はてなキーワード: 同人誌即売会とは
あー自衛隊がどうとかPTSDがどうとかそれ以前のところでGATEを見るのをやめたい。Aパート見られないタイプのアニメや
自他ともに認めるオタクが楽しみにしてる年二回の同人誌即売会を前に回るところ決めてない、情報収集が終わってないとかありえないだろ…。開始6分で「あー」だよ。このアニメ。自衛隊の描写じゃなくてオタクの描写っつうか人間の描写からしてこれ違うだろって気持ちになってる
あー…GATE見なくてよかったし、アニメを「3話まで見て切るかどうか決めるのがオタクの礼儀」とか言ってる奴は死ねばいいと正直心の底から思う。開始7分で俺ならテレビの電源切って、妄想嫁か妄想メイド当たりをおかずにシコって寝てる。あー1話だけと決めてなきゃ絶対見られなかった。
外で人が逃げまわってるのに、駅の中にいる人はドラゴン見ても落ち着いてる(目にはいらないふりしてる)と言う描写に違和感を覚え、次に銀座の真っ昼間なのに、暗い住宅らしきところにゴブリンが押し入った描写。銀座のどこにそんなところがあるんだよ…。違和感しかないわ
「夏の同人誌即売会が中止になってしまうー」って…。いや、ギャグ漫画路線でこの台詞が出るか、銀魂チックなバトル物ならそれでもいいと思うけど、だったら入り5分のあのタメは何よ?…どこ行きたいんだこのアニメ?
いやざ、小説で「まずは日常を作ってあげてからその日常をひっくり返し、そのあとに日常がひっくり返った理由や淡々と当たり前に説明をすっ飛ばしてきたことを説明してあげるぐらいがいいんだ」的なことを言ってた人がいるけど、僕もそう思う。日常作らないままひっくり返そうとするアニメが多すぎて…
だから、俺はリアルタイムでアニメ見たくないし、評判決まるまでアニメ見ないか、自分が好きな作品を手がけたスタッフの作品しか見ないって決めてるの。7,8分とは思えないほどストレス
先日当落が発表された今夏の夏コミC88において、艦隊これくしょん(略称:艦これ)のサークル数が大方の予想を大きく裏切って前同維持の1846サークルに留まる事態となった。
艦これの同人サークル数は、ゲームのサービスが開始して以来、常に明確な増加の一途にあった。
それが、種々のコンテンツにおける"最大の華"であるアニメ化をもってしてもほとんど増加を維持することができなくなったことに鑑みれば、艦これの同人界隈はついに最盛期を越えて「秋」の時代に突入したと言える。
約2年で成長の限界に達した艦これの同人界隈は今後どうなって行くのか、これまでの傾向を分析しつつ今後について言及してみたい。
尚、本稿は艦これやその他の作品並びにそれらのファンを煽ったり貶したりするものではないことを先に述べておく。
本稿を読み進める方は、あくまで冷静に数字とその結果を見ていただければ幸いである。
序文で「大方の予想を大きく裏切って」と述べた通り、C88の当落発表まで、Twitterや各種掲示板の艦これコミュニティでは「C88では艦これサークル数が2000を超える」ことがほぼ確実視されていた。
読者の方の中にも、漠然とそう思っていた方は多いのではないかと思う。
そのような意見が支配的だった理由を精査してみると、主に以下の2つの要素が根拠として挙げられていることが分かった。
まずは、これまでのコミケにおける艦これ同人サークル数の変遷を見ることにしよう。
・C86(2014年夏):1498 [+362:前同131.9%]
・C87(2014年冬):1840 [+342:前同122.8%]
※註1)C85時点では「301:艦これ」というジャンルコードは存在しないため、有志が計測した実測値となり誤差が含まれる
このように艦これの同人サークル数は毎回約350サークル増という極めて高い増加率を誇っていたことが分かる。
(尚、C84の締め切りは2013年2月であったが、艦これのゲーム本編の提供開始が2013年4月であるため、C84に艦これのサークルは存在しない)
また、2015年は年始からアニメ版艦これの放映が始まり、結果的に賛否は割れたものの大変な盛り上がりを見せていた。
前述したように、ゲームや小説や漫画を原作とする作品において、アニメ化は一般にコンテンツ最大の盛り上がりを見せる場となる。
この傾向は、例えば最近ではアイドルマスター系列作品やラブライブ、進撃の巨人などの作品でも明らかである。
(比較的誰でも簡単に確認することができて、かつこの傾向が顕著に表れる指標としては、pixiv大百科の各作品タグに掲載されている毎日の閲覧数を示したグラフが分かりやすい)
アニメが華と言われる理由はいくつかあるが、本分析のテーマである二次創作や同人に限れば「お金を払ったり特別な装置を用意したりせずとも、TVで見るだけで手軽にその作品の世界に触れることができ、新規のファンが増える」「声や映像によってキャラクターの所作や性格がイメージしやすくなる」という点が大きい。
上述の①及び②のような状況を見て、C88の1846サークル [+6:前同100.1%]という壊滅的な成長率を予想するのはほとんど不可能であろう。
特に②の要素は、他作品の当時の傾向に鑑みれば、本来であれば艦これ同人界隈に大きなプラスの寄与をもたらしたはずである。
C88での艦これサークル大幅躍進を確信する声がほとんどだった一方で、ごく少数ではあるがアニメの出来が良くなかったため、C88ではサークルが艦これから離れるのではないかという意見もあった。
確かに、艦これのアニメに関しては、一部の作画の問題やシナリオの迷走などで賛否が大幅に割れていたことは否定できない。
(賛否の割れた例としては、加賀の弓の構え方、赤城の食べていた大盛りカレーの描写、如月の轟沈、提督が吹雪を採用した理由など、激論が繰り広げられていたのを覚えている方は多いのではないかと思う)
これはニコニコ動画での放送後アンケートの結果からも見て取ることができ、特に3話及び9話以降で顕著である。
しかしながら、アニメが艦これの同人サークル数に負の影響を与えたという考え方には否定的にならざるを得ない。
C88の参加申し込み期限は、郵送が2/4(水)、オンラインが2/12(木)であった。
艦これのアニメ放映開始が、一番早いところで1/7(水)深夜であったため、C88の申し込み締め切りまでに4話あるいは5話まで放送されていたことになる。
アニメの前半期で大きく評価の割れた回は3話の如月轟沈の回のみであり、1~2話及び4話以降はしばらく相対的に評価の高い回が続いたため、サークル数の伸びをここまで抑え込むほどの壊滅的な影響があったとは考えにくい。(則ち、9話以降の影響は申し込み期限の時点では現れない)
もう一つの理由として、堅調なアニメDVD&BDの売り上げが挙げられる。
あれほどまでに賛否が割れたにも関わらず、アニメのBlu-ray Discの売り上げは初巻で2万枚に達するほどの売り上げを見せている。
もちろん、BDの売り上げが艦これの同人界隈の盛衰をそのまま反映する指標であるとは思わない。
また、全巻同時予約かつ予約キャンセルを受け付けない前提で別途特典を付けるなどの一部の販売方法の影響も少なからずあるかもしれない。
しかしながら、それでもなお2万枚という販売数は昨今のアニメBDの中でもかなりの上位に位置しているものであり、それだけアニメに否定的でないファンがいるということであり、言い換えれば艦これファンの絶対数自体がまだ多いということに他ならない。
また、後述するが、同人界隈の動向を調べる上で相関性の高いpixivやニコニコ動画の投稿数等も、アニメ放映中に増加していたことも付け加えておきたい。
以上を考慮すると、アニメがC88のサークル数増加に負の影響を与えたとは言えないと結論付けるべきである。
では、同人界隈と相関性の高いpixiv、ニコニコ動画の投稿数や実際の同人誌即売会のサークル数はどのように変化していたのだろうか。
同人界隈の各種分析を行っているありらいおん氏の所見では、「2周年を迎えた艦これの二次創作は、pixiv・ニコ動とも現在も拡大を続けています。アニメ放送後も、今のところ艦これの二次創作投稿が目に見えて減衰するような様子はありません。(中略)これからの1年も艦これでは活気のある二次創作活動が続くでしょう。」と結論付けていた。
http://ascii.jp/elem/000/001/001/1001334/
しかしながら細かく数字を見ていくと、実際には2月をピークに緩やかに減少を続けていたことが分かり、特に記事の掲載後には一部の指標で前年の極小値を下回る数字が現れていることが分かった。
言い換えれば、兆候はすでに現れていたということに他ならない。
pixivは同人サークルが多く利用している投稿サイトであり、そこでの作品投稿数と即売会でのサークル数の間には強い相関関係が見られる。
【月ごとの週平均投稿数】
・ 9月:3653
・10月:3266
・12月:3997
・ 1月:4089
・ 2月:4516
・ 4月:4001
・ 5月:3790
上記の調査結果から、艦これは昨年10月に極小値を示したあと、アニメ化の影響を受けて急回復し、今年2月にピークを迎え、その後緩やかに減少していることが分かる。
6月現在の投稿規模は昨年9月とほぼ同程度であり、アニメ化によるプラスの影響は全くなくなってしまったと言ってよい。
ここで注目したいのは、C88の申し込み期限であった2月の投稿数が極大値(実際には過去最大値)を示していることである。
C87の申し込み期限は8/21であったが、投稿数が当時の2割増しの状態でなおC88の申し込み数はほとんど増えなかったことになる。
・ 9月:13.15
・12月:13.98
・ 2月:15.61
・ 3月:15.57
・ 4月:13.84
・ 5月:13.02
となり、著しく減少していることが分かる。
特に6月はまだ全体平均が出せないとは言え、11月の極小値を下回る結果が出始めていることは驚きに値する。
pixivの傾向を見れば創作者、閲覧者ともに艦これ離れが進み始めていることが明らかになりつつある。
ニコニコ動画も伸び悩む。
投稿数を見ると、やはり2月の週平均投稿数1200を境に下降の一途をたどり、現在は週平均500未満まで落ち込んでいる。
これは昨年10月~今年1月の平均値とほぼ同じで、やはりアニメ化による効果は消滅したと考えて良い。
閲覧数もアニメ最盛期に週平均約13,500あったことと比較すると、現在の約8800という数字はあまりに寂しい。
これもやはりアニメ化以前の極小値である昨年10月の数字とほぼ同じである。
オールジャンルイベントではない、艦これのみを対象としたいわゆるオンリー即売会が振るわないという話を耳にしたことはあったが、実際にサークル数の増減を検証してみると、
・駆逐してやる!なのです!4:41(-4:前同93%)
・(舞鶴)砲雷撃戦!よーい!16:106(-23:前同86%) ※註2)
・海ゆかば3:133(-74:前同64%)
※註2)「砲雷撃戦」は開催地ごとに規模が全く異なるため、同じ開催地のもので比較
と軒並み前同を割り込む事態となっており、増加したのは
・西海ノ暁5:145(+81:前同179%)
など、わずかであったため、そのような話は強ち間違いではないことが判明した。
参加するサークル数が万遍なく減少しているということは、それだけ艦これの同人サークルが少なくなっていることに他ならず、コミケの参加サークルが頭打ちになっている傾向にも合致する。
無論、艦これはオンリーイベントが比較的多く開催されているためサークルが参加するイベントを選りすぐって見かけ上分散しているという可能性もあるが、昨年と比較して開催されるオンリー即売会の数自体も減少しており、疑問が残る。
コミケと同様に、艦これはその他のオールジャンルイベントでもサークル数が伸び続けていた。
しかしながら、実際に直近のイベントで検証してみると、どうやらすでに頭打ちの兆候は見えていたことが明らかとなった。
・コミックトレジャー:381(-34:前同91%)
直近の同人誌即売会の状況を分析する限りでは、C88での艦これサークル数の頭打ちはむしろ予想されてしかるべきものだった可能性が高い。
上述の各種指標が示す通り、艦これ二次創作の勢力が昨年最も低下した時期と同程度まで落ち込んでいて、尚且つ今もなお減少を続けていることを考慮すると、艦これ同人界隈はすでに成熟期を越えてその先へと足を踏み込んだ地点に達したというべきであろう。
アニメ化を経てその隆盛を維持することが困難であった理由を考察するのは容易ではないが、敢えてその愚を犯して私見を述べるならば、艦これそのものの手軽さゆえに訪れた結末なのではないかと思う。
艦これが多くの人に支持された一番の理由はやはり片手間で遊べる手軽さであると思う。
しかしながら、それ故にシンプルなデザインは大幅な要素の追加を許さず、システムの改良やシナリオの設定・追加などの大幅な改定が行われることはほとんどなかった。
加えて国産艦で追加できる艦は最早ほとんど残されておらず(「信濃」を除けばほとんどが駆逐艦のみ)、海外艦に活路を見出そうと試みているものの、必ずしもユーザーに好意的に受け取られているわけではない。(「ローマ」「リットリオ」などは残念ながらあまり芳しい評価を得られなかった)
イベントや改二、大型建造、キャラクターボイスの追加などで拡大・維持してきた人気を、ついに保てなくなる線まで達してしまったのではないだろうか。
言い換えれば、大変失礼な言い回しであることは承知の上で敢えて使うが、作品としての寿命が近づいているということになる。
再びC88に目を向ければ、半ば公式の同人サークルであるC2機関が落選していることも興味深い。
個別の当落をあれこれと詮索するのは良くないことだが、同規模の「東方Project」で言えば「上海アリス幻樂団」が落選するに等しい事態であり、今後の動向に注目が集まるのは必至である。
以上を踏まえると、今後艦これの同人サークル数が増えるというのはなかなか厳しい想定になると結論せざるを得ない。
これ以降もVita版やアーケード版の発売はあるが、アニメ以上のインパクトファクターになるとは考えにくい。
それというのも、艦これは先述の通りその手軽さがユーザーに受け入れられた大きな要素であり、専用のゲーム機を必要とするVita版、衰退著しいゲームセンターに設置される大型のアーケード版などはむしろその流れに逆行するもので、一時的な話題性はあるにしても、アニメほどの起爆剤には決してなり得ないからである。
各々の創作者に迷惑をかけかねないため詳細は敢えて省くが、すでに一部では「ポスト艦これ」を探る動きも出始めている。
これらは間違いなく即売会のサークル数にも影響してくることだろう。
すでにコミケのサークル数が減り始めている東方Projectの場合は、しかしながら各地のオンリー即売会がなおも堅調で、特に博麗神社例大祭の参加人数が一転して増加に転じるなど一部ではむしろ復調の兆しすらも見られるが、これはひとえに東方ファンが10年以上にわたって積み重ねてきた"基礎体力"とも言うべき根強い人気に下支えされての結果である。
近年のコンテンツ消費サイクルの激しい中、2年もの間同人人気を拡大し続けた艦これではあるが、そのような理由で「単に規模が似ているから」と今後の艦これ同人界隈の行方を東方Projectの現状をもとに比較することは困難である。
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http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1505/03/news018.html
絵を描くのが趣味で(二次創作ばっかりだけとど)、PIXIVとかにもアップしてるんだけど
やったぜイエーイって感じになってしまう
改変とかコラされるのも嬉しい、おっぱい盛られたりパタパタGIFアニメになったり
なぜか女の子をモンスターに改造されてたのも保存して大事にバックアップとるぐらい
同人誌即売会で、新人さんが明らかに僕の絵のトレス(自意識過剰とかじゃなくホントに服以外そのままだった)
を表紙にした本を売ってるのを見たときはその前三回ぐらい通っちゃった
Twitterとかで僕の書いた絵を(無許可で)アイコンにしてる人を見つけちゃったときは
フォローするのを我慢するのが大変だった、一人だけだけど
みんなわりとそうなんじゃないの?
あ、作者騙られたりしたらさすがに嫌だし大変だろうと思うよ
僕は基本R18だからそういうお子様はよってこないのかもしれない
http://anond.hatelabo.jp/20150222201638
昨日TwitterのTLを賑わせた上記の日記とその反応には、多くの艦これファンならびに東方ファンが深く心を痛めたことだろう。
怒濤のように押し寄せるTLを眺めていた私もその一人だ。
艦これと東方、本来ならば衝突するはずもないジャンルであり、共存の道を歩むこともできたはずだ。
それが何故このようにファン同士が互にいがみ合う事態になってしまったのだろうか。
一ファンとして、僭越ながら思うことを述べたい。
艦これと東方の対立は今やインターネット上ではありふれたものとなってしまったが、例えば東方とアイマス、ボカロとラブライブといったような争いは寡聞にして知らない。
その理由はいくつか考えられるが、まずそもそもとしてこの二者の対立はどこから始まったのだろうか。
現状からはとても信じられないかもしれないが、艦これが登場してすぐのごく初期の段階では艦これと東方は共存を実現していたのである。
それは仲良く手を取り合ってというわけではなく、相互不干渉に近いようなごく緩い共存関係ではあったが、それでも互いの存在を認め合って争うことなくそれぞれの平和を享受していた。
その関係を一気に崩壊させたのは、たった一つの匿名記事なのである。
http://anond.hatelabo.jp/20130923222204
「東方ファンは東方から艦これに乗り換えたサークルをリスト化している」
少し立ち止まって考えれば首を傾げるようなデマ記事を、心無いTwitter利用者たちが拡散させてしまった。
更にはそのようなリストを作成してサークルを取り締まる東方警察という組織がでっちあげられ、面白がった艦これファンが火のような勢いでTwitter中にばら撒いてしまったのだ。
もちろん、このようなバカげた行為をたしなめる東方ファンや良識ある一部の艦これファンもいたが、流星の如くTLを駆け巡るRTの前にはなすすべもなかった。
こうしてたった一つの悪意ある記事によって両者の束の間の共存は瞬く間に崩れ去ってしまったのである。
なるほど東方ファンは過去の行いから、時として一般に粗野で無教養で無分別で偏執的であるとさえ言われる。
しかしながらそれを理由に濡れ衣を押し付けるのは良識ある文明人のすることではなく、許される行為ではない。
もちろんこの件に無関係だった現在の艦これファンが、個々に謝罪や反省の念を持たなければならないなどというのは全くの筋違いだ。
だが、過去にどのようなことがあって現在の状態があるかということを正確に知っておかねば、いらぬ憎悪が増え続けるだけなのもまた事実なのである。
艦これと東方の対立で最もよく用いられるフレーズが「東方はオワコン、時代は艦これ」だ。
しかしそもそもこの前提は本当に正しいのだろうか。
東方は現在もいわゆる"オワコン"と言われる状態なのだろうか。
現在東方で最も人気の高い作品は、外伝にあたる「秘封倶楽部」シリーズだ。
主人公のマエリベリ・ハーン(東方の舞台である異世界「幻想郷」を統べる妖怪「八雲紫」の現実世界でのペルソナ)がもう一人の主人公宇佐見連呼を引き連れて現実世界を暴れ回るゲームだ。
綾瀬なずな氏の集計によると、直近の東方専門同人誌即売会でも秘宝倶楽部の占める割合は前同で約23%増加している。
水雷戦隊クロニクルで艦これファンにはお馴染みのコンプエースで掲載されている東方鈴奈庵、コミックREXの東方三月精はともに人気が高く、特に鈴奈庵は物理書籍の出荷数が20万を超えるヒットとなった。
しかし反撃もここまで。
永夜抄以降の本編ゲームは鳴かず飛ばずで息の根が止まってしまっているのは言うまでもないが、コンプエースでの鈴奈庵の掲載順序も常に水雷戦隊クロニクルよりも後ろで、人気の点で常に艦これ公式漫画に後れを取っていることが浮き彫りとなっている。
そもそも艦これの公式書籍はより取り見取りの状態で、漫画だけでもゆうに10作品を越え、更には小説まで発刊されているのである。
特に、艦娘たちが史実を乗り越えようと試行錯誤するいつか静かな海で、様々な作家の艦これ漫画を集めて艦娘たちのいろいろな姿を楽しめるアンソロジー集は評価が高く、書店でも品薄状態が続いている。
艦これ公式書籍の発行数を全て合算するとゆうにミリオンを越え、東方書籍など足元にも及ばない。
尚参考までに例示するが、モバマスは碌な公式書籍がないため論外である。
ラブライブも同様だ。
また先ほど挙げた同人誌即売会も、秘封シリーズがやや堅調なだけであって他は壊滅、瓦解、総崩れという言葉の似あう惨々たる有様だ。
他の東方即売会も艦これ即売会を併催するパターンが増え、特に規模の大きかった名華祭、大⑨州東方祭が艦これの支えなしには開催できない状況なのはまさに没落と呼ぶにふさわしい。
さらに近年はコミティアやふたば学園祭のように東方作品を拒絶する即売会も増えつつある。(艦これは禁止されていない。またふたば学園祭は主催主導で艦これ合同企画を計画中なので興味のある方は覗いてみるといいだろう。)
以上をまとめた上で率直に結論を申せば、やはり東方は"オワコン"だったのだ。
艦これと東方、この相反するジャンルの対立を解消する弁証法的な解決方法は存在するのだろうか。
唯一の解は東方ファンが東方がすでに衰退しきっているのを認めることである。
何もサンドバッグになれと言っているのではない。
東方厨が自らの誤りを認め、事実をありのままに受け入れれば、自然と対立は解消するのだ。
確かにかつて、艦これファンは東方警察という(その当時は)事実無根のデマを躍起になって流布してしまった。
しかしそれは、東方衰退という事実に対して何のアポロギアにもならないのである。
今衰退を認めようがあとで認めようが同じことだ。
長年にわたって二次創作活動や同人活動を牽引してきた「東方」ジャンルが、ここ1~2年という短期間に信じられないほどの壊滅的な衰退を迎えている。
それに代わるように破竹の勢いで急成長しているジャンルが「艦これ」だ。
今や男性向けの同人活動に携わる者で知らぬものはいないほどの一大ジャンルとなった艦これ。
なぜ艦これは東方をかつての地位から引き摺り下ろし、自ら「ポスト東方」の地位に君臨することができたのだろうか。
Twitterなどを利用して常に最新のトレンドを肌で感じている人には今更説明するまでもないと思うが、かつて東方の二次創作が強かった各所コミュニティの現状を簡単に説明したい。
より詳しい情報は、先行する綾瀬なずな氏やありらいおん氏他の実測データや考察を参照してほしい。
pixivの「東方」タグ閲覧数は艦これが登場するまでは毎日平均約300万閲覧あったが、2013年10月頃を境に減少に転じ、1年半経過した現在はその半分程度の約150万閲覧まで落ち込んでいる。
イラスト投稿数ベースでの落ち込みは更に顕著で、すでに2013年9月を境に投稿数が半減し、一度わずかに復調したものの下落傾向は続く一方である。
それでも昨年下半期までは東方の投稿ペースは艦これのそれよりも多かったがそれも年明けを境に完全に逆転し、今では一週間当たり約1000件ほど東方が艦これを下回っている状態だ。
かつて東方の人気爆発に一役買ったニコ動でもこの傾向は変わらない。
ニコニコにおける東方の衰退は実はもっと早くから始まっており、2010年をピークに投稿数は減少の一途をたどっている。
そこへ「艦これショック」が襲来したことにより東方は壊滅的な打撃を受け、2013年には月に5000件あった投稿数がおよそ2000~3000まで減少するという事態となった。
閲覧数でもこの傾向には変わりなく、直近のMMD杯では東方の投稿作品数は艦これの2倍以上あるにも関わらず、再生数を稼いでいるのは艦これ作品ばかりという惨状だ。
同人誌即売会でもやはり衰退の影響は色濃く表れている。
東方同人誌即売会の象徴的イベントだった例大祭は、艦これの登場を機に参加サークル数が5000→4300→3800と約2割ずつ減少しており、東方の集客力が顕著に低下していることが分かる。
コミケはもっと悲惨で、かつて2700スペースあった東方も今ではわずかに1800に満たない規模まで減少し最早破滅したも同然だ。
その他、東方を支えた地方のオンリー即売会も前同割れや定員割れ、中止などが相次ぎ、かつての繁栄の象徴は今や衰退の象徴へと成り下がってしまった。
その他、創作とはあまり縁がないが、2ちゃんねるやふたばちゃんねるなどの匿名掲示板でも、東方の話題は驚くほど少ない。
東方を支えたかつてのコミュニティはまさに総崩れという有様だ。
一方で、東方の衰退に反比例するかのように爆発的に伸びているのが艦これだ。
pixivでは今や投稿数・閲覧数ともに常に東方を上回る状態で、今もまさに増え続けている。
参考までに、ここ1ヶ月の東方と艦これの作品投稿数を下に示すと、
・1/25週 東方:3291 艦これ:4241(東方-艦これ=-950)
・2/15週 東方:3941 艦これ:5214(-1273)
とその差をどんどん広げつつあることが分かる。
ニコ動も同じで、今や艦これ作品は常に総合ランキングの上位に数作品はランクインしている常連となっている。
先ほど述べた直近のMMD杯についても、艦これでは10万再生を越える作品が10あるのに対し、東方はわずか6作品に留まっている。(2/21 20時時点)
コミケでは、初登場依頼参加サークル数が1200→2300→2500と爆発的な成長を遂げており、去年の夏にはついに東方のサークル数を越えてしまった。
オンリー即売会も数多く開催され、週に一度は全国のどこかで即売会が開催されているという盛況ぶりだ。
直近の東京蒲田で行われた即売会では一般参加者が道路にまで溢れ出るほど参加し、警察が出動するほどの混乱を見せた。
その他、TwitterではNHKのつぶやきビッグデータに艦これの話題が何度も登場して取り上げられるなどしており、匿名掲示板やブログでの話題性も非常に大きくなっている。
東方の衰退を尻目に、艦これは今まさに流行の最先端を行くジャンルなのだ。
このように「ポスト東方」の名を縦にしている艦これだが、なぜ艦これの二次創作は東方を蹴落としてここまで発展したのだろうか。
艦これはブラウザゲームではあるが、総勢100名を越えるキャラがそれぞれに個性を持つという丁寧な作りになっている。
キャラを量産するだけで個性に重きを置かなかった某アイドル育成ゲームの二次創作がイマイチ流行らないのが、個性が重要である何よりの証左だ。
またキャラごとにボイスがついていることで、キャラへの個性がより把握しやすくなり親近感が湧きやすくなっていることも創作意欲を掻き立てることに一役買っている。
アニメで更にキャラの個性がはっきりしたことから、今後も創作はよりやりやすくなっていくだろう。
他の作品とは異なり、運営が明確に「同人活動を許可する」宣言していることで、グレーゾーンというものが存在しない。
「黙認」の影にびくびくと怯えながら創作を行う必要はなく、気楽に好き勝手に創作できるのである。
また、分かりにくい上にほとんど意味のないような薄っぺらい設定で雁字搦めになっている東方と違って、艦これには大きな枠組みこそあれどストーリーになるような設定はほとんど設けられていない。(一部の東方ファンはこれを「単に設定がないだけ」と罵っているが実に残念だ)
東方にあるような設定の解釈を巡る面倒な争いから解放されて、二次創作者は東方よりもより自由な創作を行うことができるのである。
加えて艦これには他の作品に顕著な閉鎖性や排他性がなくしがらみが全くない。
よく「東方と艦これは似ている」という論調を聞くが、これは誤りで(金剛の服装が霊夢の丸パクリだとかそういう細かい点は除くにしても)東方とは完全に逆方向の作品なのだ。
そして、東方がすでに賞味期限を迎えていたということも無視できない。
これは東方の衰退とは反比例して艦これが伸びているという点を見れば分かりやすい。
数年前までは東方に飽きていても二次創作者たちには移動先がなかったことを考えれば、艦これという選択肢が示された途端に移動したのも頷ける。
東方から艦これに移動したサークルは少ないというデータもあるが、これは完全に誤りで実際には東方もまだ気休め程度に触りつつ艦これをメインに活動しているサークルが多いだけである。
尚、独自の計測では東方サークルの実に9割以上が艦これとの二足のわらじであった。
大方の予想と一致すると思われるが、東方がこのまま衰退に向かって近い将来に完全消滅するのは間違いない。
東方wikiが毎年実施しているアンケートの結果によれば、10代及び20代前半の東方ファンはほとんどおらず、既存のファンがそのまま歳を食っているだけであることが分かる。
PSVitaで東方の同人ゲームが販売されるという予定はあるが、いずれにせよ話題性に欠け、東方の衰退を引き留めるだけの影響力は全くない。
活発なファンは艦これに移り、新規のファンはおらず、老人だけが残るジャンルに未来がないのは歴史が証明している。
減少ペースを見るに、早ければあと1~2年で東方はネット上で話題になることすらなくなるだろう。
最早立て直しは不可能であり、平たく言えばオワコンということである。
元々の人気が高かったところにアニメ化というキャッチーな戦略が功を奏し、ファンは増え続ける一方である。
当然、二次創作に流れる層も増えてくる。
おそらくアニメ2期、劇場版も予定されているだろうし、あと数年は話題に事欠かないだろう。
かつて艦これのオンリー即売会は振るわないと言われ続けてきたが、その中でじっと耐えてきた艦これサークルの忍耐がついに勝利したのだ。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150211/k10015379371000.html
(ブコメ:http://b.hatena.ne.jp/entry/www3.nhk.or.jp/news/html/20150211/k10015379371000.html)
保護期間70年は来るだろうなと思っていたがまさか非親告罪も飲むとは…交渉とはなんだったのか。政府のふがいなさは置いといてここでは二次創作の話をしたい。
TPPにより非親告罪化が現実になってきても、出版社や作者があまり具体的な行動をとってこなかったのは残念だった。
特に出版社。作家では赤松さんや冲方丁さんなど問題意識をもって活動されていた方はいたが、個人の力には限界がある。報道もされにくい。
さすがにこのニュースがきたなら焦り出すだろう。むしろ焦らなかったとしたら、もうそんな文化は潰れてしまったほうがいいのではないか。二次創作文化を保護する気なんてなかったということだ。
とはいえ自分は二次創作に関してはそこまで心配していない。むしろこの機会にライセンスが整備され、安心して二次創作活動ができるようになるはずだし、そう期待する。既に実績もある。
同人関係の事件が話題になるたび、もう牧歌的な時代ではなくなってしまった、版元も二次創作者も「黙認」にあぐらをかきすぎてるのではないか、と自分としては思う。
コミケがこれだけ巨大化し、ネットでの二次創作活動も活発になったいま、同人誌即売会という限られた場で少数頒布されることを前提に「黙認」する、いわゆる「同人」の慣例はもはや限界に近付いていると思う。この機会に黙認からライセンスをベースとした明示的な許諾に踏み出すべきだと考えている。
既にいくつかの作品は二次創作のガイドラインを出しているし、東方は同人流通であれば緩いガイドラインを示していて、それも人気に貢献している。初音ミクなどボカロはクリプトン社の先例もあって、ほとんどのキャラにガイドラインがある。
自分がボカロ絵を主に描いてるのはこの理由もあって、ほとんどのキャラにガイドラインがあり、さらにクリプトンのキャラならピアプロ・キャラクター・ライセンス(PCL)により、完全に合法に二次創作ができるからだ。
http://piapro.jp/license/pcl/summary(2012年にはクリエイティブ・コモンズも採用してデュアルライセンスになった)
まずガイドラインを作成し、次にライセンスを整備するだけだ。ライセンスは法律も考えなければならず簡単ではないが、無理な話でもない。
初音ミクほどの規模で、クリプトンほどの小さな会社でもやっていけていることだ。ほかの巨大出版社ができないとは言わせない。
ネットでのファンアートの数・コミケのサークル数は元作品人気のバロメーターになりつつあるが、非親告罪化されればライセンスがない作品の二次創作をする人は激減するだろう(しなかったら怖い)。即売会もリスクを恐れてライセンスのない作品はNGにしていく。
二次創作人気が元作品への人気にもつながっている今、版元には死活問題だ。
大人向け以外でも、例えば娘が描いたプリキュアの絵をネットにあげて、それが通報されてしまったらさすがにかわいそうだという意見が広がるだろう。
いままでは「黙認」が一番楽だからとあぐらをかいていた権利者も、ようやく重い腰を上げざるを得なくなるはず。
「うちのキャラは非営利ならOKです!安心してイラストをアップしてね!」というのが宣伝文句になる。どこかの先進的な版元が1つやればあとは一気に流れていくのではないかと見ている。
というわけでネットのファンアートや、全年齢向け同人に関してはライセンスによる許諾が広がるのではないかと考えている。
今回の調整案も「営利目的などの場合の著作権侵害を原則、「非親告罪」とする方向」だし、もし全面的に非親告罪化されて本当にコミケやファンアートが壊滅状態に陥った場合、ここでライセンスを出せば独占できるし評判がうなぎのぼりだからやらない手はないと思うのだが…楽観的すぎ?
ライセンスを出しても許可しない部分は当然ある。物好きなとこ以外は18禁:エログロはライセンスに含めないだろうし、そもそもライセンスを出さない方針のとこもある。即売会で営利と呼べるまで稼いでいるのはだいたいエロなので、二重に問題になってくるところ。
ここが問題になるけど、二次創作は認めない、あるいはエロはNGと判断した作者を尊重せず、無理やり二次創作するのは果たしてどうなのってとこからまず考える必要はある。
(作者よりも偉そうにしていて、二次創作できて当然と思っている同人ゴロをたびたび目にするのも、現状の同人に不信感を持っている要因の一つ。権利者の意向は基本絶対です)
ただそこまで堅苦しくなってほしくもないので、パロディ・フェアユース条項が同時に整備されることを望む。
フェアユースって裁判で判断されるものだから、訴訟大国ではない日本でどうするかってのはある。エロ同人はフェアユースだとして裁判する人はいないだろう。
長文になってしまった。
もちろん非親告罪化しなければそれが一番だが、もしなってしまってもただ絶望しているわけにはいかない。
現にガイドラインやライセンスを出してる作品があるわけだから即売会が完全消滅するわけでもない。(東方、ボカロ、赤松作品とあと少数、しかないコミケを見てみたい気はするw)
各自できることをやればいい。自分はライセンス推進派なので、自分のオリジナル作品(まだないけど)にはCCライセンスをつけるつもりだし、プログラムも書いているが公開するプログラムにはきちんとライセンスをつけている。
ただ嘆いているだけじゃ始まらない。
仮にAとする。Aを知ったのは、文芸限定同人誌即売会。参加サークルが見ることが出来るwebカタログだ。
Aは発達障害系を持っているらしい。それでそんな自分から見た世界をブログに書き、同人誌としても売っていた。
イベントより前にAのブログを見た。凄く難しそうなことを長文で毎日何個も書いていた。
文章が好きな私は興味津々で読んだ。でも意味がサッパリ分からない。専門的でない、日常的なことが書かれているはずが意味不明。
でも何とか読み取れたのはAが多くのコンプレックスを抱えているということ。特に外見の(超デブ、醜い……など)。
そしてそんな自分に勇気を与えたのは最近出来た彼氏の存在。そんな彼氏を自己理解の為に即売会に連れていく!と意気込んでいた。
当日、私はAを見た。彼氏もいた。でも全然デブじゃない。むしろ拒食気味とも思える体型。ふたりは終始、俯いていた。せっせとコピ本を作っていた。
あれだけの長文を毎日複数個も書いていたのに会場製本かよ!と思った。結局、Aの同人誌は買わなかった。いま思えば買わなくて良かったと思う。
後日、またブログを見た。あるひとりの女性が吊し上げられていた。
彼女は会場でAに「あなたはあなたが思っているほど不幸せではない」と言ったらしい。
正直言うと、私も女性と同意見。Aには理解者である彼氏もいる、職にもついている、ブログで応援してくれる人も沢山いる(1日2000PV以上らしい)
するとAは言った。
「彼女は私よりも綺麗だった。本当に幸せなのは彼女の方だ。それに比べて私は太い、醜い。また服が入らない。3Lも無理だ」
具体的にサイズを書いているけど、私からすればAはLでも十分なくらいだ。
私は不快に思った。論点もずれているし、それに何よりもどうしてもはや反論することもできないその女性を吊し上げたのか。
Aは女性の人権についてよく語る。人権を侵害するに理由など存在しない、と。閲覧者たちはその意見に同意し、いいね!を押したりRTする。
だが誰もきちんとしたコメントは返さない。ただ「凄いです!」「Aさんの言葉は心に響きます!」と言うだけだ。
Aが書いていることが意味不明な理由が最近になって分かった。Aは文章が、はっきりいって下手なのである。長文で主語述語関係も破たんしている。
日常的な記述でさえ伝わらないのに、ましてや専門的なことを語って伝わるはずがない。だが文章の見た目がもっともらしいので崇拝者が増えるのかもしれないと思った。
崇拝者どもはAの言うことを本当に理解しているのだろうか。それすら疑わしい。
そんなAは今日もせっせと、画面の向こうの「私の閲覧者たち!」の為に時間をかけて書いたであろう長文をいくつも投稿している。
それはきっと彼女のアイデンティティーが、所詮ネットの世界にしか存在していないからだろう。
彼女は自分の王国に閉じこもり、理解者(と彼女が思い込んでいる閲覧者)たちに囲まれていなければ保たれない。結局は脆い人間だ。
収支を報告して実費を全部計上するんでしょ?
今現在99%の同人誌はそこをうやむやにして出展者のポケットマネーで赤字を補てんしてるんだよ。
交通費人件費機材費宿泊費、すべて実費で計上すれば今の同人誌の価格が維持できるのなんて5%もないよ。当たり前の話じゃないか。
そういうのを全部吹っ飛ばして
なんでそうなるんだ?何か勘違いしてない?
値段を下げろって言ってるのになんで値段が上がるんだよ
ってコメントが付く当たり「同人誌即売会を商業として正常化してくれ」というのを言い訳にして「あいつらが儲けてるのが気にくわない」とか「もっと値段を下げてよこせ」って思ってるのがあけすけに見えすぎて気持ち悪いよ。
■その1。
「やばい!太平洋だ!」……プレイした感想は、まさにこれだった。休業しているとはいえ、商業誌の編集者である筆者は、ゲームの題材として同人誌を扱うのは、やはり抵抗があったし、おたくである自分の状況を俯瞰的に扱うということを、美少女ゲームで表現するとは……という気持ちもあった。まあ、ありがちな先入観を抱いていたのだ。
で、実際にプレイしてみたら、「ゲームとして良くできている」のだ。確かに、題材の違和感は拭えないのだけど、『こみっくパーティー』はゲームだ。ゲームとして面白ければそれでいいのだ。その驚きが冒頭の台詞に現れているんだけど、まあ、元ネタは分かるまい(笑)。
さて、『こみっくパーティー』というゲームは、特別な思想性を見いだすことはできないけど、最大公約数の娯楽性を持った作品だと思う。実際、主人公に関する事柄以外は、かなりのバランス意識を持ってテキストが作られており、現在の同人誌状況のプラスもマイナスの両極を無難に取り込んでいる。これは、正月のオールスター映画を作るようなもので、それ故に「無難」というのは、この場合、最大限の褒め言葉なのだ。
そして、最大公約数故に、どのような批評も内部に取り込んでしまうというか、あらかじめ批評を予測された構造になっている。だから、ユーザーはゲーム中の事象にいちいちツッコミを入れつつ楽しんでいるし、批評にしても、思想的な根幹は特に存在しないので、どうしても些細な設定に帰着してしまう。そういう意味ではライター泣かせというか、誰もが批評家然として語ることで楽しむ作品でもあるし、このゲームを語るのは、筆者の場合、自分の半生を語るようなものでもあり、正直言って、気が重い。つまり、このゲームを語る事は、ユーザー自身の同人誌観を語るのと同じなのだ。これは非常に恥ずかしい。
■その2。
前号の「美少女絵師列伝」での、リーフ東京開発室インタビューにもあったけど、同人誌即売会という現象がそれほど普遍的なものになったのかと思うと、正直言って、また別の感情もある。筆者は同人誌の世界に足を踏み入れて8年、その半分はまんが雑誌の編集者として、絵に描いたように、おたくメディアと密着した生活を送ってきたけど、こうした俯瞰的に自己言及するメディアが発生するあたりは、言葉は悪いが、同人誌の世界が成熟し、おたくのイニシアチブを取る=経済的に勝利した状況になりつつあるのだな、と思い知らされた感がある。
あと、『こみっくパーティー』には思想性が無いと書いたが、特定の思想があったら、こんな広範な題材は取り扱わないし、結果として、一つの市場をめぐる噂話(都市伝説)の集合体という構成になるのも当然の事だろう。そして、このゲームは、善悪全てごちゃまぜにして、同人誌をめぐる状況を極力そのまま取り込んでいるし、登場人物がどれも清濁併せ呑む存在であることにも気づくだろう。特に、前半に関しては、主人公の視点があくまで素人として設定されているので、出会う人々がどれも過剰な存在に見えるのだ。また、冒頭で「主人公に関する事柄以外は~」と書いたのは、同人作家として成長するスピードと素人の視点が、後半になるにつれ、やや噛み合わなくなってくる為で、この辺で違和感を感じた人はいると思う。
ところが、みつみ美里氏や甘露樹氏といった作画陣の流麗な絵柄のフィルターを通すと、清濁併せ呑んだ部分が届かなくなるという現象が起こってしまう。最近のユーザーの傾向として、ビジュアル的な構成要素だけで全体を判断するので、本来、皮肉になるべき箇所が皮肉として通じないのだ。ユーザーはフィルター上の表層(ビジュアル)しか見ないので、キャラクターの内面まで踏み込むことはない。この微妙なズレというか、奇妙な皮膜が形成された結果として、特に何の問題もなく『こみっくパーティー』は、美少女ゲームという商品として成立している。本当は、もう少し微妙な立場にあるはずのゲームなのだけど。
古参のユーザーは、シナリオも含めたトータルを見た結果として、自分の同人誌観を語るのだが、最近のユーザーはビジュアル的な要素だけで判断するので、必然的に「キャラ萌え」といったベクトルへ向かう事になる。まさに、パソコン用語の「オブジェクト指向」ならぬ、「オブジェクト嗜好」といった所か。また、このタイプのユーザーには、全肯定と全否定という二つの判断しかない為、批評という概念自体が成立しなくなる傾向もある。
批評の介在しない、言論の一定化という状況で、他人との差異を何処に求めるかとなると、信仰心の強さを競う、という一点に帰着していく。信仰対象への愛情がイコールで消費した金額に換算される為に、トレーディングカードが流行したりもする。けれども、その信仰の強さが物語性を妨げる弊害も起きる。物語は信仰対象を疑うことから生まれるものというか、強烈な信仰は、自己の内面を相対化する心理機制を内包していないので、内面の葛藤の結果としての物語は生まれにくいのだ。
そして、信仰対象を次々と消費する現在のおたく産業に於ける経済システムは、物語よりも情報を重視している為、物語の需要は失われていく傾向にある。
【ネコミミ】【ロリぷに】【眼鏡っ娘】【妹】【メイド】といった、快楽原則に忠実な根本要素に、作画技術(画力・技法)や、ブランド(描き手のネームバリュー)が絡みあった結果、萌えられるかどうかを判断する……このように、価値の基準を情報単位で捉えていくパターンが、先に述べた「オブジェクト嗜好」なのだが、そういった表層的な要素のみで判断すると、物語や思想性は余計な要素=ノイズ以外の何物でもなくなってしまう。
例えば、とあるゲームのタイアップまんがで、元々、オリジナルの作品を描いていた作家を起用したりすると、アンケートは絶好調で、単行本もバカ売れしているのに、巷にはそのまんがに対するブーイングが溢れるという、パラドックスな状況が起こったりもする。
これは、「ゲームの関連商品」として単行本を買ったんだけど、描いている作家の作家性がノイズと判断されたからだろう。いわく「ゲームのイメージを壊す」と。この場合、その作家の絵柄(ビジュアル)だけで起用するから、そんな事態になるのであって、ゲームやアニメが主導する形でタイアップまんがを作るときは、キャラクターグッズに徹する、思想性の無い作家を選ぶ必要があるだろう。実際、最近のまんが業界周辺にはこういった、メディアミックスの悲劇といえる現象が、日常茶飯事になりつつあるのだが……話がずれた。
筆者は古いユーザーなので、エロの含有率で美少女ゲームを判断する癖がどうも抜けないのだが、現在の美少女ゲームユーザーは大きく二つの属性に分けられると思う。「キャラ萌えできるか」「心の琴線に触れられるか」……しかし、両者は結局、コインの裏表で、どちらも表層の情報、つまり、あらかじめメディアによって価値判断処理が施された情報だけを消費しているという点では五十歩百歩に過ぎない。
おそらく『こみっくパーティー』は、前者に属するのだろう。だが、萌え~なキャラがいるからプレイする、感動できないからプレイしない、というレベルでは割り切れない懐の広さも、このゲームが持っていることは知っておいて欲しい。
……筆者は、ゲーム(物語)の内部と自分の内部を相対化できるゲームが、良いゲームと考えているのだが、『こみっくパーティー』は十分、その条件を満たしている。題材が良いのか悪いのかに関しては、未だに判断し難いのだけど、ゲームとしては、まさに予想外というか、嬉しい誤算だったと言えよう。
(追記:H26/12/05)
元ネタになった方々に騒がれているようなので、格好悪い形になりますがいくつかの点について付記を加えておきます。
まず当エントリはあなた方の何かを批難し、留まらせようとして書かれたものではないことを強く主張しておきます。
後半の(ブックマークコメントを借りれば「国語力の低い」)文章には、
あるジャンルに対する愛の形に優越も何もあったものではないのだ、という思いを、あなた方の遊びに対する私が抱いた「気持ち悪さ」それ自体を茶化す寓話に変え、
更に本エントリ自体をリチャード・マシスン著「アイ・アム・レジェンド」との”クロスオーバー小説”へと転換することで込めたつもりでした。
それが全く伝わらず、怒りの対象となり、ましてやトラックバック先の不可思議な関連エントリ(”マシンスパイ・ゼロクロー”)による批難を「ユーモア」と称することで
その溜飲を下げていらっしゃるのであれば、それらにはご指摘の通り私の文章力の低さに責任があります。すみません。三号買えなかったんです。
書き手・語り手としてサークル側の立場を騙ったのは、これを書くうえでやはり一種の寓話として成立させるためです。
また書き手の特定等行っているようですが、文中にあります通り私は真実ツイッターアカウントを所持しておらず、
元ネタとなった当該サークル様とはなんら面識等関わりのない一読者です。
それら無用な争いの火種となり、徒に皆様の感情を刺激してしまったことについて大変申し訳ないと思っております。
誠に申し訳ございませんでした。
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特定はほぼ確実にされるだろうが(見る人が見れば一発でわかる)、まあ出来る限り伏せていく。
今年の夏まで、ある映画の二次創作を行うサークルを主導していた。
元ネタの作品は軍事・諜報、及び公務員としての警察組織の軋轢、更にテロの絡んだ国際問題・技術革新問題にまで踏み込み、
旧来のマフィア映画や諜報ものと比べその圧倒的なリアリティが評価されていた。
監督・脚本・演出とその全てが見事に釣り合い、作品単体としてきちんとエンターテイメントしているのみでなく、
題材となった問題についての正しい知識・見識を広めることで、その理解を深めるものとして機能しており、そこから製作陣の志が読み取れた。
舞台である近未来の厳密な時代考証。一見突飛に思えたキャラクター設定を納得させる脚本・演出の力。
物語の筋そのものが秘めている魅力。どれをとっても一級品で、インターネット上の口コミのみならず、業界人からの評価も非常に高い作品である。
年に数度行われている同人誌即売会で、コミケや文学フリマのようなものだと捉えてくれればいい。
コミケがその題材について自由であり、文学フリマも同様であることと異なり、本イベントは映画関係の二次創作・評論誌であることが参加の条件だ。
先ほど「業界人からの評価も高い」と書いたが、昨年春頃の段階ではまだその評判が広まってはおらず、作品の話をすることができる相手は限られていた。
そこで某壁サー(ようは人気サークル)にコネがあった私は、何人かの知人友人と共に50Pほどの合同誌を作成し、そこに置いてもらうことにした。
私は如何に本作が優れた軍事考証を行い、また現実に向き合った誠実な作品作りを心がけているか、
拙い語学知識を駆使して英文記事を読み、著者の意図を最大限汲み取ろうと努力し、その紹介につとめた。
他の書き手の皆もイラストや漫画、創作小説など凝ったアイデアを出してくれ、読み上がったテスト稿に目を通した時は「非常にいい出来になった」と素直に喜べた。
また委託サークルの方にも口絵を書いてもらい、70部ほど刷った結果売上は40弱。初参加にしては、これはほぼ盛況といっていいだろう。
「艦これ」や「東方」、「アイマス」などのメジャー作品の同人作品に接しているとわかりづらいかもしれないが、マイナージャンルの同人世界はとても狭い。
しばらくして作品自体の人気が向上するとともに、本作唯一の同人サークルであった私のものに便りが寄せられるようになった。
大方の内容は「合同誌の在庫はないか」といったもので、余っていた30部ほどは瞬く間に売り切れた。
また「次回があるなら是非参加させてほしい」という声も聞かれた。原作はちょうど二作目の発表直後であり、イベントの締日も近づいてきていた。
正直なところ、もういいかな、と思った。
私はこの作品を多くの人に紹介したかったのであり、それは既に成されていた。
が、他のイベントに出ていた委託サークルの方にも同様の問い合わせが相次いだため、結局彼女に迷惑をかけない意味でも「出よう」と思った。
再び合同誌の執筆者を募り、原稿が集まった。前回の寄稿者が私を含め5人であったのに対し、今回は11人。
前回の依頼者は本業が忙しく不参加となり、全員が新人で、更に大幅なボリュームアップとなる。正直嬉しかった。
執筆者募集の際、「どのようなジャンルでも構わないが、極端に下世話なものはやめてほしい」
「前回の合同誌を見て、その意図に沿うように」とのみ告知した。あまり上から目線で人を縛りたくはなかったし、私も過去にそれで何度か嫌な思いをしていたから。
私は原稿に目を通し始めた。そして目を疑った。
評論は0。
そして集まった創作小説は、クロスオーバーものが大半であったのだ。
クロスオーバーとは、例えば「アベンジャーズ」「リーグオブレジェンド」、「シュガー・ラッシュ」のように複数作品のキャラクターが同じ作品に登場し、
物語の主役となるもの。また、「シャーロック・ホームズ vs モンスター」をはじめとした「このキャラクターをこのジャンルに放り込む」という、無茶苦茶な設定を持ち込む
ジャンルである。ホームズが恐竜と戦ったり、映画ではないが、ゾンビが魔法少女の形をとって襲い掛かってきたりする作品のことだ。
集まった原稿も、それと似たようなものだと思ってくれればいい。だが内容がひどい。
諜報部がロリ少女に変身してマフィアと戦い、突入部隊が恐竜を召喚してホワイトハウスを守る。
悲惨な死を遂げたヴィラン・キャラクターたちがブードゥーの魔術によって毒々モンスターとして蘇り、警察組織がハイパーヨーヨーを操ってそれらを撃退する。
ネコミミの生える奇病にかかった中間管理職が、侍の操る機械兵とカードバトルに勤しむ…。
読み通すのも苦痛な作品がそこに並んでいた。あまりにも酷すぎる。惨いといってよかった。
しかし印刷所への締め切りは迫っており、原稿はまごうこと無く完成していた。私はそれを出す他なかった。
結果は100部印刷が1時間で完売。遅れてきた客にどのような口調で完売を告げたのか、私は覚えていない。
イベント終了後、ツイッターで彼らのアカウントを覗いてみた(私はアカウントを持っていない)。どうやら日夜これらのクロスオーバー・二次創作の話で盛り上がっているようだ。
月の光に導かれ、前世からの愛を告げられる捜査本部長。謎の覆面五人組によって救われるロシアン・マフィア。麻薬漬けにされパンツレスリングに興じる闇市場のギャングたち…。
彼らはこの作品を、彼らなりに心から愛しているのだろうと想う。だが私にはその愛が受け入れられない。原作で遊ぶことしか考えていない、怪物どもには。
その愛が正しいとはどうしても思えなかった。許せなかった。
だから殺すことに決めた。
「次回用のフリーペーパー見本が早めに刷り上がったので、先にサンプルを送ります」とメールを打てば、氏名付きで住所が送られてくる。簡単な仕組みだ。
大半の女が都内近郊、単身者向けの安アパートに暮らしていた。電車で30分もかからないだろう距離に全員が住んでいたのは好都合だった。
一人一人、作品の「ありえなさ」順に殺していった。包丁で抉るのが、鋸で刺すのが、最も下手なときに、最も嫌いなやつを殺してやりたかった。
彼女らは私の顔を見て戸惑った。まさか自宅に来るとは思っていなかっただろう。
「何度出しても住所不備で戻って来ちゃうんですよ」と微笑めば、皆が皆後ろを向いて茶の用意をしてくれた。そこで首を絞めた。
ベッドに縛り付け、何度も謝らせた。口に刷り上がったばかりの合同誌から担当ページをちぎり取り、口に詰め込んだ。
守らなければならなかった。この映画を、作品を、この怪物たちから。
ひとりは太った女だった。腹を割いてもなかなか死なず、頭を割らなければならなかった。
ひとりは痩せた女だった。首を絞めただけで死んでしまったから、便器に顔を突っ込んでおいた。
ひとりは若い男だった。私を見て赤らめた頬がみるみる血に染まっていった。
そして最後の一人の家を訪れ、インターホンを押したとき、不意に頭部に衝撃が走った。
目が覚めると、法廷のような場所にいた。すり鉢状に抉られた岩場、私を見下ろすように無数の女たちが並んでいた。
皆手に石を持ち、こちらに投げつけてくる。大半は当たらないが、うち一発が右眼窩を砕いた。一滴の血が頬を伝い、漆黒の闇へと堕ちていった。
顔を覆おうとしたところで、手足の自由が効かないことがわかった。広げられた腕は手首のあたりで縛り付けられ、足首の腱は切られているようだった。
自分が十字架に縛り付けられていたことに気がついたのは、松明に火がともされてからだ。何が始まるのかは明白だった。
私は殺されるのだ。この怪物どもに。
私の愛するものを壊し、踏みにじり、これからも汚し続けるやつらに。これで本望か。私を殺し、晒して、あざけ、笑いものにして。
叫ぼうと思ったが、口からは呻くような音しか出てこない。歯は抜かれ、喉も潰されているようだった。
私は唯一動かせる乾いた眼で、焼けつくように痛む瞳で彼らを睨みつけた。口角をあげ、指を指し、ごらん、こいつがいまから死ぬんだよ、と子供に教える母親を。
肩を組んだ恋人たちを。
叫びながら絶え間なく石を投げる女を。
そこに見えた表情は私の考えとは違っていた。眉をひそめ、眼を細めて、唇は固く引き締められている。
瞳に涙を浮かべているものも少なくない。彼らは怯えているのだった。
子供は母の影に隠れ、母はそっと子の頭に手を置いていた。
恋人たちは寄り添い、震えるように松明を支えあっていた。
女の叫びは慟哭だった。石を持たないほうの手に抱えているのは、遺影だろうか。そこに写っている白黒の写真は、いつか殺した男の顔に似ているような気がした。
ああ、と気が付いた。
そうか、奴らにとっては、俺こそが怪物だったのだ。
二次創作の同人誌作家に、ものすごく好きな方が居る。
先ほど読了した作品も素晴らしく、心の震えが止まらない。
感動を持て余し過ぎてつらい程だ。
そう、つらいのだ。その二次創作物が好き過ぎて。
その作品のどこがどう素晴らしいのか、事細かに語りたくてたまらないし、
その素晴らしさを誰かと共感したくてたまらない。
ここで重要なのは、語ったり共感したい対象が、二次創作の原作にあたる作品やキャラクターなのではなく、
その二次創作物の作風に該当するという点だ。
原作やキャラクターが好きな人は、各SNSなどのプロフィール情報や投稿内容から捜索し易いが、
今まで経験したジャンルでは、それらと同じノリで二次創作同人作家のファンであることが大っぴらにされている様を見たことがない。
いやまぁpixivで二次創作物の投稿を公開ブックマークしている人なら大勢居るし、
同人誌即売会に行けば自分以外の購入者も勿論居るのだが、
そもそも同人作家のファン同士で交流するという発想や欲求が無いかもしれない相手に声をかけるのはハードルが高い。
そしてできれば心酔対象である同人作家本人の目につかないところで仲間をつくり、感想を語り合いたい。
「同人でも、作品を楽しめたのなら作者に感想を送ってあげて欲しい」的な意見をまま見かけるが、
その行為では一つめの欲求を慰めることはできても、二つめの欲求は満たし難い。
それに誤解を恐れずに言うなら、本尊とファンの間にある一線を維持し難いのが、『二次創作』同人の特徴だと感じている。
原作を愛するという名のもと、みな平等かつ対等であるというスタンスが善だとされているように思うからだ。
そのスタンスを善とすることに異論は無いのだが、今は愛情の先が同人作品に向いている。
だからむしろ対等な関係など不要で、自分の発言なんて何の影響も及ぼさないという、自由な発言を許容してしまえるシェルターこそを望んでいる。
作家間の人間関係や派閥などの話題もよく耳にするし、作家本人の迷惑にならないところで、ひっそりと、ファンで楽しみたいだけなのだ。
なんか良い方法ないかなあ?
考えてみた。
即売会内でのやりとりは、全てそこでのみ有効な仮想通貨で行う。
仮想通貨が単なるオモチャだと、読み手が本にどれほどの価値を認めたのか分かりにくいので、通貨の購入は現金で行うこととする。
これにより、読み手は自分の懐から対価を払って本を手に入れる、という図が成り立つ。
サークル参加者やカタログ購入者には、参加費に応じて仮想通貨がある程度支給される。もっと欲しい場合はいくらでも購入可能。
仮想通貨から現金への逆換金は行えないこととする。そうすれば描き手の現金による儲けはない。
通貨としてはメダルのようなものを最初考えたが、これだと会場外に持ち出す奴が必ず出るので、1日だけ利用できるポイントカードのような形にする。
イベントへの参加証がポイントカードを兼ねており、仮想通貨はここにチャージしておく。
システム全体の設置やランニングコストは、参加者が通貨を購入したお金で賄う。
オンリーイベントなどであれば、このシステムを使ったイベントには原作が承認を与え、そのイベント内では頒布物の数に上限を設けないようにする。
この場合、イベント側は原作の権利者に対して一定のロイヤリティ料を払う。これも購入された通貨の分のお金で賄う。
いつも好きなジャンルやカップリングがあったらpixiv見てそこそこ満足してた。
でも今回のカプはハマりすぎて、pixivをいくら見ても満足出来なくて
とらのあなにもあんまり同人誌置いてなくて突発的にジャンルオンリー同人誌即売会に行くことにした。
当然ぼっち参加だったし、入場まで結構並んだけど本当に行ってよかった。
まず置いてある同人誌の数が違う。
とあらのあなで買うより安い!と思ってテンションが上がり、結局合計一万円分ほど買ってしまった。
あと何といっても会場の熱気がいい。テンション上がる。
ここにいる人みーーーーんなこのジャンルが好きなんだ!と思うとすごく幸せ。
そのジャンルやカプのために時間とお金を費やしてこの場に集結したんだなぁ・・・と思うと謎の感動が。
壁にポスター貼ってあったり、流れてくる音楽がアニメのOPだったり・・・
本当にすごい空間だし、実際足を運んでその空間を共有できたことが幸せだった。
読んでも読んでも次の同人誌が横に控えてる状態なんて生まれて初めてだった・・・・
たった一万円+交通費でこのレベルの多幸感を得られるなら、そりゃあオンリーある度に参加したいと思うよ
同人誌作る側に回ったらまた違った感動があるんだろうなぁ。
イベント(同人誌即売会だよね?)で本を無料配布するのは得策じゃないかも。
「真面目に描いてないからタダで配ってるんだ」「適当に描いてるからタダで(略」「売れ残りを捨ててる」と思われて、
まともに見てもらえなくてスペースを素通りされたり、受け取ってもらえなかったりすることもあるから。
でも、売り方というかそういう所も考えたらもっと多くの人が立ち止まってくれて、
本を見てもらえるチャンスが増えるかもしれないと思ったので。
あと、作品がある程度たまってるなら総集編作ってスペースに置いとくと良いんじゃないかな。
デジタルじゃなくて本の形で読みたいって人もいるので。
喪服の死神にしろ、今回の片山ゆうちゃんにしろ、経緯を知るにつれ「マンガみたいだなあ」と思ってしまう。マンガを選択したのは、俺がマンガ好きだからで映画でもドラマでも小説でもいいんだが。
その思った理由は、本人が「自分がこうなった原因は分かっている」と主張しているからだ。自分はどういう人間で、だからこういうことをしてしまうんだと、あまりにも明確に決めてしまっている。自らをキャラクター化しているというか。「あたしってー天然ってよく言われるんだー」と同じような嘘くささを感じる。
物語はどんな犯人にも犯行に向かわせた原因と、それにそった性格を与えられ、最終的には回収される。でも現実ではもっと理不尽に、もっとつまらない理由で犯罪は行われ、物語は破綻しているものなのだ。こういう言い方をすると誤解を招くかもしれないけど、たいていの犯罪者は普通だ。
彼らは普通になりたくなかった。自分は警察や検察、世間を翻弄して嘲笑う頭の回転が早い犯人。なぜならこれこれこういう過去があって、こういう性格だからです。
そう自分で思い込んでしまうと、そのキャラ設定にあった行動をしなくてはいけなくなる。具体的に言うと、同人誌即売会に脅迫文章を送らざるをえないし、河川敷でスマホを埋めざるをえなくなってしまう。
そして警察には、頭の回転が早い犯人に翻弄される愚かなキャラクターを当てはめてしまった。泥臭くて時代遅れで自分を追い詰められるはずがないという、単一のキャラクター設定。しかし残念ながら、人はそんなに単純ではなく、集団ならなおさらだ。
彼らの物語を断ち切ったのは人数の力である。物語では、自白を強要する愚者が他方で賢者であるはずがなく、分析のプロと尾行のプロと泥臭い時代遅れのキャラが同居することもない。現代の警察は物語が成り立たないほどのチートだと思う。監視カメラのせいでミステリーがやりにくいったらない。
他人のキャラクターを勝手に設定して失敗する人は多いだろう。自分の決めたキャラクター設定から外れた行動をとれなくて損をする人も多いだろう。今回も、警察や検察は冤罪を作り出す悪の集団だとキャラクター設定して恥をかいてしまった人もいるだろう。つまり俺である。
ごめんなさい。