はてなキーワード: 羽田孜とは
衆議院で過半数をとると政権交代ができる。これは一つの党単独では無くても、いくつかの党が協力することでも可能。
参議院で過半数をとっても衆議院で過半数を取らなければ政権交代にはならない。これは衆議院の優越性が憲法で保障されていて、衆参両院が対立した場合は衆議院の決定が優越する。
日本の場合は議院内閣制なので、議員を選び、その議員が総理大臣を選ぶ。
そのままズバリ示すことはできないが、日本の歴史的に見て、戦後、政権交代が行われたのは2回あるので、それぞれ見ておこう。
いずれも「経済の失速と何らかの象徴的な事件」によって発生している。
簡単に言うと、自民党の中道保守層が自民党離れを起こし新党ができて、それが旧来の野党と合併して政権交代した。
後は興味がある人だけ読んでくれ。
自由貿易協定ウルグアイランド、リクルート事件、佐川急便事件、そしてプラザ合意→バブル崩壊などにより、政治不信となり自由民主党が大敗。自民党と当時野党第一党だった日本社会党が同時に凋落。
それを受けて、政治改革が叫ばれる。主に小選挙区制への移行、政治資金規正などを含む政治改革法案が出るものの、宮沢喜一内閣で廃案。廃案に反発した自民党議員が造反して、新党がいくつもできる。
この時点で自民党は過半数を失っており、不信任可決→解散に追い込まれ選挙。
その結果、野党が結束して政権交代が行われ、細川内閣ができた。
なお、細川内閣は政治資金疑惑で失脚。その果てに日本社会党が政権与党から離脱。その後羽田孜が予算管理内閣で急場を凌いだ後、総辞職。
その後村山富市を首相とする自由民主党、日本社会党、新党さきがけの自社さ政権が発足し、自民党が与党に復帰している。復帰時点では日本社会党の委員長である村山が首相だったが、その後の選挙で日本社会党は勢力を落とす。そして社会民主党に改名などをきっかけに社会党が変節したとして分裂(分裂した先が現在の民主党である)。結果、その次の橋本龍太郎内閣で自民党の党首が総理大臣に復帰、さらに次の小渕恵三内閣では自民党単独与党政権になっている。
簡単に言うと、小泉純一郎の人気を背景に強引に新自由主義的政策を強めたため各所に反発が燻る中景気が上向かず。ITバブルが崩壊するなどの経済情勢が見通せない中で軽度な政治的不祥事が続発。さらにリーマンショックによる急激な景気の冷え込みがトドメになって、選挙で民主党が大勝。それによって政権交代した。
後は興味がある人だけ読んでくれ。
元々、森喜朗政権では当時最悪の支持率を記録するなど、旧来の自民党政治への不信感があった。
そこで劇場型政治と言われた小泉政権ができてなんとか自民党を立て直したものの、小泉政権は敵も多く作る状態。一部の右派政治家が離反するなど、自民党の政治基盤が揺らいでいた。その中で支持率が高い首相であった小泉純一郎が政権から降りた。それを引き継ぐ形で当時若手のホープと見做されていた若き官房長官安倍晋三へと政権を交代したが、ちょうど安倍政権の後の菅政権のように噴出する問題の後始末に追われて失脚、さらに劇場型政治をやり替えされるような形で様々な問題が政争に祭り上げられ、支持率が低迷。福田→麻生と政権交代が繰り返される。
さらに、この間、衆議院解散するタイミングを逸していた。タイムリミットが近付く中、リーマンショック後の不人気麻生政権という、本来ならば解散権があるはずの自民党にとっては痛恨のタイミングで解散総選挙となった。
自民党が100議席以上失い、民主党が大勝するという結果となった。
その後、リーマンショックは比較的上手く処理できた日本だったが、2011年に東日本大震災が発生し、超円高による国内製造業の失速などから野党政権も維持できず、鳩山→菅→野田と続いた民主党政権は崩壊。再び安倍晋三が首相に登板することになる。
簡単に言うと革命期にあたるため、いろんなことがダイナミックに動きやすくなる。
そのほかにも、外交政策は特に政権交代に影響を受けやすいと言われる。日本も鳩山由紀夫による普天間基地移設合意の撤回を求める事件は、その一つだ。
外国の例では、トランプ大統領によるMAGA政策により世界の警察から降りて諸外国に軍事負担を求めると言ったものは分かりやすいし、韓国が政権交代の度に日本への政策をリセットしてきたことも分かりやすい。
また、教育政策も政権交代で変わりやすい政策の一つであると言われる。1回目の政権交代では狭義の「ゆとり教育」が導入され、2回目の政権交代ではそれが廃止されている。
また、政治の表に立つ人たちの顔ぶれも大きく変わるため、政治家にとってはまさにチャンスであると言える。
日本の場合、国会は議院内閣制で議員を選んで首相を選ぶが、地方は首長(市長や特別区の区長など)を直接選ぶと言う方式になっている。
そのため、実は政権交代みたいなどんでん返しが常に起きている場所でもあり、自分たちの暮らしに直結する。
例えば学校が統廃合されたり、水道料金が乱高下したり、若い人が出て行ってしまうようなクソ政策が繰り広げられたりする確率は地方の方が多い。
順当にいけば当時の自由民主党総裁だった河野洋平(河野太郎のパパ)が総理大臣になっていた可能性が高い。河野氏は村山内閣では副総理だったので震災時の対応は村山富市と大差はないと思われる。自民党ハト派の代表的人物なので戦後50年の談話も内容に大きな違いは生まれないだろう。日本社会党の解体が少し先になるかもしれないが、それ以外はだいたい村山内閣と同じルートを辿るように思う。
河野洋平ではなく橋本龍太郎が総理大臣になっていたら、村山談話のような形では戦後50年の談話を出さなかったと思われるので歴史認識問題は別のルートへ行きそうだが、森喜朗内閣の誕生を避けられない感じがするので外交面は好転しないように思う。
名前 | 親 | 選挙区 | 当選 | 落選 | 落選率(選挙区落選率) |
---|---|---|---|---|---|
福田達夫 | 福田康夫 | 衆院群馬4区 | 3 | 0 | 0% |
小泉進次郎 | 小泉純一郎 | 衆院神奈川11区 | 4 | 0 | 0% |
小渕優子 | 小渕恵三 | 群馬5区 | 7 | 0 | 0% |
橋本岳 | 橋本龍太郎 | 衆院岡山4区 | 4(比例復活1) | 1 | 20%(40%) |
羽田雄一郎 | 羽田孜 | 参院長野 | 5 | 0 | 0% |
中曽根弘文 | 中曾根康弘 | 参院群馬 | 6 | 0 | 0% |
鈴木俊一 | 鈴木善幸 | 衆院岩手2区 | 9 | 1 | 10% |
福田康夫 | 福田赳夫 | 衆院群馬4区 | 7 | 0 | 0% |
高橋紀世子 | 三木武夫 | 参院徳島 | 1 | 0 | 0% |
田中真紀子 | 田中角栄 | 新潟5区 | 6 | 1 | 14.3% |
佐藤信二 | 佐藤栄作 | 参院全国区,山口2区 | 1,7(比例復活1) | 1 | 11.1%(22.2%) |
鳩山威一郎 | 鳩山一郎 | 参院全国区 | 3 | 0 | 0% |
NEWSポストセブン https://www.news-postseven.com/archives/20180807_734722.html
アンケート結果はリンク先を見てもらうとして、どういう識者がどの総理を選んだのかをまとめてみる
(※ただし、それぞれの識者がどの順位にしたのかは表記されていないので不明)
(※あと3人選んだ人がいないように見えるんで、全部列挙されていないのかもしれない)
生まれ | 大雑把な世代 | 世代の近い総理大臣 | 1945年 (終戦) | 1954年 (高度成長開始) | 1973年 (安定成長開始) | 1986年 (バブル開始) | 1991年 (バブル崩壊) | 2018年 (現在) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1925年 | 戦中派(20年代生まれ) 徴兵経験あり | 竹下登(1924) 宇野宗佑(1922) 村山富市(1924) | 20歳 | 29歳 | 48歳 | 61歳 | 66歳 | 93歳 |
1935年 | 昭和一桁世代(1927-1934年生まれ) 焼け跡世代(1935-45年生まれ) 徴兵経験なし | 海部俊樹(1931) 細川護熙(1938) 羽田孜(1935) 橋本龍太郎(1937) 小渕恵三(1937) 森喜朗(1937) 福田康夫(1936) | 10歳 | 19歳 | 38歳 | 51歳 | 56歳 | 83歳 |
1945年 | 全共闘世代(40年代生まれ) 団塊世代(40年代後半生まれ) | 小泉純一郎(1942) 麻生太郎(1940) 鳩山由紀夫(1947) 菅直人(1946) (小沢一郎・1942) (谷垣禎一・1945) | 9歳 | 28歳 | 41歳 | 46歳 | 73歳 | |
1955年 | しらけ世代(50年代生まれ) ポスト団塊(50年代前半生まれ) | 安倍晋三(1954) 野田佳彦(1957) (小池百合子・1952) (岡田克也・1953) (石破茂・1957) (岸田文雄・1957) | 18歳 | 31歳 | 36歳 | 63歳 | ||
1965年 | バブル世代(60年代後半生まれ) 新人類(60年代生まれ) オタク第一世代(60年代生まれ) | (前原誠司・1962) (河野太郎・1963) (枝野幸男・1964) (蓮舫・1967) | 8歳 | 21歳 | 26歳 | 53歳 | ||
1975年 | 氷河期世代(1970-83年生まれ) 団塊ジュニア(70年代前半生まれ) | 11歳 | 16歳 | 43歳 | ||||
1985年 | 氷河期世代とゆとり世代のちょうど隙間 | (小泉進次郎・1981) | 1歳 | 6歳 | 33歳 | |||
1995年 | ゆとり世代(1987-2003年生まれ) さとり世代(90年代生まれ) デジタルネイティブ | 23歳 |
下半分が寂しかったので民進党代表や次期首相候補と言われるような人も括弧書きで追加。
就職氷河期に関する補足→https://anond.hatelabo.jp/20180417161628
1985年をゆとり世代としていたのを修正→https://anond.hatelabo.jp/20180417163706
1948年3月10日の就任から4月17日(鈴木貫太郎死去)までの期間。内訳は
若槻礼次郎,岡田啓介,広田弘毅,平沼騏一郎,阿部信行 |
米内光政,東條英機,小磯國昭,鈴木貫太郎,東久邇宮稔彦王 |
幣原喜重郎,吉田茂,片山哲 |
一方で次代の吉田茂は,在任中に批判可能者が3名(東久邇宮稔彦王,片山哲,芦田均)にまで減少した。
これは歴代首相経験者が5名しかいなかった第4次伊藤内閣(1900-1901)以来の低水準である。
就任全期間(1947年5月24日~1948年3月10日)にわたって,上記リストから自身を除いた12名が存命であった。
野田は就任全期間(2011年9月2日~2012年12月26日),安倍は2度目の就任期間(2012年12月26日~)が該当。
中曽根康弘,海部俊樹,細川護熙,羽田孜,村山富市 |
森喜朗,小泉純一郎,安倍晋三,福田康夫,麻生太郎 |
鳩山由紀夫,菅直人,野田佳彦 |
なお臨時代理経験者を含めた場合,野田・安倍に対してはは青木幹雄が加わるが,芦田・片山に対しても後藤文夫が加わるため変動はない。
絶対に今が最大だろうと思って調べ始めたが戦中・戦後の混乱期には及ばなかった。ガセ情報に気を付けよう。
日本で「存命の元首相」の人数が最大となったのはいつですか? - ... - Yahoo!知恵袋
◆4世◆
◎鳩山由紀夫(曽祖父;鳩山和夫;衆院議長、祖父;鳩山一郎・総理/ 父;鳩山威一郎・外務大臣/弟;鳩山邦雄・衆/当選6回/北海道9区)
◆3世◆
◎佐藤謙一郎(祖父;金光康夫・厚生大臣・拓務大臣/父;佐藤一郎・ 経済企画庁長官/伯父;金光義郎・衆/当選5回/ 比例区南関東(神奈川1区落選))
◎松本龍(祖父;松本治一郎・参院副議長/父;松本英一・参/当選5回/ 福岡1区)
◎玄葉光一郎(祖父;町長/岳父;佐藤栄佐久・県知事/当選4回/福島3区)
◎鮫島宗明(祖父;永井柳太郎・逓信大臣・鉄道大臣/叔父;永井道雄・ 文部大臣/当選3回/比例区東京(東京10区落選))
◎松野頼久(祖父;松野鶴平・参院議長/父;松野頼三・防衛庁長官・農林 水産大臣/当選2回/熊本1区)
◎山花郁夫(祖父;山花秀雄・衆/父;山花貞夫・国務大臣・社会党委員長/当選2回/東京22区)
◎小宮山泰子(祖父;小宮山常吉・参/父;小宮山重四郎・郵政大臣/当選1回/埼玉7区)
◎近藤洋介(祖父;野原正勝・労働大臣/父;近藤鉄雄・労働大臣/当選1回/比例区東北(山形2区落選))
◎寺田学(祖父;寺田栄四郎・県議/父;寺田典城・県知事/当選1回 秋田1区)
◎菅直人(祖父:菅實 郡会議員 / 伯母&義母:町議会議長)
◆2世◆
◎小沢一郎◎羽田孜◎石井一◎佐藤観樹◎鹿野道彦◎中井洽◎玉置一弥◎横路孝弘
◎川端達夫◎赤松広隆◎岡田克也◎小平忠正◎古賀一成◎佐々木秀典◎田中慶秋
◎堀込征雄◎西村眞悟◎安住淳◎石田勝之◎一川保夫◎奥田建◎近藤昭一◎中山義活
◎松崎公昭◎渡辺周◎大出彰◎大島敦◎佐藤公次◎楢崎欣弥◎松本剛明◎水島広子
◎樋高剛◎泉健太◎岡島一正◎奥村展三◎梶原康弘◎岸本健◎楠田大蔵◎下条みつ
◆1世代とび2世◆
◎川内博史(祖父;山田弥一・衆/当選3回/比例区九州 (鹿児島1区落選))
◎鎌田さゆり(祖父;和賀平象・式玉村議・小牛田町議・柴田町議/当選2回/宮城2区)
◎黄川田徹(祖父;黄川田源吉・市議会議長/当選2回/岩手3区)
◎小宮山洋子(祖父;青木一男・大蔵大臣/当選2回/東京6区)
我が党 の世襲議員(詳細版)
石井廣治─石井一―石井健一郎(一の甥)・石井登志郎(一の長男)・石井秀武(親類)
一川保正─一川保夫
大出俊─大出彰
岡島正之─岡島一正
鹿野彦吉─鹿野道彦
玉置一徳─玉置一弥
ttp://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/asia/1268140927/
356 名前: 日出づる処の名無し Mail: sage 投稿日: 2010/03/10(水) 07:10:39 ID: NZGcCsfL
というか我が党にブーメランとして突き刺さるよね。密約。
359 名前: 日出づる処の名無し Mail: sage 投稿日: 2010/03/10(水) 07:23:56 ID: s25x3FB6
»356
うん。密約の内容を全然知らないor興味ない人でも、数十年前の実害のなかった
日米間の外交条約の瑕疵をそこまで大袈裟に取り上げる潔癖さで、オノレの党の
それと、一般人でも事情に詳しい人なら当時の状況を鑑みれば、核の持込があっても
不思議じゃないよなくらいは考え付くのに、総理や外務大臣経験者が党内にいながら
ぼけーっと今まで何もしてこなかったわが党の無能さにも愛想を尽かしそうです。
360 名前: 日出づる処の名無し Mail: sage 投稿日: 2010/03/10(水) 07:27:28 ID: Uz0Xg9k6
»356»359
これのことかな
475 名前:Trader@Live![sage] 投稿日:2010/03/10(水) 05:54:24 ID:QCZm9C3t
529 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2010/03/10(水) 00:26:06 ID:???
>○羽田孜
>なお、一九六九年の佐藤・ニクソン密約の真相いかんというお話でございましたけれども、
>これはもう再三私どもの先輩たちがお答えしてきておりますように、
>御指摘のような密約が交わされたとの事実はないということであります。
1994年 羽田内閣 小沢一郎 鳩山由紀夫 菅直人 岡田克也
ttp://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/129/0001/12905120001018a.html
張り切る輿石幹事長代行 小沢氏擁護に東奔西走 激励メールも披露
2010.1.19 23:07
民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体の土地購入事件を受け、幹事長の「表向きの仕事」を小沢氏に任された輿石東(あずま)幹事長職務代行(参院議員会長)。73歳にして党務NO2に上り詰めた「日教組のドン」は、小沢氏の擁護に向け、さっそく党内を走り回っている。
輿石氏は19日午前、東京・赤坂の小沢事務所に駆けつけ、小沢氏に「党は一致して支える」と伝えた。その後、集まった記者団に、自身のホームページに寄せられた小沢氏激励のメールのコピーを配布してみせた。
「小沢一郎は日本の宝です」と書かれ、「自民支持者がネット等で名前を変えたり、複数の端末を使い、さも多くの国民が非難しているようにしたりします」と自民党による世論操作を勘ぐる内容もあったが、輿石氏は同じものを18日の政府・民主党首脳会議でも配布した。
一方、小沢氏は19日午後、衆院本会議に出席したが、途中で議場を抜け出して国会内で羽田孜元首相と会談。羽田氏が「オレとお前は一心同体だ。羽田グループとして全力で支える」と激励すると、小沢氏は「ありがとう、ありがとう」と繰り返したという。
先ほど、すごいことを発見しました。それは、「政権が長期政権かどうかは、首相の学歴にズバリ、比例する傾向にある」ということです。この学歴問題を引き合いに出すのは「タブー」になっているのですが、歴代首相を論じる以上は首相の出身大学について語らないわけには行かないのです。
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安倍晋三 成蹊大法卒 会社員(+成蹊学園(小学校・中学校・高等学校))
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これを見て分かることは非常に多い。まず気が付くのは、宮澤喜一首相を最後に東大出身の首相がいない、ということです。ここ数代は、慶応と早大のたすきがけ的な形で続いています。
そして、一般的な「偏差値」が高い大学を出た政治家は首相になると「長期政権」になるということです。これは、上の履歴書をみると明らかです。
調べるまでは、まさかそんなことは、と思っていましたが、「政治家における学歴差別」は歴然として存在するのです。これで、なぜ安倍首相が不人気なのか、信望がないのかがよく分かりました。偏差値の高い大学出身の首相は、まわりに似たような学歴の政治家がたくさんいるワケです。そうすると「同窓会ネットワーク」の層が厚い。
同じ大学の仲間意識で皆が支え合うという意識があるわけです。これは、アメリカにおいても同様で、ブッシュ大統領はあれだけバカだと言われていますが、しっかりエスタブリッシュメント大学のイエールを卒業し、しかも、エリートクラブ出身です。それを考えると、安倍首相は哀れなくらいに学歴が低い。いや、学歴が低いといよりは、彼の場合には「受験を経験していない」のです。
受験を経験していないということは、「忍耐力がない」「修羅場の経験がない」という風に一般的に判断されます。しかも、安倍首相は小学校からのエスカレーターです。普通に受験して成蹊大学に入っているわけではない。これは非常にマイナス点です。
日本では、東大受験に成功することが最高のステータスシンボルであり、東大は一時期までは総理大臣を供給する大学でした。アメリカのジャパン・ハンドラーズの研究には「東大」の研究書もいくつもあるんです。東大は官僚制度と政治家にネットワークを持つ。これが日本の最大のパワーだったわけです。
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最も有名なのはチャルマーズ・ジョンソンが共著で加わっている以下の本。ハードカバー版しかない。表紙の「東大」という文字が笑えます。
An Empire of Schools: Japan's Universities and the Molding of a National Power Elite (Hardcover)
by Robert L. Cutts (Author), Chalmers Johnson (Introduction)
Table of Contents
Foreword
Preface
Ch. 1 If There Is a God, He Went to Todai
Ch. 2 First Principles: The Society
Ch. 3 First Principles: The Individual
Ch. 4 The Ivory Basement
Ch. 5 A Tale of Two Citizens
Ch. 6 The Leisure Class
Ch. 7 Who's on Top: The Women Elites
Ch. 8 Family: She's Got the Whole World in Her Hands
Ch. 9 Weapons
Ch. 10 Making It
Ch. 11 Fifty Ways to Lever the Governed
Ch. 12 Reform: No Exit
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同様に、早稲田大学は在野の精神で早大雄弁会を結成し、これも政治家供給源になってきました。慶応大学もどうように政財界に太いパイプがある。小泉前首相と綿貫国民新党党首の共通項はともに慶応出身というところです。意外なところで接点があって、それが情報交換のきっかけになったりする。
慶大出身の綿貫氏
そこに行くと、大変失礼なのですが、成蹊大学出身の有力政治家というのはほとんどいません。政治家の仲間がいないということは、つながるネットワークが少ない、ということ。安倍首相のネットワークは「安晋会」のようないかがわしい人たちの集まった後援会組織だったり、父親の晋太郎の時代からのサポートスタッフです。
安倍晋太郎は、病気で早くに亡くなっており、これを継ぐ形で晋三が政治家になっています。安倍家には、東大出身の寛信という三菱商事・中国支社のエリートビジネスマンもいましたが、なぜか彼ではなく、晋三に白羽の矢が立っている。
そうなると、何にも自分だけの基盤がないエスカレーター学歴の彼には、父の周辺の後援会に頼るしかなかった。そうなれば、晋三はいいなりです。広域ナントカ団だったり、地元の土建業者だったりがまとわりついてくる。それをさばくのは側近たる秘書なのでしょう。
こうなると、なぜ東大出身の寛信氏が後継者にならなかったのかが気になります。順当に東大出の晋太郎が総理大臣になっていれば、晋三が後継者になることはなかったのではないか、と強く思います。しかも、晋三氏には「南カリフォルニア大学」在学時の学歴詐称疑惑で騒がれたこともあります。結局、卒業はしていないということだったようです。民主党の代議士の学歴詐称を追及している段階で噴出した問題でした。
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上のリストに戻りますが、小学校卒業の田中角栄内閣は、やはり短命政権でした。しかし、彼は安倍首相と違い、たたき上げで、一級建築士の資格も持っていた。だから、それなりにポイントは高かったのだろうと思います。鈴木善幸首相もやっぱり短命政権。宇野宗佑首相も、羽田孜首相も・・・・。みんな“ポイント”が低かった。
これを法則化して理解した上で他の首相をみていくと、細川護煕首相、上智大学出身。細川政権は約一年しか続いていません。早大出身の海部政権は約三年続いています。この事実から、キリスト教大学である上智大学は、首相になる場合の「持ち点」が少し低い、ということになるでしょう。ちなみに政治家では野田聖子さんが上智出身です。村山元首相の明治大というのも微妙なところなのでしょう。
そこに行くと、面白いのは、故・三塚博さんと小渕優子さんです。三塚さんは、派閥の領袖も務めた大政治家です。彼は、東京獣医畜産専門学校(現日本大学生物資源科学部)を経て早稲田大学第一法学部へ学士入学し、1951年に卒業。在学中は雄弁会に所属しています。わざわざ早稲田に学士入学しています。これは雄弁会に入るためでしょう。雄弁会というのは、今は威光もかげってきましたが、それでも現内閣では山本金融大臣を初め出身者が多い。森元首相、竹下元首相も雄弁会ネットワークです。三塚さんは学士入学で早稲田に入って持ち点を上げようとしたわけです。残念ながら、その努力は報われませんでしたが、閣僚にはなっています。
同様に、早稲田大学に社会人になった後に入学したケースとしては、元首相の娘さんである小渕優子さんの例があります。彼女の場合は大学院です。小渕さんは、羽田首相と同じ、成城大学出身です。この大学は意外に政治家が多い。しかし首相になったのは羽田さんだけです。しかも短命政権でした。
そこで小渕さんは、女性なので雄弁会には入れないのですが、早稲田大学に政治家をやりながら入学するという「奇策」に打って出ました。これは凄い。さすがは政治家の娘です。政治感覚が鋭いなあと思います。成城大学では幾ら政治家として頑張っても総理大臣はなれない、と冷酷に判断したのでしょう。早稲田に入学したということは、早稲田出身の政治家のネットワークの末席に置いてもらえる可能性がある、ということです。それでもなかなか首相への道は厳しいでしょうが・・・・。なんだか応援したくなりますね。
そう考えると、小学校からのエスカレーターの安倍晋三という人が首相になっていることは、国際的な一大スキャンダルである可能性が高いのです。安倍首相が国際的に影が薄いのも早稲田や慶応のネットワークに入っていないからかもしれない。そう考えると、一応、外国の政治家の経歴を調査する情報機関の間では、東大、早稲田、慶応の当たりの大学は評価されている、という見方も出来そうです。これが安倍さんが慶応幼稚舎出身だったらもう少し違ったのかもしれないですね。
そのようにしながら、日本の政治家を出身大学別に持ち点でプロファイリングしていくのも面白いと思います。同じ慶応や早稲田でも、政経学部か文学部か(例:石橋湛山)、第一部(昼間)か第二部(夜間)かで大きく違うのでしょう。私の出身は早稲田の一.五部と言われた社学出身なので、政治家的には微妙なポジションでしょう。
こういう当たり前のことは差別になるといってタブー視されていますが、やはり安倍政権は坊ちゃん政権だったのです。周りに大学のネットワークがないから、変なおかしい団体が支援者として食っ付いてくるわけです。そう考えると、やはり安倍政権、長くないでしょう。
ここでどう考えるべきか判断に苦しむのは、ポスト安倍の麻生太郎外相の扱いです。学習院大学政経学部政治学科卒業とあります。その他、スタンフォード、ロンドン大学に留学しているようですが学位があるかどうかは分かりません。学習院というのはどういう扱いになるか。彼は皇族の血が入っていると同時に、カトリック教徒です。クリスチャン政治家では、大平首相がいますが、これは短命政権に終わりました。(病気だったからかもしれないですが)学習院出身の首相はいないので、これが持ち点が高いのか、低いのかは分からない。ただ成蹊大学出の安倍首相よりは間違いなく麻生外相の方が持ち点は高いはずです。
そこへいくと、同じように微妙なのが東大出身の谷垣禎一元財務大臣です。彼が首相になれば久々の東大出身総理となります。しかし、彼は消費税を上げたりして、短命政権になるでしょう。その後に、つまり消費税上げをやった後に、民主党政権が出来るかもしれない。
つまり、大蔵官僚が、自民党に責任をおっかぶせて自分たちは民主党政権をコントロールするという考え方です。官僚を統制しているのは一部にはアメリカです。今の官僚制度をコントロールできる角栄のような政治家がいないので、官僚制度も政治家同様、アメリカに目を向けて指示を仰いでいるんでしょうね。
そう考えると、安倍首相がやたらと左翼思想を批判したり、「美しい国」というようないかがわしいタイプの保守思想を喧伝したがるのも、東大学歴に対するコンプレックスなのかもしれないですね。安倍家、佐藤家には東大出身が多いですからね。東大といえば、左翼思想、丸山真男、というわけです。「家庭の事情」で教育改革をやられては非常に困るわけですが・・・・。
まあ、政治家の価値は学歴だけで決まるというわけではないでしょうが、実際に統計的に結果が出てしまっているのは隠せませんね。