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2021-12-03

昨日今日に読んだBL

 シーモア無料で読めるBLを物色したのだが、無料作品最近新刊が出た作品の1巻部分とか以外は、精神力をごっそり削がれるなぁ。ずらりと並ぶ表紙の裸率の高さたるや。無料なんだから仕方ないけれども、頭痛くなってしまい、面白そうなタイトルが探せない。

 ともあれ、読んだBLのことを書く。

オレとあたしと新世界(古宇田エン)

 シーモアで今月の9日まで、4話ぶん無料公開されている。

あらすじ

 日雇い労働者マコトは、ある夜、仕事仲間に連れられて入ったゲイバーでしのぶと出会う。しのぶが元彼が家に置いていった棚を解体する為の工具をマコトから借りたことがきっかけで二人の距離は縮まる。仲のいい友達のはずが、いつの間にかしのぶの部屋に入り浸っていたマコト。ほぼ恋人同士状態にも関わらず、マコトはしのぶの本名さえ教えて貰えないまま日々が過ぎていった。そんなある日、しのぶは職場ゲイバーの夏恒例の日帰り海遊びから帰ったら本名を教えるとマコト約束する。ところが海遊びの帰りのバスの中、マコトがしのぶの肩に持たれたまま寝入ってしまい、目を覚ますと……。

増田感想

 軽い気持ちで読み始めたら、ヤバい、猛烈どシリアス。わかりやすい超特大不幸急展開に突き落とされてしまったぁ! すごくベタなんだけど前フリほぼ0でこれはかなりきついな。1話目の陽気なゲイバーのイケイケなノリはなんだったのか。ずっと陽気な仲間でキャイキャイしながら支え合っていくのではなかったのか。

 時の経過とか時系列がかなり分かりづらくて、何度もページを行ったりきたりしてしまった。そこが分かりづらいからこそ突然のシリアスにまんまと衝撃を受けてしまったのだけれども、しかしそれにしても第一話半ば辺り、解りづらすぎね? という気もする。

 期間限定無料の4話のラストがあまりにも引きが強すぎて、思わず1巻を買いたくなってしまったのだが、某BLレビューサイト確認したところ、最近4巻が出たばかりでしかも未完。3巻から4巻が出るまでに三年以上の空白があったというので、続きを正座待機するのはかなり辛そう。完結するまで買うのは止めとこうかな。恋愛ものというよりも、とあるゲイカップル人生を描いた超大作なのかな。読むのに覚悟が要りすぎる。あと、読み応えはあるけど萌えはしなかった。



『飛行少年ズ』(野火ノビタ

(【追記】おもいっきタイトル誤変換していた!「非行少年ズ」ではなく「飛行少年ズ」が正しい)



 「野火ノビタ」は榎本ナリコ先生二次創作でのペンネーム。本作は『幽遊白書』(冨樫義博)の二次創作BL漫画で、カップリングは蔵馬✕飛影。

あらすじ

 百年後の未来。飛影が東京タワーの近辺をうろついていたところ、偶然蔵馬と再会する。妖力を喪いただの人間となった蔵馬は、人としての天寿を全うして一度死んだが、自分そっくりアンドロイドに憑依して復活し、日本に帰ってきたという。ちなみにタイトルsteel man No.28の意。つまり鉄人28号

  • 『好き好き大好き』

 黒龍に心の表層部を喰われてしま精神幼児化してしまった飛影が、蔵馬の背中にへばりついて離れなくなってしまった話。タイトル戸川純の曲から

 大人になった蔵馬が、飛影と自身との関係ピーター・パンとウエンディの関係になぞらえて語る話。

二次創作なので感想を書いても仕方ないような気もするが……。

 一話目は飛行して、2話目はぶっ飛んでいて、三話目もやっぱり飛行していた。さすが『飛行少年ズ』というタイトルなだけのことはある。久しぶりに読んだが、懐かしき平成同人誌のにおい! 楽曲引用、枠外で語られるどうでもいい設定、変な模様のスクリーントーン。懐かしい、ああ懐かしい!!

 『SM-28ラスト辺りの飛ぶシーン、鉄人28号というよりはサイボーグ009だった。002と009は飛ぶというよりは墜落したのだけれど。『好き好き大好き』は全力で飛ばしてるギャグから最後ストンと切なさ残すエンドなのがとてもいい。これ、こういうところが、野火ノビタ先生同人誌の好きなところ。『飛行少年』では、唐突にフック船長役で軀が登場したけれど、そんなことして、剃刀入の殺害予告とかビリビリに破られた本の返送とかに遭わなかったのだろうか。と、昔の過激派やおいちゃん(←腐女子という言葉が当時はなかったのだ)恐すぎ伝説を当時の同人界隈を知る人からいたことがあるので思った。ピーター・パンとウエンディ……原作はどうかなと思うが、二次創作での蔵馬と飛影の関係性って概ねそんな感じがする。

 榎本ナリコ先生の『センチメントの季節』が読みたくなっちゃったな。BLじゃないけど。


 私自身はリアタイ当時はBLをまだ知ったばかりだったという(むしろ幽白で知ったのだが。)のもあり、幽白BLにそこまで深い思い入れはない。だが、野火ノビタ先生の蔵飛はすごく印象に残ったので、大人になってから再録本を買った。今の私のBL読書傾向からすると、幽助✕蔵馬辺りにハマりそうな気がするが、さてどうかな。といって、幽白全巻読み返すのはちょっと億劫だ。いざ読めば面白くて徹夜読破しかねないほどだというのは、分かっているけれど。


『日々、君』2巻(小池定路

あらすじ

 劇団の手伝いやさとるの脚本を通して、演劇をしてみたいと思ったいつきは、そのまま入団新米役者として稽古に精を出すことになった。一方、さとるはというと、いつきが入団したことを嬉しく思いながらも、私情を挟んで依怙贔屓をしてしまうのではないかとおそれていた。また、自身のいつきへの感情性愛含みの恋愛だと気付き、自己嫌悪に陥ってしまう。

増田感想めっちゃネタバレする。)

 んまぁー!? 想像以上にちゃんとBがLしているではありませんこと!?

 ていうか、最後まで恋なのか何なのかわからないままもだもだし続けて終わるのかなと思っていたから、ちゃんと告るまで行ったことに驚いてしまった。その前に、いつきの豪快な脱ぎっぷりに動揺したさとるが、「そういう意味」での欲をいつきに対して持っていたことを自覚して悩む……ところまで行くとも思ってなかったし。ほのぼの系かと思ったら、案外シビアに掘り下げたな。1巻の冒頭辺りでまず、いつきのうなじの辺りが綺麗だと独白していた時点で、さとるがそういう欲を持っているのはモロ見えだったから、今更いつきの後頭部の刈り上げ部分を触りたい以上のことを言うとは思わなくて。いいけど……読んでるこっちもかなり動揺する展開w

「同性をそんな目で見るのは失礼では?」

「異性に対しても失礼じゃないの?」

 というさとると坂上の会話が印象的。自分気持ちを打ち消すのに、もはや同性だから言い訳にはならない。いい時代だけど奥手人見知りには退路がなくて大変かもなあ。

 それと、最強に萌えた&笑ったのは、パーカーonパーカーいつきくん。いつきのかわいい挙動の最たるものがこれ。かわいい

 この巻で早くも完結になってしまったけれども、もっとさとるといつきの日常を見てみたいなぁと思う。小池先生あとがきに描き足りないと書いておられたので、小池先生ツイ垢フォローしなくては! ちなみに、ずっと自キャラで遊んでいるタイプBL作家さんが私は好き。

 

2021-11-26

関係性の勾配がいじめをつくる

昔の話。

もう20年以上前の話。まだ、いじめ問題社会問題ではなく、学校内で解決しないといけない課題、みたいな扱いだった時代の話。

当時は、中学校場合によっては高校も)どこのクラスにも1人や2人、リーダー存在っていたのよ。学級委員とか生徒会とかとは別に運動部エースとか、まあ、これは僕らの世代地域からかもしれないけど、ヤンキートップからも一目置かれてるみたいなやつで、そいつ提案したものは、割とクラスの中でも無条件で通ってしまうみたいな人物。チープな言い方をすれば学年やクラスカリスマみたいなやつ。今はそういうやつ、いるのかなあ。

スクールカーストの頂点というと、実はちょっと違っていて、カーストは無くて、そいつとほか数人が中心人物みたいな感じで。

ちなみに言えば、家が金持ちとかなわけでもない。

 

で、うちの学校ももちろんそういうやつがいました。文化祭テーマとかも、なぜか実行委員長そいつらに個別に「これでどうだろ?」とかお伺い立てるみたいなやつで。

そいつ(以下、カリスマ)は、まあ、友達も多くて、面白いやつなんだけど、ちょっと調子にのりすぎるきらいがあったんだよね。それがめちゃくちゃ悪い方向に出たって話。

 

ある時、文化祭の準備がありました。文化祭で、カリスマクラス演劇をすることになっていました。オリジナル脚本の劇で、クラス秀才シナリオを書いていました。で、カリスマが主演兼演出みたいな感じ。

その劇のわき役をやる男子(以下、Aくん)がいました。かれは普段は目立たないタイプで、クラスの中でもおとなしく、部活も入っておらず、成績は中の中、運動神経もまあ普通、みたいなタイプでした。

実は彼にはめちゃくちゃに芝居の才能があった。脇役でセリフの数も少ないんだけど、ものすごく的確な芝居をした。本番の後、大人が口をそろえて「Aくん、すごく上手いね劇団とか入ってないのかしら」と言っちゃうくらい。

 

しかし、運悪く、彼が立った舞台クラス演劇。まあ、仕方ない話だが、カリスマも含めて演技は良く言えばナチュラル、悪く言えば棒読みみたいな大根役者たちだったんですね。つまり、Aくんの演技はめちゃくちゃ浮いた。それこそ、一人だけ劇場の床が5メートルくらい上なんじゃないかってくらいに浮いた。

 

その結果、どうなったかといえば、彼の演技は「こっけいでくさい演技」みたいな評価なっちゃったんですね。カリスマもAくんの演技を鼻で笑う。それだけならよかったのだけど、カリスマは彼の演技をさらに誇張して、モノマネみたいにしはじめたんですね。演技のけいこの場じゃなくて、普通の授業の休み時間かに取り巻きの友人たちといっしょに。そして、取り巻きの友人はゲラゲラ笑うわけです。

Aくんは笑われてるのに気づきつつ、多少困惑もしつつ、まあ、勝手に言ってろ、俺は俺の芝居をするんだくらいに思ってたみたいです(って、本人に聞いてるわけではないので、本当のところはわからないのですが)

カリスマはAくんの演技を誇張していじる、取り巻きは笑う。

この構造が続いた結果、どうなったかわかります

 

カリスマ取り巻きが、徐々にダイレクトにAくんをいじりだしたんですよね。

それは、文化祭が終わった後、さらに顕著になりました。なんせ、文化祭が終わったら、Aくんの華々しい演技はもう終わりで、彼はもう地味で目立たない中学生なのですから

カリスマはもう、彼の演技の真似なんかしていません。だって文化祭は終わったのですから。でも、取り巻きはAくんをいじり続ける。

べつに演技なんか関係なく、かれの一挙手一投足をいじる。だって、前にカリスマはいじってたんですから、AはいじってもOKお墨付きがあるんですから取り巻きにとって。

それが徐々に波及するとどうなるかというと、文化祭が終わって数か月もすると、彼はすっかり、いじって良いキャラなっちゃったんですね。本人の意思とは全く関係なしに。

そして、彼に施されるいたずらの数々。取り巻き(すでにそのころには、取り巻きだけではなくなってましたが)たちは、彼のリアクションが見たいわけです。

いたずらが続いて、2,3か月、Aくんは学校に来なくなりました。まあ、端的に言えば、いじめが原因の不登校です。

 

ところが、学校いじめがあったかを把握するアンケートをやってみたら、誰も彼がいじめられていたなんて認識してないわけです。

いたずらしていた取り巻き「Aくんとは仲良く遊んでいた。あいつは面白いやつだった。」

カリスマ「なんで、彼が不登校になったのか全く分からない。あいつは文化祭を経て、一目置かれるようになって友達とりまきのこと)もできたみたいだし。」

それ以外の生徒「なんか、Aくん、文化祭が終わったら、何人かと遊ぶようになったみたいで、笑ってるところをみるようになったし、なんで学校に来なくなったかからない」

 

学校も困ってしまい、結局、親御さんには「いじめらしい、いじめがみつからなかった。本人が気にしすぎてそうなったのかもしれない」なんて無神経な返し方をしてしまうわけです。

結局、学校も信頼できなくなったAくんの家は、市の教育委員会相談をして、新学年で転校させてもらうことにしました。

カリスマ取り巻きやそのほかの生徒たちは「あいつ、なんで学校に来なくなって、新学年で転校しちゃったんだろ」と首をひねるのでした。

 

こういう、関係性の勾配が結果として、いじめにつながる話、当時はいたるところにあったのですよ。

というのを、愛知中学生の刺殺事件を見て思い出しました。

被害者の子は、マスコミ情報レベルだとここでいうカリスマみたいなタイプの子だったんだろうなと思います。彼がもし、一時期、加害者からかったことがあったなら、それは加害者の彼にとって一つのターニングポイントなっちゃったんじゃないかなと思うのです。現状、情報ほとんどないので、この辺りは推測でしかなく、もしかしたら、加害者は単なる逆恨みかもしれず、もしかしたら本当に被害者加害者を陰で大人の見えないところでいじめていたのかもしれませんが。

 

そして、僕はこの件にどうしても福岡IT講師殺害事件と同じ構図を思わずはいられないのです。犯人(有名な仮称はここでは使いません)にとって、Hagex氏はここでいうカリスマであり、我々は取り巻きだったのではないかなと。事件の後「Hagex氏が彼を取り上げる前にすでに問題は大きくなっていた」という論調をいくつも見たのですが、犯人はあの記事が表に出たとき、「日向さらされた」と思ったのではないでしょうか。そして、犯人をあの仮称で読んでいた我々(ブクマカたち)は、彼からHagex取り巻きみたいにみられたんじゃないかと。

 

まり、僕らは加害者の彼を単純に同情することも非難することもできない立場なんじゃないかと思うのです。それは、福岡犯人に対しても。

2021-10-27

劇団壱劇屋「独鬼」という作品を観てきた

最初見た時は圧倒的すぎて終演後に何も言葉が出てこなかったけど、数日たって落ち着いてきたのでちょっと書いてみる事にしました。

不老不死の鬼が女の子赤ちゃん出会って死に別れてその後どう生きたかっていうのが大筋で、主な登場人物は鬼と女と男っていうシンプルものでした。

途中で男が鬼を倒すために用意する刺客もいるけど、3人を巡る輪の中に巻き込まれたという印象でした。

季節に合わせて春が10代、夏が20代、秋が30代、冬が40代女と男が成長していくのをキャストを変えて表現するのがとても分かりやすかったです。

照明やBGMも同様に変化があり、セリフが一切無い分見る側の感覚も少し研ぎ澄まされて色々な部分にに気付けた様な気がします。

公演終了後にキャストの皆さんが配信アーカイブを見ながらトークをするという事を聞いたのでこちらも拝見させて頂きました。

沢山の裏話や皆さんのお好きなシーンのお話が聞けたのがとても楽しかったです。お話を聞きながらだったからこそ気付けた部分もありました。

女と男が30代を迎える秋のシーンは男の動向の酷さが際立つので、キャストの皆さんからコメントの皆さんから非難の嵐だったのがちょっと面白かったのですが、悪いのは秋の男だけではないと思ったんです。

個人的に秋の男がとても好きになってしまたからどうにか擁護したいけど、基本的には擁護できるポイントが限りなく少ないので色々考えてみた結果、夏の男に原因があるのではという所に辿りつきました。

夏の男が出てきて暫くはなんやかんや鬼と女と男3人で仲良くできていて(水面下では鬼と男がにらみ合ったりしてたので表面的かもしれませんが)女が理想としてる環境だったと思うんです。

ですが、途中で夏の男がマスケットを呼んできた事で事態は急転し最終的には鬼と一騎打ちにまでなってしまうので、秋に至るポイントとして夏の男がマスケットを呼んで来なかったら意外と上手くいったのではという説です。

マスケットは呼ばれて仕事をきっちりこなしただけなので悪くない(?)んですけど、結果的に鬼と男の決裂を決定的にしたのは彼の存在が大きかった様な気がします。

台本にも夏の男とマスケットがどういう関係性なのか明言されていなかったので夏の男が雇った人なのかなという想像の上で話しを進めています

夏の男がマスケットに女の事もちゃんと話しておけばあんな大変な事にもならなかったと思うんですけど、夏の男はあくまマスケットに鬼の足止めを依頼してたと考えられるので女がその場に来るのは想定外だったんじゃないでしょうか。

マスケットが登場する直前に女と男が会っているシーンがあり、男が女をどこかに連れて行こうとして拒否をされるのですが恐らくそこでは何かしらの説得が完了してたんだと思います

でも女は鬼も男も心配から現場に駆けつけてしまい、、、という結果になるので、夏の男の未熟さと仕事があまりにも出来すぎるマスケット存在が秋の大惨事の原因だと私は考えています

この未熟さを燻らせたまま秋へと突入してしまうので、秋の男があんな動向に至ってしまったと思います

秋の男が女にやってしまった事は絶対に許してはいけない事ですが、とにかくキャスト岡村さんがかっこよくて目が離せませんでした。

絶対にしんどいと思われる殺陣をやってる中、秋の男の勝利確信した笑みを浮かべてる姿がとても印象的でとても好きでした。

次回の公演ではいい人の役柄だそうなのでまた違った印象を得られそうでとても楽しみにしています

大塚の萬劇場という所で上演されていたのですが、感染症対策がとてもきっちりしていてびっくりしました。

入場の際に手洗いから求められるのは初めてでしたが、ちゃんとしているんだなと感じ安心して観劇が出来ました。

今では客席のパーテーション撤去されている所が大半な中、そこもしっかりしていて消毒とか大変だと思うのに考えられているんだなと思いました。

作品劇場もとても良く、帰りに心地良い気持ちになれました。

内容もあまり良く分かってないまま次回作やりますって言われてすぐにチケットを買う事はあまり多くないけど、壱劇屋さんなら大丈夫という気持ちになれたので次回作も必ず行こうと決めました。

2021-10-24

anond:20211024083303

どっかの劇団の偉い人にしてもそうだけど

「国破れて我が生活あり」って平気で思ってるのがなんかね

2021-10-21

推しの芝居が下手

推し俳優なのに芝居が下手だ。

推し2.5次元舞台をメインの活動の場にしている若手俳優だ。

推し2.5次元作品を嗜む者なら誰もが名前の聞いたことのある作品に出たこともある。

しかし「誰もが名を知る作品に出演する」そんなのは3年に一度、うまく潜り込めるかどうかだ。

それ以外は箸にも棒にも掛からないようなアニメ漫画ゲーム原作のクソ舞台か小劇団のクソみたいな脚本のクソ舞台客演で立っている。

推し仕事を選べない。

引っ張りだこにされるような知名度が無いのは勿論だが、なにより芝居が下手くそだ。

周りも似たような下手くそが大半を占める2.5次元舞台に出ていれば紛れられる。

2.5次元舞台の出演をメインに活動している若手俳優は大概、目くそ鼻くそ演技力歌唱力、顔は街ですれ違ったらかっこいい程度だ。十把一絡げだ。

でもその中にいてさえ推しは芝居が下手だ。絶望的だ。棒読みだ。

推しよ、ちゃんシナリオは読み込んだのか。

推しよ、演じているその役の背景は考えたか

推しよ、今発した声のトーンはこのシーンに合っていたのか。

推しよ、どうしてそんなに殺陣が下手なんだどうしてそんなにノロノロと剣を振れるのだ本当に死に物狂いで稽古はしたのか?

推し演技力ではクソみたいな作品しか出ることが出来ないしクソみたい劇団のクソみたいな脚本でクソみたいな役を演じる羽目になっている。

そして推している我が身もクソみたいな演劇だとわかっているのに1万円のチケットを何公演分も買って2時間半も半地下の狭くて汚くて古臭い劇場に拘束されて支離滅裂な芝居を見る羽目になっている。

東宝劇団四季のミュージカルが必ずしも良い演劇というわけでは無いだろう。所謂グランドミュージカルシナリオが大味でサダンリーアイラブユーなものは多い。

しか予算が違う。

知名度が違う。

共演者のおじ様おば様実力派大御所俳優陣のテクニックが違う。

周りが一流なら推しも成長出来るかもしれない。もはや環境に成長させて貰いたい。

くそ鼻くその中でどんぐりの背比べなどしているとあっという間に「おじさんなのに若手俳優」になってしまうぞ、推し

推しはこのままでは一生、成長させてもらえるような良質な環境の芝居には立てない。

クソみたいな2.5次元舞台の大して人気でも無いキャラクターを得て公演後に「ご来場ありがとうございました」と衣装のままを撮って載せた人気キャラクターを演じる若手俳優との2ショット自撮りTwitterでバズれば最高というものだ。

推しよ、頼むから芝居が上手くなってくれ。

推しよ、頼むから殺陣が上手くなってくれ。

推しよ、頼むから歌が上手くなってくれ。

推しよ、この界隈から抜け出るほどの才能を開花させてくれ、2.5次元作品に出ていたことがプロフィールから消えるほどの活躍をしてくれ。

推しよ、顔は最高だ、今日もかっこいい。

もうクソ舞台と分かっていながら劇場へ向かうことに疲れてしまった。

金も時間無駄過ぎる。親に言ったら泣かれる程の浪費だ。

名前も知らないアニメ漫画キャラクターを演じている姿を収めたランダム商品を求めて奔走することに疲れた

ど下手くそな演技でも公演中にテンションを落とさせないた為に褒めちぎる言葉を捻り出すことにも疲れた

推しよ、出るならせめてみんなが見ているクソ舞にしてくれ。

客席がガラガラ話題にもならないクソ舞台に出ないでくれ、せめてクソ舞だ虚無舞台だとSNS話題になってくれ。

クソ舞を見せられた上に一億総SNS時代孤独にさせないでくれ。

推しよ、芝居が上手くなってくれ

推しよ、クソ舞台に出ないでくれ

推しよ…

2021-10-16

コールセンターは社不におすすめ

コールセンターオペレーターです。

今は正社員として事務職をしていますが、コールセンターの頃を思い出して筆をとります。

自分社会不適合者なんじゃないか?と思ってる無職の人にお伝えしたいことがあります

法人向けのコールセンターなら、社会不適合者でも十分務まります

一生末端で良いのであれば、全然いけます

なぜなら…

法人なので、最低限の礼儀はある人からし電話が来ません。

大体のところはスクリプト(台本)があるので大丈夫です。

で、法人なのでほとんどスクリプト例外がないです。

しか法人向けなので特殊な業種向けを除けば大体カレンダー通りの休みが取れます

アウトバウンド営業電話だと、目標という名のノルマがあることも多いのできついですが、インバウンドならそれもないです。末端は。(SV以上になると受電率や応対時間、保留時間とか気にしないといけない)

そしてコールセンター全般ですが、デスクパーテーションがあるので、自分世界に浸りながら仕事ができます

SVと呼ばれる人とさえしっかり連携できていれば、あとは問題ありません。

私の同僚だった人達ほとんどが、売れない役者もどき(劇団員同士で客席埋めあってるような劇団役者)、売れない格闘家もどき漫画家志望者、売れない同人作家実家の太いこどおじおば、発達障害者精神障害者、売れない配信者、でした。

でも彼らは毎日イキイキしていました。

人間性はもれなく自分が歳をとった自覚のない頭脳子供人間たちでしたが、深く関わらなければ特に影響はありません。

仕事時間内だけしっかりがんばれば楽勝です。閑散期もあるし。電話線をしめればあとは残業もないですし、別に責任のある業務ほとんどないです。

責任があるのはSV以上の人間だけですから

ただ、向上心があるならオススメしません。

それは、責任がとても重いですしクライアントのご機嫌も取らないといけないし末端の社不たちをまとめる力がないとできないからです。

それに、向上心があると同僚たちの幼稚さに反吐が出て、同レベル仕事をしていることが嫌になります

一生末端で問題無ければ、全然いいと思います

ちなみに対個人コールセンター絶対オススメしません。

最低限の礼儀もない情弱暇人や老人しかかけてこないので、精神削られるだけでサイコパスでもない限り病みます

私は元引きこもりで、そこから法人向けコールセンターにつきましたが

正規雇用になりたくて、1年ほどで卒業して今はなんとか正規雇用事務職で頑張っています

同じ境遇の人たちに届いて欲しい。

2021-10-15

anond:20211014143023

・いまだに物理CDを何十枚も買わせて握手会みたいな事をしてる

秋元グループストリーミングに異常に弱いというかノウハウがないから仕方ない。

崩壊した欅坂46くらいじゃないかな、秋元発のグループストリーミング関係強いの。

・いい曲たくさん持ってて歌唱力低くないのにアニソン提供無し

乃木坂はそれ以前にNARUTOとか、最近だとマギの曲歌ってたけど、心が叫びたがってるんだの主題歌を歌ったのは紅白出場した年だから相当でかくならないと無理じゃないかな。

まあ基本アニヲタアイドルアニソンを歌うの死ぬほど嫌うから仕方ないよね。どうせ買わないのにリスクだけ抱えるのもね。

YouTube動画が一斉に削除された

権利問題から当たり前。抜け道としてならニコニコに上げれば比較的消されにくいよ。

そもそもSHOWROOMとか言う謎プラットフォームを使うのもSHOWROOM社長秋元のお友達からなんだけどね。

ちなみにスパチャと同じギフト機能があって、投げられたアイドルお小遣いとして支給されるらしいかyoutubeスパチャみたいなことはしてるはずだよ。

・一つ成功したらそればかり繰り返す

舞台演劇に関してはアニオタが異常に舞台演劇を低レベルものだと思い込んでるけど、推しを見ると考えたらライブなんか目じゃない至近距離で2時間じっくり見れるから楽しいよ。

まあ下手な演技見せられるとなんとも言えないけど、周りを固めるのがそこそこの規模の劇団だったり2.5次元俳優とかだろうから大丈夫じゃないかな。

それはそうと舞台演劇って面白いからコロナ落ち着いたら見に行ってみると良いよ。結構良いもんだよ。


卒業したメンバーSNS日記を全消し

秋元グループは基本卒業したら全員削除されるからファンが頑張って保存して残すしか無いよ。中国ファンコミュニティとかあればワンチャン記録してる。あいつら翻訳するためにデータ残しておくから

まあ卒業して事務所移籍したらその事務所方針SNSとかも全部刷新させるってパターンも多いから仕方ないね



声優 + Vtuber + アイドル(秋元)ってまあよくも合わない3つを混ぜ込もうと頑張ったよね。

どのジャンルにも居たことあるけれど、とにかく声優というかアニヲタVtuber秋元アイドル嫌悪しているかアニメ関連の仕事が得られなかったんじゃないかな。

Vtuberゲーム声優挑戦しますとか言って最近炎上したよね。アニメ実写映画はともかく実写舞台とかどうせ見に来ないのにキャスト文句言ったりするからね。

だったら最初からアイドル方面と同じ売方するよね。ノウハウあるし利益確保できそうだから

AKBラーメン屋みたいに秋元アイドルに対しては何しても良いと思ってる人が多いのも手伝ってね。

2021-09-24

anond:20210924173912

どうせ政権が変わったらそいつらに取り入れるようなコネがあるわけでもねえくせにな

劇団の偉い人でもあるまいし

2021-09-15

anond:20210915034456

あんまり詳しくないけど、NMBクリエイターが多いイメージ劇団立ち上げたり、音楽やったり、動画作ったり。

2021-09-12

若手俳優八方美人オタク

私の元推しは2.5の人気作に出たあと、朗読劇や小劇場仕事ばかりしている

良いファンでいたいと意識するあまり共演者や各劇団にも感謝感想のリプをしていた

共演者のインスタライブ推しが時々乱入するので欠かさず見たし、一度くらいは現場も行った

それを数年続けていたら、疲れてきた

本心から楽しんでいたが、あまりにも範囲を広げ過ぎた

そのうち推し応援することも疲れて、降りた

私が降りた直後、八方美人オタク推しについて、同じことをし始めた

そのオタク共演者現場には行かず、全員にリプしているだけ

共演者の元々のファンが連なるリプ欄に、1円も使わない外野オタク乱入した状態

共演者からといって、勝手に親近感わいてリプして、やがてフェードアウト

勘違いのなれなれしいオタク

周りからこんなふうに見えてたのかと思うと、黒歴史だし恥ずかしい

2021-08-21

アウシュヴィッツプールと『パサジェルカ』

ホロコーストは嘘」って主張自体が嘘である、と言うことは日本ではあまり知られていない。せいぜいが「ホロコースト否定してはいけない」程度の認識であるようだ。私ほどの物好きでもない限り、そのファクトチェックを行うという面倒なことをする人は滅多にいないから仕方ない。欧米否認論の本場なので、否認論に対抗する人もそれなりにいて「ホロコーストは嘘」自体が嘘であることはそこそこは知られているようであるTwitterなどで状況が意外と簡単にわかる。

 

だが「嘘」と言っても、その実態はややこしい。そのほとんどは事実を用いた印象操作のようなものであり、細かな具体的主張それ自体が嘘そのものであることは少ないかである。いわばホロコースト否定論はその主張をする人が意図的無自覚であるかは別として「詐術」なのであるしかし、あなたの知性が正しく働いているのならその詐術に騙されることはない。例をあげよう。

 

アウシュヴィッツプール

アウシュヴィッツには遊泳プール存在し、親衛隊員や囚人水球で楽しく遊んでいたという事実まで存在する。アウシュヴィッツ収容所地獄のような過酷収容所ではなかったのか?」というものである。後段の疑惑はともかく、これは事実であり、確かにアウシュヴィッツには遊泳プール存在し、元囚人の手記によると親衛隊囚人水球などで楽しんでいたようである

 

先に結論を言うと、遊泳プールがあったからと言って、アウシュヴィッツ収容所地獄のような過酷収容所であった事実は変わらない。登録囚人限定しても(登録されずに殺されたユダヤ人が圧倒的に多いが)、毎月数千人単位で死者が出る収容所だったのである。だけど、そう説明されたところで、遊泳プール存在は思っていたアウシュヴィッツイメージ全然違い、かなり違和感があると思う人もいると思う。実は肝心なことは「思っていたアウシュヴィッツ収容所イメージ」なのである。そしてこのプールの話は、実際、相当色々とよく知っていないと納得しづらい人もいて当然だと私も思う。

 

まりに何もかもをここで説明するのは無理なので、アウシュビッツ収容所のみに限定して簡単解説する。アウシュヴィッツ収容所ポーランドにあり、1940年5月ごろから実質的スタートした強制収容所である最初は、ユダヤ人のためではなく、政治犯主体として収容するための強制収容所であり、ドイツ人ポーランド人などが収容されていた。翌年1941年6月を過ぎると独ソ戦によって発生した赤軍捕虜が大量に収容されるようになっていく。が、この赤軍捕虜に対する扱いはあまりにも非道であり、特に政治将校はその大半が銃殺刑で処分された。いわゆる国際法ガン無視のコミッサール司令である。また、アウシュヴィッツで行われた最初ガス室での殺害犠牲者はこのソ連捕虜だった。そして、元のアウシュヴィッツ強制収容所からキロ離れたところにあるビルケナウ捕虜収容所建設が始まると、そのソ連捕虜建設労働に駆り出され、一万人くらいいたはずのソ連捕虜の大半は一年も経たずに大半が過労・餓死などで死んでしまったのである

 

ユダヤ人については、当初からユダヤ人も含めて政治犯として収容はされていたものの、囚人登録もせず収容もしないで収容所到着時にそのままガス室送りにしてしまう、いわゆる「ユダヤ人絶滅」がアウシュヴィッツで始まるのは1942年3月からであり、ビルケナウの敷地外にある農家を改造したガス室(ブンカーと呼ばれる)で最初一年くらいは実施されており、1943年3月にクレマトリウムと呼ばれる火葬場が完成すると、その後はビルケナウのクレマトリウムで行われるようになっていく。アウシュヴィッツの基幹収容所ガス室は併設された火葬場の火葬能力が低いこともあり、実は絶滅にはほとんど使われておらず、1942年末でガス室使用を終了している。ともかく、ビルケナウ収容所でのユダヤ人ガス室での大量殺害は、ヒムラーが中止命令を出す1944年10月末ごろまで続いた。ガス室ではトータルで100万人程度虐殺されたと言われている。

 

もちろんだが、ガス室での殺害は何も囚人にさえしてもらえなかった非登録ユダヤ人だけではない。最初の選別では老人や14歳以下の子供、子持ちの女性などが労働不適格としてガス室送りにされたが(概ね到着したユダヤ人の75%、ただし選別条件に当てはまるのに例外的囚人登録された人もいた)、囚人登録されたところでその大半は3ヶ月程度で役立たずになりガス室送りになるか病棟バラック注射で殺されたりもした。こうした収容所内での「選別」は常時行われており、その選別方法親衛隊の選別の担当長が適当恣意的に選んでいるだけなのが実態だった。親衛隊員による囚人への暴行日常茶飯事であり、殴り殺すことさえ珍しくなかった。些細なことでも見せしめ的に処刑されたし、収容所内での配給食料だけに頼っていたらすぐに死んでしまうほど食料の質も劣悪だったりもした。

 

……とまぁ、これだけ酷い話を聞いていたら、「プールで遊ぶなど考えられない」と思う人がいても全く不思議ではないと思う。プール存在に対する疑念はこのアウシュヴィッツ悲惨イメージとあまりにかけ離れているから生ずるのだ。だが……。

 

遊泳プール存在アウシュヴィッツ残酷場所だったことを示す

このプール詐術に引っかかる人は、人間が斯様にも残酷になれるということを理解出来ていないのである。ここで一つ解説を加えておくと、このプール絶滅の行われていた現場であるビルケナウではなく、アウシュヴィッツ基幹収容所の方にあったが、元々の目的防火用であり、完成したのは1944年8月ごろである推定される(フランクフルトアウシュビッツ裁判証言にある)。収容所親衛隊員は、ユダヤ人囚人に命じて飛び込み台を作らせ、遊泳プールとしても使えるようにした。で、このプールを利用して遊んでいたのは親衛隊員と、上級囚人だけだったのである上級囚人とはユダヤ人でない囚人のことであり、おそらくは過酷労働をしていなかった囚人であるカポなどであろう。つまりは、大半の囚人毎日酷い目にあっているそのすぐ側で、収容所生活を存分に謳歌している人たちがいたというのが事実なのであるビルケナウの方ではサッカーでさえ楽しんでいたそうだし、有名なアウシュヴィッツオーケストラ演奏会をさせたり、囚人劇団まで作らせて劇場で公演させたりもしていた。また親衛隊員は当然として上級囚人も、ユダヤ人ら下等囚人食事量・質とも全く違ったし、親衛隊員は恣意的食品などを横流しさえしていた。さらに、ユダヤ人が持ってきた私物(「再定住させられる」と言って騙されて連れてこられているのだから、それらはユダヤ人の全財産と言っていい)を全部収容所の方で掻っ攫うのであるけれど、そこから横領しない親衛隊員などいなかったと言われるほどである(ただし横領は発覚すると厳罰処分が下される)。

 

もちろん、囚人たちの多くはそうした私腹を肥やす親衛隊員たちの行動や、プールなどを楽しんで収容所生活謳歌している姿も知っていた。だから戦後地元法廷で、少ないとはいえ裁かれた親衛隊について証言者となった元囚人たちのほとんどは、それら親衛隊被告非道ぶりを存分に告発したのである

 

「単なる印象」にあまりに弱すぎるネット否定派達。

ほんとに否定論の細かい具体的な主張ってこの手の話があまりに多い。例えば「ガス室の扉が木製だなんておかしいじゃないかアメリカ死刑ガス室は鉄製の部屋でありドアだって厳重なハンドルまでついていて非常に厳しい毒ガス管理をしているくらいだ。あんな木製の簡易な扉だったらガス漏れして外にいる人まで死んでしまうに違いないから、あれがガス室だったなんてあり得ない」ってのがある。んでこの話、たくさんの米国死刑専用ガス室写真とともに出回っている。

 

えー、青酸ガス発生用に使っていたチクロンB害虫駆除用として当時一般に広く使われており、それなりに密閉処理さえすれば「どこでも」使えた。それなりの密閉処理とは空気漏れ起こしそうなドアの隙間などにダクトテープを貼る程度のものであるアウシュヴィッツ収容所にも、殺人ガス室以外に衣服などのシラミ駆除のための専用ガス室複数存在し、現在現存しているが、それらのガス室の扉も殺人ガス室と同じ木製扉であり、気密には隙間にフェルトが貼られているだけであるチクロンB製造であるディケシュ社の文書にも別に木製扉がダメだとは書いてない。専用の頑丈な鉄製のガス室しか青酸ガスを発生させられないような害虫駆除剤だったとしたら、当時一般的に広く使われたはずがないだなんて、少し考えればわかることなのに。

 

「じゃぁ何故米国処刑ガス室あんなに頑丈そうに出来ているのか?」と聞かれたって答えは知らないが、それなりの要求仕様があるとか昔からの慣習であるとか、何か理由があるからであろう。でもそーういうことは否定派さんは全く調べない。いずれにしても、実際にチクロンは当時広く使われていたのだから米国処刑ガス室構造は、アウシュヴィッツガス室に関しては何の参考にもならないのである。どうしてそんな見た目の単なる印象に過ぎないことが、アウシュヴィッツガス室否定する理由になるのか?

 

『パサジェルカ』

今年はホロコースト映画公開が少し多いようだけど、一つとして見に行こうとは思わなかった。あんまり興味が湧かなかったからだけど、しか最近、古い映画にすごいホロコースト映画があるのを発見した。YouTube全編上がっているのだけど、惜しいのはポーランド映画であり全編ポーランド語でさっぱり言語がわからなかったりすることだ。日本でもDVDは発売されてるけど、買ってまで見ようとは思ってない。しかし何が凄いって、何気に再現度が凄い。興味がなければ何のことはないシーンだけど、ガス室にガスを投入する作業のシーンが思ってた通りの再現だった。ガス室というかクレマトリウムはすでに破壊されてなかったからわざわざセットで作ったのかと思うと尚更すごい。何気にあのチクロン投入煙突位置が正確なのも素晴らしい。未完成監督が死んでしまい、友人達で残っていた映像繋ぎ合わせただけらしいけど、唐沢寿明の『白い巨塔』よりもずっと前にアウシュビッツ収容所ロケ地に使っていた映画存在したというのも発見だった。

PASAŻERKA - POLSKI FILM PSYCHOLOGICZNY HD, WYSTĘPUJĄ: ALEKSANDRA ŚLĄSKA (SOUS-TITRES FRANÇAIS)

2021-08-17

anond:20210817112657

書きっぷりから2.5次元とかそういうジャンル想像してたが文学座みたいな硬派な劇団でもこういうファンいるし舞台に上がる人はこういうイタいファンもいて収入を支えてくれているというのは認識しているのでは

2021-08-14

動画でたどる生ハムと焼うどん(続き)

anond:20210814104642 の続き

転機その2

そのまま順調にいくかと思いきや東は劇団を退団する。

2019/03/02

21歳最初の爆裂カミングアウト

https://ameblo.jp/281lisa281/entry-12443763952.html

ライブ活動は続けているが、この頃はほぼひとりでパフォーマンスをおこなっている。

2019.9.20東理紗伝説から神話へ〜』LIVEフル映像

https://www.youtube.com/watch?v=0E2Mb5v5Yfk

一方、西井はアイドルユニットAPOKALIPPPS(アポカリップス)の活動を経て、大森靖子プロデュース大森自身メンバーであるアイドルグループZOCとしてデビューする。みんな一癖あるいわく付きのメンバーだが、曲も見た目も正統派アイドルで、西井の本来志向もこの方向性だったという。

2019/04/22

ZOC「family nameMusic video

https://www.youtube.com/watch?v=IytBgF3UhP0

吉田豪番組に再び出演して当時の状況について語る東。

ADHD劇団活動がうまくいかず他の劇団から理解されなかったこと、セクシャリティのこと、パートナーから受ける精神DVで追い詰められていくことなど。

前回出演時よりもあきらかに苦労を重ねたオーラが出ている。

豪の部屋 ゲスト東理紗 20209月1日

https://www.youtube.com/watch?v=-Z05_sd8jfU

アーティストとして活動を続ける東は再び火曜The NIGHTに出演する。このときは明るくてユーモアもあってテンションの高い状態だが不安定さはどうしても感じる。

2020/07/09

元・生ハムと焼うどん東理紗ハイテンションキャラを演じていた!?NG無しで答えるアイドルの裏側に矢口真里驚愕!『矢口真里の火曜The NIGHT #200​』毎週火曜日24からABEMAで生放送

https://www.youtube.com/watch?v=K7wguOPLkYc

ここでも紹介された東の新音楽ユニット、ちょ!🍅's(chotto mattoz、ちょっとまとーず)。アーティスティック演劇的でもはやアイドル時代の面影はない。

2020/06/21

月子 - ちょ!🍅's

https://www.youtube.com/watch?v=EZ-v9VzKn2w

その後の二人

活動休止以降、東と西井が直接かかわることはない。

西井が正統派アイドルとして華やかな世界活躍する一方、東は駅前などでストリートミュージシャンとして歌っている。

共通の知り合いで、当時西井と一緒にZOC活動していた戦慄かなのが偶然東のパフォーマンス中に通りかかったとき映像

このとき急遽東が歌った「贖罪」という曲は、生うどんの「食材」にかけて西井に向けて思いを吐露した曲と言われている。

2019/05/29

東のことが嫌いになってしまった人々へ、一度だけでいいので観てみて

https://www.youtube.com/watch?v=d7f1ejbST-Y

ちなみに現在ZOC活動を続けている西井のツイッターアカウントプロフィールには、今も「生ハムと焼うどんがだいすきなにっちやんです」と書いてある。

動画でたどる生ハムと焼うどん

今週の大森靖子炎上でちょいちょい名前が出てくる「生ハムと焼うどん」について前から書きたいと思っていたので書いてみる。

うどん動画コメントには、もっと早く知りたかったとよく書かれている。それくらい当時のパフォーマンスは魅力的なのでアイドルきじゃなくてもちょっとだけ見てみてほしい。

誰もが才能を認めながらさまざまな不運に翻弄されていったアイドルの経緯をYouTubeを中心に見ていけたらと思う。

動画公式のもあれば非公式のもあるので、時間が経ったら消されているかもしれない。お盆休みステイホーム動画を見て過ごそう。

本件についてもっと詳しいアイドル好きの人はたくさんいるはずだが、Wikipediaを見ても全貌が伝わりづらく、まとまった情報が見つからなかったので書いたのだが、指摘や補足があればトラバで教えてほしい。

どんな人たちか?

西井万理那(西)と東理紗(東)の高校同級生二人組セルフプロデュースアイドル作詞作曲演出脚本衣装など全部自分たちでやっている。今セルフプロデュースアイドルが増えてきたのも生うどんの影響が大きいとのこと。

2016年の火曜The NIGHT出演時は高校卒業して間もない頃。元ミニモニ矢口も引くほどのテンションでふざけまくる一方、曲は魅力的かつ普通じゃない歌詞。ふわちゃん的というか、おっさん目線では辻&加護自身つんくみたいなクリエイターの才能も持ち合わせた感じ。

2016/09/01

矢口真里の火曜The NIGHT#21 ゲスト 生ハムと焼うどん

https://www.youtube.com/watch?v=Y6vFuo0J9sU

ライブ動画

このあたりのライブ動画ステージングを見ると、寸劇や客いじりなどアマチュアっぽさがなくすでに完成されている。客席に降りたり大勢の客をステージに上げたり無茶苦茶しても事故を起こさないのはベテランライブバンドのような貫禄さえある。

20160703 アイドル横丁夏祭り 生ハムと焼うどんライブ部分

https://www.youtube.com/watch?v=SKKqHnxcsM4

20161003 生ハムと焼うどん 新宿MARZ

https://www.youtube.com/watch?v=ThU7TTEZP4o

活動休止断食

地上波テレビ番組にも出始めた2017年に突然の活動休止宣言。原因はギャラの分配と言われている。実は作詞作曲演出などはすべて東のほうがやっていた。東のクリエイターの才能と、西の天性のアイドル性とでもいうべきまわりから愛される才能でバランスが取れていたとも言える。ブッキングお金管理も東が母親とやっていたのだが、不幸なことに東は発達障害でそういう細かい仕事を厳密にやることは壊滅的に苦手だった。(おそらく母親も)

別の大人が間に入って亀裂の修復をしようとしたが余計ひどいことになった。間に入った一人が彼女らの才能を認めていた大森靖子なのだが、そもそも大森自身がそれほど成熟した大人ではない。西の愛されキャラ大森は同情し肩入れしたため、昔からずっとアーティストとして大森に憧れていた東は余計追い詰められていった。

2017/01/14

西井万理那 @namahamu0822

https://twitter.com/namahamu0822/status/820269710226751488

2017/01/15

生ハムと焼うどん断食します。

https://ameblo.jp/higashi281/entry-12238466647.html


活動休止前の最後ステージ。初期の代表曲で、もっと思い入れのある曲『たまごかけごはん

2017/04/21

生ハムと焼うどん 最後の『たまごかけごはん

https://www.youtube.com/watch?v=XcSvJbnTBkM

活動休止

吉田豪も初期からうどんを見ていた一人で、活動休止から1年半ほど経った頃に西井と東それぞれをトーク番組に呼んでいる。

二人とも大人になり屈託のない西井とアーティスト寄りの東というキャラクターもより明確になった。

おたがいに友達としてはまだ好きだけれど一緒には活動できないという気持ちが伝わってくる。

高校とき友達のいなかった東に、当時から人気者だった西井が声をかけてきてその頃から西井の才能にずっと憧れていたという思い出話はなかなか切ないものがある。

20181023 猫舌SHOWROOM 生ハムと焼うどん 西井万理那

https://www.youtube.com/watch?v=HCfdxtN5xfo

豪の部屋 ゲスト東理紗 2018年11月06日

https://www.youtube.com/watch?v=OSxsQYvirrM

ここでも話しているが、東は活動休止後、劇団ピヨピヨレボリューション看板女優として演劇活動軸足を置くようになる。

また実の兄弟姉妹で組んだバンド東東東東東(イーストファイブ)の活動も始める。人気TikTokerでもある実妹ノエルをはじめ全員タレント性もあるのだが、東の振り切ったアイデア対応するのが大変でバンドメンバーからは不評だったようだ。それはつまり西井の対応力が異常に高いということでもある。

おつかれさま〜東東東東東お披露目"前"ライブさよなら家族』より

https://www.youtube.com/watch?v=INIT_07FaVs

anond:20210814104722 に続く

2021-08-13

おでん作りが捗る冷房の寒さ増田須磨寒さ脳墓入れる度か派が陸摘んでお(回文

おはようございます

今日は雨よ。

事務所は私一人このビル自体も1人なのかも知れないけどそれは分からないわ。

いわゆる咳をしてもってやつね。

今日は誰も居なくて電話もかかってこないか

かかってきても今日電話に出ない日なので、

おでんゆっくり煮込めるわ。

そんな絶好なおでん日和

まだちょっとおでんに早いシーズンかも知れないけど、

夏先取りのあとの次の旬の

鍋とかおでんとかが冷房に冷えた身体には案外恋しいものよ。

今日はまた人がビルに居ないか

そう言う時はうんと冷房が効きまくるのよね。

から余計におでんづくりが捗るというか

一番面倒くさいのが茹で玉子よね。

あれを剥くのが一番面倒くさいんだけど、

はいろいろと茹で玉子の作り方を研究した結果として、

わりと常温めに戻した生玉子をいきなり熱湯にゆっくり入れて作る茹で玉子が安定して大量生産必勝法確立したいるところで、

これに勝るとも劣らない大量生産の茹で玉子の作り方があれば是非教えて欲しいところよ。

これならわりかし20個同時にできちゃうという、

家庭ではもはや大量生産された茹で玉子

絶好のおでん日和の茹で玉子の具としてクラスチェンジするのよ。

意外ともう大根とか丁寧に

面取りはした方が良いかもしれないけど

下茹でとかしなくてもいきなり鍋にぶち込んでもある程度のおでんとしての大根役割は果たす名大役者なの。

当たりもしないハズレもしない、

大根お腹壊す人は居ないでしょ?だから当たらないのよ。

役者としては致命的だけど、

劇団おでん日和メンバー役者さんとしては欠かせない存在

私の劇団おでん日和メンバー

牛すじ大根コンニャク玉子の4つ

なんか広い舞台役者が4人しか出演しない劇ってきっとクセ強劇じゃないかしら?

そう思うのよ。

でもこれだとまるっきりリリーフランキーさんのおでんくんじゃない!

やっぱり上手いこと考えることはもうすでに考えられたものの上になってるのよね。

良いアイデア!って思ったことは大概はもう考えられているって事。

まあ

私の劇団おでん日和は美味しく頂くことには決定という、

名シーンのかずかず!

あーでもやっぱり、

一番面倒くさいのは

牛すじの下ごしらえかも知れないわ。

これは流石に下茹でして処理しないとカチカチで硬すぎるし、

かと言って高火力の圧力鍋で下ごしらえすると

上手い下ごしらえ加減が調節できなくて、

逆に牛すじなのに柔らかすぎるくなっちゃうのよね。

でも今日はもう具材買っちゃったし食材を使うためにも

あと今日事務所に誰も居ないか

絶好のおでん日和でもあるし

正に劇団おでん日和初日であり千秋楽であるという

あんまり意味はよく分かってないけど、

まり

美味しくおでんが出来ますように!って事だけが

まるでイッセー尾形さんの一人芝居の毎回やってる日替わりの演目のように

私も日替わりおでんの具をなにか

あの4人のメンバーの他に加えたもののよね。

何が良いかしら?と考えたら

あんまり思い付かないけど、

ちくわぶとかも良いし、

既製品の入れたらすぐ出来るロールキャベルでも良いし

あとそう!名脇役を忘れていたわ。

練り物のものも入れると

あれも美味しい出汁の旨味がスープの中で炸裂するから

すっかり忘れていたわ。

からでも間に合うからちょっと練り物系買ってこようかしら?

なかなか充実した私の劇団おでん日和ね。

え?

コンニャクを入れないのかって?

ジャマイカに行ってるからいないのよ。

うふふ。


今日朝ご飯

おにぎりよ。

おにぎりか迷ったけど

迷ったら鮭ってのが私の定番ね。

あんまりよほど気分がのらないと

変化球おにぎりには手を出さないわね。

たまにそう言った変化球のを求めるときがあるけど

今日は至って

おにぎり気分ってところかしら。

デトックスウォーター

作り置きが大変助かりまくる

水出しルイボスティーウォーラーよ。

がんがんつくってがんがんのめるから

もうがんがん!って感じよ。

ここのところまた雨続きなので

意外と暑くないけど、

水分補給補給するように!


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2021-08-08

anond:20210808232833

歌舞伎狂言などの伝統芸能は、金持ちファンも多いし、家元制度のおかげでしぶとく残ってる

左翼前衛劇団はなくなっても当事者以外は誰も困らない

2021-08-01

スペースでもアイドルでも実写でもないオペラが見たい

オペラが見たい。

だが、実写は飽きているのでもういい。

わざとらしくバタ臭い外人叫び方は聞き飽きると苛ついてくるし、日本劇団がやってるドラマの真似事は本当にもう見ていられない。

じゃあアニメでも見るかと思ってガンダムだの銀英伝だのを見て誤魔化していたんだがいい加減飽きてきた。

アイドルものミュージカルごっこオペラじゃないからノーセンキュー

ドラマミュージカルパチモン指輪物語二番煎じみたいのばっかでオペラにはなっちゃいない。

なんかねーのかな。

人形劇とかでもいいんだけど

2021-07-28

anond:20210728103125

容姿が極度に醜い女性場合子供の頃から必死勉強して医歯薬系など食いっぱぐれのない国家資格を取っていることが少なくない。

若い頃の大林さんはそこそこ美人だったが短大卒で無名劇団の元女優。これでは食えない。

2021-07-26

オリンピック開会式MIKIKO氏を下ろさなければ!電通が悪い!佐々木が悪い!

ってどこ見てもみんな言ってるけどさ。

要はMIKIKO氏と佐々木氏で権力争いをした結果、MIKIKO氏が負けて追い出され、

その報復だかでMIKIKO一派が佐々木氏のLINE発言流出させて退任に追い込んだんでしょ?

処分するならそんなクソ下らない権力争いで開会式を滅茶苦茶にした両者とも処分しろよ。もちろん最終責任者として電通もだ。

 

また小林賢太郎退任後も小林が持つなだぎ武がいる劇団オリンピックで使うって、完全に公私混同じゃねぇか。

なんでこっちは全然問題視されないのか。税金横領に近いぞ。同じ事を政治家官僚がやったらどうするよ。

 

何か非難の矛先が操作されてる気がするな。

2021-07-18

サブカルオタクいじめ時代、その後

インターネットを覗けば、被差別意識を抱えたオタク怨嗟の声が可視化されるのは今も昔も変わらない。しかし、今その怨嗟が向けられる対象が「陽キャ」に属する人間像がほとんどであるように見えることを考えると、2000年代インターネットでは、「サブカル」に対して憎悪を燃やすオタク」が今より遥かに多く存在していた。当時、アニメ映画話題において、必ずといっていいほど、どれが「サブカル」でどれが「オタク」かという区別をもとにした戦争がよく起こっていた。しばしば、それらは必要性のハッキリしない、無意味区別だった。思えば、それらの怨嗟は、90年代以前より「サブカル」が「オタク」をいじめ続けてきた歴史遺産であったのだろう。では、今そうした「サブカル」への同時代的な怨嗟を耳にすることが少ないのはなぜか。21世紀カルチャーにおいて、「サブカル」と「オタク」は融合した。それには「サブカル」のファッション性が凋落していったことや、「オタク」が大衆化していったことなど、時代の変化が生み出したさまざまな要因が絡んでいると思われるのだが、なんにせよ、現代では、当時「オタク」と「サブカル」に分けられていた二つは、ほとんどその境界を失ってしまったのだ。ここでは、これが精確には融合だったのか、それともどちらかがもう片方に吸収されたのか、はたまたアウフヘーベンかといったことは問題としないけれども、少なくとも、あえてそれらを二分して、お互いに攻撃し合うものであるという風潮は、ほぼ消え去ってしまったのだ。その空気感を端的に描写しているのが映画花束みたいな恋をした』である押井守存在ガスタンク映像やらを介して惹かれ合い、文芸邦楽趣味共感し合う麦くんと絹ちゃんは、90年代的な枠組みにあてはめると、明らかにサブカル」のカップルだ。しかし、彼らは宝石の国ゴールデンカムイを読む。ブレワイを買う。シン・ゴジラをみる。ままごと(劇団)の舞台さえ観に行くような層が、同時にこうしたものをあたりまえに摂取するというのは、90年代の「サブカル」的な感覚ではありえない。まどマギ放送2017年だった世界線ならば、二人で一緒に最終回に釘付けになったというエピソードがあっても違和感はないだろう。物語の後半で絹ちゃん自分の好きなもの大事にしながら生きるために、謎解きゲーム主催するベンチャー企業で働く選択をする。ここで絹ちゃんに対比されるのは、物流企業に勤めることで激務に追われ、カルチャーのある生活から脱落してしまった麦くんである。この麦くんに対比される絹ちゃんやかつての麦くんを、「サブカル」かはたまた「オタクかに分類することは、ここではもはや意味がないし、その必要存在しない。文芸映画音楽舞台マンガゲームも、派閥意識などなくカルチャーに関わる層が、ここでは描かれているのである。繰り返しになってしまうけれども、二人が生きた2010年代後半には、カルチャーにおいて、それまであった「オタク」と「サブカル」という境界はもはやほとんど消滅して、仮にその区別を認めるとしても、好きに行ったり来たりできるし、そのことになんの咎もないという状況になっていたのである。いま、「サブカル」という言葉アクチュアルな響きがなく、古臭さを伴うのはこうした事情によるものだ。「当時のサブカル」という表現40代以上がすることに違和感を覚える層がいるとしたら、現代には「サブカル」という枠組みがあえて存在する必要がないということにその理由があるだろう。つまり、「サブカル」という言葉にはもはや、90年代以前に存在したらしい、そして2000年代ほとんど絶滅した様子である、ある種の人々、例えば、大衆文化回避するひねくれた心根を持っていたり、その一方で「オタク」を見下していじめるような心性ももっている、というのがピッタリなイメージの、そういったかつての人々に対する意味のみしか残されていないというのが、現在の状況であるのだ。

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