤で貼り付けてあるだけで、ひどいのだと数日で靴底が剥がれてくる。底の厚みが薄いの多いし。製法の記載のない1万円以下の革靴は大抵この靴底接着タイプ。
*基本、雨の日でも履いても問題ない、ちゃんとメンテすれば。自分は一応雨の日用にガラスレザーとかゴアテックスのとか持っているけれど、最悪ずぶ濡れになったら丸洗いの良い機会、と思う事にしている。
*ぶっちゃけ、革靴よりも、未だに特定の業界、例えば銀行・証券・不動産界隈とか、真夏でもスーツのネクタイ&ジャケットで接客・・・みたいな空気のほうがしんどい。汗っかきの自分にはそんなの単なる拷問・地獄である。接客や外回りもなく、社外の人達と合うことのない会社員は楽で良いよな、クソw
*ちなみに、良い革靴を安く買いたかったらアウトレットで買うか、メルカリ等で新古品を探すのがオススメ。ただし自分の足のサイズや靴の型番知っていることが前提。履き込んだ中古品は他人の足に馴染んでしまっているような気がするのであまりオススメはしない。
*余談で、靴はある程度重いほうが疲れないで歩きやすいらしい。膝を持ち上げるだけで振り子の作用で自然に足先が前に行くからだとか。
*サイズ調整で中敷きの話が出たので、ついでに言うと、東急ハンズとかでレザーのハギレを数百円で買って、靴底の形に合わせてカッターでカットして使うと結構良かったのでオススメ。
*きれいに衣服を着たり楽に靴を履くには体重管理が基本、次にサイズにあった服を、という話をしているのに、ヘイトとか言っている幼稚な奴らはなんなのか。文章読解力が無いのか、僻んでるのかなんのか知らんけれど、そんなに悔しければ運動して体型を整えれば?体型維持してれば健康にも良いだけじゃなく、服も買い換える必要なくコスパ高いぜ?「ヘイト」の意味すら理解してないオコチャマが何もせずにヘイトだとか知ったばかりの言葉を間違って使うようなバカ晒している暇があったら行動しろw。
*なんか、はてなにこんな読解力の無い人達が多いとは思わなんだ・・・書いたのは「痛くないように、安物買いの銭失いをしないように、楽にきれいにみえるように」というポイントを説明したのに、理解せずに「金が」とか「ヘイト」とかトンチンカンな事をブコメが目立つ。ここまでレベル低かったっけ?はてなって・・・。
私(シス女性・ヘテロ)にはFtMの親友がいる。これから、私から見たその親友について、彼と初めて出会ったときから順番に時系列で書いてみようと思う。
この記事を書こうと思ったのは、ツイッターやネットには、ジェンダーについていろんな意見が飛び交っているけれど、LGBT(この言い方は性自認と肉体の問題であるトランスを性志向の問題であるLGBと一緒くたにしていてあまり良い言い方ではないと思うが)の当事者とヘテロの人との関わりについて、ヘテロ側から書いた記事が少ないなあと思い、そういう視点からの話があったら何かしらの意義はあるかもしれないと思ったからである。
最初に断っておくが、私は「性別なんて結局関係なくて全ては人間同士の問題だ」といった浅はかな話を伝えたいわけではない。私の親友は現在進行形で社会のトランスジェンダーの人々への不理解・不寛容による様々な不利益を被っている。そのような不利益はなるべく早くこの世から無くすべきだし、そのためには多くの人々がジェンダーにまつわる問題を自分事として、リアルに考えられるようになることが必要である。そのために、この記事が少しでも世の中のジェンダーにまつわる問題を考える人の参考になったら幸いである。
↓以下自分語り↓
彼とは中学で出会ったけれど、初めて出会ったころからしばらくは彼はまだ「彼女」として生きていた。お堅い私立の女子校に入った割には少しやんちゃなタイプで、4月早々の初めて一緒に帰った日に寄り道禁止の校則を破って一人で新宿で電車を降りようとした私に、彼女は「面白そう!」と言って付いてきてくれた。
一緒に帰ってる子がいるのに勝手に寄り道しようとするところから察せられると思うが、当時の私は集団行動がとにかく苦手だった。あと、謎のプロフィールカードを回して(書くのが地味にめんどくさい)、趣味とか性格とかをやたらと自己開示して同じ雰囲気の人同士で固まっていく、女子特有のあの謎の雰囲気にも全然なじめなくて、あんまり友達ができてなかった。彼女は一緒にいても無理に私のことを聞き出したり、自分のことを話したりもしなくて、そういうサッパリしたところがすごく楽で私たちはすぐに意気投合した。
毎日一緒に新宿で降りてその日のノリで無意味にアルタとか世界堂とかを気が済むまで一緒にぶらついた。私は可愛いアクセとか服とかをよく買ったけど、彼女は最新のごついボールペンとか、銀粘土という私が知らない謎の粘土(それを使ってクロムハーツっぽいかっこいい系のシルバーアクセを作っていた)とかを買っていた。お金がない日はパックのジュースをコンビニで買って地元駅のベンチで座ってずっとだらだらどうでもいいことを喋っていた。彼女も私もあんまり家に帰りたくないタイプだったので、無意味に夜の9時くらいまでベンチで喋っていた記憶とかあるけど、何をしゃべっていたのか全然思い出せない。多分最近やったおすすめのゲームとかそういう他愛もないどうでもいい話をずっとしていたんだろうと思う。中二の頃は二人してゲーセン通いにハマって、大金をつぎ込んでハウスオブザデッドをラストまでクリアしたり(金の無駄すぎる)、夏休みを全てクイズマジックアカデミーに溶かしたりした。マジアカに関しては昔は1クレで2回遊べるような気前のいい設定のゲーセンが結構あって、二人で交互にお金を出すと1000円もかからずに一日中遊べた。答えるジャンルは彼女は理系学問と歴史の担当で、私はアニメゲーム芸能の担当だった。あと彼女はクレーンゲームを一度やると取れるまで諦められないという悪癖があり、月のお小遣いを一瞬で溶かしてどうでもいい景品を取ったりしていた。いつだったか、彼女がクレーンで私のために戦国BASARAの伊達政宗のフィギュアを取ってプレゼントしてくれた時はすごくうれしかった。
中学二年生できっちり中二病になった私が突然ロリータに目覚めてピンクのフリフリドレスを着だしたときも、「似合ってるしいいんじゃね」の一言でそれ以上特に何も突っ込んでこなくて、その雑さがかえって楽でありがたかった。
とまあとにかくこんな感じで彼女と遊ぶのはとても楽しかったけれど、仲良くなるにつれてだんだんと、そして確信的に、私は彼女が他の「女の子」とはどこかが違うということを感じつつあった。何が違うのかはまだはっきりとはわからなかったけど、とにかく彼女は他の女の子と何かが決定的に違っていて、そして、違っているからこそこんなに気が合うんだろうなあと漠然と思っていた。
中学二年の終わりごろのある日、彼女が急に長かった髪をバッサリ切って学校にやってきた。私服の服装も、ワンピースとカーディガンみたいな感じから、Tシャツにジーパンみたいな男の子っぽい服装に変えた。他の子は「すごい大胆にイメチェンしたね~!」とか言ってたけど、私は彼女のそれが「イメチェン」なんかじゃ絶対ないことが何となく分かっていた。自分の性別についてとか、そういう話を彼女としたことは無かったけど、その時は漠然と「多分彼女は本来の自分の姿に戻ろうとしてるいるんだろう」と思った。私がロリータを着だしたとき、「うちのお母さん宝塚とか好きだからさ、そういうの着て欲しそうにするんだけど、嫌なんだよね。」とポツリと言っていたことを、何となく思い出した。髪の毛は、お母さんはもったいないから切るのやめなよ!そんなに短くしたら男の子みたいだよ!って言って反対したらしいけど、自分で勝手に美容室に行って切ったと言っていた。「そっちのほうがしっくりくるじゃん!」って彼女に伝えた。
中三の頃から、お母さんとの折り合いが悪いとかで、彼女の元気がない日が多くなっていった。私はそういうことに無理に相談に乗ろうとするタイプじゃなかったし、彼女も多分それを望んでないだろうと思ったので、元気がない日はとりあえず一緒に遊んで、彼女が家に帰らずに済むようになるべく長い時間一緒にいるようにした。ジョナサンのドリンクバーで追い出されるまで粘って、彼女が授業を休んだ分を一緒に勉強したりした(完璧に教えられるほど私が頭が良くなかったのは申し訳なかった)。一緒に夜遅くまでいると彼女の携帯にお母さんからしょっちゅう電話がかかってきていたけど、そうなると彼女は携帯の電源を切っていた。確か彼女の携帯はストラップも何もついていない、青いシンプルなソニーのやつだった。
高校生になると、彼女はだんだんと学校に来なくなる日が増えた。学校になじめないとかそういうことじゃなくて、多分、彼女が「彼女」でいることが限界を迎えつつあったんだと思う。たまに学校に来られる日はむしろ楽しそうにしていたし、学校はすごく楽しい、全然嫌じゃないって言っていた。今にして思えば、女子校で性別が一つの空間だったから、自分が男の子に対する女の子だっていうことをことさらに考える必要が逆に無くて、彼女を苦しめる色んなものから解放される場所だったんだと思う。
けど、そういうことを彼女のお母さんはどうやら絶対にわかってくれないようだった。学校の先生も「何でいじめもないのに来ないんだ」って感じだったし、周りの大人は誰もかもが、何か彼女の根本的な何かを理解してなさそうだった。私もその時はまだはっきりと彼女の苦しみを理解できていたわけではないけど、ただの思春期の悩みとか親子関係のもつれとかではないだろうことはぼんやりと感じていたし、そして多分、私が彼女のことを根本的に救うことは出来ないだろうということを感じていて、何とも言えない気持ちになっていた。私にできることはただ今までと変わらず仲良くすることだけだよな~と思って努めてそうしようとしていたけど、先生とかに「〇〇さんと仲良くしてあげてね~」といかにも不登校の子のケア的な感じで言われるたびに、そんなことずっと昔からとっくにしとるわ!と白けた気持ちになった。
彼女は結局高二高三と結局ほとんど学校に来られなかった。私はアホなりに頑張って何とか大学に合格したけど、彼女はそんな調子だったから、何とか卒業はできたけど当然現役で受験するのは無理で浪人することになって、春休みに会ったときに予備校に通うことにしたと言っていた。大学に入ってからは私も忙しかったし、彼女も親と一緒にいるのが限界で一人暮らしを始めたりした関係で、初めて半年くらい会わない期間があった。その半年の間に、私は女子校を出て男という存在に実に小学校ぶりに接触し、この世界には男と女がいてそうやって社会が成り立っていることを久方ぶりに思い出した。何なら初めての彼氏まで出来た。
そんなある日、サークルの部室でスマブラでもみんなでやろっか~ってなったときに「ゲームとかやったことある?」って何気なく男の子に聞かれて、その瞬間、「ああ、「男の子」と「女の子」っていう、こういう感じの雰囲気、あったな」という感覚が自分の中に鮮烈に蘇ってくるのを感じた。私は小学校の頃からゲームが大好きで結構いろいろなソフトを遊んでいたけど、女の子でゲームが好きな子は小学校のクラスに一人もいなかった。男の子が新作ゲームの話で盛り上がって「今日俺んちで一緒にやろうぜ!」って言ってるのを聞いて、混ぜて欲しいなあって思っていたけど、何故か言えなかった。そういう小さいころほのかに感じていた違和感とさみしさが心の中にバーッと思い出されてきた。小学生までの私はずっと一人でゲームしていてすごくさみしかったし、一緒に気兼ねなくゲームしてくれる友達がいればいいのにな~ってずっと思っていた。だから、男だからとか女だからとか考えずにとりあえず一緒にゲーセンに通って、アホほどマジアカやれたのが、あんなに楽しかったんだなあってことがようやくしっくりきたのだった。
夏の終わりころ、「引っ越し終わったから会おうよ」って連絡が来て、家に遊びに行って半年ぶりに会った。一人暮らし始めたてだという部屋はめちゃくちゃ殺風景で、唯一あるデカめな本棚に河合塾とか駿台のテキストに混ざって横光三国志とかジョジョとかいろいろな漫画がたくさん詰まっていた。プレステがない事にちょっとがっかりしたが、「浪人してるので親に止められた」って言われてまあそりゃそうかって納得した。けれど、親に干渉されない空間で前よりだいぶ生き生きしているようで安心し、それからちょくちょくまた一緒に遊ぶようになった。
最近はよくそういう話もするけれど、どういうタイミングで性同一性障害とか、FtMとか、そういう話を彼から聞くようになったかを私は何故かはっきり覚えていない。大学生になってからだというのは覚えているが、はっきりとしたカムアウト的なことを受けたのがいつだったか、記憶があいまいなのである。もしかしたらそういうはっきりしたカムアウトも無くて、「男なんだよね~」「そっか、まあだろうね~」みたいな感じで、ダラダラ喋ってるときにノリで言われたのかもしれない。どのみち、私は大学に入って自分の中で「男」という概念を思い出した時点で、ああ、彼女はやっぱり完全に「男」だったなという確信を持っていた。肉体の上での性などどうでもよく、長年一緒にいて相手のことを知りつくした結果、彼女が「女」では絶対にないということが理性を超え出でて感覚レベルでしっくりくるものがあったのである。性別というものは全くもって不思議なものだなあと思う。とにかく、大学生になってからは私の中では彼女だったあいつは完全に「彼」になった。もっとも、私は中学生のころからきっと、もともと彼のことを特別に彼「女」とも思っていなかったけれど。
けれど、「彼」として彼と一緒に過ごすようになってから、私は何回か彼のことを配慮のない言葉で傷つけてしまったことがある。例えば、「久々にプールでも一緒に行かない?」って何気なく誘ったとき。中高のときは家も近かったし、ゲームの合間にたまに区民プールに一緒に行って泳いだりしていたのだ。彼は泳ぎがとてもうまかった。けど彼は「水着が着られないから行けないよ。もうずっとプール行ってないな。」って、ちょっと悲しそうな顔をして答えた。私は、ああそうか、まだ一緒の更衣室で着替えていたあの時も、彼はずっと気まずい思いを抱えて過ごしていたんだなあと思って、そういうことにひっそりと苦しみながら誰にも言わずにずっと耐えていたことを思い、ものすごくつらい気持ちになると同時に、無神経に誘ってしまって申し訳なく思った。あとは、彼が中高の共通の友人の結婚式に出るのを断ったと聞いて、行けばいいのに!って言ってしまったとき。なんで行かないのって聞いたら、まだオペしていないから男物のスーツを着て行って浮きたくないし、何より「女子校時代の友人」って言われるのがつらいって言われて、ああそうかごめん…と思った。私の結婚式はドレスコード何でもOKで、「昔からの超マブダチ」みたいな感じでぼんやり紹介するから来てよって言ったら、それは行くわと言ってくれてうれしかった。
とにかく女として見られることがつらいので、彼は大学生になってからは名前の漢字も男の子っぽい名前に名乗り変えて(予備校で事情を説明して対応してもらったらしい)、高校を出てからは基本的に男として過ごしていた。だから、予備校で知り合った友人に私を紹介してくれたときも「高校の友達だとだけ言っといて!どこの学校か聞かれたら適当にごまかすから」と私に言った。何でわざわざぼかすの?って聞いたら、女子校出身だってバレたくないから、ごめん!って言われて、なるほどそうか…と思い、私はよく分からない共学出身の人としてその彼の友人とよく遊ぶようになった(ちなみにその人はすごく理解のあるいい人だったので、最終的には彼がFtMで女子校出身ということもきちんとカムアウトしてすっきり過ごせるようになった)。
とにかく、彼と友人として共に過ごしていく中で、私は世の中がいかにトランスジェンダーに対して無関心で配慮が無いかということを、図らずも身に染みて思い知ることが出来た。私は元々ジェンダーに対してあまり意識が高くなかったけど、彼は大学に無事合格してからはそういうジェンダーにまつわる問題に取り組むサークルに入って、この社会が抱える色々な、特にトランスジェンダーに関する問題について、私に色々と教えてくれた。「病院で保険証出してあれ?みたいになるときマジ困るんだよね~ここばっかりは女っていうよりしょうがないけどでもやっぱ嫌なんだよね~」みたいな、彼の身近な問題から分かりやすく説明してくれて全然押しつけがましくないのが、彼らしくて良いなあとよく思う。
つい最近、彼が昔の話になったときに、「一度だけ学校の先生に『自分は男なんだ』と相談したけど、その時『言ってる意味が分からない』と言われて否定されてすごくつらかった。それから中高の時にはそういうことを言えなくなってしまった。けど、お前に自分が男なんだってことを言ったとき、『やっぱそっか、私にとって〇〇は〇〇で男でも女でも変わらないけど、今度から男って思っとくわ!』とあっさり言われたのが、すごく気楽で救われた。自分の性別について否定されるのはつらいけど、逆に気を遣われすぎるのもつらいから。」と彼に言われた。私はマジで思ったことをそのまま言っただけで意識してそう言ったわけではなかったけど、そう言ってもらえたのはすごくうれしかった。これからもずっと、大切な友人として、過ごせたらいいなあと思っているし、彼を取り巻くあらゆる不利益が一刻も早くなくなるよう祈り、自分ができることをやっていきたいと思っている。
男性が処女を卒業する体験記は思いのほか需要が高いようだ。そこで自分もその体験を記し衆目にさらしてみたい。
かなり昔のことを思い出してしたためるので、脚色や記憶違いがあるかもしれないが悪しからず。
「反社会的なゲームばかりしていると反社会的な欲望を持つようになる」
男の娘ジャンルのエロ作品にあふれた現在において、女装に興味を持ってしまった人間が実際に女装に走るのは自明の理である。
普段は昼食を手作りのおにぎりと水筒の水で済ますようなケチな自分が、ウィッグや衣装や化粧品合わせて数万も使ってしまったのだから、女装したいという欲望は相当なものだったのだろう。
コスローというハンドルネームを名乗り自撮り画像をあげては反応が来るという環境に「女装エロ同人みたいなことって現実だったんだな」といい気になりながらもどこか物足りない気持ちになっていた。
「よし、処女を捨てよう」
その物足りなさを埋めるために、この結論が出るのはすぐだった。
ネットで出会った知らない人と一対一で会うことには恐怖心があった自分は、定期的にパーティーを開催しレポートも出している主催者のA子という女装さんにDMを送ることにした。
すると、「ちょうど新宿で近日に空いてる回があるけど参加する?」とお誘い。二つ返事で参加表明する。
うわの空でその日までを過ごし、当日。早番をパパっと済ませて自宅で荷物とって電車へ。車窓から湯河原の海を眺め、小田原で夕食をとる。
広い駅舎に大提灯、複数路線が止まるターミナルは都会に来た気分になるが、駅を出てすぐの北条早雲像や小田原城などの史跡が歴史を感じさせる、過去と未来が奇妙に混在する町という印象があった。
そこから小田急線へ、携帯ゲームで遊ぶもどこか心が浮つく。あ、見逃し三振した。
数十ある出口。
延々と続く地下道。
いつまでたっても外に出られない。
そんな環境にあって勝手知ったるようにすたすたと歩いていく人、人、人……。
やっとのことで外に出たらビルを覆わんほどの巨大な電飾パネル。
小田原程度で都会を感じていた自分にとって、新宿という町は未来だった。さしずめ、小田急線はタイムマシンといったところか。
それでも間隔的に置いてくれてある地図付き看板で現在位置を確認しながら目的の場所へ向かう。高層ビルも鳴りを潜め、民家が目立ち始める。
そして指定された住所と特徴の建物にたどり着いた。気づけば十時になろうかという時刻だ。
(ここが会場……)
一呼吸おいてチャイムを鳴らすと、男性が扉を開く。短く刈った頭とやや吊り上がった目、ランニングシャツから除く二の腕はたくましく、スポーツをやっていたことをうかがわせるアラサー男性だった。
「ああ、聞いてます。どうぞ」
そう言って招き入れてくれた中は、客間のようにソファーやテーブルが置かれており、酒やつまみが置かれていて二人の女性と二人の男性がAVを見ながら歓談していた。最も女性二人とも男性なのだろうが。
奥にも一室あり、引き戸は明け広げられているが、電気がついていないせいで遠くからでは様子がわからない。近づいてみると、深夜通販で見るようなアウトドア用のベッドの大きいサイズが置かれていた。
そして、その上では。
主催のA子さんが、抱かれていた。
彼女がSNSにあげる画像から、A子さんに抱いていた印象は、「昭和末期の美女」といったものだった。
ややウェーブがかかったセミロングの髪、長身でスリムな体格、切れ長の目に青基調の暗めのアイシャドウ、ビビッドレッドの口紅。網タイツで覆われた脚。
古本の山からふと見つけてしまったポルノ雑誌のモデルのような、目を離さなくてはならないと思いながらも見続けていたい、そんな魅力のある方だった。
いま身にまとっている黒のネグリジェもA子さんの魅力を引き立てる。
そんなA子さんが、エロ同人から飛び出てきたような太ったおじさんに正常位で疲れ、嬌声をあげていた。
邪魔をしては悪いと思いそそくさとその場を立ち去り、手前の部屋へ。戸惑いを紛らわすために用意してくれていた飲み物を口にする。
出迎えてくれた男性に尋ねられ、うなづく。
ほかにも設備の説明を受け、礼を告げてシャワーへ向かう。長距離を移動してきて汗もかいていたので、温かくなるまで時間がかかるシャワーは心地よかった。
身体の水気を拭き、どうせすぐ女装するからと思って下着だけ身に着けてメイクルームへ向かう。
下着を女装用のもの、百円均一で買った黒のスポーツブラと白いショーツ、黒のニーハイソックスに変え、ショートのウィッグをつける。
衣装は黒のチャイナドレス。肩から胸にかけてのボタンとサイドにファスナーとがあるので頭からすっぽり着れて、腰からストンと脱げるので重宝している。
この時点で、心は女性になる……といっても男性にとって都合のいい、性欲を喜んで受け入れてくれるような現実にはまずいない女性だが。
顔にファンデを塗り、頬にチークをさし、アイシャドウで目を作り、唇を口紅で完成。
やはり、見慣れた自分の顔が男性から女性のものへと変化していく様を眺めるのは楽しい。
これで客間に出ていき、もう一度全身が移る姿見で確認する……と、後ろから出迎えてくれたアラサー男性が近づいてきて、
「かわいくなったね」
と両肩に手を置いてきた。いきなり触れられたことに不快感はなく、むしろ女性としての価値を認められたことに喜びを感じていた。
「こういう会ってよく来るの?」
「いえ、初めてです」
「じゃあ処女なんだ」
「……はい」
「……お願いします」
出迎えてくれた男性は、僕が着ているチャイナドレスの襟から手を入れて直接肩や乳首を触ったり、裾のスリットからおしりを揉んだりしながら尋ねてくる。
「横になれると行こうか」
しばらく僕の身体を堪能したアラサー男性は、手を引いて奥の部屋へ招き入れた。まだA子さんとおじさんはまぐわったままでいる。
アラサー男性はベッドの端に腰かけ、はいていたジーパンを脱いでから、僕をひざまずかせた。
まずはパンツ越しに触ってほしいのかな、と忖度した僕。そうしてみると、ぶるぶると弾力のある、半立ちのモノの感触があった。
自分ので触りなれているはずなのに、こうして初めて他人のものに触れてみると、なかなか奇妙な感触だ。これは何に近い触り心地なんだろう。
ぶつけられてもいたくない子供用のゴム製ボール……より中身が詰まってるかな? うん、海綿体が詰まってるね。
「楽しそうだね」
そんなことを考えていたら上から声をかけられた。
「そろそろ舐めてよ」
そう言って彼はモノをあらわにする。なかなかに立派なモノだ。
真正面からモノを見るのは初めてだな、自分のは上から見るし、エロ動画だと下から見るし、奇麗に剥けていて丸々と張りのあるカリは木に茂った梅の実を思わせる。
などと心の中でイチモツ評を下しながら舌先や唇で触れてみる、結構弾力があって跳ね返してくる。しばらくその感触を楽しんでいると、唇で押しても沈んでいかないほど固くなって、カリを上に向かせようという力が働いてきた。
フクロの部分も舌を這わせてみると確かにタマがあることがわかる。当たり前か、とペロペロしながらおかしく思った。
「初めてでそんなに舐められるんだ、どこで覚えたの?」
「独学です」
「もうすごくうまいけど、飴をなめるような感じじゃなくて、麺をすするようにしてみてくれる? 歯には当たらないようにね」
試したことのない難しい注文だが、なぜか何となく勝手はわかった。ずるずると竿をすする。自分がこんな下品な音を立てている事実に興奮した。
「いい感じいい感じ。今度は交互にやってみて」
まるでフェラチオ教室のインストラクターのような指示に従ってしばらく楽しんでいると
「混ざっていい?」
と背後からの声。振り返ると客間にいた別のアラフィフぐらいの男性がしゃがんで僕の顔を眺めていた。
いわゆるこれは前から後ろからの3Pというやつか。あこがれてはいたが初体験でこれは過激すぎじゃないのか、しかしこの機会を逃したらいつできるかわからない、いや一生できないかもしれない……
などと迷っていると、アラフィフ男性がぼくの腰を両手でつかんできた。そしてそのまま膝立ちでお尻を突き出した姿勢にされる僕の上半身はアラサー男性の下半身に体重を預ける格好だ。
そのまま後ろの男性はチャイナドレスの裾をめくりあげて僕の尻肉をわしづかみにした。
そのままパンツもずらして後ろの穴がさらけ出されてしまう。そして、何か冷たいゲル状のものが注ぎ込まれた。続いて今度はぬるくて硬いもの。
これは指だ、と理解したのは何周もぐりぐりかき回す動きを感じた時だった。
体内での遠慮ない動きに思わず声を上げてしまう。同時に、自分の後ろの穴が、入ってきた指をくわえこむかのように締まる動き。
「おお、いい締まりじゃん」
後ろの男性が期待を込めた声をかけてくる。
「そろそろ本番準備しようか」
「初めてでトラウマになっちゃうと悪いから、言いたいことがあったら言ってね」
「……じゃあ汚したくないからチャイナドレス脱いでいいですか」
「あ、気づかなくてごめんね」
行為への持っていき方はやや強引だったが、細かい点に気の回る紳士方だったようだ。ますます心がメスになってしまう。そのままストンとチャイナを脱ぎ下着姿になる。
着ていた下着は百円均一のもので、なんとなく誉め言葉をもったいなく感じた。
そしてベッドの上でうつぶせになると腰を浮かすように枕が差し込まれる。
ちょうど、相変わらずはめられ続けているA子さんの顔が真横に見える位置だった。
「こんばんは、コスローさん、でしたっけ?」
息を弾ませながら尋ねてくるA子さん。そういえば挨拶もまだだった。
「はじめまして、こんなタイミングになっちゃって、すみません」
これから処女を卒業しようとしているタイミングで初対面の挨拶を交わす。まさに「こんなタイミング」だろう。
「いえいえ、主催なのに自分で楽しんでてごめんね。いきなりエッチしてて驚いた?」
「ええ、実際に見るのも初めてなんでさすがにちょっと驚きました」
「でも、楽しんでもらえてるようでよかった」
「はい、やっぱり、女として扱われるのって、なんだかうれしいですね」
ガールズトークを始める僕とA子さん。方や本番真っ最中で、方や本番前にほぐしているところだ。……あっ、指が二本になったけど、僕の後ろの穴、すんなり受け入れてる。でも三本だと痛い。
そして男性がいったん離れて何かに強く息を吹きかけたような仕草をした後(後で知ったことだがゴムが破けないようにしているらしい。ここらへんも手馴れている)ついに、穴にあたる気配が指ではなくモノに変わる。穴を穿とうとするが、何度か尻肉の谷間を滑る。
頼まれた通りにすると、床オナのように自分のモノに自重がかかってしまう。完全にたっているので、暴発しないか心配になる。
「ちょっとくっつくよ」
そう言って、背中に男性の体温と体重を感じ、一寸おいて自分の後ろの穴が男性のモノを飲み込んだ感覚。ついに処女を卒業してしまった。あれ、どっちの男性がさせてくれたんだろう。まあどっちでもいいか。
隣でA子さんが祝福をしてくれた。こちらに向かって伸ばされた手を握る。正常位ではめられてるA子さんと、バックで掘られている僕が、がっちりとシェイクハンド。
自分の中で男のモノがうごめいている。出そうとしていないのに喘ぎ声がでてしまう。声帯ごと侵されているような感覚だった。
しばらくそのまま続けた後、ふいに引き抜かれていく感触、あれ、もうおしまいなの? と思っていると
「正常位でやろっか」
と腰に手を回しされ半回転するよう促され、仰向けになる。そこで初めて、相手が途中から入ってきたアラフィフ男性だということに気づいた。そのまま腿を支えられて腰を浮かされる姿勢になって、再び中に入ってくる。
「顔もかわいいね」
頬を撫でられたり、胸部の肉を集めるように両掌でわしづかみにされたり、腰骨をがっつりつかまれたまま前後されたりプレイは激しさを増していく。正常位になるまえに一旦離したA子さんの手も、知らず知らずのうちに握りなおしてしまっていた。
そういうと男性は、僕のA子さんとつないでいないほうの手を、僕のモノのところに導いた。いわれるとおりに数回しごくと、すぐにせりあがってくる射精欲。
はめられながらも完全に立っていた僕のモノ。そのままイクと、自分にぶっかけることになってしまうが、もはや手を止めることはできなかった。
僕に向けられた鈴口から勢いよく精液が飛び出し、腹に、胸に、口に飛び散っていく。ああ、ブラにもかかちゃったかな、まあいいか、百円だし、気持ちよかったし。
後ろの穴は、男性のモノをくわえたままキュウキュウと何度も開いて閉じてを繰り返す。
アラフィフ男性は満足そうに、僕を見下ろしながら言うのだった。
続くかな?
だからと言ってお金を貸すとかは一切していないが、彼女のお金の管理は目に余る所があったので一緒に家計簿のアプリを使ってお互いに貯金を頑張ろう!と誘い、最近やっと今月の残高というものを気にしてくれるようになった。
彼女はズボラな所があるので、今まで服とか髪型とかも一切気にしたことがなく母親頼りだったらしい。
デートも服装はダボダボのジーパンに大きなドクロがかかれた蛍光色のパーカーとかだった。
付き合い始めて最初の誕生日に大学生っぽい服をプレゼントしてからは気にするようになったようで古着屋で自分で服を選ぶようになった。
共通の友人にはずっとなんでこんな中学生みたいな娘と付き合っているかわからないと言われていたが、最近はお似合いになったねと言ってくれる。
俺としては今では自慢の彼女なのだが、どうしてもコミケに行くことだけが許せない。
お金がないからと俺とのデートは近場にして済ますのに、コミケには行く。
年末年始、俺と過ごしてくれたことはないのにコミケには行って友人たちと年末年始を過ごす。
俺と出かける日の早起きはなかなかできないのに、コミケの日はできる。
最初は年2回しかないイベントだし趣味の邪魔はしたくないからと考えないようにしていたが、俺はそんなもんなのか…と自覚してからコミケというものがとても嫌になった。
こんなのただのワガママだとはわかっているけど、実家に帰るわけでもないんだからたまには年末一緒にいたい。一緒にガキ使みたい。
普段そんな遠出してるわけじゃないけどデート近場にしてコミケに行くくらいなら、コミケで大量に同人誌買ってくるくらいなら、俺にお土産のひとつでも買ってきてくれたらいいのに。
俺もオタクだからコミケに行きたい気持ちはわかるけど毎回俺にいつからいつまでコミケ行くからごめんねと謝る。
俺が嫌なのわかってるならたまには一緒にいてくれよ。
絶対行くくせに。何があっても何を言っても行くくせに。
昨日今年もコミケ行く支度しなきゃとか行っててまたこんなことを思ってしまった。
こういう妬みを言う自分が嫌になるよなぁ…
だからと言ってお金を貸すとかは一切していないが、彼のお金の管理は目に余る所があったので一緒に家計簿のアプリを使ってお互いに貯金を頑張ろう!と誘い、最近やっと今月の残高というものを気にしてくれるようになった。
彼はズボラな所があるので、今まで服とか髪型とかも一切気にしたことがなく母親頼りだったらしい。
デートも服装はダボダボのジーパンに大きなドクロがかかれた蛍光色のパーカーとかだった。
付き合い始めて最初の誕生日に大学生っぽい服をプレゼントしてからは気にするようになったようで古着屋で自分で服を選ぶようになった。
共通の友人にはずっとなんでこんな中学生みたいなやつと付き合っているかわからないと言われていたが、最近はお似合いになったねと言ってくれる。
私としては今では自慢の彼氏なのだが、どうしてもコミケに行くことだけが許せない。
お金がないからと私とのデートは近場にして済ますのに、コミケには行く。
年末年始、私と過ごしてくれたことはないのにコミケには行って友人たちと年末年始を過ごす。
私と出かける日の早起きはなかなかできないのに、コミケの日はできる。
最初は年2回しかないイベントだし趣味の邪魔はしたくないからと考えないようにしていたが、私はそんなもんなのか…と自覚してからコミケというものがとても嫌になった。
こんなのただのワガママだとはわかっているけど、実家に帰るわけでもないんだからたまには年末一緒にいたい。一緒にガキ使みたい。
普段そんな遠出してるわけじゃないけどデート近場にしてコミケに行くくらいなら、コミケで大量に同人誌買ってくるくらいなら、私にお土産のひとつでも買ってきてくれたらいいのに。
私もオタクだからコミケに行きたい気持ちはわかるけど毎回私にいつからいつまでコミケ行くからごめんねと謝る。
私が嫌なのわかってるならたまには一緒にいてよ。
絶対行くくせに。何があっても何を言っても行くくせに。
昨日今年もコミケ行く支度しなきゃとか行っててまたこんなことを思ってしまった。
こういう妬みを言う自分が嫌になるよなぁ…
※追記
タイトルが悪いとのご指摘を頂きまして変えました。
怒りと虚しさで書きなぐったので冷静になってから書けばよかったなと思います。すみません。
彼氏にはコミケに行くなとは言いませんが待遇を改善しろと要求します。
吐き出すところが普段ないのでここでは悪いことばかり書いていますが、普段はとてもいい人なんだよ。
家事とか嫌がらずにやってくれるし。
いい所も一緒に書いておけばよかったな。
※また追記
誰か話を聞いてくれー!程度で書いたものがたくさんの人に読んでもらえてかなりスッキリしました。
読んでくれた人ありがとう。
少し気になったのだけど、別のジャンルでも好きな物を追いかけているっていうの、オタクに含まれないの?
私は女性向けジャンルが好きだけど、彼氏は別のジャンルが好き、みたいなの。
本文とかけ離れた内容で追記して申し訳ないのだけど、私自分がオタクだと思っていたのでオタクじゃないみたいでびっくりです……
一緒に行く行かないは趣向がとかコメントいただきましたがそこら辺はお互いに割とオープンです。
私も性癖語るし、彼も語るし、みたいな。
だから一緒に行っても拗れたりとかはないだろうけど、友達と楽しくしてるものを無理やり私にシフトチェンジ!なんて最低じゃない?
私は皆さんの仰る通り、私のことを何より大事にしろ!とワガママを声を大にして言っているのでまあまあクソだと思います。
だけど、基本的に私も趣味を楽しみたい人間なので趣味をやめろ!とは言いたくないんです。
説得力ないだろうけど。
私だって都内のイベントに行ってたりするし、私にいいよ行っておいでと言ってくれた分、私もいいよ行っておいでと返したい気持ちはもちろんあるんだよ。
だけど、毎年、毎回、この時期が来るとモヤモヤして嫌になってしまうってだけで。
なんだかんだ彼毎回楽しそうにコミケに向かうし、無理やり押さえつけました!とかはしてないしするつもりもないよ。
またちょっと熱くなった状態で追記したのでゴチャゴチャ変な事言ってしまった気がしますが、趣味は邪魔したくないのが私の意見です。
「俺の命令に従え!!すべてのユミルの民から生殖能力を奪えと言っているんだ!!今すぐやれ!!ユミル!!」
ジークは叫んだ。
「俺は王家の血を引く者だ!!」
ジークが最後に目にしたのは、涙する始祖ユミルと、それを支えるエレンだった。次の瞬間、すべてが暗転した。
いかなる原理によるものか。宇宙は真空の量子揺らぎからインフレーションにより生じたものだと言う。ある世界線の内部を往来するうち、量子的に絡みあう複数の世界線が混線した。そして、ジークは他の世界線へと転落した…
◇
店舗と住居を兼ねる北沢精肉店の二階で、はぐみの兄は目を覚ました。
はぐみの兄はボリボリと頭を掻き、寝惚け眼で放心した。朝日がその横顔を照らしている。大学の講義もなく、朝の身支度をする必要がなかった。
しばらくして、はぐみの兄は股間をまさぐり、やがて絶叫した。
「た、勃たなくなってるーッ!」
「《うるさいな…》」
マーレ語で言ったが、はぐみの兄には通じなかった。
(《ここは…ヒィズル国か?俺は始祖ユミルといたはずだが、どうしてここにいるんだ?あれからどうなったんだ?ユミルの民から生殖能力を奪うことはできたのか?》)
「うわーッ!裸にジーパンの髭のオッサンが、俺の部屋にーッ!」
地上から、商店街を走る自転車のチリンチリンというベルの音が聞こえていた。
◇
「あたしがもう一人!?どういうことだ!?しかもなんか胸がデケェし!」
「うるせー!胸のことは言うんじゃねー!」
「うわー、有咲が二人!これで次の定期試験は楽勝だね!」
「はァ…もう一人の私、声が大きくて苦手かも」
二人の香澄が声を出すと、二人の有咲はさっとそれぞれの香澄の背後に回った。異なる香澄とはいえ、対人恐怖症は拭えないらしい。
「これがもう一人の自分っスか。正直、信じたくないっス…」
一人のたえの泰然とした様子に、もう一人のたえは肩を落とした。
「いったい何が起きたんだろうね。うち、すこし怖いかも。あ、関西弁が出ちゃった!」
りみがわざとらしく怖がる。が、混乱の最中にあって誰も反応しなかった。
「うわー。ポピパはまた大変なことになってるね」
流星堂の門内を覗いたリサが大げさに言う。おどけた態度と裏腹に、表情に疲労が滲んでいた。
胸が大きいほうの有咲が尋ねる。もう一人の有咲はリサと面識がないため、対人恐怖症を発揮しオドオドとしていた。
「アタシの弟ってことみたい。気づいたらいたんだ。どうにも、ポピパでも似たようなことが起きているみたいだね」
「でもリサさん、いくらガキとはいえ、知らない異性が家にいるのはキツくないですか?」
リサはすばやく片目で瞬きした。
「え?《年下の少年に性的な目で見られて気持ち悪いけど、それを口にして傷つけるほどでもないし、気付かないフリをしている》?リサさんすげー!一瞬のアイコンタクトでこれだけの情報を伝えてきた!」
有咲は感嘆した。一方、リサの弟はリサの本音を暴露されてショックを受けていた。
「でも、異常は人が増えたり現れたりしていることだけじゃないみたいよ」
「あッ、紗夜さん!助けてください!」
「待ってください、紗夜さん!助けるなら私を!」
日菜の両脇につぐみが一人ずつ抱えられていた。
「は、羽沢さんが二人…」
「アハハ。面白いよね。こっちのつぐちゃんはおっぱいがちょっと大きくてー、こっちのつぐちゃんはまっ平らなんだ」
「また人が増えた…それで白鷺先輩、他の異常ってなんですか」
「それはオメデタ…じゃないですよね。ピルを飲んだりとかしたんですか?」
「そうね。昨日までは普通に生理は来てたのよ。それで、この異常でしょう。気になってスタッフさんたちや知人に尋ねてみたら、やはり急に生理がとまった人がいたのよ。というより、生理という現象がなくなったというほうが自然ね。個人的にはありがたいけれど…」
「花音たちにも同じような異常が起きているみたいなの。ここに呼ぶわね」
◇
「見て見て。この人、はぐみのお姉ちゃんなんだ。はぐみ、ずっとお姉ちゃんがほしかったから嬉しい!」
紗夜は口元に手を当てた。
「つまり、今現在わかる異常はこのようになるでしょうか。第一に、異なる可能性の同一人物が同時に存在している。第二に、存在しないはずの兄弟姉妹が存在している。第三に、広い範囲で人々の生殖能力が停止している」
「第二の異常が重要だと思うな。もし第二の異常が第一の異常と同じ原因なら、第三の異常は独立した問題ってことになるもん。ただ、第二の異常が第一と第三、それぞれの異常と同じ原因のものが混ざってるってこともありえるけどねー」
日菜が紗夜の分析をすばやく補足した。
「でも本当、どうしたらいいだろうねー。もう一人の私に学校に行ってもらって、私たちはバンドの練習しよっか。あ、でもさーやはもう一人のさーやが夜学らしいから、どのみち二人とも学校に行かなきゃ!」
「うー。やっぱり、この私は苦手だ…」
暗いほうの香澄がため息をつく。
そのとき、怒声が聞こえた。
「待てー!モカ!」
一同が路上に出ると、上半身が裸でジーパンを履いた髭男が走ってきた。その後ろをモカが追っていて、時折ふり返りつつ、石を投げている。
大学生らしい青年と、Afterglowのメンバーが二人を追っていた。
「あッ、はぐみ」
「兄ちゃん!」
一同は髭男を見た。
モカが鬼気迫る表情で叫ぶ。
「よくわからないけど、あの男、友希那のお父さんと同じ雰囲気がする!自堕落で無責任無能力だけど、ときどき妙な行動力を発揮して周囲に大きな迷惑をかけるタイプだよ!」
友希那は表情に微妙なショックを浮かべた。
「はァはァ…ヒィズル国の言葉が通じて協力者を得ることができたのはいいが、そのために敵もできてしまったな。まあいい…どういうわけか、いまの俺は《始祖の巨人》の力を手にしているのだからな。舞台は変わったが、計画は続行する!このまま、この世界のすべての住民の生殖能力を剥奪する!」
「そんなこといいわけないでしょ!モカ、なんでそんな気持ち悪いオジさんに手助けするの!もうあたしの『ゼクシィ』貸さないよ!」
「そうだぞ、モカ!人間は守るべき家族をもって一人前だろうが!そして自分を産んで育ててくれた親と町、国に感謝だ!ソイヤぁ!」
ひまりと巴が問詰する。
「ごめーん。でも、モカちゃんもう決めたから。あたしたちが最後の人類になるの。それで、これまでのすべての人類の屍の上に、あたしと蘭だけが生きのこるんだ。それって素敵じゃない?」
蘭は甲高い声をあげた。
「はァ!?意味わかんないよ!なに言ってんの、モカ!?っていうか、気持ち悪いよ…」
「蘭にはわからないだろうね。けど、あたし、もう蘭の背中を追いかけるのは疲れちゃったよ…」
微笑するモカの目は、涙に濡れて見えた。
「あたしたちはみんな、生まれてこなければ幸せだったんだよ。音楽はコンプレックスからはじまる。ここにいるみんなも、生まれてこなければ良かったって思ったことが絶対あるよね!?それが正解なんだよ!もう、そんな過ちをくり返しちゃいけない。全部ここで終わらせるんだ」
千聖が輪のなかに踏みだした。麻弥はハッとした。思索的で感受性の高い麻弥には、千聖がモカの言葉に共感したことがわかっていた。
千聖はポツリと言った。
「私の人生に、いいことはほとんどなかったわ」全員が千聖に注視する。「思いだすことのできる最初の記憶は、母に子役として振舞うことを無理強いされたときのものよ。私は母に褒めてもらいたくて、必死に努力したわ。けど、母が私を肯定してくれることはなかった…努力の過程だけが残って、私は自尊心ばかり高い、空っぽな人間になった。それが向上心という形で、攻撃的にあらわれてしまうこともあったわ。パスパレのみんなと知りあって、ようやくそんな自分を変えることができた。けど、たしかに生まれてこないほうが良かったと言われれば、それを否定することはできないわ」
彩が目に涙を浮かべる。
「けれど、たしかに言えるのは、自分の人生が悪かったという理由で、他人の生殖能力を奪うような自分は、生まれてきたことよりもなお悪いと言うことよ!」
千聖は啖呵を切った。
「千聖さん!」
Pastel*Palettesのメンバーが抱きつく。
「千聖さんの言うとおりです!モカさん、あなたは大和撫子の風上にもおけません!子孫繁栄、富国強兵。ブシドー!天誅です!」
「あんたたち、こっち!」
胸が小さいほうの有咲が声をかける。門内を示され、モカとジークはすばやく駆けこんだ。二人が入ると、有咲は鍵をかけた。
「何やってんだ、お前ーッ!」
胸が大きいほうの有咲が怒鳴る。しかし、有咲は鍵を握りしめて離さなかった。
「ごめんね。でも、私、どうしても生まれてきたほうが良かったと思えない…!」
有咲はその場に座りこんだ。膝に顔をうずめ、しばらくすると嗚咽が聞こえてきた。
「有咲…」
暗いほうの香澄が呟く。有咲の苦しみを知っている香澄は、その言葉を軽々に否定できなかった。
そのとき、いくつかの弦の音が聞こえた。
うるさいほうの香澄がランダムスターを手に、歌を口ずさんでいた。
有咲が顔をあげる。香澄の歌は次第に勢いを強めていった。『Returns』。はじめに合唱に加わったのは、もう一人の香澄だった。有咲、二人のたえと、次々と合唱に加わった。
「あったかもしれない未来のことー、なかったかもしれない過去のことォー!自分の姿を鏡に映し、キミは誰なのと、問いかけてみたァー!」
やがて、Poppin’Partyの全員が合唱した。有咲は涙を拭い、門の鍵を開けた。
「《チッ、使えないヤツだ…》」
「俺の《安楽死計画》はまだ生まれてこない子供を対象にしたものだ。いま生きているものを犠牲にすることは避けたかったが、仕方ない…始末させてもらう!」
ジークは自分の腕を噛み千切った。一瞬であたり一面が蒸気と熱気に包まれた。
◇
「おいおい。人間が増えたり減ったりする怪奇現象が起きてるって言うから、取材に来てみりゃよォ…またこの姿になるとはな」
有咲は怖々と目を開いた。触手で全身が構成された巨人が有咲たち全員を蒸気と熱気から守っていた。
気付くと、ラフな服装の女性と、テレビカメラにハンチング帽の男性が傍らにいた。
「私は映像制作会社でADをしている市川と言います。こっちはカメラマンの田代です。えーと、あと、あの大きいのがディレクターの工藤です」
市川は苦々しそうな表情をした。
巨大化した工藤は、類人猿のように見える巨人をとり押さえていた。
「俺も業界にいて長いからよォ。てめェみたいなツラのヤツはよく知ってるぜ。おめェらみてェなヤツはよ、いろいろもっともらしい理屈を捏ねるけど、要は部屋に引きこもって一人で◯◯◯◯してるのがお似合いなんだよ!」
「う…」
「ハハハハ!わかっていないようだな。格闘戦で俺に勝とうが、なんの意味もないということが。俺は《始祖の巨人》の力を手にした。それは、この世界のすべての生物を操作できるということだ!はじめからお前らに勝目はないんだよ!もうお前らの体を直接、操作して全員、絶滅させてやる!」
その場の全員が硬直した。
「もし、いまの俺を倒せるとしたら、直接、因果律に介入できるヤツだけだ!ハハハハ!」
「呼んだか?」
空中に亀裂が走った。裂開したなかから、冴えない中年男性が出てきた。背中に制服姿の少女を乗せている。
「よッ、白石君。助けに来たで。おっと。いけない、田代君やったな」
「助太刀にきたでござる。ニンニン」
「りみ!」
「知っとるか?高圧鍋や圧力釜なんかは、威力の高い爆弾の材料になるんやで。つまり、炊飯器はええ爆弾の材料になるんや。ゆうても、炊飯器がなんなのかわからんやろうけどな」
「まさかうちの炊飯器をこんなことに使うとは思わんかったわ。まあええわ。みんなを助けられるんならな。御免」
「《や、やめろおおおお!》」
ジークはマーレ語で絶叫したが、その言葉を理解できるものはいなかった。
全身に火傷を負い、四肢の断裂したジークを中年男性は担ぎあげた。
「お前はアッチの世界に連れていくわ。案外、お前みたいなヤツにはアッチの世界のほうが居心地がええかもな」
ふたたび、りみと裂開のなかに飛びこむ。その間際に言った。「もろもろの因果律も俺が修復しとくから、まあ安心しといてな。じゃ、またな、白石君」
「江野さん…」
田代が呆然と呟く。しかし、その声を聞くものはもういなかった。
◇
「モカ…」
蘭は涙を流して放心するモカの肩を抱いた。しかし、モカがその声に応えることはなかった。
リサやはぐみは、つかの間の兄弟姉妹と別れを告げた。千聖は生理が復活して沈鬱な表情をしていた。
二人の有咲が対面する。胸の小さいほうの有咲が言った。
「いろいろ、迷惑をかけて悪かったな」
有咲たちは同時に笑った。
「いろいろあったけどさ、あたしはちがう可能性のあたしを見て、なんだかんだ、いまの自分が好きなんだってわかったよ。…ありがとな」
「お前はもう一人のあたしだ。すこしでも運命の歯車がズレてたら、あたしもお前みたいになっていたかもしんねー。いまのあたしのことも、すべて受けいれられるわけじゃねーし。だから、お前を助けられたなら良かったよ」
「お前も…サンキュ」
「うー。有咲がいなくなって寂しくなるよ」
「お前にはあたしがいるだろうが!」
この世界の有咲が叫ぶ。
「えッ、有咲…?」
「うるせー!いまのはなし!」
「有咲ー!」
香澄は有咲に抱きついた。そうしているうち、ちがう世界の住民たちはいなくなっていた。
「離せ!妊娠したらどうすんだ!」
「なに変なことを言ってるの、有咲ァ」
「あれ?本当だ。どうしてそう思ったんだ?」
(終)