2020-08-15

カゲプロの思い出

8月15日なのでカゲプロの思い出を語る。

カゲプロって何?

カゲプロもといカゲロウプロジェクト8月15日に起こる出来事を描いたメディアミックス作品で、

ニコニコ動画楽曲から派生し、小説漫画アニメ劇場版等で別々の展開をする面白さが売りだった。

ご存知かとは思うが、おそ松、鬼滅、今ならツイステとかに先駆けて、キッズが多くて民度が最悪、というイメージ代名詞だった。

私は当時成人していた社会人だったがこのジャンルにいたく執心した。

元々じん(自然の敵P)の作る音楽を気に入っていて、小説を出すというので興味本位で読んだ。ハマった。

正直お世辞にも上手とは言い難い小説だったが、楽曲動画も含めてアマチュアの手による一大作品というのは熱があった。

拙い所も含めてカッコいい!エモい支援したい!夢がある!割と珍しい感情ではないと思う。それが大人だろうと。インディーズバンドのようなイメージ

カゲプロ厨の様子

そういう風に素直にハマって、中に入ってみたはいものの、確かに実際自分より年下の人しかファンが居なかった。

沢山友人を作ったが、よくて高校生殆ど中学生小学生も多くて、成人していてお酒が飲めるような人は片手で数えるほどしか居なかった。

とは言え話が通じないなんて事は全くなかった。自分は大して創作などもしなかったけど、ツイッターで繋がった小学生敬語で話してくれた。

男の子も居た。CPとか担当みたいな概念も薄くてどんな趣味でも年齢でも人種でも仲良しだった。

コミュニティの中での喧嘩や、男の子も居る事で色恋沙汰が始まる事もあったけど、むしろ今まで自分経験してきたどのジャンルよりも平和だった。

かに痛い、と表現されるような事もあったかもしれない。でも人に迷惑をかけるような子は誰も見た事がなかった。

オンリーイベントの様子

カゲプロにハマった事で、コスプレ同人誌に初めて触れた子も沢山居た。どの子も知らないなりに、人に聞いたり調べたりしていた。

同人誌即売会(オンリー)では、親御さんと一緒に本を買いに来る人やスペースの後にお母さんが座っているサークルなどもあった。

本来即売会にはサークル側に年齢制限があったりするが、低年齢層のこのジャンルではイベントからきちんと許可があった。

別に子供趣味を楽しんじゃいけない訳でもないし、許可されているなら取りざたされる事でもない。

でも他のジャンル所謂大人たちからはとっても笑われた。まあ、珍しい事ではあるかもしれないけれども。

私はただの買専だったが、プラバンで作ったストラップだったりとか、手作り感のあるものも多くてそれはそれでよかった。

皆このジャンルが好きで、色んな工夫をして楽しみたいと思ってるのがすごく感じられた。

会議の様子

そんな風に内部に居ると、カゲプロ厨、なんて言葉を投げつけられる事もむしろなかった。

あれはカゲプロのことを特に好きではない人間が使う言葉から好きな人間とだけ過ごしていたら聞かない言葉なのだ

そういう中で、ニコニコ超会議が開催された。ニコニコ動画主催する一大イベント

カゲプロも当時大きなブースを作り、そのブース内で新曲を先行して聴く事ができた。私ももちろん朝から並んだ。

学生で中々会えない地方の友人達もこの日ばかりはみんな揃っていて、新曲を聞いたり、グッズを買ったり。とても楽しんだ。

会議はとっても広いイベントで、ほかにも回り切れないほど催し物があったんだけど、自分たちはずっとカゲプロのスペースに居た。

もちろん皆視聴ブースでは静かに並んでいたし、話す時も出来るだけ邪魔にならないように端っこに居た。

楽しい1日を過ごして家に帰ると、ネットが荒れていた。

なんと超会議カゲプロブース暴動が起きたらしい。視聴ブースが壊された、とか。

カゲプロ厨ではない大人の皆さんは、「カゲプロ厨こわw」「やっぱガキは・・・」みたいな事を言っていたが、

当のカゲプロである面々は皆揃ってクエスチョンマーク飛ばしていた。

なにしろずっとそこに居たのだ。そんな警備員が始末するような事態が起きたらさすがに気づくだろう。

当日そこに居た人間が誰一人としてそんなものは見ていなかった。でも、起きた事になった。

アニメの様子

待望のアニメが始まった。

まあ・・・出来・・・の話は置いておいて。

私はカゲプロに利用しているツイッターアカウントのほかに身内友人のアカウントを持っていたんだけど、理解のある友人からログインしない方がいい」と言われた。

カゲプロアニメが始まる前から、そちらのアカウントバカにするような文面で埋まっていた。

バカにしたいから今期はカゲプロ見る」等と堂々と言っている人も居た。何故全く内容を知らないのにバカにする前提なのか、腹が立つより悲しかった。

実際のアニメを見て、クオリティがどうだと言われたらそれは受け止める。でもガキが好きな作品からゴミ、という構図しかそこには無かった。

自分に向けられた作品でない事がわかるなら、ほっといてくれればいいのに

カゲプロの思い出

私はカゲプロが好きだということを殆どの人に明かさなかった。明かせばバカにされ、場合によっては引かれた。

カゲプロに興味があるけど、周囲がものすごく叩くから手が出せないと言われた事もあった。

いっそカゲプロ情報を何にも持たないおじさんとかの方が優しかった。前提条件が無ければ好まずとも「こんなんあるんだ」程度の気持ちで聞いてくれた。

カゲプロ厨の素行が悪いからだ」と言うには私はその悪い素行殆ど目撃したことが無かった。

若いからはしゃいで痛々しい事はあったかもしれない。でも流血沙汰とか、木の枝折ったとか、ブースを壊したとか、見ていない。

私の見ていない所であったと言えばそれまでだけど、でももうそなのは犯罪者は皆パンを食べている」理論で、カゲプロが悪いから何かをした訳ではないと思う。

ただ、私はカゲプロの事が今でも好きだし、人生で一番楽しい時間だったことに違いはない。

8月15日なのでそんなことを思い出した。

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