2014-05-03

私はこうしてカゲプロにはまった

十代に人気を博しているカゲプロにはまった。当方二十代後半である

4月12日、アニメ第一話を視聴し、本編のストーリーはありきたりなもので、盛り上がりに欠ける演出が逆に目につき、全く心惹かれなかった。

しかOP映像が気になった。これめちゃくちゃかっこいい 曲も結構よくない?

(ちなみにこの映像未完成である。三話の時点でもまだ完成していない)

調べてみるとどうやら絵コンテを切ったのはカゲロウプロジェクトキャラクターデザインMV制作を担っているしづ氏とのこと。作曲作詞プロジェクトの中心人物であるじん(自然の敵P)である

元々カゲプロニコニコで何かやっていて、ファンが若くて痛い言動が目立つ作品という隔たった知識しか無かったのだが、それをキッカケにニコニコ投稿されていたカゲプロ関連のMVをいくつか視聴してみることにした。

しかしいくつか視聴してみたものカゲプロ実体は全く掴めなかった。どうやら楽曲の中でストーリーが展開しているようなのだが、突然出てくる新しいキャラクター達の関係性を上手く把握できないのでそれらが全く頭に入ってこない。アニメ一話目のおかげでシンタローとエネのことはわかるのだがそれ以外はさっぱりであるコメントで流れてくるキャラクター名前らしきものにも、いつ名前出てきたっけ?という頭の固い見方しか出来なかった。あ、やっぱり無理かもと、思ったので気持ちを切り替えてやんわりとした知識をネットで集める事にした。

まずキャラクターと話の大まかな内容を調べた。そこでこの作品がどうやらニコニコで展開している楽曲とはまた別に漫画小説アニメで補完されていることを知った。カゲプロループ作品だ。それぞれの媒体で設定を小出しにしながら個別のルートを描いている。楽曲小説漫画で展開されたストーリーアニメ化しているわけではない。アニメアニメ独自のストーリーになっているらしい。つまりこの作品、まだ完結していない。まだハッピーエンドに至るまでの過程が描かれていないのだ。(既に完結している楽曲ルートはバッドエンドである

あっつまりこれは「ひぐらし」と同じ事を別媒体でそれぞれやっているわけだなとやっと合点がいった。

とりあえず関連書籍を購入し読み漁った。正直なところ作曲家じん(自然の敵P)氏が手がけているだけあってストーリー展開があまりにも稚拙で愕然としたのだが、世界観キャラクターの背景、関係性がこれまたなかなかに面白い。そうして再度MVを視聴してみることにした。すると、それまで意味が分からなかっただけの歌詞達がすっと頭の中に入ってくるようになった。この曲はあのシーンの歌なんだとか、このカットはどういう意味なんだろうとか、自分の持っている情報楽曲で答え合わせするのが楽しい。まだ小説漫画アニメでは触れられていないこれからの展開も楽曲では多く示唆されており、今後の展開に対して想像を膨らませるには十分な刺激がそこに詰まっていた。気付くとブックレット歌詞と睨めっこしどういった意図がそこにあるのか考えるのが楽しくなってきていた。限られた断片的な情報の群れが想像力を掻き立ててくる。

あ、カゲプロ面白いぞ。

そう素直に思うようになっていた。

それにしてもこの作品、とても入り口が複雑なように思う。

年代カゲプロに詳しいアドバイザーが全く居ないので、どこから手を付けたらいいのかさっぱりわからなかった。ニコニコ動画も開設された当初は楽しんでいたのだが、あのアグレッシブ文化についていけなくなり、どちらかというと嫌悪する姿勢ではあったし、あの場所で始まったというだけで作品の評価を決めていたのは実際のところだ。勿体ない事をしていたというのが正直な今の感想であるもっと早く知って、リアルタイムニコニコ動画に新しい楽曲投稿されるのを待ちたかった。アニメは現状ではあまり評判が良く無いが、カゲプロに触れるきっかけを作ってくれたことは確かでとても感謝している。雑誌インタビューによると、今晩放送される4話は他の媒体ルートとは少しずつ話が変わっていくらしい。私もリアルタイムで新しいカゲプロ情報をを追えるんだと思うと嬉しくなった。それも毎週である。毎週決まって30分やってくれる。なんて贅沢なんだメカクシティアクターズ

今時の若い子達はこんな面白い作品にはまっていたのか!と今とても羨ましい。

これから手を出そうという人には、前述したように各媒体ストーリーの完成度については手放しでおすすめできないのが歯痒いので、複数同時に視聴したり読む事をお勧めしたい。アニメも単品だけではカゲプロ面白さを理解するのは難しいのではないだろうか。是非とも他の媒体に手を出して欲しい。

カゲプロ、私はとても楽しいです。

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