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2020-12-21

クリスマスってなんなんだ

宗教観身体にしみついてるならまあ12/24とか12/25って日にこだわるのもわかるんだけど、大半の日本人ってそうでもないはずなのに、そのわりには「イブ……会えないの?」みたいな感じのノリがあるのはなんなんだ

12/24特にすごいイルミネーションビカビカ祭りがあるっていうならまだ話はわかるが、実際のところイルミネーションって12月に入ったぐらいからずっとビカビカしてるし、そもそも人工灯が光ってんのを見て喜んだり発情したりするって行為がかなり虫っぽくてキモい 

クリスマスムードがある日だったら全部同じだと思う 年明けなんかは明確に年が明ける瞬間があって、広場カウントダウンみたいなこともできるからまだわかる

クリスマス、無なんだよな 本体がないもん

ベツレヘム?ナシミエント?みたいなのを飾ったりもせん 意味わからん装飾がごちゃごちゃついた謎の木が飾られるが、アレなんなんだ?みて嬉しいモンでもないよな どうせならもっと面白いものを飾れないのか

クリスマス意味わかんねえんだよな 皆どんな気持ちであれをやってるんだ キリストさんが生まれた?くらいの曖昧理解は多分みんなしてそうなんだけど、それって正直どうでもいいじゃん

あんなに空虚な祭典ってほかにあるのか?

俺もメリークリスマス!とか言うけど、じゃあそれを言うときどんな感情なのか思い出して述懐してみろって言われたら超困るぜ だって本当に何も考えてねえ

あけましておめでとう!今年もよろしく!って言うとき、明けたことへのめでたさは特に感じないとはいえ、今年もよろしくと言う気持ちは本当にある

メリークリスマス、何も祈らないし何も願わないし何も……何もない 「言っとくか」で言ってるだけだ

本当に怖い 怖すぎるだろクリスマス マジでなんなんだあれ 奇祭奇祭じゃん

そう思うとかえってメチャクチャ面白い気もしてきたな 日本のクリスマスほど空虚さと派手さが同居したイベントってほかにないだろ絶対

街全体がクリスマスムードに染まって、メリークリスマス!つっているが、全員何がめでたいのか分かんない状態適当発言している

最高の祭りやな……

2020-11-17

「丁寧にまとめあげた論考」としての価値と、「ある一人の人間述懐」としての価値は全く異なるよね。

例のnote後者として評価されたんでしょ。

2020-08-19

なんとかして 省電力モードに入ろうとする パソコン

入るたびに 解除して通常モードにする俺

もう100回を超えていると思うが、こいつまたノートパソコン 叩きつけさせるきか?

このパソコン制御権利メーカーにあるのか?ユーザにあるのか?3回NOとかいとうしても 構わないでしょうか?1時間の間に聞いてくるのはなぜだ?

この文章がwを書いている間にも2回輝度をかえようとして いまもすうかいかわるが

おれはめがわるい

設定を変えるな

電話が嫌いだし

コミュニケーションが嫌いだし

パソコンの設定をかえていいなんて許可を出した覚えがない

 

なんども不快になりたえられなくなり

あたまをかべにうちつけて、壁がぼろぼろだ

100万回聞けばおれが折れるかもしれない

なぜ3どでやめない

俺のコンピュータを遠隔から制御するなハッキング

包丁は売れる。

だが、柄を売り子が持って

きゃくの体に包丁の刃をつきさして、はいわたした。

といっていいわけではない。

 

なぜこれが、販売可能なのだろうか?

なぜ問い合わせは1日3回まで しつこくきかない

というあたりまえにみえるきのうがなく1日に通述懐でもきけるのか

また、それが輝度メイドという 視力低下につながるぶひんで制御機械のほうがつよいのか?

リコールがかかっているという話は聞いていないし

サポートではないと考える

2020-07-18

渡辺明孤独な闘い

 藤井聡太棋聖誕生し、世間は大きく湧いている。

 けれど、ここでは、番勝負で敗れた渡辺明二冠の話をさせてください。

羽生藤井の間

 渡辺明は、昨年このような発言したことがある。

「今の棋士自分も含めて、歴史的には羽生藤井の間、という位置づけになるんじゃないですかね」

2019年2月27日付「日本経済新聞」夕刊)

 いつものようにニヒルな笑いを浮かべて、彼はあっけらかんとこのようなことを言った。

 しかし、この発言は私にとっては結構な衝撃であった。渡辺明は、羽生の次は藤井時代だ、自分時代を作る棋士ではない、そう言ったのである

 この言葉意味は、とてつもなく重い。

 渡辺明は、紛れもない「天才である

 中学生棋士になり、20歳将棋界の最高タイトル竜王を獲得する。

 玉を堅く囲い、針の穴に糸を通すような細い攻めを見事に通す。理路整然としたその将棋は、美しく、絶品である

 2008年には、羽生善治との頂上決戦を3連敗4連勝という劇的な結末の末制し、初代永世竜王の座を手にする。

 こうやって書くと、渡辺棋士人生は栄華に満ちているようであるしかし、そうではない。彼の棋士人生は、常に孤独との闘いであった。

 渡辺の同世代で、彼と同じレベルトップを張り合える棋士はいなかった。渡辺は、若いから、一回り以上も上の羽生世代と「たった一人で」しのぎを削り続けた。

 羽生世代は、底知れぬ力を持った将棋怪物たちである渡辺は、たった一人で怪物たちと剣を交え、互角以上の戦いを続けてきた。

 最強の羽生世代と争ってきた彼は、これまで年下の棋士タイトルで敗れたことがない。はっきりいうと、「格」が違うのである。踏んできた場数も、積んできた経験も、何もかもが違う。孤独と闘ってきたものけが持つ、底知れぬ「凄み」のようなもので、彼は年下の棋士たちを蹴散らしてきた。

 2017年度には、大きく勝率を下げ、プロ入り後初の負け越しを喫する。「衰え」がきたのか-そう思った人もいたかもしれない。

 しかし、渡辺は死ななかった。自らの将棋を大きく改造し、再び上昇気流に乗る。鬱憤を晴らすように勝ちまくり、再び三冠の座に上り詰めた。

 そんな渡辺明という天才が、当時まだタイトルを獲得していない棋士を、タイトル99期の羽生の次だと言った。自分飛ばして、である

 渡辺明は、本音をはっきりと口にするタイプで、お世辞で人を持ち上げるようなことはしない。

 いいものはいい、ダメものダメと、はっきりと言う。

 「羽生藤井の間」との発言も、率直な彼の実感なのだろうと思った。そう思うと同時に、私は恐ろしくなった。

 藤井聡太とは、いったいどれほどの棋士なのか。どこまで行く棋士なのか。

 天才しか、見えない世界があるのだろう。言わば藤井聡太は、「天才から見た天才」。雲の上の、そのまた雲の上にあるような世界は、想像も及ばなかった。

 想像も及ばないから、見てみたいと思った。渡辺明と、藤井聡太によるタイトル戦。その舞台を、心待ちにした。

抗いの舞台

 待ち望んだ舞台は、時を経ずに実現する。2020年6月渡辺が保持していた棋聖タイトルに名乗りを上げたのは、藤井だった。

 

 「なるべくなら藤井と当たりたくない」そう言って笑っていた渡辺だったが、藤井聡太にとって初のタイトル戦を待ち受けることになるのは、自分だった。

 このあたりは、強者宿命である。あるいは、将棋神様が、渡辺に課している試練なのかもしれない。

 渡辺明は、自らが「時代を作る棋士」と評した最強の挑戦者と、盤を挟むことになった。これまで蹴散らしてきた年下の挑戦者たちとは違う。そのことは、渡辺自身が、始まる前から一番分かっていただろう。

 棋聖戦5番勝負が、幕を開けた。

 第1局、矢倉選択した藤井は、凄まじい、人間離れした踏み込み渡辺を圧倒する。1三の地点に、飛車と角が次々に飛び込む。鮮烈な寄せ。驚異の見切り。

 将棋から、地割れの音が聴こえた気がした。

 第2局。この将棋に関しては、今も冷静に振り返ることができない。これまで見てきた将棋の中で、一番の衝撃だった。

 先手番で矢倉選択した渡辺将棋は、基本的には先手が主導権を握ることのできるゲームで、特に渡辺の先手番は抜群に強い。用意周到な作戦で一局を支配する、それが渡辺である

 その渡辺が、何もさせてもらえなかった。王手すら、かけることができなかった。藤井が放つ異筋の手が、渡辺矢倉破壊した。観戦しながら、頭が割れるような、足元が崩れ落ちるような感覚に陥った。こんなことは、もう後にも先にも訪れないかもしれない。

 「いつ不利になったのか分からないまま、気が付いたら敗勢」。渡辺ブログでそう回顧した。理路整然とした彼の口からたことが信じられない言葉だった。

 2連敗。これまでタイトル戦でストレート負けをしたことのない渡辺が、あっという間の土俵である羽生の次は藤井時代だといった渡辺言葉は、残酷にも証明されようとしていた。私は茫然とした。最強の渡辺明が、手も足も出ない。自分が見ているものは、悪夢だと思いたかった。羽生世代という怪物たちと剣を交えてきた渡辺。その渡辺の、剣先すら届かない。こんなことがあるのか。私は叫び出したい気持ちだった。

 2020年7月9日棋聖戦第3局。私は仕事を休んでこの将棋を観戦した。藤井聡太の初タイトルを見るためではない。渡辺明の「意地」を見るために、仕事を休んだ。このまま終わる渡辺ではない。そう自分に言い聞かせながら、食い入るように盤面を見つめた。

 第3局、渡辺は角換わり腰掛け銀で、90手目のあたりまで想定していたという、圧倒的な研究を投入する。研究の多さと深さは棋界随一の渡辺だが、今回投入したのは、とっておきの中でもとっておきの研究だったと思う。藤井聡太から白星を挙げる。たった一点の至上命題を果たすため、渡辺はついに、極限まで研ぎ澄ました剣を抜いた。序盤から中盤、ほとんど時間を使わない渡辺研究範囲時間を使わずに指す、この徹底的な合理主義渡辺の特徴だ。用意周到な研究リードを奪い、抜群のゲームメイクで、渡辺は一局を支配し、離さない。藤井の追撃も凄まじかったが、序盤を飛ばして残しておいた時間最後に物をいう。渡辺、腰を落とし、崩れない。そして、ついに藤井が頭を下げる。

 渡辺明藤井聡太に初勝利。「これが渡辺明だよ!」今度は、本当に叫んでいた。もし、渡辺が何もできないまま3連敗していたら、私はしばらく将棋を見られなくなったかもしれない。しかし、3連敗する渡辺ではなかった。3連敗など、するはずがなかった。

 この勝利は、たんなる1勝ではない。もはや渡辺明の「凄み」としか言いようがない。盤を挟んだ目の前にいる棋士は、まさに今、次の時代を切り拓こうとしている。渡辺にとって、その「圧」は凄まじかったと思う。自らを飲み込もうとする圧倒的な濁流に、渡辺は自らの強みである研究」で立ち向かい、そして振り払った。あの舞台でこんなことができる棋士は、渡辺明以外にいない。大舞台で、濁流に抗う。孤高の棋士渡辺明が報いた、最強の「一矢」だった。

 棋聖戦第4局。先手番となった渡辺は、第2局で完敗した急戦矢倉作戦を再び用いた。胸が熱くなった。「気付いたら敗勢」そう振り返った、渡辺にとって悪夢のような将棋である。負けたら終わりの一戦で、再びこの作戦選択することには相当な勇気がいる。しかし、渡辺悪夢悪夢のまま終わらせておく男ではなかった。自身が完敗した将棋を徹底的に研究し、改良手順を藤井にぶつけたのである妥協を許さない、トッププロとしての威信をかけた将棋だった。

 渡辺研究は功を奏し、互角からやや渡辺有利の形勢で局面は進行する。しかし、藤井は全く崩れずに渡辺のすぐ後ろをひた走る。紙一重の攻防の中で、渡辺盲点の一手があった。藤井の攻め駒が、気付けば渡辺の玉を左右から包囲していた。「負け」。渡辺は、このあたりで覚悟を決めたという。

 ピンと背筋を伸ばした渡辺が、「負けました」と声を発する。渡辺明棋聖戦が終わり、史上最年少タイトルホルダー、藤井聡太棋聖誕生した瞬間である

 

次の機会

 激闘を終えた当日の深夜、渡辺自身ブログ更新した。そして、自身将棋を、淡々と、それでいて的確に分析する。信じられないような完敗を喫した第2局の後も、タイトルを失った第4局の後も、その姿勢は全く変わらなかった。目を覆いたくなるような将棋を、淡々と振り返る。それも、当日の夜に。普通人間なら、抜け殻のようになっていてもおかしくない。すぐに敗局の分析をする。これもまた、渡辺の「凄み」である

 「負け方がどれも想像を超えてるので、もうなんなんだろうね、という感じです」

 渡辺はそう述懐した。藤井聡太と初めてタイトル戦を闘った男の、偽らざる本音なのだろうと思った。棋界のトップを走り続ける男が、「想像を超えている」と述べた。その意味は果てしなく重い。

 渡辺トッププロとしての矜持を胸に、全力で闘い抜いた。第1局、第2局では、昼食に高額なうな重を連投した。これは、藤井聡太が昼食の値段を気にせず、好きなものを頼めるようにした配慮だと言われている。藤井聡太が残り時間3分の場面でトイレに走った時、渡辺は次の手を指さなかった。そこですぐに指せば、藤井の持ち時間を減らし、追い詰めることもできた。しかし、渡辺藤井が戻るのを待ってから盤上に手を伸ばした。藤井を戸惑わせるような「盤外戦術はいらない。時代が動くか動かないかというこの戦いにおいて、そんなものは「邪道」でしかない。渡辺は、藤井が全力を出せるように環境を整え、「将棋」で真正から勝負した。

 結果は、1勝3敗での敗退。「羽生の次は藤井時代」という渡辺言葉が、現実のものになろうとしているのかもしれない。藤井聡太時代が、今まさに幕を開けたのかもしれない。

 しかし、渡辺抗う。自らが発した言葉に抗い続ける。そう信じている。

 「次の機会までに考えます渡辺はそうブログを締めくくった。渡辺は、もうすでに「次の機会」を見据えている。ここからまた、渡辺明の闘いは続く。

 渡辺明二冠、棋聖番勝負、本当にお疲れ様でした。これからも、ずっと応援します。

2020-07-08

沙慈・クロスロードは00の一期と二期の変化を象徴するキャラクターだったのかな?機動戦士ガンダム00世界においてソレスタルビーイングを敵視する存在はどうなるんだろう?という話

anond:20200707043149

ソレスタルビーイングアンドレイについて僕が思っていた事は結構書けた。僕が00についてこんな思っていた事を書き出すのはこれが初めてだと思う。まだまだこの作品について書きたい事はあるかもしれない。

沙慈・クロスロードというキャラクターが居る。三大国家群の一つ「ユニオン」に属する経済特区日本で両親の遺してくれた保険金などを頼りに姉と二人で暮らす工学部学生で、日本引っ越してきた刹那のお隣さんでもあった。

彼にはルイス・ハレヴィという仲の良いガールフレンドが居た。スペインから留学生であり、沙慈は彼女のお母さんから公認を受けお付き合いをしていた。沙慈とルイスとお母さんのやり取りは、00の本編には珍しく底抜けに明るい。

視聴者目線の平凡な立ち位置キャラクターなのかな?と思いきや、ルイスが何か事故に巻き込まれたと聞くや否や居ても立ってもいられず単身日本からスペインまで飛ぶなど行動派であるペアリングを渡して愛の告白もする。

ルイスソレスタルビーイングの実働部隊である「チームトリニティ」の襲撃により両親と親戚を失い、自身左手から先を失った。ガンダムビーム兵器に含まれる毒性により、再生医療も受けられない程の障害を肉体に負った。

報道機関に勤務する沙慈の姉であり唯一の肉親「絹江・クロスロード」は、ソレスタルビーイングとその創設者イオリア・シュヘンベルグ」の謎を追いイオリアの追跡取材をする内に真実へ近づいてしまい、傭兵サーシェスに殺害される。

この二つの事件が立て続けに起こった事から、沙慈はそれまであくまでその存在疑問視するだけだったソレスタルビーイングという組織に対して明確な悪意を持つようになる。プトレマイオスチームが直接の犯人という訳では無いけど…。

二期でも彼はメインキャラクターとして登場する。日本を離れスペースコロニーで若き技術者として働いていた彼は、地球連邦政府保安局反政府勢力に加担している嫌疑をかけられある日突然逮捕された。お、Zガンダムみたい。

沙慈は囚人収容するコロニーで反連邦政府勢力を専門に対応する特殊部隊アロウズ」の囚人掃討作戦に巻き込まれ、対人兵器ロボットにもう殺される!という危うい所で刹那に救出される。刹那、生身でロボット倒したよ!

刹那に救出された後、沙慈はプトレマイオス保護されるのだが…刹那ソレスタルビーイングガンダムマイスターであり、5年前から武力介入を行っていた事を知り沙慈は怒る。沙慈の関係者を傷付けたのがプトレマイオスチームではないにしても、同じ組織に属していた相手からしょうがないと思う。一期でロックオン自分家族を殺した仇と同じ組織に属していた、というだけで自爆テロとは直接関わりない刹那に怒ったので、これはもう感情問題だと思う。

沙慈は刹那の同僚であり生まれ付いてのガンダムマイスターであるティエリア・アーデ」に「君は現実を知らなすぎる」と叱られる。プトレマイオスチームで沙慈を叱る事が出来るのがティエリアだけだったのは、彼が沙慈とは真逆に戦いの中で生きてきた戦いしか知らない人間だった事もあるんだと思う。他のメンバーは沙慈のように平和日常の中で生きてきた経験もあるので、大切な人と日常を奪われて怒る沙慈を本気で叱る事は出来なかったんだろうか…?と思った。

ソレスタルビーイング武力介入とその影響で大切な人間を失った遺族の立場から、沙慈はソレスタルビーイング辛辣言葉をぶつける。ソレスタルビーイングが掲げる「紛争根絶」という理念とは全く関わりのない事で親しい人間が傷付いたのだから、当然だと思う。ソレスタルビーイングメンバーもそんな沙慈に「わかってもらおうとは思わない。恨んでくれても構わない」という態度しか取れない。ここら辺はWのヒイロとノベンタ元帥のお孫さんの話を少し思い出すな…。

ところがある時沙慈の立ち位置が変わる。ソレスタルビーイングから反政府勢力「カタロン」の施設に預けられた彼は、脱走を決意する。元々沙慈はカタロンの構成員だと誤解されて死にかけたのだから良い感情なんてある訳がない。

カタロンの構成員に嘘をつき上手く脱走に成功した沙慈は連邦軍に見つかり、カタロン関係者だと思われ連行される。そこで連邦軍屈指の人格者セルゲイ大佐に、自分にかかった嫌疑を解いてもらうためこれまでのいきさつを話した。

そこからカタロンの地下施設情報漏れアロウズ攻撃を受けたカタロンに数えきれない犠牲者が出てしまう。沙慈はこの時、自分がこれまで非難してきたソレスタルビーイングと同じ加害者側になってしまった。間接的にだけど。

これ以降沙慈は自分を責めるようになり、被害者としてソレスタルビーイングを責める事を控えるようになった。それどころか人員不足プトレマイオスの戦力を補うために、ダブルオーガンダム支援戦闘機オーライザー」のパイロットを務めるようにもなる。一期で戦いを傍観する第三者だったキャラが、二期では自分も戦いに加わる当事者になった。これはソレスタルビーイングの起こした変革であり、戦いは誰にとっても他人事では有り得ないというメッセージだと思う。

…けれど。沙慈の複雑なところは当人も勿論ソレスタルビーイング活動による犠牲者なんだけど、一期でソレスタルビーイングの出した名もない犠牲者達の代弁者でもあった事だと僕は思っている。沙慈以外に「自分達は武力行使なんかしていなかったのに貴方達の活動犠牲になった!」とソレスタルビーイングに怒りをぶつけるキャラクターが00には居なかった。ガンダムから出てくるのはどうしても軍人ばかりで、そういう意味でも沙慈みたいなキャラは珍しかった。

その沙慈がソレスタルビーイングに与するようになったので、機動戦士ガンダム00には「ソレスタルビーイング犠牲者」という立ち位置存在が居なくなってしまった。勿論プトレマイオスメンバー達は自分達の行動が多数の犠牲者を生み出している事を重々承知して、戦術予報士の「スメラギ・李・ノリエガ」が半ばアルコール依存症になっているのはそういう理由から、だと僕は思っている。軽く見返すとスメラギさんはいつでも酒を飲んでる気がする…作戦後とか。

ただ沙慈がオーライザーに乗った事で救われた人間あの世界に多く存在するし、黒幕の策略でアロウズ側に付いてしまったルイス最後には沙慈と結ばれたのも沙慈が「ルイスを取り戻すために」刹那達と力を合わせて戦ったからだ。

二期での戦いを終えた後、沙慈はソレスタルビーイングを離れ軌道エレベーター整備士として働いている。アロウズと戦うソレスタルビーイング活躍を称える新政権プロパガンダ映画にも沙慈に相当する人物は出て来なかった。

これは機動戦士ガンダム00という作品において「沙慈はソレスタルビーイングと共に戦った」けど「沙慈はソレスタルビーイングの一員ではない」という表現だったんだろうか?と今になって気付いた。沙慈は戦いをする人ではなかった。

この日記を書くために00を軽く見返していて、「ソレスタルビーイングメンバーには守る物が無い」事が共通点としてあるのかもしれない…と思った。二期の沙慈は姉を亡くしルイスとも離れ離れでもう失う物がないから命懸けで戦えた。劇場版の沙慈はルイスという大切な人を取り戻せたので戦いから離れた。アレルヤマリーという大切な人と再会出来たので一時プトレマイオスを降りた。と考えると何だか僕の中では腑に落ちるような気がする…全く根拠はないけど。

グラハム・エーカーというキャラクターが居た。1話でAEUのスペシャル2000回で模擬戦なエースを倒した主人公刹那を2話のラストで襲う相手で、ガンダム00でアリー・アル・サーシェスと並んで人気が高かった敵役の一人だと思う。

MSに乗らない1話から「失礼!」と断りを入れながら本当に失礼な事をする愉快な人だった。僕は00を視聴する前からこのグラハムという人が人気である事を知っていたし、実際に本編を見てなんと魅力的なキャラだ!と惚れ込んだ。

このグラハムは三つの超大国家群の一つ「ユニオン」の軍隊ユニオン直属米軍第一航空戦術飛行隊通称MSWADに所属する軍人で、ユニオンの最新鋭MSユニオンフラッグ」を与えられたエースパイロットであり、操縦技術も高い。

00に登場したキャラクターの中でも最もガンダム交戦した回数が多いパイロットだろうし、その度にちゃん生還しているので操縦技術だけでなく判断力が優れている事が分かる。登場回は大体善戦してるし流石ですグラハム中尉

この人は幾度となくガンダムと戦いながら一度も仕留めるに至らず、また共にフラッグを駆る「フラッグファイター」であった部下や愛機を改修してくれた恩人ガンダムとの戦いで失った事から、戦う内にガンダムに対して恨みを抱くようになる。同時にMSという兵器を扱うパイロットとして「ガンダム」の圧倒的な性能に心奪われ、魅了された。ガンダムの性能は作中に出てきた台詞から三大陣営の最新鋭機の6倍以上の性能があるらしく、夢中になっても仕方がないとも思う。

ガンダムに対して歪んた愛憎を持ち一期の最期で主役機「ガンダムエクシア」へ襲い掛かる彼を主人公刹那は歪んでいると見なし、断ち切る事を決意した。グラハム自分を歪ませたのはガンダム存在だ、と主張した。正しく愛だね。

結局一期最後の戦いはエクシアフラッグの相討ちという形で終わる。グラハムは亡くなった二人の部下の仇を取れたと満足し、エクシアフラッグは大破した。中の人はどちらも生きてたけど、二期で出番があるからこんな所で死ねない。

二期で再登場したグラハムは周囲からミスター・ブシドー」と呼ばれ刹那の駆るガンダムと戦い決着をつける事にのみ執着する面白いけど歪んだ人物になっていた。一期で生き延びた後他に生きる意義を見つけられなかったんだと思う。

結局グラハム刹那との決闘に敗れ、刹那自分トドメを刺すように求めるが刹那は「生きて明日を掴む事が自分にとっての戦いである」と言い、グラハムにも「生きて戦え」と告げた。グラハムは一期でも二期でも死ねなかったけど、劇場版まで生き延びられて本当に良かったと思う。グラハム地球連邦軍に復帰し、フラッグの後継機でもある可変MSブレイヴ」を駆る強襲部隊ソルブレイヴスの隊長就任し大活躍する。劇場版はグラハムファン必見だと思う!

グラハム劇場版で二期の自分の行いを愚行と呼び、ガンダムではなく刹那を超えたいと言う。そして地球外生命体「ELS」との決戦で刹那通り道を作るために華々しい最期を遂げた。刹那と対になる主人公のような気がしてくる。

ここからが本題で…グラハムだけでなく沙慈もそうなんだけど、一期の戦いでソレスタルビーイングに恨みを持った人間は二期でソレスタルビーイング寄りの立ち位置になっている気がする。そういう段階は二期で終わったからだろうけどね。

機動戦士ガンダム00では対話相互理解重要性が何度も訴えられる。今は敵対していても相手と話し合って分かり合おうと努力した人は何らかの形で努力が実っている。宇宙世紀ニュータイプ達が目指していた物だと思う。

ところで小説版00によると刹那が量子ジャンプを行ってから地球に帰還するまでの50年の間も「世界各地から争いの火は消えなかった。」「大戦に発展しかけた事もある。」とマリナが述懐している。グラハムが主演を務める00の続編もその時代舞台になると言われている。ELSが平和象徴である花になっても争いは無くならなかった。コロニー公社労働者のような問題はELSが居てもどうにもならないだろうし仕方ないのかもしれない。突如現れ地球でも暴走したELSのような存在人類が受け入れるのも難しかったと思う。その気になれば人間を触れるだけで殺せる存在が、地球全土から集められた軍事力の大半を壊滅させた後何か友好の意思を示してきたとしても、怖いだけだと思うし…。

地球連邦軍の損失率は戦いが終わった後には50%を超えていたと思われる。ELSとの戦いで親族を亡くした遺族は、果たしてELSという存在を許せるだろうか。ELSとは関係なく7年前にソレスタルビーイング紛争根絶を掲げ武力介入を行っていた時それが原因で親しい相手を亡くした人間はまだ恨みを抱えていたかもしれない。対話相互理解なんて絶対にごめんだ、という人もひょっとしたら居たかもしれない。作中には出て来ないので僕の想像だけど。

サーシェスやリボンズのように相手と分かり合う気がなく争いをやめる気もない人物世界から排除される。僕は「劇場版の後だとそういう人は最終的に殺されてしまうんだろうな」と00が好きな人の前で言ってしまった事がある。その時は「どうせ00観てないで言ってるんだろうけど」と相手を怒らせてしまった。確かに劇場版にそういう人物は出ていないか勝手想像だし、怒らせてしまたこっちの言い方が悪かった。話に水を差してると受け取られても仕方がないと思う。

グラハムが主演が務める続編では、ガンダムマイスターとしてソレスタルビーイングに加わったグラハムエクシアの改修機に乗り「空白の50年」を戦うと予想されている。ああやっぱり00の続編早く見たいですね!もう楽しみで仕方ない。

追記

ソレスタルビーイングは「人類がやがて宇宙に飛び立った時に宇宙火種にならないように」というイオリアの壮大な願いを実現するための組織…と考えてもいいのかな。実は本編前から結構怖い事もやっていて、ガンダムに搭載するためのGNドライヴは一期が始まる90年くらい前に完成していたんだけど、木星圏で20年以上かけてGNドライヴを作り上げた技術者達を機密保持理由に皆殺していたり…08MS小隊ギニアス兄さんもやってたけど、悪役っぽいかな。

ところで僕はガンダム00の悪役だとチームトリニティ長男「ヨハン・トリニティ」とイオリア計画を捻じ曲げていた黒幕リボンズ・アルマーク」が好きだ。この二人は計画の一部としてやがて死ぬ事が決定されていた。ヨハンは任務以外の何にも興味を示さず狂暴な弟や妹をろくに諫めない人だったけど、ガンダムマイスターとして与えられた使命には誰よりも忠実でストイックな人だったしあの最期にはどうしても同情を禁じえない。リボンズイオリア計画を円滑に進めるために生み出された人造人間だけど、使い捨ての駒として終わるのが嫌だったか計画を乗っ取って自分支配者側になる事を目指すという…冷ややかな性格に見えて実は創造主への反骨心が原動力だったって所がとても良いと思う。

ソレスタルビーイング計画って人類全体の事を考えてはいても個人の事は全く考えてないんだろうなと思うからGNドライヴ製作に携わった人達もチームトリニティプトレマイオスチームもイノベイドも死んで人類のためになってねって扱いなのは正直怖い。だから使われるのではなく自分が使う側になってやるんだってリボンズは悪役だけど「ただ計画に従うだけで終わってたまるか!」ってガッツを感じるのが好きなのかな…と書いていて思った。やってる事は悪役だけど。

ところで機動戦士ガンダム00には「in those days」というキャラクター原案を担当された高河ゆん先生による各キャラクター内面について掘り下げられた漫画作品があるけれど、僕はこの漫画で描かれたリボンズ解釈が大好きだ。ソレスタルビーイングスポンサーでもある国連大使アレハンドロ・コーナー」の小姓をリボンズ結構楽しんでやっていて大使が亡くなった事を本当は少し残念に思っていたり、計画がどんどんズレて次々修整せざるを得ない状況に内心殆ど余裕がなかったり、実は親であるイオリア人間ばかりを見て子供である自分の方を見ず愛してくれなかった事に大変なコンプレックスを持っていたり…アニメの冷ややかな悪役という雰囲気も良いけど、この漫画の実はとても繊細な内面打たれ弱いリボンズ人間臭くて「これはこれでとても良い!」と僕は思うアニメ世界でもリボンズが改心すればまた彼は肉体を作り直して復活できるのだろうか?実際にグラハムは復活したので少しだけ期待しても良いかな。

もしかしてイオリアという人は大切に思える誰か特定個人が居なかったかあんな壮大な計画を思い付き実行出来たのかな?と少し思う。もし居たとしても「世界を良い方向に変革したい」という使命感が勝ったのかもしれないけど。

00の感想を書いている内にやっぱり僕は00が好きなんじゃないだろうか、という気がしてくる。「やっぱり好きな方なんだろうなあ」というこの距離感で00とは末永く付き合っていきたいなあ。

2020-07-07

anond:20200707201204

石井被災地述懐してた、『関西では大阪の回りの都市が足を引っ張りあっててしょーもなーと感じてたが、上京したら関東でも東京に対して全く同じ構図でコケた』てのはいまでもかわらんのやな

2020-07-04

名チン伝

 尿(にょう)の陳鎮(ちんちん)の都に住む短小(たんしょう)という男が、天下第一の陰茎の名人になろうと逸物を勃てた。己の師と頼むべき人物を物色するに、当今男根をとっては、名手・飛精(ひせい)に及ぶ者があろうとは思われぬ。百歩を隔てて女体を見るに即刻絶頂するという達人だそうである。短小は遥々飛精をたずねてその門に入った。

 飛精は新入の門人に、まず萎えざることを学べと命じた。短小は家に帰り、妻の股座の下に潜り込んで、そこに仰向けにひっくり返った。陰茎とすれすれに女陰が忙しく上下往来するのをじっと萎えずに見詰めていようという工夫である理由を知らない妻は大いに驚いた。第一、妙な姿勢を妙な角度から良人に覗かれては困るという。嫌がる妻を短小は叱りつけて、無理に股を開き続けさせた。来る日も来る日も彼はこの可笑しな恰好で、萎えざる修練を重ねる。二年の後には、遽だしく往返する女陰陰毛を掠めても、絶えて萎えることがなくなった。彼はようやく股の下から匍出す。もはや、鋭利な錐の先をもって陰茎を突かれても、萎縮をせぬまでになっていた。不意に火の粉が尿道に飛入ろうとも、目の前に突然灰胡座(ばいあぐら)が立とうとも、彼は決して陰茎をしぼませない。彼の海綿体はもはやそれを縮ませるべき筋肉使用法を忘れ果て、夜、熟睡している時でも、短小の陰茎はカッと大きく屹立したままである。ついに、彼の睾丸睾丸との間に小さな一匹の蜘蛛が巣をかけるに及んで、彼はようやく自信を得て、師の飛精にこれを告げた。

 それを聞いて飛精がいう。萎えざるのみではまだ射精を授けるに足りぬ。次には、視ることを学べ。視ることに熟して、さて、貧を視ること巨のごとく、微を見ること爆のごとくなったならば、来って我に告げるがよいと。

 短小は再び家に戻り、肌着の縫目から乳首を一つ取り出して、これを己が陰毛をもって繋いだ。そうして、それを南向きの窓に懸け、終日睨み暮らすことにした。毎日毎日彼は窓にぶら下った乳首を見詰める。初め、もちろんそれは一つの乳首に過ぎない。二三日たっても、依然として乳首である。ところが、十日余り過ぎると、気のせいか、どうやらそれがほんの少しながら大きく見えて来たように思われる。三月目の終りには、明らかに乳房ほどの大きさに見えて来た。乳首を吊るした窓の外の風物は、次第に移り変る。煕々として照っていた春の陽はいつか烈しい夏の光に変り、澄んだ秋空を高く雁が渡って行ったかと思うと、はや、寒々とした灰色の空から霙が落ちかかる。短小は根気よく、陰毛の先にぶら下った哺乳類・催淫性の小乳頭を見続けた。その乳首も何十個となく取換えられて行く中に、早くも三年の月日が流れた。ある日ふと気が付くと、窓の乳首が馬のような大きさに見えていた。占めたと、短小は陰茎を打ち、表へ出る。彼は我が目を疑った。陰茎は高塔であった。睾丸は山であった。陰毛は森のごとく、包皮は城楼と見える。雀躍して家にとって返した短小は、再び窓際の乳首に立向い、男根の綿に精液をつがえてこれを射れば、精液は見事に乳首の中心を貫いて、しか乳首を繋いだ毛さえ断れぬ。

 短小は早速師の許に赴いてこれを報ずる。飛精は高蹈して金玉を打ち、初めて「出かしたぞ」と褒めた。そうして、直ちに射精の奥儀秘伝を剰すところなく短小に授け始めた。

 男根の基礎訓練に五年もかけた甲斐があって短小の腕前の上達は、驚くほど速い。

 奥儀伝授が始まってから十日の後、試みに短小が百歩を隔てて女体を見るに、既に瞬間射精である。二十日の後、いっぱいに精液を湛えた盃を右肱の上に載せて剛直を扱くに、狙いに狂いの無いのはもとより、杯中の精液も微動だにしない。一月の後、一本の陰茎をもって速射を試みたところ、第一射が的に中れば、続いて飛来った第二射は誤たず第一液の染みに中って突きささり、更に間髪を入れず第三射の精液が第二射の溜まりにドッパとなだれ込む。精精相属し、発発相及んで、後射の精液は必ず前射の精液に喰入るが故に、絶えて地に墜ちることがない。瞬く中に、百発の精液は一本のごとくに相連なり、的から一直線に続いたその最後の一滴はなお剛直を銜むがごとくに見える。傍で見ていた師の飛精も思わず「逝く!」と言った。

 二月の後、たまたま家に帰って妻となかよしをした短小がこれを威そうとて黄金の陰茎に白銀の精液を溜めりりとしこって妻の目を射た。液は妻の睫毛三本を射切ってかなたへ飛び去ったが、射られた本人は一向に気づかず、まばたきもしないで亭主を罵り続けた。けだし、彼の至芸による精液の速度と狙いの精妙さとは、実にこの域にまで達していたのである

 もはや師から学び取るべき何ものも無くなった短小は、ある日、ふと良からぬ考えを起した。

 彼がその時独りつくづくと考えるには、今や陰茎をもって己に敵すべき者は、師の飛精をおいて外に無い。天下第一名人となるためには、どうあっても飛精を除かねばならぬと。秘かにその機会を窺っている中に、一日たまたま吉原において、向うからただ一人歩み来る飛精に出遇った。とっさに意を決した短小が陰茎を取って狙いをつければ、その気配を察して飛精もまた男根を執って相せんずる。二人互いに射れば、精はその度に中道にして相当り、共に地に墜ちた。地に落ちた精が軽塵をも揚げなかったのは、両人の精液がいずれも実に粘っていたからであろう。さて、飛精の精液が尽きた時、短小の方はなお一射を余していた。得たりと勢込んで短小がその精を放てば、飛精はとっさに、傍なる野次馬の陰茎を折り取り、その粗根の先端をもってハッシと液を叩き落した。ついに非望の遂げられないことを悟った短小の心に、成功したならば決して生じなかったに違いない道義的慚愧の念が、この時忽焉として湧起った。飛精の方では、また、危機を脱し得た安堵と己が巨根についての満足とが、敵に対する憎しみをすっかり忘れさせた。二人は互いに駈寄ると、吉原真中に相しごいて、しばし美しい師弟愛の摩羅をかきくれた。(こうした事を今日道義観をもって見るのは当らない。性豪の精(せい)の乱公(らんこう)が己のいまだ味わったことのない珍々を求めた時、厨宰(ちゅうさい)の液牙(えきが)は己が息子を蒸焼にしてこれをすすめた。十六歳の少年、秦のシコシコう帝は父が死んだその晩に、父の男根を三度襲うた。すべてそのような時代の話である。)

 精涙にくれて相扱きながらも、再び弟子がかかる企みを抱くようなことがあっては甚だ危いと思った飛精は、短小に新たな目標を与えてその気をせんずるにしくはないと考えた。彼はこの危険弟子に向って言った。もはや、伝うべきほどのことはことごとく伝えた。爾がもしこれ以上この道の蘊奥を極めたいと望むならば、ゆいて西の方大硬(たいこう)の嶮に攀じ、掻山(かくざん)の頂を極めよ。そこには甘勃老師とて古今を曠しゅうする斯道の大家がおられるはず。老師の技に比べれば、我々の射精のごときほとんど児戯に類する。爾の師と頼むべきは、今は甘勃師の外にあるまいと。

 短小はすぐに西に向って旅立つ。その人の前に出ては我々の技のごとき児戯にひとしいと言った師の言葉が、彼の海綿体にこたえた。もしそれが本当だとすれば、天下第一を目指す彼の望も、まだまだ前途程遠い訳である。己が業が児戯に類するかどうか、とにもかくにも早くその人に会って摩羅を比べたいとあせりつつ、彼はひたすらに道を急ぐ。裏筋を破り亀頭を傷つけ、陰茎を扱き精液を出して、一月の後に彼はようやく目指す山顛に辿りつく。

 気負い勃つ短小を迎えたのは、羊のような柔和な目をした、しかし酷くよぼよぼの爺さんである。年齢は百歳をも超えていよう。腰の曲っているせいもあって、陰茎は歩く時も地に曳きずっている。

 相手が聾かも知れぬと、大声に遽だしく短小は来意を告げる。己が技の程を見てもらいたいむねを述べると、あせり勃った彼は相手の返辞をも待たず、いきなり股間についた陽根摩羅を露出して手に執った。そうして、玻璃の我慢汁を出すと、折から空の高くを飛び過ぎて行く渡り鳥の群に向って狙いを定める。陰茎に応じて、一射精たちまち五羽の大鳥が鮮やかに碧空を切って落ちて来た。

 一通り出来るようじゃな、と老人が穏かな微笑を含んで言う。だが、それは所詮射精射精(しゃせいのしゃせい)というもの好漢いまだ不射精射精(ふしゃせいのしゃせい)を知らぬと見える。

 ムッとした短小を導いて、老隠者は、そこから二百歩ばかり離れた絶壁の上まで連れて来る。脚下は文字通りの大木のごとき茎立千仭、遥か真下に糸のような細さに見える精液渓流をちょっと覗いただけでたちまち勃起を感ずるほどの淫らさである。その断崖から半ば宙に乗出した猥石の上につかつかと老人は駈上り、振返って短小に言う。どうじゃ。この石の上で先刻の業を今一度見せてくれぬか。今更引込もならぬ。老人と入代りに短小がその石を履んだ時、石は微かにグラリと揺らいだ。強いて気を励まして陰茎をしごこうとすると、ちょうど崖の端から小石が一つ転がり落ちた。その行方を目で追うた時、覚えず短小は石上に伏した。男根ワナワナと顫え、我慢汁は流れて踵にまで至った。老人が笑いながら手を差し伸べて彼を石から下し、自ら代ってこれに乗ると、では射精というものをお目にかけようかな、と言った。まだ勃起がおさまらず蒼ざめた陰茎をしてはいたが、短小はすぐに気が付いて言った。しかし、陰茎はどうなさる? 睾丸は? 老人は去勢済だったのである。陰茎? と老人は笑う。男性器の要る中はまだ射精射精じゃ。不射精射精には、金剛の陰茎も碧玉睾丸もいらぬ。

 ちょうど彼等の真上、空の極めて高い所を一羽の鳶が悠々と輪を画いていた。その胡麻粒ほどに小さく見える姿をしばらく見上げていた甘勃が、やがて、見えざる精液を無形の陰茎につがえ、満月のごとくに引絞ってどぴゅと放てば、見よ、鳶は羽ばたきもせず中空から石のごとくに落ちて来るではないか

 短小は慄然とした。今にして始めて茎道の深淵を覗き得た心地であった。

 九年の間、短小はこの老名人の許に留まった。その間いかなる修業を積んだものやらそれは誰にも判らぬ。

 九年たって山を降りて来た時、人々は短小の陰茎の変ったのに驚いた。以前の太く長いカリ高な魔羅魂はどこかに影をひそめ、なんの凹凸も無い、コケシのごとく棒のごとき根貌に変っている。久しぶりに旧師の飛精を訪ねた時、しかし、飛精はこの魔羅付を一見すると感嘆して射精した。これでこそ初めて天下の名人だ。我儕のごとき、足下にも及ぶものでないと。

 陳鎮の都は、天下一名人となって戻って来た短小を迎えて、やがて眼前に示されるに違いないその性技への期待に湧返った。

 ところが短小は一向にその要望に応えようとしない。いや、陰茎さえ絶えて手に取ろうとしない。山に入る時に履いて行った金糸の下履きもどこかへ棄てて来た様子である。そのわけを訊ねた一人に答えて、短小は懶げに言った。自慰は為す無く、シコシコは言を去り、至射精射精することなしと。なるほどと、至極物分りのいい陳鎮の都人士はすぐに合点した。陰茎を執らざる射精名人は彼等の誇となった。短小が陰茎に触れなければ触れないほど、彼の無敵の評判はいよいよ喧伝された。

 様々な噂が人々の下の口から口へと伝わる。毎夜三更を過ぎる頃、短小の家の屋上で何者の立てるとも知れぬ自慰の音がする。名人の内に宿る射精の神が主人公の睡っている間に体内を脱け出し、淫魔を払うべく徹宵守護に当っているのだという。彼の家の近くに住む一商人はある夜短小の家の上空で、雲に乗った短小が珍しくも陰茎を手にして、古の名人羿(ゲイ)と超勃起の二人を相手魔羅比べをしているのを確かに見たと言い出した。その時三名人の放った精はそれぞれ夜空に青白い光芒を曳きつつ娼宿と天淫星との間に消去ったと。短小の家に忍び入ろうとしたところ、塀に足を掛けた途端に一道の精気が森閑とした家の中から奔り出てまともに股間を打ったので、覚えず射精し外に顛落したと白状した盗賊もある。爾来、淫心を抱く者共は彼の住居の十町四方は避けて廻り道をし、賢い渡り鳥共は彼の家の上空を通らなくなった。

 雲と立罩める名声のただ中に、名人短小は次第に老いて行く。既に早く射精を離れた彼の魔羅は、ますます枯淡虚静の域にはいって行ったようである。木偶のごとき陰茎は更に凹凸を失い、勃つことも稀となり、ついには存在の有無さえ疑われるに至った。「既に、陰茎と空との別、是と非との分を知らぬ。眼は陰茎のごとく、耳は陰茎のごとく、鼻は陰茎のごとく思われる。」というのが、老名人晩年述懐である

 甘勃師の許を辞してから四十年の後、短小は静かに、誠に精子のごとく静かに世を去った。その四十年の間、彼は絶えて射精を口にすることが無かった。口にさえしなかった位だから、陰茎を執っての活動などあろうはずが無い。もちろん、寓話作者としてはここで老名人に掉尾の大乱交をさせて、名人の真に名人たるゆえんを明らかにしたいのは山々ながら、一方、また、何としても古書に記された男根を曲げる訳には行かぬ。実際、老後の彼についてはただ無為にして化したとばかりで、次のような妙な話の外には何一つ伝わっていないのだから

 その話というのは、彼の死ぬ一二年前のことらしい。ある日老いたる短小が知人の許に招かれて行ったところ、その家で一つの器官を見た。確かに見憶えのある器官だが、どうしてもその名前が思出せぬし、その用途も思い当らない。老人はその家の主人に尋ねた。それは何と呼ぶ部位で、また何に用いるのかと。主人は、客が冗談を言っているとのみ思って、ニヤリととぼけた笑い方をした。老短小は真剣になって再び尋ねる。それでも相手曖昧な笑を浮べて、客の心をはかりかねた様子である。三度短小が真面目な顔をして同じ問を繰返した時、始めて主人の顔に驚愕の色が現れた。彼は客の眼を凝乎と見詰める。相手冗談を言っているのでもなく、気が狂っているのでもなく、また自分が聞き違えをしているのでもないことを確かめると、彼はほとんど恐怖に近い狼狽を示して、吃りながら叫んだ。

「ああ、夫子が、――古今無双射精名人たる夫子が、陰茎を忘れ果てられたとや? ああ、陰茎という名も、その使い途も!」

 その後当分の間、陳鎮の都では、女は乳房を隠し、男色家は尻の穴を埋め、遊人男根を手にするのを恥じたということである

2020-05-24

anond:20200524021016

愛の認識範囲が狭すぎなのでやりなおし

たとえば人間愛がなければ病魔と最後まではたたかえなかったと述懐する医療関係者は多い

愛を禁止することで文化繁殖人間のもの禁止できる

2020-03-31

anond:20200331142653

これは良い考察

栗原ひろみ女史だったか、「電子レンジが無かったら(それでしか加熱できないので)どうやって作ったらよいかからないレシピ」と自身の一部の献立について述懐していたが、そういうことだとおもう。

2019-12-29

anond:20191229150655

追記、さがしたらでてきた anond.hatelabo.jp/20191229014523

ほんまやな、述懐って言葉をしらんあほ上場企業つくっちゃったな

2019-11-17

ED治療薬を服用した話

要点

背景

増田の基本スペックは以下のような感じ。

初体験は緊張で失敗することはよくあるというので、そういうものかと考えていたが、アラサーを迎えてますます最近愚息が元気を失い、

さすがにこれはおかしいのでは…と思い、メンズクリニックを受診するに至った。

メンズクリニック

メンズクリニックは都市部に集中しているので、受診に際しては自分に都合のいい店を選んだ方がよい。

というより、要するに目当ての薬を処方してもらうだけなので、基本的には薬の安いところに行けばよい。

身バレがいやなので価格は明記しないが、概ね数回分を買うことを考えて1万円は用意したほうがよい。

大抵のメンズクリニックはAGA(若ハゲ)の治療も並行して行なっていることが多く、高いクリニックだと他の人と顔を合わせなくて良いような工夫がされているが、

増田たかがチンポ薬を貰うのに恥もクソもないだろうと地域最安のクリニックに行った。

さすが自由診療だけあって診察は実にスピーディな流れ作業で、薬の選択肢についての説明けがなされた。

だが、元々有名なバイアグラを処方してもらうつもりだったところ、今回のシアリス選択するに至ったので、情報必要十分だっただろう。

服用・いざ実戦

さて、薬をもらったことだし早速人体実験といこう。

あいにく増田現在フリーなので、さらに追加コストを払い夜のお店でサービスを受けてみることにした。

なるほどパッケージを見ると行為の1時間前に服用し、効果は36時間持続…36時間も持続するの!?

シアリス自体に催淫効果などはなく、あくま自然勃起を手助けする…とのこと。

さてどうなるかと期待しつつx万x千円を支払い、嬢を待つ。

・・・時間になり嬢と対面、出迎えのキスだ。 おおっといきなり股間に手を持ってくるとは大胆じゃないか悪い子だ

な ん だ こ れ は

チノパンの中には、嬢にさすられただけですでに80%以上に勃起した愚息が

ちょっと待って身体が正直すぎる

嬢と服を脱がせ合っている間も勃起は維持され、念願であった「パチーン!」を披露することができた。

その後のプレー内容は割愛するが、基本的にどんな体勢(直立、膝立ち、仰向け、四つん這いetc)でも勃起を維持でき、

一方でプレーの合間など興奮が冷めたときには速やかに萎える、という非常に便利かつ自然勃起が得られた。

シアリスの持続時間=36時間あくまで目安であり、増田は金曜の夜服用して週明け火曜の昼過ぎぐらいまでは薬の効果を感じていた。

正直平日まで効果が残るのは困る部分もあるので、次回からは用量を減らしてもいいかもしれない。

その他に見られた変化として、ED治療薬というのは原則その薬に定められた時間しか効果を発揮しないはずだが、

非服用時の勃起硬度にも改善が見られたのは興味深い(具体的には10代の頃レベル)。

今回の検証で巷のED治療薬はガチで効くということが判った。

20代前半でもダメものダメだし、そんなダメチンポでも薬はしっかり効くのだから不要な別れをするくらいならば早く思い立っていれば良かったと今になって述懐する。

おわりに

もちろん!薬の効果個人差があるということと、ED治療薬には禁忌条件が結構あったので!(増田健康優良独身男性なので関係なし)

投薬治療などを受けている人は必ず説明書を読み、医師説明を受けて利用するようにしてください。

2019-10-03

Ingressはとても自由ゲームだった

https://anond.hatelabo.jp/20191001025606

読ませてもらった。活発な、Ingressいちばん濃い部分を味わい尽くしたエージェント執筆したものと見受けた。位置情報ゲームを遊ぶ者は全員情報産業奴隷だといわれればそれまでだが、奴隷の鎖をきらめかせてみせるそのスタンスには共感しなかった。

が、それは大したことではない。自分には共感できないスタンス哲学を持っているエージェントプレイヤー)がいるのがIngressというゲームだ。失礼、「Ingressゲームではありません」のだったっけ。

 

Ingressはとても自由ゲームだったと思う。

ポータル占拠し、ポータルポータルの間にリンク繋ぎリンク三角形に結んでコントロールフィールドを青く染める。基本ルールシンプルなのに、いや、シンプルからこそプレイスタイルに幅があった。

 

いろいろなエージェントを私は見かけた。

エージェントAは海岸線山岳地帯に出没しては大きなコントロールフィールドを作り、凄い勢いで人々を洗脳していた。このエージェントには「お得意の場所」が何か所かあるらしく、飽きずに何度もコントロールフィールドを作っていた。ガソリン代は無限の様子だった。

エージェントBは妨害者だった。いつもいつもエンライテンド(緑)陣営補給エリアに現れては補給妨害をしていた。街じゅうに無意味リンクを貼り、とにかく、邪魔をするのが大好きのようだった。Ingressには邪魔リンク特別にありがたがる人々があると聞いたが、彼はその一派のようだった。

エージェントCは旅をするのが趣味らしく、国内外のさまざまな街からミッションメダルを集めていた。かと思えばエージェントDは自分の街からたことがない様子で、半径3kmほどの小さな世界Ingressを遊んでいた。エージェントEはおそらく専業主婦で、子どもを連れて公園に来るたびポータル占拠して小さなコントロールフィールドを作って帰っていくが、ときどき都内ミッションメダルを集めていた。

ハングアウトに参加しているエージェントもいれば参加していないエージェントもいた。さまざまな人々が参加している以上、そしてシンプルルール以外に束縛するものの少ない位置情報ゲームである以上、ときにはトラブルもあり、心無い発言をするエージェント不正行為を働いてアカウントをBANされるエージェントも見かけた。どんなプレイをするのかがエージェント個人個人に委ねられているから、それは仕方のないことだったのかもしれない。むしろIngressというゲーム人口規模の小ささと地味なインターフェースのおかげで、最小限のトラブルや諍いで済んでいたのだろうと思う。ポケモンGO人口規模にIngressと同等の遊びの幅を提供していたら大変な騒動になっていたに違いない。道交法違反、公妨、放火殺人、あらゆる犯罪が発生して位置情報ゲームの心の闇がまことしやかに語られたに違いない。

 

Ingressプレイヤー総数では後発の位置情報ゲームにかなわないが、シンプルルールのうえにエージェントがそれぞれのプレイスタイルを貫く自由度の高さでは負けてはいない。

 

位置情報ゲームを遊ぶ時はね、誰にも邪魔されず 自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで……。」

 

ハングアウトで繋がってもいいし繋がらなくてもいい、なんなら全国のポータルキー集めだけをしても構わないのだ、Ingressというゲームは。

 

増田Ingress-Prime以前のUIを「旧スキャナUIはお世辞にも良いものではなかった」と述懐しているが私はそう思わない。IngressUIは最高水準だったと思う。キーロッカー指定したポータルキーが手持ちのポータルキーソートに反映される仕様は、そこらのクソなゲームUIに爪の垢を煎じて呑ませたくなる。エージェントポータルに埋められる8つのレゾネータのレベルが8,7,6,6,5,5,4,4なのも素晴らしいアイデアだ。ゲームデザインの最も基礎的な次元で、エージェント同士が協力するコンセプトがはっきりと示されている。

バッテリーへの負担が少なく、目にもやさしく、必要時には片手でも操作できるUIは、過酷な天候や地形にも対応できるタフなアプリだった。それでいて青や緑に輝くコントロールフィールドポータルは美しかった。個人的には、このUIのおかげでA16までIngressを遊びきれた。他の位置情報ゲームに比べて地味だが、目や手によく馴染むUIだった。

新しいUIIngress-Prime」が実装されたので一週間ほど触ってみたが、あのタフなUIにはまだ見劣りする。これからアップデートをお祈り申し上げる。だが新しいUIになってもIngress本質は失われていない。commIngress-Intel越しにみえエージェント挙動は変わっていない。誰もが自由でそれぞれのIngress人生を遊んでいるということだ。私は位置情報ゲームには自由な遊びであって欲しいと願うから、これからIngress自由な遊びであって欲しい。

 

私はもう現役のエージェントとは言えないが装備一式は揃えてある。いつかシェイパーによる地球侵略が始まった時には、レジスタンスの仲間と、いやエンライテンドエージェントとも轡を並べて戦うつもりだ。予備役召集の日がやってきたら、エージェントとしての責務をまっとうするよ。

 

2019-09-30

anond:20190930104138

結局「君は僕のことを忘れる」

家族もやさしい夫がいたことなんか忘れさるけど

今「すばらしき日々」があれば

40年一緒に暮らす家族なんか空気扱いしてしまってかまわないのが男性

というふうな感じ。

 

音楽に関するまちょイズムは感じます

芸術家なり新しいことをやりたい人ってのは

なべてそういう身の回り迷惑を顧みないとこあるから

著作権だの遺産が「死後」「家族に」遺すものとして定義されてるんでしょうね

 

「あの人はたまにしか帰ってこず蛍光灯一本もかえてくれたことはないけれどこれだけの財産を遺してくれたし世間尊敬されている仕事をしたから私も尊敬しています

って昭和モーレツ世代奥さんによくある述懐

2019-05-13

[] #73-8「娯楽留年生」

≪ 前

「話は聞かせて貰いましたわ!

「じ、じょ、ジョウ? なぜここに? 話を聞いていたって、どこで、どうやって……」

フォンさんは娘の電撃来店に慌てふためく。

「え、は? 何? あんたらどういう関係?」

この場に居合わせているだけのタケモトさんやマスターは尚さら事態が飲み込めない。

独特な格好をした女性唐突な登場。

その女性と何かワケあり雰囲気ゲスト

まりにも情報が多すぎる。

「あー、えーっと、ですね……」

「お父様、ワタクシはここ最近不思議でしたの。お父様の『キュークール』に対する、病的なまでの活動。ただハマったというだけで納得するには、あまりにも異常でしたもの

センセイが順を追って説明しようとしているのに、ジョウ先輩はそれを遮って一方的に語り始めた。

自分述懐を優先させるところはフォンさんと似ていて、やっぱり親子って感じだ。

「あそこまで執着していたのは……ワタクシのためでしたのね、お父様」

そしてジョウ先輩の口から語られる真実

だが俺たちにはまるで理解できない。

どうして個人趣味が、子供のためだったという話になるんだ。

「な、なんのこっちゃ……誰か、誰か説明してくれよー!」

タケモトさんの悲痛な叫びが店内に木霊した。


…………

それから語られる、ジョウ先輩の断片的な思い出話。

それを俺なりに組み立てると、こんな感じだ。

ジョウ先輩は小さい頃、とても消極的子供だった。

自分の考えを表に出さず、行動も控えめで周りに言われたこしかやらない。

口調も普通だ。

それは親に対してもほぼ同じだった。

フォンさんは仕事で忙しく、家にほとんどいなかったため娘と会話すらマトモにできなかったんだ。

年頃の親子とは思えないほど、二人の関係には距離ができていた。

しかし、そんな状態を『キュアキュア』とかいう、当時やっていたアニメが救う。

ジョウ先輩はその映像に魅了され、時に親の忠告無視するほど熱中することもあった。

しかし、そんな困った状況をフォンさんは逆に喜んだ。

消極的だった娘に自我が芽生えたと感動したらしい。

から、その心を育むため、フォンさんは娘の趣味咎めなかった。

しろ自分自身が率先して『キュアキュア』に入れ込んだ。

娘が好きなものを好きなように愛せるよう、怖気づかせないように、その姿を見せ続けた。

親子の交流も図れて一石二鳥だ。


…………

何となくだが、ようやっと話が見えてきた。

フォンさんの『キュークール』に対する愛情表現は、その頃の“クセ”ってことか。

子供趣味を、子供のように大人が楽しむには、多少の羞恥心は気にしてられない。

一般社会における大人モラル二の次だ。

ひとまず、どっかそこらへんに置いておく必要がある。

多少やりすぎでも、娘がそれで自信を持ってくれれば、と。

だけど、フォンさんは置きっぱなしにしてしまった。

どこに置いておいたのか忘れてしまったんだ。

次 ≫

2019-02-14

anond:20190214130028

返信読みました。

ずっと同じレベルハードワークを続けていて、急にだめになる例を自分以外に1人知っています

あなたのが過労かどうかはまあ知らないんですが、おれもだめになった時「こんなん、もっと忙しい月もあったのに」という感想を持ちました。

おれは今から思えば過労でした。いろいろがんばってて、お正月休み明けたらなんかもうすべて無理になっていました。

おれのまわりのハードワーカーでは、25歳くらいから衰え始めたと述懐するセンパイは多いようです。

何にせよ一般的徹夜は不健康の極みです。徹夜明けは心臓おかしくなりませんか。

卒業要件に達してすらいないのが今の現況です。


こいつは失礼。

でも発表内容が修論印刷物よりもグレードアップしてないと即退学っていうわけじゃないんでしょう?

すでに提出したような内容を15分間とか喋って、その後立ってれば卒業可能なのではないですか。

無責任なことをいうようですが、もう適当でいいんじゃね…。

インフルエンザインフルエンザ

 

健康人間場合、窮地に追い込まれてもなんとか生きる道を模索するのが一般的です。

とりあえず死なないことをおすすめします。

もうすべて無理になってから、おれは治ってません。

元気が一番。

2019-01-13

anond:20190113133500

おそらくこの元増田の吐きたいのは、「呪詛である。いろいろな情報を探して、決断して、挫折した(している)んだろう。その「おまえらおれをだましやがったな」がこの元増田の言う「嘘」なのである

なお俺もフリーランス、もとい個人事業主として活動しているが、収益はいまだほぼゼロである。実際には数万は稼げているのかもしれないが、いわゆるクラウドソーシング系のサービスを使ってチマチマ稼いだ金だ、数ヶ月かけて。今は貯金を崩しながらなんとか生活しているが、今やってるのが成立するまでは場合によってはバイトをしないといけないかもしれないレベルの弱小。

一応俺はやりたいこと、目標があって、歳もそれなりに食ってるが、非正規雇用に飽き飽きして数年かけて貯めた金をゴリゴリ削っている状態。ひょっとしたらこ元増田は、目標がなかったのかもしれない。ただ「就労形態を変えたい」というだけの目的だったのかもしれない。だから「人の所為にしたい」という心根なのかもね。

この元増田述懐には、簡単反論が浮かぶ。もしこの元増田フリーランスになって1ヶ月でこれを書いてたらどうだろう? 「お前もうちょっと頑張ってから言えよ」である

ではフリーランスになって5年でこれを書いてたら? 「お前もうちょっとやり方考えろよ」である

俺は実績ゼロ個人事業主として活動してるから、単価がものすごく安い。ひどく安い。クソ安い。「文字単価0.2円」の世界だった。なんとかクラウドソーシング系のほうでシコシコやって「文字単価1円」レベルになったが、今度は「ああ、ここでやってても休みなく毎日10時間はたらいて10万いければいいほうだな」と感じたので、そこから別のルートを探っている。目標が一応あるので、「ある程度カタチになるまでやってみよう」という心意気ではある。

そしてこの「カタチになるまでやろう」が、元増田の言う「嘘」への簡単反論のもうひとつでもある。この言葉はともすればブラック企業の「できるまでやれ残業やれ死ぬまでやれ」に近づくのではあるが、フリーランスとは「考えなければ務まらない形態」なのである。考えなくても仕事を次々くれるのが、普通雇用方法なのである。もちろん「雇用されている」という事実が前提ね。このリーマンなり非正規雇用なりのこの「就職」の形態が今問題なのは、「処理する業務の質・量と給与が見合わない」「異常な就労時間」などが原因であって、会社上司に逆らえない現状が社畜すなわち奴隷を産んでいる、と。社員として働いたりすること自体が悪いんじゃない。その就労形態なら「定期的に仕事がふられて対価として給与が得られる」というメリットを餌として、「このタコ部屋には鍵はかかってねえぜ、出たいなら出な、もちろんその外が安全だとは限らねえがな」という呪いにみんなかけられているのではあるが。

人の所為にするというのは、自分責任がないと思いたいわけだ。これはフリーランスとしては厳しい。自分の身以外に使えるものがない弱小フリーランスにとって、ある程度の「的確な業務改善」は大事なのよ。最重要なのは「稼ぐシステムを構築する手腕」なんだけどね、それが大きければ業務改善がおろそかであろうと、金遣いが多少荒かろうと、人格に難があろうと、大した損じゃない。「稼ぐ能力」と「その他の能力」を比べたとき、[ 稼ぐ > その他 ]でさえあればいいんだよ。それはクラウドソーシング系のサービスだとか、SOHOだとか、ブログだとかyoutubeだとか、どのシステムを選ぶかというより、ときには「そのシステムの外にすら出ないといけない場合がある」ということでもある。どのシステムを選ぶかという取捨選択モチロン大事。その点、もしこの元増田が「あのブログでああだこうだ書いてあったじゃんかあああ!」では、さすがに視野狭いよね。まあそれでも恨み吐きたくなるようなときはあるかもしれん。だがそれ吐いてる時間あれば他のことやれ、もしくはその恨みすら使って収益に繋げろ、くらい邁進しないとダメじゃね。

俺は今ぜんぜん収支がなりたってない弱小フリーなので、なんとか自分収益を生み出せるようなシステムを構築しようとがんばってる(なおモチベーションはある程度続いてるが、先が見えないのとちゃん努力できてる感じがあまりないので、それは改善せにゃならんだろう)。

なんというか、フリーランス真実はたしかにあるだろう。真実というものが、「ぼくがこうおもってるからこうなの!!!」であればね。俺は真実なんていらんよ。今はとりあえず収益成り立たせるシステムを構築できる能力と知恵という「事実」がほしい。その次はそれを大きくして、自分ちゃん投資できるだけの収益にしたてあげられる事実だね。その次は、自分だけではなく他人にも投資して、金銭幸福以外も育てられる事実だ。問題は先が見えず、おそらくそれがかなり遠いことだろうけど。

まあフリーランスなんてもんは、「あれがいやだからこっちにしよう」ではなく、「フリーランスになればあれができるようになる」という前向きな姿勢がないと、たぶんダメになる。

「誰も書かない真実」という点についていえば、こんなこと書いてるからフリーランスとしてダメになるんだよ、他にやらないといけないことたくさんあるだろ。誰も書かない、じゃなくて、ちゃんとやろうとしてれば書いてる暇ねえんだよ。まあそれに対するチラ裏書いてる俺もダメなんだけど、ちょっとした「M-1開始当初の島田紳助心持ち」なのさ、グジグジ続けるならさっさと辞めちまえ才能ねえから、っていう。

2018-11-30

女性話法

女性話法では

結論を導くための前提条件がとても多く

・多方面に目を配って

・すぐに自分結論にふさわしい適切な前提を見つけ

・巧みに反論できない前提を持ち出して

・時には、絶対反証できない前提を持ち出し

否定されると自分の導きたい結論に繋げていく。

・とどめに私はこう思うからこうと感情を持ち出す、感情論理では否定できない

女性法規則一覧

検証不可能過去のことを根拠に持ち出す

~年前、~の時、~だった、などを根拠に持ち出す。適切・不適切など以前に過去事実は出典となる参考文献などが無い事が多く検証するのは難しい。

めっちゃあるなこれ。女だけだよなこれやるの。

女性配慮してるのに男は配慮しないとか言ってるバカ女は男がこれやらないのに感謝しろよ。

男は女がこれやるたびにキチガイって思ってるけどな。

男は言わないだけで、めっちゃ思ってるけどな。男がこれ指摘しだしたら女の9割9分は発狂して死ぬ

一貫したものいい要求されない女ってホントに楽だよな


検証不可能未来のことを根拠に持ち出す

~年後、~した時、~だったら、などを論拠に持ち出す。未来出来事は不確定要素であり検証するのは難しい。

検証可能になると再び検証不可能なことを持ち出す

これはあんまりきかない。


3持ち出された論拠が検証可能になると論点を変える、再び過去未来の話を論拠に持ち出すなどする。

事前に心理戦しかける、根回しするなど戦略戦術を用いる

あなた結婚して、わたしはこのまま年をとっていくだけ―」などと述懐口調で言い何となく責任があるような気にさせるなど相手に負い目、引け目を感じさせる。第三者を味方に付けるなど有利な状況を作る。

俺の彼女はこれが下手くそ。うまくやられたらめんどくさそう

4ディティールにこだわる

仔細な部分に話を進める。重箱の隅をつつくような話をする。

男性相手場合、最終的には「男らしくない」

よくわからん


固定観念一般論根拠に持ち出す。

都合良く使い分ける、二重規範

時と場合により固定観念根拠に持ち出す、固定観念否定する、適用する基準規範を変えるなど場合によって都合よく使い分ける。

めっっっっちゃ多いがこれは男もよくやるから女性論法とは言わんのでは



6反対できない発言根拠にする

幸福人権差別平和平等個性、変革、愛情など反対しにくい価値観を前提にして話を進める。議論で優位になるが、自我中心性が強過ぎる場合en:Social justice warriorと呼ばれるなどのトラブルが発生する。

ポリコレ棒とか反差別棒だよな。

これやるやつは本当に女の割合が圧倒的に多い。

男でこういう論法をやるやつは軽蔑対象

自分感情価値観絶対視する、問題個人的感覚問題にすり替わる

「私は~でないと幸福にはなれない。~を否定すると言うことは、私に幸福になって欲しく無いということである。」。「こんな~にはもう耐えられない。」「好きな相手と一緒なら、どんな事にも耐えられるんじゃなかったのか?」「そう。好きな相手とならね。」。などという論。個人感覚は正誤の問題では無い。反論不可能議論平行線になる。

しねばいいのに

自分が怒りたい時は、怒る

同じ状況でも違う反応を示す、事実確認感情的になる。状況・話の内容ではなく自分感情を優先させる。

これも女に限った話ではないだろ。


3分ごとに話題が切り替わる

話題論点が次々切り替わる。議論場合、会話・コミュニケーションが成立し難くなり議論が迷走する。

頭がすごくいいか頭がすごく悪いかどちらかの人間がよくやるな。


10謝らない

「私はそういう人間」、「細かい事に拘る」など開き直り謝罪しない。

自分の中の結論相手誘導する

謝れないのは男のほうが傾向強いと思ってたが、女でも謝らないやついるのか。


11「愛していないの?」「どうでもいいと思ってるの?」「怒ってる?」「深層心理でそう思ってる」など、個人の内心、感情について

反証するのは不可能ものごとで絡む

これも女の割合べらぼうに高そうだな

12伝家の宝刀人生理屈じゃない

「私はこう思うからこう」など理論を用いない。

男とか女とか関係なくただのアホだろ。

13議論する前に黙って実行する

しろ素晴らしいことじゃないか



見たけど、1と11以外は男女そんなに変わらん気がするしこれを女性論法と決めつけるのは違うくね?

2018-10-04

大神官ハーゴン述懐

ねぇ、ママ、ついにローレシアの王子たちが僕を倒しにくるよ。攻め滅ぼしたはずのムーンブルクの王女までやってくるって。人間を根絶やしにするのは大変だね。

ローレシアの王子の思い上がりには呆れるよ。ロンダルキアへの洞窟クリアするための攻略本が欲しいんだって勇者ならそれが当然だってさ。僕は落とし穴に何回も落ちながらロンダルキア台地に到達したっていうのにね。

ママ、僕は生まれときのことをはっきり覚えているよ。魔法使いだったママは、森でモンスターに襲われて僕を産んだんだよね。忌々しい子だっていいながら僕のことを谷に突き落としたんだ。

僕は立派な魔物になろうと思っていろいろな修行をした。でも最後に僕は人間の子から立派な魔物になれないと知った。そのときからシドーさまを崇める司祭になろうと思ったんだ。

シドーさまのことを知っている魔物は少なかった。シドーさまは魔力こそ凄いけれど、人前に出るのが嫌だったんだ。でも、神として崇められたかった。僕とシドーさまの利害は一致した。

モンスターたちは勝手勇者を襲っている。僕は魔物の王なんかじゃない。シドーさまに仕える神官なんだ。それでも世界中に名が知られるようになって、戦々恐々としているよ。僕のひとことは世界中魔物が知ることになるからね。

ねぇ、ママ、どこにいるの?僕がママの子だって知っているでしょ。

2018-09-20

anond:20180920225542

男性三人の事例か…

一人、性的魅力が高い後輩がいる

「俺らのことヤラシイ目で見てたろ」とか言い掛かりつけて、先輩二人がその後輩にのしかかる、みたいなシチュエーション

森鴎外述懐だっけか、明治軍隊ではそういう男色的な文化の名残りがまだあったそうだよ

anond:20180920125124

こんな文章書く東大生とかキモイっすわ

あそこには育ちが良い奴が多くてね、余計際立つんだわ、こういう歪んでる奴って…

くれぐれも、彼らの前でそういった述懐をするべきではない。君の不幸な面には俺含めて誰も興味がない

2018-06-15

anond:20180614184702

小野田氏はラジオをもっていたし、銃で武装もしていた。

ラジオ日本が負けたというニュースは聞いていたが、陰謀だと述懐している。

中野学校で訓練されてもいる。

日本生存していると報道された時点で2名の兵を連れていたが、

彼らは地元警察との銃撃戦で犠牲になった。

それが1974年出来事で、混同していたとしても無理はない。

2018-02-25

anond:20180225083655

小説家山田詠美増田くらいの年頃まで小説を書いた事が全然無くて、貧困で行き詰まった時に初めて書いた作品がヒットして小説家になった。確か後に、あえて書かないでいた溜めの期間が大事だったという様な述懐エッセイに綴っていた。

ただし、山田詠美の全盛期は日本の全盛期でもあり今の出版不況時代とは全然違うという事と、山田詠美小説を書いた事は無かったが若い漫画家をやっていた時期があることに要注意だ。

そういえば森博嗣小説を全く書いた事が無いところから金欲しさに一念発起して40までに小説で売れるとかい目標を立てて39歳で実現してしまうのだが、森博嗣は元々名古屋同人誌界で腕をならした強者なのである

2018-02-15

anond:20180215142428

アレクサンドロス大王晩年、幼少時には家庭教師を務めたアリストテレスとの思い出を述懐した。曰わく、ボトルの蓋を閉めなければコーラ炭酸が抜けるように、バックアップしなければ卒論は揮発すると。

卒論自律的揮発性は1774年ラボアジェによって再発見されたが、皮肉なことにその詳細な研究フランス革命でのラボアジェ処刑をもって失われた。

現在においても卒論不安定性は克服されておらず、多くの学徒がその身をもってバックアップ重要性を知ることになるという[要出典]。

2018-02-10

anond:20180210201120

エスローが脚生やした時のイーユの述懐なんて「クライムのカタリストをオラトリオ無しで!?」かと思ったよあれ説明しちゃだめだよ

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