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はてなキーワード: 南日本とは

2022-03-14

コイ外来種なのか?

コイ本来分布

もともとはユーラシア大陸自然分布域だったが、移植によって世界の温帯・亜熱帯域に広く分布している。日本でも全国的分布

日本コイは大昔に中国から移入された(史前帰化動物)と考えられ、縄文時代貝塚から化石発見されている。しかし、関東平野琵琶湖に野生のコイ分布することや、古い地層から化石発見されていることから日本ももともと自然分布していたが中国から移入がありそれが広まったとされる

wikipediaによる記述

まり外来種可能性は高いが、外来種であるという確証もない、というのが現在の通説のようだ

少なくとも縄文時代には日本に入っているので、外来種だとしても2000年上前に伝わっている

それを外来種だとして日本から排除するのが正解なわけがないし、日本は少なくともこの2000年コイ込みで生態系を回している

このような生物種を、起源だけでレッテル張りして駆除を主張するのは明確な間違い

コイ駆除しても2000年前の生態系に戻ることはないし、2000年前の生態系理想的とも言うことはできない

ただし、コイの放流には問題点がある

コイによる生態系破壊問題

コイ都市河川などで川をきれいにする目的河川環境保護の一環として放流される種でもある[2]。しかし、コイ本来の生息域は大河川下流域や大きな湖で、中小河川に放流されると他の魚の卵や稚魚を大量に捕食してしまうことがある。こうした放流について、地元の固有種との交雑が起こって何万年もかけて築かれてきた固有種の絶滅懸念する(遺伝子汚染)声もあるが、当事者には全く意識されていないのが現状である

大河川下流域に放すならば遺伝子汚染コイヘルペスの防除などのリスクを除けば、生態系としては通常は問題がなく、中流域以上に放流するなら場合によっては問題がある

ちなみに話題ニュース三重県伊勢市馬瀬川は海もほど近い下流

https://hicbc.com/news/article/?id=2022031302


ではクサガメ場合はどうか

日本個体群に関しては化石発見例がない、最も古い文献でも200年前に登場し江戸時代中期以前には本種に関する確実な記録がない、江戸時代明治時代では希少で西日本南日本にの分布するという記録があることなから朝鮮半島から人為的移入されたと推定されている。台湾個体群も中華人民共和国個体群と遺伝差異がないため、人為的移入されたと考えられている。

200年前、江戸時代末期には日本にいたと思われるが、それ以前に全く痕跡がないことから外来種である可能性が濃厚

しかし、江戸時代末期以降は西日本南日本の一部では定着していた

これはもう、コイのように有史以前から、というわけではないが、それなりの歴史がある外来生物である

ではこれを本当に外来種と呼ぶべきかどうか?に関する見解ひとつはこれ

クサガメ日本集団起源

https://kobe-sumasui.jp/wp-content/uploads/2020/10/H24.12.Kiraku04_01.pdf

この法律では,海外から入ってきた生物に焦点を絞り,人間䛾移動や物流が盛んになり始めた明治時代以降に導入された生物を中心に対応する,とあります

時々,この外来生物法における対象生物侵入時期の指定が「明治時代以降」と記されていることからクサガメ日本列島集団外来起源ではあるが江戸時代には日本に生息していたため外来種とは呼ぶべきではない,と言われる方がおられます

しかし,そのような解釈は間違っており,現行の外来生物法では明治時代より前に定着した生物対象とすることが困難であるかもしれないが,「外来種」という言葉意味定義を変えることはありません.

クサガメはここ100年ほどで分布を広げ、ここ数十年ではイシガメの減少の原因としても理由があがるなど、日本生態系がまだ固定化されていない遷移状態と言える

そこに1950年代後半以降はミシシッピアカミミガメなども遅れて移入され、逆にクサガメは減少に転じるなど、さら生態系が変動している

このような状況の生物は、まだ在来種として保護する段階にはない、と言ってもいいかもしれない

少なくとも「日本ではクサガメ込みで生態系を回してきたんだ!」という段階に至るほど歴史は古くはない

が、差し当って外来種駆除の優先度が高い生物種は特定外来生物指定されている

そのリストがこれ

https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/list.html

ここには当然、コイクサガメ記載されていない(ミシシッピアカミミガメアメリカザリガニ本来指定すべきだが、一般化しすぎて影響が大きすぎるため保留になっているのは例外的

特定外来指定されていない外来種は野放しでいいのか?というとそう簡単ではないが、特定外来種クサガメを同列の優先度で語るのも、それはそれでおかし


池の水全部抜く、では、いか生態系が壊れているか汚染されているかが伝わるほうがセンセーショナルなので、少しでも外来種可能性があるものは全て外来種として放送している

こんなに外来種たくさん!ってやったほうが撮れ高がいいし、そうやりたい番組からそうしている

が、それの弊害で、コイ存在が悪だ、のような価値観の人が増えてしまうのは、それはそれで深刻な問題よなあ、と思っている

2021-11-21

anond:20211121201022

元増田です。解説ありがとう

しかし本論文言語学だけではなく、分子生物学考古学視点から考察を行っており、特に分子生物学の成果が大きい。

2010年代以降の考古遺伝学の発達はまさに革命といってもよい。2010年代以降と以前では別物と言っても過言ではない。(この発展については「交雑する人類」を読むと良い)

解析方法の発展と古代人骨の収集によるデータの発展が両輪となって、現代の考古遺伝学はほぼ数理科学となっておりこの論文でもデータセットとソースコードが公開されている。

そこには特に異論はないというか、専門外すぎて口出しできない(『交雑する人類』、日本語版が出た直後に読んだけど面白いよね)。「少なくとも言語学の側面からは」と書いたこからわかってもらえてると思うけど、分子生物学とかそのへんの研究成果について否定するつもりは毛頭ないのよ。

ただ、言語学見地から証拠が弱いけど、分子生物学とかで補強しまーす! って言われると、いやいやまずは言語学見地証明するのが先やろが、って話になっちゃう。ロベーツさんが自分の「トランスユーラシア語族」仮説の脆弱さを分子生物学とかの虎の威を借りて誤魔化してるようにしか見えんのよ。

言語学を置き去りにして分子生物学考古学によって答えを出すのはフェアではないというご主張たしか理解できます

しか日本語起源について、肯定にせよ否定にせよ、答えを出すのは言語学では不可能だと思っています

世界で最も古くから研究が進んでおり非常に多様な姉妹語が現存している印欧祖語でさえ、6500-4500年前の印欧祖語にはまだたどり着けていません。

それに対して日本語琉球語しか姉妹語が存在せず、唯一関係がありそうと思われている高句麗語(正確には高句麗先住民言語pseudo-Koguryŏ)と濊語も資料ほとんどありません。

さら縄文時代言語は「ほとんどない」どころか絶無です。

このような条件のため言語学によってさかのぼることができるのはせいぜい2500年前程度でしょう。


よって今まで日本語起源は「まともな言語学者なら手出ししない危ない分野」と見なされていました、2010年代までは。

https://anond.hatelabo.jp/20211111231157 で紹介した文章ですが、以下のように国内言語学者たちもゲノム研究を軸に研究を進めているのが現状だと思います

http://www.yaponesian.jp/cmsdesigner/dlfile.php?entryname=kikan&entryid=00008&fileid=00000001&/Yaponesian_Vol2summer_online.pdf&disp=inline

http://www.yaponesian.jp/cmsdesigner/dlfile.php?entryname=kikan&entryid=00009&fileid=00000001&/Yaponesian_2_%E3%81%82%E3%81%8D%E5%8F%B7_1120_ALL_online.pdf&disp=inline

福井:ただ日本語と唯一関係があるかもしれないと思っているのは、河野六郎先生や李基文先生など多くの方が扱ってきたいわゆる高句麗語あるいは濊語、つまり高句麗地名から推定される言語で、それが日本語に近いというのはほぼ間違いない。最近伊藤英人先生も注目すべき発表をなさっています

遠藤:ええ、だからこのヤポネシアゲノムプロジェクトでも日本以外の言語学証拠で一番確かな根拠は、いわゆる「高句麗地名だと狙いを定めて、初年度から重点的にやっています。実際にはたぶんそれが全体として「高句麗語」を反映するというよりも、倭人半島部で先住民として当時になるとモザイク化して居住していて、倭系の地名を残したとか、そんなイメージではないかと思うんですけど。

福井:そうですね。それを河野六郎先生がはじめて歴史的資料の中に出てくる濊人の言語ではないかということを言い始めた。その一番きっかけとなった大きな証拠は、もともと朝鮮日本人のことをなんと呼ぶかというと、jej(예)ですね。これが「濊」の字音(jej)とまったく一致します。その一方で、日本人の呼称普通倭人字音「倭(waj)」となるはずなんですが、中期朝鮮語の資料の中ではそれではなくて、jej(예)と呼ばれている。そこから発想されたのかなと思うんです。

遠藤:それが現在中国東北部、古い時代の「夫余」の地域あたりまでJaponicで解ける地名があると以前から言われています

遠藤:それで、九州の無アクセント地域と二型アクセント境界線のあたりにABOの血液型境界線がひかれるんですね。A型瀬戸内海から関西にかけて特に多くなって、その周りに別のタイプがあって、その境界線がちょうど無型アクセントになるあたりなんですね。

それから他にも斎藤先生のおっしゃる三段階説または内なる二重構造、イエナのマックスプランク研究所の人は新幹線モデルといっていましたが、関西から山陽新幹線がはしっている辺りから九州にかけて、身長が高くて、首と胴体の比率が7頭身に割合近いといった形態的な違いもあるそうですね。

それで、服部四郎が『アクセント方言』の中で、北九州の辺りから関西にかけて移住が起こったかもしれないと書いていますね。

しかしたら朝鮮半島からも繋がっているかもしれず、弥生人北九州にもたらした日本語アクセントをもっていたが、周辺部ではアクセントがなかったとかいたことがもし想定できるとしたら風間先生とか狩俣先生とか、もっと早くは山口幸洋が言っているようなこともあるかもしれませんね。

まり一言語内部の比較言語学的な考察からすると対立が少ないところは分化条件が与えられない限り必ずや合流を経たとせざるを得ないので、ウルトラCのような離れ技として民族的ないし言語的なsubstratumを想定に入れないとダメになりますね。

ヤポネシアゲノムが始まる2年前までは我ながらこんなことを言い出すなどとは思いもよりませんでしたね。

もう40年ほど前から日本語系統論っていうのは、本当に危ない分野なので手出しせずに実証的な研究に没頭すべきだと考えてきた世代なので。







また日本語遼河流域を原郷とするのではないかという意見は、本論文以外でも本当にたくさんの論文によって主張されている。

それは「日本人」の原郷であって「日本語」の原郷ではないやんけ。

.....

もちろん古代の話だから、ヒトという乗り物に乗って言語も一緒にやってきた、と仮定するのが無理のない話だろうし、言語学的に想定された原郷と古人類学の観点から突き止められた原郷が一致するなら「なるほど原日本人=原日本語話者の原郷はここなんだな」という結論になるだろうけど、言語学的に穴だらけの仮説を補強するのに古人類学の成果を持ってくるのは話の順番が違うっしょ。

ちなみに言語学的な原郷が遼河流域という説自体は、個人的にはそれなりに「ありそう」だなと思ってる。大陸倭語の存在もあるから古代朝鮮半島に日琉語が分布してたのは事実っぽいし、さらに、五十嵐(2021)は関東から東北にかけてを覆う「拡大東日本語派」と九州から沖縄まで連なる「南日本語派」がマトリョーシカ分布を示すことを指摘して、本州西部から四国あたりの地域日本語の原郷を求めてるけど、仮に日本語祖先朝鮮半島から入ってきたとすると「なるほどそこから列島に入ってきたんだな」という感じで辻褄が合うんだよね。ただこれはなんの証明もできない妄想であって、もっとちゃんとした言語学的な証拠必要だけど。



失礼、そうですね。その論文DNA研究論文ですからね。

言語については以下の論文ですね。

アメリカ人言語学アレキサンダーボビン

"Origins of the Japanese Language(2013)"

“From Koguryo to Tamna: Slowly riding to the South with speakers of Proto-Korean(2013)”

アメリカ人言語学者 ジョン・ホイットマン

“Northeast Asian Linguistic Ecology and the Advent of Rice Agriculture in Korea and Japan(2011)”

オーストラリア国立大学史学人類学部 ピーターベルウッド

"The Global Prehistory of Human Migration(2013)"

ソウル大学校韓国語研究 李基文

"A History of the Korean language.(2011)"

アメリカ人日本語研究ジェームズマーシャルアンガ

"The role of contact in the origins of the Japanese and Korean languages.(2019)"

anond:20211121192228

元増田です。解説ありがとう

しかし本論文言語学だけではなく、分子生物学考古学視点から考察を行っており、特に分子生物学の成果が大きい。

2010年代以降の考古遺伝学の発達はまさに革命といってもよい。2010年代以降と以前では別物と言っても過言ではない。(この発展については「交雑する人類」を読むと良い)

解析方法の発展と古代人骨の収集によるデータの発展が両輪となって、現代の考古遺伝学はほぼ数理科学となっておりこの論文でもデータセットとソースコードが公開されている。

そこには特に異論はないというか、専門外すぎて口出しできない(『交雑する人類』、日本語版が出た直後に読んだけど面白いよね)。「少なくとも言語学の側面からは」と書いたこからわかってもらえてると思うけど、分子生物学とかそのへんの研究成果について否定するつもりは毛頭ないのよ。

ただ、言語学見地から証拠が弱いけど、分子生物学とかで補強しまーす! って言われると、いやいやまずは言語学見地証明するのが先やろが、って話になっちゃう。ロベーツさんが自分の「トランスユーラシア語族」仮説の脆弱さを分子生物学とかの虎の威を借りて誤魔化してるようにしか見えんのよ。

また日本語遼河流域を原郷とするのではないかという意見は、本論文以外でも本当にたくさんの論文によって主張されている。

それは「日本人」の原郷であって「日本語」の原郷ではないやんけ。

遺伝系統言語系統はまったく別よ。極端な例だけど、スウェーデン白人フィンランド白人遺伝的にアメリカ黒人より全然近いけど、言語的にはスウェーデン白人印欧語族ゲルマン語派スウェーデン語)とアメリカ黒人印欧語族ゲルマン語派英語)の方が近くてスウェーデン白人フィンランド白人ウラル語族フィンランド語)はめちゃめちゃ遠いじゃん(スウェーデン語系フィンランド人とかオーランド諸島とかそういうのはひとまず忘れといてねw)。

もちろん古代の話だから、ヒトという乗り物に乗って言語も一緒にやってきた、と仮定するのが無理のない話だろうし、言語学的に想定された原郷と古人類学の観点から突き止められた原郷が一致するなら「なるほど原日本人=原日本語話者の原郷はここなんだな」という結論になるだろうけど、言語学的に穴だらけの仮説を補強するのに古人類学の成果を持ってくるのは話の順番が違うっしょ。

ちなみに言語学的な原郷が遼河流域という説自体は、個人的にはそれなりに「ありそう」だなと思ってる。大陸倭語の存在もあるから古代朝鮮半島に日琉語が分布してたのは事実っぽいし、さらに、五十嵐(2021)は関東から東北にかけてを覆う「拡大東日本語派」と九州から沖縄まで連なる「南日本語派」がマトリョーシカ分布を示すことを指摘して、本州西部から四国あたりの地域日本語の原郷を求めてるけど、仮に日本語祖先朝鮮半島から入ってきたとすると「なるほどそこから列島に入ってきたんだな」という感じで辻褄が合うんだよね。ただこれはなんの証明もできない妄想であって、もっとちゃんとした言語学的な証拠必要だけど。

日本語の原郷」についての論文を読んでみた

歴史言語学についてはまったくの素人だけど、最近話題になった「日本語の原郷は「中国東北部の農耕民」 国際研究チームが発表 | 毎日新聞」(はてブ)っていう記事の元になったロベーツらの論文(Robbeets et al. 2021)を読んでみたよ!

結論

うさんくさい

前提知識

うさんくさい理由1:その系統は正しいの?

トランスユーラシア語族系統関係、ちっとも証明されてなくね?

著者のロベーツは過去に著書(Robbeets 2015)を出版して、そちらでトランスユーラシア語族系統関係証明したとしているようである。残念ながら増田はその著書を読めていないので、著書の方では厳格な比較言語学手法系統関係証明されているというなら恐れ入谷鬼子母神シャッポを脱ぐしかないのだが、正直言ってめちゃめちゃ怪しく見えるよ……この論文では農業関係の語に絞って借用も含めた系統が論じられているんだけど、正直かなり無謀な気がするし、なんでこれでトランスユーラシア語族証明された扱いになってるのかちっともわからん。さすがに著書の方では基礎語彙の対応に基づいた議論してるんだよね? うーん……

かいツッコミになるけど、論文のSupplementary Informationで、お米を表す「まい」という語について論じている。著者らは琉球祖語に*maïを再建するんだけど、そこから派生した語形として与論語mai、沖縄語のmeeやmeと並んで奄美語misiやmiisɨを挙げている。いやいやどう考えても後者「めし」転訛だろ(標準日本語のエ段に対応する母音琉球諸語だとしばしばイ段になる)。まさかとは思うけど「まい」と「めし」区別がつかないで日琉語の系統を論じてるの?

追記:「それそもそも呉音じゃね?」というid:nagaichiさんの指摘を受けて追記。この論文ではちゃんと「The Chinese loan morpheme is also found in Sino-Japanese mai and entered Proto-Ryukyuan as *maï ‘rice’」と書かれていて、漢語から借用語であることは前提になってます。これは日本語の「早稲(わせ)」が朝鮮祖語*pʌsalから来てるんじゃね? っていうことを説明してるパートに付け足された部分で、借用語であることが誰の目にも明らかな「まい」に言及するのは蛇足じゃねーのと思うんですが……)

っていうか日琉祖語や琉球祖語の「土」が*mutaになってるけど何これ? *mitaじゃないの? 日本語方言形にmutaがあるから*mutaを再構したのかな? でも先行研究(ヴォヴィン 2009: 11)で指摘されてるように祖語形は*mitaだよね……(cf. 八丈語mizya)(なお標準語「つち」は先行研究によれば朝鮮から借用語

さらに、著者は3年前の論文の中でトランスユーラシア語族系統推定しているが、その系統樹では、南琉球語群(先島諸島の諸方言)のうち、まず八重山語分岐して、次に宮古語与那国語が分かれたということになっている(Robbeets and Bouckaert 2018: 158)。……なんていうか地図見ておかしいと思わないのかな。もちろんそんな分岐絶対にありえないと言うことはできないけど、こんな分岐はこれまでの琉球研究提唱されたこともない。もっと言えば、ウェイン・ローレンス2000; 2006)の言語学的な研究によって、宮古語には見られない改新与那国語八重山諸語が共有していることが明らかにされている(つまり琉球祖語がまず宮古八重山に分かれ、八重山祖語から与那国語分岐したと推定される)。大丈夫? 日本語の先行研究ちゃんと読んでる?

余談。本論文はやたらと琉球諸語から例を引っ張ってきてるけど、個人的には「本土日本語」は側系統であって琉球諸語は薩隅方言姉妹関係にある南日本語派の一分岐だという五十嵐陽介(2021)の分析妥当だと思うので、根本的に日本語琉球語を姉妹群とするかのような系統樹には納得できないんだよな(ちなみに五十嵐研究活字になったのは今年だけど5年ほど前から活発にあちこちで発表されててレジュメはresearchmapで誰でも読める状態だった。まあプレプリント以前の発表原稿の段階のもの引用しろというのは酷だと思うのでロベーツが参照してないのは仕方ない)。考古学的・人類学証拠からは、琉球列島へのヒトや言語流入比較的遅いことが推測されるけど、その頃にはとっくに日琉語は複数系統分岐してるはずなんだからcf.万葉集』の東国語)、琉球語が日琉祖語まで遡る古い系統か? っていうとどう考えても違うわけで。

うさんくさい理由2:他の研究からの評判が微妙

ロベーツらの研究依拠しているソースの1つに、セルゲイ・スタロスチンというロシア研究者による語源辞典がある。しかしこのスタロスチンという研究者は、日本語が「アルタイ語族」に属すという証明のために色々と強引な当てはめをやっているのだ。アレクサンドル・ヴォヴィンは、スタロスチンがいかにテキトーなことを書いているか検討している(Vovin 2005; ボビン 2003: 19–26)。たとえば、スタロスチンは日本語に基づいてアルタイ祖語に*u「卵」を再構するのだが、これはどう見ても「卯」と「卵」の取り違えである。また、スタロスチンは日本祖語に*situ「湿っぽい」を再構するが、「湿」をシツと読むのは音読み(=漢語からの借用)であることは説明するまでもないだろう。こんないい加減な「語源辞典」を使って日琉語の系統を論じるってかなり勇者だと思わない?

(っていうか、スタロスチンをはじめとする「アルタイ語族」説の支持者、与那国語標準語のyにdが対応する(cf. duru「夜」;dama「山」)のを祖語形の残存だと主張してるのか(Vovin 2010: 40)。思ってた以上にやべーな)

案の定、ロベーツの著書も他の研究からボロクソ言われているようだ。ホセ・アロンソ・デ・ラ・フエンテは、彼女の著書に対する書評で、「Throughout the book there are inconsistencies which may stem from a lack of familiarity with the languages involved and their scholarly traditions」(Alonso de la Fuente 2016: 535)として、彼女満洲語転写が実にテキトーであることを指摘している。前述のヴォヴィンはさら辛辣なことを書いている(Vovin 2017。出典表記は省略)。

The recent attempts to prove that Japanese is related not only to Korean, but also to the “Altaic” languages fare even worse. In spite of the devastating critique that has been leveled at these quasischolarly publications, they [Starostin and Robbeets] still continue to sprout like mushrooms after the rain, greeted, of course, by yet another round of devastating critique...

こんなこと書かれたら僕だったら泣いちゃうな……

なおこの論文朝鮮祖語の再建にも問題があるらしい。以下の連ツイを参照>https://twitter.com/ian_joo_korea/status/1458706979870838788

まとめ

少なくとも言語学の側面からは非常にうさんくさい

増田素人なので確信を持って間違いだと言い切ることはできないけど、論文全体から信頼できない香りがプンプン漂ってきてる。

考古学とかそういう方向から考察は知らんけど、言語学的な根拠については賭けろと言われたら間違ってる方に賭けるね。

追記:こっちの増田anond:20211121201022も見てね)

蛇足だけど

このへんの言語史については、古代朝鮮半島には幅広く日琉語(大陸倭語;Penninsular Japonic)が分布してたんだけど、北方から朝鮮話者が進入してきて言語が置き換わった、という説(Vovin 2013)が個人的には面白いなぁと思う(大陸倭語については、Vovin 2017; 伊藤 2019; 2021も参照)。いや、素人の考えだからひょっとしたら大間いかもしれないけど。ただ、仮に大陸倭語の存在を認めるなら、日琉語の故地(Urheimat)が列島の外にある可能性もあるわけで、故地をめぐる議論どうしようかっていう議論は生まれてくるところだと思う。

あと、この増田で「標準語」って言葉を使ってるのにツッコミが入るかもしれないけど、国が言語規範を決め全国に普及させているというのを無視して「共通語」と呼ぶのは国家による言語政策権力性を覆い隠すから良くないと思うので「標準語」と呼ぶ派です。

ところで

著者のRobbeetsさん名字を「ロッベエツ」と書いてる新聞があったけど、日本語表記するなら「ロベーツ」じゃない? ベルギー研究者らしいけど、bが重なってるのは詰まって読むこと(促音)を示してるんじゃなくて、その前にある母音が短母音である(「ローベーツ」ではない)ことを示すためのものでしょ、オランダ語的に考えて……。

それにしてもマンチュリア(いわゆる満州)を「中国東北部」と呼ぶの、ヤウンモシㇼを「日本北部」と呼ぶようなもので、先住民族である満洲人の存在を透明化し漢人の入植を自明のものとする植民地主義的な用法から政治的に正しくないと思うんだよな。ちゃんマンチュリア or 満州と呼ぶべきでは。

Q. 増田って賭けに強いの?

A. スプリンターズSではダノンスマッシュ秋華賞ではユーバーレーベン、菊花賞ではステラヴェローチェ天皇賞(秋)ではコントレイルエリザベス女王杯ではアカトリノムスメの勝利を予想していました。マイルCSではグランアレグリアに賭けてますジャパンカップは今度こそコントレイルが勝つはず。

追記

niwaradi そもそも著者が多く日本大学学者が共著者に10人以上いてNature編集部レビュワー賛同したはずなので学会で揉めてる分野なのかな?日本語朝鮮語の共通祖先はどこかにあると思うが。

共著者が多いのは、色んな分野にまたがって調査してる理系論文だとよくあることだと思いますNature基本的理系雑誌なんで言語学みたいな文系領域事情にはあんまり明るくなかったんじゃないでしょうか。ちなみにその「日本語朝鮮語の共通祖先はある」って考え方にめっちゃ反対してるのが本文で言及したヴォヴィンです。最新の論文(Vovin 2021)では日本語起源は「アルタイ語族」じゃなくてオーストロアジア語族だーって気炎を上げてます(ほんとかよ)。

behuckleberry02 大野晋先生が生き返ってあと数十年研究してくれんかな

大野晋日本語タミル語起源説はただのトンデモです。結論どうこうじゃなくて方法論の時点でおかしい。詳しくは長田(1998)や山下(1998)を参照してください。

c_shiika 令和の騎馬民族征服王朝説だったか…… / ウマ増田さんはウマの記事ちゃん増田投稿するべきだと思うの

手持ちのジュエルを全部つぎ込んだけどメジロドーベル引けませんでした!!1!(代わりにすり抜けでナリタタイシンが来た)

mori99 話は逸れるが、恐れ入谷鬼子母神とか、増田、何歳だよ。※あるいは寅さんフリーク

ナウでヤングなガラスの十代だっちゅーの

参考文献

2021-07-01

南日本ってあんまり聞かないよね

東日本西日本北日本結構聞くのに

南日本とはあまり聞かないよね

なんでだろ

2021-05-24

[]地方文学賞メモ

地方新聞主催

文学賞締切400字詰め原稿用紙賞金応募総数発表条件
北日本文学賞8月31日30枚100万円1100強1月1日新聞紙特になし
埼玉文学賞8月31日50枚50万円?11月上旬埼玉新聞紙県外者の場合は、埼玉事物風土人間歴史など埼玉との関わりをテーマにした作品であること。過去の受賞作はウェブで見られる
南日本文学賞年末年始50~60枚30万円100強3月上旬新聞紙鹿児島県在住者、あるいは出身
北日本児童文学5月末日30枚50万/10400強11月新聞紙上、およびwebun特になし

都道府県主催

文学賞締切400字詰め原稿用紙賞金応募総数発表条件
内田百閒文学賞5月末日20~50枚100万/20400弱11月下旬岡山舞台となる作品や、岡山出身人物自然文化風土物産などを題材とした作品
やまなし文学賞11末日?80~120100万/30万300強3月上旬山梨日日新聞紙上、及び同紙電子版に掲載、受賞作は単行本として刊行特になし
伊豆文学賞10月1日30~80枚100万/20万/5万260前後4月上旬入賞作品を収録した優秀作品集を作成伊豆をはじめとする静岡県内の自然地名行事人物歴史などを題材(テーマ)にした小説随筆紀行文。掌編部門
新潟日報文学賞9月1日30枚30万?11月1日応募資格新潟県内在住者と新潟県出身者に限る

自治体主催

文学賞締切400字詰め原稿用紙賞金応募総数発表条件
太宰治賞12月10日50枚~300枚100万1440前後5月初旬、受賞作品、優秀作品、最終候補作品は、選評とともに「太宰治賞2020」(20206月刊行予定)に収録特になし
坊っちゃん文学賞9月30日4000文字50万/109300強?ショートショートの賞にリニューアル
舟橋聖一顕彰青年文学賞9月18日50枚30万?2月頃?満18歳から満30歳までの青年
阿波しらさぎ文学賞6月1015枚30万/10万/5万460強8月徳島新聞紙上および徳島新聞電子版に掲載。受賞作は発表後、文芸誌徳島文學」に転載特になし
ちよだ文学賞4月30日30枚100万42010月、市役所にて販売特になし

めんどくさくなってきたのでここまで、適宜追加予定。湯河原のやつはNONに掲載されるみたい。あと、探すと結構ミステリの賞が多い。

そのほか

文学賞締切400字詰め原稿用紙賞金応募総数発表条件
仙台短編文学賞11月上旬25~35枚30万/5万400弱公式ホームページならびに河北新報紙上、小説すばる」に掲載仙台宮城東北となんらかの関連がある作品

参考資料

Wikipedia、各文学賞サイト

免責

この表を利用することによってトラブルは一切責任を負いかます

誤りがあるかもしれないため、必ず公式サイト確認してください。

メモ

https://tadeku.net/80142/

2020-05-02

東京の38号線で日本北日本南日本に分割すれば、北日本経済優先の実験をすればいい

南日本は自宅にこもります

2020-03-06

北日本東日本西日本イメージつくけど南日本と言われてもどこだかわかんないよね

沖ノ鳥島

2020-01-19

anond:20200119164353

おれの中二時代妄想北日本日本人民共和国)樹立キタコレですね

冷戦末期かつ日本内戦末期に使用された核兵器のせいで南日本首都東京が壊滅し旧札幌市(現・共和国特別自治区)に遷都され、人民ブルジョワ勝利する。。。

感動のままに平成とともに天皇制が終わると、そういうこと?!

2019-12-10

anond:20191209124916

九州四国民は普通に西日本だと思ってる。増田感覚では関西以西が秘境や魔境扱いなだけだと思う。それに四国九州って沖縄奄美以外は東京と緯度も気候もそんなに変わらない。北日本東北みたいに風土気候がガラリと変わるのは南日本西南って言われる九州南端あたりだけどその付近もまあざっくり西日本って感じ。

2019-08-12

東日本西日本っていうけど

縦長の日本上下に分けて北日本南日本って言うほうが自然だよな、常識的に考えて

なんで横に分けちゃったんだろう

昔は方角についてあまりよく分かってなかったのかな

2019-03-18

今どきレジとかで現金払いしているやつマジで害悪

日本キャッシュレス社会がどうとか、そんなことを言うつもりはないが、

レジSuica払いとか可能なのに現金で支払ってるやつ、本当に害悪すぎる。時間かかってしょうがねーよ。こんなことで待たせるなよ。

ゴミカス安倍政権官僚馬鹿を通り越して知恵遅れ集団からキャッシュレス推進だと無駄議論して税金をばらまこうとするわ。

キャッシュレスフライデーとかギャグかと思ったけど、本当、安倍政権とかまじで脳無しすぎて辛い。捏造得意なんだから、こんなゴミ施策捏造でしたって言ってくれ、まじで。

この非テック日本IT企業はやっぱイケてなくて何の優位性もない決済アプリを出してるけど、数が多すぎて意味からねーよ。

こんなインフラを担うところが乱立するまえに、規格の統一でもやれや、バカ日本が。

もうSuica一本あれば十分、みんなそれ使ってくれ。

JR東南日本より

2019-02-20

anond:20190220225212

日本8月15日降伏しないで本土決戦を戦い続けて、ドイツみたいに分断国家になっていれば戦後和解もっとスムーズだったかもね。

東西に分断されたドイツでは、両サイドにより品行方正な国家であろうと競い合うモチベーションが発生したし、主な被害国は軒並みソ連の影響下にあったから、ソ連東欧各国に対して東ドイツとの和解を押しつけることができた。

もし日本南北に分断されていたら、北日本南日本はそれぞれ国際社会でより行儀良く振る舞おうとしただろうし、分断されず共産圏に組み込まれ朝鮮に対して北日本との和解ソ連が押しつけたりしていたことだろう。

2018-09-30

美しい目を作っていた巨大台風

南日本にぶち当たったとたん形が崩れて弱体化するのを見ると

東京って作られるべくして首都ができたんだなって思うね

まあ韓国あたりは列島全体を都合のいい盾ぐらいにか思ってないだろうけど

2018-03-31

例えば日本が、

ロシアアメリカ対立により、

愛知岐阜富山辺りで

北日本南日本に分割されたとする。

特に問題は発生しないと思う。

2010-05-27

入札制度による移転費全額国負担の「限界集落移転促進法」

要は、移転費用を全額(概ね1,000~2,000万円)拠出するので、

住民全員同意が得られた限界集落から畳みましょうというお話

【条件】

★1都3県、愛知県大阪府以外に位置する限界集落住民が対象

集落居住者全員(住民票ベース)、及び登記簿上の土地建物所有者が

 移転に同意していることが必要

土地建物について、キチンと登記処理がなされていること。

 なお、建物については、30㎡以上の面積を有すること

人口集中地区、若しくは市町村役場から半径500m以内の地点に

 引っ越すこと

【方法】

土地所有者に半額、建物所有者に半額を支払う。

 (なので、土地建物所有権が異なる場合は、支払先が変わる)

 夫が持分2分の1、妻が持分2分の1、という場合は、夫に半額妻に半額払われる。

★「国に土地建物を売り渡し、その売買代金として費用が支払われる」

★支払い時期は、契約時半額、引渡し時(=引越時)半額

 国は最後の半額は、「引越が完了している(住民票移転している)」ことを

 確認してから支払う。

★資金の流れとしては、契約時に支払われる半額で以って、

 人口集中地区の戸建ての頭金とし、残額は「つなぎローン」を借り、

 引越完了時に、国から貰った残金でつなぎローンを消す。

実施主体】

国の税金から支払われるが、選考や支払い手続きなどの事務作業は、

現場に近い県が行う。

なので、国は、県内に存在する限界集落世帯数に応じて、

移転費用を県に按分配分する。

豪雪地帯の県に厚く助成せよ、という意見もあるが、

 豪雪地帯でない県の場合台風大雨被害がありうるので、

 北日本南日本平等にする。

集落選考

入札方式を採用

A集落=4戸が「1,200万円」で同意

B集落=3戸が「1,210万円」で同意

C集落=5戸が「1,230万円」で同意

D集落=4戸が「1,240万円」で同意

E集落=3戸が「1,250万円」で同意

ここで県が抱えている予算が「2億円」の場合

①A集落~D集落までを対象にした場合の支払額=(4+3+5+4)×1,240万円

 =19,840万円

②A集落~E集落までを対象にした場合の支払額=(4+3+5+4+5)×1,250万円

 =23,750万円

となり、①<2億円<②なので、

「A~D集落を対象とし」(E集落落選)、「1,240万円を、A~D集落に配布する」

ということになる。

こういう公的事業は、従来の行政の思考パターンなら

移転費用の半額を助成」というケースが多く、

実際、そういう制度国交省は用意しているようである。

しかし、東京都耐震補助なんかもそうだが、こういう「半額補助」は、

「半額は自己負担になる」点が嫌われ、なかなか導入されない。

(結構、予算を余らせるらしい)

予算を用意しているのに使われずに政策目的を実現できないのであれば、

少しでも政策目的が実現できるようなスキームに変えた方がいいのでは?

また、「入札制度」を導入することによって、

少しでも「安く移転する」集落をチョイスしていけるので、

政策実現効率が良い。

更に工夫した点は、「家の大きさに係らず、土地の大きさに係らず、世帯人数に係らず、

売買価格を一律にした点」である。

従来の行政の思考パターンであれば、それぞれの不動産について、

土地を測量し、建物を測量し、不動産鑑定士を交えた適正価格で買収する」

という手筈を取るだろうが、限界集落のような「二束三文」の土地建物場合

土地家屋調査士不動産鑑定士人件費だけで、下手すれば不動産価格以上のコストが必要」になる。

なので、「当事者が申し出た価格が、適正価格」という「一種の割り切り」を行うことによって、

「鑑定調査コストの極小化」を図れるのである。

更に、「移転住宅については、各自が探し出す」という仕切りにしている。

従来の行政であれば「移転先の公営住宅を確保してから」となるだろうが、

中には公営住宅じゃなく、

「これを機に嫁夫婦が暮らす県庁所在地へ引っ越す(手金は二世帯住宅建替え費用に充当)」

という人もいるだろう。

そういう場合に、「公営住宅を用意したが、結局入居予定者が素通りして、公営住宅無駄になった」

というロスを避けることができるし、又、公営住宅じゃなく民間住宅を活用することによって、

素早い転居が可能になる。

こういう「個人向け公的政策には、半額補助じゃなく、入札制度を活用せよ」

というのは

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/7891/p/157.html

も参考にされたし。

 
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