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はてなキーワード: 矢倉とは

2021-12-30

少年ジャンプ+読み切り作品紹介と、ほとばしる何か。

皆さん! 年末年始してますか?

通勤電車に揺られるあなた紫煙を眺めて貴重な休憩時間を浪費するあなたコロナから巣ごもり派のあなた。「少年ジャンプ+はいかがでしょう。

ハイパーインフレーション」の精子もとい製紙法お勉強回、最高でしたね。「ゲーミングお嬢様」のウマ娘回は腹がよじれて死ぬかと思いました!

ただ、悲しいかな、連載作品時間コイン閲覧制限があり、過去回をストレスなく好きな時に楽しむことはできません。

そこでオススメしたいのが読み切り作品群。ジャンプ+の読み切りはてなブックマークを賑わせるようになって久しいですが、その数じつに900件以上!

お気に入り読み切り作品は、原則、好きな時に何度でも無料で読み返せます

藤本タツキ先生の「ルックバック」やへじていと先生作品群等、例外はありますが。。)

まり読み切り作品が多すぎて、はてブを盛り上げた作品もあれば、時流に乗らずただ通り過ぎていった作品もあります

今日はせっかくですので、読み切り作品のほぼ全てを読んだ私が「この作品を語りたい」だけを基準にいくつか作品を紹介します。

はてなブックマーク数は2021年12月30日12現在作品ごとにリンクを貼ったところ、SPAM扱いされたので解除しました。申し訳ない。

御託はいいから人気作品だけ教えろ!

BUKUMANGA - 人気・おすすめのweb漫画が見つかるサイト


いつどこでも何度でも読み返したい作品 オールジャンル5選

撃滅ジェノサイドギグ

はてなブックマーク数:69+165+292

これぞ若さ。これぞジャズ。作中のセリフをもじった読者コメント「拗らせた中学生みたいなマンガの才能」に尽きます

悩める主人公が、学生特有の沼のような人間関係に沈む一方でジャズとの出会いが並行して進み、ハレの舞台で全てを解放する。

主人公の表情の機微や光の当て方、仕草小道具の一つ一つに張り巡らされた作者の意図は、練り込まれた展開と相まって唯一無二。

感情の流れや勢いを感じる演出力、もっといえば「説得力」が異様に高い。1点、画力は明確な弱点「ではありません」。

蛇足最近、絵が「綺麗」ではない人の作品を見るにつけ、すぐに「画力をつけろ」「原作側に回れ」という人がいて、気になっています。実際、その方が向いているケースもあるとは思いますが、少なくともこの作品に関しては、明らかに絵柄も含めて漫画として完成しています。例えば施川ユウキ先生の「鬱ごはん」を真鍋昌平先生が描いたらどうなりますか。日本自殺者数を増やして何が楽しいんですか。画力リアリティ演出説得力)であって、「鬱ごはん」で語られるような、日々の生活に潜む不安アンニュイな微かな感情は、あの絵柄でソフトに描き出すことで、ほのか共感を得られるのだと思います商業(万人受け)を念頭に置かなければならない編集部が「画力」を望むなら、アニメ化するなり実写化するなり、別媒体での展開を考えればよかった。one先生の「モブサイコ100」はその好事例では。あと、エントリーページが3つに分かれているせいで、見事にはてなブックマークやらの登録先が分かれてしまっています。せっかくの名作なのに、編集部が下手。



 

 

 

ミーシア

はてなブックマーク数:522

世のすべての名作はジャンプ編集部に集う。そう思わされるのに十分なインパクトををもった作品でした。

激烈なバトルシーンや感情の爆発があるわけではない。ただ、ストーリーが緩やかに進み、迎えるべき結末を迎え、静かに、祈るように幕を下ろす。

主人公たちの考え方や感情が少しずつ入れ替わる様子の演出も見事。最後カラーページとモノローグは、どこか心の隅を掴んで、いつまでも放してくれません。

大人になれなかった二人を描いた、大人向けの作品です。

蛇足:この手の作品は、これまで「アフタヌーン四季賞」に集まっていたような気がします。ジャンプ+のように毎日追加とまではいきませんが、定期的に良い作品を読むことができます。鏡ハルカ先生の「手指の鬼」や山素先生の「時間跳躍式完全無劣化転送装置」が私のオススメです。みんな読もうね!



空飛ぶモグラ

はてなブックマーク数:21

レトロフューチャーディストピアSF。あるいは家族愛を描いた、始まり物語

掲載日が2017年1月1日と5年前だったこともあって、覚えている方は少ないかもしれません。

書き込まれた背景や装置はもちろん、キャラクターの豊かな表情、特に作者の特徴が出る口元が私は好きです。

最後の終わり方がまたニクい。この家族に幸あれ。そう思わずはいられません。

蛇足:作者である森屋シロさんはその後、「檻ノ中のソリスト」を連載されています単行本?もちろん買いました!途中、2年間の休載を挟まれた際は続きがもとい作者の体調が気が気でありませんでした。無事に完結させてくださったことに感謝の念しかありません。休載といえば、山本章一先生の「堕天作戦」とさかめがね先生の「憂鬱くんとサキュバスさん」はいつまでも待っています。待っていますから・・・



霊掃業の洗井くん

はてなブックマーク数:211

除霊を描いたホラー作品、ではなく主人公の成長を描いた王道バトル作品。第2話はどこですか・・・

丁寧に積み重ねた主人公の生きづらさを一気に吹き飛ばすカタルシス。こんなに格好良い失禁シーンを見たことがない。

対化物のバトルものは昔からあるのに、ちょっとした設定やエピソードでこんなにユニークに仕上がるのかと純粋に驚きました。

あと、個人的に祓沢さんのキャラクターが好きです。デザイン性格も、不器用バットを振り回す姿も。

蛇足ホラー作品といえば、マンガワン(裏サンデー)が豊作です。先に紹介したモブサイコ100はもちろん、田口太郎先生の「裏バイト:逃亡禁止」や、えろき先生コノシロしんこ先生の「うしろの正面カムイさん」など、オリジナリティあふれる佳作が次々に登場しています。他の媒体では泉朝樹先生の「見える子ちゃん」も好きです。あれ、私がホラー作品が好きなだけ・・・



探偵なんですが

はてなブックマーク数:248

拙者、ラブコメ大好き侍。義によって助太刀致す。ご都合主義? 切り捨て御免!

真面目で消極的主人公と、表情豊かで快活なヒロインの掛け合いは、ニヤけずにはいられません。

ヒロイン主人公に近づいた目的をあれこれ想像させての見開き(p38)は、十分な説得力がありました。

ヒロインの魅力度やラブコメとしての完成度が群を抜いています。こういうのでいいんだよ。

蛇足:私が初めて心を動かされた読み切り作品は、2004年頃に妹が買った「りぼん」に掲載されていた、おおいま奏都先生の「恋してハニー」でした。快活な主人公が生むドタバタはもちろん、当時のりぼん作品では群を抜いて絵も話も上手かった。特に柔らかなスクリーントーンの使い方は感動ものでした。今でも十分に通用するクオリティだと思います。ちなみに私が初めて買った単行本は、当該作品掲載された単行本「たたかえ!ハニー」でした。最近、そのことを思い出して電子書籍を購入しましたが、肝心要のスクリーントーンスキャンで完全に潰れてしまっていました。ですのでみなさん、紙の単行本を買いましょう!



 

 

笑いたい時に読もう! コメディ作品5選

腐女子除霊師オサム

はてなブックマーク数:646

腐女子怨念、ここに極まれり。隅から隅までギャグ息遣いを感じます。p38はみな同じ思いでしょう!

矢倉の囲い

はてなブックマーク数:777

大石浩二先生作品トマトプーリコピン」に突如掲載された読み切り作品存在自体ギャグであると同時に、単品での完成度が高い!

ハイパーハードスペシャルミッション

はてなブックマーク数:269

ハードボイルドかと思いきや、炸裂するシュールギャグがたまりません。コメディ、で良いんですよね・・・

宇宙(そら)を超えて、つながる。

はてなブックマーク数:184

下ネタSFコメディ。こんなにひどい侵略は見たことがない笑

魔法少女れおの性活

はてなブックマーク数:148

下ネタファンタジーコメディ魔法少女はどこの世界受難続きですね・・・

すこしふしぎな気分になりたいときに。SF作品3選

ファーストピリオド

はてなブックマーク数:87

これぞSF作品最後タイトル回収が鮮やか。

宇宙の彼方のLDK

はてなブックマーク数:56

SFミステリー作品。随所に差しまれた小粋なユーモアもたまりません。

宇宙の向こうの地球まで。

はてなブックマーク数:682

誰がなんと言おうとSF作品。これほど的外れ編集部コメントも珍しい。最後の安堵感は、いろいろな作品に触れた大人でなければ味わえないものなのでしょう。

もっと光を・・・ブクマ数が少ないオススメ作品3選

にやり、京子さん

はてなブックマーク数:1

読者コメントにあるとおり「美少女に頼らないキャラ設定」が良い。続きが読みたくなる作品です。

夜見の造り部屋

はてなブックマーク数:2

ファンタジー設定はもちろん、どこか抜けたところのあるヒロインの造形や性格が素敵です。

全部宇宙人のせい

はてなブックマーク数:6

不思議なお姉さんは時代を超えて愛されます。特徴的な絵柄も相まって、不思議な読後感のある作品です。

いかがでしたか

読み切りには連載では味わえない、単発ならではの魅力があります

日本漫画文化を骨の髄までしゃぶりましょう!

ジャンプ+に限らず、オススメWEB読み切り作品コメントで教えてもらえると助かります。筆者が。

2021-10-18

居飛車とか振り飛車とか囲いの種類とか、完全に理解した

将棋は、ルールがだいたいわかっている程度でほとんど指せない。

でも、囲いを作ると強いってこととか、飛車活動させる位置によって居飛車振り飛車と戦法が分けられるという話は知っていた。

ただ、飛車はかなり自由に動けるのに、なぜ右側で活動させるとか左側で活動させるとか決めつける必要があるの? というあたりはよく理解できずにいた。

こういうことか

2021-10-15

---- ぴよ将棋 棋譜ファイル ----

棋戦:ぴよ将棋

戦型:▲相掛かり △相掛かり ▲相掛かり棒銀いちご囲い ▲いちご囲い ▲金矢倉

開始日時:2021年10月15日(金) 20:21:33

終了日時:2021年10月15日(金) 20:31:21

手合割:平手

先手:プレイヤー

後手:プレイヤー

▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金

▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △2三歩打 ▲2八飛 △8六歩

▲同歩 △同飛 ▲8七歩打 △8四飛 ▲3八銀 △3四歩

▲2七銀 △3三角 ▲3六銀 △6二銀 ▲6八玉 △4二玉

▲5八金 △5二金 ▲7六歩 △2二銀 ▲6六角 △同角

▲同歩 △3三銀 ▲8八銀 △9四歩 ▲9六歩 △3一玉

▲7七銀 △4二金右 ▲6七金右 △2二玉 ▲7九玉 △7四歩

▲8八玉 △7三銀 ▲1六歩 △6四銀 ▲6二角打 △8三飛

▲7一角成 △7三桂 ▲7二馬 △8四飛 ▲6三馬 △7五歩

▲同歩 △8五桂 ▲8六銀 △7七歩打 ▲6八金寄 △5五銀

▲8五銀 △8三飛 ▲7四馬 △8一飛 ▲7六銀 △6一飛

▲7七金上 △4四角打 ▲5六桂打 △6六銀 ▲4四桂 △7七銀成

▲同玉 △4四歩 ▲6二歩打 △7一飛 ▲8三馬 △6四桂打

▲6五銀 △7六歩打 ▲7八玉 △7五飛 ▲6四銀 △8五飛

▲7四馬 △8二飛 ▲7六金 △7九金打 ▲同玉 △8七飛成

▲7七金 △7八歩打 ▲同金 △5七龍 ▲6八銀打 △6六龍

▲7七金打 △7三歩打 ▲同銀 △5五龍 ▲5六歩打 △5四龍

▲6四銀成 △4三龍 ▲6一角打 △1四歩 ▲5五桂打 △5四龍

▲同成銀 △同歩 ▲6三桂成 △9五歩 ▲同歩 △同香

▲同香 △9八歩打 ▲5二成桂 △4三金直 ▲8八玉 △8七歩打

▲9八玉 △6九銀打 ▲7九金 △8八歩成 ▲同玉 △1五歩

▲同歩 △5五歩 ▲同歩 △3五歩 ▲同銀 △3四銀

▲同銀 △同金 ▲4二成桂 △同金 ▲3四角成 △3一桂打

▲2四歩打 △3二銀打 ▲2七香打 △3三金 ▲2三歩成 △同金

▲同香成 △同桂 ▲3一銀打 △同玉 ▲4二金打 △同玉

▲5二飛打 △3一玉 ▲4二金打 △2二玉 ▲3二金 △1二玉

▲2三飛成 △詰み

2021-07-30

AI将棋神様、蘇るシャーマン

一昨日、渡辺明名人が衝撃的な動画Youtubeにアップした。

渡辺明名人将棋講座【現代トップ棋士研究とは】

https://www.youtube.com/watch?v=kO_NB9AaYEI

内容的には渡辺名人も語るとおりアマ高段向け、あるいは全て理解できるならプロになれるレベルでかなり難しい。ただ雰囲気を掴むだけなら、観る将でも楽しんでいる人は結構いるようである個人的にはなるべく多くの人に観てほしい。渡辺名人の軽妙明快な語り口は、「よく分からないけど何かすごいものの一端に自分は今触れている!」というセンスオブワンダーを与えてくれるはずである

動画では、先の名人戦第3局で現れた矢倉(戦法・囲い)で端歩(先後合わせて計4個ある一番端の歩)を突く一手について30分にもわたって語っている。断片的には渡辺名人自身感想戦および将棋世界2021年7月号の観戦記朝日新聞動画(https://www.youtube.com/watch?v=NnNchRwnCCQ)でも語ってきたことではあるが、ここまで分かりやすく展開して話されたことは初めてである

名人が30分間特定の一局面の端歩の意味解説する(しかも直前の名人戦で現れた新鮮な局面で!)。これに将棋ファン達(プロも?)は震えたのである一般的将棋は端よりも中央、歩よりもその他の駒の方が価値が高いので、飛車角金銀とか、歩にしても中央付近の歩を動かした方が価値の高い手になりやすい。アマチュア向けの指南では端歩は「心の余裕」とか「挨拶」とか言われている。今は一手損するけどもしかしたら中終盤で得になるかもね、相手に突かれたらこちらも突いておきましょうね、ぐらいの意味である

一方プロ棋戦の解説では「この局面の端歩の意味説明しようと思うと本が一冊書ける(だから説明省略しますね)」などと言われることもしばしばある。しかし、結局その説明アマチュアに向けて開陳されることはまずない。その理由はもちろん特定戦型の端歩を延々扱う本なんて売れないかである(強いて言えば例外は連載が1章で終わり10年以上経ってから刊行された伝説羽生善治『変わりゆく現代将棋』くらい?)。

それを渡辺明という、時の名人が30分も説明するのである渡辺名人は何度も、「AI局面を点数化してくれるのが大きい」と言う。端歩の関係は突く突かない2つ突くの組み合わせで36通りあるのだが(端歩三十六景という言葉がある)、プロでさえその36通りはAIが登場するまで、ほとんど雰囲気経験から語っていた(例外的にそこまで考え抜かれた戦法は「システム」と呼ばれた)。しかし36通り全てを点数化することが可能となったAI以降の現代将棋では、端歩によって景色が大きく変わってくるようになった。評価ディストピアという言葉を生み出した佐藤天彦九段が「予想されてなければAIマイナスがついてもいいけど予想されてるマイナスはきつい」と言ったように、現代トッププロは想定局面の端歩36通りぐらいは全て研究した上で対局に臨むからである

また渡辺名人は「AIは点数を教えてくれるけどなぜその点数なのかは教えてくれない。それを考えるのが研究」とも言う。ここで思い出すのは『銀河ヒッチハイクガイド』のスーパーコンピューターが導き出した、「生命宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」すなわち「42」である現在将棋AIはある局面における疑問の答えを「123点」などと教えてくれるが、なんでそうなるのかは教えてくれない。我々はすでに『銀河ヒッチハイクガイド』の世界に生きている!

以下で考えたいのは、将棋AI評価値が神託のように見なされている事態についてである

羽生九段は「将棋神様と指すなら角落ちでいい勝負では」と言い、藤井二冠は「将棋神様がいるなら一局お願いしたい」と言った。棋士も、将棋ファンも、将棋神様についての話は大好物である

将棋神様。それがいるとしたらどんな存在だろうか。どうも、みんな将棋を完全解析した存在と、それに限りなく近いが完全解析したわけではない存在の間を無意識想像しているように思える。

読者の中にも、「9マス○×ゲームの神」を名乗る資格がある人は多いように思う。○×ゲームは両者最善手を指し続ければ引き分けになることが完全解析されていて、それを達成できる(そして相手が悪手を指せば必ず勝てる)人は結構いるだろう。それでも、「○×ゲームの神」を名乗りたい人はそんなにいないようにも思う。それは、○×ゲーム自分にとっては既に退屈なものと成り果てているかである。「○×ゲームの神」を名乗るにふさわしいのは、両者引き分けという小賢しい結論に達せず、同級生に無邪気に無双している小学生とかではないか

そういう、無邪気にその対象を楽しんでいて、かつすさまじく強い存在将棋においてもそんなもの神様であって欲しいではないか神様はいるけどとっくに下界への興味を失っているなんて悲しすぎるではないか。どうせ神様なんていないのだから想像するのも希望するのも自由である

そこで、AIであるAIは無邪気である。無邪気というか、少なくとも人間棋士が持っていそうな邪気はない。そしてすさまじく強い。それは、人間名人を破ってなお強くなり続けていることからも明らかだろう。

しかし、AI将棋を楽しんでいるのだろうか? 常識的な考えと、そして私の考えは同じくNOであるAIは単に、何億手を探索し、何万種類とかのパラメーターを組み合わせ評価し、最善手を選択し続けるだけである

「でも、もともとゲーム人間が楽しむためのものです。自分自身、そして将棋界が楽しいものであってほしいと思います。」

ユートピアを求めて、藤井聡太との大一番で振り飛車をぶつけた理由 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

振り飛車という戦法がある(以下、将棋に詳しい人は「振り飛車」を「山崎パックマン」および「康光流この……何?」などに置き換えても良い)。振り飛車は、序盤数手目で飛車を左に「振り」、玉を右(相手飛車の反対側)に囲う戦法である振り飛車総帥である藤井九段[藤井二冠とは別人]があるとき振り飛車は玉を右に囲う戦法。名前になってるけど飛車位置は実はどうでもいい」と説明していて蒙を啓かれた気分だった)。逆に居飛車飛車が元の位置(か周辺数マス)に「居」るまま、玉を自分飛車の反対である左側に囲う戦法である振り飛車より一手早く攻めることはできるが、相手飛車角という大砲の射線上に玉を配置せざるを得ないなど、それぞれメリットデメリットがある。両者それぞれを指す人は振り飛車党、居飛車党と分類され、阪神ファン巨人ファンぐらいの意味を持っている。

この振り飛車であるが、プロおよびアマすなわち人類見方としては「有力」で完全に定まっている(ここ数十年、という話ではなく記録に残る最古の江戸時代における達人同士による棋譜居飛車振り飛車である)。しかしそれに反して、AIによる振り飛車評価は極めて低い。飛車を振る手は、ソフトにもよるが大抵-100~-200点と、一手パスよりも厳しい評価を付けられることが多い。そしてAI自然振り飛車を指すことはまずないという。

この200点という数字評価が難しい。定義として一歩の価値+100点とされているが、お互いに居飛車すなわち相居飛車の序盤で+200点は、プロ的には作戦勝ち気味~やや指しやすい、藤井二冠であればこのまま間違えず有利を拡大して勝ち切っても不思議ではない、ぐらいの数字である渡辺名人が目指した、「両方の端歩を付き合っていて急戦になった後手有利の局面」は手元で確認すると後手+180点くらいであった。アマチュアでもよく研究している高段者であれば「よしよし」と思うぐらい。しかし、振り飛車居飛車の対抗形の場合相手振り飛車にしてきたからといって、相手に-200点がついたからといって、作戦勝ちなどと考える人はいない。それは相居飛車の+200点の局面と、対抗形の初期状態+200点の局面から、それぞれ勝ったり、そこまで行かずとも有利な局面まで導いた経験的な確率があまりに異なるから

かに振り飛車AIに対して指せばほぼ必ず負けるのだが、それって実は居飛車で指しても(トッププロであれ)同じことであるさらに、AIが教えてくれる「振り飛車ワクチン」は極めて難解である振り飛車の囲いがしっかりしているのに、居飛車ペラペラの舟囲いから金銀が旅立って王様が一人で戦うような。いわゆる「人間には指せない手」というやつである。なぜ人間に指せないかというと、人間は間違えるからだ。終盤間違えないなら確かに王様一人ぼっちでも詰まされさえしなければ勝てるのだろう、でも人間には無理だよね、という。

結局人間同士の戦いであれば、アマであれトッププロであれ対抗形は序盤の-200点とは特に関係ないように思える終盤の勝負になりやすい。逆に言えばプロの相居飛車は、序盤で即死魔法をどちらが掛けられるかの研究勝負になりやすい。佐藤天彦九段はその理由を次のように語っている。

「相居飛車は玉の囲いが盤上の対角線上に近い場所にあることが多く、それゆえに相手攻撃陣が自分の玉の直上にいるので、すぐに玉が危なくなります感覚で指していると、ぴったり詰む変化に入ってしまうこともよくある。しっかり読まないといけないし、必然手が多いから誰が指しても同じ将棋になりやすいです。

でも振り飛車にすれば、今度は攻撃陣同士が向かい合っているので、すぐに玉が詰む、詰まないの変化にはなりにくい。だから、最善手じゃなくても、致命傷になりづらいんです。」

ユートピアを求めて、藤井聡太との大一番で振り飛車をぶつけた理由 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

AI的な、あるいは神様的な最善手でなくても勝てる戦法。あるいは、将棋を指す人間地力が試される戦法。それこそ人間による人間のための人間の戦法ではないか。などと考えたかは分からないが、生粋居飛車党で居飛車名人も獲った佐藤天彦九段は「評価ディストピアをどう生きるか」という問題提起を行った後、振り飛車を指すようになった。

神様振り飛車について。ひょんな例えだが、たとえばアリが人間とは違うけど結構ちゃんとした社会を作っていると、何か感動を覚えると思う(参考: | 東京ズーネット)。我々はアリにとって、ある意味では神に等しい存在であると思う。生かすか殺すかは我々の自由であるし、アリの一生よりもずっと長い時間を生きることができる。そう考えると、将棋神様振り飛車を指さなさそうだし、振り飛車棋譜伊勢神宮かに奉納すると「おお、全然最善じゃないけど意外とちゃんとしてて面白いじゃん」などと喜んで貰えそうだな、と馬鹿馬鹿しくはあるが思う。

AIこと将棋神様、とまではいかない……将棋天使?はとても言葉少なだ。「42」しか言ってくれない。たしかに、神様がどう考えているかのヒントにはなる。しかしその数字は間違っているかもしれない(将棋AI日進月歩で強くなり続けているが、それは今までの将棋AIが間違い続けていたということも意味する)し、人間が出来ることとはあまりにかけ離れた目線からのものかもしれない。しか天使饒舌になることは、ディープラーニングの隆盛などを見ると当分なさそうである。それでも、である人間は、神様の言うことを無視できない。ならば神様の言うことをそのまんま信じようとか、いや神様の言うことを人間に合わせてチューニングしようとか、いや俺は人間生き方で生きるとか、色々な生き方が出てくるのは当然のことである

これって多分今後多数の分野で起こることである経理天使とか自動運転天使とかが、こうした方がいいよとは言ってくれるしそれは正しそうだが、なぜかは全く教えてくれない。その「神々の意図」を読み解くシャーマンみたいな仕事は当分不可欠なものとされるだろうし、これまでの人類史においてもほとんどの期間不可欠なものとされてきた。「神が死んだ」とされていたのは近代100年ぐらいの特殊現象で、「やっぱり生きてたわ」となるのかもしれない。

シャーマンが何をしている(きた)のかといえば、「物語」の提供である過激哲学者(彼らもまたシャーマンであると思う)によれば、近代科学の基礎である因果関係すらも人間世界簡単理解するための「物語であるらしい。

棋士たちは、今日も神ならぬ身に生まれ人間として、「物語」を紡いでいく。私は、シャーマンならぬ身として生きるただの人間として、シャーマン達が紡ぐ物語をただただ享受するばかりである

2021-07-04

渡辺明の敗北

 「最年少防衛」「最年少九段」。速報で次々と流れてくる文字は、間違いなく、将棋界の歴史に残る偉業だった。しかし、不思議感情は湧き起こらず、それはただの文字の羅列にしか見えなかった。

 「渡辺明の敗北」。代わりに浮かんだその文字は、頭から身体を巡り、あっという間に全身を蝕んでいった。

 藤井聡太に初タイトルである棋聖」を献上してから1年。渡辺は、本戦を勝ち上がり、再びタイトル戦の舞台に戻ってきた。あの夏から1年。両者は立場を変えて再び相まみえた。「現役最強決定戦」との呼び声も高く、戦前ボルテージは最高潮に達した。

 しかし、結果は渡辺にとって非情ものに終わる。0勝3敗。自身39回目のタイトル戦にして、初のストレート負けである。昨年圧倒的な研究藤井に一矢を報いた第3局で、今度はその矢が届かなかった。復位を期し、1年ぶりに臨んだ大舞台での再戦は、梅雨の黒雲に呑まれるように進行し、夏を迎えないままに幕を閉じた。

 「どう負けようと意味がない」初のストレート負けの感想を聞かれた渡辺は、吐き捨てるようにそう答えた。フルセットも、ストレート負けも、番勝負の結果としては変わらない。結果主義者渡辺らしく、恐らく包み隠さぬ本音なのだろうと思った。

 しかし、観ている者はそうもいかないのである。「渡辺明タイトルストレート負け」。登場39回目にして初めて見せつけられたそれを、はいそうですかと受け入れられるわけがない。渡辺本人が切り捨てるものに過剰な「意味」を持たせるのは愚かしいが、そうせざるを得ないのである。「たまたま」星が偏ってタイトル戦でストレート負けを喫する男ではない。そのことは、自分の全てを懸けて断言してもいい。だからこそ、この結果は重く、厳然としたものとして突き付けられている。まだ、受け入れることはできそうにない。

 1年前に失冠した時、渡辺は完敗を認めつつも、最後には前向きな発言をした。今回は藤井聡太情報ほとんどなかったが、番勝負を指して分かったことがある。だから次は「普通」にやる―そう述べたのである。この発言には説得力があった。渡辺明は、「情報」で勝ってきた棋士からである最初得体の知れない相手であっても、戦ううちに相手を知り、習得していく。そうやってタイトル戦の舞台で何人もの後輩棋士を沈めてきた。実績があるからこそ、この発言には説得力があり、そして藤井との再戦にこれ以上ないくらいの期待を持たせた。有言実行とばかり、厳しい対戦相手たちを下し、再び挑戦者としてタイトル戦の舞台に戻ってきたことはさすがとしかいいようがない。だからこそ、ボルテージは最高潮に高まり、観る者は「現役最強決定戦」と謳った。

 開幕前のインタビューで、渡辺藤井への意識を強く口にした。そして、「(今後の)棋士人生を考える意味でも大きな鍵になる」そのように述べた。これは単なる1タイトル戦ではない。渡辺明が今後どれだけ最前線で戦い続けられるのか、そのことを示す戦いになると、渡辺自身が述べた。

 その「棋士人生を懸けた」戦いが、蓋を開けてみれば厳しい結果となる。万全の研究をぶつけ、自身が一番得意とする勝ちパターンで上回られた第1局。先に藤井の残り時間3分に追い込みながら、そのあとで全く持ち時間が減らない、「永遠3分」を突き付けられた第2局。藤井聡太の底知れない中終盤力に呑まれ渡辺はあっという間に土俵際に追い詰められた。1年前の番勝負で、渡辺藤井の「情報」を得た。しかし、用意周到な渡辺の準備を、信じられない速度で進化する藤井が上回っていたのかもしれない。戦前に述べた言葉は、もっとも厳しい形で、渡辺自身に降りかかっていた。

 

 追い詰められた第3局。戦型は矢倉の最新型となった。激しい展開ながら、渡辺の指し手は早かった。これは研究が行き届いている証左である。持ち時間に大きな差を付ける理想的な展開になるが、昼食休憩明け、藤井の金寄りが控室も驚く意表の一手。難解な局面を突き付けられ、渡辺、長考に沈む。

 感情を鎮めるように、淡々と書いてきたつもりだったが、それはここで止める。トップ棋士による読みのぶつけ合いは想像を絶しており、盤上の表面だけ見たところで分かることは限られている。二人がどれだけ読みを深め、盤の底で思索の海に沈んでいるのか、はっきり言って「分からない」のである

 このような難解な将棋で、ファンができることは一つしかない。研究を外されたのか、長考に沈む渡辺。89分の考慮は非常に長く、言いようのない不安と恐怖があった。意を決した渡辺、角を切り飛ばす。その後も続くねじり合いから69手目、今度は決断飛車切りである。風雲急を告げる「勝ちにいった手」だが、直後に渡辺は再び長考に沈んだ。残り時間は44分。渡辺はそのほとんど、40分を費やして角を打った。ここまで時間を費やし、渡辺はどこまで読んでいるのか。勝ちまで読み切ったのか、それとも予定外の長考か。分からない。何も分からない。分からいから、ファンにできることは一つしかない。信じるしかないのである藤井聡太相手に本当に「勝ち筋」はあるのか。吐きそうになりながらも、渡辺がそれを掴みにいっていると、手繰り寄せにいっていると、ただひたすら、信じるしかない。こんな時、将棋ファンとはどこまでも無力である。分からないものを前にして、ただ信じるしかない。声援を送っても渡辺に届くわけではないから、ひたすら祈ることしかできない。はるか高みで戦う孤独棋士に、ファンができることはただ一つ、信じることしかない。

 

 詰むや詰まざるや、難解な最終盤となった。藤井が機を捉えて渡辺玉に迫る。駒を渡す怖い変化だが、果たして藤井の玉は大丈夫なのか。分からない、本当に分からない。局面が少し進んだ。藤井の玉が上に逃れ、渡辺、どうやら足りない。「信じたくない」そう思ったところで、全てを打ち砕くように、藤井が華麗な決め手を放つ。

 「△7一飛」。馬が利いているところに飛車を捨てる、普通はあり得ない手であるしかし、この飛車を取ると渡辺の玉が詰まされてしまう。あまりにも、あまりにも華麗な決め手であった。分からない局面が延々と続いたこ将棋だったが、最後にようやく、この将棋はもう続かないのだということが分かった。この華麗な一手を盤上に出現させられては、もう指す手がない。渡辺、斜め上を見上げて飛車を取る。首を差し出し、棋聖戦五番勝負が終幕した瞬間だった。

 まだ、冷静にこのシリーズを受け止めることができない。「信じたくない」率直に言うと、そうなのかもしれない。しかし、この結果は動かない。この結果を誰よりも重く受け止めるのは、結果主義者渡辺自身であると、そのこともよく分かっている。

 渡辺明は、この敗北をどう受け止めるのか。そして戦前に自らが述べた「棋士人生」にどのような道筋を立てるのか。戦いを終えたばかりの今、それはまだ分からないが、ファンにできることは相も変わらず一つだけである渡辺があげるのは、白旗ではなく、反撃の狼煙であると。そう信じるしかない。

2021-07-01

穴熊に囲う女は研究会モテない

かに穴熊に囲う女は研究会モテないと思う。

私は地味な囲いが好きで、穴熊には勿論囲わない。飛車を振らないし力戦も最低限しか指してない。戦法も地味めの相矢倉ばっかり。

人生で一度もモテたことがなかった。

そんな女なのでVS相手もおらず、師匠に言われて研究会に参加することになった。

すると不思議なことに、私は研究会だと何故かモテた。何人もの振り飛車党にアピールされ、中でも一番積極的だった人とVSすることになった。

せっかく自分を選んでくれたのだから相手の期待に応えたいとも思ったし、上手くやっていければと思っていた。

甘かった。

初めてのVSが、持ち時間時間の長期戦だった。当日いきなり知らされた。マジか。

対局では彼は少ししかガジガジしてくれなかったので、受けるのが苦手な私がひたすら頑張って攻めていた。

そして終盤になると、ひたすら玉を攻められて敵陣をさまよった。トライルールなしで、こちらの持将棋提案は全く聞かれなかった。

私は初めてのVSということで、頑張って少し厚みのある座布団を持って行った。足は大丈夫だった。

そして玉は盤上を一周してすぐ自陣に戻り、VSはそのまま終わった。マジか。

二回目のVSは、いきなり藤井システムだった。前回無口だった彼は、システムで端攻めの準備をして、穴熊に入って欲しいと言い、第54期B級2組順位戦の話をした。

無理だ。

私は彼と別れた。

その後もVSや研究会で何人かと付き合ったのだが、全員三回以内のVSで別れを告げるか会うのを止めた。

道場に行っても道場感想の話をしなかった。VSで局面が盛り上がりそうな場面ほど無言の人ばかりだった。

とにかく誰もが、飛車を振る話や最新型の話ばかりをする。あとは詰め将棋。他には会話のバリエーションほとんど無い。相矢倉の話を振っても全く盛り上がらない。

しかこちらの気持ちを聞いてこない。伝えても自分のVSプランを優先する。

何故か端攻めをしたがるが、こちらのペースには合わせてくれず、どんどん勝手に指していく。

普通に無理だ。

一番思い出に残っているのは、二回VSしてから一年ほど音沙汰がなく、自然消滅したと思っていたら、ある日突然メールしてきた人だ。

内容は

「今度またVSしましょう。師匠あなたに会いたがっています。」

というものだった。

怖すぎて思わずメールと着信を拒否設定してしまった。

自分がそんな感じの振り飛車党ホイホイだと気付いた私は、しばらくして研究会を止めた。

私は研究家でもないし気も強い女で、地味な矢倉はただ自分の好みでやっているだけなのだが、一部の振り飛車からは「振り飛車のため」「純文学」だと思われてしまうようだ。

今回の穴熊話を見かけて、私もビッグフォーに囲ってVSを指せば良かったと思っている。

強い女に見られるためには、強い囲いをしなければいけないらしい。

かに穴熊に囲う女は研究会モテないと思うが、モテ必要は全くない。研究会モテる女は弱そうに見える女だ。そして弱そうな女が好きな振り飛車党が集まる。クソだ。

穴熊に囲えば「振り飛車に好かれない」と言われ、穴熊に囲わなければ「藤井システムが怖いため」と思われる。

普通にキレそう。

穴熊に囲っていても囲わなくても、私の玉は私のためのものだ。

anond:20210630233055

2021-04-12

頭の良い人と悪い人の思考パターンの違い

頭の良い人と悪い人の思考パターンの大きな違いは、「自分で考えるかどうか」です。

多くの人が誤解していますが、

頭の悪い人ほど多くのことを自分で考えたがります。そして、既に最適な手法理論確立された分野で、既製品劣化コピー再生します。彼らは既存知識を学ばないので、いつまで立っても基礎が身に付きません。しかも、基礎が身に付いていないのに、彼らは搦手や変化球を好みます

一方、頭の良い人ほど自分で考えません。既に確立された手法理論が無いかを調べ、それを徹底的に学び、応用しようとします。そして、本当に考えるべきところにのみ、思考リソースを割きます。こうして、彼らは先人の叡智を自身の中で「常識化」していき、ますます高度なことができるようになります

「下手な考え休むに似たり」ということわざがありますが、頭の悪い人の思考パターンはこの「下手な考え」に他なりません。将棋初心者が「一手目の最善手」を考察しているようなものです。それよりも既存の定跡や手筋を学ぶ方が圧倒的に有効です。

なぜ、凡庸な人が"自分で考え"たがるのかと言えば、そちらの方が楽だからです。「自分で考える」というのは、要するにほとんど何も考えていないということです。初期位置から数手動かして将棋盤を見つめていたところで、矢倉も角換わりも出てきません。

一方、自分で考えないことは非常に大変です。当然、新たに覚えなければいけないことがたくさん出てきます。また、自分勘違い固定観念を正しながら学ばなければいけません。たとえば、将棋で駒損をしない方がいいというのは正しいですが、詰将棋寄せの手筋では駒損をする手順がたくさんでてきます

頭の良い人は、新たな事実発見に合わせて、自身思い込みや考え方を修正することができます。一方、頭の悪い人は、それらを見ないふりをしたり、無理やり自分の考えに当てはめて、分かったような気になります

2021-03-24

anond:20210324105609

その言い分だと、チェスの事は知らんが

将棋だと「矢倉」や「居飛車」なんかの戦法を覚えることも同様にならないか

要するに出来ない事の言い訳自分以外に押し付けようとしてるだけだゾ☆

2021-02-09

森喜朗会長性差別発言を受けて、公明党議員はどう反応したか

【必読】 森喜朗会長性差別発言を受けて、●●はどう反応したか の読み方 https://anond.hatelabo.jp/20210209233648

エントリ https://anond.hatelabo.jp/20210209083036

https://anond.hatelabo.jp/20210209195738 の続き

手法は元エントリと同じ。

公明党衆議院議員

公明党衆議院議員28名を確認メンバーリストは以下。

氏名 メディア
稲津 久 TF
佐藤 英道 TF
井上 義久 none
石井 啓一 T
富田 茂之 none
太田 昭宏 TF
岡本 三成 TF
高木 陽介 none
高木 美智代 TF
古屋 範子 TF
太田 昌孝 TF
大口 善徳none
伊藤 渉 TF
竹内 譲 none
北側 一雄 TF
佐藤 茂樹 T
國重 徹 TF
伊佐 進一 TF
浮島 智子 TF
鰐淵 洋子 TF
赤羽 一嘉 TF
中野 洋昌 TF
濱村 進 TF
斉藤 鉄夫 TF
桝屋 敬悟 none
石田 祝稔 TF
濵地 雅一 TF
江田 康幸 none

公明党衆議院議員28名中、森発言へ反応したのは2名だった。

北側 一雄 (大阪16区 67歳)

https://www.facebook.com/kitagawasakai/posts/4315928465088958

中央幹事会長である北川氏、記者会見で森発言言及したとの事。動画未確認言及内容は不明

濱村 進

https://twitter.com/sanspo_rugby/status/1356965567740182528

サンスポの『ラグビー協会理事会では「性別関わらず活発議論」』という記事を森発言当日2/3にRT批判的表明と取れるだろう。

公明党参議院議員

公明党参議院議員28名を確認メンバーリストは以下。

氏名 メディア
横山 信一 none
若松 謙維 F
西田 実仁 none
矢倉 克夫 none
宮﨑 勝 F
平木 大作 F
山口 那津男 none
竹谷 とし子 TF
塩田 博昭 T
佐々木 さやかTF
三浦 信祐 TF
竹内 真二 none
里見 隆治 TF
安江 伸夫 TF
新妻 秀規 T
浜田 昌良 TF
石川 博崇 TF
杉 久武 TF
山本 香苗 TF
熊野 正士 TF
伊藤 孝江 TF
高橋 光男TF
谷合 正明 TF
山本 博司 none
髙瀬 弘美 TF
下野 六太 none
河野 義博 TF
秋野 公造 T

公明党参議院議員28名中、森発言へ反応したのは1名のみだった。

浜田 昌良

https://twitter.com/komei_koho/status/1357224076108918786

前述の北側中央幹事長会見を伝える公明党オフィシャルアカウントツイートRT。反応の強度としては非常に低い。

2020-08-21

木村一基の不撓の闘い

藤井聡太棋聖が瞬く間に二冠、そして八段となり、世間は大きく湧いている。

けれど、ここでは、番勝負で敗れた木村一基九段の話をさせてください。

悲願は実る

将棋ファンをやっていて一番辛かった瞬間は、と問われれば、2016年の第57期王位戦番勝負第7局を挙げる。このシリーズ通算6回目のタイトル戦挑戦となった木村一基八段(当時)が、羽生善治王位相手に3勝2敗と先行し、悲願の初タイトル王手をかけていた。しかし、第6局、第7局と木村は連敗する。またしても、悲願の初タイトル獲得はならなかった。これで木村は、あと1つでタイトル、というところで8連敗を喫した。あと一つは、どこまでも遠い。

いつもは負けた後も気丈に振る舞う木村だが、この日は様子が違った。記者質問言葉が詰まる。言葉が、出ない。結局、言葉を発さないまま、木村右手を小さく振って質問をさえぎった。8度目の正直。期するものはどれだけだったか。胸にこみ上げた思いはどれだけだったか。胸が潰れるような思いだった。こんなに辛いことが世の中にあっていいのか、と思った。

この時、木村43歳。次々と若手が台頭してくる将棋である。43歳の木村に残されたチャンスは多くない。もしかしたら、これが最後のチャンスだったのではないか。そんな思いが頭をよぎった。

そんな思いが頭をよぎったことを、私は今でも恥じている。

それから3年後の2019年木村は再び王位戦で7度目のタイトルに挑む。そして、豊島将之王位(当時)を相手に、4勝3敗でタイトルを奪取。史上最年長記録となる、46歳での初タイトル獲得である。43歳で8度目の正直を逃し、それでもなお、木村は這い上がってきた。そして、ついに悲願は実った。解説会場で見守っていたファンは、立ち上がって木村拍手を送ったという。この悲願は、将棋ファンにとっての悲願でもあったのである

将棋ファンをやっていて、一番辛かった瞬間と、一番嬉しかった瞬間。その両方を味わわせてくれた木村一基は、私にとって特別棋士である

ついにタイトルホルダーとなった木村一基王位も、1年後には初めての防衛戦を迎える。2020年7月、第61期王位戦木村の前には、まだどこか慣れない和服に身を包みながらも、凛とした佇まいで盤の前に座る挑戦者がいた。

藤井聡太七段(当時)。厳しい、あまりに厳しい防衛戦が幕を開ける。

遠い勝利

番勝負第1局。藤井七段の先手番で角換わり。木村王位は、38手目に△4四歩と突く。これは、「攻めてこい」という手で、ここを突くと先手の猛攻が始まる。強い受けを得意とする木村。初めて上位者として臨むタイトル戦。藤井七段の攻めを堂々と受け止める覚悟で突いた歩であった。

当然、藤井七段は次の手から攻めかかる。厳しく、刺さるような攻め。藤井が攻め、木村が受ける。それが延々と続いた。受けを身上とする木村である面目躍如の粘り強い受けが次々と飛び出す。絶体絶命と思える場面でも、受けはある。藤井の攻めが止まり、一手でも木村に攻めの手が回れば、たちまち逆転である

しかし、その手は最後まで回ってこなかった。藤井聡太七段、攻め始めてから守りの手を指すことなく、攻め倒しての快勝。盤上に衝撃波が残るような、そんな幕開けとなった。

第2局。先手番の木村選択したのは得意戦法の相掛かりであった。この戦型は、定跡が整備されておらず、一手一手が難しい戦いになる。お互いの構想力、真の力量が問われる戦型ともいえる。木村藤井、互いに盤上没我し、深い読みで盤の底の海を泳ぐ。2日目の午後になってもまだ本格的な戦いが始まらない。あまり難解な応酬の中、一歩抜け出したのは木村だった。8六に角を上がった手が、藤井も困ったという好手。深い読みと、これまでの艱難辛苦に裏打ちされたような丁寧な応対。木村がついに優位に立った。

しかし、藤井は全く楽にさせてくれない。逆転に向けて絶えず圧をかけ続けるような指し手で、木村を追い詰めていく。序盤、中盤で考えに考え、優位を掴んだ木村。終盤まで来ると、時間が残っていない。時間に追われるように指した手は、わずかに足りなかった。木村一基、2連敗。終局後、遠くに目をやった姿が印象的だった。

迎えた第3局。第2局と第3局の間に、藤井は初タイトル棋聖を獲得していた。これでこの番勝負は、初タイトルの史上最年長対史上最年少の番勝負となった。果てしない苦難の末にタイトルを手にした木村に、彗星のごとくタイトルまで上り詰めた藤井が挑む。同じタイトル1期でも全く対照的であり、意味が違う。将棋神様がどこかで筋を書いているとしたら、将棋神様が憎い。

戦型は矢倉。先手番の藤井が、土居矢倉に雀刺しという温故知新の構想を披露する。盤上を転換する角が輝いている。改めて、恍惚とするような構想力である。またしても藤井の攻めを木村が受け止める展開となるが、藤井の攻めは淀みなく、木村、苦しい。

はっきりと苦しい90手目。木村は自陣に銀を打った。うめき声が聞こえてくるような苦しい銀打ちである。この手を見て、中継画面を思わず凝視した。辛抱も辛抱、鬼辛抱の受けである。ここに銀を打ったところで、幸せになる未来はなかなかやってこない。それでも木村は打つ。これまでも打ってきたし、ここでも打つ。

中継を見ながら並べていた将棋盤に、木村の手つきを真似しながら何度も銀を打ち付けた。自慢できるような華麗な手ではない。しかし、これが木村の手なのだ

「これが木村一基だ」。そう念じながら、何度も、何度も打ち付ける。報われてくれ。幸せになってくれ。まずは一つ、返してくれ。

木村の執念の粘りに引きずられたのか、藤井が終盤に一手寄せを誤る。辛抱を続けてきた木村に巡った最終盤の大チャンスであるしかし、そこから木村が優位を掴む手は相当に見えづらく、難解だった。突然現れた勝利へのか細い糸だったが、木村、惜しくもこれを掴めない。番勝負は3連敗、あっという間のカド番となった。

2020年8月19日王位戦番勝負第4局。カド番の木村は、相掛かりに命運を託す。敗れはしたものの、第2局で優位を築いた得意戦法に全てを懸けた。

カド番とは思えないような積極的な指し回しに、藤井も一歩も引かずに応じる。激しい突っ張り合いの末に封じ手を迎えた。飛車に銀を当てられた藤井。36分の考慮に沈んだ末、次の一手を封じた。飛車を逃げるか、バッサリと斬ってしまうかというところである。そして、後者は相当に勇気がいる。

封じ手の場面、ある一手を思い出した。藤井聡太代表する一手の一つ、「△7七同飛成」。場面は異なれども、あれも飛車をバッサリと斬る手であった。鮮烈な一手が去来して、予感を巡らした。そして、翌日開かれた封じ手藤井棋聖はやはり、飛車を斬り飛ばした。

一歩も引かない突っ張り合いは2日目も続く。しかし、局面藤井に傾いていった。終盤の局面は、見れば見るほど、木村にとってどうしようもない。全てを悟った木村王位は、潔く駒を投じた。藤井王位誕生し、木村にとっての初の防衛戦の幕が閉じた。

木村から見て「0勝4敗」という星取りは、正直すぐには信じ難い。紙一重の、いや、間に紙一枚もないような攻防の中で、残念ながら木村勝利を掴むことができなかった。どこまでいっても勝利の遠かった番勝負。そこには、歴然たる「差」があるのかもしれない。しかし、木村一基王位は、初めての防衛戦となるタイトル戦で、最後まで全力で戦い抜いた。彼が初めてタイトルを獲得した時、解説会場でファンたちがそうしたように、今回も立ち上がって、全力で拍手を送りたい。

折れない心

藤井王位は、記者会見で木村の立ち振る舞いから学ぶことが多かったと述べていた。それは、偽らざる実感だったと思う。多くのタイトル戦を経験してきた木村だが、これまでは全て挑戦側。上位者として迎えるのは初めてで、しか相手自分よりも30歳近く年下の若者、加えてこのコロナ禍の中での異例づくめのタイトルである。戸惑う部分は大きかったはずだが、それを感じさせないくらい、木村の振る舞いは堂々としていた。

初めての封じ手所作に戸惑った藤井棋聖。優しく所作を示したのは対戦相手木村であった。その封じ手、通常は2通であるが、今回は3通作成することを提案したのもまた木村である。通常より多い1通は、販売し、収益豪雨災害被災地などに送ることを想定したチャリティーである

目を覆うような負け方をした後でも、感想戦リードし、記者質問にも気丈に答える。厳しい番勝負の中でも、木村他者へのまなざしを忘れない。あと一歩のところで敗れ続けてきた。苦難に満ちた将棋人生が、棋士木村一基を創っている。

感想戦の後、駒箱に駒をしまう。タイトルホルダーとしての最後所作を終えて、木村一基王位戦は幕を閉じた。47歳。あの時より、4つ年を取っている。しかし、木村一基はまた戻ってくる。苦しい手しか残っていなくても、まだ指し続ける。「百折不撓」折れない心は、木村の信念である

今度は、微塵も疑っていない。

2020-08-19

anond:20200814173947

棋士教養問題じゃなくてさ、

藤井システム」とか将棋戦法にカタカナ語が増えたのは平成に入ったあたりから

島朗あたりの、カタカナ語がかっこいいと思っているおじさん世代が台頭したからに過ぎない。

高輪ゲートウェイ」の名づけと同じ構造じゃないかな。カタカナが入っていると格好いいというわけ。

最近でいえばコロナ禍でロックダウンクラスターソーシャルディスタンスウィズコロナとか、

全部日本語表現可能概念を、あえてカタカナ語で言いたがるのと同じ構造

あと「矢倉将棋純文学」は格調高いという意味でなく、

「男女のもつれのようなネチネチとした展開になる」という含意なので。

2020-08-10

anond:20200809182009

>角換わりしか出てこない今のプロ将棋マジでまらないし

 

この人は相当長いこと(年単位プロ将棋見てないんでしょうね。

本当に今のプロ将棋を見ていたとして、

「角換わりしか出てこない」という感想を持つ人はまずいないと思われるので。

 

今は相掛かりや一度死んだ矢倉が再興してバリエーションかになり、角換わりはかなり減ってるよ。

しかに一昔前は猫も杓子も角換わりという時期があったけど、

あの頃のまま認識が変わってないんだとしたら、「今のプロ将棋」というのはさすがに無理があるんじゃないですかね。

 

とりあえず将棋見なよ。

2020-07-20

1990年7月18日世代

anond:20200719124707

ここまで来たら1970年までさかのぼってみようと思います

(なお、データはけんゆう様作成の「将棋棋士成績DB」を参照しています。けんゆう様には感謝を申し上げます

年齢棋士
67大山康晴A級/27位)
66
65
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54有吉道夫(A級/22位)
53
52
51
50加藤一二三(B1/13位)内藤國雄(A級/17位)
49
48
47米長邦雄A級/8位)
46
45
44
43
42中原誠名人/3位)
41
40淡路仁茂(B1/18位)
39
38真部一男A級/50位)
37青野照市A級/7位)
36
35
34
33
32
31
30高橋道雄(A級/12位)福崎文吾(B1/20位)
29
28谷川浩司A級/1位)
27南芳一A級/5位)島朗B2/14位)
26神崎健二(C2/19位)
25塚田泰明(A級/11位)中田宏樹(C2/16位)
24森下卓C1/2位)
23
22阿部隆(C2/10位)
21
20佐藤康光C1/5位) 先崎学(C2/15位)
19羽生善治B2/6位)
18屋敷伸之C1/9位)

タイトルホルダー

中原誠名人棋聖王座:この直後8/1に屋敷伸之棋聖位を奪取されます谷川浩司王位羽生善治竜王米長邦雄王将南芳一棋王

縦長の表

このシリーズで一番の縦長ですが、その原因は言うまでもなく大山康晴です。この2年後69歳でA級在位のまま死去。ほんの数年前までは羽生善治ならそれに並びうるのではと思われていましたが、さてそれが達成できるかは見ものです。私も健康に気をつけてせめてその歳までは健康に生きていたいと願っております。あと、有吉道夫・内藤國雄の西の両巨匠もまだまだ指し盛りですね。ご両名はそれぞれ74歳、75歳まで現役を務めました(内藤規定による引退を待たずの自主引退)。このお二人が関東在住でしたら、2020年において長老格として加藤一二三けがメディアを独占する、ということもなかったのではないかなあ、とも。

55年組

この表だけ見ると谷川浩司の周りにずらっと名前があって多士済々。しかタイトルホルダーやタイトル経験者、A級在位者が多い。特に南芳一にいたってはこの前後数年でタイトル5期を重ねるなど最充実期といっていい活躍。にもかかわらず「谷川世代」という呼ばれ方はついにされず、しかもその後の歴史を見るに多分それは正しかった。1991年最後に、福崎文吾まで含めてこの年代棋士谷川以外誰一人タイトルに届きませんでした。そういう意味では、棋界の「見る目」というのは冷徹なほどに的確です。また、もしかしたら2020年における30歳前後棋士たちへの評価に重なる部分があるのかもしれません。

森下卓

この表だと塚田泰明とは1つしか年齢が違いませんが学年では2つ、プロ入りでは3年度下なので、55年組よりは「羽生世代」に近い位置づけをされる森下卓。昨年木村一基が初タイトルを奪取するまでは「無冠の帝王といえば森下木村か」と言われる存在でした。この年24歳、C1在籍ながら準タイトル戦格の全日本プロトーナメントを制しています。棋界一の律儀者とも称される物腰の柔らかさとじっくりとした矢倉を得意とする棋風で人気も高く、一般棋戦優勝8回、タイトル挑戦6回を数えながらついに54歳の今日までタイトルに手が届いていません。そのことについては本人の口からも幾度か語られてはいますが、それを判定できる人はだれもいないのでしょう。書かずもがなの無内容なことながら、それでも一筆書かずにおれないところがあります

羽生世代ポスト羽生世代

はい、30年前にもうこうやって出てくるわけですよ。この表の中には名前ないですけど村山聖森内俊之はレート的にはすぐこの下にいますし、郷田真隆丸山忠久はこの年の4月に新四段になったばかり、翌91年4月には藤井猛が、同10月には深浦康市が四段に上がってきます。そして屋敷伸之上記の通り、2回目のタイトル挑戦中で中原から棋聖を奪取し史上最年少タイトルホルダーに輝く。上は大山から下は屋敷まで、そして中原谷川羽生の3人のスターを抱えるこの時期の「幅の広さ」はその前後には見られない豊穣さといえましょう。

若き羽生善治、そして藤井聡太

レーティングという指標で見るなら、実は羽生藤井聡太よりもほんの少しだけ早い17歳6ヶ月で全棋士中1位になっています(88年3月藤井聡太20202月17歳7ヶ月。この比較こそ数字遊びに過ぎませんが羽生のほうが藤井よりプロ入りが遅く勝率も低いのに対局数と勝数の要素でこうなっています追記eloにせよglickoにせよ「将棋棋士場合は」全体のレートがマイルドインフレする(対して大相撲力士レーティングは目立ってインフレしない)ので攻略する頂の高さは羽生より藤井の方がずっと高いのでした。その分藤井のほうが増やしやすくはありますが)。この時期は、ちょうど羽生にしては珍しい「不調」といえる時期で、もしかすると当時史上最年少でのタイトル獲得に伴う環境の激変の影響が出ていたのかもしれません。この年の秋には谷川の挑戦を受けた竜王戦で防衛を果たせず、年明けの棋王戦で南から棋王位を奪取してすぐにタイトルホルダーに復帰するものの、「前竜王」の呼称がなくなった現行の方式であれば、この4ヶ月弱ほど「羽生七段」になっていたということになります。そういう意味では、藤井聡太のここから1年ほど、あるいは高校卒業したあとの1年くらいの動向には注目すべきでしょう。これまでは学業優先で免除されていた普及活動将棋連盟主催イベントタイトル主催企画シンポジウム講演会の依頼、単著執筆依頼、テレビ出演への依頼などがそれでなくても多い対局の合間に豪雨のように降ってくるわけですから

2020-07-18

anond:20200718001048

将棋魔人将棋星人の戦いって感じの流れだもんなあ。

一局目:

後手番だったこともあり、まずは相手の指し手に乗ってじっくり戦う → じっくり矢倉に組んで戦うも、複雑な終盤に読みの深さを生かした強烈な踏み込みで一気に寄せられる

二局目(ストレート負けは避けたい渡辺三冠が先手番を生かして容赦なく勝ちに来るだろうとの下馬評):

用意してきたであろう急戦矢倉で、自分が指しやすい流れに持ち込もうとする→異筋の54金で中央支配されて異筋の31銀で攻めを封じられて、気がつくと成すすべもなくボコボコ、これはヤバい

三局目(このままストレート勝ちしそうなところ渡辺三冠が意地を見せられるかという空気):

藤井七段なら三連続での矢倉を避けて角換わりにするとおそらく予想した上で、手段の限られる後手番ながら研究手順に呼び込んで勝ちにいく→持ち時間や堅さといった実戦面含めての大きなリードを取って、きっちり勝利、これもすごい。ほんとは(序盤研究が非常に深い豊島名人竜王に挑戦中の)名人戦で使いたかっただろう研究を……

四局目(角換わり相掛かり矢倉どれもあって戦型から読めない):

二局目の作戦修正して再度ぶつける→渡辺三冠やや良しの流れに持ち込むことに成功するも、藤井七段がまったく離されることなく付いてきて、終盤に一瞬の緩手から見えづらい手順の寄せを食らって負け

渡辺明孤独な闘い

 藤井聡太棋聖誕生し、世間は大きく湧いている。

 けれど、ここでは、番勝負で敗れた渡辺明二冠の話をさせてください。

羽生藤井の間

 渡辺明は、昨年このような発言したことがある。

「今の棋士自分も含めて、歴史的には羽生藤井の間、という位置づけになるんじゃないですかね」

2019年2月27日付「日本経済新聞」夕刊)

 いつものようにニヒルな笑いを浮かべて、彼はあっけらかんとこのようなことを言った。

 しかし、この発言は私にとっては結構な衝撃であった。渡辺明は、羽生の次は藤井時代だ、自分時代を作る棋士ではない、そう言ったのである

 この言葉意味は、とてつもなく重い。

 渡辺明は、紛れもない「天才である

 中学生棋士になり、20歳将棋界の最高タイトル竜王を獲得する。

 玉を堅く囲い、針の穴に糸を通すような細い攻めを見事に通す。理路整然としたその将棋は、美しく、絶品である

 2008年には、羽生善治との頂上決戦を3連敗4連勝という劇的な結末の末制し、初代永世竜王の座を手にする。

 こうやって書くと、渡辺棋士人生は栄華に満ちているようであるしかし、そうではない。彼の棋士人生は、常に孤独との闘いであった。

 渡辺の同世代で、彼と同じレベルトップを張り合える棋士はいなかった。渡辺は、若いから、一回り以上も上の羽生世代と「たった一人で」しのぎを削り続けた。

 羽生世代は、底知れぬ力を持った将棋怪物たちである渡辺は、たった一人で怪物たちと剣を交え、互角以上の戦いを続けてきた。

 最強の羽生世代と争ってきた彼は、これまで年下の棋士タイトルで敗れたことがない。はっきりいうと、「格」が違うのである。踏んできた場数も、積んできた経験も、何もかもが違う。孤独と闘ってきたものけが持つ、底知れぬ「凄み」のようなもので、彼は年下の棋士たちを蹴散らしてきた。

 2017年度には、大きく勝率を下げ、プロ入り後初の負け越しを喫する。「衰え」がきたのか-そう思った人もいたかもしれない。

 しかし、渡辺は死ななかった。自らの将棋を大きく改造し、再び上昇気流に乗る。鬱憤を晴らすように勝ちまくり、再び三冠の座に上り詰めた。

 そんな渡辺明という天才が、当時まだタイトルを獲得していない棋士を、タイトル99期の羽生の次だと言った。自分飛ばして、である

 渡辺明は、本音をはっきりと口にするタイプで、お世辞で人を持ち上げるようなことはしない。

 いいものはいい、ダメものダメと、はっきりと言う。

 「羽生藤井の間」との発言も、率直な彼の実感なのだろうと思った。そう思うと同時に、私は恐ろしくなった。

 藤井聡太とは、いったいどれほどの棋士なのか。どこまで行く棋士なのか。

 天才しか、見えない世界があるのだろう。言わば藤井聡太は、「天才から見た天才」。雲の上の、そのまた雲の上にあるような世界は、想像も及ばなかった。

 想像も及ばないから、見てみたいと思った。渡辺明と、藤井聡太によるタイトル戦。その舞台を、心待ちにした。

抗いの舞台

 待ち望んだ舞台は、時を経ずに実現する。2020年6月渡辺が保持していた棋聖タイトルに名乗りを上げたのは、藤井だった。

 

 「なるべくなら藤井と当たりたくない」そう言って笑っていた渡辺だったが、藤井聡太にとって初のタイトル戦を待ち受けることになるのは、自分だった。

 このあたりは、強者宿命である。あるいは、将棋神様が、渡辺に課している試練なのかもしれない。

 渡辺明は、自らが「時代を作る棋士」と評した最強の挑戦者と、盤を挟むことになった。これまで蹴散らしてきた年下の挑戦者たちとは違う。そのことは、渡辺自身が、始まる前から一番分かっていただろう。

 棋聖戦5番勝負が、幕を開けた。

 第1局、矢倉選択した藤井は、凄まじい、人間離れした踏み込み渡辺を圧倒する。1三の地点に、飛車と角が次々に飛び込む。鮮烈な寄せ。驚異の見切り。

 将棋から、地割れの音が聴こえた気がした。

 第2局。この将棋に関しては、今も冷静に振り返ることができない。これまで見てきた将棋の中で、一番の衝撃だった。

 先手番で矢倉選択した渡辺将棋は、基本的には先手が主導権を握ることのできるゲームで、特に渡辺の先手番は抜群に強い。用意周到な作戦で一局を支配する、それが渡辺である

 その渡辺が、何もさせてもらえなかった。王手すら、かけることができなかった。藤井が放つ異筋の手が、渡辺矢倉破壊した。観戦しながら、頭が割れるような、足元が崩れ落ちるような感覚に陥った。こんなことは、もう後にも先にも訪れないかもしれない。

 「いつ不利になったのか分からないまま、気が付いたら敗勢」。渡辺ブログでそう回顧した。理路整然とした彼の口からたことが信じられない言葉だった。

 2連敗。これまでタイトル戦でストレート負けをしたことのない渡辺が、あっという間の土俵である羽生の次は藤井時代だといった渡辺言葉は、残酷にも証明されようとしていた。私は茫然とした。最強の渡辺明が、手も足も出ない。自分が見ているものは、悪夢だと思いたかった。羽生世代という怪物たちと剣を交えてきた渡辺。その渡辺の、剣先すら届かない。こんなことがあるのか。私は叫び出したい気持ちだった。

 2020年7月9日棋聖戦第3局。私は仕事を休んでこの将棋を観戦した。藤井聡太の初タイトルを見るためではない。渡辺明の「意地」を見るために、仕事を休んだ。このまま終わる渡辺ではない。そう自分に言い聞かせながら、食い入るように盤面を見つめた。

 第3局、渡辺は角換わり腰掛け銀で、90手目のあたりまで想定していたという、圧倒的な研究を投入する。研究の多さと深さは棋界随一の渡辺だが、今回投入したのは、とっておきの中でもとっておきの研究だったと思う。藤井聡太から白星を挙げる。たった一点の至上命題を果たすため、渡辺はついに、極限まで研ぎ澄ました剣を抜いた。序盤から中盤、ほとんど時間を使わない渡辺研究範囲時間を使わずに指す、この徹底的な合理主義渡辺の特徴だ。用意周到な研究リードを奪い、抜群のゲームメイクで、渡辺は一局を支配し、離さない。藤井の追撃も凄まじかったが、序盤を飛ばして残しておいた時間最後に物をいう。渡辺、腰を落とし、崩れない。そして、ついに藤井が頭を下げる。

 渡辺明藤井聡太に初勝利。「これが渡辺明だよ!」今度は、本当に叫んでいた。もし、渡辺が何もできないまま3連敗していたら、私はしばらく将棋を見られなくなったかもしれない。しかし、3連敗する渡辺ではなかった。3連敗など、するはずがなかった。

 この勝利は、たんなる1勝ではない。もはや渡辺明の「凄み」としか言いようがない。盤を挟んだ目の前にいる棋士は、まさに今、次の時代を切り拓こうとしている。渡辺にとって、その「圧」は凄まじかったと思う。自らを飲み込もうとする圧倒的な濁流に、渡辺は自らの強みである研究」で立ち向かい、そして振り払った。あの舞台でこんなことができる棋士は、渡辺明以外にいない。大舞台で、濁流に抗う。孤高の棋士渡辺明が報いた、最強の「一矢」だった。

 棋聖戦第4局。先手番となった渡辺は、第2局で完敗した急戦矢倉作戦を再び用いた。胸が熱くなった。「気付いたら敗勢」そう振り返った、渡辺にとって悪夢のような将棋である。負けたら終わりの一戦で、再びこの作戦選択することには相当な勇気がいる。しかし、渡辺悪夢悪夢のまま終わらせておく男ではなかった。自身が完敗した将棋を徹底的に研究し、改良手順を藤井にぶつけたのである妥協を許さない、トッププロとしての威信をかけた将棋だった。

 渡辺研究は功を奏し、互角からやや渡辺有利の形勢で局面は進行する。しかし、藤井は全く崩れずに渡辺のすぐ後ろをひた走る。紙一重の攻防の中で、渡辺盲点の一手があった。藤井の攻め駒が、気付けば渡辺の玉を左右から包囲していた。「負け」。渡辺は、このあたりで覚悟を決めたという。

 ピンと背筋を伸ばした渡辺が、「負けました」と声を発する。渡辺明棋聖戦が終わり、史上最年少タイトルホルダー、藤井聡太棋聖誕生した瞬間である

 

次の機会

 激闘を終えた当日の深夜、渡辺自身ブログ更新した。そして、自身将棋を、淡々と、それでいて的確に分析する。信じられないような完敗を喫した第2局の後も、タイトルを失った第4局の後も、その姿勢は全く変わらなかった。目を覆いたくなるような将棋を、淡々と振り返る。それも、当日の夜に。普通人間なら、抜け殻のようになっていてもおかしくない。すぐに敗局の分析をする。これもまた、渡辺の「凄み」である

 「負け方がどれも想像を超えてるので、もうなんなんだろうね、という感じです」

 渡辺はそう述懐した。藤井聡太と初めてタイトル戦を闘った男の、偽らざる本音なのだろうと思った。棋界のトップを走り続ける男が、「想像を超えている」と述べた。その意味は果てしなく重い。

 渡辺トッププロとしての矜持を胸に、全力で闘い抜いた。第1局、第2局では、昼食に高額なうな重を連投した。これは、藤井聡太が昼食の値段を気にせず、好きなものを頼めるようにした配慮だと言われている。藤井聡太が残り時間3分の場面でトイレに走った時、渡辺は次の手を指さなかった。そこですぐに指せば、藤井の持ち時間を減らし、追い詰めることもできた。しかし、渡辺藤井が戻るのを待ってから盤上に手を伸ばした。藤井を戸惑わせるような「盤外戦術はいらない。時代が動くか動かないかというこの戦いにおいて、そんなものは「邪道」でしかない。渡辺は、藤井が全力を出せるように環境を整え、「将棋」で真正から勝負した。

 結果は、1勝3敗での敗退。「羽生の次は藤井時代」という渡辺言葉が、現実のものになろうとしているのかもしれない。藤井聡太時代が、今まさに幕を開けたのかもしれない。

 しかし、渡辺抗う。自らが発した言葉に抗い続ける。そう信じている。

 「次の機会までに考えます渡辺はそうブログを締めくくった。渡辺は、もうすでに「次の機会」を見据えている。ここからまた、渡辺明の闘いは続く。

 渡辺明二冠、棋聖番勝負、本当にお疲れ様でした。これからも、ずっと応援します。

2020-07-16

渡辺棋聖矢倉選択

矢倉後手番勝率9割の藤井七段相手に!

研究結果か、トラウマ消去か、ただの意地か

藤井聡太

後手矢倉21勝2敗 勝率0.913

負けた相手

2018/3/28 井上慶太○-●藤井聡太

2018/6/29 増田康宏○-●藤井聡太

その後13連勝中

2020-06-20

藤井聡太七段と少年漫画展開と過密日程

17歳の俊英・藤井聡太七段が将棋8大タイトルの1つ「棋聖」への挑戦権を史上最年少で獲得し、更にその第1局を熱戦の末に制したことで史上最年少タイトル獲得への期待がにわかに高まっています

COVID-19の影響で藤井七段も他の棋士たち同様かなりの過密日程を強いられていますが、その直近対局予定がかなりアツいことになっているのでご紹介するべく筆を執りました。

棋士レーティングについて

2018年3月にレートトップ10入りを果たし、その後もトップ10を維持してきた藤井七段ですが、実は今年4月自身初の1位に浮上しています。今期は彼にとってレート1位で迎える初めてのシーズンとなります

将棋棋士ELOレーティング トップ102020/6/19)
順位棋士段位レート今年度増減前年同月比
1藤井聡太七段19622167
2渡辺明三冠棋王王将棋聖1941-6-35
3永瀬拓矢二冠(叡王王座1940866
4豊島将之竜王名人1935 77
5羽生善治九段186018-20
6千田翔太七段1848623
7斎藤慎太郎八段1822635
8菅井竜也八段1821-2910
9佐々木大地五段18091925
10木村一基王位1802107

レート1900台が4人もいるのはかなり珍しい気がします。

実際今の将棋界はこの上位4人を中心に回っていると言っても過言ではありません。

第91期棋聖

本戦トーナメント
2020/2/29 〇 vs 斎藤慎太郎七段(現A級八段)
2020/3/31 〇 vs 菅井竜也七段(現A級八段)
2020/6/2 〇 vs 佐藤天彦九段A級・前名人

一次予選・二次予選を勝ち上がった藤井七段は16人から成る決勝トーナメント進出斎藤七段・菅井七段を連破します。この2人はこの年の順位戦で全棋士上位10しか所属できない「A級」への昇級を果たした若手のトップ棋士たちです。

藤井七段は続く準決勝佐藤九段撃破。彼もA級棋士の1人であり、前「名人」保持者です。

本戦トーナメント決勝(挑戦者決定戦)
2020/6/4 〇 vs 永瀬拓矢二冠(B級1組・レート3位)

迎えた挑戦者決定戦では永瀬二冠と対決。

永瀬二冠はそのストイック研究姿勢から軍曹」の愛称で親しまれていましたが、最近複数タイトルを獲得したことで「中尉」に昇進したそうです。(二冠で中尉なのか…)

永瀬二冠はかつてabemaTV非公式戦「炎の七番勝負」で藤井四段(当時)に唯一の黒星をつけた強敵ですが、公式戦では初手合い。相掛かりから形勢不明の終盤戦を藤井七段が制し、初タイトル挑戦・タイトル挑戦最年少記録を更新しました。

番勝負タイトルマッチ
vs渡辺明三冠A級・レート2位)
2020/6/8 〇 第1局
2020/6/28 第2局

そして迎えた初のタイトルマッチ将棋タイトル戦は和服で対局に臨む慣習がありますが、挑戦決定から開幕まで4日しかなかった藤井七段はスーツ姿で対局。今期日程の過密ぶりを象徴しています

第1局は相矢倉(初タイトル戦の開幕局で相矢倉純文学!)。

混戦模様のまま突入した終盤戦で見事な読み切りを見せた藤井七段が先勝。初めてとは思えない落ち着きぶりです。きみほんとに17歳か…?

棋聖戦は五番勝負なので3先です。第2局は藤井七段の和服が間に合うそうで、加えて先手番の渡辺棋聖がどのような作戦を用意してくるのか楽しみです。

33竜王

ランキング戦3組 決勝
2020/6/20 対局中! vs 杉本昌隆八段(師匠

藤井七段の過密日程は続きます本日6月20日も対局中です。相手師匠杉本八段!

竜王戦は参加棋士が上位から1組~6組に分けられ、それぞれの上位棋士決勝トーナメント進出する仕組み。杉本vs藤井師弟対決は2018年3月以来2度目。勝った方が決勝トーナメント進出というビッグマッチです。

杉本八段も通算8期にわたって1組で戦った経験のある実力者とはいえ行方九段菅井八段ら強敵を破っての決勝進出は素晴らしい快挙です。

第61期王位

白組リーグ
2020/2/18 〇 vs 羽生善治九段
2020/3/20 〇 vs 上村亘五段
2020/3/24 〇 vs 菅井竜也八段
2020/4/10 〇 vs 稲葉陽八段
2020/6/13 〇 vs 阿部健治郎七段
5勝0敗 1位

王位戦は少し特殊な棋戦です。

予選を勝ち抜いた棋士たち(+シード棋士)は「紅組」「白組」の2組に分かれて総当たり戦を行い、各組の1位同士が挑戦権を懸けて戦います

予選を勝ち抜き白組リーグに参加した藤井七段は5戦全勝で1位。

一方、紅組リーグにも全勝で1位となった棋士がいました。それは…。

挑戦者決定戦
2020/6/23 vs 永瀬拓矢二冠(5勝0敗・紅組リーグ1位)

つい先日棋聖戦の挑戦権を争ったばかりの永瀬二冠です。

藤井七段は20日に上記竜王戦3組決勝、永瀬二冠は21日に叡王防衛戦第1局(vs 豊島竜王名人)を21日に戦った直後となります

双方過密日程の中、藤井七段の連続挑戦なるか、永瀬二冠がリターンマッチを制すか、期待がかかります

第79期順位

B級2組 1回戦
2020/6/25 vs 佐々木勇気七段(連勝記録ストッパー

更にその2日後、藤井七段は順位B級2組の1回戦に登場します。過密すぎる。

将棋最高峰タイトル名人」を目指す上で避けては通れない重要な戦い。相手佐々木勇気七段。ところでこの名前に見覚えありませんか?

記憶力の良い方ならピンと来たはずですが、佐々木七段(当時五段)はかつて藤井七段(当時四段)の連勝記録を29でストップした男です。そうです、あの眼力の強い男です。

お互い段位が七段となり、2度目の対局。藤井七段にとってはリターンマッチです。

そしてこの戦い、もう一つ見どころがあって…

第78期順位戦(前回)

C級1組(上位2名がB級2組へ昇級)
1位 10勝0敗 藤井聡太七段
2位 9勝1敗 佐々木勇気七段

前回の順位戦、藤井七段は10戦全勝でC級1組からB級2組へと昇級を果たしました。

C級1組からは上位2名が昇級できますが、その時に2位だったのが佐々木七段です。

こういう背景を踏まえると、藤井七段だけでなく、佐々木七段にとっても、ついでに将棋ファンにとってもアツい展開が期待できるのではないでしょうか。

竜王戦3組決勝、abemaTVで中継中!

サッカー将棋も突然過密日程で再開するから両方のファンとしてはめちゃくちゃ忙しい…。

ファンも忙しいですが最も負担がかかるのは当然競技者なので、競技者の皆さんが適切なケアを受けられるよう祈るばかりです。

杉本八段 vs 藤井七段の師弟対決が行われている竜王戦3組決勝の中継はこちら!師匠気合和服です!

なお、解説の1人に最年少タイトル挑戦記録を藤井七段に更新されたばかりの屋敷伸之九段がいらっしゃいます

https://abema.tv/now-on-air/shogi

Twitter

https://twitter.com/Shogi_ABEMA

以上、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

2020-06-15

ええー!?おまいらアベマ将棋トーナメント観てないの?

この4月にアベマ将棋トーナメントを薦める増田があったのをおぼえているだろうか?

ABEMAトナメ将棋界がお祭りになってる件 https://anond.hatelabo.jp/20200419201827

この増田熱量にひかれて、アベマ将棋トーナメント過去回とか断片的に見てたのだけど、今日日曜夜にまとまって時間が取れたので、初めて生でみることにした。

ちなみに私は、生将棋NHK杯をたまにみるくらい(タイトルとか長い持ち時間の対局は、あとでチェックするだけ)のへぼ初段。

アベマをつけたら、チーム永瀬(チーム名 バナナ)対 チーム広瀬大三元)がやってた。(ちなみにチーム名は永瀬軍曹バナナ好きでいじられてるからと、広瀬チームは皆麻雀好きだからだ。)

バナナは早指しにめっぽう強い藤井七段を擁していて、注目度は高い。

ちょうど藤井君と、チームリーダー広瀬の対局がはじまるところだった。ツイッターでも「#バナナVS大三元」という、将棋知らない人には「?」なワードトレンド入りした。

矢倉は終わりました」で有名な増田バナナ)は先ほど連敗したらく、テンションが下がっていた。

そして、藤井君対広瀬の対局がはじまる。持ち時間5分のフィッシャールールなので、序盤からガンガンすすんでいく。戦型は「矢倉」。先手広瀬が用意してきた作戦のようだ。

中盤、先手広瀬がペースを手にしたか…と思ったところ、なんと最後まで広瀬が押し切ってしまった。俺、藤井推しなのに!

そして先後入れ替え2戦目。「角換わり」という戦型になる。この戦法は序盤が手待ち(形を崩さずうまく一手パスのような手を指して、相手の無理攻めを期待すること)になりやすく、本局も両者ともに手待ちが続いた。千日手…と思いきや、動き出す藤井君!

中盤までペースか?と思いきや、徐々にうまく攻めきれなくなったのか、中盤の終わりに広瀬が逆転。藤井君も必死に粘るものの、そのままついにはまた広瀬が勝ってしまった。

えー!藤井君2連敗! 早指しに超強い藤井君に連勝する広瀬、強すぎるだろ!

といいものをみせてもらったところで、大将戦の永瀬軍曹バナナ)対 青嶋(大三元)。青嶋は永瀬に公式戦で一度も勝ったことがないらしいが、勝負行方果たして…。

とまぁ、こんな感じで、めっちゃ楽しむことができた。広瀬の連勝だけでなく、永瀬(バナナ)の脅威的な粘りも見ることができた。

チームバナナの対局室にはバナナがたくさん置いてあるのに、誰一人手をつけないところも楽しめた。

から私が諸君らに言いたいことは、「ええー!?おまいらアベマ将棋トーナメント観てないの?めっちゃ面白いのに!」ということだ。

しかも次回はチーム永瀬(バナナ)とチーム羽生の対局らしい。羽生藤井君をいっぺんに見るチャンスが来るぞ。

からぜひ見てくれ!将棋ルールを知ってる程度の人でも、プロ勝敗優劣解説があるので楽しめるはずだ。ルールすら知らない人が楽しめるのかはしらん。

2020-06-05

完全に将棋理解した

ひさしぶりに将棋の対局を観るようになってから

ふと悟ることがあり自分でも将棋をやりはじめた。

それから一週間。

驚くべきことに、初心者向けのソフト相手に、まともに対局が成立している。

駒の動きなどは既に知っていたし、子供の遊びレベルでは指したこともあるので、

完全にゼロから学びはじめたわけではないが、それにしても長足の進歩だ。

多くの将棋初心者はこの段階にすら辿り着けず去っていくのだろう。

よって、かつて完全な初心者だった私が、いまだ完全な初心者であるあなたに、

将棋の何たるかを伝授しようと思う。

将棋理解するためのステップは四つだ。

  1. 駒の動かし方を覚える
  2. 序盤のムーブを覚える
  3. 中盤のムーブを覚える
  4. 終盤のムーブを覚える


「1」はまあ頑張って覚えてくれとしか言いようがない。

金と銀の違い、あと桂馬の動きがちょっとややこしい。

ソフトで指せば、動けない場所にはそもそも動けないからわかりやすいはずだ。

「2」はいわゆる「囲い」というやつだ。

将棋の序盤戦術は、

居飛車:序盤で飛車を横に動かさな

振り飛車:序盤で飛車を横に動かす

に大別され、

それぞれに「矢倉」「穴熊」「美濃」といった定番の囲いが存在している。

将棋解説ページを読むと、矢倉美濃にもいっぱいバリエーションがあって、

どれの守りが固いだの、初心者にはこれがわかりやすいだのと、

よくわからないウンチクが並んでいるが、

どうせ強くなるつもりも無いんだから何を覚えてもいいと思う。

居飛車」か「振り飛車」かを直感で決めて、

矢倉」「穴熊」「美濃」のうちどれか一つを決めて、

とにかく見本の手順をトレースしろ

「3」の中盤。ここがポイントだ。

かつての私はここで挫折して将棋を諦めた。

はっきり言って「何をすればいいのかわからない」のだ。

囲いを組み終わったあと、

どういう方針に沿って駒を動かしていけばいいかからない。

とりあえず全部の歩をひとつずつ前に進めてみたり、

桂馬香車相手の陣地に突っ込んでみたりして、

よくわからないうちに負けるのが常だった。

だが安心しろ、君は将棋を諦めなくてもいい。

将棋の極意を教えてあげよう。

それは「ひもを付ける」ことだ。

      (角)
        
  [角]    
  [銀]  

こういう感じだ。

向こうの(角)でこっちの[角]を取られても、

こっちの[銀]ですぐに向こうの(角)を取り返せる状況になっている。

保険が効いている。そういうのを「ひもが付いている」というのだ。

我々初心者は、基本的に、

ひもが付いている状態を維持しながら相手の駒を取りにいくこと

方針にすればいい。

それだけで中盤が「それっぽく」進行していくのだ。

もうひとつ肝心なのは「駒の損得」だ。

先程の例なら「[角]を取られて(角)を取り返す」なのでプラマイゼロだが、

「(歩)で[角]を取られて(歩)を取り返す」だと大損だ。

歩よりも角のほうが遥かに価値があるからな。

「これは取ったほうが得だな」「まあ微妙に損だけど許容範囲か」

などと損得勘定を繰り返していくのが将棋というゲームなのだ

「4」の終盤について。

終盤というのは「いよいよ王将を取ろうとする」状況のことだ。

しかし完全にこちらが優勢で

「これだけ駒を持っていれば王将も取れるだろう」と思っても

なかなか踏み込めないものだ。

だって王将を取りにいこうとすると、こっちの駒も取られまくるからな。

カウンターで逆襲されちゃうかもと考えると勇気が出ないんだ。

これはまだ俺もよくわかってないが、たぶん「詰将棋」をやればいいのだと思う。

「こうすれば相手王将が取れる」というパターンを身につけるのだ。

藤井聡太詰将棋が上手いっていうし間違いない。

以上だ。

これで序盤・中盤・終盤、隙なく将棋理解できたはずだ。

君も最弱レベル将棋ソフト相手気持ちよく無双しよう!

2020-04-23

熾烈な角換わり研究の果てに相掛かりが復権を果たした。

2020年にもなって毎日ひねり飛車を拝めるとは、誰が予想できただろう。

オワコン言われた矢倉普通に指されてるし、将棋ってやっぱり面白い

対抗形の居飛車穴熊普通に指すと作戦負けしやすいから、トーチカとか急戦とか銀冠が流行ってる。タイムトンネルかよ。

2020-01-18

ボケ収束してオチに繋がるギャグ漫画が読みたいなぁ

ちょっと前にバズった「矢倉の囲い」を読み返してた。

あいう「それ自体ネタとして完結してるボケが後の伏線にもなる」の好きだなぁと改めて感じた。

巧い落語とかコントとかみたいな、面白さと同時に鮮やかさを感じるようなやつ。

そんなギャグ漫画が読みてぇなぁ。

2019-10-08

囲碁将棋コンピューターの夢

こんな夢を見た。

ある日、囲碁トップ棋士コンピューターが対局する。

棋士の先手。棋士は盤面の右上隅に石を打つ。定石通りのスタートだ。

それに対し、コンピューターは小考し盤面の反対側に「銀」を置く。

ざわめく検討室、しかし誰も止めることはできない。

周囲の誰もが対局を止めないのを知った棋士は諦めたような手付きで、

あるいは挑むような手付きで、盤面の反対側に「銀」を打つ。

この瞬間からこのゲームは「銀を使っていい囲碁」になった。

しか解説羽生は(なぜ囲碁解説羽生なのか)残念そうに声を上げる。

「あー、これぇは悪手ぅの可能性ぇー、が、あり、ます。例えば、ここに角を打つような手があって(と大盤の中央に打つ)

これが(棋士が打った石と銀との)両取りになってしまます

まぁ飛車とかで受けて(と石と銀の間に飛車を打つ)簡単ではないんですが、

これはすでにコンピューターの技が決まっている可能性がありますねぇ。ええ」

果たしてコンピューターの次の手は両取りの角打ち。

そうなのだ。このゲームは「銀を使っていい囲碁」ではなく「将棋の駒を使っていい囲碁」だったのだ。

そのことに棋士らは気づいておらず、羽生コンピューターけがそれを知っていたのである

 

という夢を見たのだが、もしかしたら初めて強いコンピューターと対局した棋士たちもこんな気持ちだったのではないか

夢の通り俺は将棋党なので将棋の話をするが、コンピューター以前の人間同士では矢倉91手組(91手目まで定跡化されている)のように、指し手のルールがある程度決まっていた。

そこにコンピューターが現れ、それまで存在したあらゆる戦法を根こそぎにし、新たな戦法を創造していった。

それは、それまでのルール将棋を極めた人たちにとっては「囲碁で銀を打っていいと思ったらさらに他の駒もありだった」に匹敵するものだったのではないかと思うのである

からこそ「コンピューター将棋将棋とは別のゲーム」(byハッシー)というような発言も出てきてしまったのではないかと思える。

しかし、いま俺が(願わくば読者も)思っているように、その「別のゲームはいかに面白そうで、結果を見てみたいという欲を喚起する。

それが前のゲームよりも面白いかはわからないが、とにかくある程度は面白そうに見える。

この面白さは果たしてルールがある」ことによるものなのか、それとも「ルールが無い」ところにあるものなのか、

から覚めた今でもわからずにいる。多分両方なのだろう。

この「ルールに従ってルールを書き換える」楽しみ、とでもいうものはきっとプロ棋士だけのものじゃなく、

日常の例えばくだらない会話などにもにも溢れているのだと思う。

俺はそれを探していきたい。

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