はてなキーワード: 秘密とは
ワイは46歳。箱ヘルによく行く。女子は19歳から35歳くらいまで居る。
先日ふと思いついた。同い年の女子はどんなエロなんだろうか。昭和48年生まれだ。
globe口ずさみながらおっぱい触りたい。相手が光GENJIで来るか、
ジュンスカ、レピッシュで来るか、サムライトルーパーだって、構わない。
でも僕はそのとき30歳手前で、お姉さんも35歳はいってないと思う。
「私たちは暑いねーとか、暇だねーとか。(私より)お姉様方は薬の話。
あの薬が良いよとかこれ飲んでるとか。さらにお姉様方は保険とか貯蓄の話。とかしてる。
って話をされて、その話のときもワイのちんこをゆっくりしごきながらだった。
帰るとき「私で良かった?」と聞かれて「すごく気持ちよかったです。エロくて」
「そう、良かった」なんてやり取りがあったから、
最初の相手は高校の頃の同級生。小池〇平に似ていると学校中の女子から人気があった。遠くから隠し撮りされたり、それを待ち受けにされたりしていた。そんな学校のアイドルとなぜか付き合えた。童顔イケメン、しかし性格はクソ、そしてモノはご立派だった。お互い初めてだった。痛くてなかなか入らず、3回目でようやく初めて出来た。めっちゃ痛かった。でも彼氏が気持ちよさそうだったからなんとなく耐えれた。別れるまでそこそこの回数をしたけど、結局行為は最後まで痛かった。あとほんとに性格がクソすぎたのでそれからわたしはかわいい顔のイケメンが苦手になった。ほんとにクソである。
2番目の彼氏は外見で選ぶのをやめた。7つ年上の社会人だった。正直言って見た目はイマイチ、いや、ブサイクだった。ミニラ(ゴジラの息子)だった。興味があったら調べてみてください。ミニラからアプローチを受け、付き合うことになった。ミニラはやさしくて大人だった。顔のいい男に振り回されて傷ついていたわたしは、ミニラのやさしさに甘えようとした。男は外見じゃない、内面だと。ただしミニラのやさしさは付き合ってから豹変した。とんでもないケチ男だったのである。デートで車を出してもらうたびにガソリン代を請求された。高校生だぞこっちは!
モノのことは正直あんまり覚えていない。というか記憶から消したのかもしれない。やさしさに好感を持っていたわたしは、ミニラからやさしさが消えた途端、もうほんとにただのミニラにしか見えなくなった。ミニラとキスをしたり行為に及んだりすることが生理的に無理だった。いや何回かはしたけど。1年付き合って別れたけど、コンドームは1箱も無くなってなかった。わたしが一方的に拒絶して別れたので、その後はストーカーになり最悪だった。今は解決してます。
3番目の彼氏は趣味の合う男友達だった。音楽の趣味が似ていた。しかもお互い趣味がマニアックだったから、ふたりでしか盛り上がれず、秘密の関係みたいで楽しかった。中学の同窓会でひさしぶりに会って意気投合、何回か遊んだりご飯に行くようになり、そのうち向こうの住むアパートへ誘われ、そういう関係になった。モノについては全然覚えてない。すいません。ただ色白だったから、モノも白いなーと思っていた(かもしれない)。ただバックでしかイケない男だった記憶はある。しかし体の相性が悪いのかバックがめちゃくちゃ痛かった。1番目も2番目もバックがまあまあ痛かったのでここらへんでバック恐怖症になる。半年で別れた。わたしの愛が重すぎるとか言われた。
4番目の彼氏はわたしの一目惚れだった。186cm60kgのモデル体型で塩顔で夜しか開いてないおしゃれなカフェで働いていた。気さくで面白くて、でもたまに陰があって、考え方が大人びていて、もうとにかく全部が最高だった。猛アタックして付き合った。
しかしモノがお粗末だった。4人の中で断トツに小さかった。小さくて細かった。あとなんかまっすぐだった。このときから、わたしの中で「身長が低い男=モノが大きい、身長が高い男=モノが小さい」という偏見に満ち溢れた方程式が生まれた。もちろん行為もそんなに気持ちいいものではなかったが、なにぶん見た目がすこぶるタイプだったのでそれだけですべてをカバーできた。顔は偉大である。しかし突然、「自分の店を出したいから勉強してくる」と上京し、そのまま音信不通になった。音信不通になってから1年引きずった。連絡が来るような気がしていた。ある日、たまたまインスタで彼氏の投稿を見つけ、鬼の形相でホームを見に行くとなんと結婚していた。夫婦で店を出していた。そのあと更に2年引きずった。この世はクソである。
まあなにが言いたいかって、付き合ったり結婚したりするならある程度顔がすきなひとがいいよっていう話でした。おかげでわたしは本日も彼氏無し独身です。おわり。
世界の流れもそうだし、特に日本は無宗教な人たちも多いことも1ファクターとしてあると思うのだけれども、
おそらく、ほとんどの日本人の人たちは、LGBTに対してとても寛容的だと思うの。
マ〇コ・デラックスとか、ミッツ・マン〇ローブとかテレビで出てもなんとも思わないし、
同性愛者だって、キリスト教義がどーのこーのなんて問題もないし、どーぞどーぞって感じだと思う。
寛容的っていうか、まあ興味が無いというか、そういう人たちもいるよねーくらいの認識しかなくて、
「同性愛なんてオカシイ!生物学的にも変だ!!近寄らないで!!!」みたいな人はほんの一握りだと思う。
なぜか主人公は「オレは・・・ホントは・・・ゲイなんだ・・・!!!」って告白したりするんだけど、
いや、黙ってればええやん。
周りはそんなこと言われても・・・ってなるだけだと思うんだけど。好きにしたらええよ。まじで。
どうして自分の性的欲求を他社に大々的に公表しなくちゃいけないんだろうか。
仮に「早く孫の顔が見たいわー」って言われたとしても「ワイ、ゲイやから」って言うか?
普通は「スマンな、ええ人見つからへんねん」ってごまかさないか?
秘密にする必要はないかもだけど、オープンにする必要もないだろう。
あかちゃんプレイがちゅきだからって、「オレは・・・・ホントは・・・あかちゃんプレイが好きなんだ・・・!!!」って告白するの?
忘却城 鬼帝女の涙を読んだ。とっても面白いファンタジー小説でした。
前作、忘却城に続けて読んだわけだけど、今作はちょっぴり読みやすくなったのかな。視点とか、描写がすっきりとしていてより明確になっていた気がする。応募作じゃないからかな?
そんなことよりも、中華風ファンタジーですよ、中華風ファンタジー。中世ヨーロッパ風じゃなくて、中華風のハイファンタジー。巨大な虫やら死霊術やらが登場して、たまりませんでした。
ハイファンタジーって序盤が鬼門だと個人的に思う。国の歴史やら、舞台となる地域の統治制度の在り方、気候や動植物の生態など、いろいろと説明しなければならないことが多いから。
忘却城はその点が白眉で、一作目の冒頭部分でどばーっと謎だけをぶちまけちゃうの。真っ暗な空間で、声だけしか判断できない人々が、お互いの素性もわからないまま無理やりはかりごとに巻き込まれてしまう。具体的な描写は後回しにして、なにこれ、どういうことって、物語に興味を抱かせるのがすごいと思った。
その後いろいろと世界観が提示されていくわけだけど、ちょっと読みにくかったり、理解するのが難しいところがまあ出てくるのよね。でも、冒頭でまき散らした強烈な謎があるから、読書の推進力は落ちないの。それどころか次から次へと謎が謎を呼ぶもんだからページを捲る手が止まりませんでした。
一作目はミステリー小説としての側面があるのが面白かった。謎と陰謀と怪物と復讐。要素が多くて、ところどころ取っ散らかっているところもあったけど、全体的に見ればとってもファンタジーしてるのがよかった。
その点二作目にあたる鬼帝女の涙は、謎の要素が少し薄れた分よりすっきりとまとまった作品になっていた気がする。
一作目の予備知識があるからそれほど世界観の説明に比重を置かなくても済むし、読むほうも慣れてるから随分と楽な気持ちで楽しめた。
ただ依然として叙述トリックのような構成は取り入れてあって、途中で思わずうなってしまった。今作の謎は推進力こそなかったものの、絡み合った伏線として重要な働きをしていたと思う。
一作目、二作目を通して、政治がらみの権力闘争が事件の引き金になっていることが多いのだけれど、タイトルにもなっている忘却城について、まだあんまり言及されてないのが気になる。
現王国が過去に行った凄惨な統治が今なお尾を引いていることも確実で、明かされていない秘密もたくさんあるのが確実だからたまらない。物語の先に何が待っているのかまだわからないのも、過去から未来へと繋がる意思みたいなのを重点的に描こうとしているっぽいのもまた好み。
韓国が日本製鉄✕ボスコの合弁会社の株式を売り払って徴用工への賠償金に当てるという話
まず日本の鉄鋼輸入元の最大国が韓国で、日本製鉄は赤字でリストラ計画中
だからボスコが買い戻して経営するとしても輸入は変わらず続くだろう、と思わないでもなかったが
やっぱり内閣絡みで輸入制限制裁とかして国内シェアを神戸製鋼やJFEスチールなんぞに回す椅子取りゲーム計画みたいなことかね
あとどうしても国内生産をしたいんだとしたら防衛産業の秘密素材か何かのためかね
・材料
・調理とか
じゃがいも茹でる感覚が全く分からなかったから7回くらいは串刺して確認した。茹で時間長い
皮むきは少し水で表面冷やしたらゆで卵剥くのと変わらん。
芋潰すのはマッシャーで軽く潰すだけ。初めてなので茹で足りなくてレンチンしたり手間取りはした
・感想
じゃがいも茹でる事自体が初めてで手間取ったけど、茹でる時間以外はクックドゥレベルでは?多少料理する日なら片手間で作れるでしょ。
スーパーのポテサラはベチャっとしてて味が良くないので、世のお母さんは少しでも野菜食べさせたい時の秘密兵器として惣菜ポテサラは封印して国産ポテサラを武器にするといいのでは。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
---|---|---|---|---|
00 | 89 | 24121 | 271.0 | 69 |
01 | 73 | 12797 | 175.3 | 57 |
02 | 61 | 5657 | 92.7 | 52 |
03 | 37 | 8550 | 231.1 | 73 |
04 | 18 | 1579 | 87.7 | 65.5 |
05 | 23 | 3933 | 171.0 | 59 |
06 | 40 | 2990 | 74.8 | 40.5 |
07 | 55 | 7582 | 137.9 | 68 |
08 | 110 | 11113 | 101.0 | 45.5 |
09 | 142 | 12178 | 85.8 | 41 |
10 | 192 | 30821 | 160.5 | 41 |
11 | 177 | 17577 | 99.3 | 46 |
12 | 145 | 15051 | 103.8 | 42 |
13 | 146 | 16628 | 113.9 | 48 |
14 | 157 | 18780 | 119.6 | 44 |
15 | 128 | 17834 | 139.3 | 44 |
16 | 165 | 18994 | 115.1 | 45 |
17 | 193 | 20721 | 107.4 | 41 |
18 | 203 | 18716 | 92.2 | 39 |
19 | 145 | 18030 | 124.3 | 46 |
20 | 202 | 21022 | 104.1 | 43.5 |
21 | 144 | 20179 | 140.1 | 39 |
22 | 204 | 16984 | 83.3 | 32 |
23 | 116 | 15842 | 136.6 | 46 |
1日 | 2965 | 357679 | 120.6 | 44 |
anan(43), 都下(8), 健聴(3), PUSH(3), 聾者(4), inumash(6), コンバース(6), inu(3), 愚妻(3), 董卓(11), 暴利(6), 表紙(31), 地方都市(9), グラフ(9), 後遺症(8), 恋愛感情(9), 黒人差別(9), 執拗(8), 特集(9), 筆者(7), お盆(7), ダブスタ(17), 宇崎(31), 新型コロナ(9), ポスター(36), 観光(12), 秘密(8), 献血(21), 悩む(12), 都心(8), アンチ(22), セクハラ(37), 文脈(19), 下方婚(17), 腐女子(27), 牛(13), ホテル(19)
■生きづらさすらセクハラ…おっさんが抱える「新しいキモさ」 /20200803092923(30), ■anan表紙とフェミニストに関するinumash氏の詭弁について /20200803083400(28), ■東京都下って住むのにめちゃくちゃコスパ悪いな /20200802191243(21), ■クソデカ感情という言葉が嫌い /20200803075205(15), ■心を開いていない /20200802215741(14), ■ヤクザや半グレやDQNって何で狩猟とか射撃とかアーチェリーとか弓道やらないの? /20200803115455(9), ■君の名は。 /20200802233802(9), ■事実誤認して批判だけして逃げるブクマカに謝罪を要求します /20200803174643(8), ■他人の内心に興味のある人間なんて居ない /20200803012941(8), ■カンボジアで学校建設ボランティア()をしてきた /20200803171559(8), ■そもそも /20200803092730(7), (タイトル不明) /20200803124946(7), ■ /20200803135528(7), ■anond:20200803142927 /20200803144605(7), ■カレー作れよ 【追記】豚肉について /20200803160716(7), ■「選ばれる側」になれなかったアラサーの自分語り /20200803104416(7), ■日本のマンガに一番多く登場した外国人 /20200802193030(7), ■飯食ってるときに「チャッ」って口内を整えるじいさん(クチャラーとも違う) /20200803122647(7), ■ボッタクリじゃね? /20200802221046(6), ■俺は掃除できないのでなく貧乏だっただけかもしれない /20200803094222(6), ■持てる者がモテる /20200802230819(6), ■痴漢に遭った日から20年経っても好きな人ができない /20200801222238(6)
私刑は慎むべきだが『投票棄権者は罰金刑にすべき』とは常々思っている
嬉々として民主主義を投げ捨てる人たちは本当に許しがたい
例えば資本主義にしたって徹底して資本主義を貫いている国はない、共産主義ですら徹底して共産主義を貫いている国はない
なので、ケースバイケースで、社会主義かな?国家資本主義かな?的な振る舞いをする
その振る舞いを決めるのが増田の一票だよ
いや細かいこと興味ないんだよなぁなら適当に入れれば良い、えんぴつ転がしてもいい
『適当に入れた票』の意味を職業として研究している人たちがいるので、彼らが政治家や政府にフィードバックする
しかしそれすらなかったら何も出来ない
なんだろう、ウソつくのやめてもらっていいですか?現状、強制投票制・投票義務制ではない、罰則がないだけですよね?
隙あらば民主主義を投げ捨てるのやめてください😡
anond:20200706142126 anond:20211030110419
たとえ、増田がリア充氏ねとか言われるような輝きまくった未来が約束された三菱地所に就職が決まった女子大生であっても
たった1人いなくなったくらいじゃ別に日本全体にはなんにも影響無いよね?
じゃあなんの影響も無いから居なくなって良いか?って言われたら勿論そんな事はないよね?
増田の一票も同じだ
逆に自分の意思が世界に反映されなかったことを証明できるのか?
自分の意思や行動が影響を与えないと判断するのは増田じゃないんだぞ
増田以外の誰かだ
誰がどう感じるかを判断するのはワイじゃない
冗談抜きにすべての人が意思表示すること以上に重要なことは無いので
はてなー含むネット民をギリギリ言わせたいからでもなんでもいい
anond:20200713192358 anond:20210909123337 anond:20240416190725
XXに投票したからという政治厨にマジレスなんだけどさ(おふざけは除く)
> 日本国憲法 第15条 4項 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。
消去法で自民党でも
白紙投票(基地外)、投票棄権(罰則を設けろ)よりは、1億倍マシだよ
あと、XXに投票したからという政治厨にマジレスなんだけどさ(おふざけは除く)
日本国憲法 第15条 4項 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。
俺は5人家族、3兄弟の末っ子で上には兄と姉が居る。兄は絵に描いたような優秀な人で、頭のいい大学を出て新卒で入社した会社でも上手くやっているので、周囲からはよく「自慢のお兄ちゃんでしょう。」と言われる事があるし、肯定している。下の2人の手本になる様な人であれという両親の言葉を苦にもせず実行する姿を俺は尊敬している。
対する姉は、そんな兄の妹とは思えない様な人で、昔から小学校や中学校では「あの人の妹なのに」と言われていた様だし、俺も先生達から「君はお兄ちゃんに似ていて良かった。」と言われる事が多かった。「あの人の弟とは思えないくらい真面目だね。」と言われる事すらあった。ここでは、そんな姉の話をさせて欲しい。
我が家は学歴にコンプレックスを持つ母とそんな母に言いなりな父に育てられ、母は俺達が幼い頃から「いい大学に出て、良い会社に就職するんだよ。」と教え込んでいた。兄は幼い頃から他の子達よりも優秀で、褒められてばかりの少年だったので母は自慢に思っていた様で、その頃兄と同等程度の学力を発揮していた姉を小学校1年生の頃から塾に通わせ、学校の授業の範囲を先取りする形でどんどん吸収させ、兄より優秀な娘を作ろうとしていた。また、ロングヘアも可愛らしい服も似合わないと笑われた過去をトラウマとしていて、それの当て付けの様に姉の髪を伸ばし、可愛らしい服を着せていた。姉はそれを従順に受け入れていたし、身内の贔屓目もあるが姉はかなりの美人であった為、幼少の頃の姉は俺にとって「可愛いお姉ちゃん」だった。
転機が訪れたのは、姉が小学校4年生、俺が小学校1年生の時だった。よく一緒にケーブルテレビで放送されていたスラムダンクを兄弟3人で観ていた俺達は、3人で地元のバスケチームに入りたいと両親に相談をした。
父は「スポーツを習うのは良い事だ」と賛成していたし、母もスポーツに興味を持った俺達を喜んでいたが、入部を認めて貰えたのは俺と兄の2人だけ。姉は「お姉ちゃんは大事な塾があるからそんな暇無いでしょう。」と却下されてしまった。その時姉は「それもそっか、塾と被るもんね。」と笑っていたが、その後子供部屋に戻った時、ボロボロと目から涙を零して「行きたくて塾行ってる訳じゃないのに。」と泣いていた。俺はそこで初めて、姉の本心を知った。兄はそんな姉を見て「母さんを説得しようか。」と声を掛けていたが、泣きながらも姉は「いい、無駄やと思う。」と首を振っていた。
それから姉は、塾をサボる様になった。塾の時間に外に出て居るものの、友達の家で遊んでいる事を俺は知っていた。姉の友人の弟もまた、俺の友人であったからだ。でも俺はそれを両親に報告もしなかったし、姉に知っている事も言わなかった。しかし、なんだか俺は悪い事を姉と一緒に隠しているつもりになってしまって、落ち着かなかった。
塾からはいつも、姉が居ない事について電話が来ていたらしい。父がよく連絡を受けていたらしいが、父にも思う事はあったのか母には姉が塾をサボっている事を伝えていなかった様だった。悪い事は、父も一緒に隠していたのだと思うとなんだか安心したが、偶々その日家に居て塾からの連絡を受けてしまったのは母で、母は全てを知ってしまった。そして、帰宅した姉の髪を掴んで家の柱に顔を打ち付け、殴り、11月の寒空の下、ベランダに締め出した。姉は泣きながら「ごめんなさい、ごめんなさい」と繰り返していて、兄も俺も助けてやりたかったけど、母はそれを許さなかった。あの日、父が母を説得して家の中に入れてやるまでの3時間程度の間、俺と兄は母がトイレに行った隙にこっそり姉にカイロを渡す程度しかしてあげられなかった。
やがて、両親が離婚した。原因はまだ幼かった俺に説明は無かったが、兄と姉は知っている様だった。でも姉は「知らない方がきっとお前の為だから」と言っていたし、兄は「両親がお前には教えないと判断したなら、俺もお前には言えない。」と言っていたので、理由は知らないままであるが、兎に角離婚した。そして、俺達兄弟は父に引き取られた。母は少し離れた場所に引越し、1ヶ月に1度程度会う関係になった。
母の引越しが行われた日。母が出て行ったのを見送った姉は、そのまま一人部屋を得ていた兄の部屋へと向かった。俺も暇だったので何をしているのかと着いて行くと、姉は兄に「ねえ、お兄ちゃんの着れなくなった服ちょうだい。」と言い出した。「男の服だからお前が着ると変だよ。」と言う兄はそれでも、持っていてもどうせ着れないからと姉に小さくなった服をあげていた。いつか、俺が大きくなったらお下がりで貰おうと思っていた服もその中には混じっていて、姉はそれを嬉しそうに受け取るとリビングで着替えた。女の子らしい、可愛らしい服ばかりを着ていた姉が、男の子の格好をしているのにそれはそれは強烈な違和感があったし、見ていた父も何事かと首を傾げた。
次に姉は、そんな父の所へ行って「髪の毛切りに行きたい」と言い出した。父は了承すると姉に美容室代を渡して、姉は通い慣れた地元の美容室へと一人で出掛けて行った。リビングでそれを見ていた俺についでと言わんばかりに父はお小遣いをくれて、「これで駄菓子屋(美容室の隣にあった。)行ってお菓子買って、姉ちゃんとわけっ子して2人で帰っておいで。姉ちゃんの事待っとくんぞ。」と言った。俺は了承してウキウキで駄菓子屋へ自転車を走らせ、駄菓子を沢山買って店の前で姉が美容室から出て来るのを待っていた。
店の前に出て20分くらいだろうか。美容室のドアが開く音がして顔を向けると、そこには男の子の服を着て、髪をすっかり短く切った、ジャニーズ風の雰囲気の髪型になった姉が立っていた。「え、そんな切ったん?」「うん、長いの嫌やったっちゃん。てか何でおるん?」と会話をしている相手は姉なのに、見たことも無い姿にやっぱりなんだか違和感があった。離婚を機に、姉は塾も辞めたらしい。「ホントはずっと塾も長い髪も嫌やったっちゃんね。男子の服の方が動きやすそうやし、かっけーしさ。」と笑った姉は、何だかいつもより楽しそうだった。
中学生になった姉は、優秀な兄と比べられるストレス、兄が優秀な分同等の価値を求められるストレスから段々とおかしくなっていった。ちょっと悪い人達と一緒に居るようになって、学校をサボる様になった。髪を染めてピアスを開けて、知らない人みたいになっていった。偶に会う母と姉の関係は冷え切っていた。理想とは真逆を進み始めた姉を母は受け入れられなかった様で、居ないものとして扱うようになってしまったし、姉は「元々ね、うちと母さんは理解し合えんのよ。やけん仕方ないね。」と笑い飛ばした。結局姉はそのまま中卒で社会に出た。
俺が高校生になった頃。よく姉が仕事の休みの日に家に連れて来る女の子が居た。その子と姉は休みの度に会っているようで、なんだかやけに親しげだった。
姉は俺のテスト期間や週末に休みが被ると、よくご飯に連れて行ってくれて、多少値が張る店でも俺が好きそうな飯がある店によく連れて行ってくれていた。その日は個室タイプの居酒屋のランチ営業に2人で行っていて、聞けるのはこういう時しかない、と思って俺は口を開いた。
姉は驚いた様に目を開いて、暫く迷う素振りを見せた後静かに首を振った「違うよ、でも、最近連れて来るあの子と付き合ってんの。」そう零した姉に、俺は首を傾げた。女と付き合ってるならレズなんじゃないの?そう言おうとした俺に姉は「今からね、お前がびっくりする話すんね。でもお前にしか言わないから皆には秘密ね。」と続けた。
話によると、姉は性自認が人と少し違う人だった。でも、性同一性障害という訳でもないし、自分が女であるというのは理解している。でも、自分が女だという事に強烈な違和感があり、だからといって男なのかと聞かれればそれも違和感がある、所謂「性自認がどちらでもない人」だった。後で調べた話、こういう人をどうやら「Xジェンダー」と呼ぶそうだ。
そして、姉はレズビアンではなくて、性自認がどちらでもない関係上、女も男も異性であり同性。そして、自分とは違う人達という認識で、そこに差を持たない生粋のバイ・セクシャルだった。でも、男と付き合うと女である事を強く求められるけれど女と付き合うと自分のままでも受け入れてもらえるからと、女性と付き合う事が多いのだと話していた。
その頃の姉は奇抜な髪色に、耳と顔に沢山のピアス。そしてやっぱり、男性物の服を着た性別も年齢もよく分からない様な見た目をしていて、「そういう格好もわざとなん?」って聞いた。そしたら姉は「女を押し付けられたちっちゃい頃の反動。分かんない、反抗期なんかな。」と煙草を片手に笑っていた。俺は姉を「姉ちゃん」と呼ぶのを辞めた。友達みたいに、名前で呼ぶようになった。姉はそれに気付いたみたいで泣きそうに潤んだ瞳で一言「弟のくせに生意気」と言った。
そんな話から3年後。姉に珍しく彼氏が出来た。親や兄の前では特に触れてなかったが、彼氏の紹介を終えた姉は俺の部屋に来て「あんね、彼氏ね。うちの性自認も理解してくれる人なん。」「女の子やなくてね、うちのままで居ていいって言ってくれたん。」と嬉しそうに笑っていたし、性自認を打ち明けられない息苦しさと、女性と付き合うことによる周囲からの偏見の目に晒されていた姉の言葉に俺は夜じわじわと一人で寝る前に泣いた。幸せになって欲しかった。姉は派手な見た目と素行から誤解をされがちだったが、いっぱい我慢して来た人だった。そして、誰より優しい人だった。自分を殺してでも、周りが求める理想に従順である努力を、ほんの幼い頃から出来る人だった。ふたつしか貰わなかった大好きなクッキーを、「兄ちゃんと弟にあげるから」と食べずに持って帰って来る様な姉だった。人の為に、が出来る人だった。反発の仕方が分からなくて、反骨の仕方が上手くいかなくて、すっかり周りからは「グレたヤンキーのどうしようもない娘」だと思われていたけど、俺にとっては大好きで大事で、自慢の姉だった。
社会に出るまでの道筋は兄が示してくれた。でも、人に優しくする方法は、いつだって姉が示してくれた。
半年後、姉は彼氏と同棲を始めて家を出た。寂しくて、荷造りする姉の手伝いをしながら、昔話を2人でして、引越しの前はアルバムなんか俺が引っ張り出してきて、あんな事あったこんな事あったと話して2人で泣いた。随分派手な見た目になった姉は、それでもやっぱり昔のままで「うちの事受け入れてれてありがとう」と嗚咽混じりに告げた。髪が長くて可愛らしい服を着た「可愛いお姉ちゃん」は、見た目が変わってしまってもやっぱり美人で、俺にとっては「かっこいい兄弟」にランクアップしただけだった。姉は泣き腫らした顔で翌日旅立った。俺はその日、寝る前にまた一人で泣いた。
姉には幸せになって欲しかった。やっと姉が、姉のままで居られる環境に旅立てた事が自分のことの様に嬉しくて、次会った時にもっと男みたいになってて、俺よりよっぽどイケメンになってたらどうしよう。なんて再会を楽しみに思っていた。
思っていたのに。
髪を伸ばして、派手な色もやめて、ピアスだって全て外して、綺麗めな女性の服を着て、パンプスなんか履いていた。一人称は「私」になっていた。父には「やっぱ私さ、実家が好きだわ〜!嫁に行けんでごめん!」とか言って笑い飛ばしていた姉は、荷解きをする為に戻った自室で1人で泣いていた。
「びっくりした、めちゃくちゃ女になってて。」
「だって、そうしろって言われた。隣に並ぶの恥ずかしいってさ。」
嗚咽混じりに聞いた話はあまりに酷い話だった。
彼氏が姉の性自認を受け入れてくれたのなんて嘘だった。姉と付き合いたいが為に理解者のふりをしていただけで、同棲開始直後から女である事を求められ、髪は伸ばし黒く染め、持っていたメンズやユニセックスの服は捨てられた。一人称も、喋り方も矯正させられ、前の喋り方が出ると「気色悪い」と詰られた。
「お前みたいな厨二病のメンヘラと付き合ってやってんだから」と姉に言い聞かせ、2年間ずっと都合のいい存在として消費されていたらしい姉の話は、俺の心にずっしりとのしかかって来るなにかがあった。姉には幸せになって欲しかった。姉にはありのままの姿で生きていて欲しかった。泣いて帰って来てなんて欲しくなかった。
俺は財布から金を抜いて姉に渡した。「俺、お前のショートヘア大好きだったよ。かっけーもん。」
俺のお下がりの服は、体格差から姉にはかなり大きかったけど、それでも小さいサイズのものを選んで貸した。あの日から10年以上経って、姉は今度は兄ではなく俺の服を着て美容室へ向かい、長い髪の毛をすっかり短くして来た。ツーブロックまでした姉を俺はあの日と同じ様に駄菓子屋で待ちたかったけど、駄菓子屋は改装して雑貨屋になっていたから、雑貨屋で姉の部屋に飾るアクセサリースタンドを買って、袋を提げて店の前で待っていた俺に姉は「お前もおっきくなったね」と笑った。やっぱり中性的な姉は美人だった。
俺は5人家族、3兄弟の末っ子で上には兄と姉が居る。兄は絵に描いたような優秀な人で、頭のいい大学を出て新卒で入社した会社でも上手くやっているので、周囲からはよく「自慢のお兄ちゃんでしょう。」と言われる事があるし、肯定している。下の2人の手本になる様な人であれという両親の言葉を苦にもせず実行する姿を俺は尊敬している。
対する姉は、そんな兄の妹とは思えない様な人で、昔から小学校や中学校では「あの人の妹なのに」と言われていた様だし、俺も先生達から「君はお兄ちゃんに似ていて良かった。」と言われる事が多かった。「あの人の弟とは思えないくらい真面目だね。」と言われる事すらあった。しかし、俺は幾らだって言いたい。俺を優しいと言うけれど、その優しさは姉から貰ったものだった。優しくて、生きづらくて、それでも決して誰かを悪く言わない強い姉だって、昔から兄と同じくらい自慢の姉だった。
・待ち合わせをしても必ず遅刻する、あるいは来ない
仕事や友人との付き合いで遅刻した事は殆ど無いけど家族との待ち合わせはほぼこれが当てはまる
これはよくあるし困惑される
よく分からない
ごめんなさい本当に良くある
・秘密にしておいてほしいことでも、口止めを忘れてたくさんの人に広める
たまにやっちゃうけどこれは本当にまずいかなって思った事は言いたくても言わないようにしてる
ごめんなさい、こんな奴客観的に見ると絶対友人や家族として付き合いたくないね
本当にごめんね、生まれてきてごめんねって時々思う
・どこの県の、どの市に住んでいるか
・大量の顔写真
・身長
・体重
・年齢
地方だからオープンなLGBTの人と出会ったことがないし、イベントなんかも行ったことがないし、人生で初めて身近な人がゲイだと知ったし、ゲイに見えなくてゲイだと想像もしてなかったから。
明るく親切で何でも質問できる頼りになる同僚が異性愛者じゃなく同性愛者だったって知っただけのはずなのに、こんなにも動揺している自分にもビックリして、なぜかドキドキしてしまう。
そして女性と男性への態度を思い浮かべて答え合わせをしようとする浅はかな自分が気持ち悪くて申し訳なさでいっぱいになる。
知ってはいけないことを知ってしまったような気分でいっぱいで、謎の罪悪感に襲われている。
毎日おはようございますと目を合わせ挨拶する同僚の見慣れた顔のアイコンがノンケだの2丁目だのガチムチとつぶやいているのを見ると不思議な気分になるし、毎日8時間も同じ職場にいて、時々お喋りしても、何も知らなかったのかーと単純に思ったり。
なぜか怖いと思ってしまって、もう見てはいけないと思ったりもっと見たいと思ってしまう。
YouTubeでLGBTについて取り扱うチャンネルの動画を一時期たくさん見ていたし、海外ドラマにもLGBTのキャラクターが何の違和感もなく出てくるし、身近な人がそうだったとしても何とも思わないんだろあなぁと本気で思っていた。
ゲイがみんなオネエ口調で話すわけではないことや、ナヨナヨしていたり女性的だったりするわけではない!という記事を読んではまあそうだよねえと所詮他人事な感想を抱いたり。
でもこんなに動揺している。
自分の中の差別意識は、ゲイだと想像もしなかったっていうその一点が特にまずいのではないかなと。
ゲイもレズビアンもバイもトランスジェンダーも地方だろうが何だろうが確実に存在しているのに無意識なのか意識的になのか、いないものとしようとしている自分。
以前洋服の店でアルバイト中にトランスジェンダーか女装趣味の男性の男性が来た時も、ああなるほどねなどと上から目線な感想を抱き必要以上ににこやかに接客したことを思い出したり。
同僚のツイートはカムアしてくる〜などというものもあって、生きている世界が違うような気がした。
全く女性に興味がないからこそ、職場の女性には紳士的に対応していたのか?
女性に本当に全く興味がないのか?
親は知っているのか?
ゾッとするという感想はまずいんだろうけど、ゾッとした。
知りたくなかったかも。
目を見て話せないかも。
それは私たちの子供の子供の世代にならないと無理なんではないか。
ただ同僚がゲイだったことを知っただけなのに偉そうにLGBTについて考えてしまう自分が気持ち悪い。
勝手に見つけて勝手に見ただけなのに、色んなことを考えてしまう自分が気持ち悪い。
でももし職場の人や地元の人に知られたくない性的少数派の人がいたら、SNSは自分のような気持ちの悪い人も見ているかもしれないということを頭の片隅にでも入れておいて欲しいなどと上から目線なアドバイスを書きたくなったり。
仕事・私事・ネット上問わず色んな人と会う中で診断済みの発達障害者や、明かされていないものの発達障害の特徴を持っている人と多数交流を持って実感したことがある。
彼らは当然そうではない人々と同じように人から受け入れられたい、愛されたいという願望を持っているが、それを満たすのは個人には無理だ。
想像してみれば、大変な苦境であるとは思う。人間なのだから受け入れられたい、愛されたいと思うのはおかしいことではない。
けれど一部の満たされていないその人たちは満たされないが故にその欲求はより大きくなり、受け入れられることや愛されることへの幻想が大きくなって更に飢餓感が強くなる。
そこに発達障害の特性である自他の区別のなさや他人の心情を想像できないことが加わると大変なことになる。
というかなったのを沢山見てきたし、当事者として巻き込まれたことも何度かある。
でも良く考えて見てほしい。
特性は色々あるので一部の例になるが、
・待ち合わせをしても必ず遅刻する、あるいは来ない
・こちらからはどんな切っ掛けか分からないまま、突然パニックを起こされ振り切れた感情のままを見せられる
・こちらが相手に対して好意を持っていると勘違いされ、そのような行為をするべきであると強く要求される
・会話をして盛り上がっていると、突拍子もない(聞いている人間が不愉快になる発言をして場を凍らせる
・秘密にしておいてほしいことでも、口止めを忘れてたくさんの人に広める
これは障害のせいなのだから、受け入れろと言われるのならば仕事や深くはない友人関係であれば交流はできるだろう。
でも、個人的に深く親密な関係を築くのは無理だ。発達障害だからじゃない。深く付き合えば、こちらが病気になってしまうからだ。
最初は、差別は良くないからと根気よく向き合った。次に、理解しようとして発達障害について調べた。でも、もう無理だ。
発達障害を持っていても人として尊敬できる人もいるだろう。でももう懲り懲りだから、なにかおかしいな?と感じたら距離を取ることにする。
差別はいけないのだと、人なのだから努力すれば良い関係になれるのだと思ってきたけれど自分は自分が思っていたよりも差別主義者だったことになによりがっかりしている。
ごめんなさい。もう無理です。
これから会社に行かなければならない。今の部署には合理的配慮が必要な発達障害者がいて、私は今から彼の今日一日のスケジュールを立てることと週末までの仕事の確認、一部業務の付き添いと休憩時間の面談(と分からないような雑談)をしなければならない。
またあの素っ頓狂な会話を根気よく噛み砕いて理解して返事しないといけない。最近段々上から目線になってきて俺が教えてやるみたいな態度になってきたけど、言っても理解できなかったようだからがまんしないといけない。
そしてこのことは私史上最大の秘密であり、母親すら知らないトップシークレットだ。普通親なら気付くはずだと思われるだろうが、何故か母はいもしない男の気配を私から嗅ぎ取っており、男受けしない娘だが最低限の経験はしていると今も信じ切っている。
母ですらそう思い込んでいるのだから、友人や同僚ともなると私が魔法使い一歩手前の希少種だとは考えもしないのだろう。それどころか身に覚えのない彼氏の話題を振られることさえある。その度適当な嘘をつき、ボロが出る前に別れたことにしてその場を乗り切る。時にはワンナイトの相手を登場させたりもしている。今ではすっかり恋人と長続きしない自由気儘な人物像だ。処女のくせにな。
周囲にそう思われている理由はなんとなく分かっている。単純に遊んでそうな容姿と性格なのだ。
濃いメイクや身体のラインを強調する強気な服、それからアクセサリーが大好きだ。爪はいつでも長く伸ばし濃い色のジェルネイルをしていないと落ち着かない。着けている指輪の数も多い。服飾にこだわることが当然とされている職場ということもあって、毎朝時間ギリギリまでその日着けるピアスを選んでいる。誰かのためではなく自分の気分を上げる武装のようなものだ。
そんな見た目に加え、夜遊びも嫌いではない。
居酒屋やバーは勿論、JISのような異性と出会う為だけに存在する店に行くこともある。声をかけられれば会話をするし、とりあえず連絡先も交換する。大学時代に友人とふざけて始めたマッチングアプリで知り合った相手とデートの真似事をしたこともある。
ちなみに初めて男性と手を繋いだのもキスをしたのもその時だ。余りの虚しさに頭の悪い女の笑い話として友人達との飲み会で酒の肴にした。実は初めてだったなんて口が裂けても言えない。これも墓まで持っていく。
ここまで書けば分かると思うが、私は派手な見た目とそれなりに釣り合いの取れた非常に厄介な性格をしている。私自身が見た目にこだわる人間である以上、そこから得る印象の重大さは理解している。誰だって全く逆があり得ると分かってはいても、清楚な格好をした人間からは楚々とした印象を受けるし、派手な格好をした人間からは奔放な印象を受けるだろう。なので人から向けられる目に対して文句はない。
正真正銘性に奔放な友人もいる中で、私は25になっても未だ男性とお付き合いをしたことがない。それどころかそろそろ26になる。アラサーと呼んで差し支えない年齢だ。
自分のとっつき難い外見や不誠実な言動。学生時代から現在まで異性が殆どいない環境で生活していること。言い訳ならいくらでも用意できるが、最大の理由は私自身がそれ程他人との関わりを強く求めて生きていないことだろう。
基本的に私はプライドが高く、ありえない程に気が強い。性格も悪いが、そもそも根本の人間性に難があるタイプの人間だ。親しい相手を除いた自分以外の人間に無条件でいつでも害意を抱いている普通にヤバいやつなので当然モテない。もしくは見た目だけがモテる。断っておくがこれは外見が性的な対象として見られているだけなので人間として好まれているわけでは決してない。
そんな中、学生時代からの友人がついに全員既婚者となった。高校や大学など出会った時期は違うが全員同じ歳だ。それぞれ卒業後も定期的に連絡を取り、お互いの近況を報告し合っていた。そんな友人達が一人残らず結婚した。相手は私と知り合う以前から付き合っていた彼氏であったりよりを戻した元彼であったりと様々だが、とにかく全員が全員結婚したのだ。
すでに数年前から母として育児に励んでいる友人もいるが、これから先自分の周りには家人として家庭を守って生きる人間ばかりになっていく。何故か旦那さんのお義母さんとまで引き合わせてくれる彼女達とはこれからも友達でいられると思っているし、こんな気難しい私を受け入れてくれる奇跡のような友人達の幸せをちゃんと喜ばしく思えている。
だが同時にとうとう1人になってしまったと漠然とした虚無感を覚えている。やはり家庭を持つ人間と自分1人を生かす為だけに活動している人間との間には価値観において決定的な隔たりがある。
これから先、私は彼女達の気持ちに寄り添えない瞬間が多くあるのだと思う。旦那さんのことか義実家のことか子供のことかは分からないが、とにかく今まで雑な嘘で取り繕ってきた私では到底慰めきれない何かがきっとある。自発的に家族を作っていない私では今の時点でもう想像すらできない。
でも赤の他人に大切な相手として想われる人生とは一体どんなものか、知りたくて堪らない瞬間がある。しかしその愛情を受ける為に言動に気を使い、相手を思い遣ることを考えるととてつもなく面倒に思える。つまり私は恋人が欲しいわけではなく、無条件で自分を肯定してくれる生きた人形が欲しいだけなのだろう。人はどうか知らないが、私の場合他人に情を割くには体力がいる。
恋人、あるいは結婚という誰かと共にある形の幸せを手にした人達には私にはないある種の才能がある。
26歳を目前に自分が処女であるという事実は人には言えない重荷になっているが、本当に人に知られたくないのは私が誰かに感情を向けられたことも向けたこともないという現実だ。
全くの孤独であるか身近に同じような人がいれば気にならないのかもしれないが、残念ながら私はそうではないし、周りにもそうは思われていない。可哀想なくらいプライドが高い私は自分の見た目と現実との乖離をせっせと埋めるしかない。
それに人が複数集まって会話する時、過去の交際経験という経験値がないのは少々脆弱だ。決して色恋の話ばかりしているわけではないが、一度目の人生の転換期になる25歳で彼氏いない暦=年齢の女は少々浮いた存在だろう。当たり前に過去何人もの恋人がいた友人や同僚達にとっては尚更。何より過去の経験はそのまま発言力と説得力に直結する。
現在私には彼氏がいない。最近別れたのだ。そして今は作る予定もない。友人全員の結婚を期に、もういいかと思うようになった。話の流れによってはまた適当な嘘でその場を受け流すだろうが、これからはリアルタイムの話題が必要になる程恋愛経験が会話の中心に上がることはないと思う。友人達はみんな過去の話よりこれからの話をする。きっと今までのような遊び方をすることもなくなるだろう。
週が明ければ私は26歳になる。仕事だけで終えてしまった25歳の頭を整理したかった。色々考えたが結婚願望や恋愛願望以前の問題で、自己愛と自己嫌悪が強過ぎる余り他人に情を向ける余裕がない私は恐らくこのまま歳を重ねていくのだと思う。きっと精神はリスクのない無条件の愛情を求めて停滞したままだろう。
まだ職場では小娘扱いして貰えているが、最近妙に結果を残さなければいけないと思えて気が逸っている。分かりやすいきっかけはなかったが、私も友人達と同じように立派な大人になっている。歳取るって大変だわ。
SNSは苦手だがTwitterは細々と10年ぐらいやっている。
昔は良かったなんて言うつもりはないが、最近はより村社会的なノリになっている様に感じる。
わー!とか、きゃー!みたいな盛り上がり。
マジ無理、とか、しんどい、尊い、とか。そのものズバリ、〇〇村が燃えた!なんてのもあるよね。
オタクのホームグラウンドが2ちゃんねるであった時代、余程のことがない限りスレ内のノリはスレ内で完結していた。まとめサイトが出来てくると、そういったノリは一気に拡散される様になった。
ニコニコ動画が隆盛を誇った時代、その拡散はより顕著となった。
アニメや特撮が公式配信される様になっても、映像は二の次。画面は内輪ノリのコメントで埋め尽くされ、2ちゃんねる発、或いはニコニコ動画発のネットミームが座を席巻し、作品がネタとして消費されるようになった。
それ以前とは空気が変質してしまったジャンルも数多くあった様に思う。
そうして私はTwitterに流れていった。
当時はまだ公式RTなんて無かったし、リプライも相互フォロワーにしか見えなかった。ふぁぼっても当人達しかわからない、秘密の交換日記の様な独特なコミュニケーションもあった様に思う。
すべてが良かったとは思わない。当時から村社会的な利用をしている人達もいた。
それでも今よりはもう少し淡々とした『つぶやき』で形作られたコミュニティが主流であった様に思う。
しばらく経つと、2ちゃんねるやニコニコ動画はかつて程の勢いは無くなっていった。
そうなると2ちゃんねるやニコニコ動画にいたオタクはTwitterを併用する様になり、結果として村社会的なオタクの内輪ノリがTwitterを侵略した。
繰り返しになるが、昔は良かったなんて言うつもりはない。
でも村社会がMajorityになったTwitterにどこか居心地の悪さを感じる様になっていた。
いやならやめろ、その通りだと思う。
SNSをなんだと思っている、その通りだと思う。
求めていたゆるいつながりは既になく、あるのは村社会的な鉄の結束。
オタクは清廉であり、賢人であり、聖人であるとでも言う様なTweetが数万いいねを集め、買ったグッズは写真を上げて購入報告せねばならず、そしてソシャゲの課金を煽られる。
つぶやきは、かき消されていった。
オタクのノリが苦手だ。
つぶやきを見るのが好きだった。
つぶやくのが好きだった。
今はもう、つぶやきが聞こえない。
昔、一週間位眠らずにハイになり過ぎて最後はトランス状態になった事がある。つまり完全に気が狂った状態になった事があって、いわゆる神が降りるとか、真理に辿り着く、とかそういう感じの精神状態になった。いまだに強烈な体験と記憶していて、その時の経験で得た価値観がいまだに、自分の人生の行動や選択の規範になっている所がある。
なんで一週間も寝ないでハイになったかというと、ちょっとした仕事の思い付きをどんどん広めて行ったら、世の中全てをひっくり返せるぜ!位のアイデアが広がってしまい、しまいには世界を変えるすごいものを見つけてしまった!みたいになった。
「危ない人」という線の手前にいる状態を表す言葉ではなく、完全に線の向こう側、あっちに行ってしまった人である。
今思うと統合失調とか、極端な躁状態とか、そういうのに近い奴で、正常な判断が全くできていなかった。
最後には、宇宙の真理を見つけた興奮で意識が混濁して、映画とかで見るような、死後の世界とか、宇宙の外とか、曼荼羅でフラクタルで自己相似性的な何かを見て体験して悟って宇宙とか時間とかスケールとか、そういうのを一周して帰ってきてる気がしてる。今ではそれが自分の頭が作り出した妄想である事を十分承知しているが、世界の秘密を暴くような不思議な現状とか、SFのイカした未来像とか、新しい価値観を唱える言説とかを目にする度に、そうそう、それそれ。わかるわかる。みたいな既に知っている様な気になるのが、いまだにヤバイ感じだけど、面白くもある。
宇宙の誕生とか、物質と反物質の偏りとか、電子の軌道とか、周期表とか、ペンデュラムウェーブとか、生物の誕生とか、DNAやRNA、たんぱく質のネットワーク的な相乗効果とか、フィボナッチ数とか、自己組織化とか、フラクタルとか曼荼羅とか、Powers of Ten とか自己相似性とか、赤い薬を飲んで仮想世界から目覚めるとか、銀河を見て詩人を連れて来るべきだったとか、AIの台頭とか人間の精神が機械化されるとか、テクノロジーが宇宙を再生産するとか、そういうのがないまぜになった結果、出て来た結論は、世界はたった一つの点が複雑な運動によって作り出した無限の広がりという解釈だった。
点の単純な反復運動が、波を生む。波は、時間や空間、物質の根源を生み出し、振動の異なる動きが、別の位相で見た際の異なる物質としての振る舞いを行う。これが、自己相似的に上位の位相においても、同様の動きの無限のパターンを繰り返すことで、ミクロの位相での様々な粒子のバリエーションで様々な物質を生み出しており、いつしか時間やスケールを一周してきて元に戻るみたいな世界の捉え方をしている。ちょうどアナログ漫画のスクリーントーンをずらして重ねるとモワレが発生する様に、無限の周期を持つ多数のスクリーントーンを重ねると、無限の組み合わせのモワレが発生する様なものだ。このモワレの密度の異なりが、上位階層の複雑な構造を生み出してゆき、一件異なるスケール単位での、自己相似的な特徴も、実はミクロからマクロまで一貫した法則性があるのではないか?という気がしてならない。
そして、一つの点の動きには、法則の上で限界があり、ちょうどペンデュラムウェーブが、一定時間で再び同じ周期になる様に点の動作にも限界があり、閉じた世界の中での無限でありながら有限な動きを繰りかえしているものが、世界のすべて、みたいに考える様になった。意識っていうのは、この点が、あるとき、ある時間、あるスケールにおいて、自身を観察している一瞬を切り取ったもので、根底では1つの点が自身の運動を観測しているに過ぎない。みたいに考えている。世界はたった一つの何かの振る舞いが、無限の広がりと組み合わせの上で成り立つ、有限な何かだ。みたいな世界観で、この点は私でもあり、あなたでもあり、すべての何かである。みたいな奴。
実は以前、こんな話を面白半分に周囲の人に話してみたら以外に否定されなかったりして、面白いもんだなと思う。
史上もっとも偉大な科学予測の試みとクラークに評された、科学と人類の未来について論じた先駆的名著──『宇宙・肉体・悪魔──理性的精神の敵について』
https://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2020/07/24/080000