2021-10-27

劇団壱劇屋「独鬼」という作品を観てきた

最初見た時は圧倒的すぎて終演後に何も言葉が出てこなかったけど、数日たって落ち着いてきたのでちょっと書いてみる事にしました。

不老不死の鬼が女の子赤ちゃん出会って死に別れてその後どう生きたかっていうのが大筋で、主な登場人物は鬼と女と男っていうシンプルものでした。

途中で男が鬼を倒すために用意する刺客もいるけど、3人を巡る輪の中に巻き込まれたという印象でした。

季節に合わせて春が10代、夏が20代、秋が30代、冬が40代女と男が成長していくのをキャストを変えて表現するのがとても分かりやすかったです。

照明やBGMも同様に変化があり、セリフが一切無い分見る側の感覚も少し研ぎ澄まされて色々な部分にに気付けた様な気がします。

公演終了後にキャストの皆さんが配信アーカイブを見ながらトークをするという事を聞いたのでこちらも拝見させて頂きました。

沢山の裏話や皆さんのお好きなシーンのお話が聞けたのがとても楽しかったです。お話を聞きながらだったからこそ気付けた部分もありました。

女と男が30代を迎える秋のシーンは男の動向の酷さが際立つので、キャストの皆さんからコメントの皆さんから非難の嵐だったのがちょっと面白かったのですが、悪いのは秋の男だけではないと思ったんです。

個人的に秋の男がとても好きになってしまたからどうにか擁護したいけど、基本的には擁護できるポイントが限りなく少ないので色々考えてみた結果、夏の男に原因があるのではという所に辿りつきました。

夏の男が出てきて暫くはなんやかんや鬼と女と男3人で仲良くできていて(水面下では鬼と男がにらみ合ったりしてたので表面的かもしれませんが)女が理想としてる環境だったと思うんです。

ですが、途中で夏の男がマスケットを呼んできた事で事態は急転し最終的には鬼と一騎打ちにまでなってしまうので、秋に至るポイントとして夏の男がマスケットを呼んで来なかったら意外と上手くいったのではという説です。

マスケットは呼ばれて仕事をきっちりこなしただけなので悪くない(?)んですけど、結果的に鬼と男の決裂を決定的にしたのは彼の存在が大きかった様な気がします。

台本にも夏の男とマスケットがどういう関係性なのか明言されていなかったので夏の男が雇った人なのかなという想像の上で話しを進めています

夏の男がマスケットに女の事もちゃんと話しておけばあんな大変な事にもならなかったと思うんですけど、夏の男はあくまマスケットに鬼の足止めを依頼してたと考えられるので女がその場に来るのは想定外だったんじゃないでしょうか。

マスケットが登場する直前に女と男が会っているシーンがあり、男が女をどこかに連れて行こうとして拒否をされるのですが恐らくそこでは何かしらの説得が完了してたんだと思います

でも女は鬼も男も心配から現場に駆けつけてしまい、、、という結果になるので、夏の男の未熟さと仕事があまりにも出来すぎるマスケット存在が秋の大惨事の原因だと私は考えています

この未熟さを燻らせたまま秋へと突入してしまうので、秋の男があんな動向に至ってしまったと思います

秋の男が女にやってしまった事は絶対に許してはいけない事ですが、とにかくキャスト岡村さんがかっこよくて目が離せませんでした。

絶対にしんどいと思われる殺陣をやってる中、秋の男の勝利確信した笑みを浮かべてる姿がとても印象的でとても好きでした。

次回の公演ではいい人の役柄だそうなのでまた違った印象を得られそうでとても楽しみにしています

大塚の萬劇場という所で上演されていたのですが、感染症対策がとてもきっちりしていてびっくりしました。

入場の際に手洗いから求められるのは初めてでしたが、ちゃんとしているんだなと感じ安心して観劇が出来ました。

今では客席のパーテーション撤去されている所が大半な中、そこもしっかりしていて消毒とか大変だと思うのに考えられているんだなと思いました。

作品劇場もとても良く、帰りに心地良い気持ちになれました。

内容もあまり良く分かってないまま次回作やりますって言われてすぐにチケットを買う事はあまり多くないけど、壱劇屋さんなら大丈夫という気持ちになれたので次回作も必ず行こうと決めました。

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