はてなキーワード: 分子生物学とは
令和2年12月14日
「新型コロナウイルス、SARS-CoV-2の分子構造を解析する」と謳い、
グリッドコンピューティングへのボランティア参加を呼びかけていた組織が、実は集めた計算能力をビットコインの採掘に利用していた事実がWall Street Timesの取材で明らかにされました。
この組織はリトアニアの大学生15人から構成され、ウェブサイト上ではブルガリアの分子生物学研究所を騙ってプログラムを配布。表面上は実際に分子構造の解析用プログラムを起動させながらも、裏ではビットコイン採掘用プログラムが稼働し、配布開始から先週迄の2箇月間に推定600BTC(約12億円)の採掘に成功したと見られています。
ボランティア参加者は世界中で1000万人を超えており、日本でも有志により結成されたTeamFivechが世界第4位の貢献を果たした事が話題を呼びました。今回の事件は世界規模の感染症を利用した世界規模の詐欺と言えそうです。
リトアニア警察は現在容疑者全員の身柄を確保していますが、押収されたビットコインは70BTC(約1億4000万円)程度で残りの行方は判っていません。
また報道後にはビットコインの価格は30%近い値下がりを見せましたが、報道の1週間前にも一時ビットコイン価格が大きく値を下げていた点から、容疑者等の背後には大口投資家の存在が疑われています。
令和2年12月31日
勤務するテレビ局の番組企画を装い、架空の企画への協力を大学や企業に依頼したクジテレビAD日枝好男容疑者が、名誉毀損並びに業務妨害の疑いで逮捕されました。
日枝容疑者は今年1月から8月にかけて「タピオカそっくりのこんにゃくをタピオカドリンクに入れ何も知らない客に売り反応を見たい」「6大学の学長にお互い異なる大学の入試問題を解いて貰いたい」等と架空の企画を持ちかけ、その予算や人員を大学や企業に無償提供させようとした疑いが持たれています。
日枝容疑者は調べに対し「仕事に不満が有り、図々しい企画を依頼する事で自社の評判を貶めたかった」と容疑を認めているという事です。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
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00 | 101 | 13294 | 131.6 | 44 |
01 | 55 | 8110 | 147.5 | 60 |
02 | 32 | 9278 | 289.9 | 55.5 |
03 | 17 | 2803 | 164.9 | 121 |
04 | 12 | 1438 | 119.8 | 40.5 |
05 | 9 | 1698 | 188.7 | 159 |
06 | 13 | 1078 | 82.9 | 47 |
07 | 28 | 3484 | 124.4 | 55.5 |
08 | 41 | 5481 | 133.7 | 52 |
09 | 138 | 10695 | 77.5 | 34.5 |
10 | 156 | 16768 | 107.5 | 52 |
11 | 149 | 11204 | 75.2 | 50 |
12 | 206 | 23059 | 111.9 | 46.5 |
13 | 162 | 10862 | 67.0 | 43 |
14 | 113 | 7242 | 64.1 | 38 |
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17 | 67 | 10832 | 161.7 | 37 |
18 | 151 | 37171 | 246.2 | 76 |
19 | 239 | 63681 | 266.4 | 150 |
20 | 347 | 112788 | 325.0 | 152 |
21 | 296 | 72192 | 243.9 | 144 |
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23 | 872 | 232183 | 266.3 | 149 |
1日 | 3871 | 798287 | 206.2 | 132 |
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■、はてな匿名ダイアリーをご利用いただきたいと考えております。普段お使いいただいているアカウント /20201015221310(38), ■ /20201014215206(10), ■悪くはないんだけど正直20年遅かったという印象 /20201014120048(8), ■嫁にプログラミング教えるの辛い /20201015012446(8), ■なんで妊娠出産は自費診療なの?? /20201012095539(8), ■クラスの民度がクソ /20201015105325(8), ■彼氏ってどこでできるの? /20201015185514(8), ■ルールに明記されているのに実際に実行すると叩かれる行為 /20201015124531(7), ■お金の仕組みがわからない /20201014234053(7), ■小心者のストレス発散 /20201015170526(7), ■はてブで評論家気取りのコメントをつけるのはやめる /20201015000833(7), ■ /20201015125053(7), ■基本的に数学で覚えなければいけないことは無い /20200610155327(7), ■40歳代男性(うんこ属性)になったけど /20201014224757(6), ■人工知能は虚構だ! /20201014195113(6), ■悟りとか涅槃とかそういうの /20201014153508(6), ■35歳KKO、異性と出会うには? /20201015122932(5), ■ /20201015092933(5), ■anond:20201014235558 /20201015001235(5), ■結婚してる人ってどうやってマス回転の? /20201015144532(5), ■おそ松さん好きだったけど3期に全く食指が動かない。 /20201015155419(5), ■anond:20201014234700 /20201015000645(5), ■付き合った彼女をキモいと思ってしまう /20201015172402(5), ■anond:20201015092948 /20201015093338(5), ■鎌あるじゃん /20201011121357(5)
分子生物学の最新の知見でわかることじゃないよなあ
竹田恒泰@takenoma
分子生物学の最先端の見地により、日本人は最初から日本人だったことを証明。「◯◯人の子孫が日本人」などということはあり得ないことを述べる。日本語が日本列島以外に無いことなど、言語学の見地も活用し、日本人の成り立ちに迫った。
https://twitter.com/takenoma/status/1290613241203195905
竹田恒泰@takenoma
神武天皇と、第2代綏靖天皇~第9代開化天皇(いわゆる「欠史八代」)が実在していたことを学問的に証明。また、イザナキから神武天皇まで男系の系譜で繋がっていることを示した。これらは、万世一系の大前提となる部分で極めて重要。
https://twitter.com/takenoma/status/1290614803816312832
竹田恒泰@takenoma
これまで主張されてきた王朝交代説を全て学問的に否定した。崇神天皇王朝説、応神天皇騎馬民族征服説、仁徳天皇河内王朝説、継体天皇王朝説などを論破。神武天皇から今上天皇までの万世一系の皇統の事実を述べた。
なんていうと死んでるっぽいがまだ存命だ。でもそろそろ死にそうなので、よく言ってたことを書き出しておく。
最近よく言われてるやつだ。「キリンは高いところの葉を食べるために首が長い身体に進化した」みたいな表現にはかなり怒りを覚えているようで、たびたびそうじゃないんだと愚痴っていた。
ポケモンの「進化」なんかもあくまであの世界における独自の用語だということは認めた上でもっといい語はなかったのか、これだけ誤解が広まっている原因の一端はポケモンにあるんじゃないかと言っていた。あれどっちかというと変態っぽいよね。
俺が全然女の子の話をしなかったからか俺のことをゲイだと思っていたような気配があり、10人に1人くらいは同性愛者だ・同性愛は基本的に生まれつきのもので古来からあるし全然悪いものではない・同性愛差別をする奴はバカ・イスラム教はその点ダメ、みたいなことをよく言っていた。高2くらいの時とかマジで隙あらば同性愛の話をしてくる感じでブキミだった。いや、いいんだけどさ…俺は照れるから恋愛の話をしてなかっただけだ。
生物は原核生物みたいなところからチマチマ進化してきて今みたいな感じになってる、って話を講義でしたらコメントシートに「私たちの祖先が微生物みたいなものだったなんて驚いた」というようなことが書いてあったらしく、お前じゃあこれまで生物の歴史はどんなもんだと思ってたんじゃボケ!と言っていた。高度な話をはじめから知ってろとは言わないけど、アウトライン的な科学常識すらないのはどういうことか、と度々ボヤいていた。
俺はさすがに「イキナリ人間が生まれた!世界は最初から今みたいな生物多様性!」って世界観の大学生がいるとは思わないし、コメントシートに書くことが思いつかなくてテキトーに書いたんだと思うが…。
神はいるか?みたいな話をしたとき、進化論に乗っかるにしたって「進化する性質をもつ生物をなんらかの高位存在が生み出した」って言われたら反論できなくね?と言ってみたところ、オカルト系はそういう証明不可能なところまで逃げられるからズルいと言っていた。
俺はキリスト教的人格神がいるとは全然思わんけど、物事の原理を遡っていったらどこかでそれ以上遡れなくなる、理屈での説明ができなくなるポイントがありそうだなと思っていて(宇宙はなぜあるのか、物理法則とは何でどうしてあるのか、みたいな)、いわば世界の骨格となっている説明のしようがないものが強いて言えば神なのか?と思う!と言ったら微妙な顔をされた。ウーム…
世の中よく分かってないことのほうが多いのは事実だし科学は少なくとも現時点では万能なんかでは全然ない、知れば知るほどわからなくなる…だから良いんだけどね!みたいなこともよく言っていた。ようやるわ、と思うけど楽しそうでもある。
阪神を応援していて、金本をメチャ嫌っていた。アイツが監督になったら私は野球を卒業する!みたいなことを言っていたが、監督になった後も普通に観ていたのでダメだと思った。
訳者のひとりに島田裕巳.原著は1975年にヒット,訳本は1984年,改訂版は1990年.
親戚が集まった(たぶん曾祖父の33?回忌)時におじさんが読んでいた本,『本は10冊同時に読め!』(成毛誠,2008年)で絶賛されたていた.『タオ自然学』は東洋思想と現代物理学の類似性を指摘した本で,高度な物理学が発展すればするほど,それが人間の存在なくしては存在し得ないことを説明している.
結局,ほとんど読めずに捨てた本である.端的に私には難しかった.
古紙置き場で拾った本.たぶん言語学か文学のテキスト,参考書だろう.ヒエログリフ,アルファベット,漢字を中心に紹介されている図説である.漢字の章だけ読んだ.
日本語における同音異義語の多さと漢字を利用することによるそれらの区別というメリットなどが紹介されていた.
さよなら.
『動的平衡』や『生物と無生物のあいだ』は生物学を面白く紹介した本だった.
しかし,著者はトンデモ疑似科学のオーソモレキュラー(分子栄養学とも)のセミナーで講演し,傾倒もしているようだ.
分子生物学者としては確かにメカニズム中心のオーソには親和性が高い.
しかし,実際に疫学的根拠のないオーソとは距離をとってほしかったのである.
さよなら.
この本には罪はないけど.
今、日本では医療崩壊の前段階として、コロナ検査がパンクしているらしい。
コロナ検査ができる知識がある人を集めて、臨時の検査センターを作ればいいでしょう。
大学で生物学を勉強したり、実験してる人はバイトで投入できるはず?
予算を出して検査センターをつくり、大学の技術職員、検査技師など臨時雇用して、さらに大学の分子生物学系研究室に予算を渡して検査協力してもらう
そうなんだけども、じゃあ生物ってなに?って話になるじゃん?
人間や生物と定義されるものも分子が組織化されて出来てるじゃん?
でも生き物ではないと定義されているもの・・・例えば鉱物だって分子が組織化されて出来てるじゃん?
そして、その鉱物も増えたり大きくなったり硬くなったり、あたかも生物が成長/変態しているかのような動きを見せるじゃん?
例えばルーマニアにある岩のトロヴァント(Trovant)とか、鵜ノ崎の小豆岩とかさ
変化するという点において生物と違わないじゃん?
生物と呼ばれるものは色んなものを取り込みながら無駄に動きまわってエネルギーを消費することを選んだけど
ーーー 追 記 1 ーーー
増田「なんで物理現象に「目的」があると考えようとするのか……?」(anond:20200319154828)
そもそも分子って自己組織化って現象すごくなぜだろう?ってならん?なんで自ら安定した形に組みあがっていくの?みたいな?何のために?
現象に意味などの無いって言っちゃそれまでだけど、じゃあ、生命という現象のワイたちは意味ないの???みたいな
直球で”量子生物学“なんてのが存在する。量子科学の視点から生物にアプローチしている
[TED] 量子生物学は生命の最大の謎を解明するか?(How quantum biology might explain life's biggest questions)
[主催: 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構] 第1回量子生命科学研究会
そして、熱運動的なゆらぎ
https://brh.co.jp/s_library/interview/58/
・・・からの、『脳の「ゆらぎ」を応用した超低消費電力のコンピュータ』を作れるのでは?とかやってる
https://wisdom.nec.com/ja/technology/2017011301/index.html
ーーー 追 記 2ーーー
生命システムは複雑ではありますが,非生命の物質と同じ,通常の物質系(原子・分子・イオンなど)からできています.したがって,
材料的には生命と非生命の物質の間に本質的な違いはありません.それでは,「生命」と「物質」の違いはどこにあるのでしょうか.
(略)
非生命の物質から自律的に動く人工的な生命システムを創り,「生命」と「物質」の違いに迫る研究を進めています.
https://www.biophys.jp/highschool/E-26.html
”生きる意味を考える” ということは
ちょっと疲れたので投下する。医学部学生。2 ~ 3年前に月単位の留学。
その少し前から、分子生物学での基礎研究への魅力を持ち、免疫学や薬理学が好きだった。
だから、留学後も研究室に通って、かなりの時間を費やして研究した。
けれど、もう続かない。
年単位で費やしたテーマがもうほとんどダメっていうのも大きいんだろうな。
結局俺は負けたのだ。
以下、思っていた魅力と実態。
そんなことはない。
研究者は、わけわからん時間に細胞培養したり、ポリ栗の合間のお昼は走ってラボに行って細胞を刺激したり (だからまともに昼飯なんぞ食えない)、ラボから帰ってもミーティング用の資料作成やデータの体裁を整えたり (だから寝るのは1時2時)、と自分の時間がどんどん食われていく。昔はこういう作業を楽しく思えたが、今はただただ時間の無駄に感じてしまう。その作業中には、自分の能力がメキメキと伸びていってる音が聞こえて、それが楽しいと思っていたし、苦ではなかった。けれど、周りの状況もかわって、最早こういう作業の脳慮自体が鍛えたいと思う能力ではなくなってしまった。
それに、医師も働き方を選べばフレキシブルに、柔軟にやっていけそうに見える。
手を動かすのが楽しい。上達すれば綺麗に実験結果が出るようになる
これは今でもそう。ただ、そのうち飽きると思う。
他にやりたいこと・勉強したいことが出来て、一本道ではないトライアンドエラーの過程がただただ無駄に思える。
これは今でもそう。QOLを重視して、趣味に時間を使いたいという気持ちが主だけど、なれるならブライトな第一人者になりたいとは思う。けれど、これは普通の人が芸能人に対して思うのとなんら変わらない感情だろうな。
論文を10本とか20本とか読んで、3か月とか自分で提案したテーマで実験した。けど、実りなし。それが普通だと言われればそうなのかもしれないが、もはや時間の無駄にしか思えなくなった。
ああ、他学部の大学生もそうだけれども、研究経験があっても評価されないというのも大きいな。マッチングでも、外病院に行っても、誇りをもって『研究やってます』と言えたことが一度もない。このあたり、『価値基準が外にある人間は表現者になれない』ということなんだろう。しょうがないじゃん、生物は外界に適応するのが基本なんだから。
この件.
https://togetter.com/li/1274544
査読論文持ってないひとが責められるのはまあわかる(査読なし論文でも優れた論文というのは有り得るし,そういうのも業績として認められるべきではあろうが,このご時世ではまあ査読論文は持っといた方がいいよな……).でも英語論文を持ってないことが責められる理由になるのは本当に理解できない.
何度も繰り返すけど,フランスでもドイツでもロシアでもスペインでも,そしてたぶん中国や韓国でも,文系の研究業績の大半は自国語だから!
文系の研究業績が自国語で積み上げられるのは,世界標準だから!
(インドやサハラ以南のアフリカ諸国のように長いこと西欧の植民地になってたり言語の数が多すぎたりして大学教育を英語でやっている国や,ツバルやナウルみたいに小さすぎて自国語のアカデミアが成立しない国を除く.そういう国がうらやましいと言うならもう何も言えないけれど)
そりゃ英語論文を持ってたらすごいと思うよ.でも英語論文がないことが叩かれる理由になるのは本当に理解不能.
そもそも,社会学には膨大な日本語の研究蓄積がある.いくつもの査読誌があり,日本語で査読を経た研究成果が積み上げられている.博論をもとにした出版も多く出ているし,入門書から何から日本語で一通り揃うようになっている.
自国語で用が足りるんだから,論文の執筆言語は自国語でいいだろ.繰り返すけど,それが世界標準です.
イギリスやアメリカの学者が英語で書き,フランスの研究者がフランス語で投稿し,ドイツの博士がドイツ語で教授資格申請論文の審査を受け,ロシアの院生がロシア語で報告している中で,なんで日本の教授が日本語の業績しか持っていないのを責められなければならないのか皆目わからない.
これは社会学に限ったことじゃない.政治学だって,歴史学だって文化人類学だって,文学だってそうだ.だいたいどの分野でも有力な査読つき学術誌を持っているし,それらの雑誌は日本語で書かれている.
そして日本語というのは,世界でも有数の学術言語だ.もちろん英語ほどの網羅性は持っていないかもしれないが,ドイツ語やロシア語ほどの重要性は持っていると思う.それは,先人たちが日本語で積み上げてきた研究業績の賜物だ.
「世界でも有数の学術言語」というのもいろいろな尺度があると思うが,どれだけ広い分野で高度な研究を積み上げているか,というのをここでは述べたい.
もしこれを読んでいるあなたが,アフリカに興味を持って,アカデミックな本を読んでみたいと思ったとしよう.大学図書館で文化人類学の棚の前に立てば,数ダースの優れたアフリカ研究があなたの前に現れるだろう.その多くが,西欧の学者と同じようにアフリカでフィールドワークをし,日本語と西欧語の先行研究を読みこなした上で書かれたものだ.
あるいは,ヨーロッパの歴史を知りたいと思ったとしよう.あなたは造作もなく,フランスやドイツやイギリスやスペインやロシアや,そしてチェコやポーランドやポルトガルやボスニアについての研究書を見つけられるだろう.どれも現地語の史料や文献を消化した上で,日本の歴史学の積み重ねてきた問題意識と接続されている.
それとも,言語学に興味があるだろうか.心配はいらない.オセアニアの数百人しか話していない言語の文法を記述した本も,ヨーロッパの小国の言語の音声を論じた本も,中東の言語政策についての本も,あなたは探し出すことができる.政治学? 問題ない,EUの制度,アメリカ大統領選挙,韓国の歴史認識,ロシアの愛国主義,湾岸諸国の君主制,どれも日本語で最先端の研究が読める.
こんなことは当たり前に思えるかもしれない.でもこれは決して当たり前のことじゃない.
とあるアジアの国に行ったときに書店に行ってみた.西洋史の棚に並んでいるのはどれもそのアジアの言語で書かれた本だったが,著者はみな西欧人だった.それらはいずれも西欧語からの翻訳だったのだ.たまにそのアジアの国の著者が書いた本もあったが,イギリスとかフランスとかメジャーな国についての本ばかり.マイナーな国の歴史について扱った本を開いてみたら,参考文献はほとんど英語で,ちょこちょことドイツ語やフランス語が挟まる程度.要するにその本を書いた学者はそのマイナー国の言語を読めなかったのだ.日本には,そのマイナー言語を読める歴史学者が何人もいるのだが.
あるいは,ヨーロッパの小国の書店.その国は小さいので国民の多くが英語を達者に話すのだが,本屋を覗くと,自国史や周辺諸国の歴史についての本以外は英語の本がそのまま置かれていた.もしも遠いアジアの国に興味を持ってしまったら,その国の人は,自国語のペラッペラの入門書の次は英語を読まなければならないのだ.日本語なら,遠いヨーロッパの国についても専門書が手に入るのだが.
たとえ外国語が読めないシロートだろうと,ある程度自国語で難しい本を読める力があれば,中世ヨーロッパやアフリカ社会やラテンアメリカの先住民や近世朝鮮史や東南アジア政治についての最先端の研究書が読める.そんな豊かなアカデミアを有している国,そんな潤沢な研究蓄積のある学術言語は,実はそんなに多くはない.
私の感覚だと,英語の網羅性には劣るし,フランス語の豊かさには負ける気がしないでもないけれど,ドイツ語やロシア語並の水準に達してはいると思う.もちろん自国民ゆえのひいき目かもしれないし,カバーしている範囲が微妙に違っている以上正確な判定は不可能なのだが.
カバーしている範囲が違う,というのはどういうことか.たとえば,上で英語の網羅性に劣ると書いたが,英語よりも日本語のほうが研究蓄積の豊かな領域というものがある.当たり前だが,日本史については英語の文献よりも日本語の文献の方が圧倒的に豊富だし,日本史以外でも前近代の中国史についてはまだまだ日本語の方が英語よりも網羅性が高いと思う.なので前近代の中国史については,読者はともかく,歴史学者は中国語の他に日本語を読まなければいけない.その人がアメリカ生まれの英語ネイティブな白人であってもだ.ザマーミロ.
というか,実は文系分野に関しては英語の網羅性は理系ほど高くない.そんなのは当たり前で,ロシア人はロシア史についてロシア語で書き,カタルーニャ人はカタルーニャの言語政策についてカタルーニャ語で書き,チェコ人はチェコ文学についてチェコ語で書き,韓国人は韓国社会について韓国語で書いているのだから,英語の文献を読むだけでそれら全ての情報が手に入るわけがなく,本格的に研究しようと思ったらそれらの言語で書かれた文献を読まなければ話にならない.日本事情について一番詳しく正確な研究が読めるのは,英語ではなくて日本語だ.
なので,上で挙げた主要な学術言語は,それぞれ積み重ねが豊富な領域とそうでない領域がある.得手不得手というやつで,たとえばマグレブや西アフリカの地域研究ならフランス語で,東ヨーロッパの前近代史研究ならドイツ語で,旧ソ連圏の研究ならロシア語で重要な研究が蓄積されてきたので,江戸っ子だろうがロンドンっ子だろうが研究を志すのならそれらの言語を読まないといけない.中国近世史を専門にする者が日本語を読めなければいけないのと同じだ.これらの分野で英語で書かれた研究だけを読んで済ますことはできない.
この辺が,理系とは事情の違うところなのかもなぁと思う.理論物理学とか分子生物学とか再生医療とか深層学習とか,ほぼ全ての分野で英語さえ読めれば研究には用足りる(んだよね?).英語に最先端の研究のほぼ全てが流れ込み,あらゆる情報が蓄積される.しかし文系では違う.英語には限られた情報しか流れ込まず,最先端の研究の全てが英語で提供されるわけではない.
なので文系では,英語が理系ほど特権的な地位を占めているわけではない.もちろん英語文献が読めるのは今や前提だし,重要な先行研究が英語なら読んでいないと問題外だ.けれど,英語ではなく自国語の研究でも研究業績にカウントされるし,外国語での業績といっても英語に限られるわけではない.韓国語やトルコ語で論文を書くほうが英語で書くよりも楽だ,と言う研究者だっているし,日本語でも英語でもろくな業績がないがそのかわりロシア語で何本も論文を書いているという研究者もいる.
というわけで,文系の研究者が英語論文を書いていなくとも,それが直ちに問題だとは思わない.査読論文にしても,そりゃゼロってのはちょっとどうなの,って思うけど,研究者が集まって作った本の一章として論文を発表するとか(いわゆる論集ってやつね),出版社が出してる研究者~教養人向けの雑誌に依頼を受けて研究成果を発表するとか(岩波書店の『思想』とか,青土社の『現代思想』みたいなやつね),査読されてないけど業績としてカウントされ得る論文の発表形態というのはいくつもあるので,査読論文以外にそれらも論文としてカウントしないとフェアじゃないと思う(ただ,私は査読がついていない媒体に出すのは怖いなと思ってしまうので,なるべく査読誌に出している).
別に理系のひとが査読つき英語論文のみを業績としてカウントし和文論文は勘定しないというローカルルールをお持ちなのは結構なのだが,そのローカルルールを文系に押し付けないでいただきたい.
私が危惧しているのは,上で書いたような日本語で積み上げられた先行研究が,日本人に真っ当に評価されていないことだ.
文化の豊かさというものを考えたときに,自国語で世界中の情報を知ることができるということが,どれだけ重要なことか.まして,日本はコンテンツ産業が主要輸出品目のひとつだ.中世ヨーロッパやアフリカの部族社会について日本語での研究が充実していることが,創作者が想像の翼を広げる上でどれだけ有利か.たとえば最近,Cuvieという漫画家さんが『エルジェーベト』というオーストリア=ハンガリーを舞台にした漫画を描いていたが,巻末の参考文献にはずらりと日本人が和文で書いた研究が並べられていた.
別に文化に限ったことではない.政治や経済,そして人権についてもそうだ.ルワンダの虐殺やスレブレニツァの虐殺について日本語で書かれた研究があるのとないのとで,どちらの方が日本人にとって国際情勢を理解しやすくなるだろうか.外国で一旗揚げようと目論む商売人にとって,その地域の専門家が書いた本や論文が和文で手に入るのと入らないのとで,どちらが現地の文化や歴史を理解する助けになるだろうか.欧米のフェミニズムについて日本語で研究を積み重ねる学者がいるのといないのとで,どちらが日本女性の権利の向上に資するだろうか.
すべての国が自国語でこれだけ充実したアカデミアを持てるわけではない.人口があまりに少ない国ではどうしたって物理的な限界があるし,人口が多くとも植民地支配の歴史が長く自国語の大学教育が充実していない国では歴史的遺産がその発展を阻む.
日本人は恵まれた研究蓄積にあまりに無頓着なばかりか,その豊かさをみずから捨て去ろうとしている.それが私にはもったいなく思える.
英語は,世界の始まりから覇権言語だったわけではない.明治時代の日本の医師はドイツ語で論文を書き,外交官たちはフランス語で交渉していた.英語が外交や学術の分野で覇権を握ったのはせいぜい戦後のことで,それまではフランス語やドイツ語と同格の存在だった.今も文系ではprimus inter paresに過ぎない.ひょっとしたら将来,欧米の物理学者たちが中国語で論文を書くことになるかもしれない(そのときは現在の私たちが定冠詞や三単現のsに悩まされるように,欧米人が泣きながら漢字を習得するのだろう.そう考えるとなんとも愉快な未来予想図だ).せいぜい百年単位の覇権言語の移り変わりにあわせて,自国語の学術言語としての地位を貶める必要はないと思う.それは私たちの社会の豊かさを,長期的に損なうことなのだから.
最後に.
どうせ和文論文しか持ってないやつの負け惜しみだろって思ったひとがいるかもしれないけど,和文論文だけじゃなく英語論文も書いたことあるし,英語以外の外国語での論文も持ってます.今それとは別の外国語での研究発表を準備中.私より多くの言語で研究報告してきたひとにならともかく,たかが1言語か2言語でしか論文書いてないガラパゴスの住人にだけは文句言われたくないですわ~~~~~~.
英語論文が優れているとは言わんけど、査読なしの研究なんてゴミだし。
id:bocola 自分でも言ってるように査読なしなのが問題。査読なしの論文なんて、読書感想文と変わらない程度の価値。やはり文系は無価値だと改めて思った。
arXivのない世界線からやって来たのかな? グリゴリー・ペレルマンって聞いたことない? 査読なし論文が業績としてカウントされてるひとだけど.
事前の査読は,論文の信頼性を担保するための手続きのひとつであって,それが欠けている「から」ダメ論文というわけでも無価値というわけでもない……というのはわかってくれるよね? 当たり前だけど論文の価値は最終的には書かれている内容に依存するわけで,だからこそペレルマンは査読なし論文であってもポアンカレ予想を解いたと認められたんだよね.
私も査読はないよりはあった方がいいと思うけど,査読がすべての論文につくわけではない分野のすべてをダメと論ずるのは不当すぎる.まあ最近は文系も査読が重要になってきているし,若手は査読つき業績を増やしたがっているけれど,査読がつかないからダメとは限らない,ってだけの話.当たり前だけどダメダメな論文は後発の研究によってちゃんと批判されるか鼻にもかけられず無視される.公募の際には論文を提出させたりするんだから,査読なしダメ論文を量産していればそこで撥ねられるでしょ.理系のローカルルールで事前の査読が必須なのはよくわかったけど,そのローカルルールを文系に敷衍されても困る.
id:zyzy まぁでもこの噛みつきは、もうすでに南京大虐殺の時に通った道だし、虐殺否定論者と同じ轍を踏み続けている以上、恐らくオタにこの説明が通ることはないんですよ。
私もオタクですが.
こくと一度でもセックスした女は、相手が別でもこく遺伝を持った子供を生むのでナイ
テレゴニー(telegony)は、ある雌が以前ある雄と交わり、その後その雌と別の雄との間に生んだ子に、前の雄の特徴が遺伝する、という説、理論。
つまり未亡人や再婚した女性の子は先の夫の性質を帯びる、という考え。
19世紀後半までは広く信じられてきたが証拠は見つかっていなかった。 現在では類似の現象がハエで発見されている。
スタンフォード大学のレオナルド・ハーゼンバーグ教授は1979年に胎児のDNAが妊娠によって母親の胎内に残る事を最初に証明した。
フレッド・ハッチンソン癌研究センターは2012年[10]に胎児のDNAが脳関門を通過し、母親の脳内に残る事が珍しくない事を明らかにした。
同じ年にレイデン大学医療センターは以前の妊娠で母親の体に入った胎児のDNAが年下の兄弟の中にも入る事を指摘した。[
上記の事実から一部の科学者はテレゴニーを説明できる分子生物学的メカニズムを提唱している。
そのメカニズムとは精子による女性生殖器内の体細胞への侵入、妊娠による胎児の細胞を経由したDNAの結合、
精子から放出されたDNAの母体体細胞への取り込み、母体血中に存在する胎児のDNAによる影響、
体細胞への外来性DNAの編入、精子や胎児に含まれるRNAによるエピジェネティクスな非メンデル遺伝などである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%82%B4%E3%83%8B%E3%83%BC
ここに掲載している国際信州学院大学の評判・偏差値・制服・部活などの情報は国際信州学院大学の公式サイト、口コミサイト等の情報をもとにまとめています。
「評判や偏差値のいい大学に入りたい。」「あの部活ができる大学に入りたい。」「あの大学の可愛い子と付き合いたい。」など。
大学選びで困っている人の助けになり、自分にあった大学をしっかり選んでいただけるのではないかと思っております!
今回は長野県にある大学の一つ、国際信州学院大学について紹介します!
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└フランス法学科
書道部 フラダンス部 民謡研究部 水槽学部 信州りんご研究会 りんご栽培同好会 相撲部 乗馬サークル 餃子研究会 写真部 釣り部 ボルドーワイン愛飲会 和式便器根絶サークル 伝統菓子研究会 カバディ同好会 テコンドー同好会 ソフトテニス同好会 キンボール同好会 フランスパン愛好会 LoveLive!研究会 スマホアプリ愛好会 コンピューター同好会
鉄道研究会 硬式野球部 混声合唱団 テロメアコサックヨシムラディアボロスコポオ同好会 ジャニヲタサークル インカレサークルCARP サッカーサークル 国信ねこ部 国際信州学院大学山吹千紘研究会 超自然研究会 DONKS国信大学自治連合 剣道愛好会 東方サークル
国際信州学院大学は学校の規模の割にサークルが多いと思います。
ただの理学部ですが、普通に日本語と英語とフランス語が話せます。
当学にも寮があり、日本人と留学生が共同生活をおくっています。
学食は、料理長が上高地帝国ホテルのシェフをした方とのことで、安くて美味しくて、ボリユーム満点です。私も朝7時半の朝食から始まり、21時までやっている夕食まで、1日3食を食べています。
大学生協では、図書やCD,DVDなどが定価の2割引きで買えますが、図書館に行けば、だいたいそろっていますから、趣味の本など以外は買ったことありません。
フランス語を学んで世界へ羽ばたきたい!という夢を叶えてくれる環境がとても備わっています。
その他にも色々な学部があるので公式サイトを参照にして見てみてください。
いかがでしたでしょうか。
今回は国際信州学院大学の評判や偏差値などについてご紹介しました。
たくさんある大学から自分にあった大学を探すのは非常に難しいですよね。いろいろな大学の評判や偏差値などを調べ、比較して、本当に自分が行きたいと思う大学を見つけましょう!
<英ケンブリッジ大学の研究チームが、アルコールの摂取がDNAを損傷して、がんのリスクを高めると発表した>
1年で最もお酒を飲む機会が多くなると思われる年末年始のこの時期、お酒を愛する人たちにとって気になるニュースが報じられた。アルコールが、DNAを損傷してがんのリスクを高めるというのだ。英ケンブリッジ大学のケタン・パテル教授率いるチームが、英MRC分子生物学研究所で行なった研究について、科学誌「ネイチャー」に発表した。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/01/dna2.php
研究チームは、この酵素が十分でなかったり欠陥があったりする人は、東南アジア人に特に多いと指摘。科学系ニュースサイトのサイエンス・アラートはこれを受けて、ALDH2が変異している人(つまりうまく機能しない人)の数は、アジアに5億4000万人いると具体的な数字を挙げている。
15年に分子生物学会がやったガチ議論ってやつで答えが出ている
ポスト数ですが、法人化時に大学が財務省から得た「承継ポスト」の数に縛られている、ということかと思います。「承継ポスト」には運営費交付金とは別枠の退職金がついていて、それが事実上の「しばり」のようになってしまっていると。退職金のことを考えないとすれば、外部資金を期限なしのポストで使用しても問題なく、それをしないのは大学側の問題
http://scienceinjapan.org/topics/gg2015live.html
要するに、上から貰える退職金原資が一定なので、それを超えるポストを設けると退職金を減らさなくてはならなくなるのでそれが嫌ということらしい
博士をとってから大学で博士研究員として1年ほど働いたが、先日、民間企業から内定をいただいて大学を去ることになった。転職の活動をする中で思ったことを書き残しておきたい。自分と同じ程度に何も考えず、ちゃらんぽらんに博士課程に進もうとしている人の参考になればよいと思う。
1.スペック
男29 バイオ系 医学研究科所属(non-MD) 特筆すべき業績は無い
いわゆるピペド的な分野だけど、医学系に所属していたことが就職にプラスとなった模様。
1日6時間勤務で時給1670円。つまり日給1万円。額面20万程度なので、手取りは16~17万ほど。残業手当や休日出勤手当についての規定はいろいろ事細かに書いてあるが、残業や休日出勤は存在しないことになっている。生物相手の仕事なので6時間の中で全ての仕事を収めることが不可能である。場合によっては夜中に始めなければいけない実験もある。また、生物には曜日も関係ない。大学院生の頃、研究室に行かない日は年10日ほどだった。卒業前、ポスドクになってもそのペースで仕事ができると思っていたのだが、お金をもらう身分になるとそれができなくなった。給料が発生しないのに研究室に行くことが馬鹿らしくなってしまった。こういうことを言うと、休みがほしいと言ってるようでは研究者に向かない、と言われたりするのだが、そういう問題ではないだろう。だって、こちらは契約書を交わして雇用されている身分なのである。そういう意味では民間企業で働く人と同じだ。上の言い分がまかり通るなら、サービス残業ができないような会社員だって、その会社の仕事に向いてないと言ってよいことになるのではないか。少なくともこれまではてブ等で言われてきた基準から考えれば、即退職すべき職場と言えるはずだ。
これはうちの大学だけの問題ではなく、どこの大学でも聞いてみると似たような人が居る。教授たちはポスドクの生活について特になんとも思っていないし、月20万も出してやれば逃げていかないと思っているらしい。「サイエンスにサティスファイ」していれば飲まず食わずでやっていけると思っているのだろう。
それでも、百歩譲って、自分の好きな研究をしているなら、お金をもらわずに働いてもまだ納得がいく。しかし、雑務に追われて研究ができない大学教員同様、ポスドクも上でオーバーフローした雑用をこなしているだけで時間が過ぎていく。毎週末出張に行かされたり、インターンの学部学生の面倒を見たり、他大学の学生やスタッフに技術指導をしたり、シンポジウムの運営を手伝ったり、種々の書類を書かされたり、というのが日々の業務である。それでいて、世間からは、研究者なんて劇団員とか芸人とかそういう類なのだから待遇が悪くても仕方が無いだろう、お金がもらえるだけいいでは無いか、というようなことを言われるので腹が立つ。
活動期間はトータル4ヶ月。ただそのうち一ヶ月半ほど忙しすぎて何も動けない期間があった。覚えている限り、13社応募した。うち、3社は転職エージェントと音信不通になった。2社は転職エージェントから応募を断られた。残りのうち、4社は書類で落ちて、4社で面接に呼ばれた。最終的に2社から内定をもらった。
専門知識が活かせそうな職であれば、研究職、非研究職に関わらず応募した。そのため、最初は何がやりたいのかもはっきり固まっておらず、書類審査に通りにくかった。後半は、希望の業界や職種が絞れてきたことと、求人票から書類審査に通りそうなものがある程度わかるようになってきたので、思ってたよりもあっさり終わった。
巷では博士まで行くと就職が無い、特にバイオ系は終わっているというような話が多かったので、活動を始める前は心配していたが、別にそんなことはなかった。ただ、研究職に絞っていたらそう早く決まらなかったかもしれない。自分の実験技術はニッチな職人芸で、企業の研究で活かせるかというと微妙だったし、業績も研究職を目指すには寂しいので書類選考がかなり厳しかった。それに、やっぱり分子生物学を直接活かせる分野はまだそんなに無いというのも思った。
博士課程で身につけるべき専門性やスキルは、研究以外にも活かせる道があると思うので、研究以外のことにも興味を持てる人だったら、博士まで出たからといって特に就職で不利になることはないと思う(能力的に博士として平凡な人でも)。
4.博士進学すべきか
私は博士進学したことを全く後悔していない。ポスドク期間は精神的につらかったが、大学院生の間は、研究を通じてエキサイティングな経験ができたと思う。
博士を取るのは、学士や修士に比べたらかなり大変ではあるが、その分、達成感がある。私は基礎研究分野なので、その視点に絞って言うが、博士というのは世界で初めて誰も到達してない場所まで登り、そこから新たな景色を見せることができた人に与えられる称号だと思っている。博士課程で行う研究なんて、そうたいしたものではないけれども、でもどんな小さなことであれ、世界で一番になる経験というのはなかなかできるもんじゃない。だから、もし学部や修士課程で研究を面白いと感じているなら、その先の山まで登ってみることは悪い経験にはならないと思う。
もちろん、リスクやデメリットはいろいろあるし、向いている向いていないもあるけど、条件が合えばリスクは限りなく小さくできる。博士課程に進学しようと思ったらお金が必要であるが、親から全く援助が受けられなくても、プラス収支で博士課程を卒業することは不可能ではない。最近、貧困の原因になっているとも言われている学生支援機構の奨学金だが、大学院で借りた奨学金は3分の1の確率で半額または全額が免除されることはあまり知られていないのではないか。免除されなかったら大きな借金を背負うことになるのでハイリスクな賭けではあるが、単純なギャンブルではないので勝率を上げることはできる。免除される枠は大学ごとに割り当てられているので、学内の相対評価で勝てれば良い。背伸びして良い大学院に入ると大変かもしれないが、小さな大学でアクティビティの高いラボに入れれば免除される可能性はかなり高くなる。私もこのパターンで、日本全体では平凡な大学院生だったと思うが、所属大学では上位に入れた。それから、最近はお金を出してでも学生を囲いたい大学院もあるから、この辺をうまく使えればお金がなくても進学は可能である。卒業後の就職のことに関しては上に書いたとおりである。実感として、そんなに不利だとは思わなかった。研究を続けるか別の道を歩むかの決断はあるかもしれないが、仕事を見つけること自体は難しいことではない。
優秀な人が将来の懸念から、博士過程を避けるようになっているという話をよく聞く。それがどの程度本当なのか私はよく知らないが、本当だとすれば残念なことである。真に優秀な人はおそらく研究者として残っていけるだろうし、別の道を探すことだって難しくはないだろう。重要なのは進学前の情報収集だ。良い指導者(色々な意味で)に出会うことは極めて重要である。
5.学術界に言いたいこと
それはそうと、博士課程を卒業した後、ポスドクの待遇は酷い。なんなら、学生のころよりも生活が苦しくなったりする。私の待遇でも、社会保険と厚生年金に入れるだけ全体としてはマシだと言われるようなレベルである。
博士まで取った人なら、仕事くらい自分で見つけてこられるだろう。だから、別に今いるポスドクをみんな救済しろと言いたいわけではない。ただ、せめてルールくらい守れと言いたいだけだ。大学や予算枠の規定で仕方がないのか知らないが、秘書や実験補助員と同じ枠でポスドクを雇用し、ポスドクにだけ特別な暗黙のルールを適用することはいい加減やめた方がいい(秘書や実験補助員は定時で帰るし、定時で帰れるように配慮される)。本来、研究者を時間給で雇うのが間違いなのだが、全員を正規雇用できないというのもわかる。だから、正規雇用されなくてもいいから、パートタイムで雇うならその規定をきっちりと適用してほしい。そんな中途半端な研究者は要らないと思うなら雇わなければいい。自分だって、ボスからポスドクとして残ってほしいと言われたから残ったのである。必要だと思うなら、必要性に応じてお金を出せばいいし、出せないなら逃げられても文句は言わないでほしい。
6.まとめ
大学院は超エキサイティングだったが、ポスドクの待遇が酷いため研究をやめることにした。
博士進学および研究は人生を賭けた博打であり、勝つためには運が多大に必要である。しかし、単に運だけで決まるわけではない。そこそこ得たいものを得て降りることは可能である。研究の過程を楽しく思えてかつ優秀な人には博士進学を勧める。
・矢口蘭堂:早稲田大学政治経済学部政治学科卒業(現役)。在学中に一年間オックスフォード大学に交換留学。卒業後は発足したての国際協力銀行に入行。日本企業が関与する途上国のインフラ整備プロジェクト等に携わる。退職後政治家に。
・赤坂秀樹:父は財閥系商社マン。麻布中学校・高等学校卒業。東京大学法学部第3類(政治コース)卒業(一浪。現役時は慶大法に合格していた)。BCGに入社。在職中にノースウェスタン大学ケロッグスクールでMBAを取得。退職後政治家に。
・カヨコ・アン・パタースン:ハーバード大学を飛び級で卒業。専攻は比較政治学。
・志村祐介:実家は京都の旧家。洛南高校卒業。京都大学法学部卒業(現役)。
・花森麗子:上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。卒論のテーマはロシアの対日政策。卒業後、大手保守系新聞社に就職。女性としては異例の出世をする。在職中に執筆した国防論に関する本がスマッシュヒット。TV等にコメンテーターとして呼ばれる機会が多くなり、保守系の論客として名を上げる。保守第一党の誘いを受け、政治家に。
・尾頭ヒロミ:桜蔭中学校・高等学校卒業。京都大学大学院理学研究科修士課程修了(生物学専攻)。
・泉修一:早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。在学中には早稲田大学雄弁会の会長を務めた。卒業後丸紅に入社。めっちゃ稼ぐ。退職後政治家に。
・間邦夫:大阪大学理学部卒業(一浪)。アマースト大学卒業。チューリッヒ工科大学にて博士号取得(生物学)。博士課程在学中から欧州分子生物学研究所に研究員として勤め、博士取得後も継続するが、人間関係が原因で退職。日本に帰国するも、日本での人脈づくりを全くしてなかったプラス学説の異端っぷりでアカポスを得ることは出来ず。長い間ポスドクや非常勤講師として糊口を凌ぐ日々が続く。50前にしてようやく城北大学にポストを得るも、准教授より上には登れないでいる。