はてなキーワード: 引き戸とは
元々が屋根下のスペースを使った物置なのでドアじゃ無くて引き戸なんや。
そんで、住宅の建具言うのは、ワイの家では中身がスカスカなんよ。だから改造は基本でけへん。
表面に木質のパネルを貼り、内側は蜂の巣状のダンボールが入ってる「ペーパーハニカム構造」ってのになっててな。端っこも薄い木を貼って化粧してるだけなんや。
だから素人が削ったり穴を開けたりといった改造はできんと思った方がええ。リスクが高い。上等な所は知らんけども。
これのおかげで、戸が軽くて動くし1人でも持ち上げられるから悪い事じゃないんやで。
将来的に1Fと2Fの間の天井と床に穴を開けて線を通そうかなと思うとるので、アイデアとしてはありが㌧だけどワイのところではやれそうにないわ。
あ、スポンジ隙間テープは買って貼った。
ドア横とリビングにあるけど、玄関にもう一つつければよかった。
玄関にいるときに電気をつけようとすると、ドア横のスイッチは玄関を上がったところから手が届かないから、リビングのドアを開けてスイッチを入れないといけない。
まれに一緒に消される時がある。
トイレの中につければよかった。
食洗機の音
リビングの隣の部屋で妻と娘が寝ている。
戸が引き戸なので、夜中に食洗機を動かすと音が気になるらしい。
ロールスクリーン
カーテン一式を頼んだときにカーテン屋から勧められて何も考えずに2面くらいロールスクリーンにしたけど、視線が気になるところだったので後日カーテンに作り直した。家全部でいくらのパックだったから安いロールスクリーンを勧められた気がする。
駐車場の目地
父と母と同居してた。最近、母が亡くなったので、今の家族は私の兄弟も合わせて四人である。
亡くなった後の諸々の手続きは終わったのだが、父が、ちょっとこれは……という行いをしてる。
母は、台所の隣にある自室で、よくテレビを見てた。今は何もない部屋だ。ガランとしてる。
ここ最近、台所でご飯を食べていると、父が何か思ったように、母の部屋の片引き戸を開けて中を確認するのだ。そういう癖がついてしまった。きっと、中に母がいるような気がしているのだろう……。
亡くなった母を思うのはわかる。俺だって心に穴が開いたような感じがする。でも、ずっとこの調子だとよくないだろう。なんとかやめさせた方がいいと思う。でも、どうやって父に声をかけたらいいんだろう。全然思い浮かばない。
新婚以来住んでた賃貸マンションが手狭になったから広めのURに引っ越した。リフォームされていてきれい。
結論:寒すぎる
寒そうだなぁとは思ってたから内窓付けるかなんて考えていたけれど、寒すぎて活動量も低下するし目の前の寒さを防ぐことに手一杯でそこまで頭も手も回らない。
引っ越して一ヶ月も経たないのに心の限界が来て何回も本気泣きしてしまった。
とにかく隙間風だらけ。
できることはやってる。
ドア下の隙間が2cmほどあるので全て隙間テープで埋めた。
玄関ドアの隙間は入居時の不具合を点検してくれる業者さんに言ってパッキン変えてもらった
北側の部屋の窓は業者さんに言っても古くてパッキンの在庫がないとのこと。外の光が入るほどの隙間があって寒い
北側の部屋が寒すぎるので窓にスタイロフォームをぴったり切り取って詰め込んだ
FIX窓は隙間風は無いものの氷のような冷たさ。お洒落なんてクソ喰らえ
ガスファンヒーターを買った
北側の部屋をガスファンヒーターで23度までしばらく暖めて、翌朝室温を測ったら8.5度だった
キッチンの換気扇から冷気が出ていることに気付いてカバーを開くと家の中のどこも換気扇を付けていないのにシロッコファンが回転していた
換気扇からの逆風を防ぐために台所換気扇は換気扇カバーを付けて緩和させた
そしたら電気スイッチの隙間から隙間風が入ってきてることに気づいた
二重窓を作るために昨日ポリカ中空板を注文した
家の中ではずっとレッグウォーマー&厚底スリッパ。時々ファンヒーター前で足を解凍させている
持ち家でもないのに何でこんな事金払ってしなきゃならないんだ、って思う。
北側の二部屋が寒すぎて結局全く利用できてないしそこに家賃が発生しているかと思うと辛い。
子連れの引越しってすごく大変でまたやるのかと思うとしんどすぎるし何より夫のやる気がない。
何をやっても付け焼き刃感が拭えず効果も薄く辛い。
大失敗だ。
こんな時間なのに夫がまだゲームしてる。寝たい。1LDKで寝室の薄い引き戸一枚隔てた向こうでボイチャしながらゲームされると流石にうるさい。
せめて、ボイチャをスピーカーで駄々流しにするな。ゲームの音量ももっと絞れ。
それに加えて夫は本来ロングスリーパーなんだから夜更かしもやめてほしい。
明日は朝起きてこなくてわたしが朝食作ってコーヒー入れたくらいにのっそり起きてきて無愛想にそれらを食うんだろ。なんなら、「このサンド、レタス入れない方がいいよ」とか苦情を言ってくるよな。そしてわたしがペットの水をかえ餌をやってるのを横目に無言でシャワーを浴びてくる気だろ。テレビに向けて独り言をボソボソ言いながらスーツを着たら、目も合わせずいってきますと出る気だろ。
うざい。愛想や愛嬌がないのを責めても仕方ないにしろ、夜更しやめてほしい。もう少しはマシになるだろ。
だから洗い物もすべてわたしがやったし明日のゴミ出しもわたしがまとめた。
もうさ、こいつを夫と思うの無理なんだけど。
いくらわたしがリモートワークと言っても、家事バランスが悪すぎるよ。
一回マジで料理以外の家事をボイコットしたことあるんだけど、3日もたつと流石に洗い場がカオスになったし、使える動画が無くなったので洗った。わたしが。
ということでもう夫を「頼れる配偶者、支えになりたい」とか思えないから、なんなら憎悪すら感じるから、明日もリモートワーク中に元彼を呼んでセックスします♡
愛する人でない男との行為は満足度が下がる点ももちろんあるのだが、スペックは夫よりいいところも多いので、それなりに楽しめる。
気さくにわたしを踏み躙ってくる夫に報復するには、意図的に裏切りを行うくらいしか、できることがない。
今は「まぁわたしが残業続きだったときは夫が家事してくれたしな」と何とか自分を納得させようとしてるけど「いやでもわたしだって夕飯終わったら家事放置してゲームしたいし朝寝坊したいのにそれはさせてくれない残業は仕方ないけどゲームはしなくてもいいだろ死ねよ」としか思えない。
はやく20代ちんぽに癒されたい。
これみて「妻をぞんざいに扱いたいけど自分より若いペニスにメロメロになられるのは嫌」と思った夫諸君は、せめて感謝の気持ちと謙虚な気持ちと俺は無責任にゲームに没頭する理性のないクズだという自覚を持って妻に接するように。愛嬌と愛想も忘れずに。明日はちょっといいワインと生ハムとケーキでも買って帰ってやれ。もしくはちょっといい店予約してご馳走してやれ。
最近話題になっていた男子小学生の盗撮のせいで、掘り返されてしまった最悪の記憶の供養。
小学生の時、気に入らないことがあると泣きわめく(しかも嘘泣き)男子がいたんだけど、異様に女子が好きで近寄りたがる奴だった。男子に相手にされないのもあったし、本人も男子より女子にくっつきたがっていた。
小学1年生とかでそんな感じで、当時あまり理解して無かったけど、とにかく気持ち悪いと思ってた。面食いなのも気持ち悪さ増してた。
そいつが不機嫌になったり、嘘泣きをし始めるともう手に追えなくて、あらん限りの大声で喚くわ女子に八つ当たりするわ、お気に入りに抱きついたり慰めてもらおうとするわ…先生もめんどくさいのか、あまり強く引き剥がしたり叱ったりしてくれなかったように思う。親も典型的なモンペで、「うちのムチュコタン」タイプの人だったからかもな。
あれは何年生の時だったか。
私の通ってた小学校には、プールに更衣室がなくて、授業の時は男女別の教室で着替えてた。
その日の前の授業か中休みかに、そいつがいつものごとく泣き喚いて、盛大に拗ねていた。
そしてあろうことか、「不機嫌です!」と言わんばかりの顔して、"女子が着替えてる真っ最中の教室"に入ってきた。
当然女子たちは「え???」って凍りつくし、どうしていいかわからなくて、時間が止まったみたいだった。
そいつは机に突っ伏してたけど、時々辺りを伺うふりして見回してた。
担任は、理由は覚えていないけど近くには居なかった。そもそもいつも見張りはしていなかった。そしてその後、女子の着替え中に侵入したことを怒られていた記憶が無い。
別の時。これは小学3年生の頃。
私は気が強い女子だったし太っていたので、面食いなそいつに基本的には嫌われていたのだけど。
発育のいい子どもだったので、その頃の私の胸は膨らみ始めていた。
でも基本的にTシャツ1枚とかで過ごしていた。暑がりだったし親が無頓着だったので、肌着を着てなかったんだよね。
ある日の休み時間。ブランコに乗っていた私の顔面に、ものすごい勢いでドッヂボールがぶつかった。
当然勢いよく鼻血が出て、服も真っ赤。泣きながら保健室にいって処置してもらった。
保健の先生(女性)は、血が乾いて落ちにくくなる前にと私の服を脱がせて水洗いしてくれたんだけど、私が着られるサイズの貸し出し用の服がない。
暑い時期だったのもあったからか、上半身裸の私を置いて先生は服を探しに出ていってしまった。
まだ鼻も痛いし、ボールが飛んできたショックも全然抜けてなくて、茫然自失。
ぐすぐす泣きながら待っていたんだけど、なぜか例の気持ち悪い男子が急に「大丈夫?」と言いながらやってきた。
明らかに私が裸でいることをわかって、見に来たのだ。
先生は裸の私に配慮して部屋のカーテンを締めてくれていたので、それで察したのかなんなのか。
それでもそいつは、正面に回り込もうとして来た。
普段なら言い返せるしやり返せるのに、痛みとショックで弱っているわたしには逃げることしかできなかった。
引き戸の開く音がしたので先生が帰ってきたのかと思ったら、当時の副担任(若い男性)が「大丈夫か」と言いながら入ってきた。
こいつ、他の先生方にはヘコヘコヘラヘラしているくせに、他の大人がいないところでは子どもに対して高圧的だったし、すぐに機嫌を悪くしてキレてきたりしてきたので、めちゃくちゃ嫌われていた。
そんな成人男性が、なぜか猫なで声で「心配したぞ」なんて言いに来ている。女児が上半身裸なのに、平然と部屋に入ってきたのである。
今思うと、保健の先生が服の在処を聞いて回ってくれてたんだろうな。それを悪用して、確実に先生がいない上に裸なのをわかって保健室に来たんだろう。
わたしの恐怖はマックス。余計に泣いてしゃべれないし、嫌がって必死に2人に背中を向けているのに、心配を盾に回り込もうとする2人。もう逃げ場がなくて、泣いて固まるしかできなかった。
ようやく保健の先生が帰ってきて、すぐに2人を追い出してくれた。普段は怖い先生だったんだけど、「大丈夫?」とすごく優しく心配してくれたのを覚えてる。
そして、「お母さんに言って、ブラを買ってもらいなさい」と言ってくれた。私は成長が早いから、もう着けた方がいいよって。
もしあの時既にブラを着けていたら。
下着姿だって絶対見られたくないけど、裸見られるよりマシだったなって今でも思うし、そう思ったから先生も勧めてくれたんだろうな。
ちなみに、副担任は後日『家庭の事情』で学期途中から来なくなった。私の件が関係していたのかはわからないけど。
嫌な思い出の供養なのでオチはない。
ただ、小学校低学年と言われる男子でもこういう事してくるし、男が基本的に信用できないって人がいるのはわかってほしい。
てかクソ同級生から芋づる式で思い出して書いたけど、あのクソ教師本っ当に気持ち悪いことしてきてたんだな。
2人とも、あらゆるバチが当たって不幸のどん底であれ。
1/4
夜中の1時に目がバキバキに覚めて、しばし悶々としてから無性に鶏皮を食いたくなった。コンビニのホットスナックも深夜は枯れてるし、といって冷食で妥協したくもなかった。おれは鶏皮のパリパリ感が好きだ。
もう今じゃなきゃいけない、どうしようもなく鶏皮の口だったんでGoogleマップを開いてみた。駅前のトリキが5時までやってるらしい。あと10分だけスマホポチポチしてダラダラしようとタイマーをつけて、30分くらい経ってから家を出た。
友達いない上に飲めないから居酒屋なんて入ることはなくて少し緊張したけれど、数グループの団体以外に会社員風の男や学生っぽい若者の一人客もまばらにいた。騒がしすぎないし、静かすぎる事もなくて程よい。
オーダーがタブレットなのがかまいたちの動画で学んだ鳥貴族の美点だ。今はどこもそうなんだろうか。なんだか口にするのが恥ずかしいような頼み方でも、機械越しならそれもやわらぐ。と思っていたら席に通されて一杯目の飲み物は口頭で聞かれた。見栄を張ってアルコールにするか、0.5秒の間に悩みまくってジンジャーエールにした。坊や、ここにミルクはないぜギャハハハみたいな西部劇の酒場の画が浮かんだ。
当初の目的を思えば鶏皮チップスに大量の鶏皮串だけ頼めば良かったのだけど、それも何だか気恥ずかしかった。夜中に陰気なガキが一人で来てソフトドリンクを頼む。どうせ変な客だろうし、これ以上人目を気にすることもない。そもそも店員だって一々気に留めないと思う。せいぜいアイツウケると2秒間の話題になって終わりだろう。それでも居酒屋エアプなりにバランスを考えて一応キャベツとか頼んでみる。おかわりする予定もないのに。
タレのモモや一度も食べたことのなかったぼんじりを適当に放り込んでフィニッシュ。鶏皮は材料の不足で一人5皿までとなっていて、なんだ10本までしか食えないのかと落胆した。が、他にも割と頼んでいたので様子見で3皿にしておいた。
早々に来たキャベツと鶏皮チップスをボリボリ食いながら注文履歴を見ると、8品で3000円弱くらいだった。安いと言いつつそんくらいはすんだなと思った。それともおれが食いすぎなのか。学生の夜食には贅沢だ。
鶏皮チップスは結構硬くて、風味もおれの思い描いていた鶏皮と何かニアピンですれ違うような感じがした。衣の味が強く、といって塩味は控えめで片栗粉?の主張が強めな気がした。まあでも控え目にやってくる鶏皮の味は確かに喜ばしかった。キャベツもゴマ油っぽい感じを想定していたら割とサッパリした感じだった。想像とのギャップに戸惑いつつ、これも悪くないなと思った。おかわりするなら特に。
話し相手もおらず、と言ってバクバク食い続けても一瞬で手持ち無沙汰になりそうだったので、ややポリシーに反するがスマホポチポチしながら食うことにした。
呟きもまばらなTLを何度も更新したり、頭に浮かんだ言葉を検索してはタブを閉じる。片手間に鶏皮チップスをセーブしつつキャベツを平らげ、焼き鳥が届いた頃にジンジャーエールが無くなりかけた。
二杯目をどうするかぼんじりを食いながら考える。なるほど、ぼんじりとは骨が混じっているのか。イヤ異物混入か?と不安になってスマホで調べる。そういものなのか。まあこれならももでいいかなという感じだった。勉強にはなった。安チェーンのぼんじりなんて脂っこいだけと耳にしたことがあったがそんな印象はさほどなかった。
あとはごく普通のタレももをごく普通に平らげ、残すは鶏皮だけだ。他のもので腹を満たし、最後に好物を残すことで好きなもので腹一杯になった感を出す。よくやる戦法だ。
さてドリンクをどうするか。6串の鶏皮(塩)を見て、不意にこれはアルコールなんじゃないかと思った。
唐揚げにビール、刺身に日本酒、焼き鳥だってアルコールだろう。現物を目前にして、借り物の感覚が肉薄してくる。
一杯目はソフトドリンクで、腹にモノも溜まってる。過去何度かの経験から、これはまだ大丈夫なパターンではないかと思った。
メニューを開いてみる。どれもアルコールの含有量が書いてある親切設計だ。メガジョッキに向かう好奇心を抑えて富美男のレモンサワーを選んだ。
レモンサワーの素のおまけでついてそうなタンブラーがすぐさま運ばれてくる。そして念願の鶏皮串を頬張る。
恐る恐るレモンサワーで流し込んでみる。妙にしっくりくる感じがした。
キンキンに冷えてるからだろうか。塩味で舌がやられているのだろうか。はたまた馴染んでいるのか。あのアルコールのツンとしたイヤな風味を感じない。口の中のアルコール感が不快感に到達する手前で喉に流れていく。ゴクッと飲み下せる。
これならイケるからと言われて99.99もほろよいもバドのシャンディガフも上善如水も飲んで騙されてきたけれど、こんな事は初めてかもしれない。
別にジュースでいいといえばそんな気もした。そっちの方が美味しく食べられるような気もした。
美味しさとはまた別に、ジュースよりもしっくり来る感じもした。
腹も膨れてきて、最後の一串をほぼ水まで薄まったレモンサワーの残滓で流し込む。3皿にしておいて良かった。
1時間経たないくらいだろうか。喋る訳でもなく、チビチビやる訳でもなく、一人でただ食べるだけだと早い。寂しさはなくて、ただただ一瞬だったなとだけ思った。
会計を済ませると、ドアが開かない。押戸なのか引き戸なのか、はたまた出入り口を間違っているのか。軽く脳内で慌てていると店員が少し手こずりつつ開けてくれた。立て付けが悪いようだ。最後の最後で少し気恥ずかしかった。
帰り道の一服が妙にうまかった。くどいラーメンを食った後と良い勝負だ。キャッチのオニサンマッサージドに少し水を差されたような気になった。でも鶏皮は食えた。
引き戸の扉を開けると鈴が鳴り、「いらっしゃい」というマスターの渋い声。
はい。と僕。
釣竿を渡され、店の奥へと進んで行く。
扉を一つ抜けると曇り空が出迎え、屋上のような広間に出る。
中央には蓮池がひとつ。丸いような、それでいて歪んだ輪郭をしている。
水は濁っており、中は見通せない。
僕は隅の方へ眼をやり、手ごろな椅子を見つけては、それを手で引っ張り池の前に置く。
そこに座って池へと糸を垂らした。
魚の名は増田。
しかし誰も自分が魚だとは気づいていなんだよ、とマスターはいつの日にか僕に言った。
いつの間にかマスターは僕の隣にビールケースを逆さに置き、椅子として座っていた。
どういう意味ですか?
「…ふぅ。誰も、自分が何者かなんて考えもせずに暮らしてる。それで十分だし、それで十分なんだ」
はぁ、と僕。
「だったら魚みたいなもんだ」
店長は笑って言う。
そういうものなのか…もしれない。
お店の方はいいんですか?
「ああ、今日はどうせもう、店じまいにしようと思ってた」
何か飲むかい?
そう聞かれて答え損ねていると「ビールだな、今持ってくる」と店長は立ち上がる。
あ、ありがとうございます。
言おうとした手前、竿が大きく撓った。
「大物だな、逃がすんじゃねぇぞ」
竿は唸るように撓り、ゆっくり慎重に糸を巻いていく。
すると増田が僕の前に姿を見せはじめた。
それは大きくて立派な増田で、自分のことを増田であるとは思っていないような増田だった。
その後ハッと我に返り、増田をもとの池に戻してやることにした。
パラ、パラと服が濡れる。
顔を上げると小雨が顔を見せている。
それは次第に大きな雨となり、この池を世界にするかもしれない。
そうすることで僕もきっと、増田になるのだろう。
駅に近づくと、「ここはハロウィン会場ではありません」と書かれた横長の看板が見えた。20メートルほどの長さはあろうか。看板の前ではオレンジ色のウインドブレーカーを着た坊主頭の人々が立ち、ハンドスピーカーから「ここはハロウィン会場ではありません。立ち止まらないでください」と連呼していた。
その一人に「ハロウィン会場はどちらでしょうか」と訊いたが、男はこちらを見ない。もういちど「ハロウィン会場はどちらでしょうか」と訊くと、その人はハンドマイクのスイッチを切り、「ここはハロウィン会場ではないことを知らせる業務はハロウィン会場そのものを知らせる業務を含んでいません」と早口で喋った。
それも一理ある、と思い、今度は駅の改札から出て来る人々に片っ端から訊いてみた。やはり訊いてみるもので、「ハロウィン会場に私も今から行くところですから、一緒に行きましょうか」と声をかけてくれる男性が現れた。ひょろ長い身体つきをしたその人の頭部はきれいに剃り上げられていて、写実的なアライグマの入れ墨がほどこしてあった。頭頂部からアライグマが覆いかぶさるようなデザインで、ちょうどもみあげのあたりに前脚が片方ずつ垂れていた。
アライグマさんの後ろについて歩くと、雑多な飲み屋が並ぶガード下に来た。看板も出ていない入口の前に立ち止まると、アライグマさんはすりガラスの引き戸を開け、中へ入っていった。中華料理屋にありがちな赤いカウンターがあり、上には古新聞が乗っていた。私たちの他に客は一人だけだった。
「ハロウィンで」とアライグマさんが言うと、カウンターの奥に立つ店主は「ハァロウィン一丁」と答えた。同じのでいいですかとアライグマさんに訊かれたので、思わず、あ、はいと答えた。「ハァロウィン二丁」と店主も応える。
カウンターの上に丼が置かれた。オレンジがかった茶色い汁の中に、くたくたになった白い麺が入っていた。
うどん、ですかね。
「ほうとうですね」とアライグマさんは割り箸を割りながら答えた。
「かぼちゃをコーラと味噌で煮崩してスープにしてるんですよね、やっぱハロウィンはこれじゃないですか」
一口すすると、酸味とコクの入り混じった中に不思議なまろみがあった。野菜もたっぷり入っていて、今日はまだほとんど何も口にしていなかったせいか、すぐにたいらげてしまった。
店を出た後、これから仕事だというアライグマさんに礼を言って別れた。高架沿いに駅の改札へ向かって坂道を下っていくと、酔いつぶれた人々があちこちに倒れていた。スーツを着たまま駐車場でいびきをかいている人。自動販売機の間にはまりこんで俯いているセーラー服。失禁したのか、スカートの尻の部分を濡らしたまま、ゴミ袋の山に頭を突っ込んで動かない人もいた。
駅に近づくと、「ここはハロウィン会場ではありません」と書かれた看板が再び見えた。その前ではオレンジ色のウインドブレーカーを着た坊主頭の人々が、ハンドスピーカーから「ここはハロウィン会場ではありません。ただいまハロウィン限定ドリンクのサンプル無料配布中です」と連呼していた。その傍にある長机にはビールの小瓶のようなものがぎっしりと並んでおり、通り掛かる人々が次々に手にとっていった。どうみても中学生以下だろうと思われる男女も小瓶を取っていった。
自分も手にとって瓶のラベルを見ると、アルコール度数40と書かれていた。「ハロウィン会場でもないところでお酒を配ってよいのでしょうか」と訊くと、その人はハンドマイクのスイッチを切り、「ここはハロウィン会場ではないことを知らせる業務はハロウィン関連商品のプロモーション業務を排除しません」と早口で喋った。
駅の反対側のビルに設置された巨大なスクリーンにジャック・オー・ランタンが映ると、その上に大きな☓マークが入り、「ここはハロウィン会場ではありません」というメッセージが表示された。BGMのドュットゥクドュットゥクドュットゥクドュットゥクいう音に合わせて、小瓶を持った人たちがいっせいに頭を振りはじめた。
昨日書いたやつ 1/2
https://anond.hatelabo.jp/20231013202510
それから一年が経った。N子と交際していることは職場には内緒にしていた。
そんな折、コロナ禍がちょっと静まってたのもあって、あの時と同じ場所で新人歓迎のバーベキューが行われることになった。
当時はまだ青年部長だったので、手伝いとして参加することにした。T君も一緒だ。去年と同じくらいの人数が集まって、みんなでワイワイと騒いだ。
バーベキューが終わりかける頃だったか。飲み会の場だったガレージの出口あたりで、T君がN子とお喋りしていた。去年、N子と一緒に話をした炭火焼きのスペースだった。
N子はその時、大きなごみ袋をふたつ持ち上げて所定の場所に捨てに行こうとした。すると「一緒に行くよ」と、おそらくは勇気を出してT君が提案した。
周りの人は、「いい雰囲気だね」とばかり2人を推していた。ごみ捨て場に行くまでの相応の距離や、ごみの量や、その他の状況からして恋愛イベント以外の何物でもなかった。
N子は、ちょっと振り返って自分の方を見た。目が合うと、体をちょっと振ってモジモジしていた。T君が「重いよ。一緒に行こう」と言ってN子のごみ袋を取ろうとした。でも、N子はやっぱりもどかしい様子で、こっちの方をまた見た。
「N子さん。行こ!」と、T君が片手でN子の手首に軽く触れたところで、俺はすぐ近くに寄っていた。T君の方を向いた。それで彼の顔をまっすぐに見て、「付き合ってるんだ」とシンプルに言った。
T君は、ちょっとばつの悪い顔になって、ほかの皆は「えー……」みたいなボソッとした声が上がって、居たたまれない空気がガレージを覆った。
T君が「そっか。ごめんごめん。今後はさ、N子ちゃんと最低限しか話さないようにするから。本当ごめん」ってN子に言うと、彼女はこっちを振り返った。何か言いたげな視線で何秒かだけ見つめると、1人でゴミ袋×2を持って、ガレージ下の国道際にあるごみ捨て場まで歩いて行った。
秋頃だった。付き合って1年が過ぎていて、その年も一緒に紅葉を見に行った。今回は遠方まで足を運んだ。渓谷の奥には、紅葉が植えてある観光スポットがあって、そこら中に植えてある紅葉を見て回ったり、釣り堀で川魚を釣ったり、そのまま直火で焼いたマスを齧ったり、休憩所でゆったりとした時間を過ごした。これが普通のカップルなんだなって思えた。
N子の存在が馴染んでいた。1年前までは恋愛のことなんて考えず、ただただ自分の好きなことをしていた。おいしい食材や飲料をAmazonで箱買いしたり、剣道の稽古に励んだり、たまにネトゲ友達と新宿とかでオフをしたり、学生時代の延長みたいな生活環だった。
彼女ができて何か変わったかといわれたら、別にそんなに変わってないんだけど、心の隅っこに何か大事なものが芽生えたような、そんな気持ちだった。
日曜日に会社に出て、取引先に提出する書類作りに励んでいた。自分だけじゃなく、ほかの部署の人もちらほら出勤していた。
自分の部署は2階にあって、トイレに行くのに1階に下りていくのだが、そこにT君がいるのを見つけた。彼は経営企画の部署で働いている。あとは先輩方が何人かいて、一緒に何か打ち合わせをしながら皆でパソコンを叩いていた(追記:キーボードの意)。
会社の玄関の方には事務員もいた。A3の書類を2人で読み合わせて何かのシステムに数字を入れてる様子だった。すると、トイレから出てきた社長とばったり会って、「増田君はいつも熱心だね。残業手当は絶対につけるんだよ」と言ってくれたっけ。
夕方になって、消防組合に出す報告書を作る仕事も片付いたし、さあ帰ろうかとなった。パソコンの電源を落として、空調や給湯室やプリンタのオンオフも確かめて、会社の玄関に向かうと誰もいなかった。ゼロだ。
玄関口のスライドタイプの自動ドアは閉まっていて、別の入り口から出るしかなかった。工場の方を経由して出ていく道になる。ちょっと暗いのが気になる程度だった。
そっちの方に回り道をして、廊下をひたすら進んでいって、スチール製のごく一般的な引き戸を開けて駐車場に出ようとした時、電気設備の点検場の方から物音がした。金属片がカンカンと地面を転がるような音がした。
嫌な予感はしたのだが、そっちの方におそるおそる歩いていくと、工場内にある点検場の視界が開けた。太陽が落ちていない。まだちょっと明るい。
N子と、T君がそこにいた。点検場の端っこの天窓の真下。入口の柱の影から見てた。
何か話してる様子だった。全然聞こえない。様子を伺うと、N子がちょっと緊張した様子で体を左右に振っていた。
すると、T君がN子の肩を掴んで、寄って行って、ゆっくりと顔を近づけていって、N子にキスをした。N子はちょっと強張っていて、体を後ろに仰け反らせたけど、何秒か経つと、T君の肩に手を触れるようにして口づけに応えた。
2人の唇がくっついて離れて、くっついて離れてを繰り返していた。時間にして20秒ほどだろうか。そうして唇を押し合っていると、ふたりの距離が密着して、激しい動きで唇を重ねるようになった。
俺は童貞ではない。わかる。ディープキスだ。どちらともなく舌を入れあって、ずるずると唇を舐め合って、ちょっと止まって、するとN子がだらしない様子で舌をT君のそれの上に乗せていて、互いに見つめ合っていた。それから舌をヘビみたいにチロチロと動かして、舐めずっていた。
この時、変な感覚が襲ってきて、自分が履いているジーンズの股の方を見た。弾けていた。いや違う。弾けている最中だった。それを確かめると、もう2人を見る気は失せていた。そう感じたかっただけかもしれないが。
音を立てないように点検場を後にした。廊下を進んでいく時も心臓がバクバクしていた。
工場から会社の外に出て、玄関口の前に停めてある自分の車に乗って、エンジンをかけようとしたところで、右手が震えていることに気が付いた。視界が暗いと感じた。外は明るいのに。頭が痛いはずなのに痛くない、そういう変な感覚。脳に血が回らなくなって、急にボウっとなった。頭がもやもやしていた。やはり心臓がバクバクいっている。
このまま車で発進したらどうなるのだろう。信号の色を間違えたりするのだろうか。エンジンをかけたものの、じっと運転席に座っていた。
「このままじゃ危険だ、車から降りた方がいいんじゃないか?」と思い、エンジンを切って車外に出た。すると、会社の玄関のところで2人分の姿が見えた。誰であるかすぐにわかった。N子とT君だ。
互いの手がほぼ接近した状態で、2人が玄関口から出てくるのに合わせて――俺は近づいて行って、2人の目の前に立ち塞がるようにして立った。N子がびくっとした様子で後ろに下がった。
冷静だったのを憶えてる。T君をにらみつけると、「言い訳は聞かない。なんでこんなことしたんや?」と、単刀直入に聞いた。すると、だんまりを決めたのではないかと思える様子で顔を背けた。いや、何か喋っていたかもしれない。N子にも聞いてみた。「さっき見てたんだ。T君が好きなんだな」と聞いたら、「ごめんなさい」とだけ返ってきた。
この時、もやもやとした感じがスッと消えた。
T君の方に寄っていった。彼が身構えるのと、正面からの蹴りが至近距離で腹に命中して、T君が真後ろに倒れたのは同時だった。すぐに起き上がろうとするT君の脇腹を、真横から蹴っ飛ばして、正面で馬乗りになった。
「ブチ殺すからな。覚悟しとけよ。おい、わかっとんか、返事せえ!!」
遺伝子が殺せと命令していた。「すいません、すいません」と叫ぶT君の顔や胸や頭を何十回も殴った後、両手で髪の毛を掴んで、玄関床のレンガブロックに頭を何度も打ちつけた。N子が叫んでいたが、よく覚えていない。
やがて、ほかの社員数人が飛んできて自分を取り押さえた。それで、いったん距離が離れると、「どうしてこんなことを?」という声が後ろから聞こえた。振り返ってよく見ると社長だった。
「すいません! 暴力振るって。すいません……」と、社長の前に行って謝った。直後に左を向くと、T君が尻もちをついた姿勢でうずくまっていて、N子が心配そうに肩を撫でていた。
俺はほかの社員を振りほどいて走り出した。そのままT君の髪の毛を両手で掴んで、「お前が馬鹿にしたんだろうが!!」と叫んで髪を引き千切った。それでまた、ほかの社員に羽交い絞めにされた。理性では諦めていたけど感情が止まらなかった。大声で何度も叫んで、周りが制して、叫んで、制してを繰り返した。そうこうしているうち、ようやく感情が収まった。怒りの心が眠りについた。
もう動けなかった。社長が、「事情があるのはわかったから。増田君は今日はもう帰りなさい」と言うので、自動車のところに行って乗り込もうとした。後ろを向くと、社長が俺に付いて来てて、「自分の車で送る」と提案してくれて、そのまま家まで届けてもらった。
社長の車の中では無言だった。冷静だったけど、やがてT君を殺したいという情動がまた沸き上がってきて、時間が経つとまた冷めた。
辛い話をした。これを書いてる今も、いい大人なのに涙が止まらない。悔しさもあるし、いや多分悔しさしかない。自分自身への。あとちょっとで終わりにする。
休み明けに出勤すると、社長と人事部署のトップに呼ばれた。それで、いろいろ事情を聴かれた。正直に全部話した。N子とT君については、あの日のうちに聞き取りを終えたらしい。ほかの社員についても同じように聞き取りをするとのこと。
その週末だったかな。社長から告げられたのは以下のところだった。
・あなたがこんなことをする人だと思わなかった。信頼していた
・あなたの行為は刑法にも社内規定にも違反する。本来であれば懲戒免職
・だが、T君にも非があることがわかったので、今回に限って停職1か月と減給1/10で済ませる
・N子とT君にも二度とトラブルの種は撒かないように厳重注意している
・次は絶対にない。私に悲しい思いをさせないでほしい。あなたを信じている
こんなことを書いてる以上はわかってると思うが、それから1年以内に会社を辞めた。自分という人間の変化に気が付いて、別の会社の方がいいんじゃないかと思えた。それにもう、あの2人を見たくなかった。
同じ電気関係でよさそうな会社を知っていた。近所にある其処に直接訪問して、採用試験のアポを取ってもらって、そのままスルッと採用されて今に至る。面接の回数は1回だった。
自分という人間は、あれから本当に変わってしまった。まだあそこで働いていた頃、市役所に消防設備の(総合・機器)点検結果報告書を持って行った時だった。事務スペースの前にある窓口で説明を始めたところ、向こうの担当者(冒頭の人と同じ)から、「もっとわかりやすくなりませんか?」「判定不備の一覧表は用意できますか?」「総合点検と機器点検との違いとは」とネチネチ聞かれた。
つい怒鳴ってしまった。
T君の時と一緒だ。頭がスーッと冷静になったかと思うと、自分の気持ちが突然表に出てしまう。その時も、口が先に動いたのだ。理性的思考はない。相手は急に黙り込んだ。ばつが悪そうな顔をしていた。だったら始めから言うんじゃねえよ。
「これが法定の報告書の書き方です。判定不備の一覧表は契約に入ってませんよね?」
「入っているかは何ともいえませんが、一般的に作る物ではないですか」
「私ではなんとも……」
「じゃあ、分かる人呼んでくださいよ! 総合点検と機器点検もわからないって、発注者として問題だと思いますが」
「じゃあ切れよ!!」
席から立ち上がって、T君に向けたのと同じ殺意で、事務スペースの奥野須美の方を睨みつけた。すると、上役と思われる人が飛んできて謝罪を始めた。
どうやら、相手方もそこまで信頼のある職員ではなかったようだ。信頼があったのなら、上役はもっと神妙な面持ちで警戒するはずだ。窓口で怒鳴るという、社会人としてよくない行為をしたのだから。謝罪から入ることはないと思われる。
※今の電気関係の会社では1年ほど働いてるけど、仕事中にキレたことは二度しかない。会社のみんなはいい人だ。俺という人間でも普通に受け入れてくれる。感謝してる。ほんとに感謝してるよ。
N子とは、それから1回だけ会った。会社の近くにあるサイゼリヤだった。デートで何度か行ったことがあった。
「あの時はごめんね」と俺が言うと、首を振ってテーブルの上のジュースに視線を落とした。
「あれから会ってない」
「もう許した。許したから。俺よりも多分いい奴いるよ」
「T君の方がいいよ。絶対」
「……ごめんなさい」
「ごめんなさいじゃねーよ、ボケ」と叫びたい気持ちが沸き出ていた。自分はもう、人間としてかなり良くないと思う。
その場で、N子に「別れよう」と言うと、か細い声で「嫌です」と言われた。その場で、テーブルを片手で叩くみたいにして席を立って、千円だけ置いてサイゼリヤを出た。
N子の様子がおかしいことに気が付いたのか、女の店員さんがレジのところでこっちの方を見ていた。「失礼しました」と言って店を出た。後で確認すると、その店員さんがN子の方に向かっていた。これで大丈夫だろう。
今回は、嫌なことを書いてしまった。書いていて辛かった。でも、ちょっとスッキリした。気が晴れた。
心が濡れている。転職直後は、何をやっても楽しくないし、恋人も作らなかった。でも、N子と交際する経験をしたことで、女という存在に慣れていた。
ほかの人と交際をするきっかけは何度もあったよ。同じ会社の先輩とか、ネトゲのオフ会で知り合った人とか、夜のスナックやラウンジで働いている女の子とか、チャンスは何度もあったけど、それでも付き合おうとは思わなかった。またひどいことになる気がして。
そろそろ終わりにしよう。
ここまで読んでくれた人がいたなら感謝を申しあげたい。
ありがとう。読みにくかったならごめんなさい。
大学を休学したときに、自分の未来は明るいんだ、これからより自分の望んだ未来に近付くんだ!と晴れやかな気持ちで学部の校舎から出ていった。
外は晴れていて、工事中の校舎の仮設玄関は安っぽい引き戸がついていて、出口に向かうと外から強い光が差し込んでいた。
「これこそ未来への扉だ、この光景を生涯忘れないかもしれない」とテンションが上がりまくった脳で思った。事実、その頃のことはけっこう忘れているけど、その光景は頭に残っている。
しかし休学中の活動はうまく身を結ばず、数年後に復学をすることになった。そのまま退学する選択肢もあり得たが、今思うと卒業はしておいて良かった。
自分の心情、人生における物語的な盛り上がりと、その結果は必ずしも一致しない。
心は自分自身を騙すことがある。
あの輝かしい光景はそういう教訓を示していたのかもしれない。
言われたことも出来ないやらないなら正直居て貰わなくていいです。
外面発動してキラッキラした後、秒でスン…てなるのマジなんなん?不気味の谷なん?サイコパスなん?
36は四捨五入して30って言い出したのマジびっくりしたわ、算数出来ねーのかよ大卒のくせに。
自分をよく見せたいならこだわるのはそこじゃねぇ。
そんだけ外面取り繕うのに当たり前の日常業務、戸は開けたら閉める位当たり前の事をやらないのはあなただけです。
別に引き戸をドアに付け替えろって言ってる訳じゃない、何も難しいことは言ってない
マルチタスク出来ないなら出来なくていい、一個片付けてから次にとりかかる←なぜこれが出来ない?
その当たり前の事をやれって注意、新人でもないんだから言うのもバカバカしいんですが
見かねて言った人に対して「他の人もやってないことあるから困ってるんです、気をつけましょうね〜」じゃねんだよー己の事言われてんだよ責任転嫁すな。
そもそも他の人が30回に1回忘れるかどうかの所、お前30回に1回やればいい方じゃん。
しかもその閉めた戸もちゃんと閉めないで隙間開いてたりする始末だからね?それこの国じゃやってる内に入んねんだよ
そのケツを誰かが拭いてても感謝もねぇ、別に感謝が欲しい訳じゃないが人としてどうかと思うよ?
その事を知人に言ってどう思うか聞いてみたら「その人障害者枠かなんかなの?」って言われたよ。
でーすーよーねー???やっぱりそう思うよねー?
あんまりそういう目で人のこと見る事はしないようにと心掛けてたけど、いやもうそれならそれで割り切って見れるからまだ優しくなれるんだけど
あなたそうじゃないもんねー?流行りの大人の発達障害云々とかで、ASDだのADHDだの診断ついたらそれ傘に着られんのも違うしなーと思ってたけど
一回然るべき所でそういう診断とか受けたら?サイコパスなのは性格だとしても、その他の行動見てると多分まんまソレだと思うよ?
一回、何でその開けた戸を閉められないのかと聞いたことがあって、それについては「やろうと思えばやれるけどその行動に納得がいかないから出来ない(意訳)」みたいな事を言っていて
いやテメェが納得出来るかどうかじゃねぇんだ、当たり前のことはとりあえず四の五の言わずやれ、御託はそれからだって話なんだけども、それやんねぇと仕事してるって言わねんだわー
そもそも呼ばれたら返事する、何か問いかけられたら簡潔に答えるのは当り前、小学一年生でもやってるわ。
別に仕事すんのに仲良しこよししろって言ってる訳じゃねぇンだ、しかし最低限のコミュニケーション取れないんなら本気で辞めっちまえ(2回目)
特定の人を好き嫌いであからさまに態度変えてくるとか無視するとかやってる事小学生かよ四十路のくせに。
てかお前前のポジションでもそれやって干されたんだろ?
視野が狭いとかじゃなくてシャットアウトしてるから穿った見方どころかほんの一部分しか見てないし聞きもしない
肝心な事までシャットアウトしてるから、みんなが置いてってる訳じゃなくて、ひとりで取り残されてるの気付いてないのに
別にここがお荷物部署って訳じゃないんだけど、お前のせいで周りまでお荷物と見られるのマジたまったモンじゃねぇからな?
色々尽きないけど何で本人にこれ言わないかって?
みんな優しくていい人なのに、そうやって避けて遮って自分の居場所なくしてる
しかしここ追い出されたら次はないと思ってるのかしがみついてはいるけど、そのしがみついてる綱、よく見たら上の方腐りかけてるぜ?っていうオチ。
あなたとかお前とかテメェとか、呼び方コロコロ変わるけどアレね
こういう意味での使い分け。
読んでて混乱したわ。
自分が通っていた中学校の体育館に入ると、すでに催しは始まっていた。20人ほどの参加者、PA業者、参加者を世話するスタッフなど。中でも、色とりどりの浴衣を着込み踊りの準備をする女性たちが、無彩色な体育館でひときわ目立っていた。
うろ覚えだが、この催しは難病などで将来を悲観した人びとが集団で安楽死を行うものだったと思う。公的サービスの一環なので、このように公立中学校の施設が使われる。安楽死の手段がどのようなものなのかは分からない。
自分はケーブルテレビの撮影スタッフとしてここに来た筈なのだが、現時点でカメラも三脚も無い。機材バッグは片隅にあるが、その中は空っぽで私のカメラは見当たらない。誰かがすでに持ち出したのだろうか。
会場では参加者が朝礼のような横長3列に並び、スタッフの説明を聞いている。内容は「大丈夫」とか「スケジュール通りに」といった事務的なもので、宗教的なニュアンスは感じられない。聞いている参加者の表情も平静で、これから死という大事を迎えるように見えない。
浴衣の女性たちが会場の端で金魚のように踊っている。これから死ぬ参加者たちの気持ちをせめて安らかにしようとしているのだな、と感じた。
一旦説明が終わり休憩となった。参加者の一部は外の空気を吸うために体育館出口に向かう。私の居る場所はその出口付近なので、彼らとバッティングしないよう、左右に避けようとするのだが、向こうもこちらと同方向に避けるのでぶつかりそうになってしまう。私はこのような不吉な人たちとは接触したくないので、靴を履かないまま出口から校庭に出た。靴下の足裏に濡れた砂の水分がしみて不愉快だ。
近くを歩いている役場職場と話す。この催しは担当する職員の心理的負担が大きいそうで「俺も、これやった後に入ってる会議とか全然集中できなくてさあ」などという。私は内心このような集団自殺が、その程度の負担感で済むとは役場職員は凄いな、と思う。
体育館と校舎をつなぐ渡り廊下に自分の靴を見つけ、ああここに置いたんだな、と安心し会場に戻る。
参加者は俯いてシクシク泣いていたり手で顔を覆ったりと、悲観的な様相だ。自ら死を選び覚悟を決めていても、やはり直前になると動揺するようだ。私の三脚は傍らにあるが、乗せるカメラは無い。そもそもこんなものを撮影しても使えないだろう、と思ったし、人が大量に死ぬ場面を見る勇気もないので、ここを退散することにした。
さっきとは別の小さい扉から出て、両開きの引き戸を閉める。体育館なのに、すりガラスがはまった木製の扉であった。
横のおばさんに「どうして撮影しないの?」と聞かれ「カメラが無いし気味が悪いから」とこたえるが、おばさんはなにやらしつこく話しかけてくる。
おばさんと連れ立って体育館脇の緩い坂道を下っていると、中からたくさんの人間が嘔吐する音が聞こえてきた。音だけではなく、扉の下の隙間から飛沫が私の首に飛んだ。手ぬぐいで拭うと、人参や肉など食物の破片が混じった粘液状の吐瀉物だった。
直前に迫った死の恐怖で参加者が嘔吐したのだ。やはり、誰でも死が怖いのだ。
私はその後、行きつけのバイク屋に行ったがいつのまにか夜になっていたようで、店は既に閉まっていた。
バイク屋が一階に入っているビルから自転車で誰かが出てきた。顔見知りの女性だがなぜ?と声をかけると、「私ここでホステスやってるの」という。確かにバイク屋の二階は「キャバレーロンドン」だ。彼女のバニーガール姿を見たい、と強く思った。
だから各人に勝手に解釈されたら成り立たない「〇〇館の殺人」みたいな推理ものでは間取り図がついてたりする
ほんとは家の間取りなんかは大筋に影響なかったら曖昧にしといてもいいんだけど、
玄関を入るとまっすぐ廊下が伸びており、左右に二枚ずつドアが並んでいる。扉の形状から右の二枚は水回りで手前がトイレ、奥が浴室だろうと予測する。左手手前のドアは開け放たれていて小さな居室が見えている。ピンク色のランドセルと整頓された学習机から、子供部屋であることがわかる。その並びに引き戸があり、これはどんな部屋か見当がつかない。足音を立てぬように老化を進む。突き当りには扉がなく北欧デザインの暖簾がかかっている。しかしそれを潜るのは躊躇われた。酸化した血液の粘度のある臭いがねっとりと漂ってきたからだ。
みたいな