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はてなキーワード: 瑕疵とは

2018-03-17

瑕疵期間

昔、外注先との契約書を結ぶ打ち合わせでで、

外「瑕疵期間は半年です。」

俺「いや、一年は見てもらわないと困る。」

このやり取りが何回も続いていた。

最終的には外注先が「社内で相談します」となり打ち合わせは終了した。

しかし、その後契約関連でメールしても返事がこなくなった。

それでも、プロジェクトは走り出し納品を迎えた。

外「うち半期締めなんで、今月中に検収お願いします。」 ※その時点で残り3日しかない。本来は2週間取っていた

俺「いや、できないですよ。仮に先に検収したとして、そこで何か見つかったら対応するの?」

外「いえ、検収検収です。今月以内にお願いします。」

俺「おかしいでしょ、法務と上に話させてもらう」

上司いいんじゃない

俺「は?あん責任とれよ」

俺「上司がそういったんで。。。」

外「あざまーすwwwww」

数日後

俺「致命的なバグみつかったwwwww」

俺「おい、上司。もう俺いやだ。外と話せ」 ※ 元々、俺の反対押し切って、上がその外注先を選んでいた

上「え〜、わかったよぅ。同席くらいしてよね。」

外「検収されたので無理です」

俺「は、そっちが勝手検収短くしただろ、それに瑕疵もあるだろ。」

上「そうだそうだ!」

外「契約書も交わしてないので、何の保証もできません。」

俺「・・・・・・・!」

何かが切れる音がした

上(やば、あいつのこんな顔はじめて。。。)

上「あんたじゃ話ができない。社長呼べ。」

そこで打ち合わせは一旦終了となった。

そして、上司がようやく腰をいれて、対応してくれるようになった。

しかし、害虫先の社長は出てこない。

何度か害虫先と上司が話したらしいが、自分はもう同席しなかった。


俺「あの件どうなったん?」

上「もう無理、諦めた」

俺「は?契約結んでなくても、法律で返品半年、やり直し1年は言えるだろ」※バグ見つかってから必死法律勉強した

上「揉めるだけ損だから

こうして糞金かかったプロジェクトは、文字通り水に流され、やり直しとなった。


ながながと書いたけど、

害虫先も「見積もりは、コストを下げるため瑕疵半年にしてます。1年だったら追加でもらえないか?」って、相談すればよかっただけの話なんだよなー。

こっちも契約担当が連絡ちゃんと取ればよかったんだろうけど、2人で社内全部の契約書見てるから、あまり責められない。

一番はこんな害虫先を選んだ上司が悪いな。見つけてきたのも上司だし。

とにかく、出来ないで話を終えるのではなく、出来ないことの理由と実現するための条件を提示しないと、仕事は進まんな。

まー、契約周りの勉強できたからいいや。

2018-03-12

anond:20180311155513

この記事みてこの問題がこれだけこじれたわけがわかってきた。

この事件の背景に統一された意思意図はおそらくない。

近畿財務局が、事前調査なしに土地を売っぱらいまくったのを、色んなことで後付でフォローしようとしたのが原因だ。

 

外部から普通に考えると、一回瑕疵のある土地を売った近畿財務局

二度目の交渉からはきちんと事前調査を行って売買契約を行うだろう

しかしそれは行われなかった。原因はおそらく、土地契約を行う担当と事前調査を行う担当財務規律を守る担当が別々だから

要は縦割りで責任を取れる部署がいなかったからだ。

 

察するに土地契約担当はとにかく決まった期間に手持ちの土地を売却するノルマがある

彼らの力が強く、事前調査チームが間に入ることを嫌う力学が働いた

売買契約だけ決まってしまえば、後で損害賠償を払うことにノルマ関係ない

ここで財務規律のチームが泥をかぶるハメになる

森友で売買が成立した後クレームを受けて値引きした経緯もこれで説明可能

 

今後の対応としては、組織の縦割りを改め全体をコーディネートできる部署を作るべきという話になるが

これは官や公に限らず日本の大組織全てが苦手とする分野であり

時間はかかるがきっちりやっていただきたい

2018-02-28

anond:20180228081702

なるほどな

60m2ぐらいの物件で水回り差っ引いて40m3ぐらい?

そんで20人ぐらい見れたら良いんじゃない?みたいに思った。

子供居なくなったら普通に誰か住めるふうな感じで。

でもうんこ垂れたりあるだろし心理的瑕疵物件になるんかなこういうのは

2018-02-26

裁量労働制を定額働かせ放題だと批判する人たち

裁量労働制のもの瑕疵があるのなら、その制度を取りやめるべく持って行くべきだし、

現行の運用問題があるのなら、それを改善すべく行動すべきじゃないのか?

個人的には、適切に運用されるのであれば、裁量労働制は良きものだと思える

2018-02-15

anond:20180215224450

たとえ使ってなかろうが商品瑕疵がないもの自己都合で返品する時点でひくわ

2018-02-12

anond:20180212135111

詐欺なら犯罪なんでジャマイカ側は被害者ですが

詐欺でも詐欺師でもないですから

下町側に瑕疵がないなら契約違反契約上も道義上も悪でしょう

2018-01-30

はあちゅうさんの記事で改めて思ったメディア互助会体質

そりゃあ賛同できる意見報道したくなるし反対する側の瑕疵報道したいのはわかるけどさあ、近い論者ばかり起用して仕事与えて甘くなるのも限度があるし検証できなくなるよ。

東京新聞の某委員みたいなあからさまなバランス取りもおかしいけどさあ。

産経MX番組みたいのも論外だしまとめサイト対立煽りはてな互助会並みのことをやってるんじゃないよほんと。

2018-01-28

日本辞書における台湾関連の記述

<背景>

産経新聞が次のような記事掲載している。

広辞苑台湾を「台湾省」 20年前から記載 「日本代表的辞典としては瑕疵と言わざるを得ない」(1月26日

http://www.sankei.com/life/news/180126/lif1801260004-n1.html

広辞苑」に相次ぐミス指摘 “国民辞書”揺らぐ信頼

http://www.sankei.com/life/news/180126/lif1801260003-n1.html

今回の広辞苑第七版ではLGBTしまなみ海道記述の誤りが指摘されている。しかし、台湾については触れているメディアほとんど見かけていない。

私はまだ広辞苑第七版を見ていないが、広辞苑第六版その他の辞書記述について気づいた点を記す。

<私の結論

1)広辞苑第六版の「中華人民共和国」にある〔中華人民共和国行政区分〕は日本刊行する辞書としての中立性に欠ける。

2)広辞苑以外も日本国語辞典は総じて現在中華民国に冷たい。現在中華民国は「名称」であり、台北首都ではなく主要都市なのだ

画像

1 産経新聞より

http://www.sankei.com/smp/life/photos/180126/lif1801260003-p1.html

2 広辞苑第六版より

https://pbs.twimg.com/media/DTTEa_YVwAAJM6J.jpg

<本文(長い)>

きっかけは昨年秋、広辞苑新版ニュースになりはじめたころの、1つの記事だった。

日本広辞苑が「台湾中国の一部」に改定。日台の絆に深い傷

http://www.mag2.com/p/news/333476

ただし、この記事有料メルマガ抜粋であるため、詳細を確認することができなかった。

そこで、近くの図書館に行き、台湾関連の記述確認することにした。

まずは「台湾」を引いてみた。

【1】「広辞苑」第六版第一刷(二〇〇八年一月一一日)新村出

たいわん【台湾】(Taiwan中国福建省台湾海峡をへだてて東方二〇〇㌖にある島。台湾本島・澎湖諸島および他の付属から成る。総面積三万六〇〇〇平方㌖。明末・清初、鄭成功オランダ植民者を追い出して中国領となったが、日清戦争の結果一八九五年日本植民地となり、一九四五年日本敗戦によって中国に復帰し、四九年国民党政権がここに移った。六〇年代以降、経済発展が著しい。人口二二八八万(二〇〇六)。フォルモサ。→中華民国。➖・あひる台湾鶩】(以下略

まぁ、こんなもんかな、と思った。

他の辞書も見てみることにした。

【2】「大言海」新訂版第四刷(昭和五十七年十二月一日)故大槻文彦、大槻清彦

たいわん・ぼうず(タイワン・バウズ)(名)臺灣坊主明治二十七八年戦役ノ際、臺灣に出征セシ兵士ノ、此病ニ罹リ、つるつる坊主ニナリテ歸國セシ故ニ云フト〕(以下略

台湾自体見出し語になく「台湾坊主」という禿頭病の説明だけだった。

【3】「角川国語辞典初版昭和五十七年十二月二十日)時枝誠記吉田精一

たいわん【台湾中国福建省東方にある島。面積三万五六〇〇平方㌖。明(みん)末、清(しん)初のころから中国人が多数移住して中国領であったが、日清(にっしん)戦争後、日本領第二次世界大戦後、中華民国返還され、一九四九年以降は蔣介石の国民政府がこの地によっている。中華人民共和国台湾省という。

続いて【台湾海峡】【台湾総督府】【台湾泥鰌(どじょう)】【台湾パナマ】【台湾坊主】と続いた。

【4】「広辞林」第六版第一刷(一九八四年三月一〇日)三省堂編修所

たいわん【台湾中国福建省東方にある島。中国の一省。

これだけの辞書もあった。続いて【台湾征討】【台湾総督】と続く。

【5】「岩波国語辞典」第7版新版第1刷(2011年11月18日西尾実岩淵悦太郎水谷静夫

台湾」はなく、【台湾坊主】のみ。禿頭病のほか、低気圧意味も載っていた。

【6】「旺文社国語辞典」第十一版(2013年10月13日山口明穂、和田利政、池田和臣

たいわん〔台湾沖縄諸島南西方中国大陸福建省東方位置する島。中心都市台北タイペイ。➖ぼうず【ー坊主】(以下略

台北が初めて出てきたが「首都」ではない。

【7】「国語辞典 言泉」第一第一刷(昭和六十一年十二月二十日)尚学図書

たいわん【台湾日本列島西南方にある紡錘形の島。島のやや東寄りに高峻な台湾山脈が南北に縦走し、西側平野がひらける。気候亜熱帯モンスーン気候原住民インドネシア系とされる高山であるが、人口の大部分は華南から移住した漢民族が占める。明末・清初から中国領日清戦争日本領。一九四五年中国返還され、四九年中国国民党政府がここに移った。略称は台タイタイワン。

高山族が出てきた。

【8】「新明解国語辞典」第六版第一刷(二〇〇五年二月一〇日)山田忠雄柴田武酒井憲二、倉持保男、山田明雄

これも【台湾坊主】のみ。

【9】「大辞林」第三版第一刷(二〇〇六年一〇月二七日)松村明三省堂編修所

たいわん【台湾中国福建省東方位置する大島台湾本島とその属島からなる。米・サトウキビ・茶・バナナなどを産する。製糖・製紙・機械セメント・造船などの工業が発達。先住民高山であるが、住民の大部分は漢民族一六八三年から中国領土。日清戦争日本植民地になり、一九四五年中国返還されたが、四九年国共内戦に敗れた中国国民党がここに移った。主要都市台北。面積三万六千平方㌖。人口二二七五万(二〇〇五)。

かなり詳しいが「中華民国」とは書かない。以下【台湾海峡】【台湾兜虫】【台湾銀行】と続く。

【10】「日本国語大辞典」第二版第八巻第一刷(二〇〇一年八月二〇日)日本国語大辞典 第二版 編集委員会小学館国語辞典編集部

たいわん【台湾中国の南東方にある紡錘形の島。本島のほかに澎湖島などの付属島を含み、台湾海峡を隔てて中国福建省広東省に対する。島のやや東寄りに高峻な台湾海峡が南北に縦走し、西側平野がひらける。ほぼ中央を北回帰線が通り、亜熱帯モンスーン気候を示す。先住民はマライ・インドネシア系とされる高山であるが、人口の大部分は華南から移住した漢民族が占める。明末・清初から中国領日清戦争後の一八九五年から日本領。一九四五年中国返還され、省制がしかれたが、四九年中国国民党政府がここに移った。面積三万五九八一平方キロ

かなり細かい記述

台湾については大体こんな感じだったが、「中華人民共和国」と「中華民国」も引いてみることにした。

【1】「広辞苑」第六版第一刷(二〇〇八年一月一一日)新村出

➖・じんみんきょうわこく【中華人民共和国中華民国国民党政権革命によって倒し、一九四九年一〇月一日、中国に成立した共和国中国共産党指導のもとに、全国人民代表大会国家権力の最高機関とする。社会主義体制標榜しつつ、七〇年代から経済改革・対外開放を推進、近年発展著しい。面積約九六〇万平方㌖。人口一二億九六〇〇万(二〇〇四)。首都北京

本文にさして問題は感じないが、問題は〔中華人民共和国行政区分〕なる地図である

(1)北京市に始まり(34)マカオ特別行政区まで掲載されている中に、しれっと(26)台湾省が何の説明もなしに入っているのは、非常に違和感を覚える。

➖・みんこく【中華民国辛亥革命の結果清朝が倒れた後、一九一二中国最初共和制政体として成立した国。初代大統領袁世凱(えんせいがい)。二八年中国国民党国民政府樹立、全国を統一したが、第二次大戦後共産党との内戦に敗れ、四九年本土を離れて台湾に移った。

ちゃんと中華民国見出し語になっているのだが。

【3】「角川国語辞典初版昭和五十七年十二月二十日)時枝誠記吉田精一

➖・じんみんきょうわこく【ー人民共和国

中国大陸支配する社会主義国首都北京ペキン。(以下略

➖・みんこく【ー民国

中国大陸の南東海上、台湾島を中心とする共和国。辛亥(しんがい)革命により一九一二中国大陸に成立。のち、蔣介石の率いる国民党によって統一されたが、第二次世界大戦後、国民党共産党に敗れ、一九四九年台湾に移った。首都台北タイペイ。面積三万五九六一平方㌖。

中華民国見出し語にあり、台北首都である

【6】「旺文社国語辞典」第十一版(2013年10月13日山口明穂、和田利政、池田和臣

中華人民共和国のみ見出し語にあり。中華民国台湾については特筆すべき点なし。

【7】「国語辞典 言泉」第一第一刷(昭和六十一年十二月二十日)尚学図書

中華人民共和国については特筆すべき点なし。

➖・みんこく【中華民国】(一)辛亥革命後の一九一二から中華人民共和国が成立した四九年まで、中国代表する政府採用した国名。(二)一九四九年、中国共産党との内戦に敗れ、台湾に逃れた国民党政府使用している名称

最も正確な気がした。

【9】「大辞林」第三版第一刷(二〇〇六年一〇月二七日)松村明三省堂編修所

➖じんみんきょうわこく【中華人民共和国アジア大陸東部を占める国。中国革命成功により一九四九年一〇月一日、毛沢東主席として成立。中国共産党指導の下で、土地改革農業集団化、数次の五か年計画などを遂行し、文化大革命による混乱を克服して「四つの現代化」を掲げ、社会主義国建設を目指している。国家の最高機関全国人民代表大会首都北京。面積九五九万七千平方㌖。人口一三億一五八〇万(二〇〇五)。

➖みんこく【中華民国辛亥革命の結果、中国誕生した共和制の国。一九一二孫文臨時大総統として南京ナンキン)に政府樹立されたが、袁世凱政権を奪って政府北京に移した。のち、中国国民党国民政府樹立し、北伐をおこない全国を統一したが、日中戦争内戦を経て、四九年中国共産党中華人民共和国が成立。台湾に移った国民党政府は、中華民国国号使用

【10】「日本国語大辞典」第二版第八巻第一刷(二〇〇一年八月二〇日)日本国語大辞典 第二版 編集委員会小学館国語辞典編集部

ちゅうか-じんみんきょうわこく【中華人民共和国ユーラシア大陸東部にある人民共和国東部はやや湿潤な平野からなり、内陸部は乾燥気候で、山地高原盆地が多い。大多数を占める漢民族のほか、チワン族蒙古族ウイグル族チベット族など五五の少数民族からなる多民族国家北京上海天津の三直轄市と、二二省、五自治区、ニ特別行政区香港マカオ)に分かれる。中国国民党との内戦勝利を得た中国共産党の全国統一により一九四九年一〇月、毛沢東主席として成立。中国

広辞苑第六版の地図比較すると、この時点では重慶直轄市ではなかったようだ。そして台湾省は「二二省」には含まれていないと思われる(広辞苑の「省」は23ある)。

ちゅうか-みんこく【中華民国】(一)辛亥革命後の一九一二から中華人民共和国が成立した一九四九年まで、中国代表する政府採用した国名。一九二七年を境として、前半の軍閥組織を背景とした北京政府と、後半の中国国民党による国民政府時代とに分けられる。首都は前半は北京、後半は南京。(ニ)一九四九年、中国共産党との内戦に敗れ、台湾に逃れた国民党政府使用している名称

【11】「国語辞典第一版第七刷(昭和五十七年二月十二日)尚学図書

➖・じんみんきょうわこく【中華人民共和国

国共内戦記述があり、首都北京とあるが、台湾についての記述はない。

2018-01-27

リスクに向き合えない出羽守の皆様へ

http://b.hatena.ne.jp/entry/354117909/comment/shinonomen

フランスの状況は知らないが、日本ではMe Too運動入り口に立っただけで、行き過ぎの弊害が出るような段階には程遠い。

例の問題に限らない話だけど、なんでもかんでも海外デワーってうるさい出羽守のくせに、

当の海外問題が起きたり、疑問の声が上がった時に、素直に過ちを認められない奴がいる。

なんで? 植民地ジャップ総督気取りの奴が? スターつけてる奴らもこの際だから考えてみ?

藁人形論法」と言われるのもアレなので、特定個人idを「屏風から出」さざるを得なかったが、

別にこの特定個人を叩くつもりはない。絶対こいつだけじゃねえんだもの

叩きたいのは個人集団ではないし、彼らの掲げる主義でもない。

自説の瑕疵に目を向けようともしなければそれを恥とも思わない、その傲慢自体だ。

心当たりのある奴は自分のことだと自覚するように。metooですよ。

お前らにもわかりやすいように、原発で例えてやるよ。めっちゃ不謹慎だけどさ。

あるところに、日本製原発を導入しようと考えている国がありました。

そしたらある日、日本にあるどっかの原発事故を起こしちゃった。

トータルで考えたら、それでも利益の方が大きいかもしれないけど、皆ビビりすぎなほどビビってる。

そんな時、原発リスクとリターンについて、その国の民衆説明すべきなのは誰?

原発を導入したがってる人」でしょ?

そこで「我が国にはまだ日本製原発はないし、事故も起きてないんだから議論する段階じゃない」

とか言って、通ると思う?

あんまりにも不誠実じゃない?

というか「原発リスク原発建ててから考えましょう」って、不誠実以前に、ただのアホでしょ?

2018-01-07

いまさら東大話法

の話をするのもなんであるが、先頃「ああ東大話法だなあ」という会話を経験した

安富先生東大話法はある種の人に対する正当で的を射た批判であると思うが、一般向けに提唱されたためか、いかんせん書きぶりがフワッとしている

批判対象詭弁を駆使する相手である手前これはあまりよろしくない。「それは東大論法だ」などと言ってもあの手この手ではぐらかされてしまうだろう

もう少し体系的に、形式的記述できないものだろうか

  1. 動機批判に対してこれを認めることも正面から反論することもできない場合に、これを回避するための論法である
  2. 方策
    1. 相手批判無効化しようとする
      1. 相手批判自分の主張を正しく理解していないためであると主張する
        1. そのために、当該批判さらされた過去の自らの発言意味修正限定、縮減する
        2. そのために、当該発言当時に明示しなかった前提条件(そもそも~であったので)や限定条件(~の場合について言えば)を後から付加する
        3. 批判対象の主張を当該限定された形で読まなかったことを批判者の瑕疵であると主張する
      2. 相手批判の内容を(わざと)曲解し、その曲解した内容に対して再反論する(いわゆる藁人形論法
        1. 別の人が行っている(より稚拙な)批判を持ち出し、あるいは当該批判をそれと同一視した上で、これに対して再反論する(藁人形論法の変種)
      3. 批判の内容や批判対象である発言自体に関する批判者への論証責任転嫁
      4. 当該批判自体に一切の瑕疵がないことについての先んじた要求(bの各項へつながる)
    2. 論点回避
      1. 単純な論点回避
        1. 批判の内容と一見関係ありそうだが関係ない話題を持ち出す
        2. 批判に含まれるいくつかの論点のうち、もっとも周縁的な、あるいは瑕疵の軽微な論点に話を絞ろうとする(燻製ニシン
        3. そのために、当該関係ない話題、あるいは当該周縁的または軽微な論点こそが重要であるかのような旨の主張を行う
      2. 批判の内容ではなく、批判者の態度、心的態度、人格地位等を問題として取り上げる(人身攻撃お前だって論法、しばしばaの各手法とセットになる)
      3. その他各種詭弁手法
    3. 上記2-1、2-2をもっともらしく見せるための権威的態度と過剰に複雑な修辞

安富先生のまとめたことは2-1-2以降、および2-2以降に含まれることになるだろう。基本的には批判、あるいは"これからされるであろう"批判回避するための詭弁であり、それを「議論を"分かりにくく"するための修辞」や「自らの立場を利用した権威的態度、権威論証」が支える形である

さら詭弁の形の一つとして付け加えたいのが2-1-1にある「自ら発言の後から修正限定である。これは安富先生の挙げられた中に明示されていなかったように思うが、個人的にはこれこそが実は「東大話法的な」議論の中核を成しているのではないかとさえ考えている

もちろん「発言に対する後から説明注釈」は常識的範囲では普通に行われるし、従って直ちに論理的誤謬であるということはできない。意味が正しく伝わらなかった時に後から「より詳しく」注釈するのは当然のことである

しかしながら、権威的な立場から発せられるがゆえに重々慎重であらねばならない言葉に対して、それが批判さらされたからといって後から読み手の予想し得ない限定条件を付け加えたり、ある用語が通常用いられない特殊意味で使われていると釈明したりするのは誠実性の問題であろう

あまつさえ「元の発言は当然そのような(極めて限定された)意味に受け取られるべきで、そのように受け取らなかった読み手が悪い」といったようなことを言うに至っては、まごうことな詭弁である(「当然」という部分は権威論証的であるし、誤読責任相手転嫁することは「本当に意味齟齬があった」にしても不誠実である。もちろん大部分は、批判無効化回避するための方策として「相手誤読たことにする」べく、後から意図的に作り上げられたものである

言葉意味文法辞書文法書がア・プリオリに定めるものではない。膨大な一対一、多対多の関係の中において得られた広範な"合意"の集成であり、辞書文法書はそれを抽出しているにすぎない。まして特権的人物がその意味をなにがしかできるものではない

そのような合意の元に発せられた言葉意味せんとすることを、批判回避したい、相手責任転嫁したいという邪な欲求のために後から自分の恣にしようとすることは、言語活動の中でももっとも不誠実な部類の行為であろう

2017-12-28

anond:20171228103634

なるほどー。

増田立場尊重する。

ただ俺としては、太っているという理由本名を奪われてしまう(と感じる)のはやっぱNGだし、何より『JKハル』が本人の人格気持ち無視して何かを押しつけられる痛みに敏感な作品(だと俺は思ってる)だからこそ、そういうことに鈍感なのは瑕疵だろうと感じてああ批判したんだよね(だからこれが『JKハル』以外の作品ならたぶん何とも思わない)。

平行線かもしれんが、最後に↑だけは言わせてくれい

ハルはいつまでスモーブを「スモーブ」と呼ぶのか

しつこくてすまん。増田だ。

さすがに『JKハル』について書く機会はもうないはず、と思ってたんだけど、とあるトラバをもらってそーだよねそこ引っかかったよねという気分になり、そこに触れずにいるのは誠実じゃないかもなーと思ったので最後にそれについて書きますすまん。ネタバレあるよすまん。

 

んで。

言いたいことはタイトルから察してもらえる通りで、ハルってスモーブに「スモーブ」ってあだ名をつけてそう読んでるけどそれって明確にハラスメントじゃないのん、ってことなんだけど。

とある会社セクハラを受けていた人物が、別の場所では特定属性をいじって批判を浴びたように、暴力的セックスをされている時のハルはたしか被害者なんだけど、スモーブを「スモーブ」と言っている時のハルって加害者なんじゃねーのかと。

 

JKハル』の中核テーマひとつに「人格気持ち尊重されず雑に扱われたり抑圧されたりすることへの痛み」があると思うんだよね。

男尊女卑が行き過ぎたあの世界では往々にして女がそうやって抑圧され、それはハルセックスを通して描かれる。相手気持ち勘違いしたセックス千葉)があれば相手気持ち無視した暴力的セックス(2話のモブおっさん)もあり、一方で不器用ながらも相手と向き合ったセックス(スモーブ)なんかもある。

俺が『JKハル』に凄みを覚えるのは、そういったコミュニケーションの有り様を上記のようなセックス描写することにとどめなかった点だ。缶蹴りんぐの少年たちのようにハルを友だちとして遇することができる子どもたちが、しかしいずれ男尊女卑価値観に染まってしまうんじゃないかという危うさを描いたり、あるいはホモソーシャル的な圧力によって恋人を性玩具として差し出すことを強制され狂う男を描いたり、と問題根深さや辛さをジェンダーに収斂させない慎重な手つきが素晴らしい。

男と一口に言ってもいろんな男がいるし、男も男社会特有空気の中で辛い目に遭っている。

ジェンダーによって常に強者弱者加害者被害者か決まっているわけではないし、誰しも時に加害者たりうるし、ある加害者が別の側面では被害者かもしれないという可能から目を背けない。そうやってキャラクタを一個人として目配せできるところがあの作品の秀逸なところだ。

そしてそれは主人公である小山ハルもまた例外ではない。

ハルは元いた世界教室千葉のことを「キモオタ」と呼んでいた。

「俺や、俺の友だちのこと前からそうやって呼んでたの知ってんだよっ。俺らのことをネタにしてたのも知ってたっ。自分たちと違う生き物みたいに俺らのこと見てたよね。でもあそこ、おまえらだけの教室じゃねーし! 俺らのもんでもあんのに! ハルは、いっつも真ん中でヒロインポジで仲間に囲まれてくっだらねーことでゲラゲラかい声で笑ってっ、モテてっ、楽しそうにしてたよな!」

ここにおける千葉の怒りは正当だ。千葉やその友人を「キモオタ」と言ってしまハルはただのいじめっ子であり、徹頭徹尾なんの言い訳も許されないレベルの悪だ。

はいえこれは物語の中でちゃんと消化されている。ひとつ千葉本人がちゃんとキレてるということ。ハル千葉の主張を受け容れないが、少なくとも千葉本音をここで知る。象徴的な意味ハルは「このキモオタが」と殴り、千葉が「えらそうにすんな」と殴り返している。最低ではありながら最低限のコミュニケーションが取れている、と俺は見る。

また、こういう千葉に対するハルの態度を、ルペちゃんがチクリと指摘することによって物語の中に批判的な視座を設けられているところが良い。

しかしスモーブを「スモーブ」と呼ぶことに対してだけは、こうやって弁護する余地が作中にない。千葉と違ってスモーブがクッソいいやつなだけに、なんでこんな呼ばれ方をされ続けにゃならんのだという気持ちにもなるし、何らか苦言を呈する奴もいない。ハルも悪いと思っている節がない。だからモヤモヤけが残る。

これが別の作品だったら何とも思わなかっただろうが、『JKハル』はこのあたりを中核的テーマに据えている作品だけに、このハルに対し何の批判も向けないのは明確に瑕疵だと思う。

俺としては、ここで千葉が「ハル、お前がダメなのはそういうところだ、スモーブってひでーだろ、そういうこと言うのやめろや」って怒れば良かったんじゃないかと感じている。千葉なればこそ実感を伴って批判できるわけだし、千葉他者共感を示すという点でも意味があったはずである

ハルがすぐに「スモーブ」呼びをやめられるかというのはともかくとして、物語の中で批判しておくのは重要なことだ。

 

この主張を瑣末、あるいは言いがかりって感じるひともいるだろう。しかしさっきも言ったように『JKハル』は「人格気持ち尊重されず雑に扱われたり抑圧されたりする痛み」を描いた作品だし、「そういうのって変えていけたらいいよね」っていう方向性を持っているだけに全く指摘せずにやりすごすのは違うんじゃないかと。

ハルはある種の超人であっても聖人ではないし、嬢仲間と裏で客の批評をしたりする卑近さが却ってキャラ存在感を持たせているしそこが良さでもあるのだが、スモーブを「スモーブ」呼びしたり、ルペちゃんが千葉土下座させるくだりだけはどうしても共感できない。

2017-11-28

結婚しても働き続けたいアラフォーキャリアウーマンさんへ!

あなた方は仕事が大好きなだけではなく、男女平等への意識もお高い

しかし、ちょっと行き過ぎているとも思うのです

女尊男卑全然よいのです

男なんて家庭に押し込めてしまえばよいのです

家事子育ても男にやらせましょう

男に労働をする喜びなんて与える必要はありません!

しか労働して社会参画することこそ人間としての生きる意味だ。それを奪われるのはつらいだろう」とお思いかもしれません

いやいや、どうぞお気になさらず!

好きなだけ働いてください

しかし、そんな都合の良い異性がいるのだろうか?」と訝しんでおられるかもしれませんね

大丈夫です! 僕がいます

顔面瑕疵はありますが、あなたアラフォーですから

現実を見て妥協してください

年収1000万以上の行き遅れのキャリアウーマンさん

いつでも連絡を待っています

愚者あほ)が出てくる、村外(とかい)‪が見える

愚者あほ)が出てくる、村外(とかい)が見える――『屍人荘の殺人批判に答える

28鮎川哲也賞を受賞した今村昌弘『屍人荘の殺人』が話題になっている。私も読んだ。

夏休み大学生たちが山荘を訪れて、その場が閉鎖状況となって連続殺人に発展するという、設定だけなら片手で数えられる以上の似た作品諳んじることができよう。

しかし、本作はその閉鎖状況の構成要因が変わっている。それが閉鎖状況下で発生する第一の(一見平凡な)密室殺人や第二の殺人を、この状況下「だからこそ」の、より不可解な謎を生じさせている。

(余談になるが、この構成要素に関して、小説の興趣を削ぐから箝口令を敷く空気が流れているが、要素そのもの真相でもなく、そこから推理小説としての面白みに繋がるわけだから、過敏になる心証がよくわからない。だって、みんな有栖川有栖月光ゲーム』の内容紹介に火山噴火のことが書いてあるからって怒らないでしょう?)

そして、謎解きの段に於いても、用意された設定が存分に活かされたうえで意外性のある真相へ導かれていくのだから新人デビュー作としては文句のない出来だ。

選考委員の一人である北村薫氏が選評でも書いているように、年末ミステリランキングにもランクインすることだろう。江戸川乱歩賞受賞作が出なかった2017年に至っては最大の新人である。票が集まる可能性は高い。

なお、これより先の文章は『屍人荘の殺人』の結末に言及することになる。よって未読の方は注意されたい。そうは言うもの作品分析とは違うので、そういうものをお望みの方には本文章無用である。ほかの小説評論を読んでいるほうが、よほど有意義時間の使い方というものだろう。本格的な『屍人荘の殺人』論は私も読みたいので、その仕事はほかの方にお任せしたい。

それでは本題にはいろうと思う。

あらゆる作品に言えることだが、普段そのジャンルの読者を標榜する輩が仲間内で褒めているうちは、実際の読者数はそんなに多くないというのが常だ(そういう輩は自分の村の外には碌に目を向けられない田舎者で、声だけは無駄におおきい)。

一方そういったジャンル読者のなかから以下のような記事(詳細はリンク参照)を書く者が現れ始めると事態は変わってくる。田舎者批判するのは他所者と相場で決まっている。つまり、彼らの仲間以外の人々がその作品について(読んで)語っていて、その感想へのカウンターとして下記のような記事は生まれてくる。これはより多くの読者を獲得しつつある、要は売れる兆しと言える。


藍川陸里「『屍人荘の殺人』を読んで16の疑問」(補遺の坂)

http://rikuriaikawa.blog.fc2.com/blog-entry-28.html


本人のtwitterを拝見する限り、文学フリマでは200頁超のミステリ評論頒布したらしい。熱心な書き手である。残念なことに自分ミステリ評論のほうは手に入れていないのだが、それほどの分量なのだから、すくなくとも労作であることは間違いないだろう。

もし、そのミステリ評論も先に紹介した記事と同程度の読みの確度であるなら、物を書くことに徒に時間を浪費するより、余生は別の趣味を見付けることをお勧めしたい。

読者の疑問に対して、作者が答えられる機会はそう多くない。作者一人に対して読者は数千数万といるわけだし、アホな質問にいちいち答えられるほど作者も暇ではない。

なので、ここでは氏の疑問に対して僭越ながら自分が答えたいと思う。

もちろん私は『屍人荘の殺人』の作者ではない。ましてや作者の知人でも、インタビューして伺ったわけでもないので、あくまで氏と同じ読者の立場から作者の意図を拾って回答するかたちとなる。ここでの回答が作者の望むものとは同じでないことは(こんなこと本来は言うまでもないことだが)留意してほしい。

「『屍人荘の殺人』を読んで16の疑問」という記事を書いた藍川陸里氏は、冒頭を読む限りでは、まず『屍人荘の殺人』が「過剰に絶賛されて」いる状況に疑問を持っている。本作が完成度以上の賛辞を得ている点には、私も反論はしない(とはいえ、その現象に対して私が差し挟む疑問や意見もない)。氏は本作に関して「さすがに不備が多すぎるんじゃないか」と、本人曰く「辛口レビュー」を展開している。

しかし「レビュー」とは言ったものの、「手落ち感のあった16の箇所」を列挙しているだけなので、いわゆる書評体裁からは程遠い。「手落ち感」という予防線を張った書き方も気になるが(明確に「手落ち」と言えるのであれば手落ちと書けばいい。取って付けたようにオブラートに包むことで批判を「雰囲気」に回収して最初から退路を用意する書き方は、物を書く(それによって批判する)者のスタンスとしては最低である)、ここは氏のやり方に倣って自分も箇条書きにて回答したい。

念のためもう一度注意を促すが、これより先の文章は明確に『屍人荘の殺人』の結末に言及することになる。よって未読の方は、このくだらない文章を読む前に、興味があるなら作品を読むことをお勧めする。世評や他人感想ばかり集めて読んだ気になるのは、読書於いて最大の愚行である


1.登場人物ゾンビへの対応

……登場人物のひとりが話す(映画における)ゾンビの特徴を実際に発生したゾンビに当て嵌めて話を進めるのは納得いかない、と氏は批判している。しかし、謎解きの道具である特殊設定(現実では有り得ない設定)の説明に筆を割けば割くほど、物語における主従が逆転して本末転倒になっていく。氏の指摘は尤もだが、これは特殊設定を活かしたミステリ全般が孕む問題であり、本作に限ったものではない。ほかにもそういう作品があるから本作でも問題にならないというわけでは勿論ない(こういった問題クリアしている作品もちゃんとある)。本作はミステリ研究会の会員が作中でミステリについて言及するなど「お約束」を踏まえた舞台づくりになっていて、更にそこに加えられた異常な状況を、ゾンビ映画の「お約束」で説明している構図になっている。自己言及的なこういう遊びは、すれっからしのマニアもにやりとさせるためのサービスなのだと考える方が多少は面白く読めるというものだ。読書はすこしでも楽しい方がいい。

当該記事のなかでは数少ないまともな指摘なので、あまり長くなっても仕方ない。ここで止めておこう。

2.推理をせずに自白に頼るのはミステリとしてどうか

……記事から引用しよう。「‪第一殺人ではゾンビがなぜ部屋から消えたのかは犯人から自白によって落下したということが明らかになるけれども、さすがにそこは落下したという証拠を元に推理をして探偵が独力で辿りついて欲しかった‬」

端的に言って、この指摘は誤りである。まず、犯人指摘より前の段階、第一殺人真相が明かされた直後に探偵役は「詳しい状況はわかりませんが」という留保のうえで、「星川さんは進藤さんと揉み合いになり、手すりを越えて下へと転落したのでしょう」と推理している(267頁2-3行目)。この推理は厳密には真相と異なるが、星川麗花(ゾンビ)の落下に関しては自白の前に既に推理が為されている。何より、第一殺人直後の現場検証於いてベランダの窓は外に向かって開け放たれ、足跡というほど明確な形ではないが何者かが歩いたような血の跡がベランダの外へと続き、手すりにもべったりと付いていた」と手掛かりまで書かれている。

また、この項目のなかでは「最後犯人を指摘する際、葉山か静原のどちらかが犯人だというところまで来て、結局しズはら自白により犯人が決定したのも手落ち感があります。この腐対rのどちらが犯人なのかという所はちゃんと推理で絞って欲しかったです」と指摘が続く(誤字まで原文ママ)。

かに解決編では犯人が自ら名乗り出る。

しかし、これに関しても、用心深い読者なら頁を遡って「彼女に見送られて俺は部屋に戻り」(191頁8行目)という記述を見付けたことだろう。この記述から最後に自室に戻った人物(=犯人)が静原美冬であることは明白である。語り手の意図によって一部欠落した記述はあるが、彼は嘘はついていないので、上記の箇所も手掛かりとしては有効だ。ここまで親切に手掛かりが用意されてあるにも関わらず、確認もせずに批判する人間がいるとは思えない。もし確認したうえで上記のような批判を出しているのであれば、氏は真に恐ろしい書き手である

3.ホワイダニット真相

‪……探偵役が提示した「全員が死ぬか生きるかという追い詰められた状況で、わざわざ密室の中の進藤さんを殺す必要があるのか」(142頁6-7行目)という謎の提示に対して、氏は「その真相が「こんな状況じゃなくても元から殺す予定だった」っていうのはさすがにしょぼすぎる」と批判しているが、これも正しくはない。‬

‪まず、第一殺人(進藤殺し)の犯人は「元から殺すつもりだった」(290頁16行目)静原ではなく、ゾンビとなった星川である。よって静原の動機は、ここでは本来関係ない。‬

‪また、第一殺人における眼目は「なぜ殺したのか?」に見せかけた「誰が殺したのか?」である犯人人間ではないという真相が明かされることによって「なぜ殺したのか?」も明らかになる。明かされる事件の構図から考えても、「動機がしょぼい」という批判的外れしか言いようがない。‬

4.1つめの殺人推理ロジック

……「‪推理根拠となったのがただ1つ「布団の裏側に血がついていた」というものだけ」とのことだが、2.の回答でも書いた通り、そんなわけがない。‬

そもそも、この疑問自体ほとんど2.の重複で、さして意味のないものである。きっとこの項の手前で氏は一度記事を書くのを中断したのだろう。途中まで書いた内容を忘れて、同じ疑問を書いてしまったに違いない。‬

5.1つめの殺人の顔が食べられた謎‬

‪……このあたりから、箇条書きの見出し日本語が怪しくなってくる(係りが不明である)。‬

‪進藤の顔がゾンビとなった星川に「噛みちぎられた」理由解決編で犯人が話している通り「星川さんに口づけをした」からである(292頁14-15行目)。氏は本当に解決編を読んだのだろうか。‬

6.推理が始まってから証拠が出てくる

……この項にいたっては、該当頁の典拠さえ誤っている。他人文章をあげつらう労力の何割かを自分文章に向けることをお勧めする。

7.登場人物名前をゴロ合わせで覚えやすくしているけれども意味がない。

……難癖以上のものではない。

8.キャラの書き方が雑すぎる

……言い方を変えてはいるが、新本格に対する「人間が描けていない」という批判と何が違うのか。ここで繰り返すのも馬鹿らしいことではあるが、謎解きを主軸に据えたパズルストーリイに対して、心理描写多寡をあげつらうのは的外れも甚だしい。こういう時に出てくる「深み」という言葉は、どうしてこれほどまでに浅薄に聞こえるのだろう。

9.音楽伏線の回収は面白かったけれども、伝聞であるのが良くない。

……このあたりから作品評を離れて、遂に難癖をつけること自体目的となってくる。氏によれば、探偵役とワトソン役が体験した以外に集めた手掛かりはぜんぶ信憑性はないそうだ。それでは、探偵役が証言を集める事自体意味はなく、安楽椅子探偵は頭から存在否定されることとなる。

10.最初ワトソン役の推理ものすごく適当推理をする意味が分からない‬

‪……氏曰く「偽の推理をさせる場合は最低限納得できるものにしてほしい」とのことだが、こういうのは可能性の消去であって、推理於いては当たり前の手順である。‬

11.犯人メタ読みできる

……だから、どうしたというのだろう。

読者を驚かせることが推理小説第一義でない以上、犯人の予想がつくことは瑕疵とはなり得ない。

何よりメタ読みは推理でもなんでもないので、それで犯人がわかることを殊更に主張する真意がわからない。

12.叙述トリックが地味すぎる

……叙述トリックが本筋でないことは誰が読んでも明らかだ。これもまた的外れ批判である

13.探偵心理が異常

……「――あげない」

強い口調。

「彼は、私のワトソンだ」(302頁15-18行目)

この箇所にすべてが書かれてある。氏が、こういうロマンティシズムに感興の湧かないひとなのだと思うだけである

14.‪3つめの殺人の毒の入手方法面白かった。けれども、毒を仕掛ける部分の描写がさすがに不足している‬

‪……これ程までに作者に説明強要する理由がわからない。‬

から十まで書かれていないと理解できないのだろうか。書いてあることも理解できていないのだから、仕方ないのかもしれない。

15.屋上まで逃げた時に、丁度ヘリコプターが来るのはさすがにずるい‬

……「救助のヘリが現れたのはそれから時間後」である(303頁18行目)。

何がずるいのかさっぱりわからない。

それでは、何時間後にヘリコプターが現れるのが現実的だというのかご教示いただきたい。

16.文章は読みやすいけれども、引っ張ってくれない‬

……読みやすさは、ひとつ美徳である。「引っ張ってくれない」と作者の「もてなし」を求めるのは、「お客様神様だ」と宣うことと何が違うのか。こういう考えを抱く読者が改心することを願って已まない。


ここまで氏が指摘した「手落ち感のあった16の箇所」に対して回答したが、その後も熱心に指摘が書き連ねられている。

それらのひとつひとつに付き合う程私も暇ではないが、看過できない指摘もある。

例えば、以下のようなものである

‪「選評で北村薫が「奇想と本格ミステリの融合」と評しているのだけれども、ただゾンビを出しているだけだと思います。化け物が出てくれば何でも奇想とするのはさすがにどうかとは思いました」‬

‪……恐ろしい。とうとう選考委員北村薫氏まで批判対象となるのである。‬

推理小説於いて「奇想」という言葉が謎の不可解さや意外な真相形容する語として用いられることは、多少推理小説を読み慣れている者には周知のことだろう。もちろん北村氏も、ここではゾンビ存在を踏まえたうえで事件不可能趣味真相の意外性を以て「奇想」と評して、それが本格ミステリ作法に則って書かれているから「融合」と賛している。‬

‪決して「ゾンビ」が出てくる事自体を「奇想」と評しているわけではないことは、前後文章を読めば大半の読者にはおわかりのことと思う。文脈が読めない読者というのは、作者にとっては脅威以外の何物でもないだろう。‬


田舎者も村の外を一歩でれば、自分価値観や考えが偏ったものと知ることとなる。‬

‪そこで考えを改めるか、それともこれまでの考えに固執するかで人間は分かれる。‬

‪すくなくとも、村の外に出ることなく、出ていった者や訪れてきた者を思い込み批判する人間は、内と外どちらにとっても害悪以外の何物でもない。

‬まずは卑小な自意識を捨てて、村の外に出ることを勧める。(WY)

2017-11-22

昔の瑕疵発見してしまって死にたい

と言うよりは、その瑕疵について、みんなから責められているような気がして死にたい

2017-11-13

anond:20171113104438

そりゃ理想論だよ

元増田の家に遺産が入ってこなかったらどうなる?

少なくとも妹はいまほど上手く行ってない

そのうえまともに働かない父親子供たかってたかもしれない

遺産関係なく、元増田だってだってなんかの間違いでどっかで躓いて人生上手く行かなくなってたら

そんなとき明らかな瑕疵のある親に寛大な気持ちになるのはもっともっと難しいぞ


俺は仏教修行でもしてる人以外で「過去のことを恨まない」なんていってる人は信用しない

そんなんはたいした辛いことのない安泰人生だったってだけのケースが99%だ

2017-11-09

https://anond.hatelabo.jp/20171109133603

 

ブクマした不動産屋です。

 

 

「最先の賃借権」という記述が三点セットに書いてあったら、落札者に賃借権を対抗できるよ。

でも、裁判所で「退去しないといけない」って言われたなら、相手もわかって言ってるだろうから望みは薄いかもね。

 

 

あと、残念だけど、区分所有建物だと「投資目的の人が落札してそのまま賃貸契約を巻き直してくれる」っての期待しない方がいい。

投資目的価格相場よりも、自己使用目的価格相場の方が高いから、普通に札入れたら大抵は自己使用目的の人が勝っちゃうからね。

 

 

銀行が金を貸すかどうかだけど、住宅ローンみたいな「商品」はそれなりに厳しいと思う。

区分所有建物から、全くないわけではないだろうけど、たとえばフラット場合↓これを見ると分かるように適合証明を出すのかなかなか大変。

https://www.rakuten-bank.co.jp/home-loan/lp/keibai.html

銀行商品だと、不動産屋抜きで「融資可能物件である資料をそろえて担当稟議出させるのは、それなりにしんどい。

たぶん、普通に銀行に飛び込んでも厳しいと思うので、あまり期待しないほうがいい。

 

 

プロパー融資ならありえる。狙い目は信金都市銀は無理。地銀金融庁から不動産融資の締め付けが厳しいので、最近は渋い。

ノンバンクならたぶんどこか貸すところがあると思う。

ただ、100%融資は無理だし、入札する前に「買受申出保証額」って書かれた金額保証金として振り込まなきゃいけないけど、それは自腹で払うしかない。

あとは、所有者が管理組合管理費を滞納しているはずだから、それを支払う必要もある。

税金の支払いもあるし、現金で4割ぐらい準備できないと厳しいかな。

 

 

不動産屋に買わせて転売してもらい、住宅ローンで買う、というのもひとつの手。

だけど、2回分の売買で税金がかかるし、不動産屋も利益を取るし、おそらく割高になる。あまりおすすめできない。

ただ、瑕疵担保2年がつくし金利も抑えられるし、住宅ローン控除も使えるから、信頼できる不動産屋がいるなら検討余地はあるかも。

 

 

あと、「自分が高く買うよ」って債権者を説得できれば、今からでも競売を取り下げさせることは可能だと思う。「任意売却」って呼ばれる方法

銀行保証協会によって態度が違うけど、これでやれるなら、競売に札入れるよりも確実だね。

 

 

そんな感じで。

 

 

2017-11-08

anond:20171108165744

仮納品と本納品と分けた上で、さらに、納品後の瑕疵対応 という3段階のスケジュールでお客を誤魔化しているよ。

どうせ、一発OKなんてことは無いんだから、厳密にこの日と決めるのは現実的ではないのよ。

2017-10-05

anond:20171004235520

主語広げるなよ。

返信したくないんだよ。

嫌われてるのかもしれないし、聞き方が気に食わないのかもしれない。

でも周りの男がみんなそんな感じに思えるんだとしたら、たぶんお前さん自身に何かしらの瑕疵があると思ったほうがいいよ。

2017-09-28

けものフレンズ監督降板騒動 feat.やまもといちろう

けものフレンズ監督降板騒動功労者をのけものにする」KADOKAWA企業体

http://dailynewsonline.jp/article/1359354/

大体の人はわかってると思うけどこの記事やまもといちろう山本一郎)氏が執筆した可能性が極めて高い。

文末を見れば

文・デイリーニュースオンライン編集部

と入っており署名記事ではない。

しかしこのデイリーニュース記者一覧にはやまもといちろう名前がある。

http://dailynewsonline.jp/about.html

内容を見ればわかるように自称関係者証言が羅列されるなか吉崎観音氏のみ実名で書かれており

吉崎観音諸悪の根源とのたまう名誉毀損で訴えられてもおかしくない内容であるからして

やまもといちろう名前を使うにはリスクが高すぎるのだろう。

なぜやまもといちろうか断定するのかというと直近のツイッターけもフレ監督降板騒動になんでも食いつくダボハゼらしく

一連のツイートを便乗してかましているがその中で吉崎観音氏に噛み付いている。

https://twitter.com/kirik/status/912817842440986625

山本一郎(やまもといちろう@告知用)‏ @kirik 9月26日

その他 山本一郎(やまもといちろう@告知用)さんがアヘマン AHEMANをリツイートしました

KADOKAWAの下に「原作原案」と「コンセプトデザイン」の吉崎観音さんが来るかと。今回の震源地はそこなので。

https://twitter.com/kirik/status/912906613094322177

山本一郎(やまもといちろう@告知用)‏ @kirik 9月27日

それだとカドカワ吉崎観音切る宣言に繫がるから、しがらみから考えても無理じゃね。本件では川上量生さんには同情するけど

やまもといちろう氏は皆さんご存知の通り何も知らないくせに訳知り顔でフィクサー気取りするかわいそうな人なのだ

吉崎観音氏は一連のメディア取材による声明やいままでの活動からして他人嫉妬に狂うような人間ではない。

何も知らないからこそ原案者をすべての悪にするという単純なストーリーを流し込んで記事を書けるのだ。

そうなるとなぜこんな記事を書いたのか?という疑問が出てくるが

私にはどれもあり得るようにみえるので3つの答を掲示しておく。

1.単純に怪文書PVを集めたかった

けものフレンズ監督降板騒動ネットでは一大ニュースになっており

与太話でも今は誰もがとりあえず目を通すような状態になっており単純にアクセス稼ぎを行った。

2.カドカワからの火消し依頼を受けた

DMMはちま起稿を買収していたことが明るみに出た事件を覚えているだろうか?

激しい炎上が起きていたその時やまもといちろうはまるで提灯持ちのようになぜか様々なメディアをごぼう抜きして

DMM会長との対談記事を投下して火消しを図ろうとしていた。

https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20161230-00066087/

はちま起稿買収問題DMM.com亀山敬司会長が経緯を語る

今回カドカワたつき監督降板の主犯として名指しされその結果とてつもない炎上が発生

ヤオヨロズ責任転嫁を図ろうとするもファンによるスポンサーへの問い合わせが殺到するなど窮地に陥っている。

ニコニコニュースランキング操作を行ったこから火消しとしてやまもといちろうに依頼し

吉崎観音を生贄にすることで自体収集を図ろうとした可能性は捨てきれない。

3.ジャストプロヤオヨロズから依頼を受けた?

ヤオヨロズプロデューサーとして福原慶匡の名前ファンなら当然覚えているだろう

彼はヤオヨロズ取締役であると同時に声優プロダクションジャストプロ社外取締役である

ジャストプロ及びヤオヨロズは今まさに騒動の渦中にある存在だ。

そんな彼はDMM.futureworksの社外取締役である

そしてデイリーニュースは元はDMMニュースという名前でありDMM.futureworksと同じビルに入居している。

そして彼はツイッターにおいてなんとやまもといちろうとやり取りをする程度の知り合いではある。

https://twitter.com/fukuhara_ystd/status/643778430811508737

@fukuhara_ystd

@kirik お疲れ様です、福原です!ツイッターでもよろしくお願い申し上げます

ヤオヨロズ及びジャストプロは未だに沈黙を守っている。

完全な理不尽な内容ならそろそろ声明文を出すだろうが

もしもジャストプロサイドに表に出ない何らかの瑕疵があった場合カドカワへ少しでも打撃になる記事を出しておこうと考えてもおかしくはない。

ジャストプロはこの際けものフレンズを諦めても身内であるたつきは守ろうとするだろう。

その時面識がありある程度のネット拡散力を期待できる人間への伝手があるならあなたならどうするだろうか?

終わりに

私にはどれも有り得そうであり判断がつかない。この先どんな展開があるかは分からないがこのネット総会屋が裏で動いているのは確かなようだ。

2017-09-19

憲法二条改正論

序論

安倍首相が、「2020年を新しい憲法施行される年にしたい」と憲法記念日ビデオメッセージ発言したことが、改憲論議を活発化させている。

安倍首相改憲の焦点として挙げているのは第九条だ。また、第九十六条改正して改正発議要件を緩和すべきという議論もある。しかし、第二条をめぐっては、天皇の退位の問題に関連して言及されることはあっても、改正すべきという議論は聞こえてこない。しかし、第二条ほど改正必要とする条項は他にないのではないだろうか。

日本国憲法二条は次のような条文だ。

皇位は、世襲のものであつて、国会議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

問題は、皇位世襲のものとしている点だ。世襲制度の採用合理的か否かはケースバイケースだが、現行の天皇制世襲制度を維持することに、果たしてどんな利点があるのだろうか。むしろ弊害のほうが大きいのではないか

本稿は、皇位世襲制度は廃止すべきであるという立場から、この問題を論ずる。

日本国憲法二条問題点

日本国憲法二条が定めている皇位世襲制度には、次の二つの点で瑕疵がある。

以下、詳論する。

人権侵害

ワタミフードサービス電通ゼリア新薬ベネッセコーポレーションLDHのような、長時間労働強要洗脳退職勧奨、暴力行為といった、社員に対する人権侵害常態化している企業は、「ブラック企業」と称される。企業社員とは言えないが、天皇が置かれている境遇もまた、あたかブラック企業社員のごとく、人権侵害が甚だしい。

天皇に対する最大の人権侵害は、職務過酷さだ。天皇職務過酷だと思わない者は、所功天皇の「まつりごと」』を読むとよい。そうすれば、天皇仕事量がいかに膨大である理解できるだろう。

信教の自由を奪われていることも、天皇に対する人権侵害の一つだ。天皇信仰を許される唯一の宗教神道だ。明治維新までは仏教信仰も許されていたが、それ以降、天皇仏教帰依することは暗黙のタブーとなっている。

天皇職務過酷さも、信教の自由侵害も、その原因は世襲制度だ。天皇職務過酷であるのは、天皇という一人の人間に二人分の職務が課せられているからだ。すなわち、国家機関としての天皇が果たすべき職務と、祭祀王としての天皇が果たすべき職務は、それぞれが一人分の仕事量に相当する。天皇信教の自由侵害されているのも、天皇祭祀王を兼任しているからだ。

皇位世襲制度を廃止するということは、国家機関としての天皇と、祭祀王としての天皇との分離を意味する(後者呼称は「天皇」以外のものに改称されることが望ましい)。天皇二名に分離すれば、職務過酷さの問題も、信教の自由問題解決する。新たな制度における国家機関としての天皇は、宮中祭祀の重責から解放され、信教の自由も獲得するだろう。

余談だが、現行の天皇制において人権侵害されるのは、皇嗣として生まれてきた者のみに留まらない。その者の配偶者もまた同様だ。

皇嗣の配偶者になることは自身自由放棄することだ。誰が喜んでそんなことをするだろう。雅子さまも、本人の意思によって浩宮さまと結婚されたわけではない。Newsweek誌は雅子さまThe Reluctant Princess(不承不承のプリンセス)と呼んだが、この言葉彼女の身の上に何が起こったかを的確に表現するものだ。来る悠仁さまのお后選びでは、このような悲劇が繰り返されないことを願いたい。

天皇資質

子供は親のクローンではない。ゆえに、鳶が鷹を生むこともあれば、逆に鷹が鳶を生むこともある。世襲制度を厳格に運用した場合、もしも生まれてきた者が鳶ならば、鳶が何らかの地位継承することになるが、これは悲劇を生む蓋然性が高い。

次のような事例がある。

https://twitter.com/osakadenshi/status/863981952474300416

ウィキペディアによれば、この学校がこれまでに輩出した卒業生の数は3万人だそうだ。しかし、現状がこれだとすると、4万人に到達する日は永遠に来ないだろう。

この学校が急激に衰退した原因は、世襲制度だ。生まれてきた者が鷹ではなく鳶だった場合は、どこかから鷹を連れて来て禅譲すべきだった。世襲制度に拘泥した結果がこの悲劇だ。

現行の天皇制もまた、鳶が皇位に即く危険性と無縁ではない。皇位世襲制度に固執し続けるならば、日本はいつか、鳶が天皇即位する日を迎えるだろう。天皇庶民の前に姿を見せる必要がなかった時代においては、鳶であろうと雀であろうと問題はなかったかもしれないが、象徴天皇制における天皇が鳶に務まるかどうかは心もとない。

皇室血統伝統いかに維持するか

皇位世襲制度を廃止すべきという主張に対して、おそらく保守派の人々は、「万世一系血統」乃至「皇室伝統」というような議論を持ち出すだろう。しかし、国家制度において血統伝統を維持することにはいかなる合理的必要性もない。さらに、皇室伝統には宮中祭祀という宗教的活動が含まれているが、これは憲法第二十条規定される政教分離抵触しているおそれがある。

おそらく日本国民の大多数は、皇室保有している血統伝統はいかなる価値もないという主張には賛同しないだろう。ゆえに、それを維持すべきであるという主張にも一定合理性がある。しかし、何らかの組織血統伝統を維持するために、それが国家機関であることを必要とするだろうか。血統伝統を維持している民間組織枚挙に遑がない。

皇位世襲制度を廃止するということは、国家機関としての天皇と、祭祀王としての天皇との分離を意味する」と上で述べたが、それらが分離されたとき、それと同時に皇室民営化されるべきだ。そうすれば、憲法第二十条抵触することな宮中祭祀を維持することができる。

世襲制度に代わる制度

本稿の目的は、皇位世襲制度は廃止すべきだと主張することであり、それに代わる制度について述べることは本稿の目的ではない。しかし、世襲制度に代わる制度について、付論として筆者の見解を述べておきたい。

世襲制度に代わる制度としては、公選制度が望ましいとする意見が出されることが予想される。しかし筆者は、皇位公選制度には反対だ。その理由は、天皇の人選には反知性主義的な見解が反映されるべきではないと考えるからだ。天皇は、今上陛下がそうであるごとく、正しい歴史認識を持つ者でなければならないが、公選制度によって選出された天皇がその条件を満たすとは考え難い。

世襲制度に代わる制度設計する上で参考となるのは、元号の選定の制度だ。なぜなら、元号の選定もまた、反知性主義的な見解を避けなければならない制度の一つだからだ。元号は、漢文学国文学関連の有識者候補を考案することになっていて、決して一般公募ではない。しかし、これに対する異論寡聞にして知らない。大多数の国民DQN元号キラキラ元号を望んでいないからだろう。

結論

日本国憲法二条規定する皇位世襲制度は、人権侵害及び天皇資質に関する懸念があり、廃止すべきだ。

そして、憲法第二十条規定する政教分離抵触することを避けるため、宮中祭祀実施する主体である皇室民営化すべきだ。

2017-09-02

大正9年→大正12年で朝鮮人超増えてる

https://anond.hatelabo.jp/20170901172529

もしこの古賀議員の指摘や前提自体瑕疵があれば、

私よりずっとこのような事件に詳しい2氏ならば「6000人にはこんなにしっかりとした根拠がありますー! バーカバーカ!」と

嬉々としてソースを突きつけ本筋の反論をするはず。

が、それをせずに迂回した。

これはたしかにダセエ。ダセエのでブコメで端的に指摘しておいた(b:id:ss-vt)。で、ここでも書いてみる。

すでにBuzzfeedでも報じられているように、古賀議員都議会において、大正9年国勢調査をひいて関東地方朝鮮人人口の少なさを指摘している。

が、この当時朝鮮人内地への渡航は急増していたのである大正9年国勢調査では、内地朝鮮人の総人口は40,755人。いっぽう同年12月現在内務省警保局による調査統計では30,189人となっているが(多くの要因で数字に大きな差がある)、内務省統計を年次ごとに追うと大正10年38,651人、11年59,722人、震災の起きた大正12年末には80,415人に至っている。これには朝鮮植民地化に伴う小作農の貧窮化や、第一次世界大戦後の好況に伴う内地工業化都市化の進展、また大正11年末の渡航自由化大正8年以降、三・一独立運動の影響で朝鮮人内地渡航制限されていたが、企業日本人よりも安価労働力として朝鮮人を求めた)など、複数の要因が影響している。

さて古賀議員の挙げた大正9年国勢調査に立ち戻ろう。

国籍民籍別人口のうちの朝鮮人人口について、

東京府  2,485人、

埼玉県  78人、

千葉県  40人、

神奈川県 782人、

合計3,385人。

震災直後の首都圏で何が起きたのか?――国家メディア民衆 / 山田昭次 / 日本史 | SYNODOS -シノドス- http://synodos.jp/society/14990

から大正12年の数字引用して、古賀議員発言形式に合わせると、以下のようになる。

国籍民籍別人口のうちの朝鮮人人口について、

東京府  8,567人、

埼玉県  311人、

千葉県  317人、

神奈川県 3,645人、

合計12,840人。

工業化都市化の進展」に伴って多くの朝鮮人労働力としてやってきたため、東京神奈川といった都市部工業地帯に集中しているわけだが(横浜での虐殺目撃証言の多さにも反映している)、少なくともこの時点で、

6000人という数字は当時の関東朝鮮人人口より大きい

とは言えなくなる。

また自分が直接参照した一次資料として、国立国会図書館デジタルコレクションに所蔵されている『在京朝鮮人労働者の現状』(東京府学務部社会課、1929年http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1445292 には、大正12年の「在京朝鮮人労働者」は5,347人と記されており(警視庁調べ)、アジア歴史資料センター所蔵の『在京朝鮮人状況』(朝鮮総督府警務局東京出張員、1924年5月http://www.jacar.archives.go.jp/das/image/B03041602800 によれば、「八月末震災直前の見込綜数は八千人を超へ」ていたという。

繰り返しになるが、とりあえずこのあたりで「6000人という数字は当時の関東朝鮮人人口より大きい」とは言えないことをご理解いただけるだろうか?

ちなみに6,000という数字の具体的な出所は、震災直後に在京朝鮮人迫害事実調査会が独自調査を行い、上海大韓民国臨時政府機関誌独立新聞』に12月5日付けで発表された数字6,661人。この調査10月末までの中間報告では2,613人という数字が出ていて(当時東京で催された経過報告会でも発表された)、その後さら神奈川県遺体発見できなかったおよそ1,800人などが追加されている。シノドス山田名誉教授は「追加合計数根拠今日解明することはできない」としていて、その点ではたしかに6,000人という数字根拠は薄いのだが、同時に帝国政府がマトモな調査を行わなかったことにより、これをデタラメであると断ずる根拠もまた乏しい(はからずも、秦郁彦が『当時ロクに調査せず公文書終戦時に焼きまくった以上、30万人に代わる数字日本から出すのは無理』と嘆いた南京事件と似ている)。少なくとも犠牲者数のもっとも大きな数として採用せざるを得ないわけである

内閣府ホームページで公開されている、災害教訓の継承に関する専門調査会による報告書 http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kyokun/kyoukunnokeishou/rep/1923_kanto_daishinsai_2/pdf/19_chap4-2.pdf

殺傷事件による犠牲者の正確な数は掴めないが、震災による死者数の1~数パーセントにあたり、人的損失の原因として軽視できない。

という書き方になっているのは、そうした事情によるだろう。

追記

b:id:y-wood 8500人のうち6000人殺せるのか、すげー。『「6000人という数字は当時の関東朝鮮人人口より大きい」とは言えない』

揶揄のたぐいだとは思うけど念のため。

「6000人」というのは虐殺犠牲者の総数である東京府朝鮮人人口比較するのは不当。ついでに、古賀議員が何故か東京神奈川千葉埼玉限定しているのもいささか不当で(たとえば群馬でも、自警団警察署を襲撃して朝鮮人17人を殺害した藤岡事件などが起きている)、山田名誉教授シノドス記事によれば茨城群馬栃木を加えた関東地方1府6県の大正12朝鮮人人口は14,144人となっている。

また、山田名誉教授の著書内容の、内閣府報告書コラム殺害事件検証http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kyokun/kyoukunnokeishou/rep/1923_kanto_daishinsai_2/pdf/22_column8.pdf から孫引きになるが、例の「6,661人」のベースとなった在京朝鮮人側の調査では、東京府犠牲者数はおよそ1,000〜1,400人。最終的に『独立新聞』に掲載された数は1,781人となっている。

y-wood氏の言葉を借りるなら

「8500人のうち1800人殺せるのか、すげー」

となるが、現実味は如何?

b:id:fu-wa 戦争知らないんだろうなあ。戦車でダーってやっても6000人殺すのってものすごく大変なんだよ。

ルワンダではそれこそカマとか棍棒とかのたぐいで、およそ100日で50万〜100万人が殺害されている。こうした事態と「戦争」を比較するのは不当。まして、繰り返しになるが「6000人」は関東地方1府6県の総数である。「戦争」を持ち出すなら、せめて戦域や作戦継続期間が同程度に及んだ戦闘でなければならない(それでも戦闘員vs戦闘員では不当だが)。

2017-07-31

https://anond.hatelabo.jp/20170731175519

あいつら腹の中では分かってるんだよ。

自分が苦境に立たされてるのは自業自得だって

でもプライドだけは高いか対外的には、とてもじゃないが認められない。

から被害者瑕疵のない案件までも(自分と同様に)自己責任だ!と叩くんだろうな。

で、自分が矢面に立つと「時代が悪い」、「社会が悪い」の大合唱

防衛機制の留め金が壊れちまってんだろうな。

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