はてなキーワード: 作業着とは
学生時代と求職活動中に何度か遺跡発掘のアルバイトをしていました。
楽しくて貴重な経験ができる上に、どちらかといえばコミュニケーションが苦手で働くのがつらい人に向いているにも関わらず、世間にはあまり知られていないであろう遺跡発掘のアルバイトについて書いてみます。
読んで字の如く遺跡を発掘するアルバイトです。正確には「埋蔵文化財作業員」などと呼ばれてます。ただ、一般的にイメージされる有名な古墳や城跡の発掘は大学や研究機関のプロが中心となって行うので、素人のアルバイトごときにはやらせてもらえません。我々の担当は縄文時代の小さな住居跡とか、ゴミ捨て場とか、そういう世間一般ではマイナーなやつです。地方自治体の教育委員会や文化財課が管理してる場合が多いです。
ちなみに日本では毎年7000件以上の遺跡が発掘されていますが、これは文化財保護法で「遺跡を発見したら調査して記録を残さないといけない」と決まっているからです。そしてそのうち99.9%は発掘調査終了後に埋められてしまうと言われています。大抵が道路や建物工事の途中に出てくるやつで、そのままにしておく訳にはいかないですからね。残った0.01%が教科書に載るような有名な遺跡という訳です。もちろん我々のバイト先は99.9%の方です。
都道府県や市町村のホームページ。職員募集のページに載っている場合が多いけど、文化財課や博物館のページに載っている場合もあります。他には自治体の広報誌なども。遺跡の発掘が決まるとその都度募集があり、どこの自治体でも常に募集している訳ではないので定期的に探そう。なお、最近は自治体が民間企業に業務委託していて一般の求人サイトで見つかる場合もあるけど、そっちはあまりおすすめしないです。時給が安いし、民間だからたぶん労働環境とかいろいろ厳しい気がするので。
申し込みの後、1時間程度の仕事内容の説明会と簡単な面接を経て採用となります。特別人気のあるアルバイトでもないので、ごく普通の受け答えができれば大丈夫だと思います。考古学の知識も特に必要ありません。
現場責任者(自治体勤務の学芸員で、文化財課とか博物館とか埋蔵文化財センターの人。1つの遺跡に1〜3人程度いる)の指示に従って遺跡を掘ります。具体的には、重機でおおまかに掘り返された地面を、園芸用の移植ごてや片手鍬などでちょっとずつ削っていきます。作業自体は難しくないですが、正直、非常に地味です。掘っているとごくまれに土器片や石器などが出土します。運がいいと土器がそのままの状態で出てきます。作業に慣れてくると、発掘した土器の整理作業や、測量作業などを任される場合もあります。自分も遺跡の図面とかを書いたりしました。
発掘調査が終わったら埋め戻すような遺跡なので、1つの遺跡につき大体数ヶ月〜長くても1年くらい。何度も参加して現場責任者と顔なじみになると、他の地域の発掘調査を紹介してもらえる場合もあります。
近所のおじいさんやおばあさんが多いです(特に農閑期)。大々的に求人をしないので、どうしても地元の人が多くなります。中には経験豊富で専門家並みの知識や技能を持っているおじいさんおばあさんもいます。他には大学生とかフリーターとか主婦なども。仕事内容のせいかチャラチャラした人は全く見ませんでした。高齢者が多いって聞いて身構える人もいるかもしれないけれど、一応採用面接もあるので変な人はいないと思います。少なくとも自分は遭遇したことがないです。
お役所のアルバイトなので労働環境はきちんとしています。基本的に9時〜17時ぐらいの勤務で昼休みが1時間。残業はまずないです。土日休み。雨の日も発掘ができないので休み。シフトに関してもかなり柔軟に対応してもらえるので、週1日勤務の人もいれば5日勤務の人もいました。あと、どこの現場も大体45分作業→15分休憩といった感じで実際の労働時間はかなり少ないです(熱中症とかになったら大変だからね)。休憩時間はプレハブ小屋やテントでお茶とか飲みながらだらだらと過ごします。一応力仕事とはいえ高齢者でも働けるくらいだし、体育会系でもないので理不尽に怒鳴られるとかそういう事もないです。作業の方法も丁寧に教えてもらえます。
時給は自治体によって違うけど、コンビニのアルバイトと同じかちょっと高いくらいかな。ただし、前述の通り実際の労働時間は少ないし環境も良いので、相当割の良い仕事だと思います。
服装は動きやすく畑仕事に適した格好なら概ね自由。ただ土まみれになるので長靴と軍手だけは必須。自分は基本上下ジャージ姿で、冬場はホームセンターで買った作業着などを羽織ってました。衣類と履物は自前で用意する必要があるけれど、作業に必要な道具類は支給されます。
黙々と作業するのが苦痛じゃない人。あと、コミュニケーションがあんまり得意じゃない人。ゆるい職場なので、初めてのアルバイトや若干引きこもってたような人にも向いてると思います(体力的に心配な人は勤務日数を抑えられるし)。自分は対人接客業は絶対無理だと思ってたので、学生時代にこういうバイトがあると知ってすぐに飛びつきました。もちろん純粋に考古学に興味のある人や、測量作業に興味のある人にも向いていると思います。
やっぱり掘ってて土器とか石器が出てくるとかなり達成感があります。大きな壺なんかが出たりするとみんなテンションが上がります。あと、高齢者が多いので若い人は相当チヤホヤしてもらえます。休憩中にお菓子をくれる人が多かったですね。みんな話を聞いてあげるだけでも喜んでくれるので、会話が苦手な人でも大丈夫です。
あと、就活の面接で遺跡発掘について話すとすごくウケが良かったですね。中々できる体験じゃないので、そういう意味でもおすすめかもしれません。
ふと昔のことを思い出して、気がついたらこんなに長々と書いてしまいました。これを読んで少しでも遺跡発掘アルバイトや考古学に興味を持つ人がいてくれたら幸いです。いろいろと勉強にもなりますし、趣味としても楽しめますよ。
思いのほか反響があってびっくり。みなさん読んでいただきありがとうございました。あと、いくつかの箇所を訂正しました。
(埋蔵文化財調査員は現場責任者のことで、アルバイトは埋蔵文化財作業員という呼び方が正確ですね。指摘して下さった方ありがとうございました。)
当方マスコミ男性。今年は暑いのをいいことに個人的にクールビズ導入。ユニクロのポロに感動パンツでお腹がぷっくりしていやーんな感じ。
もともとお堅い業界紙なのでセットアップで通勤していたが会社に反旗を翻して一人でクールビズ展開することにした支店の上司は黙認している。
そこでクールビズ実態調査!男性みなさんの業界と業種、来ているブランド・スタイルについて教えてください。それを持って「世の中はこんなにクールビズが普及してるっす!我が社も展開するべきっす!スッスッ!」という話をする。
なお、建設業で作業着でなくアウトドアブランド、最近流行のクーラーベスト を使っている方がいれば使用感を教えていただけると幸い。ではよろ〰︎⭐︎⭐︎⭐︎
おっす、オラ、ド底辺!よろしくな!上昇志向の増田諸君は回れ右してくれよな!
=====
まずオラがどれぐらいド底辺かっていうとだな、
高学歴諸兄だらけのはてなだ、オラより低能なド底辺は居ねえと思うぞ!
そんなオラでも派遣社員だけは続いた、そして派遣で職歴をつける事によって空白期間を誤魔化し正社員にまでこぎつけて今でも働いてる。オラみたいなゴミカス人材が正社員で働けるまでになったなら増田にいるようなニートだったら誰でも社会復帰できると思うんだ。(生存バイアスかもしれんが)
まずは「時給1000円前後」「大人数募集」の派遣社員の長期案件を探してくれ。
おすすめの派遣会社?そんなもんないよ。パソ●でも、ア●コでも、キャ●アリンクでも、何でもいい。ただし、同じ案件でも派遣会社によって時給が変わるので「勤務地と駅から何分か」の条件で複数の派遣会社を調べてみよう。A社では時給1000円の所、B社では時給1100円で、C社では1400円だったことがあった。同じ案件でだ。それだったらC社のほうが良いよな?オラはそのほうが良いゾ!
時給が1000円前後で大人数募集してる仕事っていうのは、まず派遣社員のオペレーターが覚える仕事が滅茶苦茶少ない。プロパーが複雑な仕事を分解して猿でも出来る難易度に噛み砕いてくれてるからだ。どれぐらい楽かっていうと、楽すぎて働いてる時間が苦痛に感じて辞める人が出てくる。それぐらいの楽さだ。オラはキーバンチャ―をしてたが、前の席に座ってる女派遣を視姦しながらアナログデータを電子フォーマットに打ち込むだけの厨房でも出来る仕事だったゾ!10年間引きこもってオナニーしかしてない猿でも、pornhubで「japanaese」「asia」「amature」「mangacafe」ぐらいは打てるよな?打てるならお前はこの仕事が出来る。1000*8*20で月収160000円で君の収入は保障された。
ド底辺ニート諸兄は人間関係が不安だと思う。わかる、俺も不安だった。しかし「安時給」と「大人数募集」の案件っていうのは、後先の無い年配者や、どこでも働けない社会不適合者が多いので、正直人間関係が滅茶苦茶希薄だ。仲良くなりたい人はコミュニティを築くが、人と付き合いたくない連中の方が圧倒的に多い。良くも悪くも他人に関心がないので、お前は休み時間、お前のやりたい事をやって静かに過ごせる。ロッカー室は寝っ転がって寝てる奴が多いぐらいだ。最初は難民キャンプかと思ったゾ。逆にお前が人と積極的に接したい、人と接する仕事がしたいというならこんな仕事をするべきじゃない。もっと上を、もっと高みを目指すべきだ。ルート営業なんかは今人手が足りてなくて、ニート時代よく誘われたぞ。
ニートしてる奴はこういう糞楽な仕事をフルタイムで「1年間」やってみろ。何、家でニートしてるか職場でニートしてるか、それだけの違いだ。そうすると「失業保険」の受給資格が発生する。これによってお金をもらいながら「職業訓練校」に通う事が出来るようになる。本来失業手当は「3か月の給付制限」の後、「3か月の失業手当て」が受給できるようになるが、職業訓練校に通うことで、「給付制限をすっ飛ばせる」上に、「職業訓練校に通ってる間ずっと失業手当もらえる」。どういうことかというと、本来「3か月」分しかもらえない失業手当が、「6か月の受講期間」がある職業訓練を受けると「6か月間」分受給できるのだ。これは利用したほうがいい。財源はお前が就業中に払い続けた雇用保険だ、回収しとけ。民間の職業訓練よりも、独法の「ポリテクセンター」なんかがお勧めで、就職するために勉強したい奴にとっては本当に良い環境だ。下手なOA事務の職業訓練に行くとパソコン教室に行く羽目になるから気を付けろ。porhubでエロ動画漁れるリテラシーがある奴が行くと精神が死ぬ。職業訓練の受講コースは年齢によるがお前が気になるものでなんでもいい、ITエンジニアを目指すなり、旋盤加工で工員を目指すなり、電気設備を勉強してビルメンを目指すなり、選択肢はいくらでもある。もしも職業訓練を受けて就職して運悪く就職先でダメになっちまっても、お前は大丈夫だ。派遣社員がある。あの派遣の現場にいったお前ならわかる。「いくら歳を取っても派遣なら働き口は腐るほどある」ってことだ。派遣の快適さに溺れる奴がいるぐらいだ。ひょっとしたらお前はもう派遣の時の味を占めちまってるかもしれない。それならITエンジニアとして就業経験と知識を身に着けてから派遣社員に移る手もある。大変なことも増えるが正社員よりも気楽で時給が阿保みたいに上がる。
もしも現在ニートで、先行きに1mmでも不安を感じるなら派遣社員から始めるこのコースをお勧めしたい。
ニートに「ハロワいって就職しろ」なんてのは横暴だし、そんな横着な事いう奴はお前の不安なんて微塵もわかっちゃいない。無視していい。
5年前のニートしてたオラが唯一後悔してることといえば、「もっと早くにこう動けばよかった。」ということだ。
社会は厳しいけど、案外門戸は広くて、意外となんでも受け入れてくれる。
誰かの一歩の手助けになれば、これ以上嬉しいことは無い。
【追記 7/19】
だらだら靴洗って、だらだらルンバ分解してメンテナンスして増田開いたら想像以上に反響あってビビってアカウント消そうかと思ったゾ。「japanease」いじり止めろ恥ずかちい。けど本当に無能なのを察してくれたならオラは嬉しいぞ!(必死の強がり)
想定した通りに「派遣の営業の回し者なんじゃないか?」「いい事ばかり書いてないか?」っていう疑問が確認できたので、それについて回答して誤解を解けたらと思う。何故ならそれで足踏みをされるのは逆にオラが機会を潰した事になっちまうからだ。
まずオラのスタンスは「派遣会社を利用しろ」という所にあると明言する。従属して奴隷のように働けとは思わないし、現場ガチャもあるだろう。糞現場で滅入りそうになったら即効飛べ。俺なら飛ぶ、何故なら正社員ですらバックれた男だ。派遣は飛びやすい。仕事が怠くて飛んだ奴を何人も見てきた。無理して働いて労働アレルギーになるぐらいなら飛んだほうが良い。再起不能になるぐらい滅入ると回復するのに相当時間がかかる。(決して褒められた事じゃないし、派遣の営業の人みてたらすまん。ただオラ達も生きてくだけでいっぱいいっぱいなんだ。)ただし入館証と作業着だけは郵送して返そう。あれはパクると結構ややこしいらしい。老齢バックラーでもその辺は律儀にやってるという話を聞く限り相当こじれるんだと思うゾ。どうなるかはわからんが。
オラが元々能力が高いんじゃないかみたいな疑問もあるかもしれないけど、断じてまったくそんなことは無い。今は正社員だが、時々派遣に戻りたくなる。そんな人間だ。てか出来るなら働きたくねえよな。筋斗雲。こねえ。
https://anond.hatelabo.jp/20200715185140
あんまり貼るのに気が進まないが、この間だらだら派遣時代の事書いてたので、これを参考にしてもらえばオラが居た現場がどんな風なのか、オラがパーソナル的に非外交的で如何にエネルギーの無い人間かが1mmぐらいわかってもらえると思う。糞駄文で申し訳ないが、もしも足踏みしてる人の不安が解消されればと思う。人間の本質ってのは白シャツにこぼしたコーヒーのシミみたいで、いくら洗っても落ちねえ。
あと、「40過ぎだと厳しいか」、みたいなブコメがあったが、俺が居た派遣の現場だったらマジで問題はない。というか非正規でしか働いたことがない60過ぎの人とか普通にいた。趣味は車屋で試乗することらしい。そしてもちろん買わない。高齢でも結構イキイキと派遣として働いてる人もいる。ただ、職業訓練の利用となると、選択肢が狭まると考える。ブルーカラーのコースは平均年齢が高めだったので、職業訓練に一切通えない。ということは無いと思うがそこの割り切りは必要だと所感。
ブコメを読んでるとオラと似た境遇の人とかいてワクワクすっぞ!!この方法ではすべての人を掬えるわけじゃないとは思っていて、指摘にあった「地方だと無理」っていうのも一理あると思ってる。オラがいた現場は都内だから、地方ではどうなのか把握してない。そこはすまん。だけどこれを契機に色んな人の知見が集まって、その中で参考になれるルートが見出す事が出来たら良いなと思う。
あと下ネタで不快な思いした奴もいたと思うがそこはすまん。しかしオラは冗談を言ってないと死ぬ病気だ。オラは死にたくねえ。だからそういう奴は脳内でオラをめった刺しに殺してスッキリしてくれ。お前がスッキリしてくれるのはオラも嬉しい。
もしもこのルートで試した人がいたら、いつかフィードバックをくれると嬉しい。それが上手くいけば他の人の励みにもなるし、上手くいかなければ上手くいかなければで、俺がとりわけ運に恵まれてただけだということが浮き彫りになる。何年先になっても読むから待ってる。あと生きてくれ。頼む。
冨士機材が炎上している。女性に対し、総合職を勝手にキャンセルしたため。
まぁ、建設・空調設備業界に属してる俺から言わせると「あーあ、うまいことやらないとだめだよ。」って感じ。この業界は依然として、男女の役割と割合が偏っているのは事実だ。少なくとも俺の観測範囲(サブコン)ではひどく偏っている。
現場では最近、技術士を中心に女性が増えているように見えるけど、営業はいまだに男性ばかり。
この原因は主に2つあると思う。
建設業は人手不足と高齢化に悩まされている。これは国も問題として認識しているし、よく耳にすると思う。現状、商売をする相手は高齢の人間が多い。ぶっちゃけると昭和生まれの男ばっかりになる。
総合職(営業)といえば人とコミュニケーションを取ることが最も重要であるため、昭和生まれの男と話せるビジネスパーソンが望ましい。
お付き合いで夜のお店に行ったりゴルフしたりもある。(古いと罵ってもらって構わない。この業界は昭和なんだ。)
経理部などの一般的なオフィスワーカーと比べると、たまに体力を使う仕事がある。
急に「現場に持ってきてくれ」と言われて、今更搬送経路に組み込めないしバイク便は高いし……なんてときは各所に掛け合って最後は自分で倉庫から持ち出して運ぶことがある。1年に1回くらい。
こういうとき、30kg程度の荷物を運ぶ体力が必要。といっても倉庫から台車やパレットに乗せるくらいの距離だけどね。
あと現場入りする際の作業着も支給されているけど、現場には男女兼用の更衣室しかないところが多いのも補足しとく。仮設トイレも男女兼用。俺は車内で着替えてる。
この2つを満たす人が採用できれば性別なんて関係ないのだけど、結果として男性ばかりになってしまうんだよな。
それを横着して「女性は総合職は受けられません。こちらのほうが良いですよ。」とは言ってはいけない……と。違法だし。もうずっと総合職の女性の採用はゼロだけど、あくまでそれは業務内容と本人の適性を判断した結果ですよね。
反対に社内の事務処理をメインに行う人間は、結果として女性ばかりなのだけど「そんな総合職の人間と密にコミュニケーションを取れる」適性を考慮した結果仕方のないことなのよね。
客先にウケが良くて、かつ社内の人間が毎日出社したくなるような人がたまたま、女性が多いだけ。
まぁホント、あーあーうまいことやらないとだめだよって感じ。お疲れ様でした。
あと募集要項にこのへん書けばいいのにとは思うけど、広報部門が対応してるからうちは無理だな。
一般職は結果的に寿退社していく。まぁうちはほとんどの人が社外の人と結婚していくから、最初から結婚ありきで来てるんじゃないの?
※この話は一応現実のものとして書いてありますが一部えっそれガチで言ってるの?と思われそうな箇所が多々あります。
※長いですし文章も下手なので読みにくいと思います。記憶もおぼろげな部分もあります。ご了承ください。
※いじめやストーカーなど胸糞悪い話ばかりで救いがあまりないですがそれでも大丈夫という方はどうぞ
登場人物紹介
私:かれこれ十数年以上オタクやってる同人女。二次元から三次元までいろいろ手を出してる。BLでもなんでも好き。かわいくはない。
友人S子:高校の友人そのいち。かわいい。鹿の間ちゃんに似てる。
友人Y?:M美の友人。一応友人(?)
職場の女M:年上そのに。
高校の友達二人S子Mと地元の遊園地で行われる合コンに行ったことだ。
その日は何故か深夜までカラオケで遊び、後日また会うことになった。
このときイケメンに舞い上がっていた私はあろうことかそのイケメンにアプローチ(?)をかけようとする。が、拒絶される。(当たり前)
拒絶された理由はS子だ。S子はいつの間にかイケメンと付き合う流れになっていたのだ。何故言ってくれなかったのか。そう思った私は思い立ってS子含め五人全員をLINEブロックすることにした。
(余談だが五人をブロックする直前、私は職場でパワハラにあっており、そのパワハラ同僚の特徴が自己愛性人格障害とピッタリ合った。それで五人のグループLINEで自己愛みたいな人に気を付けるんだよと最後にLINEし、そのあとすぐブロックをした。これがあとになってヤバいことになる原因とはいざ知らず……)
ブロックをした次の日、めまいが酷く立ち上がれなかった私はその後メニエール病と診断されることとなる。(余談)
めまいが30秒から1分おきにやってくる症状のせいでまっすぐに歩けなくなった私はそれでも外出し、本屋に通ったりしていた。
その頃だろうか。周りで変な輩が出没するようになったのは。
ある日映画をレンタルしようと本屋をうろついていると、前の方からにやにやしながら私の歩き方を真似してくる男がいた。すぐに不審者がいるなあと思った私は無視をした。男はいつの間にかいなくなっていた。
その後、勢いでブロックしたことを反省した私は(友人も少なかったこともあり)再び五人と連絡を取り合うことにした。まずはと友人Yに連絡をし、映画を見に行くことなった。映画を見終わった後、私のインスタのアカウントが何故かS子とMにフォローされており(二人のアカウントは非公開になっていた)何だか気味が悪かった私は友人Yにそのことを言うと友人Yはそう?と笑って流すだけだった。(周りでは右のテーブルも左ものテーブルも私たちの話題を出しており、少し怖くなった。が、偶然聞いていただけだろうと流した)そのあと、連絡をもう一度取り合いたいという話をした。
その頃、新しく入った職場にYという男がいた。Yは何故か私に謎のアプローチをしてきており、それをなんとなく気づかないふりをしていた。
新しい職場に慣れたおかげかどういうわけかめまいから復活していた私はあちこち出かけていた。その一つにリサイクルショップがある。そこへらんま1/2がないか探しにきたついでにBL本もちらっと見たときだ。男二人組がにやにやしながら私が見ていた本棚を見て何か喋っているのを見かけたときは。そのときは珍しいけど腐男子かな?とスルーしたのだけれど、その後移動した私はその二人組がついて来ていることに気付いた。気のせいだろうと何度か立ち止まったりあちこち移動したがまだついて来ている。気味悪く思った私はとりあえずお目当ての商品も見つからなかったことだしと帰ることにした。そのあとすぐに友人MにそのことをLINEすると気のせいじゃない?(笑)と返ってきた。
と、ここまでは気のせい程度に感じなかった出来事がここからだんだんとえ?おかしくない?どゆこと?になってしまう。
ある日私はS子と県外へ遊びに来ていた。昼食時、喋っていると「かわいい」と連呼する女の子二人組がいた。ちらっと見るとこっちを見ていたので多分S子を見て言ったのだろうと思いスルーした。
その頃私は合コンに一人で行こうと急に思い立ち、何度か通っていた。仕事にいらだっていた私は眼鏡の男に酷く当たってしまう。男と行った公園で道行く人に何故か、「かわいい」と連呼される。そしてもう彼女だと勘違いしていた男をフッて、そして最後に行った合コンで私はやっぱり何かがおかしいなと強く感じるようになっていた。急に知らない男にお疲れ様ですと言われる。このときに何回言われたかわからないくらい言われ、なんだこいつらとビビる。その日の帰り、駐車場の近くを歩いていると、にやけた顔の男二人に「あ、あいつじゃね?」と言われ何故か頭をペコリと下げられた。まあどうでもいいかとこちらも頭を下げて流していたが段々と流し切れなくなっていた。
あと映画見に行ったら途中で泣いてたのを見られ(真っ暗の中をポロっと泣いただけ)女二人組にあいつ泣いてたよ(笑)と罵られた。映画中人の顔見てたのか?と帰ってからちょっと怖くなる。
職場の話に戻る。職場の同僚Yが謎のアプローチをかけてきていたという話だったが、ついにその話に乗ってしまう(?)LINEで話を聞いてみたのだ。よくわからんけどどこか行こうか?的な話を持ち掛けたのだと思う。そうすると彼は何故か私を突っぱねて何それ?お前なんか知るか。確かそんな感じで話は終わってしまう。何故か?頭がはてなになった私は次の日ちょっと不機嫌気味に彼に接した。すると彼はその日から逆アプローチをしてくることになった。私のミスをいちいち指摘したり電話を何度もかけてきては出ないということを繰り返したのだ。いままでの態度と打って変わった彼を私はこいつは自己愛性人格障害と決めつけ、職場の一人の女性Yにこいつは自己愛性人格障害だから~とLINEで言いふらした。彼女は何それ(笑)と軽く流した。その頃、疲れた私は友人Mと映画に行き、焼き肉店で職場のYとMがヤバいという話を冗談交じりで話した。そのあとじゃあね、と友人Mに意味深に笑われた。その次の日から何故かMからのいじめもはじまった。職場の男Yが私が通うジムに同じく通いはじめたらしく、もうストーカーだよと職場の女Yが言っていた。Yも何故かどんどんおかしくなり、職場で妙な笑い声を出したり、Mと一緒に私でない他の人の悪口まで言い出していた。Mは真冬に冷房をつけてくしゃみをしていた。その後もMやYによる私の荒探しは続き、ついに仕事終わりのジムで私の仕事のミス(に見せかけてそうでもない話)の話の最後にもうやめれば?と書いてあるのを見た私はなんだかめんどくさくなり仕事を辞めることにした。
辞めたすぐあとに映画へ行こうと車のエンジンをつけたらすぐ近くの高架下でエンジン音が鳴り響いて真っ暗な中からライトつけた車が後ろに来てビビり散らしながらいつもとは別の道で映画館のレイトショーに行くと、男二人と謎の臭い男がいた。(謎の臭い男はYと後に判明する)男たちはあいつ喪女なんだよ~的なことを言ってこっちをちらっと見て無視かよと言い、いつもの祈るポーズ(よくやっちゃう)をしてたらあいつ祈ってるの?と笑われた。帰り際「県中に噂ばら撒いてやる~ぶっ殺す?」的なことをサラッと言われる。
その後、東京で行われる好きなアーティストのライブに行きたかった私は短期派遣に行くことにした。それが地獄を見ることになる原因になるのも知らずに……。
その日短期派遣の職場に行った私は、そこで会う人が会う人が最後の合コンで会った人が多いなと思っていた。もちろんそれ以外にもいるのだけれど結構大きな職場だったのでまあそういうこともあるかと流していた。
初日から私の椅子の近くであれがだめだこれがだめだと私の悪口を喋り続けていた。それが前の職場Y、Mの小言そっくりなのだ。真夏に暖房つけるところもそっくりで知り合いでもいるのかと疑った。
その後いじめはエスカレートしていき、ついに私のロッカー(その頃気が狂いだしていた私はロッカーの鍵を何故か二回回していた)の中のスマホの中身を見られたのだ。スマホは不幸にも鍵がかかっておらず、LINEやR指定の三次元小説などを全部見たらしい。「全部見たよ~あははは~~」みたいなことを言っていた。そのあとも精神のバランスは崩れ、めまいが再発していたのだがそれでも意地で通い続けようとした。あとはいろいろあったので箇条書きにしておく。
・辞める電話をかけようとエントランス近くをうろついてたらどこいったあいつ?あっいたー!と大声で叫ばれた。猿かお前は。
・猿女が携帯持ち込み禁止の職場に携帯を持ち込んで犬の音声を流し、コタロウコタロウ、と犬の名前を?連呼していた。何事かと思ったがその次の日に親戚の可愛がっていた犬(名前はコタロウ)が謎の失踪を遂げた。
・椅子を汚いのに交換される。
・マウスを触ったら汚いと言われ無言で同僚にマウス交換される。
・映画のタイトル名を出され、よっぽど好きなんだねと言われる。(劇場内は三人しかいなかったがそういえば一人こっちを見て笑う変な女がいた)
・辞めようとしてジムに行くと猿女が自慢げにこの人を職場でいじめてるんだ!みたいなことを言っていた。
・ホームセンターへ行くとまた職場の人が偶然通りかかってお疲れ様です(笑)と言いながら去っていった
・ペットショップに行ったら男女二人組が犬の前でずっとわざとらしい笑い声をあげていて通りかかるとこっちを真顔で見てきてまた笑い声を出してた
・休む連絡を入れるときに事務職の人から謝った方がいいよと諭される。
ついでにまともだと思ってた二人から電話越しに笑い声を上げられお疲れ様です(笑)みたいな感じで電話を切られる。
・食堂からどんどん人がいなくなる(いじめる奴か面白がってる人?しか残らなくなる)
・あまりにも辛いのでつい気が狂って音楽聞きながらご飯食べてたら何聞いてるのって後ろでうろうろ何往復も歩かれた。
・トイレの放尿音を録音される。(まともな人が電話越しに報告?してくれた)
・同じ仕事をしている同僚の一人には仕事を早くする方法を教え私には教えなかった。
などなど色々あったが仕事は辞めることにし、病院に行くことにした。
・病院一個目に行ったら近所のおばさんらしき人が私を見てにやにやしながら何事かを言ってた(何も悪くないのに病院に来てたらしく看護師さんに追い返されてた)
・病院二個目で問診票を書いている間、周りにいた人に音読され、一緒に来ていた姉と母に問診票を見えないように隠された。
・めちゃくちゃ睨んでくる作業着の男の人がいた。無視してたらフンって風に去っていった。
・ベビーカーを引いた女の人がおばさまと待合室で喋りだしたが受付に行く気配がなかった
・同時期に短期派遣に入ったまともな人がこの惨状を見てエレベーターのボタンを連打して逃げて行った。そのあと姿を一回も見てない
・猿女がポテトヘッド(笑)と馬鹿にしてきた(私の部屋にはポテトヘッドがいる)
・しなくていい残業をさせ、一回でも仕事の確認を忘れようものなら終わった…と言いいちいち監視をしてくる(?)
ライブに行く前に、急に京都へ祖父の納骨を私父祖母の三人で行くことになった。
偶然繁忙期なのに一人ずつ部屋が空いているホテルがあり、そこへ泊ることになった。
久しぶりに旅行が出来ると浮かれていた私は後にテンションがだだ下がりすることとなる。
つづく。
リプ欄とTLが地獄になる - Togetter - はてなブックマーク
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/1548255
カジュアルすぎると中学生っぽくなるし、フォーマルすぎると勘違いナルシストっぽくなる。
例のチノパンはカジュアルにより過ぎてる。そもそも作業着なのに
・七分丈
・チェック柄
とカジュアル要素多すぎ。これ以上無いほどカジュアルに寄ってるアイテム。まじで中学生にみえる
・〇〇は機能性が良い
これは程度の問題だと思う。便利だからって理由だけでランドセル使ってる大人がいたらやべーだろ
・好きなもの着ればいいよ
好み以前に興味がない人もいるし、ある程度は学習が必要な人もいるんじゃないかな。
あえて大げさに言う表現でしょうよ。本気で法規制しようと思ってるわけがない
ここ20年ぐらい、ノームコアというスタイルが主流。企業ロゴとか柄が無い、シンプルな服装のことだ。スティーブ・ジョブズの進化系。
私の父は世界一不器用でだめで、それでも脆いほどに優しい人だと私は知っている。
眼力が強く、冗談も言わない、笑わない、話しかけても会話は返ってこない、それから1度怒ると暴れ出し、弟と私をよく殴った。社会で上手く馴染めず仕事から帰る度に私たちに八つ当たりはザラで
自身の父ながら、父の家族や兄弟に友人、父の昔話や人となりの話も聞かされたことはなく、親父の趣味や好みも年齢もどこ出身であるかも小学六年生になるまで知らない、そんな未知な父親であったように思う。
仕事で家に帰ってくる事が少なく、また学校行事には来た事がない。親子の関係は冷え切っていた。
だが小学六年生のある日、とうとう母親に父親ってどんな人って思い切って聞いてみた。
父親=触れてはいけないもの、と思っていた私としてはかなり思い切った問い掛けである。
「おまえの父さんはな、親に捨てられて学校にも行かせてもらえず、橋の下で生活してた野生児やった」
と今ではありえない、漫画のような事を聞かされた。
最終学歴は中卒だが、厳密に言うと小卒レベルの学力で大人になってしまった子供だった、と母親は物思いに耽りながら答えてくれた。
借金を苦にした実の母親に捨てられ、近所の人に助けてもらうまで
アパートの一室で1人、それから大量のウサギ、犬、ネコ、ニワトリ、虫また、動物の腐乱死体(なぜ動物に囲まれていたかについては謎らしい)と共に糞尿にまみれ、
非常に飢えた状態で救出された後、施設から逃走し橋の下で半ば野生児のように生きたと父親談。
だがその後また施設に保護され、やがて青年になり父親は作業員として働いていた中今の母親と出会う。
母親は当時の親父とデートしてびっくりしたことが、まず服のセンスが壊滅的だったこと、また箸の持ち方やテーブルマナーが人並み以下だったこと、自分の名前すら書けず足し算レベルの計算もできず、学が無いため給料もちょろまかされている、感情の起伏が激しく癇癪をすぐ起こし警察沙汰になる といった親父の境遇と環境に、こいつを人間らしくしなければいけない と母親は強く感じたらしい。
いままで学と無縁だった親父の躾に苦労しながら、なんとか識字や計算、一般常識を覚えさせる事ができた所で、私が生まれたとの事。
私が産まれた時、滅多に泣かない(感情が乏しい)親父が泣いて私を抱き上げたのだ、と母親に聞かされた時、あの親父があの親父が泣いて喜んだのか、とかなりショックを受けた事を思い出す。
懸命に親父が母親のスパルタ指導で様々な事を覚える中、どうしても親父が理解できなかったものがある。
いままで誰にも愛されたことも無く、実の親に育てられず、人を愛せたことも無い人間であったため、私が生まれて嬉しいことは嬉しいがどう愛していいかが分からないままであったとのこと。
小さい赤子を触れることさえも怖くなり、ある日とうとう赤子の私を床に落としてしまった事から、私が小学生になるまで私に触れることも話すことも、関わることもできなくなったのではないか と母親が打ち明けてくれた事で、いままでの親父の素っ気なさと距離に対する違和感が繋がったような気がした。
親父の社会に馴染めなさ、おぼつかない字の書き方、下手な話し方、魚を食べるのが下手なところ、情緒不安定なところ、すぐ殴るところ 全てが親父の生い立ちに起因するもので、それらは未だに勉強中であるものだと分かった瞬間、親父にもっと関わろうと思えたのだ。
ある日親父に授業参観きてよ、って言うと親父の元々大きい眼が更に開き、びっくりしたように「行ってもええんか」と呟いた。
授業参観の日、仕事抜け出して泥だらけの作業着で見に来てくれた時は泣きそうになった。おやじも照れてて泣きそうになってた。
元々絵が得意な私に、普段の拙い落書きでも絵で賞を取っても「お父さん才能ないからなぁ、おまえ凄いな」と手放しで褒めてくれたこと。
繰り返していた自殺未遂と、シンナー吸引をやめて前向きになってくれたこと
「おまえ、これ好きやろ」と、好きな漫画のキャラが使う武器を木材で本物同様に作ってくれたこと。(親父は不器用だが、手先や工作に関しては神がかり)
「寒いやろ」と手袋を無けなしの小遣いで買ってくれたが、もう中学生なのにどれみちゃんの小さくダサい手袋を買ってきたこと、
夏休みの工作を手伝ってくれるが、完成度が高すぎて親父が作ったという事がバレバレなこと、
私が生まれてからも勉学でかなりつまづいていたが、とうとう一級建築士の資格を取得できるまでに努力してきたこと、
子供の私達にはしつけを厳しくしてくれたこと、またどんな人にも優しくするようにおしえてくれたこと、
冗談が言えるようになり、人付き合いも上手く行き部下に慕われるようになったこと、
箸の使い方も魚の食べ方も綺麗になったこと、穏やかになったこと
私が大学に行き、一人暮らしすることになった時、涙を堪えようとするけど鼻水垂らしながら号泣して見送ってくれたこと、
バイクの修理まで手伝ってくれること、
あの頃歩み寄って親父の事を聞いてよかったなって思います。
あの頃逃げてばっかだったおやじも、私と向き合ってくれたからここまで分かり合えたのかなっておもう。
たまにバカで雑でアホだけど、努力してきた親父は不器用だけど世界一優しいと私は知っている。
https://anond.hatelabo.jp/20200521211842
当初政府はその問題を、不況と同じレベルで考えていたらしい。時代に適応できない事業が淘汰され、自殺者が増えても、全体としてはやがてバランスが取れていくだろうと。
「エコシステムってやつね。何かが壊れたり死んだりしても、時代に沿った形で自然に復元し、バランスが保たれるはず、そう考えたのよ、政府は」
ところがそうはいかなかった。専門家の試算によると、復元が不可能なほど、人も事業も経済的な理由で死ぬことがわかった。あるいは海外に身売りする企業が増えるだろうと。実際、その兆しが見え始め、政府の支持率も落ち始めた。
焦った政府は、そこで本格的に救済措置を検討し始めた。それまでも単発的な給付金や貸付などは行っていたが、それでは間に合わなかった。
「結局いろいろあった後に、有望な事業は国が保護することになったの。うーん、半分国営化みたいな感じ?」
その経緯についてもっと詳しく聞きたかったのだけど、サタさんは「カショウに聞いて」と言って、説明を端折った。
一方、個人に対しては、継続的な給付金、つまりベーシックインカムが検討され始めた。
「その話が出たとき、もうみんな大盛り上がりだったわよ。そんなのできっこないって言いながら、本心ではみんなワクワクしてた。でもやっぱりね」
そうはいかなかった。財源が足りないのは明白だった。
「ベーシックインカムの話が出るずいぶん前に、政府はマスクと一時給付金を配ろうとしたの。でも、IT化の遅れのせいで、あちこちでトラブルが起きたの」
IT化の遅れ。これはカショウも言っていた。簡単にいうと、それまで政府は、既存の産業やエコシステムに気を使いすぎて、新しい技術を取り入れることができなかったらしい。あと、かたちを伴わない情報やデータを軽く見ていたのも、IT化が遅れた理由のひとつだったと。
「そんなときおとなりの国がね、ITの専門家――専門家って言っても学者というよりガチでコード書くプログラマのほうね――を招き入れて、マスクをみんなに、均等に行きわたらせることに成功したの!」
その様子を見た役人か誰かが、本格的なIT化と、配給制を検討することを政府に進言したらしい。そこではじめて、その技術的価値に見合う予算が組まれ、実務的なプランや技術の選定が行われた。どういったリーダーやエンジニアが必要かも、“おとなりの国”を参考にして割り出し、その発案者は政府を説得した。
「そんな案、コロナ以前は絶対通らなかったわ。政府は、それまでの社会の基盤となっている業界を優先せざるを得なかったから。でもそのつながりを断ち切ったのがコロナだったの。コロナが新しい可能性のリミッターを外したの」
古い社会的基盤を維持するために、新しい可能性は活躍の場を奪われていた。そのことをサタさんはリミッターと表現したらしい。サタさんは、配給制のバックグラウンドに、労働力不足があったことにも触れた。
「外出や人との接触も制限されるじゃない?そしたら、必然的に労働力も減るのよ。労働力が減ればつまり……、モノが減るの。外国との行き来もできないから、輸入も難しくなって……」
つまり、資源は限られている。その資源を過不足なく、国民に行きわたらせるには、現金よりも物資のほうが有効との考えで、配給制が有力となった。
「もうみんなガッカリよ。SNSは荒れまくって。配給制って、戦争の貧しいイメージしかないじゃない?あと、社会主義っぽい感じ?完全に私たち、管理されてるような?」
しかし政府へのネガティブなイメージは、数年後にはまったく真逆のものに上書きされることになった。
「着いたわ、ここよ」
サタさんは大きな建物を指さした。その配給所は、この一帯の集積所も兼ねていて、ここからさらに小さな配給所にも送られるらしい。サタさんたちは、たまたまこの大きな配給所の近くに住んでいた。
「よくここで買い物したのよ昔は。いろんな服屋さんとかレストランが入ってて。懐かしいわ」
今は、積み上げられた荷物以外は人も物も少なく、がらんとしている。
サタさんは並んだ端末のひとつに、自分の小型タブレットをかざした。
「指輪型とか時計型とかあるけど、私、指輪も時計も苦手なの。だからずっとスマホ型のを使ってるの」
サタさんのタブレットに、荷物の格納場所が示される。その案内に沿って、僕たちは移動する。
「よう!サタちゃん」
初老の男がこちらに笑顔を見せる。作業着らしい服装に身を包んでいる。サタさんも満面の笑顔とあいさつを返す。
「前言ってたやつ。届いてたよ」
彼はそう言って、僕たちをその場所まで案内した。
配給所では、必ずこういったおじさんを見かける。彼らはたいてい、荷物を下ろすのを手伝ったり整理したりしている。
すでに紹介したとおり、この世界では、生活のための労働というのはほとんどない。たいていはロボットによって自動化されている。
じゃあなぜ、彼らはここにいるのか。
それは、ちょっと説明がむずかしいのだけど、彼らのパッションとしか言いようがない。
つまり彼らは、ここで作業を手伝うことを喜びとしているのだ。誰かと立ち話をすることを楽しむものもいる。黙々と作業するものもいる。
いずれにせよ、誰かからの感謝の言葉や、あるいは作業そのものを、自分の喜びとしている。
カショウと行った盛り場なども同じで、過去にそういった経験のある年配の男女が、食事や飲み物の提供を手伝っている。配給所や盛り場に限らず、こういった自主的な労働は、あらゆる場所で見られる。
「昔はみんな、生活のためとか、それが普通だからって理由でしかたなく働いてる人が多かった。労働は苦痛だと思ってる人がほとんどだった。だけど今は、楽しみや自己表現でさえありえるのよね、働くことが。自由だから」
おじさんが笑顔でそう言った。
おじさんのような有志の労働には、ポイントが付加される仕組みになっている。ポイントは、この世界の通貨のようなもので、モノやサービスなど、何とでも交換できる。僕たちは基本的に政府の配給とサービスだけで生活ができるので、ポイントはまさに、趣味や嗜好品のためのおこづかいと言える。
「昔のポイントカードのなごりね。もうちょっと気の利いた名前なかったのかしら」
ポイントが使われるシーンとしては、誰かのハンドメイド家具やアート作品と交換したり、何か作業を頼んだ時に、その謝礼として送ったり。たいていは個人間取引で利用される。
おじさんは振り返って棚のひとつを指さした。
「これだ。降ろしてやる」
配給物資だけでなく、個人間取引の荷物もここに届く。サタさんはうれしそうに小包を受け取った。
おじさんは自走式のカートにすべての配給物資を積んでくれた。3、4日分の食料や生活雑貨なので、そこそこの量がある。
「前回は雑穀を頼みすぎたから、今回は減らしたのよ。その代り、今回はペーパー類がかさむわね」
「配給制も、最初の頃はめちゃくちゃだったが、こんなに細かく調整が利くようになるとはな。便利なもんだ」
「最初はね、あれが足りないとか、システムのトラブルとか、大混乱だったわよね」
「機械化が追いつくまでは本当にモノがなかったしな。でもあっという間に、人間の労働力の不足を機械が埋めてくれた。それに今は……、ストレスが少ないから、ストレス解消のために無駄に消費することもなくなった。そんな気がするんだよな」
「リミッターもはずれたしね」
「ん?リミッターって?」
サタさんはフフフと笑ってごまかした。
「ほんと!何もかもストレスなくてラクになったわ。昔ほら、オンラインショップのサービスで定期購入ってあったじゃない?あれを政府が一括でやってくれてるような感じね、今の配給制って」
そう。配給制と言っても、一律で配給されるわけではなく、その家庭の消費傾向が反映されているので、不満を感じることはほとんどない。
各家庭ごとに一定の枠があり、その枠の中でならどんな組み合わせで発注してもかまわない。そしてその消費傾向はコンピュータに記憶され、次回からの配給プランに反映されるので、放っておいてもある程度その家庭の生活傾向に合った物資が届く。
「ただ、昔ほどバリエーションがないのは寂しいわね。昔はね、石鹸ひとつとっても、いろんな企業が、いろんな色や香りのものを売ってたのよ」
「今は需要の大きいものしか作らないからな、政府の一元管理だから」
「技術や品質、コスト的に洗練されたものしか作らないとも聞きました」
僕も勇気を出して、会話に参加してみた。
「昔あった企業の、すべてのノウハウや技術を結集させて作ってるからな。どの製品も、最高のところでコストと品質のバランスが取れてる。まあ、どれも無難で個性がないと言えばそうなんだが……」
サタさんはさっきの小包を開けて、中から半透明のなにかを取り出した。鼻元に近づけ、においをかぐ。中に鮮やかな花が埋め込まれているのが見えた。明らかに量産された配給品とは違う、“誰かの作品”だった。
そう言って、それをひとつおじさんに手渡した。かすかに清々しい香りが漂う。
「いやぁオレはこういうのは……」
「じゃあ奥さんに。ふふふ」
おじさんにお礼を言って、僕たちは配給所を後にした。自走式カートの後を、僕たちはゆっくり歩いた。
「ああいいにおい」
サタさんはその間ずっと、“誰かの作品”を鼻に押し当てていた。
特定警戒都道府県の指定が解かれた当日の小さな地方都市での出来事。
カウンターに一人陣取るが、背後の座敷席には10名近い20代ぐらいの男女の集団。
すぐ近くにある地域の中核病院の若い医師達だろう。(看護師も多分いる)
病院からかなり近いし、価格もリーズナブルな店なので、このような集団がいるのは普段なら珍しいことではない。
ただ、コロナ患者が多く出ている地域ではなく、その病院自体もコロナ患者は現在入院していないらしいと噂は聞いていても、こんな時にこんな集団で飲みに来るんだなというような違和感は持った。
「○○科の○○先生が~」とか大声で話していて、医者、少なくとも病院関係者であることは間違いない。
客はもう1組いたが、こちらも顔見知りの病院関係者のようで、集団客の周りに対する遠慮はほとんど無いように感じた。
時折学生ノリのようなコールもかかったりして、盛り上がりはさらに最高潮。
こちらも酒が入っている、ただの飲み客。
居酒屋なのだし、ある程度賑やかなのは許容範囲、というかむしろ良いことだと思う。
ただ、間仕切りも無い狭い店。
さすがに他の客への配慮がなさすぎる(作業着姿のオッサン一人客の私は、彼らにとっては眼中にも入ってなかったのかもしれない)なと思っていたところ、さすがに店の人が声をかけた。
「一応今日で特定警戒は解けたけど、営業もあんまり遅くまでできないし、本格的な営業は来週からと思ってるから、もうちょっと押さえてね。」
少し論点はずれてるが、もう店も閉めるし、他のお客さんもいるしもう少し静かにねというニュアンスを込めつつ、あまり飛沫も飛ばさないでねみたいな事も言っていた。
それに対しての一人の医者の答え
酔っ払いの言ったことだし、もちろん本気で言っているなんて微塵も思わないが、あぁ本当に他人に見られているという認識がないんだな、ということはよくわかった。
その後、22時を過ぎた頃、その集団は一部を残して2軒目へと移動していった。
現在コロナに関わっているもいないも関係なく、医療従事者の責任とストレスは大変なものだと思う。
人間だもの、酒を飲んで、仲間と大いに話してストレスを発散するのは全然構わない、むしろ良い。
ただ、どんな場所であろうと、どんな状況であろうと、他人に見られているということは意識しないとなと思った。もちろん、医師や医療従事者に限らずだが。
自戒を込めて。
ちょいと違和感が。バンクシーがパンク野郎だってことは伝聞で知ってる程度だけど、イギリスの公衆ゴミ箱はあんな形してないし、大衆を馬鹿にするのならなぜ子供がオーバーオール(もともとはブルーカラーの作業着)を着てるのかと。
まず履歴を見てみると、メッセージ自体はストレートなものが多い。特に動物園系には「飽き飽き」というキーワードが見られる。これって今作に変換すると、ただ単に子供じみたブルーカラー層は医療従事者以外の、本当に世界を支えてる人たちを見ていない、とも取れるわけ。もうちょっとひねりなく見ると、エスタブリッシュメントな人々ではなく、肉体労働者に焦点があたったという絵にも見える。そして深読みするなら、オーバーオールがペインターパンツという別称で派生が存在することも踏まえて、塗替え(主役の交代)とも取れるし、妊婦が愛用することから単純に看護婦賛美とも取れる。
ちなみにああいう人は概してひねくれものなので、当人から解釈がもたらされることはないんじゃなかろうか。
もう一つ追記。
子供の表情が楽しげじゃないんだよね。とても不満そうにしかたなく遊んでる。本来看護系が注目されなくても良い社会が正常だ、とでも言いたげな。
・ 感染者が咳やくしゃみを手で押さえた後や鼻水を手でぬぐった後に、机、ド アノブ、スイッチなどを触れると、その場所にウイルスが付着する。ウイルス の種類や状態にもよるが、飛沫に含まれるウイルスは、その場所である程度感 染力を保ち続けると考えられるが、清掃・消毒を行うことにより、ウイルスを 含む飛沫を除去することができる。
(方法)
・ 通常の清掃に加えて、水と洗剤を用いて、特に机、ドアノブ、スイッチ、階
段の手すり、テーブル、椅子、エレベーターの押しボタン、トイレの流水レバ ー、便座等人がよく触れるところを拭き取り清掃する。頻度については、どの 程度、患者が触れる可能性があるかによって検討するが、最低1日1回は行う ことが望ましい。消毒や清掃を行った時間を記し、掲示する。
・ 従業員が発症し、その直前に職場で勤務していた場合には、当該従業員の机 の周辺や触れた場所などの消毒剤による拭き取り清掃を行う。その際作業者は、 必要に応じて市販の不織布製マスクや手袋を着用して消毒を行う。作業後は、 流水・石鹸又は速乾性擦式消毒用アルコール製剤により手を洗う。清掃・消毒 時に使用した作業着は洗濯、ブラシ、雑巾は、水で洗い、触れないようにする。
食器・衣類・リネンについては、洗浄・清掃を行う。衣類やリネンに患者 由来の体液(血液、尿、便、喀痰、唾液等)が付着しており、洗濯等が不可 能である場合は、当該箇所をアルコール製剤を用いて消毒する。
※壁、天井の清掃 患者由来の体液が明らかに付着していない場合、清掃の必要はない。患者由来の体液が付着している場合、当該箇所を広めに消毒する。
※床の清掃
患者が滞在した場所の床については、有機物にくるまれたウイルスの除去 を行うために、濡れたモップ、雑巾による拭き取り清掃を行う。明らかに患 者由来の体液が存在している箇所については、消毒を行う。
※事業所の周辺の地面(道路など) 人が手であまり触れない地面(道路など)の清掃は、必要性は低いと考えられる。
(消毒剤について)
・ インフルエンザウイルスには次亜塩素酸ナトリウム、イソプロパノールや消 毒用エタノールなどが有効である。消毒剤の噴霧は、不完全な消毒やウイルス の舞い上がり、消毒実施者の健康被害につながる危険性もあるため、実施する べきではない。
※次亜塩素酸ナトリウム 次亜塩素酸ナトリウムは、原液を希釈し、0.02~0.1w/v%(200~1,000ppm)
の溶液、例えば塩素系漂白剤等を用いる。消毒液に浸したタオル、雑巾等に
よる拭き取り消毒を行う、あるいは該当部分を消毒液に直接浸す。 ※イソプロパノール又は消毒用エタノール
70v/v%イソプロパノール又は消毒用エタノールを十分に浸したタオル、 ペーパータオル又は脱脂綿等を用いて拭き取り消毒を行う。
○ 一般的な企業において、新型インフルエンザの感染防止策として使用を検討する、
マスク、手袋、ゴーグル、フェイスマスクの考え方を以下に示す。
ア マスク
・ 症状のある人がマスクを着用することによって、咳やくしゃみによる飛沫
(略)
やむを得ず、外出を して人混みに入る可能性がある場合には、マスクを着用することが一つの感 染防止策と考えられる。
・ 一般的な企業の従事者においては、家庭用の不織布製のマスクを使用する ことが望まれる。マスクの装着に当たっては説明書をよく読み、正しく着用 する。特に、顔の形に合っているかについて注意する。
・ マスクは表面に病原体が付着する可能性があるため、原則使い捨てとし(1 日1枚程度)、捨てる場所や捨て方にも注意して、他の人が触れないようにする。
[厚生労働省] 事業者・職場における新型インフルエンザ対策 ガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/09-11.pdf
職場に何箇所かオートロックの扉があり、IDカードをかざして通るようになっている。
先日、その扉の前で大きなダンボールを抱えながら、首からぶら下げているカードホルダーをかざそうとしている人がいた。
すぐに近くの人が開けて、扉を押さえて通してあげた。荷物の人は会釈して(たぶんお礼を言って)入っていった。
しばらくすると、また同じ光景に出くわした。
社内のあちこちに自由に使える台車があるのに、なんで使わないんだろうな、と思った。
翌日。一斉メールで「他人を通すためにIDカードで解錠しないように」という旨の通達が来た。
上司が聞いてきた話によると、
前日の荷物の人は 仕込みで、どのくらい通してしまうかの調査をしていたようだ。
10回くらい試したが、一度も疑われることなく、近くにいた人が解錠したそうだ。
建物の中に居るってことは、守衛さんのいる門と玄関(ここもIDカードが要る)を通ってきているわけだし、
制服(作業着)だったのだから、通してしまう気持ちも分かる(たぶん自分も通す)。
通すなって言われても、通さない自信がない。
仕事で使う作業着の類が油まみれになる。油抜きの手っ取り早い方法を調べ、学び、実践する。翌日使う場合もあるため、早く乾く干し方も学ぶ。必然的に洗濯に対するこだわりが生まれ、得意になる。
体調管理も仕事のうちであるため、日頃の食事に気を使う。健康的な食事をするために、多少の栄養学を学び、タンパク質、脂質、糖質の目標摂取量の計算もできるようになる。完璧ではないにしろ、必要な食材を選び、使い切れるように献立を組み立て、実践する。必然的に自炊ができるようになり、料理に関しては趣味・特技と言えるまでになった。
仕方なくやっていたことでも、こだわりを持ち始めたらうまくなれる、というのが私の経験則だ。
生ゴミの処理はハエがわかないようにちゃんとやる。キッチンシンクも臭くならないよう定期的にきれいにする。風呂もカビが生えるとくしゃみが止まらなくなるので定期的にきれいにする。しかし、居室に関しては床にペットボトルが散らばってても、棚にホコリが積もってても、「ああ、散らかってるな」「ああ、汚いな」で終わってしまう。部屋が汚いという感情はあるが、それ以上のものが湧いてこない。何となくやる気になることもあるし、工夫の余地も多分にあるが、脳味噌が動かない。私の掃除は、気まぐれでしかないのだ。
掃除に対してのこだわりを持ちたい。