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はてなキーワード: 恩恵とは

2022-07-13

anond:20220712182846

アベノミクスのおかげでひと財産築けたからな。

ボサーっとしてた連中には恩恵なんかなかったかもしれんが。

2022-07-12

anond:20220712195952

産業空洞化と言われて久しくて、日本製造企業日本製造してないことが多いんで、増田の言うような形で日本企業恩恵を受けるには製造工場日本に再移転するところからかな…

anond:20220712001212

カルトと関わっていた事実を言われて都合が悪いなら

最初からカルトなんかに関わらなければいい

それだけだろ

自分からカルトに関わっておいて恩恵も受けておいてそれはバラさないでくれってのは

いくら何でも都合が良すぎる

自業自得因果応報自己責任天網恢恢疎にして漏らさずってやつだそりゃ

anond:20220712103802

いや基本的政治に不満があるやつって底辺層だろ。投票に来ないやつらもこいつらだし。

富裕層大企業サイドは法人税が下がれば得するから今の状況=自民党に満足している。

地方高齢者層やインフラ業者自民党のばらまきの恩恵にありつけるから自民党に満足している。

当然昔から無変化を貫き通してきた飼い殺し農家自民投票している。

一方、高給サラリーマンエリート層はこれ以上税金が増えると働いても大して儲からないので底辺層負担押し付けるため消費税増税に賛成してる税の押し付けスタイルを取っている。

ネット増税に賛成しているやつは大体こいつらで自分らの被害が少ないのなら増税に賛成する。増税が順番なのがわかっているから影響が少なければ賛成している。

その中で自民増税の影響が致命傷に入ってしまったリベラル層は手のひらを返して自民批判に変貌する。この前までは自民賛成派だったのにアベガーし始める。はてなー自民アンチは大体これ。

底辺選挙に行きもしない、もしくは現状維持ができると思い込んで親日自民投票し続ける。

オリンピックに反対する天皇反日扱いしたり統一教会とズブズブなのが分かっても未だに夢を見ている。

でも実際に消費税増税したりドローン規制表現規制される段階になると政治文句言いだす。

2022-07-10

anond:20220710204144

投票率が50ぱーくらいで、その40ぱーが自民支持ということは、

全体の2割くらいの国民自民恩恵積極的に受けていることになるのかな

anond:20220710172119

創価学会は長くずるずると金引きたいんだよ

から一家崩壊なんかあまりやらない(やることもある)

創価サブスク入れば恩恵あるよっていう仕組み

統一教会は平凡な家庭にいきなり数千万借金背負わせるから

バックが自民党から悪徳霊感商法捕まえてって家族が訴えかけてもどうにもならない

2022-07-09

もはや応援演説存在意義が問われている

どこの番組か忘れたが、

選挙勝敗はどれだけ多くの有権者握手たかで決まるといわれます

と当たり前のように言っていて、卒倒しそうになった。

自分知識がないというのもあるが、

「そ、そんな昭和時代みたいなことをしていたのか・・・

というのが率直な意見であった。

ふと思い出したのが田中角栄エピソードである

(注:私は現代政治は詳しくないけど政治史は興味あるおじさんです)

彼は今太閤と呼ばれ、平民から成りあがったということで、

とくに地元新潟から絶大な支持を得ていた。

彼の秘書だった早坂氏の記録が興味深い。

選挙前に農村選挙カーが入るときには、はだしで田んぼに入って、

作業をしている奥さんやおばあさんに、泥だらけになりながら駆け寄って

「おーっ!奥さんよろしく!」握手をしに行くのである

このような平民目線に近い行動は、票集めに絶大な効果があった。

当時はインターネットもなく、すべての情報口コミであった。

「現職総理田んぼに入って握手をしてくれた」

という口コミは、人を介して絶大な効果を生んだろう。

一方対照的なできごとがあった。

今回の安倍氏暗殺事件で、「女子高生2人の状況説明がうますぎる」

と、ツイッターで少しバズったのである。(現在動画は削除されたか

https://twitter.com/search?q=%E5%A5%B3%E5%AD%90%E9%AB%98%E7%94%9F%E3%80%80%E7%8A%B6%E6%B3%81%E8%AA%AC%E6%98%8E&src=typed_query

彼女たちはデジタルネイティブスマホネイティブであり、

学校の教材も多くがデジタル化されているだろう。

まりデータ処理が生まれつきできている世代である

迅速に的確な情報収集して判断する能力が鍛えられている。

先日も、若い世代議論が怖く、多数決を好む、

という興味深い記事があった。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220707/k10013706251000.html

これも、口頭による議論という不確かで一過性のものより、

データ処理に基づく冷静な判断を求めている証左ではないだろうか?

思えば、「朝まで生テレビ」のような議論番組は、

ショーとしては成り立っているものの、

そこでなんらかの「結論」が導かれることはない。

また、テレワークが普及し2年が経ち、

無駄会議が減った」

「事前に資料を共有したり、時間を決めて会議するようになった」

という企業の声を聴く

こうしたことデータ処理の一環であり、

若者最初からこのような「整然とした」プロセスを好む。

いっぽうで、昭和世代、今の50歳以上については、

「顔を交えて議論しないと進まない」と感じる人も多いようだ。

「胸襟を開いて」「心を通わせて」といった表現を好むのも、

比較高齢者に多いのではないだろうか。

ここにあるのは、老人は決定プロセス感情必須としていることである

もちろん、個々人の行動は感情をもとにしているのが当然で、

モノを買うときは皆、感情に基づいて買っているだろう。

しかし、今回は選挙である

服を買うときのような、ジュースを選ぶときのようなものとは違う。

議論ロジックで、冷静に判断すべきものである

そこに、これまでの日本人投票行動の未熟があったのではないだろうか。

国会議員にはアイドルタレント出身者も非常に多いが、

有名人認知度、という「親しみ」という感情をもとに判断やすく、

票を集めたいからという目的なのだろう。

これは個人意見なのだが、

はたしてこれが民主主義なのだろうか、という疑問である

アイドルタレント政策を持っていて、

それを実現するために提言した結果立候補する、というなら歓迎である

しかし、

権力基盤があって、それの広告塔としてタレント採用されるのであれば、

議員とはなにか?とすら思えてしまう。

理想・構想のない人間国会椅子に座る意味とは?という純粋な疑問である

そして彼らを選んできたのも、国民責任である

昭和テレビ時代であった。

ブラウン管を通じて、感情を動かされた人に、親しみを感じたのである

もちろん、長い戦後歴史のなかでは、

真面目に政策議論をした時代もあったろう。

しかし多くの日本人は、それを判断できなかった、ということもあるのではないか

一言でいうと、政策理解できないバカが多かったのである

から国民生活を守ります!」「所得を増やします!」

という、バカ向けの演説を行わざるをえない。

演説する人も、「バカバカしい公約だ」と思う時もあるだろう。

しかしそうしないと票が取れないのだから仕方ない。

このような蒙昧で前時代的なシステム立脚している選挙に、価値はあるのだろうか。

もはや、すべてオンライン投票でいいのではないか?とすら思う。

票を入れる前に、候補者思想政策を何千文字くらいで詳細に読めるようにする。

動画10分くらいの演説も見られるようにする。

経歴だとかは細かくはいらない。

「どんな業種で、長年従事してきた、〇〇のプロである」が分かればいい。

そこで判断すればいいと思う。

これはデジタル学習に長けた若者にとっても歓迎されるのではないか

断っておきたいが、私は田中角栄氏が嫌いではない。

「おーっ!奥さんよろしく!」握手をしに行ったエピソードが好きである

しかし、それは別に私が感情を揺さぶられたわけではない。

「その時代において」「もっとも適切に・合理的に票を獲得する」方法を、

実践していた、氏の能力評価するからゆえである

人たらしと言われた羽柴秀吉に通じるからである

まりその時代にあった方法を、常に探り続ける、というのが重要なのだ

今の選挙方法は、昭和と何が違うだろうか?

違うところを挙げるほうが難しいのではないだろうか。

そういうことである

ダルマに目を入れたり、赤いバラ当確者の名前に張り付けることが悪いわけではない。

「今、この方法が最適なの?」「街頭で無防備に叫んで、握手することが必要なの?」

問うこと重要なのではないだろうか。

外国によっては、その「問うこと」自体禁止されている国もある。

日本は恵まれた国であり、民主主義恩恵を得ている。

民主主義を最大化する、そのためには、

若者意見積極的に取り入れ、

企業や国の意思決定に関与させることだと思う。

歴史を見ても、老人が意思決定すると、独裁・強圧的な国家生まれる。

戦国時代を終わらせるきっかけとなった桶狭間の戦いとき信長20代であった。

天安門に集まり戦車の前に立ちはだかったのも、若者であった。

つの時代も新しいもの若者からまれるのである

企業生存戦略でも同じ。

新しい技術クラウドだとかセキュリティへの投資を怠ると、

もはや取引から選択対象から外れ、成長が困難な時代になっている。

「今までこうだったから」「現状こうだから

という企業は潰れていく。

逆に、若い社員にまかせて企画したり、SNSを通じて発信するような企業は、伸びている。

デジタル世代が急速に育っていて、ポテンシャルの高い人材が生まれている。

彼らを押しつぶすことのないよう、彼らの才能を最大限活かして、

日本繁栄を推進していくことを強く希望する。

それが安倍首相へのはなむけであるようにも思う。

2022-07-08

頼むから最初に読んでほしいこと:

無知人間作成した感想偏見にまみれた文章であること、誰かを悪者にしたい訳ではなくて、ただ思ったことを書いただけの文章であることをご留意ください。ただの殴り書きで冗長です。

人間殺傷できる威力のある銃が自作されたこと、またそれが人に対し使われてしまたこから分かる倫理観の欠如、そして殺人、全てが当然恐ろしいことではあるが、もしも標的が政治家ではなくて、殆ど人間には無関係のただの一般人の『知らない誰か』の死であったらここまで問題が表面化して叫ばれることや危機感が広まることはなかったのではないかと思ったり。一事件として風化するのも早そうだななんて思ってしまう。

話は変わるが、匿名性によって人間攻撃的になること、現実において大抵はブレーキがかかるはずの言動を抑えられなくなる、とは昨今の誹謗中傷事件によって広く知られていると思う。フラストレーションストレスの捌け口として、画面の向こうにいる、自分と同じ『人間』のことを想像できずに、開けっ広げな言い方をしてしまえば、八つ当たりをしているのが誹謗中傷の多くの真相ではないかなと思っている。(無論、アンチと呼ばれるように特定人間粘着するタイプや、情報の取捨選択が出来ずに都合の良いものを信じてしまタイプなど様々なケースがあるために一概にそうである訳ではないことは念頭に置くとして)

そして、この匿名性による攻撃的な人間言動が、今回のような事件についての議論、討論などにも大きく影響を及ぼしているように思う。

亡くなった安倍晋三元首相に対して「死んで当然」などと発言するアカウントをいくつか見つけたし、過去に同様の発言をしていたアカウントが、今回の件を受けて掌を返したように「こんなことは許されない」と発言しているというツイートも目にした。(ここに関しての信憑性は伝聞程度、多様な情報が飛び交っている中で全ての発言を一つ一つ確認することは難しかった。申し訳ない)

なんかほんとにとんでもないなあ、と馬鹿みたいな感想しか出ないのが本音だった。こういう、ある種の、消極的殺害予告とでも名前をつけてみるが、気に入らないから殺せみたいな空気感によってテロが遠回しに容認されてしま社会になったらどうしよう、なんていう漠然とした恐怖を感じた。言論表現の自由規制に賛成はしないけど、こういう、自分他人にされて嫌なことは、自分他人にしないようにしましょう、みたいな当然のはずの道徳とか倫理がどこかに行ってしまうのが本当に怖いなと思う。

それから、《こんな事件があったのだから政治活動自粛すべきだ》《自粛などしては民主主義暴力に屈することになる》《自粛をすればテロに屈することになるのは分かるが安全確認が出来るまでは不用意なことはせすにいた方が》、みたいな事件に関する意見とか、各々心を守るために情報遮断したり、深く考えてみたり、他のことで気を逸らしたり、とか、そういう対処のしかただったりの色々な意見対処法が見られたことについては全く問題が無いと思うのだけど、ここから各々が各々の意見押し付け合って、また阿鼻叫喚様相を呈してインターネットレスバトルに変貌しそうなのもいやだなあと思った。

いやとか怖いとか、マイナス寄りの感想で終わると、この政治だとか選挙だとかに消極的になって関わりたくなくなるのも仕方ないのかもしれないと思う。

自身が参加すればこういう恩恵がある、世を変えられるとちゃん理解できた時にはじめて前向きになれるのかもしれないが、教育機関において政治の話がタブーっぽく扱われているので、そこの理解納得をできないままに選挙権を得てしまう成人が増えて、だからこその現象なのかなと今更ながら。

私が自民党投票する理由

はい利権です。

私は税理士某国内最大の同業者団体にも所属しています

この団体政経研究会を立ち上げてロビー活動を行なってきたことがこのところ大きな成果を上げています

それが認定経営革新支援機関です。設備投資経営計画など中小企業向けの補助金はまずこの認定支援機関を通さなければ申請できません。

認定される機関税理士だけではありませんが、これは間違いなくその某団体によるロビー活動の成果です。今のところ中小企業庁とのパイプは強く、庁内において中小企業の業績向上に会計重要位置付けられており、その会計中小企業に広く活用させるためには税理士の力が必要という認識を頂いております。ただ実際これは現会長個人的な尽力によるところが大きいですがね。

インボイス電子帳簿保存法においては某団体の反対意見は全く通らないどころか、あの偽不眠症賄賂男を怒らせてしまったのですが、税理士未来のためにもこれから意見を直接通せるパイプは維持、強化しなければなりません。

野党旧民主党の時は議連があったのですが、その後はロビー活動する価値無しとなってしまパイプが無いのが現状です。

私には自民党投票するメリットが大きいことは分かってもらえたと思います

しか基本的利権競争を阻害し、一部の人しか恩恵をもたらさないという意味税金の使途として不適切な面があります。また癒着の温床ともなるため大半の人にとってはデメリットの方がはるかに大きいと思います

ですのでなぜ自民党投票する人が多いのか分かりません。

利権を握り、30年間給与も上がらずに経済を低迷させ、国会答弁では不誠実さを隠そうともせず、公文書改ざん廃棄、金銭が絡む不祥事も多く、夫婦別姓LGBTなどの対応から旧態依然とした家族観以外は認めず、法律を自らに都合良く解釈して違法行為も問わない政党を支持する理由が思いつかないんですよね。

私は何よりも自分の金のためです。だって団体議連会長城内実ですよ?

でもこれを否定される覚えは、はてなを見てる限り無さそうなんですよね。野党批判生活向上に重きを置いていないと言う人は多い印象です。

世間的には利権が絡む仕事の人って案外多いのでしょうか?それか自らの生活より安全保障という愛国心なのでしょうか?

私もサラリーマン経験者ですが、ここまで賃金が上がらずに格差ばかり広がってれば、仮に低賃金労働者であれば何かしら変化を望みそうなんですよね。

また学生であれば将来的な賃金のことを不安視すると思うのですが、それはいわゆる就活経験していないので、まず就職率という考えに理解が及ばないためかもしれません。

低い意識現状維持と言うと言葉が悪いのですが、それも事業主を選んだ自分意識と差があるからだとは思います

まぁ私としては自民党に支持が集まるのは好都合なのですが。

日中テレ東除いてみんな安倍

575川柳

ようするに、定番の各局放送スクショくれ、という話じゃないんだが、

空気を大切にする感覚、あるいは、一斉に同じ方向を向こうとする感覚

この日本人の底に流れている感覚ってどうしたら克服できるのかな、と考え込んでしまうわけだ。

落合陽一のこういうツイート象徴的だ。

https://twitter.com/ochyai/status/1545282099963625472

政府で働く人の悪口をみんなで言うと,その悪口を聞いた誰かが,日本を良くしようと思って銃でその人を撃ったりするんだよ.その人が撃たれた後にみんな暴力はいけない断固として許せないって言うんだよ.言葉の使い方は気をつけようね,みんなの悪意の責任はみんなで取ろうね,メディア個人も.



主語と述語を入れ替えたら、戦前のぜいたくは敵だ、というスローガンとなんら変わらないメンタリティ

このツイートをみて、表現の自由について少しでも考えたことがある人なら、すぐさま、この発言の危うさに気が付くんじゃないかと思う。

政府で働く人の悪口をみんなで言う」空気への落合氏の懸念は、「みんなの悪意の責任はみんなで取ろうね」という形で、一億総ざんけにつながってゆく。

しかし、こうしてあるべき「みんな」がひとつツイートに4回も強調され、プレッシャーになってゆく社会の危うさに気が付いていても、あるいは

表現の自由が脅かされると気が付いても、

残念ながら、というか、ひとたび憲法に結び付けて議論するやいなや、普通の人の感覚から離れたズレた議論になってゆく。

日本憲法学は腐っているので、公共の福祉論などをいくら学説定義を整理してきれいに論じてもほとんど生産的な議論はできない。

しろ、ただ単に、ヤバいぞ、と気が付くだけで正直、十分なのだ。その感覚戦争中に起きたことなど過去の思い出から引き出されるものかもしれない。

戦前の痛みを受け止めていれさえすれば、それが原点となる。共有できる、歴史という思い出が必要なのだ

しかし、実のところ、それも心許ない。

増田でこれ以上、脱線した演説をしたくはないのだが、ひとつだけ俺が好きなアメリカ連邦最高裁判決中のフレーズを置いていく。

空気ときには言葉不協和音に満ちていることは、弱さではなく強さを表している。

COHEN v. CALIFORNIA SUPREME COURT OF THE UNITED STATES 403 U.S. 15June 7, 1971

アメリカ最高裁意見が書かれる時には、建国時の200年くらい前の精神をふりかえって書かれることがしばしばある。

この不協和音という言葉も、フェデラリスト81論文(1788)で、A.ハミルトンが書いたとされる、「多くの関係者の不調和は・・討議を進展させるであろう」という言葉に源をたどることができる。

アメリカ建国当時のJ.マディソンは、民主制擁護すればするほど、多数の圧政を招き、民主制の基礎を掘り崩してしまう、民主主義ジレンマに強い問題意識を持っていた。

落合氏のツイートのような、この空気感が、民主主義をどう動かすかを想像し、多数の圧政を招くメカニズムの克服について考えなければならない、これがマディソンの問題意識だったといっていい。

多数決のもたらす結果を克服しつつ、いか民主政治を適切な方向に管理誘導するか、これが匿名論文として執筆されたフェデラリスト論文ポイントだった。

空気多様性擁護する、ということのアメリカ的な原点は、ヨーロッパでの苛烈宗教的対立にさかのぼることができるが、建国に至る思い出が憲法起草に反映され、代々引き継がれてゆく。

このように、歴史というのは憲法上の原理を考えるうえでとても重要で、原点となる記憶が、その時々の重要判決で繰り返し呼び戻され、継承されてゆくことが必要なのだ

憲法の考え方をさかのぼってたどっていったら建国者にたどり着くアメリカと、たどっていっても芦部や清宮の古臭い基本書で行き止まる日本との違いを思う。

日本では、というと、やはり戦前、戦中になにが起きたか、ということをしっかり心に刻むのが重要だと思う。

というか現在日本社会を方向付ける、歴史という思い出が、それ以外にない。

戦争体験にこだわらず、つくる、という発想もまあ大切かもしれないが、

自民党起草の憲法改定案のように大切な原点となる体験をなかったかのようにしてしまおうとする動きには警戒する。

しかし、原点があったとしても、それを頼りに、社会を同じ空気にしてはいけないと、どこまで切実に思えるか。ここに日本社会の弱さがあるようだ。


安倍さん亡くなったというニュースを先ほど知った。


安倍さんは、日本政治を大きく変えた人物安倍さんだけのせいではないが、小泉構造改革以降、正直、あまりよくない方向に日本が進んでいったと思う。

首相官邸の強化は小泉さんの置き土産、そのおかげで恩恵を受けた第一安倍内閣から、随分と政治官僚との関係も変わった。安保法制も最悪だった。

先ほど述べたような憲法改正のその動きの先頭にたっていたのも安倍さんだった。正直、あまりいいことを思い出せない。

こうしたこともふりかえるめにも

哀悼を表する。

素人から食えるライターへと育てることをあきらめた

自分のまわりのスラングに、「仕事をおごる」というものがある。

腕は悪いが人柄がいいライターに大きい仕事を回し、リライトしたり、間に合いそうにない部分をもってあげたりしてなんとか形にして、ギャラは満額わたす。

ひどいと7割くらい編集が書いている。

当然企画取材も噛んでいるので、最初から自分だけでやった方が圧倒的に効率がいいが、それでは一生こなせる仕事量が増えないし、自分が頼めるライターも増えない。

なので根気よく育て、頼れる存在を自前で育てる。

から仕事をおごるのは今も昔も当然、という風潮。

ひと昔前のライター雑誌編プロで鍛え上げられていたが、今はそういう環境がない。驚くほど人材が育たない。

特にwebデビューした個人ライターの質の低下が止まらず、ちょっとの下調べも文章推敲もできない。

一般常識がなさすぎて取材の申し込みひとつ頼めない。

本当に卒論を書いたことがあるんだろうか、というレベルで、ごく普通文章が書けない。

とはいえ、そういう人間を片っ端から切っていてはもはや本が作れないし、人材も育たない。

人を育てる、というのは、要するに「その仕事で食えるところまで面倒を見る」のが業界の慣習なので、

編集は若手ライター仕事をおごりまくる。

どうにか一人前になったかな、というところで、

彼らの営業先を増やすため、別のクライアントを紹介する。

こういう人脈作りは必ずいつか自分にも恩恵がある。

ところが、そうやって独り立ちしかけていた若手が、

ここ数年で次々とライター廃業してしまった。

まったく食えない、と。

紹介したクライアントに聞くと、仕事が遅く、キャパがないのでまとまった額になっていない、とのこと。

16ページそこらのノベルティ小冊子程度を2ヶ月かけて作っていたという。

情けなくて涙が出そうになった。

その倍の量を毎月こなせるようになったと思っていたのに、まったく独り立ちできていなかった。

自分の育て方が悪かったのもあるだろうし、

おごりすぎて彼らの仕事感覚が現状にあっていなかったかもしれない。

ただただつらい。

それでもモチベがあるライターにはなるべく仕事をふっているが、

若手時代からほとんど成長していない。

申し訳ないが、いつまでも仕事をおごっていてはこちらの身が持たない。

もう雑誌は消えていく一方の存在だ。

この先、人材が育つことはほとんどないだろう。

最初から戦力を計算できる、野生の一流ライターを発掘するか、すでに実績十分のライターに依頼するのが当然。

やる気があるド素人プロライターに育てるのが時代錯誤なんだろうな、とさみしく思う。

老害まるだしの回顧で恥ずかしいが、

昔はそんな二流三流の人材でも、

泣いたり笑ったりしながら何日も編集部に泊まり込んで一緒に仕事をして、

仕事がハネたら朝まで酒を飲んで、みんななんとかいっぱしの書き手になっていた。

そうして自分のもとから骨のある文筆家が出ていくのが本当に嬉しかった。

たぶん、もうウチのスタッフがそういう経験をすることはないだろう。

みゆく船だとわかっていながら、自分はこの業界に何の爪痕ものこせなかった。

そんな自分9月から取締役になる。

経営側に回り、完全に現場を離れる。

自分が見捨ててしまった、廃業していったライターたちは、どんな気持ちでこのニュースを聞くだろう。

平凡で無策な編集長だった自分が、

すでに傾きつつある自社を立て直せる自信はまったくない。

売上はそれなりには立つだろう。

大金を積んで実績のあるライターに依頼し、クライアントの意のままに体裁だけを整えた誌面で。

ライターデザイナーを育て、また自分も育てられた、成長の実感に満ちた本作りは、

気がついたら過去のものになってしまった。

自分はその最前線にいたはずなのに。ひたすら悔いが残る。

こんな泣き言は社内では口にできないので、

ここに書き捨てながら、老いた顔でボロボロと涙を流している。

2022-07-07

レベルの一番の利点は知名度じゃないか

anond:20220707105149


レベルというシステムがあることで色々な恩恵を生み出しやすいという意見はとてもよく分かる。実際その通りだと思う。

でも挙がっている例はレベルシステムじゃなくても解決できる課題で、元増田はまさにそれらの課題レベルシステムだけで解決されていると萎えるという話じゃないだろうか。


レベルシステムでないと解決が難しい、最大の利点はそのシステム知名度による "分かり易さ" だと俺は思う。



このシステムを例えチュートリアル説明を読み飛ばされたとしても、おおよほ殆どユーザー理解してくれる。

そうやって基礎の部分の共有ができるからこそ、各ゲームの持ち味のシステムに注力してゲームを作ることができる。


もちろん、リソースが潤沢なゲーム開発現場だったらレベルに頼らないゲーム独自の持ち味にすることだってできる。

でも、そうやって全部の要素が新しいもので作られたゲームって、正直ちょっと取っ付きにくくて重たく感じないか


気軽に始められて、何か一つ二つのそのゲーム独自面白さが入ってて。

そんなゲームにはレベルシステムホントに向いてると思うわ。


元増田が、だからレベルシステムで全部解決するゲームは手抜きに感じてマンネリだ、という意見も分かる。

でも手垢の付いた親しみやすシステムを愛してるユーザーもいるんだ。偽物だなんて寂しいことを言わないでくれ。

anond:20220707141022

こんなのの生存のために金を使われるより有意義な使い道があるって話よ

お前の態度やお前の話のがお気持ち顔真っ赤感情的なのに自滅してない?お前に何の権利もないんだから自分が何にお金を使おうがお前の裁量の外でしょ

裁量もないお前のやってることはお気持ちバカ罵倒言いがかりだろ?本当バカだよね

道路とか水道とかの恩恵を受けてるってこと?そもそも自分で買えるものばかりだし移住すればいいし

政治経済でよくある質問10

Q. 政府が金を出したら財政破綻するんじゃないですか?

A. 日本銀行通貨発行ができるので、財政破綻はあり得ない。

財源は?国債通貨発行)一択だ。

仮に財政破綻すると言うなら、いつまでに、いくら返済が必要なんですか?日本政府は誰にお金を借りてどの様に返さなければならないんですか?

と言う質問の答えを自分で探してみるといい。通貨発行できる国で財政破綻はあり得ない。

Q. 財政破綻しなくても、ハイパーインフレするんじゃない?

A. まず、インフレ定義をしっかりしよう。インフレとは物価が上がることであり、個別価格が上がることではない。

需要供給を上回り、値段が上がっていくことを言う。値段は需要供給で決まるのは流石に説明しなくていいよな。

国全体で考えた時、総需要が総供給を上回り続けると、一部ではなく、全ての価格全体が上がっていく。

また、需要があるので給料も上がっていく。

日本場合コアコアCPIが0.9%程度しか上がっておらず、インフレ現在も起きていない。

だって需要が総供給より20兆円以上低いんだもん。普通にデフレだ。ただの不況だ。

ハイパーインフレとは、総需要が総供給を大きく超えた時のみに起こる。

仮に5000兆円の財政支出してしまったら、総需要が大きく総供給を超えるので、ハイパーインフレ

起こるでしょうね。財政破綻はしないけど。

Q. 日本経済が長期停滞なのは少子高齢化が原因じゃないの?

A. 経済人口動態はが一致しないのは証明されている。日本例外ではない。

例えば高度成長期には経済は年々10%成長したが、人口の伸びは約1%しかない。

単純計算すると、毎年10%-1%=9%ずつ「1人当たりの所得」が伸びた。

経済成長と人口との相関はない。

通貨発行量と総需要大事。大体さ通貨の全体量が同じで、人口10倍になったらどうなるよ。

発展なんかするわけないだろ。金本位制がなぜ破綻たか歴史を知ってれば誰でもわかる話。

Q. 日本は悪い円安だ!どんどん国が貧しくなるぞ!

A. 円安経済成長をもたらす効果がある。悪い円安なんてない。

為替レートなんて2国間の金利差で決まるので、経済規模などは関係ない。

円安は輸出企業恩恵をもたらす。輸出する企業大企業が多いい。

輸入は中小企業が多いい。大企業恩恵を渡した方が単純にGDPは2%ほど大きくなる。

日本経済全体を見たら円安プラスだ。大企業過去最高益連発や、法人税収が伸びている

のを見ればわかるでしょうに。

Q. 実質為替レートが46年ぶりに安い!大変だ!

A. 大変じゃねぇよ。円安プラスなんだよ。

日本だけ安くなってるんじゃないよ。

ノルウェーフィンランドイギリスカナダ台湾韓国オーストラリアドイツシンガポール

などの国が40年前にくらい安くなっているが、GDPは伸びている。

為替レートが国力を表しているなんてことはないんだよ。ただの金利差だよ。

Q. アベノミクスって全然効果なかったじゃん!

A. そもそもアベノミクスは完全に実行されていない。効果の前にそもそも実行されなかったよ。

アベノミクスとは、下記の3つのことを言ってたね。実行されたのは1つだけ。異次元金融緩和

1. 異次元金融緩和 2. 積極財政. 3. 規制緩和

金融政策雇用改善に効くので、失業率はとても下がったのでそこがよかった。積極財政と反対の

消費増税が実行されたのが残念。まぁ三党合意しちゃったかしょうがないけどさ。

Q. アベノミクスって実質賃金下がった!最悪!

A. 失業率改善しただけだから賃金の平均が下がるのは当然。

だって失業率改善すると言うことは、稼げるスキルキャリアのない人が

職につけると言うことだから、平均は下がるのは当たり前だよね。積極財政で総需要

作ることができたら賃金平均も上げれたでしょうね。

Q. 日本生産性が低いのがダメなんだ!

A. 生産性ってただの結果だから需要供給よりも下回ってる状態で上がるわけないでしょ。

国全体で見たら意味のない指標。総需要があれば生産性勝手に上がっていく。

Q. なんで日本は金を出せるのに渋っているの?

A. 日銀財務省が原因。1990年の下落と崩壊日銀が方向を間違えたのが原因。

2000年代〜はずっと財務省が原因。日銀2012年から緩和して、あるべき姿にしたけどね。

財務省日本の癌。このての話は高橋洋一さんとか藤井聡さんとかの話が面白いよ。

Q. 今回の参議院選挙自民党が勝ったらどうなる?

A. 大不況がくるね。まさに「岸田恐慌中国が喜ぶ政策をたくさんするよ。

なぜなら岸田はGDPギャップ(総需要と総供給ギャップ)を埋める気が全くなく、検討しかしない

やつだからだ。今の自民党安倍さんの様になんとか経済をよくしていこうという保守ではない。

宏池会という売国集団の集まりだ。悪夢民主党をこえる悪夢自民党の3年間がくるね。

増税親中政策が実行される、世にも奇妙なことが日本奈落の底に突き落とすだろうね。

2022-07-06

山本太郎インボイス反対意見

動画(どこかのお兄さんと論争する動画)が流れてきたから聞いてたんだけど、

その中で

山本「街の声を聞いてくださいよ!お肉屋さんとか!この制度で皆困ってますよ!」

え、小売りは困らないと思うんだけど。

免税事業者のままで居ることは可能なんだから、そのまま益税恩恵受けたらいいんだ。

消費者はお肉を買う店がインボイス行事業者か免税事業者かどうかなんて関係ない。

インボイスいらない。仕入税額控除しないんだから

問題フリーランス町工場一人親方BtoB生業にしてるとこでしょ。

山本「売上1000万未満の人たちは消費税導入されたときに、立場が弱いからその分値上げできずに来たんだ!」

うん、まあそれはあるかも。

でも流石に5%8%10%の時に増税分を上乗せしないってあるか?

仕入からしたら支払い額は増えるけど消費税分なんだから全く困らないぞ?仕入税額控除するだけなんだ。

何故上乗せしなかったの?仕入側が本体価格を買いたたいてくる?それは公取案件だ。

今回のインボイス制度導入と同時に値上げしよう。

で、そこで拒否取引停止にならないよう下請法やら整備しよう。実際その動きはある。

そこが遵守されなかったら訴えたらいいじゃない。

2022-07-05

anond:20220705193245

精神手帳場合

路線バスを使う地域ならバス代は(精神手帳でも他の手帳と同じく)割引のことが多い、それが金銭面の一番目立った恩恵かも

電車場合JR民間会社だと精神だけハブる事例が多いが、都営地下鉄みたいに公営場合はその地域の在住者に限り精神手帳の人にも割引やフリーパスを出してる場合もある

バスの利用のルールを定める運送約款のテンプレートになる「標準運送約款」が精神手帳も割引すると定めているので、それをコピーして使ってるバス会社ならだいたい割り引かれる

バス命綱みたいな地域に住んでると3か月で10000円ぐらいは浮いたりする(通学定期3割引だった)

anond:20220629163155

【メスイキ療法の有効性】

メスイキ療法の有効性については複数研究結果が報告されている。

ジョン・ホプキンス大学研究チームは、被験者を2つのグループに分け、片方のグループにはエネマグラを装着させたまま日常生活を過ごさせ、もう片方のグループには通常の生活を送ってもらった。

その結果、エネマグラを装着して生活したグループは性機能が向上し、精子の数が著しく増加した。また、高血圧糖尿病といった疾患の発症率が低下するなど、多くの健康面での恩恵があったという。

さらに、被験者精神面にも変化が見られた。実験前は抑うつ傾向のあった被験者が、メスイキ状態を1週間以上維持できるようになった後は、前向きな気持ちになり、社会活動積極的に参加するようになったという。

しかし、その後の追調査では、メスイキ状態継続によって性欲が高まり過ぎてしまい、アナルセックス依存症に陥った被験者も一部存在することが明らかになっている。

また、他の研究では、マゾヒスト気質男性がメスイキ状態になると、被虐欲求が強くなり過ぎてしまい、女装した状態全裸アヘ顔晒しながら徘徊を始める「メス堕ち症候群」という状態に陥るケースもあると報告されている。

2022-07-04

精神障害2級でナマポ障害加算貰ってるけど…

田舎正社員してた時より、安定してお金が沢山貰えてる。

働いてた時は日給月給で謎の積立金が3種類くらい引かれてた。

遅刻早退すると1万円の減額がついてて今以上にお金が安定しなかった。

その恩恵あやかっている身で言うことではないけど、これって絶対間違ってる。

まともに働いてる人間より金が貰えるナマポってなんだよ。

そりゃナマポがこの世の悪として憎まれる訳だよ。

実際悪だと思う。なんで怠惰な怠け者が働き者より報われてるんだよ。

おかしいだろ。

anond:20220704165059

子無しだって子供時代税金恩恵受けてただろ

山奥で一切行政に頼らず自活してたのか?

2022-07-02

anond:20220702133121

恩恵受けおいて取り残されてるとかねーから

取り残されてる奴は生食って死んでるやつやろ

何寝ぼけた事言ってんの

AIってパーソナライズするんじゃなかったのか?

パソコンからスマホになり、パーソナライズが進むってのがテックニュースサイトで言われていたことだった。

個人的にはそんなことはなく、数億人を分類して、良いところに入っていた人には恩恵を預かれるが、どれだけ個人データを渡そうがズレたら恩恵はない。

機械学習にかかるコストも、個人パソコン演算するくらいじゃ全く役に立たない。

表現の自由」についてのメモ的なもの

 下記のエントリーanond:20220701074807)で色々と書いてある点について。目下話題になっている「表現の自由」について。自分用の整理として。

1. 表現の自由とはなにか?

 目下話題の「表現の自由」は、いかなる意味表現の自由なのだろうか。それは憲法21条1項に見られるような法的なそれだろうか。それとも、憲法21条1項のようなものとは異なった何かなのだろうか。たとえば、JAなんすんが制作した『ラブライブ! サンシャイン!!』のキャラクターを利用したポスターについて、絵の内容がが性的である※1という批判があった(なお、これや宇崎ちゃん欠缺ポスター事件の余波で、赤木氏らツイッター凍結騒動があったりした。覚えているだろうか?)。

 ここで、抗議をJAなんすんが考慮して、ポスター撤回したとする。すると、「誰の」自由が「誰によって」侵害されているのだろうか。侵害者をざっくりと抗議する者として捉え(本来ツイッター批判的な言葉を言っている者、電話をかけて意見を伝える者、付和雷同していたずら電話をする者、大量の手紙を送りつける等のいやがらせをする者等を十把一絡げに全部抗議者として捉えるのは適切ではあるまいが)、被侵害者をさしあたってJAなんすんとして、JAなんすんが抗議者に対して抗議をやめる(たとえば、ツイッターで「ポスター撤回すべし」等の意見つぶやくのをやめさせる)ように請求する法的資格を有する、というのが表現の自由主張の趣旨か。

 はっきりいえば、そのような主張は法的には認められない。私人間効力の論点を見直すべきであるしか言い様がない。ここで、抗議をやめるように要求する資格があると裁判所肯定すれば、抗議者の表現裁判所(=国家機関!)が介入することになり、それこそが表現の自由侵害である。この構図において、憲法21条1項が保障する表現の自由恩恵に浴するのは抗議者の側となるだろう。目下話題の「表現の自由」は、憲法21条1項とは異なる問題であると解するのが相当である・・・のだろう。

2. 規制概念

 元々のエントリーでは次のような言明がある。

言いたかったのは、フェミニストあくまで「女性実質的表現言論の自由を高めるための環境づくり」を目指しているのであって、「表現規制派」というレッテル貼りは間違いだということ。フェミニストリベラル派が目指すのは、あらゆる階級属性の人が等しく表現の自由行使できる社会だ。

 これに対するブコメはこう言っている。

preciar おまえ等がぶっ叩いてきた作品ほとんどが女性の手になる物である時点で、ただの妄想というか開き直りしかない/そもそも平等のために表現規制しろと言う主張が「規制派」でなくてなんだ?恥に加えて知恵も無い

 後段の「そもそも平等のために表現規制しろと言う主張が「規制派」でなくてなんだ」という部分に注目したい。再びポスターを題材とする。「規制」という言葉を使うのは公権力ではないか不適切のように思うけれども、例のポスターに対する抗議は、ポスター掲示することを抑制しようとする意図を有し、ある一つの表現を抑圧する行動である、という部分を問題として切り出すことにしよう。ここで想起するべきなのは表現すべてがまったく自由(というより、放縦のまま)とされることなどあり得ないということである。たとえば名誉毀損的な言動は認められない。名誉毀損言動をしている者を叱りつければ、それは一つの表現の抑圧には違いない。しかし、名誉毀損をされないというのも重要利益であり、自己表現利益と考量される対象となる(そうならないという人はいないだろう)。プライバシーも同様であるノンフィクション『逆転』事件を想起すれば良い。前科実名暴露されない利益を重視する見地から、『逆転』における表現抑制されている(この事件では、慰謝料請求裁判所が認めているから、公権力による「規制」ですらある!)。プライバシー保護のために表現抑制するべきであるという主張は「規制派」であろうか。

 名誉毀損プライバシーは具体的な個人利益問題となっているが、女性蔑視の問題はそうではないと思うかもしれない。しかし、番組準則のように、社会に薄く広く広がる利益保護(たとえば、放送番組政治的公平性)を保護するために、表現抑制する(番組編集準則であれば、放送局の自由)ということは、そうおかしな話ではない(なお、憲法学では、番組準則は、それへの違反総務大臣による放送免許の取消原因になり得る等の効果もつ限りで違憲であるとしている。)。たとえば、大阪府知事大阪市長橋下徹トーク番組に対して、政治的に公平ではないという批判は、無論番組作りを抑制する可能性がある。実際、激しい批判を浴びて、大阪毎日放送社内調査を行って検証したのである。これも「平等のために表現規制しろと言う主張」だから規制派」となるのだろうか?それはそれで一貫した立場ではある。それこそ「知恵も無い」と思うが。

 なお、念のためにいえば、プライバシー名誉権も日本国憲法は明文で保障していない。そのような利益であっても、憲法21条保障する表現の自由にとっての対抗利益となることができる。憲法の明文で保障されていない権利表現の自由の対抗利益になり得ないという考え方は、畢竟独自見解に過ぎない。

3. 「表現の自由」は個別的特殊的な権益なのか?

 ここからは元のエントリーとの関連性は薄くなる。

 選挙において「表現の自由」を掲げる政治家がいる。彼らの問題意識は極めて偏頗ではないか日本表現の自由をめぐる問題状況は深刻なものがある。ところが、こと選挙で「表現の自由」を旗印にする者の言動を見ていると、選挙運動の規制公務員政治的意見表明やストの広範な禁止放送資源の分配問題政府情報保全・公開等々、様々な形で存在しているはずの問題状況が捨象されて、取り上げられているのは「マンガアニメ」の自由ということになっている。また、「アニメマンガ」だけを対象にしても、取り組む分野が偏っているのではないか。たとえば、これ(https://twitter.com/KenAkamatsu/status/1542366137979400193)には『国が燃える事件が入っていないが、右翼の抗議は免罪されているのか。あるいは、最近の『「神様」のいる家で育ちました』も入っていないが、宗教団体からの抗議は免罪されているのか。上記は、批判としてはマージナルかもしれない(忘れていただけかもしれない)が、刑法175条の廃止等(ポルノ合法化;「有害図書販売規制廃止ないし合理化)を公約に入れていないのはどうしたことか。

 「表現の自由」を掲げる政治家言動を観察していると、一つ気づくことがある。彼らは、表現の自由抑制している制定法を改廃するのではなく、規制対象外となるように関係機関に働きかけを行って「免除」(制定法の外部で活動しているのだからお目こぼしに近い)するという活動に主眼を置いているようである。念のためにいえば、そういった活動政治家が行うこと自体は奇妙なことではない。問題は、「表現の自由」といった一般的普遍的権利を掲げながら、規制廃止を唱えるよりも、特定表現に限って規制免除するように(制定法の改廃ではなく)法執行機関に働きかけをしていることである※4。取締当局に働きかけをして有利な方針を引き出すという方向性は、自由にとって脅威であることに変わりはない。結局、働きかけをする人物意向によって「自由」の内実が左右されることになるからである。「免除」の仕組みを動かす人物特定出版社特定作品群を代表している場合、その他の出版社表現には「免除」を拒否するという形で脅威となる可能性が存在し続ける。政治家言動ナイーブに受け止めてはいけない。

 なお、私は実は「アニメマンガ」の中の特定作品群のみを対象とした偏頗な政治運動自体けしからんというつもりはない※5。しかし、「表現の自由」という看板は下ろしてもらいたい。

4. 「エロ」の規制をめぐって

 「表現の自由」を掲げる政治家ないしツイッターアカウントを見ていると、「エロ(・グロナンセンス)」の自由を重視しているような印象がある。こういった表現一般について、公権力の介入を排除する防御権があるのは当然だ、という前提があるような気がする。しかし、「わいせつ(obscenity)」にあたる言論憲法上の権利として保護されないはずである憲法上の権利として保護されないということは、内容規制をしても合憲であるということになる。日本最高裁の考え方もそうであろう:

なお性一般に関する社会通念が時と所とによつて同一でなく、同一の社会においても変遷があることである現代社会においては例えば以前には展覧が許されなかつたような絵画彫刻のごときものも陳列され、また出版が認められなかつたような小説も公刊されて一般に異とされないのである。また現在男女の交際男女共学について広く自由が認められるようになり、その結果両性に関する伝統観念修正要求されるにいたつた。つまり往昔存在していたタブー漸次姿を消しつつあることは事実であるしかし性に関するかような社会通念の変化が存在しま現在かような変化が行われつつあるにかかわらず、超ゆべからざる限界としていずれの社会においても認められまた一般的に守られている規範存在することも否定できない。それは前に述べた性行為非公然性の原則である。この点に関する限り、以前に猥褻とされていたもの今日ではもはや一般猥褻と認められなくなつたといえるほど著るしい社会通念の変化は認められないのである。かりに一歩譲つて相当多数の国民層の倫理的感覚麻痺しており、真に猥褻もの猥褻と認めないとしても、裁判所良識をそなえた健全人間観念である社会通念の規範に従つて、社会道徳的頽廃から守らなければならない。けだし法と裁判とは社会現実を必ずしも常に肯定するものではなく、病弊堕落に対して批判的態度を以て臨み、臨床医役割を演じなければならぬのである

最大判1957(昭和32)年3月13日 刑集11巻3号997頁:チャタレイ夫人の恋人事件

エロ」の自由擁護していくとなると、「保護されない言論」の判例法理桎梏いかに除去していくかを考えるべきであろう。スウェーデンではポルノ出版自由対象とされていることに注意する必要がある。スウェーデン憲法典の一部を構成する出版自由に関する法律は、出版自由制限できる場合限定列挙する。児童ポルノ出版自由制限できる場合に挙げられている※6が、ポルノ一般は挙げられていない。他方で日本の状況を考えてみよう。もはや何の修正もなく『チャタレイ夫人の恋人』は出版されているが、刑法175条自体は生きている。最高裁判例を変更していない。捜査機関取締り方針を変更すれば、刑法175条でもって再び刑事罰が科されるであろう。他の成人向けのアダルトビデオにしても、マンガにしてもアニメにしても同様である一般に「エロ」の表現の自由を目指していきたいのであれば、少なくとも刑法175条を廃止しなければならないはずであるしかし、この最大の桎梏存在認識していない者も少なくないように思う。もしかすると、このような規制状況はもはや動かしがたいので、所与としなければならないと考え、より低い脅威度のものを優先しているのかもしれない。あるいは、彼らが取り組んでいる「マンガアニメ」は実は「わいせつ」にあたらない物件のみで、ハード・コア・ポルノ的な「マンガアニメ」は眼中にないのかもしれない。しかし、それでは『チャタレイ夫人の恋人』や『悪徳の栄え』、あるいは『蜜室』に取り組んだ人々と比べてあまりにチャチな取り組みだと思う。

 丸山眞男を引き合いに出すまでもなく、日本人は既成事実に弱いと指摘される。いったん規制されると大変だから規制される前に対処する政治家必要であるという言い分を聞くが、既成事実に屈服して「一端規制されると大変」な状況を強化しているのは誰なのだろうか。

※1 ここで「性的」として批判されているのは、単に裸体だとか性器描写されているという意味ではなく、ほぼ女性蔑視的という意味に等しいことに注意するべきである

※2 書いているうちに思ったが、リュート判決の構図に似ている。

※3 スウェーデンなどの欧州諸国ではポルノ合法化されている。スウェーデン等で購入したヌード写真集日本に輸入して税関検閲に引っかかる、というのが税関検閲事件の流れだ。

※4 なお、児童ポルノ禁止から創作物を除去せよとの主張は、一般的規制問題として評価できよう。

※5 むしろ出版社利益を守るためと考えれば、個別出版について規制お目こぼししてもらう活動大事だろう。だが、あくま出版社権益であり、表現の自由という共通財の問題ではない。

※6 日本出版されている成人向けマンガイラスト児童ポルノにあたるかと言った事件があったのだが、スウェーデン最高裁マンガ表現形態に十分配慮した判断を行っている(NJA 2012 s. 400. 翻訳もある。外国立法255号[2013年]223頁)。このような判断日本最高裁がするかというと、全然しないだろう。

音楽4団体自民党候補支援補助金

こういうメールが届いて、そのあとニュースにもなった。

○「今井絵理子、いくいな晃子決起大会」開催

 去る6月30日音楽4団体日本音楽事業者協会日本音楽制作連盟コンサートプロモーターズ協会MPA)は、自民党本部において、報道関係者に向けて

 「今井絵理子、いくいな晃子決起大会」を開催しました。

 今般の参院選にて生稲晃子さんが東京地方から、現職の今井絵理子さんが全国区から、それぞれ自民党公認候補として立候補されました。

 いくいな晃子さん、今井絵理子さんとも10から音楽活動を開始し、そのご活躍社会現象になるほど華々しく、国民スターとして非常に多くのファンの支持を受けてこられました。

 このように日本音楽文化芸能文化にも多大な影響を与え、それらの発展を支えてくださったお二方の功績から音楽4団体は今回の参院選出馬一丸となって支援することといたしました。

 候補者のお二方には、政治家として音楽芸能業界の発展のみならず、日本文化を支えていただきたくご活躍を期待しております

 (この記事上記候補者への投票を呼び掛けるものではございません)

この業界に足を突っ込んでる立場としていろいろ考えさせられる。

しかほとんど語られていないのがJLODliveのこと。

JLODliveとは「コンテンツグローバル需要創出促進事業補助金」。わかりやすくいうと、海外に対して日本音楽を紹介する際に、補助を出す制度

以前からこの補助制度はあって、海外ツアーをやるバンドはこの補助金を利用してきた。

それがコロナにより、この制度が、ライブができないミュージシャンへの救いとなった。

配信、それも言い訳としての海外も含む配信をやる。海外の人が見なくてもいいのだ。その体さえ作れば。

時間はかかるし下りない場合もあるが、ライブ制作費、および実際にライブをやっていたらはいったであろうお金、のほとんどが補助される。

どんなバンドミュージシャンも、これの恩恵に預かったはずだ。コロナ禍の活動で救いになったと思う。もちろんそうじゃない人もいるだろうが。

これをどうにかするよう奔走したのが音制連およびACPC(コンサートプロモーターズ協会)だ。

これがちょっと情けない。

音制連の前前会長は、自民党と強いパイプを作った。海外展開に積極的だった。

しか自民党にすり寄りすぎたのを音制連の一部が嫌がり、追い落とした。現会長および取り巻きは、その一派である

そしてコロナ

それまであった自民党とのパイプがほぼないことに気づき幹部中大慌て。必死で現政権に取り入ろうと、いまさらながらにロビー活動

前前会長はうまくバランスがとれていたが、そんな状態なので、現幹部は言われるがまま。

JLODliveで補助してやったのに協力しない、そんなことなどできないのである

というかせめて臨時総会を形だけでもいいから開いて、そのことも説明して、支援することを会員に事前に話しできなかったものなのかね。

可愛そうなのは矢面に立たされるミュージシャン

逆に、団体政治色をあからさまにしてしまったのだからミュージシャンもそれを簡単に表明することが普通になればいいね。むりだろうけど。

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