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はてなキーワード: 前例とは

2023-10-23

①直の上司が超保守的で②その上の上司リベラルで③そのまた上の上司保守的な結果

どんなに頑張って資料を作っても

まず①の上司前例どおりに修正が入り,修正して②に持っていく

するとまた,②で修正され元に戻ったり,追加されたりして③に持っていく

③ではまた修正されて,前例のようになったり,たくさん削除を食らう

どの段階でも,「わかってないな」的な説教を食らう

それも仕事と言えば仕事なんだけど,

山手線の隣の駅に逆方向の電車にのって向かうほど時間もったいない

そして無能扱いされて説教食らうからストレス半端ない

2023-10-20

anond:20231020151747

(o´・ω・`o)犯罪の温床を民間外注するのか、いろいろ前例があるように民間は容赦ないぞー

2023-10-19

anond:20231019012834

公務員を辞めることは、大きな決断ですね。あなたの状況を考えると、転職検討するのは理解できます公務員から民間企業への転職は、確かに難しいと言われていますしかし、あなたが持っているスキル経験は、民間企業でも活かせる可能性があります。以下に、あなたが気になっていることについてお答えします。

①35歳未経験に対してのイメージ 公務員から民間企業への転職は、年齢的にも厳しいと言われていますが、35歳未経験でも転職先を見つけることは可能です。実際に、公務員から民間企業への転職成功させた方も多数います転職先を探す際には、自分が持っているスキル経験を活かせる仕事を探すことが大切です。

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職公務員から民間企業への転職者は、確かに高年齢である場合が多いです。しかし、年齢が高くても、スキル経験があれば転職先を見つけることは可能です。また、公務員から民間企業への転職者は、年収が下がる場合が多いと言われていますしかし、その分、ワークライフバランス改善される場合もあります

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道 公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)は、民間企業でも活かせる可能性があります。例えば、法律関係仕事会計関係仕事などで活かせます。また、公務員的なスキルを持っている人材は、民間企業では珍しいため、採用されやすい傾向にあります

転職サイトの募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度求人票や会社レビューに書かれている情報は、必ずしも正確ではありません。求人票に書かれている給与待遇なども実際より低く設定されている場合があります。また、会社レビューに書かれている情報信頼性に欠ける場合があります。そのため、求人票や会社レビューだけで判断するのではなく、実際に面接を受けたり、社員に話を聞くなどして情報収集することが大切です。

anond:20231019012834

年が近く同性の民間専門職資格とかないタイプ所謂クリエイティブ)のワイが答えるよ

 

①35歳未経験に対してのイメージ

→お役者クリエイティブはとことん相性悪いので、ぶっちゃけ「使えなさそう」って印象が強い。それをひっくり返せるコミュ力があれば別。結局地頭コミュ力コミュ力はすべてを解決する。

 

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職

→ワイの同僚にも公務員あがりがいる。けど警察官高校英語教師なので少し毛色が違うかも。体力があって頭良くてスゲェなって関心してる。センスカンみたいなのを身につける速度がわりと早い(地頭がいい)。

 

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道

IR業界保険業界、金融業界あたりは似たような書式多い。とにかく文面化する世界。そういうところならやっていけそう。でも全部オラオラパリピ文化会社が多い分野なんだよな……

 

転職サイトの募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度

→WebArchive等駆使して、いつから求人出てるか確かめるべし。ずーっと求人出してるとこはクソ会社(当たり前)。

給与普通なら前職と同じくらいにしてくれるだろうけど、未経験なら知らん。

弊職だけかもだが、残業時間はおのれの技術次第になるので頑張れとしか

あと、レビューについて。悪い口コミは全部本当だと思って良い。膨らませてる人もいるけど、火のないところに……ってコト

 

⑤バレない範囲追記するかもなのでそっちが気になること。

→何を書くのか知らないけど、もしもクリエイティブになるなら割と職業訓練校なんかの門戸が開かれてるのでオススメ。未経験35万とか、フルリモートで学べる等キラキラ魅力的な呪文を並べてる謎のスクールより、学校法人として歴史がある大学系列みたいな職業訓練校に行ったほうがいい。

ただしどんな道のりで就職しても、最初の数年間は食うに食えない可能性があるので……弊職目指すならまず貯金するべし。

 

専門職全てに言えることだが、「好き!」という気持ち子供の頃から磨いてきた職人気質のヤツと同じ土俵に立つな。

勝手に比べて劣等感培養することなく、無味無臭心持ちで、あくま仕事と割り切り淡々とこなせ。

anond:20231019012834

34歳で民間経験採用公務員になって、44歳で民間企業転職した人間が通りますよ。

ちなみに役所入庁前はインフラ総合職→同業界エンジニアリング会社10役所にいた後の転職先は類似業界新規事業企画

ちなみに役所では事務屋だったが、「前任者は技術職」みたいな仕事ばかりしてた。大学大学院は工学系。

転職自体は激しく後悔しているが、もっとうまいやりようはあったとは思っている。

①35歳未経験に対してのイメージ

 業種・職種による。人材不足の業種・職種では35歳でも若い方。

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職

 首都圏政令市だが、結構普通にいた。大体役所にいる間に士業系の資格を取って転職、というパターンが多かった。

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道

 転職活動では意外に評価される。ただ、企業が期待する「公務員的なスキル」と、実際の「公務員的なスキル」の間にはかなり乖離がある。

転職サイトの募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度

 ・年収レンジ提示されている場合、その最低額に近いところに決まることが多い。年収例に新卒採用時の年収が書かれている大企業は、同年代プロパー年収テーブルに乗せてもらえる。

 ・何だかんだ言って中途採用新卒採用みたいにホイホイ内定がもらえないし、1社内定が出た時点で決断を迫られる。僕はそこで「会社レビュー」でちゃんと「ブラックな社風」と書かれていたのに、目をつぶって入社してしまった。レビューの通りの社風だった。

  会社レビューを都合よく解釈しないことが大事

⑤バレない範囲追記するかもなのでそっちが気になること。

 ・役所の中でどの系統仕事をしていたのか。経済振興系、建設系(事務屋でも)、環境系はつぶしが効く。庁内エリートの官房系(企画調整系、人事系など)はあまり評価されない。ただの事務処理屋さんでも所属部署の専門的な仕事をしていたかのように経歴を「盛る」ことは大事

anond:20231019012834

コメントできそうな範囲コメントしてみる。

回答者 : 36歳、IT企業勤務、転職経験3回、採用業務もやってます

一番伝えたいこと

求職者ブラック企業に送り込む転職エージェントがたくさん居るのでマジで気をつけてほしい。

前提として伝えたいこと

IT企業一口にいっても色々あるので、私が書いた内容と違うノリのIT企業もたくさんある。

ちなみにIT企業にどういう種類があるのか

ざっくり言うと以下のようなジャンルがある。

エンタープライズ or 自社サービス (例: NTTデータLINEヤフー)
小企業 or 大企業 (例: フリーランス法人化して業務委託を受けてる1名の法人社員数1万名超えの法人)

これらによって仕事性質文化もぜんぜん違う。

(ちなみに自分所属してきたのは200人規模〜1000人規模くらいで自社サービスをやってるIT企業)

気になることへのコメント

①35歳未経験に対してのイメージ

自分会社では年齢は気にしてない。求職者の年齢もチェックした事無いしチームメンバーの年齢もまったく把握してない。「関連する職種で何年の経験があるか?」っていうキャリア年数は気にする。増田プロフィールであれば、「関連する職種での経験ゼロ+社会人歴は長い(ので一般常識は期待できる)」って感じになると思う。

この点だけ考えると、企業から見た増田評価はおそらく「未経験3年目」の求職者とかとあまり変わらないと思う。あとは増田希望年収によって話が変わってきそう。増田希望年収が未経験3年目の求職者とあまり変わらなければ年齢はそれほど不利じゃないと思うし、ガッツリと35歳経験者と同じ年収希望してるならしっかりと不利になると思う。

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職

自社の場合公務員から転職して来た人はほとんど居ない。わずかに居るのは法的規制に関連して関連省庁とコミュニケーションを取る部署に居たりして、官公庁との橋渡し的な役割を期待されてる場合が多い(っていうかそういうケースしかたこと無い)

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道

法律知識武器になると思う。最近コンシューマー向けのITサービスも様々な法規制クリアする必要があるので。ただ、大きい企業だと法務部門があってその役割を専門にこなしてる場合が多いか増田法律についての知識が「法務部門担当者として採用されるレベルか?」っていうのが、1つのポイントになると思う。

書式トレース独自文体換骨奪胎(ってなんなのでしょうか?)・謎ローカルルール前例から踏襲といったスキルは役に立ちそうにない。

転職サイト募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度

「最終的には入社してみないとわからない」というのが前提。その上で情報を集めるコツは、以下。

目当ての企業で働いている人に話を聞く

行きたい企業で働いてる知り合いが居るなら絶対に話を聞きに行った方がいい。

企業中の人求職者質問に答えてくれる面談(カジュアル面談という)をしてる企業も多いので、そういうのを探しても良いかも。

転職口コミサイトを見る

OpenWorkとか転職会議とかそういうのを見る。それほど当てにはならないけど、読まないよりは絶対良い。

転職口コミサイトありがちなのは「職種による人数の偏り」例えば、大まかに分けて開発部署営業部署がある会社があったとして「人員の9割が営業で残りが開発部門」みたいな会社だとどうしても口コミ営業部署での口コミが多くなる。

から転職検討している会社の中でも「希望職種に該当する人が書いた口コミ」を読むのは少しコツだと思う。

転職エージェントの言う事を信用しない(大事)

転職エージェントビジネスモデルは、このようになっている

エージェント求職者企業を紹介する

紹介された人がその企業就職する

企業から転職エージェントにフィーが支払われる(例えば「紹介した人の年収の3割分の手数料転職エージェントに支払われる」とか)

この場合転職エージェントが一番お金を儲けるにはどうしたらいいかというと「求職者に合う職場か」どうかなんてのを無視してとにかく人を欲しがってる企業求職者を送り込んでフィーをたくさん貰うのが一番儲かる。じゃあ「とにかく人を欲しがってるIT企業」ってどんな企業かというと「急成長してて人が足りてない企業」か「離職率が高くて人が足りてない企業」という事になる。急成長してる企業基本的ハイレベル人材を求めるので、増田エージェントから紹介されるのは離職率が高い企業可能性が高い。

個人的感想としては、経理とか土木などの専門知識を捨てて転職しようとしてるのがもったいないなーとは思う。「ITで言えば応用情報試験程度」って書いてあるけど、その知識に本当に需要がないのかはあらためて考えてみても良いのではないでしょうか? 今まで培ってきた専門知識を捨てて転職しようとしたらそれは未経験者扱いになるだろうし、未経験者が転職できる場所というのは自然と「経験から人気がない職場」って事になって結構苦しいですからね...

anond:20231019012834

「気になること」に答えつつ、⑤で私見を書きます

 

①35歳未経験に対してのイメージ

正直言って、これだけを見るとかなりマイナスです。

単純に若くないという問題以上に、35歳までただくすぶり続けていた人ではないのかと疑われかねません。

 

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職

失敗した人も多くいる一方、成功した人は以下の特徴の一部または全部を持っています

1. 自分がやりたい仕事について明確なビジョンがある

2. 仕事で役立つスキルや人脈をしっかり身につけている

3. 本人の全般的能力・意欲がかなり高い

4. 転職後の辛い時期に耐え、キャリア形成をする

5. 頼りになる人達に支えられている

 

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道

元増田が括弧内で挙げたようなスキルはほぼ役に立ちません。

ただ、法令文書読解は、当該文書から背後にある組織的な都合や事情を広く深く読み取って、自社の利益に繋げられるような分析→実行可能提案ができる場合には役立ちます。公に関わる特定少数の職に限った話ですが。

もし元増田土木関係の入札に関する機微を、余人が少し聞いたり調べたりした程度では理解できないほど深く理解して転職先の利益に繋げられるのであれば、「公務員的なスキル民間での使い道」になりますしかしこれは「官公庁系の仕事であるだけでなく、元増田土木関連企業風土と合わないかも知れません。短い文章からの当て推量ですが、合わない可能性もかなりあると思います

 

転職サイトの募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度

募集要項レビューの読み方についてはググれば出る程度の情報しか持っていませんが、候補になる職場ができたなら実際に見る・働いている人に聞くことをお勧めします。

まっとうそうな募集要項は書こうとすれば幾らでも書けまし、求人は誘因であって最終的な契約ではない(雑)という判例さえあります。もちろん誠実に書いている募集も多いのですが、募集要項だけでハズレ職場を避けられるものではありません。

レビューも、知恵とコストをかければそれなりにコントロールできます

 

⑤バレない範囲追記するかもなのでそっちが気になること。

「気になること」そのものではなく、私見を書かせていただきます

元増田意思によるところも大きいのですが、個人的お勧めするのは、今の職場にもう少し居座りながら転職準備をしっかりする、というものです。

この転職準備は

1. 元増田が何か有利な材料を持っていないか、様々な人の知恵を借りながら探す

2. 元増田が実際に様々な職場のことを知る

3. 残業拒否して転職準備の時間を得る

4. 実際に未払いの残業代が発生しているのなら、日本労働弁護団所属弁護士などに相談し、きちんと証拠を取った上で請求し、軍資金を稼ぐ

などがあります

 

これを読んでどう思われるかはわかりませんが、もし何かのお役に立てれば幸いです。

anond:20231019012834

こんにちは採用もやる管理部門おじさんです。マジレス希望だと思ったのでマジレスいたします。

年齢:35歳(女)

結婚願望:皆無

実家:細い

両親:今は元気

簡易職歴研究室に馴染めず大学中退 → ニート → 地方公務員

経験した業務内容:「経理系の事務」と「土木系の工事発注」を行ったり来たり

30代以下の女性を雇う場合、雇ったと思ったらいきなり結婚出産でいなくなる、が一番困るパターンですが、結婚出産予定なんてこちからは聞けないことなので、それとなく独り身であることはアピールする必要があります

ちなみに結婚願望皆無なのは何故ですか。元々一人が好きとか人生のこれまででガチ結婚願望無かったとかですか。それとも人としての魅力に乏しく彼氏候補)もいないので諦めているということですか。後者場合、人柄の良さというのを面接アピールするのは難しいと思われるのですが、大丈夫ですか。

辞めたい理由

残業:毎月80時間程度(土日出勤込みの総時間数)

残業代未払い:80時間残業のうち支払われているのは40時間程度。

③2年おきの配置換え:最初半年必死ローカルルール適応、次の1年で担当業務大体把握、残り半年で状況まとめ切れずグダグダの引き継ぎ。これを全員が繰り返すので色んな仕事グダグダ

民間転職で高確率改善されます

④専門能力の身につかなさ:事務手続きと現状の把握で精一杯で専門的に掘り下げる時間がない。困ったらいつも民間企業に丸投げ。

民間転職で高確率改善されますが、そもそもまともな民間転職できるかどうか……。

仕事効率の悪さ:ハンコ主義。低スペックPCFAX現役。電話現役。メール文化なし。チャット文化なし。前例踏襲に拘るくせに部署ごとにコロコロ変わる書式。てにをはや固有の表現への固執トップダウン故のちゃぶ台返しの多さ。

会社の規模と経営者意識によります非上場オーナー企業だとかなり大きくてもビックリするくらいクソなことがあるので、転職口コミの精査が必要になります

トップ無責任さ:2年以内に「俺が育てた」することしか考えておらず、「後は野となれ山となれ」が無限に累積。いなくなったあとの責任取る気ゼロの気まぐれ管理現場はグチャグチャ。

微妙民間だろうがクソ上司は当然におりクソ上司はクソです。

辞めるべきか悩む理由

①後戻り不能:年齢的に公務員試験の受け直しは不可能民間へは一方通行

後述しますがあなた公務員を全うする方が少なくとも収入的にはマシだと思われます

②現状の市場価値の低さ:公務員スキル民間ではあまり使い道がないので最初転職先で今後の市場価値が決まる。そこで失敗した場合転職難民になりかねない。

あなた市場価値を高められるような企業転職できる可能性は正直あまり高くないです。

転職後に官と関わりたくない:公務員的な文化が嫌で仕方がないので転職後に官公庁系の仕事がしたくない。でもそうなると益々市場価値が下がる。

そんな拘りは犬に食わせましょう。また外から接する限りにおいて官公庁はだいたい丁寧なのでそこまで嫌な思いをすることはあんまないです。

④完全なスキルリセットへの恐怖:職場環境の劣悪さもあり汎用スキルが育っていない。その状況で「公的業務」のスキルを完全に捨てるのでかなり下のスキルからの再スタートになる。

35歳で汎用スキル(って何を想定しているのかよくわかりませんが……)が年相応でない人はそもそもまともな転職が難しいです。

募集要項への不信感:いわゆるレモン市場問題転職先が今よりマシかどうかを総合的に測る手段がない。転職エージェントが正確に情報を把握しているのかも分からないし、会社が正直に言うかも不明

転職エージェントを使う程度に採用に金をかける気のある企業なら、雇った後に「聞いてたんと違う」で辞められるのを避けるために可能な限り正直に伝えますよ。もちろん、表に出ない情報と言うのはどうしてもありますが……。

ビジョンの無さ:転職後の明確なビジョンがない。「ネットの噂なんて無視して興味のあるIT系に行けばよかった」という漠然とした後悔はあるが、興味があるだけでそこまで勉強しているわけではない。基本情報技術者(所内システム担当者の枠を狙って取ったけど一度もなれんかった)は持ってるけど、これで35歳未経験IT業界は無理やろってのはなんとなく分かる。

あなたの最大の問題はこれです。どういう仕事をやりたい・やれると思っているのでしょうか。事務職ですか? 事務職といってもCADオペなのか経理系なのか庶務なのか営業事務とかありますよ。それとも営業とか販売スタッフでもいいのですか? 3K仕事でも可能ですか?

資格等がない:現在業務関係資格はあるけどレベルがかなり低い。IT業界で言えばいいとこ応用情報技術者試験程度。というかそもそもこの業界あんま好きじゃないことが分かってきたので転職後にまたこ仕事やるのもなって。官との関わりを完全に断てば毛色が大きく変わりそうな気はしないでもない。

簿記3級持ちとかなんでしょうか。ぶっちゃけよっぽどのガチ資格でもない限り資格転職に有利に働くことはあんまりないので気にしても仕方ないです。

気になること

①35歳未経験に対してのイメージ

今時珍しくもないので別にイメージが悪いということはありませんが、当然に経験者=即戦力を求めている求人からお断りされるのですが、そこはご理解されていますか。

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職

ミドサー以上で地方公務員から天下り転職されるのはかなりレアキャラでは。

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道

文書ちゃんと読める」こと自体は立派な汎用スキルなのと、どんな職場でも謎ローカルルール前例踏襲はあるのでそれへの抵抗が無いのはいいことですが、それは同世代のまともに働いている人なら普通できることなのであんま売りにはなりません。

転職サイト募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度

エージェント経由の情報は確度が高いです。また転職口コミサイト比較最近書き込みはけっこうアテになります

嘘がありがちというか表に出てこない箇所は経営者の質と人柄です。どんなに立派な会社でも経営者がクソだとどこかにそのクソ要素が影響してきます。例えばビッグモーターのように。

⑤バレない範囲追記するかもなのでそっちが気になること。

気になることというか、いくらなんでももちょっと転職のための条件を設定してください。フワっとし過ぎていて答えようがありません。

  • 年収は下がってもいいのですか?
  • 転居は可能ですか? 不可能なら応募可能企業なんて自ずと絞られますね?
  • 実際どういう仕事ならやれる・やりたいという想定なのですか?

あなた民間企業に対する研究自己分析がまずまったく足りていませんので、本当にもうちょっと真面目に考えてください。

具体的な話はそれからですね。

anond:20231019012834

公務員基礎自治体事務から民間(バックオフィス)に転職した経験があるので書く。ベンチャー企業採用担当もやっていたのでその目線もつけておく。なお、東京企業目線なので地方だと市場はだいぶ変わると思う。

①35歳未経験に対してのイメージ

はっきりいって微妙。仮に資格があっても実務経験がないカウントになるので書類がとにかく厳しい。

フルタイムで未婚なら人材のMカーブのいいところに入れるかもしれないが、給与は当然低い。

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職

公務員からどうこうという見方事業会社ではあまりしないかもしれない。ただの未経験扱いと言っても過言ではない。転職エージェントは小うるさい。公務員だと民間経験がないのでかなり厳しいですよとねちねち言ってくる。

35は高年齢ではないが、若手ポテンシャル枠を掴むのも厳しい。何らかの実務経験か、大人ポテンシャル枠として自分アピールしないとならない。ポータブルスキルいかに具体的にアピールするかによってはなくはない。

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道

法令文書労務をやるときに役立った。ほかは役立たないというかアピールするといかにも役人出身になるのでやめたほうがいい。

転職サイトの募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度

MUSTではなくWANTに本当に欲しいペルソナが滲み出ており、基本的にはそこで公務員出身者が求められていることはない。

転職サイトに書かれていることより自社コーポレートサイトプレスリリースを見たほうが会社の実情はわかりやすい。まともな広報がいないところはグダグダ率が異様に高い。

転職において増田が何を重視したいのかわからないので網羅的にこれに注意しろとは書きづらい。ちゃんとToBeを考えたほうがいいです。

⑤バレない範囲追記するかもなのでそっちが気になること。

やめたいベース転職しようとしても失敗するけど、転職で何を達成したいのかよくわからん

こちらも書ける範囲とはいえ一般化できるほどのプロではないが)で回答する。

anond:20231019012834

別枝付けた6回転職増田だが、もう少し追記する

  

■気になること

  

①35歳未経験に対してのイメージ

 →公務員35才なら全くの未経験新卒第二新卒)と当然良い意味でも悪い意味でも同じ扱いではない。

  むしろ公務員的な考え方が身についてる人という扱いをされると思う。下手したら民間からマイナス

  「役所で勤められてた方ねえ…。うちに馴染むかねえ…」みたいに見られる

   

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職

 →過去に何人か見たけど、中小企業診断士とって公共絡みの仕事受けてる人が上手く行ってたかなと思う

  あとはアラサーくらいで一種キャリア官僚から転職してきたコンサルは何人も見たけどこれは増田とは状況が違い過ぎるね

  上手く行く人でも、なかなか公共から離れることはできないと思うよ

   

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道

 →これはクソ。法務部門レベル法律解釈できるならワンチャン

  独自文体ってあれでしょ、磯崎の「わかりやす公用文の書き方」とかでしょ、民間行きたいなら今すぐあんなの焼き捨てろとしか思えん

  

  過去例外的公務員的なスキルを活かしてる人が一人いた。総務省キャリア官僚出身で恐ろしく根回しとか部門間調整が上手かった。それくらい突出してないと役に立たない。

     

転職サイトの募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度

 →5chとかで書かれてるような情報転職会議とかキャリコネとか実際に働いてた(らしい)人のうわさはそれなりに参考になる。

  ただ、結局は自分で見てみて、その時に思ったことの裏付けになるかどうかを判断する程度だと思う

 

公務員辞めようか本気で悩んでるんだけど、転職失敗したら詰みそう 追記10/19

質問者情報

年齢:35歳(女)

結婚願望:皆無

実家:細い

両親:今は元気

簡易職歴研究室に馴染めず大学中退 → ニート → 地方公務員

経験した業務内容:「経理系の事務」と「土木系の工事発注」を行ったり来たり

辞めたい理由

残業:毎月80時間程度(土日出勤込みの総時間数)

残業代未払い:80時間残業のうち支払われているのは40時間程度。

③2年おきの配置換え:最初半年必死ローカルルール適応、次の1年で担当業務大体把握、残り半年で状況まとめ切れずグダグダの引き継ぎ。これを全員が繰り返すので色んな仕事グダグダ

④専門能力の身につかなさ:事務手続きと現状の把握で精一杯で専門的に掘り下げる時間がない。困ったらいつも民間企業に丸投げ。

仕事効率の悪さ:ハンコ主義。低スペックPCFAX現役。電話現役。メール文化なし。チャット文化なし。前例踏襲に拘るくせに部署ごとにコロコロ変わる書式。てにをはや固有の表現への固執トップダウン故のちゃぶ台返しの多さ。

トップ無責任さ:2年以内に「俺が育てた」することしか考えておらず、「後は野となれ山となれ」が無限に累積。いなくなったあとの責任取る気ゼロの気まぐれ管理現場はグチャグチャ。

辞めるべきか悩む理由

①後戻り不能:年齢的に公務員試験の受け直しは不可能民間へは一方通行

②現状の市場価値の低さ:公務員スキル民間ではあまり使い道がないので最初転職先で今後の市場価値が決まる。そこで失敗した場合転職難民になりかねない。

転職後に官と関わりたくない:公務員的な文化が嫌で仕方がないので転職後に官公庁系の仕事がしたくない。でもそうなると益々市場価値が下がる。

④完全なスキルリセットへの恐怖:職場環境の劣悪さもあり汎用スキルが育っていない。その状況で「公的業務」のスキルを完全に捨てるのでかなり下のスキルからの再スタートになる。

募集要項への不信感:いわゆるレモン市場問題転職先が今よりマシかどうかを総合的に測る手段がない。転職エージェントが正確に情報を把握しているのかも分からないし、会社が正直に言うかも不明

ビジョンの無さ:転職後の明確なビジョンがない。「ネットの噂なんて無視して興味のあるIT系に行けばよかった」という漠然とした後悔はあるが、興味があるだけでそこまで勉強しているわけではない。基本情報技術者(所内システム担当者の枠を狙って取ったけど一度もなれんかった)は持ってるけど、これで35歳未経験IT業界は無理やろってのはなんとなく分かる。

資格等がない:現在業務関係資格はあるけどレベルがかなり低い。IT業界で言えばいいとこ応用情報技術者試験程度。というかそもそもこの業界あんま好きじゃないことが分かってきたので転職後にまたこ仕事やるのもなって。官との関わりを完全に断てば毛色が大きく変わりそうな気はしないでもない。

気になること

①35歳未経験に対してのイメージ

公務員から民間への転職者の現状。出来れば高年齢での転職

公務員的なスキル法令文書読解・書式トレース独自文体換骨奪胎・謎ローカルルール前例から踏襲)の民間での使い道

転職サイトの募集要項を読むコツ。嘘(とは言えずとも真実と遠い情報)がありがちな箇所。会社レビュー信頼度

⑤バレない範囲追記するかもなのでそっちが気になること。

追記

様々な意見情報提供ありがとうございます

皆さんのおっしゃるとおり「情報収集」と「ビジョン確立」が足りていなかったように思います

転職のものについては一度保留し、「後悔が少ない選択をするための現状整理」へと目標修正して行動していきたいと思います

以下は質問や疑問への回答です。

年収が下がることへの認識について:お金を使わない生活には慣れているので耐えられますとはいえ次の職場でもサービス残業をやらされることが多いと耐えられない気がします。給料自体の多い少ないよりも「払うべきものを払わないで平気な顔をされていること」に対して強いストレスがあります

②官との関わりへの拒否反応について:民ー民の取引について「隣の芝生は青く見える」が起きているだけなのかも知れません。情報収集を行った上で改めて結論を出そうと思います

③やっている仕事の詳細について:今まで関わってきた仕事の例をあげると、「発注書の作成」、「見積合せの処理」、「職員給与に係る事務」などになります。コレ以上の詳細を書くリスクは避けるべきだと直感が警告してくるのでここまでが限界です。

④今の職場の中で上手くやるべきというアドバイスへの返答:全くそのとおりだと思います採用面接をする側の視点に立って考えても、現職の中で全く行動を起こさないのは「極端な選択しか思いつかない行動に柔軟性のない人物」という印象を与えるのではないかと感じます転職をしないのであれば、いよいよもって現状を改善する手段は現職の中で探すしかない。転職をするにしてもしないにしても、現職の中で改善手段を探すのは必須項目であるということの認識レベルを大きく引き上げたいと思います

他にもいくつか返答したいと思ったものがあったのですが、他人時間を割いてまで読んでいただけるだけの内容に整理しきれず、下手をすれば読んだ人間の一部に不要不快感を与えることが懸念される内容もあったためひとまずこれだけとさせていただきました。

今後また何か思いついたり、答えられる内容が見つかりましたら再追記させていただくかも知れません。

2023-10-16

anond:20231016120255

許可なく他に漏らしてはならない(意訳)」

他を個人の外側扱いするか会社の外側扱いするか

業務上の機密なんか必要社員しか扱うべきではないけどダメな方の前例ができてしまったやつ

2023-10-15

口論場合相手失言してもパワハラにならない。

これ前例作った裁判官マジで地獄に落ちて欲しい。

まりいくら相手がお前死ねよとか言って来ても『ふざけんなよ』とか言い返した時点で相手に非があっても無効になる。

何も言わず弱弱しく「はい・・・はい・・・」って聞いてなきゃパワハラだと認められない。そんなバカな話あるか。マジでやったもん勝ちだな

2023-10-14

anond:20231014102909

そう、「膨大な証言さえ作れば金が取れる」という前例なんだよ

2023-10-07

インセル、ただの弱者男性の類かと思ったら、ポリコレ指定受けられるガチ目の社会的弱者だったのか

https://home.kingsoft.jp/news/amusing/nazology/134954.html?from=rss_list_nazology

しかし、アメリカテキサス大学心理学科のウィリアムコステロ氏ら研究チームが最近行った研究により、インセルとして自分認識している男性は、精神的に多くの問題を抱えており、恋愛相手に対する理想一般男性よりも低いことがわかりました。

そして調査の結果、インセルグループ精神的に非常に問題を抱えていること、認知に歪みがあること、被害者意識が強いこと、自閉症スペクトラム障害ASD)の発生率が高いこと、恋愛スキルが低いこと、デートに対して不安を感じていることが明らかになりました。

また、世界的に見た自閉症スペクトラム障害ASD)の有病率は0.62%なのに対し、インセルの人々の中では、18~30%と非常に高いこともわかりました。

女性社会的弱者ということで、今まではうまくインセル批判してきた

しかインセルのかなりの割合障害者となると、女性よりも更に弱い可能性があり、下手したら批判する市民運動の方が優生扱いされそうだ

マザコン少年の末路」の前例もあるしね・・・

女性よりも弱い存在が絡んでくると、運動が仲間割れしがちで苦手

お互いの講演会ラジオ番組を潰し合う流れになるのは避けたいな

2023-10-05

セクシーゾーンを変えてしまうのは嫌だなぁ

セクラバセクゾファン)でもなんでもないんだけど。

大前提として名前が原因で活動に支障がでることもあったりしたのと今回の問題を受けての改名らしい。

英語圏の人がSexyZoneと聞くとアレなんだろうし自分も初めて聞いた時はギョッとした。

ジャニーズ性加害問題の影響は大きいし自分たちで変えたいと言ってるんだから外野がとやかくいう筋合いはないんだけどこういう前例ができるとだんだんそれは常識になって強制になって安全でない名前は使えなくなってしまう。

表現の幅が狭まってしまうというのかな。

漫画だけど東卍がメディア展開で東リべに変えられたのも嫌だったし大正処女御伽噺(タイシャウヲトメおとぎばなし)が大正トメ御伽噺に変えられたのも嫌だった。

誤解を受ける可能性があるからとにかく安全に変えましょうみたいな。

ポルノグラフィティというワードNGなのでメディアに出せませんとなったら嫌だよね。

そういう世界ちょっと近づいたなと思うんだよね。

勝手意見でごめん。

二度名前を消されかけた馬鹿な私の話

これは仕事で疲れ切っていた若くて馬鹿な私が、云年越しの真実に打ちのめされる話かもしれない。

どこか嘘かもしれないし全部本当かもしれない。ただただやりきれない気持ちだけで書く。

この日記を一行でまとめると下記の通りだ。

業務時間外に書いた云十万字の小説権利が、一切自身になかったことを知った話、である

* * *

学校卒業後に就職したのは小さなさな編集プロダクションだった。執筆編集者がやるタイプ編プロだった。

ニッチな界隈の本を細々と出していた会社で、今はもう存在しない。

好みの分野を扱うことが多かったので仕事自体は楽しく、担当していた界隈がにわかに盛り上がったときは激務に次ぐ激務だったがかなりのやりがいを感じていた。

編集者のいいところは、自分の関わった商品本屋という身近な場所に陳列されて、しかも奥付に自分名前が載ることだと思う。

「私はこれを作ったんだ」という実感は激務を忘れさせるほどの麻薬だった。

会社はいろんなタイプオタクがいて、コミケサークル参加するような同人作家も在籍していた。

スタッフ創作であることは仕事に生かされ、それが会社の強みにもなっていた。

私もそんな創作者のひとりだった。小学生のころから二次創作小説を書いていたような、生粋創作する側のオタクだ。もちろんコミケサークル参加したことがある。会社でも小説を書くことは隠していなかった。

前述したとおりいろんなオタクが集まっているのはこの会社の強みであり、取引から面白がられていたので、何かとそれは話題にあがった。「あなたは何のオタクなの?」という感じの雑談から、私が小説を書くオタクであることは取引先にも知られていた。

ある日、上司に呼ばれて席まで行くと、「小説を書いてみないか」と言われた。

とある人の半生が面白いので、脚色を加えて小説にする企画があるのだが、書き手ライター)が見つからない。

そういえば御社小説を書く人がいたよね? ――と、取引からお声がかかったらしい。

素人の思い出話を物語として成立させるには、筆力のほかに構成力も必要になってくる。

小説が書けて、編集者視点も持っている人にお願いしたい、というのが私が選ばれた大まかな理由だ。

人生何が起きるかわかんねぇな」と思いつつ、正直先方の正気を疑ったが、特に断る理由もないので「自分でよければ」と答えた。

そして、企画が動き出した。

当時私は中堅の社員で、後輩の教育も任されており、わりと大きな継続企画も抱えていたので、まあそこそこ忙しかった。

そこそこ忙しくはあったが、後輩に任せられることは任せ、溜まりに溜まっていた有休を無理くり使い、執筆作業に当てた。

徹夜もよくしたし、午前中にネカフェ執筆して午後から出社、終電後まで働くみたいなことも多かった。

執筆はすべて業務時間外にしていた。これは単に会社にいると仕事が降って来るので落ち着いて書けないし、原稿料をもらうからには切り分けねばと思ったからだ。

会社を空けることが多くなり、雑用確認作業が頼みにくいと上司からはよく嫌味を言われた。

通常の仕事に加え、睡眠時間を削りながらの執筆、「自分で書くのだから」と資料作成・装画周りにも関わり、とんでもなく忙しくはあったがやりがいも楽しさも感じていた。

初稿が上がり、大勢の人の目が入り、製作も大詰めというときだった。

上司が、軽い調子でこう言ったのだ。「著名は原案者だけにするかも」と。

反射で「私の名前が載らないってことですか?」と尋ねると、「そういう案も出ている」と言われた。

忙しくて頭の回っていなかった私は、ただただ「そんな話が出ているのか」とショックで、会話はそれで終わりになったと記憶している。

デスクに座ったまま、ぽろっと言われたくらいのノリだったように思う)

その日の夜になってようやくだった、「いや、私の名前が載らないのはおかしくないか?」と怒りが湧いてきたのは。

前述したとおりこの本は、とある人物の半生を脚色して小説化するというものだ。

当然、この「脚色」は私の創作である些細な話題を膨らませてドラマチックにしたり、つなぎになるエピソード創作して物語を盛り上げた。

たとえば登場人物の紹介をするのに、設定にある特徴から勝手エピソードを作ったりした。

こうした追加エピソードについては、原案からも「まるで本人を知っているかのような描写で驚いた」とお褒めの言葉をいただいている。設定から妄想を広げるのは二次創作同人屋の得意分野だ。

そう、この小説は相当私の「創作」が含まれているのだ。それなのに何故、ゴーストライターにされてしまうのか。

怒りのまま、とはいえギリギリビジネス文章に落とし込んだ形で、私は上司出版社担当者にメールを書いた。

個人アドレスから送ってやろうかと思ったがそれはやめた。不審メールとしてはじかれたら元も子もないかである

要は「私の名を出さないのなら、創作部分をすべてカットする」という内容だ。原案者が著者なら創作部分は生まれなかったはずだから、という理論だ。

私のガチギレぶりにめんどくささを感じたのだろう。私のペンネーム原案者と併記されることになった。

ガチギレメールについて上司から小言をくらったが知ったことではない。私のやることなすこと気に食わない上司文句などすでに聞き飽きていた。

今思えば原案/著で記載されるべきだったのだろうが、この後の出来事を考えるとこの時からすでに事は動いていたのかもしれない。

その後無事本は出版されたが、ろくな広報はされなかった。

発売後、今度は社長に呼び出された。社長と総務の前へ、何事だろうと寝不足の頭で棒立ちになっていた。

印税についての話である

個人出版社契約でなく、会社出版社契約を結び、入金された印税の中から褒賞として私に支払う形にする、という通達だった。

当時二十代半ばの私は、この言葉意味をよく理解しないまま、印税がもらえるならいいかと了承してしまった。

ここがすべての間違いであったのだが、そんなことは当時の私が知る由もない。

その後、若い私にとってはそこそこの額の執筆料をもらったが、当然のことながら重版などかからなかった。

なんやかんやあってその数年後、いろいろ限界を感じた私は逃げるように辞職した。このままでは飼い殺される、という危機感が一番強かった。

同じ家に暮らす家族から最近顔を見ていないけど元気?」とメールが来るような日々だったのだ。

それなりに「できる社員」として取引先にも認められていたので、おかげで再就職比較スムーズに進んだ。

* * *

それから結構時間が過ぎたころ、なんと前述の本のメディアミックスが決まった。

私がそれを知ったのはネットニュースでだった。

起き抜けのTwitterTL巡回中、見覚えのあるタイトルが目に入って一気に目が覚めた。それは結構な規模のメディアミックスで、有名な人も参加するプロジェクトだった。

何事かと思って公式サイトに飛んで、さらに驚いた。

スタッフクレジットの「原作」欄には、原案者の名前しか書かれていなかったのだ。

とはいえ、今も同人活動をしている身としてはあまり名が売れてほしくない思いもあり(商業活動をしているわけでもない)、それについてはそこまで怒りも湧かなかった。

何よりかにより私が衝撃を受けたのは、原作欄に掲載された書影から私の名が消されていたことだった。

ぱっと見た瞬間、変だと思った。画像の一部に雑な加工の跡があったからだ。何故加工されているのか、よく見たら名前が消えている。そういう順番での認識だった。

なんだかんだ長く出版界隈に居座っているので、画像加工については見慣れている。本職デザイナーの手にかかれば、あたかも初めから存在していなかったような「画」を作れることも嫌というほど知っていた。

その書影の加工は、どこから見ても素人仕事で、スタンプツール連打したんだろうなって感じのものだった。私でももっとましに作れる。

加工者が誰であれ、私の名は意図的にその画像から消されたという事実に変わりはなかった。

少し前に好奇心から知財の本を読んでいた私の頭には、人格権翻訳権、氏名表示権などなどいろいろな言葉が浮かんでいた。名を消されたことに関する影響も危惧していた。

それと同時に、ずぅっと謎だったけれど、見ないふりをしていた疑問も浮かんでいた。

私の印税ってどうなっているんだろう。

前述したとおりこの本はほとんど広告が行われていなかったため、重版など夢のまた夢だと思っていた。だから、それまで考えないようにしていた。

メディアミックスされるとなると話は別だ。

この時私は打算的にものを考えていて、名前を消した理由を尋ねるところから入り、この本に関する私の権利について確認を取ろうと思っていた。

正しくない書影掲載したという非が向こうにはあるので、多少強気でかかって話を引き出せると思ったのだ。

微々たる額でも印税がもらえたら御の字だなと考えていたのだ。なんたって印税契約をしていた会社はすでに倒産していた。

小狡い私はこの問い合わせを、出版社ライツ部に送った。

担当部署に直で聞くのが手っ取り早いが、権利に関する問題であるし、内々で片付けられても困る。よそを巻き込んで大事にしてやろうと思ったのだ。

結果、私は惨敗することになる。

なんと、当時の担当者がライツ部に異動になっていたのだ。こんな偶然があるのだろうか。

午前の早い時間に送ったメールは、午後には返事が来ていた。

お久しぶりです!」の文字にくらくらした。

この本が出たのはもうずいぶん昔の出来事で、だから、当時を知る人がもう社内におらず、だから、私と連絡が取れず、だから書影から名を消していたのだろうと、そう思っていた。

問い合わせのメールには、連絡が取れないか名前を消したのだろうか、だとしてもこんな雑な方法で消すのはどうなのか。何故名前を消したのか理由を知りたい。権利にかかわる問題はらんでいる恐れがあるためライツ部に連絡をした。製作時も記名に関してひと悶着あったというのに残念だ。そんなようなことを書いた。

当時を知る人がいない前提の文面だ。

だというのにどうだ。その担当者は私が転職したあとも仕事のやり取りがあり、だから、私の連絡先は知っていた。なんなら携帯番号も知っている。

連絡しようと思えばいつでもできたはずだった。

返信には、非常に軽い調子でこう書かれていた。

「先方に間違った画像を送ってしまった(入稿のものだったのかも?)。今正しいものを送ったので即時修正されるはずだ。今後の重版に関しても名前が消されていることはないので安心してほしい」

あのずさんな加工画像を、製作過程画像だと言い切った。

製作に関わっていた私が、そんな画像存在しないことくらい知っているだろうに、そう、本当に軽い調子で書いていた。

誤魔化すつもりなのだ公式サイトに私の名を記載しないが故、書影との差異を出さないように雑に消したのだろう。バレないとでも思っていたのだろう。これだけ対応が早いということは、この人が本件に関する責任者なのだろう。

まり、あの時私の名を本から消そうとしていた担当者が、私の名を表紙から消したのだ。

大事にしたかったのにならなかった。この時点でもう打つ手はないなと感じつつ、「当時を知る人がいるとは心強い!」とよいしょしながら、本書の権利について尋ねた。

念のため最初からメール署名から電話番号を消していた。電話では余計なことを口走ってしま可能性があるし、丸めまれる恐れがあるからだ。諸々のことを文章として残しておきたかったのもある。

この時点ですでに、職務著作という言葉が頭をよぎっていた。簡単に言うと、業務制作した著作物の著作権は会社帰属するというものだ。

わざわざ業務時間外に小説を書いていたが、契約会社に委ねてしまった時点で私は著作権を放棄したことになっているのだろうなとほぼ確信していた。

とはいえ契約である会社はすでに倒産しているわけだし、そこはどうなっているのだろう。この際だからという気持ちでいろいろ疑問をぶつけてみた。

会社在籍中は印税の一部は会社から支払われることになっていると聞いたが、という話も伝えていた。

(誤魔化そうとしているのは明白だったので、雑な加工については「画像の送付間違い」ということで流した。一応修正前の魚拓は保存している)

結果、分かったことは以下のとおり。

著作権は原案者のみが所持、会社とは業務委託の契約しか結んでいない。

印税契約は元社長が持っている別会社が引き継いでいる。

はあ、つまりだ。

職務著作どころでなく、はじめっから私の権利は知らんところで放棄されていたのである

ずいぶん話が戻るが原案/著表記にしなかったのは、こうすると私が著作者として確立してしまうからだったのでは?みたいな気持ちもある。

こんなめんどくさい人間を絡めるといろいろやりにくいと思われたのだろう。事実暴れてしまった前例もある。

そしてこの本がいくら売れようと、印税が入るのは案件ノータッチの元社長の懐だ。

結局、知識のある人間が得をするのだ。悪いのは無知な私だ。目の前の仕事で目を回していて、いったん持ち帰るということができなかった、仕事に疲れ切っていた若くて馬鹿な私なのだ

いろいろ教えてくれたことに感謝はしつつ、とはいえ雑に私の名を消した恨みは募っていたので、最後っ屁のつもりでやり取りの最後はこう締めた。

本来書影に書かれている名が意図的に消されていると、『この消された人物は何者なのか』と無為な詮索にさらされる危険性がある。それが一番の懸念だった。もう二度とこのようなことが起こらないよう留意してほしい」

シンプル名前が消された怒りもあるが、この危惧もあった。メディアミックスに際して名を消された著者。もし、私がこのペンネーム商業活動をしていたとしたらどう思われるだろうか。

消されるだけのことをしでかしたのではないかと思われる危険性は高い。これは信用問題になってくる。

それに、今のネットの「面白そうなおもちゃ」に対する残虐性は認識しているつもりだ。自分が掘り出した“真実”を喧伝し、当事者炎上させる。何かあったら嫌だ、と身構えるのは致し方ないと思われたい。

とはいえ、これを読んでいるような人なら理解してくれるだろうが、出版社のこの手の人間には理解されないだろう。

それでも、もう二度とこんな雑に人の存在を消さないでほしい、という訴えは届いてほしかった。

* * *

若人よ、契約書を作れ。契約書を読め。

この件に関して、私は別に詐欺にあったわけでも、法を犯されたわけでもない。ただただ無知で、己の権利に鈍感だっただけだ。

手痛い授業料だと思っている。このエントリーは半ば逆恨みだし、書いてすっきりして忘れたかったのかもしれない。炎上させたいわけではない。

自分無知で痛い目にあった私ができるのは、二度と同じ過ちを犯さぬよう、そして後進たちが同じ轍を踏まぬよう努めることだけだ。

提案は一度持ち帰って調べろ、即決するな。とくに寝不足とき危険だ。

教訓として、とりあえずこの一連についてはいたるところで語っていきたい。

なんせ、私と出版社は(ついでに元社長も)、なんの契約も交わしていないのだから

ほんの少しだけよかった話をする。なんと印税をもらえたのだ。

印税契約譲渡した元社長の現会社から連絡があり、お小遣い程度の収入を得た。夢にまで見た不労所得である

連絡をくれたのが元総務の人だったので(元の会社上層部がそのまま現会社に移っていた)少し話をしたのだが、出版社担当者の話題は一切出てこなかった。私とその人がやり取りしたことは知らないようだった。出版社から入金があったので粛々と対応した、という感じだった。

献本は送られてこなかったので自分で買った。初版と第二版の年月日を見比べると渇いた笑いが漏れた。ずいぶん長い時間がかかったものだ。

メディアミックスについてはとくに興味も湧かず、とはいえ周囲から話題を聞くこともないので、爆死も盛況もしていないのだろう。

もう一回ぐらい重版からいかな、と思っているが難しそうだ。

2023-10-04

anond:20231004105725

歩行に困難をきたしてるが自動車運転は支障ないよ便利だから返納なんかしないよ!ってな前例踏襲しなければいいんじゃね

2023-10-03

50年以上は日本公務員教育委員会はいじめっ子を応援してきたんだよ

将来があるからと言って

ところでいじめられっ子応援することは前例にあるんだろうか?

男性親権獲得するのってほぼ無理っぽい

結婚して子どもができたので、ふと調べてみた。万が一離婚したら親権は獲得できるのか?ということを。

結論としては、男性親権取れる可能性がかなり低い。

親権をとるのに必要な要素は大きく2つ。一つ目が、フルタイムで働かないこと。もう一つ目が近親者のそばで住み、近親者に頻繁に育児をさせること。

フルタイムで働くと「どうせ親権取っても育てられないでしょ」と判断される。なのでフルタイムで働かず時短で働くようにする必要がある。もしくは、子どものために休むのを夫婦で半分くらいにする。たとえば、前回は妻が早退したから今回は夫ね、みたいな感じ。

育児を任せられる近親者がいないと「何かあったときに頼れる人がいないでしょ」と判断される。なので、たとえば夫の両親を近くに住ませて、週に1回ペースで育児を任せるとか。

前者はともかく、後者個人的ハードルがめちゃくちゃ高い。妻の親は近くに住んでるけど、自分の親は新幹線で3・4時間かかる他県に居る。なので、既に立地条件で積んでる。

しかも、上記2つを満たしてようやく親権が獲得できる可能性が上がってきたレベル基本的前例をもとに判断されるので、同条件だと妻有利になる。

夫が親権を獲得できるケースは、妻が子に虐待してる場合。妻が不倫した場合ノーカウント離婚原因は妻だとしても、育てられるかどうかは別と判断されるため。

ググってちょっと見ただけだから実際は違うかもしれないけど、男性親権を獲得するケースが1割程度なあたり、相当厳しそう。離婚されないように、妻を怒らせないように生きていく必要があるな。

2023-09-27

anond:20230927094236

根拠は?根拠は?って、政治的には0点の質問

数学医学はそれでマル貰えるかもしれんが、論理的思考ができんのやろう。

端的に言うと知能が低いからそんな馬鹿馬鹿しい質問するわけね、周りの人間はお前の質問に答えられないのではなくお前が馬鹿すぎて相手にする価値がないか時間無駄なので話したくないの。理解できる?


まり前例ない政策をできないとなると現行の政策過去ほとんどの政策文句をつけなければならない。新しい政策を試すことができないしな。しかしお前はそれをしない。恣意的にチョイスしたお前の気に食わないものにだけ文句をつけ、お前の知らない政策放置することになる。矛盾してるし馬鹿馬鹿しいしコイツは前提や結果や質問意図自分でも理解していない。質問になってないしお前の言葉の全てに価値がないの。お前の知能が人間じゃなくて猿のレベルからだね

人類政治を何一つ実現できないことになる。

または全人類をとりあえず100〜1000万人単位区分して数世代実験台として犠牲にするしかなくなる。しか社会現象は影響する事象があまりにも多岐に渡る。もしそこに統計を持ち出そうと言うなら、数世代じゃ効かないよね

世代とか膨大な人数を社会実験人類として管理するしかなくなる。

それに文系学問効果的かどうかや根拠があるかどうかを徹底的に重視はしない。数字を求めるのは理系学問仕事であって、文系学問集団が何に基けば幸福を実現できるかとか、効果的な方法模索が人を殺すとかの非人道的方法にならないようにするとか、答えのないものも取り扱う目的学問創造学問からだ。

お前はそもそも政治理解してないし文系科学幼稚園レベルしか理解してない。カスゴミ低脳。これだから池沼ゴミカスなんだよ。他人時間を奪うことを何とも思わない。他人迷惑になることしかしない。論外

2023-09-26

税務官僚だった頃の思い出 Part1/3


 国税庁の最終面接のことを思い出している。大学四年生の頃だ。今までの面接は、無機質な長机とパイプ椅子のものだった。だがその時は、四角いどっかりとした檜机と、ふかふかの椅子だった。それでいて圧迫感のある面接であり、最後に「私達と一緒に働けますか?」と言われたのを憶えている。

 「はい。私でよければ宜しくお願いします」といったことを告げると、その場で最終合格が遠回しな言い方で告げられた。内定通知は賃貸アパートに届いた。

 こんなところに書くほどだから予想はつくだろうが、結構前に官僚を辞めている。仕事は大変キツかった(きっつー、というやつ)が、やりがいはあった。いつかは挑戦してみたい仕事もあった。

 思えば、大学3年生の春からコツコツコツコツと勉強を重ねて、やっと第一志望のひとつだった官庁合格できて、「やったー!」と無邪気に思っていた。案外こんなものだ。

 国家公務員課税部門)としての経験20数年しかないが、せっかくのシルバーウィークだ。ちょっと語ってみたい。今は税務コンサルタントとして働いているが、夏前に大きな仕事が片付いた。今は仕事を少なくしてもらっている。

 仕事のことを、はてな匿名ダイアリーに書いてる人を稀に見る。今回、私もやってみようと思った次第だ。企業との課税交渉協議録とか、個人法人の税額とかを載せない限りは大丈夫だろう。何かあったら責任は取るつもりだ。

 高橋洋一山口真由が自著で話している内容に比べれば、当日記はベジタブルのようなものだ。あの内容を出版して捕まらないなら、ここで書く内容など余裕でセーフだ。

 なお、私ははてなユーザーの中では年寄り(フミコフミオさんと同い年)である。古い表現があってもお許し願いたい。

 先に言っておくが、「霞が関に来なければ体験できなかったことは人生財産」とか、「国のために働いている自負があった」とか、「苦しかったけどいい仕事ができて国民のためになった~」といったことはあまり書かない。

 そんなに夢や理想のある官僚じゃなかった。僅かばかりはあったが。むしろ組織に負のイメージがあって、若い頃に限った語彙だと「こいつらクソ野郎だな」という感情を抱いていた。それで、40代になって数年後に転職した。再就職規制に引っかかる危険はあったが、グレーな方法突破した。

 当日記は、数パートに分かれている。できるだけ簡潔にまとめたい。以下、思い出を何点か挙げて回想する。



思い出① 税金とは何か?という問い

 中学生の頃から、「税ってそもそも何ぞや?」という疑問があった。大学に入ってからは、税理士資格を取るために勉強していたが、どれだけ勉強しても税への理解イマイチだったし、全科目に合格した後も結局わからなかった。

東大とか一橋大とか慶應とか早稲田とか、そういうい大学を出てるわけじゃない。偏差値50ちょっと大学だ。たまたま会計学講義を取ってみたら面白く、勉強にハマった。

 税とは、一般的説明だと、国や地方自治体国家の維持や発展をめざして、民間では供給されにくい公共的なサービス提供するにあたっての資金として「税金」を徴収している――ということになっている。

 だが、おかしいと思っていた。だって、国はお金自由に発行できる。地方自治体が言うのならわかる。あと、大昔だったら年貢を物納で納めてもらわないと国が維持できなかったはずだ。

 だが、現代社会国家がそんなことを言っても説得力イマイチだ。税金をとらなくても、別にお金を刷ったらそれでいい。金本位制時代を通り抜けて、今では発行された紙幣のものに信用がある時代なのだお金というのは、それがお金であるがゆえにお金だ、というトートロジーである

 増田民の人も、わかってる人はわかってるだろう。税とは何かが。ここで答えは書かない。気になる人は、Yahoo!知恵袋とか、Quoraで求めれば賢い人が教えてくれる。

 私が納得いかなかったのは、一応は国家公務員一種試験(昔だったら上級甲種試験)を通ってきたはずの人達が、入庁一年目だった私の質問に答えられなかったことだ。「そんな当たり前のことを聞くな」という人もいたし、「ここではちょっと…」と口を濁す人もいたし、「知らん。自分で調べろ」という人もいた。

 税を納めるのは当たり前のこと、ただ、その原理と言うか……そう、原理大事だろう。何も考えずに常識を信じていいのは中級者までだ。上をめざすのであれば、身も蓋もない本質を疑う必要がある。

 こういうことを私が言っても説得力がないので、ちょっと引用させていただく。

それぞれの原理を、その自然本性のかぎりで探求しようとしなければならないし、きちんと定義されるよう腐心しなければならない。というのも、原理はそのあとに続く事柄にとって、大きな影響をもっているかである。実際、原理は全体の半分以上であり、探求されているものの多くは、原理を経由することで明確になると思われるのである。 ニコマコ倫理学(上) P.62


 なぜ国民から税金を取るのか、という新人職員の問いに答えられる職員10人に1人ほどしかいなかった。思えば、この時からはいつかここをやめようと思っていたのかもしれない。

 実際、徴税国民みんなから集めたお金公共サービスに充てるため、というのはお題目だ。わかりやす国民を納得させるための。本来目的はほかにある。それに比べると、上の『お題目』はビックリマンチョコのおまけに近い。ウエハースだ。



思い出② 課税処分の難しさ

 トラブルになりかけた事例になる。詳細は端折って書く。専門用語は補足するか、日常的な言葉に言い換えている。

 キャリア官僚現場体験しないイメージがあるかもしれないが、別にそんなことはない。入庁二年目から普通に現場だったし、30才を過ぎて地方支局で働いてる人もいる。

 当時は、北海道某所にある国税局に勤務していた。一応は税理士必要な科目は残りふたつというところまで取っていたが、それでも実務は難しかった。勉強しないといけないことは山ほどあるし、一年目は税務の学校で学ばせてもらったが、実務に必要知識の何割も身に付いていない。税務の世界は広いのだ。

 最初の頃はひたすら、簡単事務とか雑用とか、先輩が受けた税務相談の回答案作りとか、上位機関から調査ものとか、庶務全般文書収受会議日程調整~飲み会手配まで含む)に、兎に角いろいろやった。

 すべて勉強になるとは思ったが、正直これは臨時職員がやった方がいいのでは……と感じるものもあった。まあ、とにかく新人らしく何でもやった。

 赴任して半年だった。とある先輩を経由して、それなりの事業規模の法人の税務申告を最初から最後までやらせてもらえることになった。同じ年代職員(※省庁キャリア)の中では遅い方だった。資本金結構ある機械メーカーだったかな。これまで当業務では、先輩方を手伝う立場として動いていたから、割とすんなりいくように思えた。

 申告内容は当然精査するのだが、日本課税制度は一応性善説でいっている。国民法人含む)が嘘をついたりごまかしたりしない、ということを前提にしている。その企業も、過去に税務に関して更正処分(支払う税額が誤っていると判断した場合に○円払いなさい、という措置関係トラブルを起こしたことはない。

 一応は提出書類を三周ほどしたところ、申告書類も、帳簿も、領収書請求書契約書(請書)も、通帳関係問題なし……それで、さあ決裁だといった具合に伺いをスタートした。

 先輩方の場合は、スルッと起案が通るようだったが、自分場合はそうはいかなかった。新人に厳重なチェックが入るのは当然だった。

不動産の項目がおかしい。取得した不動産価格常軌を逸して安い。税をごまかそうとしているのでは?」

 という、先輩及び直属の上司からツッコミがあった。上司を納得させないと、次に進むことができない。思えば、あの先輩は、このことがわかっていて私に振ったのかもしれない。

 当時の私の実力を超えた課題だった。頭を抱えたのを憶えている。あの時の思考過程を追っていこう。

 かくして・・・

 探求の旅は はじまった

 まず何をすればいいかというと、不動産価格がしっかりしたものかを調べればいい。正当な根拠のある価格であればいいし、不適当価格であれば……面倒なことになる。

 不動産売買にかかる課税額は、比較シンプルだ。普通法人税と同じで基本は定率である(税額表を見ればいい)。ちょっと賢い中学生でも実務ができるだろう。

 印紙税も、登録免許税も、不動産取得税(県税)も、固定資産税(市税)もそんな具合だ。不動産本体価格については難しい計算必要だが、焦る必要はない。市区町村にある固定資産税台帳には、固定資産税評価額が載っている。それを見れば、登録免許税の目安となる不動産価格がわかる。※固定資産税の納付書にも書いてある。

 それを根拠に……と思ったが、そんなに単純な話ではない。ならば先輩も上司ツッコミを入れたりしない。イレギュラーなケースなのだ

 その物件は、なんと固定資産税台帳に載っていなかった。そういう土地だった。登記簿を見たところ、字名がとんでもないことになっていた。奥地にあって、大昔は栄えていたのかもしれないが、今では地域まるごと誰も手入れをしていない。そんな土地だった。しかし、幅4.0m以上の道路は通っている。江戸時代の人が整備したと思われる。

 国税庁においても、外部公表している不動産価格の調べ方みたいなものはある(いわゆる路線価だが、当然奥地には路線価がない)。国でも地方自治体でも、不動産価格を求めるための要綱要領は具えているが、今回は通用しないのではないか。そういう案件だった。

 若かりし日の私は思案しつつ、先輩にも相談して上司に2つの案を出したはずだ。懐かしい。

 1. 比準価格(みなし計算のようなもの)を使って不動産価格を弾くと、今の数倍以上の価格になる

   メリット…適正と思われる税を徴収できる

   デメリット…上申や裁判等になった時に勝てる保証がない

       県や市町村にも情報共有や協議意見聞取が必要

 2. 今回は大した金額ではないため、相手方の税額を受け入れる

   メリット…百万にも満たない税額差であり、費用対効果を考えるべき

   デメリット相手方が悪質だった場合前例を作ることになる

 結局、2.の案が採用された。それで、起案はあっさり通った。協議相談をしたのは直属の上司までであり、決裁の責任者には上司が一声かけたくらいだ。それで新人職員の一件目である課税処分は通ってしまった。

 思えば、先輩や上司からすれば、最初から2.一択だったのだ。今の私の判断もそうだ。課税額の差として百万円にも満たない金額のために、そこまでの手間はかけられない。もっとかに日本の税務行政のためにやらないといけないことが山ほどある。

 一応弁護しておくと、現場で働く公務員には、「法適用裁量」と「エネルギー振り分けの裁量」がある。現場的な要素が強い職種だと、上司の指揮監督を受けるのが望ましくない場合がある。極端な例だが、警察官凶悪犯をパトカーで追っている最中に、スピード違反信号無視をしている者を放っておくのはやむを得ない、といった観点だ。

 余談になるが、国税局職員県税や市税の脱税を見つけた場合も、人や状況によって対応が変わる。情報提供する場合もあれば、見なかったことにする場合もある。

 それこそ昔の話だが、飲み会とある話を聞いた。ある個人納税者から地方税務署相談があったという。要約すると「1年前に出した赤字決算の申告書だが、実は黒字で、税金を納めないといけないことがわかった。どうすればいいか」ということだった。追加で納付すべき税額は、約30円のようだ。このままでは脱税者になってしまうと焦っていたらしい。

 その相談を受けた税務署員はこう答えたという。「実は、ボールペンとか消しゴムとか、事務用品を買っていたのを申告書に書いてないんじゃないですか? だったら、納付すべき税額はやはり赤字では? 問題ないですよ」と。※以後の話は不明

 課税処分はもちろん、どのような行政処分であっても費用対効果という観点が重視される。税収1万円増のために2~3万円をかけるのは議論余地があるにしても、20~30万円をかけるのは明らかに不合理だろう。

 テレビネットメディアはてなブログでは、公務員は何も考えずに税金支出しているイメージがあるかもしれないが、ちゃんと考えている人が多数派である。そこは信じてほしい。

 数年後、私は北海道から霞が関に戻ることになった。それから退職するまで、ずっと法人課税部門にいた。



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