「ナチス・ドイツ」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ナチス・ドイツとは

2017-12-22

デュシャンはあちゅう

 おお、はあちゅう。君は僕のミューズ美術館に囚われし姫。白鯨の住む大海原を優雅に泳ぐ人魚姫。清らかな、泉のような流れに逆らい、君を辿ればあたりは異臭。水は目に見えて濁りゆく。あたりは糞尿まさに下水。たどり着く先は便所小屋。きっとそこは、君が見たアンモニア香る素晴らしい景色が広がっているんだね。

 おお、はあちゅう。君は知っているか桜の樹の下には屍体、枝の先には熟れに熟れた実がたくさんたくさん実っていることを。傍ら君は、満開のサクラ色めくサクラ通りを、電気仕掛けの華やぎで演出することに勤しんでいたね。知ってるよ。その下にも屍体が埋まっているんだ。君はその屍体を、屍体たちの透明な苦しみを、海の巫女として色めく言の葉にして拡声器に載せ、またたく間に大海原をその言の葉の色で埋め尽した。ほんとうに圧巻だった。

 おお、はあちゅう。君がその傍らで、手に取り玩んだのは、大海原に映った桜の実の影だろう。それが象徴する苦しみは限りなく透明に近いブルーチェリー記憶を持つものしか真っ赤に見えない。おお、はあちゅう。僕はその色のない影に、色を、限りなく目立つ彩色を試みたんだ。おお、はあちゅう。君はやっぱり気づかなかった。僕は、君の知らないところで大海原に流れ薄れ溶けて消えていくその悲しみをぼんやり眺めていたんだ。

 おお、はあちゅう。君は清らかな海の巫女。君を取り巻く警備員が、拡散された言の葉の色の濁りをたしなめたね。それは僕の、僕たちの悲しみの色だったんだ。おお、はあちゅう。君は眩しい。目を覆わんばかりさ。君と僕たちが生み出す摩擦は火花を放ち、みるみる海を漂う言の葉を真っ赤に染め上げた。

 おお、はあちゅう。君は炎の歌姫。君の鎮魂歌虹色原油。おめでとう。君は油田を掘り当てたんだ。いつ海の奥底で地盤が動いたのかはしらない。たまたまそこから溢れたのが糞尿まみれの原油で、本当にたまたま君の真下だったんだ。君は、限りなく透明に近いブルーだったチェリーの悲しみが誰の目にもわかる熟れた警戒色に変わったのは何時?と歌う。コウモリのように、君を断罪する理由が黒い灰になって宙に舞い、空を覆い、世界太陽の光を失いほの暗くなった。悲しみと怒りと煽りが雑じったショッキングピンクグラデーション超音波、高音波、波と波がうねりぶつかりくだけ、大荒れが君の歌声を掻き消す。灰色が充満する世界で炎に照らされた君。おお、はあちゅう。君は、もう、真っ黒。

 おお、はあちゅうクー・クラックス・クランナチス・ドイツ。君もすっかり差別主義者。信じられるかい。君たちは、かつて私を悪から守るヒーローだったんだよ。黒人ユダヤ人童貞。その他、たくさんの悪を教えてくれたね。私は彼らを人間と思わず、ムチで打ち、十把一絡げに大量虐殺したんだ。でもね。海の底地盤が動いたんだ。こくじんはにんげん、や、ゆだやじんのくるしみ、そして、どうていのかなしさ、は鮮やかに色づいたんだ。一方、クー・クラックス・クラン白衣は黒衣に。カッコいい正義軍団ナチス・ドイツは糞尿まみれになった。はあちゅうは真っ黒。海の底の亀裂から海上に、吹き出した糞尿臭い原油の黒さは、君たち差別主義者を見分ける目印さ。

 おお、はあちゅう。君は知っているかライトポリティクスナイト存在することを。誰かの祈りの言の葉呼応して、どこからともなく現れて、海の底伝説の棒でぶっ叩くのさ。おお、はあちゅう。君が悪いのさ。まさか糞尿くさい原油溢れる亀裂の真上に君がいるなんて思いもしないじゃないか。君もびっくりだろう。でも警告はした。そしてそれは君に届かなかった。おお、はあちゅう。でも安心して君をひとりにしないよ。今、君を嘲笑して、バカにして、消えろって言っている私たちの内の誰かも、人間人間と思わず無知でムチを打ち、大量虐殺を楽しんでいるんだ。でもね。またいつか海の底地盤が動くんだ。きっとまた正義騎士が軽い感じに(ライトナイトライトに)伝説の棒で海の底をぶっ叩いて、吹き出した原油と糞尿がそれまで高らかに正義を掲げていた誰かの頭に直撃するんだと思う。

 ねぇ、はあちゅう。この現代アートバカみたいで笑えるだろ。もし君がこの額縁の中に真っ黒、糞尿まみれで存在しないならば。でも、だからこそ笑えよ。君を人とも思わない未来差別主義である私をも。

2017-12-11

*[Twitter]*[この世界の片隅に]軍服オタクから憲兵騒動”を見る。

騒動の発端→『この世界の片隅に舞台挨拶広島凱旋パーティにおいて「憲兵声優」の憲兵衣装批判する人達 https://togetter.com/li/1177668#c4406068

 確かに「役と同じ服装」と取り繕ってもあの忌まわしき戦争連想させるので「人殺しの服着ている」とか「軍国主義者」という誹りを受ける可能性はある以上、迂闊だったかもしれない。

……のである批判者側も主語が大きくなりすぎていてお話にならない、幼稚なレベルで正直失笑ものである

(全くの余談であるが、この憲兵役の声優さんは年季の入った軍装趣味者のようで、ワンフェスでも憲兵コスプレで参加されているのを拝見した。)

憲兵科=悪の組織という意味不明

 憲兵という兵科自体「軍の警察」という役割を担う以上必須ということは少しでも軍隊を知っているならば分かる基礎知識であるし、自衛隊でも警務科という“ミリタリーポリス”を有している。

フランスでは国家憲兵隊を編成して一部の一般警察業務を担っているし、日本軍のソレもフランスに倣った組織である

……という点が批判者側からスッポリ抜けているので意味不明な不気味さを放っている。

逆に「いくらなんでも公式的なイベントで(忌まわしき戦争を思い出される)日本軍兵士恰好はどうなのか?」というところで主張を押し留めておけばある程度の賛同は得られた筈だ。

憲兵ナチス親衛隊という不勉強

 「弾圧」「横暴」というワードからナチス親衛隊SS)と日本軍憲兵隊を結びつけるもの甚だしく不適切である

日本軍憲兵隊場合国軍の中の一つの組織しかないが、SSあくまで「ヒトラー個人に忠誠を誓う組織」だ。

そして歴史を追うごとにナチス武装組織突撃隊SA)」に取って代わり、ドイツ警察機構を吸収し、国軍国防軍)と並立する形で強力な軍隊武装SS)が出来上がる……という具合に

際限なく国家を吸収していったのだ。

ナチス・ドイツのこうした歪さは戦後にも深く影響していて、元国防軍将兵と元武装親衛隊将兵差別問題とそれに関連する武装SS将兵による復権運動

パウル・ハウサークルト・マイヤー等の著名武装SS隊員らによる「我々は犯罪組織構成員ではなく国防軍と同じ兵士だった」といった主張―に繋がるのである

こういう歴史顛末を知れば日本軍憲兵隊ナチス親衛隊は=で結べない筈である

ナチスコスプレは「やってはいけない」ものではない

そもそも論として「欧米ではナチスコスプレタブー」という認識が誤りである

日本の有名な軍装品店(エ○&グ○フなど)に行けばドイツ海外製の「ナチス時代の軍帽、軍服勲章……etc.」が沢山売っているし、欧米戦車飛行機も動員して開催するほどの気合の入った

第二次世界大戦戦争再現イベントが行われている。

(更に全くの余談だがZ級戦争映画と名高い「パンツァー鋼鉄師団」はこうした戦争再現イベントを利用して撮影したと言われている)

日本においてもコミケでは特段規制されておらず、せいぜいイスラエル大使館を名乗る怪電話による自粛程度であるhttps://togetter.com/li/1047396

毎回、軍装コスプレイヤーの溜まり場に行けば必ずナチス親衛隊コスプレ、稀にヒトラーコスプレが居るので「ダメコスプレ」ではない。

(どちらかといえば現行制服自衛官警察官の方が法律に反するので「悪」として認識されている)

当然、コスプレイベントで明白に規制されているにも関わらず、無理矢理強行する行為や何もない普通の街中でそうした軍服を着るという行為は軍装趣味者として戒められるべきである

特定組織兵科を指して「ダメコスプレ」のレッテルを貼られる謂れはない。

……よって批判者側のヒステリック物言いには一切賛同できない。

当然ながら日本軍憲兵隊の行い、ましてやナチスの悪行を一切肯定するつもりもないが、だからと言って「○○の行為ダメだ悪い」と声高に激高し監督作品自体誹謗中傷する行為を取ること自体思考停止産物であり

歴史を学ぼうとしない、後世の人間傲慢ではないだろうか?

2017-10-12

13連勤目にフラフラになって電車優先席に座って寝ていたら叩き起された

文字通りに松葉杖で足叩かれて

「起きろよ!これみろよ!どけよ!」って言われて起こされた

眠過ぎて訳が分からず「すみませんすみません!」って言いながら席を立った事がある。

ナチス・ドイツの考えは正しかった気がした瞬間だった。

2016-12-04

死の収容所へ 3

http://anond.hatelabo.jp/20161204230447

 様々な要因の影響を受けながら、ユダヤ人たちは強制連行を受けとめていた。彼らはもう何年ものゲットーに閉じ込められ、飢えと渇き、恐怖と苦痛さらされ続けていた。そうした人びとは既に絶望し諦め切っており、連行命令に従いがちだった。強制連行の中でナチドイツによってもたらされた恐怖はもはや抑えがたいほどに膨れ上がり、彼らは打ちのめされ、感覚を失い、脱出や抵抗への意志を打ち砕かれてしまっていたのだ。その上連行されてゆくユダヤ人たちの圧倒的多数は、自分たち労働のために移送されてゆくと、実際本気で信じていた。彼らは東方への再定住に希望を繋いでさえいた。そこには仕事もあるのだからまさか自分たちが後にするゲットーよりもひどい事はないだろうと。彼らに期待できることはもう、それしかなかったのだ。どこか知らない東の地の他には…。

 いずれにせよ、ただユダヤ人だというだけで何の罪もない老若男女が連行され殺されるなど、誰にも予測のできようはずもなかった。 予測しようにも特定民族の完全絶滅など、未だかつて誰ひとり、経験したためしがなかった。

 連行にはナチドイツ以外の国々の警察隊も加わった。ポーランド青色警察」、オランダ緑色警察」、フランスルーマニアハンガリー警察ウクライナリトアニアラトヴィアエストニア警察その他、それはユダヤ人強制連行が行われたすべての国々に及んでいる。

 多くの非ユダヤ系住民強制連行を目撃している。玄関から歩道から、彼らは連行をただ見ていた。悲しみと同情を表わす顔もあれば、大喜びの顔もあった。だが大多数の人びとは、見知った仲の隣人が追放されてゆくこの痛ましい光景に、無関心なようだった。まるで彼らは、何も感じていないかのようだった…。

 駅に到着したユダヤ人たちは窓を塞がれた貨物列車に詰め込まれた。しばしば100名から150名、ときにはそれ以上が、その半数ほどしか収容できない1両の貨車に無理やり押し込まれた。貨車には外から錠が下ろされ、列車収容所入口に着くまでドイツ兵もしくは警官随伴した。列車は何事もなければ数時間で済む収容所までの道のりを、幾日もかかって走ることが度々あった。東方ソヴィエト戦線に向かう軍用列車が通るたびに退避線に入っては通過を待ち、再出発の許可下りるまで何時間も停車していたかである

 すし詰めの貨車の中の有様は、言語を絶していた。貨物車なので便所などひとつもなく、詰め込まれた人びとはバケツか、さもなくば床に用を足していた。換気装置も水もなく、車内の温度は夏になると水ぶくれができるほどに上がり、冬には逆に氷点下に下がった。これらの要因は収容所到着を待たずに大勢の人びとが車内で死亡する原因となった。特にポーランド領のゲットーからの便では、収容所到着時に数百名がすでに死亡していたという例もある。

 ヨーロッパ西部バルカン半島諸国での強制連行は、東欧でのやり方とは若干異なっていた。連行が決まった人びとはまず自国内の移送収容所抑留され、数週間あるいは数ヵ月後にポーランド行きの列車に乗せられた。彼らの場合ポーランド系ユダヤ人場合よりは待遇が良かったので、移送中の死亡率も低い。西ヨーロッパユダヤ人貨物列車ではなく客車移送されて行ったケースもある。もちろんそれは、労働のために移送されて行くという彼らの幻想を引き伸ばすための手段に過ぎなかったが。

 列車絶滅収容所に到着するとユダヤ人たちは貨車から降りるよう命じられた。ベウゼッツ、ソビボル、トレブリンカの各収容所に着いた人びとは、ここは移送収容所であり、ここから労働収容所へ送られることになる旨を伝えられ、そしてこう言われた−「シャワーを浴びるから衣服を脱ぐように」

脱いだ衣類は消毒に廻された。女性衛星上の理由と称して髪を切ることを告げられた。男性女性子どもたちから引き離された。荒々しい殴打と威嚇の中を、丸裸にされ運命から見放され呆然となった人びとは「シャワー」へと追い立てられて行った。それは確かに「シャワー」ではあった。ただしそれは「ガス」のシャワーだった。

 アウシュヴィッツでは、人びとがホームに降り立つと通常は「選別」が行われた。約20パーセント−若く体格の良い人びと−が強制労働のために集められ、「ガス室」送りを一時延期された。しかしそれと同時に、年齢も体調もおかまいなしに、到着するなり全員が何の選別もされずに「ガス室」に追い込まれ場合もある。一方では、稀にではあったが、到着した全員がしばらくの間ガス殺されずにいたこともあった。

 ナチの念の入った偽装と隠ぺいのシステムの中で、「ガス室の中で絶命する」という犠牲者たちの運命は常にあいまいにされ、彼らは最期の瞬間までそれを知り得なかった。

ナチス・ドイツが構築した排除装置は恐るべき効果を挙げた。数百万に上るユダヤ人が等しく殉難の試練を受けた。それは彼らがいまだ家庭にある時より始まり絶滅収容所ガス室をもって終わった。

死の収容所へ 1

ヨーロッパユダヤ人絶滅の準備

 ドイツ軍ソ連侵攻は「特別行動隊」(Einsatzgruppen :アインザッツ・グルッペン)によるすさまじい組的殺作戦をともなっていた。侵攻から数週間を経ずしてナチスは他のヨーロッパ地域に住むユダヤ人絶滅作戦の準備に着手した。1941年7月31日、ゲーリング( Herman Göhring 空軍相、元帥)はラインハルトハイドリヒ(Reinhard Heydrich SS上級部隊隊長、SS大佐)に次のような命令を伝えている。

「次を命ずる‐貴官は、ヨーロッパドイツ支配圏におけるユダヤ人問題の『最終的解決』に関する組織、実務、そして財務上の必要なあらゆる準備にかかり、… さらに、ユダヤ人問題の『最終的解決遂行にかかわる準備組織、実務、そして財務上執るべき手段計画の全容を、本官に対し速やかに提出せよ」

 この任務遂行の準備を調整するためハイドリヒは1942年1月20日、ヴァンゼー(ベルリン郊外)に会議召集した。会議にはドイツ帝国閣僚の面々、ヨーロッパ占領地域各国のドイツ総督、そして、ゲシュタポ本部ドイツ移民ユダヤ人局長・アドルフ・アイヒマンを含むSSの上級将校たちが出席した。

ヴァンゼー会議」の決定はやがて、政治および軍事面において、全世界に重大な展開を引き起こすことになる。

 1941年12月11日日本軍による真珠湾攻撃を受けてドイツアメリカ合衆国に対し宣戦を布告した。戦争はすでに人類を連合国側と枢軸国側に隔て、全世界を巻き込む総力戦様相を帯び始めていた。この新しい局面は、ドイツ戦争遂行上の衝害から解き放った。ドイツにはもはや政治的配慮や「ユダヤ人の大量殺戮がもう始まっているのではないか」という世界世論に気がねをする必要が全くなくなったのだ。

 ヴァンゼー会議の進行は詳細にわたって記録され、議事録ニュルンベルク国際軍事法廷証拠として提出されている。それによれば、ハイドリヒはまずヨーロッパにおけるユダヤ人問題の最終的解決について自分ゲーリングから全権を委譲されていることを告げて会議を始めた。会議の中でハイドリヒは次のように述べている。

総統意向により、ドイツ移民は目下ユダヤ人をことごとく東方追放し、その跡地に対して行われることになった…

ヨーロッパにおけるユダヤ人問題の最終的解決の中では、各国に散在する約1100万人のユダヤ人が考慮されなければならない。次のとおり…」

 ここでハイドリヒはヨーロッパ33の国と地域ユダヤ人口をリストに揚げている。リストにはドイツ占領国や同盟国とは別にイギリスソ連ヨーロッパ地域、また中立国ポルトガルスペインスウェーデンスイスアイルランドトルコといった、ドイツ占領する予定だった国も含まれていた。

 ユダヤ人大量虐殺の実際の準備はハイドリヒによる組織の準備と同時に進められた。1941年夏、ハインリヒ・ヒムラーアウシュヴィッツ強制収容所所長ルドルフ・ヘスを呼んだ。ヘスは戦後証言で「ヒトラーユダヤ人問題の最終的解決の実行を決断したことを、このときヒムラーから知らされた」と明らかにし、さらに次のように述べている−「事実東部で行われているようなやり方(ソ連地域でのユダヤ人殺害特別行動隊による狩り込みと射殺)では与えられた任務対応できなかった。絶滅という任務のためには、特にアウシュヴィッツ収容所対応させる必要があった」。

 この会談の直後、アイヒマンアウシュヴィッツを視察している。二人は、ソ連で行われている射殺は大量の人間を短時間のうちに皆殺しにするには不向きであり、大量殺戮はガスを使う他はないとの結論に達した。

 ガスを使った殺害ナチドイツにとって初めての経験ではなかった。すでに「安楽死計画」において、ガスが使用されている。この計画1939年9月から1941年8月末まで実施され、7万から9万人にのぼる精神病者と重度の障害者がガス殺された。わずかにユダヤ人も含まれていたが、このとき犠牲になったのはほとんどがドイツ人だった。ナチスはこの「安楽死計画」を、「役立たずの穀つぶし」—ナチは彼らをそう決めつけた—を国家から駆逐し、アーリア人種の優性を高めるための手段だと考えていた。ヒトラーはこの計画にあたり「T-4」という秘密組織を発足させている。「T-4」は総統直属の正式組織として医師を擁する医療関係の諸機関大学研究所病院等)を支配した。不治の病に苦しみ死を待つばかりとなった病人たちの命運が、かれら医師たちの手に委ねられた。

 かくして犠牲者たちはそれぞれの医療機関に用意された気密構造の部屋へ案内され、ガスによって窒息したのだ。死体特殊な焼却炉で燃やされた。このガスを使った安楽死はすぐに外部に露見し、ただちにこの殺害行為をやめさせるための抗議行動が‐特に犠牲者の遺族と教会から‐起こった。ヒトラーは譲歩し、1941年8月末、これら医療をかたる殺人を当面中止するよう命じた。

 しかしこの安楽死計画の中で蓄えられた経験は、「最終的解決」の準備をしていたSS当局に役立つことになったのである

絶滅作戦

 絶滅作戦としての最初のガス実験は1941年9月アウシュヴィッツで行われた。ソ連軍戦争捕虜たちが実験台に選ばれた。彼らは密封された地下室に閉じ込められ、チクロンBによってガス殺された。非常な短時間捕虜たちは窒息死した。以後続けられた一連の実験で、ナチスはガスという新しい殺害方法を開発するめどを立てるに至った。同じ頃「特別行動隊」も、ハイドリヒ指揮下のSS技術局の援助を受けて同様の方法を開発している。ここでは「ガス室」の代わりに「ガス・トラック」が用いられた。この車の外見は救急車冷蔵車に偽せてあったが貨物室は気密構造となっており、マフラーから貨物室まで 延ばされた特殊パイプ排気ガス中の一酸化炭素を密閉された貨物室に直接流し込むようになっていた。犠牲者たちが貨物室に入れられるとドアが閉まり、鍵が下ろされ、そしてエンジンがかけられた。

 「ドライブ」は、全員が死亡するまでに30分も要しなかった。所定の場所に着くとドアが開けられ、死体は運び出されて埋められた。この「ガス・トラック」は、大型のものでは150人を、小型のものはその半数を収容した。ソ連ドイツ占領地域では1941年12月だけで、数千にのぼるユダヤ人が「ガス・トラック」で絶滅させられている。

 1941年12月8日。占領ポーランドのロッヅ管区ヘルムノ村(ポーランド名ウッヂ市ヘウムノ)近郊で最初絶滅収容所が稼働を始めた。殺害には「ガス・トラック」が用いられた。犠牲者たちは主に列車で運ばれ、収容所の近くで降ろされた。そこは一部を公園に囲まれ崩れかかった古い宮殿の中央広場で、人びとは垣根に囲まれ区域に通されると「労働に就く前にこれから車に乗ってシャワーを浴びに行く」と告げられ、次のように言い渡された。「衣服を脱いてこの車に乗るように」

 「ドライブ」が始まった。車が4キロメートルほど走ったころには、排気ガスによって全員が毒殺されていた。「終点」は森の中の柵で囲まれ場所で、そこにはこの仕事のために特別に殺されずにいるユダヤ囚人の一団が待機していた。彼らが死体を車から降ろし、そして埋めた(後には死体は焼却処理されるようになっている)。ヘウムノではこうした「ガス・トラック」が3台稼働し、当局員として150人ほどの警察官とSS隊員を擁して1943年4月に一旦閉鎖されるまで稼働し続けた(その後1944年から3ヵ月あまり再稼働)。ここではロッヅ管区他から連行されたユダヤ人と少数のロマ・シンティヨーロッパ語名ジプシー)の集団、合わせて30万人近くが殺害されている。

 1941年11月ポーランド総督管区内でユダヤ人絶滅作戦の準備が始動した。ヴァンゼー会議ハイドリヒの挙げたポーランド在住ユダヤ人口は228万4千人であるハイドリヒは1942年5月にチェコレジスタンス暗殺されたがそれ以後この暴挙は彼のファーストネームに因み、ドイツ政府より「ラインハルト作戦」のコードネームを与えられた。作戦指揮官には後のルブリン管区SS司令官警察長官、オディロ・グロボチュニクが任命された。グロボチュニクは3つの絶滅収容所計画を実行に移した。1942年3月中旬、まずベルゼック(ポーランド名ベウゼッツ)収容所、次いで同年5月ソビボル(同ソビブル)収容所が、そして7月末には第3の収容所、トレブリンカが大量虐殺を開始した。ドイツ東方植民地に設置されたこれら3つの収容所はいずれもガス室を備えていた。ここでは一酸化炭素ガスが使用され、ガスは屋外に設置されたガソリンまたはディーゼルエンジンからパイプで引き込まれた。それぞれの収容所には2、30名のSS隊員と、90から120名のウクライナ人(もとソ連軍捕虜で、ナチス・ドイツに協力を申し出た者)が 当局員として駐在した。SS隊員のほとんどは「安楽死計画」の要員から抜擢された者たちで占められ、後者ウクライナ部隊はルブリン近郊のトラヴニキにあったSS錬兵場で編成・訓練を受けたので、付近住民からは「トラヴニキ・マン」と呼ばれていた。

 ヘウムノ、ベウゼッツ、ソビボルそしてトレブリンカの各絶滅収容所は、文字に違わぬ殺人工場だった。連行された人々は、そのままガス室直行させられたのだ。何百人かのユダヤ囚人処刑を免れていたが、これは当局員と囚人たちの身の回りの世話のためであり、こういったグループはすべて数週間あるいは数ヵ月ほどで殺され、随時交代させられていた。

 ルブリン近郊のマイダネク収容所ユダヤ人、非ユダヤ人双方を収監する完全な構造を備えた強制収容所で、この地区にある他の収容所は全てマイダネクの補助収容所として機能していた。おびただしい数のユダヤ人がここで殺され、あるいは移送中に通過し、あるいは囚人として収監された。この中にはポーランド軍属のユダヤ人戦争捕虜も含まれている。マイダネクを生き残った者は数えるほどしかいい。

 強制収容所および絶滅収容所のうち最大の規模を持つアウシュヴィッツ収容所は、第三帝国ポーランド南部シレジア地方建設された。1940年、早くもアウシュヴィッツ村(ポーランドオシフィエンチム町)に近い旧ポーランド陸軍兵舎敷地強制収容所が設置されている。これは元々ポーランド軍将校政治犯収容するためのものだったが、I.G.ファルベン社などドイツ軍工業囚人労働力を提供するため、収容所近辺に多数の労働収容所が補助収容所として置かれるようになった。1941年にはビルケナウ村(ポーランド名ブジェジンカ)に最大の規模を持つ絶滅収容所アウシュヴィッツⅡ(ビルケナウ)収容所建設が開始された。ビルケナウはアウシュヴィッツ基幹収容所アウシュヴィッツⅠ)から西へ約3キロメートルの地点にあり、1942年5月に稼働を始めている。チクロンBを使用するビルケナウの4つのガス室は一度に1万2千人を殺害する能力を備えており、死体ガス室に隣接し連動する焼却炉(ナチはクレマトリウム火葬場と呼んだ)で 焼却された。焼却炉は24時間あたり8000人分の死体処理が可能だったが、1日で殺害される人数はこれを上回っており、残りの死体ガス室近くの森の中で野積みで焼かれた。アウシュヴィッツでのガス殺は1944年末まで続けられた。2つの収容所は約2500名のSS隊員を擁して1945年1月まで稼働し、その間に130万から150万のユダヤ人を含む、180万から200万人が殺害された。

 アウシュヴィッツビルケナウ収容所絶滅収容所と同時に強制収容所としても機能していた。殺されるために収容所に到着した人々は「選別」を受けるよう命じられることがあった。若く屈強な男たちは絶滅の集団からはずされ強制労働に就かされるか、他の収容所移送された。他に子ども双生児脊髄障害を持つ遺伝病患者などが選別の対象となった。彼らはドイツ人医師たちの医学実験用に選ばれていたのだ。医学博士ヨーゼフ・メンゲレは、医師団の中でもとりわけ悪名高い。

 生き残った囚人たちも「選別」を免れたわけではなかった。1日に何度も行われる点呼で衰弱したり病気にかかった者、または労働に適さない者が見つけ出され、彼らはガス室に送られた。

 厳格をきわめる制度の下に束の間の余命時間が貸与され、囚人たちはそれを生きていた。飢餓さらす、むち打ちなど懲罰の苦痛を与える−この種の非道所業はすべて囚人たちの心身を消耗させ死に至らせることが目的であり、SS隊員でもなければ思いつかないようなものばかりだった。 恐怖は、囚人たちの日常だった。囚人バラックから毎日、何十体もの死体が運び出されていた。 アウシュヴィッツビルケナウ−ここで心身を全うし得た者は、ごくわずかにすぎない。

2016-11-08

インターネットでの女性差別表現問題を考える

インターネットで「(90年代オタクネイティブは秘していたような、女性に対して暴力的言語表現一般化してしまった」理由として、

00年代以前のインターネット社会では「女性マイノリティだった」というのが大きいのだと思う。

なお、タイトルで「女性差別表現」としたのは、

女性嫌悪的な記事や、『ま~ん()』『腹パン』『糞女』などの『女性に対する明確な差別的言論』やセクシズムに溢れた表現が、

住み分けされることなく偏在し、男女双方の性嫌悪再生産し続けている、という現状を重く捉えるためである

後半、ポルノメディアゾーニングについても触れるが、弊害が大きいのはむしろ差別言論のほうであるように感じる。

まとめサイト有害

インターネット社会は、公/私の領域区別が限りなく曖昧だ。

かつてアングラサイトだった2ちゃんねるは、まとめサイト存在によって「公」空間に引きずり出されてしまった。

ソース元となる「ニュース速報系」は、かつては「極端な思想同士が延々とプロレスをしている」一元さんお断り空間だったが、

雑談系板の分離、アフィリエイト排除のための板新設などを繰り返した結果、かつての「喪板(=モテない男性文化)」的な、

非モテミソジニー文化が幅を利かせる空間として先鋭化した。客層をターゲットした広告が配置され、結果として女性差別と、男性向けの性表現で溢れかえる

新たな住民流入し、育ち、巣立っていくサイクルの中で、一般的女性が見たら嫌悪感を持つ空間が醸成されてしまったのはほぼ必然といえる。

たまに誤解している女性がいるが、これを「日本社会差別性の象徴」と捉えるのは正確ではない。

まとめサイトによる、配慮を欠いた著作権侵害行為によって、

「もともと限られた男性たちが醸成した空間が、外部者である女性の目に触れるほどに一般化してしまった」が正しい。

なお、ここまでの推察は、既にあるまとめサイトをどうこうすべきという話ではなく、「結果としてやむを得ず現状がある」という過程の話である

解決案1:住み分けの徹底

多くのインターネットサービス提供しているのは、異文化衝突に対する、技術アプローチによる解決だ。

Google的な広告モデルは、個人需要に対して徹底的にパーソナライズされる仕様になっている。受け付けない広告は、右上などに表示された×ボタンを押せば表示を止められる。

例えばtwitter本来TLがデザインできる空間なので、攻撃的なタイプの「弱者男性(女性車両反対)」層、ツイッターレディースなどの、

IS○S的な用途は、本来サービスデザインに反する。「嫌いなものブロックして見ない」が正しい使い方となる。

また、facebookは年々ポリティカルコネクトネス的な締め付けを強めているので、猥雑なインターネット空間が受け付けない層はそちらへ行くのが妥当、という側面はある。

はいえ、情報リテラシーが高い、あるいは自制可能人間ばかりでない。

そして、往々にして人間は、自分空間デザインすることではなく、差別者批判することではなく、

『嫌いな』表現攻撃する行為に労力を割いてしまう。現状、技術手段有効活用されているとは言いがたい。

解決案2:規制する

二項目だが、人が一言目に求めがちなのがこれである

性差別を受ける体験から嫌悪を強め、あらゆるセクシズム的な表現に対するアレルギー発症する人は多い。

社会における表現の自由は「人権の総量」と同義であるといって過言でない。

表現規制基本的人権侵害に及んだ場合社会的人権確立が十分でない子供、そして次に女性権利を奪われる。

この例は、事実上男性向けポルノ規制である青少年育成条例周辺の改正案が、全て、「子供権利を奪う」方向に進んでいることに顕著だ。

焚書を及んだナチス・ドイツや、青少年健全育成法との内容的類似が指摘される、戦前国家総動員法物語る通りである

一部東南アジア国家では強硬規制政策が取られているが、独裁政権が横行し、「エロ本を買うより女を買うほうが安い」といった状況だ。

タイでは軍事政権に対するクーデターが起きたものの、短い平穏のあと、名君の死による大変な混乱が起きているのは周知の通り。

さて、「表現の自由」論について多くの行数を割くことは、ここではせず、過去他国の先例に触れるに留める。

論じたいのは、見た目のイージーさに対して重要リスクを持つ「社会法による規制」に訴えず、

女性差別表現に傷つかないネット空間を用意するにはどうしたら良いのか、という部分だ。

解決案3:女性にとって「クリーンな」サービス新規に作る

まとめサイト女性の目に触れる、ということは、扱われるトピックに、女性にも共通する需要があり、

一般メディアのセクシズムに不満が出る、というのは、逆に捉えれば「セクシズムが除外された空間需要がある」ということだ。

クリーンな」と書いたが、女性向けキュレーションメディアの多くは

女性趣味嗜好は細分化やすいので、隙間需要はおそらく多い。

女性向けで、かつ、現行のまとめサイトに近いものとして「ガールズちゃんねる」「GIRL'S TALK」などがある。

まだ十分に一般化していない印象があるが、これらは、需要を上手く捉えたサービスだと思う。

ところで、女性向けキュレーションメディアの大半が「セックス」「恋愛」を全面に出している。

セクシズムこそが人を惹きつけ、湯水のように金を出させることは否定のしようがない。セクシズムは男性のみならず、女性にも深く根付いている。

社会的な建前が排除された女性向けメディア、「ガールズちゃんねる」「大手小町」あたりを見ても、女性女性による女叩きは溢れかえっている。

それらを除外したサービスを作ったところで、収益を上げづらい(作るメリットが薄い)であろう、という推論は成り立つ。

視界内からセクシズムを排除したいならば、自らをゾーニングし、徹底的に安全場所に引きこもる他はないだろう。

解決案4:女性向けの性文化の氾濫を起こす

ここまで敢えて触れなかったが、女性向けのネット文化は、存在しなかったわけではない。

日本は性文化においても、女性への「slat shaming(ふしだら侮蔑)」的感覚が強く、また、女性のほうが趣味が細分化やす事情もあり、

女性向けの性表現は自ら「隠れている」のが実情だ。学級会文化、と揶揄されるように、同調圧力が非常に強い。

一般化する前の、かつてのオタク文化に近い傾向を持っているとも言える。

ただし、女性男性向けの性表現嫌悪感を抱くのと同様、本邦の男性女性向けの性表現嫌悪を抱く。

あらゆるネットサービス問題となる、「腐叩き」に顕著だが、「腐叩き」が問題になっても、「女叩き」が問題になることは少ない。

マイノリティ」の弱みだが、女性インターネット利用は既に一般化しており、そもそも男女の大きな人口差はないので、人数的にはマイノリティではない。

最近腐女子がやりすぎている」のではない。男性向けの性暴力表現一般性を考えれば、表に出てくるのは至極自然現象だろう。迫害するほうが不当だ。

男性性への嫌悪から女性差別表現と共に氾濫している男性向けポルノ規制を求めれば、女性向けの性表現規制を受ける。

ミラーリング」に必要なのは個別キンタマ潰しでもなく、ポルノバッシングでもなく、女性向けのポルノを、公空間に氾濫させることだと思う。

女性向けイラスト投稿SNSというのもできている。

なお、筆者は少女表象を好み、男性向け文化を主に嗜好してきた性別女性だが、

BL愛好女性の語りが好きだし、女性向けのゴア表現の行き着く先がどのようなものなのか、強い興味がある。

同性が表象によって「性的消費」されることに抵抗はないし、異性に対しても特にない。

個人イリーガル侵害しない範囲に限るが(実在者の加害行為扇動する気はない)、文化としては、更なる先鋭化に期待する。

最後

ここまで、もうひとつ、敢えて書かなかった選択肢がある。

攻撃的に、あるいは非攻撃的に、「自粛を求める」というものだ。何故書かなかったか。そもそも無理だと考えるからだ。

殴ったところで、他者加害傾向の強い人間は「反応があった」事実に溜飲を下げるだろうし、

攻撃的でない人は傷つき、嫌悪ないし憎悪を増幅させる。前向きな進展が起こるとは考えづらい。

空間のパーソナライズという形での技術解決は更に模索されるべきだが、人間はそも身勝手で、経験外の事象への想像力を欠いた生き物だ。配慮を求めるのは非常に難しい。

一般社会では許されないような表現が溢れかえるインターネットの「公空間」だが、「すでにそのように形成されてしまった空間」において、性差別欲望抗うのは難しい。

現在の本邦において、男性女性も、「男性嫌悪」「女性嫌悪」を内在させている。

女性向け」のインターネット空間では、女性は性表現への渇望を隠さないし、お行儀よく振舞っているわけでもないし、男性を「消費」しもする。

最初から女性インターネット空間マジョリティだったとして、「自粛」などできる筈がない。これはそういう問題だ。

想像不可能事象人間は「配慮」なぞしないし、想像力の欠如は、体験することによってしか補われない。

男性にも、目に見える範囲で同性の表象理想化され、客視され、消費される体験必要なのだと思う。それこそが戦うこと、ミラーリングになる。

裏返しに言えば、とき男性オタクが憧れるように、「憧憬され」「求められる」のは、「女性」の特権ではないはずだ。

相互に消費し、消費され尽くす経験を経て、住み分けやお互いの線引きを探るか。社会法による規制という形で表現の自由幸福に生きる権利が奪われることを望み、

共に滅ぶことを選ぶか。

女性の生きづらさ」を改善するためには、空気を、構造を変えなければならない。

それは、「黙らせる」のではなく、自らが声を挙げ、表現することによってしか実現されない。

追記:本稿で取り扱いたかったのは、主として「女性に対する差別言論」が全く住み分けされない(されづらい)現状だったのですが、

表現上、ポルノメディアとの区別曖昧になっていたので、一部をリライトしました。

ポルノメディアはかなりの割合でsexismを含むと認識していますが、それが単純な女性差別であるとは捉えていません(17:38)

2016-11-03

ナントカ坂のナチ衣装

日本ナチス・ドイツ同盟を組んでいたという事実認識してるのか?

擁護反応を見てて思うのは、やっぱ自虐史観という被害者史観ダメだったんだと思う。

これからは自省史観という加害者史観必要だ。

2016-08-17

どう付け足したらそれっぽくなるだろうか?

「だがこのままでは納品時の検品は通らない。今回はお前も知っての通り、最重要顧客から納期品質妥協は出来ない。この際、コスト度外視していいから、なんとか乗り切って欲しい」

「…承知いたしました。ですがそれで今回は乗り越えられても、いずれは」

「分かっている。幸い次の納期までは半年以上時間がある。この機会に、製造設備見直しに入る」

「おお、それでは!」

「うむ。以前から懸案だった輪転機全体のオーバーホールを行う。…それから取引から紹介のあった、その方面に明るい技術者招請する」

「なんですと! 外部の人間を入れるのですか!」

「…お前の言いたいことも分かる。だが国内技術者高齢化している。各国の造幣技術も大きく進歩している。もはや純血主義では取り残されるばかりだ」

しかし!」

「だいたい、純血主義など、本当は存在しない。例えば先代公爵時代にはナチス・ドイツ技術者亡命を受け入れている。お前もそのことは知っているだろう」

「確かにおっしゃるとおりです。ですが!」

「そう、ナチスと言えば、逆に前世紀にはポグロムを逃れたユダヤ人技術者も受け入れていたな。とにかく、外部から技術を貪欲に吸収してきたからこそ、カリオストロ地位は築かれた。この歴史蔑ろにしてはならぬ」

「…仮に私が納得したとしても、現場技術者達がなんというか」

「その点は腹案がある。だが今はひとまずは今の受注を無事に終わらせてからだ。分かったな」

「はっ」

「よし。…ああ無論分かっていると思うが、この話は他言無用だ。然るべき時が来れば、直接説明するつもりだ」

http://anond.hatelabo.jp/20160816213209

2016-02-15

東條JAPAN

第二次世界大戦ドイツはひどいことしたよな」って言うときにさ「ナチス・ドイツはひどいことしたよな」って言うよね。

これ「ドイツ」と「ナチス・ドイツ」は違うってことでさ、「『ナチス・ドイツ』はひどかった。我々は反省して今は『ドイツ』です。『ナチス・ドイツ』と『ドイツ』は違います」ってことだよね。

日本もさ「第二次世界大戦とき日本は良くなかった。でも反省して今は違うよ」って言った方がいいと思うんだよね。

それで第二次世界大戦とき日本をなんて言うかなんだけど、「旧日本軍」もまあまあかな。「枢軸国日本」っていう表現も見たことあって、これもいいなと思う。

「他になにかないかなあ」って考えてみてね「『東條JAPAN』ってどうだろう!」と閃いたのね。

「東條さんが率いた日本ちょっとやらかしちゃったけど、今は違いますよ」って感じで。

「東條JAPANは酷かったけど、安倍JAPANはそこそこ良いよ」って感じで。どうかな。

まあ問題は「東條JAPANは酷かった」って言ったときに「何を言うか!東條JAPANは酷くない!」って言う人達が出てくるとこなんだよね。

からナチス・ドイツ」と「ドイツ」は別物と思ってもらえるんだけど、「東條JAPAN」と「安倍JAPAN」は類似のものと見られちゃうんだな。

2015-12-03

レジンキャストミルク (電撃文庫) 藤原

スペインユダヤ人 (世界史リブレット) 関 哲行

キリスト教歴史 (講談社学術文庫) 小田垣 雅也

帰ってきたヒトラーティムール ヴェルメシュ

社会福祉思想歴史魔女裁判から福祉国家の選択まで (MINERVA福祉ライブラリー) 朴 光駿

☆ザ・フェデラリスト (岩波文庫) A.ハミルトン

インフォメーション―情報技術人類史 ジェイムズ グリック

アメリカ文学史のキーワード (講談社現代新書) 巽 孝之

異端審問 (講談社現代新書) 渡辺 昌美

シルバー事件 アスキー

絶対に解けない受験世界史 (大学入試問題問題シリーズ) 稲田義智

筋と義理を通せば人生はうまくいく 高須 克弥

99歳ユダヤスーパー実業家が孫に伝えた 無一文から大きなお金成功を手に入れる習慣 矢吹 紘子

女子マネージャーの誕生とメディアスポーツ文化におけるジェンダー形成 高井 昌吏

世界一即戦力な男――引きこもり非モテ青年音速で優良企業から内定をゲットした話 菊池

愛についての感じ 海猫沢 めろん

借金底なし沼で知ったお金の味 25歳フリーター借金1億2千万円、利息24%から生還記 金森 重樹

猫背を伸ばして 新装版 (フレックスコミックス) 押切蓮介

こんな上司が部下を追いつめる―産業医ファイルから (文春文庫) 荒井 千暁

棟梁―技を伝え、人を育てる (文春文庫) 小川 三夫

石井直方筋肉まるわかり大事石井 直方

フルーツ果汁100% 第1巻 (白泉社文庫 お 3-1) 岡野 史佳

☆「個性」を煽られる子どもたち―親密圏の変容を考える (岩波ブックレット) 土井 隆義

読書の方法―なにを、どう読むか 吉本 隆明

予備校なんてぶっ潰そうぜ。 花房 孟胤

海洋堂創世記 樫原 辰郎

世界堂書店 (文春文庫) 米澤 穂信

コーディングを支える技術 ~成り立ちから学ぶプログラミング作法 (WEB+DB PRESS plus) 西尾 泰和

☆九月、東京路上1923年関東大震災ジェノサイド残響 加藤 直樹

大東亜戦争の実相 (PHP文庫) 瀬島 龍三

そこに僕らは居合わせた―― 語り伝える、ナチス・ドイツ下の記憶 グードルン・パウゼヴァン

クリスマス少女は還る (創元推理文庫) キャロル オコンネル

江戸のハローワーク (双葉新書) 山本 眞吾

Three Essays on the State of Economic Science Tjalling C. Koopmans

The Elements of Style, Fourth Edition William Strunk Jr.

ザ・フォール/落下の王国 特別版 [DVD] リー・ペイス

アメリカめっちゃスゴい女性たち 町山 智浩

☆船に乗れ!〈1〉合奏と協奏 藤谷 治

ちょー美女と野獣 (コバルト文庫) 野梨原 花南

11/22/63 上 スティーヴン キング

システム×デザイン思考世界を変える 慶應SDM「イノベーションのつくり方」 前野隆司

追われ者―こうしてボクは上場企業社長の座を追い落とされた 松島

劣化国家 ニーアル ファーガソン

ブラック企業経営者本音 (扶桑社新書) 秋山 謙一郎

創価学会研究 (講談社現代新書) 玉野 和志

グロースハック 予算ゼロビジネスを急成長させるエンジン 梅木 雄平

女のカラダ、悩みの9割は眉唾 (講談社+α新書) 宋 美玄

To Repair the World: Paul Farmer Speaks to the Next Generation (California Series in Public Anthropology) Bill Clinton

社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉 (筑摩選書) 小坂井 敏晶

Making the Modern World: Materials and Dematerialization Vaclav Smil

高校教育アイデンティティー総合制と学校づくりの課題 (「教育」別冊 (9)) 小島 昌夫

☆名作はこのように始まる〈1〉 (ミネルヴァ評論叢書・文学の在り処) 千葉 一幹

グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換 [DIPシリーズ] ニコラス サリバン

単純な脳、複雑な「私」 (ブルーバックス) 池谷 裕二

天涯武士幕臣小栗上野介 (1之巻) (SPコミックス時代劇画) 木村 直巳

秋葉原事件 加藤智大の軌跡 (朝日文庫) 中島岳志

ぐいぐいジョーはもういない (講談社BOX) 樺 薫

LEAN IN(リーン・イン) 女性仕事リーダーへの意欲 シェリル・サンドバーグ

鬼畜のススメ―世の中を下品のどん底に叩き堕とせ!! 村崎 百郎

男性学の新展開 (青弓社ライブラリー) 田中 俊之

闘争領域の拡大 ミシェル ウエルベック

実録 ドイツ決闘した日本人 (集英社新書) 菅野 瑞治

男性ECCE HOMO (文春新書 934) ヤマザキ マリ





正統と異端 - ヨーロッパ精神の底流 (中公文庫) 堀米 庸三

魔女狩り (「知の再発見」) ジャン・ミシェル サルマン

図説 魔女狩り (ふくろうの本/世界歴史) 黒川 正剛

魔女狩り (岩波新書) 森島 恒雄

異端審問 (文庫クセジュ) ギー・テスタス

剣豪将軍義輝〈上〉鳳雛太刀 (徳間文庫) 宮本 昌孝

2014-07-10

>> また、「(何者かから国民が攻撃されると言い、平和主義者は愛国主義が不足し、国を危険さらしていると非難すればいい。他に必要なことはない。この方法はどの国でも機能する」(ナチスの高官・ゲーリング)。との言葉引用し、「ナチス・ドイツ国民戦争に動員したやり方と安倍首相物言いが何と似ていることか!」と批判した。

<<

http://www.excite.co.jp/News/politics_g/20140709/Economic_37315.html

・反対者を軍国主義者とレッテル貼り

憲法に明記されている国民投票法の成立を批判

憲法を改正したら、日本戦争を引き起こすと極論を語る

日本護憲派のほうがナチスじみていると思うのだけど、護憲派は気付いてないらしい。

2013-11-18

http://anond.hatelabo.jp/20131112162902

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、って奴ですよ。ぶっちゃけ、彼ら自身が言うところのネトウヨという奴です。彼らは中国韓国人になりきってるだけのネトウヨにすぎないので。まあ、そういうのはどこにでも居ます。あのナチス・ドイツにすら、献身的に勤めたフランス人部隊があったりしますしね。

2013-04-09

1932年ナチス党230議席を獲得し第一党となる

1928年 ナチス党として初の国政選挙12議席を獲得。

1930年 この年の選挙ナチス党は第2党の地位を獲得。

1932年

3月4月 大統領選挙ヒトラー出馬したが次点となる。

7月31日国会議員選挙。230議席を獲得し第一党となる。

11月6日 国会議員選挙。34議席を失ったが、196議席を確保し第一党の地位を保持する。

ナチス・ドイツ - Wikipedia



ジョルダーノ・ブルーノ。地動説を擁護し火刑に処せられた。

2013-01-14

鳩山由紀夫の目指す先。

もしかして、こいつエドワード8世でも目指してんのかね? 略奪愛に夢見がちな言動、癇癪持ち、そして退位した後にナチス・ドイツ訪問して自国の外交方針の邪魔をするところとか、妙にダブる(いや、現実エドワード8世を見たことはないけどね)。

まあ、鳩山が死んでも、エドワード8世のように、映画が作られたりすることはないだろうが。

2012-12-18

選挙制度

なんかさ、各党の獲得得票率と獲得議席数に剥離があることを指して「民意が反映されていない」って叫ぶ人が多いけど、民意をそのまま反映させるような議会を形成したほうがマズいことになるのよ。

獲得得票率と議席数の一致する度合いが高い順に比例代表制大選挙区制>小選挙区制となるわけど、比例代表制にすると大きな問題がある。

それは小政党の乱立が発生すること。乱立が発生するだけならいいんだけど、ここから議会の空転>国民政治辟易し始める>巨大なカリスマによって民主主義が「自殺」するということが起こるのがとにかくやばい

まりナチス・ドイツが再誕することね、これがマズい。

ヨーロッパ選挙制度はもういかナチスを再誕させないかに全力を尽くしているといっても過言ではない。

2012-09-18

尖閣

もう誰か言ってるかもしれないけど

尖閣台湾に返すって言う、っていう手はないのですか?法的にどう見ても日本領土だと外務省が考えているなら(そうだと思うけど)、割譲という形でもいい。

もちろん李登輝日本領土って言ってくれてるのは知ってるけど。でもそれも含めて、台湾津波で100億も支援してくれた国でもあるし、いいじゃん。

中国は当然反発するだろうが、すでに充分反発されてるしどっちも一緒でしょ。それに公式の立場として日本中華人民共和国による一つの中国を支持してるんだから台湾に渡したって最終的には中国に渡ると考えているって言えばいいじゃん。ただ安全保障上の問題からまり台湾に近いのでとりえあず台湾行政管理下においてもらうとかさ。

というふうな日本国としての方向性を定める。でも実は本気じゃなくて。

多分中国が強く反発し収まらないことになるので、そこで安全保障上の観点からアメリカ意向も踏まえて(他の常任理事国にも種まいといて)、当面は日本管理する、統一中国の成立後に割譲しましょう、と。朝鮮もそうだけど、中国の分裂もそこに大日本帝国責任を見出す奴が山ほど出てくる。朝鮮以上に中国の分裂は日本あんま関係ないとは思うんだけどね。でも絶対出てくる。それで統一の際の金銭的負担の一部を日本負担させろっていうのがきっと出てくる。その際に賠償金だなんだというとき尖閣ボーナスとして与えるというのは気持ちを落ち着けさせる意味でありではないかと。

簡単な問題じゃないだろうけどこの線でなんとかするなら、日本国としての正義を保てると思う。これ大事だと思うんだよな〜。ここで正義を貫く方向を見せれば、さらチベットウイグル中国をつつくことだってできるじゃん。尖閣日本戦時侵略の謝罪としての意味を持つ割譲であり、南沙、西沙については中国についての謝罪責任ベトナムとかにあるわけではないんだから、全面的にベトナムのほうを支援するという方向に舵を切って、ついでに新幹線買ってもらうとか。

どうなん?つうか尖閣どうこうより日本産業なんとかするほうに力を割いたほうがよくない?

今の中国の方向をナチス・ドイツのズデーデン進駐に見立て弱腰日本チェンバレンイギリス見立てているコメントを見た。それは優れた洞察だと思う。でも、だからといってそれはズデーデン進駐時にイギリス宣戦布告していたらその後の歴史上最大規模の戦争が起こっていなかったということを意味するわけじゃない。むしろ今の日本イギリスに似ているというなら、最終勝利は日本に転がり込むだろうという予想にもつながろう。

今回の暴動が明らかにしたことは、中国は未だに日本より何世代か、文化的に劣った民族だということだ。日本先進国として、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求しなければならないわけです。そのためになすことは好戦的愛国的主張ではなかろう。たかだか戦前日本レベルにいたったばかりの中国とまともにやり合おうなんて言うのは情けない。

ついでに竹島も、南北統一後に主権の主張を放棄する方向でまとめてはどうかな〜と言おうとしたけど国際司法裁判所とかに訴え始めちゃうとなかなかそうもいかなくなってきたかな。

2012-01-09

独裁独裁言うけど

イラクフセイン大統領だった末期に、たしか選挙してるんだよな。

北朝鮮だって中国共産党だって、名目的であれ茶番であれ、

選挙そのものを必要としているこの時代に、昔ながらの独裁者ってあり得るんだろうか?

リビアカダフィはどうだったんだろう?

んでさ、

ナチス・ドイツヒトラー政権下、ナチス国会議員ってどんな仕事をしてたんだろう?

誰か知っている人、教えてくださいな。

http://anond.hatelabo.jp/20120109172745

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん