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2022-02-22

anond:20220222115648

ウクライナNATO加盟国であれば侵略は出来なかっただろう。

願望じゃん。

プーチンウクライナで越えた回帰不能

プーチンが、ついにウクライナ内部に樹立された「人民共和国」の独立を承認した

これは一連のウクライナ戦争において、今までで最も重大な回帰不能点(ポイント・オブ・ノーリターン)だ。クリミア併合よりもその重大性は大きい。

クリミアドネツクルガンスクの何が違うか。それは「戦争前の地位」だ。

戦争前、クリミアウクライナ内部において「自治共和国」の地位を有していた。ロシアクリミア併合は、このクリミア自治共和国が「クリミア共和国」としてウクライナから独立宣言し、その後ロシアとの併合条約を結んだ、という形式になっている(ロシア連邦制の国であり、国内にいくつもの共和国がある。タタルスタン共和国サハ共和国チェチェン共和国あたりが日本では有名だろうか。したがってクリミアも、併合後は「クリミア共和国」としての地位享受している)。

ある国家内の自治領域独立宣言を行うこと自体はよくあることだ。たとえば、ソ連解体も、ソ連に属していたウクライナ共和国ベラルーシ共和国といった連邦構成共和国ソ連から離脱宣言するという形で行われた。ユーゴスラビア解体に際しては、スロベニア共和国クロアチア共和国といったユーゴスラビア連邦内の共和国独立宣言を行い、それを西欧諸国が強引に承認するということもあった。

もちろん、クリミア地位共和国よりも一段劣る「自治共和国」であり、ウクライナ憲法国土の不可分性を謳っていたのだからクリミアの「独立」が上の先例と並べられるかという疑問は出てくる。しかし、それに先立つ2008年に、自治共和国よりもさらに劣る「自治州」の地位にあったコソボ独立宣言を、コソボセルビア領土だと明記されたセルビア憲法に背く形で欧米日本承認した以上、「なぜコソボ独立はよくてクリミア独立は駄目なのか?」という反論にもそれなりの説得力があった(ウクライナ憲法は守らねばならないがセルビア憲法は守らなくてもよい、というのはセルビア人への蔑視差別意識があると言われても仕方ないのではないか?)。

だが、ドネツクルガンスクについては話が違う。これらの地域は、ウクライナ戦争前にはなんらの根拠も持っていなかった。ウクライナ共和国内のドネツィク県とルハンシク県に過ぎなかった(ウクライナ語のオブラスチは「州」と訳されることが多いが、「県」でも間違いではない)。戦争中に親露派武装組織――つまりロシアの手先――が占領した領土を「自治共和国」だと勝手宣言したにすぎず、ウクライナは当然それらの地位変更を認めていない。

まり満州国だ。あれも、中華民国において確立された自治領域ではなかった。関東軍占領し、溥儀を傀儡に立てて建国宣言した。プーチンのしていることは関東軍と同じだ。

クリミア併合までは、「欧米が認めたコソボ独立と同じことをしているだけだ、それの何が悪い?」と、いちおうは国際法に則った言い訳ができた。ドネツィク・ルハンシク両県への軍事介入も、「あれは現地の武装勢力勝手に騒いでるだけで、ロシア正規軍は何も関与していない」という白々しい建前をいちおうは貫いていた。ここまでは、色々とツッコミどころはあるだろうが、最低限の国際的な建前を意識した行動だった。

それが、ドネツクルガンスク両「人民共和国」の独立を認めたことで、ついに越えてはならない一線を越えた。他国領土勝手樹立された政権承認する。これは明白に国際法を踏みにじる行いだ。なんの言い訳もできない。ロシアは完全に無法国家になった。

もともとかの国に遵法精神など期待する方が無駄だったといえるのかもしれない。しかし少なくともこの半世紀、ロシア国際法を建前としては尊重しようという姿勢を見せようとはしていた。その姿勢すら見せようとしなくなったというのは、やはり重大な転換点といえるだろう。

そして、世界には、「紛争によって勝手宣言された自称自治州自称独立国家」が多く存在する。今回のプーチン独立承認は、それらにも影響を及ぼさずにはいられない。

真っ先に思いつくのは、沿ドニエストル共和国だ。モルドバ領内のドニエストル川左岸地域が、ソ連解体モルドバ独立きっかけに自治宣言した。その後、独立宣言し、ロシア事実上後ろ盾についてはいるが、あくま国際的にはまったく認められていない。

あるいは、北キプロス・トルコ共和国の例を挙げてもよい。キプロス共和国内でトルコキプロス人の武装勢力が(トルコ軍の協力を得て)占領した土地勝手に「共和国」と宣言したが、当然トルコ以外にはまったく認められていない(余談だが、国内に非承認国家を抱えた紛争中の国がEUに入れてしまったのは本当に制度バグだと思う。ギリシャがゴネるから入れざるを得なかったんだよな……なお、国連提案した南北統合案を蹴ったのは南側な模様)。

もっと言うと、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦では、セルビア勢力占領した土地勝手に「スルプスカ共和国」を建国した。現在ボスニアにおいてスルプスカ共和国連邦構成する共和国として認められてはいるが、コソボと違ってその独立承認される見込みがない。戦争前には存在しなかった国だからだ。内戦時にクロアチア共和国領内で樹立されたスルプスカ・クライナ共和国も、最後まで国際的承認されることはなかった(なお、スルプスカ・クライナ共和国クロアチア軍の大攻勢によって崩壊し、数百年にわたってクロアチア居住してきたセルビア人が大量に難民として流出することになった。ザ・民族浄化典型である)。

ドネツクルガンスク両「人民共和国」の独立が、これらの紛争地域にどのような影響を及ぼすのかは何ともいえない。国際的監督下に置かれ主権制限されているボスニアの一部であるスルプスカ共和国や(現在ボスニア高等弁務官民主的に選出された政府高官罷免権などを持っているので実質的EU保護国であり主権国家とはいえない。なんで国連入れたの?)、国連による再統合交渉が続けられ、かつ形式的にはEU加盟国の一部である北キプロス・トルコ共和国に与える影響は小さいかもしれない。だが、何も影響がないということはありえないだろう。

そして世界のどこかには、未来ドネツクルガンスクがあるはずだ。ロシア行為は、それらの地域独立を夢見る人びとにとっての範になる。本当に、越えてはならない一線だった。

なお、このへんの危うさを一番わかっているのが中華人民共和国である。かの国は、コソボクリミアアブハジア南オセチアも、一切承認しないという態度を貫いている。チベット人ウイグル人に対してジェノサイドを行い台湾への締め付けを強めているだけに、一方的独立宣言の恐ろしさをよくわかっているのだろう。もちろん中華人民共和国による少数民族への抑圧は決して宥恕されるべきではないが、しかコソボ独立は認めながらアブハジア独立を認めようとはしないどこかのダブスタ国家に比べれば、遥かに道理というものをわきまえた行動ではないだろうか。日本政府は今からでもコソボアブハジアに対して一貫した態度を取ってほしい。

ロシアウクライナへの再侵攻を開始した今こそ思い出したいこと

安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」 との協調

日本リベラル勢力は、安保の破棄による米国との集団安全保障条約QUADの枠組みによる協力を捨てて、日本ウクライナと同じ結末を迎える事を望んできたこ

そもそも自衛隊違憲として解散させようとしている勢力第一野党連携しているのだということ

日本人としては改めて想起しておきたい

ウクライナNATO加盟国であれば侵略は出来なかっただろう。

クリミア侵略されウクライナ東部で多くの国民を殺されたウクライナNATO加盟を望むのは当然だったし

それを望まないロシアが今なお、クリミアと同じ名目ウクライナへの侵略を開始した。

ウクライナもっと早くにソ連崩壊後のロシアに力がない時にNATO加盟国になっていれば、クリミアにも東部にも侵略は出来なかっただろう。


日本野党と「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が望むままに、安全保障自衛隊を失えば

どのような結果を招くのか?良く分かったと思う。今なお、敵基地攻撃能力に反対している野党が望む未来が、どういうものか?

今我々が、ニュースを通じてみてるのがそれだ。

2022-02-17

anond:20220217064028

黒海不凍港を手に入れてもボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通してもらえなければ意味ないでしょ。ちなみにトルコNATO加盟国

クソデカロシアのよくわからない点

あんなクソ広いのになんで領土拡大したがるの?

アメリカ除くNATO加盟国全部合わせたよりも広い領土があるんだぜ。

北海道より広い畑が千個あると言っても大げさじゃない。

鉱物資源石油もわんさかある。

なのに内陸部の人口はスッカスカ。島根とか鳥取の比じゃない。

なんで領土広げるんだよ。

そのエネルギーを内陸開発に向けりゃいいのに。

ウクライナからモスクワミサイル届くのが怖いなら奥地に遷都すりゃよくない?

首都西側に寄りすぎてるからアカンのと違うか?

2022-02-14

anond:20220214181709

ドイツだかフランスだかが持ち帰ってきた親ロシア地域の「自治」をウクライナ政権に認めさせたら勝ちじゃない?

無血で実質的領土拡大

さすがに軍事侵攻しちゃったらノーダメージとはいかないし、仮にウクライナ制圧できたとして結局NATO加盟国国境接しちゃうから意味ないと思う

2022-02-12

ウクライナ危機の原因、よくわからんかったけどこの記事見たらわかり

やすかったよ~

https://toyokeizai.net/articles/-/507676

ロシアウクライナに執着する理由は大きく2つあると考えられる。1つは国家安全保障に関するもので、もう1つはロシアウクライナ歴史的文化的親近性に関係するものだ。

国家安全保障に関してロシアは、よく報じられているとおり、ウクライナNATO加盟阻止が主たる目的である隣国ウクライナロシアの抑止を目的とするNATOに加盟することで、ロシア安全保障が脅かされるのを防ぎたいということであり、シンプルでわかりやす論理である安全保障観点から見れば、ロシアウクライナにおける影響力を確保し、自らの勢力圏にとどめようとしていると見える。

しかし、ウクライナNATOに加盟しようがしまいが、この期に及んでロシア勢力圏にとどまるとは考え難い。さらに、ウクライナ集団防衛の国際組織であるNATOに加盟することがロシアにとってどの程度の脅威になるかといえば、ロシア侵略意図を見せない限り、NATOロシア攻撃することはありえない。

実際、ロシアNATO加盟国であるフランスドイツとは良好な関係を築いており、特にドイツとの間では、アメリカヨーロッパ諸国懸念に抗してガスパイプライン「ノルドストリーム2」を開通させようとしているほどである。また、ヨーロッパ以外の唯一のNATO加盟国であるトルコとの関係も良好であり、トルコにとってのロシアアメリカと並んで主要な武器の購入国である

また、軍事力の大きさで比較しても、ウクライナロシアにとって大きな脅威になるとは考えられない。ウクライナ兵員約25万、戦車2500台、装甲車両1万1435台、自走砲785基であるのに対し、ロシア兵員約100万、戦車1万3000台、装甲車両2万7100台、自走砲6540基とされる。

NATOが喉元まで迫ってくる?

それでもロシアウクライナNATO加盟を恐れる安全保障上の背景には、ウクライナロシアNATOポーランドルーマニア)との間に位置しているという事情がある。

ウクライナが加盟すれば、NATOロシアの喉元までやってくることになる。ただし、2004年NATOに加盟したバルトエストニアラトビアもまた、ロシア国境を接しているのであるバルト諸国ロシアにとっての安全保障上の脅威となっているだろうか。必ずしもそうとは言えないだろう。

では、ロシアウクライナ特別視するもっと重要理由は何か。それはウクライナとの歴史的文化的親近性とそれに伴う近親憎悪にあると考えられる。

近代国家としてのウクライナ国家1991年ソ連崩壊後、初めて国家として成立した非常に若いであるが、歴史的に見れば、ロシアを含む東スラブ民族発祥の地である。つまりロシア人はウクライナ自分たちの一部と感じている。

一方のウクライナ人はロシアではなくウクライナとしてのアイデンティティを持っており、この双方の認識の違いが問題なのであるロシアによるウクライナへの執着は大きく、ウクライナロシアへの思いはほとんどないというわけである。この関係一方的片思いに例えてもあながち間違いではないだろう。

2022-02-05

国連加盟国国民なのにSDGsに疑いの目を向ける人間って

聖書の内容を疑うキリスト教徒みたいなものだよね

2022-01-28

anond:20220128100107

徴兵制復活って、、、

現在のところNATO加盟国の大多数が徴兵制採用していないのは何故なのか。とか、考えたことないの?

anond:20220127140338

>ウクライナがこうなってしまったのはNATO加盟国ではないからだし

ここまではふむふむって読めるんだけど次の段落から突然知性が死ぬのはなんでなんだ。

2022-01-27

ウクライナ侵攻で和リベが終わる

ロシアウクライナ侵攻は避けられないという予測が高まってきている。

国境沿いに既に10万人が展開しており、ウクライナロシア勢力圏だとプーチン論文を発表し、奇しくもクリミア侵攻と同じくオリンピックの開催を控えている。

クリミア侵攻、議会制圧はオリンピックの閉会と同時だったが、今回はどうなるだろう?

クリミア侵攻以降、ウクライナ親ロシア派(=ロシア)の間で戦争継続されていて、既に1万数千人の死者が出ている。

ウクライナクリミアを奪われただけでなく、あれ以来、継続的に戦争をしていると言う事だ。ことさらウクライナ侵攻を言うまでもない。今も攻められている。

もしもウクライナNATO加盟をすれば、せっかく奪い取ったクリミア半島を西側諸国から圧力で手放す事になる可能性が高くなる。

さしものNATO同盟国の領土が奪われたままにはしないだろうし、西側全体から圧力をかけられた場合ロシアにとっては抗しがたい世界世論に接する事になる。

それはロシアにとっては避けたい事態だし、今ここで軍事力行使してでもNATO加盟国ではないウクライナを保ちたいのだろう。

ウクライナがこうなってしまったのはNATO加盟国ではないからだし、ロシア抵抗できるだけの軍事力を備えていないからだ。

NATOに加盟しなければロシアは攻めてこない?クリミアを奪われ、国民の60%がロシアの侵攻があれば銃を取って戦うと世論調査で答えたウクライナ人に向かって、そんな事を言える奴がいるとすれば、馬鹿サイコパスだろうね。


日本リベラル、和リベたちは、集団的自衛権を認める法案の成立に反対してきた。

沖縄アメリカ軍事基地を持つ事を反対してきた、日米安保条約にも反対してきた。

自衛隊正式に軍として認めるために改憲することにも反対してきた。

今も敵基地攻撃能力を持つ事に反対している。まともな安保政策を語れないリベラル批判されてきた理由が、ウクライナ情勢ではっきりと見える形で現実的な脅威として表れた。

ウクライナNATO加盟国相互防衛する関係にあり、米軍基地を持っていれば、ロシアNATO全体と戦う事を恐れただろうしクリミアを奪われることもなかったのではないかと思う。

日本戦争をしない為に、中国ロシア国土を侵されないために、QUADや米との関係を強化し、米軍基地を維持して、自衛隊の軍備を拡張防衛能力を高め、集団的自衛権によって相互防衛可能にすることは

最も効果的な抑止力であることを、ウクライナの情勢が教えてくれている。これらは全て和リベが反対し続けてきたことだ。

ロシアウクライナに侵攻し、多数の犠牲者が出た時、日本だけでなく世界自国リベラル陣営が言ってきたことを見直す日が来る。

ウクライナ侵攻で安全保障を数十年に渡って否定し続けて来た和リベ(≠リベラル)が終わる。和リベが発言力を失えば、それは日本にとってはめでたい事だ。

(再)ウクライナ侵攻で和リベが終わる

https://anond.hatelabo.jp/20220226110950

2022-01-24

anond:20220124102003

韓国といえば、OECD加盟国で老人の自殺率めっちゃ高いことでも知られるんだが、そんな国をそもそも目指す必要あるのかって話

2021-12-27

お返事ありがとう

真面目に答えてくれる人がいたので、やりすぎると増田らしくないけどちょっとだけお返事します。あと、全体に増田の言ってることはよく理解できるので、特に異論のないとこは省略するよ。

まず「更生と刑は両立する」のくだりについては、「それは日本制度おかしいのでは?」としか言いようがない。わざわざ更生させといて、それから殺す。それに何の意味があるのだろう、って、合理的思考ができる増田不思議に思わないだろうか。だいたい、裁判でも「改悛の情が明らか」であることが減刑理由にはなるよね。懲役刑だって反省態度で仮釈放までの期間が変わる。これは実質的減刑じゃないかな。駐車違反ネタに「反省したら刑が割引なんてないでしょ」という理屈は、ちょっと納得がいきかねるね。

次に「国家」という仕組みへの不信の話。

国家を信じないなら何を信じるのか、というのは旧きリベラリズムにとっての急所だし。そもそも国家が信用ならないなら、終身刑のほうが不安だ。国家が正しく終身刑をやりとげる、という「国家への信頼」はいったいどこから発生するのか。

実は君はここで、致命的なスキを晒していると俺は思う。

なるほど、立場が変われば見方も変わるものだなあ、と感心しながら読んだ。増田の周りの「旧きリベラリスト」たちは、そこで沈黙したのかなあ。

まず、増田国家を信頼し、犯罪者を「裁く」目線で物を言ってる(一応言っておくがそれがいい悪いという話じゃない)よね。一方、旧サヨク共感する私としては、国家というモノにいつ何時理不尽に「裁かれ」「殺されるかもしれない」という目線で物を言ってるんだよ。だから国家終身刑を「やり遂げる」ことができないとしても「ああ、やっぱりな」と思うだけだ。終身刑を誤るなら、死刑だって誤るだろう。そして、後者を誤るよりは前者を誤る方が、取り返しがつくだけマシだと思う。だって終身刑を失敗して誤って仮釈放してしまったとしても、誤りが判明したらもう一度収監することである程度取り返しはつくけど、「間違って死刑しちゃったわ(テヘペロ)」だと何をどうやったって取り返しなんてつかないんだから。(ここでも、増田は多分誤って釈放された凶悪犯を想定するだろうね。そして私は誤って殺される無実の囚人想像するわけだ。これは価値観問題、物の見方の違いとしかいいようがない。)

ついで、「国家に代わる何があるのか」「それが旧リベラルの弱点だ」と増田は言うけど、現代だって日常的に人々が信じているのはもっと身近なコミュニティや属する組織なんかであって、「国家」などという漠然としたものによっかかって生きてる人って、霞が関の中にもあまりいないんじゃない? いたらあんなに不正がはびこらんでしょ。ああい不正って、国家とかそういう漠然としたものじゃなくて、自分の目の届く範囲の狭い狭いコミュニティに殉じるからこそ起きるもんだよね。小さな組織、小さなボス、それに従うから、大きな外から見たら「不正」としか見えないことに手を染めるわけで、彼らがいくらお国の為」と口にしようと、それは口当たりのいい欺瞞に過ぎないくらいのことは、増田だって分かってるだろう。

それに、たとえば終戦直後国家国家として機能していなかったときも人はそれなりにたくましく生きていたわけで、国家がなけりゃ人はない、なんてことはない。もちろんそれが理想的社会だったとは別に言わないけど、近代国民国家を〈唯一完成した人類社会の最終形態〉みたいに言うとなると、それは無邪気すぎるんじゃないかなあ。国家に不信を抱くのは、むしろ現在未来を生きる人間にとっては必須要件だ、くらいに私は思ってるんだけども。

それから死刑をする最大の理由お金だ、って話。増田はそれを「現実的」な立場で語ったつもりなんだと思う。その現実主義揶揄するわけではないよ。けど、それなら次に述べる四つの点についてどう思うかは聞きたい。

(1)死刑執行にも相当の経費が掛かっているということ。

 一つ例示をしよう。タイトルでほぼオチてるんだけど。

  米各州で死刑制度廃止の動き、経費削減のため https://www.afpbb.com/articles/fp/2572851

 いや、死刑制度を維持するのって、意外とお金かかるんですよ? 「生かしておく方が金がかかるに違いない」というのは思い込みで、文明社会で人一人殺すというのはそんな簡単なことじゃないんだ。日本アメリカ事情は違うと思うかもしれないけど、見方によっては日本の方が"殺し方"としてはより丁寧であって、それはつまり「よりお金をかけて殺している」ということでもあるんだよね。

(2)死刑への投資はリターンを生まないということ。

 さて、そうやって莫大な経費をかけて死刑執行して、それで社会に一体どんなプラスがあるんだろう。増田同意してくれたように、そこには見せしめとしての抑止効果もないし、遺族感情なんて不確かなものは宛にならない。つまり死刑によって得られるプラスなんて、無いんだ。

 一方、終身刑であっても、何割かの囚人がそこで「更生」したとする(何割かの更生は期待できる、という話は前にした)。彼らは自らの体験を語るかもしれないし、それが誰かに影響を与えるかもしれない。「更生」という言葉が語るように、それはプラス効果であるだろうね。事件の全容が「更生」した犯人自身の口から語られることで、社会にあったセキュリティホールを少しふさぐことができるようになるかもしれないし、見落とされていた福祉の穴が埋まるかもしれない。また、道を踏み外しかけた人が、はっと踏みとどまれるかもしれない。何よりも、重大な罪を犯してしまった人でも、心から後悔し立ち直ってもう一度人生を歩もうと思えるようになれるのだ、というロールモデルを示すことは、社会にとって大きなプラスだと思うが、どうだろう。終身刑だって制度としての仮釈放はあるんだよ。

(3)死刑問題の原因追及を曖昧にする。

 前の項目の中にもあげたことだけど、死刑というのは、犯罪の根源についての追及をそこでストップさせてしまう。なぜそんな犯罪が起きたのか、社会はそれとどう向き合うのか。どうすれば類似犯罪は防げるのか。そういった議論を、全て、「我々の社会とは共存できないモンスター」のせいにして、封じ込めてしまうのがぶっちゃけ死刑」という制度なんだよね。そういう目線死刑と言う制度を考えたことはあった? 非文明社会、非文明国なら、それでいいんだよ。というか、それしかできない。たとえば、文明社会から離れた孤島で、30人くらいのコミュニティ原始的生活を営んでいたときに、原因不明殺人が起きたとして、明らかに犯人と分かっている奴がいたとする。そりゃそいつを吊るすしかないよな、なにせ原因が分からないし社会不安を解消する方法がそれしかないんだから。でも、本当は深掘りすれば、殺人衝動を起こさせる風土病が原因だったかもしれないし、殺された奴に原因があったかもしれない。もっと文明が発達して、いろいろと調べる手段があれば、助ける方法があったかもしれないな、と、増田がその島にいたら思うかもしれない。私もそう思うんだよ。現代の「死刑」が、何もかもを明らかにして、完璧に調べつくして、その上で執行されている…というようには見えない。

(4)死刑制度の存置は国際的批判を呼ぶ。

 いや、死刑議論哲学だ、なんて言を弄するのは止めにして、もうこれいい加減真面目に考えるべきなんじゃないかと思うんだけど、世界死刑制度の現況を見てみれば、

A 主な存置国……アジア系(中国韓国)、イスラム系サウジアラビアイランインドネシア)、とアメリカの一部

B 主な廃止国……EUベラルーシ除く)含む国連加盟国の約7割。

……という状況なんだよね。でもって、アメリカもさっきのニュースで見たような状況なわけで。で、君、どっちのグループに入りたいねん! て話なんだよ。こと”人権”という視点世界と向き合う時に、死刑制度を存置しているということは、マイナスに働く要因ではあってもプラスに働くことは一切無いと言える。ここでも死刑制度は明らかに「高く」ついてるんだよ。死刑制度擁護することは、実質的人権問題において、中国イスラムの側に立ちますよと言ってるに等しいわけで、これがリスクでなくてなんなんだろうと思うわけです。

というわけで、増田が「死刑制度を存置するのは、単に経済的合理性のため」という立場を取るなら、以上4点については反論する必要があると思うのだけど、どうだろう。

私は別に「美しい矜持を飾るためにお金払おうぜ」と言ってるわけじゃないし、別に経済的合理的から死刑廃止しようと言ってるわけでもない。私が死刑廃止した方がいいと思ってる理由は、全く前に書いたとおりだ。でも、単に経済的合理性を考えても、実は死刑には合理性がないんじゃないかとは思ってるよ。

以上、ちょっと一つ一つの話にこだわって、全体としては取り留めない感じになったかもしれない。謝っとく。

anond:20211224120436

2021-11-21

ドイツナチス切断処理して責任放棄しているというデマの成立につ

ドイツナチスが絡むと必ず出てくる言説で、ここでもやはり大量に見られる。

はてなブックマーク欅坂46立憲民主党議員も…「ナチスをもてあそぶ日本人」にドイツ人がドン引きする理由 | 文春オンライン

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/bunshun.jp/articles/-/50047

 

なんかズルいなあ。現ドイツナチスとは別で第2次大戦は全てナチスが悪いっと言ってる感じ。昭和天皇責任から逃げなかった。

コイツ祖父や祖祖父世代ナチスを指示したかナチスがああなった。ナチスに全てをおっ被せているのは否定できないだろうよ。

ナチスこそが全ての原因で邪悪悪魔国民はその被害者という形にしないと成り立たないのがドイツ。想起するあらゆるもの排除っていうスタンスは、他のジェノサイド等の件では全く見られない特殊もの

戦争責任ナチス押し付けたからこそ、「我々一般ドイツ人とは違う狂信的な集団」として極端にタブー視する必要があるんじゃないか穿った見方をしてしまう。

そりゃ「ナチス党を絶対悪においてドイツ人が悪い訳では無い」というスタンスからな。だから謝罪賠償もしない。外から見ると「ナチスドイツ」だけどな。

 

ちょっとこのデマがどこで生まれたか解説したい。

この言説の出元はズバリ西尾幹二である。といっても西尾が「西ドイツ(当時)はナチス切断処理して反省拒否している」と言ったのではない。

 

敗戦40年ヴァイツゼッカー演説と受容

前年に西ドイツ大統領に選出されたヴァイツゼッカー1985年連邦議会で後に有名となる演説を行った。西ドイツ大統領米国米国政体モデルにした韓国のようなものと違い、首相の上に立つが実権力は少なく元首のような役職だ。

この演説は「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となる」の節が有名で、要するにナチス蛮行責任戦後ドイツ人は引き受けねばならない、蛮行に手を貸していないと言い張るのは許されないとの内容だ。

この演説岩波の『世界』が取り上げて掲載し、後には数百円のリーフレットも発売した。「戦争への反省モデルケース」としての評価であるのは言うまでもない。

因みに『世界』は敗戦後に相当な影響力を持った論壇誌だったが、経済成長全共闘進歩派攻撃などによって影響力は下がっていた。だがこのヴァイツゼッカー演説掲載反響を呼び、リベラル人士に挙って引用されるようになった。

 

ところで複数人編集されるwikipediaヴァイツゼッカーの項は、演説内容が「悪いのはヒトラーナチズムであり、ドイツ国民民族被害者である」だったとの節と、「罪の有無、老幼いずれを問わず、われわれ全員が過去を引き受けねばなりません。」との引用文が併置されるという面白い状態になっている。

 

西尾批判

この盛り上がりに対し、ドイツ文学者西尾幹二文藝春秋社『諸君』で批判を加えた。

演説文章をよく読んでみると、ドイツ国民の直接の罪は回避されている」「ナチスの罪はドイツ国民個人に無い事が前提となっている」という内容だ。

そして「日本戦争犯罪と違ってナチスの罪は人道に対する罪であって国家のもの犯罪国家責任の取りようが無い」。

責任が取れない種類のものを引き受けると言っているのだから欺瞞だ、という事だ。

 

これは文章解釈であり、悪意を持てば文章は逆の意味解釈する事も出来る。(「ナチスの手口に学べ」は反語だ、など)

それは言語堕落だが、西尾がそう評価されなかったのはニーチェ思想を専攻とする文学者の実績があった為だ。例えば中央公論の『世界の名著』シリーズニーチェ編纂解説西尾である実態が無い〇〇総研勤務や過去論文紀要に全くない文学研究者バイト以外職歴不明動画投稿者ばかりで構成される昨今の保守論壇と当時は全く違った。

それ故、西尾批判は「無邪気な戦争責任論への懐疑」として評価されていた。ヴァイツゼッカー演説リテラル文字通り)の内容は、云わば民族原罪論のようなものなので、それに対してニーチェ視点から欺瞞を突きつけたくなるのは無理もない。

 

但し、

民族全体に罪がある、もしくは無実である、というようなことはありません。罪といい無実といい、集団的ではなく個人的なものであります

の様な一文を持って「集団が免責されてる」という辺りはニーチェもへったくりもなく単に低質なデマだ。あとで触れるがこれをやり始めたのは小林よしのりだ。この文章は「当時にも残虐行為タッチしていない人間は居たがその罪は国民は免れない」という意味からだ。

から西尾哲学的文脈好意的評価する時、こういう所は無視して、ユダヤキリスト教道徳類似した欺瞞を指摘した、と評することが多い。

だが西尾ニーチェ専攻にも拘らずにルサンチマン駆動させられやすく、「切断処理を表明する演説」論者にのせられてそう言っちゃうのよな。で、論壇が経歴不明バカ宗教右翼で埋まってパージされると冷静さを取り戻す、というのをずっと繰り返している。

言説の変容

90年代前半までとその後の保守論壇というのは質が全く違って、例えば引用したブコメで言うと、

から謝罪賠償もしない。

とかは今は普通に見られるが、当時ならあり得ない。何故といって日本交戦相手の米英仏豪に謝って賠償金を払っただろうか?勿論していない。

フィリピン以外の賠償金は全てチャラにして貰った。特に米国自国民間企業に対しても対日債務は諦めるようにした。ドイツも同じスキームだ。

そして日本はそれら交戦相手連合国にチャラにしてもらう代わりに戦場となった主に東南アジアに対して復興後の開発援助を約束した。これらの戦後処理を全てやったのは自民党であって、それ故保守論壇人士の方が戦後処理に詳しかった。だからドイツ交戦国に賠償していない」なんて事は相当のバカじゃなきゃ言わなかった。それはどこも一緒だから

 

こういう訳で当初は「ニーチェ研究者文章解釈」として評価されていた西尾言説が、「ドイツナチス切断処理して反省拒否する立場である」という風に化けて行く。

この決定的な曲がり角は先にも言った小林よしのりなのだが、小林を論壇に引き込んだのは西尾なのだ。だから西尾小林やそのフォロワー後者の言説を流布して行くのを黙認していた。

その後西尾宗教右翼教科書運動を乗っ取られてパージされてしまい、「彼らの運動論は左翼のそれだ」と批判する羽目になるのだが、彼らを引き込んで論壇の真ん中で活動させたのも西尾だったのだな。

 

という訳で「ドイツナチス切断処理して反省しない立場」節の原初西尾で、それが解釈ではなくて「表明したという事実」に化けていったのである

 

メルケル来日恐慌

2015年メルケル来日した際、朝日新聞で講演して安倍政権歴史認識批判する場面があった。

講演、インタビューに態々選んだのが朝日新聞というのは明確なメッセージだ。

これにネットの一部は沸騰してドイツ叩きが盛んになった、という事があった。

何故そんなに逆上したかと言えば、一部で「常識」となっているドイツナチス切断処理論と反対の立場から冷や水ぶっかけられたからだ。

仕舞にはメルケル極左に振れているという噴飯もの意見も多く見られた。メルケル所属するCDUは保守政党である

 

このナイーブ恐慌状態集団で信じていた事を現実が裏切る事で起きていたので、これぞまさにルサンチマンだ。

ニーチェ思想に沿って生まれ解釈が30年経って反ニーチェ的なナイーブに転化していたというのは寓話的だと思う。

当たり前だが、メルケルドイツナチス切断処理なんて立場を表に出した事は無い。統一ドイツの成立条件見れば当たり前だ。

ドイツ戦争責任切断なんて出来る訳ないだろ

西ドイツEC加盟国だったが東ドイツはそうではない。統一は他の加盟国承認必要だった。

そしてベルリンというのは統一の前日、最後まで連合国占領下にあった。

ソ連勝手東ベルリン自分勢力下としてしまったが、米仏英はそんな事認めていない。法的には最後まで共同統治であった。

まりベルリン占領はこれら4国の承認が無い限り解けない。もしヴァイツゼッカーナチス切断処理してドイツ責任無しという演説をしたら、東西ドイツがその態度だったら、ベルリン首都に出来ただろうか?

そしてEUの顔役が出来ただろうか?

当たり前すぎてバカらしい。

 

珍妙な変な「定説主義」みたいなのを皆で信じる前に常識で考えてはどうだろうか?

そして現実主義を謳うものほど現実に対してナイーブというのはニーチェ研究テーマとすべき事象だと思う。

2021-11-02

anond:20211102005857

日本では、タダでは立候補できない。立候補前に供託金を納める必要があるからだ。一定得票数に達しなければ、没収されてしまう。経済協力開発機構OECD加盟国の中で供託金制度を設けている国は少数派。しかも、日本は最高額で「憲法保障された立候補自由を制約している」との批判もある。衆院選供託金小選挙区300万円、比例代表は600万円。重複立候補場合比例代表分の300万円が減額されるが、計600万円が必要だ。小選挙区では有効投票総数の10分の1に達しなければ供託金没収され、国の収入になる。

2021-09-30

anond:20210930174339

スイス市民権自体ハードルいかギリシャあたりの市民権取りやすシェンゲン協定加盟国市民権取った後で移住するのが比較簡単なんじゃね。

金があれば取れるよ。

それでも25万ユーロ以上の不動産買ってゴールデンビザ取って7年住まないといけないから5000万くらいはポンと出せる状態じゃないと辛いだろうけど。

2021-09-06

OECD加盟国コロナ感染者・死亡者ワクチン完了

OECD加盟国データをまとめてワクチン完了率が高い順にソート

ワクチン完了率は「必要回数のワクチン接種が完了した割合」。

国名人口感染感染者/人口亡者亡者/人口ワクチン完了
ポルトガル10,280,0001,050,00010.21%17,7980.17%74.8%
アイスランド357,00011,0103.08%330.01%74.1%
デンマーク5,806,000348,0005.99%2,5900.04%73.8%
チリ18,950,0001,640,0008.65%37,0900.20%72.5%
スペイン46,940,0004,880,00010.40%84,7950.18%72.3%
ベルギー11,460,0001,190,00010.38%25,3970.22%71.2%
アイルランド4,904,000356,0007.26%5,1120.10%69.8%
カナダ37,590,0001,510,0004.02%27,0200.07%68.3%
イギリス66,650,0006,940,00010.41%133,0000.20%64.9%
オランダ17,280,0001,950,00011.28%18,0370.10%62.5%
イタリア60,300,0004,570,0007.58%129,0000.21%61.9%
ドイツ83,020,0004,010,0004.83%92,3520.11%61.1%
フランス67,060,0006,830,00010.18%115,0000.17%61%
ノルウェー5,328,000167,0003.13%8220.02%60.9%
イスラエル9,053,0001,120,00012.37%7,2050.08%60.8%
オーストリア8,859,000695,0007.85%10,7900.12%59.2%
ルクセンブルク613,90076,10212.40%8300.14%58.2%
スウェーデン10,230,0001,130,00011.05%14,6920.14%57.5%
ハンガリー9,773,000813,0008.32%30,0610.31%55.6%
リトアニア2,794,000303,00010.84%4,6070.16%54.9%
チェコ10,650,0001,680,00015.77%30,4060.29%54.3%
ギリシャ10,720,000599,0005.59%13,8430.13%53.9%
アメリカ328,200,00040,000,00012.19%648,0000.20%53.6%
フィンランド5,518,000129,0002.34%1,0310.02%53.1%
スイス8,545,000786,0009.20%11,0110.13%52.4%
ポーランド37,970,0002,890,0007.61%75,3790.20%49.8%
日本126,300,0001,560,0001.24%16,3390.01%47.2%
トルコ82,000,0006,440,0007.85%57,2830.07%46.5%
スロベニア2,081,000270,00012.97%4,4550.21%44%
エストニア1,325,000144,00010.87%1,2970.10%41.6%
ラトビア1,920,000145,0007.55%2,5850.13%40.2%
スロバキア5,450,000396,0007.27%12,5490.23%39.9%
韓国51,710,000259,0000.50%2,3150.00%34.3%
オーストラリア25,360,00061,6090.24%1,0390.00%30.5%
コロンビア50,340,0004,920,0009.77%125,0000.25%29.3%
メキシコ127,600,0003,420,0002.68%263,0000.21%27.8%
ニュージーランド4,917,0003,7920.08%270.00%25.7%

anond:20210906012852

"人道的な観点からいうと、感染者及び死亡者が多い国を優先して供給するのは当然"と理由付けしたのに、

OECD 加盟国と比べてコロナ感染者及び死亡者人口比で圧倒的に少ない日本に、五輪理由ワクチンが大量供給されたのは増田の中ではOKなんだ?

矛盾してない?

あと、最後唐突韓国との比較になるのも謎。選択肢を挙げてるのもなんかの誘導しか見えない。

日本人の命を救った東京2020オリンピック[追記]

はじめに

東京2020オリンピック/パラリンピックが閉幕した。

コロナ流行第5波の只中で行われたこ大会流行をある程度加速した というのはある程度事実だろう。

ただし、それを差し引いてもなお、オリンピック/パラリンピックの開催は日本人の命を救ったと考えている。

周知のとおり第5波は4派に比べて感染者は激増しているにも関わらず、死者数は下回っている。

死亡率を大きく下げているのはワクチンであることに異論はないはずだ。

ワクチン供給の優先度

そのワクチンであるが、接種のスピードが遅いとの声がある。

例えば、5月の時点ではOECD加盟37国で最低水準との記事があった。

https://www.sankei.com/world/news/210520/wor2105200020-n1.html

かに単純な順位としては低い。ただし忘れてはならないのが、OECD 加盟国ほとんどが日本よりコロナ感染者及び死亡者人口比で圧倒的に高い。

人道的な観点からいうと、感染者及び死亡者が多い国を優先して供給するのは当然ではないのか。

その証拠として挙げられるのがカナダ韓国だ。

https://forbesjapan.com/articles/detail/40837

この記事にはカナダ人口当たり感染者数/死者数はOECDで最も低い水準とある(さらに言えば日本カナダより低い)。

そしてカナダも同様にワクチン接種がなかなか進んでいないことに悩んでいる。

韓国人口当たり感染者数は日本面白いほどにシンクロしており、ワクチン供給に悩んでいることが報じられている。

供給の優先度を上げたオリンピック

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021052701299&g=int

五輪支援の「力強いサイン」 日本向けワクチン輸出―欧州委員長

ブリュッセル時事】欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は27日、菅義偉首相との首脳協議後の記者会見で、EUはこれまでに1億回分以上の新型コロナウイルスワクチン日本向け輸出を承認していると指摘し、「(東京五輪の準備と安全支援するという力強いサインだ」と述べた。

オリンピック/パラリンピック理由ワクチンの輸出を承認したと欧州委員長自らが述べている。

まりオリンピック/パラリンピックを更に延期していた場合供給さらに遅れた可能性が十分にあった。

結論としては、オリンピック/パラリンピック感染者を増やす原因ともなったが、ワクチン供給理由ともなった結果第5波での死亡者数を大きく減らす要因となった。

オリンピック/パラリンピックの開催費用借金として大きく国民にのしかかることになるが、それで金に換えられない大勢の人命を救えたのであれば協力して返済していこうではないか

最後

この論に異論が出るのは当然だと思うが、それならば教えてほしい。

なぜ韓国へのワクチン供給日本より遅れているのか。簡単に箇条書きとして記載しておくので、選択肢理由をつけて教えていただきたい。


[[ 追記]]

比較として韓国を選んだ理由

韓国比較として挙げた点はOECD加盟国トップクラスという他にアジア国家からという理由だ。

デルタ株が出てくる前までは、アジア国家は押しなべて感染者数は低く、人種的差異ではないかとも言われた。

また書くワクチンEU生産される中、人種差別意図供給を後回しにされるのではないかという懸念もある。

誤解しないでほしいが、筆者は韓国コロナ対応を非常に高く評価している。

返信の増田が貼ってくれたが、人口あたり感染者/死亡者日本の半分弱だ。

(ただし、他国と比べた場合せいぜい2倍程度ということもできる)

韓国コロナ対策評価しているからこそ、ワクチン供給が遅れた原因は何かと考えるとオリンピック以外には考えられないというのがこの記事意図だ。

韓国ワクチン接種率もそれほど悪くないのでは

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/vaccine/world_progress/

今日時点の接種率をみると

日本100人当たり105回

韓国100人当たり90回

との差が出ている。

これはここにきて日本デイリー接種回数が落ちてきたことにより追いつかれたのではと思う。

一時期140万回/日は当たり前で、多い日は160万回/日のこともあったが、今は100万回/日がやっとという印象だ。

その中でようやく韓国の本格接種が始まったといえる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9cf5b0bdb7dbacb385a1e80c84ebecc8291f233

韓国は全人口比で新型コロナワクチンを2回目まで完全に接種した国民割合が30.7%だ。先月8日にはこの割合が15%にとどまり38加盟国のうち38位だったが、接種に速度が出て順位が5段階上昇した。

日本が15%の接種完了7月上旬なので、だいたい1か月程度のビハインドと考えられる。

もう一点、韓国では相当数がアストラゼネカワクチン使用しているとみられる。

韓国メーカー別接種率が見つけられなかったので、参考とはなるが比較的早期からアストラゼネカを接種しているのがわかる。

(日本特別事情がない限りはアストラゼネカ使用していない)

https://japanese.joins.com/JArticle/280331?sectcode=400&servcode=400

筆者はアストラゼネカでも性能的には必要十分とは思っているが、やはりファイザーモデルナの効果には及ばないと思う。

今回の記事は主にファイザーモデルナについて言及している。

オリンピックを利用してワクチン供給卑怯

OECD 加盟国と比べてコロナ感染者及び死亡者人口比で圧倒的に少ない日本に、五輪理由ワクチンが大量供給されたのは増田の中ではOKなんだ?

矛盾してない?

筆者は正当な交渉を経て供給を受けたのであれば引け目は感じない。

これが裏金を渡してであれば別であるが、ワクチンを優先してでもオリンピックを開催したいというのがEU意思であればありがたく受け取るまでとなる。

加えて言えば、ファイザーモデルナのmRNAワクチン管理が難しく、インフラが整備されていない途上国では大量に廃棄されることになるだろう。

その意味途上国には管理やすアストラゼネカ供給すべきと考えているし、日本生産したアストラゼネカ海外に輸出することにも違和感はない。

2021-08-25

フェミサイドに関するメモ

EU文書フェミサイド定義を書いていると言っている人がいるので、そのメモを書いておく。

まず話に上げられていたフェミサイド定義が書いてあるとされる文書こちらのこの箇所。

Official Journal of the European Union/ISSN 1725-2423/C 227 E/Volume 51 4 September 2008/149page/E.

URL:https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=OJ:C:2008:227E:FULL&from=EN

抜粋したもの

“E. whereas the term feminicide emanates from the definition of violence against women which is laid down in Article 1 of the Convention of Belém do Pará as follows: any act or conduct, based on gender, which causes death or physical, sexual or psychological harm or suffering to women, whether in the public or the private sphere; whereas the punishment and eradication of feminicide is an obligation and must be a priority for any state based on the rule of law,”

↑を翻訳したもの

“E. フェミニサイドという用語は、ベレン・ド・パラ条約第1条に規定されている「女性に対する暴力」の定義に由来するものであるが、その定義は次のとおりである。すなわち、性別に基づき、公的領域である私的領域であるかを問わず女性に死または身体的、性的心理的危害苦痛を与えるあらゆる行為または行動である。”

ベレン・ド・パラ条約第1条を引用していることがわかる。

ベレン・ド・パラ条約はここに載っている。

URL:https://www.wikigender.org/wiki/convention-of-belem-do-para/

↑を翻訳したもの

ベレン・ド・パラのコンベンション

女性に対する暴力の防止、処罰及び根絶に関する米州条約

1994年6月9日採択

所在地 ブラジルベレン・ド・パラ

エントリー 1995年3月5日

条件 第二次批准書の寄託から13日目

パーティ 32 (全リスト)

預託先 米州機構事務局(General Secretariat of Organisation of American States

女性に対する暴力の防止、処罰及び根絶に関する米州条約通称ベレン・ド・パラ条約)[1]は、米州機構OAS)内で締結された国際人権文書であり、米州において女性権利保護擁護するためのメカニズム確立し、公私を問わず女性身体的、性的心理的な完全性に対する暴力と闘うことを求めている。

この条約は、1994年6月9日ブラジルパラー州州都ベレンで開催されたOAS24回総会で採択され、1995年3月5日に発効しました。2012年8月現在OAS加盟国35カ国のうち32カ国が批准していますカナダキューバアメリカ合衆国男女共同参画は未加盟)。90年代半ばにベレン・ド・パラの条約が採択され、広く批准されたことは、女性権利を守るための闘いにおける画期的出来事です。特に、この条約は半球の人権に関する他のどの条約よりも多くの批准を得ており[2]、女性に対する暴力問題を具体的に取り上げた歴史上初めての条約です。[3)条約の遵守を監督する機関は、OAS機関である米州人権委員会(IACHR)と米州人権裁判所である

目次を見る

1 背景

2 実質的規定

2.1 定義保護される権利

2.2 各国の義務

3 米州における保護の仕組み

3.1 ベレン・ド・パラの条約に見られるメカニズム

3.2 条約実施フォローアップするメカニズム(MESECVI

4 参考資料

5 参照

6 外部リンク

7 フィードバック

背景

ベレン・ド・パラ条約は、米州女性委員会(Comisión Interamericana de Mujeres:CIM)によって起草されました。1928年設立されたCIMは、女性人権認識保証するために設立された最初政府機関であり、OAS内の各加盟国代表者を置き、アメリカ大陸における女性権利ジェンダー平等について議論し、政策策定する主要なフォーラムとなっている[4][5]。

条約はその前文で、女性に対する暴力は「女性男性の間の歴史的に不平等な力関係の表れである」と述べ、すべての女性暴力から自由である権利には、あらゆる形態差別から自由である権利も含まれると認識しています。これは、女性に対する暴力問題の深刻さ、女性歴史的に受けてきた差別との関連性、そして暴力を防止し、罰し、撤廃するための包括的戦略採用する必要性について、アメリカ大陸全体で感じられている一様な関心を反映しています[6]。 この条約のもうひとつの注目すべき質は、米州人権システムの他の文書に含まれ規範創造的に組み合わせることで条約の強度を高めることができるという意味で、国連宣言提供する領域を超える広範な戦略執行メカニズム提供していることです[7]。

実際、2011年欧州評議会CoE)で「女性に対する暴力及び家庭内暴力の防止及び対策に関する条約」が採択されるまで[8]、ベレン・ド・パラの条約は、女性に対する暴力問題を具体的に取り上げた世界で唯一の国際条約でした。

しかし、2004年アムネスティ・インターナショナルが指摘したように、この条約女性に対する暴力の根絶に向けた国際的コミットメントであり、アメリカ大陸で広く批准されているにもかかわらず、条約採択から10年経っても、この地域女性に対する暴力行為は根絶されたとは言い難い状況にあります[2]。

実質的規定

定義保護される権利

ベレン・ド・パラ条約の第1章は「定義および適用範囲」と題され、女性に対する暴力を「性別に基づいて、公的領域である私的領域であるかを問わず女性に死または身体的、性的心理的危害苦痛を与える行為または行動」と定義し(第1条)、身体的、性的心理的暴力を含むと理解されています(第2条)。保護される権利」と題された第2章では、「すべての女性は、暴力から自由である権利を有する」(第3条)--あらゆる形態差別から自由であり、女性劣等感または従属感の概念に基づく固定的な行動様式および社会的文化的慣行から解放されて評価され、教育を受ける権利を含む(第6条)--、および「地域的および国際的人権文書に具現化されているすべての人権および自由承認し、享受し、行使し、および保護する権利」(第4条)を定めています締約国は、女性に対する暴力が、女性市民的、政治的経済的社会的および文化的権利自由かつ完全な行使を妨げ、無効にすることを認識する(第5条)。

国家義務

第3章では、この章のタイトルに沿って、「国家義務」を概説し、必要国内法や行政機構の導入に特に重点を置いて、「あらゆる適切な手段により、遅滞なく、このような暴力を防止し、処罰し、根絶するための政策を追求する」ことを締約国義務としています(第7条)。しかし、それだけではありません。続いて、プログラムを含む「漸進的に具体的な措置を講じる」という締約国義務概要定義が述べられています

a. 女性権利についての認識と遵守を促進すること。

b. 教育プログラムを通じて、男女の社会的文化的な行動パターン偏見、男女の劣等感優越感の考え方に基づく慣習や固定観念修正すること。

c. 司法行政に携わるすべての人々、特に警察官やその他の法執行官の教育・訓練を促進する。

d. 暴力を受けた女性に対し、シェルターカウンセリングサービス被害を受けた子どもケア保護を含む適切な特別サービスを、公的機関および民間機関を通じて提供すること。

e. 教育を通じて、女性に対する暴力問題とその救済策に関する認識を促進すること。

f. 暴力を受けた女性が、公的私的社会的生活に完全に参加できるように、効果的な再適応プログラムや訓練プログラムへのアクセス提供すること。

g. あらゆる形態女性に対する暴力の根絶に貢献し、女性尊厳尊重を強化するために、メディアが適切なガイドライン作成することを奨励すること。

h. 女性に対する暴力を防止し、処罰し、根絶するための措置有効性を評価し、必要な変更を策定し、実施するために、女性に対する暴力の原因、結果、頻度に関連する調査および統計その他の関連情報収集を確保すること。

i. アイデア経験の交換、および暴力さらされている女性保護目的としたプログラムの実行のための国際協力を促進すること(第8条)。

これらの措置採用するにあたり、締約国は、特に人種民族的背景、または移民難民避難民としての地位理由とする女性暴力に対する脆弱性、および妊娠中に暴力を受けた女性障害者未成年者、高齢者社会経済的に不利な立場にある女性武力紛争の影響を受けた女性自由を奪われた女性脆弱性特別考慮することが求められている(第9条)。

米州における保護の仕組み

締約国条約に基づく義務を確実に果たすために、特定保護メカニズムが設けられている。すなわち、(1)ベレン・ド・パラの条約自体に見られるメカニズム、(2)2004年に別個の法律によって創設された「条約実施フォローアップするメカニズム」(MESECVI)と呼ばれる追加メカニズムです。

ベレン・ド・パラの条約に見られるメカニズム

ベレン・ド・パラ条約の第4章「米州保護メカニズム」に基づき、各国が条約を採択または批准すると、OASはこの引き受けた義務を、人権の促進と保護に関する2つの活動分野で監督します。1)米州女性委員会(CIM)、2)米州人権委員会(IACHR)と米州人権裁判所構成される米州システム

CIMの監督役割は、2年ごとに発行される定期報告書[9]を通じて、「女性に対する暴力を防止及び禁止するために採用された措置、並びに暴力の影響を受けた女性支援するために採用された措置、並びにこれらの措置適用する際に観察されるあらゆる困難、及び女性に対する暴力の要因」(第10条)をCIMに更新する締約国条約上の義務の結果である。このような報告書に基づいて、CIMは、そのマンデート目的に沿って、女性権利ジェンダー平等の分野で政策策定し、締約国勧告を行うことができます[10]。

米州システム監督機能には2つの側面がある。第一に、このような機能は、締約国およびCIMが条約解釈に関して米州裁判所勧告意見を求めることができる限り、米州裁判所能力の下にある(第11条)。第二に、このような機能は、締約国条約第7条で定められた義務違反しているという苦情を受け取り、送信する権限を有する限りにおいて、米州機構能力に該当する。このような苦情は、OASの1つまたは複数の国で法的に認められた個人グループ、または非政府組織が提出することができます。「米州人権委員会は、米州人権条約および米州人権委員会請願書の提出および検討に関する規約および規則によって定められた規範および手続きに従って、かかる主張を検討するものとする」(第12条)。

司法国際法センター(CEJIL)が2006年に発表したポジション・ペーパー[3]によると、条約の発効以来、CIMは条約に基づく締約国報告書を受け取っていたが、限られた資源報告書に関する十分な議論の欠如、報告書独立した検証と詳細な評価不実施などの理由により、条約から生じる国家義務に対するフォローアップの影響は制限されていたという。この論文では、ベレン・ド・パラ条約の採択は、IACHRの機能に属する苦情処理手続きに関しても、最初10年間でIACHRに提出された事例の数が限られていたこと、IACHR事務局長のリソース不足、米州システム機関構成などの理由から、期待されたほどの影響を与えなかったと述べている。以上のことから、CIMとIACHRは、その任務遂行し、ベレン・ド・パラの条約批准した多数のOAS諸国が引き受けた公約の実現に貢献する上で、大きな困難を抱えていました。

このことは、条約発効後5年以内にCIMが調査を行い、条約目的が達成されていないことが明らかになったこから[11]、ベレン・ド・パラ条約フォローアップ・メカニズム設立必要措置を講じることが委任された。

条約実施フォローアップするためのメカニズム(MESECVI

2004年10月26日、OAS事務総長締約国会議招集した際に、ベレン・ド・パラ条約実施フォローアップ機構(MESECVI)の規約承認されました[12]。 MESECVIは、条約目的達成に向けた進捗状況を検証するための、独立したコンセンサスベースシステムです。MESECVIは、条約地域への影響、女性に対する暴力の防止・処罰・根絶における締約国の成果、関連する公共政策実施における既存課題検証するために、条約締約国専門家委員会(CEVI)との間で経験技術協力を交換する場を通じて、体系的かつ継続的評価を行うための方法論を提供しています[13]。”

↑のベレン・ド・パラ条約は”女性に対する暴力”の定義であって、フェミサイド定義ではない。

また、”Official Journal of the European Union/ISSN 1725-2423/C 227 E/Volume 51 4 September 2008/149page/E.”はフェミサイド定義説明しているのではなく、ベレン・ド・パラ条約第1条を引用して”女性に対する暴力”にフェミサイドも含まれるということを書いている。

さらに、”Official Journal of the European Union/ISSN 1725-2423/C 227 E/Volume 51 4 September 2008”の中でもフェミニサイドとされているのは女性殺人事件のみである

2021-08-13

Re: これが、必殺!コロナ脳弱論法

元増田の話が多々おかしいのはブクマカ諸氏の指摘するところではあるが、自分も気になったので、元増田発言ひとつひとつ検討してみた。

https://anond.hatelabo.jp/20210812125322


1つ目。

[台湾は抑え込みに成功したのに!]

台湾では水際対策による再度の感染拡大を抑え込む事が出来ず、再びロックダウンしたし、ワクチンを購入できずに日本支援を求めましたけど、いつの話を前提にしてるんですか?

それも5月から爆増し始めて、1日当たり13人とか死者だしてますけど?人口比で比較するとこんな感じですがね。日本より被害が出ていますよ。

・まず、「いつの話を前提にしているのか?」とこちらが問い返したくなるほど、初っ端から主張ありきの牽強付会な話をしている。

・ある日の一日あたりの死者数だけ取り出して比べても大した意味はない。日本台湾コロナ被害についてまとめると次のようになる。

日台の人口比は、日本台湾=1億2300万人:2360万人。つまり日本人口台湾人口の約5.2倍だ。

であれば、現時点における台湾の死者数817人は日本の死者数4248人に相当する。対して、日本の死者数は15348人なので、死者数の観点から言えば、日本被害台湾の約3.6倍にのぼる。

同様に感染者数で比較した場合には、台湾感染者数15820人は日本感染者数82264人に相当する。対して、日本感染者数は1071410人なので、感染者数の観点では日本被害台湾の約13倍だ。ただし、感染者数は死者数と比べて暗数が多くなるであろう点には注意したい。

死者数、感染者数、どちらで比較するにせよ、台湾中国妨害ワクチン調達が難航しているわりに、日本と比べれば健闘していると言って良い。

正しくはこうだ。

台湾は昨年4月から今年4月末までの一年以上に渡ってコロナをほぼ抑え込んでいた上、5月感染爆発後のコロナの抑え込みも現時点でほぼ達成している

詳細はリンク先のグラフを参照

台湾での感染者数は減少傾向にあり、平均で1日9人の新規感染者が報告されている。1日平均人数のピークだった5月30日の2%になる。

パンデミック世界的大流行)開始以降、同国では感染者15,820人、死者817人が報告されている。

https://graphics.reuters.com/world-coronavirus-tracker-and-maps/ja/countries-and-territories/taiwan/

■一方で、日本コロナを抑え込んだと言えるのは、せいぜいが昨年5月中旬6月中旬の1ヶ月間程度である

詳細はリンク先のグラフを参照

日本の新たな新型コロナウイルス感染者数は、パンデミック世界的大流行)始まって以来最多の15,800人となった。

日本での1日あたりの感染者数の平均がピークに達した。現在新規感染者数は14,215件。

パンデミック世界的大流行)開始以降、同国では感染者1,071,410人、死者15,348人が報告されている。

https://graphics.reuters.com/world-coronavirus-tracker-and-maps/ja/countries-and-territories/japan/




2つ目。

[日本対策は失敗だ]

はいはい。じゃあ、ワクチン開発地域先進国の皆さんと比較してみましょうね。人口比ですよ~

どう見ても何とか破綻をさけられ続けているようにしか見えませんが?それ以外の何かに見えます

増田アメリカEU日本100万人当たりの死者数を比較しているが、欧米と比べた時の日本の死者数の少なさは日本対策の上手さを意味しない。大まかに言って、欧米日本だけでなく、欧米アジアとの間に100万人当たりの死者数に歴然とした差があるからだ。その差を生んだファクターXは未だ完全には明らかになっていないが、具体的には、BCGワクチン/交差免疫/遺伝的要因などが挙げられている。ともあれ、日本対策欧米より優れていたからではなく、アジア地域共通する何らかの要因があると考えるのが自然だ。

参考)https://president.jp/articles/-/41221?page=2

・また、対策成功であるか失敗であるかを他国比較する必要があるだろうか?という論点もある。例えば、自民党政権コロナ感染者数が減りきっていないタイミング専門家懸念無視して緊急事態宣言を解除し、そのために当然のごとく感染者数がぶり返していく様を3度も繰り返している。こういったことが失敗であることは他国との比較不要理解できることと思う。コロナが終息しない中でワクチン接種もままならないうちに、多人数での食事を控えるべきところをGoToイートで会食をあおるような施策も、それ単体で失敗と判断できる。サイズおかしなカビた布マスクを、世帯当たりにしてたった2枚だけ数百億円かけて怪しいおともだち経由で調達したこともあった。これも他国との比較不要で愚行と分かる。などなど、失敗を挙げだすときりが無いが…

補足。

■水際対策成功/失敗を他国比較して論じる上では、アジアオセアニア地域島国同士で比較してはどうか?

・水際対策の難度は外国と海で隔てられているか否かで大きく変わるのではないだろうか。他国と地続きの国では、人はしばしば法律や検疫を無視して国境を行き来するからだ。島国においてはその可能性が減る(まして、日本ほど他国との距離がある国であればなおさらだ)。ということで、この要因を排除して考えるために、島国同士というくくりで比較すると見えてくるものがあるのではないかと考える。

参考)https://diamond.jp/articles/-/272080?page=3

世界中島国日本とを比較しても良いのかもしれないが、欧米アジア間のコロナ被害の差を生んでいる可能性のあるファクターXの影響を取り除いて考えるために、アジアオセアニア地域限定して比較を行うのも良いのではないか

以上を踏まえ、例えばアジアオセアニア地域の主要な島国6か国(オーストラリアニュージーランドインドネシアフィリピン台湾日本)の100万人当たりの新規感染者数を比較したチャートは次のようになる。

https://ourworldindata.org/explorers/coronavirus-data-explorer?zoomToSelection=true&time=2020-03-01..latest&facet=none&pickerSort=asc&pickerMetric=location&Metric=Confirmed+cases&Interval=7-day+rolling+average&Relative+to+Population=true&Align+outbreaks=false&country=AUS~NZL~IDN~PHL~TWN~JPN

オーストラリア台湾ニュージーランドは、グラフの底のほう、およそ100万人当たり20人程度の感染者数を最大値として推移している。

インドネシアフィリピン日本は、グラフが大きな山をつくっており、そのピークでは100万人当たり80人を超えている。現在日本100万人当たり100人を超える感染者数を記録して過去最大、インドネシアと競っている…

インドネシアフィリピンは一人当たりの経済力の面でも、医療や衛生環境の面でも、オーストラリア台湾ニュージーランド日本とは大差がある。コロナ被害においてオーストラリア台湾ニュージーランドグループ日本が入れず、どちらかと言えばインドネシアフィリピンと肩を並べている状況は、日本対策に失敗があった結果と言って良いのではないか

・厳密には、インドネシアマレーシアカリマンタン島 = ボルネオ島)と東ティモールティモール島)およびパプアニューギニアニューギニア島)と国境を接しているので比較対象としては不適かもしれない。


3つ目。

[日本ワクチン後進国]

EUUSA世界台湾比較してみましょうね。

世界比較して遅れてるとは言えないし、脳弱さんが大成功モデルとして崇拝してる台湾よりも遥かに進んでる。先行したEUUSAにはじきに追いつきますね。これは直感的な予想だけど、日本では60%は超えますよ。

USAEUは平均的な教育レベル問題で止まるけど、日本では60%は超えてくるでしょう。ワクチン開発も遅れまてはいても幾つかのワクチン治験の最終フェーズだし、年内供給予定と発表してもいる。

既にアストラゼネカならば国内でも生産されている。トップランナーではありえないけど、後進国っていうほどではないなぁw

・これに関しては半分同意する。

後進国はたしかに言いすぎだ。ワクチンの開発と接種率の両面で日本は中進国ではないだろうか。

しかし仮にもGDP世界3位の国で、"後進国っていうほどではないなぁw"などと笑っている場合でもない。ワクチン開発で英米に劣後し、調達でも欧米に劣後した理由は究明し改善すべきだ。ただし原因はおおよそ明らかではあるが。開発が遅れたのは常日頃からワクチン開発に力を入れていなかったから。調達欧米に劣後したのは安倍首相自らがワクチン会社営業をかけず官僚に丸投げしていたから。また、菅首相になってからファイザー社長首相と直接話したいと言ってきたのに、菅首相自分立場が分かっていなくてそっぽ向いてみせたから。

元増田にやたらと目の敵にされる台湾であるが、台湾ワクチン調達で後れをとっているものの、コロナ被害において日本より健闘しているのは別記した通り。また、ワクチン開発では日本より一歩先んじたかもしれない。

台湾ワクチン23から接種へ 7日間で60万~80万回分 8/11

台北中央社新型コロナウイルス対策を担う中央感染症指揮センターの陳時中(ちんじちゅう)指揮官11日、台湾ワクチンメーカーメディゲンワクチンバイオロジクス(高端疫苗生物製剤)製のワクチンの接種を23日に開始する方針を明らかにした。

米国立衛生研究所と協力して開発した組み換えタンパク質ワクチンで、先月下旬に衛生福利部(保健省)から緊急使用許可EUA)を取得した。

ttps://japan.cna.com.tw/news/asoc/202108110007.aspx




4つ目。

[医師数削減なんて許せない]

日本人口千人当たり、病床数13.7で医師数は2.3

例えば、アメリカでは、病床数3.0に対して医師数は2.4

一方でICUの数は諸外国と比べれば少なくて、人口10万人当たり日本4.3に対してアメリカは34.7

https://president.jp/articles/-/42285?page=2

これが何を意味するか?誰が見たって分かる。病床数が足りないのではなくて、医師数が足りずICUが足りないということ。

一般病床数が多い割には医師数が足りない事で、ICUに割り当てる医師も足りなければ、一般病床を担当する医師の過労も避けることが出来ない状態ということは、自明すぎるほど自明でしょう。

医師は急に増やせない、そんなことをすれば粗製乱造でかえって問題が出る。となれば、必要なことは病床数を削減するのが正解ってのも必然と言える。

コロナに関して言えば、感染指定を5種にすれば一般の病床が使えるようになる。足りないのは、2種の病床だってのは、ずっと言われてる。足りないのは医師ではないし、一般病床でもない。

・この項は増田が結局何を言いたいのかよく分からなかった。例えば、"医師数が足りずICUが足りない"が、"コロナに関して言えば""足りないのは医師ではない"とはどういうことなのか。また、"病床数を削減するのが正解"だが、"コロナに関して言えば、感染指定を5種にすれば一般の病床が使えるようになる。"とも言っているのは矛盾していないか

・はっきりしている間違いは元増田医師数の多寡について日本アメリカ比較して意味合いを抽出した点だ。なぜアメリカなのか?人口1000人あたりの医師数で、アメリカOECDの中で日本と並んで下位グループに属している者同士だ。まして日本アメリカと違って超少子高齢社会突入している。若者と比べると老人は病を得る機会が増え、治りは遅く、重症化しがちだ。同じ人口でも高齢者が増えればそれだけ医療への負担は増える。こうした状況から日本コロナパンデミック以前から慢性的医師が足りていない。

コロナ医師不足鮮明に 抜本増に政策転換を】

日本医師数が少ないことは統計からも明らかである。各国の人口1,000人あたりの医師数では、ドイツの4.2人、フランスの3.4人、イギリスの2.8人と比べ、日本は2.4人と先進国の中でも特に少ない。医療崩壊で話題となったイタリアでさえ4.0人、国民皆保険がないアメリカでも2.6人と日本よりも多い。主要先進国などで構成する経済協力開発機構OECD加盟国のうち、日本医師数はデータのある30カ国中26位と最低に近い。医師総数で日本は32万人だが、OECD30カ国の平均水準から見て1112万人も少ない。

 先進諸国で最低レベルに近い医師数で世界トップ高齢社会医療を担うため、超長時間労働にならざるを得ない。過労死ラインを超えて働く病院勤務医が4割に達する中、今回のコロナ対応長時間労働さら拍車がかかり、医療崩壊が取りざたされる状況に至っている。

https://hodanren.doc-net.or.jp/news/iryounews/200605_sisk3_cvd_doc.html



元増田がどういう意味合いで"コロナに関して言えば、感染指定を5種にすれば一般の病床が使えるようになる。"と言ったかよく分からないが、コロナによる医療崩壊、とりわけ、コロナの中等症や重症患者向け病床が逼迫している状況に対し、コロナ感染指定を5類にすべきかは専門家の間でも見解割れているようだ。これについて、素人考えで言えることは無い。

【新型コロナを5類感染症にすると医療現場はどうなるか?】

現在、新型コロナを季節性インフルエンザ並みの5類感染症にダウングレードすることが検討されています。これは、保健所行政入院病床の負担からまれ議論であって、決して新型コロナが季節性インフルエンザ並みに軽症だというわけではありません。

このテーマ専門家の間でもかなり意見が分かれています。今すぐにでも5類感染症へという意見は「ウィズコロナ」、まだ早計だという意見は「感染抑制収束」を想定しているためです。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20210811-00252601




以上。ここまでのことを踏まえると、元増田が締めくくりの項で言っていることは元増田ブーメランだ。だからこの言葉元増田へとそのままお返ししたい。

"明かに愚かで、間違ったことを言ってる人々の思うようにすることは、自分を含む社会にとっては損にしかならない。同意できることが1つある間に、否定しなければならないことが10ある、そんな感じですよ。"

"本当にお願いだからバカな事を言う前に、少しは調べて考えて論理的判断をして欲しいんだわ。"

"明らかに間違ってておかしなこと言ってるバカには同調できない。それは知能を持ってる人類の一人として、許容できません。"

"お願いですから思い込みや願望じゃなくて、データ理論整合性大事にしてください。"

2021-08-02

anond:20210802162446

上位が日本語から日本基準で見るべき?どんな理屈

各国が世界に何か国あるかってのはその国によって違うんだから日本基準で見るべきなのは当然だよね。

世界基準で言うなら妥当ラインとしては国連加盟国193ヶ国くらいだよね、206ヶ国って何を根拠世界基準」として言ってるの?w

それから上位は中国語でも上位だぞ

から世界基準説明するなら中国語のが話者数多いんだから中国語説明すべきだよね、なんで日本基準日本語説明しようと思ったの?日本基準説明すべきだとおもったのはどんな理屈

2021-06-24

水産庁の言うことが事実なら、日本IWC脱会する必要はなかった

まり水産庁のいうこと(日本調査捕鯨合法であり、IWC加盟国から評価されている云々 https://www.jfa.maff.go.jp/j/whale/w_faq/faq.html)は嘘であるということ。

日本捕鯨をやめるべき。

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