「平準化」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 平準化とは

2018-11-20

給与賞与は上げたものは下げられないのが通常

(本人に相当の瑕疵がある場合は別)

従業員モチベーションの維持が難しい

人材流出可能性がある

それでも一部の上げすぎた人の給与を下げる方法

→一度、全員のバランスを取るように上げる

会社の業績が悪いを理由に全員を下げられる

その後、その人を全額戻す必要はない。

平準化するために、売上が戻っても利益が上がらないから、戻す必要がない。

人事コンサルタンティングから聞いた方法

2018-10-12

anond:20181012094032

方言はいくつかの要素が挙げられるが、重要な要素の一つが発音だと思う

ズーズー弁」などはその代表例だ。鼻にかかった発音フランス語のように聞こえなくもない。

最近お笑い番組和歌山のご婦人が「ダ」行だかなんだかを、

「ダ、ディ、ドゥ、デ、ド」としかいえないというのを見たが、

50音を教科書通り発音しない人は結構多かったはずだ

上野発の夜行列車内で車掌が「つぎはメト、メトに停まります」と放送したのを聞いたとき

軽い衝撃を受けたが、行った先ではもっとひどかった

東北の人の会話がまったく聞き取れないし、語彙も未知なものばかりだった

1980年代でこうなのだからテレビラジオ以前の活字メディア時代はなおさらだろう

幕末維新期の志士たちが「ばい」とか「ぜよ」とか語尾につけるだけで、

方言いっちょ上がり」みたいな感覚なのだろうが、安直な発想だ

小説なら発音イントネーションは隠せるが

映像や音声になるとうそくさい

実際には、おそらく互いに「は~、こいつ何しゃべってんだ、全然わかんねぇ」とか思っていたのではないかな?

松本清張砂の器」により、東北弁に似た発音出雲地方の一部でも見られることが知られるようになったと思うが、

21世紀の、発音平準化した現代ではむしろその意味するところはわかりにくいだろう。

同じひらがな、かたかなで書かれているからといって、日本語話者全員が同じように発音するわけではないのは、

同じラテン文字を使っているからといって、同じように発音するわけでないのと似ている

2018-09-20

anond:20180920011754

努力すると上の階層に行けなくはないんだけど、実感としてはその後歳を取るほどきつくなってくるんだよな。

上の階層に行くと、努力はみんなしてるから時間がたてばたつほどそこは平準化されて生まれ持った遺伝子とか育った環境とかの本人ではどうしようもないところでしか差がつかなくなってくる。

例えば今流行りのプログラミング能力とか、俺がどんだけ勉強しても中々馴染まなくて困ってるところをどうやって勉強したのか聞くと「小さい頃に親父に習って自然と身についたわ」みたいな反応が返ってきたりする。一事が万事そんな感じになっていく。

持って生まれた高い能力で幼少期から無駄な苦労をせずにスクスクと育ってきているか人間的余裕も桁違いだしね。仕事にはそういうところが効いてくるなとしみじみ思う。

最近研究で(参照先はいま見つけられないんだが)、生まれ育ちと後天的努力のどちらが人生成功寄与するかという研究があって、歳を重ねるほど親の能力で子の成功ほとんど説明できるようになっていくという結論だった。

2018-08-27

anond:20180827143854

貧困国の水準で平準化されて陸続きの先進国のほうは貧しくならないの? 

綺麗な水が泥で濁るみたいな。

2018-03-25

仕事も「家事」に含めるべき

最近「見えない家事」って話題になったじゃん

作業としてはしっかりあるのに

家事として認識してもらえない家事

例えばゴミ出しにおける「新しいゴミ袋をゴミ箱に設置する作業」とかそういうやつね

この「見えない家事」の最もたるって「仕事」なんじゃないかと思うんだよ

夫婦間での家事負担平等だと感じるときって

(実際にポイントつけてる人は少ないだろうけど)

家事ポイント」的なものの量が夫婦で同じになったときだと思うんだよね

例えば

妻が夕飯の用意(ポイント10)したら

夫が洗濯ポイント3)皿洗い(ポイント3)子供の寝かしつけ(ポイント4)したら

平等

みたいな

そこで聞きたいんだけど

仕事から帰ってきた夫の「家事ポイント」は何ポイントになってる?

もしかして0ポイントになってない?

仕事から帰ってきた夫を「今日はまだ何も家庭に貢献してない」とか思ってない?

仕事も立派な家庭のための「家事」だと思うんだよ

よく

ママの一日のスケジュール」みたいなのでさ

「パパは朝7時に出勤して帰るのは夜の10時過ぎ!それまでワンオペ育児ママ自分時間全然ありません!」

みたいなの見るけどさ

かにワンオペ育児自分時間がとれないだろうけど

その裏に朝7時に出勤して夜10時過ぎまで仕事自分時間がないパパの存在があること忘れられてない?

平日の仕事とか休日の車の運転とか

そういうパパのやってることが「見えない家事」になってない?

仕事から帰ってきたあとゴロゴロしてるパパの今日家事ポイントは0ポイントってのはいくらなんでも不公平なんじゃないか


※仮に父親サラリーマン母親専業主婦(or育休中)で話ししたけど、共働きでも専業主夫の家庭でもとにかく家庭の外で行われている家庭のための労働も「家事」として扱うべきじゃないかという話です



追記

微妙に違う方向にとらえられてるけど

話をわかりやすくするために「男がサラリーマンで女が専業主夫家庭におけるポイント」みたいな話をしただけで

別にポイント制にしろとか

男は仕事をしてきたんだから家事は一切しなくていい

と言ってるわけじゃない

基本的に「家庭内負担量をなるべく平等にすべき。そしてその負担には仕事も含めるべき」ということが言いたい

から当然

夫婦合意のうえ

仕事よりもその間の家事負担の方が負担量が大きい」ということならば

帰宅積極的家事をすべきだし

フルタイムで働いてる妻が専業主夫の夫に

今日仕事で疲れてるから家事全部任せた」と言うこともアリだ

あとブコメでも言われてるけど負担量じゃなくて

お互いの自由時間の量を同じにするって方向もアリだと思う

よく「仕事給料として成果が見えやすいが、家事は見えないか評価されない」と言われるが

個人的には逆だと思ってて

仕事って月に1回しか成果が還元されないし

昇給してもどう努力、苦労したのか可視化されにくいのに

家事はその努力が即時反映、可視化されるんと思うんだよ

例えば食事だったり

部屋がキレイになってたりとかね

からこそ仕事負担が家庭で評価されづらいんだよね

追記2

わかってくれてる人も多いけど

ようは

夫婦間で負担量に不平感があるといけないから話し合って合意と納得のうえなるべく平準化したいよね

②そのとき負担していることに「仕事」も含めるべきだよね(仕事しているのは夫でも妻でも二人共でもどれでもいい)

という話がしたかったわけで

別に貢献度をポイント制にしろだとか

男は家事しなくていいとか

男VS女の話がしたかったわけではないんだ

(同じような仕事してる共働き夫婦家事は妻ばかりやってたらそれはおかしいよねって話しでもあるわけだし)


とにかく話し合いの結果(あくまで例として夫サラリーマン専業主婦で話すけど)夫が帰宅するまでの妻の家事負担のほうが大きいってんなら

その家庭では帰宅後の夫が家事するべきなんじゃないの?

そういうのって個人や家庭によって違うもんだし

そもそもそいう負担帳尻合わせは当日中にしなくても

一週間かけてやればいいじゃん

平日は妻の方が負担大きいか休日は夫が家事多めにやるとかさ(逆もしかり)

ただ夫が日中、平日は一切家事をしていない人扱いになってない?ってこと

2018-03-15

anond:20180315112724

男女問わずさなきゃいけないはず→理解できる

でも、富の平準化を阻んでいるのは別に女に限った話じゃないのに、なぜ「お前女だろ」になるのかな?そこにジェンダーギャップが潜んでいる

2018-02-15

anond:20180214152409

男性セックス快楽だけを貪っておいて、リスクを背負わない。

快楽の度合いは女性の方が上。何故ならば出産苦痛バーターからという話が既に語りつくされている。

風俗金銭を支払っている。金銭すら支払わないなんて、風俗以下の扱いだろう。

経済力のある女性ホストクラブはまっているのも同様の理屈ではないのか。

ましてや結婚した後の状況もやれイクメンやらなにゃらで男女間の負担平準化は進んでいる。

然るにデートが割り勘というのも必然なのではなかろうか。

2018-01-21

突然わーってなって、またわーってなる

ある日突然忙しくなって、タスクで埋もれて

死に物狂いで解決したら、なんかすげえ暇になって

しばらくしたらまた突然やってくる

平準化したい。

でも忙しい日があるおかげで、暇な日の至福感がある。

2017-12-10

なんで売上高経営目標に掲げるの?

ウチの社長バカなの?

死ぬの?

ただでさえウチは販売製造設計開発が分社して経営実態が分かりにくくなってんのに、売上ありきで斜陽のこの業界を生き残れるわけねーだろうがアホ。

分社したそれぞれが売上優先した結果を見てみろよ。

平準化標榜した過剰生産で大量の在庫を抱えて、元々そんな捌けない製品を薄利多売で市場に出さざるを得なくなって、設計コストダウンばっかり考えるようになって新規開発の芽が育たない。

給料が下がる、製品の質が下がる、人の質も下がる。

社内デフレだよ社内デフレ

だいたい正社員に毎週朝礼で経営目標を暗唱させるくせに、なんでBSやPLを社内に向けて開示しないの?

せめて売上高営業利益とその数年間の推移くらい教えてくれよ。

見えてこねーんだよ、経営目標根拠が。目標との距離感がつかめねーんだよ。

経営目標を暗唱してる時の正社員の顔見てみろよ。

みんな空虚な顔してるよ。

会社賞与査定

・固定は、基本給の0.9(基本給はなかなか上がらないパラメータ。その他の手当てで給与が上がったような気がするように規定されている)

目標達成に対しての査定は残りの0.1分

・全社での査定分の差は+-3000円

・平均を下回る人は社長ポイントを加算して平準化を図る

かくして、目標に向かった人もそうでない人も基本給の1か月分をいただきましたとさ。めでたしめでたし

2017-09-27

http://b.hatena.ne.jp/entry/buzzap.jp/news/20170926-household-income-median-down/

グローバル化重力に従って抗えない層から賃金平準化している過程であって、再分配だなんだと妨げるべきものとは思えないんだけど。

君ら既得権益叩く資格ないよね?

2017-09-22

anond:20170922110114

今だけだけどね。

ほぼ肉体労働で閑散期と繁忙期の差が激しすぎるからこうなってる。

あと一ヶ月は新人向け作業マニュアル更新作業能力平準化勉強会資料作りくらいしかない。

2017-08-23

サイコロの出目の偏り

子ども夏休みの宿題を手伝っていて、自由研究サイコロの出目を確かめるというのをやった。

よくあるやつで、サイコロをひたすら振り続けて、どの数字が何回出るかを記録するというやつ。

それだけだとおもしろくないので、数字が0と1しかないサイコロや、1と2が2つずつあって5と6がないサイコロなど、いろんなサイコロ実験してみた。

目が0と1しかないサイコロから実験スタートしたら、最初10投で0が8回、1が2回という偏りになって、子どもは「こんなに偏るんだね」と驚いていた。

で、投げる回数を増やしていくと、段々と半々くらいに落ち着いてくるんだけど、それを見ていて、ふと「会社に近い人ほど遅刻リスクが高い」という説とリンクした。

自宅と会社との距離が近い( = サイコロ試行回数が少ない)と、通勤時間( = 出目の平均値)が平準化されるチャンスが少ないので、めっちゃ偏りやすい。

ここまで書いて、あんまりうまくつながってないなと思ったけど、もったいないから投稿しておく。

2017-06-27

贖罪としての自殺

存在価値が負である場合は、自殺による贖罪可能である贖罪というと宗教じみており過度に精神的のようであるが、言い換えれば社会貢献性があるということだ。

存在価値が負の私は、自殺することが許された人間宗教性を逸脱して考えると、許されたと言うよりもむしろ自殺しなければならない存在である

生きていれば社会への費用平準化されて大きくなるが、自殺をすれば一気に費用を吐き出すことができる。自殺方法を選べば、今後発生する費用ゼロだ。

生きてても死んでても収益はないので、引き算だけの簡単計算だ。

こんな簡単計算ができるうちに私は死ぬべきだ。

2017-06-01

【再掲】■アマゾンの「バックオーダー発注廃止は、正味戦争の宣戦

元増田です。なぜか消えてしまってオダミツオさんとかに心配していただいているみたいなんで再掲します。

まあ、私が元増田かどうかも、どうでもいいじゃないですか。「CC BY 4.0」宣言しているんだし。

5/20の再掲が字数オーバーだったのかもしれませんし、捨てアドアカウントとられたのを、はてなさんが怒っているのかも。

とりあえずキャッシュからテキストを復元します。

結論

 アマゾンの「バックオーダー発注」廃止は、流通改善名目を借りた正味戦争の宣戦布告である。この戦争に敗北し、多くの出版社個別直接取引(e託)に応じてアマゾンのみに特恵条件を与えることは、破壊的な状況をもたらす。

 また、直接取引をしたところで流通改善するという保証はない。アマゾン依存度が上がるほどに、苛烈な「ご提案」に逆らえない状態となる。

 在庫ステータス管理の問題は、業界が抱えつづける課題ではあるが、このアマゾンの施策とはほぼ関係ない。

 長くなってしまったので、結論を先に書いた。これに納得できた人は、この先は読まなくてもいい。そうでない人、「僕と契約してe託出版社になってよ」と囁く声に揺れている人に向けてこれを書く。

 その提案書には、いくつもの重要な点が省かれているからだ。

取引正味の現状

 現在、出版業界の正味標準は以下のようになっている。

 出版社から取次への引渡 69%(-2~+10数%)

 取次から書店への引渡  77%(-5~+数%)

 一般に、老舗ほどよい条件を持っている。(大手がすごくいいというわけでもなく、特に正味が高いのは法学・医学などの高額専門書出版社である

 正味以外にも新興出版社は上記条件のほかに歩戻し(新刊委託手数料)を支払い、新刊の代金支払いは納入の7か月後、さらに3か月から1年の支払い保留を課されるケースもある。

 一方で、老舗出版社は新刊でも搬入翌月に代金の半額の内払いを受けるなど有利な取引条件を有している。

 かつては出版社ごとの正味の違いは書店への卸正味に反映されていたが、取次間の書店獲得競争の結果「一本正味」が増えている。その結果、老舗出版社の高額商品を卸すと取次が赤字になるという「逆ザヤ」も生じている。

 大手出版社が取次の株式を保有しているという背景もあり、こうした取引条件が改定されることはめったにない。

 アマゾン直接取引(e託)は、これを年会費9000円、正味60%の直接取引に一本化しようという提案である

https://www.amazon.co.jp/gp/seller-account/mm-product-page.html?topic=201463220

 ある意味で平等に見えるが、背面では個別に違った取引条件が出版社に持ちかけられている。漏れ聞いたところでは66%の提示までは確認したし、中堅以上からはそれ以上の条件で取引しているという示唆も受けた。

 しかし公式以外の取引条件はあくまで特約であり、アマゾンの提示する「条件」が守られなかったと判断された場合は一方的に破棄される。また、契約書をよく読んだ人は、その条件が数年間の時限であることに気づいたはずだ。

 アマゾンはこれまで(おそらく)73%くらいで仕入れていた本を、60%で仕入れるようにしたい。まずのところ、「取次に在庫を置いてもらえていない本」から。いきなり60%と言っても受け入れてもらえないから、短期的には優遇条件や集荷などのエサを出す。

 これが今回の提案の一番の眼目である

なぜこのタイミングで言ってきたのか

 アマゾンアフィリエイトにしてもマーケットプレイスにしても、市場占有率が上がるにつれ、取引条件を何度も改定してきた。取次からの卸を「73%」と推察したのも、天秤をかけられている取次がギリギリ呑めるラインを推察しての話だ。日本上陸時の大阪屋との取引正味が75%で、そこからコンマ5%刻みで4回、計2%下げただろうというのが筆者の読みである。取次のアマゾンに対する態度が「あんな条件では積極的には欲しくない」に年々変わってきたというのが傍証となっている。

 それにしても今回の「バックオーダー発注廃止」は急で乱暴な施策に見える。通告メールの文面にも焦りが垣間見え、「3月期の利益が取次対応の遅れによる売り逃しで毀損された」からだと主張している。

 3月は新刊が多く、セット搬入等も含めラインは輻輳する。アマゾン日販の蜜月が終わり、日販が「こんな粗利のところに便宜を図っていられない」と気づいたのもあるかもしれないが、今日に始まったことではない。

 より説得的な答えは、「配送料の値上げにより利益が圧迫されるので、別途利益を上げる見込みを立てて早急に本社に報告しないと、日本法人評価が下がるから」だろう。

 アマゾンは、租税回避や配送・資材・仕分の業者を徹底して継続的に買い叩くことに不断の努力を払い、設備投資の源泉を得てきた。そうした抜け道は徐々に塞がれてきたが、その間に無視できないシェアを得た。その買い叩きの対象が、いよいよ本格的に出版社にまわってきたということだ。

アマゾンで品切が頻発する理由

 さて、「話題になった本がアマゾンに行ったら品切になっていた」が、なぜ頻発するかの考察に移る。

 アマゾンの発注の仕組みは以下の記事に詳しい。

アマゾンのバックオーダー発注の件について小零細出版社が考えるべきこと

 このバックオーダーの発生してからのこれまでの流れについては、以下の5年前の記事が(ちょっと出版社が鈍すぎだが)おおむね正しい。そして、この流れは一般書店も変わらない。

amazonの本の補充はなぜ遅いのか

 精力的な書店は、発注を出版社に直接行ない入庫処理も迅速なので、出版社に在庫があるもののバックオーダー後の入荷はアマゾンより4営業日以上早い。

 このバックオーダー発注を7月1日から「取次を介してやらない。e託しない出版社の取次に在庫のない商品は扱いを中止する」というのが今回の通告である

 そして、高島氏の言うように在庫状態を開示して搬入を早くしても、問題は解決されない。

 ベンダーセントラル(VC)でチェックするとわかるのだが、アマゾンの発注は間歇的になされる。たとえば、週に10冊需要のある本は、2か月に1度、100冊の注文が来る。

 その冊数の在庫を日販が準備していなければ、大阪屋栗田の在庫を見に行って、それでなければ翌日繰り返す。そんなことをされたところで、それに対応して発注される可能性のある品目を網羅的に取次が在庫することは不可能である日販にしてみれば、その照会は大阪屋栗田で充足されたかもしれず、明日発注されるかもわからないのに、その数を即仕入れろというのも無理な話だ。

 なぜコンスタントに補充をやらないのかという疑問が起こるだろう。在庫が少ないタイミングで受注の波が来たら、アマゾンにしても機会損失になるからだ。

 しかし、実際にこの十数年、定番書であっても同じアイテムの「バックオーダー発注」の短冊が数週間に一度、同じ日に何枚も「市川13,6,4、小田原9,5,2、堺20,7、鳥栖6,5,2」というようにまわってきて、その前後でアマゾンで品切になり、回復まで10日間というような事態が繰り返されてきた。

 ベンダーセントラルを見ると、受注は多少の波はあれどコンスタントであり、アマゾン自身の「需要予測」もおおむね頷ける値になっている。しかし、発注だけがすさまじく間歇的なのだ

 最初倉庫の入荷オペレーションのためかと考えていた。しかし、倉庫が各地に増えた現在では、各倉庫の発注時期をずらせば、品切を回避できるはず。アマゾンの優秀な人たちがそれに気づかないはずはないが、折に触れてその点は提案してきた。

「発注時期を倉庫毎にずらせませんか」「バックオーダーの発注を版元に直接送りませんか」

 しかし、そのたびに返ってくる返事は「当社独自の計算にもとづき、在庫量・発注時期は最適なかたちでおこなわれています」「流通にご不満がある場合は、e託契約をご検討ください」だった。

 いま筆者が持っている仮説は2つ。

倉庫ごとに時期をずらすと、北海道の発注が佐賀に飛ぶような高コスト事例が頻発しかねないので、各倉庫の在庫を平準化したい」

「在庫についてつねに不安定にすることで、出版社と取次に対して取引カードにしている」

 それが穿ちすぎであるにしても、アマゾンの在庫が過小であり、それを解消する意思がないのはあきらかだ。

過少な在庫量と倉庫の人手、発注遅延、そして入荷時期への過大な要求

アマゾンの在庫が過小だ」と指摘すると、返ってくるのは「市川小田原川崎に、あんなに巨大な倉庫を持っているのに、あれ以上投資しろというのは無理」という反応だ。

 しかし、あの倉庫流通のためのスペースが大きく、書籍以外のものも大量に扱っている。書籍の在庫量が売上に対してひどく少ないのは、厳然たる事実である

 業界紙新文化』 の2017年1月12日号に成毛眞氏がアマゾンキャッシュフローについて述べている(以下リンク小田光雄氏の要約)。

http://d.hatena.ne.jp/OdaMitsuo/20170201/1485874803]

 それによれば、顧客から代金を回収し、納入業者たちに支払う期間のキャッシュコンバージョンサイクルはマイナス18・86日だという。仕入は月締め翌月払いの平均45日サイクルとみて、顧客回収サイクルはどんなに短くみても10日あるだろうから、平均在庫期間は17日、年間在庫回転数21強ということになる。この値は、筆者が複数出版社から確認しているVC上の在庫/売上比とも整合する。

 これは、書店としては驚異的な値で、駅売り雑誌スタンドかと見紛うばかり。ちょっと話題になるだけで「品切御免」となるのも、致し方ないことだ。

 話題の週刊文春が売り切れだからとスタンドを責める人は、まあどうかしている。アマゾンは、そういう在庫量でやっていくことを選択しているということだ。

 そして、取次から入荷後に出荷可能になるまでの期日も遅い。通常の書店でも、入荷後に配架担当者がいなくて1~2日寝る場合はあるが、アマゾンは入荷から出荷まで3日寝るのがデフォルトである。これは、現場の人員と設備を慢性的に不足させて、100%以上の稼働率を維持しているからだろう。そのため、繁忙期や天候不良時には業務さらに停滞する。

 アマゾンの発注判断は遅い。判断に人間を介さないため、需要が急激に伸びた場合にもその要因がパブリシティなのか、ネットのバズりなのか、その需要はいつまで続くのかという読みを外部情報に求めることをしていない。したがって、自サイトでの顧客の行動を見て、「売り逃し」が続いてから発注を増やすという行動になる。

 この入荷遅れと発注遅延という行動様式は、e託を導入しても基本的に解決しない。

「いま寄越せすぐ寄越せ、寄越さないならペナルティだ」とクレームする先が、取次から出版社になるだけである

 在庫ステータス22(重版中)のものも、アマゾンは同様の行動様式で発注する。即出荷できないものは発注せず、11になったら最前列に割り込ませろと言う。割り込ませなかったら、特恵条件は破棄される。

新刊については改善しつつある

 問題がここ1年で飛躍的に改善したのが新刊である。新刊については、情報が出てから発売までに時間があるので、アマゾンの遅い発注判断でも、じゅうぶんな量の入手が可能になる。そのうえ、アマゾンも「新刊の追っかけ発注は入手しにくい」ということを学習したのか、発注量も多くなった。

 新刊委託配本をしない出版社でも、取次とコミュニケーションを密にとれば発売即品切れを回避しやすくなった。

 とはいえ、発注タイミングはやはり遅い。「発売前重版」になるような本がアマゾンで入手できず、一般書店には平積みになるようなことは多い。それは、書店としてのアマゾンの能力が低いということの証左だ。発売4週間前に発注しても入手できない個人書店の事情とは問題のレベルが違う。

現在のアマゾン情報弱者相手の草刈場

 一方で、アマゾンの利用はどんどん広がっているし、検索順位は高い。話題書をスマホで検索して即注文しようとすると、アマゾントップに出てきて「2~3週間後出荷」となっている。そういうときに出てくるのが転売業者だ。

 マーケットプレイスで3倍程度の価格をつけ、「希少品につきプレミアム価格です」と説明している。そして、その業者のページを見ると、数十万点の出品物がある。もちろん商品仕入れているわけではない。受注があってから、honto紀伊國屋ヨドバシに発注し、届いたもの転送するのだ。

 商品登録から値付けまですべてbotを活用した、「他の書店を探すのが面倒な人」から無知税を搾り取るためのビジネスモデルである

 転売業者も栄枯盛衰が激しいが、いまは「ブックマーケティング」や「メディアフロント」が勢いがあるようだ。関心ある人は探してみてほしい。

 彼らの最大利益を追求する商魂や、ネガティブコメントを即流しにかかる熱意など、学ぶところは多い。

 トップ企業であるということは、いちばん情報に疎い人がやってくる場だということでもある。だからアマゾン偏愛する利用者は他の書店利用者より平均的に無知で、流行に流されやすく、堪え性がない。したがって配送関係でトラブルを起こすことも多い。発送に時間がかかれば、カジュアルキャンセルしてくる。この層を相手にするのはコストがかかる。だから、アマゾンはそのコスト負担を要求しているのである

 そういう人へ売り伸ばすのは商売の勘所でもある。

 だから、アマゾン提案に乗るという判断もありうるだろう。

どこまでやればいいのか

 アマゾンの要求は単純だ。「扱ってほしければ情報を出せ。情報を出したらカネを出せ。カネを出したらもっと出せ」ということだ。

 出版社ディスカバー21の干場社長の証言がある。2014年10月のものだ。

>https://newspicks.com/news/654047>

「これまでは大型パブや広告がある場合、前持って出版社の方で手動で在庫を増やすように指示できたのですが、10月1日より、今後、全てそれまでの平均売り上げによる自動補充にするという通知が10月を過ぎてからただ1通ポーンと送られてきました。

それが嫌なら、去年からアマゾン出版社に持ちかけているパートナー契約を結べと。つまり年間600万円以上の契約料を払えと。

それはアマゾンによる一方的評価基準により価格が決まるもので、売り上げに準じたものではない。今回の処置は、パートナー契約を結ばない出版社への締め付けとも受け取れます。」

<<

 この書きぶりからすると、ディスカバー21はおそらくe託を利用しているのだろう。というか、取次を利用せず書店直接取引するのが、柳原書店破綻以降の同社のスタンスである。「在庫を増やすように指示」などが出来たところからすると、導入当初はあるていど優遇されていたようだ。

 しかし、依存度が高くなったとみると掌を返す。大変合理的な行動だ。e託の正味60%もいつまでも固定されるとも限らない。

 こうした「パートナー契約」によってサイト内の表示順序も左右されているのが現在の状況だ。

都合が悪くなったら出口があるのか?

「e託で条件が切り下げられたら、取次取引に戻せばいい」。そういう意見もあるだろう。

「みんながそうやったあと、取次は数年後も残っているのか」という問題はまず措く。

 それにしても、アマゾン裏切り者を許さない。海外での事例は、反目した出版社商品に対して注文ボタンの撤去や検索結果への非表示など、アマゾンが自社サイトの優位性を最大限に活用した実力行使を辞さず、読者の利益を損ねることをものともしないことを我々に教えてくれる。

「e託やってたんだけどさ、不利になってきたからやめたよ。e託しなくてもそんなに不都合ないよ」などと公言する出版社の存在が、アマゾン戦略にとってどれだけ目障りかを考えてみよう。個別取引の合理性などかなぐり捨てて「アマゾンから離れた出版社は倒産した」という事例をつくりにくることは覚悟しなければならない。

 複数出版社でこの問題を訴えようにも「e託契約」も「パートナー契約」も、すべて明細は秘密保持契約(NDA)の向こう側にあり、その訴訟リスク情報共有と連帯を阻む。今回、筆者が匿名で書かざるを得ないのもそのためだ。

 現在でもアマゾンは不定期にポイント付与率の上げ下げを実施している。対抗馬のhontoもっと派手にポイントをバラまいているので、日本の出版界はそれを非難することもできない。

 現在のe託では販売価格の主導権は出版社にあるが、市場を更に占有したところで契約更改は再販廃止が条件となり、「プロモーション」「正味下げ」「値下げ」の3点セットの「ご提案」がつぎつぎに舞い込むことになるだろう。

 アマゾンで買えばほかより安いとなれば、消費者はなお雪崩を打ち、発言力はさら高まる

 電子書籍では、入金額分配契約出版社の場合、「アマゾンで本を買うと、他の手段より著者への支払いが少ない」という事態は、すでに起きている。これから紙の本にも普及してくる可能性が高い。

 アマゾン1社を優遇するなら、出版社縮小均衡の果てに「アマゾン制作部門の下請け」となる道を選ぶしかなくなるだろう。

 もうひとつの解は、アマゾンの条件を呑むのなら、その条件をオープンにし、他の書店にも同様の扱いをするということではないだろうか。60%条件ならば書店を起こせる人は多くなる。1社独占になりさえしなければ、安すぎる正味だとは思わない。本の価格は上がるだろうが、この正味戦争に建設的な出口を探すとすれば、そういう方向しかない気もする。

アマゾン破壊イノベーター

 アマゾンがやっていることは、「すべてのお客様のために」ある。アマゾンが考えるお客様希望は「手軽で安価な入手」だ。だから、「手軽で安価」な入手に協力する者は優先するし、それに協力しない者を悪く見せるために努力をいとわない。

「ほかの書店はともかくアマゾンで品切れするなんて」「売っていないなんて」という読者と著者の態度が、それを後押しする。

「業界が絶望相転移するときエネルギーを利益に変えている」と言ってもいい。

 だから、折りに触れ現れ、「僕と契約してe託出版社になってよ」と囁くあの提案書を追いかけまわして、「そいつの言うことに耳を貸さないで!」と叫ぶ。

 あなたが、すべての絶望希望に変える奇跡の道を見つけるまでは、契約してはいけない。

2017.5.20--追記

思いのほかたくさんの反響をいただきました。

ありがとうございます

匿名の身ですので、本記事は「CC BY 4.0」転載・再配布・翻案自由とします。

とだけ宣言しに舞い戻ってきたのですが、せっかくなのでもう少し蛇足を。

取次の擁護ウザい。

→擁護していない。取次が硬直的な差別取引で出版社が新しく出てくる芽を潰していることは既述の通り。

資本主義消費者利益なので残当

→まっぱだかの資本主義が野蛮で不合理な結果をもたらしてきたということくらいは、10代のうちに学んでおこう。消費者利益もエシカルでなければ持続可能にならない。いいかパンツくらい穿け。見ているこっちが恥ずかしい。

独禁法と公取は仕事するべき。

アマゾンは公取と密接に連絡を取って、アウトにならないギリギリの線を見極めて活動している。そして、紙の本はもちろん、電子書籍においてさえアマゾンは圧倒的な独占を未だ手にしてはいないので、公取は様子見。まあ、ケータイ相手のコミック商売をしている国内勢がまだ大きいかなのだが。

パトレイバー後藤隊長みたいな言いかたになるけど、役所が動くのは常に手遅れで犠牲が多数出てからだし、そうでなくてはならない。文化的公害のおそれには予防原則を持ち込むべきではない。

国内勢力を糾合して対抗するべき。

→それこそ公取の出番になる。出版界は笛吹けど踊らない者が多様にいるからこそ、自由でいられる場。そのメリットを手放すのは下策。テーマは変わるが、軽減税率ほしさに政府に嘆願する業界団体は恥を知れ。おまえら出版界全体を代表してなんかいない。業界が一丸になどなったらあっという間に規制され、規制団体天下りを送り込まれる。

流通改善しないで吠えるな。正面から戦え。

流通改善している。アマゾンで入手できるような本なら、たいがいの書店でさほど待たずに注文できる。アマゾンが1週間以上になっているならば、多くのケースで書店コンビニのほうが早い。というか、ド田舎以外で入手を急ぐならまずはhonto withでチェックするべき。

書店で取り寄せできないと書店のせい、アマゾンで取り寄せできないと出版社のせいにする読者をネット上で散見するが、実際は逆。アマゾン出版社に連絡をする労すら惜しむ。

とはいえ、取り寄せを渋ったり、TONETSやNOCSの在庫情報の見方を教育されていなくて「この本は取り寄せできません」とウソをついたりする書店員も、たしかにいる

ーーーーー

googleから拾ったキャッシュここで切れてます。

なんて書いたんだっけ。

「。社員に流通教育もできない書店はつぶれればいいのに。」までは確かなんだけど。

ラストガンジーの糸車と塩の行進にからめてなんか書いた記憶がある。だれかとっといてくれてないかなあ。

今日のところはここまでで。

2017.6.18 続きを書きました。

それでは計算いたしませう

https://anond.hatelabo.jp/20170618203827

2017-05-20

アンリミ作家から見た佐藤秀峰氏の訴訟について

ニュースピックスで話題になっていたのですが、みなさんのコメントを見ていると、これまでの経緯を知るものとしては違和感があったので、まとめます

https://newspicks.com/news/2254315

アンリミはもともと改廃がある

「途中で本が無くなったら嫌だな」というコメントがありましたが、もともとアンリミ出版社側が取り下げることもあるし、今回のようにAmazonが停止することもあるサービスです。

そのあたりは、電子書籍界隈で有名な鷹野さんが毎月タイトル数の変動レポートをしてくれています

http://www.wildhawkfield.com/2016/10/compared-with-2-month-ago-of-Kindle-Unlimited.html

そして、利用規約ももともと「指定されたタイトルリストから選び、何度でも読むことができます」とあり、つまり読み放題の本を自分が0円で好きに買えるのではなく、漫画喫茶のように無制限に読める権利を得ている、ということに過ぎません。

https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201556940

読み放題として読まれ書籍ロイヤリティは、さすがにAmazonでも無限にあるわけではありませんので、その原資は基金から支払われこれも変動します。

https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/AI3QMVN4FMTXJ

そうすることで、読み放題が成り立っていてAmazonも作者さんに安定してロイヤリティを払えることが継続できています

ハックでAmazonから1億円以上も稼ぐ

佐藤氏はKindleプライスマッチという戦略を逆手にとって1億円以上もの印税を得たことがあります

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1605/27/news116.html

プライスマッチというのは、Kindle自主的に本を値下げして、他の電子書籍ストアで売られている同一作品の値段と価格を合わせることで、最安を維持する戦略です。いっぽうで、その差額はすべてAmazon持ちです。

まり佐藤氏ほどのブランド力を持つ作者が、大手Amazon11円という破格の値段であれば売れることは明白で、その戦術を逆手にとったハックとも言える手法大金を稼いでいます。じつは、楽天koboなどで自分プライスを下げてプライスマッチを狙うことが簡単にできるのです。

ももそ氏は、ブラよろ、かくえもん、というタイトルハックもわかっていて使うなど、以前から巧みな手法には明るいのです。※作品タイトルには著作権がないことを利用し、そのハロー効果を狙ったタイトル付け。そのことで注目される。

作品主人公と被る熱いけれど粘着な行動

佐藤氏はこれまでもさまざまな問題提起をすることで、注目を浴びる戦略をしばしとります。先日も驚いたのがこちらの件。

プレスリリース配信されていた画像ニュースサイトが使ったら指摘されたというもの。詳しい経緯は当人しかわかりませんが、それでもリリースに載っていたら使うのが一般的メディアでしょうし(配信した元にかみつくならまだしも、利用したメディアに食いついた、ほんとかわいそう)、それをいろいろというのも炎上マーケティングを狙ったと言われてもおかしくないかと思います

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/04/11/25458

こういう経緯を知っているものからすると、ニュースピックスのコメントもっと本質的なところをついているのがホリエモンだと思います漫画に明るい堀江氏だからこその切り口だと思いますし、わたしも彼にもっと同意します。

ブラよろ著作権フリーとして広げつつも、たしかそのあと噛み付いた事例もあるくらいで、ほんとうに近寄りたくない人の1人です。近寄らないくらしか対応策がないというか。

佐藤氏の行動はときとして正義を貫くこともありますが、ときとして純粋残酷鋭利な刃を振りかざすことがあります。わざわざ炎上させずとも、穏便に済ませようと思えばすませられるトラブルもあったはずです。作品は好きなのですが、そういうところが残念に思います

アンリミ撤退したらそれこそいやだな

今回、これを書こうと思ったのも、そもそもそのアンリミが無くなってしまったら嫌だな、ということです。

じつは私も電子書籍を出していますが、アンリミが登場して電子書籍の売上は確実に減りました、わたしだけかもしれませんが。別にそれは仕方のないこととして受け入れています

いっぽうで、過去ほとんど読まれなくなった作品も読まれるようになりました。つまりわずかではありますが、利益を生み出してくれるようになったのです。

まりアンリミが作者にもたらしたことは「平準化」でした。これがないと瞬間風速だけで話題をもっていけるような消耗品としての本ばかりを書く前述をとらざるを得ません。

しかし、アンリミがあることで、今まで以上に、長く読まれるよう、作品自体をよくしようというモチベーションがわいたことも事実です。

ですからアンリミがなくなってしまうと、多くのアンリミ作家戦略に影響が出るだろうなと思うわけです。

勝っても負けても佐藤氏が勝つ

なので、あと危惧することは他の出版社追随すること。完全にAmazon悪者扱い。

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2017/05/19/kiji/20170519s00042000235000c.html

Webサービスをやっている自分としても、悪かったところはすぐに誤って正す、そういうことは普通だと思っていたのですが、ここまで荒立てるとは本当に近寄りたくない。

Amazonワールドワイドレギュレーションがあって、日本独自の、漫画がやたら読まれる、という事情考慮してそもそもローンチはできないですよ。

もちろんそれを、「あえてAmazonのために頑張って何日も苦労してゼロから作ったのに!」ということで憤慨するのであれば同情はしますよ、その場合Amazonひどい!です。

でも、今回は既存のもの配信するかしないか、という状況下で蓋を開けてみたら違っていたごめんなさい、という話ですよね。ちょっとそこまで言わなくてもいいんじゃないかなあというのが正直な実感。

契約にも、おそらく何かの際にはAmazon側に裁量権がある、というくだりはあると思うのですが、ただ訴訟佐藤氏が勝っても負けても、その秘密条項が陽の目に浴びるという点では、佐藤氏は得をするのですよね。

さて、今回の弁護士は、著作者隣接権に詳しい弁護士です。

http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1205/25/news007.html

マンガ図書館Z赤松さんも「TPPの知財関連よりヤバい。騒いでる漫画家殆どいないのもマズい」という権利で今回の訴訟でも武器にしてくるのかなと想像してしまます

・ ・ ・ ・ ・

今回、取り上げること自体炎上にのっかることなので、本当は書くことを迷ったのですが、あまりにもアマゾン酷いよねという論調が多いように思ったことと(佐藤氏が言うんだからとまで書く人もいるくらい、そりゃハックのほうにも明るいくらいですけど)、アンリミ佐藤氏のこれまでの経緯があまり認知されていないなあという印象から、少し公平じゃないよなと思いまとめました。

でも、作品は嫌いにならないでくださいね

https://www.amazon.co.jp/dp/B06XSCK3TG/

今ならアンリミで0円で新作1巻が読めます面白いですよ。

2016-04-16

なんのために…

日々の売り上げを管理するためのシステムが導入された。

従来から使用していたもの更新たかたちである

当然、一連の作業について手順が定められ、それにのっとって日々進める。

…のだが、例外的な手順が多すぎて、結構な頻度で異なる作業が発生する。

まり作業平準化できていないのだ。

結果、従来と同じかそれより大きな時間・労力がかかっている。

初出の例外なのに(いつもと何か違うことに)気付かないとマネジャーはキレるし、余計な時間取られるし、せっかくの新システムも宝の持ち腐れである

思い返すと導入当時システム屋と打ち合わせる際に相当金ケチってたみたいだから、そもそもがそんな優れたシステムじゃないんだろうな。

なんのために投資を行うのか…。

2016-03-17

http://anond.hatelabo.jp/20160317084325

【回答】

 女性に対する期待値が異様に高いため、自縄自縛で苦しんでおられる。それが、文面を拝見しての第一印象です。

 女性に対して端的に興味がない人は、わざわざ「嫌い」とも感じませんし、「あ、こいつ俺に惚れてるなと思ってたら実は違ったかダメ」と、ことさら否定したくもなりません。

 「自分を楽しませられるよう、急に不機嫌にならないようにすべきだ!」「優しくて、ただ一方的自分奉仕してくれる人であるべきだ!」。そうして幼児みたいに庇護されたい欲望を持っておられるがゆえにこそ、それを満たせない現実の異性に嫌悪感を抱かれているのでしょう。

 けれども、よくよく考えてみれば、「頼りにできない人間結婚かあ…」と迷っておられる傲慢さ以外に、いったいご自身相手に何を差し出しているのでしょうか。

 

  かつての「日本なでしこ」ですら、徹底的な男尊女卑特権を失うことといわば交換に、男性を持ち上げていたのです。現代のように男女平準化した時代に、何も差し出さずに「ただセックスさせてほしいよー」と駄々をこねても、そんな人を心から愛し守ろうと思える女神は、この世にいません。

 ご自身の陥っている状況を客観視するには、反対側から考えてみるのが役立つかもしれません。すなわち、「近頃の男性は、男らしさも、積極性もないからきじゃない」とスネている女性に対して、あなたは気を遣い、ないしは男らしく振る舞おう、という気になるでしょうか。

 「他人の過ちを大げさに取り上げることにより、イカサマ師は自分の過ちを見えなくしてしまう」とは、『法句経』に残る釈迦言葉です。

2016-03-10

twitterでのクソリプの量は拡散された量ではなく拡散先の質に比例する

 ということに最近気づいた。

 

 たとえば、RTの広まりやすクラスタ腐女子クラスタでくくっていいのかわからないが)があるけれども、

 腐女子に1000や2000RTされたところでなかなかクソリプは飛んでこない。

 腐女子常識人が多いせいなのか、たんに人見知りの激しいだけなのかはわからない。

 ともかく、拡散速度に比してクソリプ量は相当少ない。だいたいはコメントするにしてもRT直後にエアリプという形をとる。コメント付きRTなどまるで存在しない機能であるかのように振る舞う


 一方で自分レペゼンコモンセンと思い込んで面白もなくないネタリプを飛ばしてくる人間

 TLがやたら政治ネタで埋めつくされている傾向にある。

 これは右翼左翼電波問わない。RTの率も高く、まず五割を超える。

 こういう層にリーチするとRT総量が三桁オーダーでも、時には二桁程度でもガンガンクソリプが飛んでくる。

 もちろん、彼らが好むのは政治ネタである

 これらはあくまで一例である

 比較道徳平準化されている女性オタク腐女子に比べ、男性オタクは個々の生態や規範にばらつきが見られやすいため、現時点での詳細な分類は困難である

 クソリプの喰らいやすさが拡散先のクラスタの質に関係するのであれば、当該クラスタが好みやすタイプネタがすなわちクソリプの喰らいやすさに直結するわけで、政治ネタアニメネタ時事ネタ、実生活ネタなど大きなカテゴリから更に細かい区分でそれらを同定できた暁には、われわれのよりよりtwitterライフ資するであろうことは疑いはない。クソリプを喰らうネタは、クソリプを喰らうべくして生み出されるのである

 今後の調査が待たれる。

 

2016-02-11

国の借金 一人頭824万円とか言うけどさ

この債権を持ってるのも国民な訳で、「とはいえこれを取り立てる権利を持ってる人も国民の内の誰かです」って言えばいいのにね。

銀行預金して利子もらってる人も、保険とかの金融商品持ってる人も、銀行保険会社運用資金国債が含まれてるので、元をたどれば国債の購入費を金融機関出資してる。

はいえ、買ってる人が100%日本人じゃないからそんな単純化できないけど。


財政債権して、この数字ゼロにしようぜ!

ってのは、インフレによる結果的な目減りじゃなくて、財政引き締めによる償還ってことを目指すなら、国債によって、あるところから金を引っ張って、社会保障とか建設ににカネをばら撒いて平準化しようとしてる流れを止める事なんで、再配分は止めますよって事でしょ。


国債の発行目的が変で、金のあるところにますます流れてますよ的な事は考え直さないといけないけど、考えなしに「国債発行=国の借金が増える=国民借金が増えるだから止めなきゃ」みたいなもの言いは欺瞞だと思う。

2015-02-23

なんで英語勉強しなければならないのか

経済ルールが変わるからそれに合わせないといけなくなったという事なのだ


昔のルールは;お金を稼ぐのは日本国内日本語を話していればいいよって言うルール

これからルールは:国内お金だんだん少なくなるからお金を稼ぐのなら英語を使って海外で稼いでねーっていうルール


ルールが変わったかゲームプレーヤー(この場合国民とか産業とか小さな意味では先生とか学生)はこれに適応しなければ生存できなくなるかもっていうこと。

それを分かっていないと、小手先議論になってしまって、入学試験制度大学自由に作れるはずとか、高校生の基礎学力が落ちているとか、今の大学制度問題はないのに

なせかえるんだとか、入試制度を変えれば問題が解決する訳ではないとか (おもにここに書いてある事だが(笑)http://blogos.com/article/63882/?axis=&p=1

みたいなイシュー無視した話をする人が出てくるんだと思う。


今までのルール

1)戦後復興日本経済発展

2)経済発展に伴って人口爆増

3)内需経済万歳


と言う形。日本は確かに輸出で儲けたがそれでも経済内需型。2010年の対GDP比で輸出依存度は11.4%で先進国ではアメリカに次いで低い。

ちなみに韓国は43%、ドイツ33%、中国でも24%。2010年でもその程度なのでそれ以前はもっと低い。一桁だったときもある。

そのような経済状況で必要教育内需経済のために必要教育でいい。

から国内大学同士を競わせ、優劣を付け、教育レベルをあげるというのでよかった。英語教育もいらない。英語は優劣を付けるための手段であり、

英語を話せる人材を育成する必要がなかったのだ。


では、これから20年後どうなるのか?


1)日本人口減少

2)内需の縮小

3)経済グローバル化、知識のグローバル化による日本産業競争力の低下


が見込まれる。っていうかもう始まってる。

日本経済を成長させ続けるためには本格的に外需で食べる事が出来るような体力をつけないと、

本当に日本はだめになってしまう可能性があるのだ。


そうなると日本国策として国内大学同士を競わせて内需向けの労働者大学で育成しても

貴重な外貨を稼ぐ事が出来ない。

また、人口が少なくなる中、海外からの優秀な頭脳を取り入れなければ競争力を持続できないが、

日本語が壁になって流入する研究者が少なくなる。

インターネットをつかったコンピューターネットワークが出来てしまった事によって英語の優位性は

もう既に決まってしまった。今後300年くらいっていうか未来永劫英語世界言語になってしまった。

それ以外の言葉はあまりにもお金を稼ぐのに不利になってしまったんだ。


お金を稼ぐルールが変わってしまった以上、プレイヤールールに従ってお金を稼ぐしかない。

で、いままでのルールでは日本国内だけで競っていれば良かったものが、国外経済と競わなければならなくなった。

内需ならばいくらでも保護貿易できたんだけど、外に行くとなると保護できない。それどころか排除される側。

しかも輸出したい国は中国韓国はじめとする新興国から欧米先進国まですべての分野で競争相手がいるのだ。

また競争するためには時には相手とくむ事だってある。そのときの相手も日本語話してくれない。

まり英語使って交渉できなければ売る事も研究も、つまるところ仕事ができないのだよ。


今回の入試改革によって入学試験学力の面では圧倒的に緩和されるだろう。

そして大学に入るのには、勉強するに足りる基礎学力特に理数系)、仕事に使う英語、交渉の際に必要論理性の3つにおいて

ある程度のレベルを達していればよいとなるはずだ。

またそのためには勉強スコアだけではなくて面接特に英語論理性)が試されるようになるに違いない。

入学試験学力学生選抜する試験ではなく、学生の適正、能力、伸びしろをみるための試験となる。

一部の一芸に非常に優れた学生(たとえば数学オリンピックに出るような才能)はその枠で、

それ以外の学生に対しても可能性という枠で席を与えていかねばならないのだ。

ある意味アメリカ大学入試システムに近いものになるだろう。


そしてここが一番大学関係者に心して欲しい。

勉強のできる学生選抜されて入ってくる従来の制度では大学入試大事であとは学生勝手勉強してくれた。

これからは可能性のある学生が入ってくるのであとは「大学が育てる」という形になるはずだ。

故に大学は本当に勉強も教えなければいけなくなるだろう。また勉強だけではなくてコミュニケーション論理性を育てる場所である必要がある。

これまで大学国内学生選抜システムという形で機能していたが、これからは本当の意味での「学びの場」にならねばならぬのだ。


これはある意味多くの大学に取っては大きなチャンスだ。

ルールが変わったのだから今までの国内ランキングなど関係なく東大を抜かす事だって出来るのだ。

この変革によって大学レベルはより平準化され、専門化される。そしてその事が日本大学のへきんレベル底上げするだろうし、一部の学校

世界レベルでのエリート校になりうるのだと思う。


最初に話したようにセンター試験ルールがかわったからだ。

変わったルールにいち早く適応したものが勝者になる。文句いってるやつは間違いなく遅れていく。絶対だ。

2015-02-11

http://anond.hatelabo.jp/20150211121509

そうかもしれないけど、それは人間自然感情だし、そこを無視して少子化対策なんてできないと思うんだよね。

ノブレスブリージュを教えられなかった親の責任もあるし、おそらく親より優秀なのに親ほどは稼げないという時代のせいでもある。

本質的には、グローバル平準化でそれまで相対的貴族階級だった日本人は大幅に貧乏になるってことに集約されるのかもしれない。

そうだとすると、日本人戦時中みたいに一致団結して数千万人程度の人口をなんとかしたくらいじゃ生活は保てないかもな。

2014-11-25

民主党支持者としての執行部のアベノミクス批判への愚痴

タイトル記事内容に合ったものに変更しました。内容は変えていません。


http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/535980176283566080

「円安が好きな人ってほんとーにわからない。自分の国を安く売って何が嬉しいのかな。」

http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/534181673152565248

消費税が逆進的だ(所得の低い人に厳しい)という人は多いけど、円安もかなり逆進的だよね。円安で利益がでるのはトヨタなど大企業ばっかり。

その一方、格安な輸入食材商品が軒並み、円安で値上がりして、低所得者層は出費が増える。」


この2つのツイートへの返答をマクラにしつつ、アベノミクス(このダサいネーミングはなんとかならないのか)の良い点と悪い点、

民主党執行部への愚痴(これがメイン)なんかを書いていこうと思います

そもそもなぜデフレは駄目なのか


ここ15年ぐらいずっと言われてきた「デフレ不況」、デフレとは、物価が持続的に下落している状態を指します。

単純に考えればモノの値段が下がることはうれしいはずなのに、なんでデフレ問題なんでしょうか。

そんなことわかってるよと思われるかもしれませんが、順を追って説明するために書いておきます

物価が下がって企業の売上が減ると、企業収益が減ります企業利益を出すためには費用も減らさなければいけません。

新規設備投資を減らしたり人件費を抑えようとします。

今回はこのうち、人件費を抑える、というポイントにしぼって話をします。

物価が下落したのと同じ割合社員全員の給料を減らせれば何の問題もないのかもしれませんが、そういうふうにはできないですよね。

正社員給料は、物価が下落する割合ほどには下がりません。これを「賃金下方硬直性」と言います

じゃあどうなるかというと簡単です。失業者が増えるんです。

リストラされずにすんで定収入がある人たちはデフレで少しずつ得をしますが、その分をリストラされて収入が無くなる人がかぶるんです。

ただし、リストラをするには非常に煩雑手続き必要です。

結局この被害を一番受けるのは、これから社会に出て仕事をしようとする若い世代です。求人が減って有効求人倍率が下がります

企業はすでに雇用している人を解雇するよりも先に、新しく入ってくる人を減らすので失業率が高くなります。真っ先にこの影響を受けるのは若者です。

これがデフレ問題視するべき大きな理由です。若年失業者が増え、世代間格差が拡大していきます

物価上昇率失業率にははっきりとした相関関係があって、フィリップス曲線と呼ばれていますが、物価上昇率が低いと失業率が高くなります

過度のインフレデフレを抑えるための金融安定化政策


ここからは少しマクロ経済学のお勉強です。

ここまでに書いたとおり、景気変動によって不況時にはデフレによって失業という経済問題が起こります

また、好況時にはインフレーションという問題が起こってしまます。だから過度のインフレデフレも望ましくないのですが、

経済は常に循環してるのでほっておくと景気変動は避けることができません。

金融安定化政策とは、このような景気変動平準化するために政府がとる政策のことです。

インフレ時には世の中に出回るお金の量を減らすことで景気の過熱をおさえて、デフレ時には出回るお金の量を増やすことで景気を温めます

この政策効果がよくわかるのは、リーマンショック以降の各国の金融政策です。

リーマンショック以降の金融政策と円高不況


中央銀行日本だと日本銀行)が供給している通貨の総量をマネタリーベースと言います

リーマンショック以降、アメリカは大規模な金融緩和によってマネタリーベースが急増しました。

それに対して日本はあまり増えていません。不況下でも出回るお金の量を増やさなかったことでデフレ不況が加速していきました。

また、出回るドルの量が増え円の量が増えなかった影響で円高ドル安も加速しました。

ドルはたくさん出回っているから安くなり円はあまり出回ってないから高くなります

ここで大事なのは通貨の交換レートというのは出回っている量の比率で決まるものしかないということです。

最初に紹介したちきりん女史のツイートでの誤解はここにあって、円が高いかいかと、自国を高く売るとか安く売るとかはなんの関係もありません。

その国の通貨がどのぐらい出回っているか金融政策によって決まりますが、それは好不況の影響を平準化するための結果でしかありません。

通貨の交換レートは目的ではなくて結果なんです。

リーマンショック前には1ドル110〜120円だったのが、2011年には1ドル70円台というとてつもない円高ドル安に突入しました。

円が高くなったからと言って日本が豊かになったわけでないのはご存知の通りです。

アベノミクス(もう一度言うけどこのネーミングはダサすぎると思う)ではこのデフレ不況に対して、やっと金融緩和をして出回るお金の量を増やしました。

今まで金融緩和をしてこなかったのが異常なだけで金融政策に関してはごくごく普通政策なんです。

じゃあなぜ民主党政権では金融緩和をしなかったんでしょうか。

ここからが本題です。というか民主党支持者としてのただの愚痴です。はぁ…

日本銀行マスコミ知識人らの金融緩和アレルギー


日本銀行には、第一次石油危機の時の高インフレや、バブル経済時代金融緩和をしすぎた記憶からインフレは悪だという認識が根強くあります

デフレでも良いからとにかくインフレにならないような金融政策を行ってきました。

38度の熱を出してしまったトラウマが忘れられなくて体温を34度に保って体を鍛えようとしている人がいたらまず36度ぐらいまで体を温めろよと言うと思うんですが、

体温を上げるのは絶対に許せないと言う考えが日本銀行には強くあります

それと、マスコミ知識人に多いのがイデオロギー的に金融緩和アレルギーを持っている人たちです。バブル時代自民党政権好景気の中で金融緩和を進め

赤字国債を発行し財政支出を増やしていきました。この時期の「自民党的」な政策に対するアレルギーから金融緩和政策に対して脊髄反射的にバブルの再来、

という言葉を使いたがる傾向がありますバブルを知らない私にはこの感覚が全くわからないんですが、バブルトラウマはこんなにも大きいのか、と心から思います

ただ、ここまででも書いたとおり金融政策イデオロギーとは関係ない技術的な問題です。

インフレ時には引き締め、デフレ時には緩和する、それ以上でも以下でもありません。

金融安定化政策マクロ経済学の中での位置づけ


また少しだけ経済学のお勉強です。

国の経済政策についての学問であるマクロ経済学には、大きく分けて二つの考え方があります。「新古典派」と「ケインズ学派」です。

おおざっぱにいうと新古典派経済政策というのは、経済活動市場に任せていれば最適化されてうまくいくから国はなるべく介入すべきではない、という考え方です。

それに対してケインズ学派の経済政策というのは、新古典派経済学特殊環境しか成立しないから、国が環境をうまく整えるべきという考え方です。

金融安定化政策というのは、ほっといたら物価勝手に上がったり下がったりしてひどいインフレデフレになったりするからそれを安定させようとする政策なので、

当然ケインズ学派に属する政策です。ケインズという経済学者が書いた「雇用・利子および貨幣の一般理論」という本の中で提言されていて、

マクロ経済学の中で重要位置を占めています

アベノミクス(だからこのネーミングはダs(ry))が提示した3つの論点について民主党自民党比較


アベノミクス(ry)が設定した3つの論点は1,金融政策2,財政政策3,成長戦略です。経済学的にも妥当論点の設定だと思います

タイトルにも書いているように私は民主党を支持していますが、現政権政策経済政策に限らず私が唯一支持しているのが1の金融政策です。

そしてこの点についてずっと民主党に不満をもっています金融緩和アレルギーの項で、金融政策を体温の上げ下げに例えましたが、とにかく36度ぐらいまで体温を

上げないと何も始まらないという現政権金融政策否定する理由特にありません。ただ、その上でどんな栄養を取るかだったりどういう風に体質改善するかについて

は全く支持できません。金融緩和短期的(2~5年)に企業収益を押し上げ失業率を低下させます個人的にはこの失業率低下が超重要!)。

そして長期的(10年以上)なスパンで考えると制度疲労がおきている仕組みを変更したり不要規制撤廃するための体質改善トレーニング必要です。

この体質改善の部分については民主党を支持しています。だからこそ民主党金融緩和をしてほしかった。そして実際にそのチャンスもあったと思っています

でも結局できなかった。なぜなのか私なりに感じていることを書いてみます

デフレ脱却議連民主党ガバナンス


民主党政権時代民主党議員を中心とした超党派デフレ脱却議連というのがありました。遅すぎるだろうという不満はともかくとして、

デフレ脱却のために金融緩和をすべきということを民主党内にも真剣に考える議員達がいました。2010年6月と7月にはこんな記事がでています

今見るとある意味衝撃的ですね。

政権金融緩和、円安進む-民主デフレ脱却議連事務局長http://www.bloomberg.co.jp/news/123-L3GOBZ0D9L3501.html

民主デフレ脱却議連インフレ目標導入など財務相提言http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16524520100730

でも結局政策として実現することはありませんでした。民主党の最大の問題点ガバナンスだと思います人材がいても執行部のイデオロギー的な好みで実現しない

ことが多すぎるのではと思っていますデフレ脱却議連人達は今の海江田代表枝野バカヤロウコノヤロウ幹事長体制をどう見てるんでしょう。

三党合意不況下の増税の罪


2012年民主党野田首相自民党谷垣総裁公明党山口那津男代表が三党合意によって10パーセントへの増税をおまけみたいな景気条項つきで決定しました。

実際には景気の悪い時に増税して、財政再建成功した例は世界的にみてもありません。この後、年末の解散で安倍政権誕生して金融緩和が始まりましたが、

あのタイミング金融緩和をせずに増税してたらと思うと本当に恐ろしいです。

歴史的に見ても、名目GDPが増えない限り、財政再建には成功しません。日本でもかつて2005年から2008年くらいまで、名目GDPが多少増えた時には、

基礎的財政収支の対GDP比が減りました。

一番大事なのは、まず経済が成長することです。成長することで税収を増やしていく。

実際に2013年度に関しては、経済成長のおかげで3.6兆円ほど税収が増えています

リベラル政権長期政権にならない理由個人的に感じるリベラル傲慢さについて


こういう話をすると結局カネかよ、という反応をされることがあります。正しい政策を主張しているのはこっちなのに景気さえ良ければいいのかと。

リベラル一定数いるこういう浮世離れした反応が正直に言って一番苦手です。安倍政権は大嫌いだし自民党には投票しないけど支持が落ちない理由理解できます

自民党投票する人を見下して笑ってれば支持が増えると思うならそうすればいいですよ。安倍首相は表舞台からいなくなってる間、デフレ脱却のために真剣

マクロ経済勉強をしたおかげで、いまだに支持率が40パーセント以上あって長期政権になりそうです。このことを民主党政治家はを本気で考えてほしいです。

最初に書いたとおり定収入保証されていたり資産が十分にある人にとってデフレは得なんです。

そして何度でも言うけどデフレ下での金融緩和は直接的に失業率を下げる効果があります。実際に下がっています

まり報道されていませんが、中小企業景況調査報告書を見ると中小企業景況感も良くなっています

http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/137keikyo/137sokuho.pdf

収入がある人達賃金アップはその後に来ます金融緩和は上位3パーセントけが得をする政策だと一生懸命に主張している人達には

下位5パーセントは見えていないのか、それともイデオロギーのほうが大事なのかどっちなんでしょう。

私が民主党を支持する理由をあえてイデオロギーを強調して書くと、保守が再分配に興味を持つよりもリベラル金融緩和するほうが可能性があると

今でも思っているからです。それなのに、実際にこの二年間でデフレ脱却のための道筋をつけた現政権の支持者を馬鹿にしてる人とケンカになったりすると、

自分が何を支持してるのかわからなくなるんですよね。

金融政策イデオロギーに回収されないためにどうしたらいいんでしょう


一回まとめておきます。私が望む経済政策は、金融政策によって過度なインフレデフレを抑えつつ、子育て世代社会的弱者への厚い再分配や余計な規制の緩和、

同一労働同一賃金を実現して世代間格差の緩和や財政健全化を目指すことです。そんな政党があれば今すぐ飛びつきます。飛びつきたくてしょうがないです。

それなのに現状デフレ下で金融緩和に賛成している政党自民党以外だと維新の党次世代の党、もうなくなったけどみんなの党みたいに

再分配に興味がない政党ばかりで泣きそうです。どんなに失業率が少なくなっても失業者ゼロになることはないです。

この二年で雇用を増やして失業者を減らしたけど、それでもまだ失業している人への再分配には興味がないのが現政権で、

再分配に興味はあるけどその原資のために景気を良くしたり失業率を下げるための政策最後まで採らなかったのが前政権です。

今回の選挙で私はどの政党投票すればいいのか

知らん。誰か教えてください

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