はてなキーワード: 日本将棋連盟とは
自分用のメモであるが、経緯が分かってない人が多すぎるのでここに記しておく。
・三浦に3連敗
・連盟に不正疑惑記事を書かれると大変な事になると話を持ち込む(ただし自分がリーク元である)
・あいつを降ろさなければ竜王戦に出ないで大変な事にしてやると連盟を強要(論理が逆転)
・秘密会議に羽生を呼びつけなんとか言質をとりつけその後の根拠とする
「過去に三浦九段と対戦した5人前後の棋士から、調査依頼があった」→渡辺と久保だけ
「休養を三浦が言い出した」→「竜王戦は開催されなくなった。それを承知してくれるか」と島が発言したため
「離席は2時間40分(青野)」→自分の手番でと喧伝されたが実際には相手の手番も含む、休憩を除いた全対局時間(10時間31分)の中のそれ
→一棋士に過ぎない渡辺にその権限はない。権限がないことをした以上、強い責任が生じる
→証拠もなしに、三浦に棋士として最大の侮辱を与えた。昔であれば切腹ものの屈辱。
これは絶対にやってはならないこと。渡辺に切腹しろとは言わないが、自主的に引退ぐらいはすべき案件
→この事件は渡辺がいなければ発生しなかったことになる。この点で除名相当
7月26日 久保が三浦と対戦、30分の離席(実際は6.3.3分)
8月8日 連盟が長時間の離席を控える旨の通知書を全棋士に送る。
10月3日 A級戦 三浦に敗北。渡辺は「三浦の研究手に嵌められて負けた」と発言、感想戦もそこそこに帰宅
10月4日 テレビ(?)で見ていた黒幕※に「三浦のカンニング疑惑」を教えられる。
10月4日-8日?のどこか 文春記者、情報を掴んだと10/20発売の文春に記述
10月 5日 渡辺提案で竜王戦の金属探知機導入が決定 (サンスポ)
10月 5日 12月14日より、電子機器は対局前にロッカーに預ける、対局中は外出禁止、等の規定を施行の旨公表
10月 7日 三浦とは対戦したくないと、島専務理事にねじこむ (電話連絡)
10月 8日 渡辺は文春記者に、「これが最後の将棋になるかも」メール送付 (週刊文春12/28)
10月10日 秘密会議 千田を連れて、羽生や谷川にカンニング疑惑を説明
10月12日 三浦、挑戦権を剥奪される (判断主体は理事会or常務会)
10月12日 連盟 処分発表 、渡辺ブログで「大変な事態、詳細は各種報道に任せて、ここでは省略。」
10月14日 竜王戦 前夜祭
10月15、16日 竜王戦第一局 、天竜寺にて80年ぶりに開催(青野理事の功績大)
10月20日 週刊文春に、渡辺の独占告白が行われ、三浦の疑惑が大々的に報道される
12月?日 竜王戦防衛直後、第三者委員会報告の前に、渡辺「告発した事は後悔していない。」旨発言(週刊文春12/28)
※10月4日、渡辺にチクった黒幕は、報道関係者(朝日新聞)、棋士(週刊文春)の二説あり
12月10日頃 上州将棋祭り2017(2017年1月3日、4日)ポスターから三浦の写真削除
12月27日 三浦会見:「竜王戦は中止になりました」・上州将棋祭りの三浦降板は連盟の一方的措置(三浦)
12月27日 日本将棋連盟(以下連盟)会見:休業は三浦側から言い出した、強要はしていないと反論するも「中止になりました」云々には言及なし
12月28日 連盟ウェブサイトに上州将棋祭りの三浦降板は連盟の都合によるものと公示
1月3日 上州将棋祭りに三浦が特別出演(あいさつのみ)、記者会見
1月7日 王将戦開幕前日、「対局者※の意向もあって金属探知機の検査は見送られた」(毎日) ※郷田と久保
1月17日 第三者委報告概要ドラフト版が連盟ウェブサイト上に発見され、公開版との異同が指摘される
1月17日 竜王就位式で渡辺明竜王が事件についてコメント、謝罪・陳謝等と報道される
将棋ファンの皆様方にご迷惑をおかけしました。申し訳なく思います」
1月18日 谷川、連盟会長辞任会見(新理事選出まで留任)あわせて
三浦の復帰戦は2月13日竜王戦対羽生戦と公表、ただし三浦側からは諾否についてコメントなし
1月19日 連盟理事会、谷川・島の退任承認と2月6日の臨時総会招集を決定
1月20日 連盟の新動画配信サービス告知される(2月1日A級順位戦―三浦は不戦扱い―からサービス開始)
1月23日 月例報告会、理事総解任請求書提出も臨時総会議題とするかは理事会預かり(スポニチ)
1月25日 理事補選立候補(定数2)締め切り、佐藤康、井上が立候補
1月29日 羽生理恵ツイッターで夫の秘密会議出席経緯やメールの真意を発信
2月2日 谷川入院、病名不明、棋王戦第1局前夜祭(4日)、臨時棋士総会・理事会(6日)は欠席の見通し
「渡辺竜王が島常務を脅して三浦九段を失格にするように動いたというのは報告会で島常務から聞いた話」
https://pbs.twimg.com/media/Cv_VWvvUkAAmTAt?format=jpg&;;name=large
・明らかに事実を歪曲してでも不正に持って行こうとしている意図が当初告発に見られ、それについての三浦九段の反論を封殺していること(検証データの恣意的な選別、一致率の対象手の妥当性など)
・連盟が渡辺主導での処分後、もう調査しないと主張しクロでの幕引きを図ったこと
http://shogiweblog.net/archives/565
・三浦をこき下ろしまくった文春記事を渡辺がブログでわざわざ追認していること
「週刊文春に掲載された記事内容は、個人的にはおおむね間違っていないように思います」
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/1f691f8dcad02d9173e57e1699717db7
【結論】
もし渡辺が不正かどうか調査だけしてほしいと思い告発したのならば、完全に上記内容と矛盾する。
本当にしっかり調査して、将棋界のため出来るなら白であってほしい立場の人間が取る態度とは正反対の行動ばかりである。
全てにおいて、とにかく三浦を黒認定してさっさと幕引きしたいという意図つまり悪意しか感じない。
第9条
会員が次のいずれかに該当するに至ったときは、総会の決議によって当該会員を除名することができる。
(1)本連盟の名誉を毀損し、又は本連盟の目的に反する行為をしたとき
タイトル戦での詰み逃し率
渡辺 0.0%(82戦)
森内 2.9%(105戦)
羽生 2.8%(536戦)
NHK杯での詰み逃し率
渡辺 14.8%(27戦)
森内 12.5%(32戦)
谷川 7.3%(55戦)
中原 6.7%(60戦)
加藤 7.4%(5戦)
大山 13.9%(72戦)
http://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20180127204150
競技人口の違いに言及したコメントが多数見られるが,大半は主観的な評価であり,定量的な評価をしている記述はほとんど見つからなかった.
例えばトップブコメの,id:potohud 氏によるコメント:
potohud 競技人口調べたけど、とりあえず見つけた全国高校将棋選手権の愛知県予選の出場者だと男219人に対して女12人。 明らかに女性のが競技人口少ない。 女流が弱いのは母数が主因でほぼ間違いないかと。 https://goo.gl/m4ZwHm
男219人に対し女12人というのは,確かに大きな差であるように思えるが,この差は「歴代のプロ棋士が全て男性である」という事実を裏付けるほどの差異なのであろうか.
ここでは,簡単な数学モデルを用いた,定量的な評価をしてみたい.
統計的検定で用いられている「考え方」を拝借して,この問題を考えてみよう.
すなわち,男性と女性とで潜在的な棋力分布に「差がない」ことを仮定した上で,歴代のプロ棋士が全て男性である確率 P を求めるという寸法だ.
もし,P が非常に小さければ,競技人口の違い以外に,男性と女性との間に潜在的な棋力の差 (あるいは他の社会的要因) があるという説を支持する証拠になる.
P の値は以下の手順で導出される.
プロ棋士を志す男性の数と女性の数をそれぞれ M と F とおく.
日本将棋連盟のページによると,プロ棋士の総数はおよそ 200 名であるらしい.
したがって,男性と女性で棋力の分布に差がないとすると,プロ棋士が全て男性である確率 P は
(M-k)/(F+M-k) を k = 0,1,...,199 について掛け合わせたもの
に等しい.(増田では TeX が使えないようなのでまどろっこしい)
ここで,男女比のみで議論できると便利なので,M+F が 200 よりも十分大きいと仮定する.
このとき,q = M/(M+F) とおくと,
P ≒ q^200
となる.この近似は,男性が一人選ばれるごとに,候補となる男性数が減少する (女性が選ばれやすくなる) 効果を無視することに相当するので,いつでも P は大きめに見積もられることになる.
ここまでの結果を用いて,実際に P の近似値をいくつか計算した結果が下記の表である (非表示の桁は四捨五入).
男女比 | 20:1 | 30:1 | 40:1 | 50:1 | 80:1 | 100:1 | 200:1 | 500:1 | 1000:1 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
P | 0.00006 | 0.00142 | 0.00717 | 0.0191 | 0.0834 | 0.137 | 0.369 | 0.671 | 0.819 |
冒頭で述べた 「男219人に対し女12人」というのは,18.25:1 という比率であるため,表より,このときの P は 0.00006 よりも小さい.
慣例的に,有意差検定で用いられる閾値は P=0.01 や P=0.05 であるから,P=0.00006 というのは相当稀な事象を表している.
したがって,高々 219:12 という比率では,プロ棋士に女性が居ない理由を競技人口比に求めるのは,いささか暴論であると言えよう.
ただし,何らかの社会的要因等により,将棋のプロを志す人の男女比が,高校での競技選手権への出場者よりも更に偏りが大きいと仮定すると事情が異なる:
もし,プロを志す人の男女比が 100:1 であれば,P = 0.137 となり,これは有意な差が認められるとは言い難い水準である.
分裂・独立
2006年11月、女流棋士会が日本将棋連盟から独立する動きが報じられた。女流棋士は対局料などの面で棋士と格差があること、棋戦を自ら運営できないこと、連盟の意思決定に参画できないこと、などの点で待遇改善を求める声があった。また、将棋連盟としては引き止めるどころかむしろ、独立を促すような言動があったとされている[24]。女流棋士会側ではこれ以前から制度委員会を発足させており、独立も視野に入れて体制改革への意見集約が進められていた。
同年12月1日、女流棋士会は臨時総会を開き、独立に向けた新法人設立のための設立準備委員会の設置を賛成多数で可決した。しかし、「これで独立が決まった」と解釈する者と「単に設立準備委員会の設置のみが決まった」と解釈する者とがいた[25]。独立に至る過程で、準備委員会と連盟理事会との間の交渉が難航し、また、女流棋士の中の意見も一つにまとまらなかったため、結果的に56名(引退女流棋士を含む)中39名の女流棋士が残留を表明し、女流棋士会は分裂することとなった。
こんにちは。ほんの思いつきで書いた「観る将」入門記事( https://anond.hatelabo.jp/20170623083815 )が怒涛のブクマをいただきましたこと、厚く御礼申し上げます。増田で1000どころか20もついたことないのに!
なるべく平易に、軽く、それでいて軽薄にならないように書いたつもりでしたが、「本当にこれで分かりやすいか?」「飯の話しかウケないんじゃないか?」などの葛藤もあったのでこの反響は素直に嬉しく思います。
Twitterを見ると将棋漫画の作者様や本職の将棋ライター・観戦記者の皆さんに怒涛のごとくシェアされており、極度の緊張で1日8時間しか眠れません。
さて、29連勝ですね。何が何やら分かりませんが、ともかく未知の領域です。
対局の雑感や今後の展望を語るとともに、前回の記事にいただいた質問等、私に分かる範囲でお答えしたいと思います。
仕事の合間に中継をチラチラ見ていました。夕方頃には増田四段が勝ちやすそうな局面に見えたのですが、その後の藤井四段の角と桂を生かした反撃が鮮やかでしたね。
私のへっぽこ棋力では増田優勢に見えても、プロ的にはまだまだ難しかったということなのでしょう。
増田四段も持ち味を見せましたが中終盤にかけて藤井四段の強さが際立ったといった印象です。はてなの皆さんはもちろん増田推しでしたよね?残念でした~。
竜王戦本戦は比較的持ち時間が長い(各5時間)ので、昼夜2回の出前チャンスがあります。
藤井四段→昼:豚キムチうどん 夜:五目炒飯品切れのためわんたんめん変更
増田四段→昼:ミニとんかつ定食 夜:ヒレカツ定食ライト(+肝吸い)
不本意な注文変更を強いられた藤井四段に対し、増田四段が気合のカツ連投で藤井四段の作戦変更を咎めていく展開となりました。
しかし藤井四段が得意の麺類に切り替えて頑強に抵抗したため、最終的には増田四段にミニ+ライトという軽い打撃のツケが回ってきた格好です。
歩は将棋で最も重要な駒だが、歩のみで勝つことはできない。同様に、ジャブだけで飯対決には勝てないのだ。
ちなみに私が確認した中で藤井四段は本対局を含めこれまでに出前を22回、うち15回麺類を含むメニューを注文しています。特に多いのはうどん(6回)や日本そば(6回)などの和麺であり、みそ煮込みうどんなど熱々系の注文も辞さない構えです。
これは「鍋焼きうどんも好きなのですが、熱いので、冷めるまで待っていると15分ぐらいかかる」とうな重に転向した加藤一二三 九段とは対照的ですね。
いつも対局料とか賞金見ると将棋界のお金の回り方がよくわからなくて、スポンサーってどのくらいいてスポンサードすることでどれだけ利益があるのだろう
スポーツにも囲碁・将棋にも言えることですが、競技へのスポンサードは広告だけでなく文化振興という意味合いも少なからずあるので、スポンサードすることでこれくらい利益がありますというような定量化が難しい側面があります。
分かりやすい例としては出版関連事業でしょうか。報道各社は主催する棋戦の観戦記等を出版したり、本紙に棋譜を掲載しています。またマイナビ女子オープンを主催するマイナビも棋書を多く出版しています。
このような事例はスポンサードしたことによって直接的な利益を得ているとも言えるでしょう。
ちなみに日本将棋連盟の「棋戦一覧」( https://www.shogi.or.jp/match/ )から各棋戦の「詳細情報」を見ると主催者(スポンサー)が分かります。
主要タイトル戦は全国紙主催や地方紙の共催が多いですね。他には囲碁・将棋チャンネルやNHKなどの放送局、リコーなど民間企業、加古川市や倉敷市など自治体主催のものもあります。
日本将棋連盟の収益が実際どうなってるのか気になる!という方は財務諸表(https://www.shogi.or.jp/about/information_disclosure.html )などを眺めてみるのも面白いかもしれませんね。
「プロ入り28連勝の棋士を5敗もさせる3段リーグとかいう地獄があるのか」
そうなんですよね。前回もさらっと説明しましたが、三段リーグは年に2回開催され、奨励会三段たちが各18局を戦って上位2名が四段昇段・プロデビューを果たすという地獄のリーグ戦です。
これまでに60回開催されたものの未だに全勝で突破した三段はおらず、現時点では16勝2敗(5名)が最高成績です。
中には11勝7敗で辛くも昇段した者(2名)もいれば、14勝4敗という好成績を挙げながら昇段を逃した者(4名)[注1]もおり、年齢制限と相まってこの辺りも地獄とされる所以でしょう。
三段リーグで5敗してるってことは、やっぱこの連勝中に飛躍的に強くなってるってことだろうか。それともいまの三段に化け物の卵がひしめいているのか。
これはどちらとも言えるかなと思います。前回の記事でも触れましたが、棋士の力のピークは30代半ばまでとされており、例えばそれを過ぎた棋士が絶賛修行中の三段とまみえれば敗れることもあるでしょう。
新人王戦では都成竜馬三段(現四段。イケメン)が奨励会員でありながら優勝を勝ち取った例もあります。インターネット対局や棋譜データベースの発達で研究の障壁が下がった点も無視できません。
このあたりは現役棋士・大平武洋六段のブログ( http://oohira243.blogspot.jp/2017/06/blog-post_36.html )が現場の肌感覚として参考になる気がします。
ただ、その一方で藤井四段が急速に成長しているのもまた事実だと思います。ここで彼の奨励会時代の成績を見てみましょう。奨励会ウォッチャー情報の継ぎ接ぎなので多少ずれがあるかもしれませんがご了承ください。
段級位 | 勝敗 | 規定 |
6級 | ○○○●○○●○○○○昇 | 9勝2敗 |
5級 | ○●○○○○○●○●●○○●○●●○●●○○●●○○○●○○●○○○●○昇 | 9勝3敗 |
4級 | ○●●○○○○○○昇 | 6連勝 |
3級 | ○●●○●●●●●●B○○○A●○○○○○○昇 | 6連勝 |
2級 | ●●○○●●○●○○○●●○○○●○○●○●○●●○○●○○○○○●○●○昇 | 9勝3敗 |
1級 | ○●●○○○○○○●○○○○○昇 | 12勝3敗 |
初段 | ○●○●○●○●●●○●●●○○○○○●●○○●○休○○○●○昇 | 12勝4敗 |
二段 | ●●○●○●●●○●○○●○○○○○○●○●●○●○○○●○○○昇 | 14勝5敗 |
三段リーグ | ○●○○○○○●○●○○○●○○●○ | 13勝5敗・1位 |
通算208局132勝76敗(.634)
ご覧の通り昇級・昇段ペースはかなり早い部類ですが、プロデビュー後の彼ほど圧倒的ではない、というのはお分かりいただけるでしょうか。
3級まではあっという間でしたがここで少し足踏みをします。6連敗してるんですよ!6連敗!【アルファベットの補足:成績が悪いと「B」を取り、Bを保持した状態で再びBを取ると降段級、という仕組みです。規定の成績でA(通常の状態)に復帰します。】
初段・二段あたりが顕著ですが、昇級・昇段直後に少し黒星を重ねたのち、ぐっと勝率を上げています。カテゴリが上がるごとに成長曲線を描いてきているというわけですね。
二段で白星を重ね始めた頃から新たな成長曲線を描き始め、その勢いのまま三段リーグを突破し、プロデビューしたとすれば…?今の大ブレイクも決して不思議ではないのかもしれません。いや十分不思議だけども。
"三浦弘行九段の騒動で揺れる将棋界に一時の安寧をもたらしました。"三浦九段は冤罪被害者である事を今や将棋連盟も認めているのでここだけ訂正して欲しい
この件に関しては記事の本題から外れていたので詳細への言及を避けただけであり、三浦九段へ嫌疑をかける意図がないことは当該段落から十分読み取っていただけると思っています。
したがって文章自体の訂正はしませんが、三浦九段への処分は明確に不当であったという事実はこの場で申し添えておきます。(「訂正」ではなく「補足」してほしい、という趣旨ならば理解できます。)
ほんとだ……え、ほんとだ!すごい!気づかなかった!ちなみに18の下は17連勝(佐藤天彦、佐藤康光、丸山忠久)なのでたぶん偶然です…たぶん…。
これはニコニコ(ドワンゴ)がというより、インターネット環境それ自体の普及がもたらした現象であると言えるでしょう。もともと観戦記などで棋士の食事が話題にあがることはありましたが、
ネット中継が始まると盤上・盤外問わずあらゆる情報がコンテンツとして逐一伝えられるようになりました。中でも画像情報は非常に訴求力が大きい。その流れにぴったりハマったのが食事・おやつではないでしょうか。
各々の将棋スキルが観戦の満足度を左右していた将棋中継において、初心者も上級者も一緒になってあれが旨そう!これが旨そう!と楽しめるものができたということは、昨今のブーム形成にとって非常に大きかったと私は思います。
このあたりは観戦記者・松本博文氏の記事( https://cakes.mu/posts/12986 https://cakes.mu/posts/16722 )が参考になります。
どちらも圧巻の記録ですね。四冠時の18連勝(2005~2006)を例にすると
日付 | 勝敗 | 先後 | 氏名 | 棋戦 |
9月10日 | ○ | 後 | 藤井猛 | 第64期順位戦 A級 3回戦 |
9月12日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第46期王位戦 タイトル戦 第6局 |
9月16日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第53期王座戦 タイトル戦 第2局 |
9月21日 | ○ | 後 | 佐藤康光 | 第46期王位戦 タイトル戦 第7局 |
10月1日 | ○ | 後 | 佐藤康光 | 第53期王座戦 タイトル戦 第3局 |
10月6日 | ○ | 後 | 鈴木大介 | 第64期順位戦 A級 4回戦 |
11月25日 | ○ | 先 | 谷川浩司 | 第64期順位戦 A級 5回戦 |
12月2日 | ○ | 先 | 井上慶太 | 第77期棋聖戦 最終予選 1回戦 |
12月11日 | ○ | 後 | 中村修 | 第55回NHK杯戦 本戦 3回戦 |
12月14日 | ○ | 後 | 郷田真隆 | 第64期順位戦 A級 6回戦 |
1月12日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第55期王将戦 タイトル戦 第1局 |
1月16日 | ○ | 先 | 久保利明 | 第64期順位戦 A級 7回戦 |
1月19日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第55期王将戦 タイトル戦 第2局 |
1月24日 | ○ | 後 | 先崎学 | 第19期竜王戦 1組 ランキング戦 1回戦 |
1月26日 | ○ | 先 | 佐藤康光 | 第55期王将戦 タイトル戦 第3局 |
1月30日 | ○ | 先 | 村山慈明 | 第77期棋聖戦 最終予選 2回戦 |
2月1日 | ○ | 後 | 佐藤康光 | 第64期順位戦 A級 8回戦 |
2月12日 | ○ | 先 | 谷川浩司 | 第55回NHK杯戦 本戦 準々決勝 |
◎王位戦・王座戦・王将戦(全棋士参加棋戦を勝ち抜いた1名とタイトル防衛戦)
以上の5棋戦で驚異の14勝(!)を挙げています。ちなみにそのうち8勝を挙げた相手が佐藤康光ですが、当時の彼はA級に所属し、棋聖のタイトルを保持し、王位・王座・王将の3棋戦全てを勝ち抜いて羽生四冠への挑戦権を得た強豪中の強豪です。
その他の棋士たちも皆当時の一線級ばかりです。もう何が何だかわかりません。一体何なんだよ。将棋星人かよ。
次の対局は前回と同じ竜王戦決勝トーナメント2回戦!勝てば77万円!
https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/30/hon.html
相手は佐々木勇気五段(4組予選優勝)です。ジュネーブ生まれ埼玉育ち、ピュアで熱い好青年です。レーティングは1779で全棋士中14位。(2017/7/1)
昨年藤井四段が最年少(13歳2ヶ月)で奨励会三段となってちょっとした話題になりましたが、実はそれまでの最年少三段記録保持者(13歳8ヶ月)が彼、佐々木勇気です。
1回戦の増田四段と同じく16歳でプロデビュー。竜王戦4~6組予選は若手の登竜門であり、若手有望株はやはりデビューが早い傾向にありますね。
そうした経緯もあってか、彼自身藤井四段に対しては胸に秘めたものがあるのかもしれません。
叡王戦(藤井聡太四段vs梶浦宏孝四段)では定刻前の対局室に現れて並外れた存在感を放ち話題になりました。おそらく彼は秘めてもバレるタイプですね。(参考: http://www.nicozon.net/watch/sm31378949 )
そしてこの二人がいつ戦うのか?という話になるわけですが…なんと明日です!
https://www.shogi.or.jp/news/2017/06/72_12.html
将棋連盟ライブの他にもニコニコ生放送やAbemaTVで中継されます。日曜日なので視聴者数がすごいことになりそうですね。
いい機会なので将棋よく分からない…という方も少し覗いてみてはいかがでしょうか。おすすめ時間帯はお昼前と夕方です。昼前にはどういう戦いになるかがおおよそ定まり、昼食予想でコメント欄が賑わいます。
また夕方以降は一手一手が形勢を左右するスリルがあり、飯だけでない真剣勝負の一面を垣間見ることができるでしょう。
本当は昨日書き上げるつもりでしたが、プレミアム残業フライデーで無理でした。
藤井四段の連勝はいずれ止まります。それは明日かもしれないし、ひょっとしたらあと何ヶ月も続くかもしれません。それまでの間、将棋界の外をも巻き込んだ狂騒を楽しみたいと思います。
ちなみに私の今日の昼食はベーコンを大量に入れたペペロンチーノでした。シンプルで奥深い棒銀のような料理ですね。では。
[注1]14勝で昇段を逃した4名は全員その後のリーグで四段昇段を果たしているため、14勝できるほど強ければいずれは上がれるとも言えます。4名の中にはあの豊島将之八段も!
ついにやってしまいましたね。藤井聡太四段がプロデビューから負けなしの28連勝を飾ったことで将棋界のみならず大きな話題になっています。
ここまでくるともう勝つ度にニュースとなり全国を駆け巡るので、嫌でも将棋の話題を耳にする人も多いでしょう。
ただ将棋界・将棋のプロ制度は一般的にはあまり知られていない側面も多い業界です。
そこで将棋のプロ制度を全くご存知ない人のためにFAQ形式で学んでいく増田を書きました。藤井四段のみならず将棋界がニュースになった時に一役買えたら何よりです。
A.
この疑問についてはプロへの道程から説明しなければなりません。
将棋のプロ棋士になるには日本将棋連盟の棋士養成機関・新進棋士奨励会(通称「奨励会」)に入会するのが最も一般的なルートです。
奨励会に入会すると、師匠推薦などで多少の上下はありますが基本的には6級が与えられ、他の奨励会員たちと対局して昇級・昇段を目指していきます。
ちなみに奨励会の6級はアマチュアの四段に相当すると言われています。これは地方のアマ大会であれば上位を狙える棋力です。
そうして6級~1級~初段~二段と昇級昇段を繰り返し、三段に到達した奨励会員は同じく三段の奨励会員たちを集めた「三段リーグ」という地獄、もといリーグ戦に参加します。
約半年をかけて行われるこの三段リーグの上位2名が「四段」に昇段し、晴れてプロデビューとなります。
藤井聡太くんも上記のルートを辿って最年少で三段に到達し、三段リーグ初参加で1位(13勝5敗)となって四段昇段・プロデビューを果たしました。
つまり、将棋界では四段からがプロ棋士キャリアの始まりなのです。
A.
プロ棋士の段位はレーティングのように上下しないので、確かに棋力を示すものではありますが、それと同時に積み重ねたキャリア・実績を示すものでもあるというのが私個人の見解です。
したがって、今現在勝ち星を挙げているからといってすぐ段位に反映される類のものではありません。
プロ棋士の昇段規定については連盟サイトに詳しくまとめられています。
https://www.shogi.or.jp/match/dan_provisions/
いきなりこんなん見せられてもよーわからんという方のために解説すると、昇段条件には大きく分けて2種類あります。
棋戦(大会)での成績に伴う昇段です。
「〇〇戦×組昇級」「◎◎ランキング戦2回連続昇級または3回連続優勝」「全棋士参加棋戦優勝」「タイトル挑戦」などと書いてあるものです。
デビューしたての四段でも勝ち続けてタイトルマッチに挑戦すれば五段になれますし、
将棋界最高峰タイトルの「竜王」に挑戦すれば七段、「竜王」奪取に成功すれば八段へジャンプアップすることも可能です。
これらの条件を達成すれば昇段に値するというのは、詳しくない方でもなんとなくお分かりいただけるかと思います。イメージとしては「J2だけど天皇杯で優勝したのでJ1に昇格!」みたいな感じです。違うか。
段位への評価を難しくしているのがこの勝数規定の存在ではないでしょうか。
タイトルや優勝に縁がなくとも、公式戦で勝ち星を重ねればいずれは昇段が(理論上)可能です。
これはつまり勝率が.333の四段でも200敗して100勝すれば五段になれるということでもあり、純粋な強さを示しているとは言えないでしょう。
ただ、先日の加藤一二三 九段のように成績による強制引退の制度がある以上、脚光を浴びることはなくとも安定して勝利を積み上げる棋士への評価軸として、勝数規定は一定の機能を果たしていると私は考えます。
ちなみに勝数規定のみで九段に達した棋士はゼロ、八段に達した棋士はこれまでにわずか6名しかいません。彼らは皆スターとなる機会は少なくとも、安定して長く勝ち続けてきた棋士たちです。
棋士の段位と実力は、上記2つの評価軸や勝率、現役生活の長さなどの要素をバランスよく取り入れたうえで語られるべきでしょう。
A.
「レーティング」→「棋士ランキング」と進み、現在のトップ10を見てみましょう。(2017/6/22)
順位 | 名前 | レート | 増減 |
---|---|---|---|
1 | 佐藤天彦名人 | 1883 | 2 |
2 | 羽生善治三冠(棋聖・王位・王座) | 1869 | 18 |
3 | 豊島将之八段 | 1855 | 13 |
4 | 稲葉陽八段 | 1841 | 2 |
5 | 菅井竜也七段 | 1841 | 37 |
6 | 久保利明王将 | 1834 | -4 |
7 | 渡辺明竜王・棋王 | 1832 | -27 |
8 | 永瀬拓矢六段 | 1802 | -7 |
9 | 斎藤慎太郎七段 | 1799 | 30 |
10 | 糸谷哲郎八段 | 1784 | -14 |
このランキングであればおおよそ世間的な評価と近い結果が得られるのではないかと思います。ここ数年で羽生を除く羽生世代の棋士たちが一斉に順位を下げ、若手強豪がトップ10に多く名乗りを挙げていますね。
では藤井聡太四段のレーティング増減も見てみましょう。新人四段のレーティング初期値は1500です。
年月 | 順位 | レート | 増減 |
---|---|---|---|
2017年6月 | 35 | 1692 | 62 |
2017年5月 | 49 | 1630 | 35 |
2017年4月 | 61 | 1595 | 34 |
2017年3月 | 77 | 1561 | 25 |
2017年2月 | 87 | 1536 | 27 |
2017年1月 | 97 | 1509 | 6 |
2016年12月 | 104 | 1503 | - |
わずか半年で35位へジャンプアップしています。まあ公式戦通算28勝0敗なので当然ですが。
ちなみにこのサイト、対局情報のみならずレーティングに基づく期待勝率や両者の対戦成績(2001年度以降に限る)も見られるというデータ厨垂涎のサイトとなっています。
盤面データを見ながら観戦するのも面白いのですが、このように棋士たち自身のデータを見ながら観戦するのも…こう…非常に…楽しい…です…フフ
「でもソフトには勝てないんでしょ?」とすぐ言いだす人にはこういう対人競技としての面白さがあまり理解されないのでちょっと寂しいですね…。
A.
できすぎです。(断言)
とはいえ、はてな推薦図書「ヒカルの碁」をお読みになった皆さんならお分かりの通り、碁でも将棋でも各人の棋力がどの段階で成長するかはなかなか推し量りにくいものです。
碁会所巡りや洪秀英との戦いを経て短期間に急成長を遂げた進藤ヒカルのように、三段リーグからプロデビューにかけて藤井四段の棋力が更にワンランクアップしたと考えるのもさほど不自然ではないように思います。
何より彼は奨励会時代から注目されていたので、先輩棋士からの教えを得る機会も多くあったのではないかと推測します。才能と環境がバランス良く備わった結果が今こうして表れているのではないかなと、いちファンとしては感じています。
A.
いるともいないとも断言できませんが、棋戦は基本的にトーナメント方式であり、勝てば勝つほど収入(対局料)が入ります。
また、藤井四段は新人なのでトーナメントの最下層からのスタートです。
たとえ頂点まで勝ち進むことは難しくとも、目の前の予選1回戦・2回戦をわざわざ連盟の話題作りのためにみすみす逃す棋士がいるかというと…正直ちょっと考えにくいです。特に藤井四段と当たる可能性の高い若手棋士たちなら尚更です。
私も一部の棋譜をチェックしていますが、盤石な内容ばかりではないものの藤井四段自身の強さは疑いようがありません。
それに加えて本人の勢い、対局する両者へのプレッシャー、加熱する取材、それらの要素が何かしら組み合わさってこのような記録が生まれたと考える方がより自然です。
A.
順位 | 名前 | 年齢 | 肩書(当時) | 連勝数 | 達成年 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 神谷広志 | 26 | 五段 | 28 | 1986~87 |
- | 藤井聡太 | 14 | 四段 | 28(継続中) | 2016~17 |
3 | 丸山忠久 | 24 | 五段 | 24 | 1994 |
4 | 塚田泰明 | 22 | 六段 | 22 | 1986 |
- | 羽生善治 | 21 | 棋王 | 22 | 1992 |
- | 山崎隆之 | 22 | 五段 | 22 | 2002~03 |
7 | 有吉道夫 | 49 | 九段 | 20 | 1984 |
8 | 羽生善治 | 17 | 五段 | 18 | 1987~88 |
- | 中田宏樹 | 26 | 五段 | 18 | 1991 |
- | 丸山忠久 | 28 | 八段 | 18 | 1999 |
- | 羽生善治 | 35 | 四冠(!) | 18 | 2005 |
- | 永瀬拓矢 | 18 | 四段 | 18 | 2010~11 |
上記ランカーたちの多くが四段ないし五段という低段時代に記録を達成しています。
これはどういうことかというと、まあ身も蓋もないですが「強豪との対局が少ない」です。
裏を返せば「勝てば勝つほど強豪と当たる」という当たり前な事象があり、このあたりに羽生善治三冠の連勝記録が意外と伸びていない理由があるものと思われます。
とはいえそれでも歴代トップ10に3回もランクインしてたり、そのうち2回はタイトル保持者として強豪ばかりをなぎ倒して達成していたりと、十分ヤバい棋士ではあるんですけどね。
また、デビューから間もない低段棋士は対局相手にあまり研究されていないというアドバンテージもあるでしょう。
合計12の連勝記録トップ10のうち、3つは10代、7つは20代で達成されています。
将棋は思考力を試されるゲームですが、プロとして対局を消化するのは体力勝負でもあります。タイトル戦ともなれば「一人あたりの」持ち時間は3時間~6時間にも達します。
対局の度に盤の前で何時間も考え続けて勝利をもぎ取る体力、これを10何局20何局と積み重ねるためにはやはり若さが大切なのかもしれません。
実際、棋士の力のピークは20代から30代半ばであるとしばしば言われます。この数字だけ見るとアスリートに似ていますね。
そしてランキングに戻ると有吉道夫九段の49歳20連勝が光り輝いて見えます。羽生四冠35歳18連勝はもはやチート。
当たり前のことですが、強くないとそもそも勝てません。以上です。
…というのもアレなので、連勝記録トップ10ランカーたちの通算勝率を並べてみました。(現役棋士のみ)
順位 | 名前 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | 最多連勝数 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 藤井聡太四段 | 28 | 28 | 0 | 1.000 | 28(継続中) |
6 | 羽生善治三冠 | 1916 | 1370 | 544 | 0.716 | 22 |
11 | 永瀬拓矢六段 | 337 | 237 | 100 | 0.703 | 18 |
20 | 山崎隆之八段 | 855 | 558 | 297 | 0.653 | 22 |
29 | 丸山忠久九段 | 1346 | 856 | 490 | 0.636 | 24 |
54 | 中田宏樹八段 | 1216 | 722 | 494 | 0.594 | 18 |
88 | 塚田泰明九段 | 1320 | 721 | 599 | 0.546 | 22 |
139 | 神谷広志八段 | 1164 | 557 | 607 | 0.479 | 28 |
プロ将棋では通算勝率が6割あれば実力者とみなされることが多いです。この辺は通算対局数や個々人の主観によっても変わってきますが。
ちなみに対局数1000以上の棋士で7割勝ってるのは羽生善治三冠ただ一人です。恐ろしい恐ろしい。
こうして見ると連勝記録ランカーたちは通算勝率もおおむね5割後半~7割をキープしており、また神谷八段と藤井四段を除く全員にタイトル挑戦ないしタイトル獲得経験があります。
したがって、勝率の高い、強い棋士が連勝記録を出しやすいと言えるでしょう。まあそりゃあそうよね。
【低段】【若い】【強い】
藤井四段はこの3つを兼ね備えているので、デビューから負けなし28連勝も当然の結果ですね!!(藤井連勝ストップ予想を書いた紙を破り捨てながら)
A.
どうでもよくないです。これはとても大切なことです。もちろん彼が出前を注文した店に殺到するような行為は厳として慎まなければなりません。
しかし将棋ファンにとって「棋士の食事」は一大コンテンツでもあります。メインコンテンツとまで言うとさすがに過言です。
古来から将棋の棋士たちは盤面のみならず食事面でもしのぎを削ってきました。その元祖と言えるのはかの加藤一二三 九段でしょう。
対局の度にうな重を平らげ、板チョコをまとめてボリボリ。近年もカキフライ定食とチキンカツ定食のダブル注文で中継を沸かせ、故米長邦雄との"みかん対決"は今なお語り継がれています。
上の連勝数ランキングに登場した丸山忠久九段も大食漢で知られています。一部のタイトル戦では1局に2日をかけて戦うのですが、緊迫感が最高潮に達する2日目の夕食にステーキを注文した鉄の胃を持つ男。
竜王戦の昼食ではカツカレーと味噌ラーメンのダブル注文を決めて健啖丸山を高らかに宣言し、三浦弘行九段の騒動で揺れる将棋界に一時の安寧をもたらしました。
(一方、その裏では解説の加藤一二三 九段が麻婆豆腐+かに玉+中華粥を注文していた)
かの羽生善治もタイトル戦で「寿司とジンジャーエール」という新手を残しています。一見奇抜な組み合わせだが、ガリの生姜成分をジンジャーエールで補強しようという意欲的かつ独創的な指し回しだと話題になりました。
ちなみに、将棋の棋士は比較的しっかり食べる一方で、碁の棋士は少食派が多いのだとか。そういえば塔矢アキラも対局日は昼食をとらないキャラクターでしたね。
この辺はいずれどなたかにしっかりとしたデータを取っていただきたいものです。データ厨なので。
A.
やべーやつです。
増田康宏四段(19歳)。26歳以下・六段以下のプロ棋士や三段リーグ上位者などが参加する「新人王戦」を昨年10代で優勝している期待の若手です。
プロデビューは16歳。彼も三段リーグ在籍時に藤井四段と同じ「現役中学生棋士」となるチャンスがありましたが、上位直接対決での黒星が響いて失敗。中学生棋士と中学生棋士になりかけた男の対決です。
増田四段のELOレーティングは1712。藤井四段の期待勝率は47%ですがこの数字は現状あまり当てにはなりませんね。
先月単独インタビューが公開され、「矢倉(戦法)は終わりました」「("興味のある戦法は?")ないです」「("好きな将棋の格言は?")特にないです」「(研究会は)行くのが面倒」「詰将棋、意味ないです」
https://book.mynavi.jp/shogi/detail/id=73003
彼はAbemaTVの企画で非公式戦ながら藤井四段に敗れ、「初めて年下に平手で負けた」と悔しさを露にしているため、次戦を増田四段のリベンジマッチとして観戦するのも面白いでしょう。
A.
藤井vs増田の戦いが行われるのは将棋界で「名人」と並ぶ最高峰タイトル「竜王」への挑戦権を争う竜王戦決勝トーナメントです。
https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/30/hon.html
上から1組~6組のクラス別予選を勝ち抜いた棋士たちによる変則トーナメントで、藤井四段は一番下の6組予選で優勝、増田四段は5組予選で優勝しての参加です。
ちなみに竜王戦決勝Tは対局料が公開されています。トーナメント表に書いてある数字がそれです。
藤井四段は6組予選優勝で既に93万円を獲得しており、
勝ち進んで挑戦者決定戦に進めば450万円。
挑戦者になればたとえ敗れても1,620万円、
「竜王」のタイトルを奪取すれば4,320万円です。(将棋界最高額)
もう一つ言うと、竜王戦6組予選はアマチュアにも門戸が開かれています。夢がありますね。(なお、プロ並みに強いアマチュアに限る)
さて、天才たちのことばかり書き連ねていたら疲れました。
平日も残すところあと一日。われわれ凡人は今日も地に足をつけて、やっていきましょう。
「竜王戦が始まってから疑惑が公になれば、シリーズは中断される可能性が高いと考えました。
それだけでなく、タイトル戦を開催する各新聞社が“不正”を理由にスポンサー料の引き下げや、
タイトル戦の中止を決めたら連盟自体の存続さえも危うくなると思ったのです。
そんななかで最悪のシナリオは『疑惑を知りながら隠していたという事が発覚する事だ』と判断しました」
10月7日、渡辺竜王は日本将棋連盟理事の島朗九段(53)に事情を説明。
それを受けて10月10日に羽生善治三冠(46)、佐藤天彦名人(28)、
将棋連盟会長の谷川浩司九段(54)らトップ棋士7人が集まり“極秘会合”が開かれた。
渡辺竜王から説明を受けた出席者たちからは「99.9%やってますね」という意見も出て、“シロ”を主張する棋士はいなかった。
その翌日、将棋連盟の「常務会」による三浦九段のヒアリングが行われ、
日本将棋連盟公式のモバイルアプリがあって、注目の対局に限られるが棋譜の中継はほぼリアルタイムでされている。
あと、今回話題になった対局の竜王戦挑戦者決定トーナメントとかは全部リアルタイムで棋譜中継されている。
中継されるのはあくまでも棋譜だけ(flashを用いたもの)で、かつ、かなりリアルタイムだが人が人力で入力するので若干のラグはある。
同様の例としては皆無。それはそうで、負けても対局料が手に入るのにそれをみすみす捨てる馬鹿はいない。
ただ、寝坊やスケジュール管理のミスといった過失による対局放棄はある。
近年の例で言うと、2010年に郷田真隆九段(現・王将、タイトル通算6期の超一流棋士。9月に公開対局での二歩で話題になった)が寝坊で竜王戦の予選を不戦敗になった。
この際の郷田に対する処分は1.対局料の不払い、2.竜王戦参稼手当100万円の半額を返納、3.ファンへの奉仕活動1日 だった。
類似の例としては、日本将棋連盟の分裂寸前にまで至った「陣屋事件」というのがある。
1952年2月に行われたタイトル戦の王将戦第6局で、挑戦者の升田幸三八段が会場となった神奈川県弦巻温泉の旅館「陣屋」に到着したが、「玄関のベルを押したが誰も出てこなかった」ことに腹を立てた、と言って対局を拒否、第6局が不開催になったということがある(ただし当時陣屋の玄関にベルはついておらず、これは枡田の虚言。これをきっかけに陣屋は、玄関に呼び出しのための陣太鼓を置くようになって、陣屋名物となっている。また升田は陣屋に向かわず秦野温泉の別の旅館に籠って対局を促しに来た関係者にも会っているので、過失ではなく明確な故意による対局拒否)。
事の真相は明らかになってないが、将棋界の間ではまず間違いなく以下の理由だったと言われている。
王将戦は当時から現在に至るまで七番勝負で四勝先取したほうが勝ちというシステムだが、この当時はどちらかが四勝以上してもさらに継続する、というシステムだった。そして決着がついた後の対局は、シリーズに勝ったほうが負けた方に対して自分の駒(香車)を落とすハンデをつけて指すことになっていた。このシリーズは第5局までに升田が木村義雄名人に4勝1敗で勝利を決めており、この第6局は升田が木村に対して香車を落とすことになっていた。
名人というタイトルの重みは現在でも特別だが、この当時はそれにも増して大きいものだった。単に将棋界最強というだけではない、ある種の宗教的な権威があるものと言っていい。その名人が、対戦相手に香車を落としてもらうなどということは、名人の品格を著しく傷つけるもので、いかにルールとはいえ誰も見たくない(この感覚は、羽生善治がコンピュータ将棋に角を落としてもらって対局する、という場面を想像してもらえばいいかと思う。対局に関係ない第三者でさえ屈辱を感じるというようなものだ)。もちろん王将戦が始まる前、この事態は当然予想されていて、香車を落とすことに強く反対していたのが升田、一方で「名人が第7局を迎える前にシリーズに負けることはない」と言ったのが当の木村義雄名人で、木村の一声で沙汰止みになってしまった(昔から今に至るまで、将棋界というのは将棋の強い側の声が通るのだ。そして当の本人がこのようにその報いを受けてしまう)。升田は「将棋を守る」ために、バレバレの嘘をついて対局を拒否したのだろう、と思われている。
真意はさておき、タイトル戦を故意にすっぽかしたことには変わりないからこれは一大事で、当初将棋連盟は升田を一年間の出場停止処分にしようとした。これは現代の目から見ても重さとしては妥当だと思う。ただ、日本将棋連盟は関東と関西の将棋指しの団体が合一してできたという経緯があり、東西の対立まではいかずとも派閥意識というのは当時強かった。関西の棋士である升田への処分に対しては関西の棋士たちが反発し、すわ東西分裂か?という事態になった。最終的には木村名人の一存に委ねられ、升田は一切お咎めなし、という結末になった。
将棋界を震撼させた三浦九段の疑惑だが、将棋ファンの間には様々な憶測が飛び交っている。
三浦九段の替わりに竜王戦の舞台に登場することになったのは、同じくトップ棋士のひとりである丸山九段だ。その丸山九段による「日本将棋連盟の決定には個人的には賛成しかねますが」とのコメントは、三浦の潔白を信じての抵抗を意味するのか、それとも、年末までの公式戦出場停止処分が軽すぎるという意味なのか。
ネット上の棋士たちの多くの第一声には、どちらかといえば擁護の色が見られた一方で、橋本八段のような黒断定派も現れた。しばらくして連盟記者会見からの「告発者が5人ほどいる」という追加情報が流れると、三浦九段の直近の対局者リストや夏以降とされる告発の時期、対局の重要度などから、竜王への挑戦をかけて三番勝負を戦った丸山九段も告発者のひとりではないかとの憶測も生まれた。
仮に丸山九段が告発者のひとりだとすれば、「日本将棋連盟の決定には個人的には賛成しかねますが」という発言の真意は、処分が軽すぎるという意味に受け取れる。
◆
いっぽう、その丸山九段を迎え撃つことになった渡辺竜王も、当初はブログでの「詳細は各種報道に任せて、ここでは省略します。」と言葉少ないコメントだけが発表されていたため、三浦九段に対してどのような思いでいるのか判然としなかった。しかし「三浦九段への聴取が行われたとされる常務会には、渡辺竜王も出席していた」という追加情報、そして渡辺竜王の「疑わしい要素がいくつか出ている状況で、やむを得ない措置ではないかと思う」というコメントがもたらされると、渡辺竜王こそが告発者の筆頭格だったのではないかと思われた。
その前提に立てば、今回の疑惑を語る上で、先に挙げた三浦九段と丸山九段の三番勝負と同じくらい重要な一局として、三浦九段と渡辺竜王のA級順位戦での一局が俄然、注目を浴びることになる。
なにより対局が10月3日と直近であったこと、そして棋士人生に大きく影響する順位戦であること、極めつけに三浦九段が「驚愕」とも評された手を放った上で勝利したことから、この対局が決定打となって、渡辺竜王が「行動」したのではないかと思われた。
◆
そして、本日の竜王戦開幕である。公式のニコニコ生放送も大きく荒れることなく、将棋ファンは塚田親子によるほっこり解説を楽しんでいたが、対局開始からまだ間もない午前中、その心はにわかに揺さぶられることになった。
丸山九段が、直前の、そして「疑惑」の三浦vs渡辺戦をなぞるように手順を進め、1筋の歩の突き合いこそ省略したものの、ついには三浦の放った4五桂という「驚愕」の手までをも踏襲したのである。
もちろん、前例のある手順を途中まで踏襲することは、プロの対局ではまったくめずらしいことではない。また、4五桂というのも某棋士によれば「先手の▲4五桂跳ねは昔指されていたんですが軽すぎるというので先手いいとは思われてませんでしたがここ半年位に研究されていた形です」とされ、決して想定外の手ということでもない。しかしその前例というのは、今回の大騒動の当事者であり、いま自分がいる場所に座っているはずだった三浦九段が、いま目の前にいる渡辺竜王に対して指した手なのである。竜王戦の大舞台で、指せば誰もが三浦戦を思い起こす。よほどの覚悟がないと、指せるものではない。
「日本将棋連盟の決定には個人的には賛成しかねますが」という発言の真意は、やはり三浦九段の処分に対する反抗だったのだ——
◆
棋士は盤上で語る。
丸山の三浦への思いはあくまで憶測であるし、「純粋によい手だったから指しただけ」とする意見や、渡辺竜王を心理的に動揺させるための狡獪な戦術とする向きもある。しかし、そのいずれにしても、丸山九段は大勢の将棋ファンや棋士を前に、盤上で語ったのだ。
ニコ生も、2chも、ついったも、男、丸山の4五桂に沸き返った。
◆
渡辺と三浦・丸山の間には、深い因縁がある。渡辺が最初に竜王位を獲得してまだ年の浅かった2006年、NHK将棋講座のテキスト誌上にて渡辺竜王は、当時の三浦八段・丸山九段・深浦八段の研究姿勢に対して「若手にメールや電話で聞くのはA級棋士としての自覚に欠けると思います。そういう人たちの将棋は並べる気もおきませんね。目新しい手を指しても、どうせ誰かに聞いたんだろ、と思ってしまいますので。こういう人には負けたくないです」とこき下ろした。将棋界に言う「質問三羽烏」事件である。
その直後にも渡辺は、NHK杯戦で丸山に対して初手3六歩という、プロの対局でめったに指されない手を指して丸山を挑発し、局後に解説の米長から「相手が相手だからこのくらいでいいと」と水を向けられると「そうですね」と応じ、聞き手の千葉女流を慌てさせている。
温厚で口数少ない丸山が、渡辺をどう見ていたかはわからないが、三浦に対しては、同じ「烏」として、ひょっとしたらシンパシーを感じていたかもしれない。
◆
重苦しくなるかとみられた七番勝負の竜王戦を、挑戦者の丸山九段は、いきなりまさかの形で盛り上げてくれた。また、避けることもできた手順を受けて立った渡辺竜王もまた、堂々たるものである。名勝負に期待したい。
田中誠氏(田中寅彦九段の息子で囲碁将棋チャンネル社員、棋士を含めて連盟寄りの発言をしている数少ない人物)によると:
田中 誠(観る将の指導棋士) ?@MAKOTOTANAKA198 10時間10時間前
要約すると三浦九段のソフト指しがクロだった訳では無くて”竜王戦出場辞退”を主張した事に対する罰則として、”年末までの出場停止”があてがわれた訳だな、その部分は妥当か。
将棋 三浦九段「竜王戦」に出場せず | NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161013/k10010727901000.html … #将棋
田中 誠(観る将の指導棋士) ?@MAKOTOTANAKA198 8時間8時間前
@tantake17 棋士の矜持は指す事です、親が死のうが、骨が折れようが、如何なる侮辱をされようが指す事が、棋士にとって一番の矜持であり、勝った者の義務です。(頭おかしいレベルであるのは認識してます)
田中 誠(観る将の指導棋士) ?@MAKOTOTANAKA198 14分14分前
@komaashitadao42 @cherrybowling 取材結果からです、現在の所将棋連盟はソフト指しは無かったと言う前提で動いております。ですが ”出場辞退”は明確にあった事なので、罰せざる負えず今回の処分になったようです。
てーことで、
・久保九段が負けた将棋に疑いを持って、理事にチクって日本将棋連盟の常務会が聞き取り調査
・三浦九段は否定、どんな聞かれ方をしたのか知らんがキレてそんなんじゃ対局できないと発言
どうも、id:BigHopeClasicです。
本当はこんな内容、自分ではてなブログに投稿したほうが見た目もきれいになるしいいんでしょうが、持続できないブログを作るのも気後れするので、増田を使います。
さて、掲題の件、はびこりそうな誤解がいくつかありそうなのが将棋ファンとして気になったので書こうと思ったものです。
「日本将棋連盟が三浦九段に対して、カンニングをしていないという悪魔の証明を求めた」
としか解釈できません。つまり、将棋連盟は三浦九段に対して、決定的な物証などを何一つ押さえないまま
この点については続報を待つ必要がありますが、あくまでも現段階での私個人の感想としては
「下策中の下策、愚の骨頂」
なるほど確かに、三浦九段が疑わしいとする複数の棋士からの申し立てはあったのでしょう。
連盟がそれを黙殺すれば、その疑惑が文春砲などで火を噴いた可能性も否定できません。
しかしながら、決定的な物証がなければ、いくら週刊誌が書きたてようが大きなダメージにはならないのは日本相撲協会と週刊ポスト、週刊現代の顛末を見れば明らかです。
大相撲八百長問題が警察からの情報提供で明らかになる前、週刊ポストは30年にわたって角界の八百長を告発する記事を書き続けてきましたが、その内容は元力士らの極めて具体的かつ迫真性のある証言に基づくものとはいえ、決定的な物証をおさえたものではなく、大相撲はそれによってはなんら決定的ダメージを負うことはありませんでした。
週刊ポストに対しては、日本相撲協会は徹底的に無視をし続けることで対応したのです。
また、週刊現代の八百長報道に関しては相撲協会と各力士は、週刊ポストとの対応とは一転して大量の名誉毀損訴訟を起こしそのことごとくに勝訴しています(週刊現代の八百長報道は週刊ポストと比較してもあまりにお粗末だった)。
日本将棋連盟は、こうした大相撲の八百長問題におけるリスクの評価と対策から何も学ぶことなく、あくまでも現段階の報道に基づくところからは、およそ愚劣な対応をしたと言わざるを得ません。
さて、上記とは別にこの問題が深刻なのは、自宅にあるパソコンを遠隔操作するまでもなく、2016年7月におけるスマホ将棋アプリの棋力は、渡辺明竜王、佐藤天彦名人、羽生善治三冠といったトップ棋士の棋力をすでに上回っているという有力な推測があるからにほかなりません。
「対局室へのスマホを含む電子機器の持ち込み禁止、昼食休憩時における将棋会館外への外出禁止」
を定め、これに違反したものは除名を含む厳しい処分を課すことを決め、さらに今週末から開幕する竜王戦では、対局者に対し対局前に金属探知機で持ち物チェックをするという対応を決めていたわけです。
(新聞報道ではこの金属探知機での調査については渡辺竜王、三浦挑戦者双方の同意の下とされています)
(なお、上記のルールは12月中旬から適用とある通り、仮にこの時点で将棋連盟が不正に関する動かぬ物証をつかんでいたとしても、それを三浦九段に対して遡及適用できないことは当然です)
この件を報じた朝日新聞の記事についていたブコメからいくつか代表的な反応を取り上げます。
b:id:temtex 仮に事実としてもだ、たかがスマホアプリでどうにかなるものなのか…と思ったら、別のとこで走らせたソフトの結果さえ判れば良いのか(但し"スマホ搭載"と記事にはある)。プロに勝てる有力なソフトってどんなの?
b:id:namnchichi スマホのアプリでタイトル取れるのか?
b:id:symbioticworm 現時点でスマホで走らせられる将棋ソフトなんてたかが知れてるから、不正があったとすれば外部との通信が必要なはずだけど。現段階では情報が少なすぎる……。
b:id:buu さすがにスマホ搭載のアプリじゃ参考にならないだろうが、協力者と連携すればカンニングは可能だろう。人間よりもソフトが強くなるとどういう将棋界になるのかと興味深かったのだが、こうきたか。
b:id:kaitoster 『対局中、スマートフォンなどに搭載された将棋ソフトを使って不正をした疑い』←スマホの将棋ゲームすでにプロのタイトルホルダーより強いソフトあるのかな?
なるほど、確かにプロ棋士とコンピュータ将棋が戦う電王戦ではコンピュータ将棋が大きく勝ち越しているとは言え、最新の事情を詳しくご存知でなければ上記のような反応は出てくるのが自然かもしれません。また、今回の当事者である三浦九段が電王戦に出場した際の対戦相手が、東大駒場の情報基盤センターの学生用iMac680台をクラスタリングしたGPS将棋であったことも、上記のような反応につながるかもしれません。そこで、これらの誤解を解消するため、コンピュータ将棋の現況について説明したいと思います。
まず、上記の三浦vsGPS将棋が行われて以降、ドワンゴ主催の電王戦では使用されるCPUが制限されています。この制限に基づき電王戦で使われたCPUは、2014年がcorei7 4960X(6コア12スレッド)、2015年がcorei7 5960X(8コア16スレッド)とここまではその時点で調達可能なcorei7シリーズのエクストリームエディションを使用していますが、今年2016年は世代こそ最新のskylakeとなったものの4コア8スレッドのcore i7 6700K、そして来年2017年の使用CPUは同じく4コア8スレッドのcorei7 6700と、使用するハードウェアの性能は年ごとに抑制されるフェーズに入りました。
ではそれによってコンピュータ将棋のパフォーマンスの伸びに制約がかかっているかというと、全くそんなことはありません。将棋ソフトponanzaの開発者の山本一成さんは、2016年電王戦開幕前に「corei7 6700K1台で動くponanzaは、iMac680台をクラスタリングしたGPS将棋より遥かに強くなった」と宣言しています。これは根拠のないことではありません。
現在フリーで入手できる将棋ソフトについては、有志が統計的に有意な手法を用いてその相互間の強さをeloレーティングを用いて計測しています。その一例として、こちらのウェブサイトがあります。eloレーティングの仕組みについては[wikipedia:イロレーティング]を参考にしていただくとして、目安としてはレート上位から見て下位に100差あれば期待勝率64%、以下同じく200差で75%、300差で85%、400差で91%、500差で95%、600差で97%、となります。
ponanzaはフリーで公開されていないため、上記のウェブサイトにはレートは計算されていません。しかし、2016年に電王戦に出場したponanzaは、このウェブサイトで「Apery twig」として掲載されているソフトに対し勝率97%を上げていることが、電王戦に出場した山崎隆之八段をサポートした千田翔太五段の調査によりわかっています。つまりこのponanzaのレートは「Apery twig」の3250に600を足した3850前後であろうと推定できます(なお、上記のサイトで検証に用いているハードウェアはIvybridgeおよびskylake世代の4コア8スレッドメモリ16GBであり、これは2016年電王戦における使用ハードと大きな差はありません)。
一方、2013年に電王戦に出場して三浦九段と対戦したGPS将棋は、この表に掲載されているGPSFish(レート2879)をスレーヴとしてこれを680台クラスタリングしたものでした(厳密に言えば電王戦に出場したGPSfishはこれより一つ前のエディションですが大きな棋力向上はないものと仮定します)。この680台クラスタリングした際の棋力向上幅については、GPS将棋開発チームの田中哲朗東大准教授が、根拠は全く無く経験に基づく推測にすぎないとしながらもレートにして400程度と語っており、これを採用します。
そうすると2013年電王戦のGPS将棋の推定レートは3279となり、2016年電王戦ponanzaとのレート差はおよそ570、ponanzaから見た期待勝率は96%となります。わずか3年の間に、コンピュータ将棋は1台のデスクトップPCで、680台のパソコンをクラスタリングした将棋システムに96%勝利する成長を遂げたのです。
(なお、コンピュータ将棋がかくも異常な速度で成長したのは、ドワンゴが電王戦において「使用ハードウェアの制限」と「提出後対局まで6ヶ月間一切のアップデート不可その間棋士は研究し放題」という条件をつけてしまったからだと考えています。こんな条件をつけなければ開発者はここまでしゃかりきに強化はしなかったはずです。ドワンゴがコンピュータ将棋の大会に出してる優勝賞金の300万円なんて開発費の元手にもなりゃしないし、強いコンピュータ将棋を作ったって売り物にはならないので、モティベーションはこんな厳しい条件のもとで恥をかかないためにはひたすら強くするしかない、ってとこだけなんですから)
もうひとつ、これらの将棋ソフトとプロ棋士の強さの関係はどうなのだということも前提として必要になります。まず、プロ棋士のレーティングについては、こちらのウェブサイトが現在最も信頼され参考にされています。eloレーティングは、基準となる値を何点に設定するかで絶対値はいくらにでも設定できますが、上記の点差と期待勝率の関係は基準値を何点にしようが変わらないので、異なる基準値をとる異なるレート表間での比較が可能になります。
さて、コンピュータ将棋の公開対局場として、GPS将棋の開発チームが開設しているfloodgateというサイトがあります。ここでも参加者の対戦成績に基づいてレーティングが計測されています。また、この対局場は、コンピュータ将棋だけでなく人間も参加することができます。このfloodgateに、一時期上記の千田五段が参戦されていました。その際に記録されたレートは2800ほどでした。千田五段が参戦されていた時期のプロ棋士レーティングにおける数値と、その当時の羽生三冠との数値の比較から、羽生三冠がfloodgateに参戦した場合の予測されるレートは3000から3100程度だろうと見込まれています。また、先に紹介したコンピュータ将棋レーティングサイトのレートは、floodgateのレートの数値と大きく変わらないようにする工夫がされています。なお、羽生三冠のここ数年のプロ棋士レーティングは時期による前後はあれど概ね1900プラスマイナス50程度であり、佐藤天彦名人や渡辺竜王の棋力もほぼこの幅に安定していて、現時点ではこの3人が名実ともにほぼ拮抗した最高レベルの棋力といえます。
ここから考えた際に、2016年電王戦ponanzaと羽生天彦渡辺といったトップ棋士の棋力差はおよそレート差800、ponanzaの期待勝率は99%超、という推測になります。第2期叡王戦本戦PVで千田五段が、羽生のponanzaに対する勝率を0.5%と仮定しているのは、まずこの推測に基づくものと考えて相違ないでしょう。もちろんすべての基準となるfloodgateでの千田五段の数値は、普通のプロ棋士の公式戦ではありえない短い持ち時間の下で行われたものであるため、実際の羽生とponanzaの実力差はこの通りではない、という反論は容易ですが、そもそも持ち時間が9時間に増えたからと言ってレート800の差は埋まるものではなく、コンピュータ将棋も持ち時間を長くすればそれだけ強くなることを考慮すれば本質的な議論とは言い難いでしょう。
ここまで長い前置きを置かないと、なかなかこの本題に説得力が出ないと思いましたが、いよいよここからが現在のスマホ将棋アプリの話題です。
これだけ強くなったコンピュータ将棋ではありますが、これまでは基本的にパソコン上で動かすものでした。スマホ用の将棋アプリも多数出てはいましたが、プロ棋士の最上位に匹敵すると見られているものはありませんでした。
ところが今年の7月、android用の将棋アプリとしてshogidroidがリリースされます。これ自体は将棋ソフトのGUIであって思考エンジンはないのですが、このshogidroidの売りは、今年の6月に一般公開された当時の最強フリー将棋ソフト「技巧」をandroidスマホの上で動かせるようにしたことでした。技巧の強さは先のコンピュータ将棋レーティングサイトで4コア8スレッドで動かした際に3578。ponanzaの3850には及ばないとは言え、今年6月当時ではponanzaに次ぐ2番めに強いソフトで、人間から見れば驚異的な棋力です。
もちろん、この技巧といえど、その棋力がCPUの能力に依存することは言うまでもありません。しかし、スマホも今日日クァッドコアは当たり前、Huawei P9のようにオクタコアを搭載してGeekbenchを用いたベンチマークテストで高い数値を出すスマホもある時代です。第4回将棋電王トーナメントで3位になったやねうら王の開発者で、皆様もよくご存知のやねうらおさんは、2016年9月時点のハイスペックのスマホに、一切のスマホ用のチューニングを行わずに思考エンジンを搭載しても、レートの落ち幅は400程度と推定しています。この推定を当てはめて技巧をshogidroidで動かした時のレートを推定すると3178。やはり羽生天彦渡辺を上回っていることになります。実際にはもちろんやってみないとわかりませんが、あくまでも推測上では、すでに電王戦はプロ棋士対スマホで十分に成立し、それでもプロ棋士の分が悪いことが予測される段階に突入しているのです。
※ちなみに、先の電王トーナメントで優勝し来年の電王戦に出場する最新のponanzaは、今年の電王戦に出場するponanzaに9割勝つとの開発者山本さんの発言がありました。これを信じるならponanzaのレートは4200となり、スマホに積んでも3800で、やはり羽生三冠の期待勝率は1%に満たないことになります。
これが2016年10月における、スマホで動かすコンピュータ将棋の現状になります。恐ろしいことには、shogidroidは無料のアプリであり、その思考エンジンの技巧もフリーウェア。それを最高スペックで動かすHuawei P9は54000円で買える、というところにあります。この状況をどう考えるかは皆様のご想像におまかせします。
さて、お気づきの方もいるかもしれませんが、疑われた三浦九段の棋譜をソフトで検証してみれば白黒はっきりするのでは?と思われるかもしれません。しかしそれは極めて困難であると申し上げましょう。
まず、Shogidroidの上で動かせるソフトは技巧に限りません。その他のソフトも動かすことが可能です。次に、同じ将棋ソフトであっても、ある局面を検討させたときに導く最善手は、CPUの性能や検討させる時間によって異なります。そもそも将棋ソフトにはある特定の局面において常に同じ結果とならないよう検討においては乱数も使用されており、一局の将棋の棋譜からではその人がカンニングしたかを導くのは容易ではありません。
さらに、将棋は二人零和有限確定完全情報ゲームである以上、ある局面における最善解というのが必ず存在します。ということは、その最善解を自力で導いたかカンニングしたかの区別は、着手から「だけ」では判定できないことになります。
以上の理由から、カンニングしたか否かの実験を第三者が行っても、その結果についてはいくらでも疑義をつけることができ、有効ではないと言えましょう。
※以下の内容は【悲報】連盟サイトが改悪される 2 http://echo.2ch.net/test/read.cgi/bgame/1474089061/ の810、821、822、824、830、833、844から
※日本将棋連盟ウェブサイト http://www.shogi.or.jp/
色々と突っ込むわ。
将棋なら、相手玉を取ることが最優先の目的だと認識していないと、訳の分からない将棋を指すことになる。
長期的目標は
・将棋の普及。
これだろ。
ヘッドのメインメニューの一番右に連盟概要があるけど、こんなのはフットメニューやサイドメニューでいいわけ。
「よーし、連盟概要を読むぞ」と思って、サイトを見る人間が何人いるのかと。
気持ちは分かるけど、それ目当てでサイトに来る人間は何%なのか考えたか?
10回目にサイトを見たファンにとって、概要や指導員募集が一番目立つところにあると邪魔なんだよ。
もっと知りたいことがある。
「支部・指導員」の次が「棋士会館案内」、そして、「情報公開」だけどさ、そんなに会館の4階が対局室で、3階が事務室だという情報が、サイト訪問者にとって大事かね?
会館案内をクリックしたら一番上に、そういった情報があるけどさ。
次の「情報公開」もさ、「え?ここまで、概要に指導員募集要項に、会館案内と、ずっと情報公開しているけど・・・(戸惑い)」、となるよ。
それと、とにかく重いんだよ。
そして、ヘッドのメインメニューにマウスを当てたら、子メニュー一覧が出るようにしろよw
「財務処方」
「定款」
「活動報告」
概要も情報公開も、いちいちメニューをクリックして次のページに行かないと駄目だろ。
孫メニューまで作ると、これはこれで複雑になるからしなくていいが、メインメニューを親にして、子メニュー一覧が表示されるようにするのは基本だよ。
そして、繰り返すが、メインメニューの中身が、サイドメニューやフットメニューで問題ないモノが多い。
本当にこれを一番上のメインメニューにして良いのかね?
対局情報(終了した対局の結果、これからの対局スケジュール)とか、所属棋士情報(成績、勝率、棋風、キャリア等)とかさ、もっとメインメニューにするものがあるだろ。
メインメニューに「所属棋士情報」を作って、居飛車か振り飛車党か、攻め棋風か受け棋風か、年齢、キャリア、所属リーグ、成績等で検索できるようにするとかさ。
「30代男で居飛車で攻め棋風のプロ」で検索すると、条件に該当するプロが出て来る。
そのプロの棋譜をようつべのソフト将棋で見れるようにするとか。
左美濃急戦で検索すれば、その対局をソフトで再現したようつべの動画一覧が出て来るとか。
そうやって、「このプロの棋風いいね。ファンになろうかな」というふうになるんじゃないの。
ヘッドに重要度の低いメインメニューがあるわ、マウスを当てても子メニューが表示されないので、いちいちクリックして次のページに行かないと駄目だわ、
そしたら、次のページの表示がこれまた重いわ。
疲れているところに、メインメニューの下の画像の下に中央メニューがあるwww
またメニューかよw
メニューの基本は、
ヘッドメニュー → 重要度の高いメニュー ※数多くしすぎない。本当に重要なものだけを厳選する。
フットメニュー → 一番下までスクロールした人のために、ヘッドメインと同じメニューを置くと、いちいち上まで戻らずに済む。※これは下手くそなりにしている。
そして、重要度の低いメニューがあれば、それも置く。※サイドメニューを使わない場合とかに。
そうならない為のメニューだろ?
メニューを上手く構築できていないから、無駄に縦長のサイトになっている。
縦長トップページのど真ん中に、素人の書いたコラムがアイキャッチ画像付きで置かれている。
子メニューを作り、メインメニューにマウスを当てると一覧が出るようにする
アイキャッチ画像(サムネスクショみたいなもの)付きのボックスを、3つくらい並べて、今一番伝えたい情報を置く。※断じて素人の書いたコラムじゃないw
今だったら、羽生と糸谷の対局結果、対局に対するプロ棋士の論評、羽生と糸谷のインタビュー内容とか。
素人コラムとか、棋士会館の3階が事務室だとか、そういう重要度の低い情報はここに置かなくていいからなw
そして、サイドメニューに重要度の低い、概要や財務諸表といった情報を置く。これも子メニューつけてな。
最後はフットにヘッドと同じメニューと、それ以外の重要度の低いものを置く。
トップページはこんなもんでいいんだよ。
トップをゴチャゴチャしてどうするんだよ。
このゴミサイトは、素人コラムはど真ん中にアイキャッチ画像ボックスに置かれている。
これ、メインメニューの次に目立つわな。
そして、フットの一番下の方に、小さな小さな文字で、「プロ棋士・女流棋士へのお仕事依頼」のメニューがある。
あのさあ、棋士を売り込むのがサイトを公開する目的の一つなんじゃないの?
アマゾンだって「この商品をレジに入れる」ボタンは、目立つところに置いてあるだろ?
素人コラムは大きなアイキャッチ画像までついてど真ん中に置いているのに。
中継サイト一番も素人コラムより小さな文字だ。アイキャッチ画像も無し。
まあ、こういう中継サイト一覧をトップに置いているのも汚くて下手くそなんだけどね。
そういうのをヘッドメインメニューに「中継サイト一覧」として置かないと。
それと、サイトマップね。
一番上にあるけど、小さいわ。
そんなところにメニュー置かなくていいから、サイトマップをヘッドメニューに置けよ。
これは基本中の基本だぞ。
サイトマップは本て言えば目次な。
特に、こんなゴミサイトの場合は、もうサイトマップを見ないと迷子になるw
なんで素人の将棋コラムがど真ん中のアイキャッチボックスで、プロ棋士への仕事依頼やプロ棋士の対局中継一覧が下に追いやられて、しかも小さな文字なんだよ?
頭おかしいのか?
第1期叡王戦を勝ち抜いた山崎隆之叡王と、第3回電王トーナメント優勝ソフト「PONANZA」による2番勝負、「第1期電王戦」の第1局が一週間後の4月9日・10日に行われるので、勝敗予想を書いてみた。
2014年の第3回電王戦から、ソフトの事前貸出・改良修正不可・マシン統一などが義務化された。このルールは今回の電王戦までずっと変わらない。
ではこのハンディ有りルールでのプロ棋士と将棋ソフトとのレーティング差はどのくらいか?
プロ棋士の発言をもとに結構てきとーに計算してみた。
年月日 | ソフト推定レート | 前年との差 |
---|---|---|
2013.4.6 | 1650 | - |
2013.11.11 | 1735 | +85 |
2014.12.7 | 1800~1850 | +65~115 |
2015.12.23 | ? | ? |
年月日 | ソフト推定レート | 前年との差 |
---|---|---|
2013.11.11 | 2020以上 | - |
2014.12.7 | 2100以上 | +80 |
2015.12.23 | ? | ? |
だいたい1年につき、プロ棋士側から見てソフトがR80~100程度上昇している、と言えそう。
また、先手番と後手番では事前に研究しなければならないゲームツリーの量が大幅に違うことから、勝率がかなり変わるようである。
永瀬六段の発言を真に受けるとすると、本来勝率約52%の先手番と後手番の差が約80%(R300)もの差になっている。
昨年(2014.12.7)の時点でAperyとSeleneがプロ棋士先手でR1825くらいとして、昨年の時点でPonanzaが半年分リードしていて+40~50、この一年で+80~100と考えると、
今年のPONANZA(2015.12.23ver)は先手番でR1945~1975程度、後手番は+300としてR2245~2275ぐらいなのではないだろうか。
使用されるPCが去年より弱体化(5960x→6700k,メモリ64GB→32GB)しているが、それでもせいぜいR30くらい下がる程度だろう。
プロ棋士側の現在のレーティングは山崎叡王がR1766。(ちなみに羽生四冠はR1923)
数字の上では山崎叡王の先手番期待勝率は約23~26%、後手番は約5~6%。なので山崎叡王が後手番である第1局については、どうも勝てる確率は絶望的に低いと思われる。
一方で先手番の第2局については一発入る可能性も否定出来ない。
しかし、二日制になり局面誘導の練習がやりずらくなったこと、PONANZAはSelene等他ソフトに比べて事前研究対策が上手であること、
今回のPONANZAが相当強いという情報があることなどを考えると、すんなりと勝たせてはもらえないだろう。
もちろんソフト側にバグや、かなり有効なハメ手が存在すればもっと差は縮まると思われるが、山崎叡王の発言から推察するに、今回のPONANZAにはそれもなさそう。
以上を踏まえて
本命 山崎叡王 0-2 PONANZA
対抗 山崎叡王 1-1 PONANZA
と予想する。
個人的には、事前貸出有りで、かつ先手で勝利したとしても、それは駒落ちしてさらに下手側が先手になるようなものだと思っているので、別に感動したりはしなさそうだなぁ。
まあそれでも山崎叡王が1勝でもすれば、あまり深く考えない将棋ファンは喜ぶだろうし、興行としてはありかもね。
日本将棋連盟とドワンゴは、一般人が平等でないと気付いてしまいそうなルール(駒落ち、森下ルール、持ち時間に差をつけるetc…)を避ける傾向にあるようなので、
これ以上プロ棋士側に有利なルールを制定するとなると、使用するPCのスペックをさらに下げるしかないだろう。
しかし、例えばCPUをXeon4個から6700k1個に変えても、一般人にはスペックダウンしたことがよくわからないが、
デスクトップPCから、ノートPCやタブレットに変わるとさすがにハンディがあるという印象を拭えない。
また、スポンサーであり対局PCを提供しているガレリアは一応ハイスペックPCが売りのブランドなので、
これ以上スペックを落とすことはブランドイメージに傷がつきかねないだろう。
よって、「プロ棋士は将棋ソフトにもう勝てないのか」という問いについては
「『多くの一般人から見て公平に見えるルール』で七番勝負を行う場合、名人でさえも(バグやかなり有効なハメ手等を見つけないかぎり)勝ち越すことはかなり難しい」
と言えそう。
ちなみに、事前貸出なし(レート+400以上、角落ちくらい?)、PCのスペック制限をしない(クラスタ化でレート+400)と仮定すると、1945+800=R2745となる。
2013年の第2回電王戦ルールでは、もはや1勝も出来ないだろう。
ShogiAssociationチャンネルは日本将棋連盟のYouTubeチャンネル。
https://www.youtube.com/user/ShogiAssociation
ここに毎週UPされている「目指せ!初段」シリーズは、アマチュアの棋譜をプロが解説し、アドバイスするというもの。
ルールは覚えて、何となく囲いや戦法も覚えたくらいの人には最適だろう。
級位者同士の将棋は、どうせ定跡通りには進まないのだ。
1局につき30~40分程度、現在100本くらいの動画がUPされている。
全部見るのは無理だろうけど、戦型ごとに整理されているので好きな戦型だけ見ることもできる。
そして、解説の西尾六段と野月七段が丁寧で素晴らしい。級位者の棋譜を山ほど見ることで、級位者がどのように間違えやすいかをよく捉えているようだ。
ちょっとだけ見てみたい人は総集編の2本だけでも見てみるとよいだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=u_riv62mQJY
https://www.youtube.com/watch?v=oRKh2sn_fIk
総集編#2の28分あたりでは、「角の効きに気を付けましょう」というクッソ当たり前のアドバイスをしてるんだけど、つまりそれだけ初心者は角の効きをうっかりしやすいということなのだろう。
その後の「適当に歩を3枚置いて角で両取りをかける」という練習が面白い。
将棋連盟はこの二人のために照明機材を買ってあげるべきだと思う。
http://anond.hatelabo.jp/20120729062521
みてて思ったんだけど
ちょっと優しくするとつけあがって余計に批判される問題ってあるよねと思った
こんなくだらない批判されるのサッカーくらいだよね
ブクマ見て驚いたよ
たまたまサッカーというくくりで、なでしこにも恩恵があるだけで、普通は優勝しようが金がないのが当たり前なのに
優勝してない男子サッカーはまず優勝してから文句言いなよたいな馬鹿が湧いてて呆れた
雇用守ろうと頑張れば頑張るほど叩かれて損だよね
まったく寄付をしなかった人より損をするよね
将棋しらない人に説明すると、本来は奨励会にはいって満26歳までに四段になればプロになれるんだけど
今までで、女性でその条件をクリアできた人は一人もいなくて問題になってた
そこで女流棋士っていう制度を作ったんだけど、要は準プロみたいなかんじ
情報処理学会、日本将棋連盟に「コンピュータ将棋」で挑戦状をたたきつける
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1004/02/news075.html
それこそ、男性棋士の頂点クラス、羽生とか渡辺とかならともかく、女流じゃちょっと厳しくないか?
今秋に実施される予定の対局では、コンピュータ将棋のソフトウェアに合議アルゴリズムと呼ばれる方針を採用する予定。これは、複数のソフトウェアを疎結合で並列計算させ、それらを集約して、次の一手を決定する手法。具体的なソフトウェアとしては、2009年の世界コンピュータ将棋選手権で優勝した「GPS将棋」のほか、Bonanza、激指、YSSなど世界コンピュータ将棋選手権で優勝経験があるソフトウェアの名が挙がっている。
この「合議制」ってあたりが案外弱点になるような気もしなくもないが・・・。
単独でまともに指してすら女流プロぐらいだと苦しい相手じゃないかこいつら。
それそれとして、挑戦状の内容といい、プロレスとしては良いものだなこれ。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20090420/p1
を受けて、
http://d.hatena.ne.jp/shotayakushiji/20090508/1241797762
http://modernshogi.pbworks.com/
と言う形で下訳された「シリコンバレーから将棋を観る」の英語版。
これにエキサイト翻訳をかけ、だいたいのところをつかみつつ、超訳をかましてみました。
「シリコンバレーから将棋を観る」のリバースエンジニアリングと言えます。
リバースエンジニアリングに正当性を持たせるため、「シリコンバレーから将棋を観る」は購入はもちろん、ブログの引用などに目を通すことすらしていません。純粋に英語版だけを元にしています。
このため、特に邦題、固有名詞、会話の語調などが間違っている可能性がありますので、その点はご承知おき下さい。
また、今のところ実施したのは前文のみです。
下訳は1時間、超訳は全く別のDVDをながら見しながら3時間ほどで終わらせましたので、その程度の精度と取っていただければ。
ツールとして、アルクの英辞郎(http://www.alc.co.jp/)を始め、オンライン辞書、Amazonの書籍検索、Wikipediaなどを活用しました。IT革命で仕事のツールが便利になったってのは本当ですね。
忙しい人のために要約しておきますと、
と、こんな感じみたいですが、実際のところどうなんでしょう?
20世紀末に起きたIT革命と急速なグローバル化。社会はより複雑に大きく変わりました。得られる情報は増え、仕事に使う道具も増えました。その結果、昔(と言っても20年ほど前ですが)に比べ、今は、自分に合った仕事をやりたいとか、やりがいのある仕事をやりたいとか、そういった仕事できちんと生活したいと思うと、一人前になるために必要な期間も、そうなってから働く時間も、ずいぶん長くなってしまっています。良いか悪いかは別にして、「自分の趣味に関することを勉強しよう」とか「趣味を仕事にしよう」というのがなかなか難しい時代なのです。
将棋は、日本の社会、日本の文化として、日本人の心に深く根付いています。日本人なら、小学生、あるいは中学生の時は、将棋でよく遊んでたな、という人も多いでしょう。ただ、そんな時代は長くありません。将棋に夢中だった男の子も女の子も、10代後半以降、専門の勉強が増えるなどして忙しくなると、だんだん将棋を指さなくなります。私も他の皆さん同様、そうやって将棋を指さなくなったうちの一人でした。
10代末から始めてきた自分の専門をいかして働き、それで家族を養っていこうと、日本を去りシリコンバレーで生活してきた、というのが、私のこの25年のことでした。そうして私は自然に将棋を指さないでいました。
とはいえ、日々忙しいなか、たまの余暇には将棋に関する情報に触れていました。著名な将棋関連本でしたらほぼ全ての書籍を読んでいましたし、雑誌"将棋世界"を定期購読したりしていました。ですから、遠く離れた場所から、日本の将棋と棋士の魅力にとりつかれていたと言えます。
将棋を"指したり"、"腕が上がったり"、する暇は全くありませんでしたが、今でも将棋を"観戦したり"、棋譜を"読んで楽しんだり"、将棋から"人生のヒントを得たり"することは日常のことになっています。例えば、米長邦雄永世棋聖(日本将棋連盟会長)が記した名著「人間における勝負の研究 - さわやかに勝ちたい人へ」(82年、祥伝社)は私が大学にいる時に出版されたものですが、私にとっての必携の本でした。重要な決定に関わる時、この本が自分を助けてくれたことが何回もありました。また、金子金五郎九段については、おそらくこの本の中でも何度も語るでしょうが、単に彼の本がいい、だけにとどまりません。彼の本は、私の執筆の手本となっていますし、彼の生き方が、私が後半生に目指したい生き方でもあります。
「指さない将棋ファン」である私。
私はこうして将棋に係わってきましたが、将棋はほとんど指してきませんでした。そのため、将棋が好き、といったことや、趣味は将棋、といったことを公言してはいけないと思っていました。将棋を好きと言うためには将棋が上手くなければいけない、そんな空気があるように見えるのは私だけでしょうか。将棋界の一員になるには、敷居が高すぎると考えたのです。それで、私は一人静かに将棋を愛し続けました。
40代になり、暇になってきたので、私は愛する将棋について、自分のブログでつぶやき始めました。
すると、驚いたことに、かなりの反応があったのです。日本にも、将棋を指さなくなって長くなっても、心の中では将棋を愛し続けていた人がいたのだとわかりました。
小学校の同級生で、今は外科医をしている友達に30年ぶりに会った時にいちばん盛り上がった話題は、前に私がブログで書いた話がきっかけでした。
「梅田、お前、子供の時から将棋が好きだったのか。俺も下手の横好きでな。医学部に入ったら、将棋を指す暇なんてなくなっちゃたけど。でもなあ、今度中二になる俺の息子が、将棋クラブに入っていて、毎週あいつと毎週日曜のNHKの将棋番組を見るのが楽しいんだよな」
「なら、将棋の大ファンじゃないか」
「将棋を見るのが好きなら、俺と一緒で、十分趣味と言えるよ。プロ棋士はすごいよなあ」
「今から5,6年経ったら、オペも引退だろうし、そうしたら暇になるから、その時は将棋観戦ももうちょっと楽しいだろうな」
彼と将棋について話している時間はあっという間に思えましたが、それは子供時代にタイムスリップしたひとときでした。
また、S社の技術関連責任者10名と、新技術の商業化に関してぶっちゃけた会議を行った時のことです。会議の後で、そのうちの1人のソフトウェア技術者、私はこの人とは初対面でしたが、彼が私に話をしに近づいてきました。30代で、凄腕の技術者です。
「ええ」
「それはうれしい。仕事のあとでそういう話が聞けるのはいいですね。」
「自分、高校の時には初段を取ったくらいの腕前だったんですが、大学に入ってからはソフトウェアにかかりっきりで、将棋を指す暇がなくなってしまったんですよ。でも、時々雑誌とかテレビとかインターネットで将棋をみていましたし、それで鳥肌の立つこともありましたよ。あれは本当に面白いものです。学生時代も将棋に没頭する人たちがいて、彼らはアマ有段者だったりするんです。そういう人が仕事場にいるんですが、ああいう人たちを見ていると、どうも自分が将棋ファンだと公言するだけの資格がないように感じてしまって。」
「そんなことはないでしょう。あなたは"指さない将棋ファン"だし、"趣味は将棋観戦です"と言えばいいんです。私は自分の趣味を言う時には"将棋"ではなく"将棋観戦"と言いますよ」
また別の機会には、K社の役員会議にオブザーバーとして加わって、そこの社長と話しました。
「ええ、自分は羽生さんの本を会社経営の参考にするためにいつも読んでます。生きている間に1度は彼に会いたいと思っています。10年以上もアメリカで疲れる暇もなく働いているせいで誰とも将棋を指せなかったのですが、でも将棋に関する雑誌はずっと読んできました。役員会に招集されて日本に戻っても、すぐに世界一周に飛び立たないといけないので、雑誌を読むのは主に機内でですけどね。将棋を指す暇は全くありません。」
「将棋の大ファンじゃないですか!」
「いえいえ。上手くはないんです。子供の時にはいつでも将棋で遊んでましたが。今となっては将棋の腕を磨く時間すらとれません。今はコンピュータ将棋も強くなりましたが、自分にとっては羽生さんが活躍しているのを遙か遠くから静かに見守るのが、自分の将棋の腕を磨くよりもいいと考えてます。」
「そのうち、タイトル戦の大盤解説を一緒に見に行きましょう?」
「いいですね」
「将棋界は完璧な才能で成り立っています。谷川浩司。あの人が出てきた時は、まさしくその才能、完璧な才能の人が現れたと思いました。しばらくしたら、羽生善治が現れました。10年経って、別の完璧な才能が現れるんです。なんというか、将棋界はかくも信じがたき世界ですよ。私が強く将棋に惹かれるのもそこです。でも私は将棋を指すのがうまくないんです。上手くないですから、将棋界の外から静かに見守ります。」
どうも世界中に、彼らのような"指さない将棋ファン"がまだまだ隠れていそうです。
最初ブログに将棋のエントリをこわごわ書いていました。将棋の上手い人がそれを読んで「こいつは将棋を知らないな、まともに指せもしないのになんでこんなことを書いているんだ」と思われるのではないかと思ったのです。
しかしながら、隠れ将棋ファンの皆さんから来た思いがけない反応をみて、私は将棋界で何かお役立ちの一端を担えるのではないか、また"指さない将棋ファン"というコンセプトが、ファン層を厚く、広くするために重要ではないか、と思うようになりました。
子供の将棋人口を増やすために親に将棋を広める、というのも大事ですし、それ以上に、将棋がグローバルになるるためにも大事です。
また、羽生さん、佐藤さん、深浦さん、渡辺さんのようなプロ棋士と仲良くなったのですが、同じようなことを皆さんも常々考えていたようで、"指さない将棋ファン"や"将棋観戦のファン"が増えるよう、私を励ましてくれました。
将棋を見て、楽しむのに、特段必要なものはありません。
誰でもすぐに「指さない将棋ファン」になることができます。
将棋を指さなくなっても、将棋界のことを考えている人、理由はともあれ将棋好きだけど、将棋が上手いとは言えない人、将棋を今まで指したことがないけれど、棋士の輝きに魅了されて、そのため将棋により興味が湧いた人。
それらの人たちに向けて、私はこの本を書いています。
将棋を指さずとも、将棋の楽しさはわかるように、素晴らしい棋士の楽しみを感じられるように、何か変わったことがほしくて将棋を見始めたくなるように。
本当にそうなって欲しいなと願いながら、私はこの本を書いています。