はてなキーワード: 仏頂とは
心底理解できないよ男の俺には
頻繁に体調不良を訴える妻
だから、家事とか俺が代わりにやるから寝てな、と言うようにしている
しかし結局、いいよ→寝てなよ→やるからいいよ!→寝てろって!→やるって言ってるだろ!→じゃあ好きにしろやもう!みたいになる
こっちもよかれと思って言ってるのに、みたいな気持ちもありヒートアップしてしまいがち
いい加減それもやめたいんだが
じゃあ結局
とか言ってる相手に、
「うんうん、頭痛いんだね」
と言うのが共感なの?
俺だったらマジで頭くる
「分かってんだったら 代わりにやるよ くらい言えや!」って
そんでもって
「ありがとう、じゃあお願いしようかな」か、
不機嫌そうに
「代わりにやるよ」→「いい」
「いや、俺やるって」「いいって!」「何でよ!?」「いいから!」みたいな
なんでこうなるんだろうな~
何が正解なの?
「2019年、元俳優の新井浩文さんが派遣マッサージ店の女性への強制性交罪で逮捕されたことで、マッサージ店の女性スタッフ数人に取材をしていたときのことです。
マッサージ店界隈では、「いろいろな店に行っている」として有名だったこと。
終始仏頂面で、施術中に話しかけても無視を貫き、施術が終わりに近づくと「やって〜〜」と抑揚のない声で“おねだり”してくることーー。
「取材したすべての店は、女性客も通ういわゆる普通のマッサージ店。ある店では、ついた女性スタッフが泣いてしまうこともあったようです」
スタッフが応じざるを得ない要因は、今回の報道でも通じる威圧感にあったという。
「とにかく圧が強い、特に顔面の圧力とオーラにビビってしまい、強く言われると従わざるを得ない迫力があったそうです。ある店の女性は『もちろん必ず出禁にした。ほかの店も同じでは』と話していたので、なるほどだから店を転々ととするしかなく、“いろいろな店に行っている”ことで有名だったのか、と腑に落ちました」
東京ディズニーランドにいこうとデートに誘われた。
相手はランドまで徒歩15分の所に住んでいたので、事前チケットの購入をお願いした。
ついでに事前にレストランの予約をお願いした。
もちろんレストランの予約もなかった。
直接これなくても家で5分ネットに繋げばどちらもクリアできるのに、わざわざ並ぶのが好きなのかな?と思った。
そうやってすごすのも嫌いじゃない。
彼は絶叫が嫌いなエンジニアだったので、珍しい技術やよく知られている技術でも見せ方を工夫したアトラクションを多く回った。
楽しそうな表情は見せるものの、いいとか悪いとか楽しいとか嫌だとか感想は何もいってもらえなかった。
アトラクションは軒並み100分越えだったけど、待ち時間をネットで確認したりファストパスを駆使して、すべての乗り物を20分以内で利用した。
彼には「こんなに並ぶの?」といわれた。工夫したんだけどな…。
「高いね」といって彼はそれを食べた。
ありがとうとか、いくらだせばいい?とか言われたのはずっと後だった。
彼は非常に無口だ。
一緒に行動をしても感想を言わない。
話を振っても、無視。
諦めずに話を振っても、ぶつ切り。
そんな感じで午前中が終わった。
朝イチ集合なので4時間一緒に過ごした。
あと5時間…まだ半分も過ぎてない。これ以上の無口には耐えられなかった。
返答のないおっさんを連れて5時間過ごすよりも、1人で好きなようにディズニーランドを回ったほうが楽しい。
「いきなりだけど、解散しよ!」っていったら「はい」っていわれた。
即答で同意、えっ?とかなんで?とか言ってくれたら、まだ会話ができるのに。
「じゃあまたね!」っていったら「また?」っていわれた。
そうだね、もう二度と会うことはないだろうね。
私は八方美人なので誰とでも話せると思っていたし、誰とでも楽しい時間を過ごせると思っていた。
特別親しいわけでもなく、多少性格のズレがあったとしても、会話でどうにでもなると思っていた。
実際今日までそうだった。
でも違った。私にはコミュ力がなかった。慢心だった。
私の能力が未熟なばかりに、おっさんから言葉を引き出せない。楽しい時間を作れない。
せっかくのディズニーランドなのにおっさんに悪いことしたな…ってすれ違うカップルを見ながら思った。
でも限界だったな…ってひとりでディズニーランド満喫しながら思った。
楽しい時間を一緒につくろうという気持ちが1mmでもあったのかな。
たまに口角が上がるだけで、終始仏頂面で文句ばかり言うおっさんが、何を考えていたのか、もう確認する方法もない。
https://x.com/simon_sin/status/1727586091136618859?s=46
「一度車椅子や松葉杖の生活をしてみたらわかると思うんだけど、一日に500回くらい「すいません」「ありがとうございます」と言わないと生活していけないのは心を病むので仏頂面のまま譲られて当然みたいな顔で座って頂いて結構です」
というこのツイート。
まあ言わんとすることは分かるし、これはこの人なりの障害者に対する優しさなんだろうけど。あと、「感謝しなければ、愛想良くしなければ(?)助けてもらえない」みたいな状況に苦しんだことがあるのかもしれない。だからこの人を批判したくはないんだけど。
でもこれはどうなんだろうなーと思う。
この人は車椅子・松葉杖=弱者、と思いすぎなんじゃないかという。かわいそうな存在というか。
うまく言えないけど、身体障害者でも普通に日々暮らしてるし。俺も普通にSEやってるし。
普通に人間同士だから助けてもらったらありがとう、でいいと思うんだけど。難しく考えすぎというか。
むしろ俺は助けてもらったら過剰すぎるレベルで感謝するようにしている。実際気持ちがめちゃくちゃうれしいのもあるし、車椅子の人間を助けるのって勇気いると思うんだよ。「なんか助けたいけどどうすればいいかわからんしむしろ迷惑になるんじゃないか」と思ってる人が大半な気がしてる。
だからその勇気を出してくれた人には最大の感謝を示して「勇気出してよかった」と思ってほしい。そしてほんとありがとう。
あと、障害者はすみませんよりありがとうと言うことで自分の精神も周りもよくなると思う。
ごめん、文章下手で伝わってるかわからないけど、とりあえず何かしてもらったら感謝するというのはどんな状況でも普通のことだと思うよ。
大学生のときは、学科の飲み会などはそれなりにがんばって行っていた。社会人になり、部の飲み会なども、周りともうまくやっていきたいし義務的に行っていた。
会話は好きだし、友達もたくさんいるし、気が知れた4-5人の飲み会は楽しい。でも人数が多い飲み会は、まわりがうるさくて所在なくて食事も会話も気が散って楽しめない、というのが自分の特性なんだとだんだんわかってきた。
コロナが明け、仕事の役割柄、飲み会がめちゃくちゃ増えた。毎日毎日本当にしんどい…と思っていたが、上司がめちゃくちゃ嬉しそうなのだ。連日、普段は仏頂面で感情なんか出さない方なのが、にこにこしている。ワイワイした会の後は「本当に楽しかった」と言うときさえある。
このとき、パリピのような人でなくても、飲み会そのものが本当に好きな人がいるんだ………と気づいて愕然とした。無意識に、飲み会ってみんな大小あれど苦手なんだと思っていた。
なんかみんなと話が合わないと思った。なんだ、みんな飲み会そんなに嫌いじゃないんだ……そういうことだったのか……私が愚かだったな……
大学生のときは、学科の飲み会などはそれなりにがんばって行っていた。社会人になり、部の飲み会なども、周りともうまくやっていきたいし義務的に行っていた。
会話は好きだし、友達もたくさんいるし、気が知れた4-5人の飲み会は楽しい。でも人数が多い飲み会は、まわりがうるさくて所在なくて食事も会話も気が散って楽しめない、というのが自分の特性なんだとだんだんわかってきた。
コロナが明け、仕事の役割柄、飲み会がめちゃくちゃ増えた。毎日毎日本当にしんどい…と思っていたが、上司がめちゃくちゃ嬉しそうなのだ。連日、普段は仏頂面で感情なんか出さない方なのが、にこにこしている。ワイワイした会の後は「本当に楽しかった」と言うときさえある。
このとき、パリピのような人でなくても、飲み会そのものが本当に好きな人がいるんだ………と気づいて愕然とした。無意識に、飲み会ってみんな大小あれど苦手なんだと思っていた。
なんかみんなと話が合わないと思った。なんだ、みんな飲み会そんなに嫌いじゃないんだ……そういうことだったのか……私が愚かだったな……
自民党の人がフランスに研修に行ってはしゃいでたとかで問題にされてるみたいだけどホントくだらないなと思う。
勉強とか研修とかが苦しいもので楽しんじゃいけないとか昭和のスポコン漫画かよ。今どきの研修なんてレクリエーション要素あるの当たり前じゃねーか。
若い奴らは会社に入ってパワハラ研修みたいなのを受けたいのかね。やることやったら、楽しむこともやった方がいいに決まってんじゃん。
外国要人がサイゼリヤを満喫したニュースとか、外国人記者がコンビニ飯を絶賛したニュースとかで気持ちよくなってた奴らはどこ行ったんだよ。
おしえてください
本宮ひろ志さんで、舞台は江戸時代、とある地方に、とにかく厳格かつ仏頂面で有名な殿様がいて、笑わせたら褒美をとらす、という場面で、若い男性が猿回しを披露する体裁で面会し、その芸のオチで猿かその男性本人かどっちか忘れましたが、ヘソ踊りの尻バージョンで尻にその殿様の目と眉を描き、鼻として人参を尻の穴に刺して「似顔絵」ってヤッちゃったのですが、周囲が無言で騒然とする中、堂々としていた若い男性芸人に向かって破顔一笑した殿様、立ち上がって唐突に男性の玉袋を服の上から掴み、後の事は任せた、みたいなセリフを伝えて、周囲の部下たちが「ちんちん公が後継者を定めた!」と大騒ぎするシーン、
2001/0721土
先日
柳川氏が
ドラクエⅡを
プレーしていると書いたが
今日は
「ほのおの祠」の在処が分からず
本当に器用だなと思うのが、
すぐに
作曲部屋に戻って
ゴリゴリ作り
しばらくするとまたテレビに向かって
「ほのおの祠~」
と叫び
かと思うと
だいたい計ったように
三十分くらいずつ
あっちをやり
こっちをやり
と大変忙しい。
どっちかをまず
片づければ良いのに、
と思うのだが、
ご本人にとっては
それがいたく快適らしい。
とはいえ、僕も、
柳川氏が
ドラクエに戻るたびに
ぼーっと手を止めて
見ているのだから
人のことは言えないのですが。
と言っているうちに
柳川氏、
とうとう諦めて
「ほのおの祠」の在処を
文明の利器の力で
割り出すことに決めたらしい。
そう。
これだけのキーワードで
どかっとヒットしたらしい。
その内の一つに
明確な攻略が書かれてあったらしく
「ビバ、インターネットゥ」
と雄叫びを上げて
「ほのおの祠」に
到達する柳川氏。
なんだこりゃ
松明が燃えてるだけで
そういうわけじゃ
ねえじゃねえかと
テレビに向かって
そのうち
気が抜けたのか、
タバコに火をつけ、
「それにしてもさぁ」
と半ば
コントローラーを投げ出して
こちらに声をかける
柳川氏。
はあ、
とぼんやり返す僕。
「世界の命運を賭けて
旅立つ一国の王子が」
「身支度するものと言えば」
「ドス(銅の剣)一本と
五十ゴールドだけ
ってのは」
「どうなのよ」
どうなのよと
言われたところで
しょうがないだろうと思い、
じゃないですか」
と適当に
答えたところ
沈黙する
柳川氏。
「そ……」
「そうかぁ」
感慨深く
うなずく柳川氏。
「そうだったんだぁ」
「この王子たち、
鉄砲玉だったんだぁ」
なんだか
しきりと納得する柳川氏。
そりゃねえ
そう考えるしか
ないでしょう、
と調子に乗って合わせる僕。
「道理でさぁ」
と柳川氏が
感得したように言う。
みんながみんな
祈ってくれるんだけど」
「無事に帰って来いとは
言ってくれないんだよ」
「きっともう
城の後継者
決まってるんだよ」
「王様の隣にいる
とかに」
「なんてこった…」
敵を間違えてるよ」
そうかぁ、
なるほどぉ、
なとどしきりに
呟くうちに、
ふと、
「そうか」
と、
膝を叩く柳川氏。
どーしたんですか
と訊く僕。
「国として考えるから
不条理なんだ」
はぁ。
これらは全部組なんだ」
組?
「一番稼いでいた
ムーンブルク組が
食らったために
財政難に陥った
ローレシア組と
サマルトリア組とが
互いに鉄砲玉を出し合ったんだ」
「ハーゴンの
って。
なるほど。
それで
ドス(銅の剣)一本なわけか。
思わず納得する僕。
その途端、
可愛らしいドット絵の
彼らが背負った
耐えがたい悲哀が切々と伝わり
つーんと熱いものが鼻をさす。
腕っ節と人望を買われ、
ムーンブルク組の一人娘は
おとっつぁんの仇を討つため
ちょっと待て。
鉄砲玉なんですか。
切ない任侠道が
かと思いきや
「うまく言いくるめられたに
決まってるじゃないか」
なんとか言われて」
ははぁ。
すぐにまた
納得する僕。
そりゃあ、さぞ、
憂鬱であろう。
なにせ
ドス(銅の剣)一本で
帰れぬ旅路に出た
かと思いきや、
どう見ても現実を
知らされていない
脳天気な男が
旅を続ける横で
えへへ僕、お城に帰ったら
良いでしょ~
繰り返すサマルトリア組の
鉄砲玉。
そりゃ
出るわなぁ。
しかし
なぜかくも緊急な時に
そんなのんき者を
鉄砲玉にするのか。
考えれば考えるほど
ツジツマが合わないではないか。
そう
柳川氏に訊くと
「何を言ってるんだ
決まってるだろう」
と言われた。
僕が要領を得ない
顔をしていると、
「みんな知ってるんだよ」
と言う。
なにを?
とやはり当を得ず、
更に訊く僕
レベルアップをすることで
何を覚えるか」
あ
途端に
思い当たる僕。
メガンテか
そりゃ
鉄砲玉としては
申し分ないな
というか
もはや
鉄砲玉以外の
何者でもないな
全てを知りながらも
あえて何も口に出さぬ
尚武の男
一方で
何も知らされず
へらへらと白昼夢を見ながら
将来への一片の疑いも抱かぬ
また、
一家を皆殺しにされ
犬畜生の苦界に身を落としていたところを
ラーの鏡で身請けされた
この娘が一番
何も失うものとてない
捨て身の人生を
生きてるのであろう。
自暴自棄になる
ムーンブルク組の一人娘を
気がつかぬところで
そっと支える二人の鉄砲玉たち。
いつしか
人間らしさを取り戻す
しかしその頃には
ついにロンダルキアまで
足を踏み入れたのだった。
着実にレベルアップし、
無自覚のうちに
同じくらい着実に
完結させようとする
その軽口が
哀れさ以上に、
時として冒険の
苦しさを和らげて
くれていたことに
ふと気づく
「ようやくここまで来たね~♪
まぁ君達二人も頑張ったけど
僕なんか頑張りすぎだよね~♪」
相も変わらず
底抜けに明るい声で
ダンジョンに入ろうとする
くるりと
こちらを向く
「お前はここで帰れ」
ただでさえ
しかめっつらしい顔立ちを
いっそう厳しく引き締めて告げる
これまでの冒険で
深い皺さえ見えるかのような顔で
「あとは俺たちでやる」
突然そんなことを
言われて
目を丸くする
「またそんなこと言ってぇ~♪」
とおどける
仲良くしてあげるから
心配しないでよ~♪」
この切迫した状況下で
なお、かんに障る明るさを
まき散らす
しかし
頑としてこれ以上の
彼の参加を否定する。
「初めてお前に会ったとき」
ぼそっと
押し殺した声音で言う。
思わず
力の盾で身を守る
「城を出たかと思えば
祠に行く。
祠に行ったかと思えば
ローレシア組の城に行く。
さんざん探し回った挙げ句
の一言で
全て済ませられ、
しまいには
ローレシア組の城にも居ない。
かと思えば
宿屋で
ゴロゴロしているお前を
いっそ叩き切ってやろうかと
何度思ったことか」
冷たい目の
ムーンブルク組の一人娘を背後に
いやぁと
「だいたい」
とこれまでの
憤懣をぶちまける
「明らかに
残りHPが少なくて
呪文で片づけようと
思うモンスターほど
お前が勝手に倒すし」
「中途半端に
すばやさがあるくせに
ターンがずれて
「どうして
じっとしてないんだお前は」
いやぁ、えへへ
と笑ってごまかす
ちらりと
目で助けを求めるが
他人を助ける心の余裕など
犬として暮らす日々のどこかに
置き忘れてきてしまった
氷のような態度の
「そういうわけだ」
ローレシア組の
鉄砲玉の口調は
もはや断定である。
「お前はここで帰れ」
戦力として
一切みとめぬかのような
謂いであるが、
しかし実際、
パーティの一員として
無能かといえば
決してそんなことはない。
なにせ呪文を一切
使えぬ身の
むしろ攻守ともに
なくてはならない
存在と言ってよかった。
それゆえにこそ
武に生きるローレシア組の
鉄砲玉にとって
いつの間にか
傍らにいて当然の存在に
なっていたのだ。
兄弟分として
これほど頼もしく
また心和む相手は
かつていなかった。
もっと言えば、
可愛くて仕方がないのである。
この無邪気で
決して挫けず
辛い冒険にも懸命になって
ついてくるこの鉄砲玉が。
無骨な
じきに
悟るところなど
見たくないのである。
これまで彼が抱いていた
淡い夢が粉々に消し去り
誰からも見捨てられていた
などという
そんな衝撃に、
耐えられるとは、
どうしても思えないのである。
そんな風に思う自分が
意外でもあった。
そしてそれ以上に
この兄弟分が
不憫でもあった。
痛切な真実を知らされる
ことはまだ良い。
しかしそれを抱えて
死にに行くことが
哀れだった。
そうした思いを
仏頂面に堅く秘めながらも
ムーンブルク組の一人娘を見やる
え~、そんなぁ~
などと
かすかにうなずく
実際、
この娘にとっても、
可愛いのだ。
家族を皆殺しにされ、
一人の女としての誇りも
何もかもを失い、
もはやハーゴンと
刺し違えることだけが
生きる目的と化した
ムーンブルク組の一人娘にとって、
生きるということを、
明日を夢見るということを、
ムーンブルク組の一人娘にとって、
この世が滅びることなど、
知ったことではなかった。
それをいうなら、
とうの昔に、
これ以上
誰が不幸になろうが
知ったことではなかった。
むしろ
幸せな街や村を見るたびに
胸が苦しかった。
いっそのこと
城が墜ちたあの日、
怪物たちの手で、
同時に
この世の全てを
滅ぼしてくれれば
良かったのに
とさえ思う。
そんな
ムーンブルク組の一人娘にとって、
ひけらかす明るさは、
自分がまだ本当には
絶望しきっていないことを
思い知らせるものだった。
いっそ全てが
滅んでいれば良かったのに。
そういう思いに押し潰されそうになる
心の奥底で
まだ微かな温もりが
生きているのだ。
その温もりが
言ってよかった。
それがいつしか
冒険を経るうちに
ムーンブルク組に一人娘にとっての
最後の願いとなった。
自分は
そう思えるようになった
だけで十分だった。
瞬きの間に
互いの万感を
込めてうなずき合う
「いのりの指輪を渡しなさい」
腕を叩く
え……
呆然とする
手をとり、
指輪を抜き取る
手をとりつつ
自分の手に
「代わりにこれを渡すわ」
いまや何も付けぬ
キメラの翼を
押し込む
「あなたの妹さん、
なんですってね」
ふいに、
微かな笑みを込めて言う
え……、そうかな
見やる
「のんきなところが
そっくりだった」
合わせて無骨な顔に
笑みを浮かべる。
「お会いしてみたかったわ」
そんなの、
僕が王様になったら
いつでも……
明るく返そうとするが
ムーンブルク組の一人娘の
手がかすかな
力を込めて
自分の手を握るのに、
ふと言葉を失う
「帰りなさい」
ムーンブルク組の一人娘の
手が離れ、
その手に残された
キメラの翼を見つめる
でも、そんな、
僕……
慌てて目を上げたときには
ムーンブルク組の一人娘も
半ば背を向けている。
待って、
もう少しなんだ。
「心配するな」
「お前が無事に戻れば
反対出来ないさ」
「良い王様になりなさい」
ムーンブルク組の一人娘が言う。
「ハーゴンの命は私達が……」
もはや振り返る素振りもみせず
背を向け歩み行く
二人。
その背後で
キメラの翼を握り、
うつむく
ふいに、
きっと
そのおもてを上げ、
もう少しなんだ!
もう少しだから!
物心ついた頃から母親のことをいつも不機嫌な人だと思ってた。今は普通に話せるけど、例えばテレビを見ながら母と話していると大抵嫌な気持ちになる。
まず会話はすべて否定と非難と嫌味から始まる。テレビに出ているタレントへの悪口、ニュースに出てくる犯罪者への非難、見飽きた芸人にまたこの人か!と気に食わないことを大きな声で主張してくる。話しながらだんだん大きくなる声にうんざりするのだ。
本人は無自覚だろうし、私も大人になるまでこれが人を嫌な気持ちにさせる喋り方だってことに気づかなかった。母にだって好きなものはあって友人もいる。あとは昔話とか、そういうものが話題になっている時は否定ばかりにならないで普通に話してくれる。多分、転勤族で、専業主婦で、習い事も辞めてしまった母は、何かの悪口を言うことでしか家族と共通の話題を作り出せないんだと思う。だから私も、悪口を言うことで人は仲良くなれるのだと思い込んでいた。それを職場で散々披露して、そのうち周りの大人との差に、自分って大人気ないな、恥ずかしいなと気づいてきた。
自分も変わりたいし、母にも変わってほしいと思っている。母がテレビに文句を言うと、やんわりそんなことないよって言ったり、無視したりする。私は言葉だけじゃなくて性格までひねてしまったけど、「でも」と「いや」から会話を始める癖は辞めなくてはと気をつけている。
でももう刷り込まれてる。ほら。何を見てもまず最初に否定的な意見がでてくる、テレビを見たら文句を言うものだと思ってる、気に食わないことがあるとすぐ口に出しそうになる。口角は下がっていつも仏頂面をしてしまう。私も母も、根本的なところにあるのは寂しさなんだと思う。親子なのに、無理してコミュニケーションをとっているのが苦しくなる。ああ素直で明るいあの子が羨ましい。もうなにかを悪く言うのを辞めたい。
多分増田見るのも辞めたほうがいいんだと思う。
それは仰る通りなんだけどマッチングアプリとか婚活のアポとか初対面の場合は当日まで分かんないじゃん。話弾んでまた会いたいなって思ったら奢りたくなるし、仏頂面でつまらなそうな相手とはお金出すの無駄だなってなる。
そこに今55歳なのに若作りではなく28歳前後に見える男性がいる。
10年前に知り合った時は疑いもなく大学生だと思って私からタメ口で話しかけて仲良くなり、半年くらい気付かなかった。
私は今32歳の既婚子持ち女だが、見た目はもちろん、会話していると脳がバグってくるくらい普通の28歳。大学の工学部にいた雰囲気。こざっぱりとしている。
年代別の競技に出ると、彼を知らない人は苦笑いか仏頂面でエントリー間違えてますよと伝えにくるのを何度も見た。
昨日はサークルに来ている小学生たちと指相撲やら手で押し合って倒れたら負け、みたいなゲームして盛り上がっていた。
本人に聞いたがいやーなんでだろうねー腹が出てないからじゃない?とのことだった。
日経「たわわ」広告炎上のような騒動見る度に、日本人みんなメガネ型のディスプレイを常に装着していて、ネットのターゲティング広告のように各人の見たい物だけが目の前に表示される(不快な物は見えない)世界になって欲しいと考える。
例えば、同じ日経朝刊の紙面見ても、企業が収集したユーザー情報に基づいて、
「キモオタ」と判定された読者には「たわわ」の全面広告が見えて朝から局部が元気になり、
「ポリコレの民」と判定された読者には「日経のSDGsへの取り組み」という全面広告が見えて道徳心が満たされる、
こういう風に現実が各人の好みに合わせたヴァーチャル・リアリティで覆われてみんなが幸せになれる世界が早く来て欲しい。
この技術で「公共の場にキモオタ向け萌え美少女が掲示されて体の震えと涙が止まらなくなるフェミ」問題も最終解決できる。
キモオタの目には「顔面と胸に白濁液を浴びて頬を赤らめている童顔巨乳JK」に見えて、思わず駅のトイレに駆け込んでシコってしまうほどの強烈な宣伝効果を与え、
ポリコレの民の目には「仏頂面でカルピスを飲むでっぷりと太った黒人トランスジェンダー女性」に見えて、これまた彼女/彼らの多様性への信仰心を満足させて企業と商品への信者に変えてしまう。
これ、VR(仮想現実)じゃなくて、AR(拡張現実)のような気もしてきたけど……
広告のポリコレ騒動の解決だけではなく、街中のホームレスが愛らしいパンダに見えるように市民の視覚を操作して、ホームレスが駅や公園のベンチでゴロ寝してても嫌悪感を抱かれない優しい世界を実現するといったこともできるかも知れない。