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2023-10-12

anond:20231012183957

弥生人祖先である倭人現在中国東北部遼河にあった夏家店下層文化ルーツを持つ

気候寒冷化と共に朝鮮半島へ南下し無文土器文化を起こした

 ← で、彼らが稲作を日本に持ち込んだというわけかい?  

日本における弥生系の人々の中心地であろう関西言葉アクセントパターンが他の地方方言に比べてトー言語の特徴をより強く帯びている点や、助詞の省略が多くて孤立語的な性格がやや強い点を考えると、どうも弥生人の主流は中国南部から(おそらくは朝鮮半島南部を経て)日本へ来たという説が説得力があるように思えるのだが。

そもそも日本語の開音節的が基本の音韻体系はポリネシアあたりの言語共通点が見られたりしないかね?

2021-11-22

anond:20211122111300

黄河文明書き間違えたりBC記述すっとばしたり色々間違えててごめんね…

今までの情報を元に西遼河流域の文明住民年代順にまとめるとこうかな

 

年代文化遺伝子補足
9000年前粟などの農耕民不明Robbeets(2021)でトランスユーラシア祖語の話者推定している
7000-5000年前紅山文化Y-DNA:N(ウラル語族)Wang(2021)で日本人92%を構成するとしている
4000-3500年前夏家店下層文化相変わらずY-DNA:N?
3000-2500年前夏家店上層文化Y-DNA:O2(シナチベット語族)、C2(縄文人)

 

日本人遺伝子92%を構成しているのは5000年前に西遼河流域に住んでいた住人とのことで

これはほぼ紅山文化に相当すると考えていいだろう(考古学的にも問題ない)

しか父系のY-DNA:Nは日本人にも朝鮮人にもほとんど出ていないので

先日琉祖語の担い手はmtDNA:D4

 

そしてRobbeetsがトランスユーラシア祖語の話者が4000年前の遊牧民であるという「通説」を否定たかった理由もここでわかる

Wang(2021)で知られるように5000年前の西遼河流域人にモンゴルツングースと共有する遺伝子がないため

もっと昔に共通祖先を持っていきたかったんだろう

で、目論見どおり雑穀の語彙に共通性が見られるので、今回の論文を出したと

 

この論立て正しいんだろうか

ここの前提が崩れたら一気に崩壊する気がする

anond:20211122071555

Y染色体比較10年くらい前に流行ったんだけど、あれは常染色体比較する手法の乏しかった時代流行った手法

Y染色体父系ミトコンドリア染色体母系の一方の系譜しか辿れないので、

例えばゴルシの染色体を調べてもマックイーンの血統が見えなくなってしまうなどの弊害がある

 

ちなみに日本Y染色体で言えば60%が渡来系

ミトコンドリア染色体で言えば90%が渡来系

染色体で言えば80%が渡来系だと言われている

 

染色体と常染色体比率の差については『交雑する人類』でも語られているとおり、普通外来から侵略痕跡意味するのだが

南米インドで見られた傾向と真逆で、日本では父系の方が在来系の血が濃い

世界的にはめずらしい分布なんだけど、恐らく外部から(ツリーストーリーから言うと西遼河流域の農耕民)の嫁入りなどを積極的に行った結果なんだと思う

anond:20211122114806

よって、トランスユーラシア語族が成立するか否は別の問題として(成立するとしても言語連合と思っています)、先日琉語族の原郷が遼河流域になるという主張はかなり信ぴょう性が高いと私は判断しています

そこについては別に意見対立してないので、私に向けて力説される意味がわからないというか……私は既にanond:20211121201022で「言語学的な原郷が遼河流域という説自体は、個人的にはそれなりに「ありそう」だなと思ってる」と書いてます。ただロベーツの研究はなんらその証明になっていないし、原郷を(仮説やら蓋然性やら「ぼくの意見」やらの話ではなく)言語学的に確定させようと思ったら言語学的な手続き必要不可欠だよと言っているだけです。

分子生物学考古学は、言語系統についていかなる証明もすることはできない。言語系統証明できるのは言語学だけである

そうですねただしロベーツの論文の肝は言語学、分子生物学考古学を使った三点測量であるという点です。

測量点の1つがあやふやならその測量の信頼性は揺らぐという話をしています。まず1つ1つの測量点をきちんと確定させるべきで、現状ロベーツがそれに成功しているとは思えません。

2021-11-21

anond:20211121211717

しか日本語起源について、肯定にせよ否定にせよ、答えを出すのは言語学では不可能だと思っています

これはある程度同意します。比較言語学で遡るのが可能なのはせいぜい数千年のスパンに過ぎず、それを過ぎると言語の変化が大きすぎて文献が残っていない限り系統推定は困難になる。したがって日琉祖語がどこから来たのかという問題に完全な決着をつけるのは難しい。

からわからんならわからんブラックボックスにしときゃいいんじゃねって思うんですよね。無理に「トランスユーラシア語族」とかでっち上げずとも、遺伝的な系統がわかればそれで十分じゃんって思うんですが。繰り返すように、血縁言語系統関係が一致するとは限らないわけで。そして後者は今のところ文系的な方法論でしか探索できない。

テュルク語族を見ればわかりますよね。トルコ人中東っぽい彫りの深い顔立ちで、クルグズ人は日本人そっくり平たい顔族ですけど、言語としてはトルコ語アラビア語、クルグズ語と日本語より、トルコ語とクルグズ語の方が近い。それはゲノムではわからんから言語学手法で解き明かすほかないわけですよ。

https://anond.hatelabo.jp/20211111231157 で紹介した文章ですが、以下のように国内言語学者たちもゲノム研究を軸に研究を進めているのが現状だと思います

うーん、「軸に」ではないと思いますよ。あくま言語学というベースがあって、それでも説明できないところをゲノムでどう説明できるか、みたいなことを喋ってるんじゃないでしょうか。この座談会は全体として伝統的な言語学研究の話をメインに据えた上でちょこっとゲノムにも触れた、みたいな感じに読めました。

たとえばそこで言及されてる伊藤英人氏の研究は、元増田でも「蛇足だけど」の項で引用しましたけど、基本的オーソドックス文献学研究ですし、木部暢子氏の研究伝統的な方言研究ですよね(彼女が取りまとめた報告書はけっこうウェブに上がってます)。「国内言語学者たちもゲノム研究を軸に研究を進めている」というのは言い過ぎでしょう。

ゲノムよりも重要なのは個人的には、きちんと「日琉語族」内部の系統推定をすることですわ。きちんとした比較言語学手法に基づく従来の方言分類の見直しが急務でしょう。琉球語群内部の系統についてはローレンス氏が沖縄語や与那国語八重山語、喜界語といった諸言語系統位置についていくつも論文を書いていて(どれも日本語です。うち2本は元増田の参考文献に挙げました)、従来言われてきた系統樹を再確認したり修正したりしてますし、もっと大きいやつだと五十嵐氏による日琉語族の分類の見直しとか、そういった成果が出てきています

これすごい重要で、琉球語本土日本語姉妹群なのか(五十嵐氏がいうように)九州語の内系統なのかで話が違ってきますからね。たとえば、Aという語が長崎宮古島でみられ、東日本ではまったくみられず、大陸などから借用語ではないとした場合、仮に琉球語日本語姉妹群なら「Aという語は日琉祖語に遡る祖型である」といえるんですが、琉球語九州語の内系統なら「Aという語は九州語を特徴づける改新である」ということになるので、祖語の再構にものすごい影響するんですよ。だから本土言葉琉球言葉比較しようとしたらまず系統をきちんと推定した上ででなければ危ういと思うんですがそのへんの危機感があまり感じられないような……(まあ、これは門外漢による感想に過ぎませんが)

失礼、そうですね。その論文DNA研究論文ですからね。

言語については以下の論文ですね。

アメリカ人言語学アレキサンダーボビン

"Origins of the Japanese Language(2013)"

“From Koguryo to Tamna: Slowly riding to the South with speakers of Proto-Korean(2013)”

ヴォヴィン氏はアメリカ人ではなくロシア人ですが(それともも帰化してるんでしたっけ?)、それはさておき、この2本は元増田でも(「蛇足だけど」の項で)言及してあるはずですが……? 既に言及済みの文献を改めてご提示いただくのは少々困惑します。

でもって、「高句麗から耽羅へ」ってそういう論文でしたっけ? 改めて読み返してみましたけど、日琉語が朝鮮半島原住民言語であり、朝鮮語は内陸アジアから南下して朝鮮半島に入り、日琉語を駆逐した、ということを主張している論文であって、日本語の原郷については触れてないように思うんですが……「日本語の諸起源」も遼河流域について触れてなくないです? むしろ元増田引用したようにアルタイ説を強烈にdisってるような。

っていうか、元増田への追記で書きましたけど、ヴォヴィン氏は最新の論文オーストロアジア語族起源である可能性を論じているわけで(以前からオーストロアジア語族への目配せはありましたよね)、遼河流域仮説を支持するなら一番持ち出しちゃいけない人物だと思うんですが……

他の論文や本はまだ読めてないんでノーコメントということで。色々教えてくださってありがとうございます

追記

niwaradi 門外から議論を眺めたが対象スケールが違うのでは。素粒子実験物理の人が、基礎理論物理の人に観測もされてない粒子いっぱい持ち出して胡散臭いと言う話のように思えた。実験第一だが限界もある。

理論上の粒子はヒッグス粒子のようにいずれ実験によって観測できる可能性はありますが、「血統」をどれだけ使っても「言語系統」を観測することはできません。なぜなら「血統」と「言語系統」とは別だからです。……これってそんなに難しい話です?

アメリカ移住して百年過ぎた英語ネイティヴ日系人血統的には日本人ですが言語系統としてはゲルマン系ですよね? ここで日系人血統いくら研究してもゲルマン語の原郷にはたどり着かないことは明らかですよね? つまり、「血統がわかれば言語系統もわかったことになる」というのは端的に論理が間違っているんですよ。

anond:20211121203827

ありがとう。全文はとても読み切れなかったんで指示のあった部分だけ読んだんだけど

西遼河流域民は朝鮮を経由して日本寄与したと書いてあって、通説(遺伝子的には渡来系8割・従来系2割)と非常にマッチするんだけど

概要記載のとおりモンゴルツングースにはこの西遼河流域民の遺伝子を共有していないとはっきり書いているんで

元の話題トランスユーラシア祖語仮説を真っ向否定する形になっている。元の話題は補強できないと見ていいかな?

 

遺伝子から系統論としては、最近話題に上がった「古墳人」も含めた三重構造仮説との整合性が気になる

https://www.fnn.jp/articles/-/255397

従来渡来人として一括りにされていた遺伝子を「弥生人」「古墳人」に2分する説なんだけど

まるっと西遼河流域民92%と分析してしまたらこ区別がつかないのではないか

最新の情報整合性が取れないので気になってる

anond:20211121192812

現代日本人の遺伝構成が、西遼河流域の青銅器時代92%と縄文人8%の混成で説明でき、黄河流域からの影響は無視できるほどだ」とする論文が出ている

それはどこら辺に書いてるの…

https://www.nature.com/articles/s41586-021-03336-2

ここ見たら記事本文が有料だったんで概要しか見てないんだけど

 

くらいの情報しかない。

青銅器時代東アジアで殷周あたり、すなわち3500-3000年前くらいなんで、

この時代の西遼河流域の農耕民はシナ=チベット語族と思われるんだが

 

例え遺伝子に多くの寄与があったとしても、それは言語継承に影響がなかった

すなわち今の南米大陸におけるインディオ遺伝子(言語的にはほぼスペインポルトガル語に置き換えられた)

に相当するものだと思われる

anond:20211121192228

元増田です。解説ありがとう

しかし本論文言語学だけではなく、分子生物学考古学視点から考察を行っており、特に分子生物学の成果が大きい。

2010年代以降の考古遺伝学の発達はまさに革命といってもよい。2010年代以降と以前では別物と言っても過言ではない。(この発展については「交雑する人類」を読むと良い)

解析方法の発展と古代人骨の収集によるデータの発展が両輪となって、現代の考古遺伝学はほぼ数理科学となっておりこの論文でもデータセットとソースコードが公開されている。

そこには特に異論はないというか、専門外すぎて口出しできない(『交雑する人類』、日本語版が出た直後に読んだけど面白いよね)。「少なくとも言語学の側面からは」と書いたこからわかってもらえてると思うけど、分子生物学とかそのへんの研究成果について否定するつもりは毛頭ないのよ。

ただ、言語学見地から証拠が弱いけど、分子生物学とかで補強しまーす! って言われると、いやいやまずは言語学見地証明するのが先やろが、って話になっちゃう。ロベーツさんが自分の「トランスユーラシア語族」仮説の脆弱さを分子生物学とかの虎の威を借りて誤魔化してるようにしか見えんのよ。

また日本語遼河流域を原郷とするのではないかという意見は、本論文以外でも本当にたくさんの論文によって主張されている。

それは「日本人」の原郷であって「日本語」の原郷ではないやんけ。

遺伝系統言語系統はまったく別よ。極端な例だけど、スウェーデン白人フィンランド白人遺伝的にアメリカ黒人より全然近いけど、言語的にはスウェーデン白人印欧語族ゲルマン語派スウェーデン語)とアメリカ黒人印欧語族ゲルマン語派英語)の方が近くてスウェーデン白人フィンランド白人ウラル語族フィンランド語)はめちゃめちゃ遠いじゃん(スウェーデン語系フィンランド人とかオーランド諸島とかそういうのはひとまず忘れといてねw)。

もちろん古代の話だから、ヒトという乗り物に乗って言語も一緒にやってきた、と仮定するのが無理のない話だろうし、言語学的に想定された原郷と古人類学の観点から突き止められた原郷が一致するなら「なるほど原日本人=原日本語話者の原郷はここなんだな」という結論になるだろうけど、言語学的に穴だらけの仮説を補強するのに古人類学の成果を持ってくるのは話の順番が違うっしょ。

ちなみに言語学的な原郷が遼河流域という説自体は、個人的にはそれなりに「ありそう」だなと思ってる。大陸倭語の存在もあるから古代朝鮮半島に日琉語が分布してたのは事実っぽいし、さらに、五十嵐(2021)は関東から東北にかけてを覆う「拡大東日本語派」と九州から沖縄まで連なる「南日本語派」がマトリョーシカ分布を示すことを指摘して、本州西部から四国あたりの地域日本語の原郷を求めてるけど、仮に日本語祖先朝鮮半島から入ってきたとすると「なるほどそこから列島に入ってきたんだな」という感じで辻褄が合うんだよね。ただこれはなんの証明もできない妄想であって、もっとちゃんとした言語学的な証拠必要だけど。

anond:20211121185350

トランスユーラシア祖語に疑義がある⇒分かる

→分かる

 

日本語の原郷は日本列島ではない⇒2010年代以降では、もはや定説では

→もはや誰も証明できないのでは…

 言語の原郷を推定する手法としては、『馬・車輪言語』でアンソニーがやったように

 娘言語が共有していた語彙がどういった性質のものかという分析最近有力のようなんだけど

 (元話題のRobbeetsの論文もこの手法トランスユーラシア祖語にあてはめたものと思われる)

 日琉語族は相当最近分岐したものらしく、かなり多くの語彙が共通するものとして遡れてしま

 「どれが祖語から継承、どれが借用」という腑分け不可能のように思える

 

 他の手法が開発されればいいんだけど

 

日本語の原郷が遼河流域⇒遺伝学と考古学の2つの指標ではおそらく正しい、言語学ではせいぜい高句麗・濊に関する類似までしか遡れない

遺伝子的にどうなんだろう。日本近畿地方中国南部に色濃く分布する下戸遺伝子なんかはどこから来たのか?など謎が多い

 
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