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https://www.youtube.com/watch?v=yTsmWQ-DvPQ
ロックダウンが続く上海では、食料の配布をめぐるトラブルも起きています。住民に無料で配られる食料を、団地の責任者らが隠して保管していたのが発覚しました。
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ロックダウンが続く上海。2日の新規感染者は5514人と、4月中旬のピーク時の5分の1ですが、依然として5500人を超えています。
1日、記者の自宅に、地元政府から4回目となる食料などの配布が届きました。
ロックダウンが長期化していることから、4月20日の配布に続いて小麦粉、砂糖、カレーのルーなどの調味料も入っていました。
ある団地の住民が発見したのは、敷地内に山積みにされた、野菜などが入った100以上の箱です。この食料は本来なら住民に無料で配られるものでしたが、団地の責任者らが隠れて保管していたといいます。
住民たちは野菜をぶちまけ、「責任者らが食材をためこみ、転売するつもりだったのではないか」などと、怒りを爆発させました。
この騒動のあと、別の団地では、住民に隠れて保管していた食料などを外に移そうとしたといいますが、住民に見つかり、責め立てられる事態になったということです。
空中のドローンが警告
「死にたくない!」
「食料が足りない!」
真夜中、何十棟も建ち並ぶ高層マンションから悲痛な叫び声が次々と聞こえてくる。窓から住人たちが助けを求めているのだ。すると、上空でチカッチカッと光を放ちながら無人の飛行体がゆっくりと飛んでくる。
小型ドローンだ。突然の事態に住民たちは叫ぶことを忘れ、闇の中を注視している。マンションの最上階くらいの高度で停止すると、そのドローンから女性の自動音声が大音量で流れ始めた。
「ロックダウンの規制を守ってください。自由への欲求を制御してください。窓を開けたり、歌ったりしないでください」
何度か同じ内容を繰り返すと、ドローンは夜の闇に消えていったー。
まるでジョージ・オーウェルのSF小説『1984』で描かれるような世界だが、これはフィクションではない。人口約2600万人を誇る中国最大の経済都市・上海で起きている出来事だ。この異常事態を撮った動画がSNSで出回っている。
中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、一部地域で比較的大規模な再流行が出現している。
中国の国家衛生健康委員会(NHC)が4月27日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月26日の中国本土における新規市中感染確認者数は1818人(前日から90人減)だったとのこと。内訳は、上海市1606人、江西省56人、吉林省51人、北京市31人、黒竜江省25人、浙江省16人、江蘇省8人、内モンゴル自治区7人、山東省6人、河南省3人、湖南省2人、四川省2人、河北省1人、山西省1人、安徽省1人、福建省1人、重慶市1人。このうち上海市の1253人、吉林省の31人、浙江省の15人、江蘇省の4人、山東省の3人、江西省の1人、四川省の1人の計1308人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは193日連続、4桁となるのは46日連続。
昨日から中国のネットが「四月の声」という動画で話題だ。食べ物が手に入らない、病院に行けないといった上海ロックダウンの理不尽な過酷さを淡々と流しているだけだが、見ているだけで心が苦しくなってくる。はっきりと政府批判を含まない内容にも関わらず、どんどん削除されていることもさらなる反発の原因となり、大きな騒動となっているようだ。
四月之声(上海)
実はこの少し前に対照的な動画が発表されている。ロックダウン状態の上海に住む日本人らを取材した動画だが、「四月の声」とは異なり、ポジティブな話ばかりだ。同じ世界の話だとは思えない。中国人だけではなく上海に住む日本人も大変な状況にあることは日本のメディアでも大きく報道されているにも関わらずだ。
さらに残念なことに、中国政府に対して不満を声を上げることへの否定的な意見すら紹介している。「四月の声」を見た後だと、こちらの動画は中国政府のプロパガンダ動画のようにみえる。だが、驚くべきことに作成したのは中国政府ではなく中国在住の日本人ドキュメンタリー監督だという。
「日中の架け橋」を自認されている方のようだが、「四月の声」で多くの中国人らが上海ロックダウンへ苦しい声を上げているのに、それを否定するようなプロパガンダ動画を作成することは中国の人々の気持ちを踏みにじる行為だ。本当に「日中の架け橋」と言えるのだろうか。架け橋として寄り添っているのは中国に生きる人々に対してではなく中国の政府へではないのか。同じ題材を扱った対照的な動画を見比べてそんなことを感じた。