はてなキーワード: 権限委譲とは
とある投稿への返信を書いていたら元投稿が消されてしまったので供養がてら。
ただ、社会に余裕が無いってのは違うと思う。
社会ではなく、社会規範とかノルム的なものが厳しくなっただけじゃないか。
核家族化が進み、表面上だけのやり取りしかできなくなった世界。
自分も身の回りに車椅子の親戚や、アムウェイに入れ込んでいるオバさんや
特別支援教室の級友と直に触れ合うことで、どういうものか初めて理解できた。
外国人も同じ。アメリカ人も、韓国人も、中国人も、インド人も、フィリピン人も
直接触れ合って初めて、どういうものかのサンプルが一つずつ作られていく。
もちろん、それだってn=1を集めていくことでしかないけれど。
いまの世の中、15年ほど前にインターネットが終わってからますます実体験の重要性が増した。
インターネットの、いかにキャッチーであるかだけを競う世界では悪意がはびこるのは当然。
そういう意味で、会社でも何でも"生の経験"の奪い合いが起きているように思う。
だって、経験させてくれないじゃない。社会が。親が。学校が。世間が。会社が。
危ないから辞めなさい。お前にはまだ早い。怪我をしたらどうするの。
失敗したら、その親を、学校を、組織を、政治を、会社を徹底的に非難する。
そうしたら、組織はどうしたって人を守る方向に動かざるを得ない。
だから若くて優秀な人間は海外に逃げる。若手もすぐ会社を辞める。経験させてくれないから。
老害と、就職氷河期のゾンビどもが雁首揃えて椅子を抑えて、自分の業務を抱え込むから。
なあ、そろそろ少子化だの若者の怨嗟の声だのの、元凶と現況が分かってきた頃合いじゃないか。
子育てにカネをばらまくとか、休暇を増やすとか的はずれなことやってないでさ。
別に、どこかの学者のように、姥捨山へ連れて行けといっているわけじゃない。
役所といえば「たらい回し」のイメージが付きまとう。実際にたらい回しにされた経験がある人も少なくない(私も何度もある)だろうが、もちろん役所側も好きでたらい回しをしているわけではない。
また、慢性的な人手不足から、役所全体の業務を横断的に把握して的確に問い合わせ対応できる人材も今後ますます減ってくると思う。
そこで、お互いの不幸な時間を減らすためにも、問い合わせる側の留意点をまとめてみた(役所側にたらい回しを防ぐ努力が必要なのは言うまでもない)。
はてな民ならこの点については心得ている人が多いと思うが、市の業務について国や県に問い合わせても答えられない(逆も然り)。国の下に都道府県、その下に市町村というイメージがあるが、法律上三者は全く別の組織で、業務も別々である。
ここを間違えてしまった場合「お住まいの市にお問い合わせください」などと言われて終わり、たらいすら回されない。
ちなみに現在は、一般市民が関わるような事柄は大体市町村が担当している(昔は都道府県が所管していた業務も多かったが、市町村への権限委譲が進んだ)。
役所に連絡を取ろうとしたきっかけはなんだろうか?手紙だったら手紙に、WebページだったらWebページに必ず代表電話ではない担当の直通電話ないし内線番号が書いてあるはずだ。イベントなど臨時の事業の場合は専用ダイヤルを設けていることも多い。
代表電話はどこを見ても担当が不明であるときの最終手段にしたほうがいい。代表電話の人は、問い合わせてきた人が話すキーワードを元に手探りで所掌を特定して振り分けるので、どうしても担当違いが起こりやすい。
ちなみにギャンブルなのは、代表でも担当でもない関係ない部署に直接かけてしまった時。ベテランの職員がすぐに取り次いでくれるかもしれないが、経験の浅い職員が電話を取った日には、長時間保留ののち更に無関係の部署を案内されるかもしれない。
役所の人手不足は深刻で、ある事業について職員一人で担当し、隣の職員は全く知らないということもザラだ。なので直通番号にかけているのに、なお担当外の職員が電話に出るということが起こる。長々と話をしたのに最終的に担当は隣の職員だとわかり、また一から説明というのは骨が折れる。そこで、手紙やWebページのタイトルなど「今何を見て連絡をしているか」を役所側に伝えるのをおすすめする。「〇〇っていうのが届いて、それについて質問があるんですが、担当の方お願いします」といった具合だ。
役所は一つの事柄に対しても様々な角度から関わりを持っている。
例えば一口に「障害者(児)に関すること」と言っても、手帳の交付、施設に関すること、差別解消への取り組み、バリアフリーの推進、特別支援教育など、業務は多岐にわたる。その一つ一つについて、担当が細かく分かれているのだ。
問い合わせの際は、できる限り具体的に内容を伝えてみてほしい。
まとめると、たらい回しを避けるためには、①正確な部署に連絡し、②具体的な内容で問い合わせることが大事だ。
先述した通り、役所は人手不足であり、職員は自分の所掌事務で手一杯で、曖昧な問い合わせがたらい回しされるリスクは減らず、むしろ今後増えていく気がする。
面倒だと思うかもしれないが、少しの準備でその後の時間(電話なら電話代も)が節約できると考えてみてほしい。
最後に補足だが、役所の業務についてchatGPTなどの生成AIに聞くのだけはおすすめしない。特に法令が関わるような事柄について、生成AIが答えた内容を信じて間違っていても役所は責任の取りようがない。面倒でも、わからないことは役所の公式の情報※を調べるか、直接問い合わせるべきだと思う。
※Webページについて、サイトURLが「go.jp」や「lg.jp」で終わるものは、役所しか取れないドメイン(goが中央官庁、lgが地方自治体)なので公式情報として信頼できる。ただし誰でも取れる汎用ドメインで運用されている役所HPもあるので、「go,lgは公式、そうでないものは公式情報かしっかり確認する」のがいいと思う。(12/7修正:地方自治体では非lgドメインで運用しているところもあるのですべてlgドメインという書き方を修正しました。ブコメでのご指摘ありがとうございます)。
たくさんのブックマーク、コメントありがとうございます。当たり前のことだったというコメントも多かったが、役所の客は管轄となる地域のすべての住民なので、参考にしてもらえる人がいたら何よりだ。
以下、いくつか返信させてもらえればと思う。
来訪する人はジャスコの文房具売り場で『活鮑』あります?って聴くと担当者は(中略)「はい、活鮑」と売ってくれる筈と思ってるが普通無理。
いくつかコメントにあったがいい得て妙だと思う(文房具を教育委員会、活鮑を農林系の部署にするとしっくり来る)。フロアや建物によってジャンル分けされているのも似ている。そして、
これもそのとおりだ。特に地方自治体は、「やっと今の仕事に慣れてきたと思ったら異動」ということが多々ある。ただ、問い合わせ対応自体のスキルは勤続によって向上していく(はず)ので、異動したてでわからない問い合わせに対しても相手をあまり煩わせずに対処できるようになっていく(はず)。
これは本当にそのとおりで、Webサイトを始め問い合わせを減らすための広報を充実できないのは、単なる人員不足もさることながら、それを重要なタスクだと認識して組織的に取り組むという意識の薄さも大きいと思う。
そうなんだよ〜だからこそ特定の一人に長い事時間かけらんないんですすみません。なるべく多くの人の奉仕者でいなくてはいけないんです。ご協力よろしくお願いします。
基本的には必要があって聞いていると思うが、万が一慣習で不必要な項目まで聞いているとなると、それは役所にとってもリスクだ(当たり前だが、必要ない個人情報は収集してはいけない)。
あまりにも理由不明だと思ったときは、「なんの必要があって聞かれていますか?」と聞き返してもいいかもしれない。
例えば保健所がそうで(政令指定都市・中核市は市が、東京23区は区が、それ以外は都道府県が担当)、コロナのときは混乱して大変だったと思う。全住民レベルで考えれば、自分の住んでいる自治体が政令指定都市や中核市なのか、把握していない人も大勢いる。
職員側は「お住まいの地域では市(県)が担当です」と簡単に済ませがちだが、問い合わせた側は「どこが担当とかどうでもいいから問題を解決してくれ!」といらだちが募るだろうなと想像する。
議員経由だと対応する職員の職位がグッと上がって組織対応になる(下っ端は解放というわけではなく、そのための事務作業は下っ端の役目)。最早「問い合わせ対応」ではなく「議員対応」だ。良くも悪くもしっかりと記録に残されると思う。
ブコメにも貼られていたが、アンサイクロペディアの「盥回し」の記事は秀逸。「再帰」も好き。
あれだけ前のプロジェクトがポシャった後の振り返りで責任分担と権限委譲を明確にしてから仕事を始めましょうって言ってたのに何また同じことやってるの?
誰が何やってるのかわからない
自称プロダクトオーナー「あー、これは自分じゃ判断できないので上位に確認します」
しか言わないの
もちろん、確認しないといけないことがあるのはわかるよ
でもこっちが実行したタスクの判断100%上位に確認してるじゃん
これならもう自称POに話すの無駄だから直接上位に説明させろよ
で、そう言うと自称POが「いや、こんな細かい話まで上位に入れるのは…」とか言い出すの
じゃあこのタスクの受け入れ宙ぶらりんじゃねえかよ
どうすんだよ、このまま進めて良いの?止まった方がいいの?
うちのチームだけこれならまだマシだが、隣のチームもこんな感じ
でもメガベンチャーまではええのよ。ベンチャーは割と権限委譲できてるとこ多いし、
今アサインしている案件ほどアホみたいに話を通さないといけない人がいるとか無いやで
A部署の"ぽ"チームメンバーには直接話さず、A部署の"ぬる"リーダーに話を通して"ぽ"チームに展開してとか、
B部署の"がっ"部長には直接話を上げないでください、"!"チームで揉んでから(作業説明の)会議依頼を出しますとか、
○○の件はC部署ではありません、どこが担当しているか知りません→会議で聞く→誰も担当していないことが判明→
グローバルの会議で確認してみますね → 思いつきで雑に決まるが口頭ベースで誰も責任を持たない
→ 悲劇を繰り返さないために担当決めて貰う → "Z"さんに直接話を上げないでください。まずは○○チームの(無限に続く)
・・・とか、万事そんな感じやで
完全にマネージメント死んでんね。まぁみんな興味ない・やりたく無いんだろうね
イーロン・マスクがテスラ社で成功してTwitter社で成功しなかった理由は、テスラ社とTwitter社では適切な行動(リスクの取り方・試行錯誤のやり方・リーダーシップスタイル)などが異なるのに、テスラ社と同じ仕事のやり方をTwitter社でもやっていたことだと思う。
「古いガソリン車企業(トヨタやGM)に挑む革新的なEV専業ベンチャー」という立ち位置の企業だ。
なので、
SNS業界ではトップ企業に近い。自動車でいうとトヨタ。なので、
企業の立ち位置が違うのだから、それに合わせたリスクの取り方・振る舞いをすべきだったのに、マスクはしなかった。
結果として世界規模に影響を与えるSNS企業のCEOとして評判を毀損したし、それがTwitter自体の評判の毀損にもつながったと思う。
事業の肝は物理的な仕組みだ。EVの走行システムやロケットの打ち上げシステム・機体など。
物理的な仕組みに対しては実験がやりやすい。何かを試した後もとに戻しても物理特性や反応は変わらないからだ。コイルの巻き方を変えて性能が下がってので巻き方をもとに戻したら、物理法則が変わって、変更前のパフォーマンスに戻りませんでした、とかはない。
なので、テスラ社では、アナウンスなしで、矢継ぎ早に、いろんなことを実験するのが、試行錯誤のやり方として良い、ということになる。
事業の肝は「TwitterというSNSを多くの人が使ってくれること」だ。
なので実験をやるなら気をつけないといけない。人は実験したあとにもとに戻しても、前と同じ反応を示すとは限らないからだ。例えば、API連携をほぼ廃止した後ユーザーの反応が思わしくないので廃止前のAPI連携に戻します、といってもユーザーは廃止前と同じように行動してくれない可能性が高い。
なので、Twitter社では実験をする前にユーザーにしっかり説明する必要があるし、あまり色んなことを矢継ぎ早に変えるのは良くない、ということになる。
マスクはテスラ社でやったようにTwitterのサービスに「実験」を重ねた。うまくいかなければ元に戻せば良い、と考えている節がある(急に変更を戻したりするので)。
でも、人間相手のサービスでは元に戻しても行動はもとに戻らない可能性が高い。結果的にTwitterというサービスが「信用できないサービス」とみなされつつあり、そうなってしまうと実験前のサービスに戻してもユーザは戻らない可能性がある。
リスクの取り方とも関係するが、先進的な(リスク許容度が高い)ユーザーが選んで買っているテスラと違って、Twitterはユーザーの幅がとても広く、リスク許容度も様々だ。そこを見誤ってしまい、ユーザーが感じるサービスの信頼性を下げていると思う。
適切なリーダーシップの取り方は組織の状況によって異なる、という学説がある。とある組織で有効なリーダーシップの取り方も、他の組織では有効ではない、ということ。
組織とリーダーシップの相性を診断するやり方としてフィードラーモデルが有る。 3つの観点から組織を見て、「タスク志向型」「人間関係志向型」の2つうち、どっちのリーダーシップが適切かを判定する。
マスクのリーダーシップスタイルは、一貫して、指示型でタスク志向型に見える。
つまり、権限委譲せずにメンバーに対してやることを指示するし、人間関係よりも組織としてタスクをこなすことを重視する。そしてハードワーキングを求める。
さらに、社員のモチベーションは高いしハードワーキングに対する許容度も高い。わざわざベンチャー企業に就職しているのだから。
なので、テスラ社ではマスクのリーダーシップが機能したのだと思う。
加えて、社員のモチベーションは様々だしハードワーキングへの許容度は低い。Twitterが好きで入社している人・給与が高いから入社している人・安定しているから入社している人……色々な人がいるから。
結果的に、マスクのリーダーシップスタイルは全く機能しなかったのだと思う。
マスクはTwitterのCEOとしてリーダーシップを発揮するためには、もっとメンバーの心情に寄り添ったり、チームを心理的にまとめる行動を取るべきだった。
でもマスクはテスラ社やスペースX社での成功があるので、変える必要を感じなかったのだろう。あるいは人間関係志向型のリーダーシップを取れないのかもしれない。
経営者なりたての新参者だけど、とても興味ある話題だったので書いてみる。
うちは今年創業の、まだ出来たてほやほやの会社。業種はWeb関係。
スタッフは6名、20代~30代前半がメインで、ITツールを使いこなすスキルもある。
コロナ禍真っ最中の創業当初、リモートワークをフル活用して新しい働き方を目指すぞ!と意気込んでいた。
スタッフ全員にMacbook proを配布し、ヘッドセットも用意し、オフィス内にはGoogleMeet専用のiPadを設置して、
いつでも気軽にオフィス内スタッフともコミュニケーションしやすいようにした。
リモートワーク中はMeet接続推奨だけど、必須では無く、カメラやマイクも必要に応じてONにするルール。
クラウドサービスも駆使した。Googleカレンダーで予定を共有し、Trelloで細かいタスクの進捗をリアルタイム可視化した。
普段のやり取りはSlackでスピーディに行い、業務データは全てDropboxとGoogleDriveで完全共有。申請等もほぼペーパーレス。
しかし色々試行錯誤する中で不都合が多いことに気づき、今では事情がある場合を除いて、オフィス勤めとしている。
よく言われることだけど、やはりこれが最も課題だった。私の力不足と言われればそれまでなんだけど、管理職ってほんと難しい。
スタッフ一人ひとり、能力も性格も、欠点も得意分野も、好き嫌いも全員違う。たった6人のスタッフに気持ちよく動いてもらうだけで、毎日必死だ。
そう、管理職って、スタッフに気持ちよく動いてもらう場作りが仕事なんだと思っている。
そのためには、スタッフ一人ひとりをしっかり観察して特徴を把握し、活躍しやすい場を提供することが大切なんだと。
例えばあるスタッフは技術的にベテランなのだけど、仕事に過剰なくらい真面目に細やかに向き合ってくれる。
一方で、放っておくと細かい部分で悩みすぎて手が止まってしまうことも多い。
であれば、ちょっとでも悩んでいるようならすぐに声をかけて、私がスピーディに判断を行っていけば、さらにパフォーマンスを上げられると考えた。
一方で新卒で入社したスタッフもいる。社会人成り立てで、当然ビジネス上のルールなどをまだ理解できていないので、つきっきりで教える必要があった。
遠方から引っ越してきたために友達もおらず、唯一人とコミュニケーションが取れる機会が、うちの職場だった。
ちなみにうちの会社はいわゆる「コワーキングスペース」に入居しており、他社や学生など色々な人が出入りする。
この地で心地いい人間関係を作ってもらい楽しく生活してもらうためにも、リモートだけでは難しかった。
このようにスタッフによって全く異なる条件を踏まえて、彼ら彼女らがもっとも活躍できる環境を「早急に」組み立てていくには、リモートワークはハードルが高かった。
もちろん潤沢な時間があれば、スローペースでも問題ないだろう。
けど、創業したてで事業が安定していない中、最短で利益を上げられるようにならなければ会社の未来は無いと判断した。
あるスタッフは、大都市の大手企業のもとでバリバリ経験を積んできた方だった。
その会社では、大手広告代理店直下の過酷な環境の中で利益を上げることを最重要視したビジネスを行っていたと聞いている。
しかし、ウチは少し「ソーシャルビジネスの要素」が入ったビジネスモデルを志向している。
そのためクライアントにもそういう団体等が多く、うちも利益「だけ」を目指す仕事の受け方をしていない。
全く利益にならなくても、社会益があると判断したら受ける案件もある。
そのためには、うちの会社がどこを目指して歩んでいくのか、という「ビジョン・ミッション・バリュー」の共有がとても重要だった。
ベクトルを合わせて目標に向かって進んでいくのは、立ち上げたばかりの会社にとっては死活問題だ。
しかし、いくら標語を掲げても、全体MTGで話をしても、そういうものってなかなか伝わらない。
日々の雑談のはしばしや、経営者の働き方や姿勢をフルタイムで見せていって、やっと伝わるものだと思う。
目指したい価値をチームで生み出すためには、単に決まった時間に仕事をスタートさせて、
数字で表現できる成果を上げて、定時まで働けばOK、というわけには行かなかった。
人間関係って、相手のことを理解するまで不安にさいなまれることが多いと思う。
この人は本当は何を考えているんだろう、裏切ったりするんじゃないか、とか。
スタッフ側もそうだと思う。
この会社は本当に信頼して自分の人生の一部を預けることができるのだろうか、と。
そういう不安を払拭するには、沢山コミュニケーションをとって、さらには態度で示していくしか無いと思っている。
私は、あなたを信頼している、だからあなたも信頼してほしい。そのために、こんなに色々あなたのためを思って考えている。そういう態度。
そういう安心感があると無いとでは、仕事へのモチベーションも変わると思うし、
もし会社がピンチな状態になったとしても信頼があれば力を合わせて乗り切れると思う。
ちなみにうちではスタッフごとにノルマのようなものは設けておらず、「みんなで協力し合って案件を達成する」ことに重きを置いている。
新卒の子でも得意分野ではベテランスタッフを助けることもあるし、もちろんその逆もしかりだ。
そういうしっかりした人間関係に基づいた信頼感、安心感の醸成には、やはりリモートワークオンリーは厳しいと感じた。
他にも細かい理由は沢山あるけど、そういうわけでうちはリモートワークを非推奨にしている。
ざっくりまとめると、「ビジネスとは言え、ビジネスライクなだけでは組織は成り立たない」ということだった。
例えば、体調が優れないとき(本当に調子悪いときはもちろん休暇を取らせる)、子供が調子悪い時、
重要な荷物が届くなど自宅にいる必要があるとき、年末年始の混雑を避けて帰省したいとき、など。
そのくらいの柔軟性があったほうが、社長自身にとっても都合がいい。
ちなみにスタッフの感想によると、オフィス環境も居心地が良いように気を配っているためか、積極的にオフィスに来たいと思ってくれているようだ。
集中できるし、スタッフ間で相談もしやすいし、おやつ食べ放題だし、地方なので満員電車に揺られることも無いし。
定型業務が多く数字で成果を出しやすい業態、ベテラン揃いでスタッフが自立して動ける環境、出勤するだけで満員電車等でエネルギーを消費する環境、など。
それであれば、諸々考慮してもリモートワークのほうが成果が出るかもしれない。
逆に言えば、どんなに働き手にとって都合が良かったとしても、事業として成果を出せなかったらリモートワークは選択できないとも思う。
なるべく柔軟にいくつもの選択肢を用意して、結果としてスタッフが成果を出しやすい働きやすい環境を作るのが重要なんだと思っている。
異論反論、質問、歓迎です。色々な人の意見、聞いてみたいです。
そうですね、権限移譲はとても大きいと思うけど、強いチームを作るには後者の3点が欠かせないが故にリモートワークオンリーは難しいと思っている。
意思統一については、本文には書かなかったけど、引っ越しを期に完全リモートで遠隔地にいるスタッフがひとりいて、
その子とは1年以上毎日膝を突き合わせて議論を重ねていたので、例外的に成り立っていると思っている。
音声チャットは考えていなかった!ちょっとやってみるよ。電話にせよLINE通話せよ、もちろんZOOMも、それなりにハードルあるんだよね。
へええ、こんな考え方あるんだ。勉強することたくさんあるなぁ。組織が一丸となって目標達成させるためのもので、ちょっと高めに設定するのね。
ガチガチに目標設定して、結果マイナス評価になりがちなものより、ポジティブに機能しそうな気がする。
ちなみに今でもざっくりとしたチーム全体の目標売上とかはちょっと大きめに共有している。もうちょっと深堀りしても面白そう。
確かにそれが理想。いずれそういうふうにシフトしていきたい。今は創業初期でメンバー少ないゆえの一枚岩戦略なんだなーと改めて自己認識した。
組織が大きくなったらそうもいかなくなるし、逆に多様な考え方の中から価値あるものが生まれてくると思う。
経営者に発信力があって(多分魅力的なビジョンやフィロソフィーが明確にあって)、増田さんもそれにしっかり向き合っているのだろうな。
そういう事柄の重要性を相互に理解しあっているというか。リモートでも強い組織を作っていけそうな環境ですね。
ほんまか!ありがとう~嬉しい
すまんな・・・。ちなみに以前会社勤め(銀行系SI)していたとき、多分私も増田さんと近い感覚やった。
やりがい搾取、サービス残業、業務外の付き合いとか、無くなればいいって。
雇用契約で9~18時働くことになっているんだから、それで十分だろうって。
(今も大体そう思ってるけど)
経営する立場になって気づいたんだけど、信頼できる関係性内での多少の融通は、人生を変えるほどの大きな変化を生むってことに気づいた。
おれ30歳過ぎてから一度うつ病を患ってて、数ヶ月寝たきりで、それまで勤めてた会社も辞めて信頼できる仲間も友達もだれもいなくなって、
けど、たまたまPCやウェブに詳しかったから、知り合いの知り合いとか、頼ってくれる人が周りにいたんだよね。
少しばかり無理して頑張って要望のちょっと先を目指してみたら、クライアントがめちゃめちゃ喜んでくれて、びっくりするほど感謝されて、差し入れまでもらえて。
そこから地域での居場所や信頼関係が強固になって、困ったことがあったら助けてくれるような関係性が生まれたり。
それが、会社、スタッフ、クライアント、その他ステークホルダーを超えて、広がっていった。
そうこうしているうちに、うつ病は完治してしまった(何年もかかったけど)。
そして会社を作ったわけだけど、個人事業主時代から一度も宣伝広告を打ったことがない。
口コミとリピートオーダーだけで法人化してスタッフ6名まで成長できた。(まだまだ極小零細)
会社勤めしていた10年間、会社に言われた通りに仕事をしていたけど、自分自身が価値を生み出すべきだ、なんて考えたこともなかった。
みんな惰性で働いているか、上司のパワハラやクライアントのクレームが怖いから、仕方なくがんばってた。
そこで理解したのは、どんなに時間通りに真面目に働いても、価値を生み出さなければ意味が無いし、そうなったら会社組織は存続できないってこと。
けど、経営者と被雇用者はもちろん立場が違うから、スタッフをおれと同じようにさせるわけにはいかない。
なるべく自由で居心地のいい環境でパフォーマンスを出してもらうことを毎日考えている。
顧客に対してぼったくることもしない。取引先を無理に叩いて値下げさせるようなこともしない。
そんな中で考えたのが、ビジョン・ミッションを明確にし、チームが一丸となれる体制づくり。
限られた労働時間の中で成果を生み出すためには、色々な物事を価値を生み出すために最適化・効率化しないといけない。
(リモートワークチャレンジもその一環だった。うまく行かなかったけど)
ビジョン・ミッションはスタッフも含めてみんなが幸せになれるような理想を描く。と言っても全く手が届かないようなものではなく、
頑張れば少しづつ実現できそうなもの。そのために、みんなで頑張ろう!それも、楽しくやっていこう!って。
ドライに仕事をして責任を全うし報酬を得ることだって十分立派だと思ってる。
けど、それだけでは生み出せない価値を、うちのチームでは生み出したいといつも願っているし、それがスタッフやクライアントや地域の利益につながると信じている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/33d70052cc2d5dfb56ff79e0501805304d8270a6
アメリカのバイデン大統領が腸の検査を受け、麻酔がかかる間、一時的に大統領権限がハリス副大統領に受け渡されました。女性が大統領権限を持ったのはアメリカ史上初めてです。
バイデン大統領は19日、大統領に就任して以来、初めてとなる健康診断を受けるため、メリーランド州の病院に入りました。ホワイトハウスによりますと、今回の健康診断は定期的なもので、腸の内視鏡検査で麻酔がかかる間、1時間25分にわたって大統領権限がハリス副大統領に受け渡されたということです。一時的ではあるものの、女性が大統領権限を持ったのはアメリカ史上初めてです。
このことはもっと注目されても良い。
結論から言うと受発注の関係性でアジャイル開発やるのは完全に間違えてる
スプリントのスピードが速すぎて発注側の意思決定が間に合わない
評価用のボタンを作成するときにGood/BadにするかGood/Normal/Badにするかを決めるだけで2週間かかる
本来なら意思決定者がミーティングに出て欲しいが日本企業は権限委譲しない会社ばかりなので
最終決定は上役の偉い人になるが、そういう人はなかなか捕まらないので意思決定が遅くなる
「意思決定を早くしよう」ということでミーティング時間を10分に制限するとか意味不明なことをしてる
スプリントレビューを行うときに発注側が「こういう機能が欲しい」と言っても
受注側がそれを実現できる自信が無いとYesと言わない
もちろんその場ではTaskとして上げておいて「実際には出来ませんでした」っていうのを許容するのがアジャイルだと思うが
受発注の関係性があるとどうしてもネガティブなことはやりたがらない
はっきりとNoとは言わないが「ここのDBが」とか「このAPIが」とか予防線を張りまくる
結果としては制約が多すぎて
「これじゃぁExcelで良かったな」
っていうことになりがち
当たり前だがウォーターフォールでの開発はとっくに時代遅れだし競争のスタートラインに立てない
逆に言うと競争が無い世界での開発ならウォーターフォールでいいだろう
そして日本企業はこれまで競争が無い分野でのソフトウェア開発ばかりに従事してた
プラットフォーマーが競争しないように規制してたりして開発してきた
転勤・単身赴任を原則廃止すると宣言した某グループだが今のままだと恐らく何にも変わらない
現状の転勤・単身赴任者は例外者としてエクセルに名前が記載され
四半期に一度名簿の確認とPDF出力された管理簿に部長の電子署名が行われるような儀式的業務が増えるだけのことが起きる
他にも紙の廃止とかも発表されていたが、同じように紙の使用時にエクセル管理簿に記載するという手順が増えたり
紙の使用時にはエクセルチェックシートの提出が求められたりして手間暇が増えて紙の使用は減らないということが冗談では無く本当に起きる
テレワークは持株やその他本社系組織では進んでいるが支店や営業なんかは全然進んでいない
このグループがなぜこんなにトップの言うことを聞かないかというと、実は原因は明らかで持株は戦略やビジョンを策定してもその実行を各事業会社に委任するからだ
もちろん迅速な遂行のために権限委譲するのは当然なのだが、委譲された組織もまたバカでかいので更に権限委譲する必要が出てくる
そうなると今度は人材不足に陥る
ぶっちゃけ持株や本社系ですらヤバい人が割といるのにそこから更に下の組織になるとまともな人を探す方が難しい
できることはエクセルとパワポを使ったアーティスティックな業務と聞いているだけのミーティング参加、という人が大半で
とてもじゃないが戦略やビジョンを理解して新しい取り組みを遂行できるわけがない
そんなところに「原則廃止」なんていう指示を出したら「例外の場合はどうするか」しか考えない
権限委譲された人も「そうだよね、無理だよね」ってなって何かを変えようなんていうしんどいことは誰もやらず
エクセル管理簿を更新していくというトータルで見るとしんどいことを皆がやるようになる
こういう現状を知っている上の方の偉い人達は権限委譲したがらないので管理するようになるが、そうすると今度は幹部が忙しいことを逆手に取った打ち合わせ・エスカレ調整による時間切れ作戦とかが出てきてしまい、結局幹部は疲弊してエクセル管理簿を承認することになる
とにかくこの企業の大半の人は今の仕事のやり方を変えたがらないので、ドラスティックな業務改革が必要なんだが、電話が止まると省庁に滅茶苦茶怒られるのでそうそう変えられない
恐らく仕事のやり方を変えてしまうとやっていける自信が無いので変えたがらない
管理簿やチェックシートを一度作ると廃止したことで何かが起きるかも知れないからどんどん増えていく
TLS接続するDaaS環境なのに念のためにVPN上で接続するような仕様にしてしまい、DaaS動作が重いだけじゃなくサーバ負荷も高くなって全社員から文句が出ているのにセキュリティはよく分かっていない人ばかりなので怖くてやめられない
能力が低い、というとそれまでだが、異動が多すぎて専門性を高められていないのも大きな要因だと考えられる
つまり、広くて凄く浅い知識を持った社員ばかりなので今の業務を変えるだとか新しい取り組みなんかの業務を持株から割り当てられてもとてもじゃないけれど実行できないのだ
文句ばかりになってしまったが、本当に改革したいなら持株でちゃんと優秀な人を集めた「特命改革チーム」を作り、社長レベルの権限と予算を持たせて事業会社に送り込めばいい
ぶっちゃけ社内にそんなことができる優秀な人はいないと思うからコンサルに大量発注すればいい
金で解決できるのに自前主義とか育成観点とか言い出すのでいつも失敗している
ただ失敗が分かる頃には今の社長は変わっているので、新しい社長がまた別のことを言い出して同じようなことを繰り返すだろう
どうせ今回も同じように失敗する
悪いけれどみんなそう思ってる
⭐️はコロナで肺炎でも呼吸困難でも入院できない問題に直結する話
anond:20210828000542 anond:20210828073031 anond:20210829091713 anond:20210829091722 anond:20210830205443 anond:20210905190228 anond:20210912140906
任さなければいいのでは?そもそも清掃員は清掃だけが仕事なので
というかいわゆる町医医者(開業医)に定期巡回頼むだけで事足りるし
実際そうしている自治体もある
ぶっちゃけ患者の様子を見て周るのは医師免許持ってなくても出来るレベルの話だぞ
悪化したらサブスペシャリティ持った医師にバトンタッチするだけだし
国や東京都が医師会に頼むべきは定期巡回の協力を仰ぐことだけど
つか医師会もこういう協力するつもりないならスキルミクス(権限委譲)をガンガン進めていきましょうねって話や
そして、医師の給与を下げ、薬剤師の担当業務を増やし、権限委譲された看護師・介護士の給与を上げよう
診療看護師もまだまだ少数だしね
煽り無しで書きます。以下はごく一部です。要望があればまた書きます。
今回は地域政党である大阪維新が大阪市以外を軽視した結果どうなってるか書いてみます。
まず地域政党としての大阪維新の政策により大阪府下で大阪市一極集中が進行中です。
各種統計にもそれが現れてきており、大阪市以外の府民は肌で実感してる人も少なくないとは思いますが
この現象自体は維新のコンパクトシティ構想や道州制の理念にもマッチしてる事であり彼らにとっては成果だと思います。
大阪維新の政策に「市町村への権限委譲」というものがありますが、これには複数の裏の顔があります。
足並み揃えない市町村にはペナルティを与えつつ「権限移譲したんだから後は市町村の責任です」という線引きです。
具体例を挙げますと、一昨年、国が国保の標準保険料率の都道府県一本化を打ち出しました。大阪府はまっさきにそれを強行し
1人あたり保険料は平均で昨年10296円、今年は8906円、合わせて2年間で19202円も値上げになりました。
(一本化自体は大阪府ではなく国の方針なので、大阪府に限らず国保加入者が多い都市圏はほぼ全て値上がりしてます。
共産党の試算によると全国の8割の自治体で値上がりになるとのこと)
これに対して大阪府河内長野市が国保の貯金から2億円投入して7999円軽減し今年の値上げを907円に押さえました。
すると大阪府は河内長野市に対して交付金減額措置というペナルティを与えました。
「市町村への権限委譲」というのは正確には「市町村を縛った上で責任押し付け」でしかないということです。
例えば和歌山県の企業立地促進制度は100億円、奈良は20億円をはじめその他にもメニューが用意されてます
一方大阪府は3千万円です。その結果、大阪府内衛星都市から奈良や和歌山に企業流出が止まりません。
これは国にも言えることですが、本来府政に求められるのは都市間格差を縮める再分配を行うことで地方の過疎化を止めることでしょう。
立憲民主党については本当にヤバイ集団だと考えているので、このエントリーに書き残しておく。
なぜ匿名かというと、彼らが職場や自宅、あるいは俺のSNS上のアカウントに実害のある攻撃を仕掛けてくるのではないかと恐怖しているから。
もともと現在進行系の政治にあまり興味はなかった。首相が変わっても選挙があっても「ふーん」程度の感想しか持たなかったが、
高校時代の政治経済の科目は大好きで、資料集をよく読んでいた。
現在につながる政治の事象として印象深く覚えている最初の出来事は、チンパンと蔑称で呼ばれていた福田首相の退任。
「あなたとは違うんです。」という発言が大きく報道されたときには、馬鹿な政治家だと思った。
その後、当時の民主党が政権を奪取する。このとき、高校の数学教師だった親父が「かなりまずいことになりそうな予感がする」といっていたのをよく覚えている。
そしてその後、事業仕分けのテレビ・ショーが放映されその予感は現実となる。
当時、国立大学の工学部の学生になっていた俺はスパコンを使った研究に従事していた俺は、言いようのない怖気に襲われた。
俺の研究はスパコンがなければ成り立たない。計算速度が早ければ、それだけ試行回数を増やすことができ、他に先駆けて結果を出せるのだ。
それを「二位じゃだめなんですか」とあたかもエンジニアが名誉を追い求め、実利に結びつかないもとを作って遊んでいると言いたげな物言いに嫌悪感を覚えた。
そんなエンジニアをバカにした政策を進めているときに発覚したのが蓮舫のマジコン事件だった。
このとき、「ああ、この人達は完全に馬鹿だし、エンジニアを馬鹿にしているんだな」と思った。
というわけで、そのころから民主党政権は嫌いだった。鳩山政権については特に言うこともないだろう。
それでも、政権が仕事をしているんだなと思った事が一度だけある。あの、俺の友人を飲み込んでいった忌まわしい東北大震災だ。
あのとき、政府は慣れないなりに必死に対処をしていた。「枝野寝ろ」のタグをつけた140字の投稿を、当時すでにツイ廃であった俺も書き込んだ。
それも、あとで菅直人の危機管理のときにやるべき権限委譲をやらず、素人同然の浅知恵で指揮をしようとしたという事実を知って無の表情をするしかなくなったが。
本題。なぜアイツラがやばいか。
ひとえに"おしどりマコ"と"横川圭希",その周辺の集団を支持しているから。
おしどりマコのことは伝聞の形でデマを撒いていることを知っていて、昨年東京で演説をしているときに支持者に話を聞いた。
「これは科学的根拠はあるのか?」と。
すると、支持者がみるみるうちに集まってきて俺を囲んで罵声を浴びせ始めた。殴られるかと思った。あと勝手に人を菊池マコの信者に決めつけた。
俺は演説をやっていると詳しい話を聞く癖があり、主張に納得し、支持することもあれば、わかり会えないこともあるが、
これを書くのも怖くて仕方がない。彼らの一人は俺の顔を撮影しており、執拗に名前と身分を聞き出そうとしていたから。
もし俺が教えていたら、ネットに顔を晒し、職場に抗議をするくらいは平気でやるだろうと思う。
こいつらはかつて幅を利かせていた暴力的左翼と何も変わっていない。そう確信した。
万が一、彼らが政権を再び握るようなことがあれば、もっととんでもないことを平気でやるだろう。
自民党政権はベストではない。よくやっている分野もあるが、経済政策も教育政策も、統計や年金の問題も大いにあるし文句は言いたい。
だが、人を囲んで罵声を浴びせる奴らよりははるかにマシなはずだ。
そう思って、ささやかだが「立憲民主党だけはやめろ」と周囲に伝え続けている。
・あいつらは
・やめろ
まず職位名だが本国と出先では同じ職位名でも実際の機能は結構違う。これは出先機関は基本的に本国の指示を実行することがまず求められるのと、大抵は営業拠点であるので売上・利益というゴールが最大の関心事になるためと思われる。
Assistant - 契約社員 / Associate - 新入りレベル / Senior - 新入りレベルではない人、または、何年かはいる人 / Lead - 現場リーダー / Manager - とりまとめ担当者、または係長〜課長 / Director - 課長〜部長 / Vice President - 部長〜本部長 / Executive Vice President - 本部長〜執行役員 / Senior Executive Vice President - 取締役(CXO) / President - 社長(CEO)
Specialist - 担当者。専門家という意味は特に含まない / Architect - 作業担当者。設計という意味は特に含まない / Engineer - 作業担当者。開発という意味は特に含まない
Sales - 営業段階で動く人 / Services - 利用段階で動く人 / Engineering - 開発段階で動く人
なので、たとえばService Architectは「サービス設計をする人」ではなく「導入支援担当者」で、Engineering Architectは「開発物の設計をするアーキテクト」となる。
面倒なのがManagerで、一般名詞として使うときは「管理者」だが、Product ManagerなどXXX Managerと使うときは管理者ではなく「XXXまわりのとりまとめ担当者」といった意味の役職になる。
これらは一例で、会社によってどういう修飾語を付けるかは結構違う。ただ言えるのは、日本の会社に比べてインフレした名前をつけるというか、実際の役務以上にカッコイイ響きにしている感がある。「Senior Architect」とか言われたらおおっと思ってしまうが、「新入りではない作業担当者」と読み替えたら普通である。
意思決定については、VP-Director-Managerのラインでは、VPが意思決定を行い、Directorは部門間調整を行いながらManagerを支援し、Managerがスタッフ管理をする形になる。日本でも同じではと思うかもしれないが、中央集権度が違う。
Managerが一番現場と上層部の意思決定の板ばさみとなっているのは洋の東西を問わないようで、しかも中央集権度が高いため中間では判断できずメールの転送リレーになってしまうこともしばしば。実務上の判断よりも、メッセージのルーティングが最大の機能になる。これを「オープンな組織とコミュニケーションスタイル」と呼ぶのか「ヒラメ族による調整」というのかは地域によって違うようだ。
このあたりは本国か出先機関かがおそらく影響しており、叩き上げが多かったりコミュニケーション密度が高くなる本国内であればManagerへも権限委譲しやすいが、人の出入りが激しい出先機関では難しいと思われる。
また、これは組織構造に加えて組織の大きさが影響していると思われるが、数値での目標管理がしっかりしている。全く異なる地域・文化の社員を管理・比較しなくてはならないので、個別状況を勘案することは基本的に無理。したがって数量換算できる指標で管理するのが原則となる。これは成果主義ではなく、数値主義と言える。例えばSalesであれば獲得顧客数・売上・利益、Serviceであれば売上稼働時間といった指標になる。
再び本国と出先機関の違いに戻ると、出先機関は基本的に在籍年数が少ない。いわゆる日本での典型的な外資系イメージがこれであろう。これは出先機関はとにかく売上・利益を本国にもたらすことが最優先なのが理由と見ている。先の数値管理に加えて現場での自由度の低さもあり、プレッシャーの大きさだけでなくストレスレベルも高い。
そしてそんな短期間で回転してゆく社員を個別の非数値的状況を勘案しつつ管理することは難しいので、数値管理がますますなされてゆくという傾向がある。ここはかつて流行った数値的経営管理の影響も大きそうである。KPIをどんどん定義して、その数値によって判断するのが論理的に正しい、という傾向がある。
一応、数値だけではまずいということで、それを補うために数値外の評価制度がある。しかしこれも360度評価が主流となり上長が指揮下のスタッフを自らの責任で評価するものではなくなっているため、全員がある意味「世間による評価」を意識する必要があり、これはこれで大変である。日本の「空気」みたいなものだが、結局管理せずに管理したいと処理を分散していくと同じ様なものになるのが面白い。
そんな状況のため出先機関では常時人が不足している。しかし育成機能はなく、本国要求は現地状況と関係なくどんどん出てくる。そうなると短期間でやめるにしても給与レベルは高いですよ、という形にして集めざるを得ない。備兵みたいなものである。しかしそうなると会社としても元は取らなくてはいけないので目標管理が更に厳しくなる。
この構造では商売が軟調になると、社員はストレスばかり大きくなるので一気に離散する。また、社員としても元々長年居られると思っていないので、軟調以前に他社のでもより強い商材が登場すればそれに乗って転職してしまう。こうして転職が激しい構造が生まれ、維持される。
企業の興亡が激しいのもこういう人的資本の急激な集散が要因になっていると思うが、こういうダイナミックな状況で法人が滅ぶのはいいとしても個人は死ぬわけにはいかないので大変である。この構造を「状況に適応し迅速に新しいバランスに至るよい仕組み」とみなすか「過敏に状況を揺らし個人や社会を不安定化させる仕組み」とみなすか、難しいところだ。「経済効率の追求が世界人類を総体ではより豊かにした」vs「経済効率の追求が個人の生活を破壊した」みたいな話。
何が言いたいわけでもないが、結局どの組織も置かれた状況に適応しているだけで、どちらがいいというものでもない。地の利と時の運に恵まれ業績のいい企業・産業・地域では余裕があるため、その余裕が反映して「理想的なワークスタイル例」としてもてはやされるが、それが自社・自分に適しているかは全然別の話になる。