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はてなキーワード: シナリオライターとは

2015-12-19

声優クリエイター

声優アニメゲーム製作スタッフの一員であり、クリエイターである

イラストレーターが絵を提供するように、声優は声(演技・声質)を作品構成要素として提供する。

声が気に入ったために特定の個人のファンになることはありうる。

作品外で本人のキャラクター性をコンテンツとして楽しむこともありうる。岸田メルみたいな扱い。

でも外見はあまり気にしない。萌え絵おっさんが描いていても気にしないように。

極論、おっさんキンキン声で演技していても、ブヒれるならそれでよい。

処女から声が出ていない」と言うと頭のおかしい人扱いされるが、シナリオライターに対して「童貞臭さが足りない」と言うのは、案外批評として成り立ちそうな気がする。

処女性が求められるキャラクターを創りあげるにあたって、処女性を感じさせる声を提供してもらいたいというのは、実は当然すぎる要求なのかもしれない。

2015-10-07

アスタリスクや落第騎士ラノベ特有テンプレといって茶化すのはおかし

落第騎士ニコニコ放送されてるので見た。

斧とか初期設定だけ見てテンプレ乙って言ってるブログ見て、そういうもんなんかなと思ってたけどいやいやちょっと待て、と。

まず最初の設定、どう考えてもまず最初に思いつくのはさすおにこと魔法科高校の劣等生だろ。実際コメも大量にそれだった。

だが、ヒロインの登場以降はこれどうみても食戟のソーマだよな。

さすおに場合、劣等生いうのはただのブラフで実際には最強だからAランクに対する劣等感やら学園卒業の切羽詰まった感じはない。

また、さすおに場合さすおにさすおにの持ち上げ展開があるがこの作品場合はそうなるまい。

主人公動機や学園の構造から見てもこれはどう考えても食戟のソーマと考えるべきだ。

まりさ、この展開、別にラノベに限った話でなくマンガでもやってるわけですよ。

しろマンガでもお約束パターンといっていいはずだ。

あえていや、取ってつけたかのようなちょろいヒロインラノベ特有かもしれんが。 えりな様もたいがいやろ。 アリスかわいいよアリス田舎娘に負けるな。俺は君の創作料理が食べたい。

じゃあお前は食戟のソーマテンプレといってバカにすんのかってことよ。

食戟のソーマテンプレといってバカにするならいいが、今までの展開を持って落第騎士をただテンプレって言ったり、ラノベはこんなんばっかかって馬鹿にしてる奴はお前のほうが薄っぺらいよといいたい。

というわけで、ちゃんと見もしないで外聞だけ聞いてテンプレテンプレいうのはいいかげんにしろと言いたい。



その上で言わせてもらうと、落第騎士さすおにのようにギャグのような設定てんこ盛り展開も期待できなさそうだし、食戟のソーマとちがってAランクヒロイン主人公を同室にしていきなり距離を縮めすぎてしまったので伸びしろがうすそうだ。

はっきりいってあんまり面白そうではない。

面白そうではない作品が、既知のパーツをあれこれ見せつけてその上で、元のパーツの持ち主を越えられる気が全くしないからテンプレと言われるのかもしれない。

ただ、それに関してはテンプレといわず単純につまらないといえ。 

コメット・ルシファーだってジブリつーかラピュタの要素をいろいろ抜き出して並べてる割に今のところ全く面白そうじゃない。でもテンプレといわず単純につまらなさそうといえ。

アスタリスク感想も書こうと思うがニコニコ放送されるのまだ?




アスタリスク見た。

うわあああああああ。後半からは違うけど前半部分の展開のかぶり具合やべえええええええ。

ヒロイン性格から能力から主人公能力から性格から学園の設定から目的まで酷似してるううううう。

落第騎士の方がカメラ主人公に寄り添ってて設定の提示の仕方がうまいと思うがどっちもどっちだわ。

しかに2つ並べたらテンプレっていいたくなるのわかるわ。俺が悪かった。本当に申し訳ない。

ただアスタリスクのほうがサービス精神強いな。声優さんも声の出し方がアニメっていうよりエロゲっぽい。

アスタリスクヒロインは設定重視しすぎてキャラ描写弱くて没個性にもホドがあるので純粋エロ目的で楽しめそうだわ。

というかこっちの方は絶対原作者エロゲシナリオライターやってただろ。

ただそれでも、2話以降は方向性は違うのはわかった。

落第騎士食戟のソーマアスタリスクはインファニットストラトスあるいはトリニティセブンだな。

どちらかというと落第騎士に期待するわ。 

しかしインファニットストラトス当時は超絶つまんねーと思ってたけどアスタリスクと比べたら面白いアニメスタッフは上手に作ってたんだなと思うわ。

2015-08-30

http://anond.hatelabo.jp/20150829231502

エロゲのことを美少女ゲームと呼んでいる東浩紀が以前飲み会ustで、

美少女ゲームライトノベルオタク最先端アニメ美少女ゲームサブジャンルに過ぎない。

まどかマギカ美少女ゲームで散々やられてきた虚淵的なものアニメ用にパッケージングし直しただけ」

みたいなことを言っていた。でもこの手のエロゲ先端論は東クラスタをはじめとする人文系の連中だけが

言っていることであり、他のオタク界隈でそんなことを論じている人はいない。

 

だいたい虚淵玄和光大)と麻枝准中京大)がどんな先端を生むんだよw

素養が足りず小説勝負できない人が、それでも作家面するために作ったルートエロゲシナリオライターだろ。

2015-08-15

Fate/Grand Orderこの先生きのこるか

やっとiOS版のFate/Grand Order(以下Fate/GO)がリリースされたので、プレイしてみた感想

最初に言っておくならば自分は年季の入った型月厨であり、このゲームリリースも大変楽しみにしていた。

けれど蓋を開けてみれば、先にプレイできていたAndroidユーザー感想通りちょっと酷い。

別にネガティブ・キャンペーンをしたい訳ではないから、とりあえず先に良い点をあげてみようと思う。

良い点

1.シナリオが良い

2.レアリティの高い(★4以上)のカードイラストはどれも美しい

1は原作シナリオライターが手がけているのもあって、文句なし面白い

2に関してはイラスト担当はそれぞれによって違うものの、これもまた原作イラストレーターが仕上げていると思われるものが多く、原作好きとしては嬉しい。

それから、、、うーん。頑張って考えてみたが、良い点は他に思い当たらない。

次に悪い点。

1.戦闘テンポが悪い。

 前々から聞いてはいたけど、いや、本当にこれね、ストレス溜まるんですよ。

 じゃあ具体的にどんな感じなの?って聞かれると、そうね、雑魚戦でも普通に5分以上掛かる。進むにつれて敵のHP(体力)があがるのでもっと掛かるようになる。

 これには原因が5つあって、

 a.戦闘モーションがいちいち発生し、高速化することも省略することも出来ない。

  戦闘時には3Dになったキャラが動くのだが、これがまたコマンドを選ぶといちいち敵の元へ走る→ちまちま攻撃する→元の位置に帰ってくる、

  これを最高で3キャラ分繰り返す。

  要は1ターンに掛かる時間が既に長い。

 b.一度コマンドを選ぶとキャンル出来ない。

  これは説明が難しいんだけど、要はキャラクター特別スキルを使う・通常攻撃コマンドを選ぶの二通りあって、

  一度通常攻撃の方を選ぶとスキル選択画面に戻れない。

  現状未実装機能かと思ったらプロデューサーによれば戦闘臨場感を出すためらしい。

  確かにやり直しが効かないってのは臨場感・緊迫感あるかもしれないけど、昔を思い出して欲しい。

  FFドラクエボスに挑む時、一つのコマンドを選ぶだけで手に汗握ったことはないだろうか。

  要はこんな制限はなくても敵が強ければ臨場感も緊迫感も生まれるし、現時点で十分に敵も強い。

  正直なにかしら実装できない言い訳なんじゃないかすらとも思う。

 b.キャラクターサーヴァント)のレベルを上げにくい。

  これは昔からよくあるシステム通り、操作するキャラクターレベルを上げることが出来るんだけど、これがまた大変上げるのが難しい仕様になっている。

  まず、戦闘しただけじゃキャラ経験値は入らない=レベルを上げられない。

  じゃあどう上げるのかというと、キャラレベルを上げるには専用の育成アイテムがあり、それを用意する必要がある。

  これがまたなかなか通常クエスト中の敵からドロップしない。

  レベル上げアイテムドロップする専用クエストに行く必要があるのだが、そのクエストに行くには高額なAP必要になる。

  しかAP回復は遅すぎる。

  *APソシャゲでよくある時間回復するポイント。このポイントを消費することでクエストに挑戦できる。

 c.無駄に敵が固い。相性によって戦闘難易度が違いすぎる。

  序盤から相当敵が強い。体力も多いし攻撃も痛い。

  これに打ち勝つにはレベル上げをするか、強いキャラを手に入れる必要がある。

  もしくは相性の良いキャラを持っていくか。

 d.しかし、ガチャキャラが出ない。

  こればっかりは本当に出ない。出なすぎ。

  いわゆる10連(3000円)で★4以上一つ確定というキャンペーンをやっているものの、

  出てくるのはキャラではなく、キャラの性能をあげることが出来る概念装備というものばかり…。

  ★3のキャラが出ることはあるが、★4以上のキャラにはもう10回ぐらい回したけどお目に掛かったことがない。本当に実在するのかレベル

  ★4以上の強い装備を手に入れたって装備するキャラがいなければどうしようもないのである。故に戦力は本当に上がりにくい。

2.AP回復が遅すぎる。

  前述の通り、APというポイントを消費することでクエストに挑戦できるのだが、これの回復が他のソシャゲと比べても格段に遅い部類。

  10分に1P回復クエスト必要ポイントは進行具合によって変わってくるが、

  先ほどのキャラ強化に必要ポイントは初級で10、中級で20、上級はなんと40。

  現時点で最もよくプレイされてそうな中級ですら2020*10分、およそ1時間半に1回しかプレイ出来ない。上級にいたってはその倍だから3時間に1回。

  これに合わせて通常のクエストプレイしたいのならもっとプレイする機会は少なくなる。

3.ガチャキャラが出なさすぎる。

  これも前述のとおり。

  本っっっ当に出ない。全くもって出ない。ソシャゲにおいて一番の魅力はキャラなのに絞りすぎだよね。

  ましてやリリース直後なんて、ウマウマさせて顧客をつかむものだと思うんだけど、全然その気配なし。

  あとガチャの★1~3キャラの魅力が足りない。

  こんな言い方はしたくないけど、キャラによっては明らかにイラストクオリティが低くて、なんとなく開発費足りてないんだろうなと感じてしまった。

  広告費にお金使いすぎたんじゃないかな。無駄アニメ多かったし。

  せめて★1~3キャラでもイラストや魅力が良ければ踏ん張れるんだけどね。

まとめ

 現状じゃ時間お金も掛かりすぎて、プレイする気が起きないです。小説版、お待ちしております

 

 もう少し分かりやすくまとめようと思ったけど疲れた

2015-05-11

ゴールデンウィーク最後エロゲ史におけるクトゥルフ神話を語る

クトゥルフ神話に特化する形でエロゲの歴史をまとめたWebサイト存在するし、一般書籍で言えば『エロゲー文化研究概論』(宮本直毅, 2013)では一つのコラムとしてこれを取り扱っていたりする。

ただ、それらで話の主たる軸にクトゥルフ神話が用いられているか否か、という点での検討はされていても、クトゥルフ神話がそれぞれのエロゲにおいて一体どう扱われてきたのか、という点には触れられていなかったりする。

ゴールデンウィーク有意義に過ごすべく、エロゲ史においてクトゥルフ神話がどのように用いられてきたのかをちょっとまとめてみたので(そのためにちゃんと全部プレイしなおしました。実に有意義ゴールデンウィークだったと思う)、増田に垂れ流しておく。

1991年~93年

まずエロゲ史にクトゥルフ神話が登場する直前の状況から少し整理しよう。

1991年末、かの有名な「沙織事件」が発生する。ソフ倫設立される切掛として有名だけれど、同時にこれは内容に対する制約としても一時的に強い影響を及ぼした。

特に社長が逮捕されたフェアリーテールとしては一際慎重な態度にならざるを得ず、単純で直接的なエロというより、エロ以外の何らかの要素を前提とした上でエロ「も」取り入れる、というアプローチが取られることとなった。

そして『狂った果実』(フェアリーテール, 1992/5/1)が発売される。

エロより視覚的、精神的グロさを全面に押し出した傑作であり、エロゲにおける「ヤンデレ」(昨今のステレオタイプとは少し異なりサイコパス色が強いが)の開祖と言っていいものだろう。主人公精神的、社会的に追い詰め、最終的に狂気に陥れるそのシナリオ展開は多くのプレイヤーに衝撃を与え、同時にエロゲが「エロ以外の18禁的要素を主軸に据え、その過程にエロを取り込んだゲーム」としてもありうるのだ、ということを強烈に知らしめたものでもあった。

1994年

こうした中、フェアリーテールブランドを分ける形でフェアリーテールHARDCOVERを新設し、クトゥルフ神話要素を持つ世界最初エロゲであるネクロノミコン』(フェアリーテールHARDCOVER, 1994/6/24)がリリースされることになる。

物語は新聞記者である主人公が自分の先祖の秘密を探るべくインスマスへ向かい、そこで邪神復活の儀式に巻き込まれる、というもの。『インスマスの影』(H.P.Lovecraft, "The Shadow over Innsmouth", 1936)をそのまま使った内容となっている。

原作に足りない女っ気を確保するため、バーの店員や宿屋の女主人、娼館などが配されているけれど、モンスターホラーとしての側面が強く、狂気への言及は殆ど無い。

作品としては丁寧で、よくまとまっていて、つまらなくはない。ただし原作色が強いせいで原作既読者には先の展開がすべて分かってしまい、無難な内容という印象が拭いづらい。しか現実には当時のプレイヤーのほとんどは原作未読者であり、そういう点ではむしろクトゥルフ神話へ興味を持つ最初の一歩としてよく出来たアレンジだったのではないか、とも思う。

ともあれエロゲ史における最初の使われ方は、このようにモンスターホラーとしてであった。

1995年

ネクロノミコンから1年が経過し、95年に入ってから2つの作品が発売されることとなる。一つは『YES! HG』(姫屋ソフト, 1995/6/30)、そしてもう一つがかの有名な『黒の断章』(アボガドパワーズ, 1995/7/14)である

『YES! HG』はオムニバス形式となっており、その中の一編である『豪州怪奇紀行』がクトゥルフ神話要素を持つエロゲとなっている。

物語の内容は応募した覚えのないオーストラリア旅行の懸賞に当たり、彼女と一緒に参加したところ邪神の生贄にされかける、というもの

クトゥルフ神話の扱い方という点では、『ネクロノミコン』に輪をかけてモンスター色を強めたものであるディープワンやティンダロスの猟犬といった神話生物が登場するものの、一般人に化けられる、死ぬと水に溶ける、水をかけられると死ぬ、と原作設定とはかけ離れており、どちらかというとモンスター映画的な怪物を取り扱った物語であり、その怪物の名前クトゥルフから借用した、といった感もある。逆に言えば、クトゥルフ神話に関して一切知識がなくとも既存のモンスターホラーものとして理解ができる内容であり、『ネクロノミコン』では若干あったグロテスクさもない。そのためより取っ付き易い感があり、短編ながらよくまとまっていることからもっと一般ウケしていい作品と思うが……知名度は今回紹介する中ではおそらく最も低いと言えるだろう。

そして『YES! HG』に遅れること1ヶ月、自転車操業の零細新興メーカーから『黒の断章』が発売される。

あるマンションの一室で一家皆殺しの猟奇殺人事件が発生したことを端緒に、同マンションに入居していた探偵がこれを解決しようと首を突っ込み連続殺人事件に巻き込まれ、その謎を解く鍵を自分の失った記憶に見出していく、という内容である

前半は猟奇殺人事件を巡るミステリとして、そして後半に入るとラヴクラフト色が全面に現れたものとなる。下敷きにしているのは『死体蘇生ハーバートウェスト』(H.P.Lovecraft,"Herbert West-Reanimator", 1922)、そして『壁のなかの鼠』(H.P.Lovecraft,"The Rats in the Walls", 1924)である

クトゥルフ神話モノとして知らない奴はいないといえるほど有名な本作であるが、実のところモンスター要素はほとんど無い(そもそも『死体蘇生ハーバートウェスト』は邪神も神話生物も登場しない内容であるが)。しかし「黒人の神父」の熱弁の中でのさりげない「神々」という複数形、「呪い」への「ギアス」(C.A.Smith,"The Seven Geases",1934)というルビなど、作中の随所に仕込まれたこうした細かいネタは一切作中で説明されることはなく、それがわからなくて物語が理解できないようなことはないが、プレイヤーの知識へのくすぐりが実にうまい作品である

一方で、本作のシナリオの核はあくまで「家族愛である、という点への言及も必要だろう。原作へのオマージュを込めつつ独自要素を持ち込み、後日談めいた二次創作的なその内容は、単にその用語や設定を流用したものとは明らかに一線を画したクオリティを持っている(例えば不老不死にさせられた女性については、お腹にいる殺すことも生まれることもできない胎児を家族と呼びうるのか、といった辺りはSF的、倫理的に今なお考えさせられるものがある)。

ネクロノミコン』、『豪州怪奇紀行』とは異なり、本作はモンスターホラーとしてではなくクトゥルフ神話を扱った最初エロゲであると言え、また原作二次創作的側面を持たせた物語は(多少粗はあるものの)有名作の名に恥じない出来栄えである

1996年

一方で『黒の断章』においてもやはり、狂気の描写はほとんど無いに等しいものであった。

クトゥルフ神話における狂気とは、異端の知識を人間の脆弱な脳が処理しきれなくなり、破壊された状態であるクトゥルフTRPGにおけるSAN値の取り扱いもこれを示したものと言っていいだろう。

他方、92年の『狂った果実』を筆頭に狂気についてはエロゲにおいて断続的ながら取り扱われ続けていた。この時代で言えば『サークルメイト』(ボンびいボンボン!, 1994/5/13)、そしてエロゲ史上初のビジュアルノベルである『雫~しずく~』(Leaf, 1996/1/26)があげられるだろう(『for Eliseエリーゼのために~』(CRAFTWORK, 1996/12/6)もこの線では秀逸である)。

こうした作品において、狂気とはこれまであったものが破壊されるというより、境界線を踏み越えてしまった状態として扱われる。怪物の血を引いた「選ばれし者」ではない一般人である私たちも、一歩踏み出すことによって「向こう側」へと至りうるのだ、という見方でのこうした「狂気」を、ここでクトゥルフ神話における「狂気」へと接続した作品が登場することになる――『Esの方程式』(アボガドパワーズ, 1996/9/13)である

物語は蔭洲升という漁村で起きた陰惨な殺人事件の犯人が精神病院から退院したことを端緒として、その元担当医を勤めた探偵助手たる主人公が異常な自殺事件に巻き込まれていく、という物語である。『黒の断章』の続編ではあるが、前作とは独立した事件となっている。

前作同様、前半は東京での猟奇事件をめぐるミステリ、そして後半は蔭洲升が舞台となり、ラヴクラフト色が全面に押し出される。原作は『ネクロノミコン』と同じ『インスマスの影』である

これまでのクトゥルフ神話要素をもつエロゲにおいて、その猟奇殺人表現されたものや「向こう側」はグロテスクものであったし、これ以降もほとんどがそのように表現する。しかし、本作は死に至る状態/死体を「美しく」描く点で明確に異彩を放っている。

SAN値が下がる」のではなく「啓蒙が上がる」ことで見える世界が変わる(『Bloodborne』FROM SOFTWARE, 2015/3/26)ように、本作は私たちの「啓蒙を上げる」ことを目的とした作品めいた印象を受ける。もちろん四肢切断された「苦痛を伴わない」少女の視覚的な美しさであれば会田誠の『犬』があるし、特に『魍魎の匣』(京極夏彦, 1995/1/5)の影響が本作へ露骨にあることは否定しがたい。

しか踏切の赤信号アニメーション演出に始まる本作は、これをプレイすることで一歩「向こう側」へと足を踏み出しかねないことへの警告めいた不穏さを孕んだ見事なものであると私は思う。

のちの『沙耶の唄』(NitroPlus, 2003/12/26)も同様だが、美しい「向こう側」を描いた作品エロゲ史において稀なものである。ほとんど無意味登場人物など色々と欠点も多い作品ではあるが、加点法で見るなら間違いなく名作として語られる作品だろう。

1997年

さて、ここで少し時代におけるクトゥルフ神話の状況を整理しよう。

創元推理文庫の『ラヴクラフト全集』は1974年12月13日発売、クトゥルフ神話モノのパロディとしての必読書と言っていいだろう『妖神グルメ』が1984年6月30日発売であるタイタス・クロウサーガはまだ日本語訳が出版されていないが、『アーカム計画』はすでに出ている。ということで、クトゥルフ神話に関する基礎教養としての文献はすでに大体揃っていたと言っていいだろう。

だが、それを調べるためのツールはどうだろうか。

1997年とはYahooが日本で検索エンジンサービスを開始した翌年であり、Googleはまだ会社すら存在しておらず、2chもWikiepdiaも影も形もない時代である(ちなみにWikipedia日本語版の「クトゥルフ神話」の記事最初に出来たのは2003年8月)。

現在のように玉石混交とはいえググれば腐るほど情報が出てくる時代とは程遠く、なるほど情報はあるところにはあるが、そこにたどり着くことは容易なことではなかった。

そうした状況下において『マジカディープ☆ワン』(Vanilla, 1997/4/18)が発売される。様々なクトゥルフ神話上の邪神や神話生物を美少女化した初のエロゲであり(クトゥルフ女体化については80年代に先例があるとの報告がある)、モンスターも狂気もホラーも完全にオミットし、その用語や設定に対するパロディ作となっている。

問題パロディである以上、クトゥルフ神話に関する広範な教養をプレイヤーが持っていることを前提しなければならない、という点である――正直、時代を考えると無謀としかいいようがない。文字通り10年早すぎた作品であるが、のちに『斬魔大聖デモンベイン』(NitroPlus, 2003/4/25)やラノベ這いよれ!ニャル子さん』が当たったことを考えれば、その先見性はもう少し評価されてしかるべきかもしれない。

一方で同年末、邪神の名前だけを借りた作品が発売される。ALICESOFTの『アリスの館4・5・6』に収録された『アトラク=ナクア』(ALICESOFT, 1997/12/18)である

シナリオライター自身が言う通り、本作の中身は一切原作とは関係がない。ゆえに本作をクトゥルフ神話要素を持つエロゲ史の上で語るべきではないが、名作として名高い本作がクトゥルフ神話における邪神の神の名前であることもよく知られたものであることからエロゲ史上にクトゥルフ神話に対する興味を惹起する効果はそれなりにあったのではないかと思っている。無関係とはいえよく出来た作品であり、返り血を浴びた黒髪美少女に対する審美眼を――「瞳」を多くのプレイヤーに植え付けた、という意味では、これもなかなかに罪深い作品と思う。

1998年

さて、3年前に発売された史上2番目のクトゥルフ神話を用いたエロゲを発売したメーカー「姫屋ソフト」について、ここで少しまとめよう。PC-98時代のエロゲに詳しい初老のオッサンでもなければまず知らないメーカーであるが、その有するブランド名「C's ware」といえばWindows95時代のエロゲに詳しい中年のオッサンなら反応することだろう。『DESIRE』そして『EVE burst error』とエロゲ史に残る名作を有し、たまにバグまみれで起動すらしない製品をリリースすることで有名な、そんな泣く子も黙る一大メーカーであった。

そのC's wareから、『アトラク=ナクア』の一カ月後に『DIVI-DEAD』(C's ware, 1998/1/23)がリリースされる。

物語は山奥の学園に転入することになった主人公が、学園内で麻薬のように蔓延する香、見え隠れする異常行為、学園創設者一族の陰惨な過去などに触れていくうち、自分がこの学園に転入させられた目的や持病の発作の原因などが明らかになっていく、というものである

この作品は、直接的にはクトゥルフ神話要素への言及が一切無い。シナリオファイルを無理やり抽出して全テキスト確認した私は自信を持って断言できる。本当に、ない。

しかしそこで描かれる物語の設定は、ラヴクラフト小説のファンならおそらく確実にニヤつけるものである。「古い穴の底から神を呼び出す」「この地の神と契約を交わし、その血を一族の中に入れた」、そして穴が開きすぎて周辺一帯の人間が狂死したこと。

こうした神と人との関係はまさしくクトゥルフ神話――もっと言えばラヴクラフト神話における典型的なそれである

また話の筋にはほとんど関係ないにもかかわらず、焼身自殺した建築家が書いた唯一の幻想小説「はての国」への執拗ですらある言及は、作中で関わった人間がほとんど惨たらしく死んでいるという状況も併せてラヴクラフト愛読者に魔術書めいた印象を与えている。

本作に人外は登場するが、クトゥルフ的なモンスターは登場しない。しか抑制的ながらも明白な狂気、グロテスク死体などはある意味で『ネクロノミコン』時代におけるクトゥルフ神話の扱い方に忠実と言っていいものであり、具体的に名前こそ触れないものの、その確かなオマージュを感じる内容は良作と呼ぶにふさわしいものであり、その意味では『アトラク=ナクア』の対と言っていいだろう(ちなみにのちの『果てしなく青い、この空の下で…。』(TOPCAT, 2000/06/30)も同様のアプローチを採った良作である)。

1999年

そしていよいよ世紀末電波系エロゲといえば必ず名前の上がる有名作『終の空』(ケロQ, 1999/8/27)が発売される。

ある学校で一人の不良学生が屋上から転落死した三日後、いじめられていた女生徒が同じ場所から飛び降り自殺、同じくいじめられていた男子生徒の妄想が周囲の学生を巻き込み拡散し、一週間後に同じ場所から集団で飛び降り自殺に至る、という事件を何人かの視点で繰り返し読ませる物語である

正体不明の少女の口から出るナイアルラトホテプという単語、「テケリ・リ」という声など、確かにクトゥルフ神話要素における単語は使われている。

……が、本作はむしろ終末論を用いて『雫~しずく~』を正統に発展させた延長上の作品として語られるべきであり、本作をクトゥルフ神話を軸にしたものというにはちょっと無理があると考えている。

というのも、本作のシナリオにおける終盤は統合失調症の患者を模したそれとなっており、またその視界はシュルレアリスム的な絵で表現される。シュルレアリストの一部が統合失調症の患者の描く絵に魅せられたことも併せて考えれば、そこで語られる内容は言葉遊びめいた意味が通るようで通っていない単語の連結であり、その一部にクトゥルフ神話用語が用いられた、というように私は思っている。

本作はよく出来た作品であり、衒学趣味の上で意味が通りそうで通っていない文を普通に会話が成立しているかのような羅列には思わずニヤリとさせられ、その「向こう側」の表現としては明らかに過去エロゲとは一線を画したものである。が、クトゥルフ神話の扱い方という点で言うのであれば、『アトラク=ナクア』と同じくらい関係性は無い、というのが妥当なところだろう。

まとめ

正直、1994年から99年というわずか5年ですでに結構な文章量になってマジかよと。ただこうして見ると、クトゥルフ神話は結構多様な使われ方をしてきた、というのが見て取れるかと思う。モンスターホラーとしての印象が一般には強いのではないかと思うけれど、狂気の表現形態であったり、物語構造としてのそれであったりといろいろ工夫がされている。

2000年以降については余白もないのでこの記事でこれ以上深く言及する気はないけれど、『朝の来ない夜に抱かれて -ETERNAL NIGHT-』(DreamSoft, 2002/06/28)、『斬魔大聖デモンベイン』(NitroPlus, 2003/04/25)、『終末少女幻想アリスマチック』(キャラメルBOX, 2006/10/27)というのが従来に無いひとつ特徴的な筋と思う。いずれもクトゥルフ神話と熱血という組み合わせであり、好き嫌いはあろうがモンスター設定資料集としてのクトゥルフ神話がこれで普及していくように思う。ちなみにこのあたりはDreamSoftがフェアリーテールブランドキャラメルBOXが姫屋ソフトブランドであることを考えると、少し面白いものがある。

なお、この記事については間違った内容が記載されている可能性が十分にある。発売年度は一応いくつか調べた上でおそらく正しいと思われるものを記載したけれど、これももし誤りがあれば申し訳ない。

さて、最後にここまで読んだ奇特な人のために、ぜひプレイ頂きたい史上最高のクトゥルフ神話エロゲを紹介したいと思う。『人工失楽園』という(文章はここで途切れている)

2015-01-19

昔ある国民アニメ映画で「皆の危険があぶない」って迷文句があったけど

最近シナリオライター10回忌かそれ以上の時に「感感俺俺」が笑いのネタに挙がってたのを思い出した。

別に間違いではないと思うんだけど、どうして重複表現にいちいち批判するんだろう。

2015-01-12

艦これというブランドをまず考えて、授業参観で終わっていいのか

もっといろんな艦これ経験したほうがゲームにとってプラスじゃないのか、と


そう、アニメの一話を見て思いました。

端的に言えば満足できない、この先満足するのは難しいかと思ったのです。


はいっても、アニメスタッフが手を抜いているとか、まじめに作ってないんじゃないかと

非難したいわけではありません。

私が艦これアニメ1話を見た時の印象は、下記のようなものでした。

@ham1975: 艦これアニメ、めんどくさい顧客相手に慎重に書かれたパワーポイントプレゼンのようだった

https://twitter.com/ham1975/status/552972215201718273


しろ逆に、アニメスタッフは大変頑張られたと思います

ただその頑張りの方向が『最大多数の最小不幸』を目指している感じであり、

かつそれが視聴者にも伝わるがために、「あ、うんまあ悪くなかった……んじゃないかな」

と褒めることもできないが文句を言うには忍びなく、

結局出た出ないを話題にする授業参観アニメなっちゃったのかなあと思います


まあ、5W1Hすら設定しないというのはどうかと思うんですが、いろいろあったんでしょうね。


Who(誰が)    艦娘が(ただし何者かよく解らない)

What(何を)    敵の深海棲艦を(ただし何者かよく解らない)

When(いつ)    ヨクワリマセン

Where(どこで)  ヨクワリマセン

Why(なぜ)    ヨクワリマセン

How(どのように) 砲撃や雷撃で倒しました


ノベライズやTRPGでは、艦娘が人ベースなのか転生なのか、どちらかに決めた上でやっています

コミカライズだとボカしているものもあり、誤魔化せる表現が可能なら曖昧にしていくという指針でもあるのかもしれません。



ただ、ぼかさずに済むHow、戦闘手段アニメに落とし込めていないのは大変気にかかります

水上スキーはまだしも、あのサイズあの形態で戦うのであれば、艦の戦闘準拠する必然性はありません。

からこそ、水雷戦隊クロニクル天龍は剣を振るいヲ級はその頭部で噛み千切ろうとし、side金剛金剛は敵戦艦を投げ飛ばすという表現になったのでしょう。

言ってしまえば、魚雷有効だって人型であることと相反しちゃうんですよねえ。


巷でどうこう言われてる弓の話も、どちらかというとなんで矢が艦載機になるのか、

弓の鍛錬をする意味がどの辺にあるのかをアニメ世界の中できちんと説明できるか、理由づけられるか、の方が大事だと思うんですけどね。

現状初見さんが素朴な疑問を抱きそうな点はいくつかあるんですが、その殆どゲームユーザーも慣れただけで説明できないわけで、

アニメでその辺の説明がされることを期待していた向きもあるんですが、こうも「そういうものから」で流していくのをみると、

しろ「設定に触る部分は説明しない(できない)」という意思表示にも思えます

説明しないことによるメリット、というよりすることによるデメリット、というものに心当たりがなわけではありませんが

そこまで厳しく語ることを制限されていると、何のためにアニメを作ってるのかよくわかりませんし、

スタッフも作っていて面白くないんじゃないかなあと思います

配慮もうれしいのですが、まず面白くするために考えて、そのあとで可能限り配慮を尽していく形であればなあ、と



ところで、本当に巷でいわれてるんですかね弓の話。

指摘された! 弓道やってるやつはめんどくさい! と範囲限定しない中傷はざらなんですが、肝心の指摘はあまり見ません。

おそらく今回の発端はこのツイート

https://twitter.com/shockn55/status/553844214698504192

画像だと思うんですが、わざわざ掲示板あたりで使われていた画像を引っ張り出してきて、

面倒な人たちに目をつけられたと主張、拡散されていくのを見ると「面倒ってなんだろう」と考えてします。

しかも、(別の方ではありますが)「キービジュアルに対する指摘を受けて直しても(註:但し指摘を受け入れてたという根拠はない)、結局突っ込まれる。テロリストに譲歩しちゃダメってことだ」

という主旨の呟きも目に入ってしまい、比叡カレー吹いてしまいました。テロリストってお前。

と思ったら、2か月前の時点ですでにテロリストに準えるコメントがあるまとめブログ記事があり、

http://kantama.net/archives/16344385.html#comment

指摘が入ると「仏の提督さんでもキレました」と闘争に入るスタイル確立

および艦これへの言論によるテロに対する、高い意識存在が伺えます

また、件の記事自体今日を予期した念入りなシャドーボクシングであり、

どちら側が原因かはさっぱりわかりませんが、元々開戦の機運が高まっていたのだなあと感じ取れます。どちらが原因かはさっぱりわかりませんが。


なお私は剣道部であることを付記いたします。



長くなりましたが、あくまアニメに対する懸念は一話時点での懸念であり、今後の十一話で払拭してくれることを期待していますし、

不惑に至って尚、新しいことであるシナリオライディングや作詞に手を出す挑戦心を忘れない、

中年の星たる原案田中謙介氏のシナリオライターとしてのシンデレラストーリーになるような成功

および中村ノリというブランド継続をお祈り申し上げます

2014-11-09

ライターイラストレーターになりたい

私は自分の考えを口に出せない臆病者だ。

小学生の時にあれこれああいうのがあってーとか、トラウマ結構ある。

だけど、本当はそんなのどーでもよくて、人と話したくない自分正当化するために、トラウマを利用しているだけなんだろう。

人のせいにするのは楽だ。

自分の考えを口に出せなかった私は、創作に手を伸ばす。

創作は素晴らしい。怒りも、嫉妬も、楽しいことも、全部受け止めてくれる。

それが物語の幅を広げてくれる。自分の気持ちや経験反響して、変化していく。

まるで鏡と会話をしているみたいだ。

私は、シナリオライターあるいはイラストレーターになりたいと思った。

勉強もした。というよりしている。

ここ一年でやっと自分本位で物を書いていけないと学んだ。読者を意識しないといけない。

いーや、面白いものを書かなければいけない。そう、書いてやるぞー、という気持ちでいっぱいだ。

でも、なんだろう。それだけじゃ駄目だってこともわかってきた。

自分作品に自信がもてない。

素晴らしいものですよー、面白いものですよー。と言えない。

自分押し売りできない。自分より優れた人々はたくさんいる。そんな中で自分作品を「面白い」といえる勇気がない。

うまいと言われても、お世辞にしか聞こえない。

誰かに必要とされないかぎり、何を書いても自分作品は0円なのに。自分自分作品価値を下げている。

からきっとライターにもレーターにも向いていない。

だけどなりたいと思う自分がいる。矛盾って、背徳感だね。

もしもクリエイターを目指すのを辞めたら、葬儀屋になりたい。

葬儀屋になって、人が泣いている姿をずっと見ていたい。そこでいろんな人生の終末を身届きたい。

自信よ、いつになったらやってくんだ。

2014-06-19

http://anond.hatelabo.jp/20140619200826

違うって、俺が全容を把握してなくても、あのDVDに焼き付いたシナリオライターストーリー以外は出てこないだろ? って話。

それが俺がなえる原因なんだよ。

シナリオライターが関与していない、乱数制御する「まさか!」感こそが俺の感じる自由なんだよ。

2014-02-23

http://anond.hatelabo.jp/20140223172510

別に消費者としてなら、海外ドラマゲームだけでも、面白いならそれで十分だしなぁ。

日本ゲームアニメのみを娯楽にしなきゃいけないわけでもないし。

まぁ、一応ゲーム業界の片隅のそのまた隅っこで、シナリオライター的なことをしていて、しか英語出来ない自分としては、まずいなぁ、というのはあるけど、解決策として今頑張るべきことは、多分英語を憶えることくらいなんだろうな、と思ってるし。

2014-02-16

備忘

http://www.peeep.us/15510783

作家名 七一暁生

誕生日 10月27日

地域 東京都

職業 ゲームシナリオライター

好きな作家 森脇真末味佐藤史生三原順坂田靖子明智抄名香智子萩尾望都大島弓子荒木飛呂彦神林長平渡辺浩弐、ほか。

http://www.peeep.us/9d07bfb2

https://www.facebook.com/AmoKamimura/posts/579505272105050

最近ミュージカルづいてます

色々観に行くと、それぞれの色があって面白いですね……

というわけで年をとりました。

今年はまた忙しくなるのかな〜。

2013年10月27日 23:11


http://www.peeep.us/dd6119f8


http://www.peeep.us/8bb16ec9


http://www.peeep.us/9f0188d5


http://www.peeep.us/de4edc69

しつこいようですが、神林長平敵は海賊」を実写化するなら、ヨウメイは板尾さんしかいないと今年も主張しておきます


www.peeep.us/45e2ad76


http://read2ch.net/poverty/1392404787/

http://www.peeep.us/c5d3a7b7

2014-02-02

声が苦手

人の声が苦手だ

日常会話だけはイケる、だがそれ以外はキツい

他人の会話が聞こえてくるとか、結婚式の司会の声とか、アニメの音声だとか、だいたいキツい。聞いてるとゾワゾワしてくる

ここからが本題

そんな人間としては

ゲームを作る会社は、声優を使う金があるなら、その金でゲームもっと面白くして欲しい

声優でなくプログラマを雇え、デバッガを雇え、まともなシナリオライターを雇え

2013-10-22

http://anond.hatelabo.jp/20131022014419

個人的に、創作が好きなら2次創作でなくオリジナルでやってほしいと思ったりする、元サークル参加者。

監督声優を覚えるのは、なぜ、どういう理由でその作品が作られ、

どういう結果で現在アウトプットができているのかという流れを知るため。

例えば、文学研究では宮沢賢治が妹を亡くしたせいでこの作品を書いたとか、

どういう環境にあってこの作品が生まれたみたいな研究は当たり前にする。

それと同じこと。

その作品をより知りたいという意味もあるし、

自分が好きな作品を探すための指標がどこにあるのか(原作者なのか、監督なのか、キャラデなのか、シナリオライターなのかetc)を知るためにも役立つ。

監督声優みたいな情報マニアと、

2次創作するファン活動の、

どっちがすごいとかえらいとか全くない。

アプローチが違うだけ。

 

 

2次創作でも、より完成度を上げるために、

原作に当たって登場人物の服装を正しくしたり、言葉使いを厳密にしたりとするうちに、

より作品世界への理解が深くなる。

情報マニアでも、より情報量が増せば、

この作品のこの作画の荒れは次回の主人公見せ所の作画を上げるためだと理解できたり、

この作画監督の回はアクションが充実してるから絶対見ないと、なんてことが分かったりする。

自分から見れば、どっちも作品にリスペクトしてるだけ、その方向が違うだけ。

2013-08-21

コミックの新刊発売日をメールで通知する「ベルアラート」をリリース

開発するにあたりAmazon絡みの検索をしてる時にこの記事にたどり着き、10年近く運営しているサイトと同じくらいのはてブが一日で着くのを見て、やってきました。

サイトは以下から

コミック、小説、作者別に新刊・新作をメールにてお知らせ【ベルアラート】

ベルアラートは商品の発売日をメールで受け取ることを目的に開発しました。

機能的には、コミックだけではなく小説や専門誌を含むあらゆる書籍DVDゲーム家電の発売日もカバーをしていますが、ランディングページを作るのにあたりメーカー名などを調べ尽くすのが大変だと思いコミックに特化したサイトの構成にしています

特徴

コミック小説など書籍の予約開始日と発売日をメールで知らせます

タイトルだけでなく著者をアラートに設定できます

出版社タイトル名、著者を調べ回らなくても良いように雑誌一覧や連載中のタイトル一覧、著者一覧をランディングページとして作成しました。

開発経緯

自身は週刊少年ジャンプなど少数の雑誌を毎週購入して読んでいたので、あまりコミックを購入しないのですが、雑誌を読まずにコミックを購入している友人と本屋に行った時に出版社や連載誌によって発売日がまちまち 休載などがあったりでタイトル数が増えると発売日把握が面倒だと感じたから作ってみようと思いました。

まぁ、その時にしっかり似たようなツールが無いかしっかり探せばよかったのですが、なんとなく漫画に絡んでみたかったのもあって、きちんと探さなかったです。

開発の流れ

 

  • 開発期間:約1ヶ月半(たぶん)

  ・基本の設計AmazonAPIの調査に1週間

  ・当初想定していた最低限の機能の開発に2週間

  ・それをいじくり回して機能追加、修正を行うこと2週間

  ・バグ取りを行いつつ公開準備で1週間

 

 

 

 

  • 利用ツール:

  PhpstormPHP用のIDEとしては評判が良いので、今回の開発から利用開始。今まで秀丸やSublimetextなどのテキストエディタメインで開発してたけど、統合開発環境のありがたみを実感。

PHPに特化してるだけあって、痒いところに手が届く感が素晴らしい。

ちなみに、Phpstorm日本語ローカライズされてないので隅から隅まで英語でびっしり

  

  TwitterBootstrap:今回初めてCSSフレームワークを利用してみた。導入するだけでデザインがそれっぽくなるのは◎。またレスポンシブデザインも簡単に対応できるので、スマホPCの両方で使用することを前提にしたサイトを作るならすごくお手軽。

ただ、JQueryUIや部分的なハックを用いる際の競合には悩まされた...。

  VagrantChef-solo:使ってみた。便利だった。ホストゲストOS間の共有ディレクトリも簡単に設定できて、いやー、これで開発環境の仮想サーババンバン建てられるわー。

今回の案件で便利だったというより、今後の開発全般に対してメリットが大きい。

苦労(工夫?)した点

連載中のタイトルなんて、そんなにたいした数無いだろうし、まずはコミックタイトル一覧を作ろうと思いExcelファイルにまとめていきましたが、執筆時点で雑誌86タイトル数2012に達し連載中の数にびっくり。舐めてましたまだまだ増えそう・・

タイトル数がめちゃくちゃ多い

読み切りだけを掲載している雑誌もある

タイトルの読み方が解らない(菩提樹寮のアリアリンデンホールアリア

・ 正式タイトルコミックにする時の名前が違う(ソードガイ 装刀凱 → ソードガイ)

原作作画プロデューサーシナリオライターとかの名前を全て拾うとAmazonで抜け落ちてる場合がある

・ 新連載と連載終了の情報がつかみにくい。(特に打ち切りはひっそり終わってることが)

Amazon側で姓名の入力が一緒になっている著者と別れている著者がいるので著者によって姓名の間にスペースを入れる入れないでHitしたりしなかったりする

蒐集奇譚イットは座紀光倫を著者に入れるとHitせず座紀 光倫だとHitする)

・ 困ったことに2巻と3巻など巻によって著者の姓名が別れたり別れなかったり

オススメの使い方

検索ページで全てのアラート登録ができますコミックに関しては連載中タイトル一覧雑誌一覧から目的タイトルランディングページに行き緑色ボタン「◯◯」の発売日の通知を受け取るを押してメールアドレス入力すれば目的の商品のアラートが受け取れます

人気のタイトルは関連書籍が多数でるので、検索ページでアラート設定する場合は、タイトル、著者、ジャンルを指定しないと意図しない通知も来ます

専門誌とかであれば単純にキーワードに「wordpress」などと入力して設定してもいいかもしれません。

冒頭に書いた通り書籍以外も設定可能なので例えば「コーエー信長の野望」の新作発売日を知りたいのであれば、検索TVゲーム欄にタイトル信長の野望メーカーコーエーテクモゲームスにすればアラートを受け取れます

今後の展開

登録されたアラートメールドメインを見ると思っていた以上に携帯アドレスの登録が多く、スマホアプリ9月中にリリースしたいと思っています

最後

このベルアラートは貴方が所有しているAmazon アフィリエイトID入力すれば、ベルアラートからの発リンク、発売日や予約開始日のメール通知が全て貴方のアフィリエイトIDリンクになりますので、貴方のサービスとして利用可能です。

リンクする際にはURLの?aid=aaaa-22としてリンクして下さい。(aaaa-22部分は貴方のアソシエイトID

今後、楽天や他のプラットフォーム対応時には追加して頂くパラメーターが増える可能性があるのと貴方のサイトから登録されたアラート数やタイトル(登録メアドは非公開)などの実績把握のためにもユーザー登録して頂いた方がアソシエイトIDなどをまとめて入力できるので紹介リンクを変更せずにすみます。(ログインした状態でこのページにアクセスして下さい。)

ご紹介頂ければ幸いです。

2013-06-09

AKB言葉の力を感じるのは、なんだろう。

シナリオライターがいるのかもしれないけど、

それも含めてエンターテイメントかな。

2013-06-05

http://anond.hatelabo.jp/20130403201911

昔のゲームは色々と分かれ道が分かれてたと思う

主人公のした行動でストーリーの分岐や実際の歩いてるフィールドも分かれ道いっぱいあったと思う

正解の道以外に、間違いの道や、トラップのある道や、ご褒美のある道

興味をそそるものプレイヤーをひきつけて、ウッヒヒこっちは間違いだぜ、見たいな

プレイヤーゲームの購買心理はその頭の駆け引きのやりたさに由来してるはず

本当の意味でのゲームがやりたいと感じる依存性が強いゲーム

作ってる人はプレイヤーとの駆け引きに一番の力を注いでる

その他はおまけ程度

ここにアイテムをおいたら拾いに行きたいだろうな、拾ったら悪い事がおきるようにしよう、とか

助けを求めてる人と、今にも落とし穴に落っこちそうなアイテム、どっちを先にとったかで変ったり

からさまに怪しいロッカーがある、調べたら恐怖の存在が出てきてしまったり

そういうものが主なゲームの主成分

過去のある地点であるものを見たかどうかとか、見つけたかどうかとか、調べたかどうかとか

ある時点である人やある物を助けたかどうか、説得したかどうかとか

ある会話で話しかけられた時、なんと答えたか

からここではどうなってる

からこの今の時点でこうなってるようにする為にこの時点でこうしてこうするみたいな(または未来なんて分からいからどうなるようにしたいとか祈りながら進むか)

そういうものの方こそが主成分

目的があるのは楽しい

今のゲームは何もかも一本だと思う

買う人の購買心理は芸術を買うみたいな感じだと思う

おお!このCGすごいなぁ、この演出やストーリー感動的だなぁ

とかこのキャラ好きとか

CGや演出やストーリー殆どの力が注がれている

グラフィッカーとデザイナーシナリオライターがそれぞれ自分アートを作る事だけ専念する

どれだけ美麗なCGでどれだけきれいで感動的な演出でどれだけ感動的なお話

やってる人はその美麗なCGや演出や感動的な話を眺めてるだけ

やってる側からは何をやっても変化は無いので、何としてでも何々をどうこうしたいと言う欲求が無い(依存性が無い)

自分が何やっても何の変化も無いので無意味な期待はしないでしょう




貴重品のようなものがおいてある部屋

昔のゲームの作り方だとそれをとると部屋の扉がしまって面倒な事態に巻き込まれたり、最悪ゲームオーバー直行する分岐になったりする

同じトラップでも今のいかにもな作り方だと、ゲームオーバーになるような分岐にはそもそも進めない(ゲームオーバーに進むと分かっているのにその先のシナリオを作るなんてそもそも無駄から

からそんなトラップを用意しないか、用意するならシナリオとして主人公トラップにはまって、そこから無事出られるまでのシナリオも作ってそのシナリオに沿って進むしかない

主人公はその部屋で必ずその貴重品を手にとって必ずトラップにはまり、それを必ず対処すると言う選択しかない

昔のゲームでは、ただとるかとらないか選択肢ひとつでとったら悪い事がおきてとらなければ何も無いってだけだったのに

今のゲームでは、とるしか選択が無いしとって生き残るしか選択が無い(作業に失敗してのゲームオーバーはある:今のゲームゲームオーバーの理由は「失敗して」が殆どで、「間違った選択をして」と言うもの殆ど無い、「失敗して」はどうすれば正解かは分かっているけれど自分の腕が足りないから失敗する、正解は分かっているのに成功するまで何度でもやらされる・・・今のゲームの主成分、「間違った選択をして」と言うのは正解を知らないから失敗したのであって次やったら違う選択をする、果たして次の選択は正しいのか・・・昔のゲームの主成分)

今のゲームでも作ろうとすれば分岐は存在するけど

全体像を見ればシナリオ主体の上に載っていて、毛の生えた程度

つの分岐を作る為にシナリオを作らなきゃいけないので大作業

骨組みがストーリーシナリオからどうしてもストーリー主体で考える



後、何があるか分からないのが昔のゲーム

今のゲームは何があるか分かる

何故かというとシステム化されているからであって

怖いゲームで、死体があったらもしかしたら怖い存在が来るかも知れないと感じるのが昔のゲーム

昔のゲームではそう感じるように、作ってある

作ってる人とやってる人との心理戦なので何が起こるかは分からない

今のゲームではシステム化されていて「こういう場合に敵が来る」と言うのが分かっているから、「こういう場合になったか、ならないかしか気にしない

逆に「こういう場合」にならなければ死体があろうと、何があろうと何もでない

昔の名残でやたらと死体オブジェとして置きたがるけれど

2013-03-29

ラノベ作家になりたい君へ

俺、ラノベ作家になって印税生活するわ的なノリ

匿名で失礼します。

突然ですけど、俺はラノベ作家です。

学生時代デビューして、兼業を経て専業作家になりました。

といってもここ一年ぐらい出版出来てないので、正確には『売れないラノベ作家』という言い方のが正しい。

更に言うと、現在収入源はゲームシナリオ外注作業がほとんどなので、零細シナリオライターと言ったほうが(ry

まぁ、俺はそんなどこにでもいるようなラノベ作家の一人なんですが

最近大学の後輩達が異様にラノベ作家になりたがっているのを見て、ちょっと危機感を覚えまして。

というのも、どいつもこいつも一様に

ラノベ作家って楽なんでしょ?」

文章力いらないよね」

印税で働かなくても(ry

とか、とにかく楽な職業だと思い込んでる輩が多いこと多いこと。

なんなんですかね、これ。偏見すぎてビビるわぁ……。

ラノベ作家は誰でもなれるが生き残るのは難しい

確かに、本屋ラノベ立ち読みすれば分かるが、書いてある文章は一人称で誰でも書けそうだし

展開は良くも悪くも萌えればいいと言われて、あながち外れではないし、今はレーベルが乱立してるから

デビューできるチャンスも非常に多い。

だが、楽して稼げる? ラノベ作家はおいしい職業

んなわけねーだろ、と。絵が描けないかラノベ作家になる~

就職だるいからラノベ作家(ry とか言ってる奴の口には、刺付きパイナップルをぶちこみたくなるね。

はっきり言って、ラノベ作家はなるのはそう難しくない。

3年ほど頑張って投稿してれば、実力もそこそこついて、どこぞの賞に引っかかるだろう。

俺は受賞までは2年ほどでした。

(その前に3年ほどネット小説で活動してた下地はあったが)

だが、生き残るとなると話は別だ。

生き残るっていうのは、定期的に本が出せて収入が途切れず

まぁなんとか印税暮らしていけてるレベルを指すとしよう。

正直、これは、かなり難しい。

詳しい理由は後述する俺のHPを見てもらえれば良いとして

下手したらラノベ作家分布はこんな感じだ。

売れる人:1% そこそこ売れる:10% 売れない:残り全部

遥か遠き理想郷。そこにあるは売れない作家の屍の山

例えば、大手電撃文庫なんかでも

下はバンバン打ち切りされるし、

中規模レーベルでも一巻打ち切りなんてザラ。

一回打ち切られると、企画からスタートなので

本になるまで半年近くかかるし、改稿作業も必要から

累計20万文字ぐらい書く。文庫本260ページの二倍っすよ。心折れずに書けますか?

ここで、しがみつける人と諦める人でふるいがかけられる。

まあ、ラノベ愛というか作家魄がなければ普通は諦める。

印税出版されなきゃ入ってこないし、編集者意見が合わなければ

いつまでも改稿が終わらずエンドレスサマーよろしく終わらない夏休み状態。

まだボカロ小説ワンチャン仕掛けたほうが

生き残る可能性あると思う。

もちろん、ラノベは当たれば大きい。夢もある。

自分の本が出たときは興奮する。無駄本屋に通ってしまうw

だが、ラノベ作家が楽そうと思ってるなら

考えを改めなさいということだ。

で、まぁラノベ作家を目指す人/ラノベ作家になれたけど

ホヤホヤで右も左も分からない人のためにHPを作ることにした。

新人ラノベ作家向け情報サイトです。

ラノベ作家処世術

http://ranobebook.sakuraweb.com/

こんなくだけた口調ではないが、

新人ラノベ作家特に社会人経験のない学生)に多い

ミスや思い込み、覚えておいたほうがいいTips

思いつくまま書いておいた。

(後はボカロ小説に対する個人的意見とか

 雑学コンテンツも少々)

ラノベ作家になるためのサイト情報は溢れているのに

ラノベ作家向けのマニュアルサイトがねーじゃねーか、ゆとりなめんなと

常々思っていたので、自分経験(失敗含む)を活かして作った。

俺と同じようなミスをして恥をかく人が減れば良いなと思う。

担当さん毎日催促してたら

「そんなに早くチェック出来るわけないでしょう?(怒)」

 って怒られた事とか)

一応、ライトノベル作法研究所さんやラノベ関連のサイトさんにリンクしてもらったが

いかんせん、HP運営は素人なので、どこでサイトPRすればいいかからなかったので

はてな匿名に投下します。

もし、お近くに新人ラノベ作家もしくはラノベ作家志望者の方がいたら

拡散お願いします。

編集者さんの胃腸にゆとりを与えるためにも、是非。

増田さんはまだ可愛いほうですよ。

 ひどい人になると、ツイッターで堂々と

 うちの編集部の悪口を言うんですから……。

 編集部ツイッターフォローしてるにもかかわらず……ハァ」

ラノベ作家がゆとればゆとるほど

編集者ゆとり休日は消えていく

仕方ないね人間だもの(死

2013-02-16

http://anond.hatelabo.jp/20130216221653

福岡の某社が求人かけたときは100倍以上の倍率だったらしいねシナリオライター

ゲームは作りたいけど、プログラム作れない・グラフィックかけない・サウンド演奏できない→シナリオでも書くか

という消去法で希望する奴が多い。鈴木みそ漫画でも描いてたけど、今でもこれは変わらないよね。

つってもシナリオ書かせてもできの悪いラノベで、体裁だけ縦書きというw

で、内容はと言えば学園ファンタジーww

ゲーム業界で働きたい人へ

出身大学でも目指している人が多いと聞いて。

自分も働き始めて10年、それなりに経験をしてきたけど、ただ一つ分かっていることがある。

それは、「シナリオライターにはまずなれないよ」ということ。

よくシナリオライターになりたいとかコネはないですか、とか相談に来る人がいるけど、

専属でシナリオライター持ってる会社なんて少ないと思うよ。

もしノベルゲーの類を作りたいなら、それこそシナリオライターなんて外注するし。

普通格闘ゲームや格闘やアクションスポーツゲーではプランナーシナリオ作っちゃう場合多いと思う。

特に最近ゲームシナリオより見た目(グラフィック)が重視される傾向にあるから

尚更シナリオライター会社で保持することの意味が薄くなってると思う。

必要とき外注すれば良いわけだしね。

本当にゲームシナリオ書きたいなら、ラノベとか文学とかで賞取るなりして有名になるほうがよっぽど手っ取り早い。

それで自分から売り込みするほうがね。

から自分コネないですかって聞いても無駄なことを分かって欲しい。

2012-08-29

http://anond.hatelabo.jp/20120828235845

から今でいう「まともなコンテンツ」があるゲームなんてほとんどないしそこは同じだったが

それでもユーザー面白がっていたのは

ユーザー自分で遊び方を見つけていたからだ。

例えば仮想世界演劇のようにロールプレイを楽しんだりするといったこととかね

自分で遊び方を見つけなくても、昔のMMORPGには「人間関係」という

至上のコンテンツ世界に溢れていた。

ボタンを押してアイテムを入手するというだけの行動にも、

アイテムを入手できる場所へ行くといつも出会って挨拶を交わすやつ、

持ち切れないから一旦地面に置いたアイテムをかすめ取ろうとするやつ、

自分では上手くできない入手アイテムの加工を代請け負うことを商売にしようとするやつ、

悔しがらせるために相手を殺してアイテムを奪い取ろうとするやつ、

などの様々な関係が生まれていた。

 

いまのようなMMORPGが生まれた原因は、悪意を排除して

悪意が生み出していた多様な人間関係の代わりのコンテンツとして

シナリオ」を導入したことだ。

 

シナリオライターが書いたシナリオは有限で、終わりがあるから

それを長い時間遊ばせるためには多量のレベル上げやアイテムドロップ待ち

という時間で水増ししなくれはならないし、プレイヤーは早く先をみたいので効率化を

計らなくてはならなくなった。

コンピュータ的なフラグが立たなくてイベントを進められなくなる事態を避けるために

目的地マーカーが導入され、「世界」だったゲーム空間目的地までの

ステージ」に変化させてしまった。

2012-05-04

本当にあった怖い話

あるゲーム会社シナリオライターに、「テキストファイルで500KB以上」という条件でシナリオ発注した。

果たしてシナリオは期日通りに送られてきた。

……だがおかしい。500KBある割にはボリュームが少ない。色々調査してみて、原因が判明した。

文字コードUTF-8だった

2012-04-06

うーん。大切な人が死ぬ感動・・・というのは、安易な感情喚起だとおもうけどね。

散々言われてるけど、メテオ ホーリー アルテマ食らってピンピンしてるのに、イベントシーンであっさり死亡。レイズ不可とかな。

シナリオライター死ぬと決めたからこのキャラ死ぬ。みたいな。

当時は感動したけど・・・今見たら多分冷めると思う。

2011-11-10

高橋直樹(@NaokiTakahashi)氏に望むこと。

本当はTwitterreplyすりゃいいんだけど、仲間内利用アカウントのみで、NaokiTakahashi氏と隣接するようなアカウントを持ってないので。

増田に書いとけば、そのうち氏のエゴサーチに引っかかりそうなのでココに書く。

ぶっちゃけ日本(ということは全世界)の「シナリオライター」で現行の「オタク二次元文化」に専門的に詳しく「ラディカル・フェミニズム」や「ジェンダー論」「セクシャルマイノリティ論」にも高度に詳しいのはこの人だと思う。

まりNaokiTakahashi氏に一度でいいから「セクマイもの」のエロゲシナリオを書いて欲しいんですよ!!

ラディフェミやジェンダー論やセクマイ論がこっそり絡んでるような「セクマイもの」のエロゲ

まあ商業ライターだし、これは売れないだろうなあ・・・採算取れないだろうなあ・・・とは思うんだけど。無理強いですね。まあネットに書くだけならタダなので。…市場需要を発信したく思いまして。

ヘテロゲイ・バイ、性自認男、女、中性、色々あるけど、セクマイの中でもマイノリティ存在があるわけです

肉体は男で、性自認的には男は余り好かない、MtFは違う、本当は中性的なのがよかったけど、でも現実には男だから男に適合しないといけない、ゲイにもなれずバイとも言い難い、じゃあヘテロかと言うと当然違う、恋愛が理解できなくて無性愛に近いけど性欲はわりと強い…

自分みたいなどこの枠にも嵌りづらいタイプ草食系だと、LGBTコミュニティの多数派にも適合しづらいし…

Twitterはてなのおやさしくて良識的なインテリ勘違いしてそうだけど、ガチのセクマイの中でもマイノリティだと「二次元文化」とやけに相性がいいんです。なぜなら、現実の肉体・社会精神面がズレ過ぎで、紙の上に描かれた想像ポルノが一番「自分の性」に適合してる気がしてくるから日本二次元ポルノ世界一多様なので。オタク女性差別的って言ってる人は、メジャーヘテロ用のポルノしか見てないと思う。でもメジャー大通りがあるからこそ、マイナーなセクマイポルノも生存できるんだし。色々とズレるけど即売会だとふぁーすととか(でもケモノクラスタのセクマイ率高いよね)。ヘテロが嫌いだからって規制されたらセクマイも死ぬから困る。

「セクマイ」といったって、みんながみんな「セクマイ論者」で、あるいは「フェミニズムジェンダー論」大好きだったりするわけじゃあないし。

セクマイ論者はあくまで「イデオロギー的に結託したセクマイの集合」。だと思う。

もちろん、彼らが結託して社会的に闘ってくれてるおかげで、自分みたいな弱小一般人LGBT制度的に楽できていられるのはわかるんだけども。

フェミニズムの語る「男は暴力性や支配欲がある」が大嫌いです自分にはそんなものはない。

攻撃性が変に内側に向かってるし、性的には被虐欲強いとか言うアレ。でも実際に暴力は振られたくないですね。ただ「そういった作品」を読むのは好み。

はてなツイッターとかでオタコンテンツを「ヘテロ暴力性丸出し」とか言ってる人も嫌い。

人間の性」は、とくに「性表現」は、社会的に統制していいものじゃあないと思う。

作品が暴力性をまとっていたとしても、読んだ人間がどう受け取るか、人の数だけ多様なので。

ラディ・フェミの纏う男に対する暴力性が怖いです

ラディ・フェミの語る誰得論を知ったせいで、変に自分の性が拗れたんだけどー、まあ要はインプット自己責任だしな。

まり何が言いたいかというと、一般社会の男の枠組みの中で育ってはじめから拗れてる上に、実はヘテロ男ではないことに思春期に気付いちゃって、ゲイかと思ってたら違って、あれ性自認も男じゃなくね?って気付いちゃって、その上更にラディ・フェミの男に対する暴力性を内面化しちゃって、攻撃性や支配欲は内向きに拗れてて、もう色々とセクシャリティメビウスの輪状態なんです自分

どーすりゃいいわけ?これ。ほんと。でもこれ、陵辱系エロゲの素材としてウケると思う、主に自分に(←これが言いたかった)

それに、はてなとかTwitterで「どや顔フェミニズム語ってる男」「女性守護者ぶってる男」「セクマイに理解ありますな人」って脂ぎった肉食系中高年男性が多すぎだと思う。バブル世代あたりの。

なんか認識がすごい古いし、セクマイ理解のためにBLを嗜んで、したり顔してそう。

あい人達自分男尊女卑からこそ、他人の中に「女性に対する暴力性・支配欲」が見えちゃってるんじゃないかと常々思ってます

敵の論を学んで論戦とかしてた高橋先生なら「ラディフェミ」「ジェンダー論」「セクマイ論」を絡めた、主人公がセクマイの(できれば性自認は男でも女でもないほうがいいなー、ホモルートにもヘテロルートにも男の娘ルートにもいけるし)ドロドロの陵辱系エロゲーを書いてくれそうなんだけど・・・純愛でもいいです。どっちも好きだし。

まあこれって商業的じゃないよね。

でも一度はそういうマニアックなセクマイ系エロゲプレイしたいこのごろです市場需要がないって悲しいですね…)

2011-06-27

BLと在日

注:加筆修正しました

最近商業BL作品ばっかり読んでるから、たまにはネット同人作品も読もうかなと思い立って、某ジャンルのサーチから二次創作サイト巡りをしていたときのこと。リンクを辿っていった先に、管理人韓国人であることを明記しているBL小説サイトがあった。日本語ネイティブじゃないとこれはムリだろと思わせる豊かな語彙の小説や日記・掲示板の内容から判断するに留学生やニューカマーなどではなくて、日本で生まれ育った在日韓国人の方であるようだった。

なんかね、これちょっとびっくりしたんですよ。在日の人もBL書くんだなぁって。

いや、こんなにもアニメ漫画の氾濫する日本社会で生きている以上、日本人だろうが外国人だろうがオタク趣味に染まる人は染まるのが当然だろうし、中にはヤオイ二次創作に興味を持って腐女子腐男子になる在日コリアンがいるってのも理性では理解しているんだけど。実際目にしてみると、なんかこう、感慨深いものがありましてね。

そうかー、在日のBL好きってのもやっぱりいるもんなんだなー、っていうか他にもいるけど明かしてないんだろうなー、としみじみしてたんですが、途中でふと思い出した。あれ、ちょっと待てよ?よく考えてみれば、数少ないながら今までにも在日韓国人が登場するBLがあったりするし、在日朝鮮人のBL作家というのもいたりするんじゃないの?そういえば私、そういうの読んだことあったような……、と。

というわけで、今回はBLと在日と私というテーマで今まで読んだ作品を振り返ってみようと思う。長いよー。私が以下で言及している作品には18禁のものもありますのでお気をつけください。




倉科るり=金蓮花   在日のBL小説家

倉科るりというペンネームで、商業誌からBLを出版している小説家がいる。正確にはいた、と言うべきかもしれない。著作の中には絶版になっているものも多く、また1996年の『王様夏休み』を最後に10年以上発刊はしていないようだから公式サイトにも「倉科るりの商業活動は諸々の事情から不可能だと思います時間がないのです。」と書いてあるので、今後も商業誌でBL作品を発表する可能性は限りなく低いと思う。

けれど、在日とBLというテーマを語るなら、彼女を外すことはできない。

実はこの作家さんは、コバルト文庫金蓮花という名義で少女小説も書いている。むしろ金蓮花(きんれんか)というペンネームの方が世間的には通りがいいだろう。私も残念ながら倉科るり名義の本は読んだことがないけれど、金蓮花名義の本は小中学生の頃にわりと読んでいる。『銀葉亭茶話』、『水の都物語』、『月の系譜』は何度も読み返すくらい好きだった。私が金蓮花=倉科るりというのを知ったのは大学生になってからだったけれど、BL読者やコバルト読者には結構有名な情報だったようで、ネット検索するとペンネームを使い分けるようになった経緯や、その他もろもろの噂が出てくる。それらの噂がどこまで本当かわからないのでここでは紹介しない。

さて、金蓮花は1962年生まれの在日朝鮮人3世である東京に生まれ育ち、大学も都内の小平市にある朝鮮大学師範教育学部美術科を卒業した。作家デビューは1994年、『銀葉亭茶話-金剛山綺譚-』で集英社の第23回コバルトノベル大賞を受賞したのがきっかけだった。この『銀葉亭茶話』シリーズは、朝鮮半島舞台仙人精霊、竜や虎、人間たちが織り成す恋愛を描いた朝鮮ファンタジー小説で、仙境にある一軒の茶屋銀葉亭にさまざまな客が訪れ、店主の李月流(り・うぉるりゅ)に身の上話を打ち明ける、という趣向になっている。

金剛山綺譚』の金剛山は、もちろん朝鮮半島に実在する景勝地金剛山をさす。韓国人外国人北朝鮮国内金剛山観光地区に観光をしに行くニュースを見たことのある人は多いはずだ。『銀葉亭茶話』シリーズ物語に登場する実在の固有名詞は地名だけではない。例えば『蕾姫綺譚』では重要なキャラクターとして李氏朝鮮建国の王李成桂が登場するし、『舞姫打鈴』のヒーロー新羅英雄金庚信である

ところで、学校で歴史を習う前に本シリーズを読んだ影響で、私は現在でも「新羅」という単語を見ると反射的に「しらぎ」ではなく「しるら」と読んでしまうし、「李成桂」を見ると「りせいけい」ではなく「りそんげ」と読んでしまう。私にとって、このシリーズこそが生まれて初めて触れた‘朝鮮文化’なのだった。馬鹿子供だったので現役読者だった小学生の頃は朝鮮半島というのがどこにあるのか知らなかったし(私は当時本気で外国=アメリカであり、世界には日本アメリカの二国しかないのだと思っていた)、儒教文化だとか在日朝鮮人だとかさっぱり理解できない上に興味もなかったので読み飛ばしていたけれど、雪華(そら)や明蘭(みょんらん)という美しい漢字と不思議な響きの名前、美味しそうなチヂミ、ふわりとチョゴリを広げて鞦韆をこぐ明朗な少女、霊山の天辺に位置する天池(ちょんじ)の聖水……どこか好奇心を刺激する異国のイメージの数々を私は大いに楽しんだのだった。特に金剛山の壮大な瀑布や峰々が鮮やかに染まる絢爛豪華な秋の描写などは、幼心にうっとりするような綺麗な文章だなぁとドキドキしながら読んでいた。金蓮花という作家のおかげで、私は隣国と幸福な出会い方をしたのではないかと思っている。そういう意味で、『銀葉亭茶話』は私にとって印象深いお話なのだった。

金蓮花自身にとっても、作家として第一歩を踏み出したシリーズであると同時に、祖国を舞台にしたロマンスであることを考えれば、『銀葉亭茶話』はやはり特別思い入れの深い作品なんじゃないだろうか。

彼女の著作のあとがきでは、自らのルーツを意識した話題が多い。北朝鮮に観光に行って金剛山の絶景に感動した話、伯母が北朝鮮に帰国した話、親戚が日本北朝鮮と中国に住んでいるという話、子どもたちの通う朝鮮学校お祭りのためPTAとして準備に奔走する話など。

そんな彼女がBL小説を書くときは、金蓮花ではなく倉科るりというペンネームを用いた。倉科るり名義の本では特に朝鮮半島と関連のある物語を書いたりはしていないようだ。少女小説コバルト作家としての自分とをきっちり分けたかったのかもしれないし、儒教を尊ぶ在日コミュニティ価値観からするとさすがにBLを在日朝鮮人と明かしている金蓮花名義で出すのは難しかったのかもしれない。少女小説家としてデビューする際も家族からかなり強硬に反対されたと聞く。少女小説を書いているのがバレて家族会議土下座までしたそうな。ましてやBLをや。

まぁ、BLを書くときと少女小説ラノベや一般漫画を書くときでペンネームを変えるのはbasso秋月こお榎田尤利もやっていることで、金蓮花に限った話ではないけれど、少女小説では在日ネタをふんだんに出していた人がBLではそれを一切出さないというのも興味深い話ではある。

ちなみに金蓮花名義の本に一切男性同士の恋愛や性愛が出てこないか、というとそういうわけでもない。

ここでちょっと萌え語りをさせてもらうと、『銀葉亭茶話』シリーズで私が一番好きなキャラクターは長白君(ちゃんべつくん)だった。彼は、朝鮮半島の付け根、北朝鮮と中国の国境にまたがる山(朝鮮語では白頭山中国語では長白山)の守護仙人精霊だったかもしれない)で、シリーズ通してのキーパーソンである李氏(注:男性)に想いを寄せている男性である。李氏に冷たく拒絶されたり、周囲の神仙たちに揶揄されたりしつつも、変わらず李氏に暖かい真心を捧げ続けている好漢なのだ。李氏には他に想い人がいるのでまず間違いなく長白君の恋が成就することはないのだろうが、私は彼の男らしい包容力にときめいたのでぜひ幸せになってもらいたいと思っている。別に相手は李氏じゃなくてもいいから。というか長白君には楓英とか緋鯉の精みたいな豪胆で誠実な男性とか似合うと思うんだよね。




高城響、鷹匠早紀    在日の攻め

studio may-beを結成して仕事をしている高城響と鷹匠早紀は、BLゲーム乙女ゲームシナリオライターとして活動している他に、連名でBL小説を書いて出版したり、漫画原作をしたりしている。音楽業界を舞台にしたBL小説『たぶん、きみが好き』『いつか、翼を広げて』『きっと、空も飛べる』という3冊がマイクロマガジン社から発行されたのは2004年のことだった。この3作は天才指揮者と男性アイドルカップルを描いたお話なのだが、実は高城響と鷹匠早紀がやっているサイトに長年連載していた大長編小説『KT』を手直しして発表したものだという。

そのサイト大長編(まだ完結していないらしい)には、脇役として若手の指揮者同士のカップルが登場する。彼らを主人公にした話もサイトには掲載されており、出会い恋人になるまでを描く『'O sole mio』、体の関係を持つまでに至る続編『hard day's night』、いちゃいちゃらぶらぶしてる『jealous guy』などがある。珍しいことにこのカップルの攻めは在日コリアンである

『'O sole mio』と『jealous guy』では、攻めが在日であることはストーリーの主軸にはほとんど絡んでこない。民族が違うということよりも同じ夢を抱く音楽家同士であることの方が、この物語の中では圧倒的に比重が大きいのだ。

しかし、『hard day's night』の中ではそれらしいエピソードが挿入されている。演奏会の予定が突如キャンセルされてしまった攻め。晴れがましい仕事を一つ失った原因を、受けに問われた攻めはしぶしぶこう語るのだった。「オレ、在日やん」。BLで、差別に直面する在日の姿が描かれているのは大変珍しい。そもそも在日としてのアイデンティティを持ったキャラクターが登場するBL自体ほとんど見かけないんだけどね。

ところで、この物語の攻めは、大阪出身関西弁を喋る陽気な男性だ。大らかで人懐っこい。阪神タイガースファン。長身ガタイが良くて、美男子ではないけれど、受けから見れば十分に魅力的な容貌をしている。そして新進気鋭の指揮者である。実際、読んでいて、彼は魅力的な人物として描かれているように思った。なんとなく関東生まれ関東育ちな自分からすると良い意味で典型的関西人という印象を受けた。

神経質で繊細、あまり感情表現が得意ではない日本人の受けは、自分と正反対の気質の攻めに惹かれていく。自分にないものを持っている相手を反発心を抱きながらも愛してしまパターンというのはわりと恋愛物の王道だが、受けが攻めの才能に嫉妬をして苦悩したり、振り切ってもついてくる攻めに苛立ったり、励まされたりと感情をぶつけ合ううちに自分の恋心を認めざるを得ない展開になるというのは微笑ましくて良かった。




檜原まり子   日韓ハーフの受け

BL小説家檜原まり子の作品の一つに『マリンブルーは密やかに』という小説がある。2008年、講談社X文庫ホワイトハートから発行された。舞台アジアオセアニアクルーズ中の豪華客船。そこに乗り込んだ保険会社から委託を受けた調査員の受けと、元自衛官の攻めのラブストーリーだ。

正直なところ、この物語の一番興味深いところは、ストーリーなどよりも受けの両親だと思う。

受けの母親日本人医師だった。そして父親は在日韓国人の寿司職人。両親が渡米して、一家がカリフォルニアにいたとき受けは生まれた。医師免許が認められなかった母親は畑違いの仕事をして受けを育ててくれたらしい。後に離婚したようだが、受けの両親の話こそ読んでみたいと思った。寿司職人と女医さん夫婦米国滞在記なんていろいろ波乱万丈なドラマがあって面白そうじゃん。

というわけで、本作の受けは間違いなく在日韓国人の血をひいているのだが、特に在日とか韓国に関するエピソードは出てこない。受けが韓国語を喋ったりキムチを食べるシーンがあるわけでもない。彼が民族的なコミュニティ朝鮮半島に思いを巡らすシーンがあるわけでもない。冒頭、地の文でさらりと受けの生い立ちが説明されているだけで、その後はとくに彼が韓国系であることには触れないまま物語は終わるのだ。

なら別に受けが在日の血を引くキャラクターである意味ってないのでは?と思わないでもないけれど、まぁ深い意味がなきゃ在日がBLに出てはいけないってこともないし、これはこれでいいのかもしれない。なんと言ってもこの作品の舞台はいろいろな国籍のクルーが働く豪華客船なのだから。南太平洋を悠々と航海する船上のキャラクターにちょっとしたマージナルな要素を付与したいと作者が思うのもわかる気がする。船長の喜屋武も、受けと同様にマージナルな人物である米軍勤務の軍人を父に持つ沖縄出身の男性で、金髪碧眼という日本人離れした容姿だが自らを日本人だと主張する。とても珍しい韓国系の受けや、沖縄と米軍というデリケートバックグラウンドを持つキャラクターが登場するという点において、このお話はなかなか印象深かった。




タカヒサ亨 渡来人カップル

『うつしみの花』は、幻冬舎リンクスロマンスから2008年に出版された全2巻のBL漫画である。作者はタカヒサ亨。舞台飛鳥時代日本で、有名どころでは葛城皇子中大兄皇子)、皇極天皇、間人皇女などが登場する歴史ロマンBLである。ちなみに中大兄皇子と受けがキスする場面もあったりする。

主人公(受け)は、百済から渡来人で金工職人である実父を持つ美少年。攻めは、受けの父親の弟弟子で、乃楽山(ならやま)の麓に住む百済系渡来人であり以前は都随一と呼ばれた腕を持つ金工職人だった。受けが攻めの弟子となるので職人師弟ものBLであると同時に、渡来人渡来人の子孫が出会って恋に落ちる物語なのである

職人の村で修行をする受けは、師匠であり恋人である攻め以外の渡来系の職人たちとも交流を持つようになり、技術を磨いていく。いつか攻めの故郷である百済に帰還することを夢見るようになるし、自分たちの存在は発展させ続けていく技術に拠って立つのだという強い自負心を持つに至る。彼らのアイデンティティは明確に百済系渡来人であることにあり、ヤマトにはないんだなーと読んでいて思った。

日本舞台なのにあえて渡来人カップルを描くなんて随分通好み(?)だなと思う。こういうのは珍しくて面白い試みだ。同時に、ちょっと私の中の日本人としての感覚が一抹の寂しさというか疎外感を感じなくもなかったような……。この記事のテーマである在日と古代日本渡来人はちょっと違う存在なのでこの作品には簡単に触れるだけにとどめるけれど、思いがけずヤオイを読んでいて自らのナショナリズムが浮上したという点で本作は印象深い作品だった。私が気にしすぎなだけだけなんだろうけれどさ。

もちろん、健気で頑張り屋な受けとクールで格好良い攻めは萌えたし楽しめた。

ところで、作者のタカヒサ亨は、角髪(みずら)に萌えてこのお話を描いたらしい。わかるわー私もみずら萌えです。特に青年の下げみずら姿は可愛くて良い。不評でなかなか描かせてもらえなかったとのことだが、残念だ。もっと見たかったよー。






コメント返し

ハテブやツイッター増田2ちゃんねるコメント下さった方ありがとう。せっかくだし嬉しかったので、いくつかのコメントにお返事します。


興味深い記事/勉強になった。/ほう。/おもしろい。

恐縮です。ありがとう

なんでこんな興味深い記事が増田なんかで書かれるんだ……いやまぁ理由は明確に推測できるんだけど。

自分のブログではこういう記事を出したことがないのでうまく書けるかわからなかったし、書いたとしてもこの記事だけ場違い感がぷんぷんして浮き上がってしまうだろうと考え増田しました。悲しいことですが、BLも在日も荒れやすい話題ですから

金蓮花くらいしか思いつかなかった。/金蓮花さんは有名だよね。/ 金蓮花は私がコバルトを熟読してた時代の後の人で懐かしい。/金蓮花の作品なら子供の頃読んだことあるな。/金蓮花さんなつかしい

私は金蓮花の初期の作品が好きでここ7~8年の著作は読んでないのですが、作品だけじゃなくて作家自身も本当に興味深いなと思ってその動向は注目していますラノベ界でも稀な在日外国人であることを明かしている作家さんですよね。まして日本と関係が良好でない国を祖国に持つ人ですから日本社会で生きる彼女自身、悲しみや自負心を含め複雑な感情はあったんじゃないかなと想像しています。日朝首脳会談が開かれ拉致問題が発覚した2002年、この年に発売された『伽椰琴打鈴』を最後に、彼女の著作の中で一番‘朝鮮’を押し出している銀葉亭茶話シリーズが発行されていないというのは、偶然かもしれないけれどなんとなく象徴的に見えたり……。

違う文化がベースから、私から見たらよく分からないのかもねと当時は思ってた。アメリカ人日本とか中国に感じてるオリエントな感じってこういうのを言うのかなーと中学生の私には興味深かった。/舞台設定もそうだけど、登場人物たちの価値観や倫理観が自分の知っているものと異なる面もあって、それはそれで興味深かった。

確かに文化が違う、価値観や倫理観が異なっている、と強く感じる点はいくつかありましたね。面白いなと好ましく思う相違もあれば、モヤモヤする思いを抱える相違もありました。私の場合女性の描かれ方や女性の置かれた立場というのが結構気になりました。『蝶々姫綺譚』で、女性が子を成さずに死ぬのは罪である、罰として死後の世界で償わなければならないという設定には、儒教ベースにしたファンタジーだとこうなっちゃうのか、とびっくりしたなぁ。日本日本よりフェミニズムの強い欧米発のファンタジーじゃそういう設定ってないでしょう。まぁ、当時の価値観を反映させた設定であることが良いという考えもあるとは思いますが、現代女性としてはファンタジーとはいえその世界の女性は生き辛そうだなという感じたのも事実でした。

「オレ、在日やん」。か。読んでみたい。/記事中の作品をどれも読んでみたい。

ネットで読める作品もるし書店図書館に置いてある作品もあります。個人的に、興味や関心の度合いが在日>BLという人よりは、BL>在日の人の方が楽しめるとは思いますが。

日本では掛け算、欧米では×ではなく/(スラッシュ)なので割り算。

全然関係ないけど、最近アメリカスラッシュ翻訳されて日本書店の店頭に並び始めましたよね。日本語海外スラッシュが読める日が来ようとは思わなかった。嬉しい。

「「新羅」という単語を見ると反射的に「しらぎ」ではなく「しるら」と読んでしまうし、「李成桂」を見ると「りせいけい」ではなく「りそんげ」」あるあるwww

お仲間発見。やっぱり他にも同じ経験のある方がいるんですね。

この語り口、既視感が。/この特徴的な文体Twitterのどこかでみたような?

皆さんがどなたをイメージしているのか興味あるなー。私は弱小ブログを書いてますが、Twitterはやっていないんですよ。

韓国人って恋愛もの入れ込むよね。日本人もだけど、なんかより情熱的っていうか

韓国人日本人よりも情熱的、確かにそういうイメージありますよね。こんな記事書いといて言うのもなんですが、家族友人知人に韓国人や在日の人っていないんで実際そうなのかはよく知らないけれど。

しかし、作者や登場人物が在日だろうとハーフだろうと、作品に影響なければ関係ないのでは?/BLを前にしたら作者が在日とかどうでもいいんだけど、気になる人もいるんだ

確かに作品が面白ければ作家は関係ないというのは仰る通り。私も普段は書き手には興味がないんですが、今回は冒頭で書いた某サイトにはなんだか妙に感慨深くなってしまいまして。

在日コリアンに限らずこういう風に創作の中に登場するマイノリティを振り返ってみるというのは興味深いよね。/こういう考察もあるのだねー。/いわゆる『キャラ属性』のフレーバー要素として、在日コリアン・その他を入れるか等。ただ、ふらっと使おうにも"実はよく知らない"事が多いのも、また事実。/彼も特にエスニシティ面で特筆されるような描写はないが、魅力的。

創作の中のマイノリティ、本当に興味深いですよね。読み専なので創作の苦しみは知らないのですが、創作物にマイノリティを登場させる際書き手さんはやっぱり慎重になるんだろうなぁ。セクシュアル・マイノリティが登場するBLは殊にそういう姿勢を求められているジャンルですし。常に政治的に正しいお行儀のよいBLである必要はないと思うけれど、読者が引くような差別的な描写が垂れ流しにされてるBLは読みたくないと思います。私はまだガチでがっつり民族問題を盛り込んだBLというのは読んだことがありません。今後もそんな作品は出ないんじゃないかなと思うし、たとえ出版されたとしても読みたいとは思わないかも、と考えています。娯楽作品には悲惨な差別とか貧困とかの要素は求めていない性質で、どちらかというとイチャイチャ、ドキドキ、ワクワク、エロエロアマアマラブラブって感じのノリの方が好きなんですよ。なのでフレーバー的な登場のさせ方や特筆されるような描写がなくても私はOKなんですが、作家がまったくその問題の背景に無知ではキャラクターの魅力的な属性にはできないわけですしね。作家は10調べたことのうち1を書く(100調べたことのうち1を書く、だったかもしれない)と聞いたことがあります。BLを愛する者の一人として、そういうBL作家さんが今まで以上にたくさん出てくれるといいなぁと願っています

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