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はてなキーワード: 処女作とは

2023-10-27

新作ゲームリバース1999

2章までクリア

最近触ったゲームの中でも感触が良かった

海外産で処女作らしいがそれを感じさせない高クオリティで、個性もある

ローカライズがきちんとしているのも好印象

ただ育成周りやUIアークナイツ味をめちゃくちゃ感じるのは気のせいか

個人的アークナイツUIクソだと思ってるから参考にするのやめた方がいいと思う

2023-10-20

anond:20231020172046

ワイは男だけど、処女作という単語を見るたびに「キモっ」って思うやで。

2023-08-30

処女作」があるのに「童貞作」がないのは差別

あと「処女航海」があるなら「童貞航海」もあるべき

鉄の処女」があるなら「鉄の童貞」もあるべき

ちなみに童貞英語で言うと「virgin」、つまり処女と同じなんだ

日本語だけなぜか「童貞」「処女」と男女別にしている

日本語差別的

童貞処女という言葉もやめるべき

バージン処女」という考え方もやめるべき

童貞に優しくしてほしい

2023-08-16

anond:20230815150113

創作もやってみたが明らかに才能がなく知人に見せたところ笑われたのでそれから作ることは一切やめてしまった。

これが一番のミスだな。創作リアルで見せちゃいけないんだよ。処女作なんて出来損ないが確定してるのにさ、比較対象プロ作品なんだからさ、見せられても笑ってがんばれって言うしかないんだよ。逆にお前が見せられる側の立場にも立ってみろって話だよ。

というかな、そもそも創作なんて笑われてナンボだからな。笑いも含めてリアクションを貰えることに歓びを感じられるかどうか、作業を好きになれるか、創ってて自分楽しいかどうかだ。笑ってもらえたとこで折れちまったお前に適性はない。

そもそもな、幸せになれるかどうかってのは自分を知っているかどうかなんだよ。自分が何をしていれば幸福感を味わうことができるか、それを知っていなきゃ幸せになんかなれやしない。普通男性ならってお前、お前は普通男性じゃないのに普通男性を引き合いに出すことに何の意味がある?お前がやるべきことはまず自分友達になって、まだ知らない自分を知って、自分だけの人生を歩んで、自分人生に納得して寿命を迎えることだ。

とりあえず働きに出てみろ。リアルな人の間に身を置けば、新たな自分に出逢うこともあるかもしれないぞ。

あ、AI絵は楽しいぞ。パンツあやとり作ってる間にパンツ被ってる女の子が出てなんかちんぽにキュンってきてQOL上がったわ。俺は自分で思ってるほど俺じゃなかった。面白い人生は。

2023-06-19

賃貸マンションに入れてはいけない客・調子に乗ってる大家

あとがきあとがき

相続で成り行き上賃貸マンション大家になり10年が経った、約100部屋を自主管理している大家増田は、気の置けない友人と馴染みの店で呑んでいた。

「俺はどこでミスっちまったんだろうなあ」

「やっぱり最後の「賃貸マンションに入れてはいけない客・タトゥー入ってる人編」が内容キツ過ぎたんじゃないですか?そもそも、なんでこんなシリーズを書き始めたんですか?」

シリーズにするつもりはなかったんだよなあ。最初の「賃貸マンションに入れてはいけない客」は、いつものようにクソ客の入居審査を落としたばかりで、その勢いでヤケクソで書いたやつなんだよ。だから短いだろ?もう消しちゃったけどさ。」

「ふーん。今までに増田日記を書いたことはなかったんですか?」

「ないない。良心に誓ってこれが初めてで処女作よ。だから、こんなん書いてもさ、バカ愚痴ってるよって扱いで誰も読まないと思ってた。事実、載せた後は気にも留めてなかった。その日の夜にはてなブックマーク開いたらめちゃくちゃビックリしたぜ。トップに載ってるんだもんよ。ひっくり返ったわ。」

「それで図に乗っちゃったんでしょ。高校デビューヤンキーとやってること変わんないじゃないですか。」

「いや、それが実は最初はかなり戸惑った。だって内容は大家の汚ねえグチで、全然褒められたもんじゃねえだろ?俺的にはむしろ、ネバーマインドが売れすぎて逆に当惑するカート・コバーンの気分だった。今の俺ならカート・コバーンイタコができると思った。」

あんたやっぱり調子に乗ってるでしょ。そんなこと言ってるとまた怒られますよ。」

大丈夫だろ誰も聞いてねえし。あ、すいません、ビールおかわりね。

ただ、コメントを見ると、意外に俺たちの仕事は誤解されてるのが気になった。そして、注目された今なら読んでくれた人との双方向性を担保できると思って、その誤解を解きたい欲が出ちまったんだよ。

それですぐに書いたのが「賃貸マンションに入れてはいけない客・Q and A編」だった。今思い返せばこの時は調子に乗ってたのかもな。」

「でも、そのあとも3、4本目と書いてるじゃないですか。客観的にはずっと調子に乗ってるウザイ奴に見えますよ。」

「いや、「Q and A」を書いた後は、明らかに中身を読んでなくて、火に油を注ぐだけのようなコメントも出始めてヤベエなと思い始めてた。まあ内容が内容なので自業自得だな。文体挑発的だし。なので俺的にはその後に書いた「外国人と老人編」と「タトゥー入ってる人編」は完全に敗戦処理。」

「なんでアンタが被害者ぶってるんですか。敗戦処理っていう割にはクッソ長いし。どうせノリノリで書いてたんでしょ?」

「いや、これはマジでそんなことなくて、俺なりのケツの拭き方だった。実際に外国人と老人は賃貸マンション借りるのに苦労してる実態があるからさ。騒がしくしちまっただけに、現場から見た処方箋を示したいと思った。まあ、結論全然ダメだったんだけどね。」

「そうなんですか?結構多くの人に読んでもらえてたじゃないですか。内心キャッキャしてたんでしょ?」

「そんなことはなくてさ。俺が全ての記事タイトルにいちいち「賃貸マンションに入れてはいけない客」という文言を入れていたのは、連続性があるので最初から読まないと議論の内容が追えませんよっていう配慮だったんだけど、多分これは最初から読んでくれてた人にしか伝わってなかった。

外国人と老人編のときは、なまじタイトル外国人と老人なんて入ってるもんだから完全に逆効果で、タイトルだけ見て、悪い意味真逆の誤解をする人が明らかに出始めた。

この頃の俺はうまく伝わらんなと思って正直焦ってた。読む人に過度な期待をしてたな。ビギナーゆえの未熟さが出たとも言える。で、一旦全部消した。」

「じゃあそこでやめときゃいいじゃないですか。そのまま消えときゃいいのにまた出てきて未練がましい。」

「そのつもりだったんだよ。それが、なんか最初に書いたやつでタトゥーを入れてる人について書いたのがバズってたのをそのタイミングで知ってさ。

最初に書いた記事は勢いだけで書いたから「タトゥーを入れてる客はハズレだ」としか書いてない。これじゃ言い逃げじゃん。なぜ賃貸マンション大家である俺がそう思うのか、反論できる形で、きちんと理由を示さないと誠実な態度ではないと思ったんだわ。

それで、我ながらダセえなと思ったんだが、また出てきた。

からタトゥーを入れている人編」は論理展開を丁寧に書いた。そうすると、違う主張をする人にとっては俺に対する反論がしやすくなるんだ。ただデメリットもあって、必然的にくどくて長くなっちまうんだな。これが完全に裏目に出た。やり過ぎ感が出ちまった。」

「そんな意図わかる人いないでしょ。あんたが一番バカじゃないですか?」

「うるせえ!俺はこういう人間だ!

でもコメントで1人だけ論理に飛躍がありますよと指摘してくれた人がいたぜ。あ、この人はそういう読み方をしてくれていて、俺がやりたい事の意図が伝わってるなと思って嬉しかったなあ。

内心ではタトゥーを入れてる人や、そういう入居者を受け入れている大家実証的かつ論理的な反論を期待していたんだが、これは残念ながら皆無だったな。まあ、俺のアプローチ方法が悪かったと言えばそれまでだ。

で、また変な方向に議論が傾いてきて、だんだんコメントを入れてくれた人同士で罵り合うみたいになっちまったダメだこりゃと思ってまた消した。」

「で、こんなとこでくだを巻いてるわけですね。」

「ま、そういうことだな。

今回のは、俺的には山でわかんねえように野グソをしたつもりだったのに、その野グソが見つかって大騒ぎになっちまったみたいなもんなんだな。」

あんた例えが下品すぎますよ。全国の賃貸マンション大家さんに謝った方がいいですって。」

「まあ聞けよ。責任を感じた俺は、自分で出したクソを片付けながら、「なぜクソをしたのか」「なぜこんな色なのか」を一生懸命釈明していてまわっていたつもりだった。だが、そもそも野グソすんなって話だ。だから見る人が見れば、俺はどんどん蟻地獄に落ちていってたわけだな。」

「まあ、言われてみればその通りですね。」

「lady_jokerさんという人がな、どっかのコメントで俺のやってることを指して無邪気だと批判してくれてた。これは冷静かつ的確な指摘だと思った。前述のように俺の自意識は全く異なっていて、それは俺が内心あたふたしてたからだ。でも、洞察力のある人には俺の姿はそう映っていたということだ。要するに、もう潮時だってことよ。」

「いやいや、みんなもう飽きてたと思いますよ。でもコメントとか見ながら楽しんでたってことじゃないですか」

「それはそうだな。多分コメントは全部読んだな。

他のブコメではどんなこと言ってるのかもだいぶ見たな。見たっていうより入居審査と同じ目でチェックしたな。そうするとさ。こっちではAと言ってるけど、あっちではBと言ってるとか、そういうアラが見えちまう奴もいて、面白かったな。」

あんたそれ職業病でしょ。入居審査SNSチェックやりすぎてるから。気味悪いですよ。」

「そうだなあ。体に染み付いちまってるなあ。

コメント見る限り俺の印象だと、知的ハイレベルな層がトップ2割、標準レベルが5割、もうちょっと国語を頑張りましょうが下位3割ってとこかな。パレートの法則ってのはガチだ。」

あんたそんなこと言ってるとまた怒られますよ!」

「いいじゃねえか誰も聞いてねえし。ん?あの店員おかしくねえか!?今俺と目があったら、目をそらしたぞ!」

「そう言えば、さっきビール持ってきたときもニヤニヤしてたような気が…」

絶対盗み聞きしてたに違いねえ!おい!お前が盗聴してるのはわかってるんだからな!!」

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店長…。増田さん、一人でお店に来てるのにブツブツ誰かとしゃべってるみたいで怖いんですけど…。

症状が出てるな。いいか絶対増田さんに何か言われても否定肯定もするなよ。すぐ保健所に連絡だ!

※そうかこういうのは二次創作に見えてしまうのか…。なかなか難しいもんですね…。

●ちょろっと時事ネタ書きました

賃貸マンションに入れてはいけない客・老人編の番外編

https://anond.hatelabo.jp/20230704163545

2023-06-12

増田を習作クソゲーの公開場所にできる説

最近ゲームを作り始めた

しばらく作って、工数を概算するとどうやら2ヶ月丸々かかるようで、それもさらに膨らむかもしれない

これはちょっと作り切れるか不安だな、と思って調べてみると、以下のような記事があった

はじめてゲーム開発する前に知っておくべきこと

https://tsubakit1.hateblo.jp/entry/2018/07/30/223410

やってはいけないゲーム制作初心者ほど要注意ベスト

https://moshi-nara.com/1082/

なるほど、どうやら最初もっと軽い、「とにかく完成させる」ことを目指すべきらしい

思えば自身も以前の会社ゲーム開発サークルに入ったものの、Unityでのチュートリアル完成までこぎつけられなかった……大抵のメンバーがそうだった

というわけで、ゲームと呼んでいいかも怪しい哲学的に単純な習作のクソゲーツクール製作(?)した

それをプレイヤーとしては馴染みがあったふりーむ!やフリーゲーム夢現アカウントを作って申請してみたが、どうやら審査があるらしい

通るのかもしれないが、こんなクソゲーをいちいち審査待ちにやきもきする時間ももったいない

(なんとなく申し訳ないとも思う、まぁあれらのサイトクソゲーがないかと言われれば自称を含めて膨大にあるのだが……)

そこで色々考えた結果、「専用のアカウントでGoogleDriveに公開して増田リンク掲載」で、個人的な以下の要件を満たせることに気付いた

本命ゲームとは紐付けたくない、できれば匿名がいい

審査待ちや正式申請が面倒

・正直DLはされなくてもいいが、公開という形は取りたい

まれなくてもネットに公開はしておきたい、という気持ちは案外一般的なんじゃなかろうか

少なくとも私は処女作クソゲー(?)を習作として一作目に数え、次へとステップアップするにはこの段階を踏みたいと感じた

なので、墓に埋める、あるいはタイムカプセルや畑の肥やしの気持ちでここに置いておく

これ自体は誰の目にも留まらなくていいから、今後とも腕を磨いて本命製作が無事進みますように、と

一作目「問答タイム

https://drive.google.com/drive/folders/16Z-f5il_aGDga9YoTbRBf6d5V9AgqALT?usp=drive_link

2023-03-21

Bingと俺が書いた処女作バイタル·ラブ」のあらすじ

バイタルサイン」とは、生命徴候であり、脈拍・心拍・呼吸・体温・血圧意識などが含まれます高校生主人公は、自分バイタルサインが異常に変動することに悩んでいます特に好きな人に近づくと心拍数が上がりすぎて危険状態になります。そんな彼女は、在宅医療提供する「中谷病院」に通院しています。「在宅医療」とは、自宅で必要医療看護を受けることができる制度です。彼女は、「中谷病院」の若き院長である中谷先生に恋心を抱いています。「中谷病院」は、「医療法人 中谷会」という団体運営しています。「医療法人」とは、医師歯科医師設立する法人であり、公益性社会的責任を重視していますしかし、「中谷会」は経営難に陥り、「大手企業グループ」に買収されそうになっています。その「大手企業グループ」の社長令嬢が、主人公同級生でありライバルでもあります彼女もまた、中谷先生に想いを寄せています

主人公は、「中谷会」を救うために奮闘し、「大手企業グループ」と対決します。そして、自分バイタルサインコントロールする方法を見つけ出し、中谷先生恋愛関係に発展することができるのでしょうか?それとも、「大手企業グループ」の社長令嬢と和解し、友情恋愛を築くことができるのでしょうか?

2023-02-16

爪を切っていない=彼女がいないってやつ

単に清潔の話に限らず、女性器に指を突っ込んだないし突っ込む予定がないという非常に下世話な話なのに、当たり前のように日常会話でまかり通っていて怖い

セックス・ピストルズ」とか「処女作」とかを殊更「恥ずかしい言葉なんて言ってませんけど?」って感じで淡白に言うのに似てる

性に関する話で敢えて「オナニー」と言わず、すまし顔で「マスターベーション」と言っていかにも「下世話な話なんてしてませんけど?」とでも言うような態度を取るみたい

「おや、爪が伸びていますね。交際相手がいらっしゃらない……フフ……つまりその、手マンに縁がないという意味で……という訳ですよね……」

くらいの感じでしっかりエクスキューズを入れてもいい

2023-02-04

明石六郎先生作品話題になっていてとても嬉しいのでおすすめ作品を紹介していく

どうも、インターネット小説大好き増田です。

 

https://twitter.com/7QAJlk4GwYbw9NI/status/1618205072013553665?s=20&t=mSe2GXvlwerdBVFSpY7YfA

 

今回は5年前から毎日追わせていただいている明石六郎先生の最新コミカライズ絶対に勝てない魔王と戦うとかやってられないので、一緒に召喚されたクラスメイトを皆殺しにすることにした」のPRツイート(上のURL)がかなり拡散されていて、これがめっちゃ嬉しいので明石六郎先生オススメ作品を紹介していくぞ。

 

まずは明石六郎先生を知らない人が大多数だろうからプロフィールから紹介していく。

 

明石六郎先生小説家になろうで作品掲載されている作家だ。

代表作は「地味な剣聖はそれでも最強です」「絶対に勝てない魔王と戦うとかやってられないので、一緒に召喚されたクラスメイトを皆殺しにすることにした」のコミカライズがある。

多くの作品の特徴としては、ファンタジーファンタジーで終わらせない、異世界であってもそこに住む人々の性格や行動規範リアルを追求、そして納得できる展開で常に読者の予想を上回り続けてくるのでめちゃめちゃ面白い

 

それでは作品おすすめしていきたい。

まずは処女作である勇者を切実なほど必要としている世界から

この作品は、異世界召喚された一人の少年王様から平和を乱す魔王を討ってほしいと頼まれ作品だ。

第1話から、「これは日本健全男子中学生への、敵国の王への殺害依頼、殺人教唆である」というリアルを読者に突き付けてくる。

普通王様魔王を討ってくれと言われて「これは殺人教唆だ!」と思うだろうか。言われてみて初めて「確かにそうだな」と増田は思った。

 

続いて第2話では魔王を倒す勇者を支える4人のヒロインが出てくる。

彼女たちの登場シーンも痛烈だ。

「ひゅるるるるるる……」

「ここここ」

「ぬぅううううう」

「あああああああああ!」

 

そこに並んでいた四人の乙女彼女たちは皆、明らかに属性やら水属性やらの気配を漂わせているが、そんなことは些細なことだった。全員が身長2m以上、体重が100Kg以上ありそうな筋骨隆々の肉体。女神加護云々を抜きにしても、熊ぐらいなら首をもぎそうである

勇者を守り、世界を救うために、彼女たちはいかにして国家に鍛えられたのか、具体的には洗脳付き拘束具とドーピングで最大まで強化されたヒロインたちが出てくる。

世界存亡の前では個人人権など尊重されないだろうという嫌なリアルが描かれている。

 

さて第3話ではついに魔王が出てくる。

具体的には、国家によって人体実験されまくって原型をほとんど留めていない魔王が出てくる。

社会のために、世界のために、庶民のために、それらを理由異世界勇者迷惑をかけないために、彼らはその威信をかけて魔王を滅ぼすか、封じるか、試行錯誤を繰り替えした。

そして諦め。勇者召還を行ったことが説明される。

ちなみにこの話のタイトルは「勇者を切実なほど必要としている魔王である

 

残り2話あるけど作品オチに関わるのでぜひ自分の目で確かめてほしい、5話しかいからすぐ読み終わるし。

 

 

次にお勧めするのは「地味な剣聖はそれでも最強です」。

明石六郎先生代表作ともいえるだろう。現在493話で連載ストップ中だけどいつか再開されるらしい、僕は10年でも20年でも待ってます

あらすじは、「日本学生だった主人公神様ミスで死んでしま異世界転移。最強になりたいということで神様から仙人への紹介状をもらって、そこで五百年間の修行を受けた」というなろう異世界作品ありがちな導入となっている。

しかしこの作品は「最強」という言葉真摯に追求していく。

なんでも切れる剣を持つ者が最強か?

1万年もの研鑽を積める者が最強か?

相手の届かない場所から攻撃できる者が最強か?

殺しても死なない者が最強か?

世界の時すら止めて攻撃できる者が最強か?

この作品は全てを否定する、493話とかなり長いがどうかご賞味あれ。

 

 

今回コミカライズされた作品絶対に勝てない魔王と戦うとかやってられないので、一緒に召喚されたクラスメイトを皆殺しにすることにした」ももちろんお勧めできる。

この作品は1クラス30人ごと異世界召喚された中で主人公一人だけが魔王に忠誠を誓い、クラスメイト全員を殺していく物語だ。

 

この作品テーマは成長だろう。

第一章では、主人公クラスメイトを殺すためにひたすら魔王に鍛えらえる。

恐らく魔王主人公簡単パワーアップさせられるだろうが、主人公が苦しんだうえでクラスメイトと殺しあう姿を見たいために努力パートが挟まれている。

さてこの章の見どころは彼が努力する理由の変化だ。

最初はただ死にたくなかっただけだった主人公は、なぜ苦しんでまで生きるのかを考えることになる。

彼が最終的に見つけたクラスメイトを殺すに足る理由はひどく凡百なものであるが、覚悟を決めるまでの過程はきっと心を動かしてくれる、話数もそんなに多くないのでぜひ読んでほしい。

 

 

最後おすすめする作品は最も長く最も好きな作品だ。

タイトルは「虎の威を借る太郎パラダイスから来た最弱一般人モンスターの力『だけ』でAランクハンターに~」

今作の主人公は、モンスターパラダイスというゲーム世界に飛ばされてしまった悲しい一般人だ。

ゲーム世界は非常に過酷であり、簡単主人公は死にそうになる。具体的に言えば仲間のモンスターたちが敵と戦った余波で心臓の鼓動が止まる。

そんな主人公は最弱でありながら異世界大国家の英雄として出世していく、本人にとってははた迷惑なことに。

 

なぜ彼は最弱のまま英雄として祭り上げられるのか。彼の英雄性を象徴するセリフの中で特に好きなものを紹介しよう。

「……俺達は何もしてない。いいや、俺は何もしてない。だったらまあ……命を賭けるぐらいはしよう」

「俺達は怖いし、命を賭けている。でもあそこで戦っている人たちは、怖くて命がけで、しかも疲れて苦しくて痛いんだ。だったら、せめて怖い思いは一緒にしよう」

「……大丈夫、一人じゃない。孤独死ぬわけじゃないんだ、寂しくはないだろう?」

虎の群れの中にあって、主として居ることを認められた狐。

彼の生きざまをぜひ追ってほしい。

 

ここでは紹介しなかったけど他の作品も全部おすすめなので上の作品どれか一つでもはまったらぜひ。

過学習連呼データサイエンティスト脳内過学習している件

過学習ピローンと言っている割に自分の行動についてはわかってなさそう。

原則として何らかの議論が開始された最初の時のほうが、現在議論されている時よりも精度が高い。これは議論に対して時間経過と共に偏見が蓄積されて過学習するから

これを理解してたら、あいつらデータサイエンティストブログの内容は初期のほうが後半よりもマトモであると予想できる。初期のマトモさからすごい人だと思うかもしれないが、彼や彼女らは、TwitterSNSという社会の荒波に晒されてすでに過学習状態であり、しかも容易に信念を変えられない状態にいる。

あとピロユキがいってる「コミュニティの一生」も過学習説明した特殊例と言える。

他の例としては、海外物理学者書籍の内容が、処女作よりも後半のほうがぶっ飛ぶなどもある。

まり分野について先見の明を得たければ、最新情報ではなく初期の議論を参照したほうが良い。

2022-10-30

嫌いな奴に三次創作された話

先日Twitter三次創作に関するアンケートを見かけ、苦い出来事を思い出したので供養。

三次創作とは、二次創作を元にして作られた創作を指す。小説を絵にしたものか、絵から小説を書いたもの殆どを占めている。

私が三次創作に関わった経験は、以下の3つである(時系列の古い順に並べている)。

①人の小説を元に絵を描いた

②私の小説を元に人が絵を描いた

③私の絵を元に人が小説を書いた

今回記す苦い思い出は②だ。

ある日、漫画より小説向きなネタを思いついた。否、この言い方は正確ではないかもしれない。きっと画力のある人なら漫画でも魅力的に表現できるのだろう。けれども悲しいことに、その時の私には自分画力では到底不可能に思えたし、事実として不可能だった。

から、文を書いた。たった3000字程度の短編とも呼べない処女作。くどい言い回し違和感のある文章、何度も何度も出てくる表現。今その作品を読み返してみるとなんとも酷いものだ。だが、初めて文を書きあげることが出来たということに、途方もない充足感で満たされた。

折角書けたのだから、人にも見てほしい。アドレナリンがドバドバの状態で勢いでTwitterに載せた。

結果としては、普段載せている絵の1/3くらい反応が貰えた。その殆ど義理ではあったものの、義理ではない反応も貰えて素直に嬉しかった。自己顕示欲を十分によしよししてもらって満足してその日は眠りについた。

朝。依存症なのですぐにスマホを開いてTwitterをチェック。通知がいくつか来ている。もしかして昨日載せた小説への反応だろうか。わくわくして通知欄を開いた私の目に飛び込んできたのは、信じられないものだった。

小説への1件の引用RT。「許可も無しにすみません元ネタです」と添えられている。なんだこれ。どうやら何かのツイにリプライの形で繋げたものらしい。訳も分からタップしてツリー元を見る。

そこにあったのは、私の小説の1場面を描いた絵だった。

まず頭を占めたのは困惑。続いて怒り。

1つ断っておきたいのは、私はそれまで三次創作はされると嬉しいだろうと考えていたことだ。にも関わらず、実際されてみたらこうなった。それは何故か。結論を言うと、この一連の行動が大嫌いな相互Aによるものだったかである

私がもつAの印象は、「未成熟な成人オタク」だ。ネット1年目の中学生のような痛いノリの呟き、言葉誤用などなど。とにかく言動が受けつけなかった。また、彼に対して個人的にモヤッとしたことが以前あり、それが嫌悪感拍車をかけていた(というか認めたくないだけで多分これが主因)。

そんな奴が、許可もとらずに、いきなり三次創作をしてきた。不器用なりに作った料理にドブをぶちまけられたような気分だった。

思うがままに言葉をぶつけられたらどれほどよかっただろうか。残念なことにAと私には共通相互がそこそこいた(これは私がAをブロックできなかった理由でもある)。世間体を気にする弱いオタク、嫌がる本能を宥めすかしてAに感謝のリプを送る。ダッセえ。

Aからの返信。「勝手に描いてごめんなさい…嫌だったら言っていただければ消すので…」

言えるわけあるかバーーーーーーーカ。心の中で悪態をつきつつ適当にAをヨイショして会話を終わらせた。

Aは毎日TLですこぶる元気そうに呟いている。今まで何度かブロックボタンに手が伸びたことはあったが出来ずじまいだ。そんな自分に嫌気がさし、今日も床につく。

2022-10-21

なぜ「処女航海」「処女作」なのかという疑問に「女性名詞だから」と説明するのは誤りである

処女航海(maiden voyage)」「処女作(maiden work)」といった言葉に苦言を呈するフェミの方々が現れると、決まって「『船』や『ペン』が女性名詞だから処女』が付くだけなのにそんなことも知らないのか」と得意げに反論をする人たちが出てくるのだが、はたしてこの「女性名詞説」は本当に正しいのだろうか。

「maiden」の語源

まずは「処女」すなわち「maiden」の語源確認しよう。

Etymology

From Middle English mayden, meiden, from Old English mæġden (“maiden, virgin, girl, maid, servant”), diminutive of mæġþ, mæġeþ (“maiden, virgin, girl, woman, wife”) via diminutive suffix -en, from Proto-West Germanic magaþ, from Proto-Germanic magaþs (“maid, virgin”). Equivalent to maid +‎ -en.

https://en.wiktionary.org/wiki/maiden

語源

中世英語の「mayden」「meiden」は、古英語「mæġden」(「未婚の若い女性」「処女」「少女」「女中」「召使い」)に由来し、それは「mæġþ」「mæġeþ」に指小語尾「-en」がついた指小辞であり、それは西ゲルマン祖語の「magaþ」に由来し、さらにはゲルマン祖語の「magaþs」にまで遡る。「maid +‎ -en」に相当する。

maiden (adj.)

c. 1300, "virgin, unmarried," from maiden (n.). The figurative sense of "new, fresh, untried; first" (as in maiden voyage) is by 1550s. In horse-racing (1760) it denotes young horses that have never run before.

https://www.etymonline.com/word/maiden

maiden形容詞

13世紀。「処女の」「未婚の」。maiden名詞から。1550年代には「新しい・新鮮な・試されていない・最初の」という比喩的意味(「処女航海」のように)で使われるようになった。競馬では(1760年)一度も走ったことのない若い馬を表す。

まり、古英語5世紀から12世紀ごろ)からあった「maiden処女)」という名詞が、13世紀ごろに「maiden処女の)」という形容詞としても使われるようになり、さらに1550年代になって比喩的に「maiden最初の)」といった意味形容詞としても使われるようになった、ということだ。

そして、古英語のころにはあった男性名詞・女性名詞の区別が、中世英語11世紀から15世紀ごろ)では失われていることから考えると、1550年代に生まれた「『最初の』という意味形容詞maiden」が女性名詞にしか使えなかったとは考えにくいだろう。

そもそも「船」は女性名詞なのか?

当たり前の話だが、同じ意味単語でも、それが男性名詞か女性名詞かは、言語によってバラバラである英語ship」と独語「schiff」は共にゲルマン祖語に由来するようだが、どちらも中性名詞である仏語「navire」と伊語「nave」はどちらも羅語「navis」に由来しているのだろうが、ラテン語イタリア語では女性名詞なのに、フランス語では男性名詞となっている。

女性名詞説の人たちはしばしば「『船』はラテン語女性名詞だったから」などと言うのだが、仮に英語の「maiden」が女性名詞に付くとしても、なぜ古英語などではなく、いきなりラテン語基準になるのだろうか。「maiden女性名詞に付く」という結論ありきで、「船」を女性名詞とする言語を探してきているだけではないのか。

女性名詞説の「処女作は『ペン』が女性名詞だから」というのもおかしな話で、普通に考えれば「作品」や「本」が女性名詞かどうかを考えるべきだろうに、なぜ「ペン」を持ち出してくるのかといえば、ラテン語で「ペン」が女性名詞だったことを探してきたからだろう。




英語でも船を「she」と呼ぶ?

女性名詞説の人たちがもうひとつ頼みとするのが「英語でも船をsheと呼ぶ」ということである。つまり「船をsheと呼ぶのは船が女性名詞だったことの名残である」というのである

これについては以下のページに詳しい。

これは古英語にあった文法性とは無関係です.乗り物国名女性代名詞で受ける英語の慣習は中英語期以降に発生した比較的新しい「擬人性」というべきものであり,古英語にあった「文法性」とは直接的な関係はありません.そもそも「船」を表わす古英語 scip (= ship) は女性名詞ではなく中性名詞でしたし,bāt (= boat) にしても男性名詞でした.古英語期の後に続く中英語期の文化的文学的伝統に基づく,新たな種類のジェンダー付与といってよいでしょう.

http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2019-04-22-1.html

OED によると船を受ける代名詞としての she の初例は1375年である」らしいが、最初にも述べたとおり、英語男性名詞・女性名詞の区別が残っていたのは古英語5世紀から12世紀ごろ)までである。また、これも先述のとおりだが「古英語 scip (= ship) は女性名詞ではなく中性名詞」というのだから女性名詞説の人たちの主張はまったくの誤りということになるだろう。

まとめ

1. 英語の「maiden」は、そのあとを受ける名詞男性名詞か女性名かに関係なく、「新しい」「最初の」という意味形容詞として使われている。

2. その「新しい」「最初の」という形容詞としての用法が生まれたのは、英語から男性名詞・女性名詞の区別が失われた後のことである

3. 英語で船を「she」と呼ぶのは、男性名詞・女性名詞とは無関係である

2022-10-08

一生懸命作った処女作MADよりひろゆきメーカーのクソみたいな動画の方が伸びててクソ腹立つ

2022-07-01

エロマンガを描いて生きている 1/3 


pixivに初めて投稿したのは約八年前になる。

それから長い時間が経って、今は野良プロとして漫画を描いている。特定組織には所属していない。ごく稀にR18雑誌寄稿したりもするが、基本はずっと一人だ。

今回、こうしてエッセイみたいなのを増田投稿しようと思ったのは、感謝の念が芽生えたからだ。

ずっと、社会に恨みを抱いて生きてきた。子どもの頃からストレスが多い環境にいたせいだろう。最近、ようやく周りに感謝ができるようになった。以前は、作品を認めてくれるファンの人だったり、SNS意見コメントをくれる人だったり、本気で叱ってくれる人にしか感謝できなかった。

最近になって、子どもの頃から散々な目に遭わされた家族とか、昔々の、辛い状況でも諦めなかった自分感謝ができるようになりつつある。ちょっと長くなるけど、自分語りをさせてほしい。



見た目があまりよくない。いじめに遭うことが多かった。

虫取り網を叩き折られたり、廊下を歩いていると後ろから蹴られたり、みんなで遊んでいる時も置いてけぼりにされたり、自分の家で遊んでいる時は貯金箱からお金を盗まれたりした。

イジメから助けてくれる先生はいたが、見て見ぬ振りをする先生も多かった。中学に上がってからは、暴力ますます激しくなって、週に1,2回くらいしか学校に行かなくなった。保健室通いというやつだ。

学校だけじゃない。家族もそうだった。自営業工場主兼農場主)をしている父はただ黙々と働いているだけだったが、母(介護福祉士)がとにかく理不尽だった。小四くらいで整体マッサージを覚えさせられ、母が夜ドラマを観ている最中、足や背中をひたすら揉まされた。

数学テスト20点を取ったり、ワイシャツ洗濯に出さなくて洗濯機で汚れが落ちなかったりすると、決まって布団叩きで頭をぶん殴る。その後は決まって反省文の提出と朗読がセットで付いてくる。

一番ムカついたのは妹(現在イラストレーター女性誌挿絵とかリクルート雑誌4コマ作ってる)だ。3つ下だったが、自分中学一年生の秋に不登校になり始めてからは、ひたすらバカにしてきた。

母と一緒になって、「役立たず」「頭が悪い」「人間性問題がある」「兄ちゃんのせいで学校で嫌な思いをする」「早く家から出て行って」など言いたい放題だった。

中学卒業して偏差値52の公立高校に通った。イジメに遭いそうにない環境生き方必死で探したおかげか、陰キャラとして3年間を過ごすことで平穏無事に高卒肩書を得た。

人間としては全然ダメだった。今でもそうだ。青春期に、部活とかボランティアとか、人と関わる活動をしてこなかったせいか社会性に問題がある。クリエイターを目指す専門学校に入っても変わらなかった。マックアルバイトを始めたけど、根本的なところはいっしょだった。

自信がなかったのだと思う。自分自身の生き方に対する信仰、というか。それが社会性のなさに繋がって、いつまで経っても結果が出せなくて、それで自信を失っての悪循環だった。

普通20代前半くらいの人間だったら、「お前はすごい」と言われたことがあるはずだ。自分にはそれがない。もどかしい気分になったけど、当時は鬱蒼鬱屈(教えてくれた人サンキューです笑)とした気分で街を歩くしか手段がなかった。

ちょっと前に、マクドナルド面接に出かけて、遅刻して店長に怒られて逆切れをした人のはてなブログがバズったことがあったはずだ。まさにそんな気分だった。あれは自分だった。もう一人の自分。今思えば愛おしい。



専門学校入学してすぐだったか。あるまとめサイトを見たのは。

絵師の上達みたいなタイトル2ちゃんねるスレッドだった。いろんな神絵師の上達していく過程が何枚かの絵を抜き出すことで説明されていた。ところで、自分シナリオ学科だった。イラストとは縁がない。けど感動したのは覚えている。

ある神絵師最初イラストは、東方チルノだった。最初小学生が描いたみたいなシンプル鉛筆書きみたいなノリだったのだが、年を経る毎にどんどんうまくなっていって、最後イラスト神輿と一緒に映っているチルノはまさに圧巻だった。

この時になって思い出した。小学生の頃は、授業中のノートに絵を描くのが好きだった。当然、大したことはない。まさに子ども落書きだ。中学生になる頃には一切書かなくなっていた。

自分イラストをやってみたいと思った。確かな感情だった。自分が好きなアニメイラストを描いてみたい。あの時、確かにそう感じた。

まずは自由に描いてみた。

一番最初に描いたのは実家で飼っていた猫だった。灰色のやつで、自分と妹が小学生の時に拾ってきた。自分達が近付くと、「ヌアァン」と鳴いて田んぼ稲穂の中に入って行った。

出てくるまでに20分はかかったろうか。「いつまでも一緒に待つんだぞ」と妹に提案して、出てきた猫を妹が抱えて家に持って帰ったんだっけ。父には反対されたけど、母を味方に付けることに成功した。

そんなこんなで初めて描いた猫は、猫ではなかった。よくわからない物体だった。耳がへなっと折れていて、ほわほわとした毛並みを表したはずの鉛筆でのなぞり書きは、角が折れたトーストの上に浮かんだような暗黒物質を生み出していた。小倉トーストだった。

二番目に描いたのは、好きなアニメキャラだった。アイカツ!星宮いちごを描いてみた。二次元だったら何とかなるかと思ったが、ぜんぜんそんなことはなかった。一応人間にはなっていたが、こっちの方がまだ猫に似ていた。

三番目は、風景に挑戦した。上で田んぼと書いたが、当時は関東圏でもそれなりの田舎に住んでいた。実家の近くに小高い山があるのだが、そこに昇って、自分が住んでいる町を見下ろしてスケッチをしてみた――結果は燦々ではなく、散々とした出来だった。透き通った空気の中に浮かぶ田畑が並んだ一帯を描くはずが、自室の襖に飛び散ったとある黄ばんだ一角のような、痴態のようなものしか描くことができなかった。

独学で学んでいるかダメなんだと思い、ネットで上達方法を学んでみた。といってもツイッター検索だが。「とにかく量をこなせ」というメッセージが心を掴んだ。

次は書店で本を買い、何周も読み返して基礎的な人体の描き方を頭に叩き込んだ。新しい何かが開けた気がした。

そんなこんなで、何を描いたのか判然としないようなモノを1週間につき1枚のペースで仕上げていった。努力しただけあって「ヘタクソ」の領域に到達することができた。

これでいい。あとはpixiv投稿しさえすれば、絵描きへの第一歩を踏み出せる。ここまでに約二ヶ月かかっている。今までのpixivの使い方はといえば、好きな漫画アニメイラストを見たり、さあ寝るかと思った時に、より深く就寝に至るための聖なる行為(SeaCallと呼んでいた)をするためだった。

それが今、人生で初めて本気で描いたアイカツ!キャラ絵を投稿しようとしている。色々と入力していって、最後に「投稿する」ボタンを押すと、ブラウザ画面がぐるぐると回って投稿が終わった。

最初ブクマ数は、3時間で「5」だった。閲覧数は70くらい。コメントも付いた。テンプレだったけど。

しかった。自分イラストを気に入ってくれる人がいたのが嬉しかった。この時が絵描きとして人生で一番最高の瞬間だった。この時以上に嬉しかたことはない。

ところで、検索で一番上に出てくる上位勢とは月とすっぽんだった。それくらい画力に差があった。子どもの頃に観ていた夜ドラマで喩えると、彼らがお空に浮かぶお月様だとしたら、自分味噌汁出汁に使われる煮干し様だった。彼ら彼女らを引き立てるための数多のヘタクソの1人。それが当時の自分だった。

今の自分は、漫画的な儲けであれば、彼ら上位勢のほとんど全員に勝っているだろう。もしかすると、pixiv出身の若手作家という括りでは自分歴代一位かもしれない。いや、多分そうだ。

しかしbut。あいつらの画力には到底及ばない。あれは常人が至れる領域じゃない。努力できる天才けがあそこまでいける。

当時は、気が狂ったようにイラストを描いた。専門学校の授業が終わると、真っ先に家に帰ってイラストを描いた。アルバイトは当初週4でシフトに入っていたけど、週2に減らした。

ここでいったん筆を止めて、pixivマイアカウントを眺めてみる。過去に描いた作品時系列に巡ってみたのだ。すると、端的なある特徴が出てきた。割とすぐに一般からエロ主体に移行しているのだ。もっと遅いと思っていた。

今の自分は、一応プロだ。エロ絵で生きている。絵の初心者だった当時は、そんな未来は全く想定していなかった。自分が描いていて楽しいものを作っていただけだ。自分はおそらく、エロに興味がある人間だったのだろう。

とにかく、たくさん投稿していた。週に2~3つ上げていたこともある。今だと月に1枚が限度だ。暇な時間がなくなってしまって、好きなキャラ絵を描く時間も体力も気力もない。専門学校卒業する頃には、200本以上のイラスト漫画をアップしていた。子ども向け~若者向けのアニメが多い。アイカツ!とか、プリパラとか、ポケモンとか、ラノベ作品とかそんな感じだ。

すっかり絵描きになっていた。マックアルバイトで貯めたお金ペンタブを買ったりした。今でも使っているお気に入りのやつだ。

絵を好きになれたのはよかったが、専門学校卒業しても就職しなかった。シナリオ勉強は存分にさせてもらったけど、別に脚本家になりたいわけでもなし、ゲーム制作の実績があるわけでもなし、就職活動コネ作りなど当然しているはずもなく。文章を書くのは好きだったが、小説書きには興味がない。そんなことより絵が描きたかった。

いや、違う。専門学校に居た時、違う学科同士でグループを作ってゲーム制作したことがある。途中で抜けることになったが。コテコテRPGだった。

ツクール制作を進めていて、魔法名前を考えている時、自分が水属性魔法として「シーコール」を提案したのだ。それで、3人居た仲間の1人が噴き出した。また別の子が、「海をイメージしてるんだね。きれいな名前だね」と言ってくれた。それで、「発展形はどういう名前になるの?」と聞いてきた。

「ゼンイン・シーコールというのはどう?」と自分がいうと、さっき噴き出した奴が机に突っ伏していた。「それは、どういう描写イメージしてるん?」とさっきの女の子が聞いてきた。

「みんなで力を放出して集めたやつを、その聖なるやつをさ、敵に流し込んでやるんだ。思い浮かべてみて」と言ったところで、また別の人が「お前はふざけているのか。帰ってくれ!!」と憤った。

以後は、それなりのペースで開発は進んだ。順調だったように思う。上の女の子が、みんなをうまくリードしてくれた。自分にキレた人も、開発の途中から冗談を言うようになっていた。

増田君、いいシナリオが思い浮かばない? じゃあ、この主人公がトツゼン・シーコールをするのはどう?」

冗談を言ってくれるようになった。

懐かしい記憶だ。ちなみに、シーコールきれいな名前だと言ってくれた子は、卒業後にガンホー入社した。当専門学校では一番の出世株だ。同窓会ではスマホゲームを開発してると言っていた。参考までに、マジメに考えた技や魔法も一応提出した。

グランドアクセラレーション攻撃ではなくて地属性のバフ)

イモータルブル-(水属性のバフ的なやつだったと思う)

・赤薔薇の檻(どくどくみたいな感じ。味方にかけると回復

・無窮動(ペルペトゥーム・モビーレと読む。それ以外は亡失)

規律ある発狂状態(ディシプリナ・インサイアと読む。それ以外は亡失)

・全領域侵食(この名前以外は記憶にない)

夜明けの羽ばたき(〃。たぶんミネルヴァの梟から取ったのだろう)

こうして自分は、絵を描いていたいがあまりフリーターとしての道を選んだ。父や母から馬鹿にされ、軽んじられた。当然、妹からも。

当時の妹は、実家台所自分存在を認める度に、ごみを眺めるような感じで素通りした。なんというか、存在認識していないのだ。あいつも高校を出てすぐに入った会社で嫌なことがあって、1年ちょっとで辞めてしまって辛かったのかもしれないが、とにかく目線が冷たかった。

自分フリーター身分なので、家族内で大したことは言えなかった。母にはよく「役立たず」「プーの分際で」「一生トイレ掃除でもしてなさい」など冷たい言葉を吐かれた。

フリーターだった頃の自分は、何を思っていたのだろう。「見返してやる。世の中で絶対成功してやる」などと思っていたのだろうか……いや、そんなことは思っていない。自分がやりたいように、やりたいことをして生きていきたい。そう思っていた。それだけだった。



マックで週2~3回のアルバイトをして、家に帰ったら小学校に上がる時に買ってもらった児童机に座り、ペンタブを握って作業に没頭した。傍らの床には、スケッチ帳を破って放り投げた下書きが何十枚も落っこちている。そんな毎日だった。

できた、できた、できた!! 作品を完成させた時のあの感覚自分がまるで神にでもなったかのような、いま過去最高を更新し続けている、今この瞬間の自分過去のどの自分よりも優れている――という、あの頃の高揚感にはもう戻れない。あの日々、俺は俺で満たされていた。我を忘れるほど。自分が決めて進んでいた道のなかで。

成長しすぎてしまった。10ヵ月以上かけて長編作品を完成させたとしても、喜びはあまりない。それよりも、ホッとした、安心したという感情の方が強くて。ある時期を境に、自分は作者として堕ちているのか、このままで大丈夫なのかという疑問が湧いてきた。一方で、FANZADLsiteで多くの人達が楽しんでくれているのを観ると、やはり絵描きをしていてよかったと感じる。

DLsite長編作品投稿しようと思ったのは、ある夏の日のことだ。アルバイトが終わり、家に帰って夕食を食べていた。すると、台所の四角い卓の斜めに座っていた妹が、「ん」と親指を床に向かって指した。そこには、おそらく何日か前のご飯の残りカスみたいなものが落ちていた。妹は、ウザそうな顔で「拾え」というジェスチャーを繰り返した。

しぶしぶ右手を屈めて拾ったのだけど、それから時間か経って、自分が相当馬鹿にされていることに気が付いた。あれはそもそも自分が落とした残りカスだったのだろうか? 違うんじゃないのか。とにかく馬鹿にされていたのは間違いない。怒りが込み上げてきた。許せないという気持ちが何日も続いた。

ある日、ようやく思い立った。自分の思いに決着をつける方法を。解決になるかはわからなかったが、とにかくやってみようと思った。

R18作品を扱っている販売サイトを見て廻った。それで、処女作DLsiteに捧げようと思った。これまで同人作品同人ゲームを購入したことがあるというシンプル理由だ。「此処で作品を売ろう」と思ったら判断は早かった。すぐにpixivマイページを開いて、これまでに投稿した約250作品ひとつひとつクリックしていった。読者の反応を観るためだ。

長編作品と向き合うにあたっては、自分の強みでとにかく突き抜けようと思った。専門学生の頃に、ヒルティという人の『眠られぬ夜のために』を読んだことがある。あまりに感動してしまって、つい何篇かの言葉メモ帳に書きつけていた。

突き抜けよ。この短い言葉は、内的生活の多くの危機に、ほとんど魔術的な効果もつものである

195ページ

あなた義務を行いなさい、できるならば楽しい気分で。できなければ、そうした気分なしでもよい。この方が一層ほむべきことであり、一層大きな実りがある。

211ページ

まこと人生の楽しみを得ようと思うならば、なによりもまず、その楽しみがいったい何にあるかをはっきりさせ、それを妨げるすべてのものを、断然さけなければならない。

237ページ



今でも好きな本のひとつだ。

とにかく、突き抜けてみようと思った。頭に閃いた何かを形にするために、これまで作品お気に入り登録してくれた人達意見を集め、この試練に立ち向かうのだ!

スケッチ帳への下書き(追記 専門用語でいうネームから始めて、セリフを付けて、大まかに色を塗って(追記 色鉛筆でザザッと塗るだけ。難しい場合は✓で表す。自分場合は一度紙で表現しないとデジタル作業に移ることが難しい)、効果音のイメージを書いて……いや、大事なことを忘れていた。基礎設定はできていたのだが、キャラクター同士の人間関係をまるで作っていなかった。これでは駄目だ。というわけで、もう一度スケッチ帳への下書きからやり直した。「うん、これでいい。やっぱりやり直してよかった」と、当時の日記に書いてあった。

今でもそう思う。キャラクター間の繋がりが何よりも大事だ。特にR18コンテンツにおいては。「男性カタログシチュエーション萌え女性物語関係性に萌える」のだから

粉骨砕身の末、三ヶ月以上かけて初めての長編作品ができた。50ページ近くはある。誰に対しても胸を張ることができる妹凌辱ものだった。

精一杯、想いを込めて突き抜けた作品だった。2022年6月現在インターネット掲示板での自分は、近親相姦ジャンル大家として知られている。恋人たちの予感がするほど、そんなラブラブ作品は作らない。ガチ凌辱とかではなくて、『ライト強姦』とか『ソフト凌辱』とか言われるコンテンツになる。



自分場合は七千字ちょっと文字数制限のようです。

以下に続きます

https://anond.hatelabo.jp/20220701210745

2022-04-12

「この漫画藤本タツキ作品じゃなくても評価されてたか」について

漫画でも映画でも絵画でも、そもそも作品と作者を切り離して考える前提に意味なんて無いのでは。

テレビみたいなエンタメであれば構成作家が誰とかプロデューサーが誰とか、そもそも能動的には降りてこない情報なので分かる。

けど、“作品”と呼ばれるものは誰がどういう文脈(経歴)で作ったか、そういう背景を包容してこその1プロダクトだと考える。

例えば同じ作品でも、処女作として作ったものなのか、その道20年のベテランが作ったものなのか。前者が後者よりも評価受けるのは当たり前だし、新陳代謝の為にもそうあるべき。逆のパターンもあり得る(今まで作ったものとのギャップ等)けど。

anond:20220412095913

ブコメ

絵莉が生きてたシーンは生前撮影していたもの

編集(と少量の画像合成)したものという意見があってなるほどと思った。

 

最後のシーンまで全てが映画監督になった優太が作った自伝作品だと

考えると、爆発オチにした意味も納得できる。

(同じ爆発オチだった処女作と同じオチにすることで、映画監督として成長したこと比較できるようにしている。

面倒くさい意見を言うなら「爆発」の特殊効果の質が上がっていることもそれを暗示している)

2022-02-12

処女作」「処女出版」という表現

からすると気色悪すぎるから一生使わないで欲しい

2021-11-28

anond:20211128183240

ネット時代での作家の目指し方とか、そういう本とかないのか?

あるならこんなとこで聞かないで買って読め

ないなら処女作は捨てるしかないと思え

「新着」と「更新」の注目度は違うから初動でこけたら即死確定

ソースは俺

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