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2023-09-27

anond:20230927103354

君こないだ論破されてたご飯半分くんでしょ

なんちゃってダイエットしか興味ないなら自分日記帳にでも書いてな

じゃあね

2023-09-12

今日の事はどこかに書き記して、そして忘れたかたから、この日記帳に記して捨てるつもりだ。

 

昨日、初めて限界を超えて酒を飲んでいた。

自分は酒を好む性格ではなく、ましてや日常的に飲むことはない。

アルコール分の苦さがどうにも好きになれないからだ。

3%の酒くらいが関の山で、それでも2,3本飲めば終わりしておく。

その先に何があるかもわからないし、知りたくもなかったから。

しかし、昨日は家で1本、それも5%のアルコール摂取した。

理由は単純でむしゃくしゃしていたから。

その原因はもっと単純で、計画中の旅行の代金をもっと安くできたはずなのに、それを選ばなかった事を後悔したこと

そして、その後悔を覆すためのキャンセルができないと知ったことだった。

 

休学中の私は、時間があるのでバイトをしている。

そこでの月の収入10万程度。

しようと思えばもっとできるのかもしれないが、そうしたならば折角の休学中の身分を活かしきれないと思っている。

それに何より、休学後、つまり来年度の内定先の月収を超えてしまうのは、何となく来年から仕事に身が入らなさそうで嫌だったのだ。

そんな我が儘による月10万程度の稼ぎ。

それを優に超える出費というのは、慎重に選ばなければいけなかった。

それなのに、キャンセル不可。ついでに変更不可。

もっと安くする手段があったはずなのに、慣れていないという理由から友人に全てを任せてしまって、いろいろと決められた時には手遅れだった。

 

数万単位の金は戻ってこない。やり場のない感情だったから、愚痴を言うほかは無かった。

私は母に対し、愚痴を言った。

母がよくそうするように。

私はもう解決しないことを愚痴って、気持ちの整理を付けようとしたのかもしれない。

から解決なぞ、ないことは端から知っているのである

もっと働いて金稼げとか、過ぎた事なんだからしょうがない、とか、そんなありきたりの回答は欲しくなかった。

ただ、同情が欲しかっただけなのである

しかし、愚痴を聞いた母の回答は私の予想以上のものではなかった。

もっと働いて金稼げとか、過ぎた事なんだからしょうがない、とか、そんなありきたりの回答をくれた。

私はその回答を予想していた。母はその通りに答えた。だから最初から、濃いめの酒を私は準備していたのだろう。

それでは足りなかった。

 

いつもは母が愚痴を言う方で、それが逆転した希少な状況。

そして、私の愚痴の原因は、数万円程度の失敗。取り返そうと思えば、いつでも取り返せる額だ。

から、私を面白おかしくいじろうとする意図が見て取れた。例えそうでなくとも、私はそう感じた。

私はすぐに酒を飲み干し、買い物に行くと言って外に飛び出した。

そして、コンビニで濃いめの酒を数本買った。

 

外は幸いにも涼しく、天気が良かった。

日はすっかり沈んでいて辺りは暗く、住宅街を抜けた先の河川敷に移動してしまえば、辺りの暗さは一層に増している。

私は住宅街の街頭から零れ落ちる光を背に、酒をあおった。

まらなかった。

すぐに酔いは回らない。酔いが回っても楽しくもない。自分を責める声だけが自分の口から漏れ出していく。

から見ればきっとこれは、小さな失敗だろう。

だけれど、その大小を決めるのは私である

フラフラと立ち上がっては、千鳥足で足を進める。

途中で何人もの人々とすれ違ったはずだ。

自転車ヘッドライトペットの光る首輪ランニングする人々。

誰も私を気に留めない。

私は道を外れ、多分、草野球場であろう場所に寝っ転がった。

発狂した。

 

私は人に気を遣うタイプ人間である

ゆえに、他人の顔色を窺いやすく、主張の弱いタイプである

から、いろいろ上手くいったこともあるし、だからこそ、上手くいかなったこともある。

休学の理由もそうだ。

研究室という閉鎖空間において、パワハラ気質教授という最悪な人間にあたってしまったが、それでも魅力的な研究をしていると思っていたから、ついていこうと頑張ってきた。

だが、そんなもので人を見るべきではなかった。

研究という科学的なプロセスにおいても、科学事実よりも人格という感情論を優先して上に立つ者を選ぶべきだったのである

幸いにも私は、その環境を脱し、色々な苦労を経て、就職先とバイト先を見つけることができた。

ただ、私の性格というものは、どうにも変わり切れていなかった。

 

私は家族にさえも気を遣ってしまっていたのだ。

今は実家に戻っていて、いわば、居候のような状況で、居心地が良いとは言い難い。

から度々、客観的には帰りの遅くなる母を思いやって、主観的には居心地の悪さを緩和するために、そして、小言を言われないように、家事を手伝った。

そして、度々、私は母の愚痴を聞いてやるのだった。

それが私なりの気遣いであるはずだった。

 

さて、発狂した私の話に戻そう。

私は発狂のあと、酷くなる頭痛を治めるために水を買いにコンビニに行った。

水のペットボトル、酒の缶。

それを買って、再び、河川敷に戻る。

はずだったが、途中の神社で座り込んでしまった。

空を仰ぎ、水を飲む。頭痛はずっと続き、私を苦しめる。

だが、この頭痛もまた、私のせいなのだった。

旅行計画に失敗し、多額の金を払うのは自分のせい。

酒を飲みすぎて、頭痛が酷いのは自分のせい。

自分が何もかもの原因で、自分のせいであり、自分が悪いんだと、私は自覚した。

 

その時、自転車が通り過ぎた。

座り込んでいる私に一瞥もくれずに。

 

私は買って来た酒の缶を地面に叩きつけた。

噴水みたいに酒があふれ出す。

私の心の中のように。

 

気が付けば時刻は夜11時を回っていた。

既に4時間程度、経っていたことになる。

私のスマートフォンは、何の通知も受け取っていなかった。

 

それからどうしたか

膨大な数のラインを母に送った覚えはある。それを受けてから、掛かってきた母の電話に出る気は無かった。

私は、私がどこにも存在しないことを、知ってしまった。

これからの私も、これまでの私も、今の私も、他人の事を思いやるくらいはできると思っていた。

他人もそうであると信じていた。

傲慢だったらしい。

 

結局、今の私には実家しか帰る場所が無いので、帰った。

帰ってみれば、母は寝る準備を済ませていた。

私は一言だけ、たぶん「ただいま」とかいう当たり障りのない言葉を取りあえず投げつけて、ベットの上で、床で、風呂で、眠れない時間を過ごした。

一度だけ、母が目を覚ましていたような気がするが、あれは気のせいだったということにしておく。

 

そして、朝日が昇った。

私はまだ痛む頭を抱えながら、外に出た。

 

清々しい朝だった。

私の気分も晴れ晴れとしていた。

 

心の枷が外れたような気がした。

自分他人の事を見すぎていた。

どうせ、他人自分のことを見ていない。

そのことに気づいただけでも、十分だった。

 

他人他人しかなく、私には誰も興味はない。

私だけが私であり、これは私の人生だ。

思いやりは、最小限で十分だと気が付けた。

2023-08-30

>それでは対話にならないよ

ここは日記帳だしなあ

2023-08-25

anond:20230825202044

😷ワイが引き継いだソースで一番ヤバいと思ったのはコメント日記帳みたいにその日あったこと書いてた奴やで

2023-07-31

オタクの言う解釈とは何ぞや

このキャラクターorカプ関係性はこうである、これが自分解釈

こういうのよく見る。

私は本当に解釈ってやつを言語化するのが苦手で、できる人すごいなって思ってる

なんで苦手なのか?解釈を決め打つと、二次創作の幅が狭くなるので。自分自分無意識制限かるというか。

二次創作って何なんだ…解釈発表会ではないのか?

解釈には幅がある?

それとも解釈と、こういうものが見たいから描くはまた別のはなし?

私のスタンスはどれなんだ

こいうものが見たいスタートでいつも話を考えてる。

このキャラはこう考えてるはず!とは少し違う?

でもこういうシチュエーション・こういうリアリティライン・こういうIFならきっとこうするかも。の上で話を考えてる。

リアリティラインを私の得意な方面に寄せがち。なので本編とは少し倫理観雰囲気がズレる。

ズラしたものが見たいから。

本編通りのキャラクターではない気がする。

本編のキャラ解釈とはズレるよな。やっぱり。

解釈発表できてないことなる?性癖発表会の方に出ている?

性癖解釈は違う。

性癖性癖でヨシ、そのまま突っ切ろう。

解釈の方がなー。

私の理想はこれ、というのが解釈なのか?

それと解釈は別と思ってるが。

家族描写がないAくんに対して、

Aくんはきっと家族がいないから今のような性格になったに違いない。とかは解釈なのか?設定捏造

じゃあ解釈とは???

風呂入ってる時に敵に襲われたらどうするの図みたいなやつ?

あいうの見るの大好き。

あれは解釈かもなぁ。○○な時、各キャラはどういう行動とるか。それをあらゆるシーンで考える。

あれを単体で考える時と、同人誌の話考える時で多少誤差が出る。

帰納タイプなので余計着地点に引っ張られる。

二次創作演繹タイプで作れる人の方が圧倒的に向いてると思う。キャラ動かしてなんぼなので

うーん解釈性癖の壁…なのか?

解釈って言葉に捉われすぎてる気もしてきた

眠くて頭回ってないな

また後日考える。ここは私の日記帳なので。

2023-07-23

anond:20230719100704

木曜日に5回目を、きのう土曜日に6回目を観てきたやで。終映までに、たぶんあと1回か2回は観るかな…?

20日木曜日は、完売してた劇場販売グッズ「かえでの日記帳」再販があった。これを買うだけなら別に観る必要はなかったんだけど、せっかく劇場に行くのなら…と。

また完売したら大変だ…!ということで朝イチに劇場に行ったんだが、その時点では未入荷だった……えーっ!

仕方なく予約してたその日の初回上映を観て、再び売店に。が、それでもまだ入荷してない…。一体いつ入荷するんだろ……夕方ぐらいまでならなんとか待てるけど……と不安になりつつ売店前のベンチに腰掛けること約1時間半。

売店のお姉さんがなにやらガサガサしているのを視界に捉えて駆け寄ると、遂に入荷してた!

「5冊ください!」「え、ご、5冊ですか…?」と若干引かれてしまった。転売ヤーだと思われてしまったのかもしれない……そんな事しないよ!

1冊1400円。知らない人からすると、なんの変哲もないB5・100枚のノートがこの値段というのは「なんでそんなに高いの…?」という感覚だと思うが、劇中のデザインと全く同じだし、これこそが「顧客が本当に必要だったもの」だという満足感がある。…まあ高いのは高いけどね…。

きのう土曜日劇場に行くと、次作「ランドセルガール」のチラシがもう配布されてた。17日(月)に公開日が 12/1 だと発表されたばかりなのに、早いな…!?

公開がもっと先になるなら、原作小説を「ランドセルガール」以降の巻まで読み進めてしまおうか…とも考えていたが、あと4ヶ月で今回の続きが観られるならガマンすることにしよう。

メインは「小さい麻衣さん」の話のようだが、今回の花楓のストーリーの続きも描かれるみたいなので、すごく楽しみ。

 

2023-07-18

anond:20230718144038

まだ食べログ流行ってて自分も使ってた時代だけど

だんだん最低文字数とか制限が増えていって

単なる食事ログとしては使用できなくなり、食事ブログというか日記帳みたいな口コミが溢れるようになった(というかそうせざるを得なくなった)…ような記憶

まあそれだけならスパム除けとかで必要だったのかな?とは思うが

その後点数操作だとかが明るみになったりして人が離れてアクが強いのしか残らなくなったんじゃないか

2023-07-16

君生きの感想大勢

メタファーモリモリ日記帳歓迎派

・クソストーリー擁護不能さっさと引退しろ

作画絶賛ストーリーは知らん派

人数の内訳が知りたい。

パっと見だと2:1で好評価に見える。

今までのジブリが4:1ぐらいで好評価だったのを考えるとだいぶ下がってるなとは思う。

2023-07-12

増田衰退の原因はこういう創作目的嘘松普通になったか

元増田・・・うつ病の妻を病院に行かせるにはどうしたらいいか

https://anond.hatelabo.jp/20221213123802

 

「死にたがるほどの重度のうつ病の妻持ち」

共働き家庭から病気理由専業主婦化」

子供の送り迎えすら夫である自分が働きながら対応

精神病である当事者治療に非協力的」

相談できる相手すらいないか増田投稿

 

という人生詰みかけてるオンパレードなんだが、

この増田を書いたあとに全く音沙汰なし。

相談できる唯一の相手増田にさえ顔を出さずに、彼はなんとか乗り切ることができたらしい。

そんなことが可能なら増田になんか質問しに来ないのだが。

 

そう思って嘘松認定しておいたけど結局なんの返信も無し。

https://anond.hatelabo.jp/20221213124147

 

増田がこの5年間で急激に衰退した原因って

創作パンツなどの誰が見ても笑える系か女子高生マクドで言ってたレベルにする

相手リアクション目的にせずに自分思想実体化させるためのメモ書きとして利用する

他人日記帳合法的に盗み見るプラットフォームとして利用する

この辺りの増田心得がもはや完全に消失したせいだよね?

5年前どころかもっとから形骸化してきたけど、結局政治ニュース系が根本的な原因だと思う

日本死ね当たりから被害者である私がどれだけ可哀想か?可哀想だろ!!!」みたいなリアクション芸人が爆発的に増えた

 

からすればお前がどんだけ可哀想な目に合おうが、地球の裏側で戦争で何人死のうが俺に取っちゃ本気でどうでもいいわ

可哀想な目にあったけどこうやって乗り切った(攻撃・防御方法解説)」みたいな話ならまだHow Toとして何かの役に立つかもしれない

でも単に「私はこれだけの被害を受けた!!!」とか大声で叫ばれてもうるさいだけなんですわ、それに賛同して俺に何のメリットあんの?

ここは無能たちのお気持ち表明の場所じゃねーんだわ

「昔からこうだった」って言ってるお前がここをどんどんつまらなくした自覚をもってくれ

そして1時間くらい呼吸を止めてくれ、そうすれば少なくとも実在する俺という人間ひとりは幸せにできるぞ

一生他人と分かり合うことができない欠陥品のお前も、今なら他人の役に立つことができるぞ

オススメはしないけど

 

とにかく、つまらない嘘はやめような

そんなことをしても空っぽのお前を埋めるものには一つもならないんだから

みんなが笑顔になれて笑えるような嘘をついてくれ

というようなことをマクドJKたちが語ってたわ

2023-07-09

anond:20230709005904

で?

現状そういった使われ方してないじゃん

誰もどっかのキモいオッサンの自語り日記なんて見たくないし望んでないんだよ

どうして場の空気や流れが見えないの?

それとも見えててもあえて「ここは日記帳なんだからボクちゃん日記書いて良いんだぁぁぁぁ!!!!!」ってイキってるの?

どちらにしろ発達障害じゃん

お前ほんと何様やねん

2023-07-03

【青ブタ】かえでと花楓に(少しだけ)人生を変えられた話

映画1作目(2019年6月

TVシリーズスルーしてたけど観に来たやで!

……なんかループものの亜種みたいな話なんやな?

シリアスなシーンのはずなのに、この主人公の格好は滅茶苦茶シュールやな…。

オチ、というか「ミクロではなくマクロに働きかける」という最終的な過去改変の方法はなかなか捻りが利いてるな……まあまあ面白かったやで。

映画2作目(2023年6月

1作目は観たけど、前作から4年も経ってるとほぼ忘れてるな…。

この『花楓』って子が今作のメインヒロイン主人公の妹なんか……前作に出てたっけ?

あー、不登校してて学力が足りてなくて、それでもお兄ちゃんと同じ高校に行きたいと。滅茶苦茶勉強してる……健気な子やな…。

……あ、この不穏な電話は、まさか……あああ、そんな……あんなに頑張ったのに……でも、自分不登校経験があるから解るわ……え、2年間記憶を失ってた…? そうやったんか…。

……また電話が…。……え? …いやいやいや、そんなことってある…????? 花楓、それでもお前は…お前ってやつは…。

……こ、このエンドロール曲は……こんなん泣くわ……久保ユリカ凄すぎひん???

TVシリーズ(dアニメストアで)(2023年6月

映画で、自分人生史上かつてないぐらい感情をグチャグチャにされてしまって、映画ストーリーに至るまでの花楓が気になりすぎたのでTVシリーズを履修するやで……。

……え、この子は花楓……じゃなくて『かえで』? あー、日記帳の表紙の名前ひらがなだったのはそういう…。ものすごくリアルな「今どきの女子中学生」だった花楓とは打って変わって、かえでは天真爛漫でお兄ちゃん大好きっ子で、「ザ・ラノベの妹」って感じの子やな…。

あー、いじめが原因で不登校になって、思春期症候群発症して……しかし他のヒロインの「存在認識されなくなる」「同じ日を繰り返す」「二人の自分が同時に存在する」「二人の姿が入れ替わる」という超常的な症状とは違って、花楓/かえでのは(体に突然現れるアザは別にすれば)「別の人格が現れて、それまでの記憶もなくなる」という、現実でも解離性同一性障害として起きそうな症状やな…(性格言動が幼くなってる気もしたけど、知能や一般常識は年相応みたいだし、「幼児退行」とは違うんかな…?)。

……お、かえでのエピソードTVシリーズ最後なんやな。おお、あんなにお家大好きっ子だったかえでが、外に出たい、動物園に行きたい、学校に行きたいと…。咲太が次々と新しい女を家に連れ込んだ(←言い方)のが良い方に影響したんやな…。しかし、咲太もかえでが言うことを絶対に頭ごなしに否定したりせずにちゃんと聞いてくれる、いいお兄ちゃんやな…。

……あああ、家の外に出るだけでそんなに……でも、自分不登校経験があるから解るわ…(2回目)。

…本人の決意と咲太の支えで外には出られるようにはなったけど、やっぱり学校ハードルいか……でも、自分不登校の(略)。

……え、ここは……かえでが行きたがってた…咲太、お前ってやつは……洗ってないなすの臭いwww 良かったな、かえで……からの、え、ここは……かえでが行きたがってた…咲太、お前ってやつは…(2回目)。

明日はきっと……って待て待て、この展開はどう考えてもフラグ……あああああ、やっぱり……。かえで……かえで……。

そりゃ咲太も、それまでの40日間(10/16~11/26)必死に頑張ってたのをそばで見てた、そしてそれまでの2年間一緒に過ごして、自分が誰なのかも解らず不安に押しつぶされそうな状況なのに「妹になってくれた」『かえで』のことを思うと喪失感が大きくて、単純に「『花楓』が帰ってきた!」という気持ちにはなれないよな…(父ちゃんはわりとそういう感じだったが……まあ2年間妻の看病のために咲太・かえでとは別居してたし、それはしょうがないのか…)。

……いや、それはわかるけど、病室の『花楓』と父親を置き去りにして雨空の下を走り回るのはちょっと…。『花楓』はわりとあっけらかんとはしてたけど、気がついたら2年経ってるっていうし、自宅も引っ越してて、両親とは別居してて…という状況に戸惑わないわけはないんだからそばに居てやれよ……(という感想自分が持ったのは、映画2作目→TVシリーズという順番で観たからなんだろうな。普通にTVシリーズから観てたら、『かえで』のことはよく知ってるけど、それまで劇中でほとんど描写がなかった『花楓』の方に感情移入することはなかなか無いだろうから…)。

からの、翔子さん。咲太をよしよししてあげるのはいいとして、かえでの日記帳勝手に読み上げるのはどうなんだろう…と思わなくもない。

いやしかし、この日記は泣くわ……。目が覚めたら記憶がなく、自分が誰なのかも解らず、父親も状況を受け止めきれず、母親に至っては心を病んで入院してしまった。そんな状況で唯一、咲太だけは自分のことを認めてくれて、一緒に暮らしてくれた。さっき『かえで』が「妹になってくれた」って書いたけど、それ以上に『かえで』にとっては咲太が「お兄ちゃんになってくれた」ことが救いだったんやろうな…。

そして、『かえで』の最後の日のことまで日記に書かれてる…。動物園夜の学校に行って、翌朝目覚めた『花楓』が筋肉痛を感じるほど肉体的な疲労があったはずなのに、帰宅してから寝るまでの間に日記を書き上げたということは、『かえで』は、これが自分に残された最後時間だということを解ってて、咲太に自分の想いを伝えなければいけないと思って、力を振り絞って……うう……。

翌朝、とりあえず立ち直って再び見舞いに訪れた病室で「退院したら動物園に行くぞ」と『花楓』に言ってしまう咲太さん…。なんか「元カノ面影を今カノに見てる」みたいな…。まあ、ちゃんとしたお別れもできないまま行ってしまたから、気持ちはわからなくもないが…。

からの、麻衣さん。撮影の合間を縫ってわざわざ金沢から駆けつけるという理想彼女ムーブ。…からの、翔子さんの書き置きが見つかって修羅場…。で、怒ってトンボ返りした麻衣さんを追いかけて金沢まで行ってしまう咲太さん……いや、そんなことしとる場合か!!? 言い訳謝罪は後日にして! お前は!! 今は!!! 『花楓』の!!!そばに居てやれ!!!!!(自分麻衣さんというキャラクターに対してそれほど魅力を感じないので、このへんの咲太の行動に対してあまり共感できなかった…)

映画1作目(dアニメストアで)(2023年6月

花楓、登場シーン数は少ないけどちゃんと出てたんやな…(当たり前)。

注目すべきなのは美容院で髪を切るシーン。咲太、お前、もうちょっと感慨とかないんか…? 髪型が変わって、またひとつ『かえで』の面影が薄くなってしまうシーンやぞ…。(まあ「TVシリーズの続き」ではなく「1本の映画」として考えると、本筋とは関係ないそういう描写を入れるとブレるからしょうがないのかもしれんが…)

しかし、髪を切ったあとの「ど、どう…? 調子に乗ってるように見えない…?」というセリフいじめに遭ってた花楓の過去を考えると結構重いセリフではあるよな…。

映画2作目(2回目)(2023年7月

青春ブタ野郎アニマルランドの夢を見る(映画2作目の来場者特典小説)(2023年7月

1回目に観に行ってもらってたやつ。……あああ、これこれ! このエピソードが読みたかった!! 咲太と花楓(と麻衣豊浜)が動物園に行くやつ!!!

行ったのは映画2作目のあと、3月ということだけど……まあ、そう簡単に『かえで』のことを忘れられるわけはないよな、咲太…。一方で、いつまでも『かえで』の面影を『花楓』の中に見てしまうのは、『花楓』に対してどうなんだ…?と思わなくもないし……う~ん……。

かえでと花楓に(少しだけ)人生を変えられた←イマココ

最近はずっと、かえでと花楓のことを時折考えて、そのたびに泣きそうになってしまう…。これは『かえで』ときれいな形でお別れができなくて、咲太も未だに未練があって、でも『花楓』を受け入れていないわけではなくて……という複雑な心情が続いていて、(少なくともアニメで描かれた範囲では)解決していないからだと思う。咲太、お前、『花楓』を動物園に誘ったのは、もしかしたらそれをきっかけに『かえで』が帰ってくるかも…という期待が、ほんの僅かでもあったんじゃないのか……?

かえでと花楓、2人が(何らかの形で)直接会うことができれば、一番いいわだかまりの解消になると思うんだけど……まだアニメ化されてない原作小説にそういう展開があったりしないのかな……と気になって、Kindleで全巻ポチってしまった(まだ読んでないけど)。今まで電子書籍ってほとんど買ったことなかったんですよ…。

それだけじゃなくて、コミカライズ版、BD全巻、OPEDサントラCD、前売り券の特典についてたグッズ、劇場販売グッズ、予約受付中の花楓のフィギュア……この数日間で一体何万円を使ったただろうか? でも後悔なんてしてない、するわけがない。

特定アニメ作品にハマったことは何回もあったけど、あるキャラクター実在人物のように感じたのは初めて。

今はそう……藤沢に行きたい。かえでが生きた、花楓が生きてる街の空気を感じてみたい。それと上野動物園に行って、洗ってないなすの臭いを嗅ぎたい。

今まで「聖地巡礼」って「ふーん、世の中には物好きな人がいるんやな」くらいの冷めた感じで見てたけど、こういう気持ちやったんやな…。

……薄給だし、休みあんまり取れないけど……。…新幹線で片道○時間切符代が×万円…。日帰りだと流石にしんどいので1泊…いや、2泊…。となると宿泊費も…。

それを捻出するためには、今の支出見直して…。買うだけ買って積むだけだった漫画書籍Steam、利用頻度の少ないサブスク

それほど興味がなくてもわりと頻繁に行ってた映画……いや、でも青ブタ出会えたのはそのおかげだし…うーん……。


それと、かえでと花楓があんなに頑張ったんだから自分ももう少し頑張って、今のただれた生活をなんとかしなきゃな…と思っている(部屋めっちゃ汚いんです…)。

(おしまい)

 

2023-06-12

かい中学生おっぱい大きいとか

隣の若奥さん透けブラしてたとか


お前らも赤い日記帳メモするだろう?

サッカー日本代表監督じゃなくても。

2023-06-08

anond:20230608043058

その石の下とやらって、外部に接続できない自宅サーバーに自分で描いた二次元絵を貯めてるだけとか?

引き出しの日記帳鉛筆で○○たんかわいいハスハスって書いてるだけとか?

まさか公開アカウントや、非公開でも多数フォロワーのいるアカウント、公開掲示板YouTubeコメントに「まんこ最高!」「幼女まんこ!!」書き込んで幼女の陵辱絵を投稿してるわけじゃないよな?国が違えば捕まるような社会的害悪なことをしてたらいじわるどころの話じゃないぞ

2023-05-27

anond:20230520211832

いくら子供に関わって心を砕いて、自分の持てるリソース殆ど全て明け渡しても、母親の内心がこんなふうなら「子供がかわいそうと言われてしまいそうだ」と考えてしまうぐらい、育児現場には内心どう思うかすら自由がない。


全く違います

母親が内心で何を考えていようがそれを理由子供がかわいそうだということにはなりません。

子供をがかわいそうだ」と言われる理由

自分の内心や鍵付きの日記帳や、せめて気心の知れた友達同士の内輪に留めるでもなく、

世界中誰しも見ることの出来るインターネットの有名なサービス

わざわざ半永久的に残る形で書いてしまうからです。

子供が今5歳ならば、早ければあと2年かそこらでインターネットを使うようになるだろう

勿論もっと先かもしれないが、そうだとしても子供が見てしまい、そして傷付く可能性は大いに存在する

何度も言うが、母親の『内心』は全く関係ない

内心なんてどうだっていいんだよ

こうしてわざわざ好き好んで文章にし、誰にでも見ることの出来る場所に書くという『行為』を問題にしている

2023-05-19

理解ある夫君がいるASD女だけど毎日死にたいと思ってる(5/21追記

先日、ASD傾向強めの発達障害と診断された。これまでの人生を振り返って、何もかも辻褄が合ったと思った。

正直「救われた」と思った。

夫の落胆した顔を見るまでは。

私はアラサー既婚女性で、大手日系企業に約10年間勤めている。その間、数回休職している。産休とかじゃなくて、メンタル不調によるものだ。

なぜかみんなと同じように人と接することができないし、みんなの言う「適宜さぼりながら働く」が全く実践できない。実際にさぼろうと思って少しiPhoneいじってたら上司に叱られた。「仕事で見返せ」と言われたので発達障害お得意の過集中を発揮してみんなの3、4倍の事務仕事をこなしたけれど、機械的仕事しかできないか評価はされない。当然だ。

曖昧ルールが分からいから頭から煙がでるほどマニュアルを熟読して接客にも臨むけど、少しでも想定外質問をされると回答に詰まる無能っぷりも発揮しちゃうそもそも人の話を聞いてる最中自分意思関係なしに集中力がハサミで切断されているようにぶつぶつ途切れるのだ。

でも上司や同僚たちはめちゃくちゃ優しい。基本良い人だらけの職場にいる(「あんただけできてないんだよ!」って怒鳴るババアもいたけれど、なんか私が結婚した途端「そんな人だったんだ」みたいな目で見るようになって露骨に態度を変えてきた。まじでクソババアの鑑である)。

から人間関係で悩んでいたわけじゃない。それなのに身体悲鳴をあげて出勤できなくなって数回目の休職突入した。

自分はよほどの無能なんだと思った。

元々、不眠症と原因不明身体の不調でメンタルクリニックに通っていた。気分は生まれてこのかたずっと落ち込んだ状態なので、別に医者に話すほどじゃないと思ってるし、約30年間、自分はずっとそういう性格なんだと思っていた。毎日1回は死にたいと考えているし、みんなそんな風に人生をやっているのだろうと思ってた。でもこれってきっと鬱とか「生きづらさ」とか言われるやつなんじゃないのって、最近うっすら思うようになったんだ。

自分は人と比べたらかなり恵まれ境遇だと思う。親は貧乏だけど普通に愛情はあったし、勉強は苦手じゃなかったかMARCHと括られる私立大学には通えたし(もちろん奨学金を借りた)、何より容姿にそこそこ恵まれた。

アイドルっぽいよね」とよく言われる。これは世間で言われるアイドルの面々を思い浮かべて平均値を割り出すと、私には畏れ多いほどの誉め言葉だと思ってる(ガチ美人はこんなことを言われたらきっと自尊心が傷つくのだろう)。

大学時代の友人に「朝ドラにいそう、でも朝ドラまりの子」って言われたときは手を叩いて笑った(身に余る光栄です!)。

から友人たちの間では「不思議ちゃん」とか「なんか手の掛かる子」として処理されてきた。

でも、なぜか交友関係が維持できない。友達グループの輪に入ることはできるのに、卒業旅行に行くほど仲の良い友達も作れなかった。これは未だに払拭のできないコンプレックスです。

思えば母親も、ずっと私のことが育てづらそうだった。

私はちょっとしたことですぐパニックになって火がついたように泣くし、物忘れが激しいし、何度指摘しても度を越したマイペースが治らない。

「どうして普通にできないんだ」と、よく母にテレビリモコンで頭をガンガン殴られていた。

母に虐待傾向があったわけじゃなく、たぶん私みたいな子供を育てたらみんなリモコンガンガン殴ると思う。父はロボットみたいな人間で完全に子育て放棄してたし。

「なんで普通になってくれないんだ」と、母に髪の毛をつかまれて引きずられたりもしていた。

私は成長するにつれてますます些細なことにイラつくようになったので、母親にされる前に自分で壁に頭をガンガンぶつけて自分でブチブチ髪の毛を抜くようになった。手首切るのは痕がつくのでやりませんでした。痕が見つかって人に突っ込まれたら面倒くさいことになるのは目に見えているので。私はそういうせこい損得勘定は働く、さもしい人間なのである。だから自分は鬱じゃないと思ってた。だって実際鬱になったらそんなのなりふり構ってられないでしょ?

でも子供部屋の窓を開けてベランダに出るたび飛び降りたいと思ってたし、車の群れを見るたびに突っ込みたいと思っていたし、駅に行ったら電車の下敷きになる感覚想像したりしていた。というか、今でもそうなんだけど、普通にこれって軽度の鬱とかかかな?

また話が逸れた。「発達さん」なので許してほしい。

入社一年目に、あまり仕事が出来なくて早々に診断書をもらって休職した。そしたら普段めったに話しかけない父が家にいる私を見て「なんかニートみたいだよ」って言ってきたんだよね。母は「恥ずかしいから外に出ないで」って言ってきたんだよね。

は?

あれから数年たって今現在、父と母が立て続けにメンタル不調になってふたり散歩に出たりしているらしいんだけれど、正直私はどんな顔をすればいいのか分からない。それなりに育ててくれた両親がメンタルを病んだのは心配だけど、人に外に出るなとか言ったくせに散歩してんじゃねーよボケが、とも思ってます。最悪な子供だと思う。

そんなこんなで先日、一緒に暮らしている夫が私を「何か他の人と違う」と思ったらしくて、メンタルクリニックで生活の困りごとを話すように勧めてきた。さっそく私はスクリプトを作って相談したら、医者の顔がみるみる曇っていって、なんか検査をやるはめになった。結果、私はこだわり傾向の強い発達障害であり、ASDADHDも両方兼ね備えているとのことだった。正直私は「単に自分が怠け者で、性根の卑しい人間ってわけじゃなかったんだ」と思ってほっとしたんだ。

でもさ、それを夫に伝えたら、みるみる夫の飲酒量が増えていっちゃったんだよね。

「君がいてくれれば、それでいいんだよ」なんて言ってくれてるけどさ、これ本当?私がアルコールを通して夫の寿命を縮めているようにしか思えないんだよね。「僕は君を支える側にならなくちゃいけない、しかもそういう立場の人はつらいとか言っちゃいけない……」ってぽそっと呟いていたんだけどさ、完全に私、彼の重荷じゃん。

子育ての話とかだってしていたのに「発達障害って遺伝可能性もあるんでしょ?」とも言われちゃいました。ごめんなさい。発達障害の無い人と結婚すればよかったですね。というか、もっと早く診断していれば良かった。

何が一番つらいって、私が夫にとって急に「発達障害の人」って扱いになったってこと。急に私が片腕とれたとか、歩けない人になったとか、夫の中ではそんな感じになったんだろうね。私は彼と支え合っていきたくて結婚したのに、急速に彼にとっての「重荷」になっちゃいました。こうなったら離婚が最良の手段だと思うんだけど、夫はそれは嫌なんだって。もう、こうなったら無理にでも復職して定型発達に擬態して、自分に鞭打って人生やっていくしか道は無いように思う。

専業主婦は考えていません。とにかく、彼の重荷にはなりたくないので。

ズラズラ書きましたが、とりあえず結論として別に誰も悪くはない。悪役の登場しない人生でした。これからもそうだと思います自分けが恩知らずで、自分けが悪い人間なのだと、常に感じています自分けが悪い世界地獄だよ。

いつも、手を伸ばせば死がそこにある感覚だ。

世界が冷たいんじゃなくて、自分けが冷たい。死にたいというか、既に自分死体のように思えるんだ。

まとまりのない文章を、ここまで読んでくれてありがとう。もしもあなたがこの文章を読んで嫌悪感とか怒りを感じてしまったとしても、その感情はある種の温かさでもあるから攻撃をしてくれたってかまわない。どうか読んでくれたあなたたちの周囲には、温かな世界が広がっていてほしいと思う。

~5/21追記

たくさんコメントくれてありがとう。まず謝りたいことがある。

まりにも多くの温かいコメントを読んで、私自身が、匿名性の高い場に対して偏見を持っていることに気が付きました。自分が失礼すぎて恥ずかしいです。自分の醜い面を「みんなもそうでしょ?」って一般化するのは最悪だね。本当にごめんなさい。

みんなのコメントのおかげで、自分ASD特有課題自分自身(生い立ちとか、思考のクセとか)の問題混同していることに気づけたよ。ありがとう

予想以上の反響を受けて、この記事発達障害の方々への偏見助長させそうな恐怖を感じたので、今は記事の削除を検討しています。とりあえず少し様子見かな。

でも、嬉しかった書き込みとか具体的なアドバイスとかは、手元の日記帳に書き留めて大切に保管しておく。いくつか実践もしてみる。本当にありがとうね。

優しいコメントをくれた人たちにはもちろん、こんな暗い乱文を読んでくれた人たち全員に、何か良いことが起こってくれると嬉しいな。

2023-05-17

今日は俺に刺さるコイカツ系MMDerを見つけたぜ

Jabobcoって人だけどキスや感じてる表情作るのが上手い

雑な流し込みが多い中でこういう人は貴重

1年くらい前に蛍と空の動画を見かけてその頃は拙いなーと感じて

ノーマークだったんだけどなんかすごい上達してるわ

何人か分からんけど偉い

MMDスレはどうあがいても書き込めなかったからここを俺の日記帳にするぜ

2023-05-09

ミニブログとしてのTwitter終焉を感じている

30日間利用しなかったユーザー消滅するらしい

要するに日記帳ではなくなるということだ

2023-04-30

anond:20230430015005

500枚なら保存しておけば?

コレクションとしては少ないくらいでしょう。

日記帳ノートを100冊残すよりも場所取らないし。

2023-04-04

anond:20230404232807

言及リンクから書き込み欄開くと元の投稿を何も読めなくなるのはプリミティブにも程があると常々思っている

少女日記帳

2023-03-17

4人目さん

おでんが嫌いです」


レストラン街の案内パネルの前で、嫌いなものを尋ねたら君はそう言った。

「あ、でも材料の1つ1つは大丈夫で、合わさって"おでん"という料理になるとダメなだけです。だからよっぽど専門店とかじゃない限りどこでも大丈夫です」

そんな人もいるんだなと思いながら「そうですか」と僕は答えた。

食べ物好き嫌いなんて些細なことだし敢えて「おでん美味しいですよ」なんてわかりきったことを言うほど僕は無粋な人間じゃない。
だって「なんで焼き魚嫌いなんですか」とか言われたら困る。
嫌いなものは嫌い、好きなものは好きなのだ。そして目の前にいる人間の考えを変えようと思うほどそれらの感情に対して強いこだわりはない。
ただ、これまで一貫して「好きな人が聞いてたら申し訳ないけど」「苦手な人もいると思うけど」と言いながら自分の嗜好を語っていた君が、おでんにだけは配慮を怠ったのが印象的だった。

君が配慮をする必要が無いと判断したそれは、食に興味の無い僕にとって唯一と言っていいほどの好物だった。


コンテンツが溢れすぎているこの世の中では"嫌いじゃない"と思えるものすら貴重で、明確に"好き"だと言えるものはわりと得難いものだ。それが人付き合いならなおさら
長年一緒にいる家族友達にさえイライラすることはあるし、電車で隣に立っている人にさえ不快感を抱くこともある。
そんな世の中で、僕は"好き"と言えるものを探している。

顔も知らない同士だった僕らは、昨今流行りのマッチングアプリで知り合った。
きっかけはありきたりな、好きな映画が同じという共通点だった。

会話を重ねていくうちにそれ以外にも共通点が見つかり、これほどまでに同じ場所を通ってきている人に出会たことが無い僕は、非常に単純ながら「この人が良い」と思い始めていた。ちょうど婚活というものに疲れていたというのもあるかもしれない。
初対面の人間同士が今後長い時間を歩んでいくことを考えたとき、どう考えたってそれまでの道のりが似ている人の方が馴染みやすいのだ。
好きと明言できるほどではないが、嫌いじゃないと感じる相手にやっと出会えた思いだった。

テニスラリーのように、と表現するにはややゆったりした間隔でだったが僕らは途切れずボールを打ち合っていた。たまにラインぎりぎりに打たれたり打ったりもしたけれど、君は難易度の高いショットの方が好きなように思えたので何でもないような顔をして難しい言葉を使ってみた。
本当は必死に調べて返事をしていたんですよ。

そんなラリーを、1ヶ月以上ゆるやかに続けていた。

たぶん遠距離でもないのに1ヶ月も合わずメッセージを重ねているのは長い方なんだと思うけど(実際、この1ヶ月の間に他に知り合った3人の人と会っていたし中には3回くらい会った人もいた)一度僕から誘ったときに断られていたのでもう一度誘う勇気は無かった。
からこそ会わないかと言われたときは嬉しかった。そういえばいいねをしてきたのは君からだったし、通話提案したのも君だった。
思えば最初からいつだってイニシアチブは君にあった。

増田さん、ですよね?」

事前に顔写真服装を送られていたにも関わらず見つけることができていなかった僕に、君から声をかけてくれた。
テキストメッセージから得られる聡明な印象で勝手脳内身長を伸ばしていたけれど、思えばプロフィールに書かれていた身長は低くはないが高くもなかった。

無意識に、いや、嘘だ。意識的自分の背を低くしようとさりげなく膝を曲げたら、君が着けているマスクSHARPであることに気づいた。

ああ、僕もSHARP製のマスクをつけてきたら面白かったかもしれない。
君なのか君の家族なのかもしかしたら当時の恋人とかなのか、とにかく話題になったあのマスクを僕と同じように買った人が君にとっては当たり前なのだということがそこでわかって、それだけのことなのに自分が受け入れられたような気がして安心した。
これ、そのとき伝えておいた方がよかったですか?

普段自炊しますか?」

家庭的かどうかを見られているのかな、なんて思いつつ少し緊張した状態アイスブレイク的な会話を提供してもらってほっとする。

一人暮らしなので一応しますよ」

「偉いですね。しなきゃなあとは思うんですけど、けっこう惣菜買ってきて終わりみたいな感じでやってるんですよね」

「あ、それももちろんやりますご飯だけ炊くとか」

「ですよね」

わあ、生温い会話。なんて思いながら、初対面の男女の会話なんてこんなものかとも思う。凍った水道管に急に熱湯をかけたら破裂するしね。

生温かろうがなんだろうが、こちらはわりと楽しんでいた。
自分ではない存在から返ってくる想定外の答えは面白い。人と人との出会いはエンターテイメントだ。
ただ生憎自身エンターテイナーでも何でもないので君を楽しませることができていたかはわからない。
最近人気の漫画みたいに長い人生のうちの100分の1の時間自分が変わることもあるわけだけど、君が積み重ねてきた1576万8000分と何分かのうちのこの1分は、君を変えることができるだろうか。そんなことを考えていた。

惣菜を食べてるとき、これでいいのかなあって考えちゃうんです。いつ死ぬかわからないけど死ぬまでに食事する回数は限られているわけで、そのうちの1回がこの適当食事でいいのかなって」


そんな考え方したことなかったなあと思いながら、頭に浮かんだ台詞があったので考えをまとめる前に勢いで口から言葉が飛び出した。

「『明日死ぬとしたら生き方が変わるんですか?あなた生き方は何歳まで生きるつもりの生き方なんですか?』って言葉が好きで自分はいだって明日死ぬつもりで生きてるんですけど、明日死ぬって思ってると大体のこと受け入れられますよ」

言ってから、あ、間違えたなと思った。
これが恋愛シミュレーションゲームだったら好感度ゲージがぐんと下がるBAD選択肢だっただろう。

いつ死ぬかわからないんだから毎日最後の晩餐だし最後の晩餐からと言って豪華である必要は無いし、日々食べたいものや食べられるものを食べていればいいじゃないか
そんなケセラセラ生き方をしている僕の主張は几帳面な君には響かなかったみたいだ。

「いやあ、どうですかね」と曖昧な返答でこの会話は閉じられた。

お茶をしている間、このまま解散も名残惜しいし店を回るのが好きだと書いていたから誘ってみようかなあ。なんて、逡巡していたら君の口から同じ提案が出てきたので嬉しかった。

入った本屋で、世間話を続けながら君は平積みになっている本を何気なくぱらぱらと捲る。

「この前、高校時代日記帳が出てきたんですけど恥ずかしくてそのまま読まずに捨てました」

「えっ捨てちゃうんですか!?それも思い出じゃないですか?」

小学生時代手紙すら捨てずに持っている僕には信じられなくて強めに聞き返した。

「いやもう恥ずかしすぎて……」

高校時代だともう客観的に読めちゃいません?」

「まだそこまで大人になれなかったですねえ」

そうか、そうなのか。君は自分過去を捨てる人間なのか。
これまでの会話の中で歴史が好きなのだろうと推測される君は、15年前かそこらに自分の周りで起きた物事やその時の感情は気にならないのか。

僕はこうやって実体験に基づいたフィクションをつらつら書くくらいには自己を振り返るのが大好きな人間だ。
今日のこの時間だって、この後どんな結末を迎えようとも"この時楽しかった"という事実は変わらないし、僕が選んできたBAD選択肢も変わらないし、この増田をいつか消すことがあってもそれらは僕の人生のうちの1分として残り続ける。

「あ、この本面白いですよ」

近くにあった本を何気なく勧めてみたら君も好きなタイプの本だったようで、やっぱり好みは似ているんだなあと再実感した。

スマホタイトルメモする君を見ながら、君が次にその本を読むとき違う人と一緒にいたとしたら、果たして僕のことを思い出すんだろうかとふと思った。

少なくとも僕は思い出しますよ。
何回か同じ話をしてしまう君と違って僕はけっこう君に関心を寄せていたので。
大好きだったおでんを見ると、これを嫌いだと言った君を思い出すくらいには。



思えば、共通点の多い同士であると思って出会ってみたが差異確認し合うことの方が多かったかもしれない。
それでも僕にとっては些細な差異で、"嫌いじゃない"という思いに変わりはなかった。

ところがどうやらこの認識でも僕らは差異があったようで、君ともう一度会うことはなかった。



僕の記憶域も有限だし、できれば幸せな思い出を取り出しやすいところに置いておきたいので思い出をアウトプットすることもある。
どうせ人の目に触れるのなら面白く脚色したくもなる。それがまさにこの増田なんだけど。

Ctrl+XとCtrl+Vの繰り返しで思い出や感情や付随する諸々を外部媒体に書き出すまでが一連の儀式なので気にしないでほしい。
執着してこんな長文を書いてるわけじゃなくて、執着しないために書いているのだ。
アウトプットして領域が空いて初めて僕は次に進める。

2023-03-12

anond:20230312184114

今日のワイの餌増田なんかはむしろ日記帳としては正しい使い方してると思うのは俺だけだろうか

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