はてなキーワード: バードとは
「あなた、SAPIXのことなんだけど…」帰宅すると、妻が暗い顔をしてテーブルに座っていた。なんだ、夏期講習と8月分の月謝、しめて30万円はもう払っただろう。こっちは障害を起こした職場のITシステムの要件定義書紛失が発覚して大変なん…
「みつるがね、どうしてもαクラスに入りたいんだって…」テーブルには個別指導塾プリバードと書かれたチラシが置いてある。SAPIXの授業だけで理解が足りない子向けに、専任講師がマンツーマンで指導してくれるというやつだ。授業料は一コマ6000円。週に二回通うと、それだけで月に5万円かかる計算だ。
「たかし君はパパが算数を見てくれるらしいんだけどね…」妻の言葉が、刃のように襲いかかる。同じタワマンの最上階に住むたかしくんのパパは国立大卒の開業医。たかし君はαクラスで開成や筑駒も狙えると聞いた。高校で数Ⅲ・Cを捨てて私大文系に逃げた俺とは、スペックが違うと暗に責めてるのだろう。
だいたい地方公立高出身の身としては、都内の中学受験の過酷さは意味不明だ。御三家から東大に入った所で、何が変わるんだ。メガバンクに入行し最初に配属された地方支店では、ハッピを着て宝くじを一番売ったのは俺だった。東大卒の同期がモジモジしている横で声を張り上げ、支店長に褒められた。
パワハラで東大卒が精神を病み休職する中、中小企業を回って数字を上げつつカラオケではタンバリンを鳴らし、東京本店でのポジションを勝ち取った。一般職の妻と結婚し、子供を授かり、成功の象徴である湾岸のタワマンを買い一国一城の主となった。控えめに見て、「勝ち組」に仲間入りしたはずだった。
しかし、現実は甘くなかった。タワマンといっても炊飯器で問題なく米を炊ける低層階。高層階の住民との差は歴然としている。加えて階層社会のタワマンでは子供の学力までヒエラルキーの対象だ。毎月30万円近いローンを払いながら、何故親子ともども劣等感にさいなまされなけばいけないんだ…。
住むもの全てを狂わせる東京砂漠の楼閣、タワマン。気づけば妻は狂気の世界の住人となっていた。冷蔵庫のプレミアムモルツは金麦になり、お小遣い制度が導入された。「ちゃんと勉強しないとパパみたいな限界メガバンしか入れないよ!」先日帰宅した時は、妻の怒号がホテルライクな内廊下に響いていた。
「どこで間違えたんだ…」個別指導塾への課金を了承し、トイレの個室で呟く。子供が健やかに育ってくれれば十分だったはずなのに。俺が悪いのか、タワマンが悪いのか、SAPIXが悪いのか。台風が来ると流れないタワマン低層階のトイレが、異臭とともに「ブリリア!ブリリア!」と儚げな音を出していた…
たぶん専門の人から見るといろいろ間違っていると思う。
現在の国境線は英領インドとロシア(とペルシア)との緩衝国として残ったもの。ほぼ乾燥した山。
山がちな国土もあって民族構成は複雑。パキスタンにまたがるパシュトゥーン人(最大勢力)・バローチ人、タジキスタンにまたがるタジク人、テュルク・モンゴルの血を引くハザーラ人、トルクメニスタンにまたがるトルクメン人、ウズベキスタンにまたがるウズベク人、その他イラン系、テュルク系を中心に多民族が混在している。
アフガニスタンとパキスタンにまたがる民族。アフガニスタンでは4割程度を占める。山間部ではパシュトゥーンワリという独特の復讐感や名誉感を重んじる割と血なまぐさい掟に従っている。
氏族社会が強い、最後の王ザーヒル・シャーの時代ですら氏族長会議が後ろ盾だったし、今(2004年憲法)でも上院・下院の上に氏族長の会議がある。
軍閥はそれぞれ支配地域の民族と関係が強いが民族主義的な分離運動はない模様。
有力軍閥がおらず荒廃したカンダハール近郊から誕生した新興勢力。イスラーム主義。スンニ派。パシュトゥーン民族主義的な性格もある。
パシュトゥーン人の慣習と混ざった独特のシャリーアにアルカーイダ式のシャリーア解釈を混ぜた法律を敷いたため、国内外問わず一般イスラム教徒とくにパシュトゥーン人以外の支持が薄い。
初期はアフガニスタンに新パ政権を置きたいパキスタンの支援や、スンニ派イスラーム主義国家を歓迎するサウード家、アフガニスタン安定化を期待する各国の支援を受けていた。
98年国土をほぼ掌握するが、それまでの間に反米テロで民主国家と断交、アルカーイダの保護でサウジと断交、シーア派虐殺でイランと断交など、ほぼパキスタン以外と関係のない孤立状態になる。
01年有志連合の介入で勢力を失い、パシュトゥーン人地域やパキスタンを根拠地にして抵抗活動を継続。
10年ごろから現代化の兆しを見せ、21年には米軍撤退にあわせて国を再掌握した。
ここ数年彼らなりの「穏健さ」を宣伝しつづけており、今後、シーア派や他民族、女性に対して、少なくとも建前上は以前に比べてゆるやかな政権運営を目指すと思われる。
一方で実際の支配地域では旧来通りの地域もあるとの報道もあり、末端まで行き届くのか不明。
少なくとも安定するまで公式には、イスラーム主義国家とも国交を結べないような極端な行動は当分とらないのでは。
パシュトゥーン人は抵抗が激しく英領インドが統治をあきらめた過去があり、パキスタンのパシュトゥーン人地域は連邦直轄部族地域という政府の支配が実質的に及ばない地域だった。
ここはパキスタンがターリバーンに影響力を発揮する原動力であり、ターリバーンの根拠地でもあった。
有志連合の作戦以降パキスタン・ターリバーン運動が発足、ターリバーンと結託しパキスタンに牙をむくようになったので、現在では連座制などを含む独自の法「辺境犯罪規則」の改正、連邦直轄部族地域の再編など、政府の支配を強める方向に進んでいる。
新ターリバーン政権とパキスタンの関係がどうなるか不明瞭。一部アフガン人はパキスタンが今でも支援していると考えているが、過去と今後はともかくここ最近は違うと思う。
ターリバーンが反米テロを起こさないのなら北朝鮮のような扱いになるのだろうか。
米軍に勝ったようなことまで言っているが7年かけて積み上げたものを一瞬で蹴散らされたことは忘れないだろう。
一応、バイデンのいうことは筋は通っている。通っているが…
攻勢初期からターリバーンの広報を宣伝しており、それなりに協調関係にあるものと思われる。
国内のイスラミストとターリバーンの関係をどう見ているのか疑問だが、反米協調はできる。
中国としては反米協調してアフガンと協力できると一帯一路上有益ではある。
ウイグル問題をターリバーンがどう考えているのかは不明。パシュトゥーン人ではないのでいいのか?
シーア派を容認するならサウジよりうちと仲良くしようと積極的に関係を結ぶのでは。
逆にやらかせば飛んでいくのは外交官ではなく革命防衛隊の攻撃ドローンになるだろう。
北部同盟の有力者だったアフマド・シャー・マスードの息子。根拠地はパンジシール。タジク系。
現状どれほどの勢力を持っているのか不明。カーブル北の根拠地(国内ほぼ唯一の反ターリバーン勢力)には北部連合の旗が掲げられているようだ。
パンジシール出身でマスードと関係が深い。マスード息子とともにパンジシールに退避。
→憲法規定により暫定大統領を宣言.すでに戦闘を開始,パラワーンまで押し返したとかドスタムの兵が向かっているとの報もあるが真偽は不明。
トルコ人記者のようなので,ドスタムの兵が向かっているのは本当かも。
79年配下のヘラートの守備隊引き連れて反乱して以降、ソ連やターリバーンと戦い続けた、悪行をあまり聞かず、ヘラートの繁栄に注力したので人気が高い。
一方、中央政府の介入をいやがり独自の軍、独自の外交、独自の会計を展開。中央集権失敗の原因でもある。
2021年、調略されたウラマーや氏族長老の説得を拒否、ターリバーンの攻勢を8度まで跳ね返したがヘラートは陥落。ターリバーンに拘束される(97年以来2度目)も脱出(99年以来2度目)してイランに逃れた模様。
初期は共産勢力側でソ連で訓練を受けた事もある。略奪、虐殺や武力による問題解決、内戦中の裏切りなどダーティーなイメージが強い。
根拠地に対する攻勢の報を受け、療養先のトルコから緊急帰国するがすぐウズベキスタンに退避することになった。
それなりに人気はあるがやはりダーティーなイメージが強い。ターリバーンとの交渉に強硬に反対していた。ドスタムとともにウズベキスタンに退避中。
スプートニクはヘリに大量の現金を積んでタジキスタンに逃亡と報道。いかにもロシアの政治宣伝っぽいなあという内容だし、裏金だとしても現金でそんな大量に持っているものかよ。タジキスタンも入国を否定しており実際はウズベキスタンにいった模様。ドスタムと合流か。
怒っている人もいるがナジーブッラーの処刑を見ているだろうし残りたくはないだろう。
政治家。移行政権時代の大統領。パシュトゥーン系。有力氏族カルザイ氏族。ムジャーヒディーン関係者。
ターリバーンとの和解を模索し続けた。国内に残り、移行会議を立ててターリバーン政権への平和的な移行を目指すとのビデオメッセージを発表。
ターリバーン徹底抗戦派だったが、国家和解高等評議会議長として和解プロセスに従事。
前述の移行会議に参加予定。大統領が逃げたとお怒りのビデオ投稿。
パシュトゥーン系。根拠地は元はローガル、カンダハールなど。反米イスラーム主義者。
反ソ戦の頃よりアメリカやパキスタン、サウジなどから資金や戦闘員の援助を受けつつ、ソ連と戦うよりはむしろほかの軍閥と戦っていた。
ソ連撤退後の暫定政権でも参画しながらそれを攻撃。同盟と裏切りを繰り返し内戦・混乱を長引かせターリバーン勃興の原因を作った中心人物。
ターリバーンが国を掌握したときイランに逃げ、01年からはパキスタン側から独自に新政府を攻撃、ビン=ラーディンの逃亡などに協力していた。
これだけやってターリバーンではないらしい。なんで大物政治家顔していられるのかよくわからない。
ターリバーンの勝利を祝うビデオメッセージ。アフガン国民は協力するようにとのこと。見た人の多くは困惑した模様。
共産化前から反民主化運動をしていた筋金入りイスラミスト。アルカーイダは彼の学校で育った。
北部同盟だがターリバーンと本来親和性は高い。サウジとのパイプとして引き入れられるかも。
ハザーラ人。根拠地はバーミヤーンなど。シーア派。元副大統領。
前回(anond:20210731060222)の続き
見つけたら順次追加していく
(15:55追記)『何故『トランスジェンダー』を受け入れないのに『LGBT』には理解を示す女性が多いのか?という話。』に「ボーイズラブ」というワードを確認。
『何故『トランスジェンダー』を受け入れないのに『LGBT』には理解を示す女性が多いのか?という話。』(anond:20210801131905)
『友人と大喧嘩して差別と言われた』(anond:20210802140418)
初ブックマーク日時(2021/08/02 14:09)
(16:16追記)『友人と大喧嘩して差別と言われた』は非公開2ブックマークだが気になる点があったため一応記録しておく。このエントリを3番目にブックマークした(b:id:talkgawa)の総ブックマーク数は36件。4番目にブックマークした(b:id:nikakuinikaku)は2件のみ。またtalkgawaのブックマークを遡ると削除されたエントリが目立つ。更に削除されたエントリのブックマークページには同じく総ブックマーク数2桁のアカウントが複数確認された。類似のアカウントをいくつか捕捉したので記録しておく。
b:id:penanggatan(16)
b:id:homohole(19)
b:id:reiley(22)(08/03 15:54追記)
b:id:tokyoyuzen(26)
b:id:bluedac(37)
b:id:chadutu(37)
b:id:rinko_ami(44)
b:id:mackrosagi(131)
b:id:mineight(793)(08/03 16:08追記)
ブックマーク数が少ないからという理由で怪しむのはよくないが、この件数にして削除済みエントリや同じエントリへのブックマークがこうも目立つのは偶然にしては出来すぎな気がする。
『ローレン・ハバードがメダルを獲った時、女性のオリンピックは終わる』(anond:20210802173214)
(18:02追記)『ローレン・ハバードがメダルを獲った時、女性のオリンピックは終わる』は投稿から1分も経たずに初ブックマークされている。
『不可思議な男女の非対称性』(anond:20210801223806)
初ブックマーク日時(2021/08/02 18:21)
(18:35追記)『不可思議な男女の非対称性』は初ブックマークから4分後には非公開3ブックマークされていた。ちなみに昨日(8月1日)の記事。
『膣モテ・穴モテなどという存在しない概念を信じる人達』(anond:20210803072223)
初ブックマーク日時(2021/08/03 15:18)
(15:46追記)『膣モテ・穴モテなどという存在しない概念を信じる人達』は初ブックマークから22分後には非公開3ブックマークされていた。
『非公開3ブックマークが趣味なのに最近面倒臭い奴が現れた』(anond:20210803184405)
初ブックマーク日時(2021/08/03 18:52)
(21:18追記)『非公開3ブックマークが趣味なのに』これが本当ならはてなブックマーク利用規約(https://b.hatena.ne.jp/help/entry/spam)に違反している。
果たしてそうだろうか?
あ
AMAKUSA1637
暗殺者は魚を嫌う
い
う
海ニ眠ル花
うわさ (漫画)
え
エデンの花
お
おとなにナッツ
か
ガタピシ車でいこう!!
銃夢 LastOrder
き
く
KUROKO-黒衣-
こ
恋はオン・エア!
恋はゲームで!
さ
三獣士
山賊王
SAND LAND
し
シトラス学園
女クラのおきて
新・野球狂の詩
す
すくらんぶる-b
せ
そ
続・戦国自衛隊
空の昴
た
Wピンチ!!
ち
忠犬ディディー
つ
て
太陽の玻璃
と
な
ナニワトモアレ
に
の
は
バカバカしいの!
花の湯へようこそ
ぱられる
ひ
BM ネクタール
ひまじん
ふ
ふたご最前線
無頼伝 涯
ほ
ぽけっとタマちゃん
ま
み
も
や
ヤマトナデシコ七変化 (漫画)
ゆ
雪ん子!!
よ
汚れてる暇なんかない
ら
雷神〜RISING〜
り
ろ
わ
公に発言すると電波だと思われるので、とうに電波にまみれたこの増田に納めることとする。
私は数年前からこのブログ ( http://blog.livedoor.jp/nekokein/ ) をウォッチしていた。このブログは元々、現ブログ主によるオカルト板の予知夢スレへの書き込みを独立させたものとして生まれた。(厳密には一度ブログ移転を行っているので、当時のブログとは異なる)
彼の予知夢はよく「当たる」としてすぐに噂になった。(当時どんなことがあったかを探すのは面倒だし、この記事の本題ではないので割愛する。自分はとあるオカルト系まとめサイトで知った)
そんな彼が2015年頃から話題に上げているのが、「ネビュラ」こと「UAP」である。当然アメリカのUAP情報の開示よりずっと前のことである。今回は彼とネビュラに関する興味深い記述を思い出せる範囲で挙げていきたい。
これらの記述が真実であるかどうかは私の人生を左右しないが、科学を尊重するスタンスや、UAPがアメリカの分析の及ぶ範囲ではなかったなどの点を考慮し、私は「ガチ」寄りだと思っている。
以下、ネビュラからは多少外れた、このブログに対する私見である。
早川書房のkindle1,500点以上半額を受けて、Amazonのリストから俺の興味のあるものをリストアップしたから、みんな見るとよい。
全部購入したいところだけども(全部買っても、たぶん1万円強に収まりそう。お得)、当の俺が何しろ吝嗇なので、気になったものは、まず図書館で検索 → 人気のため多量の順番待ち、もしくはそもそも在架なし、の場合にだけ、購入することにする。
…
『息吹』
おそらく、今回の目玉の一つだろう。『あなたの人生の物語(映画題名『メッセージ』)』を書いたテッド・チャンの作品集。
試しに図書館で検索したところ、予約待ちではあるものの待てないほどではない。ということでいきなりだけど購入×。
ちなみに、同氏の『あなたの人生の物語』はボルヘスの幻想小説にロードムービーを掛け合わせたみたいな素敵な雰囲気の作品が多くて良かった。おすすめ。
…
『ザリガニの鳴くところ』
今回の目玉その2。図書館検索すると…すごい、100件以上待ち。ということで買います。
ミステリーは普段あんまり読まないんだけど、話題となると触れたくなるのミーハーなんだろうな。
あと装丁が良い。カバーってほんと大事。電子書籍が勢力を拡大する時代でも。
…
余談だけど、文庫で最近出た同じ作者の『文字渦』が面白かった。これもボルヘスっぽくて、あとは異様な世界をぎちぎち理屈と設定で詰めていくのが酉島伝法もちょっと入ってるかも。
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同じタイトル、同じ内容で日本発だったら手に取らなかっただろうと思うのは、なんとなくラノベを基本的に卒業したつもりでいるから。
そんな中で、中国のラノベってどんなもんや、って動機で気になったんだと自己分析する。こういうところに自分の変ないびつさを感じる。
…
購入×。
ちなみに早川の戦争ものというと、『ブラックホーク・ダウン』の原作を思い出す。上下巻でサイズはあるけど、グズグズの市街戦で疲弊する現地部隊と混乱する司令部、隊員たちが基地で過ごす日常の描写が様々なコントラストを描いていて、それが果てしなく悪化して正義の上っ面さえまともに繕えなくなっていく様子が素晴らしい。激烈に面白いからおすすめ。
…
購入◯。ケレン味◯。あと、何気に南方熊楠×SFって目新しい? めちゃ相性良いと思うんだけどな。
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『なめらかな世界と、その敵』『楽園とは探偵の不在なり』『月の光』『地下鉄道』『紙の動物園』『少女庭国』
×。どれも少し予約待ちすれば借りられそう。
気になってた本の半額セールが来る頃には図書館貸し出し予約もピークを過ぎている、ってことなんだな。と変テコなさとりを得る。
…
『禅とオートバイ』
購入◯。タイトルで惹かれ、説明書きを読んでも何がなんだかわからないところにさらに惹かれ…。なんとなく予想はしていたが、図書館にも在架なしということで、買うことにした。
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なんだよ、買わねー作品ばっかりじゃねえか、ってなんとなく心苦しくなってきたので、今回セールになっている作品の中で、すで購入して良書だった本のPR。
①『サルたちの狂宴』
twitter → Facebookと後の世の巨大SNS企業を舌先三寸で渡り歩いたウェブデザイナーのドキュメンタリー。当人は技術力や創造性よりも機転とノリで生きてるタイプで、ほんとに虚飾&虚業って感じなんだけど、イヤミじゃなくそれも生きてく上で本質的に重要なスキルだと実感させるところがある。最近ノってる『トリリオンゲーム』にもちょっと近いかも。
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②『オクトローグ』
新刊だからもっとプッシュすればいいのに。酉島伝法のSF作品集。
初期の弐瓶勉漫画みたいな、ダークで無機的な荒廃と有機的などろどろぐちゃぐちゃがミックスされた至高の雰囲気。全編、Steamあたりで即でゲーム作品に展開できそうなくらい個々の完成度が高い。っていうか、このレベルでそれぞれを長編として起こさない酉島伝法には創作におけるコスパって概念がないのか? と思ってしまう。どうかしている(褒めてる)。
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ヴォネガットというとSF作家のイメージが強いと思うが、それ以外の作品にも素晴らしい小説がある。『ジェイルバード』はその一つ。
年齢を重ねることで区別されてくる人間の類型の一つに、他人と感情をむき出しにして触れ合うことができない者がいる。いわゆる「心が冷たい」人。
俺は、文学の使命の一つはこの「心が冷たい人」を救うことだと思ってる。『ジェイルバード』はそういう本。漱石好きな人とか意外とハマると思う。
…
閑話休題。
『目を擦る女』
購入◯。最近亡くなった小林泰三の作品集。有名な『玩具修理者』しか読んだことがなかったので。
毒々しくも可憐な笹井一個の表紙が目を引く。装丁ってやっぱり大事だね(そういえば、この方も故人だ…)。
…
『死亡通知書 暗黒者』
×。中国ミステリだそうだ。俺の生活圏の問題か、SFと比較するとあまり話題に入ってこなかった印象がある。
『息吹』といい、早川はこういうデザインの装丁好きだね(良いとは思う)。
…
『華竜の宮』
×。椎名誠の『水域』といい、小野不由美の某作品のエンディングといい(ネタバレなので名前は伏せます)、文明は水没させてなんぼ、みたいなところが俺の中にある。
…
×。あんまり趣味はよくない、と知りつつ、孤絶した文明と足で暮らす人々の特異な体質というテーマが好き。
似たような切り口で面白かったのは、『眠れない一族――食人の痕跡と殺人タンパクの謎』。不眠症、クールー病(ニューギニアのある部族が罹患する風土病)、同族食によって体内に蓄積されるプリオンがテーマの本。
…
『透明性』
…
ふと思い出したのが、別の作家の『全滅領域』。あまりにダウナーなので続編の『監視機構』で挫折したが、知らない人で『ソラリス』みたいな内省的なSFが好きな人はハマるかも。
…
購入◯。そろそろル・グウィンに挑戦してみるか、ということで。
ただ、SFを露悪と飛び道具で評価するところが強くて思想性は最後に1%出てくればいいや、という性格なので、どうかな。合わないかもな。本当に一冊も読んだことがないから見当がつかない。
…
×。「そんなに黒くない」「毛がない」…なんのこっちゃ?(amazon説明文ママ)
興味はあるけど挫折する可能性高いよなあ…と思っていたら、見透かしたように「必ず読み通せる科学解説」とまで書かれていて笑ってしまった。
…
『100年予測』
×。国際情勢にフォーカスし、トランプ大統領誕生を予言したという本。
『紛争でしたら八田まで』が個人的に来ているのもあって、俺の中でいま地政学が熱い。
…
×。
わかるようでよくわかんねー概念を三つ挙げろと言われたら、エントロピー、不確定性原理の次にアルゴリズムを挙げる。ちゃんと理解している人からすれば何を頭の悪いことを…という感じなんだろうけど。ここらでしっかり説明できるようにしておきたい。
ちなみに、よくわからんと言っておきながらアルゴリズム関連で面白かった本に、『マインドハッキング: あなたの感情を支配し行動を操るソーシャルメディア』と『ニュー・ダーク・エイジ』の2冊がある。前者は政治的煽動を目的として展開されたSNS経由のターゲッティングと思想誘導、後者はテクノロジーの発達が不本意に実現してしまった笑えないナンセンスとグロテスクがテーマだった。
…
結局、買わないでも借りればいいか、ってのがかなり多くなっちゃったな。最後に、今回のセール対象ではないけど早川から出ている本で「ちゃんと」買った良書を紹介して茶を濁しておきます。
類まれな想像力と合理性を持つ天才。強欲と自らでさえ使い捨ての駒のように扱うむなしさが同居する矛盾したパーソナリティ。「これをああしたらどうなるか」をプログラミングだけでなく現実世界に反映させてしまったエンジニアにして犯罪者、ポール・コールダー・ル・ルーを追ったノンフィクション。
犯罪ものであると同時に、この世界の構造の一端が見えるような錯覚を抱かせてくれる作品。
…
②『闇の自己啓発』
反出生主義、変態性愛、身体改造、犯罪など、アンダーグラウンドだったりインモラルなテーマについて、決められた課題図書を通じて参加者たちが議論する体裁の本。内容それ自体も面白いけど、紹介されてる本が豊富で、そこから派生して読書体験けっこう広がる。
読んでて、最初は「自意識過剰過ぎてわけわかんなくなっちゃった大学生みたいだなー」ってイライラすることもあったんだけど、段々、各人の痛切なところとか博覧強記ぶりが見えてきて後半は感心しきり。面白い。続編読みたい。
…
以上です。
開国間もない日本を旅した実在のイギリス人イザベラ・バードの旅行を描いたものです。ここから少し読めます。https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_EB06000011010000_68/
蛇蔵つながりで - 「日本人の知らない日本語」、「天地創造デザイン部」もよいです。
「イムリ」壮大なSFです。絵に抵抗を感じる方が多そうだけど、だんだん美しく思えてくると思います。
あとはご趣味に合うかわからないですが「じこまん」、「バーナード嬢曰く」、「女騎士、経理になる」、「山と食欲と私」、「サトコとナダ」、「僕らはみんな河合荘」が私は大好きです。
挙げられたうち以下は好みが被っているので、もしかするとお役に立てるかもしれないと思って書いてみました。科学数学じゃなくてごめんなさい。
冨樫義博 - HUNTERxHUNTER
40代おっさん。最近あまり新しく好みの漫画に出会わなくなってきたので、もし好みが合う人がいたら教えて欲しい。
なかなかバラバラな趣味趣向ではあるんだけど「この世界をもっと読みたい」と思った作品はこんな感じ。
料理もの、食事もの、海外エッセイものは好きなんだけど最近流行りすぎてて食傷ぎみではある。科学や数学ネタな漫画あまり知らないのでもっと読んでみたいなぁ。
リプ、ブクマでいろいろ教えてくださりありがとうございます!気になってたけどまだ手を出せてなかったものなどもあり、時間とお金が有限な都合上一気に全部は消化できないので少しずつ読んでいきたいと思います。(多分、時間はかけてもおすすめされたもの全部手を出します) まずは「5/22まで全話無料配信」とあったので 屍人荘の殺人 読みました。面白かったです。
漫画詳しくないのでアドバイスできないけど「最近あまり新しく好みの漫画に出会わなくなってきた」のなら合わなかった作品も提示したほうがよさそう。disる必要はないので。
書こうかどうか悩んで書かなかったんですよね。どんな漫画でもそれなりに楽しめてはいますし、情報少なめな方が先入観少ないおすすめしていただけるかなと思ったので。
強いてあげれば チェンソーマン、ゴールデンカムイ、テラフォーマーズ、天地創造デザイン部、ムシヌユン あたりが途中で読むのをやめてしまった作品ですね。
おすすめいただいている中でこの辺はすでに楽しく読ませていただいております。
チ。、へんなものみっけ!、東京トイボックス、不思議の国のバード、カムヤライド、グレイトフルデッド、女の園の星、フェルマーの料理、サトコとナダ、山と食欲と私、3月のライオン、ナウシカ、きのう何食べた?、テロール教授の怪しい授業、寿司 虚空編。
id:kotetsu306 もやしもん、映像研、決マネあたりから、奇人変人が集まる部活・研究室モノが好みかな? アトム・ザ・ビギニング、ハルロック、とかどうだろう
お堅そうなイメージを伴う単語はいくつもあるが、とりわけバード感を感じさせる単語として、「とりもなおさず」の方を個人的には推していきたい。
ことバード感においては、鳥という字を含む熟語を用いてしまうダイレクトバードアタックは趣がないものであるから、「取り」を含む連語辺りからとりあえず探っていくのが得策だろう。
バードフィーリングフレーズは数あれど、「とりもなおさず」が醸し出す鳥不介入感、ナチュラルバードパラダイス感こそ至高であることは疑う余地がない。
異論者に「とりつく島もない」と謗られようが、我々はお堅そうワードに潜むバード感に魅入られた同士なのだ。もう後もどりはできない。
めいろちゃんが悪い派の意見とロアちゃんが悪い派の意見と運営が悪い派の意見いろいろあるけど、なんかそれぞれ側の意見として出されている情報が良いところ(?)というか自分が悪くないと言えるところみたいな感じなので、この炎上がすきな人はみんな芥川龍之介の「藪の中」を読むといいよ。え〜どれが本当なの〜てモヤモヤするから。そういうことだよ。どういうこと?
「標準語でやるつもりだった」から運営は訛りを知らなかった、金魚が詐欺って言ってるのもまあわかるけど、運営の方では「標準語と特定の方言」が確認されてるわけだから九州なまりがあるのは運営もわかってたと思うよ。その中に使い方が違うにせよ「〜でよ」ていうのがあるのは知らなかったという線じゃない?と思った。
金魚も、配信ありますといったあと配信中にDM送るロアちゃんがやばいのはわかるけど別日の連絡も無視しているのは悪い。あとnrkmに、ではなくとも社外に相談はまずい。
ロアちゃんの一年半かけて培ってきた世界観だからかぶらないでほしい意見もわかるし、めいろちゃんの初配信から目をつけられて変えにくい部分を変えてほしいと言われてモヤモヤしてしまう気持ちもわかる。それ以外にもただのリスナーである自分には全くわからない事実やうちに秘めた気持ちなどが存在することもわかる。だからつまり人はそれぞれ「正義」があって、争い合うのは仕方ないのかも知れない
だけど僕の嫌いな「彼」も彼なりの理由があるとおもうんだ
今宵、僕たちは友達のように踊るんだ
終わりの来ないような戦いも今宵は休戦の証の炎をともす
人はそれぞれ「正義」があって、争い合うのは仕方ないのかも知れない
だけど僕の「正義」がきっと彼を傷付けていたんだね
コングラッチュレイション、グラッチュレイション、グラッチュレイション
今宵、僕たちの戦いは「終わる」んだ
今宵、僕たちは友達のように踊るんだ
僕はパンフレットも買わず事前情報も得ずに見たので、Wikipediaが一番簡潔で良かったのでコピペするよ。
『異端の鳥』(いたんのとり、原題:Nabarvené ptáče / The Painted Bird)は、2019年制作のチェコ・ウクライナの映画。
第二次世界大戦中、ホロコーストを逃れて疎開した1人の少年が、様々な差別や迫害に抗いながら強く生き抜いていく姿を描く。ポーランドの作家イェジー・コシンスキ原作の同名小説の映画化。第76回ヴェネツィア国際映画祭ユニセフ賞受賞。R15+指定。
なお、本作の言語には舞台となる国や場所を特定されないよう、インタースラーヴィクという人工言語が使われている。この言語が映画で使用されるのは史上初めてのことである。
この原作本は日本でも買えるよ。映画公開で急速ランクアップで現在売れ筋・その他外国の文学作品部門でAmazon第8位。『ペインティッド・バード (東欧の想像力)』だよ 。高いな、しかし。5千円以上ってどういう事?よく知らね。
で、原作では6歳の少年らしいが、それはあり得ないね。せめて8歳にしておかないとあれは無理だろう。6歳であれだけのことが出来るって芦田愛菜並だ。ともあれ、6歳では演技不能なので、多分主役を演じたペトル・コトラール君は10歳くらいではなかろうか。もちろん彼は無名の新人だ。
しかし、ペトル君の周りを固める役者さんは豪華だよ。最も豪華なのはなんと言ってもハーヴェイ・カイテルだろうね。でもハーヴェイは大した役所ではない、アル中の司教だ(いい人だがな)。
とんでもねーのはウド・キアだ。悪役はいっぱい揃ってるが、この人の演じた村人役は凶悪すぎる。この映画の最優秀演技賞はウド・キアで決まりだろうな。
そして、変態少年性愛者を演ずるこれまた名優、ジュリアン・サンズ。流石にこいつは許せなかった、と思ったら少年はジュリアンを爽快な殺し方でやっつける。最高だったね、拍手喝采したくなった。
めっちゃ色んなハリウッド映画に出てる名脇役にステラン・スカルスガルドも、この人はドイツ軍兵士のいい人役で出てきます。印象には残りますが、少年を逃してくれるだけで特にたいした役どころではなかったかな。
で、極め付けは、なんと言ってもジャクソン二等兵だよ!いーかい?ジャクソン二等兵が出てるんだ!そうだよ、『プライベートライアン』であの教会の天辺で死んでたかと思ったら、なんと生きていつの間にか赤軍の兵士になってたんだ! え? バリー・ペッパーのことだろ?って? ちげーよ!ジャクソン二等兵だよ。ホントなんだってば! いきなり歳食ってて渋くなってびっくりしたけどあれは間違いなくジャクソン二等兵だ! 見ればなんの話かわかる。
でも、多分日本人鑑賞者の大半は歴史知識があまりない状態で見るだろうから、感動は少ないだろうね、きっと。でもホロコーストの歴史を知っておくと、これは感動するよ。このペトル君演ずる少年はユダヤ人だ。家族もユダヤ人だ。家族は父親しか出ては来ないが、ともかくユダヤ人家族の少年の物語だ。ホロコーストでは、ナチスはユダヤ人絶滅政策をとっていたことくらいは知っているだろうが、実は、絶滅はさせるつもりだったが、労働適格者は強制労働をさせるために生かして残していたんだ。ではもう一方の労働不適格者とは? それは老人であり障害者であり重病人だったり、そして14歳未満の子供なのである。アウシュヴィッツにユダヤ人が強制移送されると、労働不適格者は駅について選別されると、3時間程度以内にシャワーに入ってーと親衛隊に騙されてガス室送りにされ殺されたのだ。当然このことは親衛隊は言わなかったが(別の地域に住んでもらうとしか言わなかった)、噂レベルでユダヤ人だって知っている人は知っていた。それで、ペトル君の家族はペトル君だけを疎開させたのである。殺されるかも知れないから。これを知っているのと知らないのとでは理解が大分違うはず。あともう一点、ユダヤ人の強制収用施設はたくさんあったが、アウシュヴィッツだけが登録囚人の腕にナンバーを入れたのである。これも豆知識として知っておくといい。
あと、この映画の舞台は映画の中では一切明かされないが、ソ連領域を含む東欧地域であることは間違いない。使用される言語もインタースラブ言語(インタースラヴィク)と言って、スラブ民族の言語の特徴を全部混ぜ合わせて作った人工言語を使用している。故に言語はそれっぽいのに地域は特定できないようにしてある。この映画は史実を背景にしたフィクションであり、見方によっては仮想世界の話とも取れるだろうから、これはうまいと思ったね。安易に英語にしなかったのはナイスアイデアだ。
冒頭、ペトル君(この少年の名前は最後の最後になるまでわからない)が、林の中を誰かから逃げているところから始まる。少年は胸に白い何かフェレット?のような生き物を抱えている。しかし追手にすぐに捕まり、その生き物を奪われて、その生き物に可燃性の灯油か何かをぶっかけられ、その生き物をその場で焼き殺される場面からスタートだ。いきなりこの残酷描写には目を背けたくなる人も多いだろう。そのフェレットのような生き物がまさに焼き殺され、その場を燃えながらのたうちまわるその生き物の映像。これはキッツイぞ。それを茫然と見つめる以外にない少年の虚な視線。
しかしこの冒頭のシーンを理解できる日本人は少ないだろう。これは、今からこの少年のホロコースト物語が始まるという合図に相違ないのである。何故ならば、ホロコーストの原義は古代ユダヤの儀式、生き物の丸焼きを生贄として捧げる、だからである。これをわかった人は多分、ほとんどいないはず。親がこの少年を疎開させホロコーストから逃したと思っていたら、それは違うぞ、と。
その通り、疎開先で預かってくれた老婦人が夜中突然死し、びっくりした少年がランプを落としてしまって、それが原因でその孤立した一軒家は全焼。そこから彼のホロコーストの旅が始まるのである。少年は設定上は6歳? でも10歳くらいにしか見えないんだけど、それはともかく、大人に世話にならないと生きていけない。彼は家に帰りたかっただけなのだが、ともかく大人に構ってもらわないと、ということで色んな大人に預かってもらい続けることになるのだ。その預かられた先ごとに一つの章になっている。その章ごとに預かってもらった大人の名前を章タイトルにしている。何章くらいあったか覚えてないけど、十件はなかったかなぁ……順番もあんまりよくは覚えていないが、とにかく残酷物語だらけ、と言っても結構リアルっぽさを出してあり、普通のホラー映画のようにはっきりと悪という人はいない。でもそれだけに、本物のリアルな悪なので、ホラーよりずっと恐ろしいぞ。
多分これが一番最初だったんじゃないかなぁ? よくは覚えていないが多分そう。この少年は見栄えが少し人と違うのである。もちろん放浪してきた少年がやってきたその村からすればそもそも余所者なのだけど、とにかくその村の村人たちは、到底近代世界の住人ではなくって、風習と迷信だけで生きている世界の人たち。少年はその悪魔払いのババアに「この子は悪魔の子だ」と勝手に決めつけられて、ババアに買い取られるのである。要はこのババア、助手が欲しかったのである。そして少年は助手として実際には結構丁重に扱われ、見ている側としては若干肩透かしを喰らう。で、映画宣伝に使われている地中に埋められて首だけ出して、カラスに見つめられる写真があるが実はそれ、虐待ではなくってババアの少年に対する治療施術なのである。少年はどうやら当時流行しまくっていた発疹チフスに罹患したらしかった。
でもま、カラスに突かれまくって血塗れになるのだけど、ババアが少年を助けてくれるのだ。お前が悪いんだろうが・・・と言いたくなったが、それはまぁ演出と言うことで。
確かねぇ、その前にもう一つエピソードがあったと思うんだ。多分だけど、林の中で足に怪我をしたがために見捨てられた馬を、少年が放浪中に助けてあげようとして次の村まで連れて行くんだよね。でも馬が足を怪我したらサラブレッドがそうである様に殺されちゃうんだよね。このシーンが結構えげつないんだけど、それはさておき、その村人のある男が川で釣りをする(つっても奴隷作業だよ)少年を脅かして少年が川に落ちて流されてしまう。そのたどり着いた先がウド・キアが世帯主の家だった。救ったのは親父の妻とその家で働く雇用人。
とにかくこの親父、理不尽親父の象徴みたいな奴で嫁に体罰するのが日常茶飯事。で、ある雨の日、親父が家に帰ってくると何故か頭陀袋を持って家に入ってきた。そしてディナーの時間になる。ところがこの頭陀袋、まるで生き物の様に蠢くので、まさか子供でも入ってるの?とドキドキするのだが違った、白黒斑のネコだったのである(意味不明)。そしてこの猫が以前から飼われていた猫といきなり交尾をし始める。それを見ながら食卓で食事をする親父と妻と雇用人。ところが親父、いきなりブチギレてテーブルをひっくり返す。いわく雇用人に詰め寄って「てめー!俺の嫁とセックスしようと思ったろ!許せねぇ!テメェみたいな奴にそんなふしだらな目玉はいらねぇ!」とその場で雇用人の両目玉をスプーンでくり抜くのである。怖すぎっだろw 一応伏線は貼ってあったけどね。
で、少年、目玉をくり抜かれて家を追い出された雇用人を、その目玉を拾って、自分の荷物もまとめて出て行くのであった。途中目玉をくり抜かれた雇用人が木の根元で苦しんでいるのを発見、目玉を返してあげるのであった(返しても意味ねーだろうが、少年にはそれはわからなかったのであろう)。
エピソードがとにかくてんこ盛りなので順番がよくわからないんだけど、少年がね、これも確か野原を放浪してたのかなぁ? んでね、その近くでユダヤ人の移送列車からユダヤ人たちが逃げ出そうとするシーンがあるんだ。全員親衛隊に結局銃殺されるんだけど、その中で一人だけ生き残ったユダヤ人のおじさんと遭遇するんだけど、親衛隊に見つかり二人して町まで連行されるわけ。で、おじさんは銃殺されるけどハーヴェイ・カイテル演ずる司教に助けてもらうわけさ。で、最初は教会で一緒に暮らすことになるんだけど、司教が病気で少年をあまり構ってあげられないからと、その少年に気があったジュリアン・サンズに司教から預けられることになるわけ。で、観客の期待どおり、犯されてしまう少年。この映画、本当に少年をこれでもかと虐待しまくりますが、個人的にこのシーンが一番キツかった。だって、シーン自体は見せないで悲鳴だけが聞こえるのです。これは流石に堪えました。かわいそ過ぎます。でもですね、この後少年が森の中へ出かけるのですが、偶然、小さな軍事用トーチカを発見します。そこで二つの重要な発見をします。一つは折り畳みアーミーナイフ、これは拾って持って帰ります。もう一つはそのトーチカの天井部分の天辺に開いた口径1メートルくらいの穴です。覗き込むと・・・ひぇぇ大量のネズミがいたわけです。気持ち悪過ぎですが、とりあえず少年はサンズの家に戻ります。で、色々あって少年は拷問されて後ろ手に縛られるのですが、持っていたアーミーナイフでそのロープを切ろうとしたらこれがバレてしまいます。で、サンズは「一体そのナイフどこで拾ったんだ?」と言うことで、現場へ二人で行くわけですよ。ところは少年は機転をきかせます。サンズをうまいことそのネズミの穴に落としてしまうのです。えええええ? となりますよ。恐ろしすぎるぞ、あんなの。もちろんサンズはネズミに食われて死亡。
そしてその後、もっかいカイテルの教会に戻るのですが、ちょっと教会作業をしくじって肥溜めに投げ捨てられます。これは予告編にもありますね。で、きていた服を川で洗って、放浪再開。
思い出しました。確かー、悪魔払いのババアの次がこのエピです。あんまり印象ないんですよね。いい人なのか悪い人なのかよくわかんないんですよ、この小鳥屋のおっさん。んで、とにかく小鳥屋のおっさんの家で一緒に暮らし始めることになる少年なのですけど、ここによくわかんない全裸の女が小鳥を持ってやってきます。この女、生きてる目的が性欲しかないのです。でも何故かこの小鳥屋のおっさん、この女に惚れちゃったんでしょうね。ともかくおっさんはその小鳥をもらって、その場で野外セックス。
で、順番的に言うと、重要なシーンが入るので説明すると、この小鳥屋のおっさんの家の外に、少年とおっさんがいます。そして、少年は手に持たされた小鳥の一羽の羽を広げる様に言われます、するとそのおっさん、その小鳥に何やら白い絵具の様なものを塗りたくります。そして、その小鳥を空へ放つと、その小鳥はちょうど空を待っていた同じ小鳥の種の大群の中へ入って行くのですが、その小鳥は大群の突き回されて、死に絶えて地上にいた少年の足元に落下するのです。どうやら、その塗りたくった絵具に小鳥の餌が混ぜてあった様です。おっさんが何故そんなことをしたのか理由は不明ですが、これが映画の原題である「The Painted Bird」です。そんなに考えなくとも、これがテーマだって分かりますよね?
そして、その変態性欲女、村の餓鬼どもを誘惑してセックスするのですが、これが村のその子供たちの母親たちの逆鱗に触れて、集団リンチを喰らいます。瓶をマンコに突っ込まれ、それがおそらく原因で死んでしまうわけです。僕は平気だったけど、これもまたキッツイシーンですよ。それで、その女に惚れていた小鳥屋のおっさんはショックで首をつって自殺しようとするのですが、それを発見した少年、あまりに苦しそうなので、可哀想だと思ったのか、おっさんの足元にぶら下がって自分を重りにして死なせてあげるのでした・・・これもまたキツいシーンです。
もうね、三時間もある映画だから、エピソードてんこ盛りすぎて、端折らないとね。変態性欲女がもう一人出てくるんですが省略です。ソ連のコサックとかの話もあるけど、それも省略。とにかく、ジャクソン二等兵ですよ、二等兵。色々あって放浪しているうちに、今度は赤軍の駐屯地に少年が保護されます。ここはいい人ばかりです。そして、テントの中にいると、ジャクソン二等兵が登場! ええ、赤軍将校を演じたバリー・ペッパーなんすけどね。確かプライベートライアンの後、父親たちの星条旗くらいでしか見た記憶がなかったんですけど、最初誰だろう?と思ってたんです、事前情報なしで見たから。で気がついたジャクソン二等兵だ!と。そいでね、少年はおそらく、ジャク……じゃねぇや、そのバリー・ペッパーに多少憧れたのでしょうね、ある夜、バリーはライフルを持ってテントから出て行くのです。あれ?逃亡でもすんの?と思っていたのですが、実は仕返しをしに行くつもりだったのです。その出て行く夜に事件があったのです。駐屯地の外へ出た赤軍兵士数名が、近くの村人に殺されたのです。理由はよく知りませんが、赤軍を嫌っていた村人とかがいたのでしょうか。そのバリーの後を少年がついていったわけですよ。そして、村から少し離れたところにある、木の上で朝食を取る二人。それが済むとバリーはライフルを構えるわけです。そうです、ジャクソン二等兵なのです! どう考えたってこれはウケ狙いです(笑)。木の上から確か五人、村人を正確な照準で殺すのです。そしてジャクソン……じゃなくてそのバリー演ずる赤軍将校は少年にこう言います。「やられたらやり返せ」と。