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2021-08-07

パートナー子供を連れて飛行機ワーケーションに行った

デルタ株が流行っている。シータ株だか何だかも来た。

7か月前に旅行計画を立てた時には、こんなことになってると思ってなかった。

2020年の夏みたいに、感染者は熱気と湿気で抑えられてると思ってた。

***

先週、47都道府県知事から声明が出た。帰省は控えろと。

インターネットの上でなら何とでも言える。「知事から何だ」。

でもリアル社畜リアルで言うのは無理だった。

うちの会社はいわゆるお堅い系。

昔っからある、手堅い仕事の大きな会社官公庁からほそぼそと仕事をもらって生きている、そういう会社だ。

信頼を得るために社風もお堅くなった。

そんな社畜小屋社畜、お堅い系47人連合+その前からの諸々の声明に逆らえなかった。

よって、言えなかった。

夏休み飛行機距離家族旅行して来ます」ってね。

そして、旅行中止を決めた。

***

……あれ、これ、言わないで行っちゃえばいい話だったかな? うん、そう考える人もいるよね。

でも、色んな理由でそれは出来なかった。

  理由① 感染拡大防止

  理由② 社会的制裁を恐れたため

①は言うまでもないと思ってる。本来なら①だけで十分だと思ってる。

ただ増田は、①を大事にしつつも映画館とかショッピングモールとか行ってしまってる。

ストイックネットスーパーだけで済ませればいいものの、それが出来てない。

①を突き詰めて行動できてない。だから①だけではたぶん理由にならない。

②の理由が、社畜としての俺にとっては大きい。

万が一発症したら? 旅先でだ。

「このご時世に飛行機旅行して、発症して、1ヶ月ほど仕事に戻れなくなりました!」となったら?

はい、サツ処分社畜としての増田生命は絶たれる。

コロナ禍で世の中の仕事が減ってる中だから、次の転生先はなかなか見つからいかもしれない。

パートナーとの稼ぎは半々くらいだから、これは家族生命線に直で響く。

(ちなみにサツ処分を免れても窓際っすね。牧草あんまりもらえないとこ。)

①より②を気にしている時点で愚かだよね。

自分でもわかる。どっちつかずの、全然駄目な意見だ。

***

増田の中の優しい医療者が言う。

デルタ株が蔓延しています。まだ旅行我慢しましょう。ご家族の方にも言ってあげてください」

増田は言う。

「私は我慢出来ます。ただ、パートナーは止められません。

 旅行を止めさせたら、パートナーは別の意味で病んでしまます

増田さらに言う。

「それに、私は近場の映画館美術館に行きました。私もまた自分の楽しみを優先する人間なんです。

 ワクチンを済ませた両親との会食も、この前久しぶりにしました。

 他人との会食は1年以上我慢していますが……」

医療者が増田を叱ってくるので、増田は耳を塞いで逃げる。

------

行った先では

「こんなことをずっと気にしていたら、

 旅行業界交通業界外食産業も、高級食材生産する人々も

 国もろとも倒れる! 皆倒れるぞ!

 万が一だけ考えるな! 一生この生活を続ける気か!」

と、増田の中の似非マクロ経済学者が言っている。

増田にはマクロ経済学がわからぬ。だから増田の中にいる経済学者似非である

 ……医療者も単なるイメージである。)

増田は心の中でさえそいつに言い返せないが、こう考える。

「わかるんだ、わかるんだ。

 ただ、今いる場所自分にとっての世界なんだ。

 世界地盤が壊れれば、あんたが言ったそれら全部が、

 増田と、増田家族と一緒に、地面の底に沈んで無くなってしまうのと同じなんだ。

 緩やかにではなく、すぐに。」

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フリーランスエンジニアが、膝の上にMacBookを載せて増田嘲笑っている。

「まだ社畜疲弊してるの?」

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畜産農家が言う「助けてください」。

ホテルマンが言う「お待ちしています」。

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小さい頃からパイロットに憧れていたのに、今年ついに採用試験を受けられなかった若者が来る。

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若者言葉を聞くことは出来なかった。

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心の中がずっとそういう争いの渦中にあるので、

このエントリだって「決心しました!」と胸を張っては書けない。

***

家族の中で増田けが旅行をやめた。

パートナーは小さなパソコンがあれば仕事が出来るようになっている。

しかも今回の旅行仕事的な実益も兼ねているはずなので、②には該当しない。

から増田は止めなかった。

①は気になるが、心の中の医療者に言ったのと同じ理由でついに止めなかった。

パートナーは「急に旅行をやめて、子供がかわいそうだ」と言った。

まだ小さい子供は、別れの前にギュッとしがみついてきた。泣きはしなかったが。

保安検査場の手前で他の家族を見送っている間も、

ずっと「これで良かったのだろうか」と増田は考えていた。

***

すっきりしなくても、腹は減る。

空港の中の、地元にない店で飯を食った。

それだけの話。

***

何の気なしにエントリを締めたいけれど、

こんな件名にしてしまった時点で多分パートナーを恨んでしまっているし、尊重できてないんだろうなあ。

鉢巻をしてメガホンを持って白いワゴン車の屋根に乗った増田「こんな事がありました! 皆さんどう思いますか! 旅行行かなかった私が正しいんじゃないですか!?

上記増田に石を投げる増田「うるせー黙れ!」「正しさを押し付けるな!」「おまえ一生旅行行くなよ!!!

ほんとこれ。

2021-08-04

行動経済学とか好きなんだよな

計量経済学とかよりは納得行くのだよね。ミクロ経済学マクロ経済学は、まともな感じがする。個人的にはハイエクとかも好きだね。アダム・スミス哲学みたいな雰囲気が良い。マルクス経済学とかも好きだけど、まぁ唯物論が間違っているし、もう流行しないだろうけど。

2021-07-30

anond:20210729215647

ケインジアンには申し訳ないけど、マクロ経済学資本主義社会が「正しく動いていない」状態には有効だけど、日本のような「有権者の年齢層が高いのが原因の」デフレ下において、利用しても無意味だと思うよ。それに間接的にはだけど、黒田氏市場を通じて資金援助していくという土壌が生まれたから、悪くないと思うがね。

2021-07-29

anond:20210729144117

若もんは知らんかもだけど、日本共産党共産主義者のなかでは穏健派なのよ。だから、劇的な政策もないような気もするけど、テロルみたいなこともしないような、ダラダラしたマルクスのいう「資本主義の失敗と、その打開を可能とする共産主義」という超克(アウフヘーベン)を日本共産党は真面目にやる可能性が高くて、選挙の結果が政策に反映されるのも、景気サイクルの波が必要時間がかかるのじゃね?と思っている。それだったら、ケインズマクロ経済学で「ドッカン!」と景気の悪くなったとき投資ができちゃう自民党のが政策運用に強いと思うで。

2021-07-26

anond:20210725203035

乗数効果はむしろ否定する理由を教えてほしいものだが。

マクロ経済学乗数効果否定しないよ。たださ、マクロ経済学会計学の要素を経済学に持ち込んだのが、諸悪の根源なんだよ。損益計算書貸借対照表は左と右の領域が一致するという、ルカ・パチョーリ以来の複式簿記の前提を経済学に押し込んだ結果、おかしなことになるのだ。GDP を求める式は一年の期間を使うが、その間にもインフレデフレが生じるから、正しく計測できないはずだろ?そのせいで、予算策定に間違った指標をもとに政治運営が行われてしまうのだ。それに、政府アクションマクロ経済学で行われると、リアルタイム投資判断がされる民間セクターよりもタイムラグが生じる結果、投資効率が下がる。よって、マクロ経済学机上の空論となってしまった。最近経済学者は「情報の非対称性」とは言っているがね。

財政出動資源枯渇や輸入ができないような外貨借金ゆえのインフレでは成り立たないことはあるが、それに逐一事前に対処するのみ。

そうだね。同意する。

新自由主義はもう30年の不景気と衰退しか生んでないな。

いいえ、違います新自由主義の結果、文系領域芸術領域では「アジア理系どもにブツを作らせて、パテントを払ってもらう」という手法金持ちになりました。理系も、医学薬学研究領域を除けばデフレメリット享受してますし、老人方も解雇規制のお陰で「若者に不幸を背負ってもらいつつ」も終身雇用され、世界一寿命享受しています若者にはたらいてもらわなくても、世界中から投資のリターンがくるから、全く問題ありません。新自由主義メリットを最大に享受しているのに、どうして有権者メリットを手放すのですか?

2021-07-25

anond:20210724235405

マクロ経済学無視した結果が今の衰退でしょう。資金循環で他にまともな理論があるの?

リスクを取れ?

から共産主義というマヤカシに対してケインズが「資本主義社会でもやり方でうまくいく」可能性にかけたのがマクロ経済学じゃん。当時の連中ですら共産主義が持続不可能なのを、イギリスにいた連中はスペインポルトガル価格革命を通じて知ってるのだよ。もし仮に共産主義メリットがあったら、イギリス選挙採用して共産国になってたっぺ。連中は共産主義に欠陥があるのを、空想的社会主義たちが馬鹿なことをして、無理なのに気がついてたのだよ。

君の言うようなリスクを取ればいい、誰か俺以外のやつが取れ、そして俺の食い物になれってピエロうごめいてるだけだろう。

から、「市場経済評価される」努力をしてほしいのじゃん?

金が無いやつは絶望的に弱いよ。そして金が無いゆえに食い物にされてうまくいない。一方で、こういう物ができると口先だけの詐欺師うごめく。

から、自前で通貨を発行するメリットがあるのじゃん?ギリシャユーロでなければ、通貨を安くして国際競争力を高められたのに、通貨発行権がないか詰んだじゃん。

いや、詐欺師ももともと本当に何かを作ろうとしていたが口先だけで金を得られる美味しさを知ったのか、それともいろんな関係者に縛られて引くに引けなくなったゾンビか。

ヤクザ」ってやつだろ?

まあ、基礎研究投資を復活させるしかないわ。コレ自体短期的に「本来だったら圧倒的な差のつく個人間の能力の差」があるものがあるって幻想でぼろぼろになってしまったものからな。

理系学問世界中で使えるから、逆に先進国民にとってはコスパ下がりますやん。アホらし。それだったら、才能ある連中に抜けてもらった方が Win-Winでは?まさかだけど「アメリカ人中国人では知能指数が近いから、給料も一緒で良いよね?」なんて言うなよ。アメリカ金持ちなのはジャック・マーみたいなのを否定しないからじゃん。

2021-07-24

anond:20210724233917

マクロ経済学無視した結果が今の衰退でしょう。資金循環で他にまともな理論があるの?

リスクを取れ?

君の言うようなリスクを取ればいい、誰か俺以外のやつが取れ、そして俺の食い物になれってピエロうごめいてるだけだろう。

金が無いやつは絶望的に弱いよ。そして金が無いゆえに食い物にされてうまくいない。一方で、こういう物ができると口先だけの詐欺師うごめく。

いや、詐欺師ももともと本当に何かを作ろうとしていたが口先だけで金を得られる美味しさを知ったのか、それともいろんな関係者に縛られて引くに引けなくなったゾンビか。

まあ、基礎研究投資を復活させるしかないわ。コレ自体短期的に「本来だったら圧倒的な差のつく個人間の能力の差」があるものがあるって幻想でぼろぼろになってしまったものからな。

anond:20210724230035

えっ、まだマクロ経済学のようなまやかしを信じてるの?馬鹿だな。

今は複雑系という学問が出てきて「需要供給」という二元論的に経済分析することが不可能なのを知らないの?残念だけど、資本主義社会においては富のインフレーションが発生しているから、同じ労働で同じ対価を得ることが不可能なのがわかってきているのだから経済学で「〇〇だから✗✗」という演繹的推論をすると一致しないことになることが知られているのですよ。

例えば、ノーベル賞をとった現代ポートフォリオ理論は「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という故事説明できるのですよ。リスクをとらないと、リターンを得られない。このときリスク」というのは不確実性だけど、これは「確実性をとると、リターンを失う」ということだから民間資本が充実して「先進国キャッチアップ」という手法ができない今の日本に、昔のように政治力を介した直接投資をしても未来負債をこしらえるだけです。

消費者物価指数GDPデフレーター

実践的に、どういう使い分けをするのかよくわからない

計算方法とかはマクロ経済学教科書的な説明でわかるんだけど

2021-06-05

anond:20210602110045

しか全然見当違いっていうね

そんな簡単実証できるなら、世の中の経済法則実証されまくりだって、それこそ元増田バカにしてるマクロ経済学だって

大学教育は受けてないだろうな、あるいはまったく籍はあっても出席してなかったか

こういう上司のいる会社では働きたくないもんだ

2021-02-21

anond:20210220164152

市場原理から考えると

他の低所得者高所得者層へのサービス提供を止めている状態で、

抜け駆けしてサービスを行う低所得者は大きな利益を得る

やがて抜け駆けが一人、二人と増えて全ての低所得者層がサービス提供するようになり

利益は下がって現在と同じ水準に落ち着く

ドヤ!これがマクロ経済学や!

2021-01-14

anond:20210114135938

生産性とは付加価値労働の総量で割ったもの

まり労働者一人当たりの労働に対して、どれだけの付加価値があるかを表す値

これを上げるには、労働者の労働を減らして同じだけの付加価値を作るか、

労働は同じでもより高い付加価値を産めば良い

これはマクロ経済学の基本中の基本だが、これを十分わかってない人が非常に多い

話を半分しか理解できていない人が多い

なんでそう言えるかと言うと、日本人生産性を云々し始める人は、ほとんど全てが、

付加価値に対して労働者の労働が多すぎると考えているか

まり残業とか無駄業務をダラダラやってるから生産性が低いんでしょう?と考えている。そしてそれが間違い。

日本生産性が低いのは、そもそもデフレ付加価値自体が低いから。

分母ばかりを問題にしているが、問題分子にあるという発想がない。

デフレを脱却すれば生産性は上がる。分母を弄る働き方改革とか労働者の意識改革とかは全く意味がない。

2021-01-05

anond:20210105000524

日本経済問題20年以上前から需要の不足であって、供給効率ではないと言われているのに、

いつまで経っても、需要発生源としての個人無視して、無能を削除して供給効率化という発想でしか物を考えられない日本

もはやDNAレベルマクロ経済学理解できない認知障害がある可能性ある

2020-08-25

いずれ雪かきをする私へ

お前は浅学非才無能怠惰であるが、親の教育の賜物で国立大学に入れた。

しかデータサイエンティストになりたいなどと夢を見たせいでお前のスキルボロボロである。まず、お前の学部で学ぶ、経済学であるが、経済学マクロ経済学ミクロ経済学テスト問題を解けるようにしただけで本質は掴めず、データサイエンスに少しでも近づこうと取った計量経済学講義コーディングテストは余裕でクリアしたが、面接理論を答えられず落単した。

プログラミング学部のまわりのやつらよりは多少できたが、それでも1番ではなく、当然外の世界を見れば、底辺もいいところである

数学離散数学はなにもわからず、落単した。

肝心の機械学習についてであるが、情報学部のパターン認識講義をとったものの、ただコードが動くように書き、手書き数字識別できるようになっただけで、SVM理論的背景もNNがなんたるかということも理解きぬまま、C評価単位がきたのみである

かといって努力せず、まわりの人と交流することもなければ、無理やり実績を作ってインターンに行くようなこともしなかった。

よくて数行のコードGoogle Analyticsを使う程度の仕事しかできないお前はそうして雪かきをして一生を終えるだろう

2020-07-19

ちきりんGoToキャンペーン 記事について 【 再改訂版

 ちきりんGoToキャンペーン解説記事について、別ページに記した。

  → ちきりんの GoToキャンペーン論

 

 この記事は書きなぐった文章なので、批判を浴びた。そこで、改めて書き直す形で説明する。

 

 ※ 前半については、わかりやすくするため、再改訂しました。

 

 ──

 

 ちきりん記事こちら。

 → Go to キャンペーン大混乱について

 ※ ちきりん記事は、「なぜ GoToキャンペーンを強行するか」について、役人視点から解説したものだ。しかしそれでは、役人の都合が書いてあるばかりで、国民視点がないので、国民視点から物事をとらえ直す。

 

 資金投入の効果

 

 ちきりん記事の最大のポイントは、次のことだ。

 「1兆円を補助金にして、個人客の2兆円を引き出せば、3兆円の効果が出る。それは経済的効果である。一方、1兆円を観光業界に直接給付するのでは、1兆円の給付で、1兆円の効果なので、あまり効果的でない」

 つまり、「1倍に対して3倍の効果があるから有効だ」というわけだ。

 

 具体的には、次の記述だ。

 

コロナ対策費として、その 1兆円をそのまま旅館支援金として給付しても、旅館収入は 1兆円にしかなりません。

 

しかし、

 

国が1兆円を使って旅行費の3分の1を補助すれば、旅行に使われる費用の総額は、

国が出す 1兆円 + 個人旅行費として負担する 2兆円 の合計 3兆円となります

 

この場合旅館側には 3兆円の収入が入ります

 

まりこの方法なら「税金は 1兆円しか使わずに、3兆円分の支援をすることが可能」になるわけです。

 

 これは、もっともらしいが、売上げと利益区別できていない。

 ちきりんの言うようになったとしても、その3兆円は、売上げだ。売上げの全部が所得になるわけではない。そのうちの大半は、原価となって、外部に流出してしまうからだ。

 

 ちきりん説明では、「1兆円を投入して、3兆円の効果が出る」というふうに説明しているが、それで増えるのは売上げであって、所得ではないのだ。ちきりんは「収入」という言葉を使って、売上げと所得混同している。だが、売上げとしての「収入」がたくさん増えても、所得としての「収入」はたいして増えないのだ。

 

 ──

 

 だが、それにも増して、もっと重要なことがある。それは「レバレッジ比率が小さい」ということだ。ここが、このキャンペーンの最大の問題だと言える。

 

 たとえば、補助率が 20% であれば、1万円の補助金で、5万円の支出が生じるからレバレッジの倍率は5倍となる。これならば、たしか有効政策となるだろう。私も反対しない。

 

 ちきりん説明では、1万円の補助金で、3万円の支出が生じるからレバレッジの倍率は3倍となる。(補助金割合33である。)

 「これならばそう悪くはない」と思う人も多いだろう。しかし、レバレッジの倍率が3倍であるというのは、嘘であるちきりんモデルは、嘘である

 

 GoToキャンペーンレバレッジ倍率は、何倍か? 2倍である。たったの2倍である

 モデル的に言えば、観光業者は、政府から 100万円分の支出を受けるが、その支出を、100万円の現金でもらうかわりに、200万円の売上げ増をもらうだけだ。

 

 この点を根本的に勘違いしている人が多い。たとえば、「京都某所で旅館を営んでいます」という人が、現金給付について、「多少の現金もらっても焼け石に水ですわ」と述べている。

  → 京都で観光業を営むものです。Go toが東京除外で

 

 だが、「 100万円の現金給付をもらっても焼け石に水であるとすれば、「 200万円の売上げ増加」があったとしても、「焼け石に水」以下でしかない。「 200万円の売上げ増加」のうち、原材料費光熱費100万円を支払ったら、残りは 100万円。そこから人件費を払ったら、あとはもう何も残らないだろう。(固定費もまかなえない。)

 こんなことをするくらいなら、従業員を全員解雇した上で、給付金の 100万円をもらうだけの方が、よほどマシだ。それならば、固定費ぐらいはまかなうことができる。

( ※ あるいは、営業しないで、休業補償の形で、従業員給料を国に払ってもらえばいい。この場合も、固定費ぐらいは払える。)

 

 ──

 

 さて。以上の話の眼目は、「レバレッジ倍率が3倍でなく2倍でしかない」ということだ。以下ではこのことを説明しよう。

 

 まずは、GoToキャンペーン制度を正確に知る必要がある。情報は下記にある。

  → Go To Travel キャンペーンは7月22日から!その内容は? | LINEトラベルjp 旅行ガイド

 

 ここで示されたモデルは、2名で4万円。1名2万円。

 これに対して、政府補助金は、宿泊に 7000円の割引で、地元消費に 3000円のクーポン券。合計で1万円。

 このとき政府支出は1万円。宿泊施設の売上げは2万円。地元商店の売上げは 3000円。合計、2.3万円。

 すると、「レバレッジ効果は 2.3倍だろ」と思うだろう。確かに、全体としては 2.3倍だ。しかし、宿泊業者に限っては、宿泊費の2万円をもらえるだけだから、2倍なのである

 

 たとえば、先の京都旅館業者は、「政府から 100万円を直接もらっても焼け石に水から、500万円ぐらいの売上げ増加があった方がいい」と思っているのだろう。しかしそれは「捕らぬタヌキの皮算用である。実際には、「政府から 100万円を直接もらう」ことのかわりは、「客の売上げが 200万円だけ」なのである100万円の利益所得)を得るかわりに、たったの 200万円の売上げ増加があるだけなのだ

 

 ──

 

 では、どうしてこういう「当てはずれ」みたいなことになるのか? 換言すれば、どうしてレバレッジの倍率が著しく低いのか? そのわけを言おう。

 レバレッジの倍率が著しく低いのは、このキャンペーン目的が、「観光業界の支援」ではなく「金のバラマキ」(票の買収)であるからだ。

 人々は、GoToキャンペーンを「観光業界の救済のため」と思っているのだろうが、本当はそうではない。そのことはレバレッジの倍率を見ればわかる。このキャンペーン目的は、あくまで「金のバラマキ」なのである。それで票を買おうとしているわけだ。(だからこそ、買収のために、割引率を上げようとする。今回は割引率が 50%にまで上がっている。)

 そして、その分、損をするのが観光業界だ。本来ならば自分たち100万円をもらえるはずなのに、現実には、得をするのは客ばかりであって、観光業界は 200万円の売上増加だけで、お茶を濁されてしまうのである。(割引率が高ければ、レバレッジ倍率が下がるからだ。)

 

 《 注 》

 さらに、別の面がある。GoToキャンペーンで1兆円を払ったからといって、それで3兆円の需要が丸々増えるわけではない。(1兆円は純増にはならない。)

 そもそも「このキャンペーンがなければ需要ゼロになる」というわけではない。「コロナ収束すれば旅行をしたい」と思っている人は大勢いる。そういう人は、キャンペーンがあってもなくても旅行をするのだから、「キャンペーンによって増える純増の分」は、3兆円にはならないのだ。純増の分は、おおざっぱに、半分ぐらいだろう。

 この分を差し引くと、実際には、1.2兆円の増加にはならず、その半分の 0.6兆円ぐらいの純増に留まりそうだ。

 

 ※ 一方、直接給付ならば、1兆円は丸ごと純増となる。

 

 ──

 

 では、正解は何か? ここで、私の推奨を示そう。それは、「直接給付をせよ」ではなく、「5倍のレバレッジにせよ」だ。

 先に「 GoToキャンペーンよりは直接給付の方がマシだ」と述べたが、それは「直接給付が最善だ」ということを意味しない。

 先の比較あくまで、「直接給付と2倍のレバレッジのどちらがマシか」という比較であって、「2倍のレバレッジよりは直接給付の方がマシだ」と結論した。

 ただし、最善の策は、「直接給付」ではなく、「5倍のレバレッジである。(つまり割引率 20である。)……これを私の結論としておこう。

 ※ 割引率 20%では、すぐには埋まらないだろう。だが、別に、すぐに埋まる必要はない。そもそも「夏の時期だけに観光客が急増して、秋以後はガラガラになる」というのでは意味がない。長期的に少しずつ、客が増えればいい。だから、割引率 20% でも足りるのだ。しかも、レバレッジが5倍だから、2倍のときよりも、総額は 2.5倍に規模が拡大する。

 ※ 地元クーポン必要ない。それよりは、投入資金を値引きに集中して投入する方がいい。そのことで、割引倍率を高めれば、その分、客が増える。たとえば、レバレッジ倍率が5倍なので、客が大幅増になる。そうなると、いちいち地元クーポン提供しなくても、地元経済自然に潤うはずだ。(地元クーポンを使っても、現金払いがクーポン払いになるだけで、実質的な軽波及効果ほとんどないだろう。つまり地元クーポンは、ただの無駄。)

 

 《 蛇足

 「いきなりレバレッジ5倍論を出すな」

 と言われそうだ。済みません。レバレッジ5倍論は、前の記事改訂前)の最後にも記していたのだが、本記事では唐突に思えそうだ。

 ただ、それは仕方ない。本記事は、「レバレッジ2倍の GoToキャンペーンは駄目だ」と否定することが目的であって、「代案を出すこと」は目的ではないからだ。

 しかし、代案を出さないと、「直接給付こそが最善だ」という主張だと勘違いされかねない。そこで、代案としての「5倍論」を出すことにしたわけだ。

 唐突に見えるとしたら、ごめんなさい。

 

 なお、「レバレッジ5倍論」とは言っても、私は「今すぐやれ」という主張ではない。「やるなら、あとで」という主張だ。

 

 ──────

 

 以下では、ちきりんの論旨に従って、個別に論じる。

 

 1.なぜ今、こんなキャンペーンをするのか? もっと後でもいいのでは?

 

 「今すぐやらないと死んでしまう」というような解説をしているが、それは、今でなくて将来でも同じだ。今すぐ死ぬか、二カ月後に死ぬか、半年後に死ぬか、どっちでも同じだ。

 つまり、「今すぐやったとしても、どっちみち秋には死んでしまう」というふうになる。秋には第二波が襲いかかってくるからだ。10月以後には、客が激減するだろうが、そのときにこそ、政府支援意味がある。

 ひるがえって、7月と8月は夏休み需要があるだけ、まだマシだ。比較的マシである夏休みの時期に政府支援をしても、あまり意味がない。

 どうせなら、状況のひどくなる秋以後に支援するべきだろう。(今は感染者の減少の方を狙うべきだ。その方法は下記。)

 

 9 今回のゴタゴタの一番の問題

 

 根源的には、GoToキャンペーンは、一切必要ない。最優先の課題は、感染者数を減らすことだ。

 感染者数が大幅減少した水準(5月25日から6月24日の水準)をずっと維持していれば、GoToキャンペーンなんかやらなくても、夏休みには自然に大量の観光客が戻る。1円も使わないで、3兆円以上の効果が出る。

 そして、そのために大切なのは、「感染を減らすこと」という目的を実現する手段である。それは、「多人数会食の禁止」と「マスク義務化」だ。この双方を実施すれば、東京都でも全国でも感染者は激減するだろう。以前の水準に戻すことも可能だろう。

 

 しかるに、現実には、この双方が実施されていない。そのせいで、感染者数が急増する。こんな状態GoToキャンペーンをやっても、「旅行すれば、旅行先で感染する」と思う人が、怖がって、旅行したがらないだろう。出した金が無駄になる。

 

 そもそも GoToキャンペーンは、一切必要ないが、仮に実施するとしても、コロナ収束したあとのことだ。それならば、人々が安心して旅行に行けるので、金を出したこと効果がある。

 実際、政府はもともと「コロナ収束したあとGoToキャンペーン実施する」と言っていたはずだ。その当初の方針をひっくり返して、「感染拡大のさなGoToキャンペーン実施する」というのは、狂気の沙汰というしかない。

 

 4.東京だけ除外しても意味がないのでは? 神奈川千葉埼玉の人も、多くが東京への通勤、通学者のはず

 

 ちきりんは何やら弁解しているが、「経済を回すこと」ばかりを優先して、「感染の拡大を止める」ということをまったく失念している。

 

 安易GoToキャンペーン実施すると、日本中コロナだらけにしかねない。すると、緊急事態宣言ロックダウンにして、経済を全面ストップさせることになりかねない。そういうことになったら、日本は大損だ。

 目先の GoToキャンペーン利益にばかりとらわれて、将来訪れる大損害に気づかない。これでは、 損じゃね? 

 

 


 

 【 関連記事

 https://anond.hatelabo.jp/20200718000431

 https://j.mp/3h9cNMD

 


 

 【 追記

 ブコメへの回答。

 

redra22 「わたしが言ってるんじゃなくて政府役人はこう考えてます」という逃げ道を作ってるちきりんの手のひらからは逃げ切れてないなあ。

 本記事は、ちきりん批判したいわけではない。批判対象は、ちきりんではなく、GoToキャンペーンのものです。

 政府GoToキャンペーンを推進して、ちきりんがその正当性解説している。ここで、政府ちきりん批判するのではなく、GoToキャンペーンのもの批判しているのが、本記事です。

 本記事結論は「政府けしからん」「ちきりんけしからん」ではなくて、「 GoToキャンペーンをやめよ。かわりにコロナ対策をせよ」です。

 

hankatsuu 「本来の「観光業支援」とは別の分野に流れるわけだ。」それ、駄目なの?

 ダメじゃないけど、効率が悪い。かなりの分は、輸入品を通じて、外国業者利益になる。日本国民の税を投入して、海外外国人を支援するのでは、金が無駄になる。

 そもそも、周辺を支援したいのであれば、周辺に直接金を投入すればいい。旅行関連業など。

 困っているのは、業者であって、業者を利用する観光客じゃないんです。観光客にばかり金をプレゼントしても、助ける方向が間違っている。

 

 なお、レバレッジを利かせたいのであれば、援助額を「半額の割引と贈与」なんかにしないで、「 20% の割引」にすればよかった。それなら、5倍の効果が生じる。このくらいの支援ならば、特に悪くはないだろう。

 

exaray 直接給付でも固定費人件費はかかるので1兆円は1兆円のまま残らず、

 本記事で言う「利益」は、会計上の利益のことではなく、経済学上の「所得」のこと。原価を差し引かれない金のこと。これを会社がもらって、経営者労働者が分けあう。1兆円は、法人所得労働者所得に分かれる。当然、労働者にも多額の金が回る。

 企業決算黒字が多額に出る、と言っているのではない。あくまで「あとで原価の分を差し引かれない所得」という意味だ。

 

Gim 「ちきりんは売上と利益区別できていない」という増田理解が浅い。もっと言うと間違い。この部分の言説は、ちきりんが正しく、増田が間違っている。極端な話で言うと、3兆円の原価分は別の誰かの売上になるため

 こういう誤解をしている人が多いが、GoToキャンペーンは、「日本経済振興策」ではなくて、「観光業界救済策」である

 「観光業界を救うため」という名分で国費を投入するのに、観光業界とは別の業界を救うのでは目的合致していない。

 特に海外業者や、ボロ儲けしている小売業を救うのでは、意味がない。助けなくてもいいものを助けるから、肝心の困窮者に回す金がなくなる。

 

 そもそも、3兆円も増えるわけじゃない。レバレッジ効果は 2.3倍だから、最大でも 2.3兆円でしかない。しかも、支出される 2.3兆円のうち、半分ぐらいは、もともと予定されていた旅行の分を置き換えるだけだから、純増は 1.2兆円ぐらいでしかない。そのうち半分が関連産業に回ったら、観光業に残るのは 0.6兆円だけだ。

 実際には 0.6兆円しか増えないのに、3兆円も増えるというのは、ちきりん計算が間違っている(甘すぎる)から。捕らぬタヌキの皮算用だね。

 

hdampty7 マクロ経済学だと入門だと思うんだけど「消費性向」とか「乗数効果」とか基本的概念を把握した上で批判して欲しい。増田の言ってることはまさに政府官僚が目指していること、周辺への波及効果が高い政策

 補助金を出す政策のもの批判しているわけではない。

 (1) レバレッジ効果が 2.3倍しかないのが問題だ。5倍ならまだしも。

 (2) 1兆円の利益を受けるのが客であって、観光業ではない、ということに気づくべし。似た例では、公共事業があるが、公共事業では利益を受けるのは国民であって、特定の一部国民ではない。このことに気づかないと、「国民一律に 10万円を給付するのも、俺様一人が1兆4千億円をもらうのも、経済波及効果は同じだ」という理屈で、特定の一人が利益を独り占めできる。

 

 経済波及効果ばかりを考えて、利益を受けるのが誰であるのかを考えないと、「利口ほど詐欺師にだまされる(自分の金を奪われる)」という結果になる。

2020-07-07

anond:20200707160405

しかしここ10年くらいクソほど言い尽くされてるけどマクロ経済学者ほんと役立たずだな

2020-04-30

anond:20200430093946

それどころか、元増田の言うところの「バーチャルな金」は銀行が貸せば貸しただけ増える。詳しくはマクロ経済学

2020-04-15

[] 情報という概念が何らかの概念の近似であるという可能

https://anond.hatelabo.jp/20070905170808

13 年前に書かれた増田エントリーです。

観念的な問い. 古典力学量子力学の近似ととらえるように、

情報科学における情報という概念情報を包括するようなさらに高次な概念の近似としてとらえることが可能か。

ただし、ここで書いているのは量子情報のことではなくて、情報のものの高次な概念があるのではないか

いただいたコメントまとめ:

 情報の高次元=量子情報でいいのではないか

 認知によってその場が変化することで、情報が発生する。

 同様に、情報理論は近似であって、実はなんらかの極限状況だと、エントロピー性質とかがおかしくなるとか。

  • 情報がなにかの近似ではないのかと言われて、直感的におもいうかぶこと:

 シュレーディンガー波動方程式というものがある。原子の周りを電子が飛び回ってる単純なモデルがあって、それを特定するのは確率しかないみたいな。

 でも、時間をとめることができればそれがどこにあるかは特定できる。この場合は「時間で切り取っている」というケース。

 問. 現実をある面で切り取ったもの情報か。

 久保亮五先生の『統計力学』の最初のところにはお金を分配するだけの簡単金融経済モデルが出てくる。

 気体の「体積」「1分子あたりの熱エネルギー」「モル数」はそれぞれ違う次元の数。

 ディスク上の情報構造物の「占有領域」「最低/平均ブロックサイズ」「圧縮した場合バイト数を表現するのに必要レジスタ幅」はまったく意味が違うのに、いずれもバイト数で表される。

 これは情報科学根底にあるトラブルの原因ですが、いまは統計力学情報理論の間に安易な橋渡しができないことだけを意識するように。

 ただ、気体でも極端に自由度の低い系(絶対零度近くとか、強い磁場の下にあるとか)では体積は圧力にも温度にも比例しない。

 それと似たような話として、自由度の低い情報構造物情報理論適用外。

 個々のビットの間の関係恣意的であって、あまり統計的扱いに向かない。

 問. 古典力学の前提で、粒子間の引力も斥力も無視するとボルマン統計量子力学ならボーズ統計フェルミ統計に従うという話があるが、

 すべてのアプリケーションが書き出すビット列にそういう統計を考えることは可能か。

 アプリケーション各論を展開できるほど柔軟で包括的数学を使えば、情報構造物ミクロ理論は好き勝手に展開できる。ただし、それはアルゴリズムの単なる記述ではないのか。

当方が二十代の頃になんとなく発した問いにリアクションいただいたこととを、大変ありがたく思います

未だにこの辺の答えは出ていません。 あまりこういう問い立てや考えることをしなくなってきたのもあります

識者の方々におかれましては、何かコメントいただければと存じます

2020-03-01

anond:20200301104640

元増田です。

株というよりは、債務、やはり借金借金です。法律上は返済義務があります話題MMTがどう考えているのか、元増田MMT教科書を読んだことがないので理解していないのですが、マーケット財政状況を無視して、いくらでも借金してよいとは考えていません。1982年メキシコ1987年ブラジル1998年ロシア2001年2014年アルゼンチン2008年エクアドル2015年ギリシャなど、借金が返せずに国がひどいことになった例は歴史上いくつかあります

ただ、企業でも少しの借金倒産する会社もあれば、たくさん借金していても好調会社があります。例えばアップルは有利子負債がとても多い会社ですが、だからと言ってアップル経営について、債務残高が高いか危険だ、あん会社融資はできないとは誰も思っていませんよね。アップルの株はこの数年ですごく上がっていますし、アップル社債金利は極めて低いままです。それはアップルiPhoneという安定的キャッシュフロー供給してくれるビジネスがあるから、返済されないリスクほとんどない、借り換えも利払いも問題ないと投資家判断しているからです。国債場合国内で消化されていればますますです。償還されてもそれは国内に戻るからです。その際に民間資金需要が旺盛ならば、償還を受けた投資家は国に貸してくれないかも知れませんが、そのような状況とはすなわち景気がよいということですから、国は税収で経費を賄うことができます国債政府機関、例えば中央銀行保有していればさらに償還には問題ありません。なぜなら政府が支払った分はそのまま政府に戻ってくるからです。日本国債はほとんど国内保有され、半分近くは日銀保有しています

企業営業利益は、国でいえば一定期間の付加価値GDPがそれに相当します。GDPをすべて債務の返済に充てることができないのと同じく、借金も全額直ちに返済しなければならないものではないので、対GDP比で注目すべきは、債務残高ではなく、GDPの増え方に対する利払い、もっと言うと政府機関典型中央銀行保有分を除いた利払いなのです(これは元増田オリジナルではなくて標準的マクロ経済学教科書の教えるところです。)。GDPが増える以上に利払いが上昇していなければ、マーケットは発行体の支払いは問題ないと判断し、残高が多くても借り換えに際しても問題が生じず、金利の上昇もないのです。逆に残高がゼロでも利払いがGDPの増え方と比較して増加していれば、持続性に問題が生じます。だから元増田で書いたとおり、順調に借り換えができているものを無理にゼロにする必要はないし、その条件で貸してくれる人がいるのに期間に上限を決める必要はないし、毎年の予算に借り換え分を計上すると、かえって予算にとって何が負担になっているのかが正確にわからなくなるのです。ちなみに解散価値(国が解散したら大変ですが)、資産、すなわちストックで見ても問題ありません。日本世界最大の債権大国です。

日本国債の利払い負担現在9兆円弱、これはGDPが350兆円程度であった昭和50年代末-60年ごろと同じです。現在GDPは560兆円。350万円の年収で年間9万円の利子を払うのに比べれば、560万円の年収で年間9万円を返済する(しかもうち4万円程度はそのまま収入になる)方が負担が軽いのは自明ですから、すべてのマスコミ日本借金沈没すると騒いでも、これまで借り換えに支障が生じたことは全くありませんし、金利も低下しています債務負担は今、著しく低いのです。

ご参考になれば。少々口の悪い人ですが

what's more, since the debt to GDP gang never look at the implicit debt created by government-granted patent and copyright monopolies, they are measuring nothing. Give them only ridicule, that is what they deserve

https://twitter.com/DeanBaker13/status/1232786049279021057

債務の持続可能性は名目成長率と利子率の関係を探ることによってあきらかになるとされています

財政赤字政府債務を増大させることは、必然でありあきらかなことのように思えますしかしながら、この法則にはひとつ例外がありますFed連邦準備制度)が政府支出によってファイナンスされる拡張財政政策を、発行された政府債券を購入することによって調和するときがそれです。Fedによって保有されている政府債務が増大しても、家計、非金融法人民間企業外国人によって保有される政府債務は増大しないということです 。このチャプターのもっと重要なレッスンは、政府債務を購入するFed能力が、そういう政策を取らなかった場合に取り逃したであろう、財政政策における行動範囲提供する、ということです。

アメリカ合衆国かどこかの国の財政赤字(deficit)が多すぎるか否か、私たちはどのように判断することができるでしょうか。問題にすべきは赤字ゼロかどうかではなく、むしろ、未払いの名目公的債務(D)の名目GDP(PY)に対する割合の安定性の基準がどうあるべきか、ということです。連邦政府赤字は巨額になり得ますが、D/PYレシオは債務の増加にも関わらず安定的に保つことが可能です。

名目財政赤字債務の変化(△D)に等しくなります。では、財政赤字はどこまで大きくなり、かつ債務GDP比、D/PYは安定を保つことができるでしょうか? 債務GDP比の増加率がゼロであり続ける限り、安定的であり続けるでしょう。

それゆえ、私たちタスクは、いかなる額の財政赤字債務GDP比の増加率をゼロにするか、決定することです。私たちは、債務GDP比(D/PY)の増加率が、債務の増加率(d)とGDP名目成長率(p+y)の差である点に留意することから始めます

D/PY増加率=d-(p+y)  (6)

債務GDP比の安定のためには、私たち債務の増加率と名目GDP成長率(p+y)を等しくする必要があります

d=p+y  (7)

もし私たちが等式の両辺(7)を債務(D)の拡大により増加させた場合私たちは許容可能赤字(すなわち追加される債務)を獲得することになります。その分の赤字を増やしても、債務の対名目GDP比はコンスタントに保たれているのです。

一般式)  (数字をいれた例)

dD=(p+y)D  (0.05)(9,000billionドル)=450billionドル  (8)

このシンプル表現された(8)は、驚くべき結論を導き出します。債務GDP比は、もし赤字が未払いの債務GDP名目成長率をかけたものと等しければ、一定に保たれるのです。数値をいれた例によると、連邦政府2010年末時点の純債務は約9兆円でした。もしもGDP名目成長率を5%と仮定すると、許容可能赤字は4,500億ドルです。現在財政赤字2009年2010年よりもはるかに大きな額ですが、それは債務GDP比がこの期間に急速に増大したのかをあきらかにしています

2008年から2010年さらにその後の債務GDP比の急上昇は、政治家評論家の間で、オバマ政権2009年から2010年実施した初期の財政刺激プログラムを超えてさらなる財政出動をすることの実現可能性をめぐって、大論争を引き起こしました。"財政タカ派"は公的債務(debt)の対GDP比の急上昇を指摘し、債務GDP比の爆発を避けるために財政赤字(deficit)は削減しなければならないと主張しました。"財政ハト派"は高い失業率と弱い需要のもとではさらなる財政刺激が必要とされていると反論しました。実際のところ、金融政策効果が弱体化した状況では、財政政策は唯一残されたツールだったのです。

財政赤字は2つのパートに分類することができます。基礎的赤字と未払いの純公的債務に対する利払いです。順番に、基礎的赤字は税収からtransfer paymentと利払い以外の政府支出を控除したものと等しくなります2010年における多額の財政赤字は、多額の基礎的赤字と多額の純債務に対する利払いの合計によるものです。

しかしながら、債務ゼロ仮定しても、利払いの負担は、債務支払い可能なための条件(solvency condition)を満たさなければ、歯止めの利かない純債務GDP比の上昇を引き起こすのです。この条件について、政府は、名目成長率(p+y)が現在名目利子率に等しいかそれを上まわっていれば、政府証券を発行することにより、永久的に、債務GDP比を上昇させることなく、利払いの請求を満たすことができる、と定義することができます2010年末の純債務net debt)が大まかに9兆ドル、という上記の例に戻りましょう。政府は等式(8)で示されているとおり、債務GDP比を増加させることなく4500億ドル赤字を出すことができます。その赤字のうちから財務省証券の利払いのためにいくら支払わなければならないのでしょうか?もし利子率が5%で、等式で仮定された名目成長率と等しいとすれば、純債務に対する利払いは0.05×9兆ドル、すなわち4500億ドルです。このとおり、政府は利払いコストの全部を、4500億ドル財務省証券を新たに発行することにより、債務GDP比を増大させることなく、基礎的財政赤字ゼロとしたまま、支払うことができるのです。

Gordon, Robert J. "Macroeconomics: Twelfth Edition" (April 18, 2011) 、Chapter6 The Government Budget, the Government Debt, and the Limitations of Fiscal Policy

anond:20200301045428

元増田です。

日頃たいていの誤解・曲解スルーしていますが、"アホが大量発生"などと、あまりの言いぶりなので言及します。

マクロ経済学教科書を読めばわかるとおり、財政出動とは公共事業から移転支出まで広く含む概念です。例えば失業給付の増額は典型的財政出動です。"財政出動の金は企業しか届かない"とはどのようなロジックですか?生活保護費失業給付企業しか届かないのですか?

もしもまじめに勉強する気持ちをお持ちなら、各財政政策に関する乗数効果は、下記の教科書に詳しいのでぜひお読みください。その上で反論があれば、どうぞご遠慮なく。

Gordon, Robert J. "Macroeconomics: Twelfth Edition" (April 18, 2011) 、Chapter6 The Government Budget, the Government Debt, and the Limitations of Fiscal Policy 、特にP187-P191

2019-12-13

財務省さん、5年前にはなんて言ってたっけ?

純利払い費が対名目GDP比で1%を優に下回っていることを考えれば、日本債務の持続可能性を重要視しすぎている。

"日本が繰り返した消費増税という過ち" By Mike Bird, The Wall Street Journal 2019年12月12日 14:28 JST https://jp.wsj.com/articles/SB11472337774144154450204586073110834531904 ちなみに英文タイトルは"Japan and the Art of Making the Same Mistakes Over and Over Again"

今年の日本の年間利払い費は8.85兆円で、直近の名目GDPは559.22兆円です。そのまま割ると1.6%程度ですが、ここでウォールストリートジャーナルが純利払い費(英文ではnet interest payments)を対GDPの1%未満としているのは国債のうち政府機関(主として日銀保有分に対する利払いをオフセットしているからです。

そのように観察すべき点については、アメリカマクロ経済学者も指摘しています

GDP比で250パーセントにのぼる日本債務警鐘を鳴らす識者が少なくないが、この比率危険性は誇張されている。金融市場は引き続き落ち着いており、2017年8月時点で日本の長期国債金利はほぼゼロで、世界最低水準にある。金融市場日本債務懸念していない理由は2つある。第1に、日本国債の多くを保有しているのは、日本政府日銀であり、それ以外の民間保有する国債の対GDP比は40%に過ぎず、アメリカより大幅に低い。第2に、アメリカ場合国債残高のかなりの割合外国人保有しているのに対し、日本国債ほとんどは国内の貯蓄者や機関保有している。

ロバート・J・ゴードンアメリカ経済 成長の終焉日本版・日経BP2017年 https://www.amazon.co.jp/dp/B07KWMYP13/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

公的債務とは政府負担するトータルとして定義されます。すなわちあらゆる経済主体に宛てて発行された債券負債)の総額です。そしてその経済主体には他の政府部門家計民間企業、そして外国投資家が含まれます公的債務財政赤字の累積でもあります

・・・ここで政府債務とは政府内の他の部門によって保有されている債券も含まれていることに留意してください。2010年の半ば時点において、連邦準備制度は1兆ドル財務省証券保有しています。それに加えて数兆ドル財務省証券ソーシャルセキュリティ社会保障基金)やメディケアトラストファンド医療保険基金)によって保有され、それによってベビーブーム世代リタイアした場合に増大する給付や彼らが支払ったペイロールタックス(※増田注:社会保障税。アメリカ公的年金の財源です)に対応する支払い等の将来の支払い義務対処することが可能になっています

このセクションで議論になるのは、将来世代負担という問題は、政府債務政府内の他の部門によって保有されている場合は必ずしもあてはまらないということです。政府負担するグロス債務政府保有する総額です。それゆえ、ネット債務グロス債務から政府自身保有する持分、すなわち連邦準備や政府信託保有する債券を控除して求められます懸念すべき唯一の問題ネット債務です。なぜならばネット債務の利子は将来の納税者によって支払われるからです。それと対照的に、政府内部で保有されている負債から生じる利子は、支払われると政府に戻っていきます。例えば、Fed連邦準備制度)はその大量の政府証券保有から得る利子から毎年多額のドル財務省に戻しているのです。

Robert J Gordon "Macroeconomics" 12th Edition,Pearson(2013) https://www.amazon.co.jp/dp/B00IZ0B3NK/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

ところで、2019年の年間利払い費は8.85兆円は、実は名目GDPが350兆円程度だった昭和60年代よりも少ない額なのですが、財務省は5年前には利払い費は今後10年で2.4倍になると試算していました。

"国債利払い費、今後10年で2.4倍に 財務省試算" 日本経済新聞 2015年2月18日 https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS18H4K_Y5A210C1EE8000/

グロス数字のみ示す不適切さはおくとしても、当時の試算によると2019年の利払い費は12.9~13.2兆円、来年は14.0~14.7兆円、再来年は14.8~16兆円。2020年の予想と2019年の実際の利払い費の差額は今年の増税分とほぼ同じ、このような試算をしていたのであれば、予想が外れた今年、むしろ消費税は下げるべきでした。

日本経済がパッとせず人々の暮らしが苦しくなったのはGDPが増えなかったからで、GDPが増えなかったのはアベノミクスの以前の日銀金融緩和消極的かつ財政支出が不十分だったからで、アベノミクス以後少し増えるようになったのに物足りず、「生活が苦しい」という人が少ししか減らないのは安部政権が1年目を除き財政支出を渋るうえに消費税増税しているからですが、そうした政策はこういう邪悪で愚かな試算を根拠としていますしかしながら盛大に外したことあきらかになっているのに、財務省責任を問う声はまるで聞こえず、財政再建批判するのは外国新聞エコノミストばかりです。マクロ経済に関心が薄い社会は、財務官僚にとってはチョロい社会ですがロスジェネは救われません。

過去増田です)

"れい新選組立憲民主党 どちらが正しいか (自民党とどちらが正しいか追記しました) " https://anond.hatelabo.jp/20190622204530

"金融政策はこれからマクロ経済の安定化ツールであり続けることができるのか サマーズとクルーグマンツイートより" https://anond.hatelabo.jp/20190824134241

"国土強靱化いつやるの?今でしょう!" https://anond.hatelabo.jp/20191014111057

"お金が余ると財政健全化できない?そんなバカなことあるか!...あるんです " https://anond.hatelabo.jp/20191111070842

"長期停滞下の経済政策" https://anond.hatelabo.jp/20191208114156

2019-11-16

anond:20191116185348

君は国全体で、資金需要ISバランス投資資金調達しての支出)と資金供給ISバランス貯蓄)が一致することをまず学ぼうな。マクロ経済学入門と書いている本ならどの本にも同じことが書いてある。

あえて言うなら、バブル後の貸し剥がしと、フリーハンド法人税減税で、企業資金調達しての支出をせずに、むしろ預金内部留保に回すようになったから。

そもそも政府にとっての借金財政の調整手段財政の調整をせずに、自由にすればうまく行くんだ!とやったからの失われた30年。

2019-11-11

お金が余ると財政健全化できない?そんなバカなことあるか!...あるんです

"資金循環 ゆがみ拡大 借金政府に偏在 日米欧企業カネ余り-チャートは語る"日本経済新聞2019年11月10日

"ピーターソン国際経済研究所のオリビエ・ブランシャール氏は金利が成長率より低い現状では財政赤字の許容度が高まると説いた。"

"上智大学中里准教授は「経済低迷を放置すればデフレに陥る。経済政策として財政健全化選択しにくい」"

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO5185015006112019MM8000?disablepcview


なぜお金があまると、貯蓄が過剰だと財政健全化できないんでしょう?

Ys = Yd, Y = C + I + G + NX という等式からスタートします。

前者は生産、分配(所得)、支出からみたGDP三面等価より総供給Ys=総需要Yd、後者はYが所得、Cが消費、Iが投資、Gが政府支出NXがX-M、経常収支プラスなら黒字です。これはマクロ経済学の基本なので、分からない人は教科書などで確認しておきましょう。

この等式の両辺からC, I を引きます

Y - C - I = G + NX

左辺はY、つまりその期間に生産された財・サービスから消費と投資(いずれも家計がする場合企業がする場合があります)を除いたものですから民間部門の貯蓄です。つまり民間部門の貯蓄は政府支出経常収支黒字の合計に等しいということです。

もちろん消費も投資政府支出も、異なる経済主体が独自判断ですることなので、当期に直ちに等しくなるとは限りません。事後的に等しくなる方向で経済が動くという意味です。Ys > Yd 、つまり供給過多で生産された物・サービスから売れ残りが生じても、長期間でみれば価格調整メカニズムが働いて、Ys = Yd となるのかも知れません(この考え方を"セイの法則"といいます。)。しかしながら短期間で観察すると価格調整メカニズムが働くといっても限度があります売れ残りが生じるとなると、企業は次年度はむしろ生産する数量を減らすでしょう。つまり、少なくとも短期間でみると需要供給規定しているのです(この考え方を"有効需要原理"といいます。これはケインズ発見とされています。)。

では民間貯蓄が過剰な場合経済を縮小しないで左辺と右辺を均衡させるにはどうしたらいいでしょう?

まずIを大きくする、つまり投資を増やす方法があります。全体としてのIは利子率rの関数とされているので(これを"投資関数"といいます。)、貨幣供給を増やして金利を下げることです。ただし利子率が10%もあればいいのですが、下げて下げてゼロゼロ近辺に達した場合は、これより下には下げられないか、下げられたとしても(注1)Iを増やす効果限定的です(この状態を「ゼロ金利制約」「流動性の罠」といいます。)(注2)。そもそも過剰貯蓄とは本来資金不足で、つまりお金を借りて商売をしていた企業資金余剰に転じたから生じた現象で(家計はもともと資金余剰です。)、企業資金余剰というのはお金の借り手がいないということですから、そういう現象が生じた時点で利子率はかなり低いのです。

次にNXを増やす方法があります。ただ、この方法他国との軋轢の原因になるうえ、貿易黒字通貨高を招き国際競争力の低下を来たすので、ドイツのように特殊な国際環境でもない限り増やすといっても限度があります(注3)。

残った方法はCを増やす、つまり減税か、Gを増やす、つまり政府支出の拡大です。いずれも財政状況は悪化します。中里准教授が「経済政策として財政健全化選択しにくい」というのはこのようなメカニズムを指していますいくらお金があっても誰かが使わないと所得は産まれないのです。

財政健全化というのはマクロ経済的にいうと貧しくなれというのと同義です。もちろん少子高齢化ならやむをえないとか、むしろ経済成長にとらわれない里山資本主義でいくのだ、というのもひとつ生き方選択だと思いますが、それならそれで正直にそういうべきで、財政健全化たらみんなが安心して豊かになってという説明はどうかと思います

(注1) 銀行間の借入れ金利に働きかけることにより銀行家計企業に貸す出す貸出金利を間接的に下げる「伝統的な金融政策」に対して、ゼロ近辺に達したインターバンクレートからターゲットを変えて、ターム・プレミアムリスクプレミアムによってそれより高く設定されている長期金利を下げることを狙うのが、いわゆる「非伝統的な金融政策」です。貸出金利の指標商品である長期国債を大量に購入する、MBSETFなどのリスク資産を購入してリスクプレミアムを下げる、インフレ目標と金政策の先行きを示して期待インフレ率を上げる、などの方法があります

(注2) 近時、低すぎる利子率は弊害を産む可能性があることが指摘されています。"金融政策はこれからマクロ経済の安定化ツールであり続けることができるのか サマーズとクルーグマンツイートより"、ラリーサマーズのいくつかのツイートを参照。https://anond.hatelabo.jp/20190824134241

(注3) ドイツ事情についてはマーティンウルフ日本化しないドイツ幸運フィナンシャル・タイムズ日本経済新聞2019年11月1日がよくまとまっていますhttps://www.nikkei.com/article/DGKKZO51634760R31C19A0TCR000/

過去増田です)

"れい新選組立憲民主党 どちらが正しいか (自民党とどちらが正しいか追記しました) "

https://anond.hatelabo.jp/20190622204530

"金融政策はこれからマクロ経済の安定化ツールであり続けることができるのか サマーズとクルーグマンツイートより"

https://anond.hatelabo.jp/20190824134241

"国土強靱化いつやるの?今でしょう!"

https://anond.hatelabo.jp/20191014111057

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