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2016-03-08

奈良大地理学科で過ごした日々を懐かしく思って

4年ぶりに書くけど、堀先生や碓井先生山田先生がいた頃が懐かしいなぁ。

今はHPを見ると退任された方が多く、見覚えのない先生も何人かいました。

今の地理学科はどんな感じですかね。

偏差値自分がいた頃より10近く下がってるのを見るとやるせない気持ちになります

自分が在籍した頃は友人含めてとても良い雰囲気でした。

ちょうど海津先生が赴任して来られたばかりの時でした。

彼の授業では英文を使った海洋学地質学が盛んで皆で囲んで訳す作業で、毎回宿題を出されて英文和訳を提出してたっけ。

三木先生や土平先生山田先生とのフィールディングは実に有意義だった。歴史城郭、地誌、測量などなど、今の仕事に大いに役立ってる。

もうおられないかもだけど池田名誉教授研究室勝手に占拠してるって話を彼のゼミ生だったF氏から伺った時は本当に爆笑だった。

池田先生の授業も相当面白かったよ、今となっては良い思い出(評価は可よくて良ばっかりだったけどw)。

堀信行先生の授業は正直最も議論が白熱したのではないかと思う。

当時専攻してた環境地理では、気候学より水文学の話が面白かったよ。ダヴィンチモナリザの絵から地理的情報を読み取る方法論は今でも為になってる(『水の原風景』は名著)。

ゼミ生だった頃は本当に好きな先生の一人だった。

最終講義出れなくて申し訳なかったです。

僕はあの頃が一番好きだった。いつか奈良大学に色んな事を報告できれば良いなと思う。

2015-11-10

名誉教授って、解雇できるの?

N大の名誉教授暴力団から借金してたってんで、

大学が「解雇検討」ってニュースが流れていて

NHKも、そんな風に言ってたんだけど、

名誉教授って「解雇」できるの?

名誉教授って、「称号」だよね?

はく奪とかはできそうだけども、「解雇」って?

名誉教授が、非常勤でやとわれてたってことなのかな?

マスコミ関係者が、その辺分かってないんじゃないかて気がしてしょうがないんだが。

2015-08-08

認知症診断をめぐるもやもや

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150805/k10010179491000.html

上記を読んでのもやもやを書き出しとく。

  

認知症」というのは基本的に症状名であって、病名ではない。「認知症がある」といったときにその原因となる病気存在していなければならない(アルツハイマー病とか脳卒中とか)。

なので「アルツハイマー病の薬」はあるが「認知症の薬」というもの存在しない。

日本認知症を診ているのは主にneurologist(神経内科医)と psychiatrist(精神科医)。ややこしいが神経科というのは本来 neurology の和訳としてつくられた言葉だが、実際には psychiatry とほぼ同じ意味を指している。

この記事に出てくる老年精神医学会というのはほぼ精神科医の集まり。これを出すのであれば神経内科医の集まりである日本経学会もださなきゃダメだろう。

  

で、認知症とは何かということだが、

「一度正常に発達した知能が何らかの原因で減退し、そのために社会生活に支障を来す状態」

ということだ。これをみればわかるが正常と異常の境というのはそんなに簡単ではない。誰が診ても正常という人と誰が診ても異常という人はいるが、その中間層は簡単に判断できるものではない。さらに言えば知能は減退しているが、社会生活には支障を来さないという状態(これは軽度認知機能障害と呼ばれる)もあってややこしくなる。

ちなみに社会生活に支障を来すというのは、一つは対処行動がとれるかどうかということ。具体的には「この人を知らん町に放り出しても、ちゃんと周りの状況を判断して家に戻ってこれるか」ということ。こんなん、家族か周りの人間に聞かないとわからんし、ちゃんと線引きできんだろ。一応、CDRとか生活状況を確認するための質問票はあるが、やたらと時間がかかったり、そもそも細かい生活状況を把握している人がいなかったり、ルーチンで全員に行うのは難しい。

  

次に行く。「正しい病名はせん妄だった」とあるが、「せん妄」というのは症状名なので、基本的には原因というものがある(ただし、原因がよくわからず「年のせい」とせざるをえないものもある)。酒を飲んでせん妄になることもあるし、そもそもアルツハイマー病もせん妄の基礎疾患になる。これを書いた記者が病名と症状名をごちゃごちゃにしているからわかりにくいのだ。あと「病名:せん妄」とする精神科医にもいいたいことはあるがやめとく。

  

次。アルツハイマー病の誤診例で実際はうつ病だったとあるが、そもそもうつ状態というのはアルツハイマー病の初期症状でもあるだろうが!(ちなみにアパシーといって周囲への無関心、やる気のなさもアルツハイマー病の初期症状としてある)

ある程度症状が進行して画像でもアルツハイマー病に典型的な所見が出てくればともかく、初期の状態でうつ症状のあるアルツハイマー病とうつ病を厳密に鑑別することはできねーよ!結局、最初の時点である程度決め打ちして治療経過をみながら診断を考え直すしかない。「後医は名医」という言葉がこれほどあてはまる分野もないだろう。

  

最後認知症専門医の堀智勝名誉院長って誰かと思えば、脳外科の医者じゃねーか!全く専門家じゃねーよ。この患者さんは、たぶんコリンエステラーゼ阻害剤の副作用がでてて、それをやめたらよくなったというのはそうなんだろう。ただ、本人(もしくは家族)が何かを訴えて最初病院にかかったんだろ?そちらは結局なんだったんだ?それこそ鬱だったんじゃねーの?単なる健忘症だったってこと?

東京女子医の名誉教授を引っ張ってくるのなら、岩田先生を引っ張ってくるべきだろう。この人の方がよっぽどガチ専門家やぞ。

  

そもそも誤診とか気軽に言ってくれるなよ。誤診というなら正しい診断とは何か?ということが問題になってくるだろ。

この辺は臨床診断と病理診断の違い(最終診断というのは亡くなった後に脳をあけてみるまでわからん!)や、薬の問題アルツハイマー病以外の認知症を来す疾患の話などいろいろあるが、しんどくなったので終了。

2015-06-23

韓日市民団体、軍慰安婦の解決策の提案…'法的責任'に柔軟性

韓日市民団体、軍慰安婦の解決策の提案…'法的責任'に柔軟性 (Naver翻訳)

送稿時間|2015/04/23 20:56

'政府賠償'求めるものの、'法的責任認定'は明示的要求しない

(東京=連合ニュース)、チョウ・ジュンヒョン特派員=軍慰安婦問題の解決に向けた韓日両国政府間の交渉が停滞状態となる中、韓日市民団体が論争の核心である日本政府の'法的責任'認定と関連した創意的な折衷案を盛り込んだ解決策を提示した。

慰安婦問題の解決に努力してきた韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)など、韓日市民団体関係者被害者であるキム・ボクドンさんなどが23日、東京で開かれたシンポジウム提示した同法案は、まず4項目の'事実'と、その責任を認めることを日本政府要求する。

4項目は'日本軍が軍の施設として慰安所立案・設置して、管理・統制した事実'、'女性たちが本人の意思に反して'慰安婦性奴隷'になって慰安所などで強制的な状況に置かれた事実'、'被害が甚大、現在もその被害が続いているという事実'、'当時の国内法および国際法に反する重大な人権侵害だったという事実'などだ。

これをもとに'覆せない明確かつ公式的な方法謝罪すること'、'謝罪の証として被害者に賠償すること'、'日本政府の保有資料の全面公開などを通じた真相究明'、'学校教育社会教育科の追悼事業実施など再発防止措置'などを日本政府要求する。

この案は、まず、日本政府の'賠償'を要求することで、1990年代日本側の解決策として推進されたアジア女性基金差別化した。 アジア女性基金民間募金の形を取った上、基金性格を賠償と明確に規定していないという点で、多数の韓国台湾被害者からそっぽを向かれた。

ただ、市民団体案は違法性認定を前提としている賠償を求めるものの、日本政府の'法的責任認定'を要求事項に明示的に含めなかったという点で、日本政府が収容できるようにハードルを下げたような印象を与える。

慰安婦問題1965年日韓請求権協定によって'完全に、最終的に解決された'は立場を繰り返してきた日本政府は、韓国側要求事項のうち'法的責任認定'に最もひどいアレルギー反応を見せてきた。

戦後賠償に対する'パンドラの箱'を開くことになるという認識のためだった。

結局、今回の市民団体提案は双方の立場が一番厳しく当たる法的責任認定問題被害者側と日本政府がそれぞれ立場解釈できる曖昧性を持った折衷案であるわけだ。

提案に参加したヤンジンジャ'日本軍慰安婦問題の解決、全国行動(日本市民団体)'共同代表は"法的責任認定必要ないというわけではない"と前提した後、"加害国が過去、軍がどんな仕事をしたかどうかについて具体的に認めるならば、それ自体法的責任を認めたこと"とし、"賠償という言葉に(法的責任が)集約されている"と紹介した。

挺対協のユン・ミヒャン常任代表も"法的責任の内容を提言(要求事項)に放しておきたと理解できる"と説明した。

昨年6月日本軍慰安婦問題アジア連帯会議で初めて設けられた同方案は何より被害者側の声を代弁する挺対協が同意した案という点で関心を集めている。

日本関係者は、軍慰安婦問題解決協議積極性を示さない背景の一つとして'政府間で合意が行われても、挺対協が拒否すれば白紙化される'は認識を表明してきたという点で、挺対協の同意は交渉を進行中である韓日両国政府示唆するところが少なくないそうだ。

この対策について、アジア女性基金に関与した和田春樹(和田春樹)東京大学名誉教授は"軍慰安婦問題解決の基礎になる案だと思う"、"朴槿恵大統領安倍晋三(安倍晋三)首相首脳会談前に両国がこの解決策によって行動すればいい"と話した。 (取材補助:岩井リナの通信員)

23日、日本東京参議院議員会館で'軍慰安婦問題の解決可能である'いうテーマシンポジウムが開催された。 右から和田春樹(和田春樹)東京大学名誉教授、尹美香(ユン・ミヒャン)韓国挺身隊問題対策協議会常任代表、軍慰安婦被害者であるキム・ボクドンさん、ヤンジンジャ日本軍慰安婦問題の解決、全国行動共同代表林博史(林博史)関東学院(關東學院)大学教授

2015-05-15

大阪市廃止による「暗い」未来予想図はすでにある

元増田

http://anond.hatelabo.jp/20150515102420

橋下徹大阪市長の「大阪都」構想に基づき、17日に同市の有権者に問われる大阪市の廃止と五つの特別区への分割についてどう考えるか―。長年、地方自治研究してきた宮本憲一大阪市立大学名誉教授京都市内の研究室で聞きました。(聞き手藤原直)

 ―維新の会が「都」構想と呼ぶ大阪市廃止・分割案についてどうお考えですか。

 大阪市歴史的形成されてきた日本代表する大都市であり、24区のコミュニティーを基盤とした自治体です。これを廃止するのは極めて乱暴なことであり、暴挙だと考えています

 私は京都市民ですが、京都市民に「京都市をなくして、いくつかの区に再編してもよいですか」と尋ねれば、ほとんどの市民は反対します。神戸市でも同じです。現に大阪府堺市市民も市の廃止に反対しました。

 当初、「都」構想を政令市改革の一案として議論していた専門家の間でも、具体化された現在の未熟な案には、これを一般的評価するほどの関心すらなくなっています

 具体的には、やはり財政調整に大きな問題がありますね。現在の市のかなりの税源が府に取られる。しかも府から特別区に配る交付金の配分割合の決定権は府にあります。5区の意見が十分に反映されるか疑問があるし、吸い上げられた財源が特別区のために使われる保証もありません。

 120もの事務が、住民の声が届きにくい一部事務組合に任される。これだけでもこの構想は間違いだと普通なら判定しますよね。

 とくに大阪市をつぶすという橋下氏の個人的目的が先にあって、なぜ大阪市が廃止されなければいけないのか、大都市を分割していいのかという基本的問題がまったく議論されていない。それが私は非常におかしいと思っています

 そもそも大都市には集積の利益と言われるメリットがあります近代社会では経済医療高等教育文化といったものが、一定人口規模や経済的な諸力がなければ成立しません。ですから、どの国でも大都市形成され、一国の華をなしています大都市は全国に発信する文化経済の核を育てるゆりかごです。その発展は一国にとっても重要意味をもっています

 他方、大都市には集積によるデメリットもあります貧困公害住宅難や交通渋滞といった都市問題です。この影の部分を直すのが都市政策です。

 大都市メリットを維持しながら、都市問題都市政策改善していくのが都市行政の基本です。それなのに、角を矯めて牛を殺すようなことをしてどうするのか。市を解体しても都市問題は解決しません。しかも、いったん壊してしまったら、単に市民にとってだけではなく、一国全体に大きな不利益をもたらすことは間違いないわけです。

 大阪市を五つの特別区と府に分けると、市の都市政策に関わってきた優秀な人材も、その蓄積もバラバラになります。辞める人も出てくるでしょう。区行政が落ち着くまで恐らく数十年はかかる。サービスが落ちるのは目に見えています

◇  ◇

 ―では大都市において今、本当に必要なこととは何でしょう。

 まず、都市政策というものを、もっと市民福祉を向上させるために行うべきだということ。そのためにも住民参加の仕組みを充実させなければならないということです。

 大都市において住民の声をどう行政に反映させるかという課題は各国共通していますしかし、そのために大都市を廃止して分割した例はないわけです。

 どうしているか。例えばニューヨーク市では、59のコミュニティー委員会に50人ずつの委員が選ばれ、市議会とは別に市政に参加する仕組みをつくっています。ここで議論されたことはかなりの割合予算にも反映されていますイタリアにも地区住民評議会という制度があります

 日本政令市でも内部に区自治協議会を設置したところもあるし、行政区総合区に格上げすることなどができるようになってきたので、各都市市民自身地域に合った住民参加の仕組みを考案していけばいいのです。

 ―橋下氏は1990年代に府と市がそれぞれ建てた高層ビルを「二重行政」と批判し、政令市である大阪市が大きな予算をもち府と似たような仕事をするから無駄が起きると主張しています

 それも間違いです。そのビルが両方とも破綻したのは事実ですが、それは二重行政の失敗ではなくて、それぞれの行政の失敗にすぎません。

 市をつぶして、府知事という「一人の指揮官」をつくるという考え方自体がよくないんですよ。やっぱり府があれば、市も市議会もあり、市民がいるんでね。例えばカジノの誘致問題府知事市長意見が違ったって構わないんですよ。

 ただ、いまだに少なくない市民が橋下氏の構想に期待を寄せている理由は、何よりもまず中身がよくわかっておらず、大阪が「都」になれば、東京匹敵する経済力や行財政力になるのではないかという幻想があるからだと思いますしかし、実際には大阪市が無くなるだけで、今回の投票では府の名称すら「都」にはなりません。

 第一、大阪がなぜ東京のまねをしなければならないのでしょうか。私は、戦後大阪府市政、財界政策の失敗の原因は、東京の後追いをしてきたことにあると思います。民生部門が多い「商業の都」だったのに東京重化学工業に追いつこうとして造った堺泉北コンビナートが、あまり地域経済に貢献せず、逆に公害を出したこともありました。(茨城県の)筑波研究学園都市)のまねをして失敗した「けいはんな学研都市」にしても、湾岸部の開発にしても、失敗の連続だった。地域の特徴を踏まえて大阪の持っている力をどう引き出すかということにならなかったからです。そこにきて今度は、戦時中戦争のためにつくられて今でも安定しない都区制度までまねるという。それで良くなるというのはまったくの幻想です。

◇  ◇

 大阪市民はもっと誇りを持たなければいけません。戦前は「都市政策大阪を見ろ」と言われ、どの街も大阪を模範にしました。東京高商(現在一橋大学)の教授から助役を経て市長になった関(せき)一(はじめ)市長(在任1923~35年)が目標とした「住み心地よき都市」を今こそ目指すべきです。

 関は、御堂筋地下鉄建設で有名ですが、本領社会政策にあります労働者住宅保育所をつくり、市民の絶大な協力で大阪商科大学現在大阪市立大学)を創設し、文化殿堂しました。大阪衛生試験所をつくり、日本初の大気汚染観測を始めています

 当時、中川望という府知事や、関の親友だった東京市顧問・岡実が「都市格」を大阪市目標として提唱しています。岡は、日本には天子天皇)のいる権力の都(みやこ)はあったけど市民都市がなかったと。だけど大阪は「都市格」のあるまち、すなわち、市民の自治都市でなければならないと言ったんです。

 いまは国際的にも都市目標というのは環境文化にあります大阪には人々に尊敬される都市になってほしい。権力の都にはなってほしくない。

 昔から大阪江戸じゃないんです。大阪市民がつくった市民の街なんですよ。自由なる市民都市。そこに大阪の意義があります。「シティ」とはそういうものです。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-04-29/2015042903_01_0.html

2015-04-12

http://anond.hatelabo.jp/20150412014515

最近、人との付き合いではなく文を書くことに関して「SNS疲れ」しているので、いい薬になりそうだ。読んでみます。紹介ありがとう

でもきっと、著者は寺田寅彦ではなく、昨年亡くなった木下是雄さんだと思うんだ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%90%86%E7%A7%91%E7%B3%BB%E3%81%AE%E4%BD%9C%E6%96%87%E6%8A%80%E8%A1%93

理科系の作文技術』(りかけいのさくぶんぎじゅつ)は、学習院大学名誉教授物理学者木下是雄の著作。

中公新書から1981年9月出版され、現在でも毎年重版を重ねている。

1981年か。34年前? そろそろ「古典」と呼ばれているのかな。

2014-11-01

威力業務妨害ヘイトスピーチ実害1500万円 言論テロに屈服?

元朝日記者の講師契約打ち切りか 脅迫事件の北星学園大(10/31 07:30、10/31 07:56 更新)

札幌市厚別区の北星学園大に、元朝日新聞記者非常勤講師の解雇を要求する脅迫状などが届いている問題で、教職員らで30日に結成した「大学の自治と学問の自由を考える北星有志の会」は、同大が来春、この講師との契約を更新しない方向で検討に入ったことを明らかにした。

有志の会によると、田村信一学長が29日、学内の会議で初めて表明した。講師を雇用し続けるには、人的、財政的な負担が大きすぎ、来年度の入試も不安、との理由を挙げたという。学長は11月5日に予定している評議会に諮問し、理事会の意見を聞いた上で、学長として最終的に判断するとの考えを示したという。

この講師は2012年からこれまで、1年ごとの契約を2回更新している。同大北海道新聞の取材に、「内部の会議での話なので、内容は答えられない。(講師の契約については)学内手続きにのっとって進める」と話した。

大学関係者によると、北星大は脅しの電話、メールに対応する職員や警備員を雇ったため、1500万円前後かかった。爆破予告により、授業や入試が妨害されることも心配している。

攻撃されている非常勤講師は1991年、朝日新聞に韓国の元慰安婦の証言を韓国紙に先駆けて報じた。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/571712.html

朝日新聞元記者を来年度雇用しない意向 北星学園大学2014年11月1日04時02分

慰安婦問題記事を書いた朝日新聞元記者の植村隆氏(56)が非常勤講師を務める北星学園大(札幌市厚別区)に、植村氏の退職を求める脅迫文が届くなどした問題で、田村信一学長は31日、植村氏との来年度の契約について、更新しないことを検討していると表明した。

田村学長がこの日、記者会見して明らかにした。学長は、29日にあった副学長、各学部長、事務局長らとの会議で、植村氏との来期の契約を更新しない考えを持っていることを伝え、ほかの参加者からも賛同を得られたという。

11月5日にある大学最高意思決定機関の評議会と、中旬に開かれる理事会でも各メンバーから意見を聴くといい、その上で理事長と話し合い、12月上旬までには決めるという。

田村氏は更新しない意向を固めた理由について、警備強化などで財政負担が厳しい▽教職員が対応で疲弊している▽入試の際、受験生を巻き込んでまで「厳戒態勢」を続けるのは難しい――などの理由を挙げた。

その上で「今期については植村氏との契約を守っており、来期の更新がなくても外圧に屈したことにはならない」と説明した。一方で、「今でも抗議電話はある。我々も小さな大学であり、学生確保も安泰ではない」と語った。

こうした対応に反発する一部の教職員は30日、「大学の自治と学問の自由を考える北星有志の会」を設立メンバーは「更新しなければ、外圧に屈したと受け取られる」と話した。

また、有識者らが結成した「負けるな北星!の会」も31日夜、札幌市内でシンポジウムを開催し、約220人が参加。同会メンバーは「言論テロに屈したように見られることになれば、社会へ与える影響は大きい」と述べた。

http://www.asahi.com/articles/ASGB06D5GGB0IIPE03D.html

慰安婦問題:北星学園大 元朝日記者処遇巡り学内相反 2014年10月31日 06時30分

従軍慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者植村隆氏(56)が非常勤講師を務める北星学園大(札幌市厚別区)に脅迫状が届いた問題で、田村信一学長が来年度以降は植村氏を雇用しないとの考えを学内の会議で示していたことが、関係者への取材で分かった。

大学側の動きに危機感を持った教授らが30日、「大学の自治と学問の自由を考える北星有志の会」を結成。メンバーの教員は毎日新聞の取材に「脅迫者の要求に応じれば被害は拡大する。踏みとどまらないといけない」と話した。

関係者によると、学部長らで構成される全学危機管理委員会が29日に開かれ、田村学長が「財政的、人材的問題」と「入学試験が心配」などの理由を挙げ、「来期の雇用はない」と述べた。11月5日に開かれる臨時の大学評議会に諮問。大学評議会理事会での意見聴取などを経て、最終的には田村学長が決定するという。

植村氏は2012年4月から非常勤講師を務め、留学生向けの講義を担当している。

毎日新聞は北星学園大に文書で取材を申し込んだが回答がない。【山下智恵】

http://mainichi.jp/select/news/20141031k0000m040172000c.html

慰安婦:元朝日記者に応援団「脅迫文で講師辞めないで」 2014年10月03日 07時30分

北星学園大(札幌市厚別区)に元朝日新聞記者非常勤講師を辞めさせなければ学生に危害を加えるとの脅迫文が届いた問題で、作家の池澤夏樹さんら識者が呼びかけ人となり、解雇しないよう同大を応援する「負けるな北星!の会(マケルナ会)」が6日に結成され、東京都札幌市記者会見を開く。

元朝日新聞記者非常勤講師は1991年8月11日の大阪本社版社会面で元従軍慰安婦の証言を報道した植村隆氏(56)。

同大によると、植村氏は2012年4月から、非常勤講師として留学生向けの講義を担当。今年3月中旬から、植村氏の採用を疑問視したり辞めさせるよう求めたりする電話や電子メールなどが大学に届き始めた。5月と7月には脅迫文が届いたほか、「大学を爆破する」との脅迫電話など、1日に数十件寄せられる日もあったという。

こうした状況に「脅しによる解雇が通れば、私たちの社会をも脅かすことになる」と案じた札幌市内の女性が9月、同大を応援するメールを送るよう知人らに提案。支援の輪が広がり、会の発足につながった。池澤さんのほか、山口二郎法政大教授らも呼びかけ人となり、2日現在、上田文雄札幌市長100人以上が会の趣旨に賛同している。

脅迫文については、同大から相談を受けた道警札幌厚別署が威力業務妨害容疑を視野に調べている。同大田村信一学長は「大学の自治を侵害する卑劣な行為で、毅然(きぜん)として対処する」との文書を出し、「学生や植村氏との契約を誠実に履行すべく、万全の警備態勢を取りながら後期の講義を継続する」としている。【山下智恵】

http://mainichi.jp/select/news/20141003k0000m040135000c.html

学者や弁護士ら、脅迫状届いた大学を支援する会 2014年10月7日03時39分

北星学園大(札幌市)に、非常勤講師を務める元朝日新聞記者を退職させるよう脅迫状が届いた事件を受けて、学者や弁護士ジャーナリストらが6日、同大を支援する「負けるな北星!の会」を結成した。東京都札幌市記者会見を開き、「学問と言論の自由を守るため市民は結束すべきだ」と訴えた。

この元記者は今春、朝日新聞社早期退職した植村隆氏(56)。2年前から北星学園大の非常勤講師を務めている。

呼びかけ人には元共同通信編集主幹の原寿雄さんや精神科医香山リカさん、北海道大学院准教授中島岳志さんらが名を連ねる。野中広務・元自民党幹事長上田文雄札幌市長ら約400人が賛同しているという。

東京での記者会見で、呼びかけ人の一人で弁護士海渡雄一さんは「言論を暴力で封じ込めるのはテロリズム。テロが放置されないよう市民も結束して『許さない』というメッセージを社会に送るべきだ」。小森陽一・東大院教授は「学問の自由の封じ込めで、憲法違反だ」と主張した。市民文化フォーラム共同代表の内海愛子恵泉女学園名誉教授は「外部からの脅迫で大学がいかようにでも動くという先例を作ってはならない」と訴えた。

小林節・慶応大名誉教授は、ネット上に元記者の長女の写真などがさらされていることに触れ「10代の女の子顔写真や名前までが公開され、自殺を教唆する書き込みもされている。テロとしか言いようがない」と語気を強めた。

会は今後、北星学園大を支援するための署名活動や集会を呼びかけていく。

     ◇

同会は呼びかけ人のメッセージを発表した。

池澤夏樹さん(作家)

たくさんの人が一人の人を非難している。その非難に根拠がないとしたら、もっとたくさんの人が立ち上がってその人を守らなければならない。

ぼくは喜んでその一人になる。

ぼくたちは言葉を使う。暴力は使わない。

■原寿雄さん(元共同通信主幹)

植村さんの勤務先である北星学園大学への脅迫に加え、娘さんに対するひどい脅迫めいたバッシングは、単なるヘイトスピーチではなく、明らかな犯罪だ。こういうことが見過ごされるようになったら、日本社会の自由な言論が封じられ、ものが言えなくなる。これは、大学の自治だけの問題ではなく、日本社会の大問題である

森村誠一さん(作家)

戦時報道の問題で、今「朝日」が他のマスメディアバッシングの的にされています。同業者が同僚の報道内容を餌にして叩(たた)きまくっているのは、「叩けば売れる」からです。次は自分が的にされるかもしれないのに、“武士の情”どころか、売上第一主義で叩きまくっています。

しかし反対者が「朝日」の元記者と家族・学生に至るまで、暴力的脅迫をあたえるとなると、思想、表現、報道、学問などの自由を弾圧するテロ行為となります。

日本はいま憲法をめぐって永久不戦と集団的自衛権が争っています。この両派のどちらからでも、反対思想、反対表現者に対するテロリズムが発生すれば、テロ派が民主主義の天敵であることを自ら露悪することになります。植村隆氏に対する暴力的弾圧を、広島、長崎、三百万を越える犠牲を踏まえて得た民主主義の名にかけて、絶対に許すべきではありません。

     ◇

呼びかけ人は以下の通り。

池澤夏樹(作家)

伊藤誠一(弁護士、元日弁連副会長

内田樹神戸女学院名誉教授

内海愛子市民文化フォーラム共同代表)

太田原高昭(北海道名誉教授、元北星学園大助教授

岡本仁宏(関西学院大教授、ワシントン大客員研究員

荻野富士夫(小樽商科大教授)

小野有五北海道名誉教授、北星学園大教授)

海渡雄一(元日弁連事務総長

桂敬一(元東京大教授)

加藤多一(絵本作家

神沼公三郎(北海道名誉教授

香山リカ(立教大教授)

姜尚中聖学院大学長)

神原勝(北海道名誉教授

古賀清敬(牧師・北星学園大教授)

後藤乾一(早稲田大名誉教授

小林節(慶応大名誉教授弁護士

小森陽一東京大大学院教授)

斎藤耕(弁護士

佐藤博明(静岡大名誉教授・元学長)

新西孝司(元高校教師

鈴木賢北海道大教授)

高橋哲哉東京大大学院教授)

田中宏(一橋大名誉教授

千葉真(国際基督教大教授)

中島岳志北海道准教授

中野晃一(上智大教授)

西谷修(立教大特任教授)

西谷敏大阪市立大名誉教授

原寿雄(ジャーナリスト、元共同通信編集主幹)

秀嶋ゆかり弁護士

福地保馬(北海道名誉教授、医師)

藤田文知(元BPO放送倫理・番組向上機構〉)

藤原宏志(元宮崎大学長)

真壁仁(北海道大教授)

松田正久(前愛知教育大学長)

水越伸東京大教授)

森村誠一(作家)

山口二郎(法政大教授)

結城洋一郎(小樽商科大名誉教授

渡辺達生弁護士

和田春樹(東京大名誉教授

http://www.asahi.com/articles/ASGB67JQTGB6PTIL03H.html

負けるな北星!の会 中野晃一氏と山口二郎氏「日本式マッカーシズム学問の自由への脅迫」 日本外国特派員協会

Koichi Nakano & Jiro Yamaguchi: "Japan-style McCarthyism and Threats to Academic Freedom"

http://www.youtube.com/watch?v=TNjWHwCQbcE

中野晃一

https://twitter.com/knakano1970

中野晃一 Koichi NakanoさんはTwitterを使っています: "情勢は極めて厳しいですが、引き続き北星学園が負けないよう応援を。まだ学内で頑張っている方たちがいます。 “@doshinweb: 北星学園大、元記者の契約更新せず 学長、脅迫問題で方針 http://t.co/yYVgdbsJBS”"

https://twitter.com/knakano1970/status/528353795776843776

山口二郎

https://twitter.com/260yamaguchi

山口二郎 自由を守る 2014年10月06日

先日、本欄で日本におけるマッカーシズムの出現を指摘したが、事態は一層悪化している。元朝日新聞記者で、記者時代に従軍慰安婦について記事を書いた植村隆氏及び家族に対する人身攻撃が常軌を逸している。

植村氏は、今年春から関西の私立大学の教授に就任する予定だったが、右派メディアの攻撃によって辞退を余儀なくされた。現在は、札幌にある北星学園大学非常勤講師を務めているが、関西の一件で味をしめた右翼の脅迫によって、来年度の継続が危ぶまれる状況となっている。植村氏の書いた記事に批判があれば、言論で戦えばよいだけの話である。学生や家族まで巻き込んで危害を加えるなどと脅迫することは、言葉によるテロである

現状を憂うる学者やジャーナリストが集まって、北星学園大学学問の自由を守るよう支援する運動を始めることとした。今の大学への攻撃を見ていると、戦前の天皇機関説事件や蓑田胸喜一派による自由主義者追い落としを思い出す。まさに戦端は開かれた。ここで右翼の横暴を止めなければ、これから日本における学問の自由は崩壊することになるだろう。

意見は違っても、言論には言論で対抗するのが自由主義の本質である。本紙の読者の方々にも、ぜひ関心を持っていただくようお願いする。

東京新聞10月5日

http://yamaguchijiro.com/?day=20141006

慰安婦報道めぐり脅迫文 2大学に元朝日記者の退職要求 2014年10月1日03時00分

北星学園大(札幌市厚別区)に今年5月と7月、慰安婦問題に関する記事を書いた非常勤講師元朝日新聞記者(56)の退職を求め、応じなければ学生に危害を加えると脅す文書が届いていたことが捜査関係者への取材で分かった。大学側から相談を受けて、北海道警札幌厚別署が威力業務妨害の疑いで調べている。

捜査関係者によると、文書は学長ら宛てで、5月29日と7月28日に郵送で届いた。印刷された字で「元記者を辞めさせなければ天誅(てんちゅう)として学生を痛めつける」「釘を混ぜたガスボンベを爆発させる」などと書かれ、元記者や朝日新聞の報道を批判する内容。それぞれ数本の虫ピンが同封されていたという。大学関係者によると、9月中旬に「爆弾を仕掛ける」との内容の電話もあったという。

元記者は91年8月、元慰安婦の証言を韓国紙などに先駆けて報じていた。

また、帝塚山学院大(大阪府大阪狭山市)にも9月13日、慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者人間科学部教授(67)の退職を要求する脅迫文が届いていたことがわかった。大学被害届を提出、府警が威力業務妨害容疑で調べている。元記者は同日付で退職した。

府警や大学によると、同大狭山キャンパスに法人理事長や学長らに宛てた封書が計4通届き、それぞれA4判2枚の文書に「辞めさせなければ学生に痛い目に遭ってもらう。釘を入れたガス爆弾を爆発させる」などと記され、釘1本が同封されていたという。

元記者は韓国・済州島で女性を強制連行したと証言した吉田清治氏(故人)に関する記事を数本書いていた。朝日新聞社が8月、吉田氏に関する記事を取り消した際、吉田氏の証言を最初に取り上げた記事の筆者を匿名でこの元記者と記したが、その後、元記者でなかったことが確認された。

http://www.asahi.com/articles/ASG9Z63FLG9ZUTIL060.html

慰安婦報道 元記者の家族も攻撃 2014年10月7日03時38分

慰安婦報道にかかわった元朝日新聞記者が勤める大学へ脅迫文が届き、警察が捜査を進めている。インターネット上では、元記者の実名を挙げ、「国賊」「反日」などと憎悪をあおる言葉で個人攻撃が繰り返され、その矛先は家族にも向かう。暴力で言論を封じることは許せないと市民の動きが始まった。

この元記者は今春、朝日新聞社早期退職した植村隆氏(56)。2年前から続けてきた北星学園大(札幌市厚別区)の非常勤講師を現在も務めている。

大学は9月30日、学生と保護者に向けた説明文書の中で初めて、植村氏の退職を求める悪質な脅迫状が5月と7月に届き、北海道警被害届を出したことを明らかにした。3月以降、電話やメールファクス、手紙が大学教職員あてに数多く届き、大学周辺では政治団体などによるビラまきや街宣活動もあった。

同僚教員は言う。「もはや植村さんだけの問題ではない。大学教育、学問の自由が脅かされている」

攻撃は北星学園大にとどまらない。帝塚山学院大(大阪府大阪狭山市)にも9月13日、慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者人間科学部教授(67)の退職を要求する脅迫文が届き、府警が威力業務妨害容疑で調べている。元記者は同日付で退職した。

ネット子どもの写真や実名

「反日」「捏造(ねつぞう)記者」といった言葉で、北星学園大に勤める植村氏を中傷するネット上の書き込みが目立ち始めたのは今年1月末だ。

週刊文春」2月6日号が「“慰安婦捏造朝日新聞記者お嬢様女子大教授に」との記事を掲載していた。かつて慰安婦の報道にかかわった植村氏が、4月から関西の大学で教鞭(きょうべん)を執ると伝え、植村氏が書いた記事について「捏造記事と言っても過言ではありません」との研究者コメントがつけられていた。

ネット上で、大学へ抗議電話やメールを集中させる呼びかけが始まった。3月、大学側が「採用予定だった植村氏との雇用契約は解消されました」とホームページで公表すると、ネットには「吉報」「ざまぁ」の書き込みが相次いだ。

植村氏によると、その後、自宅に面識のない人物から嫌がらせ電話がかかるようになった。ネットに公開していない自宅の電話番号が掲載されていた。高校生の長女の写真も実名入りでネット上にさらされた。「自殺するまで追い込むしかない」「日本から、出ていってほしい」と書き込まれた。長男の同級生が「同姓」という理由で長男と間違われ、ネット上で「売国奴のガキ」と中傷された。

嫌がらせや中傷は今もやまず、植村氏が弁護士を通じてひどい書き込みの削除をプロバイダーに求めているが、削除が追いつかないという。

■各紙、足並みそろえて批判

朝日新聞は10月1日付朝刊で元記者の勤務先の大学に脅迫文が相次いで届いたことを報じた。2日付で「大学への脅迫 暴力は、許さない」と題した社説を掲げたほか、毎日、読売、産経の各紙も社説で取り上げ、厳しく批判した。

朝日の慰安婦報道を紙面で批判してきた産経は同日付で「大学に脅迫文 言論封じのテロを許すな」と題した「主張」を掲載。「報道に抗議の意味を込めた脅迫文であれば、これは言論封じのテロ」「言論にはあくま言論で対峙(たいじ)すべきだ」と訴えた。

毎日は3日付の社説大学への脅迫 看過できない卑劣さ」で、今回の事件の背景には「一部の雑誌やネット上に広がる異論を認めない不寛容な空気がある」と指摘。「ヘイトスピーチ(憎悪表現)にも相通じる現象だ」とした。

読売も3日付で「大学への脅迫文 言論封じを狙う卑劣な行為だ」と題する社説を掲載した。

■家族や職場への攻撃は卑劣だ

植村隆元朝日新聞記者の話〉 1987年5月、朝日新聞阪神支局に男が押し入り、散弾銃で当時29歳の記者が殺された。私は彼の同期だ。問答無用で記者が殺されたあの事件と今回のケースは異なるが、身近に思えてならない。家族や職場まで攻撃するのは卑劣だ。私が書いた元慰安婦に関する記事に批判があるが、記事を捏造(ねつぞう)した事実は断じてない。今後、手記を発表するなどしてきちんと説明していきたい。

テロ行為にも等しい

五野井郁夫高千穂准教授政治学)の話〉 民主主義の要である言論の自由を暴力で屈服させるテロ行為と等しく、大変危険だ。ネットや雑誌で「売国奴」「国賊」という言葉が飛び交う中、短絡的なレッテル貼りが今回の事件を惹起(じゃっき)していると考えられる。言論を暴力で抑圧してきた過去を日本社会は克服したはずなのに、時代が逆戻りしたかのようだ。私たちはこうした脅しに屈してはいけない。

■社会への不満、背景に

鈴木秀美・大阪大教授(憲法・メディア法)の話〉 嫌韓・反中やヘイトスピーチにつながる排他的な考えのはけ口として、朝日新聞関係者を攻撃する構図がある。背景に現在の社会への様々な不満も重なっている。雑誌が「売れる」ことだけを考え扇情的記事を書き、こうした暴力性をあおっている側面もある。メディアにはものごとを冷静に考える材料となるような建設的な議論が求められる。

■脅迫は許されない

八木秀次・麗沢大教授(憲法学)の話〉 慰安婦問題を報じた元記者が中傷されていることを当事者の朝日が問題視して、読者の理解を得られるだろうか。普段、企業や役所の不祥事を厳しく追及しているのだから、執筆の経緯を元記者が自ら説明すべきだ。ただ、個人を「さらし者」にして攻撃するネット文化にくみすることはできない。脅迫は許されないし、職を奪うまでの行為は行きすぎている。

国際的評価を下げるだけ

古谷経衡(つねひら)さん(著述業)の話〉 朝日の Permalink | 記事への反応(1) | 23:12

2014-05-13

http://anond.hatelabo.jp/20140513185549

いや、池田大作みたいに、名誉教授みたいな称号はいらないです。

ほしいのはイケダハヤトがもってるような客員教授権利でござる

2014-02-24

STAP細胞(捏造)に関する広島教授の痛烈批判シリーズ

広島大学名誉教授 難波紘二先生メルマガ鹿鳴荘便りのダイジェストです。

多くの学者にとってショックな内容を含んでいるらしく、盛んに飛び交っています

マスコミが大浮かれをしてた2月2日から追求が始まります

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/d7bb0e2bd291f629b25ea947fcdc72e9

ただ報道には不審な点もある。

 Obokataという姓でNIHPubMed検索すると、50近い論文がヒットするが、

大部分はA, J, T, Nというファーストネーム研究者

H.Obokataではたった7本しか引っかからない。

うち筆頭論文は2本だけだ。

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/18abd4613e541518b77c4fc5dc4b6e7e

ヴァカンティ教授2001年に「生体内には強い刺激に耐え、

組織再生寄与する小さな(幹)細胞存在する」という仮説を論文として発表したが、

誰にも信用してもらえず、自分でも証明できなかった。


 「毎日」の記事では極細ガラス管の直径が「0.05ミリ」となっている。1ミリ1000ミクロンから

これでは50ミクロンとなり、ヴァカンティ教授のいう「5ミクロンより小さい」に矛盾する。

一体、ヒトの上皮細胞の直径が20ミクロンであり、赤血球の直径が8~10ミクロンであるから

小保方さんが50ミクロンの細管をマウスリンパ球にストレスを与えるのに使ったとすれば、

それはデタラメである。他方で、「科学環境部」の記者が3人も名を連ねて、50ミクロンと5ミクロンの違いがわからないとは思いたくない。

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/298498d046d6b2de9d2dcd08019f235f

しかし、この点については論文では何も触れず「正常である」と述べるに留まっている。

恐らく産まれた子マウスをちゃんと追跡調査していないのであろう。


恐らく追試はきわめて困難だろう。山中伸弥教授記者会見してiPS細胞に関わる3つの誤解を釈明していたが、

STAP細胞の追試」について口を濁していたのは、追試で確認できなくても、「それは実験のやり方が悪い」と反論される余地があるからだろう。

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/11a2a2dd083e3749d31549a4dcc411f7

2/2付「ボストン・グローブ」紙はキャロラインジョンソン記者によるC.ヴァカンティ医師(63)(ブリガム&婦人病院麻酔科部長)の詳しいカバー記事を報じている。

医師が「博士(Ph.D.)」の称号を持たないことや彼の「小さな芽胞様桿細胞」説は学会からは相手にされず、マサチューセッツ医大でも孤立し、それで現職に移ったこと、

彼はただ自説の正しさを証明してくれる「学生」を必要としていたことも。

 捨てるはずの失敗した幹細胞培養のペトリ皿を週明けに顕微鏡でのぞいたら、そこに幹細胞コロニーができていたという、

レミングによるペニシリン発見エピソードコピーしたとしか思えない逸話もある。

また、同医師には「まだ不確かなこと、まだ論文として報告されていないこと」を気軽に話すくせがあり、「サルでの実験成功」というのは怪しいことも書いている。

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/44344cc46ffab49fc8323372f91f336c

 これで小保方の幹細胞にかかわる3つの論文で、写真不正使用があることがほぼ確定した。

10の他施設での追試実験が失敗に終わっているが、肝心の「酸性浴」を与えた細胞の詳細が不明だ。

小保方がいないと実験成功しないという若山教授の発言も不審だ。

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/0f83da31266896392e8491604ce678d4

ここでは「リンパ球」のところにGLがはっきりと認められる。

が、レーン2と3は同じ画像でレーン2のGLの白いバンドは手書きで加筆したものだ、と思われる。)

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/be7948595669704d417c1e6be8cbe427

昨年の「森口事件」、今年に入って「佐村河内事件」と相継いで大メディア詐欺師の手玉に取られており、形無しです。

一般市民メディア不信感はますます高まっており、結局、主体的ネット情報を知る方向に動いているようです。(私のところまで連絡が来るくらいです。)

http://blog.goo.ne.jp/motosuke_t/e/93ed08f9f627e2685bfafc8247e371ba

普通論文に使う写真印刷経費を削減するため決定的なもの数枚に絞り、説得力があるように大きく掲載するが、

この論文場合は質よりも量で、小さくてよくわからない写真を「これでもか、これでもか」というように多数掲載している。

2013-10-11

教育再生会議佐々木メンバー

「人物評価を国公立の2次試験に」で話題の教育再生会議なんだけど、そのメンバーって、出産したらお辞めなさい曾野綾子先生だったり、現行憲法は「国家アイデンティティ喪失しており、大日本帝国憲法を再評価し、自主憲法の制定が必要だ。あ、皇族男系継承が絶対な」でおなじみの憲法学者八木秀次先生だったり、それはそれは香ばしい先生方が名を連ねてる(まあ文科相親学の人だしね)わけですが、その中に一人、素敵な方がいらっしゃるじゃないですか。

成基コミュニティグループ佐々木喜一代表

この佐々木先生ですが、かの有名なイオンド大学の名誉博士号をお持ちで、下村大臣とも古くからのお友だち。で、下村先生を招いての自社グループ50周年式典では、映画「祈り」を上映されているとか。

この映画「祈り」。公式サイトによると、

心の働きが遺伝子に影響を与える事を確かめている中でも「笑い」が眠っている遺伝子をオンに変える事が証明された。その他にも、「愛」や「感動」などのポジティブな心の働きが眠っている遺伝子をオンに変え、「祈り」が遺伝子に影響を与える事を研究している

筑波大学名誉教授村上和雄博士を取り上げたドキュメント映画。お祈りすることで、ポジティブ遺伝子をオンにしたり、ネガティブ遺伝子オフにしちゃったりするらしい。お、おう……。

こんな人たちが「国公立大学入試では学力だけじゃなくて、人物評価しようぜ〜〜」と叫んでいらっしゃるというこの状況どうなの?

放っておい暴走しないうちになんとかしないといけないんじゃ……。どうしていいか分からんけど

2013-10-09

杜子春 - と、ある生物教授捏造編 -

(注:作中の話のほとんどがフィクションです)

或春の日暮です。

とある大学の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでいる、一人の男性がありました。

男性は、元はとある大学院学位を取得し、その後に海外留学し、帰国後別の大学助手となりそこで三大誌に論文が掲載されて、元いた大学助教授になったものでしたが、助教授就任後はこれといったデーターがなく、多数の大学院生ポスドク採用したおかげで科研費が底をつき始め、今はその月の研究費にも困る位、あわれな状態になっているのです。

「日は暮れるし、腹は減るし、その上、学生ポスドクたちがデーターを出さないし。こんな思いをして生きている位なら、いっそ死んでしまった方がましかも知れない」

助教授はひとりさっきから、こんな取りとめもないことを思いめぐらしていたのです。

するとどこからやって来たか、突然彼の前へ足を止めた、白衣を着てメダルをぶらさげた老人があります。それが夕日の光を浴びて、大きな影を門へ落すと、じっと助教授の顔を見ながら、

「お前は何を考えているのだ」と、横柄に声をかけました。

「私ですか。私は研究のためのお金がなくなりつつあるので、どうしたものかと考えているのです」

老人の尋ね方が急でしたから、助教授はさすがに眼を伏せて、思わず正直な答をしました。

「そうか。それは可哀そうだな」

老人は暫く何事か考えているようでしたが、やがて、往来にさしている夕日の光を指さしながら、

「ではおれが好いことを一つ教えてやろう。今この夕日の中に立って、お前の影が地に映ったら、その頭に当る所を夜中に掘って見るが好い。きっと研究予算を獲得する手掛かりが埋まっている筈だから

「ほんとうですか」

助教授は驚いて、伏せていた眼を挙げました。ところが更に不思議なことには、あの老人はどこへ行ったか、もうあたりにはそれらしい、影も形も見当りません。

助教授研究課題は次の年に、科研費の中でも大型予算研究課題に採択されました。あの老人の言葉通り、夕日に影を映して見て、その頭に当る所を、夜中にそっと掘って見たら、”Photoshopを用いてウェスタンロットの非特異的バンドを消す方法”と書かれたメモが出て来たのです。彼には何のことだかわかりませんでしたが、とりあえずそれを研究室助手に渡しました。するとその助手の書いた論文はScienceに掲載され、それによって次の年に大型予算研究課題に採択されたというわけです。

そして教授へ昇進した男性は、すぐに研究所の横に立派なマウス小屋作成して、よりたくさんのノックアウトマウス飼育できる研究環境にしたのでした。実験器具に関しても全て使い捨てで、かつ高価な試薬抗体を惜しげも無く購入したりなどと、その贅沢を一々書いていては、いつになってもこの話がおしまいにならない位です。

しかしいくら大型予算に採択されたと言っても、お金の額には限りがありますから、さすがの教授も、一年二年と経つ内には、だんだん不安になり出しました。そうすると研究はなかなか進まないもので、いままではデーターがたくさん出ていたのに、最近はどんなに学生ポスドクプレッシャーをかけても全くデーターがでてきません。とうとう三年目になるとデーターが無いために論文が全く出なくなってしまいました。

そこで彼は或日の夕方、もう一度あの大学の西の門の下へ行って、ぼんやり空を眺めながら、途方に暮れて立っていました。するとやはり昔のように、老人が、どこからか姿を現して、

「お前は何を考えているのだ」と、声をかけるではありませんか。

教授は老人の顔を見ると、恥しそうに下を向いたまま、暫くは返事もしませんでした。が、老人はその日も親切そうに、同じ言葉を繰返しまから、こちらも前と同じように、

「私は最近論文がでないために、今の研究課題が終了する来年度以降の予算が獲得できなさそうなので、どうしたものかと考えているのです」と、恐る恐る返事をしました。

「そうか。それは可哀そうだな。ではおれが好いことを一つ教えてやろう。今この夕日の中に立って、お前の影が地に映ったら、その頭に当る所を夜中に掘って見るが好い。きっと予算への手掛かりが埋まっている筈だから

老人はこう言ったと思うと、今度もまた人ごみの中へ、掻き消すように隠れてしまいました。

すると、教授研究室論文はまたハイインパクト雑誌に掲載され、その翌年には前よりさらに大型予算研究課題に採択されました。と同時に相変らず、仕放題な贅沢をし始めました。さらに多くなった部屋、さらに増えた学生ポスドク、多数の高価な試薬抗体、すべてが昔の通り、否、昔以上なのです。

ですが、あれだけ長く続くように見えたその大型予算研究課題も、又五年ばかり経つ内には、すっかりなくなってしまいました。

「お前は何を考えているのだ」

老人は、三度教授の前へ来て、同じことを問いかけました。勿論彼はその時も、大学の西の門の下に、ぼんやり佇んでいたのです。

「私は研究のための予算がまた無くなりそうなので、どうしたものかと考えているのです」

「そうか。それは可哀そうだな。ではおれが好いことを一つ教えてやろう。今この夕日の中に立って、お前の影が地に映ったら、その頭に当る所を夜中に掘って見るが好い。きっと予算への…….」

老人がここまで言いかけると、教授は急に手を挙げて、その言葉を遮りました。

「いや、期限付きの予算が欲しいのではないのです」

「期限付きの予算が欲しいのではない? ははあ、では研究室トップとしての生活をするにはとうとう飽きてしまったと見えるな」

老人は審しそうな眼つきをしながら、じっと教授の顔を見つめました。

「何、研究室トップ生活に飽きたのじゃありません。研究室予算に限りがあることに愛想が尽きたのです」

教授は不平そうな顔をしながら、突慳貪にこう言いました。

「それは面白いな。どうして又、予算に限りがあることに愛想が尽きたのだ?」

「期限付きの研究予算は皆残酷です。私が科研費に採択された時にはいいですけど、一旦予算が切れて御覧なさい、多数のポスドク無職になり、欲しい試薬抗体が買えなくなるのですよ。そんなことを考えると、たといもう一度、科研費の大型予算に採択されたところで、何にもならないような気がするのです」

老人は教授言葉を聞くと、急ににやにや笑い出しました。

「そうか。いや、お前は若い者に似合わず、感心に物のわかる男だ。ではこれから貧乏をしても、安らかに暮して行くつもりか」

博士はちょいとためらいました。が、すぐに思い切った眼を挙げると、訴えるように老人の顔を見ながら、

「それも今の私には出来ません、多数のポスドク学生を抱えているし、最新の機材や多数の抗体を購入しなければならないので、永続的かつ多額の予算必要なのです。ですから私はあなた弟子になって、名誉教授になる修業をしたいと思うのです。いいえ、隠してはいけません。あなたが首からぶら下げているメダルノーベル賞でしょう。ノーベル賞を受賞するくらいの名誉教授でなければ、私の研究課題科研費の大型予算に採択することは出来ない筈です。名誉教授になれば私の在職中は使い切れないほどの研究予算が手に入るはずなのです。どうか私の先生になって、名誉教授になる術策を教えて下さい」

老人は眉をひそめたまま、暫くは黙って、何事か考えているようでしたが、やがて又にっこり笑いながら、

いかにもおれはある有名大学に棲んでいる名誉教授だ、かつてノーベル賞を受賞したこともある。始めお前の顔を見た時、どこか物わかりが好さそうだったから、二度まで科研費の大型予算に採択してやったのだが、それ程名誉教授なりたければ、おれの弟子にとり立ててやろう」と、快く願を容れてくれました。

教授は喜んだの、喜ばないのではありません。老人の言葉がまだ終らない内に、彼は大地に額をつけて、何度も老人に御時宜をしました。

「いや、そう御礼などは言って貰うまい。いくらおれの弟子にしたところが、立派な名誉教授になれるかなれないかは、お前次第で決まることだからな。――が、ともかくもまずおれと一緒に、大学の奥へ来て見るが好い。」

二人が大学の奥の研究室に来ると、老人は教授に向かって、

「おれはしばらく隠居するので、お前はその間ここの研究室で、おれの戻るまで、ここで自分のしたい研究をし、好きに試薬を購入し、好きなだけポスドクを雇い、多数の大学院生を招くが好い。多分おれがいなくなると、いろいろな魔性が現れて、お前をたぶらかそうとするだろうが、たといどんなことが起ろうとも、決してハイインパクト雑誌論文をだすことを止めるのではないぞ。もし一瞬でもハイインパクト雑誌論文をだすことを止めたら、お前は到底名誉教授にはなれないものだと覚悟しろ。好いか。天地が裂けても、ハイインパクト雑誌論文を出し続けるのだぞ」と言いました。

大丈夫です。決して研究を止めません。命がなくなっても、ハイインパクト雑誌論文を出し続けます

「そうか。それを聞いて、おれも安心した。ではおれは行って来るから

その後教授は、いつも通りポスドク学生に対して「三大誌もしくは姉妹紙に準ずる論文を出さないと、次のアカデミックポジションへ推薦しないぞ」「論文を出さない奴は、民間企業から内定をもらっても卒業させないぞ」と叱咤激励をしました。彼はこのように激励すれば、その人のデーターがある日突然ものすごく奇麗なデーターに早変わりすることをずっと経験していたからです。

ある日彼は、教授室のパソコンの前に坐って、論文投稿の準備をしていました。すると、突然、youtubeから「類似画像掲載論文について (うっかりミスか?偶然か?捏造改竄研究不正か?)」という動画が流れてきました。しか教授は老人の教え通り、魔性に負けず研究を続けていました。

ところが又暫くすると、やはり同じようなウェブサイトが表れて、「研究不正防止を講釈してきた某教授研究室で数多くの類似画像掲載論文投稿が相次ぎ浮上」と、教授困惑させるのです。教授は勿論を無視しました。

と、どこから来たのか、ネット匿名掲示板が表示されて「本当にあの論文データーは正しいのか、その研究は再現性が取れるのか」と書き込まれていました。のみならずそれと同時に、別の書き込みには、「あの研究室論文はリトラクトするべきで、獲得した研究予算は返上すべきだ」とあったのです。

教授はしかし平然と、眉毛も動かさずに論文執筆していました。

やがて匿名掲示板の住人達は様々な論文を罵り合い、そして互に隙でも窺うのか、暫くは睨合いの体でしたが、やがて誰が先ともなく一時に教授の悪口を書き込み始めました。が、大学へ正式な調査依頼が提出されたと同時に、匿名掲示板の住人達は霧の如く消え失せて、後にはまた静かな教授室が戻ってきたのです。しかし、教授はとうに息が絶えて、仰向けにそこへ倒れていました。

教授の体は研究室の机の上へ、仰向けに倒れていましたが、教授の魂は、静に体から抜け出して、地獄の底へ下りて行きました。

魂のみになっても論文を出さなければと考えていた教授ですが、地獄の鬼は、教授の姿を見るや否や、すぐにそのまわりを取り捲いて、階の前へ引き据えました。階の上には一人の王様が、まっ黒な袍に金の冠をかぶって、いかめしくあたりを睨んでいます。これは兼ねて噂に聞いた、閻魔大王に違いありません。 教授はどうなることかと思いながら、恐る恐るそこへ跪いていました。

「こら、その方はなぜ、地獄に来てまで論文を書き続けるのだ? 速に返答をすれば好し、さもなければ時を移さず、地獄の呵責に遇わせてくれるぞ」と、威丈高に罵りました。

教授閻魔大王の雷のような声におののきましたが、ふと又思い出したのは、「決してハイインパクト雑誌論文を出し続けるのを止めるな」という老人の戒めの言葉です。そこで森羅殿の床に英語のようなものを指で書きながら、論文執筆をしていたのでした

閻魔大王は眉をひそめて、暫く思案に暮れていましたが、やがて何か思いついたと見えて、

「この教授研究室の人は、ひどく惨めな生活をしている筈だから、この男にそのさまを見せつけてやれ」と、一匹の鬼に言いつけました。

鬼が何やら不思議な力を使うと、忽ちこの教授研究室人間たちの真夜中の姿が森羅殿に現れました。その二人を見た教授は、驚いたの驚かないのではありません。なぜかといえばそれは研究室人間達たちは昼間見せないような疲れ果てた姿をして、パソコンの前で画像編集して捏造データーを作成していたからです。

「こら、その方は何のために、ハイインパクト雑誌論文を出し続けていたか、さっさと止めなければ、今度はその方の研究室人間が痛い思いをするぞ」

教授はこう嚇されても、やはりハイインパクト雑誌論文投稿し続けようとしました。

「この不孝者めが。その方は学生ポスドクが苦しんでも、その方さえ都合が好ければ、好いと思っているのだな」

閻魔大王は森羅殿も崩れる程、凄じい声で喚きました。

「見よ。この不孝者め。研究室人間いかにその方のことで苦労してきたかを」

学生ポスドクたちは苦しそうに身を悶えて、眼には血の涙を浮べたまま、見てもいられない程辛い様子でパソコンの前で作業をしていました。

「どうだ。まだその方はハイインパクト雑誌論文投稿を止めないか

閻魔大王はもう一度教授の答を促しました。もうその時には学生ポスドクたちは体がぼろぼろになって、息も絶え絶え倒れ伏していたのです。

教授必死になって、老人の言葉を思い出しながら、かたく眼をつぶっていました。するとその時彼の耳には研究室の人たちの声が、ほとんど声とはいえない位、かすかな声が伝わって来ました。

心配をおしでないでください。私たちはどうなっても、教授幸せになれるのなら、それより結構なことはないのです。私たち捏造を続けるので、周りがどう言ってもハイインパクト雑誌論文を出し続けてください。それより私たちには、次のアカデミックポジションを得るためには教授の推薦状が必要ですし、民間企業就職するためには教授卒業を認めてもらうことが必要なのです」

それはたしかに、研究室の人たちの声に違いありません。教授は思わず、目を見張りました。そうして学生ポスドクたちが、力なく地上に倒れたまま、悲しそうに彼の顔へ、じっと眼をやっているのを見ました。学生ポスドクたちは捏造したことにより心が痛んでいる中にも、教授の心を思いやって、教授捏造を続ける原因となったことを怨む気色さえも見せないのです。何という有難い志でしょう。何という健気な決心でしょう。教授は老人の戒めも忘れて、転ぶようにその側へ走りよると、両手に半死の学生ポスドクを抱いて、はらはらと涙を落しながら、その人たちの名前叫びました。…………

その声に気がついて見ると、教授はやはり夕日を浴びて、大学の西の門の下に、ぼんやり佇んでいるのでした。すべてがまだ前と同じことです。

「どうだな。おれの弟子になったところが、とても名誉教授にはなれはすまい」

老人は微笑を含みながら言いました。

「なれません。なれませんが、しかし私はなれなかったことも、反って嬉しい気がするのです」

教授はまだ眼に涙を浮べたまま、思わず老人の手を握りました。

「いくら名誉教授になれたところが、私はあの捏造をしている自分研究室人間を見ては、それを放っておく訳には行きません」

「もしお前が捏造を見過ごしていたら――」と老人は急に厳な顔になって、じっと教授を見つめました。

「もしお前が捏造をこのまま見過ごしていたら、おれは即座にお前の研究者生命を絶ってしまおうと思っていたのだ。――お前はもうノーベル賞が欲しいというのぞみも持っていまい。名誉教授になることは、元より愛想がつきた筈だ。ではお前はこれから後、何になったら好いと思うな」

「何になっても、研究者らしい、正直なデーターを出すよう、指導するつもりです」

教授の声には今までにない晴れ晴れした調子が罩っていました。

「その言葉を忘れるなよ。ではおれは今日限り、二度とお前には遇わないから」

老人はこう言う内に、もう歩き出していましたが、急に又足を止めて、教授の方を振り返ると、

「おお、さいわい、今思い出したが、おれは近くの小さなボランティア団体コネを持っている。そのボランティア団体での塾講師仕事をお前に紹介してやるからほとぼりが冷めるまではそこで働くが好い。今頃は丁度子供たちはお前が教えてくれることを楽しみにしているだろう」と、さも愉快そうにつけ加えました。

参照:http://id.fnshr.info/2013/01/27/pdtoshishun/

2013-09-25

http://anond.hatelabo.jp/20130925203318

ヘイトスピーチ団体が発足 デモなどの差別運動へ警告

http://www.asahi.com/national/update/0925/TKY201309250152.html

会見には共同代表として宇都宮健児・前日弁連会長上野千鶴子東京大名誉教授鈴木邦男新右翼一水会顧問らが出席。人材育成コンサルタント在日コリアン辛淑玉(シンスゴ)さんは「全国に広がりつつあるヘイトクライムに対し、沈黙は許されません」とあいさつした。

いつもの人たちが集まってきましたよ!

2013-05-31

無国籍企業」のために国民犠牲強いるのは筋違いです/神戸女学院大学名誉教授 内田 樹さんに聞く

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-05-31/2013053103_02_1.html

安倍自民党がことさら中国韓国との対立感情を煽(あお)っているのは、無国籍産業がそれを要請しているからです。

ユニクロ柳井中国に媚びてネトウヨから叩かれたとか覚えてないんだろうかこのオッサン

2012-12-12

 朝日新聞の別冊版にある人生相談コーナーに男子中学生が性の悩みを打ち明けたところ、回答者が「熟女とのセックス」を勧めたことが問題になっている。「18歳未満に性行為助長する言動は法律違反となる可能性もある」と専門家。お堅い朝日にしては過激な表現も目立つだけに波紋を広げそうだ。

 《ぼくの悩みは性欲が強すぎて、今年受験だというのに、エッチなことばかり考えて勉強が手に付かないことです》

 こんな15歳の男子中学生相談が、8日付朝日新聞に折り込まれた別冊版「be」の人生相談コーナー「悩みのるつぼ」に掲載された。少年は《毎日自分で処理はしているのですが、どうしても本物の女の子の体に触れてみたくてたまりません》と悩みを打ち明けた。

 なんとも過激な質問。だが、回答はそれをさらに上回るものだった。

 回答者東京大名誉教授社会学者上野千鶴子氏(64)。上野氏は従来の「スポーツで汗をかいて性欲を発散」といった紋切り型の答えは避け、《セックスって何か、知りたければ方法があります》と次のような解決策を提示したのだ。

 《知らないことは知っているひとに教えてもらうに限ります経験豊富熟女に、土下座してでもよいから、やらせてください、とお願いしてみてください》

 熟女ブームもあり、しゃれっ気も多少交えて回答したのかもしれないが、ネット上などでは騒ぎが巻き起こった。ツイッター上では「男子中学生に語る内容ではない」などの声が相次ぎ、一部のテレビ番組でも話題に取り上げられた。

 上野氏は《(熟女の)ご指導に従って十分な経験を積んだら、ほんとうに好きな女の子に、お願いしましょうね。コンドームの準備は忘れずに》と回答を締めくくっているが、これが「法律違反」になる可能性もある。元東京地検特捜部副部長若狭弁護士は「18歳未満に性行為助長することは、児童福祉法違反に該当する可能性がある」と語る。同法では「児童に淫行をさせる行為」を禁じており、「新聞がこうした内容を載せるのは、児童福祉法違反助長教唆することにもなる」というのだ。

 夕刊フジの取材に対し、朝日新聞社広報部は、「性に関する深刻な悩みに対して、男女の機微について語りつつ、『相手のいやがることは決してしないこと』などと相談者に冷静な対応を促したものと考えています」とコメント上野氏は、朝日が示した見解について「その通りじゃないですか」としつつ、「取材に応じている時間がない」と話している。

成人と未成年セックスは否定するのに中学生熟女セックスしろと進めるなんて頭がおかしすぎる

それともこの上野千鶴子という人は未成年と成人のセックスに対して反対の立場をとっていないからこういうことが言えるんだろうか

だとしたら、上野千鶴子は我々のような人間にとっては敵ではないのかもしれない

2012-11-19

http://anond.hatelabo.jp/20121119031158

リベラルアーツカレッジ専門学校なん?

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%84%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B8

ほとんどの場合大学院を持たず、教授学部学生教育に専念する。

著名なリベラル・アーツ・カレッジ出身

新島襄(同志社大学創立者) (アマースト大学)

内村鑑三(キリスト教思想家文学者) (アマースト大学)

本間長世(東京大学名誉教授) (アマースト大学)

千葉眞(国際基督教大学教養学部教授) (アマースト大学)

津田梅子 (津田塾大学創立者) (ブリンマー大学)

宋美齢 (中華民国指導者蒋介石の妻) (ウェルズリー大学)

永井荷風 (小説家) (カラマズー大学)

ジェームズ・ガーフィールド(第20代アメリカ合衆国大統領) (ウィリアムズ大学)

カルビン・クーリッジ(第30代アメリカ合衆国大統領) (アマースト大学)

ゴー・チョク・トン(シンガポール第2代首相) (ウィリアムズ大学)

スティーヴン・ソンドハイム(作曲作詞家) (ウィリアムズ大学)

ワン・リーホン(歌手俳優) (ウィリアムズ大学)

ウイリアム・スミス・クラーク(札幌農学校初代教頭・"Boys be ambitious!") (アマースト大学)

マイケル・ヘイデン・アマコスト(アメリカの元駐日大使) (カールトンカレッジ)

ジェフ・バーグランド (帝塚山学院大学教授) (カールトンカレッジ)

ウォルター・モンデール (アメリカの元駐日大使) (マカレスター大学)

ロバート・ノイス (インテル創立者) (グリネル大学)

ヒラリー・クリントン(元上院議員国務長官) (ウェルズリー大学)

マデレーン・オルブライト(アメリカ初の女性国務長官) (ウェルズリー大学)

コフィ・アナン (元国際連合事務総長) (マカレスター大学)

バラク・オバマ (第44代アメリカ合衆国大統領) (オクシデンタル・カレッジ最初の2年間。その後コロンビア大学に転学)

スティーブ・ジョブズ (前Apple Inc.CEO) (リードカレッジ(中退))

http://anond.hatelabo.jp/20121119015224

何言っちゃってんでしょ、この人は。

何処の大学を出たの?それとも学生

研究機関という立場を忘れた大学は、大抵はアホ学生の排出所になっている。教授職も然り。

有能な人間は、教えてもらうではなく、自らが何かを作り出していく意識をを持つ人間研究者であろうが企業人であろうが同じ。

なんつーか、もー、情けない。

田中眞紀子じゃないが、こんな感覚人間多すぎ、マジで大学減らせ。

研究やらない大学専門学校名前に改めろ。

翻訳しかやってないくせに名誉教授なんて授与させる大学も廃止しろ

教授なのに論文数本しか書いてないくせに学部やらせるふざけた大学も廃止しろ

社会人予備校として行くなら、専門学校に行け。

2012-11-10

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「『空気より重い空飛ぶ機械』は不可能だ。」 ロード・ケビン、英国学士院総裁

ジョルダーノ・ブルーノ。地動説を擁護し火刑に処せられた。

アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない

NHK サイエンスZERO 地震予知 最前線 まとめ #001 2012/07/29「地震予知/上空に現れた謎の異変」

Amazon.co.jp: 地震予報 (PHP新書): 串田嘉男: 本

Amazon.co.jp: 地震予報に挑む (PHP新書): 串田 嘉男

Amazon.co.jp: 地震予報のできる時代へ: 森谷 武男

北海道大学 森谷武男博士 凄すぎる地震予知(2008年十勝沖地震)

TVに初公開されたGPS地震予測!

「累積ひずみ」による最先端地震予測

当たって当たり前?「MEGA地震予測」を科学的にどう見るか

http://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/ee0abe5a9bda310bddb4032bf5e1b792

地震予測 次々と的中! 村井名誉教授「次に起こるのはココ」 〈週刊朝日〉|dot.ドット 朝日新聞出版

週刊MEGA地震予測

地震解析ラボ

だいち2号 - Wikipedia

DEMETERはフランス地球観測衛星

電離層観測するためのセンサーを搭載し、地震発生と電離層に反映される地磁気変化の相関関係について研究を行った。

DEMETER (人工衛星)

フランスは〇四年、電離層での異常を観測するための小型衛星DEMETERを打ち上げ

既に九〇〇〇例の世界のM4・8未満の地震について、発生数時間前に電離層内でのVLF帯の電波強度が低下することを見出している。

どうする! 日本の地震予知

2010年のM_S7.1ハイチ地震前におけるDEMETER衛星で観察した電離層じょう乱 | 文献情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター

韓国研究者、「‘音のない’地震警告音を聞く技術確保が必要」(1) | Joongang Ilbo | 中央日報

圧電効果 piezoelectric effect

プレート間圧力の亢進に伴う、ピエゾ効果発露による地震予測 (日本音響学会騒音・振動研究委員会): 2010|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

衝撃のデータ: 3月11日の地震の前に観測された日本上空の赤外線と電子量の急激な変化

電離層の変化、東日本大震災でも…予知に有望? : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

大地震、5~6日前に「前兆」 上空の電離層乱れる  :日本経済新聞

Tohoku_EQ_manuscript_3c_ARX.doc

地震は電磁気学を応用すれば予知できる-ニュートン力学に固執しては不可能

2012-04-15

ジョン・ケネス・ガルブレイス (経済学者


銀行お金をつくるプロセスは、心が拒否してしまうほど簡単で受け入れがたい』


ジョン・ケネス・ガルブレイス (カナダ出身経済学者ハーバード大学名誉教授





中央銀行・発行権】黒幕銀行家5【信用創造

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/business/9191/1333369457/

中央銀行・発行権】黒幕銀行家36【信用創造

http://uni.2ch.net/test/read.cgi/kokusai/1327244413/

2012-04-14

ジョン・ケネス・ガルブレイス (経済学者

銀行お金をつくるプロセスは、心が拒否してしまうほど簡単で受け入れがたい』

ジョン・ケネス・ガルブレイス (カナダ出身経済学者ハーバード大学名誉教授

中央銀行・発行権】黒幕銀行家5【信用創造

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/business/9191/1333369457/

中央銀行・発行権】黒幕銀行家36【信用創造

http://uni.2ch.net/test/read.cgi/kokusai/1327244413/

2012-02-03

琉球大学木村政昭名誉教授地震予測

木村政昭氏の地震予測一部の人が知って偉く驚いてるようだけど、なんか過剰評価にしか見えないので。

まともに素人向けに検証したサイトないの?

TwitLonger — When you talk too much for Twitter

ざっとネットで調べても、どうも木村政昭氏の地震の目理論というのがよくわからないんだけど。ちゃんと見るものを見ればわかると思うんですけど今はパス

精度を調べると、多少見たところ「少なくとも一般の利用者にとっては現時点でそんなには高精度じゃない」というのが私の結論。

せめて 科学的・論理的な姿勢で原発の廃止を求める原発懐疑派のブログ  ネット反原発派の極北・「@tokaiama 東海アマ管理人」氏の地震予知は真実かデマか? 並みにチェックしたかったんだけど(これでも本来不十分だけど少なくとも東海アマ予測がでたらめであることだけははっきり分かる)、そこまではできなかった。

ざっと見たところ、東海アマレベルよりは比較にならないほど当てになる可能性は否定できなかったが、上記ブログにあるような「木村先生阪神淡路大震災以降、ほとんどの地震予測成功されていて、」っていうのは「え、ホントかいな?」というのが私の見解

まず、見てみよう。

彼の公式サイトのうち、2011/3/11もっとも直前2011/02/18の日本列島地震予測図だ。

My Blog

2007年には一度予測していたはずの、三陸沖の予測が書かれていない。

日本付近の地震予測図(M≧6.5)

木村説に基づく私案 (2009年8月6日公表)にも、やっぱり三陸沖はない。

そして、2011/3/9、後から「前震」であったとわかった地震直後

My Blog

これの目があったと突然言っている。

2011/3/11が終わってのち、

My Blog

目があったと言っている。しかし、それまでの上記引用すべての図と違うように見えるのだが。

2011/3/9の前震の予兆と2011/3/11予兆を取り違えることはあってもおかしくはないかもしれない。また、この比較だけをもって、地震の目理論の中身をデータ比較して検討しなければ「地震の目」理論そのもの妥当性(多少なりとも役に立つかもしれない、という可能性も含めて)を否定することはまったくできない。が、現時点で「木村政昭氏は2011/3/11三陸地震を的確に予想していた」と言われると、まったく予測してなかったこと断言できる情報には欠けるが、的確な予想が出来ていたというのは無理ではなかろうか。実は予想してたんだけれども政治的理由等で隠していたとか言われたらちょっとまぁ私には手に負えないが。

で、本当はもっと過去予測と実績を予測履歴と比較すべきなのだが、ぱっとぐぐっても私には見つからなかったので、

みつかったうちの最も古い前述の「木村説に基づく私案 (2009年8月6日公表)」でみてみよう。

再掲)日本付近の地震予測図(M≧6.5)

このうち、台湾付近(2009±2)のは当たってれば来てるはずなので、とみてみると

NEIC: Earthquake Search Results

…なさそうに見えますが。M5.5以上検索。2009/8/1~本日。当たっていればLAT21付近にあるはずなんですけど(このシステムデータ漏れがあったらわかりませんが)。そんな地震があったというエビデンスがあったら教えてください…。他のは予測期間が終わってないんで判定できませんが。。。

千葉周辺はなんか最近の他の学者が言ってるのと似てないこともない気がしますので、これは当たるのかもしれません(既に311余波で起こってたりします?)

鹿児島南東沖はまだ予測範囲終わってませんが、気象庁 | 震度データベース検索とかで見る限り、鹿児島震度1以上で震源地とマグニチュードが一致するものは見当たりません。

で、2011/8/9版をみると

My Blog

随分変わってますね。

まぁ、3/11で大きく事情が変わったとかいうのが地震の目理論に当てはまるかわかりませんが(311でまったく過去データが使い物にならなくなってたとすると多分私が見た数ページからして地震の目理論はたぶん、当分の間精度ががくおちです)。

過去のは図から抜いてるだけで予測撤回してないって話だと過去のも全部並べて重ねないと予測意味がだいぶ減ってしまいそうですが)

外れが多かろうとも、一定の精度があるのであれば、まぁ備えることに無意味とは必ずしも言えないので、私が見た限り、「東海アマみたいに信じるのがバカ」レベルであるという判断はできませんでしたが、警戒情報として参考にするならともかく、現時点であまり祭り上げるのはどうだろうかと思うわけですが。

また、上記検証では理論の正しさは何も検証してないので、この理論の今後についてもなんら評価してませんので、将来この手法が精度を上げて実用化される可能性を否定するものではありません(とりたてて肯定もしませんけど)。

2011-04-09

日本復興への課題(2/3)

http://anond.hatelabo.jp/20110409164209からの続き)

捏造される隠蔽

気象学会気象庁

今回の未曾有の原子力災害に関しては、政府災害対策本部の指揮・命令のもと、国を挙げてその対策に当たっているところであり、当学会の気象学・大気科学関係者が不確実性を伴う情報提供、あるいは不用意に一般に伝わりかねない手段で交換することは、徒に国の防災対策に関する情報等を混乱させることになりかねません。放射線の影響予測については、国の原子力防災対策の中で、文部科学省等が信頼できる予測システムを整備しており、その予測に基づいて適切な防災情報提供されることになっています。防災対策の基本は、信頼できる単一の情報提供し、その情報に基づいて行動することです。会員の皆様はこの点を念頭において適切に対応されるようにお願いしたいと思います。

不確実な情報で混乱させないように注意されたし、という日本気象学会から会員への呼び掛け。自粛要請はない。

火山防災に携わってきた小山真人静岡大教授は、かつて雲仙岳の噴火で火砕流危険を伝えることに失敗した経験をふまえ、「通知は『パニック神話』に侵されている。住民は複数の情報を得て、初めて安心したり、避難行動をしたりする。トップが情報統制を命じるのは、学会自殺宣言に等しい」と話している。

マスメディアや一部の研究者ネットユーザーはこれに猛反発した

また、気象学会の方針とは関係ないのだが、時を同じくして別の事実が発覚したIAEA要請により気象庁放射性物質拡散を連日予測していたが、国内には公表していなかったというもの。マスメディアなどはやはりこれを徹底非難した

日本政府が公開しないことについて内外の専門家からは批判が上がっており、政府原発事故に関する情報開示の在り方が改めて問われている。

被ばく医療に詳しい長崎大学の長瀧重信名誉教授は「国は、どれぐらいの被ばくが予想され、どれぐらいの危険があるかをもっと公表し、住民と共に避難などの対策を決めるべきだ」と話すなど、今回のような予測データの公表の在り方を巡ってはさまざまな意見があり、今後検討の対象になりそうです

本当にめちゃくちゃな話です。これは国民に対する裏切りであり、情報隠蔽と言われても仕方ないと思います。気象庁によれば「要望があれば公表したい」とのことなので、はやく公開して欲しいと思います。ていうか要望するに決まってますやん。

では、何故政府はこれを公表しなかったのか。

つまり、この予測は極めて精度の低く、しかも観測によって裏付けられていない机上の予測原発から数千kmとか数万km離れた外国では参考になるかも知れないが、原発から1000km圏内の国内ではあまり参考にならないので公表しなかった、という。これは納得できる説明だと思われる。

例えば、東大教授早野龍五はその1週間以上も前からprediction(予報)よりもpostdiction(検証)すべきだと主張している。

どこの誰だか分からないが、高エネルギー加速器物理が専門というbunogetoも同意見

東工大助教の辰己創一は気象学会気象庁を擁護している。

偏向報道

では、この政府による説明が如何に報道されたか

枝野官房長官は4日午後の記者会見で、「少なくとも隠す必要のない情報。誤解を生まない説明を付けて、公表すべきだった」と述べた。

政府は公表しなかったことを反省した、というだけ。枝野の説明とか、予測はあくまで予測なのだからあまり信用すべきでないという研究者の声も全然紹介されていない。

つまり、本来はさほど重要でない、というよりも誤解を招き易い情報を公表しなかっただけなのに「隠蔽」と批判され、何故公表しなかったのかをちゃんと説明し、それを支持する研究者もいるのに報道されない。こんなバカな話があるか。

阪大教授菊池誠読売の記事を批判している。

というわけで、読売新聞の説明は不十分、というよりもミスリーディングで、これのために誤解が広まったようです。さて、読売新聞記者はこれをどういうつもりで書いたのか。本当に意味を知らなかったのか、あるいはわざとやったのか。単に説明不足では済まないように思いますが、どうでしょうか。

日本研究機関シミュレーションがなかなか発表されないのは問題なのですが、だからといって外国シミュレーションを見て「なんの目的で、どのように行なったか」を調べもせずに「大変だ大変だ」と大騒ぎするのも、まずいでしょう。それは結局「デマ」以外のなにものでもありません。これをなんの注釈もなく紹介したマスコミや「大変だ」と大騒ぎしたジャーナリストなどは、情報を読む能力がないだけでなく、「デマの発生源」にもなっているわけですから反省してもらいたいものです。訂正なり反省なりがない限り、僕ならその人たちの言うことを今後信じませんね。

次の産経の記事も大同小異。

ドイツ英国フランスオーストリアなどの気象当局や原子力当局が、福島第1原発から放出された放射性物質拡散状況を独自に予測ホームページ上で公開し、注目を集めている。こうした背景には、1986年に起きた旧ソ連チェルノブイリ原発事故放射性物質欧州に飛来し、飲料水野菜などが汚染されたことがある。国際原子力機関IAEAから要請を受け、日本気象庁放射性物質拡散予測を行っているが「仮定の数値のため、予測精度が低い」として5日まで非公表にしてきたのとは対照的。インターネット上では「日本政府は頼りにできない。貴重な情報源だ」などと評価する声が多い。

読売と異なり、産経では日本政府気象庁予測を公開しなかった理由も紹介している。ただし、専門家意見は紹介せず、「日本政府は頼りにできない」というネットユーザーの声を紹介。ド素人ネットユーザーからの評価なんてどうでもいいだろ、バカ。

安全と危険

切り捨てるべき可能

政府東電がより多くの情報を公表提供するだけならば、さほど問題はない。しかし、それを国民に周知させるマスメディアは、周知させるべき情報を精選しなければならない。

一例として、中部大教授武田邦彦提言を見よう。

このようなときに、「学問」の本質が判っている学者はどういうふうに発言するでしょうか。「学問的に、わたくしの研究では100ミリシーベルトぐらいまでは大丈夫だと思います。しかし一部に、100ミリシーベルトを浴びると1000人の内に5人から10人の人がガン(過剰発がん)になるという結果もあります。もともと学問は、真実が判っているわけではないので、皆さんはできるだけ放射線に被曝しないように気をつけてください。学者は新しい知見があれば論文を出すことができますが、皆さんの健康は損なわれると元に戻ることはできません。従って、国際放射線防護委員会で決められたように安全という意味では、「1年間に1ミリシーベルト」を目安に生活設計をされた方がよいと思います。お役所も市民を守るのが役目ですから法律に基づいた値で市民健康を守ってください。」今、福島市で行われていること、学問的に言えば「人体実験」ということができます。つまり学問は「100ミリシーベルトから大丈夫だ」ということを断定的にいう事ができないのですから学者自分の判断で勝手に被曝量を決めるということは、学問本質に反することなです

通説では人体に危険がないとされている100ミリシーベルとの被曝でも、人体に有害だとする研究が一部にあるという。しかしだからと言って、

従って、国際放射線防護委員会で決められたように安全という意味では、「1年間に1ミリシーベルト」を目安に生活設計をされた方がよいと思います。

などと忠告することは完全に間違っている。100ミリシーベルとの被曝ならば人体に危険がないと証明することは、悪魔の証明に近い。考慮する必要のない可能性まで考慮していたら、人は何も出来なくなってしまう。

例えば、被災地で「外国人窃盗団」「雨当たれば被曝」などのデマが広がっているという。

では、これがデマだと証明することが出来るだろうか。「外国人窃盗団が横行しているが、警察が把握できていないだけかも知れない」「雨に当たれば被曝するが、現在科学が観測できていないだけかも知れない」という可能性は決して皆無でない。しかしだからと言って、そのような皆無に近い可能性を警察や現代科学よりも信用するのは完全に間違っている。

これは原発事故についても同様だ。福島原発暴走して日本ブラジルを一つの穴で繋いでしま可能性も、月が明日地球に落下する可能性と同じく決して皆無でない。しかしそのような考慮すべきでない可能性を、たとえ「可能性」としてでも発信したならば、異常な状況にあって判断力の低下している人たちは少なからず混乱するだろう。

いや、彼らが言っているのは可能性の話なので。原発事故に関しては、必ず最悪の事態を想定して書いて、その上で現状はこうですよ、というのは正しい報道の仕方だと思います。日本のように「安心です、安全です。逃げなくていいです」って新聞テレビが言っちゃ駄目ですよね。海外メディアの取り上げ方は、全然問題ないと思います。不安を煽るのではなくて「ここまでになる可能性はあります。ただし、現状はこういう状態なので、今は安心してください」とやればいいわけですから

これも大いなる幻想によるものだ。毎日様々な事象について「これこれこういう可能性もあるが、しかしこれこれこういう理由により現在は安全だ」と報道しても、人々が正しく理解できるとは考え難い。

強調すべきは何か

プレゼン用語に「take home message」というものがある。「これだけは覚えて帰って欲しい要点」の意味だ。そして結局のところ、国民が覚えて帰りたがっているのは、現在自分は安全かどうかということでしかない。その要点のみを強調し、必要でない情報を強調しないことは決して間違いでない。

ベルリン弓削雅人】国連放射線影響科学委員会(事務局・ウィーン)のワイス委員長は6日、福島第1原発事故について「チェルノブイリ原発事故(1986年)と、米スリーマイル島原発事故(79年)の中間」との見解を示した事故の国際評価では「レベル6(大事故)」に当たる。AP通信が伝えた。

ワイス委員長は「(第1原発事故は)チェルノブイリほど大規模ではないが、スリマイルより深刻であることは確かだ」と述べた。チェルノブイリは「レベル7(深刻な事故)」と最悪の評価を受けている。

一方、第1原発太平洋に面しているため、「放射性物質の大部分希釈され、人体への影響は少ないだろう」と説明。事故の初期対応については「チェルノブイリの時とは大きく異なる」と指摘し、「妥当」と判断した

こういった報道を、ある福島県民は次のように批判する。

マスコミは「福島危険」「放射線は身体に悪影響」しか報道されていない節があります

後付で「このレベルでは身体に害はありません」と言うだけ。パニックを抑えるなら言う順序が逆では?「放射線の数値が通常より若干高い値を示していますが、体に影響のある数値ではありません。各地の数値は~」と言うのが報道仕事はないのでしょうか?

「ただちに健康に影響を与えるものではない」-。野菜飲料水などから基準(規制)値を超える放射性物質放射能)が検出されたとき枝野幸男官房長官が繰り返し使った言葉だ。この言葉に「ただちに影響がなくても、何年か後に影響が出るんだろう」と思った人も多いのではないか。実際は現在までに検出された値では将来的にも健康への影響はなく、「ただちに」という言葉を使ったことに疑問を投げかける専門家も少なくない。

政府は「ただちに影響ない」でなく「影響ない」と断言すべきだ、という他に類を見ない批判だ。しかし、もし「影響ない」と断言すれば、政府は将来における危険可能性を隠蔽し偽りの安全を演出している、と批判されることになるだろう。問題は政府が「ただちに」を使うかどうかでなく、マスメディアがそれを「安全だ」と報道するかどうかでしかない。

http://anond.hatelabo.jp/20110409165941へ続く)

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