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はてなキーワード: 平山夢明とは

2023-10-02

胸糞映画と名高い『無垢祈り』は原作小説テーマが違うんですねぇ

虐待性的虐待殺人についての話があります

ネタバレしてる

映画を鑑賞したのはだいぶ前。原作者監督のアフタートークがセットになってたやつ。

今は本編はDICE+というサイトレンタル配信中らしい。トークはここから動画と書き起こしが読める。

https://diceplus.online/feature/94

映画見た後に原作小説読んだけどけっこ〜違うのね!ってなった。

原作平山夢明独白するユニバーサル横メルカトル』収録の短編小説無垢祈り

まずは映画のもの感想

 とにかくインパクトが凄まじかった。虐待のシーンは全面的に恐ろしく、特に性的虐待のシーンは人形を使っているとはいえ気持ち悪い。曇りしかない世界には陰鬱雰囲気が漂っていて、どこにも救いが見い出せない。音楽雰囲気作りもクオリティが高く、90分があっと言う間だった。

 スラッシャー映画における「殺人鬼」はある種のかっこよさを備えている。悪魔のいけにえレザーフェイスしかり、エルム街の悪夢のフレディしかり。バッタバッタと人を殺していく様はワクワクとドキドキを呼び起こすし、時には「嫌いな奴を殺してくれる/自分を殺してくれる」存在として胸を躍らせることもある。

 あらすじを読んだ時にはそういう文脈の、「殺人鬼に嫌いな奴を殺してほしい/自分が殺されたい」という祈りとそれが叶う展開を想像していた。ちなみにざっくり言うと映画祈りは「自分を殺して欲しい」がメインで原作祈りは「嫌いな奴を殺して欲しい」がメインだと思う。

 でもこの映画には救いがなかった。最後の「殺してください」の絶叫、殺人鬼が握りしめる鉈から、画面に映されてはいないもの殺人鬼は少女を殺してあげたんだ、救いはあったんだ、と思いたくなる。だけど恐らくこの作品時系列をごちゃまぜにしている。着けたり外したりする眼帯、西暦の違うラジオと謎の首吊り現場、すれ違う2人などを考えるに、祈りは届いていないし救いはなかった。

 時系列はどう考えても良いと監督が言ったらしいが、恐らく殺人鬼に殺してもらえなかった主人公犯罪者になって殺人鬼の死刑と同時に首吊り自殺?してると認識した。一度見ただけなので間違ってるかもだけど。ここらへんの徹底的な救いのなさが、原作と一番異なる部分だ。

原作小説との比較

 なんとなくだけど、短編集の一連のテーマ、書かれているものグロテスクな閉鎖空間うつくしく光る小さな何か」だと思った。

 ざっくり言うと映画児童虐待下にある少女の状況を深く掘り下げるのがメインで(もちろん暴力を受ける子供をただ写すだけではない前提で)、原作は酷い状況下にもどこかにある輝くもの(この場合は祈ることそのものや救いへの希望)を表現するのがメインなんじゃないか

 

 あと、映画刑事役をした原作者が改変に積極的に見えた。刑事台詞原作とは正反対から原作刑事「ああい人間は誰かがそばにいてやらなくちゃいけない。/本人も苦しんでいるはずだ」と言っているが、映画ではキチガイは早く捕まえないと繰り返す」である

 かなりニュアンスが違うし、刑事にとって殺人鬼が単なる悪なのか助けるべき者なのかは作品テーマに大きく関わってくるはず。個人的には原作映画でやろうとしていることが違う、のを原作者が分かっていて台詞を変えたと思う。

 そもそも主人公虐待いじめを受けてる少女)の性格や考え方からして違う。

 原作殺人鬼が喋るし救いとして機能してるし主人公未来希望を持っているけど、映画殺人鬼に対する祈りを「嫌なやつを殺して欲しい」から自分を殺して欲しい」に変えてる上に殺人鬼が救ってくれない、主人公希望を持ってないので後味がキツくなったし「胸糞悪い」と言われているんだろう。

 「救い」という意味では、例え原作主人公がこの先幸せになれずに死んでも、人生の内に優しく手を差し伸べてくれた人は確かにいたんだ、ということが「救い」になる。トークショーでの原作者コメント「たった一人でも理解者がいれば」も合わせて考えるとおかしくない。

 それに原作は、社会から排除され、必要とされてない者同士が互いを必要とすることによって生きる目的になる、そういう希望がある終わりだった。

 原作ファンはこの映画版を見てどんな感想持ったのかすごく知りたい。

 原作小説では「Ωの聖餐」と「C10H14N2(ニコチン)と少年」が面白かった!

 今度は前に話題になってた『ダイナー』も見てみようかなと思う。

2022-10-11

anond:20221010215654

平山夢明大好き

長編だと「ダイナ―」「メルキオール惨劇

短編集だと「独白するユニバーサル横メルカトル」「ミサイルマン」とか、初期の乾ききってて実在殺人犯の影響が強い作品が好み。

2022-03-07

anond:20220304184302

タコピーは読んだこと無いけど、平山夢明小説が好きな俺も同じこと言われている気分になれた

2020-07-21

紛争で血みどろ、野蛮で多(無)国籍で洗練されたSFエンタメが好きなんだけど

虐殺器官』とか。

ジェノサイド』とか。

技術進歩しても、倫理は追いつかず、結局人を効率的にぶっ殺す方法が発達しただけでした、みたいな。

銃撃と蛮刀、密林と泥沼、みたいな。

平山夢明の『すまじき熱帯』は面白かったけど、少しコメディタッチすぎた。現地人同士がゲームして負けた奴の頭を無意味に叩き割る場面はわけわからんすぎてしびれたが。

最近だと『インドクリスタル』がよかった。偏見だけど、女性作家でもああいうの書ける人いるんだな。

こういうの好き。知ってる人いたらもっとください。

2019-07-07

映画版『Diner』を過激派原作厨が見てみたよ

私は平山夢明さんのファンです。

15年くらいファンをやっています

今作のDiner、見てきました。

いわば『原作厨』の視点でお送りする感想であり、ハッキリと申し上げますがここから下は酷評しかありません。死ぬほど長いので暇な人しか読んではいけない。ネタバレもかなりあります












私がボンベロだったらこんなオオバカナコは3秒で殺しています

なんだこの役立たずっぷりは。お人形さんの方がまだ仕事をしてくれる気がしますね。玉城ティナ個人的に好きでも嫌いでもありませんが今作においては蜷川実花の私情1000%のキャストしかありません。心中なら2人だけでしてくださいよ、原作も他の俳優も巻き込むな。演技も下手くそ表情のパターンも少ない声の出し方もひ弱という女優自体資質もさることながら、こんなにも格を落とされた主人公は初めてです。

原作重要視されているオオバカナコの、極限状況下で研ぎ澄まされていくタフさや狡猾さが映画版からはまったく感じ取れません。最初から最後まで彼女はただの役立たずのバカしかなく、そんな彼女をダラダラと生かしておくボンベロもその程度の人でしかない、まったく凄みのない人物になってしまます

役立たずなうえ数々の失態を犯し人の命まで犠牲にしておきながら、偉そうに「最後まで面倒みろ、バカァ〜!」って、意味がわかりません。は?って感じです。ボンベロ早くそいつを殺せとばかり考えてました。

そもそも逃げ道と死を用意するあのくだりは「死」=スキンを殺したことへの償い、「逃げ道」=菊千代を救ったことへの恩、という相反する条件の中で生まれものだったはずが、菊千代を救っていないので(なぜならウォッカの隠し場所という前提条件が崩れているからです)、いやなんで裏の社会を知った女に簡単に出て行けとか言うの?目障りだ!なら殺せばいいのでは?と疑問しか湧きません。

原作での菊千代を救う、機転を効かせて危機回避するなどファインプレーの一切がカットされているため彼女への視聴者から好感度も上がりませんし成長も感じず、ボンベロがなぜ彼女を認めるのかもわかりません。全体的に動機付けが不十分で薄っぺらいです。

そもそも彼女命綱となるディーヴァウォッカは「化粧水ほどの小さなボトルであるからこそ「見つからないように隠す」ことができるのであって、映画版ちょっとした彫像くらいある代物を隠そう!と思いつくことがいささか理解不能でありますし、何よりあんな隠し方がまかり通るなら「灯台下暗し☆」なんかではなく「ボンベロがただのクソ間抜け」ということになります。「彫像じみたボトル」をただ使いたいがために登場人物知能指数を全体的に下げており、この時点で監督の「映像映え>ストーリー性」であることが見えてしまますリスペクトが何もありません。だいたい、どーんと彫像みたいなボトルを使って、すごいやつですよ!っていうのがもう。そういうのは少年ジャンプ武器とかでやってください。巨大な生クリームしか見えないし。

キャラクターなどの点でダメなのは、よくある「映画オリジナルキャラが良くない」ということなのですが、この「良くなさ」というのは「いてもいなくてもいいのにわざわざ出して、何をしたかったのか?」というところです。

具体的に言うと土屋アンナさん演じるマリアです。原作にはよく似たセクシーキャラの「炎眉」という殺し屋がいて、ちょっとアレンジ加えた感じなのかな?と思いましたがまったくの別物。ただのヒャッハーイカレ女で北斗の拳の下っ端でもここまであからさまじゃないだろうという感じです。しかもこいつがマフィアボス……???そんな器は微塵も感じません。バーサーカーじみた言動しかしないくせにすぐ後ろ取られて死ぬし。マジでなんのために出したの?東西南北の数合わせかな?本当に土屋アンナさんに謝れよと製作陣に言いたくなります。つかなんで炎眉出さないの?

小栗旬さんも斎藤工さんも無駄遣いに次ぐ無駄遣いで最悪でした。代わりに九十九九やボイルなど原作内の他の重要ポストを与えればよかったのになぜそれをしなかったのか。監督の力量が伴わなかったんでしょうね。残念です。

写真人物が動くのはハリーポッターすぎます。他の演出無かったんですか?歴代ウエイトレスのみなさん、ずいぶん小綺麗ですね。泥と糞の見分けもつかないようなジャンキーかいなさそう。なんのためにクスリはやってないな?って確認させたんだか(それだって「腕見せろ」だけでよかったよね。一から十まで説明してくれてとーっても親切ですこと)。いらない演出でしたね。

窪田正孝さんは額に入れたママ写真を持ち歩いてること以外はおおむねよかったです。それ、持ち歩きづらくない?ペンダントとかじゃダメ殺し屋だし荷物増やしたくなくない?ママ自体に関しては漫画版よりこっちの方が合ってる気がしました。木村佳乃マジで抑圧型の母親が似合いすぎるな……。窪田さんの豹変ぶりとかも鳥肌ものでしたし、彼に関しては文句ないです。

本郷奏多さん、衣装が似合っておらず多少違和感はあったものの演技は怖くてよかったです。本当に無理矢理子供になる全身整形が可能だとしたらああやって変なプロポーションになりそうですし上手い撮り方したなと思いました。口の中に爆弾をぶち込むシーンとかはかなりうまい。あれなら全年齢だけどグロ、という矛盾が解消されて良いですね。視聴者想像による補完が可能です。

原作キッドは「なぜこんな怪物が生まれたのか?」という背景ありきだったのですが、映画版最後までただのキ○ガイだったのでそこがやはり薄っぺらくて残念でした。なんのために頭食わせたんだよ……でも本郷さんの演技は良かったです。

アクションシーンもクソみたいな出来でしたね。「キッチン」という身近な凶器の宝庫という特性が生かしきれず普通に銃撃戦って……。空中では防御が難しいのでプロが2人もいてわざわざ横っ飛びなんてしねえだろって冷めてしまいました。

何重にもなった頑丈な扉で時間稼ぎして、やることがお料理教室って。今やるなよ。何やってんだよ。仕込みのシーンを通して徐々にやることが変わっていくとかそういうやり方、素人でも思いつくのになぜしないの?あの仕込みのシーンなんだったの?

酒で火炎瓶とかガス爆発は誰でも思いつくけどそれ以外の武器いっぱいあんじゃん!レンジライター爆発させるとかは真似されたら困るからしないのはいいけど、感電させたり潜り戸に包丁突き刺したりとかそういう殺戮ピタゴラスイッチ映像で見たかったんだよ!映像に起こす箇所が全体通して間違いすぎです!本当に原作読みましたか?あっ監督の力量が……(察し)

彫刻家雇ってる暇があったら物理学教授とか雇ってそういうトリッキーなシーンを充実させてほしかったです。てか菊千代殺すなよ!!!!!

キスシーンは最悪です。最悪としか言いようがありません。男女のバディもの(に近い)を安易恋愛展開にするのは本当に最悪オブ最悪。胸くそが悪すぎます陳腐まりない。恥を知れ。

しかも何よりダメなのはここまででボンベロとカナコの間に生まれる信頼や絆を示唆するシーンが全面カットされているので、余計に唐突な印象です。一瞬、あれかな?お別れの挨拶キスでする風習地域から来た人ですか?って思うレベル

原作の「楽しかったぜ!オオバカナコ」が台無しです。本当に踏み躙られた……

ここまでギリギリ耐え忍んできましたが完全に心を折られました。憎悪がすごい。

ラストもあーはいはいしか思えなかったです。色気出すんじゃねえよ。あと、カナコさん何も成長しないままお店開いてますよね。あんな壮絶な体験したとは思えないかわいらしいお店で何よりです。インスタ映え〜☆

あとこれみなさん突っ込みませんけど「いらっしゃいませダイナーへようこそ」って謎ですよね。原作では「キャンティーン」って店名があるんですけど、ダイナーそのままじゃ定食屋って意味なので、ファミレスに入って「ファミレスへようこそ」って言われるのと一緒ですよね。変なの。

映画を見ていないのにここまで憎悪の記録を読んでしまったみなさんは、是非最初映画を見て、そこから原作を読んでいただけるとイメージが壊れたり私のように余計な憎悪を抱かなくて済みます原作面白いですし、漫画オリジナル要素多めですが全体的な「解釈」としては映画より100億倍合っているので映画漫画小説の順で鑑賞するのがかなりオススメです。

吐き出してスッキリしました!蜷川実花さんは写真家だけやっていただいて、映画からはどうぞ足を洗ってくださいませ。

平山夢明という才能の盛大な宣伝に一役買っていただいたことのみ、感謝します。

2018-08-02

anond:20180802121922

うおー詳しい増田だ!そうそう、ゾロリ以外にズッコケがあったはずなんだけど読んでないので思い出せなかった

自身に照らし合わせて思い出してみれば

小学校のころはルパンポプラ社のアレ)、海外SFノンフィクションを主に読んでた

祖父の家にあった辞書みたいな少年少女文学大全の青い鳥くるみ割り人形幻想的な描写

秘密の花園小公子ハッピーで優しい物語に感動したものだった

江戸川乱歩少年探偵団は何冊か読んだが全部犯人が二十面相なのでガッカリした

逆に大人向けな読み物じだわ。二十歳過ぎてから面白さが分かった

中二の時に図書室にあった美しい表紙絵に惹かれて

スニーカー文庫の某ギャグファンタジー小説を読んで大変にショックだった

面白くて楽しいというのを第一物語を書いていいんだ!みたいな…

そういや小-中学校のころにコバルト文庫少女小説読んでたくせにな

そっから高校中島らもの「人体模型の夜」を図書室で読んで

これも大変ショックを受けた

そっから筒井康隆山田風太郎大槻ケンヂ平山夢明と分かりやす路線まっしぐらじゃよフォフォフォ…

ミステリあんまり触れてないなそういや。個人的にあれは大人向けラノベじゃねーのって思ってるわ偏見だけど

レギュラーキャラがいるっていうミステリラノベ

2018-06-04

anond:20180603132338

平山夢明氏が、日本インターネット黎明期を支えてた人に会う話を読んだけど、その人はもう今じゃ世間が嫌になっちゃってるんだって

「本当に有能なプログラマーってどんな仕事やっているんですか? やはり政府軍事機密とか扱ってるの?」

「みんな犯罪者になってます。そのほうが儲かるんで」

これが現実だよなあ。

有能な人は犯罪者になり高収入を得る一方で、凡人らはセキュリティ会社で働き、安月給で彼らの尻拭いをする、どこまで行ってもリアルだわ。

2018-02-18

"猿にレイプされる" 小説 でググればたどり着けたな

しかし本当にグーグル検索ってクソ

大石圭小林泰三平山夢明あたりかとアタリつけて探してみても中身ゼロSEOだけ強いランキングゴミブログしかひっかからん

2017-07-21

https://anond.hatelabo.jp/20170721120531

古いのしか知らないので楽しみ

まだ生きてる人だと

平山夢明かな

「あああ、いたい!いたい! やめてええいたい!!」ってなるので

多分筒井康隆とか好きな人お勧め

(本当に怖い話シリーズみたいなのは読んでないけど)

2016-11-16

http://anond.hatelabo.jp/20161116095720

あれこれ新作じゃなくてリメイクだったのか。

平山夢明とかに書いてほしかったな

2016-07-03

うんこ漏らしたから慰めろ

週一日の休みゲームやりながら漫画読んだり巡回したりアイス食ったりして27歳でうんこ漏らした。

インターネットのおかげでサラリーマンうんこ漏らすものだと思ってたけど、電車の中で波が来て耐えられなくなって決壊するとか

帰宅途中に公衆トイレ入れなくて漏らすとか

そういう筋肉の衰え的なイベントだと思ってた。

一人暮らしで誰かに気兼ねすることなく腹に溜まったガスをちょっと抜くつもりで屁をこいたら、湿った屁だった。

特に気にすることなトロフィー取るためにゲーム続けて、小便するためにトイレ入ったら

パンツうんこついてた。

トランクス全部干してて

仕方なくボクサータイプ穿いてたか漏れてなかったのが不幸中の幸い。

ケツから漏れたけど。

いや、ちょっと湿ってたかトランクスでも漏れてなかったかもしれない。

うんこは漏らしたけど。

あーあ、

「漏らして紙がなかったら靴下で拭け。コンビニパンツ買ったら漏らしたのかなと推測されるかもしれないし、ノーパンズボン気持ち悪いが靴下なら何も恥ずかしくない」

「お前が神か」

ってレスはなんの役にも立たなかった。

脱糞の前にインターネットはなんの役にも立たなかった。

トイレットペーパーパンツからうんこ外してお湯で洗ったし

人混み嫌いだし

期日前投票行ってくる。

お前への清き一票はうんこ漏らしたパンツ洗った手で投じられるからな。

何が美粧料だよクソが。

うんこに支えられて日々公務を行えてることを忘れるなよクソボケ

はー、誰か脱糞話がまとめられてるホラー実話平山夢明うんこ版みたいなサイト教えてください。

平山夢明村上春樹ノンフィクションより創作の方が面白いよね。

2016-04-10

映画秘宝ランキング投票者で『進撃の巨人』をdisったやつを調べてみた。

はてなブックマーク - 今の日本映画にもの申す…「レベルが本当に低い!」 英映画配給会社代表が苦言 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

yingze 映画評論界隈は分からんけど、ネットで有名になった前田有一春日太一以外の評論家は、新劇巨人をどういう評価したのだろう。興味ある。

俺も気になったから調べてみた。


知らない人のために言っておくと『映画秘宝』は、『進撃の巨人』の脚本担当した町山智浩氏が立ち上げた映画雑誌です。つまり、「身内」の雑誌。今も原稿書いてます。そのため、『映画雑誌』のライター寄稿者はみな『進撃の巨人』に対して、難しい政治的判断を求められたわけです。

で、その結果をまとめてみた。ちなみに編集も巻末でその年のベストを発表してるけど、ワーストは出さない慣例。



参考資料:『映画秘宝 2016年3月号』「2015年度HIHOはくさいアワード」(知らない人のためにざっくりいうと、映画秘宝主催するゴールデンラズベリー賞みたいなもの


総合ランキング

1. 『進撃の巨人 前編』

2. 『ターミネータージェネシス

3. 『ギャラクシー街道

4. 『進撃の巨人 後編』

5. 『アベンジャーズエイジ・オブ・ウルトロン


以下、『進撃の巨人』に投票した人間コメントの主旨(not 抜粋)。


會川昇アニメ脚本家小説家)「『大人向け怪獣映画』を作ろうと考えることが子供じみていて、それを乗り越えて『本物』を作ることができるのはほんの一握り」

大場しょう太(宣伝プロデューサー映画祭ディレクター)「今更自分が呈すべき苦言は何もない」

岡本敦史(秘宝編集部所属ライター)「みんな『でも食人描写はいい』と擁護するけど、それすらどこがいいのかわからない」

尾崎一男映画評論家)「前後編を一本とみなすとさほど悪くないけれど、前編を一本の映画として見た場合そうとう酷いでき。後編冒頭のダイジェストのほうがまだよく出来てる」

小野寺生哉(カナザワ映画祭ディレクター)「特撮は良かったけど、脚本ドラマ部分がヒドすぎる。本作を巡る場外乱闘も醜かった(おそらく春日太一twitter のこと)」

餓鬼だらく(ライター)「ドラマ部分が不自然

キシオカタカシ「『マトリックス レボリューションズ』の再来」

北原香(秘宝編集部)「一番期待値との落差が酷かった映画

佐々木浩久映画監督プロデューサー)「芝居を軽視しすぎ。こういうのを面白く撮れないと日本映画ダメになる」

ジャックハンター吉田(元プロレスラーコラムニスト)「関係者には申し訳ないが、ピンとくるものがなかった。前後スタイル日本映画界の病巣」

中野貴雄脚本家)「人喰い巨人秘密なんて別に知りたくもない」

長野辰次(ライター)「マンガ実写化功罪について考えさせられた」

五郎・あれは七年殺しだろう平山平山夢明)「すべてに薄味。つくり手にキチガイが一人しかいなかったのが敗因」

藤原カクセイ(特殊メイクデザイナー)「お話も演技もなんら驚きがない」

プッチー・ミンミン(ライター)「前編は楽しめたのだが」

まぐれものマンガ編集者)「前編は尖っていたが、後編は『型にはめられたくない』という型にハマってしまっていた」

三留まゆみ映画評論家)「なんだかんだ言って好き」

モリタタダシ(ライター)「期待を膨らませて見に行ったものの、時間と金を浪費した感覚だけをお持ち帰り」

山田誠二(プロデューサーコミック脚本家)「キャラと結末の変更がファンにはちょっと受け入れがたかったよね」


番外編:

ダイノジ大谷お笑い芸人)「感想を求められそうな状況がめんどくさくて観られなかった」

すぎむらしんいち漫画家)「マッドマックス特赦によって今年のクソ映画はみんな無罪」(どうでもいいが、特赦になったからといって無罪にはならない)

髙橋ヨシキ(映画秘宝アートディレクター)「何かというとヴあああああと叫んでばかりの邦画全部。」(票にはなってないが、当然『進撃の巨人』も含まれる)

樋口毅宏小説家)「『プレイボーイ』の映画評で毎月レビューしてると『日本映画は才能のない連中の巣窟か?』と思うことしばし」(『進撃の巨人』をレビューたかどうかは不明



結論:わりとみんなdisってた。

2015-03-03

てにおえ

僕にとってそれは格安物件だった。事故物件ではないらしい。

「一階で日当たりも良好。絶好の条件じゃないですか」

僕は入試合格して、憧れのひとり暮らしをするべく

東京中の不動産屋を渡り歩いていた。

部屋探しに疲れていた僕は、最後不動産屋で

ダメ元で物件を探していて見つけたのだ。

「決めました。僕、ここに住みます


かくして入居が決まったその日、僕は缶ビールでひとり祝杯を上げた。

本当に不思議だった。事故物件ではないのにどうしてこんなに安いのか。

住んでみると極楽のものゴキブリ一匹居やしない。

こんな部屋なら、まだ居ないけれど恋人を呼んで

いちゃつくなんてことが出来るだろう。


そんなわけで我が身の幸福を噛み締めながら隣近所に挨拶に行く。

菓子折りを配り歩きながら挨拶を交わす。隣人たちもいい人たちばかりだ。

トラブルが起こることはないだろう。僕が抱いていた東京イメージとは大違いだ。

多分僕は平山夢明を読み過ぎていたのだろう。そう納得することにした。


ある日、高野寛を聴きながら春の陽気に

わずうたた寝をしていると、頬を舐められた。

起きてみたところ、僕は我が目を疑った。

猫が群れている。十匹、いや二十匹は居るだろうか。

「悪いけれど、ここはペットを飼っちゃいけないんだよ」

そう言って追い返そうとするが、猫たちはでんと座り込んで動こうともしない。

僕は無視することにした。アジの開きをフライパンで炙って食べる。

猫たちは美味しそうだな、という表情でこちらを眺めている。

へえ、猫にも表情があるんだ、と思いながら

僕はアジの開きとほうれん草のお浸しを食べた。


入学早々サークルコンパで仲良くなった友達を部屋へ招いた。

友達は入るや否や、「悪い、おれ帰るわ」と言い出した。

何が気に入らなかったのだろう。

僕の方に失礼があったのかもしれないと謝ると、

そうじゃないんだ、と彼は言った。

増田。お前、猫飼ってるだろ」と。「おれは猫アレルギーなんだ」

「飼ってないよ」

「いや、あの部屋は猫を飼ってる奴の匂いがした。妙に魚臭いし」

アジの開きを焼いたことで匂いが染み付いてしまったのだろう。

僕はそう解釈することにした。


ある日、部屋を出て大学に行こうとすると見知らぬ老婆に声を掛けられた。

「あんた、あの部屋の主なんだね?」

「そうです」

「やっぱり。近所に住んでるんだけれどさ」

挨拶をすっぽかしていたのかと思い謝ると、

「そうじゃないんだよ」と老婆は言った。

「あの部屋だけは止めときな」

「どうしてですか?」

老婆は言った。「あの部屋に住む人間は、

全員失踪しているんだよ。ひとりの例外もなく」

それで家賃が安いのか。そう考えれば得心が行く。

「あと猫が大量に集まって来るだろう」

「そうですね」

「あたしゃ、このふたつには関連があると睨んでる。

とにかく、さっさとあの部屋を出て行きな」


そうは言われたものの、すぐにこんな好条件を

捨ててまで住める場所が見つかるわけがない。

相変わらず寄り集まってくる猫たちに情が湧いたので、

猫缶を買ったことがあった。カツオ風味だ。

二十匹は居ようかという猫たちが真っ直ぐ並んで、

一匹ずつ少し口に含んでは去っていく。

人間みたいだな。そう思っていると、不意に声が聞こえた。

「ここはおれの部屋だったんだぞ」

声は明らかに猫がいる方角から聞こえた。

猫は一生に一度だけ人語を話すというが、まさか、ね。


ある日、パソコンキーボードタイプしようとして僕は我が目を疑った。

爪の先が尖っていたからだ。

すぐに爪切りで爪を切る。こんな爪が生えて来るなんて、

体質が変わったのかな。

変化はそれだけではなかった。

から長いヒゲが生えて来るようになって来たのだ。

そう思えば、掌も心なしかぷにぷにと柔らかくなった気がする。


これを書き込んでいる今、ふと鏡を見ると耳の先が尖っていたんだ。

僕は住人たちが失踪した理由が分かったような気がする。

僕も彼らの仲間入りをする日が来るのだろう。

そんな時は、次にやって来た住人に言ってみようかと思ってるんだ。

「ここは僕の部屋だったんだよ」と。


BGM:高野寛「てにおえ」

2010-01-06

ふたば二次裏某鯖でまとめられていた書評

ふたば二次裏でまとめられていた、中高生のための100冊」シリーズの外伝的ネタ

『夢渓筆談』 沈活

宋代中国に書かれた古代中国科学史研究する上での必読書だけど

今俺たちが読めば民明書房気分を味わえる名著だし仲間に入れてくれよ

ミーナの行進』 小川洋子

小学校6年生の病弱な子がすごくよかった

『糞尿大全』 柳内伸作

とにかく世界中および歴史上のありとあらゆる糞尿に関する事柄をまとめた本

なるほどそんな事がと頷かせながらも

日常においてまったく役に立たない無駄な知識が!!

『味覚極楽』 子母沢寛

読んでると

腹が

減る

はてしない物語』 ミヒャエル・エンデ

読書を始めた

あの

頃に

新世界より』 貴志祐介

ホモホモしたり百合百合したり、大興奮間違いなし!

つい盛り上がってしまいパンツを脱いでしまったが大後悔!

その後待ってるのはグログロドロドロのトラウマワールド

ダークライン』 ジョー・R・ランズデール

小悪魔っぽいお姉ちゃんが可愛かったり親友が失踪したりする

ゼーガペイン 忘却の女王』 日下部 匡俊

言わずと知れたゼーガシリーズの外伝

記憶喪失カップルが南の島で超すごいガルダを駆って大暴れ!

先輩も出るよ!

玩具修理者』 小林泰三

ようぐそうとほうとふ!

ようぐそうとほうとふ!

ようぐそうとほうとふ!

『ニンギョウがニンギョウ』 西尾維新

たくさんの妹とケモ少女と主人公のキャッキャウフフストーリー

あと拳銃は右手で

黎明に背くもの』 宇月原晴明

美濃のマムシボンバーマンが実はイスラム暗殺教団の兄弟弟子、

果心居士はハシムに通じロリショタ可愛い

ちびっこ吸血鬼ミステリーがお好き』 アンゲラ・ゾンマー・ボーデンブルグ

アントンが一人で留守番をしていると部屋の窓に人影が。その正体は「ちびっこ吸血鬼」のリュディガーだった。

それはおいといて妹のアンナ可愛いんだよ

ものすごくアンナ可愛いんだよ

『不滅刑事アレクサンダー・マッケイ』 ハヤカワミステリ文庫

汚職に直接関与する事件のみならず副次的な殺人すら隠蔽せねばならぬことにうんざりした

アレクサンダー・マッケイはなんとか政治的な判断を相手に促しつつも事件の過熱化を防ぐために奔走するが

関係者よりも力を持つ上院議員とのコネを繋いだところでマッケイは殺害される

少女が戯れに試したインディアンのおまじないにより復活し殺人ではなく刑事としての復讐を開始した

最後は怒りに満ちたマッケイが人間の尊厳を選択したところで絞め

『異常の門』 柴田錬三郎

例によって「夢殿ウタタ」という名前に一癖ある主人公が、エロゲ展開とシリアス路線を並行して、物語の謎を解きあかしていく

主人公を助ける強力な右腕、ルートから外れたヒロインのひどい始末、クライマックスの盛り上がりという、シバレン小説の醍醐味が一冊で味わえるのでおすすめ

『死ぬことと見つけたり』 隆 慶一郎

月姫スタッフオススメの本

厨侍が厨性能で唯我独尊状態

娘の黒髪おっぱいは必読

『牢屋でやせるダイエット』 中島らも

1ページ目からやっぱり常人とは違うと思い知らされる

独特の人生観が貫かれてる傑作

『永遠も半ばを過ぎて』 中島らも

-永遠も半ばを過ぎた。わたしとリーは丘の上にいて、鐘がたしかにそれを告げるのを聞いた-

「幽霊の書いた小説」を出版社に持ち込んだ詐欺師。それが文壇を揺るがす大騒ぎになってしまい…?

詐欺師写植屋と編集者の女の真善美トリオが繰り広げる痛快娯楽詐欺小説!

四畳半神話大系』 森見登美彦

(書評1)異性との交際、学問への精進、肉体の鍛錬、

そんなものとは無縁な大学三回生の物語

まるで「」の活躍(?)を見るようだった

(書評2)来るべきハッピーエンドを目指したいけどそんなのは軟派だと世を拗ねてみるけどやっぱりなんとかしたい、という

まさに大学生「」というべき男が主人公

一緒に「夜は短し歩けよ乙女」も読むと幸せになる気もする

失われた時を求めて』 マルセルプルースト

いもげの100冊がいもげの1冊になり兼ねない恐怖の書

タイトルの通り読破した「」は失われた時を求めて彷徨う事になる

膨大な時間と引き換えに「プルースト要約選手権」への参加資格が手に入る

『グラマリエの魔法家族』 クリストファー・スタシェフ

急に読みたくなった

冴えないおっさんが若い女性に誑かされたりするよ!

『眠り姫、官能の旅立ち』 アン・ライス

(書評1)エロ面白い

ホント扶桑社海外文庫は地獄だぜ!

(書評2)それ近くの図書館で高校の時に見つけてな…… 何度か借りて一年くらい使えた

二巻、三巻は男の子も多くて実に「」向きだよ

『神秘の島~ミステリアスアイランド~』 J・ヴェルヌ

十五少年漂流記のもっと凄い版

ほぼ何もない状態での無人島サバイバル

海底二万マイルと実は繋がってる

『肖像画、馬車』ゴーゴリ/平井肇訳

神絵師になれるかもしれない才能を持った若き絵師「」が

悪魔のような肖像画に出会ったために破滅の淵へ追いやられる「肖像画」

のどかな農村で繰り広げられるホラ話と、それによって大恥をかく「」ちゃんが出てくる「馬車」の二編を収録

神絵師を志してる「」ちゃんは、「肖像画」の方だけでも読んでおくいいんよ

ショスタコーヴィチの証言』 S・ヴォルコフ

ソ連を代表する作曲家であったショスタコーヴィチの回顧録

長年真贋が論議されてきたが今ではほぼ偽書ということで確定している

ただ全部が嘘じゃなくて半分くらいは真実じゃないかというのが現在の評価

スターリン支配下にあったソ連芸術家がどういう立場にあったかが分かる

あとアネクドートとかそういうので面白い

『私の一世紀』 ギュンター・グラス

20世紀百年、それぞれ一年につき一編の短編が収められた連作短編集と長編の間の何か

WW1を振り返る五年間がレマルクとユンガーの架空対談に費やされているという時点で

ドイツスキッヒにはたまらないだろう

『キッチン』 よしもとばなな

名前は聞いたことあるけど、あまり「」が読まない本だと思う

だけど地味に面白い

今でも通用する小説だと思う

こころ』 夏目漱石

読書感想文課題で読まされた中高生に深い傷を与える一品

さかしま』 JK ユイスマンス

17世紀ヨーロッパ貴族ひきこもりでオタの主人公が

自分の趣味に没頭する話

400ページくらいの本編に脚注が400くらいある

『かえるくん、東京を救う』 村上春樹

村上春樹短編の中では一番好きかも

かえるくんいいなあ

いいなあかえるくん

白痴』 坂口安吾

白痴の人妻と「」がキャッキャウフフするお話

限りなく透明に近いブルー』 村上龍

主人公が仲間と薬やったりセックスしたりぐだぐだぐだぐだしてたら気が付いたらみんな月日と共に去って行った

村上龍が描く太陽の季節的な何か

孔子神話』 浅野裕一

孔子詐欺師ぺてん師パラノイアであることを文献引きまくって描く

呉智英推薦

『りかさん』 梨木香歩

人形好き、骨董好きな人おすすめ

『故郷』 チェーザレパヴェーゼ

WW2後イタリアの田舎で友達の妹とキャッキャウフフする物語

カラフル』 森絵都

自殺した中学生の肉体に、天使が記憶喪失の魂を入れ直して第二の人生を生き直させるお話

キャッキャウフフあり、青臭い中学ドラマあり、少年の心を忘れない「」にお勧め

オチのカタルシスは語りつくせないのでぜひ一読を

『ガルガンチュワ物語』 ラブレー

世界一お下劣な文学と名高い

ケツの拭き方が24通りも載っているのでメルターの「」には必携の書

キララ、探偵す』 竹本健治

もう60近い年齢の方がメイドさんの小説を書いてると思うと時代ってのはすごいなと感じる

途中からエロ小説 とってもライトな読み味でいい

フェルマーの最終定理』 サイモン・シン

暗号解読』 サイモン・シン

前者は20世紀における数学大事件の一つであるフェルマーの最終定理の証明を、数学の歴史に沿って、数学が苦手な人にも分かるように説明された良書

後者は楔形文字からエニグマから量子コンピュータまでの暗号と数学と人の歴史をこれまた専門外の人でも楽しめるように書かれた良書

断章のグリム』 甲田学人

「本当は怖いグリム童話」を怖いところを薄味にしてラノベに仕上げたような作品集

作者は流血とかが苦手らしいのでそういうのはぼやかした表現とかカットとかしてある

『楽園の知恵』 牧野修

気持ち悪い、悪趣味なお話がわんさとつまっている短編

お気に入りは「逃げゆく物語の話」

人型の物語再生機の面々が当局による弾圧から逃れようとするお話でせつない結末が待ってる

『シグナルとシグナレス』 宮澤賢治

鉄道本線の信号機シグナルと、軽便鉄道信号機シグナレスの恋物語

鉄道信号機擬人化恋愛モノというまさに「」風の尖ったセンスに脱帽すること間違いなし

ピタゴラス派の天球運行の楷音です」って台詞が大好き

『バルタザールの遍歴』 佐藤亜紀

多重人格リア充貴族が物凄い勢いで没落していく話

幽体離脱という必殺技を身に付け、財産を奪っていった奴らへの復讐が今始まる

飛ぶ教室』 エーリッヒ・ケストナー

外国作品で一つ選ぶならケストナーから選びたい

それくらいハズレなし

男の子同士の友情を、少年サイドと中年サイドから迫った「飛ぶ教室」は人気が高いね

エーミールも好きだが、続きのないこちらを推そう

『おれの中の殺し屋』 ジム・トンプスン

凶暴な殺人衝動を抱えながらも愚鈍のふりをする保安官助手が、

魔性の女に会ってにんとかかんともならなくなる話

人がいっぱい死ぬ

大川隆法の霊言―神理百問百答』米本 和広、島田 裕巳

カルト専門ジャーナリスト幸福の科学の本を読んでたら突然偉人が乗り移ってきて…

大川隆法の著作をパロって

大川が偉人が乗り移っていったと書いている内容を著者に乗り移った偉人が批判する

タイムリーな本なのに絶版

寄生虫実話』

小説じゃなくてムックだけど寄生虫全般・害虫に関してのデータがどっさり詰まって面白い

アメリカ日本サナダムシは気性が違ったりとか

『メルキオールの惨劇』 平山夢明

自分の息子の首を切ったお母さんにインタビューしに行く話

同じ作者だと『独白するユニバーサル~』もおもろいんだけど、夏だしホラー長編読んで涼もうぜ! 的な

『ワルの恋愛術 ワルな男は3秒で女を虜にする!』 内藤詛人

恋愛指南書という「」からもっとも離れたところにある本だが、

心理学者である著者の語るテクニックは心理学の実験や理論を基にしており

そこいらのホストの書いた本よりも興味深く、真実味にあふれる

また、作者が前もって宣言している通りわかりやすい口調で書かれており

心理学入門書としても楽しめる良著

表紙のメイドさんや挿絵がかわいらしい

博士の愛した数式』 小川洋子

「私の記憶は80分しかもたない」

事故で記憶容量に80分のリミットがついた天才数学者の爺さんと、そのヘルパーの女性、そしてその息子通称ルートが数式によって親密になってゆくお話

数学嫌いの俺でもすらすら読めた

数式が「美しい」ってのを肌で実感できたのは初めてかもしれない

『百頭女』 エルンスト

「あの猿に聞いてごらん――百頭女って誰なの?

教父さまみたいに彼は答えるだろう――百頭女をじっと見つめるだけで、わしにはあれが誰なのか分る。

ところが君が説明を求めるとそれだけで、わしにはその答えが分らなくなってしまうのじゃ。」

『わが友 石頭計算機』 安野光雅

絵本を模して、コンピューターや二進数の原理をわかりやすく説いた本

あちらこちらにジョークをちりばめユーモラスに書かれているが、内容はいたってきっちりとしているので

全く判らない素人にもお勧め

絶版なので図書館を探すこと

銀河旅行』 石原 藤夫

ロケットの基礎原理から化学エンジン原子力エンジン反物質エンジンの各特徴と、なぜ化学エンジンでは銀河旅行が出来ないかなどの、宇宙機に関する基礎的な物理がわかりやすく解説されてる。

ロケットのわかりやすくて基本的な解説書の決定版ともいえるのに絶版だが図書館などで見つかると思う。

涼宮ハルヒの憂鬱』 谷川流

SF要素をふんだんに盛り込んだヒロイン達に振り回される学園もの

一巻は良かったんだ一巻は…

ハーモニー』 伊藤計劃

健康至上主義な近未来の超絶監視社会を舞台に、

倫理とか意識って何なんだって話をつきつめてく話。

シノフサの先輩の人で、こないだ亡くなりました

『ふわふわの泉』 野尻抱介

もしこの世に空気よりも軽い物質があったらどんな風になるかを書いた作品

ぶっちゃけ小説としては2流だけれども科学マインドがあふれてて面白い

インターネットはからっぽの洞窟』 クリフォードストール

ハッカー追跡で突然コンピュータ専門家になってしまった天文学者が

ネットワーク社会の未来について憂う

精霊の守り人』 上橋菜穂子

現代の日本ファンタジー小説では外せないだろう

ゼロからの世界構築でありつつ、どこかで見た(聞いた)ような気がするので決して障害にならない

アニメで見た「」もぜひ読んでほしい

2007-10-18

http://anond.hatelabo.jp/20071018102441

最近いっかな新たな小説を開拓しないようになったので、

増田とそれに連なる増田さんたちとお近づきになって、ぜひいろんな本を紹介していただきたいもんですぜ。

私なんかいまさら「燃えよ剣」とか読んでんのに。

ミステリも嫌いじゃないのに、綾辻行人とか北村薫くらいしか知らなかったり

メフィスト賞も、森博嗣とか京極夏彦とかしか読んでないくせに、

ファウストがらみの、西尾維新とか、舞城とか、滝本竜彦、とか奈須きのことかは読んでて

このミスは手を出したいけど結構しり込みしてたりして

日本ファンタジーノベル大なんて、とりあえず酒見賢一読んどけばいいとか思ってて。

ホラーなんて、平山夢明乙一ぐらいしか思い浮かばない状況で。

ハードボイルド系だと真保裕一しかわかんなくて福井晴敏入れてもいいの?とか思ってる。

まぁ、SFだと森岡浩之とか野尻抱介とか小川一水とか機本伸司とか好き。イーガンとかルグウィンが好きで。

電撃からコバルトまでラノベには全部チェック入れてるんだけど、結局読んでるのは

上遠野浩平とか時雨沢恵一とか古橋秀之とか秋山完人とか有川浩とか、なんかメジャーどころばっかりだし。

腐った方向にはいってみたいけど、どこからよんだらいいか分からない。

もう、なんか頼むから誰か俺に本をガンガン紹介して欲しいんですよ。

 
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