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2022-09-15

KADOKAWA関連のオタクコンテンツまとめ



他になんかある?

2021-06-06

空前のボカロブーム!知っておきたいボカロP10

はじめに

米津玄師やYOASOBIのAyaseといったボカロ発のアーティストが注目され、ボカロ音ゲープロセカがヒット、Vtuberはこぞってボカロ曲をカバーtiktokでもボカロ曲が普通に使われている(らしい)というこの2021年

有名ボカロPを10人ぐらい紹介します。チョイスも順番も適当です。

代表曲最近のヒットとそれ以外で一番人気な曲の2曲にしていると思います

再生数はニコニコ動画再生数です。

再生数ごとの曲数とイメージはかなりざっくりですが以下のような感じなのですごさの参考にしてください。

例えば100万再生以上の曲は20万曲中600曲という読み方をしてください。

再生曲数イメージ
1000万6曲神話入り・みくみく千本桜メルトマトリョシカWEDHモザイクロール
500万60曲超有名
100万600曲伝説入り・文句なしに有名
50万1000曲ボカロ好きなら少なくともPか曲名は知ってる
105000曲殿堂入り・中堅ライン
5万8000この辺まではわりと何でも聴く
1万2万曲マイナー
50003万曲クオリティ保証ライン
10009万曲マイナー
全体20万曲

(プロセカがヒット?と思う人もいるかもしれないが、プロセカはユーザー男女比4:6で約半分が10代というセルランが主戦場ではないソシャゲなのでメインユーザー層と近い人でないとヒットが把握しづらい。ソース:『プロセカ』がボカロファンやミクたちに与えた影響 ― ニコニコ動画が果たしていたような役割を担うかもしれない【開発者座談会】)

キラ

代表曲:「ボッカデラベリタ」「オートファジー

最初の数曲は再生数5万程度とそこそこの伸びだったが、オートファジーがヒットして一気に有名Pになった。

歌詞文字で見るとよく分からないが最近は音として聴いたときの感じを重視するのが流行りらしい。多分。

この人が使っているv flowerというボカロ中性的な声が特徴で、最近多いおしゃれな感じのボカロ曲によく使われている。

v flowerにも初音ミクなどのようにキャラクターイラストちゃんとあるのだが、おしゃれな感じのボカロ曲はPVオリキャラを出したりキャラのいないイラストだったりすることが多いので認知度が低そう。

DECO*27

代表曲:「乙女解剖」「モザイクロール

2008年から投稿している、全曲10再生以上の安定した超有名古参P。

2011年頃に柴咲コウなどの人間に曲提供をしていて、アルバムにも人間曲を普通に入れていたので、当時はボカロPをやめて人間の曲を作っていきたいのかと思った。

実際2008年から今までで2011年だけボカロ曲を一切投稿しておらず、2012年も企業案件系の曲のみであった。多分。

その答えは2013年のインタビューで明らかになる。(DECO*27「DECO*27 VOCALOID COLLECTION 2008~2012」インタビュー - 音楽ナタリー 特集・インタビュー)

2020年に突然Youtubeのみに投稿するようになったりした(ヴァンパイアで戻ってきた)ので、そういう感じのふらっとした人なんだと思う。

この人が立ち上げた曲を作るための会社「OTOIRO」が2019年に炎上したが曲人気には全く影響しなかった。

みきとP

代表曲:「ロキ」「いーあるふぁんくらぶ」

P名の由来は「みきとP」という曲名SF-A2 開発コード mikiというボカロテーマにした曲である

P名古参もついていない人は普通にいるし、最近の人でもついている人はいる。

ただ最近動画タイトル自分名前を入れる人もいるので、そういう人はP名をつける空気にならない。

作風の幅が結構広いが、どの曲も聴くちゃんとみきとPの曲だと分かる。

ロキ」はPとボカロ(鏡音リン)のデュエットで、こういう人間ボカロが一緒に歌っている曲はニコニコ動画では「VOCALOID歌ってみた」というタグで括られる。

ロキ以前には歌い手によるカバー曲以外では大きなヒットがないタグだったので、人間いるから駄目ということではないという証明になった曲だと思う。

ちなみにコーラス程度なら自分の声を入れるPはたまにいる。

DECO*27も「デコーラス」と言われるぐらいには主張強めに入れる。(最近の曲は控えめかも)

じん(自然の敵P)

代表曲:「アディショナルメモリー」「カゲロウデイズ

あのカゲロウプロジェクトを作った人である

カゲロウプロジェクトとはボカロ曲を軸にボカロキャラとは関係のないオリジナルストーリーを展開していくというプロジェクトで、アニメ化もされた。

2011年の初投稿人造エネミーから2018年の「アディショナルメモリー」までカゲプロが展開されていた。最近10周年でリブート企画始動した。

カゲプロ企業の仕込みだとたまに言われているが、

ということで最初から企業の仕込みだったということはないと思う。

企業の仕込みだと初投稿から半年ファーストアルバム商業流通で出る。

カゲプロは本当にボカロの流れを変えた存在で、(以前からそれなりにいたが)ここで一気に女子小中学生リスナー層に増えたと思う。

最盛期はアルバムクロスフェード100万再生を達成するほど勢いがあった。

日本橋高架下R計画」や「Sky of Beginning」はカゲプロとは関係のない曲だが再生数はしっかり伸びているので、別にカゲプロじゃないと伸びないPではない。

直近ではアニメ魔法科高校の優等生」のOP担当することが発表されている。

てにをは

代表曲:「ヴィラン」「古書屋敷殺人事件

ヴィランや(ボカロじゃないけど)うっせぇわのAdo書き下ろしギラギラ話題になったP。

急に最近人気になったわけではなく、2010年の「アンファンテリブル・イン・ハロウィン」ですでにランキングに顔を出していた。

その後2012年に「怪異物ノ怪音楽箱」がヒット、同じく2012年の「古書屋敷殺人事件」は女学生探偵シリーズとして楽曲小説が展開された。

女学生探偵シリーズは当時流行っていたカゲプロ的なストーリーの繋がりがある楽曲シリーズで、カゲプロ終焉ノ栞ミカグラ学園組曲など色々あった。

それらが厨二系だったのに対し女学生探偵シリーズ昭和レトロ雰囲気が唯一無二だったので、いい感じに地位確立されていたと思う。

自分の作りたいもの流行に乗せるのが上手い印象。

もともとリズム感重視で韻を踏みまくった歌詞をよく書く人なので、今は前述した「音として聴いたときの感じを重視する」という波に作風がしっかり嵌っている。

別名義で小説を書いている。

かいりきベア

代表曲:「アイ情劣等生」「ベノム」

この人も自分作風はしっかりある流行に合わせるのが上手い。

かなり意識的にヒットを狙いに行っていると思う。

「アイ情劣等生」と「アルカリレットウセイ」は「#コンパス 戦闘摂理解析システム」というソシャゲキャラテーマソング(公式)。

コンパスには1キャラ1曲テーマソングが存在し、さまざまなボカロPが曲を提供している。

コンパス曲はヒット確定という風潮もあり、実際多くの曲が100万再生を達成している。

なぜそういうスタイルがウケたのかというと、腐女子とかが「この曲はあのキャラっぽい」「このキャラはあの曲っぽい」と勝手に好きなキャラ関係ない曲を結びつけるイメソン文化公式でやっているかである

プロセカも腐女子とかが男キャラMMDを作ってボカロ曲を踊らせたりボイスを切り出して無理矢理歌わせたりしているのを公式でやっているようなものなのでウケた。

(もちろんどちらもあくまでも人気になった要因の1つに過ぎないし、やっているのは必ずしも腐女子ではない)

すりぃ

代表曲:「ジャンキーナイトタウンオーケストラ」「テレキャスタービーボーイ」

テレキャスタービーボーイ」は2019年のショート版と2020年のフル版が両方100万再生を達成している。すごい。

ショート版の曲長は1分で、他にも「空中分解」「エゴロック」などの1分曲を作っている。

1分台で100万再生を達成しているのは

ぐらい。他にあったらすみません

メインで使用しているボカロ少年声の鏡音レン

Adoに曲提供するようなおしゃれ系の人にしては珍しいかもしれない。

Giga

代表曲:「劣等上等」「ギガンティックO.T.N」

ボカロオリジナル曲初投稿2010年。

カバー曲は2009年から投稿していて、カバーだとPONPONPONのレンカバーやえれくとりっく・えんじぇぅの鏡音アレンジカバーが有名。

歌い手もやっていてそっちでも100万再生を達成している。

どちらかと言うとボカロキャラのための曲を作るタイプの人で、「レン廃留置所」というレンくん大好きユニットにも参加していた。鏡音レンはそういうPを飼っているボカロである

でも2016年前後歌い手のれをると組んでれをる用の曲ばかり作っていたのでボカロ曲は全然投稿していなかった。そういうこともある。

代表曲に「ギガンティックO.T.N」を挙げたが、こういう曲があってこそのボカロ文化である。多分。

まふまふ

代表曲:「廃墟の国のアリス」「メリーバッドエンド

歌い手出身ボカロP。

歌い手出身ボカロPの中にはボカロ打ち込みや編曲を他の人に任せている人もいるが、まふまふはそのあたりも自分担当している。

歌い手としても自分自分用に作った曲をよく歌っており、この前東京ドームで無観客無料配信ライブをしていた。

それが朝の情報番組で「まふまふさんが東京ドームライブしました!」と普通に取り上げられていてびっくりした。そんな有名なのか。

アニソンもたまに担当している。

以前ゴーストライターに曲を作らせていたスズムというとんでもないボカロPがいたのだが、そのゴーストライターをさせられていたと言われている。(未確定情報)

八王子P

代表曲:「バイオレンストリガー」「Sweet Devil」

投稿2009年の「エレクトリック・ラブ」。

この時点ですでにハイクオリティで、3DS音ゲー「Project mirai」にも収録された。

BEMANIに曲提供をしているP*Lightと同一人物で、「エレクトリック・ラブ」がボカロ処女作というわけではない。

今ほどはボカロメジャー存在でなかった2012年頃からボカロ界の貴公子という謎の異名を背負って何度かテレビに出演していた。

テクノポップがメインでいかにも電子音な曲を作るので、そのボカロ感がテレビウケという点で良かったのかもしれない。

(他に有名でテレビに出てくれるようなコミュ強Pがいなかったというのもあるかもしれない)

NHKニュース番組「フカヨミ」では2012年に番組企画番組イメージソングを制作し、それがEDとして使用されていた。

NHKはその頃ラジオボカロ曲専門番組をやっていたりと、結構からボカロと仲良しである

Neru

代表曲:「SNOBBISM」「ロストワンの号哭」

2009年から鏡音リン・レンの曲をメインに投稿しているP。

強めの高速ロックイメージがあるが特に最近は高速じゃない曲もある。

「脱法ロック」と「い~やい~やい~や」のPVは他アーティストPVパクリではないか話題になった。

(PV製作はそれぞれりゅうせー、寺田てらなのでNeruが直接作ったわけではない)

後者はパクられた側が直接Neru側に問い合わせているが、パクリではないと返答されている。(ソース:Cluster A騒動によせて - in the blue shirt)

このはてな匿名ダイアリーにいい感じの記事があったので全体像こちらを参照。→Neru(ボカロP)と寺田てら(動画制作者)の「Cluster A」パクリ疑惑騒動まとめ

PVパクリ疑惑とは別にパクリ疑惑もあるがPVパクリよりも曖昧な話になってしまうので割愛

wowaka

代表曲:「アンノウンマザーグース」「ワールズエンド・ダンスホール

2009年に処女作グレーゾーンにて。」を投稿し、その後の数曲はそこそこしっかり伸びて同年6曲目の「裏表ラバーズ」が大ヒット。

ハイテンポな高音ロックサウンドが特徴で、「ボカロっぽい曲」という概念確立したPのうちの1人だと思う。

2011年まで毎年投稿していたが人間バンドヒトリエ」を結成したためボカロは一旦休止。

ちなみにボカロPが人間バンドを組むのはよくあることであるボカロP活動とのバランスは人それぞれ。

そして2017年に初音ミク10周年記念CD書き下ろし曲「アンノウンマザーグース」を投稿ライブで最高に楽しい曲。

2019年死去。

ボカロPが亡くなるというのはさすがによくあることではないが、「ルカルカ★ナイトフィーバー」などのSAMナイトシリーズで有名なsamfree「Q」ストロボラスト」の椎名もた(ぽわぽわP)、「オマーン湖」の乙Pなどもすでに亡くなっている。

samfreeあいみょんデビューシングル編曲アニソン制作もしている超有名P、ぽわぽわPは「ストロボラスト投稿時16歳ということもあり非常に注目されているPだった。乙Pは曲タイトルでお察しください。

この人たちはレーベル所属していたり、活動仲間がいたため亡くなったことを知ることができたが、ボカロPには消息不明のPも多い。

突然帰ってくることもあるが、本当に亡くなっているPもいると思う。

おわりに

ボカロをしっかり聴き始めたのは2010年なので2009年以前の話は詳しくないです。すみません

あと最近はボカコレという投稿イベントがあって新進気鋭のPはそこで発掘できます。次は秋に開催されるそうです。

自分インタビュー記事が楽しみ。

2021春→インタビュー記事 - ボカコレ公式

2020冬→クリエイターインタビュー | ボカコレ公式

2020-08-31

初音ミク人生を変えられた話。

小さい頃からぼうっとした子供で、本に顔を突っ込んで育った。自分にも他人にもいまいち興味が持てなくて、夢なんかも特になかった。

社会に出てすぐに詰んだ。同期が成長していく中、失敗ばかりで別の部署に回され、どうしていいかからなかった。

初音ミク出会ったのは、2008年のこと。

始めは「炉心融解」を聴いて、ソフトが歌うことに感動して色々漁るも、そのレベルの調声はなかなかなく。ただ、アマチュアの人が作る曲が自由面白かったから、最初は「歌ってみた」ばかり聴いていた。

そのうち、ソフトの声に慣れてきて、色々な曲を聴くようになった。

泣ける曲、かわいい曲、格好良い曲。トランス民族調、テクノポップメタル。いままで聴いたこともなく興味もなかった曲が、「初音ミク」を通して自分に入ってきた。

歌詞面白かった。今まで聴いてきたような恋愛人生応援歌もあったし、下ネタ独り言のような歌詞社会派、物語系。

般若心経ポップ」「P名言ってみろ」「吹っ切れた」などの派生ブーム面白かったし、「踊ってみた」「弾いてみた」やMMDいくらでも見る動画がある。

電車に乗っていて、「もしかたらこの人が、自分の好きなボカロPかもしれない」なんて思った。絵師かもしれないし、ニコニコ技術部をやっているかもしれない。

基本的に何をやってもいい、カオス空間。誰でも何か得意なことがあって、ネットに何かを上げれば、好きになってくれる人が必ずいる。

そんな風に思ったら、世の中が本当に変わって見えた。

ネタでつけるタグコメント広告ユーザーが遊べるところも多い。検索くらいしかネットに触れてこなかった自分が、ランキングにかじりついては毎晩、睡眠時間を削ってワクワクしていた。

初音ミク発売当時は、カラオケ化やTVでの取り上げられ方で揉めたこと。発売元会社が、創作可能ルールを作り、作る人を守るために戦ってきたこと。そんな事情を知ったのはもっと後のことだ。

2011年から2012年ごろ。

Tell Your World」がTVで流れ、「ODDS&ENDS」が発表された年が、ある意味ボカロピークだったかもしれない。

赤レンガ倉庫で平日に開催されるライブに、有休をとって行った。自分チケットを取るのも、人を誘うのも初めてだった。

初めて、生でボカロP(さつきさん)を見た。ウォータースクリーンだったけど、ミクが歌って踊るのを見た。チラシの裏いっぱいに感想を書き殴り、帰りは電車を二度間違えた。

八景島イベントファミマコラボ。Divafのために初めて、ゲーム機というものを買った。

「NyanCat」がネットミームになったりする一方、「カゲロウデイズ」の人気が予想外の状態を生んだ。

2013年、潮目が変わり始めたことに、遅れて気が付いた。

いままで挨拶冗談が書かれていた、曲の投稿者欄に、歌い手版との同時UPや、メジャーアルバムの発売が告知されるようになった。

勢いのあるP側とはうらはらに、コメント民度がみるみる下がった。カゲロウプロジェクトやKEMU VOXXの人気もあり、低年齢の視聴者が、どっと流れ込んできたのだと思う。

商業化への意見ボカロ厨やカゲプロ厨への嘲笑は、ネットを沸かせる一方。

ジャンルの外側からも内側からも衝撃を受けたけれど、一番許せないのは自分だった。

ずっと、「作る人」を尊敬して愛してきたつもりでいた。でも結局、「ボカロを使わないその人」を、心から応援するのがすこし、寂しい。

自分に都合のいいようにしか、愛せない。それでも好きだ。

それから何年も経って。

kemu氏が「拝啓ドッペルゲンガー」で衝撃的に正体を明かしたり、ハチとして戻ってきた米津さんに、ジャンルを「砂の惑星」と呼ばれたり。

色々なことがあったけれど、今もまだ、ボカロを聴いている。ヨルシカの曲も好きだ。

クリプトン公式コラボしている曲。「ヒバナ」や「DECORATOR」を聴いて思うのは、そろそろ潮時なんじゃないかということだ。

今までの自分は、ボカロを盛り上げるために何もしてこなかったな、と思った。

自分にできることをやろう。今まで考えてきたこと、あったこと。小説にして残したいな、と思っている。

曲も作りたい。努力はしなきゃいけないけど、基本的には誰かが聴いて、1人でも気に入ってくれたらそれでいい。

ミクさん。

人間を、音楽を、好きにならせてくれてありがとう

これからもずっと、あなたに歌っていてほしい。

初音ミク人生を変えられた話。

小さい頃からぼうっとした子供で、本に顔を突っ込んで育った。自分にも他人にもいまいち興味が持てなくて、夢なんかも特になかった。

社会に出てすぐに詰んだ。同期が成長していく中、失敗ばかりで別の部署に回され、どうしていいかからなかった。

初音ミク出会ったのは、2008年のこと。

始めは「炉心融解」を聴いて、ソフトが歌うことに感動して色々漁るも、そのレベルの調声はなかなかなく。ただ、アマチュアの人が作る曲が自由面白かったから、最初は「歌ってみた」ばかり聴いていた。

そのうち、ソフトの声に慣れてきて、色々な曲を聴くようになった。

泣ける曲、かわいい曲、格好良い曲。トランス民族調、テクノポップメタル。いままで聴いたこともなく興味もなかった曲が、「初音ミク」を通して自分に入ってきた。

歌詞面白かった。今まで聴いてきたような恋愛人生応援歌もあったし、下ネタ独り言のような歌詞社会派、物語系。

般若心経ポップ」「P名言ってみろ」「吹っ切れた」などの派生ブーム面白かったし、「踊ってみた」「弾いてみた」やMMDいくらでも見る動画がある。

電車に乗っていて、「もしかたらこの人が、自分の好きなボカロPかもしれない」なんて思った。絵師かもしれないし、ニコニコ技術部をやっているかもしれない。

基本的に何をやってもいい、カオス空間。誰でも何か得意なことがあって、ネットに何かを上げれば、好きになってくれる人が必ずいる。

そんな風に思ったら、世の中が本当に変わって見えた。

ネタでつけるタグコメント広告ユーザーが遊べるところも多い。検索くらいしかネットに触れてこなかった自分が、ランキングにかじりついては毎晩、睡眠時間を削ってワクワクしていた。

初音ミク発売当時は、カラオケ化やTVでの取り上げられ方で揉めたこと。発売元会社が、創作可能ルールを作り、作る人を守るために戦ってきたこと。そんな事情を知ったのはもっと後のことだ。

2011年から2012年ごろ。

Tell Your World」がTVで流れ、「ODDS&ENDS」が発表された年が、ある意味ボカロピークだったかもしれない。

赤レンガ倉庫で平日に開催されるライブに、有休をとって行った。自分チケットを取るのも、人を誘うのも初めてだった。

初めて、生でボカロP(さつきさん)を見た。ウォータースクリーンだったけど、ミクが歌って踊るのを見た。チラシの裏いっぱいに感想を書き殴り、帰りは電車を二度間違えた。

八景島イベントファミマコラボ。Divafのために初めて、ゲーム機というものを買った。

「NyanCat」がネットミームになったりする一方、「カゲロウデイズ」の人気が予想外の状態を生んだ。

2013年、潮目が変わり始めたことに、遅れて気が付いた。

いままで挨拶冗談が書かれていた、曲の投稿者欄に、歌い手版との同時UPや、メジャーアルバムの発売が告知されるようになった。

勢いのあるP側とはうらはらに、コメント民度がみるみる下がった。カゲロウプロジェクトやKEMU VOXXの人気もあり、低年齢の視聴者が、どっと流れ込んできたのだと思う。

商業化への意見ボカロ厨やカゲプロ厨への嘲笑は、ネットを沸かせる一方。

ジャンルの外側からも内側からも衝撃を受けたけれど、一番許せないのは自分だった。

ずっと、「作る人」を尊敬して愛してきたつもりでいた。

でも結局、「ボカロを使わないその人」を、心から応援するのが難しい。正直、寂しい。

自分に都合のいいようにしか、愛せない。それでも好きだ。

それから何年も経って。

kemu氏が「拝啓ドッペルゲンガー」で衝撃的に正体を明かしたり、ハチとして戻ってきた米津さんに、ジャンルを「砂の惑星」と呼ばれたり。

色々なことがあったけれど、今もまだ、ボカロを聴いている。ヨルシカの曲も好きだ。

クリプトン公式コラボしている曲。「ヒバナ」や「DECORATOR」を聴いて思うのは、そろそろ潮時なんじゃないかということだ。

今までの自分は、ボカロを盛り上げるために何もしてこなかったな、と思った。

自分にできることをやろう。今まで考えてきたこと、あったこと。小説にして残したいな、と思っている。

曲も作りたい。努力はしなきゃいけないけど、基本的には誰かが聴いて、1人でも気に入ってくれたらそれでいい。

ミクさん。

人間を、音楽を、好きにならせてくれてありがとう

これからもずっと、あなたに歌っていてほしい。

2020-08-15

カゲプロの思い出

8月15日なのでカゲプロの思い出を語る。

カゲプロって何?

カゲプロもといカゲロウプロジェクト8月15日に起こる出来事を描いたメディアミックス作品で、

ニコニコ動画楽曲から派生し、小説漫画アニメ劇場版等で別々の展開をする面白さが売りだった。

ご存知かとは思うが、おそ松、鬼滅、今ならツイステとかに先駆けて、キッズが多くて民度が最悪、というイメージ代名詞だった。

私は当時成人していた社会人だったがこのジャンルにいたく執心した。

元々じん(自然の敵P)の作る音楽を気に入っていて、小説を出すというので興味本位で読んだ。ハマった。

正直お世辞にも上手とは言い難い小説だったが、楽曲動画も含めてアマチュアの手による一大作品というのは熱があった。

拙い所も含めてカッコいい!エモい支援したい!夢がある!割と珍しい感情ではないと思う。それが大人だろうと。インディーズバンドのようなイメージ

カゲプロ厨の様子

そういう風に素直にハマって、中に入ってみたはいものの、確かに実際自分より年下の人しかファンが居なかった。

沢山友人を作ったが、よくて高校生殆ど中学生小学生も多くて、成人していてお酒が飲めるような人は片手で数えるほどしか居なかった。

とは言え話が通じないなんて事は全くなかった。自分は大して創作などもしなかったけど、ツイッターで繋がった小学生敬語で話してくれた。

男の子も居た。CPとか担当みたいな概念も薄くてどんな趣味でも年齢でも人種でも仲良しだった。

コミュニティの中での喧嘩や、男の子も居る事で色恋沙汰が始まる事もあったけど、むしろ今まで自分経験してきたどのジャンルよりも平和だった。

かに痛い、と表現されるような事もあったかもしれない。でも人に迷惑をかけるような子は誰も見た事がなかった。

オンリーイベントの様子

カゲプロにハマった事で、コスプレ同人誌に初めて触れた子も沢山居た。どの子も知らないなりに、人に聞いたり調べたりしていた。

同人誌即売会(オンリー)では、親御さんと一緒に本を買いに来る人やスペースの後にお母さんが座っているサークルなどもあった。

本来即売会にはサークル側に年齢制限があったりするが、低年齢層のこのジャンルではイベントからきちんと許可があった。

別に子供趣味を楽しんじゃいけない訳でもないし、許可されているなら取りざたされる事でもない。

でも他のジャンル所謂大人たちからはとっても笑われた。まあ、珍しい事ではあるかもしれないけれども。

私はただの買専だったが、プラバンで作ったストラップだったりとか、手作り感のあるものも多くてそれはそれでよかった。

皆このジャンルが好きで、色んな工夫をして楽しみたいと思ってるのがすごく感じられた。

会議の様子

そんな風に内部に居ると、カゲプロ厨、なんて言葉を投げつけられる事もむしろなかった。

あれはカゲプロのことを特に好きではない人間が使う言葉から好きな人間とだけ過ごしていたら聞かない言葉なのだ

そういう中で、ニコニコ超会議が開催された。ニコニコ動画主催する一大イベント

カゲプロも当時大きなブースを作り、そのブース内で新曲を先行して聴く事ができた。私ももちろん朝から並んだ。

学生で中々会えない地方の友人達もこの日ばかりはみんな揃っていて、新曲を聞いたり、グッズを買ったり。とても楽しんだ。

会議はとっても広いイベントで、ほかにも回り切れないほど催し物があったんだけど、自分たちはずっとカゲプロのスペースに居た。

もちろん皆視聴ブースでは静かに並んでいたし、話す時も出来るだけ邪魔にならないように端っこに居た。

楽しい1日を過ごして家に帰ると、ネットが荒れていた。

なんと超会議カゲプロブース暴動が起きたらしい。視聴ブースが壊された、とか。

カゲプロ厨ではない大人の皆さんは、「カゲプロ厨こわw」「やっぱガキは・・・」みたいな事を言っていたが、

当のカゲプロである面々は皆揃ってクエスチョンマーク飛ばしていた。

なにしろずっとそこに居たのだ。そんな警備員が始末するような事態が起きたらさすがに気づくだろう。

当日そこに居た人間が誰一人としてそんなものは見ていなかった。でも、起きた事になった。

アニメの様子

待望のアニメが始まった。

まあ・・・出来・・・の話は置いておいて。

私はカゲプロに利用しているツイッターアカウントのほかに身内友人のアカウントを持っていたんだけど、理解のある友人からログインしない方がいい」と言われた。

カゲプロアニメが始まる前から、そちらのアカウントバカにするような文面で埋まっていた。

バカにしたいから今期はカゲプロ見る」等と堂々と言っている人も居た。何故全く内容を知らないのにバカにする前提なのか、腹が立つより悲しかった。

実際のアニメを見て、クオリティがどうだと言われたらそれは受け止める。でもガキが好きな作品からゴミ、という構図しかそこには無かった。

自分に向けられた作品でない事がわかるなら、ほっといてくれればいいのに

カゲプロの思い出

私はカゲプロが好きだということを殆どの人に明かさなかった。明かせばバカにされ、場合によっては引かれた。

カゲプロに興味があるけど、周囲がものすごく叩くから手が出せないと言われた事もあった。

いっそカゲプロ情報を何にも持たないおじさんとかの方が優しかった。前提条件が無ければ好まずとも「こんなんあるんだ」程度の気持ちで聞いてくれた。

カゲプロ厨の素行が悪いからだ」と言うには私はその悪い素行殆ど目撃したことが無かった。

若いからはしゃいで痛々しい事はあったかもしれない。でも流血沙汰とか、木の枝折ったとか、ブースを壊したとか、見ていない。

私の見ていない所であったと言えばそれまでだけど、でももうそなのは犯罪者は皆パンを食べている」理論で、カゲプロが悪いから何かをした訳ではないと思う。

ただ、私はカゲプロの事が今でも好きだし、人生で一番楽しい時間だったことに違いはない。

8月15日なのでそんなことを思い出した。

2020-05-29

anond:20200529160617

艦これKADOKAWADMMとして育てた後にくっついてきたんだろ?

FGO自力で育てた後にくっついてきたのはある。

そりゃ最初は小さかろうが成長したら企業集まるし、人も集まるよな。

といってもあくま原作者二次創作込みで育てて強くなったところで大企業が庇を借りている程度。

で、アズレンは?後アマビエは?アマビエは権利の独占のしようがないか大企業からんでこないぞ。

結果的二次創作込みで育てたコンテンツ大企業が寄ってくる程度であって、はじめっから大企業に食らいつかれたコンテンツ使い捨てってことには変わりない。

はじめっから大企業に食らいつかれたコンテンツ使い捨てで短命で終わる。カゲロウプロジェクトとかどうなったっけ?

2017-11-11

刀剣乱舞プレイヤーの思う事

今年の流行語大賞に選ばれていたので、色々思っていることをポチポチ書いていきます本来Twitterの裏垢で言おうとしたのですが、身内にばれるのが怖いので止めました。ビビりで申し訳ないです。

私がかつて刀剣乱舞プレイしていたのは、2015年3月頃でした。当時、長期間SNSに触れていなかった私は「刀剣乱舞」の流行具合に少々面喰いました。イケメンの刀擬人化ゲーム。あー、まあ艦これみたいなやつかと思い、たまたまサーバーが開いていたのもあり、始めました。線の細いタイプイケメンがあまり得意でなかったので、飽きるだろうなと思っていたのですが、琴線に触れるキャラクターがいました。

同田貫正国くんです。

当時、ヒラコードリフターズを読んでいたのもあり、メインキャラ雰囲気の似てる彼に完全に惚れました。線が太い。かっこいい。太刀ステータス的には一番低いのに戦わせろと言ってくる。目が綺麗。

そんなわけで同田貫くんがとても好きになりました。刀剣乱舞界隈はその当時もレイヤーが民家の桜を折ったりだとかであまり評判は良くなかったですが、カゲロウプロジェクトの時も似たようなことはあったので気にしていませんでした。

ある日、Twitterに気になる話題が流れてきました。刀剣乱舞トレスパクや素材の無断使用があるというツイートでした。検証動画wikiを見ると、確かにぴったりと重なっています。桜弁当からどんどんトレス疑惑の物が発掘されていきました。中には特定宗教神具トレス疑惑のものもあり、訴えられたら勝てそうにない物もありました。

私はこの件で暫くあまりログインをするのは控えようと思いました。同田貫くんは好きだけど、落ち着くまでしばらくはやめよう。

同時にこの時期から再び刀剣乱舞界隈が騒がしくなり始めました。トレパクの件は広まり運営謝罪を求めるユーザーも出てきました。そんな時に私が見たのはTLでいつもと同じように刀剣二次創作ツイートをしてる人たちでした。「トレパクなのは知ってるけど、推し可愛いから……」と言ってる人たちもいました。私もどちらかというとそちら側でしたが。

そんなときでした。七月頃、同田貫正国和泉守兼定、大俱利伽羅が刀種を「太刀」ではなく「打刀」にするとの通知が来ました。二刀開眼実装と共にした通知でした。

いや、なんでだよ。ゲームのステ値とかキャラクター性とか考えて勝手に変更するなよ。まず思ったのはこれでした。史実的にはあってるのは分かったけど、それならそれで最初からしろよ。何でもうちょっと考察しなかったんだよ。艦これデザインの部分まで史実通りに書いてるんだぞ。

正直言うとかなりつらかったです。だって同田貫くんが好きでやってきてたのになんでここまで急に設定を変えられたんだもの。好きだった太刀同田貫正国は消されてしまうんだもの

ほぼ、同時期に謝罪文が公開されました。『具体的な原因についてですが、今回の『刀剣乱舞-ONLINE-』作業に携わった社内デザイナーが、新人採用されて間もないデザイナーだったということもあり、権利処理に関する認識教育が足りていなかったため、問題認識することな製作作業を行ってしまいました。』と書いてあり、この期に及んで新人デザイナーにすべてを押し付け謝罪にするのか、と面食らいました。もちろんその後に統括責任者責任についても書いてありましたが、結局修正されていないものもあり「謝罪とは……?」という気分になりました。

そして一番嫌だった、というかやめようと思ったのは問題をずっと見ないふりでいた「ユーザー」でした。問題が起こっても見ないふり。推しが尊ければそれでいい。好きだったキャラクター個性を無理やり改変された人間から見ると、これが過去自分だったんだなぁと思いました。あー、このゲームはこういう人を対象にしたゲームなんだな。もうやめよう。

今思えば、あの時見て見ぬふりをしてくれたユーザーさんたちには感謝してますありがとう!やめるきっかけを作ってくれて!!

そして、この後何件か連続して起こった「エンディングトレスアニメ」や「設定・構図パクリゲーム」、「脚本パクリ疑惑を指摘したユーザー複数ユーザーフルボッコにするゲーム」等を見ていると、問題を見て見ぬふりをするユーザー様様なんだなぁと思います

うそろそろ、危機感を持ちませんか。設定やUIトレス盗作疑惑のあるコンテンツをたくさん持つ「クールジャパン」が他国コンテンツを見下している図って、とっても滑稽ですよ。

2017-03-17

ボカロオタクになってもうすぐ9年になる

私がボカロ出会ったのは小4の夏休みだった。

当時周囲にボカロを知っている人は1人もいなかった。

中学生になると若干増え、カゲロウプロジェクト知名度さらに上がった。

高校ではボカロが好きなわけではないけど聴くときもあるという人もよくいた。

しかし誰も私と話が合わないのだ。

私はVOCALOIDというコンテンツ全体が好きで、自称ボカロオタクの皆はボカロが好きな自分が好きだった。

結局外でボカロの話はしなくなった。

私は来月から大学生だ。

女子大だしどうせ私と話の合う人はいないのだろうけれど、ボカロオタクを名乗るのはやめたくない、いや、やめられない。

私にはボカロしかないのだ。

葬式ではサイハテを流してくれ。

2016-11-10

カゲプロ映画について所感を述べる

もろもろで再投稿

カゲロウプロジェクト』が好きです。すごく好きで、だから映画が公開されると聞いた時はとても嬉しくて、前売りも買って、初日に見に行きました。だから、あの作品をどう捉えればいいのか分からないんです。捉えたくないと言うのもあるのかも知れなくて、あれから何日たっても消化しきれずにいます。「駄作だった」の一言で割りきれないんです。認めたくないんです。いままで好きだったことを、否定したくないんです。そういう話です。

前提として。カゲロウプロジェクトというのは(知っている人も多いだろうけれど)所謂メディアミックス型のコンテンツで、楽曲小説漫画アニメ、それぞれが同じ夏の日を繰り返すルートの一つとして機能していますストーリーとしては「目にまつわる能力」を持った少年少女たちが、繰り返される夏の日の謎とその能力について迫っていく~という感じです。ハルヒエンドレスエイトの設定が細かい感じ、と捉えると分かりやすいです。

小説なんかが発売される前、楽曲しかなかった頃。作者の「じん」さんの手によって投稿された楽曲群の一つ(コノハ世界事情、というボーカロイド曲)にドはまりしました。中学二年生のなんともアレな感性にあの熱い中二的世界観ががっちりはまったというか。それまでろくに曲を聞いたことの無かった私にとって、あのニコニコ動画という友達の知らない場所の、ボーカロイドという大人は知らない「特別」なコンテンツはすごく心を惹きました。それぞれのルート共通点、明らかになる事実から徐々に全容を割り出す謎解きの感覚個性豊かなキャラクター。今も好きです。初めて買ったCDも、初めて手を出した二次創作も、初めて買った同人誌も全部カゲプロです。アルバムは何百回も繰り返し聞いて、カラオケに行けば必ず一曲は歌いますSNSカゲプロを語り合うために始めました。青春全部捧げました。服の趣味パーカージーンズに固まったのも影響受けてます。それぐらい大好きで、多分相当にこじらせてます。私は、そういう人間です。

(勿論、パーカー着てる奴を蹴り飛ばしたりとか絡んでくるとかデマかよく分からない厨とか呼ばれるそういう輩と私は違います(同じに見えるだろうけれど)。ああいう輩のせいで普通に好きな人たちまでひとくくりにされることがすごく嫌でした。)

ある日、アニメ化情報が明らかになりました。制作会社シャフトでした。西尾維新さんも好きな私はアホみたいに舞い上がりました。あの大好きなカゲプロキャラクターガハラさんと同じシャフ度を!シャフ度をかましてくれる!放送まで毎週1人ずつ公開されていくキャスト、この子の声は誰だろう、とワクワクしながら同じく好きな友人と語り合いました。

そうして始まったアニメ。私は「どうして、こんなにつまらないんだろう」と首をかしげることになりました。

面白くないんです。なんというか、脚本が無理矢理な感じがして、うまく没入できない。ぎこちないというか、詰め込みすぎているというか、無闇に前衛的な表現をして失敗しているように思えました。画面前で、何度もいたたまれなくなりました。これをみている一般の人たちのことを考えると胃がいたくなりました。しかツイッターに流れてくる意見肯定ばかりだったから(フォローしてる人がクラスタしかいないんだから当たり前)、私は、己の認識を疑うばかりで、それにうまく返せなかったと思います

まりにも無茶が過ぎる脚本構成で作られたこのアニメを、エンディングから考えるに恐らく最後の繰り返し=トゥルーエンドルートになったこのアニメ公式と認めたくなかったです。でも、否定したくもありませんでした。

いやにあら探しばかりしてしま性格だった事をすごく恨みました。ダメだった、という意見を口にすることが自分のせいで憚られるばかりで、盲目になれたらきっと幸せだったのかなと思います。拗らせていたはずなのに、結局私はその程度にしか好きになれていなかったと、そんな風に思いました。だって好きなもの否定したくないんです。大好きで大好きで大好きだっていい続けて二年たって、もうこの頃には私にとってカゲプロ大好きということは義務でした。というか、なんで嫌いって言わなきゃいけないんですか?という感じです。『カゲプロ大好きであることが私』、みたいな。

暫く経ってからまとめサイト嘲笑記事をみて、ああ、私の感性は間違ってないんだと思う反面、けれど大好きなコンテンツおもちゃにされていることにすごい不快感を覚えました。否定したくないし、否定されたくもありませんでした。それが事実なんだとわかっていても。

勿論、良いことも一杯ありました。主人公のシンタローは寺島さん、その相方のエネは阿澄さんが声をつけてくれたし、彼らが動くところをみられました。新しい曲も作られて(dazeというめっちゃかっこいい曲、EDボーカルはじんさんがよく使うボカロIAの人が!)、楽曲アレンジ版ではアニソン歌手LiSAさんが歌ってくれたり。

でも、やっぱり私はアニメが、カゲプロに自ら汚点のレッテルを貼ったように思えたアニメが嫌いでした。だから子供ながらに、アニメDVDを買わないことを唯一の反抗としました(それ以外の関連商品は全部買ってました。ここで一旦、カゲプロに関する私の収集癖が止まったのでそれは良かったです)。

アニメの後、それまでバカみたいに追いかけていたのが多少我に返ったのか、カゲプロに対する熱は冷めていました。逆にラブライブめっちゃハマりました。曲からハマったカゲプロと同じようにハマりました。クラスでもスクフェス(アプリゲーム)が流行っていて、カゲプロは、時折ちょこちょこ入るカゲプロ漫画情報確認、発売する小説を読む程度でした。カゲプロクラスタじゃなくて絶好調ラブライバーでした。まきちゃん

じんさんは自分音楽活動に絶好調のようでした。私が好きなのはカゲロウプロジェクトを作ってるじんさんなので、さっぱり興味もわきませんでした。それ以外ほぼ何の動きもない期間が二年くらい続いて、今年。

長らく音沙汰の無かった小説新刊が出て、舞台となる夏にはいつもよりこったイベント(ニコ生)があって、そこでアニメ二期と映画化が発表された時、久しぶりに己の中の炎が燃え上がるのを感じました。ああやっぱり私はカゲロウプロジェクトが好きだったんだ!と、その時何処か安堵しました。じんさんはカゲプロを忘れていなかった。わくわくが止まらなくて、嬉しくて嬉しくて。ものすごくテンションが上がりました。皆とうらぶあんスタの話しかしてなかったのに、またカゲプロの話をしていて、その光景によくわからないけどありがとうって思いました。

映画の公開は11月作画監督を、カゲロウプロジェクト全体のキャラクター担当している「しづ」さんが務めると知りました。個人的には、しづさんの実力は文句のつけようがないと言っても過言ではないくらい、全てにおいて長けていると思いますシャフトの絵は私はそうでもなかったけれど、否定的な人も多かったので、今度こそ、ととても期待が持てました。

私はこの時点で、映画にたいして「カゲロウプロジェクト面白い作品」ではなく「カゲロウプロジェクト違和感を持たない作品」を求めていました。エンターテイメント性ではなく、普遍性をお願いしたかったんです。「最高の作品」じゃなくていい、「いろいろ言いたいことはあるけど、でも良かったと言える作品」が見たかったんです。変なギミックも要らない、無駄な挑戦も要らない、普通の、贔屓目にみられる人なら躊躇いなく面白かったと言えるような。

公開前に投稿された主題歌は控えめに言って最高でした。もう高ぶりが止まらなくて、ヘビロテしまくりました。若干判明していた作画20分という短さへの不安が瞬間吹き飛びました。これ、いけんじゃないか……?アニメを忘れさせてくれるような、そういう存在になってくれるんじゃないか、と僅かながらに期待して。

容赦なく希望を踏み潰されました。なんだあれ。今でも言葉がないです。あんクオリティーに1900円とか詐欺じゃねえか。意味のわからないストーリーメアリースーじみた超展開、観客を置いてきぼりにする視点変更、ファンであることが前提だとしてもあまりにも置いてきぼりな紹介。無駄4DXぶれる作画、絵すらないエンディング。たった二十分すら安定させて持たせられない。かくかくしたキャラクター絵はシャフトの方が数倍増しだと思わざるを得ません。(詳しくはねばーまとめとかとぅぎゃったーとかに物好きがまとめてると思うのでそれを)

一番嫌なのは、それなりを払って、期待して、好きなのに。それなのに、そんな否定的言葉しかでないことです。認めたくないです。好きなんです。どんなものでもよかったって受け入れたいのに。周りの皆は絶賛しまくりで、私だけがおかしいみたいで、まるで二年半前のアニメ放送時の再現のようでした。

広げすぎた風呂敷は畳むことが出来るんでしょうか。アニメ二期もこのクオリティーなんでしょうか。日にちが経つにつれ不安ばかりが増していきます。なんで私は自分の好きなものが落ちぶれる様をみなくちゃいけないんだ、と変な怒りすらわきそうで、でも、嫌いになれないんです。きっとどんなひどいものを見せられても、イヤになったってキライにはなれないと思います。それくらい好きなんです。今だって好きになりたいと思っています批判された所を否定したくて、でも否定できないことが一番悔しいです。辛いです

これからも好きでいたい。でも、好きでいることで幸せになれないのなら、私はなんで好きになってしまったんでしょう。もし、むやみに話を広げすぎて謎すら解明されないまま終わってしまったなら、私が追いかけてきた意味はどうなってしまうんでしょう。今、そう思わせるだけのものがそこにはあるんです。昔は、期待ばかりあったはずなのに。

そんなに金が欲しいんですか?雑で手軽なコンテンツで大量に搾取できればなんでもいいんですか?ふざけるな、といえるような偉い立場じゃないことは分かってます。でも、少しくらい、良いもの提供してくれたっていいじゃないですか。

良かったって言わせてください。好きで良かったって言わせてくださいよ、お願いだから

辛いのでFGOやります。以上です。

2016-11-07

カゲプロ映画について所感を述べる

カゲロウプロジェクト』が好きです。すごく好きで、だから映画が公開されると聞いた時はとても嬉しくて、前売りも買って、初日に見に行きました。だから、あの作品をどう捉えればいいのか分からないんです。捉えたくないと言うのもあるのかも知れなくて、あれから何日たっても消化しきれずにいます。「駄作だった」の一言で割りきれないんです。認めたくないんです。いままで好きだったことを、否定したくないんです。そういう話です。

前提として。カゲロウプロジェクトというのは(知っている人も多いだろうけれど)所謂メディアミックス型のコンテンツで、楽曲小説漫画アニメ、それぞれが同じ夏の日を繰り返すルートの一つとして機能していますストーリーとしては「目にまつわる能力」を持った少年少女たちが、繰り返される夏の日の謎とその能力について迫っていく~という感じです。ハルヒエンドレスエイトの設定が細かい感じ、と捉えると分かりやすいです。

小説なんかが発売される前、楽曲しかなかった頃。作者の「じん」さんの手によって投稿された楽曲群の一つ(コノハ世界事情、というボーカロイド曲)にドはまりしました。中学二年生のなんともアレな感性にあの熱い中二的世界観ががっちりはまったというか。それまでろくに曲を聞いたことの無かった私にとって、あのニコニコ動画という友達の知らない場所の、ボーカロイドという大人は知らない「特別」なコンテンツはすごく心を惹きました。それぞれのルート共通点、明らかになる事実から徐々に全容を割り出す謎解きの感覚個性豊かなキャラクター。今も好きです。初めて買ったCDも、初めて手を出した二次創作も、初めて買った同人誌も全部カゲプロです。アルバムは何百回も繰り返し聞いて、カラオケに行けば必ず一曲は歌いますSNSカゲプロを語り合うために始めました。青春全部捧げました。服の趣味パーカージーンズに固まったのも影響受けてます。それぐらい大好きで、多分相当にこじらせてます。私は、そういう人間です。

(勿論、パーカー着てる奴を蹴り飛ばしたりとか絡んでくるとかデマかよく分からない厨とか呼ばれるそういう輩と私は違います(同じに見えるだろうけれど)。ああいう輩のせいで普通に好きな人たちまでひとくくりにされることがすごく嫌でした。)

ある日、アニメ化情報が明らかになりました。制作会社シャフトでした。西尾維新さんも好きな私はアホみたいに舞い上がりました。あの大好きなカゲプロキャラクターガハラさんと同じシャフ度を!シャフ度をかましてくれる!放送まで毎週1人ずつ公開されていくキャスト、この子の声は誰だろう、とワクワクしながら同じく好きな友人と語り合いました。

そうして始まったアニメ。私は「どうして、こんなにつまらないんだろう」と首をかしげることになりました。

面白くないんです。なんというか、脚本が無理矢理な感じがして、うまく没入できない。ぎこちないというか、詰め込みすぎているというか、無闇に前衛的な表現をして失敗しているように思えました。画面前で、何度もいたたまれなくなりました。これをみている一般の人たちのことを考えると胃がいたくなりました。しかツイッターに流れてくる意見肯定ばかりだったから(フォローしてる人がクラスタしかいないんだから当たり前)、私は、己の認識を疑うばかりで、それにうまく返せなかったと思います

まりにも無茶が過ぎる脚本構成で作られたこのアニメを、エンディングから考えるに恐らく最後の繰り返し=トゥルーエンドルートになったこのアニメ公式と認めたくなかったです。でも、否定したくもありませんでした。

いやにあら探しばかりしてしま性格だった事をすごく恨みました。ダメだった、という意見を口にすることが自分のせいで憚られるばかりで、盲目になれたらきっと幸せだったのかなと思います。拗らせていたはずなのに、結局私はその程度にしか好きになれていなかったと、そんな風に思いました。だって好きなもの否定したくないんです。大好きで大好きで大好きだっていい続けて二年たって、もうこの頃には私にとってカゲプロ大好きということは義務でした。というか、なんで嫌いって言わなきゃいけないんですか?という感じです。『カゲプロ大好きであることが私』、みたいな。

暫く経ってからまとめサイト嘲笑記事をみて、ああ、私の感性は間違ってないんだと思う反面、けれど大好きなコンテンツおもちゃにされていることにすごい不快感を覚えました。否定したくないし、否定されたくもありませんでした。それが事実なんだとわかっていても。

勿論、良いことも一杯ありました。主人公のシンタローは寺島さん、その相方のエネは阿澄さんが声をつけてくれたし、彼らが動くところをみられました。新しい曲も作られて(dazeというめっちゃかっこいい曲、EDボーカルはじんさんがよく使うボカロIAの人が!)、楽曲アレンジ版ではアニソン歌手LiSAさんが歌ってくれたり。

でも、やっぱり私はアニメが、カゲプロに自ら汚点のレッテルを貼ったように思えたアニメが嫌いでした。だから子供ながらに、アニメDVDを買わないことを唯一の反抗としました(それ以外の関連商品は全部買ってました。ここで一旦、カゲプロに関する私の収集癖が止まったのでそれは良かったです)。

アニメの後、それまでバカみたいに追いかけていたのが多少我に返ったのか、カゲプロに対する熱は冷めていました。逆にラブライブめっちゃハマりました。曲からハマったカゲプロと同じようにハマりました。クラスでもスクフェス(アプリゲーム)が流行っていて、カゲプロは、時折ちょこちょこ入るカゲプロ漫画情報確認、発売する小説を読む程度でした。カゲプロクラスタじゃなくて絶好調ラブライバーでした。まきちゃん

じんさんは自分音楽活動に絶好調のようでした。私が好きなのはカゲロウプロジェクトを作ってるじんさんなので、さっぱり興味もわきませんでした。それ以外ほぼ何の動きもない期間が二年くらい続いて、今年。

長らく音沙汰の無かった小説新刊が出て、舞台となる夏にはいつもよりこったイベント(ニコ生)があって、そこでアニメ二期と映画化が発表された時、久しぶりに己の中の炎が燃え上がるのを感じました。ああやっぱり私はカゲロウプロジェクトが好きだったんだ!と、その時何処か安堵しました。じんさんはカゲプロを忘れていなかった。わくわくが止まらなくて、嬉しくて嬉しくて。ものすごくテンションが上がりました。皆とうらぶあんスタの話しかしてなかったのに、またカゲプロの話をしていて、その光景によくわからないけどありがとうって思いました。

映画の公開は11月作画監督を、カゲロウプロジェクト全体のキャラクター担当している「しづ」さんが務めると知りました。個人的には、しづさんの実力は文句のつけようがないと言っても過言ではないくらい、全てにおいて長けていると思いますシャフトの絵は私はそうでもなかったけれど、否定的な人も多かったので、今度こそ、ととても期待が持てました。

私はこの時点で、映画にたいして「カゲロウプロジェクト面白い作品」ではなく「カゲロウプロジェクト違和感を持たない作品」を求めていました。エンターテイメント性ではなく、普遍性をお願いしたかったんです。「最高の作品」じゃなくていい、「いろいろ言いたいことはあるけど、でも良かったと言える作品」が見たかったんです。変なギミックも要らない、無駄な挑戦も要らない、普通の、贔屓目にみられる人なら躊躇いなく面白かったと言えるような。

公開前に投稿された主題歌は控えめに言って最高でした。もう高ぶりが止まらなくて、ヘビロテしまくりました。若干判明していた作画20分という短さへの不安が瞬間吹き飛びました。これ、いけんじゃないか……?アニメを忘れさせてくれるような、そういう存在になってくれるんじゃないか、と僅かながらに期待して。

容赦なく希望を踏み潰されました。なんだあれ。今でも言葉がないです。あんクオリティーに1900円とか詐欺じゃねえか。意味のわからないストーリーメアリースーじみた超展開、観客を置いてきぼりにする視点変更、ファンであることが前提だとしてもあまりにも置いてきぼりな紹介。無駄4DXぶれる作画、絵すらないエンディング。たった二十分すら安定させて持たせられない。かくかくしたキャラクター絵はシャフトの方が数倍増しだと思わざるを得ません。(詳しくはねばーまとめとかとぅぎゃったーとかに物好きがまとめてると思うのでそれを)

一番嫌なのは、それなりを払って、期待して、好きなのに。それなのに、そんな否定的言葉しかでないことです。認めたくないです。好きなんです。どんなものでもよかったって受け入れたいのに。周りの皆は絶賛しまくりで、私だけがおかしいみたいで、まるで二年半前のアニメ放送時の再現のようでした。

広げすぎた風呂敷は畳むことが出来るんでしょうか。アニメ二期もこのクオリティーなんでしょうか。日にちが経つにつれ不安ばかりが増していきます。なんで私は自分の好きなものが落ちぶれる様をみなくちゃいけないんだ、と変な怒りすらわきそうで、でも、嫌いになれないんです。きっとどんなひどいものを見せられても、イヤになったってキライにはなれないと思います。それくらい好きなんです。今だって好きになりたいと思っています批判された所を否定したくて、でも否定できないことが一番悔しいです。辛いです

これからも好きでいたい。でも、好きでいることで幸せになれないのなら、私はなんで好きになってしまったんでしょう。もし、むやみに話を広げすぎて謎すら解明されないまま終わってしまったなら、私が追いかけてきた意味はどうなってしまうんでしょう。今、そう思わせるだけのものがそこにはあるんです。昔は、期待ばかりあったはずなのに。

そんなに金が欲しいんですか?雑で手軽なコンテンツで大量に搾取できればなんでもいいんですか?ふざけるな、といえるような偉い立場じゃないことは分かってます。でも、少しくらい、良いもの提供してくれたっていいじゃないですか。

良かったって言わせてください。好きで良かったって言わせてくださいよ、お願いだから

辛いのでFGOやります。以上です。

2016-09-14

新海誠川村元気RADWIMPSについての勘違い

および、君の名は。が導くポエム評論というライター楽園

http://shiba710.hateblo.jp/entry/2016/09/14/122251

この底の浅いヒョロヒョロな評論考察を読んでイライラしてしまった。ライター仕事ほしくてケツにローション塗りたくって新海と川村野田にケツ差し出して媚びてるようなヌルヌル文章だよ。こんなの。

まあネット巡回して色んな意見をまとめて自分の考えをたとえ薄っぺらい内容でも分かりやすく主張して言っているという部分ではローションライターとしてはいい線いってるんじゃないか

で、内容は

東浩紀渡邉大輔とかはリア充性に注目しているけど、そうじゃない、エンタメ技術論なんだと。うん。その方法論の実現のためにRADWIMPSという存在があると。うん。で、そういう組み合わせを仕掛けた川村元気天才的なんだと。ううん?

ど、どういうことだろう。一体この人は何を言ってるんだろう。

>こういう風にお互いに共通する世界観作家性を持つクリエイターを結びつけるのが、まさに「プロデューサー仕事」なんだなと思う。そして、「音楽×映画」という観点で見ると、川村元気という人はいろんな実績がある。

中略

高木正勝山口一郎野田洋次郎中田ヤスタカのような作家性の強いアーティストに「映画のための音楽」を作らせる手腕。さら主題歌劇伴を同じアーティストが手掛けることによって、映画音楽が密接に関わりあう作品に仕上げる手腕。そのあたりは、『バクマン』や『君の名は。』や『何者』に共通する、川村元気プロデューサーとしての天才性だと思う。



おうおうおうおう、いぇいいぇいえいぇい。そうね。はいはいはい

なんか知ってるなあ。こういう物語音楽のあり方、なんだっけなあ。昔あったな~、同人誌タイトルで、椎名林檎とかcoccoとかポルノグラフィティとかの曲名同人誌タイトルにしたりさあ。自分の好きなカプのテーマ曲脳内設定したりあったなあ。つか今でも見かけるなあ。

はい。そういうことなんですよ。

結局川村元気においての映画音楽なんてのはこういうことを東宝プロデューサーとしてのスケールでやっているだけで、天才的な手腕でも何でもない。ただの凡庸さゆえにより大きなマーケットに向けての仕事ができるというだけです。村上春樹聞きながらレディオヘッドとか聞いてる学生と似たようなもんなんです。たぶん、人脈つくりや人と仲良くなることが得意なんでしょう。どうでもいいことですが。

本題なんだけど、もうさ、君の名は。の褒め文章、どれもこれも高校生ポエムみたいなのでうんざりする。なにがちょうちょ結びだよ。テーマが結びだ? んな程度のことたいていの物語系のコンテンツ君の名は。以上の水準でやってるよ。挿入歌歌詞考察アニメ映画評論かいな。さらにそんなスッカスカの考察のアホみたいな文章ブコメで称賛するスーパーアホもわんさか。こういうアホどもをあぶりだしたことが君の名は。の最大の達成かもしれんな。あと褒めるべきは、中高生をひたすら甘やかしてうっとりした気持にさせるためだけに日本アニメシーンで最高峰人材が浪費されたのは虚しいこととはいえけっこうな金儲けになったことだけはまあ褒めてもいいだろう。問題はそんな映画についてクソポエムを書いてしまう連中とそれにくっついていくクソオタ。

チャーリーポエムに続けて40のオッサンが「ここはまさに同意」じゃないんだよ。

こういう奴ら明日全員ウンコ踏んでほしい。


君の名は。に前史みたいなものがもしあるとしたら、適当に今考えつくだけでも、書けるだろう。

ニコニコ動画2006年に開始

初音ミク2007年

そして新海誠が作った山崎まさよしPVになってしまったような秒速5センチメートルが公開されたのは2007年ハルヒダンスなんかも当時の中高生にとっては重要なのかな。適当に言ってるだけだけど。

まりアニメ文化PV映像センス親和性消費者リテラシーがこの10年間でとんでもなく浸透し、上昇した。具体的には、自己像を架空世界二次元キャラアニ世界に没入させる技術が今の1020代はそれ以前の世代と比べて圧倒的に優れているわけ。

そしてさらカゲロウプロジェクト告白実行委員会ボカロ小説といった、若者向け物語文化さらにそういうPV的な音楽物語需要さら拍車をかけた。

はっきり言って、やってること同じでしょ? 君の名は。カゲプロとかずっと前から好きでしたとかって。新宿感はストリート感に対応しているし、青春キド胸キュンストーリーだし。

震災をダシにしつつ実際は自分恋愛成就しか興味がないウスラバカのための映画子供背伸びにもピッタリ。




というのはまあクソオタ向けのまとめであって、なんでこんなとてつもないヒットしたかって、結局のところ新海誠のくどい撮影キラキラ画面というのは、大衆にとって衝撃的な画面として映ったってことでしょう。しかも、描かれているものスピリチュアルスケールが大きい。ただ素朴に、「え~。アニメでこんなにキラキラした画面初めて~。すご~い」ですよ。それを映画館の大画面で見るんだからカルチャーショックでしょう。物語の内容がアホみたいな間の抜けた王子様とお姫様のきっしょいラブストーリーだとしてもね。べつに中高生がうっとりするのにはそれでいいんですよ。(本当はよくない) 問題はそんなのでポエムちゃう連中。

田中将賀パンピ向けデザイン安藤雅司ほかのとんでもない水準のリアリズム作画青春キド胸キュンストーリーが、実際の物語としての出来はともかく、予告だけ見てたらとんでもなくヘルシーで健康的な印象でしょ。そういうただひたすらキュンキュンときめきたいっていう大衆の眠っていた願望を呼び覚ますには充分すぎる画面を提示することができたわけ。本当にただそれだけなの。凡庸物語センス新海誠凡庸音楽仕掛け人であるところの川村元気センス大衆向けの子供だましクールジャパンアニメの到達点として結実したというのが妥当見解でしょうよ。

からポエムはもうやめろ、お前ら。きもいだけだから




ブクマとかトラバ読んだよ。

物語コンテンツ需要における文脈や楽しむための作法には積み重なっていく歴史があるんだということさえ理解できないバカが大量宣伝大衆向けの物語でやったか川村がすごいんだと単細胞意見でつっかかってるんだね。ガンダムマクロスをたとえに出して、君の名は。カゲプロが似てると思うのは老いだぞ、とか。このエントリ文意さえ読み取れてないみたいで、これはバカでも分かるように書かなかったこっちが悪いのかな。それともバカなのが悪いのかな。

君の名は。バカにされて頭がフットーしてる人、ケチつけられることがつらい人にオススメなのは川村元気他所の畑で実った果実自分の畑で植え直して大衆に売ることの天才とでも思っとけば川村でも天才扱いできるからいいんじゃない

こっちはライターがフェアな関係であるべき対象天才とか軽々しく言い出したのがイラついただけなんでね。

文脈なんて前提だよって人もいるけど、だったらライターはその文脈歴史として記述しなきゃ。ポエムなんかよりも。

なぜヒットしたのか? 天才プロデューサー仕事からでありますって。ちゃんちゃらおかしいよ。ライタープロデューサー褒めそやしてバカ素人がそれに乗っかって「これが君の名は。の正しい評論だよなあ」って好きなもの同士の特権意識で頷き合ってる気持ち悪い構図になってるんだがら。

このライターの人も君の名は。RADWIMPS音楽で読み解きたいんじゃなくてただ取引先ともっと仲良くなりたいってだけなんじゃないかなあ。業界の仕組みなんて知らないけどさ。

2015-09-08

カゲプロの夢を見る

そういえばあの作品どうなった?確か去年アニメになった…皆で馬鹿にしていた…えーっとなんだっけ、ほら、そうだ

カゲプロだ。

ファンが若年層ということもあり根も葉もない低能な悪口が蔓延していたカゲロウプロジェクト最近では全くそ話題を見かけなくなった。そもそも私はカゲプロ総本山と思われるニコニコ動画にもアニメ最新話の配信をチェックしに行くのみで、ユーザー投稿動画なんて滅多に見ない。そして去年の夏、その最新話をチェックするリストカゲプロアニメメカクシティアクターズ」も入っていた。一応全話見ている。しかし本筋のストーリーが驚くほどに存在しない上に、設定だけ事前にチェックし期待していた能力バトルもほぼ皆無(最終話付近に少しあるがしょぼい…なにこれ…アクション監督つけてくれよ!!!えっ予算的に無理?そうかごめん…)で、なんていうかかなり落胆した。でもそれは「カゲプロ失望する」ということとはどうにも違う感じがしたのだ。私はその答えを導き出せないまま、こうして一年が過ぎようとしていた。

しか最近、何故かこの落胆に対しての答えがふっと出たのだ。多分一年ぶりにアニメ見直したせいだと思う。

視聴し直した後、私はメカクシティアクターズにまた落胆した。

だって中高生あんなに夢中になっていてさ、きっと自分のほんの少しのお小遣いお年玉をつかってカゲプロCD漫画を買っていたに違いないでしょ、そういう作品なわけでしょ。自分の親に自分の好きなキャラのこと熱く語っちゃったり、学校に行く途中でカゲプロの曲をipodで聴いて自分のこと最強だって思っちゃったり、アマチュア趣味音楽を作り絵を書いていた人達事務所契約して作り上げた数々のMVを見て、自分もこういうことがしたい!とかクリエイティブなことに目覚めちゃったり、そういうキラキラしたもの若い子達にきっと与えていた作品なんでしょ。キラキラした世界をすごくすごく身近に感じられていた作品なんでしょ。そのアニメがこれ。本当に落胆した。

カゲプロはきっと若い子達の夢だったんだと思う。夢を見させるなにかだった。そしてその夢がみんな大好きだった。それが意図も簡単に崩れるところを見せられた気がしたのだ。

「君達が夢を見ていたカゲプロはこんなに中身の無い作品で、アニメにするとほらね、どうしようもないレベル作品なんです。大人達もそうレビューしているしね。」

とてもとても居たたまれなくなった。

なんでもっといいアニメにならなかったんだろう…。ツイッター単語検索をすると中高生ですらもうカゲプロの話はしていない。黒歴史だと語る者まで居る。カゲプロもっと凄くなる、カゲプロを好きでよかったと若い子達に思わせるだけのアニメになってほしかった。

きっとそれは色々なところに要因があるのだろう、これは殆ど私の推測でしかないが、原作者の物書きとしての経験不足、話題性と即効性を重視したのであろうアニメ化企画キャストを含めたスタッフへの説明不足、他にも色々あるのだろうね、わかるよ。なんかもうね、悲劇のカタマリって感じのアニメ化。誰もあんな出来は望んでなかった感じすごくした。試しにオーディオコメンタリーなんかも聴いてみたわけだけれど、これも凄いこと言ってんだ。原作者アニメ見て「このキャラこんなだったっけ!?」と驚いた話をしたり、出演者設定資料集見ても「全然話がわからない」って言ってたり……いやもう……ここまでユルい作品初めて見たよ。話がわからないとかそれもはやカゲプロお家芸のようだけれどね…駄目でしょそれ…駄目でしょうよ!

私はきっとカゲプロを好きだった若い人達の夢をメカクシティアクターズに守り続けてほしかったのだ。

カゲプロを作ったじん(自然の敵P)氏もしづ氏も驚くほど若い。2人ともまだ二十代前半だろう。

メカクシティアクターズの出来と評判はある意味この2つの若い芽にお灸を据えてやったという雰囲気もあってイヤなのだ

カゲプロ揶揄する大人達にもそう思ってしまうのだ。

しかしその一方でカゲプロがこうした未熟な部分を剥き出しにされ晒されてしまった作品になってしまった要因についても私は考える。それは前述したように原作者事務所側の単純な実力不足経験不足だろう。興味本位カゲプロ小説漫画を読んでみると、やはりその物語希薄さにもどかしさを感じる。だってカゲプロ若い子達に夢を見させたのは、紛れも無い事実なのだ。その夢を実現させられるのが経験豊富出版社編集の手を借りて作るそれらだったのではないか?アニメ制作プロの手を借りて作るメカクシティアクターズだったんじゃないか?でも現実はそうじゃないわけだ。そうじゃなかった。商業主義とか流行とかそういう色々なものが頭を駆け巡る。私の夢想が甘いことも察する。

じん氏もしづ氏も若い。数年前のtwitterでの発言ニコニコ生放送の内容を調べると「ひえ…」と声をあげたくなるほどにこの二人は"若い"。そしてそれらを"痛い"とだけ処理して突き放し見下すことは大人側の私はどうにも厭だった。だってあの"痛さ"は私たち過去に持っていたもの、持ち得ていたものからだ。

メカクシティアクターズ放送が終わり、今月で一年経とうとしている。二人の"痛さ"はメカクシティアクターズ放送以降すっかりナリを潜めているように見受けられる。

2人もまた"大人"になり始めているのだろうか。

カゲプロ、実はまだ完結していない。小説漫画がいまだに展開中なのである

今年発行された 小説6巻 は感触としてかなりのBLなのだが(余談だが腐女子のファンの比率は恐ろしいほどに低い)、サトリ世代真っ只中の登場人物が現状を受け入れ思考停止運命に謀殺されていく様子は、じん氏の現状を物語っているようにもとれて興味深い。

ファン達が夢を見なくなったカゲプロ、これから作品にとっての正念なのだろう。にわかファンながらそう強く感じている。

この崩れかけた夢を、両名が今後どのように再建していくのか見守っていきたいと、今は思っている。

2015-07-02

ボーカロイド衰退論

さて題名のとおり,ボカロ界の考察自分なりに書きとめようと思う.

筆者はボカロファン(特に初音ミクのファン)であり客観性は必ずしも担保されないことをはじめに断っておく.

海外シーンやセガゲームタイトルMMDなどの派生分野は全然考慮しないでメインの曲分野だけ注目したので,いろいろ間違っているかもしれない.

まず矢野経済研究所オタク市場規模調査に目を通してみる.

https://www.yano.co.jp/press/pdf/1334.pdf

特にボカロを含むオタク市場カテゴリ別にまとめた表に注目する.(表3)

ボーカロイドは一人当たりの消費額で一番下に位置しており,オタク趣味の中でもっとお金がかからないといえる.

お金がかからない理由として,ボカロ自体ニコニコyoutube無償でアップされた曲たちを中心とし,

版権などの商業化の絡まない雑多なクラスタだったことがあげられる.

動画サイトの隆盛とともにボーカロイドも盛り上がり,ユーザー動画サイト適当ブラウジングするだけで

遺法ではないメインコンテンツに簡単にアクセスすることができた.

これらからボカロに関するひとつの傾向が推測できる.

ライト層が大部分を占める

これは平均消費金額やアクセスのしやすからみて,ライト層との親和性もっとも高いと推測されるからである

さてボカロメインコンテンツである曲の盛り上がりを示す指標として,ボーカロイドランキングがある.

「週間ボーカロイドランキングまとめ」の上位10曲の合計再生数の推移をみてほしい.

http://vocaran.jpn.org/stat/points?img=view

週間ボーカロイドランキングとは,その週にもっと再生されマイリストに入れられた,すなわち盛り上がった曲をソートして動画にしたものだ.

その中でも「上位10曲の合計再生数」は,もっとも盛り上がった曲の盛り上がり度を示す指標としてふさわしい.

上位の曲はライト層でも一回は再生した可能性が高く,ボカロのメイン層であるライト層がその週にどれだけ盛り上がったかを示す指標になる.

普段はボカロに興味はなくてもこの曲だけはふとしたきっかけで聞いた人もいるだろうし,そのような層は容易にライト層に転化する.

他の指標の「マイリスト数」は動画を気に入ったファンの数でありある程度ヘビーな指標となる.

さてグラフをみると,#310あたりに最後のピークを記録したあと,徐々に減少し回復していないことがわかる.

これは最近のメインのボカロシーンが衰退しており,中心となるライト層を捉えられていないことを示す.

では最後のピークである#310に何か手がかりはないだろうか.

「週間ボーカロイドランキング#310」で1位に輝いた曲は,【IAサマータイムレコードオリジナルMV】だった.

カゲロウプロジェクトボーカロイド界で有名すぎるので説明は省くが,この曲はカゲプロ最後の曲であり,

作曲者のじん氏は投稿者コメントで「また、何処かで。」と締めくくっている.

この曲を投稿する以前からカゲロウプロジェクト漫画化などのメディアミックスが進行しており,曲投稿後もアニメなどで盛り上がった.

ボカロシーンの表面的な盛り上がりは,カゲプロ最後の曲の投稿とともに盛り下がって行った.

ここで次のことが推測できる.

ボカロライト層のある部分はカゲロウプロジェクトのファンに変わった

ライト層はヘビー層に比べてコンテンツへの拘りが小さく,たやす自分にあったコンテンツへ乗り換える.

ボカロのファンからボカロもっとも有名であったカゲロウプロジェクトのファンになることに障害は少ない.

カゲロウプロジェクトボカロ曲投稿という活動から手を引くと同時に,カゲプロのファンもボカロから消えたのである

筆者はカゲロウプロジェクト糾弾するつもりはないし,むしろカゲプロがなければボカロの(一時的かもしれないが)盛り上がりはなかったと思う.

商業だろうとアマチュアだろうと作曲者投稿自由であり,好きなときにやめてよく,ただの受け手文句を言う資格はない.

それよりもボカロの衰退はコミュニティ弾力性がなかったことが大きな原因に思える.

ひとつコンテンツが終わったときに,それ以上の新たなコンテンツを生み出して盛り上げるエネルギーが足りていなかった.

(この掘り下げはここでは割愛させてもらいます

またボーカロイドランキング動画自体再生数もおもしろい.

「週刊ボーカロイドランキング」は#259で「週刊UTAUランキング」と合併し「週刊VOCALOIDUTAUランキング」になったのだが,

その前後ランキング動画自体再生数が大きく減少しているのである

合併前は5万再生以上,合併後はそれ以下)

これは「週刊ボーカロイドランキング」がライト層向け動画であったのに対し,UTAUコンテンツがヘビー層向けで,合併によりミスマッチを起こしたせいではないかと考える.

ランキング動画は今流行りのコンテンツを優先的に表示し,探す手間を省いてくれるので,ライト層には都合がいい.

しかUTAUというヘビー層向けコンテンツも表示されるようになり,ライト層が興味を持続できなくなったのだろう.

ちなみにsippotan氏がいなければそもそもランキング動画自体存在しないので,彼への感謝の念はすべての分析を上回る.

さてボカロシーンに活気がなくなると共に,昔のコンテンツが再び相対的に盛り上がるようになってきた.

たとえば2007年10月投稿された「初音ミクオリジナル『えれくとりっく・えんじぇぅ』Full ver.」の小説化が最近発表された.

http://www.php.co.jp/electricangel/

この曲は初期の初音ミクイメージ形成に大きな役割を果たし,派生作品も多く,長らく定番の曲として親しまれてきた.

なぜ今頃小説化するのかというと,ライト層がじゅうぶん大きくなった(と出版側が考えた)からだと思う.

つの曲のイメージに拘泥するヘビー層より,多様な解釈で多様な媒体を受け入れるライト層に訴求する効果のほうが重視されるようになったのだろう.

ボカロの柱であり財産でもある曲たちは,ネット上に半永久的に残り続け,その容易なアクセス提供する.

過去曲によってしばらくの間はボーカロイド界が消滅することはない.

その財産を少しずつ消費しつつ,またボカロが盛り上がる日が来るのかなあと妄想する.

2014-11-08

最近若い者の理解できない部分

パクツイ

ヒカキン

カゲロウプロジェクト

サラー団は何となく理解できる

無意味徒党を組んで選民思想モドキや義務モドキを

設定するのはなんか楽しかった覚えがある

2014-11-02

http://anond.hatelabo.jp/20141102135905

艦コレやガルパンなんて戦争が始まるころには歳とって戦力にならないオッサン連中しか見てないんじゃないの

若者には妖怪ウォッチとかカゲロウプロジェクトだろ

2014-08-21

カゲプロ小説コンテスト投稿作のレベルが低くて狙い目な件

狙い目な理由

・文頭の一マス下げすら出来てない文章レベルの低い投稿者が大半

・上限30000文字だが、5000文字以下の投稿作がほとんど(普通は10000文字以上は書くもの

ほとんどが物語の体をなしてない

アンソロジー形式なので、複数作品が受賞できる。印税ももらえる。(それなりの部数売れるのは間違いないから印税で十数万は堅い)

KADOKAWAカゲロウプロジェクト小説コンテスト」開催

http://www.pixiv.net/info.php?id=2875

2014-05-03

私はこうしてカゲプロにはまった

十代に人気を博しているカゲプロにはまった。当方二十代後半である

4月12日、アニメ第一話を視聴し、本編のストーリーはありきたりなもので、盛り上がりに欠ける演出が逆に目につき、全く心惹かれなかった。

しかOP映像が気になった。これめちゃくちゃかっこいい 曲も結構よくない?

(ちなみにこの映像未完成である。三話の時点でもまだ完成していない)

調べてみるとどうやら絵コンテを切ったのはカゲロウプロジェクトキャラクターデザインMV制作を担っているしづ氏とのこと。作曲作詞プロジェクトの中心人物であるじん(自然の敵P)である

元々カゲプロニコニコで何かやっていて、ファンが若くて痛い言動が目立つ作品という隔たった知識しか無かったのだが、それをキッカケにニコニコ投稿されていたカゲプロ関連のMVをいくつか視聴してみることにした。

しかしいくつか視聴してみたものカゲプロ実体は全く掴めなかった。どうやら楽曲の中でストーリーが展開しているようなのだが、突然出てくる新しいキャラクター達の関係性を上手く把握できないのでそれらが全く頭に入ってこない。アニメ一話目のおかげでシンタローとエネのことはわかるのだがそれ以外はさっぱりであるコメントで流れてくるキャラクター名前らしきものにも、いつ名前出てきたっけ?という頭の固い見方しか出来なかった。あ、やっぱり無理かもと、思ったので気持ちを切り替えてやんわりとした知識をネットで集める事にした。

まずキャラクターと話の大まかな内容を調べた。そこでこの作品がどうやらニコニコで展開している楽曲とはまた別に漫画小説アニメで補完されていることを知った。カゲプロループ作品だ。それぞれの媒体で設定を小出しにしながら個別のルートを描いている。楽曲小説漫画で展開されたストーリーアニメ化しているわけではない。アニメアニメ独自のストーリーになっているらしい。つまりこの作品、まだ完結していない。まだハッピーエンドに至るまでの過程が描かれていないのだ。(既に完結している楽曲ルートはバッドエンドである

あっつまりこれは「ひぐらし」と同じ事を別媒体でそれぞれやっているわけだなとやっと合点がいった。

とりあえず関連書籍を購入し読み漁った。正直なところ作曲家じん(自然の敵P)氏が手がけているだけあってストーリー展開があまりにも稚拙で愕然としたのだが、世界観キャラクターの背景、関係性がこれまたなかなかに面白い。そうして再度MVを視聴してみることにした。すると、それまで意味が分からなかっただけの歌詞達がすっと頭の中に入ってくるようになった。この曲はあのシーンの歌なんだとか、このカットはどういう意味なんだろうとか、自分の持っている情報楽曲で答え合わせするのが楽しい。まだ小説漫画アニメでは触れられていないこれからの展開も楽曲では多く示唆されており、今後の展開に対して想像を膨らませるには十分な刺激がそこに詰まっていた。気付くとブックレット歌詞と睨めっこしどういった意図がそこにあるのか考えるのが楽しくなってきていた。限られた断片的な情報の群れが想像力を掻き立ててくる。

あ、カゲプロ面白いぞ。

そう素直に思うようになっていた。

それにしてもこの作品、とても入り口が複雑なように思う。

年代カゲプロに詳しいアドバイザーが全く居ないので、どこから手を付けたらいいのかさっぱりわからなかった。ニコニコ動画も開設された当初は楽しんでいたのだが、あのアグレッシブ文化についていけなくなり、どちらかというと嫌悪する姿勢ではあったし、あの場所で始まったというだけで作品の評価を決めていたのは実際のところだ。勿体ない事をしていたというのが正直な今の感想であるもっと早く知って、リアルタイムニコニコ動画に新しい楽曲投稿されるのを待ちたかった。アニメは現状ではあまり評判が良く無いが、カゲプロに触れるきっかけを作ってくれたことは確かでとても感謝している。雑誌インタビューによると、今晩放送される4話は他の媒体ルートとは少しずつ話が変わっていくらしい。私もリアルタイムで新しいカゲプロ情報をを追えるんだと思うと嬉しくなった。それも毎週である。毎週決まって30分やってくれる。なんて贅沢なんだメカクシティアクターズ

今時の若い子達はこんな面白い作品にはまっていたのか!と今とても羨ましい。

これから手を出そうという人には、前述したように各媒体ストーリーの完成度については手放しでおすすめできないのが歯痒いので、複数同時に視聴したり読む事をお勧めしたい。アニメも単品だけではカゲプロ面白さを理解するのは難しいのではないだろうか。是非とも他の媒体に手を出して欲しい。

カゲプロ、私はとても楽しいです。

 
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