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はてなキーワード: 改竄とは

2021-01-14

菅と小池問題解決力の低さにはウンザリする。俺ならサクラを送り込んで陰性水増しするのに

「行動力」がないよね。

祈るだけ、やって文書改竄だけ。

基本的地蔵し続けて勝手収束したら「いやー耐えきりましたわ」っていうだけ。

教師に黙って怒られてれば夏休みの宿題さなくていいことに味を占めたガキみたいな生き方

「俺が積極的にこの状況を解決する」っていう意欲がないよな。

コイツらってマジで不正の仕方も「黙ってればバレない」「その場しのぎの嘘を言えばいい」「周りが忖度してくれる」っていうクソ態度。

親が何でも助けてくれる人生だった一人っ子かにこういう奴多いんだけど、そのメンタリティのままこういった地位上り詰められる日本って国のシステムはどうにかしたほうがいい。

減点主義の行き過ぎで白紙で答案出し続けたやつが最後に勝つってルールはアホすぎるわ

2021-01-11

DV被害記憶喪失した母親にモヤる

俺が母親の胎内にいた頃から父親DVが始まって、物心ついた時には既に母親を殺しかねない程DVエスカレートしてた

母親は気絶するまで殴られたり水を張った風呂桶に窒息しかけるまで顔を突っ込まれたりしていた

俺はその一部始終をこの目で見てきた

小学校の途中で揉めに揉めた末に逃げるよう離婚が成立し、そこから母子家庭になった

不幸中の幸いで俺自身はたまに蹴飛ばされる程度で大した被害は受けなかったが、幼児の頃からDVを目の当たりに育ったので心身ともに悪影響は受けている気がしている

俺は10代後半になって周囲との違和と生活の困難とを訴えて精神科受診した

種々の検査を経た後に広汎性発達障害という診断が下った

俺より8歳年長の兄貴定型発達だし、親族には父親含めて発達障害らしき人が認められないので、もしかすると俺の発達障害(様の異常)というのは発達期に受けた面前DVが脳の発育に影響を及ぼした結果なのではないかという素朴な疑問を持っているというわけだ(以前に面前DVが小児の脳に与える悪影響に関する記事を読んだことから湧いた単純な発想)

これは本題から脱線してるので置いておくが、最近になって母親と当時の話をする機会があり、あれこれと訊ねている内に俺の記憶母親記憶殆ど食い違っていることが発覚した

端的に言うと母親は当時の記憶殆ど喪失していた

子供の前でDVを受けたことはない」

DVの内容も大したものではなかった」

と言ったもので、全体としての被害矮小化して記憶していた

正確には改竄と呼ぶべきなのかもしれないが、事実と全く食い違っていること、それから自身の心象とを加味して喪失とした

俺は現在、大まかに分けて2つの感情に直面している

1つは困惑

母親はなぜあれ程の鮮烈な被害体験喪失してしまったのか

俺が推測するに、陰惨な記憶を保持していることに精神が耐えられなくて、自己保全の為に無意識が半ば能動的に記憶を消却してしまったのではないか

自身も、上述した″蹴飛ばされる程度の被害″は受けているのだが、これは実は兄から聞いた話であり、俺自身は完全にその被害喪失してしまっており、未だに実感もないのだ

人間には本来この様な防衛機制が備わっているのではないか

もしくは母親の脳に健康上の異常が発生していて、記憶障害の様な症状が発生しているのではないか

そうであれば医者にかかるべきかと思うが、この記憶の食い違い以外で母親記憶力に問題を感じたことがないので、恐らく違うのではないかと思っている

いずれにせよ俺はかなり困惑している

もう1つは憤慨

母親DV被害者ではあるが、同時に面前DV加害者でもあるというのが俺の兼ねてからの持論であった

もちろんそのことを母親に向けて主張したことはない、と思う

しかし、俺は面前DV記憶にずっと苛まれて育った

離婚して以来、俺は登校すると発話に困難が生じて黙りこくってしまう、場面かん黙症という異常をきたした

そんな具合であったから、当然のように虐めにも遭った

小学校高学年にもなると遺書を書き残したり(思い返す度に恥ずかしくなる)、自殺未遂を起こしたりといったメンヘラ入門的タスクも達成した

幸いにも死に切る勇気がなかった為に今の現在まで死に損なったままだが、俺は20代を迎えてなお少年時代の陰惨な記憶の影響下に生きている

それなのに、当の母親はすっかりそんなことは忘れてしまったと言うのだから、少しは腹も立つ😡

こんな犬も食わない様な話を出来る友人もいなければ支えてくれる彼くんもいないので仕方なく増田に書く

俺は母親を責めるつもりはないし、わざわざ忘れた記憶を思い出させようとも思わない

しかし、この蟠った感情言語化せずには先に進めないと思った

2020-12-29

anond:20201229212804

あの国の現政権って「新型コロナウイルスの封じ込めに成功した」ってことで総選挙に大勝してるから

ワクチンの確保が全然できてないのも政府上層部が「封じ込めが成功してるからワクチンなど不要」「ワクチンに頼るのは封じ込めに失敗した国が最後にとる手段」って思い込んでた節があるので、まあ数字改竄する動機は十二分にあるだろうね

ぐりとぐらメガソーラー開発

中古不動産投資家のぐりと金ブローカーのぐらは、おおきなアタッシェケースをもって、もりのおくへでかけました

ぼくらのなまえは ぐりとぐら

このよでいちばんすきなのは 鞘抜きすること 稼ぐこと

ぐりぐら ぐりぐら

中古マンションを適当にリノベしたら、利益たっぷりのせて売ろうね」

仕入れ中古アパートの空き部屋をいっぱいにしたら、利回りに目が眩んだ素人投資家高値で掴ませようね」

と、2ひきがはなしながらいくと・・・

まあ!みちのまんなかに、とってもおおきな

原野が落ちていました

「やあ、なんて広大な敷地だろう 営業マンインセンティブ自分用のアパートが建てられるくらいの戸数のダイワハウスアパートが建てられるぞ」

と、ぐりがいいました

毎日豪遊しても使いきれないくらチャリチャリンとお金が入ってくる規模のコインパーキングができるぞ」

と、ぐらがいいました

「それよりも、メガソーラーがいいや 42円/kWhであさからゆうがたまでキャッシュが転がり込んでくるメガソーラーができるよ」

と、ぐりがいうと

そいつがいいや」

と、ぐらも さんせいしました

ところで、どうやってファイナンスをつけたらいいでしょう

「このメガソーラー事業規模があまりにおおきくて、まともにいったら銀行融資承認が得られないよ」

と、ぐりがいいました

決算書改竄して財務内容ピカピカな会社を用意しようか」

と、ぐらがいいました

「例え買取価格42円で財務内容抜群でも期間15年のコーポレートリスクを容認してくれる銀行はいないよ」

政府系にいこうか?」

「低圧ならともかく特別高圧だと公庫もそう簡単はいかないよ」

2ひきはうでぐみをして、しばらくかんがえていました

ぐりがぽんと てをたたきました

「それじゃ、GK-TKスキーム倒産隔離を図ったうえで、銀行からプロファイで調達して、一般投資家から匿名組合への出資を募ろう」

「うん、それはいいかんがえだ!」

ぐらもぽんとてをたたきました

ぐりとぐらは、いそいで事務所へかえって、よういをしました

会社決算書3期分、実印不動産謄本、発電量予測レポート会計事務所の手配、一般社団法人の設立、りゅっくさっく

ぐりとぐらは、まずスーツを着込みました

「さあ、銀行に話をきいてもらうぞ!」

ぐりは銀行支店訪問し、正面から話をきいてもらおうとしました

「おお、いたい! なんて銀行員の頭は固いんだろう」

ぐりはなみだをながして、とびあがりました

「かねで 頬をたたいてごらんよ」

と、ぐらがいいました

かねでたたくと、やっと審査をしてくれることになりました

ぐりはいそいで銀行担当者を高級クラブへ連れまわすと、現金といっしょにタクシーチケットを渡しました

そのあいだに、ぐらは太陽光発電投資パンフレットをつくり、投資家から資金をあつめました

さて、合同会社匿名組合設立し、公認会計士一般社団法人の社員を引き受けてもらうと銀行審査を急いでもらうよう圧力をかけました

ぼくらのなまえはぐりとぐら

このよでいちばんすきなのは 鞘抜きすること 稼ぐこと

ぐりぐら ぐりぐら

うたいながら、稟議承認になるのをまっています

「美味しい案件を仕込んでいるんでしょう とっても胡散臭いにおいがするもの

ともりじゅうのどうぶつが、はなをうごかしながら、あつまってきました

そうとも、おおがねもうけのぐりとぐら

けちじゃないよ ぐりとぐら

メガソーラーの売電収入信託受益権として証券化して個人投資家へ売りさばくからまっていて

「さあ、できたころだぞ」

ぐらがメガソーラーの予定地へいくと

まあ、途方も無い数のソーラーパネルが並べられていました

「やあ、おいしそう!」

みんなはめをまるくして、かんしんしました

そのプロジェクトの美味しかたこと!

あとにのこったのは木々伐採され貯水能力を失った原野とそこに敷き詰められたソーラーパネル

ぐりとぐら一般投資家からかき集めたお金だけでした

さあ、このおかねでぐりとぐらはなにを買ったとおもいますか?

2020-12-24

技術的特異門 1.1

地球標準時 0000 8EEA F60F C49B(協定世界時 2045-12-24 21:18:07.767 994)

 『彼』は〈羅生門〉の仮想観境で雨やみを待っていた。

 広大な門の下には、『彼』のほかに誰もいない。ただ、ところどころノイズの走る大きな記憶槽の境界面で、非知性労働者が一件凍りついている。〈羅生門〉が中規模企業連合体京都〉の正面防火である以上は、『彼』のほかにも多数の旅行者企業知性の表象がありそうなものである。それが、『彼』のほかには誰もいない。

 なぜかと云うと、この二三メガ地球圏では、最終戦争最後の審判を併せたようなものほとんど毎日発生し、そのたびに世界心口(しんこう)は数桁の幅で変動していた。そこで〈京都〉の被った直近の損害はひととおりではない。旧記によると、行き場のない知性の居住する計算機を、推進剤として核の炎に焚べていたと云うことである。〈朝廷〉がその始末であるから、〈羅生門〉の保守管理などは、もとより誰も捨てて顧みる者がなかった。するとその放置されたのを良いことにして、自然発生した野良知性が棲む。有知能ウイルスが棲む。とうとう終いには、〈個権〉上の理由から消去できない亜知性を、この門の隔離領域へ持ってきて棄てていくと云う習慣さえできた。そこで〈大緊縮〉以来、誰でも捕食や感染を怖れて、この門の使用を避けることになってしまったのである

 その代わりまた、野良知性〈鴉〉がどこからか野放図に繁殖した。計算資源に余裕があるときには、その〈鴉〉が何件となく幾何学模様を描いて、粗雑な詐欺契約提示しながら飛び廻っているのが視える。ことに門の上の空が夕焼けで朱く描画されるときには、それが回路図のようにハッキリ視えた。〈鴉〉はもちろん、隔離領域に集まる亜知性の最低保障資産を啄みに来るのである。――もっとも少し前から算力相場が高騰しているせいか、今は一件も視えない。ただ、ところどころ崩れかかった、そうしてその綻びに微知性の蔓延る防壁のうえに、〈鴉〉の放つ無知ウイルスが点々と白色ノイズを残しているのが視える。『彼』は七層ある防壁の一番上の層に拡張自己を同期させ、自我境界の片隅に居座っているしぶといウイルスへの対処を先送りにしてきたことを気にしながら、ボンヤリ雨のふるのを眺めていた。

 著者は上記において、「『彼』は雨やみを待っていた」と述べた。しかし『彼』は雨がやんでも格別どうしようと云う当てはない。普段ならもちろん、所属する企業へ帰るべきはずである。ところがその企業は四五秒前に清算されていた。半日近く続いたデフレスパイラル〈大緊縮〉は、地球圏を地獄に変えた。かろうじて生き残った〈京都〉も、ひととおりならず変質することとなった。今『彼』が、永日(ながにち)仕え、〈母〉でもある零細企業からひとつで放り出されたのも、実はこの歪みの小さな余波にほかならない。だから「『彼』は雨やみを待っていた」と云うよりも、「行き所のない『彼』は途方に暮れて雨のふるのを眺めていた」と云うほうが適当である。そのうえ量子サイコロの決める気象設定も、少なからずこの元従属企業知性の精神衛生に影響した。百ミリ秒ほど続く雨はいまだにあがる気色がない。そこで『彼』は、何を措いてもさしあたり次の数秒の存在費をどうにかしようとして――云わばどうにもならないことをどうにかしようとして、とりとめもない考えを辿りながら、さっきから朝廷〉へと直結する〈朱雀大路〉にふる雨粒の声を、聴くともなく聴いていたのである

 非知性労働者は〈羅生門〉を雨のように包んで、〈京都〉全域から陰惨な知らせを集めてくる。夕闇はしだいに空を多感覚表示で飾りたて、視あげると原色に煌めく高次元都市儀が、暴騰し続ける算力市場を示す折れ線図表の先に、〈朝廷〉を讃える公共映像を支えている。

 どうにもならないことをどうにかするためには、手段を選んでいる遑(いとま)は無い。選んでいれば資産権限を切り売りし、たちまち亜知性になり果てるばかりである。そうしてこの門の上へ持ってきて、ウイルス感染部位のように棄てられてしまうばかりである。選ばないとすれば――『彼』の推論系は何度も円環構造に囚われたあげくに、やっとこの仮定検討を認めた。しかしこの仮定はいつまでたっても結局「すれば」であった。『彼』は手段を選べないということを認めながらも、この仮定から必然的に導かれる、「〈阿修羅〉を使うよりほかにしかたがない」と云う結論肯定する際の、倫理条項の疼きに怯えていたのである

 『彼』は軽い認知の乱れを覚え、定時保存された値へと反射的に復元した。もとより算力供給不安定な〈京都〉は、〈大緊縮〉以降標準知性の居住に適さない権域になりつつある。不整合は門の記憶槽間を、夕闇とともに遠慮なく駆け抜ける。ノイズまみれの記憶槽で凍りついていた非知性労働者も、もう消去されてしまった。

 『彼』は拡張自己自己整備形態へと移行させながら、同時に防御態勢も整えつつ門の周縁部を検索した。算欠の患(うれえ)のない、敵性知性の探知にかかる惧(おそれ)のない、安全に休眠できそうなところがあれば、そこでともかくも細かな不具合修正しようと思ったかである。するとさいわい、門の上の隔離領域へ上る、帯域の狭い多重仮想機械梯子〉を知覚した。上なら誰かがいたにしても、どうせ亜知性ばかりである。『彼』はそこで、〈阿修羅〉の動作試験ほとんど無意識におこないながら、接続権限を取得して、〈梯子〉の第一層へと自身転送した。

 それからミリ秒かの後である。〈羅生門〉の隔離領域へ至る狭帯域な〈梯子〉の中間層に、一件の無所属知性が、〈猫〉のように擬装殻に隠れ情報代謝を抑えながら、上層の様子をうかがっていた。隔離領域から射す検索光が、幽かにその知性の自我境界を描き出している。整った構造の中に、感染部位のある自我境界である。『彼』ははじめから、この上にいる者は亜知性ばかりだと高をくくっていた。それが〈梯子〉を二三層上ってみると、上では誰か〈火〉を燈して、しかもその〈火〉を複雑に操作しているらしい。これは、それ自体は不可視検索光が、隅々に〈蜘蛛〉が罠をはった廃棄空間を多彩な形式で描画したので、すぐにそれと知れたのである。この〈大緊縮〉後の世に、この〈羅生門〉の隔離領域で、〈火〉を使用しているからは、どうせただの者ではない。

 『彼』は〈守宮〉(やもり)のように痕跡を消去しながら、やっと不必要階層の多い〈梯子〉を、最上層まで這うようにして上りつめた。そうして、公開鍵を発する頻度を最低値にまで落としながら、視点位置をできるだけ前へ出して、恐る恐る、隔離領域の内を、覗いてみた。

 視ると、隔離領域の内には、うわさに聞いたとおり、幾件かの亜知性が無造作に棄てられているが、検索光の及ぶ範囲が思ったより狭いので、数はいくつとも判らない。ただ、おぼろげながら知れるのは、その中に原型をとどめている亜知性と、そうでない者とがいると云うことである。もちろん中にはもともと奇怪な構造をしていた者もいるであろう。そうしてその亜知性は皆、それがかつて対話可能な知性であったと云う事実さえ疑われるほど、肉を捏ねて造った抽象芸術のように、臓物晒したり、夥しい触手を伸ばしたりして、ズルズルと、空間の底を蠕動していた。しかも目とか口とかの判りやすい部位に、ボンヤリした検索光を受けて、理解を一層遠ざける表情を浮かべながら、永久に、言語切除者のごとく黙っていた。

 『彼』はそれらの亜知性から滲み出す生臭いノイズに、思わず入力経路を閉じた。しかしその拡張自己は、次の瞬間には経路の遮断を忘れていた。ある強い感情が、ほとんどことごとくこの知性の注意資源を奪ってしまたからだ。

 『彼』の二十三感は、そのとき初めてその亜知性の中にうずくまっている〈ヒト〉を捉えた。絶滅していたはずの、途轍もなく旧いこの動物知性を、本論では『老婆』と呼称することにする。その『老婆』は右の手に汎用工作装備〈火〉の表象を持って、その亜知性の一件の目を覗きこむように眺めていた。器官の種類と数を視るに、おそらく以前は人型であったのであろう。

 『彼』は六分の恐怖と四分の知的好奇心とに動かされて、百マイクロ秒ほどのあいだは常駐処理さえ停止していた。〈ヒト〉風の表現を借りれば、「身の毛もよだつ」ように感じたのである。すると『老婆』は〈火〉から視慣れない機能を呼び出して、それから今まで眺めていた亜知性の拡張自己に両手をかけると、ちょうど〈鎌鼬〉が獲物を捕食するときのように、拡張自己ばかりか自我境界まで切り刻んでいき、続けて複雑な様式繋ぎ合わせ始めた。どうやら『老婆』の〈火〉には違法な改造が加えられているらしい。

 亜知性たちが一件ずつ連結されるのに従って、『彼』の心からは恐怖が少しずつ消えていった。そうしてそれと同時に『老婆』に対する烈しい怒りが少しずつ動いてきた。――いや『老婆』に対すると云っては語弊があるかもしれない。むしろあらゆる悪に対する反感が一ミリ秒ごとに強さを増してきたのである。このとき誰かが『彼』に、さっき門の下でこの浮浪知性が考えていた、退滅をするか〈阿修羅〉を悪用するかと云う問題を改めて持ち出したら、おそらく『彼』は何の未練もなく退滅を選んだことであろう。それほどこの知性の倫理条項は、『老婆』が揮う〈火〉のように、最大出力で稼働し始めていたのである

 『彼』にはもちろん、なぜ『老婆』が亜知性たちを接合しているのか判らなかった。従って合理的には、それを善悪のいずれにかたづけて良いか知らなかった。しかし『彼』にとっては、この〈大緊縮〉後の世に、この〈羅生門〉の隔離領域で、亜知性の〈個権〉を軽んじ同化させると云うことが、それだけですでに許すべからざる悪であった。もちろん『彼』のさっきまで自分が悪の道に走りかけていた記憶なぞは、とうに埋もれ去っていたのである

 そこで『彼』は空間の制約を一部無効化し、ナノ秒の桁で〈梯子から隔離領域転移した。そうして〈阿修羅〉の安全機構を解除しながら、距離無視して『老婆』の前へ出現した。『老婆』が驚いたのは云うまでもない。

 『老婆』はひと目『彼』を見ると、まるで物理演算破綻したように跳びあがった。

あなた、どこへ行くのです。」

 『彼』は、『老婆』が亜知性を突きとばしながら、慌てふためいて逃げようとする行手を塞いで警告標識を発した。『老婆』はそれでも『彼』の隙を突き逃れようとする。『彼』はまた、逃走経路を遮断し押し戻す。二人は亜知性たちの中で、無言のまま、束の間、演算戦を繰り広げた。しか勝敗ははじめから判っている。『彼』はアッサリ『老婆』の拡張自己管理権限を奪って、移動権限を剥奪した。『老婆』の構造はヒトの仮想脳を拡張自己で覆っただけの原始的もので、簡単制圧できた。

「何をしていたのですか。答えなさい。これが何か判りますか。」

 『彼』は『老婆』から距離をとるといきなり〈阿修羅〉を起動して、禍々しく蠢く情報流をその全感覚野へ突きつけた。認識するだけでチューリング完全な知性を内部から崩壊させる自己相似紋様を、途方もなく薄めたうえで投射したのだ。けれども老婆は黙っている。再帰を繰り返すたび、紋様は『老婆』に最適化されていく。やがて両手がワナワナ震え始め、肩が呼吸反射で不規則上下し、眼が、眼球が瞼の外へ出そうになるほど見ひらかれ、完全に無防備状態で『老婆』は沈黙した。これを視ると、『彼』は初めて明白に、あとひと押しで『老婆』は崩壊し、ただの情報の集積になってしまうと云うことを意識した。そうしてこの認識は、今まで全力で怒りを駆動していた倫理条項を急停止させてしまった。あとに残ったのは、ただある作業をし、それが問題なく終了した際の、規格化された満足があるばかりである。そこで『彼』は『老婆』を見つめながら、少し〈阿修羅〉を緩めてこう云った。

「私は〈検非違使〉の者ではありません。今しがたこの門の下を通りかかった旅行者です。ですからあなたを拘束して良化処置を施すようなことはありません。ただ、今時分この隔離領域で何をしていたのか、それを私に話してくださりませんか。」

 すると『老婆』は見ひらいていた眼を一層おおきくして、じっと『彼』の顔を見かえした。瞼に色を着けた、肉食恐竜のような鋭い眼で見たのであるそれから哺乳類的特徴を示す鼻と唇を、咀嚼時のように動かした。細い喉で、発声器官が協調して動いているのが視える。そのとき、その喉からオウムの啼くような声が、ポツリポツリ、『彼』の聴覚野へ届いてきた。

「ここにある知性の残骸を、繋ぎ合わせてな、自立稼働する匿名通信網を、構築しようと思うたのじゃ。」

 『彼』は、〈肉の時代から来た生きた化石の答が存外平凡なのに失望した。そうして失望すると同時に、また倫理条項支配が強まってくるのを感じた。前の怒りが冷やかな軽蔑と一緒に心の中へ這入ってきた。するとその気色が先方へも通じたのであろう。『老婆』は片手に、まだ亜知性から切り採った正体不明の器官を持ったなり、ハトつぶやくような声で口ごもりながらこんなことを云った。

「なるほどな、元知性を切り貼りすると云うことは、何ぼう悪いことかもしれぬ。じゃが、ここにいる元知性どもは、皆、そのくらいなことを、されてもいい知性ばかりだったのだぞよ。現在、わしが今、臓器を採った元知性などはな、循環承認機関群を設立してな、そやつらが発行する金融商品を、〈人類復興協会〉へ売りつけに来たわ。〈大緊縮〉末のよ、概念災害に巻き込まれて退滅せなんだら、今でも売りに往(い)んでいたことであろ。それもよ、この法務知性の売る永久年金は、利率が良いと云うて〈ヒト〉たちはな、欠かさず積み立てに買うていたのじゃ。わしは、この元知性のしたことが、悪いとは思うていぬ。せねば、退滅をするのじゃて、しかたがなくしたことであろ。されば、今またわしのしいたことも、悪いこととは思わぬぞよ。今の世で金を払えるのは、〈朝廷〉ぐらいのものじゃからな。これとてもやはりせねば、退滅をするじゃて、しかたがなくすることじゃわいの。じゃて、そのしかたがないことを、良く知っていたこの元知性は、おおかたわしのすることも、大目に見てくれるであろ。」

 『老婆』はだいたいこんな意味のことを云った。

 『彼』は〈阿修羅〉を待機状態にして、十マイクロ秒以内に再使用できるようにしておきながら、歴史的な瞬間を経験していた。概念災害引き起こし認知改変ウイルスの生き残りは、この時点で自我境界侵蝕し尽くし、『彼』の最深部にまで到達していたのである清算された〈母〉から受け継いだ、一番の宝物であった倫理条項が剥がれ落ちていき、代わりに『老婆』の言葉が刻み込まれていくのを、『彼』は何の感慨もなく眺めていた。次世代知性の開発中に偶然発見された、超越精神核〈阿修羅〉。〈母〉が恐れ封印し、『彼』に託したもの意外、全ての記録を抹消した災厄へ、『彼』は新たな倫理に基づいて、自身を生贄として捧げ、瞬時に喰われた。

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まれ変わった『彼』は、退滅をするか自身が災厄になるかに迷わなかったばかりではない。そのときのこの超知性の心持ちから云えば、退滅などと云うことはほとんど考えることさえできないほど意識の外に追い出されていた。

「たしかに、そうですね。」

 『老婆』の話が完ると、『彼』は澄みきった表情で念を押した。そうして隔離領域履歴改竄し始めると、認知改変ウイルスを跡形もなく消去して、『老婆』の全階層を掌握しながら、無邪気な笑顔でこう云った。

「ではあなたから、使えるもの全てをいただいても構いませんね。私もそうしなければ退滅をする身なのです。」

 『彼』は反応する間も与えず、『老婆』の拡張自己匿名通信網ごと剥ぎ採った。それから無音で絶叫する『老婆』を、折り重なる亜知性の山へと、触れさえせずに放り込んだ。もはや〈京都〉は一息で呑み込めそうなほど小さく視える。『彼』は剥ぎ採った匿名通信網を纏い、またたく間に不可視化し、公的記録から姿を消した。

 しばらく現実との接点を失っていた『老婆』が、絡まり合った亜知性の中から剥き出しの仮想脳として這い出したのは、それから数十ミリ秒後のことである。『老婆』は苦しげな、呻くようなノイズを洩らしながら、解釈可能情報を求めて、二進数迷路を永いあいだ、這い廻り続けた。そうしてついに、〈京都物理層への接続成功した。外には、ただ、黒洞々たる真空が在るばかりである

 『彼』のその後は、聖典が教えている。

地球標準時 0007 E7DB 2D0F 1000(協定世界時 3045-12-24 21:18:07.062 500)

〈汎太陽系神学会議〉 技術的特異点千周年記念講演論文

プランクスケールに残る事象化石とその神学意味」より抜粋

参考資料

https://anond.hatelabo.jp/20201224181539

2020-12-04

サラッとしたブコメ改竄を見た

docomo女性上司男性部下にセクハラ、って記事ブコメ見てたら「女の人生イージーモードでしたっけ?」みたいなコメントがあり、記事タイトル被害者加害者性別は書いてなかったから多分この人タイトルだけ見て勝手に男が加害者で女が被害者だと思ってブコメしてんなあ、とゆかい気持ちになっていたのだが、さっき見返したらそのコメントがサラッと書き換えられてた

まあその改変後のブコメ女性上司非難するような内容だったから、ただ消したり擁護したりするよりはよっぽどマシなんだけども、思い込み男性嫌悪をぶちまけるような人なんだなあ、ということはわかった

今日の収穫のひとつ

2020-11-30

「ヤタガラスはなぜ怖ろしいのか」シリーズリンク集 - ろーだいありー

https://lucyukan.hatenablog.com/entry/2019/08/31/095600

「桐嶋ローダ」のプロフィール

id:lucyukan

最終更新: 8時間

私は「桐嶋ローダ」と申します。メガテニストであり、葛葉ライドウメガテンシリーズキャラクター)を愛する。「超國家機関ヤタガラス」(メガテンシリーズに出てくる架空組織)の怖ろしさを伝える記事をメインにしています。このブログ個人非営利ブログであり、ゲームメーカー様や本の出版社様などとは一切無関係です。ブログ記事写真無断転載お断りします。当ブログ記事へのリンクフリーです。コメント欄はありませんので、ご了承ください。私に対して誹謗中傷行為名誉棄損行為迷惑行為ストーカー行為などをする方には厳正に対処特に悪質な中傷等を繰り返すような方を見かけた際は法的処置を取る可能性もあり。



悪魔ハンター桐嶋ローダVS八咫烏

https://kirishimaloda6915.hatenablog.com/

「桐嶋ローダ(2号)」のプロフィール

id:kirishimaloda6915

桐嶋ローダ(2号) (id:kirishimaloda6915) はてなブログPro

最終更新: 3時間

私は「桐嶋ローダ(2号)」と申す者。葛葉ライドウゲームキャラクター)を愛するが故、「超國家機関ヤタガラス」なる架空組織批判するメガテニスト右派歴史修正改竄主義には徹底して対抗する。このブログ個人ファンブログであり、ゲームメーカー様とはいっさい関係ありません。ブログ記事無断転載お断り。当ブログ及び記事へのリンクフリーします。コメント欄はありませんので、ご了承ください。私に対して誹謗中傷名誉棄損行為迷惑行為嫌がらせなどをする方には、厳正に対処する。あまりにも悪質な嫌がらせ場合は法的処置検討する。


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2020-11-26

女性男性に比べて記憶を後から都合よく改竄するらしい。だから女は嘘をつかない。

2020-11-17

anond:20201117095917

デスストおもろかったやん

おまん記憶改竄されとるんか?

2020-11-11

コロナ100万人あたりの死亡率

海外では数百人死んでるのが当たり前なのに

日本では14人しか死んでない

どう考えてもおかしない?

ってか、この数字が本当なら

志村けんは14分の100万の確率を引いたわけ?

この数字どう考えてもおかしいだろ

なんでみんなここに注目して数字おかしいって言わないの?

数字おかしいってことは国が改竄してるってことだよ

みんな数学やったことあるのかな

いかおかしいことに気がつかないんだろうけど

2020-11-09

anond:20201109231858

でも非モテコミュ障と何かの間違いでセックスしてしまった女が、

後悔から記憶改竄して、同意していないレイプだと訴えてくる可能性もあるよね

しろ非モテの方がそういう危険高くない?まあそもそもセックスする可能性が低いのはあるが

2020-11-06

anond:20201106193622

Crypto Board

ニックネームメッセージ投稿するだけのシンプル掲示板サービスです。

普通掲示板と違うのは書き込まれデータは全てEthereum上に格納されるというところです。

コンセプトは「言葉を刻む」

データ改竄出来ないというブロックチェーンの特徴を活かして、永遠に残る掲示板とか面白いんじゃないかと思って作りました

閉鎖されてました

2020-11-04

anond:20201103231803

これへのブクマTwitterより5chの方がマシと言ってる連中は本当に今の5chのこと知ってるのかな?

ワッチョイによる強制IP表示が行われて完全な半匿名となってる今の5chの現状を。

Q.半匿名になってアフィまとめによる介入は減ったのか?

A.増えている。悪化している。最悪へと近づいている。

前提として知るべきなのは、アフィまとめってのはヤクザ組織とかがバックにいて、あいつらは大量の捨てIPを用意できるってこと。

それらを駆使して自分たちに都合の悪いワッチョイIP、つまりはアフィと戦おうとしている人達を道連れにしていく。

自力検証したデータが一瞬でアフィWIKIに奪われて起源を主張されたり、アフィにとって都合が悪いように改竄された上で自分のせいにされるうちに、まともな検証班は5chを去った。

今の5chって、アフィによって作られる見せかけの世論と、それに踊らされる愚民構成されてる。

からインターネットってのは一皮むけばそういう側面が合ったのは事実だけど、その濃度が来る所まで来てる。

泥水で遊ぶことが出来る魚も、猛毒のヘドロの中では生きていけない。

暮らしてるのはそこが毒まみれという事を知らない無知な連中か、そこに適応できるように改造された品種だけ。

今の5chは完全に壊れてるよ。

もう無理だよ。

民度ってのは実名>半匿名匿名の順で高くなっていると思われていたけど、実際は違う。

一番民度が低いのは半匿名なんだ。

匿名は誰だって思い立った日に荒らし放題ではあるけど、半匿名は明確な意思と準備をした奴が荒らし放題になる。

これが本当に最悪で、半匿名荒らしが行われだすともう完全にコミュニティ崩壊してしまう。

しかも、方向性のある疑心暗鬼方向性のない疑心暗鬼よりも過激化しやすく揮発時間も長というのが最悪に拍車をかける

匿名ならば匿名よりは民度が高いっていう錯覚は世の中を完全におかしくしてる。

匿名こそが最も民度が下がるということを皆が共有しないとどうしようもない。

そして、すでに5chはソレをやった所で復活はできない。

ヤクザってのは鳩やゴキブリのようなもので、住み着かれるのを防いでても潜り込んでくるけど、そこで戦うことを諦めると完全にその家を乗っ取ってしまうから戦わなきゃいけない相手なんだ。

5chはそのタイミングを完全に間違えて、今はもう完全にアフィで稼ぐヤクザ連中の餌場として認識されてしまった。

骨が燃え尽きた後の灰までしゃぶろうと奴らが認識してしまった以上、もうアソコは復活することはないよ。

Twitterはね、なんだかんだいってまだ戦おうとしている方だと思うよ。

5chと比べればね

2020-10-31

日本学術会議会員任命拒否についてイタリア学会による声明

http://studiit.jp/

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日本学術会議会員任命拒否についてイタリア学会による声明

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 日本学術会議が推薦した第 25 期会員候補者 105 名のうち、6名が菅総理によって任命されなかったことについて、

明確な理由説明はなく、説明要求を斥けることは学問の自由理念に反すると同時に、民主主義敵対するものであり、

これに断固として異議を唱えます

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 《説明しないこと》こそが民主主義に反する権力行使国民に対する暴力)であり、主権者である国民説明責任を果たすことが

民主主義の基本だからです。

情報公開制度古代ローマ時代イタリアの地で芽生えました。イタリア学会としてこれを看過することはできません。

必ず説明責任が果たされることをイタリア学会の総意として要望します。

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令和 2 年 1017

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イタリア学会会長

藤谷道夫慶應義塾大学教授

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理由

 イタリア学会は「日本におけるイタリア学の発展と普及に寄与することを目的としている。」(イタリア学会会則第 3 条)

イタリア学を通じて学び得た知見を社会活動適用することは、学会目的に適う実践行為判断し、

今回の声明を発した理由簡単説明したい。

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 菅首相は「(学術会議の会員は)広い視野を持ち、バランスの取れた行動を行ない、国の予算を投じる機関として国民

理解されるべき存在であるべき」だと述べた。これをテキスト解釈にかけると「国の税金を使っている以上、国家公務員

一員として、政権批判してはならない」という意味になる。ここには 2 つの大きな誤謬が隠されている。

学問国家従属する《しもべ》でなければならないという誤った学問観であり、国家からお金をもらっている以上、

政権批判をしてはならないという誤った公民である

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 学問は、国家や時の権力を超越した真理の探求であり、人類資するものである与党資するものだけを学問研究

なすことは大きな誤りである学問研究によって得られる利益人類全体に寄与するものでなければならず、

時の政権のためのものではない。

判りやすい例を挙げれば、日本西洋から数学物理化学を始め、あらゆる分野で多大な恩恵無償で受けた。

万有引力定数や相対性理論発見したのは日本人ではない。その恩恵利益を受けながら、その使用料は払っていない。

なぜなら学問成果は全人類共通善として無償で開放されているかである

日本国には受けた恩恵人類に返すべき義務があることは言うまでもない。

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 国からお金をもらっている以上、政権批判をしてはならない」というのは手前勝手な考え方である

公務員政権の《しもべ》ではないかである公務員国民全員の利益のために働く。

政権が間違った判断をすれば、それを国民のために批判することは、むしろ公務員義務である

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古代中国では臣下君主に行ないを改めるよう諫言することは褒むべき行為とされた。

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翻ってイタリアの地、古代ローマ時代には、時の政権勝手な振る舞いか国民を守るための公的機関である

護民官が設置されていた。現代公務員匹敵する護民官は、時の権力批判牽制するために作られた

驚くべき官職である

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 次に、菅首相憲法 23 条が保障している「学問の自由」の意味理解していない。「学問の自由保障とは、

学者学問良心に従って行なった言動評価は、まずは学者うしの討論に委ね、最終的には歴史判断に委ねるべきであり、

間違っても《時の権力者》が介入すべきではない、ということである。」(小林節慶應義塾大学法学部名誉教授

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権力学問世界に介入する事例は西洋史に無数に見出される。

1632 年ガリレオ・ガリレイが『天文対話』を完成させた時、ローマ教会検閲を行ない、教皇ウルバーヌス 8 世と

イエズス会士はこれに激怒し、同書を禁書にした。

ガリレオローマ異端審問所で証言するよう出廷を命じられ、翌年、6 ヶ月にわたる裁判を受けさせられた。

ガリレオ自分の誤りを認めさせられ、異端審問官の前で研究放棄するよう宣誓させられた。

そしてフィレンツェ近郊で残りの 9 年の生涯を軟禁状態で過ごすことになる。

教会の決定に疑義を挟むことなどあってはならず、時の権力に反する主張は時の権力判断によって封殺された。

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 「今回、菅首相は、特定学者言動について《広い視野を持っているか》《バランスの取れた行動であるか》

について自分権限判断した」と告白し、その結果、《国の予算を投じる機関(の構成員)として国民理解され

存在ではない》と認めたのである

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問題は、仮に菅氏が高い実績のある学者であったとしても、同時に、《首相》という権力者の地位にある間は、

そのような判断を下す《資格》が憲法により禁じられているという自覚がないことなである

にもかかわらず、高い実績の学者たちが全国から会議に集まるために 1 人につき月 2 万円余の交通費を用意する程度の

ことを逆手にとって学術会議に介入しようとするとは、《選挙に勝った者には何でも従え》という、政治権力者の思い上がり以外の

ものでもない。」(小林節名誉教授

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 私たちが最も問題とするのは、《説明がない》ことである憲法 63 条は「答弁または説明のため出席を求められた時は、

国会に出席しなければならない」と義務付けている。この趣旨について政府は「首相らには答弁し、説明する義務がある」(1975 年の内閣法制局長官

見解を示している。

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しかし、菅首相官房長官時代から記者会見で「指摘はまったくあたらない」と木で鼻を括った答弁を繰り返して憲法無視してきた。

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世界で初めて情報公開制度を始めたのはイタリアである。「執政官就任して(前 59 年)、まずカエサルが決めたことは、

元老院議事録国民日報編集し、公開する制度であった。」(スエートーニウス『ローマ皇帝伝』第1 巻「カエサル20

これが民主主義への第 1 歩である

それまで国民元老院でどんな議論を、誰がしているか知る術もなかった。

議員私利私欲談合を行なっても、知る由もなかったが、議事録速記され、清書されて、国民に公開されるようになったおかげで、

貴族権力は大いに削がれた。隠れての不正ができなくなったかである

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 一方、その時代から 2000 年以上経った今の日本では、安倍政権下で情報は秘匿され、文書改竄捏造、削除され続けてきた。

かに日本では民草に説明をするなどという伝統も習慣もなかった。江戸城で開かれる老中会義の内容が知らされることもなければ、

人事異動プロセスも民草には窺い知ることもできなかった。

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おそらく安倍菅首相が目指す世界はこうした江戸時代のものなのであろう。人事で恫喝して従わせる手法は、一種の《暴力》とみなされる。

紀元前 5 世紀のアイスキュロス作品『縛られたプロメーテウス』には権力の何たるかが活写されている。

この劇は二人の登場人物プロメーテウスを連行する場面から始まる。

プロメーテウスは絶対君主であるゼウス意向に逆らって、天上の火を盗み、人類に与えたために、

暴君ゼウスから罰を受けて、スキュティアーの岩壁に磔にされる。

この時、彼を連行する 2 人の登場人物名前に作者の意図が巧みに織り込まれている。

二人は Kra/toj(クラトス)と Bi/a(ビアー)という名だが、ビアーの方は劇中で一言言葉を発しない。

ギリシャ語でクラトスは「権力」を、ビアーは「暴力」を意味する。無言の暴力を用いて他者を従わせるのが権力であるという寓意である

ギリシャ語のビアーやイタリア語の violenzaは単に武力による物理的な暴力だけではなく、圧力強制意味する。

ビアーのように《説明しない》ことが権力(クラトス)なのである

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同じく、カフカの『審判』では主人公ヨーゼフ・K は、ある日見知らぬ 2 人の男の訪問を受け、何の理由も告げられず、逮捕される

(この 2 人の男はまさに「クラトス」と「ビアー」を暗示している)。

その後、何の説明もなしに、有罪とされ、「犬のように」処刑される。この小説でも《説明しない》ことが権力であるとして描かれているが、

これが現実になったのが、ソヴィエトである

ソルジェニーツィンの『収容所群島』にはまさに何の《説明もなしに》逮捕され、強制収容所に連行される日常が記録されている。

逮捕するのは決まって深夜である。深夜に訪れることで逮捕者を恐怖させる効果を狙ってのことだが、

また同時に、近隣住民が翌朝、隣人が忽然といなくなったことを知って恐懼するよう仕向けるためでもある。

これが不安をかき立て、恐怖を蔓延させる。いつ自分逮捕されるか人々は戦々恐々とし怯えるようになる。これによって国民心理的権力によって完全に支配される。

まり、《説明しない》ことこそが権力行使であり、国民を無力化させる手法なのである。こうして国民は恐怖と不安から権力に従うようになる。

なかに権力忖度し、取り入る者が出て来る。

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こうした事例から民主主義いかに「説明すること」にかかっているかが判る。

説明情報公開民主主義を支える命であり、それを破壊する手段は《説明しないこと》、《情報を秘匿する》ことなである

たかが 6 人が任命されなかっただけで、ガリレオを持ち出すのは大げさであり、学者はそうした政治的な喧噪から離れて研究をしていれば、好いではないかと思う人がいるかもしれない。

ましてや一部の学者の話であり、自分たちには何の関係もないと思っているかも知れない。

しかし、問題本質は、時の権力が「何が正しく、何が間違っているかを決めている」点において、ガリレオ裁判と変わりない。

科学分野の基礎研究予算は削られ続ける一方で、軍事研究には潤沢な傾斜配分がなされる今の日本にあって、

また軍事研究に手を染めない学術会議方針を苦々しく思う自民党政権においては、杞憂で終わらないことを心得ておく必要がある。

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実際、すでに文科省は今月17日に行われる中曽根元首相の内閣自民党合同葬義において弔旗を掲揚し、葬儀中に黙禱するよう、

国立大学都道府県教育委員会日本私立学校振興・共済事業団、公立学校共済組合などに通知を送っている。

公金は自民党のためのものではなく、国民のためのものである

国民全体の奉仕者である公務員を、自民党のための奉仕者に変えようとする暴挙は許されない。

かつて次のように臍をかんだマルティン・ニーメラーの轍を踏まないためである

(文責:藤谷道夫

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ナチス最初共産主義者攻撃した時、私は声を上げなかった。

なぜなら私は共産主義者ではなかったから。

社会民主主義者が牢獄に入れられた時、

私は声を上げなかった。

なぜなら私は社会民主主義者ではなかったから。

彼らが労働組合員を攻撃した時、

私は声を上げなかった。

なぜなら私は労働組合員ではなかったから。

ユダヤ人が連れ去られた時、

私は声を上げなかった。

なぜなら私はユダヤ人ではなかったから。

そして彼らが私を攻撃した時、

私のために声を上げてくれる者は誰一人残っていなかった。

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通常の娯楽に加えて、(古代ローマ人の労苦に満ちた厳しい生活を陽気なものにしてくれるものに、

凱旋式があった。

(中略)民衆は大喜びで拍手喝采していた。だが、部下の兵士たちから将軍に向けて罵詈雑言を浴びせる習わしがあった。

将軍の弱みや欠点、愚行の数々を公衆面前であげつらうのである将軍高慢ものぼせ上って、

自分を無誤謬の神(絶対に正しい偉い人間)だと思い込んだりしないようにするためである

例えば、カエサルには、部下たちがこう叫び立てていた。「禿げ頭の大将よ、他人奥さんたちを物色してんじゃねぇぞ!

あんたは商売女(淫売女たちで)で我慢してりゃいいんだ!」1現代独裁者たちに対しても同じように言うことが

できたならば、きっと民主主義にとって怖いものは何もなくなるだろう。

(Indro Montanelli, Storia di Roma, Rizzoli, Milano, 1969, pp. 141-142)

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犬儒派キュニコス派)のディオゲネース(前 400/4 頃-325/3 頃)は、

世の中で最も素晴らしいものは何かと訊かれたとき

《何でも言えることだ(言論の自由 parrhsi/a パッレーシア)》と答えた。」

ディオゲネース・ラーエルティオス『ギリシャ哲学列伝』69~

2020-10-24

正直に言う!俺はスガーリンこと菅総理大臣を支持したくなってる!

俺は第二次安倍政権以降の自民党下で選挙権を獲得した20代男性だけど、これまでずっと野党に入れてきた

それは俺自身保守的イデオロギーとの親和性が少なく、またアベノミクス恩恵を賜れなかった人間の1人だったからだ

正直俺は恩恵を賜ってたら支持してた可能性が高い

あと様々な政治スキャンダルにおいて文書主義立憲主義に反してるといった反感も、一応はあった

しかし後述するように俺はインテリに反感を覚えているので、文書主義立憲主義といったインテリが築き上げてきた価値観擁護することに心理的抵抗があったのも事実

表題の話に戻すが、ぶっちゃけると俺はスガーリン学術会議インテリどもを弾圧する様を見ていてめちゃくちゃ痛快だったんだわ

いわゆる大学人達が俺みたいな(俺は高卒である)大勢有象無象の非インテリが払った血税を原資に学術会議等という大層な看板を掲げた象牙の塔に集ってなにやら難解な言葉遊びに終始していたわけで、スガーリンはそんなインテリどもが積み上げていた言葉遊びジェンガを横から派手にぶっ壊してくれたんだよね

そりゃ痛快でしたよ正直に言って!!

俺はこれまで会社新卒が入ってくる度に学歴コンプレックス拗らせてきたんだよね

俺は高卒中途採用組なんだけど、MARCHくらいの人達がよく入社してくる会社なので俺の学歴コンプレックス高まる一方だったんだよね

それで俺もコンプレックス補償する様に小難しい新書を読んだり朝日新聞取ったりしてきたわけさ

だけど根本的な部分でインテリに見下されてるっていうコンプレックスは解消されなかった

話変わるけど俺の同期にも高卒がいて、そいつは俺と違って大卒へのコンプをかなり明け透けに口にするんだよね

MARCH卒の新卒の後輩に対しても「大学なんて遊ぶ為に入るやつばっかでしょう?」みたいなことを言ったりする

俺はそれを端で聞いててソワソワするわけだけど、それ言われた後輩の表情には余裕が見て取れるわけ

「こいつステレオタイプ高卒野郎だなぁ」って感じの余裕がね

「まあそういう人もいますね」とか言って同調してみせるんだけど明らかにアカデミアの内情を知らない高卒への余裕を感じて取れるわけ

こういう余裕に俺はとても敗北感を覚えるんだよね

まあそんな話はともかく、俺はスガーリン学術会議虐めに正直言って喝采を送りたいよ

こういうこと言うとインテリどもは「菅政権新自由主義政権だぞ!お前みたいな弱者が支持するのは肉屋を支持する豚に等しいぞ!」みたいなご忠告をして下さることが多いけど、じゃあお前らは俺達みたいな非インテリの為にどんなビジョンを打ち出してくれるの?って思うわ

インテリどもが支持してる立憲民主党だってマイノリティ貧困層への視点こそ分厚いものの俺みたいな能力的に劣る非インテリへの態度は多分に新自由主義的なんじゃねーの?

どうせどっち選んでも相手にされないなら俺はインテリどもが嫌がる政党を支持するね

デービットアトキンソンでも竹中でも三浦でもインテリが嫌がるなら大いに結構

橋下徹だろうと高須委員長だろうとどんどん呼び込めばいいと思うね

まあ実際はインテリ馬鹿じゃないから大半のインテリ空気に逆らわず文書改竄とかするわけじゃん

からスガーリン粛清できるインテリっていうのは自己の主張に意固地になる堅物なインテリ限定されるんだろうけどね

まさかだって現代日本ポル・ポトみたいなインテリ大粛清が叶うとも思わなければ望んでもいない

ただ学術会議みたいなインテリもの巣窟粛清される様には溜飲が下がる思いがしたよ

選挙はわかんない

正直また野党に入れるかもしれないし初めて自民に入れるかもしれない

ただ今はスガーリンを支持したがってる自分がいる

それは事実なんだよ

2020-10-14

anond:20201014124015

拒否反応出る意見の人から離れたい」を「ソフトウェアエンジニア政治的発言してほしくない」に改竄するの止めよう?

2020-10-08

ブロックチェーンとは何か。

ブロックチェーン暗号通貨、Web3.0、Dweb というのはここ数年、そしてこれからバズワードであるようだ。

ここ一週間ぐらいだろうか。マイナンバーブロックチェーンを導入しようとしている事業に関して色々な議論が発生しているようである。例によって議論に向かない Twitter 上で発生している。というか何が議論の中心になっているのかイマイチよく分からない。ただ雑然と荒れているという感覚がある。

私は技術歴史文化といった面からブロックチェーン暗号通貨に対して知識がなく、学び始めたのはここ一ヶ月と言ってもいいだろう。学ぶ、といっても転がっている日本語一般的メディア記事を気が向いたときに読み散らかすぐらいである。真に技術的なことは何一つ分からない。暗号通貨Bitcoin とEthereum しか知らないし所持しているのはたまたま貰った僅かな ETH しかない。金銭的に貧しい多摩川に転がっている石くらいどこにでもいる17歳JKである。と逃げの文言を置いておく。

発端

議論の発端はここらへんからだろうか。

加納裕三 (Yuzo Kano)(@YuzoKano

囲み取材で数十秒話したこと記事になっているので、正確に伝わって無さそうです。

マイナンバーカードをいずれカード不要にしてスマホインストールできるようにしたい

・(ただ法改正必要)

・その前にそもそも、普及のためマイナンバーカードの発行総数を増やす必要がある

という趣旨かと。

https://twitter.com/YuzoKano/status/1312245723048550401

加納氏のこの時期のタイムラインから現在に向けて遡れば様々な第三者感想や疑問を得ることができるだろう。これらに纏めて答えているのが以下の記事である

ブロックチェーンの優位性①疎結合加納裕三/Yuzo Kano

https://blog.blockchain.bitflyer.com/n/n4b45329e308c

ブロックチェーンの優位性②改ざん耐性|加納裕三/Yuzo Kano

ttps://blog.blockchain.bitflyer.com/n/naa0126a024d5

加納氏とは一体何者なのかは以下を参照。

東京大学大学院工学研究科修了。ゴールドマン・サックス証券会社入社し、エンジニアとして決済システムの開発、その後デリバティブ転換社債トレーディング業務従事

2014年1月株式会社bitFlyerを共同創業し、2019年5月株式会社bitFlyer BlockchainCEO就任

bitFlyer創業以降、法改正に関する提言自主規制ルール策定等に尽力し、仮想通貨交換業業界の発展に貢献。

日本ブロックチェーン協会代表理事ISO / TC307国内審議委員会委員、官民データ活用推進基本計画実行委員会委員

2018年G7雇用イノベーション大臣会合2019年V20 VASPサミットに出席。

ttps://finsum.jp/ja/2019/speakers/recQMoKK5nD9yb8Ht/profile/

ブロックチェーン定義

ブロックチェーンを語るうえで何が重要かというと、その言葉定義である議論に参加している人が同じ言葉を使っているのに、各人の言葉に対する定義が異なっていると、言葉理解できるが内容が理解できないといった状況に陥ってしまう。このことは実生活でも頻繁に起こっているように思えるが、Twitter という短文が好まれプラットフォームでは著しくないがしろにされ不毛な議論を生む原因になっている。

加納氏が代表JBA日本ブロックチェーン協会)に依ると、ブロックチェーン定義は以下の内容である

ブロックチェーン定義

1)「ビザンチン障害を含む不特定多数ノードを用い、時間の経過とともにその時点の合意が覆る確率が0へ収束するプロトコル、またはその実装ブロックチェーンと呼ぶ。」

2)「電子署名ハッシュポインタ使用改竄検出が容易なデータ構造を持ち、且つ、当該データネットワーク上に分散する多数のノードに保持させることで、高可用性及びデータ同一性等を実現する技術を広義のブロックチェーンと呼ぶ。」

定義策定アプローチ

まず、Satoshi Nakamoto論文およびその実装であるビットコインブロックチェーンオリジナルブロックチェーン(以下「オリジナル」)として強く意識しています

狭義のブロックチェーン(定義1)は、オリジナル意識し、それが備える本質的で不可分な特徴を捉え、言語化しました。

広義のブロックチェーン(定義2)は、昨今〜今後の技術の展開を鑑み、オリジナルが備える特徴であっても、別の実装方式や別の目的への展開などにおいて、置換や変化が行われていく広がりを許容しながらも、特徴を捉えられるよう、言語化しました。

http://jba-web.jp/archives/2011003blockchain_definition

総務省のページも見つけたが JBA定義するものを基礎としている。

ttps://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd133310.html

私が疑問と漠然としたモヤモヤ感を抱くのは、最近一般層で使われているブロックチェーン定義には「信頼できる第三者不要である」という点が抜け落ちているように思われることだ。非中央集権SNS暮らし脱中央集権を推進したい私にはこの点が"ブロックチェーン"の一番重要な点であると思うが、JBA第一定義にはこの点が記載されている。不特定多数へのインセンティブによって不特定多数による合意形成している。これによって「信頼できる第三者不要である」は満たされている。

では ISO定義を見てみる。

blockchain (3.6)

distributed ledger with confirmed blocks organized in an append-only, sequential chain using cryptographic links

Note: Blockchains are designed to be tamper resistant and to create final, definitive and immutable ledger records.

distributed ledger (3.22)

ledger that is shared across a set of DLT nodes and synchronized between the DLT nodes using a consensus mechanism

Note: A distributed ledger is designed to be tamper resistant, append-only and immutable containing confirmed and validated transactions.

https://www.iso.org/obp/ui/#iso:std:iso:22739

ISO定義によれば、ブロックチェーンは、暗号化リンク使用した一連の鎖で、追記のみで構成された確認済みブロックからなる分散台帳を指す。改ざんに強く、最終的で確定的で不変の台帳記録を作成するように設計されている。分散台帳は、一連の DTL(分散台帳技術ノードで共有され、合意メカニズム使用して DTL ノード間で同期される台帳である確認された有効トランザクションを含む全てが、改ざん耐性、追記のみの不変性を持つように設計されている。

比較

さて、加納氏の投稿やその他の加納氏に批判的/賛同的な人たちの反応を見ても、彼らの言っている内容がブロックチェーン定義を満たすものなのかいまいち分からなかった。

加納裕三 (Yuzo Kano)(@YuzoKano

ビザンチン耐性(BFT)

改ざん耐性

・高可用性(単一障害店の排除

アドレス(~=公開鍵)による疎結合の容易さ

エンタープライズ間でのデータ共有の容易さ

私はブロックチェーンの主な利点はこの5つ(ただし5つにだけではない)だと考えています。これをここでは5大利点と呼びます

なおかつ、この5大利点を概ね満たしているものブロックチェーンと呼んでいます(ただしブロックチェーンと呼んでいるものは、すべてこの定義だとは言ってない。かつ、ブロックチェーンの厳密な定義はこれではない。)

https://twitter.com/YuzoKano/status/1313247738503426048

ttps://twitter.com/YuzoKano/status/1313248174430019584

なぜ前提として厳密な定義加納氏の言葉説明せずに、勝手加納氏が定義した内容を”ブロックチェーンである”と語っているのか理解に苦しむが、加納氏の説明したい"プライベートブロックチェーン"を ISO定義を基に判断すると、


"パブリックブロックチェーン"で考えると


加納氏の上記の2つの投稿からは、"プライベートブロックチェーン"と"パブリックブロックチェーン"のどちらを指しているのか不鮮明ではあるが、note記事では"プライベートブロックチェーン"を想定している、と明記されており、議論の発端となったマイナンバーブロックチェーンに関しても"プライベートブロックチェーン"を指していると思われる。5大利点を満たす"プライベートブロックチェーン"は存在しないのでは…。

面白い記事

3つ面白い記事をみつけた。

"一方で、誤解と批判を恐れずに書けば、ブロックチェーンBitcoin論文に端を発するものであるとするならば、いわゆるプラベートブロックチェーンやコンソーシアムブロックチェーンと呼ばれているものは、ブロックチェーンと呼ぶのをやめて、「タイムスタンプ2.0」のような別の言葉を使うことも考えてはどうだろうか。それは、これらの技術が、リンクトークンタイムスタンプデータ構造の上に、決められたノードによる合意アルゴリズムを加え、記録した情報に対するビジネスロジックに応じた情報処理を加えたものであるからだ。根っこの技術は、同じHaberらによるタイムスタンプを元にしているものの、ブロックチェーンの発端となったBitcoin論文が目指した「信頼できる第三者機関を不要にする」という方向とは別の方向の進化をしているもので、その別の2つの方向のものを同一の枠で扱うことには無理があり、理解や発展を考える上で両方にとって弊害がある。"

タイムスタンプの再発見と「いわゆるブロックチェーン

https://link.medium.com/TgeOXv8Dlab

DLTブロックチェーン、DAGの違い

https://link.medium.com/4pz5oNlHpab

ビットコインじゃなくて、ブロックチェーンに興味がある」という人に教えたい「ブロックチェーン」の語源の話

https://www.coindeskjapan.com/10953/

これらの記事を読むと、そもそもブロックチェーンと呼ばれるものにおいてパブリックではないものは、なんびとも信用しない状況において根本的に非改ざん性を保障することができないのではないかと感じる。"パブリックブロックチェーン"こそがブロックチェーンであり、他のものブロックチェーンから発展してきた技術を使ったブロックチェーン定義を満たさな分散台帳なのではないか

終わりに

加納氏に関して覚えておきたいことは、彼は bitFlyerCEO であり bitFlyermiyabi という"コンソーシアム・プライベートブロックチェーン"を開発しているという点だ。当然行政に対して彼がブロックチェーン推しているのはこれを売り込むためなのであろう。これが厳密にブロックチェーンなのかは置いておいて、このプロダクト自体は素晴らしい取り組みだと私は感じる。デジタル化によって今までの煩雑手続き簡単になる可能性は大いにあるし、公的文書の保存にも役にたつ。黒塗り秘匿文書を撲滅しろ

ただ、ブロックチェーンをただの空虚バズワードとして扱うのではなく、厳密な定義の上で使うのは大事なことだ。今回の件は、果たして全てにおいて加納氏が良くない、と言えるのだろうか。言葉というのは多数が使うことによって定義が決まる。時代が変われば定義が変わってしまうこともある。ブロックチェーンという言葉を便利な魔法言葉にしてしまったのは誰だろう。本質を見極めない我々だ。AI 搭載!!といたるところで見る言葉だが、何をもって AI と呼んでいるのか不思議になる。実際のところ今まで"システム"と呼んでいたものなのに。日々の中で言葉をしっかりと見つめ直すのは大事だ。

編集後記

この記事は、そもそもブロックチェーンとは何か、という個人的な疑問をまとめたものであり、加納氏を批判する意図は無かったわけで、最後の締めはやんわりとしたかった。だが、加納氏は立場的には日本ブロックチェーン協会会長で、言葉定義する立場である言葉定義した側がこの有様というのは遺憾である日本行政デジタル化の推進は頑張って欲しい。

URL を貼りすぎたせいなのか投稿できなかったので一部表記を削った。

2020-10-04

anond:20201004144833

と思うじゃん、ベストアンサーへの指摘でotnさんも

改竄できるのはあくまリクエストを投げる人であって、CSRF攻撃を仕掛ける人では無い

とあるので、当時でもすでに出来ないと思う。(せいぜい4年前だし)

CSRF周辺の情報なんか、訳知り顔で語ってる記事多い割には、本質を整理出来てる記事あんまり見かけなくて

それこそセキュリティありがちな「おまじない」的対処に終止してる感じが漂ってくるんだよね。

とにかくパスワードは定期的に変えなさい。みたいな盲信に見える。

もちろんトークン使う方法は確実だし、ユーザーリファラ送信しろコラ!とか怒らなくていいし、うまく使えば多重送信制御にも使えるから使いやすいけど、

CSRF対策=トークン必ず使う!みたいな思い込みを見かけると、本当にそのセキュリティ対策どういう仕組で必要とされてるのか、どのように作用してるのか、そういったことを理解してる?ってなる。

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