「そういう部分もある」では駄目。
これはほぼ100%がそうであるタイプであり、それ以外の部分は繋ぎでしかないと思っていい。
作中に説明不足に見える用語が沢山あるけど、それらは作品の外から持ってくる必要がある。
たとえば戦争映画でわざわざ「日本とアメリカが戦争をしています。日本は最後に負けます」と解説しないのと同じで、作品外から情報を補わせることで作品のテンポを良くしたり仄めかすことでより感情を揺さぶろうとしてる。
まずは作品のラストから遡っていき重要な用語を現実に当てはめて整理していく。
13個目の積み木→宮崎駿の長編監督作品(ルパン2作とコナン1作を含む)13作目が君たちはどう生きるか
血を継ぐものへの継承→宮崎吾朗(アーヤと魔女を見れば分かる通り、継承は失敗している)
インコの王→米林宏昌(それっぽい真似っ子は出来るが……を越えられず、ついには独立してメアリと魔女の花を作っている)
インコ→ジブリのアニメーター(塔(ジブリ)の庇護下にあるときは強いのだが、外に羽ばたいて見せると途端に魔法が解けて拾ってきたときのか弱い生き物に戻ってしまう。インコは結局真似っ子しか出来ねえかんね)
下の世界の死人→アニメーター以外のスタッフ(自分たちでは何も生み出せず、いざ作品が形になると群がってくる)
ワラワラ→未来の太客(面白い作品を見せて育てることで将来的に太い客になってくれる)
ペリカン→客を食い物にしようとするアニメ関係者(せっかく育てた客を食っていく。傷ついた客がアニメに愛想を尽かすすことも)
これがマジで難しい。
アニメーターとしての宮崎駿だと考えることも出来るし、宮崎吾朗の成長物語だったのかも知れないし、鑑賞者の分身だったのかも知れない。
そういった全てが重なり合った存在であったと解釈するのが自然ではあるのだが……。
たとえば自傷行為で心配されているのは宮崎駿が引退するする詐欺で周りを振り回したときの様子にそっくり。
ことあるごとに鈴木敏夫に振り回されているのは宮崎駿もそうだけど鑑賞者側も同じなわけで。
主人公は最初、本当の母親との再開を求めて塔に向かうが、途中から新しい母親を連れ戻すための冒険も同時に進行していく。
塔の中では幼少期の本当の母親と再開し、最後に別れを告げることになる。
また、新しい母親のことを最初は他人行儀に読んでいたのが、夏子母さんと母であることを認めることで取り戻すことに成功する。
結果として、どちらもが本当の母であると言わんばかりの終わり方となる。
これは宮崎アニメにおいて「ヒロインをどのようなキャラクターとして造形するか」についての葛藤を描いているのではないか。
ハッキリ言えば、「ロリコン趣味を疑われながらも少女を主人公とするべきか、そうではないヒロインを描くべきか、それらは物語や世間が求めるヒロイン像により時には重なり合い時には反発する」という話をしたかったのだと思う。
歪な時間軸の中で幼少期の母に出会いヒロインとして共に冒険しながら、もう1人の大人のヒロインを救出に行くという混沌とした物語構成が、常にその葛藤に晒されてきた宮崎駿の複雑な心情を描いているのである。
こうして纏めてみると結構スッキリした話なんじゃね?(むしろドロドロって気もするけどな(笑))
宮崎駿の目から見たジブリの物語を描いてますよって感じなのでは。
「君たちはどう生きるか」というタイトルはこの状況に対しての語りかけで、どこに向けてそれを言ってるのかで意味は変わるんだと思う。
ジブリと関係が深い人に対しては「俺が引退した後好き放題するんだろうけど、何をする気?」みたいな感じだろうし、インコに対しては「真似る相手がいなくなったらお前らもう本当に何も無くなるんじゃね?」とかなんかな。
でもインコの話について観客に対しても「お前らもインコになってねえか?」って圧かけてきててもおかしくないんだよなーこのお爺ちゃん職人気質とかいてパワハラって読むような所あるからさー正論で人を追い詰めるマチズモなんだよなー。
しょーじきここまでメタファーまみれだと「風斬りの7番」とかも分かる人には分かる要素なのかもね(鈴木敏夫の弱点って聞くと咄嗟にとある女性が思い浮かんだりしちゃうが、アオサギ=鈴木敏夫じゃなくて高畑勲って解釈もできるし焦っちゃ駄目ね。高畑勲の場合は柳川堀割物語かな。まあ人間なんかしら人生に汚点はあるからこじつけようと思えばいくらでも出来ちゃうね)。
アオサギを適当な人物に当てはめて「宮崎駿が「お前とは色々あったけど本当に友達だったと思ってるぞ」と言ってるんだ―尊いー(T_T)」って適当に感動しときゃええんちゃう。
作画スゲーだけで終わらせるのも吉。
ジブリは滅びますぞ―のセンチメンタルそのものについて鑑賞者まで深く考えんくていいと思う。
マザコンなのかロリコンなのかハッキリしろって突っ込むとか、宮 崎 吾 朗 wwwwwみたいにヤジを飛ばすとかは見終わってからまでわざわざせんでええのかもなと。
やっぱ全体としてストーリーラインが雑というか、もののけ姫とかに比べて不自然さは凄いし、ストーリーだけを楽しもうとするのは厳しいね。
マクガフィンが母親であることのパワーを過信しすぎて「え?そこまでする?」になってるのがあまりよろしくないのよねー。
メタファー込みで考えると上手い具合に物語に落とし込んだなって感心はするけど、そんなの見せられても困るんですよお爺ちゃんって感じよ。
ちょっと待って、皆こんなこと考えてあの映画見てたの? 鳥が鈴木Pとか考えもつかなかった。 継承の話がゴローに繋がってるとかも。 本当にこんなこと考えて宮崎駿も作ってたの?
答え合わせありがとうございます。 漠然とそうじゃないかなと思ってはいましたが、こんなの自分の頭で整理したくないので助かりました。 暇人すぎるだろ。
言いたいことは分かるけど、自分はこういう見方に賛同しない。 「結果的に、一部に作者の体験や周辺環境への見方が反映される」ことは避けられないと思うが、はじめからすべてのキ...
岡田斗司夫の影響か、こういう見方しかできない奴が増えすぎて嫌になるよな 解釈が卑近すぎるんだよ しかも解釈と辻褄が合わない要素はゴッソリなかったことにするし
細田守のオマツリ男爵みたいな例もあるからしかたない
細田守は自分のホームビデオスタッフに見せて作らせたアニメ版ホームビデオを全国上映するような奴だからな。 サマーウォーズはウォーゲームの焼き直し成分強くてまだ大丈夫なんだ...
なるほど、そういう影響があるのかな… なんか、エヴァンゲリオンが流行って以降、何事も監督のプライベートな考え方とか人間関係とか状況に結びつけて考えれば「より深く分かって...
「時系列順に整理してみると分かるよ」なんてのはジブリに求められてないし、ましてや「ジブリという会社の背景を知ってないと理解できないよ」は無茶苦茶すぎる。 「ガキ向けにト...
「この映画は宮崎駿の人生そのもの」という言及自体がメタファーなのだが、それを理解できないアホが有識者の感想を見て「たった一つの正解」に「気付い」ちゃうんだろうな。
こっちの増田と解釈結構違っていて草。 君たちはどう生きるかのストーリーが理解できない人に解説する 当てずっぽうでクイズごっこしているのを「考察」「分析」と言い張るのってや...
メタファーはクイズじゃないので唯一の正解なんてないんだよ 解釈の数だけ正解があるので作者が込めた意味が正解とは限らない
パヤオはゴローがアニメ作るのに最初からずっと一貫して大反対し続けてきたんだからゴローに継がせたかったなんてありえんけどな
家族の情はあるんじゃね 無理とわかっててもさ
古のアニメーターって大塚康生さんとか近藤喜文さんとか保田道世さんとかをいっしょにしたもの? 高畑監督は何にあたるの?
君たちはどう生きるか、をみた。 自分はジブリファンではないので、物語の先にある「モデル」や「元ネタ」までは考えが及ばないのだが、 「こんなお話だと解釈したぞ〜」ってのを書...
面白かった メタファーを読み解くこと自体を馬鹿にするような風潮もあるけど、 この映画に限っては正しい楽しみ方だと思うよ 見る人の立場や状況によって解釈が違うこと自体が面...