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はてなキーワード: 基礎的財政収支とは

2023-01-26

[]日銀長期金利の柔軟化を、変動幅拡大や年限短期化も選択肢IMF

国際通貨基金IMF)は26日に公表した日本経済に関する審査(対日4条協議報告書で、日本銀行の金融政策運営について長期金利変動のさらなる柔軟化が必要提言した。

  先行きの消費者物価日銀目標である2%を再び下回るとみられる中で「総じて緩和的な金融政策が引き続き適切」としながらも、物価動向は上振れリスクが大きいと指摘。現行のイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策による債券市場機能の急激な低下なども踏まえ、「さらに柔軟な長期金利の変動を検討すべきだ」と主張した。

  柔軟化の具体策として、10国債利回りの許容変動幅の再拡大や目標水準の引き上げ、金利目標の年限の短期化、現在金利目標から国債買い入れの量的目標への移行を選択肢に挙げた。

  こうした柔軟性は、持続的な名目賃金の上昇と経済回復に下支えされ、「物価上昇圧力がより粘着的なものと見受けられる場合には、自動的長期金利の上昇をもたらす」と予想。先行き「物価目標が持続的に達成されたとのより強い証拠が得られた際に、中立的金融スタンスへの移行をより円滑化することにつながる可能性がある」とみている。  

  また、「各戦略メリットデメリットを慎重に見極める必要がある」としながらも、柔軟化は将来の急激な金融政策の変更を回避するのに役立ち、「金融緩和の副作用対処することにも資する」と指摘。同時に政策金利を徐々に変更する際の前提条件に関するガイダンス提供することは「市場の期待を安定化させ、物価目標達成に向けた日銀コミットメント信頼性を高めることに資する」との見解を示した。

  日銀は昨年12月、YCCにおける長期金利誘導目標ゼロ%程度に維持しつつ、許容変動幅を従来の上下0.25%程度から同0.5%程度に拡大した。市場機能改善を図り、金融緩和政策の持続性を高めることが狙いとしているが、事実上の利上げと受け止めた市場には追加の政策修正観測が根強い。IMF報告書では、金融政策の変更について「十分なコミュニケーションが行われるべきである」と記した。

  日銀黒田東彦総裁は1月の決定会合後の会見で、YCC政策は存続が可能とした上で、長期金利の変動幅のさらなる拡大には否定的見解を示した。 

為替介入

  IMF政府日銀24年ぶりに実施した大規模な円買いの為替介入にも言及した。昨年の急激な円安は「主に金利差を反映したもの」とした上で、介入の効果は「恐らく一時的」と指摘。介入は、無秩序市場環境や急激な円の変動による金融安定のリスク通貨変動に伴うインフレ期待の不安定化といった特殊な状況下に限定されるべきだとした。

  財政政策は、景気が回復し、労働市場が引き締まり需給ギャップが縮小している中で「今以上に迅速に縮小されるべきだ」と指摘。昨年10月に閣議決定した大規模な経済対策によって財政余地は一段とひっ迫したとし、楽観的な経済成長率見通しと補正予算常態化警鐘を鳴らした。2025年度の基礎的財政収支プライマリーバランス、PB)目標に向けた進ちょくを引き続き評価すべきだとしている。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-26/RP2ZGBT1UM1R01

2022-11-28

日銀国債買い入れは格付けの支え、次期総裁承知のはず-フィッチ

  フィッチ・レーティングスクリスニス・クルスティン・アジア太平洋地域ソブリン格付部門ディレクターは、イールドカーブコントロール(YCC、長短金利操作)に伴う日本銀行の大規模な国債買い入れは、日本の格付けを下支えする「重要役割果たしている」との認識を示した。

  クルスティン氏はブルームバーグとの24日のインタビューで、2023年春に就任する日銀の次期総裁は「債務の持続可能性における金融政策重要性を十分承知しているだろう」とし、政府が任命することからも「次期総裁が考えを急に変えることがあればかなり驚きだ」と述べた。

  日銀保有する国債が増えていることについては、「日銀国債をどこまで買えるか明確な制限はない」とし、YCCが持続可能かは「日銀債券市場機能重要性をどう捉えているか次第だ」と話した。発行残高に占める日銀保有割合は「ここ数年との比較ではそれほど高いわけではない」ため、「日銀が望めばさらに買い入れることは可能だ」とみている。

  日銀10国債利回りを0.25%以下に抑えるYCCの一環で国債を無制限に買い入れており、国債の発行残高に占める日銀保有比率は5割近くに高まった。海外金利の上昇が波及して残存年数が10年より短い国債の利回りが0.25%を上回るなど利回り曲線にゆがみが生じ、流動性の低下にもつながった。

  基調的なインフレ率が上昇しない状態政策金利が上がることも債務を巡る力学(debt dynamics)を傷つけかねないとクルスティン氏は話す。こうした事態になれば格付けへの影響について精査する必要が出てくると考えている。

  同氏は、今後数年は日銀現在マイナス金利政策を続けるとみる一方で、足元の物価上昇により緩和継続シナリオに対する「リスクは明確に上がった」とも判断している。日銀総裁の交代時期と重なる来年春闘で緩やかな賃金上昇が根付兆しが見られる場合には、段階的ながらも「何らかの政策変更につながる可能性はある」と言う。

  クルスティン氏は、20から22年にかけての財政支出の規模が新型コロナウイルス世界的な流行前と比べて「大幅に増えた」ことから財政赤字を削減する余地はかなりある」との見方だ。ただし、国と地方を合わせた基礎的財政収支(PB、プライマリーバランス)の黒字化達成は「いかなる時点においても難しいだろう」と述べた。

  政府は22年度の「経済財政運営改革基本方針骨太方針)」で、これまで25年度としてきたPB黒字化の目標時期を明示しなかったが、内閣府の試算では26年度黒字化の見通しを維持している。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-11-28/RLTQ6QDWRGG501

2022-06-22

ほんと景気はイイよな anond:20220622045036

国の税収は、2021年度+7.6兆円、2022年度+3.4兆円となりそうで、計+11.0兆円だ、地方の税収は、計+6.1兆円くらいになる。(中略)

財政再建目標年次の2025年度には、国・地方基礎的財政収支9.5兆円もの黒字」になる見込みだ。

って言われてる。ボーナス増えたし企業の払う法人税予算の見込みより全然上振れしてるんだからアベノミクスからスガノミクスにキシダイベストもずっと大成功してるw

https://blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba/e/dd2b06dfcd2454dcb6a5f04582a70245?fm=rss

2021-10-02

積極財政派と緊縮財政派の衆議院議員リスト北海道東北地方

日本経済復活には積極財政をとって消費税減税が必要だと考えている。だけども、自民党立憲民主党国民民主党議員ごとに見解が違うため党としては支持できない。

そこで、ネット上にある情報をもとに、積極財政派として通すべき議員と、緊縮財政派として落とさないとならない議員リスト作ってみた

そうしてどの党も積極財政派が主導権を握るようになれば経済が復活し得る。更に、どんな積極財政がいいかや、他のテーマについて選ぶ余裕が出てくる。

◎は積極派の議員連盟のリーダーから特に通すべきだと考えている人間。(日本未来を考える勉強会のみ、会長が突然衆議院選挙に出なくなったため、副会長)○が積極財政派、消費税減税派、×が緊縮財政派、消費税増税派だ。

なお、議員連盟所属議員として、日本未来を考える勉強会消費税減税研究会参加議員積極財政派、財政再建推進本部参加議員独立財政推計機関設立参加議員緊縮財政派と分類している。

できる限り色々検索かけてリストアップしたが、漏れがあるかもしれない。リプライで教えてくれると助かる。

追記

転載リンク先のURLに書いていない嘘を追記するのでない限り推奨。URLは嘘を混ぜ込まれ懸念があるから転載はつけて行ったほうが良いと思う。可能ならここへのリンクを貼ってくれると嬉しい。

北海道

選挙区 可否 名前スタンス政党スタンス根拠発言URL
2区 松木謙公積極財政立憲民主党消費税減税研究会 ttps://m.facebook.com/story.php?story_fbid=1812551318924974&id=100005103697886
4区 中村 裕之 積極財政自民党日本未来を考える勉強会副会長 政府の適正な財政出動で総需要不足を解消し、国民生命災害から守り、教育技術、高速交通等、成長に資する分野への投資を通じて持続的な経済成長を実現しなければなりません ttps://nihonm.jp/caller_list
柔軟な財政政策を展開してGDP600兆円を実現。 ttps://www.hiro-nakamura.jp/?page_id=8605
8区 × 逢坂誠二緊縮財政立憲民主党独立財政推計機関設立 ttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-06-10/QU5RF1T1UM0W01
ただし、財政健全化の旗は決して降ろさず、国・地方を合わせた基礎的財政収支黒字化を目指すという目標自体は、しっかりと堅持する。 ttps://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b195011.htm

青森県

岩手県

選挙区 可否 名前スタンス政党スタンス根拠発言URL
1区 階猛積極財政立憲民主党消費税減税研究会ttp://blog.livedoor.jp/donnjinngannbohnn/archives/2021509.html
日本経済の進路と戦略」では、二・九兆円の財政出動をした場合としない場合比較をして、あらゆる意味財政出動をした場合の方が優れているとの結論を出している。それなのに、政府積極財政否定しているのは納得できない。その趣旨を明らかにしていただきたい。 ttps://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a169379.htm
1区 高橋 ひなこ 積極財政自民党日本未来を考える勉強会 ttps://nihonm.jp/caller_list
3区 藤原崇積極財政自民党日本未来を考える勉強会 ttps://nihonm.jp/caller_list

宮城県

秋田県

山形県

福島県

選挙区 可否 名前スタンス政党スタンス根拠発言URL
3区 × 玄葉光一郎緊縮財政立憲民主党 そうであるならば、消費税の引き上げを含む税制の抜本改革道筋をつけ、民主党政権下にあって財政が持続的であることを示さなければならない。 ttp://www.kgemba.com/message_topics/1602/

茨城県

選挙区 可否 名前スタンス政党スタンス根拠発言URL
2区 × 額賀福志郎緊縮財政自民党財政再建推進本部 ttps://www.jimin.jp/news/policy/201625.html
自由民主党財政再建推進本部(岸田本部長)の座長として日本財政健全化と持続可能社会保障制度の実現に向けてともに汗をかいてきました。 ttps://www.nukaga-fukushiro.jp/
5区 石川 昭政 積極財政自民党日本未来を考える勉強会 ttps://nihonm.jp/caller_list
我々積極財政派と財政再建派が2時間わたりガチンコでぶつかりました。 ttps://twitter.com/iakimasa1/status/1394649733164015620

2016-06-18

memo

2016/06/18日経より

2016参院選 各党の公約

自民党

2016-03-18

m-matsuoka 経済 基礎的財政収支黒字にしたドイツドイツ国民世界中から叩かれまくっている件について。増税財政不安定にするだけで何の財源にもならないというの、この30年間で日本実証したこと。

リンク2016/03/18

ば、ばかな・・・近々地震が起こるのか?

2014-11-25

民主党支持者としての執行部のアベノミクス批判への愚痴

タイトル記事内容に合ったものに変更しました。内容は変えていません。


http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/535980176283566080

「円安が好きな人ってほんとーにわからない。自分の国を安く売って何が嬉しいのかな。」

http://twitter.com/InsideCHIKIRIN/status/534181673152565248

消費税が逆進的だ(所得の低い人に厳しい)という人は多いけど、円安もかなり逆進的だよね。円安で利益がでるのはトヨタなど大企業ばっかり。

その一方、格安な輸入食材商品が軒並み、円安で値上がりして、低所得者層は出費が増える。」


この2つのツイートへの返答をマクラにしつつ、アベノミクス(このダサいネーミングはなんとかならないのか)の良い点と悪い点、

民主党執行部への愚痴(これがメイン)なんかを書いていこうと思います

そもそもなぜデフレは駄目なのか


ここ15年ぐらいずっと言われてきた「デフレ不況」、デフレとは、物価が持続的に下落している状態を指します。

単純に考えればモノの値段が下がることはうれしいはずなのに、なんでデフレ問題なんでしょうか。

そんなことわかってるよと思われるかもしれませんが、順を追って説明するために書いておきます

物価が下がって企業の売上が減ると、企業収益が減ります企業利益を出すためには費用も減らさなければいけません。

新規設備投資を減らしたり人件費を抑えようとします。

今回はこのうち、人件費を抑える、というポイントにしぼって話をします。

物価が下落したのと同じ割合社員全員の給料を減らせれば何の問題もないのかもしれませんが、そういうふうにはできないですよね。

正社員給料は、物価が下落する割合ほどには下がりません。これを「賃金下方硬直性」と言います

じゃあどうなるかというと簡単です。失業者が増えるんです。

リストラされずにすんで定収入がある人たちはデフレで少しずつ得をしますが、その分をリストラされて収入が無くなる人がかぶるんです。

ただし、リストラをするには非常に煩雑手続き必要です。

結局この被害を一番受けるのは、これから社会に出て仕事をしようとする若い世代です。求人が減って有効求人倍率が下がります

企業はすでに雇用している人を解雇するよりも先に、新しく入ってくる人を減らすので失業率が高くなります。真っ先にこの影響を受けるのは若者です。

これがデフレ問題視するべき大きな理由です。若年失業者が増え、世代間格差が拡大していきます

物価上昇率失業率にははっきりとした相関関係があって、フィリップス曲線と呼ばれていますが、物価上昇率が低いと失業率が高くなります

過度のインフレデフレを抑えるための金融安定化政策


ここからは少しマクロ経済学のお勉強です。

ここまでに書いたとおり、景気変動によって不況時にはデフレによって失業という経済問題が起こります

また、好況時にはインフレーションという問題が起こってしまます。だから過度のインフレデフレも望ましくないのですが、

経済は常に循環してるのでほっておくと景気変動は避けることができません。

金融安定化政策とは、このような景気変動平準化するために政府がとる政策のことです。

インフレ時には世の中に出回るお金の量を減らすことで景気の過熱をおさえて、デフレ時には出回るお金の量を増やすことで景気を温めます

この政策効果がよくわかるのは、リーマンショック以降の各国の金融政策です。

リーマンショック以降の金融政策と円高不況


中央銀行日本だと日本銀行)が供給している通貨の総量をマネタリーベースと言います

リーマンショック以降、アメリカは大規模な金融緩和によってマネタリーベースが急増しました。

それに対して日本はあまり増えていません。不況下でも出回るお金の量を増やさなかったことでデフレ不況が加速していきました。

また、出回るドルの量が増え円の量が増えなかった影響で円高ドル安も加速しました。

ドルはたくさん出回っているから安くなり円はあまり出回ってないから高くなります

ここで大事なのは通貨の交換レートというのは出回っている量の比率で決まるものしかないということです。

最初に紹介したちきりん女史のツイートでの誤解はここにあって、円が高いかいかと、自国を高く売るとか安く売るとかはなんの関係もありません。

その国の通貨がどのぐらい出回っているか金融政策によって決まりますが、それは好不況の影響を平準化するための結果でしかありません。

通貨の交換レートは目的ではなくて結果なんです。

リーマンショック前には1ドル110〜120円だったのが、2011年には1ドル70円台というとてつもない円高ドル安に突入しました。

円が高くなったからと言って日本が豊かになったわけでないのはご存知の通りです。

アベノミクス(もう一度言うけどこのネーミングはダサすぎると思う)ではこのデフレ不況に対して、やっと金融緩和をして出回るお金の量を増やしました。

今まで金融緩和をしてこなかったのが異常なだけで金融政策に関してはごくごく普通政策なんです。

じゃあなぜ民主党政権では金融緩和をしなかったんでしょうか。

ここからが本題です。というか民主党支持者としてのただの愚痴です。はぁ…

日本銀行マスコミ知識人らの金融緩和アレルギー


日本銀行には、第一次石油危機の時の高インフレや、バブル経済時代金融緩和をしすぎた記憶からインフレは悪だという認識が根強くあります

デフレでも良いからとにかくインフレにならないような金融政策を行ってきました。

38度の熱を出してしまったトラウマが忘れられなくて体温を34度に保って体を鍛えようとしている人がいたらまず36度ぐらいまで体を温めろよと言うと思うんですが、

体温を上げるのは絶対に許せないと言う考えが日本銀行には強くあります

それと、マスコミ知識人に多いのがイデオロギー的に金融緩和アレルギーを持っている人たちです。バブル時代自民党政権好景気の中で金融緩和を進め

赤字国債を発行し財政支出を増やしていきました。この時期の「自民党的」な政策に対するアレルギーから金融緩和政策に対して脊髄反射的にバブルの再来、

という言葉を使いたがる傾向がありますバブルを知らない私にはこの感覚が全くわからないんですが、バブルトラウマはこんなにも大きいのか、と心から思います

ただ、ここまででも書いたとおり金融政策イデオロギーとは関係ない技術的な問題です。

インフレ時には引き締め、デフレ時には緩和する、それ以上でも以下でもありません。

金融安定化政策マクロ経済学の中での位置づけ


また少しだけ経済学のお勉強です。

国の経済政策についての学問であるマクロ経済学には、大きく分けて二つの考え方があります。「新古典派」と「ケインズ学派」です。

おおざっぱにいうと新古典派経済政策というのは、経済活動市場に任せていれば最適化されてうまくいくから国はなるべく介入すべきではない、という考え方です。

それに対してケインズ学派の経済政策というのは、新古典派経済学特殊環境しか成立しないから、国が環境をうまく整えるべきという考え方です。

金融安定化政策というのは、ほっといたら物価勝手に上がったり下がったりしてひどいインフレデフレになったりするからそれを安定させようとする政策なので、

当然ケインズ学派に属する政策です。ケインズという経済学者が書いた「雇用・利子および貨幣の一般理論」という本の中で提言されていて、

マクロ経済学の中で重要位置を占めています

アベノミクス(だからこのネーミングはダs(ry))が提示した3つの論点について民主党自民党比較


アベノミクス(ry)が設定した3つの論点は1,金融政策2,財政政策3,成長戦略です。経済学的にも妥当論点の設定だと思います

タイトルにも書いているように私は民主党を支持していますが、現政権政策経済政策に限らず私が唯一支持しているのが1の金融政策です。

そしてこの点についてずっと民主党に不満をもっています金融緩和アレルギーの項で、金融政策を体温の上げ下げに例えましたが、とにかく36度ぐらいまで体温を

上げないと何も始まらないという現政権金融政策否定する理由特にありません。ただ、その上でどんな栄養を取るかだったりどういう風に体質改善するかについて

は全く支持できません。金融緩和短期的(2~5年)に企業収益を押し上げ失業率を低下させます個人的にはこの失業率低下が超重要!)。

そして長期的(10年以上)なスパンで考えると制度疲労がおきている仕組みを変更したり不要規制撤廃するための体質改善トレーニング必要です。

この体質改善の部分については民主党を支持しています。だからこそ民主党金融緩和をしてほしかった。そして実際にそのチャンスもあったと思っています

でも結局できなかった。なぜなのか私なりに感じていることを書いてみます

デフレ脱却議連民主党ガバナンス


民主党政権時代民主党議員を中心とした超党派デフレ脱却議連というのがありました。遅すぎるだろうという不満はともかくとして、

デフレ脱却のために金融緩和をすべきということを民主党内にも真剣に考える議員達がいました。2010年6月と7月にはこんな記事がでています

今見るとある意味衝撃的ですね。

政権金融緩和、円安進む-民主デフレ脱却議連事務局長http://www.bloomberg.co.jp/news/123-L3GOBZ0D9L3501.html

民主デフレ脱却議連インフレ目標導入など財務相提言http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-16524520100730

でも結局政策として実現することはありませんでした。民主党の最大の問題点ガバナンスだと思います人材がいても執行部のイデオロギー的な好みで実現しない

ことが多すぎるのではと思っていますデフレ脱却議連人達は今の海江田代表枝野バカヤロウコノヤロウ幹事長体制をどう見てるんでしょう。

三党合意不況下の増税の罪


2012年民主党野田首相自民党谷垣総裁公明党山口那津男代表が三党合意によって10パーセントへの増税をおまけみたいな景気条項つきで決定しました。

実際には景気の悪い時に増税して、財政再建成功した例は世界的にみてもありません。この後、年末の解散で安倍政権誕生して金融緩和が始まりましたが、

あのタイミング金融緩和をせずに増税してたらと思うと本当に恐ろしいです。

歴史的に見ても、名目GDPが増えない限り、財政再建には成功しません。日本でもかつて2005年から2008年くらいまで、名目GDPが多少増えた時には、

基礎的財政収支の対GDP比が減りました。

一番大事なのは、まず経済が成長することです。成長することで税収を増やしていく。

実際に2013年度に関しては、経済成長のおかげで3.6兆円ほど税収が増えています

リベラル政権長期政権にならない理由個人的に感じるリベラル傲慢さについて


こういう話をすると結局カネかよ、という反応をされることがあります。正しい政策を主張しているのはこっちなのに景気さえ良ければいいのかと。

リベラル一定数いるこういう浮世離れした反応が正直に言って一番苦手です。安倍政権は大嫌いだし自民党には投票しないけど支持が落ちない理由理解できます

自民党投票する人を見下して笑ってれば支持が増えると思うならそうすればいいですよ。安倍首相は表舞台からいなくなってる間、デフレ脱却のために真剣

マクロ経済勉強をしたおかげで、いまだに支持率が40パーセント以上あって長期政権になりそうです。このことを民主党政治家はを本気で考えてほしいです。

最初に書いたとおり定収入保証されていたり資産が十分にある人にとってデフレは得なんです。

そして何度でも言うけどデフレ下での金融緩和は直接的に失業率を下げる効果があります。実際に下がっています

まり報道されていませんが、中小企業景況調査報告書を見ると中小企業景況感も良くなっています

http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/137keikyo/137sokuho.pdf

収入がある人達賃金アップはその後に来ます金融緩和は上位3パーセントけが得をする政策だと一生懸命に主張している人達には

下位5パーセントは見えていないのか、それともイデオロギーのほうが大事なのかどっちなんでしょう。

私が民主党を支持する理由をあえてイデオロギーを強調して書くと、保守が再分配に興味を持つよりもリベラル金融緩和するほうが可能性があると

今でも思っているからです。それなのに、実際にこの二年間でデフレ脱却のための道筋をつけた現政権の支持者を馬鹿にしてる人とケンカになったりすると、

自分が何を支持してるのかわからなくなるんですよね。

金融政策イデオロギーに回収されないためにどうしたらいいんでしょう


一回まとめておきます。私が望む経済政策は、金融政策によって過度なインフレデフレを抑えつつ、子育て世代社会的弱者への厚い再分配や余計な規制の緩和、

同一労働同一賃金を実現して世代間格差の緩和や財政健全化を目指すことです。そんな政党があれば今すぐ飛びつきます。飛びつきたくてしょうがないです。

それなのに現状デフレ下で金融緩和に賛成している政党自民党以外だと維新の党次世代の党、もうなくなったけどみんなの党みたいに

再分配に興味がない政党ばかりで泣きそうです。どんなに失業率が少なくなっても失業者ゼロになることはないです。

この二年で雇用を増やして失業者を減らしたけど、それでもまだ失業している人への再分配には興味がないのが現政権で、

再分配に興味はあるけどその原資のために景気を良くしたり失業率を下げるための政策最後まで採らなかったのが前政権です。

今回の選挙で私はどの政党投票すればいいのか

知らん。誰か教えてください

2010-02-06

平成21年の国の歳出予算額を、プライマリーバランスが黒字だったころと比較してみる。

今日日経の1面は、国と地方基礎的財政収支プライマリーバランス)についての記事でした。

それによると、2009年赤字幅は過去最悪になるとのこと。2010年度も、赤字額は縮小するものの、財政健全化への道筋は遠いそうです。

しかし、同じ記事によると、平成元年の時点ではプライマリーバランスは黒字だったようです。

「じゃあ黒字だったころに比べて、どの部門で歳出額が増えてんの?」と疑問に思ったので、

財務省データから、平成元年平成21年の国の予算額を引っ張ってきて、簡単に表にしてみました。

ちなみにもとになったデータ

http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/zaiseitoukei/ichiran.htmにある

http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/zaiseitoukei/18b.xlsから拾ってきたものです。


増加額が多かったものをまとめたデータが以下です。


主要経費別平成元年予算平成21年予算差引
社会保険 6,641,224,646 19,600,357,623 12,959,132,977
国債 11,664,867,411 20,243,730,520 8,578,863,109
地方交付税交付金 13,368,840,000 16,111,283,000 2,742,443,000
住宅対策費 764,372,000 2,416,487,000 1,652,115,000
教育振興助成 614,440,703 2,019,714,419 1,405,273,716
その他の事項経費 4,058,054,280 5,064,181,534 1,006,127,254
経済緊急対応予備費 0 1,000,000,000 1,000,000,000
生活保護 1,141,577,152 2,096,888,342 955,311,190
科学技術振興費 448,032,637 1,377,657,919 929,625,282
防衛関係費 3,919,834,295 4,774,135,024 854,300,729
地方特例交付金 462,011,000 462,011,000


こうやってまとめてみるとみると、やっぱり圧倒的なのが社会保障費。ここの支出額をなんとかしないと、財政健全化は難しそうです。でもたぶん削れないんだろうなー。

また、社会保障関連では、生活保護費もかなり増加しています。増加割合でみると、一番深刻かもしれません。

地方交付税も、特例交付金と合わせるとかなりの金額に。

意外と金額が多かったのが、住宅対策費、教育振興助成費、科学技術振興費。どれも平成元年の3倍以上に予算が膨れ上がっています。

防衛費が増えていたことも意外です。これは全く知らなかった。


ちなみに全ての歳出項目は↓になります。

主要経費別平成元年予算平成21年予算差引
社会保障関係費
1. 生活保護 1,141,577,152 2,096,888,342 955,311,190
2. 社会福祉 2,230,878,799 2,509,114,629 278,235,830
3. 社会保険 6,641,224,646 19,600,357,623 12,959,132,977
4. 保健衛生対策費 526,888,222 434,619,167 △92,269,055
5. 失業対策費 354,083,938 193,419,078 △160,664,860
10,894,652,757 24,834,398,839 13,939,746,082
文教及び科学振興費
1. 義務教育国庫負担金 2,387,676,000 1,648,250,000 △739,426,000
2. 国立学校特別会計へ繰入 1,140,799,082 △1,140,799,082
3. 科学技術振興費 448,032,637 1,377,657,919 929,625,282
4. 文教施設費 263,152,472 115,564,750 △147,587,722
5. 教育振興助成 614,440,703 2,019,714,419 1,405,273,716
6. 育英事業費 82,955,928 149,180,810 66,224,882
4,937,056,822 5,310,367,898 373,311,076
国債 11,664,867,411 20,243,730,520 8,578,863,109
恩給関係費
1. 文官等恩給費 111,788,105 26,960,474 △84,827,631
2. 旧軍人遺族等恩給費 1,588,519,123 718,114,125 △870,404,998
3. 恩給支給事務費 8,029,836 2,745,535 △5,284,301
4. 遺族及び留守家族等援護費 147,413,546 39,395,997 △108,017,549
1,855,750,610 787,216,131 △1,068,534,479
地方交付税交付金 13,368,840,000 16,111,283,000 2,742,443,000
地方特例交付金 462,011,000 462,011,000
防衛関係費 3,919,834,295 4,774,135,024 854,300,729
公共事業関係費
1. 治山治水対策事業費 1,080,198,000 928,340,000 △151,858,000
2. 道路整備事業費 1,781,940,000 1,222,095,000 △559,845,000
3. 港湾漁港空港整備事業費 511,336,000 474,396,000 △36,940,000
4. 住宅対策費 764,372,000 2,416,487,000 1,652,115,000
5. 下水道環境衛生等施設整備費 954,812,000 879,799,000 △75,013,000
6. 農業基盤整備費 867,310,000 577,220,000 △290,090,000
7. 林道工業用水等事業費 160,148,000 281,595,000 121,447,000
8. 調整費等 10,575,000 217,458,000 206,883,000
小      計 6,130,691,000 6,997,390,000 866,699,000
9. 災害復旧等事業費 66,721,000 72,699,000 5,978,000
6,197,412,000 7,070,089,000 872,677,000
経済協力費 727,758,461 629,544,571 △98,213,890
中小企業対策費 194,249,440 188,950,621 △5,298,819
エネルギー対策費 527,492,869 856,171,069 328,678,200
食糧管理 418,225,146 865,922,114 447,696,968
産業投資特別会計へ繰入 1,300,000,000 0 △1,300,000,000
その他の事項経費 4,058,054,280 5,064,181,534 1,006,127,254
経済緊急対応予備費 0 1,000,000,000 1,000,000,000
予備費 350,000,000 350,000,000 0
0
合      計 60,414,194,091 88,548,001,321 28,133,807,230



あと、他の資料もちょっと見てみると、国の一般会計の歳出予算使途別分類の中で、公務員給与がどんどん上がっていってるのが見てとれて、

新卒ブラック企業に入ってしまった僕はもやもやとした思いが胸一杯に広がりました。(平成元年は28兆だったのが、平成20年には34兆まで増加)

http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/zaiseitoukei/27.xls

公務員の人数はむしろ減ってて、 (平成元年:約320万人 → 平成17年:304万人)平均年齢もそんなに変わってないのに。 (平成元年:40歳 → 平成20年:41.6歳)

他の所から引っ張ってきた民間の給与と増加率を比較してみると、こんな感じ。ちくしょー!!!

平成元年平成20年増加率
民間平均給与(年額)402万円430万円6.9%
民間平均給与男子(年額)493万円533万円7.9%
民間平均給与・女子(年額)236万円271万円14.8%
公務員平均(月額)288,758円403,984円39.9%

追記:

民間の平均給与については、男女ともに非正規雇用の割合が増加している影響を受けているのではないか、との指摘がありました。

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3250.html

↑をみると、確かにかなり増加しています。

公務員と民間給与の増加率の差は、公務員は正職員のみの統計で、非常勤職員(所謂官製ワーキングプア)は除外されているのに対し

民間は非常勤職員(学生アルバイト主婦パートも)全て含めた統計となっていることで説明できそうです。


参考url

http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/zaiseitoukei/18b.xls

http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/zaiseitoukei/27.xls

http://www.gyoukaku.go.jp/senmon/dai1/sankou6.pdf

http://ssl.jinji.go.jp/hakusho/h01/jine199001_2_034.html

http://ssl.jinji.go.jp/hakusho/h20/080.html

http://komu-in.seesaa.net/article/24811399.html

http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2009/kyuyo_jittai/index.htm

2010-01-13

財政再建についての迷信

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51344900.html

櫻川昌哉氏によれば、向こう100年間に日本財政破綻する確率は99.91%だが、それが1年後なのか99年後なのかはわからない。

と書いてあるんだが、

その後「問題は債務の絶対額ではなく、それが市場で消化できるかどうかという需給状況」と書いてる。

破綻定義は「100年後に2006年GDP債務残高を上回る」となっている。

http://agora-web.jp/archives/790006.html

破綻確率計算方法は以下のとおりです。まず政府目標値に沿って、今後の平均的な実質成長率と基礎的財政収支を設定します。次に成長率と整合的な金利を算定した上で、将来のGDP債務残高(GDP比)をシュミレーションし、最後に100年後の債務残高の分布を描き、それが、骨太の方針が初めて公表された2006年度の債務残高(GDP比)上回る割合を「破綻確率」として算出しています。

つまり、最初に100年後に2006年の残高を上回るかどうかを問題にしておきながら、後から額の問題じゃねえと書いてるわけだ。額の問題じゃないなら100年後の額が今より多いかどうかだって問題じゃないだろうに。これ見て納得してる人たちってソースもろくに確認してないんだろうな。外国の記事のときでもソース見たら全然違うとかよくあるし、この人はろくに読まずにやってるのか、わかってるけど「どうせ愚民はいちいち確認するわけない」と読者を馬鹿にしてるのか、どっちなんだろうか。

内国債だから問題ないというのは、「外人は信用できないが、日本人なら国債が紙切れになっても保有してくれる」という根拠のないナショナリズムを表明しているだけだ。邦銀も国債を保有する義務はないので、値崩れが始まったら売り逃げる。むしろ買い手の95%が日本人だということは、現在金利リスクに見合わないと海外投資家がみていることを意味する。つまり世界常識からみると、日本国債の価格は、すでにバブルなのだ。

この人はなぜ内国債かどうかが問題になってるのか全然わかってない。

財政再建論者は「子孫につけを回すな」というから、それに対する反論であって、国債が値崩れしにくいどうかという話じゃない。日本人国債を保有してる場合低利でも高利でも利息収入日本人が受け取る。値崩れで金利が上がれば子孫が返済する負担が増えるが受け取る利息も増える。結局全体で見ればプラスマイナス0。もちろん遺産額増税額とかは各自で違うので個別で見れば違うが、財政赤字によってあたかも子孫全体が損をしているかのように言う人には要注意。財政再建を唱えるならそれが国民全体子孫全体の利益ではなく、一部の国民が得をするために一部の国民に損をさせる政策だという事をはっきりさせなければならない。

あと本当に国債バブルがおきているからといって財政再建したほうがいいともいえない。バブルだといわれるほど価格が上昇してるなら供給を減らすのではなく増やすのが普通市場経済納税者からしても国債リスクに見合わないほど高価格=低金利なら、もっと発行を増やして手取りを増やしてもらったほうがよい。そうすれば増えた収入リスクに見合ったより高利なところで運用すれば利ざやを稼げる。逆に今増税して手取りを減らすのは機会損失が発生する。財政再建するのはリスクに見合わないほど国債暴落してからにしないと納税者に余計な負担が押し付けられる。

 
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