「ペリカン」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ペリカンとは

2024-05-10

anond:20240510185251

ペリカンロードカナコさんにフラれたけど追っかけて来た元彼カナコさんから他の女とタンデムしてたのを謗られて「だってオマエ、ピリオンにゃ乗ってくれねーだろうがよ…」てボヤいたシーン懐かしい

2024-03-31

〜百獣の王のライオンどの獣の王なのか発表〜100選

「百獣の王のライオン」、そもそも百獣の王の百獣は何なのでしょうか

ライオン自身は百獣の王だと思ってないし、他の獣もライオンは王だと思ってません。

サバンナにいるライオンが従えていると思われる動物100匹とライオンキングに出演したかを⚪︎×で示しました。

こう見ると、意外と20匹くらいしか出演していません

百獣の王ではなく二十獣の王ですね。ちょっと寂しい。

  1. アフリカゾウ(⚪︎)
  2. アフリカバッファロー(⚪︎)
  3. アフリカワイルドドッグ(×)
  4. チーター(×)
  5. ヒョウ(×)
  6. カバ(⚪︎)
  7. インパラ(⚪︎)
  8. ガゼル(⚪︎)
  9. クーズー(×)
  10. エランド(×)
  11. ジャイアントエランド(×)
  12. オリックス(×)
  13. シロサイ(⚪︎)
  14. キリン(⚪︎)
  15. ヌー(⚪︎)
  16. ツェツェハエ(×)
  17. アフリカパイ(×)
  18. ハネジネズミ(×)
  19. マングース(×)
  20. ミーアキャット(⚪︎)
  21. スプリングボック(×)
  22. ステーンボック(×)
  23. ダマガゼル(×)
  24. シマウマ(⚪︎)
  25. バンテンゴ(×)
  26. オカピ(×)
  27. アフリカマングース(×)
  28. ハイエナ(⚪︎)
  29. バビルサ(×)
  30. ウォーターバック(×)
  31. イボイノシシ(⚪︎)
  32. リーチウェイ(×)
  33. サーベルアンテロープ(×)
  34. トムソンガゼル(⚪︎)
  35. ジェレノック(×)
  36. ハーテビースト(×)
  37. レッドリーチウェイ(×)
  38. ロアンアンテロープ(×)
  39. クリップスプリンガー(×)
  40. ドゥイカー(×)
  41. ブッシュバック(×)
  42. サイトガゼル(×)
  43. サーバル(×)
  44. カラカル(×)
  45. アフリカゴールデンキャット(×)
  46. ハニーバジャー(×)
  47. アフリカリス(×)
  48. バンドットマングース(×)
  49. ナイルクロコダイル(×)
  50. ナイルモニター(×)
  51. アフリカニシキヘビ(×)
  52. アフリカツメガエル(×)
  53. シルバーバックゴリラ(×)
  54. チンパンジー(×)
  55. ボノボ(×)
  56. オリーブブーン(×)
  57. マンドリル(⚪︎)
  58. コロブスモンキー(×)
  59. ヴェルヴェットモンキー(×)
  60. ゲラベビーン(×)
  61. パタスモンキー(×)
  62. タンガニーカオオトカゲ(×)
  63. アフリカミドリアカゲ(×)
  64. マラボストーク(⚪︎)
  65. アフリカフィッシュイーグル(×)
  66. セクレタリーバード(×)
  67. アフリカハゲワシ(×)
  68. マーシャルイーグル(×)
  69. バテレール(×)
  70. ブラックイーグル(×)
  71. アフリカホワイトバックドバルチャー(×)
  72. カラハリトカゲ(×)
  73. アフリカスズメ(×)
  74. マラボウ(×)(マラボストークと同じなので、こちらは除外)
  75. オストリッチダチョウ)(⚪︎)
  76. フラミンゴ(⚪︎)
  77. ペリカン(⚪︎)
  78. コウノトリ(⚪︎)
  79. シークレットイビス(×)
  80. グリフォンハゲワシ(×)
  81. アフリカオオコノハズク(×)
  82. フクロウ(×)(特定不明のため一般的フクロウとして考慮
  83. アフリカグレイパロット(×)
  84. オウム類(×)(特定不明のため一般的オウムとして考慮
  85. リーフモンキー(×)
  86. アフリカスパーファウル(×)
  87. キツツキ(×)
  88. リオール(×)
  89. ヴァルチャー(⚪︎)(一般的ハゲワシとして)
  90. アフリカフィッシュイーグル(×)
  91. レッサーパンダ(×)(アフリカには生息しない)
  92. アフリカリーパード(×)
  93. ゴリラ(×)(シルバーバックゴリラと同じ)
  94. リードバック(×)
  95. アディクス(×)
  96. ウォーターホグ(⚪︎)
  97. アビシニアンキャット(×)
  98. サハラハリネズミ(×)
  99. アフリカスターリング(×)
  100. コモンウォーホグ(⚪︎)

2023-12-03

実を言うと物流はもうダメです。

突然こんなこと言ってごめんね。

でも本当です。

2、3日後にものすごくアゴのたるんだペリカンがきます

それが終わりの合図です。

程なく大きめのヤマトが来るので

気をつけて。

それがやんだら、少しだけ間をおいて

佐川がきます

anond:20231203113241

私が誤って割った焼き物

備前緋襷湯飲み

益子緑釉湯飲み

益子鉄釉金彩梅花文汲み出し

九谷白釉赤絵花鳥文汲み出し

私が誤って山手線内で盗まれた文具

黒革のペンケース

pilot elite 太字のペン

シェーファーの中字のペン

ペリカン細字ペン

茶色の牛革の書類ケース

2023-09-04

君たちはどう生きるか2周目感想

パンフだけ前に買ってたけど、情報量なすぎィ!許すけど

で、すぐ再婚してんじゃんって前に言ったら、4年空いてるって返されて、あっそうだっけ?ってしたけど

戦争の3年目に母が死んで4年目に東京を離れただから1年やないかい!

キムタクさぁ…まぁ甲斐性はありまくるから許すけど

関係ないけど予告編の首(たけしのやつ)

初っ端合戦後の放置された死体映すのが理解ってる

跡取りは普通に信忠じゃ…?と思うけど、下剋上上等でやってんだから本来なら血筋関係なく実力主義でやるべきだよね

本能寺前みたいだし甲州征伐とか干殺しのエグいのもやるかね

唯の戦国アウトレイジは勘弁な!

出征のシーンとか、悲惨すぎずに戦時下を描いてるのが上手い

で、新海の今更311も偉かったけど、今更戦時下パヤオエライ

パンフによると意識的戦争中の話にしたみたいだが

アオサギ母親が生きてるってのは嘘は言ってないけど、助けを求めてるのは嘘よな

マヒトの寝言聞いてて罠にかけたとか?

ナツコの看病してた上品婆さん、トランク漁りの時にもいたっけ?


ナツコが弓でアオサギ退けるけど、何故か部屋にあった弓矢もそれ用なんだろうな


夏子さんの足跡ダイナミック足跡じゃん!てなった


塔の入り口にも英語ラテン語?)で何か書いてあったが読めん

我を学ぶものは死すと一緒か?

あと墓の主もよくわかんない


初回だとキリコさん=ババアがマヒトが言うまでわかんなかったが、分かってから聞くと声一緒だわ

実は声優変わってたとかだと恥ずかしいけど

初回で奴隷が回す棒じゃん!ってなったけど、回して引き上げてるから有用機械だった…


バーニングロリマザーワラワラごと焼いてんの意図的と言うか

この娘なんか容赦ないんよね

ペリカンワラワラ喰う担当で飢えてるけど、インコはそうでもない感じが…

でもアイツラ同族喰いとかしてそうなんだよね

鍛冶屋って結局誰だったんだ?ロリマザーかと思ったけど…

で、バーニングロリマザーなんだけど

別れのとこでマヒトが息子だと認識してたのがわかるんよね

で、ナツコの息子であるももわかってるから

父親が同じなのも知ってるだろうし(そのうえで喜んでそうだけど)

ドアの所でキムタク見てこいつか~ってなってたんじゃねーかな

あと、すずめの戸締まりで、幼すずめが常世で草太に会った事で「刷り込み完了」「あうっあうっ」されてたんじゃねーか説があるけど

マザーもここで「しっかり脳に"キムタク"植え付けられとるやん」状態になったのではないかと考えられる

まっ現実に戻った時は全部忘れてたらしいかバランスは取れてるけどね


見直したら石拾ってポケットに入れてるのな

割と手癖悪い

ババア人形ちょっと触ってたし

あとインコ大王為政者の鑑だけど、下々のインコは知性ゼロすぎるのよな

からこそあそこまで高潔にならなきゃだったのかもだが

階段落とすのも退路を断ってるって感じもあっていい

しっかり生き残ってるし

お前たちの現実って、醜くないか

大爺様は早めに継がせるの諦めてるのよな

そら大王は怒るよ

石の意思ってダジャレか?シンジを信じるとか信頼ダーとかに通じる


ほんで、去年の秋からすずめの戸締まり、シン仮面ライダー君たちはどう生きるかと観て

性欲異常者、庵野パヤオの新作見れてハッピーハッピーなんすけど、

これら全部、主人公クライマックスで「もっと人と関わろう、友達作ろう」みたいなことをセリフで語るって共通点があるんすよね

単に説明台詞ってわけじゃなく、作中でもすずめ→若すずめへの励まし、本郷イチローへの説得、マヒト→大叔父への宣言として、伝えることに意味を持たせてる

一昨年のシンエヴァも第三村パートとかネオンジェネシスとか大体そんな感じだし

それは観客へのメッセージでもあろうし、作品制作過程でもやっぱコミュニケーション大事だよね~って実感でもあろうけど

ただ、それが受け手に伝わってるかっつーと、イマイチな感じがするんだよね

で、それは表現側の問題というより、観客側がスルーしてるっつーか

2023-07-23

君たちはどう生きるかネタバレ考察感想

塔は「ご維新」の頃落ちてきたという。

その塔の主人となる大叔父は「本を読み過ぎておかしくなってしまった」という。

どんな本を読んだのだろうか?

 

「ご維新」の頃というのがいつか? というと、例えて言えば黒船がやって来たのが1853年だそうである

マルクスの「資本論」の初版1867年だそうだ。

叔父マルクスの「資本論」を読んだだろうか。おそらく読んだであろう。

 

君たちはどう生きるか」の主人公父親戦時下において軍需産業で儲ける男である

国教育を行っているであろう学校に対して300円寄付をして「学校なんて行かなくていい」とも言う。

 

叔父は塔の中で理想の世界を作ろうとしているのに対して、

父親はそれとは正反対の男かもしれない。

 

塔の中の「理想の世界」には連れてこられた存在がある。

である

ペリカンはどんなに羽ばたいてもその「世界から逃れることができない。

死を予期したペリカンは「ひとおもいに殺してくれ」と言う。

 

インコ大王と一緒に大叔父のいる場所に行ったモブインコ2匹は、

その場所を見て「ここは極楽ですか?」という。

しかし、そこは極楽などではなく、まさにいま崩壊しようとしているのである

そして、その世界の存続を願っているはずのインコ大王暴走によって崩壊してしまうのだ。

 

塔の世界は石の意思支配されていて、

石によって、世界を司ることができるのが大叔父血縁でなければならないとされている。

支配層が「血縁でなければならない」というのは、

例えば北朝鮮のような国であったり、もしくは江戸時代日本かもしれない。(あるいはもしかしたら戦争以前の天皇制かもしれない。)

そして、支配層が「血縁でなければならない」理想の世界は、崩壊するのである

 

君たちはどう生きるか」は広告を一切しなかった。

広告というのは、資本主義象徴のようなものかもしれないと考える。

北朝鮮旧ソ連のような共産社会主義的な「"理想"の世界崩壊する」が、かといって「資本主義象徴」を使用しないという選択をしたのだろう。

 

川上量生は一時期ジブリ所属していたが(宮崎駿に怒られているシーンの動画が有名だけれど)、

川上といえばニコニコ動画であり、今回はニコニコ出身といっていいだろう「米津玄師」の曲を主題歌として起用した。

ネット出身の米津を主題歌歌手として起用するというのも「資本主義象徴」を使用しないという選択かもしれない。

 

君たちはどう生きるか」はそういった作品であった。

2023-07-21

君たちはどう生きるか」見たんだけどさ

初見感想が「AIのつくった宮崎駿映画みたい」だった

どっかで見たよ~な要素がぶち込まれまくってひたすら車輪の再発名をしている感じ

全然まとまりきらないけどとりあえず殴り書き

開始1分経たないうちに戦時中っぽい雰囲気萎え気味

もう風立ちぬでその時代やりましたやん

ハ号が画面に大写しになって主人公独白で確定してどっちらけ

まじか~同じ時代やっちゃうしかもまたお坊ちゃんじゃないの

あんたそれ以外描けないの?いや描けないであろうことはわかるんだけどさ

風立ちぬはいいよ?初めて(その年にして初めて!)「俺は結局はお坊ちゃんなんだよ」って言ったからね

でも二度も三度もやることじゃないでしょ

良くも悪くも心が動かされたのは序盤の風立ちぬ+トトロ再利用したような絵面に突っ込みいれているあたりと

終盤に入って爺さんから積み木の話聞かされて以降くらいだった

こだまペリカンに食われるシーンとかもふーんって感じ

どーせペリカンフォロー入れるんだろうなー

あっそっすよね

ペリカンさんも大変っすよね

しかNHKドキュメンタリーの「終わらない人 宮崎駿」のなかだったと思うけど

鈴木敏夫ポニョについて「あまりきじゃない」と語るくだりがあった

いわく「昔やったことをもう一回やってるから

いやー鈴木さん、あんた今どんな気分なんだい

全編昔やったことだらけじゃないの

絵コンテ見て「やりますか」って言ったこと後悔していない?

だってほぼ全てのひとが思ってるだろうけど

から落ちてきた石って墓所の石じゃん

出てきた瞬間に「あーはいはい破壊すんのね」って思ったわ

しかもその石の破壊主人公じゃなくてインコがぶった切っちゃう

いや、いろいろ読解の余地はあるよ

外界の住人である主人公ではなくて世界住民自身の(誤った)行動によって世界崩壊するとか

崩壊ではあるけどインコたちは外に出れてるわけで自らを束縛するもの自分たち自身の手で否定できてるとか

でもね、些末なのよ

味のないガムも楽しもうと思えば楽しめますみたいなものであってそれ以上じゃない

インコ王様の動きは「おっ!」と思わせるものがあってここで最後主人公と大立ち回りを繰り広げてくれるのか!?と思ったら

剣でテーブルごと積み木ぶった切るだけ

マジか~

まぁ説明不足なのとか見てると宮崎駿が体力的に持たなかったってことなんかな

それならもう仕方がないや

でも「敢えて」描かなかったとかならエンタメ映画つくるのやめちまえよと思う

通俗エンタメにも作法があるはずで、ここでアクションをいれる!みたいのあるでしょ

ちゃんとそのへん能う限りの力でもって押さえてほしいんだよな

昨今のジャンル映画ジャンルの型を否定するがあまりジャンルのもの否定するのを見てると脱力する

そんなに枠組みを否定したいならそのジャンルでやんなきゃいいじゃんね

そんなに思想性高くしたいなら文芸作品でも撮ってろよ

通俗エンタメならちゃんと観客をスカッとさわやかな気分にさせてくれ

脈絡なく書き連ねたけど風立ちぬで終わっときゃよかったと思う

こんな過去作品の要素を再利用した作品とか見たくねぇ

いや個別にそういう作品もあるってんならまだ納得できるかもだが

引退作品がこれはない

ただまぁ時が経てば言及する奴は熱狂的なファン限定されていくし

否定的なファン感情も摩滅していくから結果的に味のある作品って社会的評価になるのかもね

スターウォーズの新三部作とか見てるとそう思う

宮さんお疲れさまでした

さすがにもう引退撤回はやめてね

俺の中での引退作品風立ちぬ

いやーあれはよかった

2023-07-19

anond:20230719030425

感想なんてこれくらい個人的ものでいいんだよな…

でもペリカンは閉じ込められてたんじゃなかったっけ?

君たちはどう生きるかを見にいったら上映後俺しか泣いていなかった

題名に書いてある映画を見に行ったんだよ。昼前にちょっと時間が空いてさ、そういや公開だったなって。

で、上映後ボロ泣きしてる奴は俺しかいなかった。

後ろの席の男性はなんかわけわかんなかったな~と苦笑し、最前列にいた子供とその母親はスルっと出口に吸われていった。

俺もその時この映画の何が刺さったのか分かんないまま席を立てなかった。

米津玄師名前カラオケボックスホモがフ●ラしてる動画見てレモンって曲だけ知ってる

俺は「妹が生まれた日のことを思い出した」。そして、「やっぱ家なんて継ぎたくねえよな~」と独り言ちて泣きじゃくった。

この映画第一子とそれ以外、男と女で味が全然違うよね。俺も妹や女性に生まれ変わって見直してみたいな。

しかも年取ったら違う味がすると思うんだよね。これを見てる小学生おっさんになったら見直すといいよ。親が死んだときとか自分離婚した後とか。きっと甘えぞ〜

10年後webに残ったこ文章を見て、もし生きてたらどんな味がするのか知りたいから感じたことをそのまま排泄しておく。

書き込む前に読み返したら支離滅裂。俺の味しかしない。すまんな。俺はおっぱいが好き。

まず眞人は男なんだよ。男にはママがいないとだめなの。でも、ママ愛情が一番味のする自我が生えてきた5-6歳頃からママ入院してんの。

しかも別れの挨拶もなく死んじゃってママおっぱい吸いきらないまま死んじゃうの。

お父さんは男の本能をよくわかってる。眞人が火に向かって走っていくのを止めない。お前は家にいろって言いはするけど母のもとに行くなと言わない。

から眞人は父の好きな人も追いかける。行かせてくれた借りがあるから今度も行っていいんだよ。

眞人とお父さんの間には信頼がある。あの時も止められなかったんだからいかけてもいいんだよ。

ママ永遠にママのまま心に生きて実際は死んでるの。

俺もママおっぱい吸いたかったわー。俺母乳で育ってないんだよね。なんでか知らないけど。おっぱいって画面の中でしかたことないや。

子供が父に認められるのって母を通してなんだよ。さすがパパとママの子供だなって言われたいわけ。

でも眞人にはもうママがいないから認められないんじゃないかって不安

しかも継母はママと血を分けてて、不気味の谷の底を超えてきた顔してるし、出会ったときには既に妊娠しています宣言してきやがる。

あなたママじゃないですよって。すでに子宮が陥落済みなんだってよ。

俺の帰る場所ないじゃん。ママの子宮に帰りたいんだよ!!!

しかも、初対面で俺の顔見ず、まず夫の顔見ただろ。俺のママ立候補するならまず俺を見ろ。

その上、いきなり見ず知らずの他人お腹の体温と心臓の鼓動を聞かされて俺は吐きそうだったよ。

しかし、夏子は気丈な女よな。さすが武家の女って感じ。人力車おっさんが片手で持ちきれないトランクを、身重のくせしてしかと受け取るんだぜ。

こんな強い女に甘える余地なんてねえよ。さぞかし嫁の貰い手もいなくて行き遅れたろう。

でも継母は初対面で感じたほど嫌な人じゃないよな。いなくなったら探しに来てくれるし。鏑矢撃って助けてくれるし。

なんで鏑矢なんて持ってるんだよ。それ魔除けじゃん。知ってたんだろ?俺が魔に魅入られてるの。でも止めてはくれないんだな。

いなくなってしまえばいいって思ってたんだろ?お腹の子供と本当の家族三人で暮らせるじゃんか。

でもママに似てるんだよな~あ^~脳が壊れる~おっぱいチュパりたいよ~

で、俺は結局学校になじめなくて初日から同級生と殴り合いしちゃうの。負けるわけねーだろ。最低でも互角だろ。

頭悪い奴はフィジカルも弱いんだよ。タイマンなら上級国民の俺が負けるわけねーだろ。でも全員倒すのは無理だろ。

もう学校行きたくねーけどいかない理由が無いんだわ。行けない理由話せねーんだわ。服もボロボロだし話したら大事になるんだわ。

継母は俺になんて言うだろうか。ママとはこんなことなかったか想像つかねー。想像できないことが一番怖い。

父は学校に怒鳴り込むだろうな。パパ代わりにあいつらやっつけてよ~。

頭いてーけどもう引っ込みつかねえ~。ママ~俺の話聞いて~学校で何があったか聞いて~二人きりで聞いて~

傷を洗ってお医者さんも理にかなってるけどさ~。コレ俺の求めてるおっぱいじゃないんだよね~それパパの役やから~これだから武家の女はさ~

ママちょっと病弱な故にバブ味あったのになあ・・・・。きっと俺が熱出した時夜通し看病してくれたと思うんだよね~

婆やチェンジママ出して~

あの日俺はママの寝室に行きたかったんだよね。変な鳥きて怖いしさ。でもパパといちゃついてるからさ、食い下がったよ。

パパはママあんなことしてたのか?あれはママじゃねえメスだな。俺はメスを知らないけど。

で、俺のせいで体調崩しちゃってちょっと罪悪感。そういや子供他人)おったな。無理させて誠にごめんなさい。

お見舞いに行ったけど婆やが邪魔で素直になれないよ~ごめんねママ

でも俺には俺の都合あるからさ。どうせ血はつながってねえし他人だよ他人。臥せってるようじゃもう俺のこと止められねえなあ!?

え?でも俺より先に消えるなんて聞いてないんだけど!?ちょっとやりすぎたのか心配になってきたじゃん。

探しに行くよ。だって半分ママだし。ママは死んでるって知ってんだよ。新しい母が来ることも兄になることも分かってんだよ。

でもその前に生まれなおしてぇ~

最初に産道を潜り抜けて塔にいこうとした時さ、この産道埋まってて子宮に帰れなかったんだよね。

でも子宮のもの子宮に帰ったんだからさ、そりゃそいつの通った道を通れば俺も帰れるにきまってるじゃん。だって血を分けてるんだもん。

え?なに?俺が元ママに未練たらたらなのバレバレなわけ?だからやり直しのチャンスをくれるって?神じゃん。もっかいまれなおすわ。

次は新しいママの子供且つ対等な他人になるよ。今の俺のまま転生して兄貴として無双するわ。

最初は建前で父のため、父の好きな人からっていうけどね。新しいお母さんです。ちょっと未練あります。なんて他人に言えねえんだわ。

あの墓はやばいね。あいももうすぐそこに入るって思ってんだろ?傲慢な話さ。

学我者生 象我者死ってあるけどさ~これ前半端折ってるの悪意だろ~

お前自分を超えるやつ出てきてほしくないか死ぬぞとしか書かずに死ぬつもりだろ~

振り返るなだって?振り返ってほしいんだろ~でも振り返ったら引きずり込まれからな~

そもそもこんな修羅の門くぐらねーわ。俺たちペリカンは門をくぐる資格もねーよ。

いい先輩見つかったし別の道さがそ。やっぱ人間誰でも右側頭部に傷くらいあるよね。俺だけじゃないんだよかった。

え・・何これ船漕いでるのは死人だけじゃん。あっ俺は生きてるから漕がなくてもいいのね。

この先輩はGrumpy...まあいい。でも一番理性的おっさんだな。上司にしたいランキング7人中1位の小さいおっさん

仕事が下手でも助けてくれるし。ブスッグサッ俺は初めて生き物を殺した。社会的童卒だな。マサイなら半分大人といってもよい。

あのかわいいカワイイからころしちゃだめ~全部助けてあげて~なんで殺すの~嫌なの~こんな社会おかしいよ~

あークソみたいなペリカン必死で命を食べないとと生きていけないのかー大変だなー。頑張っても結果出なかっけど死んだら平等か。

俺に向けられる鳥人間純粋な悪意!でもそれは鳥人間にとって純粋慶事!俺にとって都合の悪いことは誰かにとって喜ばしいことなんだ!

あーこれ助けてくれた人ママじゃん。でももう死んでるしなあ。ママの顔広末じゃん。え?今は燃えてるから言っちゃダメ?てか燃えてるんですけど?

帰れるけど帰らないよ?まだ生まれなおしてないし。ママがまだ生まれなくていいっていうんだもん。子宮滞在許可証出てます

胎盤からドアノブから生えたへその緒ガッツリ掴んでるからね?じゃあねパパ。探しに来てくれるのは知ってたか安心したぜ。

世の中って理不尽だよ!あーでも友達いてよかった~。この友達貸し借りはきっちりしてるんだよな。

あの月夜の鳥類憐みの礼を見て俺のこと認めてくれたし。

俺は家業を継ぐ資格を得たらしい。でも知っている。家業を継がせたいのはお前の都合だ。言いなりにはならねーぞ。

だよな~俺を試したんだよな~。だってあんたの庭に行くときって門を通らないと本音で話してくれないじゃん。

俺はついに新しいお母さんに対面した。新しいお母さんは俺のことが大嫌いだってよ。知ってるよ俺も大嫌いだ。

悪いおっぱいだよこの人は。でも俺は俺の中のママを殺して、産屋の外で勝手に仮死ってたけど、新しいお母さんを受け入れるよ。

から俺のことを赦してお願い赦して。ここまできた俺の覚悟を心に刻んで。

私も母になりたくなかった。こんなの順番おかしいやろ。でも私の子宮まで謝りに来たからその覚悟に免じて産みなおすの。私があなたのお母さん。

俺は真に家業を継ぐ資格を得た。でも俺は継がない。てかさ、女しかまれてねーのかよこの家系

でも継がなくても赦してくれるなんて最高かよ~逃げ道まで教えてくれてさあ

俺も手塚治虫版権管理するだけで飯食っていきてえよ~

王様人間王様よりよっぽどしっかりしてるよな。「責任を取ればよいものではない」とか言ってる総理大臣はえらい違いだぜ。

神なき人の世は必ず崩れる。ってか離婚調停の時に慌てて中身すり合わせてオラァ!ってハンコついたらあんな感じになるよな。

石が崩れるシーンはよかった。陣痛が来て破水して生まれなおし産みなおし。作品の外に出てみれば鳥人間ペリカンも同じ陳腐な鳥よ。

起こったことは忘れるけど思い出せなくなるだけなんだよなあ。思い出せるうちは起こったことは終わっていない。

よし父も探しに来てたしな。これで俺たち家族だな第三部完。

俺が消えても父が探しに来るのはわかっていた。

冬の日、幼稚園児の俺は夕食を食べる順番が違うという理由食事を取り上げられ、家の外に放り出された。

ふと、自分がいなくなるとどうなるのだろうかと思った俺はアパートのドアから離れ、エレベーターに行く途中、マンション階段の踊り場にあった隙間に身を隠し横たわった。

ここにいればエレベーターに乗る途中で必ず通るから誰かが見つけに来るだろうと思っていた。

どのくらい経ったか知らないが、大股で歩く足音がした。父がエレベーターに向かって歩いて行くのが見え、そして引き返していった。

終にあの女は俺を探しに来なかった。それを確認した俺は家に戻った。玄関の戸は少し空いていた。俺がどこに行っていたのか誰も聞かなかった。

最後映画を見たのは千と千尋だったか?父と見に行った気がする。あの時はどうだったかな。

帰り道、もう随分長いこと母にお母さんと言ってないことを思い出した。

妹が生まれた日、俺は兄にならざるを得なかった。家に突然来た異物は俺から子供の皮を剥いだ。

父は父でしかなかったが、母は母ではなかった。

妹は蝶よ花よと育てられた。

一方、士業を継げるのは男だけだ。

継ぐことを生まれた時から呪われていた俺は、母ではない女に鞭打たれ育った。

継げるようになったが、継ぐ気はないのが気に食わないらしい。当然だろ。

そもそも家業を継ぐのは親の都合で悪意だ。墓の面倒まで見ろってことだろ。

そういうわけで、今も俺は母に認められていない。俺は母から何も学ばなかった。だから生きている。

あんたなんて嫌いって俺も言われてみたかった。そこまではっきり言われたら、俺もあんたを嫌でも母さんだと認めたよ。

そしたら許してくれたのだろうか。それとも俺は赦したのか。

そんな自分矮小人生スクリーン再現されているようで、且つ最後自分の生まれなおしが成功昇華したんだと思う。

書くことでずいぶん整理できたな。

俺やこれを読んでる奴はペリカンだよ。かってに入って荒らしまくってさ。ホント作者に対する敬意ってものがないわけ?

でもそんなペリカンも死に際に本音を話せば拝んでもらえるし弔ってもらえるの。赦しだよね~

赦して~

2023-07-18

君たちはどう生きるか」の好きなシーン7選

まり同じような感想レビューが無かったので共感できる人を探している。

この作品からは、幻想理想の世界から現実に引き戻そうというメッセージ性を感じた。「意味がありそうなことも重要ではなかったりする」、「価値観は人それぞれ正義も悪もない」、「個人想像力努力世界に大きな影響を与えることはない」。こんなメッセージが散りばめられているのに、重く押し付けるわけでもない。そんな雰囲気がとても心地よかった。私が好きだったシーンを挙げる。

1. 我を学ぶものは死す

門と墓があり、墓には「我を学ぶものは死す」と書かれている。ファンタジー世界では危険オブジェクトであるペリカンという不可抗力に巻き込まれて門を開けてしまった。門を開けてしまったがゆえに何か恐ろしい者が目覚め命からがら逃げ出す、という鉄板な流れを期待するものの、そうはならない。キリコが炎を使った謎の儀式をして、墓を見た方向のまま後退する。結局何も起こらない。

ここで最初メッセージを感じた。

「門を開けてはならない」、「怒りを鎮めるには儀式必要」、「儀式には細かい作法がある」、現実にもこんな類の知らない人には全く理解できないルールが沢山ある。守ってもいいし守らなくてもいい。世の中には様々な価値観がある。眞人は肯定否定もない。そんな世界で生きていくことを考えさせられる。

2. 触れてはいけない人形

眞人は何故か机の下で寝ている。自分の周りには人形が置かれていて、何故か触れてはいけないというルールがある。しかし眞人はルールを破って触れてしまう。この時点で薄々勘付く。何も起こらないと。

これは子供1人遊びだ。

何故か自分自分によくわからない制約を課す。理由はない、面白いからだ。狭い空間人形に触れないで外に出られたら面白い成功したら自分を褒める。失敗したら悔しがる。それだけ。

墓のシーンと似ている。子供1人遊び大人儀式も根は同じか。そんな感覚を持った。

3. ヒミ対ペリカン

ワラワラという赤ちゃんの源である可愛いキャラクターペリカンに食べられそうになる。そこにヒミがやってきてワラワラもろとも焼き尽くす。全滅するより誰かが助かった方がいい。ペリカンは生きるためにワラワラを食べるしかない。

小学生の授業でやるような道徳的なシーンだ。

ありきたりな童話のシーンといえばそうなのだが、個人的に好きだったのは焼き尽くしているのが母親のヒミということだ。

戦争で言えば爆撃機もしくはアメリカイメージするその役割を、空襲死ぬ予定の母親がやっているのだ。本人に悪気は無い。良かれと思ってやっている。将来の生命のために、今ある生命を焼いている。その先には因果応報のような結末が待っている。このバランス面白い

4. 裂けた羽根

アオサギの弱点は羽根であるアオサギ自身がそう言っていた。羽根を見せられると慌てた雰囲気になる。そんな中唐突羽根が裂けてしまう。しかし何も起こらない。心の中で突っ込んだ人は多いんじゃないだろうか。

「それも嘘なんかーい!」

弱点が本当だったのか嘘だったのかはよくわからない。眞人もアオサギもそれに言及しない。そう、この時点で2人はすでに仲良くなっていて、弱点ゲームをずっとやっていたのだ。懐かしい気持ちになった。

5. 理不尽な産屋不可侵ルール

ここまではフラグが立ったのに何も起こらなかったというものだが、産屋に入ってはいけないという制約は、入った後に知らされた。今度は過剰な罰を受ける。もはや謎なレベルだ。このシーンは最も現実に近い。よくわからない知らない人が考えた謎ルールで特大の罰を受けてしまう事が現実にはたくさんある。

「知らんがな」

眞人はそんかセリフを心で叫んだかもしれない。眞人には同情するが、そうやって大人になっていくんだよ、頑張れ!と応援したくなる。これは眞人の成長ストーリーだ。現実というファンタジーの中でどう生きていくのかを考えさせる。構造面白い

6.意味の無い努力をしている叔父さん

この叔父さんは可哀想だ。理想的世界自分が維持していると思っている。私のおかげであと1日保つ事ができる。そう言う使命感を持って積み木をしてたらしい。しかし、彼の努力誰も知らないし、現実世界には何も影響を与えていない。そのことに本人は気がついているのだろうか。ぶっちゃけ小学生でも悪意のない積み木を積み上げても理想的世界にはならないことは容易にわかるだろう。

その後、ファンタジー世界崩壊しても、世の中は変わらなかった。戦争が始まりやがて終戦する。1人の想像力努力だけでは世界は変わらない。そんな世界でどう生きるか。そんな事を考えさせられる。眞人の目にはどう映ったのだろうか。尊敬軽蔑、哀れみ、複雑な感情があっただろう。

7. 無駄のないエンディング

ファンタジー世界崩壊してからの流れは早い。

ファンタジー世界崩壊と、終戦後の家族の様子を見れば、メッセージは全て受け取った気持ちになった。もうこれ以上のメッセージはいらない、そんなタイミングでのエンドロール。たまらん!

皆さんはどのシーンが好きでしたか

君たちはどう生きるか=シンエヴァ4部作

誰かがこう言ってたけど、これが1番わかりやすかった

第二次世界大戦下の日本主人公孤独や不幸のどん底にいて性根が腐り始めたことを描き、塔(石)の中からキリコアオサギやお母さんとの出会いや魚を殺して食料を与えたりペリカンに食われる丸い可愛いヤツを見たりすることで現実を知り、受け入れ、再生したこと最後現実で正しく生きることを選ぶ

第二次世界大戦下の日本→序破Q

塔(石)の中→シンエヴァ

としたらまんまシンエヴァなんだよね

8時間かけてエヴァが描いたものを2時間ちょいで観れるんだからなかなか良い時短映画だと思う

2023-07-17

物語わたしたちの中にある(君たちはどう生きるか

君たちはどう生きるか、をみた。

自分ジブリファンではないので、物語の先にある「モデル」や「元ネタ」までは考えが及ばないのだが、

「こんなお話だと解釈したぞ〜」ってのを書きたい!(ネタバレあり)



大まかなストーリー

ライフステージ転換期の、戸惑いと受容を描いたお話」だと思った。

・眞人:少年から青年期への変化(ヒミ=ヒサコも同年代

・ナツコ:青年から母親への変化

転換期の渦中、心や体の変化に戸惑いを抱える者たちが神隠しにあった〜みたいな。

キリコに関しては、次のステージに引き上げてくれるキャラに感じた。

ちょっと悪知恵をくれる先輩だったり、手助けしてくれる産婆さんみたいな(実際物語では船頭や見守り役に徹するし)。





以下、私の解釈をつらつら書く



1.変わりたくない眞人とナツコ

戦時中だが暮らしには困ってなさそうな眞人。

だけど眞人はこの先の人生に興味がなさそうで、疎開先の学校も嫌、新しいお母さんも嫌、

気持ちはこれから先の「生」よりも、死んでしまったお母さん、つまり過去」に向いている。

しかし体や心は先へ先へと成長していて、ナツコや父親の「性」に触れて戸惑い、怒りを感じている。

塔への侵入が失敗に終わった後の眞人の声の低さに驚いた。

「塔への侵入を試みる=精通メタファー?」なのかな。

2次成長の強調を感じて、眞人は少年青年になりかけている状態なんだなと思った。

初期、アオサギヘ異常な攻撃性を持って接しているのも思春期のあまりあるパワーを感じたw

自傷行為は、クラスメイトへの嫌がらせではなく「こんな環境に送り込んだ父親」を責めたい面もありそう。

自分拒否しているんじゃない、周りが自分拒否しているんだ」という状態を作り出したい、

社会への拒絶を相手のせいにしたい…という受け身な心の表現のように思えた。

アオサギはそんな「社会的死を望む眞人の心の表れ、葛藤」なのかなと。

成長なんかしないでずっと自分の中にいたい!ずっと子供でいたい!みたいな願い。

眞人はずっとお母さんの子供でいたかった。

異世界に行ったのもの「ナツコを取り返しにいくぞ〜!」みたいなモチベがあったわけではなく、

ただただお母さんに会うために、流されるままにいった印象。

なんなら「お母さん=過去」に向かって、成長したくない〜〜みたいな思いも抱えながら向かっている感じ。

門をあけるのもペリカンの力だし、船をこぐのもキリコの力。

まだまだ与えられる存在の「キッズ」なんだよね。

同様に、ナツコもつわりに苦しみ、出産が怖かった。いきなりできた息子(眞人)が怖かった。

言われなきゃ妊娠中なんてわからない、母親感のない妖艶なお姉さんビジュ。

そんな、変化が怖い!変わりたくない!状態の眞人とナツコが、同じく殻に閉じこもった大叔父に導かれて異世界へ行ったのかな〜というのが物語の始まりの捉え方。


2.大人のヒミツを知ってしまう眞人

ヒミとの出会いは、「自分の中の母親像に別の面を見つける」という体験だったんじゃないかなあ。

母親元少女だったことを知る、そして少女母親になるということのヒミツを知るというか。

産屋に入る=禁忌を犯す…というのは、「性行為」を知る?とかなんじゃないかなと。

(ナツコとヤったとか、ナツコで抜いたとかじゃなく、どうやったら子供ができるか知っちゃう…みたいな)

ヒミ/ヒサコ、ナツコ、眞人は性行為を知っているか楽園から追い出される…みたいな見方もできるのかなあ。大叔父はそれを知ることを拒んだからずっと楽園にいる。

血の表現の多さや、おどろおどろしいジャムパン処女性の喪失のようにも思えたし、ジャムパンキリスト教で言うワイン(血)とパン(肉)にも思えた。

(あの食事シーンでキリストとの契約人類繁栄させ続けることを約束させられたのかな?とも思ったり。)

精子っぽい表現の多用、「命を奪う、頂く」「命が死ぬ、命をつくる」みたいなモチーフも多くて、全体的に「命の受け継ぎ」が描かれてる感じがした。

ワラワラ邪魔をする老ペリカンたちは、戦争によって死んでしまった人や今で言う氷河期世代なんかの

「そう生きざるをえなかった人々=命を繋げなかった人々」なのかなあとも思えて、

その選択や悲しみを否定する気にはならず、敵キャラだとは思わなかった。

このへんは私が出産適齢期を過ぎつつある未婚女性からそう感じ取ったのかも。

そしてこれだけ性的な印象を感じておきながら、物語全体を通して「子を産め」というメッセージだとは思わなかった。

というか、大叔父世界で作り出されるワラワラたち=精子たち?は…なんか受精しなさそうな感じがするw

殺生もせず、無垢もの加害意識を持たざるもの)の精子放出は、オナニーなんでないかい…?と。。

ナツコが「あんたなんて大嫌い」みたいに言うのは、眞人だけに向けられた言葉じゃなくて

子供を産み育てることへの恐怖、与えられる存在から「与える・守る存在」に変わらなければならない、母になることへの恐怖の表現なんじゃないかなと。

眞人が「お母さん」と呼びかけることでやや柔和な表情に変わるのは、眞人への好意ではなくて覚悟が決まったような、我を取り戻したような感じがした。

あのシーンでナツコは母になる覚悟、眞人は大人になる覚悟母親の死を受け入れ新しい母親を受け入れる、実社会と向き合う覚悟)が決まった感じ。

そういう意味ではこの物語神隠しではなくて、「ナツコの出産」の寓意でもあるのかな?


3.世界への責任に気付く眞人

13個の石の積み木が駿の作品数を意味しているとは思いもしなかった〜!(というかそんな知識なかった!)

英語12まではeleven…twelve…て数えるけど、13からはteenで数え始めるので、そういうキッズティーンの境目に留まる…みたいな意味なのかなと思って見てた。

叔父キッズにしがみついて、1から13まで積み続けるが13を超えられない(13個詰むとバランスが崩れてしまう)

知識自分想像の中だけで楽園を作り上げ、維持している。

眞人にとってのアオサギは、大叔父にとってのインコ大王なんじゃないかな。大叔父は、インコ大王と共に自分楽園に閉じこもることを決めた。

眞人はアオサギを説得し、社会と向き合うことを決めた。13よりその先の世界を作っていくことを決めた。

(この異世界聖書楽園だとしたら、キリコは蛇の側面もあるのかな…)

叔父もけして悪役とは思えなかった。

本をたくさん読んで知識理想社会への願いはたくさんあったんだろう。だけど実社会で石を積むことを選ばず、自分楽園を"理想世界"にすることを選んだ。

叔父は眞人を楽園に閉じ込めようなんて思ってなくて、世界へ送り出すことを心から喜び、希望を託しているように思えた。

このシーン、これが駿からメッセージなんだろうなと思って見ていた。

自分理想知識教養を大切に、でも自分の中だけでもなく、血縁でもなく、半径5mでもない、外の世界と折り合いつけて"よく生きてくれ"みたいな。

いつまでも誰かの作品や誰かに庇護される世界に留まっているなよ〜みたいな。

私たちはみんな14個目のブロックを渡されていて、この世界をよくするためにそれを投じる責任がある。そんなことを思った。


4.じきに忘れていく

神隠しのような、蘇りのような、胎内回りのような鑑賞体験を通して自分が感じたのは「やだ〜〜思春期追体験みたい〜〜〜」という感想

アオサギが言ったように、私たちはじきにこの感情を忘れてしまう。

だけど異世界は石のカケラと、キリコ人形を残してくれた。

成長と共に、私たち世界への意志理想希望や野望)はどんどん弱まってしまう。だけどカケラぐらいはみんな持っている。

自分が忘れても、キリコ私たち思春期を見守っていてくれた少し上の先輩)はうっすらとその青い時代を覚えていてくれる。

私たちはいつかの眞人でありナツコでありキリコなんだろうな。

この社会の暖かさと、この社会大人として生きていく自分責任…みたいなものを感じらせられて、鑑賞後はなんだかじんわりと涙目になってしまったのだった。


感想おわり

アッ…そういえばこの映画には「おわり」がなかった。たぶん。

監督から後世を生きるわたしたちに対して「社会と関わること」「命を紡ぐこと」「ものをつくること」のバトンを受け渡されてるような気がして、

この世界はおわらない、つづいてく…さぁ、君たちはどう生きるか?みたいなメッセージを感じた。(タイトルのまんまァ!!)




さいごに

この映画難しいなって思ったのは、小さな感情の動きやメタファーっぽいものバラ撒かれていて、

それらが調理されて最終的にハンバーグやらカレーになって出されるでもなく、そのまま終わるところ。

見る人は、物語カケラ自分なりに取捨選択して、頭のなかでそれぞれのストーリー調理しなければいけない。

それゆえ、ジブリや駿ファンはそれを彼らの社史や人生だと捉えるし、そうでない人は何か別のものに捉えるのかも。

(当然"カケラ"だけ渡されるわけなので「なんのストーリーもなかった…なにこれ?」となるのも当たり前。)

私は出産適齢期を過ぎつつある未婚女性なので、どうしてもカケラの拾い方や積み方にクセがあると思う。

でもそういう、「見る人によって様々なミスリードが生まれる=見る人の中にいろんなストーリーが生まれ作品」って本当に面白いと思うんだよね。

結局この映画が見せているのは映画ではなく、自分自身のような気がする。

私の勝手解釈を読んでイラだった人もいるかもだけど、もしよかったら他の方が感じたストーリーも教えてほしい!

▼楽しかった解説メモ

先人の皆さんたちの解説も楽しく読みました〜!!(ジブリいろいろ未視聴なのでほ〜そう読み取ると確かにおもろ〜と勉強になった…

https://anond.hatelabo.jp/20230714205336

https://anond.hatelabo.jp/20230716093137

https://anond.hatelabo.jp/20230715212033

宮崎駿君たちはどう生きるか」の検証にもならない独り言/ジブリ映画感想レビュー

大学2年の時にニーチェを読んだ。ニーチェサリンジャーを読まないといわゆる「基本的人権」が認められない世界観の中で、避けられない選択肢だったので、読んだ。そして意味がわからなかったので、本屋普通に並んでる様な文化人解説本をいくつか読んだ記憶があり、その後読んだ年齢の倍以上経てその殆どを忘れてしまってる。

さて、先日「君たちはどう生きるか」を鑑賞した。何故かネタバレを極端に避ける風潮があって私の周りでも内容に触れる人は極端に少ない。

ただ「理解するのが難解な作品である」といった趣旨投稿をしている人は何人もいた。

果たしてそうなのだろうか?という疑問を持ったので本増田を書いている。

特にメモをとってわけでもないので、ディテール齟齬がある部分は勘弁いただきたい。

1、話の骨子

真人空襲(?)で母親を失くす

その後、母親の妹が新しい母親となり、母親実家疎開(?)をする

亡くなった母親の思い出もあり、新しい母親真人は心を開けない

金持ち仕草抵抗のない父親が車に乗せて初登校をしたため、ガキ大将的な奴と喧嘩になるがMMA能力があったため圧倒する

帰り道に石で自分の頭を殴り✳︎1 かつ犯人を言わないという知的な叱られ対策を行う

亡くなった母親の残した「君たちはどう生きるか」に出会う ✳︎2

その後成長した少年は新しく生まれた弟と家族と共に東京に戻る

ご覧の様にストーリーは極めてシンプルである。そして、✳︎2の描写が本作品の大部分を占めている。

2、おしいれのぼうけんなのか否か

いやいや、おしいれのぼうけんのさとしとあきらのぼうけんは実際に異世界へ行ったのであるよ。そういう人もいるだろうし、多感な子供がおしいれに罰として閉じ込められるという昭和のみ許された罰によって生じた脳への過大なストレスで発生したイマジネーションの中の世界という人もいるだろう。

今回は後者の説をとらせて貰いたい。

真人はあまりに強く石で頭を打ってしまい、かつ慣れない場所でのストレスから母親が残してくれた「君たちはどう生きるのか」に没頭してしまう。

この原著小学生の時に読んだことがあり、その歳からは3倍以上の歳となってしまったので

あるが、コペルくんという快活な出来杉くんが日々体験した葛藤かに、「叔父さん」が真摯に答えてくれるという内容で、漫画化されて話題になった時の売り文句を見ても感じたのだが、児童文学の姿を借りた思想書/啓蒙である

うっすら覚えている内容も、格差によるキャズム父親金持ち仕草でいきなり浮きまくって喧嘩となり、派手な登校拒否スタートとなった真人とは重なる点も多く、「叔父さん」の回答は真人の心に刺さるものが多かったろう。

聞くところによると反戦主義者であった吉野源三郎は、自由言論活動抑制された戦前、戦中において、その活路を児童文学見出したようだ。

吉野源三郎ニーチェの対比については東洋哲学視点で語る人は少なくない。戦前、戦中においてはニーチェが死んだと評した絶対的価値観と同様のものがこの国に溢れていたのは事実だろう。

そういった意味では吉野源三郎日本ニーチェと感じる人はいてもおかしくないのだろうけど、昭和小学生であった自分には全く刺さらなかった一冊であった。

なんにせよ、真人少年はこの本を読み、心の中のぼうけんへとでかける。

3、これは大事ものから

庭にある「塔」はよそから飛来した飛翔体で、大叔父は「これは大事ものから」と新しい建築物で囲った。

ここで思い出すのは聖書の一節である

「新しいぶどう酒は新しい革袋に盛れ」(ルカ5章38節)当時の慣例を無視したイエスは、新しい思想は、新しい環境にて受け入れかし的な意味で言ったらしい。

健全なる精神健全なる身体に宿れかし」

と宿るじゃ大きく意味が異なるので、この辺も解釈によって随分と違う。

さておき。この大叔父の言っている「これは大事ものから」は絶対的価値観で、この絶対的価値観を装飾したり保護したもの戦前、戦中に世に溢れていた「常識なのだろう。

この常識に対して、「君たちはどう生きるのか」は児童文学というN国ハックを成功し、無事相対的価値観真人少年に届けることに成功する。

✳︎母親も塔で行方不明になった時期があり、大叔父は姿を消したままなのは絶対的価値観に対する「疑問」を持ったことに対して、思想警察等の介入を招いたという事なのでは?といった解釈もなりたつ。一方で、隠れキリシタンマリア像的な「進歩的思想」を表すものとも受け取れるがその場合はいくつかの齟齬生まれる。

4、アオサギの指すもの

本作でトリックスターとして描かれるアオサギ古代エジプトのベヌウを始めとして様々な宗教で描かれている。

混沌に現れたベヌウがアトゥムとなりそしてラーとなったが古代エジプト神話創世記で、ベヌウはその後もフェニックスになったり、旧約聖書で忌むべきものと描かれたりと様々な存在であり続ける。

全てのアオサギは嘘つきだとアオサギは言った。これは本当か?!

という問答が本作ではあったが、アオサギは「相対的価値観」のメタファとして描かれたのでは?と私は思う。

敵か味方か、友人かわからない存在

見る人によって、見る時によって解釈が異なる存在相対的価値観象徴としてこの上ない。

ソクラテスの良き友人であり、ソクラテスソクラテスとならしめ、そして死に追いやった「ダイモン」はその後「デーモン」となり絶対悪となる。

アオサギは創世の核から、忌むべきもの、そして後世では聖職者キリストとしても解釈をされている。相対的価値観象徴として登場するに相応しい扱いのブレブレさ。

嘘つきを「悪」や「忌みもの」と置き換えたとしても時代、そして答えるものスタンスでその答えが変わるだろうアオサギトリックスターに据えたのは、アオサギ不死鳥火の鳥としての立ち位置だと考えても中々に面白いのではないだろうか?

5、ペリカン反戦

わらわらが空に舞うシーンとペリカンの登場をみて、多くの人が空襲によって生まれるはずの命が奪われていったのをイメージしたのではないだろうか。

出雲大社をはじめ、神道結婚式では玉串をおさめるさいに、新郎新婦螺旋の様に左右に交わりながら神前に進む。

この「螺旋」という存在は、永劫回帰もつながる東洋思想の根幹となるもので、すべてのもの平等に無価値で、それぞれが相対的価値をそれぞれに対して持ち、または持たない。

下の世界は明示的に「地獄」と表記されてたのであるが、おそらく描かれてるのは冥界だろう。

ニーチェが死んだと評したものはそれ以前のキリスト教における始まりのある絶対的価値観というのが有力な説であるが、その絶対的価値観を作った人物の1人であるアウグスティヌスが「聖心、自己犠牲」の象徴とし、その後も様々な紋章で愛されたペリカンが魚の内蔵餌にし、上の世界での誕生を待つわらわらの命を次々と奪っていくのは宮崎駿フラットな「反戦思想」が読み取れる極めてシニカルメタファーではないだろうか。

ペリカン第二次世界大戦でも輸送機爆撃機のノーズアートとして愛用をされていたのは、ミリタリーに造詣の深い宮崎駿なら知らないわけはないだろうと考える次第である

6、インコがよくわからない。

インコ軍団の描かれかたは、当時の日本軍部の急進派やポピュリズム扇動された国民イメージとさせる。

ところが、インコアオサギペリカンの様に何かのメタファとして使われてた例を少なくとも私は知らない。

あえて言えば、ポピュリズム扇動される一定数の国民は今も変わらない、その人たちはみな同じ様ち聞いたことを繰り返す。

これらに対しての皮肉を込めて、鸚鵡はアレだからインコにするか、となったくらいしか思いつかない。

1シーン、インコたちが「陰謀論者」を彷彿とさせるセリフを言ってたのが気になるが、それにしても偶然の一致だろう。

何故、インコなのかは本当にわからない。

まとめ

本作は極めてシンプル構成少年の成長の数年間を描きつつ、そのきっかけとなった一冊の本バックボーンを深く掘り下げた作品だと思う。

ただ、その一冊が示すところは当たり前の様に社会実存する不条理や、固定された常識を「畜知」として個々の持つ倫理観や、相対的価値観を持って超越すべきと描くものだった上に宮崎翁の表現だ。わかりやす理解が困難であるところが極めてわかりやすい。

現象界では常に変化が起こり、全く同じ真理などは存在せず、全てのものに等しく「無」だけがその拠点として存在すると、ナウシカ宮崎駿は伝えたかった気もするのだけど、これすら三連休の最終日にしこたまアルコールを飲んで歩くのすらおぼつかない私の中だけの相対的宮崎駿である

なんにしても本作の序盤の数分で感じるスパイダーバース同様の狂気は、宮崎駿存命の間しか味わうことが出来ない、スタッフロールと引き換えに命を削った各コマを作り上げた人々の命の結晶である時間は貴重だ。一方、チケット代なんて酒を2、3杯飲むのと引き換えられる程度の数字が書かれた概念しかないだろう。

よっぽど忙しい人や、ジブリ宮崎駿が嫌いな人も最初10分で良いから見てほしい。

そんな狂気に溢れた作品であった。

おまけ 

昨晩、地下室からのふしぎな旅を改めて読んだ。柏葉幸子は素晴らしい。

宮崎駿引退するまでに一回で良いか柏葉幸子作品監督をやりたいはずと、私は勝手に思っており、君たちはどう生きるかもその色眼鏡で鑑賞するといくつかのシーンから妄想が膨らむ。「鈴木くん。柏葉幸子は素晴らしいぃぞぉ」という宮崎駿の声が脳内で響く。

眞人は後に自分で言っていたとおり、優等生ぶってはいるがただのガキ同士の喧嘩を親の出てくる争いにするくらい意地悪い奴だった。

新しい母親・夏子が父親とちゅっちゅしているのを見て、あの女は母ではないし自分のものでもないとすねていた。

夏子は夏子で眞人のよき母を演じようとしていたがその実は夫も眞人も弟も全部自分の物にしたいエゴまみれの女だった。

正一はわかりやすマッチョで息子のことを自分分身扱いし眞人の人格もなにも見ていなかった。

でも、

眞人は死んだペリカンアオサギのことも放っておけない少年だった。

夏子が眞人を酷く拒絶したのは、ヒミこと実母である久子と一緒にいた時だけだった。

久子に眞人を取られたくないエゴはそれもまた母親として正しいエゴだった。

何もわかっていない正一はそれでも愚直で善良な父親だった。

親の死に目に会えなかったことを悔いてすねていた少年が、

母の残した本やその他なんやかやとの出会いや内心の暴風荒波を越えて

少し大人になった、というそれだけの話だったな。おもしろかった。

君たちはどう生きるかが響かなかった件について

普通にネタバレあるからまだ観てない方はスルー推奨】

結論から言って

犬王(アマプラ)

廻るピングドラム(アマプラ)

君たちはどう生きるか(劇場)

を立て続けに観た自分に、一番刺さったのはピンドラだった。

ジブリの新作がそうでもなかったや…という事実しょんぼりした理由は、自分に響いたのが

持つ者の冒険

よりも

持たざる者の救済譚

だったからだ。

ピンドラについてはいろんな人が言及してると思うから割愛する。

今回は、ジブリの新作がピンと来なかった地味なショックについて書こうと思う。

君たちはどう生きるかの中で印象に残ったのは、黄泉の国という名の生き地獄になっていたペリカンたちが最後あの塔から飛び出して、眞人に「出られたんだ、よかったね」と言われるところ。

そこで初めて自分が、乙事主よろしく老いペリカンが語った「絶望感」に共感していたのだと気づいた。

扉を開ける直前にお母さんが言い放った「火は得意よ、素敵じゃない!」は普通に泣かせポイントだったからそれはそれとして、

しか家族観をめちゃくちゃ大事にする文化を持つ韓国の人たちが千と千尋を見た時に号泣したのが冒頭の「両親が豚になる」シーンだったと聞いた。

それと同様に、半ば宮崎駿自伝ともいえる今作の通低音が「今を生きる人たちのバックボーン」とは異なりすぎてて、しかも我々のそれが割と地獄めなベクトルへ向いていることを、「自分にピンとこなかった」ことで改めて突きつけられたような気がしたのだ。

冒頭から描かれる「すげえいいとこの家」という事象けがギラギラしちゃって、内容が頭に入ってこない。

金持ちの家の子」という要素だけで、「自分とは違う子」として切り離して捉えちゃって、主人公やその周りの人物の誰にも共感できない。

目の前に展開されているのはフルスロットル宮崎駿なのに、最後までついぞ一緒に冒険できなかったのだ。

金持ち描写一つで足止めを喰らい、あの作品を正面から喜んで受け取れないくらいには、自分が貧しくなっていた。

なんかそれが妙にショックだったというか、悔しかった。

と同時に、かねがね思っていた〝最前線文化教養は「生存不安のない者」たちからしかまれてこねーんだな、そいつらの夢想という名の創作物をありがたがって消費してるのが私なんだな〟という、自分もびっくりするほど狭量な感覚に襲われた。

ってゆー結論なっちゃうのがどうしても悔しいからもう一回観に行きたいなとは思ってるんだけど、Twitterとかで「とりまもっかい見る」つってる人たちの心の中、なんか同じような感覚の人いない?

ねえいない??

コミケ原稿落ち着いたらもっかい見に行く予定ではあるんだが、その時にはすっきり消化できてたらいいなあ…

彼女非オタ)と語った君たちはどう生きるか感想戦

彼女「…全然からなかった笑」

ワイ「まぁ、ストーリーは分からなかったよね笑

でも、生きることへの肯定に満ちていたかな、って思うよ。

主人公はお母さんが戦争で死んだし、学校でも友達できないし新しいお母さんもなんだかって感じだったけど、

アオサギという友人や、人形になってでも守ってくれるばあややキリコさん、自分を助けようと刀を振るお父さん、自分でもわからない義理の母を助けたいという肯定的な気持ち、そして母が自分未来がわかっても自分を産むことで人生肯定できていた姿を観て母を殺す戦争があったりいろいろごちゃごちゃでペリカンが言うように地獄みたいな世界だけど、そんな世界でも自分は友を作り良い人生を送ろうと主人公が思えたのは素敵だなって思ったよ。

最後らへんは本当よくわからなかったけど、世界を変えるチャンスを得ながら、それより現実を受け入れる主人公も良かった気がする笑

なんとなくだけだ僕たちも喧嘩するし、世界も大変だけど、そんな中でもこれからもずっと一緒に良い人生を送れたらな、って思ったよ」

彼女「…はい

なんかこんな流れになって結婚することになりました

君たちはどう生きるかを見てきた

増田話題にしてたから見てきたが、作画は本当に凄かった

これより作画が上のアニメあんのかな?

物語の方は実母を亡くした戦中の少年が謎世界冒険して、継母を連れて帰る話なんだけど

君たちはどう生きるか」というタイトルだが俺には何を伝えたいのか読み取るのが難しい

しかしたら俺に向けて作られた話ではなかったのかもしれない

平成生まれの俺もオジサンの仲間入りだ

以下は作品を読み解けなかった奴の感想

作中の「老い」は印象的だった、老人が多く出てそして老い若さを感じさせるシーンがいくつも出てくる

老い少年についていくのもやっとな老婆も謎世界に行くと若く現役の頃で頼もしい

誰しも若い頃はあるのだ

無くなったはずの実母も少女の姿で出てくる

一方少年少年のまま、継母も大人の姿のままだ

これは俺にとっては意味深だった

死者と老い先短い老人は若い頃の姿で、まだまだこれからも生き続ける者は今の姿だ

今を生きてるか過去に生きてるのか、それとも老いによって体の年齢と自意識の年齢は乖離していくという話なのか

でも石積み上げてるジジイジジイのままなんだよな……

分からん

主題ではないだろうけど作中には「戦争や争い」もあった

今の日本は新しい戦前と呼ばれてる事は宮崎駿も知ってそうだしな

少年と青鷺の関係インコペリカン

老人が言っていた争いのある世界に戻るのかという台詞

作品主題にも出来そうだが、そうではないらしい

実母と継母

何がしたいのかよく分からん

母親ヒロイン増田感想で見たが、ヒロイン不在で青鷺や老婆たちの方がよほど印象に残った

結局何の映画なのか俺にはよく分からん作品だが、老いる前になんかしてえなと思った

具体的にはアーマードコア6

2023-07-16

君たちはどう生きるかで分からなかったこ

色々追記。下の世界アニメ世界、塔=ジブリ世界という解釈の前提。

ペリカンアニメーター?まだ世に出てないアニメ漫画原作者

であれば、ワラワラは上の世界で生まれる=現実世界キャラクター(のアイデア)が生まれるという事?

ペリカンワラワラアイデア)を運ぼう(盗もう)としたところ、ヒミによって焼かれたのは生まれそうになった=作品になりそうになったけど没になったキャラクター達?

ヒミは配給会社とか企画など制作委員立ち位置

魚はキャラに対する属性?魚が少ない=アニメキャラの新しい属性を見つけられない。食いつくしたという事?

死者は生きてるものを殺せない=アニメーターや原作者としての生を失った人?もう新しいアイデアを出せない人を表している?

キリコは設定=ワラワラアイデアを温めるような人?デザイナー

インコ原画マンアニメーター?

鍛冶屋ジブリ作品製作会社

主人公料理してを食べたい=降りてきたアイデア設定資料から物語を作りたい?キャラ設定の咀嚼という事?

塔の世界で産屋で子を産むこと=アニメのものが生まれる?アイデア物理的な物?=全てを総括したアニメフィルムワラワラが上の世界で生まれるのとはどう違う?

タブーはというのは宮崎駿仕事部屋に入るなという事?物理的な部屋じゃなくて脳内みたいな空間通路の石が怒っているもの宮崎駿が良く怒るから元ネタアイデア)を知られたくなくて怒ってる?

継母はアイデア元ネタ元ネタ設定資料ネタ帳スケッチブック的な物?ペン?なので産屋では紙が襲ってくる?

鍛冶屋に継母いたというくだりも昔宮崎駿が元アニメーターで、その身分だった頃からアイデアを練っていたことを示唆

子がいる人間を食べられないのは、子=上の世界で生まれもの既存アイデア=食べると盗作

インコの育て親(繁殖させた人物)=大おじ=駿だとしたら食べられないというより、食べるなと命令した?駿のアイデアパクるなという事?

インコの王は鈴木敏夫とよく言われてる。

裏切りではないか!=ファンたちへのメッセージジブリスタッフとしての別観点から意見

綺麗な積み木だけではファンから見放されて身を亡ぼすという事?

悪意が含まれてないとアニメ世界崩壊してしまう?

お守りのババアは何?

キリコ人形現実世界で本物になる=寝てるときに周りに会ったババア達のお守りも本物?

現実世界との記憶繋ぎ止めるもの現実世界記憶がなかったら真人が悪意を認めたとした大おじへの説得もできなくなる?

ババア達も忘れていただけで塔の中に入っていたことがある?

君たちはどう生きるか(ジブリ)はTwitterランド崩壊暗喩している。(

君たちはどう生きるか

この映画ひとつSNS崩壊とそこから解放暗喩している。

蒼鷺はツイッターバードを表している化身のような存在なのは確定的に明らかだし、

塔の中の世界自由発言(ツイート)できるSNS世界を表している。

鳥の住人が多いのは自由世界象徴しているのと、アバターとしての匿名性を表している。

SNS製作者(大叔父)は自由平和発言を出来る世界を夢見てこの世界を作るが、

どうしても悪意が排除できずに荒れていってしまう。

義母は気丈な態度を崩さないが、姉(主人公母)に対する負い目や、眞人が心を打ち明けてくれていないだろうということ、

そしてマリッジブルー妊娠によるホルモンバランスの変化などにより内心はグズグズと傷ついていってしまう。

そんな時に自由発言できる世界としてTwitterというSNSにハマってしまい、抜け出せなくなってしまう。

蒼鷺は大叔父の命で維持できなくなったSNS管理する後継者にするために主人公をどうにか招き入れようとする。

母親を亡くした主人公に、母親がいるといい招き入れるのだ。

しかしそこには母親はいなく、過去母親存在するだけだった。

そう、SNSには過去ツイートが残されているのだ。眞人は過去母親ツイートから母親気持ちを知ることになる。

ペリカン初心者狩り趣味攻撃的なユーザーだ。

新顔の主人公攻撃してやろうと群がってくるが、

蒼鷺の羽根を持っている、つまり公式バッジの付いている主人公を食べることはできなかった。

ユーザー純粋気持ち象徴であるわらわらは、攻撃的なユーザーであるペリカンに食べられてしまう。

叔父の血族であるヒミはモデレーターとしての役割があり、ペリカン炎上させることで規制している。

インコたちはSNS内に溢れる自己主張の激しい民衆で、彼らは勝手自治を初めて排他的社会を築き始める。

彼らはどんどんと膨れ上がり運営に対する不満も溜まっていく。

義母自身の暗い感情を隠すため、鍵垢の岩戸へと引きこもっている。

しか主人公はヒミという運営権限の一部を持つユーザーの助けを借りて義母の部屋へとたどり着く。

結果的義母本音を見た主人公義母と心を通じ合わせることができるようになる。

しかし、いくら自身が直接見ていないとはいえ

まだ明確に権限を持っていないユーザーに他ユーザーの鍵垢の中身を提示するのは私的利用職権乱用であり、

運営ポリシーから大いに外れる禁忌であった。

元々運営文句のある声がでかい自治厨の村長(インコキング)はキングといえど元々ただの一般ユーザーしかないため

文句をピヨピヨ垂れ流すだけであったが。

しかモデレーター不祥事を見つけたことで、鬼の首を取ったかのようにそれを武器運営へ直談判しにいく。

運営の部屋では大叔父主人公が引きつぎについて会話をする。

主人公は元々自己主張が苦手で寡黙であったが、義母との一件で本音さらけ出してぶつかり合うことの大切さを学んだ。

そのこともあり、自由だが閉じた世界であるSNS継続拒否し、本当の世界で生きていくことを選ぶ。

そして、偶然積み木というあまり杜撰管理体制を見てしまったインコキングは激昂し、それを糾弾することでこの世界崩壊してしまう。

タイトルのもとになった小説は、

個人個人がよりよい生き方を目指すことが社会全体をいい方向に向けていくという社会科学的な思考についての内容がある。

インコたちは真逆で、自身の主張をし続けた結果SNS世界崩壊という社会全体への崩壊へと結びついてしまったのだ。

ユーザー暴走を抑えられずに崩壊する現代SNS惨状暗喩している映画であった。

SNSから解き放たれたユーザー達は、

SNSの無い現実世界果たしてどう生きるのだろうか。

anond:20230716143745

これが一番自分感想に近いな。

あの本を読むまでの眞人は「母親死ぬし、父親デリカシーないし、自分はなんて可哀想なんだ」という自己憐憫で頭がいっぱいなんだよな。

でも、眞人が「母親を亡くして、新しい家族の夏子さんと上手くやっていけるか不安であるのと同様に、夏子さんだって「姉を亡くして、新しい家族の眞人さんと上手くやっていけるか不安」だったんだ。眞人はきっとそれに気付いたんだと思う。

父親だってちょっと無神経なだけで決して悪い人じゃない。眞人のことを真剣に愛している。そういうことに気付いていくきっかけがあの本だったんだと思う。

ただまあ、あの本を読む前後で区切るのは正しいと思うけど、読んだ後での成長が一切ないかと言うとそんなことは無いと思う。ペリカンの死とか、「母さん」と初めて呼ぶところとか。あの本を読むことで「成長した」というよりも、「殻を破って成長出来るようになった」というのが正しいと思う。

anond:20230716015009

ペリカン=高畑勲

宮崎駿高畑勲がよくパンをパクパク食べてる様子からパクさんと呼んでいた + 映画制作において理想が高すぎてスタッフを使い潰してしまうことに宮崎駿は何度となくブチギレていた

ワラワラをパクパク食べて殺してしまペリカンのもの

2023-07-15

anond:20230714205336

増田同意できない部分が多々あるので私の解釈を書いた。

ちなみに「君たちはどう生きるか」の小説は未読、過去ジブリ金ローで流し見(ハウル・ぽにょ・風立ちは映画館で観た)、宮崎駿の生い立ちも知らんしインタビュー等全く見てない。

他の人の考察も見ていない。この考察が正しいかどうかは分からない。

意味をなさない設定の多さ

父親が(多分)軍用機のキャノピーを作る工場経営してて、主人公はいいとこの子、って設定、なにかに生かされた?

あ〜「風立ちぬ」っぽい!ってシーン以外、ストーリーに絡んでなくない?

主人公宮崎アニメを見て育ってきた(もしくはこれから見る)この映画の観客である我々だと思う。

なので主人公原風景や心内風景と我々が宮崎アニメで見覚えのある風景を重ねることで主人公=我々を強調する意味がある。

■謎展開

冒険活劇にしたいわりにはパートナーコロコロ変わる。

アオサギキリコ→ヒミ

そのたび

「ついてこい」「わかった。ついていく」で状況説明するもんだから主人公主体性isどこ?ってなる

アオサギ主人公が感じている自分の中の嫌いな部分。だから主人公出会ってすぐ敵対したし、主人公心理世界に誘った。

自分に誘われて冒険してるんだから主体的と言える。キリコもヒミも自分が作り出した像なので主体的と言えるのではなかろうか。


■伝わらない主人公動機

亡くなった母を探す・一緒に冒険する、の動機はわかるけど

最近会ったばかりの父の再婚相手しか距離感微妙)を救うために冒険しなくない?

助けるモチベーションを問われて、何度も「父が好きな人だ」って説明する羽目になってる。謎動機

→「父が好きな人」というのが正に動機説明していて、主人公自分の中にある夏子への複雑な気持ち対峙するために夏子を助けに行く。

複雑な自分の心境に触れることには痛みが伴うので禁忌となっている。


後妻も一度は主人公の助けを拒否するのに、

あれ、いつの間にか救われてる。じゃああの描写いらないじゃん。

→夏子は主人公を守るためにわざと厳しく接して追い出そうとしている。

厳しくされた事によって主人公は夏子を夏子母さんだと認められるようになり、心の禁忌領域が晴れて夏子も救われた。

そもそも後妻はなんで異世界子供産もうとしたのかも語られない。

異世界に来たくて来たわけじゃないって劇中で言ってた気がする(記憶曖昧)。呼ばれたんだと思う。


かにも「母親病院火事だと聞いて家を飛び出すも、一旦家に帰って着替えるシークエンス」「弓矢を作るシークエンス」など

映画演出のことは全く分からんが、着替えシーンによってリアリティ出すことで、その後火事の中に飛び込んでいく視界が歪んでるシーンの非現実感が増している気がする(小並感)。

アオサギ主人公自身であることから弓矢にも意味があると思われるがその辺はまだ言語化できてない。



ヴィランの不在

宮崎アニメの魅力はやっぱり悪役だと思うんですよ。カリオストロ伯爵しかり、ムスカしかり、カーチスしかり。

インコ大王は悪役ってほどもなかったし。アオサギ?彼は何がしたかったの?

アオサギ主人公自身なので主人公を心内世界に誘うし主人公の助けにもなるし主人公和解する。

インコ大王は後述するがよく分からない。


■作劇のセオリー無視

ばあやたちの人形に触るな、と釘を刺される主人公

物語セオリーとして、タブーは破られるので主人公は触る。

で、なにか代償が起きるかというと「なにも起きない」。えーーーーー!?じゃあなんで「触るな」って言ったの?

→これは根拠のない妄想だが、ばあや人形を触って倒れちゃうと、現実世界のばあやになんか悪影響でも出るんじゃないだろうか。知らんけど。



その他解釈できたこ

さっき主人公=我々と書いたが、大叔父宮崎駿を表していると思う。

彼はこれまでの自身監督作品を通して我々に「積み木」を伝えたかったようだ。

たぶん、「(ジブリ作品を通して)観客それぞれが自分にとって価値ある大事ものを見つけてそれを自分で組み立てろ。」と言いたいんだろう。

即ち「君たちはどう生きるか」と言っている。

よく分からなかったこ

インコは何を表しているのか。物語の力を信じないリアリストなのかな?とは思うが、禁忌を口実にヒミを使って何を取引しようとしていたかからない。なんか大叔父と会話してたかもしれんけど忘れた。

全く何の比喩なのか分からない。インコペリカンが分かってないということは映画の中の結構な部分が分かってないことになりそうだ。悲しい。

全く何なのか分からない。墓石は悪意なんだろうか。


  • 魚の配給を待ってる黒い影たち

からない

なんで焼けたかからない


まり

そんなこんなでまだ分かってないことが多い。記憶から抜け落ちてるとこもありそう。このあと他の人の考察読んで分かったことがあったら追記するかも。

追記

あと、話が結構星の王子さま」っぽいなと思った。

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