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はてなキーワード: エントリとは

2024-11-21

がんの猫の通院、10時間かかる

タイトル通りである

ほぼ週一で猫の通院に10時間かけているので、インパクトを持つタイトルであるか否かの感覚も既にかなり曖昧になってきている。

しかしながら10時間だ。

所定労働時間

月延べ40時間、猫の通院に時間をかけている今は、人生を振り返ってみてもかなり稀有体験をしている時期だ。

このエントリは、そういう時期についての個人的な記録です。

敬意

この記録を残そうと思うにあたり、まず、担当獣医師、及び飼い猫(順不同)に敬意を払いたい。

健康だった時期の飼い猫を知っている身としては、通院に時間を費やさなければならない現状に文句たらたらではあるが、獣医療と猫に対しての敬意だけは常に忘れてはならないと感じている。

担当獣医師は、少なくとも飼い猫を診せる日は、おそらく10時間以上勤務しているはずだ。重病を抱え、寿命がそう長くはないであろう犬や猫が集まる医療センター10時間、ないしはそれ以上の勤務、それによる凄まじき労苦は想像に難くない。

対して飼い猫は、朝から晩までの間、檻に入れられているか抗がん剤の投与をされている。週に一度とはいえ人間エゴイズムによりそんな訳のわからない目に遭わせてしまって、心底申し訳ないとは思っている。

担当獣医師と猫に敬意を持ち、それぞれの境遇にも思いを馳せながら、文章を記すことにする。

患う猫(とその見た目について)

猫は現在15歳の老雄猫である。約一年前にがんであることが発覚し、経口薬その他による対処や諸々の検査を経て、約二か月前から血液投与による抗がん剤治療を開始した。

チャーミングな見た目についても少し記しておこう。

毛並みはサビ模様と白い胸毛(および腹毛)、靴下のような白い足先がトレードマークで、なかなか洒落雰囲気だ。

耳の形は猫らしい三角形ではなく、丸みを帯びていて、常にぴん、と立っている。

猫らしからぬその耳の形状故に、電車の隣席に座った女性からケージを見つめながら「うさぎちゃんですか?」と訊かれたことがある。猫です。

そんな茶目っ気すら感じる飼い猫が、がんにより闘病中だ。なかなか、ままならないものである

狂気時間

10時間も何するんすか、と改めて思うが、時間割としては以下の通りである

1) 午前8時~午前9時(1時間):往路(自宅から病院まで)

2) 午前9時~午後13時(4時間):猫を病院に預け、抗がん剤投与前の検査

3) 午後13時~午後16時(3時間):検査結果確認後、抗がん剤投与

4) 午後16時~午後17時(1時間):医師との面談、薬の処方、会計

5) 午後17時~午後18時(1時間):復路(病院から自宅まで)

1)、5)の往復路にかかる時間や、4)に関しては大した話ではない。

2)、3)が曲者だ。

「通院」の大部分を占める7時間をどのように過ごすか。

医療センター辺鄙な立地にあり、周辺に存在している施設はごく限られたものになる。

飲食店で過ごすのも手だが、せいぜい潰せる時間は2、3時間程度である

そもそも、猫の検査結果や現在の体調、検査中の猫の姿を思いながら過ごす時間というのは、憂鬱であり、賑やかな飲食店で過ごすには心が落ち着かない。

少し足を延ばせばラブホがあるが、毎週ラブホに行くのも滞在費が嵩んで仕方がない。観光できるような場所も近くには存在しない。

そうなると、行きつく先は自然と定まってくる。

鬱箱収容7時間

通院時間のメインである7時間を過ごす場所として最終的に落ち着いたのは、インターネットカフェ通称「鬱箱」である。(これは世間一般における通称ではなく、私が便宜的に名付けたという意味での通称です)

人々が蚕の繭のように小箱収納されており、その小箱は窓がなく、暗い。曇っていようが晴れていようが、空が見えない。常に暗い。

パソコンの画面には、よすがを求める者に向けた結婚相談所広告や、行く当てのない者に向けた入寮可能、即金の仕事を勧める広告が忙しなく踊っている。

そんな小箱の中で、猫のことで気を揉みに揉みながら7時間過ごす。

鬱を加速させるしかない、暗い、箱。まさに鬱箱である

しかしながら、7時間という迫力のある長い時間を過ごすには、やはり鬱箱以外にはなかなか見当がつかない。

7時間のうち2割はパソコンでの作業に充て、1割は食事病院との連絡に充て、4割は眠り、3割は『あたしンち』(これ以外に鬱を加速させない漫画を知らない)を読む時間に充てる。

不穏な時間の中、暗闇で読んでも鬱が加速しない漫画を知っている人がいたら、ぜひ教えていただきたい。

現在の救い

ここまで散々陰鬱トホホ文章ばかり記してきたが、救いはある。

猫が元気なのである

猫は少々痩せてはいるが、闘病中ながら食欲は大変旺盛で、便通も申し分ない。家の中を悠然と徘徊し、腹を天に向けて放り出し、ぐうぐうと眠る元気がある。

先日も通院から帰宅し、屋内に開放した途端に人間の足元に纏わりつき、ニャンニャンと大声で啼いて飯の催促を始めた。もちろん大盛りの猫缶を食わせてやった。処方された薬も忘れずに。

投薬の効果か否かは定かではないが、本当にがんなのか疑わしいほどの生活ぶりだ。

ともあれ、本猫に今、有り余る元気があるのは何よりなことだ。

猫が生きて十五年を過ぎ、これからもまだ元気でいてくれるなら、通院10時間も苦ではないと思っている。

いや、少ししんどいが。会計金額を見て、毎回眩暈がするような思いをしているが。頑張りたいと思っている。

病院を訪れて、病院から猫を連れて帰る頃には日がとっぷり暮れていようと、鬱箱に7時間籠ろうと、猫が元気ならば、頑張りたい。

猫も、もしま人間寝床に潜り込んでくることが楽しいのならば。申し訳ないが病院へ連れていくことを、どうか許してほしい。

猫、通院を我慢してくれて、元気でいてくれてありがとう

担当獣医師も、毎回真摯に向き合ってくれて本当にありがとう

そして、鬱箱の店員さんも、いつも私に温かいポテトフライを揚げてくれてありがとう

鬱箱って言ってすみません。でも、ネカフェって鬱箱すぎます

これからもお世話になります

anond:20241120183927

エントリの筆者です。

私のゲス人生体験雑記を、真剣に読んで言葉にしてくれて嬉しいよ、こちらこそありがとう(AIじゃないよね?笑)

個人的には、ドS趣味なのを全て押し殺す必要はないと思う。

私が摂食障害になるまで病んだのは、相手が他に本命彼女もいた人であり、外面よくしながら、私に対して人権も何もないような扱いをしてきたからだと思う。私も同意してた時点で完全な被害者らするつもりはないが。

彼女になった人への愛情があり、「こういうプレイやっても大丈夫?」とちゃんと事前に同意とりつつ、相手が心身傷ついてないか確認しながら、要は愛情を感じれば、多少は要素を取り入れてもいいんじゃないかと思う。加減難しいけど。

S的なプレイ絶対ダメ!ってわかってたらまぁ、やらない方がいいと思うけど。

私はまぁまぁのMだけど、別に全然Sじゃない人と結婚していて、その人とのセックスで満たされないことはないし。

愛情を感じ合いながら楽しくプレイできる彼女さんができるといいね

このエントリは汚言症増田に絡まれたので削除しました

2024-11-20

SNS人生の足踏み

しろ俺達は足踏みの合間に人生やっているんだよ!

 

ってのはさておいて、夜の十時近くになるとゴミオジという言葉を使う、むやみに攻撃的な奴が増田に現れる

いつからいるのかと思いゴミオジをキーワード検索してみると、エントリが残ってる範囲でいうとどうやら去年の三月からいるようだ

去年の三月から使い続けてるのにほぼ同義KKOみたいに流行る気配も一向になく、ひとり延々と他人様をゴミオジ呼ばわりしながら悪態をつき続けて現在に至るさまを見ると、翻って自分の身の振り方について色々と考えるものがあるなと感じる

2024-11-19

ブクマカの不遜な態度を批判するエントリとかでよくあるのが「はてブってそういう奴らの溜まり場だし~」的なコメント

あれって何の弁明にもなってないんだが、どういうつもりなんだろうか。

「好き勝手いうのも自由だろ」って、じゃあその「好き勝手いう」の矛先がブクマカにも向けられることになるわけだが、そうなると不服そうにする。

どういう了見なんだ。

不遜な論理を持ち出すこと自体アレだが、持ち出した以上せめて筋は通せよっていう。

ま、いずれにしろ大した理屈じゃないから、こちらは納得してやる筋合いもないんだが。

兵庫県知事選挙の話しか人気エントリにないのどうにかならんのか

増田の人気エントリ兵庫県知事選で埋め尽くされてるやん…😟

2024-11-18

人気エントリ兵庫県で埋め尽くされてる

かなしい

年収400万下げて幸せを手にした

前提として、このエントリが刺さる人はそう多くはないと思うけれど、

それでも同じ悩みを抱えている人を救えたらと思って書いている。

増田、34歳。

新卒時にコンサル入社し、かれこれ10年間必死に働いてきた。

初任給は600万ほど。

そこから給与はどんどん上がって、30手前で1000万円を超えた。

だが、一方でとてつもないハードワークでもあった。

特に2~3年して昇格してから顕著だったが、複数プロジェクトを掛け持ち、一つの案件クローズしたらまた別の案件に放り込まれるような状況だった。

ほぼ全ての案件が当たり前のように大炎上していたので、2週間に1回くらいは徹夜して乗り切る日があったし、休日出勤も数えきれないくらいにしてきた。

クライアントから鬼のように詰められる日々で、メンタルも磨耗していた。

それでも、何も持たない自分がこの年齢で1000万稼ぐにはこれしかないんだと思ってしがみついていた。

特に結婚して子供が産まれからは、家庭を守るためにも働かないといけないと思いハードワークに身を投じてきた。

思えば、忙しすぎて思考をするだけの余裕がなかっただけだったかもしれない。

転機は1年ほど前、プロジェクトプロジェクトの間で少しだけリソースに余裕ができた時期があった。

特にやることもなく、1週間くらい20時ごろに帰っていた(言っても20時だが、当時の自分は定時上がりどころか、早退くらいの気持ちで帰っていたと思う)。

久しぶりに娘としっかり向き合い、妻と一緒に夕食を食べた時、この上ない幸せを感じた。こんなにも近くに幸せがあるのに、何を犠牲にしてここまで働いているんだろうと涙が出てきた。

そこからもっとしっかり時間を取れるような職場転職しようと決めた。

実は一度転職経験があったのだが、その際は提示された給与があまりに低く感じてしまい、結果として同業他社転職し、労働環境もほぼ変わらずだった。

しかしながら、改めて自らの収入と月々の出費、あとは今後の出費などを計算していると、明らかに自分収入が過剰であることに気がついた。

もちろん教育費だの家賃だの、青天井ではあるのだが、普通に暮らしていくだけであれば、今の自分収入から400万くらいは下げても大丈夫だということに気がついた(税金保険料が下がるので、実際の手取りは400万円も下がらないが)。

と、いうわけで、かなり年収を下げたものの、残業基本的にはほとんどなく、あってもせいぜい20時くらいには帰れるような職場転職した。いわゆるJTCで福利厚生もかなり充実しており、額面ほど生活が苦しくなった感覚はない。

何より家族と過ごす時間がかなり増えたし、自分の使える時間に余裕があることで、休日にふらっと散歩したり、家族で出かけたりする余裕も確保できるようになった。

もちろん貯蓄のペースはかなり落ちたし、きっと今までほど何不自由なく生きて行くことはできないのだろうけれど、それでも幸福の総量は明らかに今の生活のほうが多いと思う。

同じく激務で疲弊している人に、ゆったり働く良さを伝えられたらと思う。

年収が大きく下がることに抵抗を覚えるかもしれないが、絶対QOLは上がるので、勇気を出して一歩を踏み出してもらえたら。

メルカリエンジニアって事業に対してどんなこと考えながら働いてるのか知りたい

メルカリの人の退職エントリよく見るけど、だいたい技術的には、開発チームとして、って話に終始してるので

少なくとも入社当社はメルカリ思想に少なくとも反感は無い状態だと思うので、そこからどう変化したかとか

anond:20241118025833

そもそも地方公務員官僚と比べて無能過ぎるから斎藤要求に応えられなかった説あるだろ

増田にも民間から役所職員だかなんだかになったけど皆やる気なさすぎみたいなエントリあったじゃん

2024-11-17

anond:20241117230911

歯が折れて先日泣く泣くインプラントに50万以上使った私に喧嘩を売るようなエントリですね

anond:20241117105431

鉤括弧の中みたいなこと本文で言われてねえしブコメでつっこみもされてないがどのエントリを見てるんだ???

anond:20241116222007

こういう分析系の円鳥(エントリ大好物

こういうのを見に来てんだよ!(やるおAA

2024-11-16

また人気エントリに入っていた

この前のブログがまた人気エントリに入ってしまった

これで何度目だろう?AIに書かせてるわけでもないのに

ちらしの裏に書く感覚で綴った駄文がほぼ全てと言っても過言ではないほど読まれまくってしまう。

マジで自分、完全にお荷物扱いされてる会社なんかやめてブロガーで生きていけるのではないのか(そんな甘いもんじゃないことは分かっている

2024-11-15

anond:20241115000009

一次、二次短編小説趣味でやってて、アイデアまとめが苦手だからClaudeを酷使してる身だけど絵師(笑)には「自分の絵には大騒ぎする癖にDeeplやChatGPTに文章が食われてた事に全く声上げなかったよね、同じ創作物なのに」「二次創作でファン乞食やってるお前が言えたセリフ?」という目をずっと向けてきた。

ニーメラーの「私の為に声を上げる者は〜」を地で行くのにはビビる。もちろん個人狙い撃ちLoraだったりわざと本人にそれを見せびらかしに行くのはどうかと思うが……。

しかエントリにもあるけど絵師って生成AIを実際に使ってるユーザー以上に神格化してるのが一番面白い。実際に使うと分かるけど全然そんなことないのにね。

togetterて儲かるの?

何か最近同じ人がまとめたtogetterブクマが新着エントリしてる事多くて、

全てのブクマカ表示して数えると

〇〇usersから3ひいた数になっててなるほどねー

ってなったんだけど、あれって儲かるのかな

anond:20241115013949

このエントリ増田も含めて、やたら共感しただの納得しただのってトラバ着きすぎてるから自演なんじゃないかって思うんだけど、どう?

2024-11-14

推しの子】のラストが描きたかったものは何だったのか

まさかこんなタイトルエントリを未読者が読むわけがないと思うが念のため補足すると、このエントリ最終回の内容を含んでいる。未読者はUターン推奨。

さらにいえば、最終回の内容に満足している読者に読まれることも想定していない。あなたあなたの読み取った【推しの子】を大事にしてほしい。

逆に本エントリ想定読者は、やれ竜頭蛇尾だの、読者のコメント欄を拾い上げてこっちの結末が良かっただのとインターネット上に書いてしまえる精神現在お持ちの方[^1][^2]を対象としている。

そのような方々の持つ不満はきっと決まっていて、「何故こんなにも救いがないのか」ということだと思う。

しかし、作中を紐解くと【推しの子】のメインテーマを取り扱うためには、作中で「救いようがない現実」を描く必要が出てくるのだ。

決して読者を苦しめるためだけにこのような結末を描いている訳ではなく、この結末の先にあるものを読者に提示たかったのだと筆者は考えている。

抱えている不平不満に対し、一つの解釈提供することによって、納得の一助となることができれば幸いである。

推しの子】のメインテーマは何だったのか?

こちらについては全読者が納得できると思うが、この作品「嘘」をメインテーマとしている。芸能界という身近であるが遠い世界舞台として、その裏側に密めく嘘を真実芸能界当事者として向き合うというのが大まかなストーリーだ。

言われてみれば、芸能界というのは嘘に溢れた世界だ。我々がスクリーン舞台を通して観ている芸能人たちが、その舞台裏ではどのような人間で、どのようなことをを考えているか、我々は全く知らないし、知る権利もない。

しかしながら、スクリーンに映されたキラキラした世界真実であるのか嘘であるのか、気になってしまうのも人間の性であると思う。そういった層へのリーチとして、元ドルオタアイドルの子供として転生し、そして本人も芸能界を目指すというストーリーは最適だ。一般人人格を持ったまま、生まれながらの芸能界人格を得る訳だから芸能界一般ギャップ体感する語り手としてはこれ以上ない設定だと思う。

そして、転生したルビーアクアもまたそれぞれのスタンス世間に対し嘘を吐くこととなる。そうして吐いた嘘、すなわちフィクションの裏側を、他でもない本人の視点から嘘も真実もなく全てを体感するという構成

まり推しの子】は作中のフィクションの裏側を描くノンフィクション、という体裁フィクションだ。

ゆえにこのストーリーでは、作中の芸能界で起こっていることと、読者が体感したことが一致することを許容するが、作中での世間芸能界像とは乖離していなければならない。この辺りを把握していないと、なぜ大団円ハッピーエンドでなかったか理解することができない。

何故嘘を付かなければならないか

トンチのようなことを言うが、嘘を吐かなければいけなかったか必要に迫られて嘘を吐いているのである

誰も愛せないだなんて言えないから。転生したなんて事実公表なんてできないから。アイを殺した犯人を見つけて殺したいなんて言えないから。誰かが死んだ悲劇を乗り越えられていないなんて世間には言えないから、彼らは嘘を吐く。至極明快な論理だ。

このように列挙してみると、「嘘を吐く必要性」が明確に整理されたストーリーラインが展開されていると気が付く。

しかし逆に考えてみたらどうだろうか。嘘を吐く必要がない素晴らしい世界だったら?己はこれ以上なく満たされていて、世間様に嘘をつく必要なんてございません。私は生まれついての公正明大です。そのようなキャラが、嘘を吐くことに説得力を持たせることができるか?

答えはNoである。ゆえに、この作品テーマを描くためには、嘘を吐く必然性がなければならない。

嘘で何を隠したいのか?

さて、【推しの子】のメインテーマ表現するためには、嘘を吐く必然性のある舞台を用意しなければならないというところまで整理できた。そして次に考えるべきは、何を嘘で隠すか、である

嘘と言っても、方向性が二つに分かれていると筆者は思う。すなわち、

幸福を独占するための嘘と、悲劇を隠す嘘だ。

おおよそハッピーとバッドで分ける軸だと解釈してもらって構わない。

もっと他の方向性区別することもできると思うが、ここでは【推しの子】がなぜハッピーエンドでないか説明したいので、このようにしている。

さて、後者想像やすいが、前者は補足が必要かもしれない。具体的に言えば、クラスの人気者とお付き合いできたという場面を考えて欲しい。あなたは身に余る幸福を自慢したくなるかもしれないが、周りを慮り、付き合っていないと嘘を吐くことにした、といった状況である想像できただろうか?

そして問題は、この二つの嘘のうち、どちらを【推しの子】で取り扱うべきか、である。そして考えて欲しいのであるが、芸能界舞台とした漫画を描くとき、どちらの嘘の方がしっくりくるか?

ここまで説明すれば、【推しの子】に悲劇が多い理由がわかるだろうか?

逆に前者を描いていた場合は、

有馬かなとアクアがイチャラブちゅっちゅしながら、それを世間からどう隠すか悩む、惚気お砂糖漫画になっていたかもしれない。

それはそれで見たい気がするが……

いや全然アリだな……

というのはともかくとして、ぶっちゃけて言うと、そういう類の漫画世間に溢れているのである有馬かなとアクアが注目を集めているのも、推しアイドルの子供として転生した後に、その推しが殺されるというセンセーショナルで周りとの差別化のされたストーリーで注目を集めたという基盤があったことを忘れてはならない。

まりメディア戦略的には「悲劇を隠す嘘」一択なのである

もう一つの悲劇を隠す嘘」について

ところで、「悲劇を隠す嘘」に該当するものはもう一つある。

すなわち、ハッピーエンドのことである

改めて考えれば、ハッピーエンドなんてものは、悲劇を隠す嘘の極致に他ならない。人間例外なく死という悲劇を迎えるし、筆者も画面の前の読者も、人生最後には消滅の恐怖に怯えながら消滅することになる。あるいは、恐怖を抱かせることすらさせない暴力的最後を迎えるかもしれない。

ハッピーエンドというのは、そのような悲劇を隠し、幸福絶頂物語を締めくくる、読者に優しい嘘、物語手法の一つでしかない。

例えば、作中の恋愛リアリティショーはアクアあかねキスシーンで物語を閉じた。あれこそが恋愛リアリティーショーにおけるハッピーエンドだ。あそこで番組を区切ることで、番組視聴者未来希望を抱かせつつ、大団円物語を終えることが出来ていた。その後のSNSでの交際報告はエピローグといったところか。

実際には破局するにも関わらず。その結末をひた隠しにする、優しい嘘だったのである

まぁ、アクあかは破局というよりも、アクアの己の手を汚してでも周りを傷付けたくないという優しさと、あかねアクアだけに手を汚してほしくない死んで欲しくないという意見の相違のために距離を置いたというだけで、全然破局という感じではないんだが……だってそれってつまり相思相愛じゃん……まだ改めて2人の心が通い合う可能性はまだまだあったんだが……

というか実質、アクあかは心が通じ合っているといっても過言ではないというか……

ではなくて。とにもかくにも、

ハッピーエンドというのは世間に支持された、いや支持されすぎてそれが当たり前になってしまった、嘘を嘘と思われない優しい嘘なのである

推しの子】において、作中の登場人物スタンスはともかくとして、物語最初から最後まで世間に嘘を吐き続けたが、読者に対して嘘を吐くことは一度もなかった。徹底して、厳しい現実を示し続けた。

世間に対して嘘を吐くことは良いが、読者に対しては嘘を吐くことはしなかった。アクアという人生の一生というリアリティを、作者は示したかったのだと思う。

作者はやろうと思えば、アクアとカミキヒカルインタビューのシーンで話を区切ることもできた。実際、あの場面は【推しの子】を「ハッピーエンド」にするか、それとも実際に描かれた「アクアの死という悲劇に遭っても立ち上がる、生きていくことを選ぶ」結末で話を区切るかどうかの分水嶺であったと思う。

ハッピーエンドにする方法簡単。カミキヒカルはあの場で罪を告白自首、そのニュースを皮切りに映画はヒット、物語ラストは使命を果たしたアクア有馬かなの卒業ライブ終了後に告白してハッピーエンド……それが、おそらく1番丸く収まる、読者への優しい嘘だった。いつか訪れる誰かの死を直隠しにする、最も優しい嘘。

しかし、それが嘘であることは変わらないのである

そうして、物語はどうしようもない悲劇に向けて突き進んでいく。そして、最後には遺された登場人物たちが、消えない悲しみを嘘で隠しながらも、同じく悲劇という暗黒を生きる人達を照らす希望の光となる……これは、ゴローでもなくアクアでもない「星野アクア」にとって、嘘でもなんでもない、真の救いになったはずだ。そう願いたいし、作者はそういった、悲劇を乗り越えていくエネルギーのようなものを見せたかったのだと思っている。

そしてそれは、表面上のハッピーエンドでは成し得ない。本物の悲劇を乗り越える、嘘偽りのない登場人物たちの心情を描く必要がある。さらに言えば、フィクションノンフィクションとして「悲しみを乗り越えられない」姿勢を見せつつも、作中のフィクションとして「悲しみを乗り終え世間希望を与えるアイドル像」を成立させる話の組み立てのためには、今回のような形を避けられなかったのだと思う。

そういった理由総合して、最終的にこの結末を描くと決心したのではないか

繰り返すが、耳障りの良いエンディング物語を終えることはいつでも出来たが、作者はそれをせず、創作であるが故のフィクションという制約の中で発揮できる最大限の真摯さで、悲劇を乗り越えようとする人々のエネルギーを書きたかったのだと思う。

そして、そのエネルギーを読者に持ち帰って欲しかったのだと思う。現実フィクション以上に嘘に塗れていて、正気とは思えない凶行もあったりする、明日にも希望のない、夢も持てない真っ暗な世の中だ。その中において煌々と輝き暗闇を照らす「推し」の存在。その光に嘘が含まれてないとは言えないけれども、その光に向かって世界が少しずつ好転していく。

きっと、そんな希望現実に持ち帰って欲しかったのだ。

筆者はそう受け取っている[^3]。その一心でこのエントリを書いた。まだこの話を悲劇しか受け取ってない人がいたら、その悲劇の後を懸命に生きるキャラクターたちをもう一度見てほしい。実際筆者は、最終話を見て、そのあと1話から読み直して、最終話モノローグがそういうことを伝えたかったのではないかと考えるようになった。アクアが死んでショックを受けただけで終わったら、それは勿体無いことだと思う。そんなファンからの一意見を伝えたかった[^4]。

話はそれだけだ。もう帰っていいぞ!

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[1]: 読者の方は当然ご存知だと思うが、作中で「コンテンツファン相互監視状態にある」というセリフがある。当然、このセリフ記載した作者がファン監視していないはずがないと、多くの読者は感じるはずである。その中であえて、その行動を選んだのだから尋常ではない

[2]: 読者の方は当然ご存知だと思うが、作中では炎上について「その日のメンタル次第では本当に死んでやろうかと思う日もある」というセリフがある。キャラと作者の思想区分されるべきであるが、そのような思想が作者の脳内構成要素の一つとして存在していると、多くの読者は感じるはずである。その中であえて、その行動を選んだのだから尋常ではない

[3]: このエントリを書いてる途中に、赤坂アカ本人のインタビューが出回ってることに気が付き確認したところ、「ディスコミュニケーションを描きたい」といった旨のコメントがあった。じ、じゃあこのエントリの内容は……?となり怖くなったので、とりあえずアルコールを入れた。えっじゃあこのエントリも嘘ってこと?そうなのかな……そうかも……

[4]: そんな気持ちで旧Twitter自称Xを見に行って、検索欄がインプレ稼ぎなんだか炎上目当てなんだからからないツイートで埋め尽くされていた。インターネットというものはどんどん地獄に堕ちていくな。もう純粋収益とか考えずに己の意見を発信できるのなんて、もう増田しかないんじゃないか…… 増田、𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬 ……住民の質以外の欠点がないな……

anond:20241113112814

このエントリだけでこれだけの盛り上がりを見せるとは・・・

国民民主党を支持するAB層存在

 AB層について書く前にまずその前提となるB層という言葉について説明したい。

B層とは小泉純一郎首相時代広告会社郵政民営化宣伝戦略活用するため

有権者の傾向を分析し、A-D層の4つにタイプ分けをした内の一区分である

それぞれ構造改革

A層:賛成する利己的なエリート

B層:よく分からず賛成する層

C層:反対する知的な層

D層:反対する生活が苦しい層

に分けられる。

 B層小泉純一郎氏の人気や改革という耳障りのいい言葉に乗せられ、よく分からないまま小泉政権を支持する

最もメディアの影響を受けやす人達とされ

社会的な影響力を持つA層がこのB層いかに先導できるかが構造改革を進める上での課題とされていた。

昨今の自民党ネット戦略はそうした流れの延長線上にあり、

SNS等で反野党の言説やリベラル政策へのネガティブキャンペーンを発信する事で

俗に言う「ネトウヨ」と呼ばれる人達を育て、政権与党の座を盤石な物としてきた。

しかし度重なる不祥事により自民党は徐々に支持を失い、B層=ネトウヨの影響力が低下。

日本保守党参政党等の支持者となり距離を置かれつつある。

そんな状況の中で存在感を増してきたのがB層ではない、かと言ってA層にもなりきれない

AとBの間の「AB層」とでも呼ぶべき人達である


「AB層」は、従来のB層に代わり台頭し、選挙プランニングする立場人間重要視されていると思われる支持層だ。

この層は、知識判断力B層ほど低くはなく、

自分たちB層とは異なる賢い存在として自負しているが、C層ほど知識を持ち合わせてはいない。

そのため、メディア政治的プロパガンダに影響されやすい点では彼らがバカにしているはずのB層類似しているのだ。


 AB層自民党を支持していたが、近年の不祥事距離を置くようになった層を中心とし、

現在維新の党国民民主党といった「ゆ党」に関心を抱いている。

初期のネット野党嫌いに→消去的自民支持→維新の党希望の党石丸伸二→国民民主党支持

大方このように変遷してきたと思われる。

先日の衆議院選挙は、いかにAB層の支持を得るかが重要選挙だったと言えるだろう。

特に国民民主党は、AB層アピールし「現実的選択肢であるという立ち位置演出する事で、

自民党からこぼれ落ちたAB層支持基盤に取り込むことに成功した。


  AB層の人々は、自分B層でもD層ないと考えある種の優越感を持つ。

またC層には賢しらに批判されて自身プライドが傷つけられたと感じ、劣等感敵対心を持っている事が多い。

その批判というのも多くが事実良識に則ったものである為、

それらを撥ねつけ自身プライドを守ろうとすれば、常識倫理を軽視する言動をとらざるを得ないのは自明の理であろう。

ここ数日世間を賑わせている玉木氏の不倫問題に対し、

不倫には興味はない」「どうでもいい」と、不倫という非道徳的な行いを普通に批判する事が出来ない所に彼らの辛さと歪みが垣間見える。

その中でもよりB層に近い人達は「財務省のせいだ」「ハニートラップ」などと陰謀論に走り、結局の所旧来のB層と同じ先鋭化の道を辿っている。


 AB層は未だにネトウヨ的なレッテル貼りの一部を保持している。それが彼らの自尊心構成する要素の一つだからだ。

自分庶民のD層とは違う、賢い人間であるという意識。お花畑リベラル野党とは違う「現実的選択肢」に惹かれ

今日もまた口先だけの有能そうな雰囲気さわやか男に騙され続けている。


 彼らのような人間によりよい選択肢を取ってもらうためにはどうすればいいだろうか。

一つは地道な批判によって自民党国民民主党問題を伝え、政策を訴え、ひとまずは消去法で立憲民主党と言うまでに転身してもらう道だ。

これは現時点でもある程度効果を発揮し衆院選の結果にも現れているが、この流れが持続するかどうかは今後のたしか野党活躍にかかっている。

 もう一つはAB層が彼らの原動力である自己愛気づき分不相応プライドを自制し、事実に基づいた判断が出来るようになる事だ。

このエントリがその一助になれば幸いである。

2024-11-13

斎藤元彦氏に思うこと

このエントリを書いたきっか

内部告発パワハラ問題あたりからはてブで氏の名前散見するようになり、観測範囲の限りでははてブではほぼ批判一色だった。

一方で、最近目にしたYouTubeTikTok動画では、氏を擁護する論陣一色であり、そのあまりギャップ困惑した。

なので、ある程度自分で調べてみようと思った。なおほぼ備忘録である

調べた結果

anond:20241113160017

エントリ入りしとった「皆川フェーズ」ってそっちのことだよなぁ

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