はてなキーワード: 公理とは
1. 完備性: ∀x,y ∈ X, x ≿ y ∨ y ≿ x
2. 推移性: ∀x,y,z ∈ X, (x ≿ y ∧ y ≿ z) ⇒ x ≿ z
3. 連続性: ∀x ∈ X, {y ∈ X | y ≿ x} と {y ∈ X | x ≿ y} は閉集合
定理: 上記の公理を満たす選好関係 ≿ に対して、連続効用関数 u: X → ℝ が存在し、∀x,y ∈ X, x ≿ y ⇔ u(x) ≥ u(y)
ワルラス需要対応 x: ℝ_++^n × ℝ_+ ⇒ ℝ_+^n を以下で定義:
x(p,w) = {x ∈ X | p·x ≤ w ∧ ∀y ∈ X, p·y ≤ w ⇒ x ≿ y}
選好関係が連続かつ局所非飽和であれば、ワルラス需要対応は上半連続
1. 閉凸性: Y は閉凸集合
3. 非reversibility: Y ∩ (-Y) ⊆ {0} (無償の生産は不可能)
4. 無限の利潤機会の不在: Y ∩ ℝ_+^n = {0}
多重生産技術を表現する変換関数 T: ℝ_+^m × ℝ_+^n → ℝ を導入:
T(y,x) ≤ 0 ⇔ 投入 x で産出 y が技術的に可能
仮定:
証明の概略:
1. 超過需要関数 z: Δ → ℝ^n を定義 (Δは価格単体)
2. z の連続性を示す
3. Walras' law: p·z(p) = 0 を証明
4. Kakutani の不動点定理を適用: ∃p* ∈ Δ s.t. z(p*) ≤ 0
von Neumann-Morgenstern 効用関数の公理:
1. 完備性
2. 推移性
3. 連続性
4. 独立性: ∀L,M,N ∈ L, ∀α ∈ (0,1], L ≿ M ⇔ αL + (1-α)N ≿ αM + (1-α)N
定理: 上記の公理を満たす選好関係に対して、期待効用表現 V(L) = ∑_s π_s u(x_s) が存在
Choquet 期待効用:
V(f) = ∫ u(f(s)) dν(s)
定義 (相関均衡):
確率分布 μ ∈ Δ(A) が相関均衡であるとは、∀i, ∀a_i, a'_i ∈ A_i,
∑_{a_{-i}} μ(a_i, a_{-i})[u_i(a_i, a_{-i}) - u_i(a'_i, a_{-i})] ≥ 0
位相空間を開集合族ではなく近傍系で定義する方法について説明する。
集合 X に対し、各点 x ∈ X に対してその点の近傍系𝒩(x) が割り当てられているとする。このとき、以下の公理が満たされるとき、これらの 𝒩(x) によって X 上に位相構造が定義される。
1. 自己包含性:任意の N ∈ 𝒩(x) に対して、x ∈ N。
2. 包含関係の保存:任意の N ∈ 𝒩(x) と N ⊆ N′ ⊆ X に対して、N′ ∈ 𝒩(x)。
3. 有限交叉性:任意の N₁, N₂ ∈ 𝒩(x) に対して、N₁ ∩ N₂ ∈ 𝒩(x)。
4. 近傍の基準:任意の N ∈ 𝒩(x) に対して、ある N′ ∈ 𝒩(x) が存在し、N′ ⊆ N かつ任意の y ∈ N′ に対して N ∈ 𝒩(y)。
この定義では、各点 x の近傍系 𝒩(x) を直接定めることで、位相空間の構造を構築する。近傍系は点ごとの局所的な性質を反映しており、これにより開集合の概念を介さずに位相的な議論が可能となる。
1. 自己包含性は、近傍がその点を必ず含むことを要求する。これは近傍の基本的な性質である。
2. 包含関係の保存は、近傍を含むより大きな集合もまた近傍であることを示す。これは近傍系が包含関係に対して上に閉じていることを意味する。
3. 有限交叉性は、有限個の近傍の共通部分も近傍であることを保証する。これにより、近傍系はフィルターの構造を持つ。
4. 近傍の基準は、任意の近傍に対してその内部に「より小さな」近傍が存在し、その近傍内の点全てが元の近傍を共有することを要求する。これは位相空間の局所的な一貫性を保証する。
近傍系から開集合系を導出することができる。具体的には、集合 U ⊆ X を開集合と定義するには、任意の点 x ∈ U に対して U ∈ 𝒩(x) が成り立つこととする。このとき、これらの開集合全体の族は位相の公理を満たす。
逆に、開集合系から近傍系を定義することも可能である。各点 x の近傍系 𝒩(x) を、x を含む開集合全体と定義すれば、公理を満たす近傍系が得られる。
その通りである。数学はしばしば「数字の計算」と同一視されることがあるが、実際にははるかに広範で深遠な抽象的な学問である。数学の主要な役割は、論理的な構造やパターン、関係性を扱うことであり、数字や数値に限定されるものではない。
数論のような分野では確かに数そのものが主題となるが、例えば集合論、位相幾何学、群論、代数などの分野では、数字というよりも抽象的な対象やその間の関係性を追究する。これらの分野では、数値を超えた抽象的な概念が扱われ、そこでは形式的な推論や証明が重視される。
また、数学の核心には公理的なシステムがあり、それに基づく論理的な演繹を通じて真理を明らかにしていく。この過程において数字は時に一つの「具現化された例」に過ぎず、多くの数学的な議論や証明においては、数値そのものが登場しない場合も多い。
2. 波動関数がシュレーディンガー方程式に従って時間発展する。
Hilb は次の性質を持つ。
- (S ∘ T)† = T† ∘ S†
- (T†)† = T
- id_H† = id_H
- (T ⊗ S)† = T† ⊗ S†
- 評価射: eval_H: H* ⊗ H → ℂ
- 共評価射: coeval_H: ℂ → H ⊗ H*
- (id_H ⊗ eval_H) ∘ (coeval_H ⊗ id_H) = id_H
- (eval_H ⊗ id_H*) ∘ (id_H* ⊗ coeval_H) = id_H*
⟨φ|ψ⟩ = (φ† ∘ ψ): ℂ → ℂ
⟨A⟩ψ = (ψ† ∘ A ∘ ψ): ℂ → ℂ
U(t) = exp(-iHt/ħ): H → H
- 射: t₁ → t₂ は t₂ - t₁ ∈ ℝ
- 射の対応: F(t₁ → t₂) = U(t₂ - t₁)
ψ(t₂) = U(t₂ - t₁) ∘ ψ(t₁)
U(t₃ - t₁) = U(t₃ - t₂) ∘ U(t₂ - t₁)
H_total = H_BH ⊗ H_rad
U_total(t): H_total → H_total
- U_total(t) はユニタリ射。
E(ρ_in) = Tr_H_BH (U_total ρ_in ⊗ ρ_BH U_total†)
- Tr_H_BH: H_BH 上の部分トレース
- 存在定理: 任意の完全正なトレース保存マップ E は、あるヒルベルト空間 K とユニタリ作用素 V: H_in → H_out ⊗ K を用いて表現できる。
E(ρ) = Tr_K (V ρ V†)
- バルクの圏 Hilb_bulk: ブラックホール内部の物理を記述。
- 境界の圏 Hilb_boundary: 境界上の物理を記述。
- G は忠実かつ充満なモノイドダガー関手であり、情報の完全な写像を保証。
- バルク: F_bulk: Time → Hilb_bulk
- 境界: F_boundary: Time → Hilb_boundary
- 各時刻 t に対し、η_t: F_bulk(t) → G(F_boundary(t)) は同型射。
η_t₂ ∘ U_bulk(t₂ - t₁) = G(U_boundary(t₂ - t₁)) ∘ η_t₁
- これにより、バルクと境界での時間発展が対応し、情報が失われないことを示す。
量子力学を圏論的に定式化し、ユニタリなダガー対称モノイド圏として表現した。ブラックホール情報パラドックスは、全体系のユニタリ性とホログラフィー原理を圏論的に導入することで解決された。具体的には、ブラックホール内部と境界理論の間に忠実かつ充満な関手と自然変換を構成し、情報が圏全体で保存されることを示した。
エレメンタリートポスの枠組みを用いることで、情報と存在の関係を数学的にモデル化できる。このモデルでは、存在をトポスの対象として、情報をその間の射や、内部論理における命題として表現する。
- 射の集合:任意の対象 A, B ∈ Ob(𝓔) に対し、射の集合 Hom𝓔(A, B)。
- 合成写像:∘ : Hom𝓔(B, C) × Hom𝓔(A, B) → Hom𝓔(A, C)。
- 恒等射:各対象 A に対し、idA ∈ Hom𝓔(A, A)。
- 合成の結合律:f ∘ (g ∘ h) = (f ∘ g) ∘ h。
- 恒等射の単位性:idB ∘ f = f、f ∘ idA = f。
1. 有限極限の存在:𝓔 は有限極限(特に、積と等化子)を持つ完備な圏である。
2. 指数対象の存在:任意の対象 A, B ∈ 𝓔 に対し、指数対象 BA が存在し、以下の自然同型が成り立つ。
Hom𝓔(C × A, B) ≅ Hom𝓔(C, BA)
3. 部分対象分類子の存在:特別な対象 Ω ∈ 𝓔 と単射 true: 1 → Ω が存在し、任意のモノ射(単射) m: U ↪ A に対し、一意的な射(特性射) χU: A → Ω が存在して以下の可換図式を満たす。
U ↪ A
↓ ↓
1 → Ω
1. 射としての情報:存在間の関係や変換を表す射 f: A → B は、存在 A から存在 B への情報の伝達や変換をモデル化する。
2. 部分対象としての情報:対象 A の部分対象 m: U ↪ A は、存在 A の特定の性質や部分構造(情報)を表す。これはモノ射として表現される。
3. 特性射と命題:部分対象 m: U ↪ A に対応する特性射 χU: A → Ω は、存在 A の要素が部分対象 U に属するかどうかを示す情報を提供する。
トポス 𝓔 の内部では、高階直観主義論理が展開される。ここで、以下の対応が成立する。
- 論理積(AND):P ∧ Q は積対象を用いて、χP∧Q = ⟨χP, χQ⟩ : A → Ω × Ω → Ω。
- 論理和(OR):P ∨ Q は余積(和)を用いて表現される。
- 含意(IMPLIES):P ⇒ Q は指数対象を用いて、χP⇒Q: A → ΩΩ。
- 否定(NOT):¬P は、χ¬P = χP⇒⊥ として表され、⊥ は偽を表す部分対象である。
1. 一致性:開被覆 { fi: Ui → U } に対し、各 F(Ui) の要素が F(Ui ×U Uj) 上で一致するなら、それらは F(U) の要素から誘導される。
2. 貼り合わせ可能性:F(U) の要素は、その制限が各 F(Ui) の要素に一致する。
以上の構造を組み合わせることで、情報と存在の関係を統一的にモデル化できる。
- 射 f: A → B は存在間の情報の伝達や変換を示す。
情報と存在の関係を数理化するために、高次圏論、ホモトピー型理論、および量子場の理論を統合した形式化を提案する。
まず、(∞,∞)-圏 C を考える。この圏の n-射は n 次元の情報構造を表現し、これらの間の高次の関係性を捉える。存在を表現するために、この (∞,∞)-圏上の (∞,∞)-シーフを考える。
(∞,∞)-シーフ F: C^op → (∞,∞)-Cat を定義し、これを「存在の超シーフ」と呼ぶ。ここで、(∞,∞)-Cat は (∞,∞)-圏の (∞,∞)-圏である。F(X) は対象 X に関連付けられた存在の可能性の (∞,∞)-圏を表す。
このシーフ F は以下の超層条件を満たす:
任意の対象 X と X 上の ∞-被覆 {U_i → X}_i に対して、以下の ∞-極限図式が (∞,∞)-圏の同値となる:
F(X) ≃ lim[∏_i F(U_i) ⇉ ∏_{i,j} F(U_i ×_X U_j) ⇛ ... ]
次に、ホモトピー型理論 (HoTT) の拡張として、∞-累積階層理論 (∞-CUT) を導入する。これにより、以下の型構成子を定義する:
さらに、高次 univalence 公理を採用し、以下を仮定する:
(A ≃^n B) ≃^(n+1) (A =^n B)
ここで、≃^n は n 次の同値関係を、=^n は n 次の同一性型を表す。
量子場理論の概念を取り入れるために、圏値場の理論を拡張し、(∞,∞)-圏値場 Φ: Bord^(∞,∞) → (∞,∞)-Cat を導入する。ここで、Bord^(∞,∞) は無限次元ボルディズム圏である。この場は以下の公理的場論の条件を満たす:
Φ(M ∐ N) ≃ Φ(M) ⊗ Φ(N)
Φ(∅) ≃ 1
Φ(M^op) ≃ Φ(M)^*
ここで、⊗ は (∞,∞)-圏の対称モノイダル構造を、* は双対を表す。
情報と存在の動的な相互作用を捉えるために、導来高次代数の概念を用いる。C の導来 (∞,∞)-圏 D(C) を考え、F の導来関手 LF: D(C)^op → D((∞,∞)-Cat) を定義する。情報の流れに沿った存在の進化は、以下の超越的余極限として表現される:
hocolim^∞_i LF(X_i)
最後に、情報と存在の根源的な関係を捉えるために、トポス理論を無限次元に拡張した ∞-トポスの概念を導入する。∞-トポス E = Sh^∞(C) 内で、存在を表す対象 Ω^∞ を定義し、これを無限次元部分対象分類子とする。
∀x, y ∈ X, x ≿ y ∨ y ≿ x
∀x, y, z ∈ X, (x ≿ y ∧ y ≿ z) ⇒ x ≿ z
∀x ∈ X, {y ∈ X | y ≿ x} と {y ∈ X | x ≿ y} は X において閉集合
∀x, y, z ∈ X, ∀α ∈ (0, 1), (x ≿ z ∧ y ≿ z) ⇒ αx + (1-α)y ≿ z
関数 u: X → ℝ が以下を満たすとき、u を選好関係 ≿ の効用関数と呼ぶ:
∀x, y ∈ X, x ≿ y ⇔ u(x) ≥ u(y)
効用関数 u: X → ℝ に対して、任意の r ∈ ℝ に対する無差別集合 I_r を以下で定義する:
I_r = {x ∈ X | u(x) = r}
公理 1-4 を満たす選好関係 ≿ に対応する効用関数 u が連続であるとき、任意の r ∈ ℝ に対して、I_r は X の閉集合である。
証明:
u の連続性より、I_r = u^(-1)({r}) は X の閉集合である。
公理 1-4 を満たす選好関係 ≿ に対応する効用関数 u が準凹であるとき、任意の r ∈ ℝ に対して、I_r は凸集合である。
証明:
x, y ∈ I_r, α ∈ (0, 1) とする。u の準凹性より、
u(αx + (1-α)y) ≥ min{u(x), u(y)} = r
一方、u(αx + (1-α)y) > r とすると、公理 4 に矛盾する。
よって、u(αx + (1-α)y) = r となり、αx + (1-α)y ∈ I_r が示される。
X が Banach 空間のとき、関数 f: X → ℝ が点 x ∈ X で Gâteaux 微分可能であるとは、任意の h ∈ X に対して以下の極限が存在することをいう:
δf(x; h) = lim_{t→0} (f(x + th) - f(x)) / t
効用関数 u: X → ℝ が Gâteaux 微分可能であるとき、点 x ∈ X における財 i と財 j の間の限界代替率 MRS_{ij}(x) を以下で定義する:
MRS_{ij}(x) = -δu(x; e_i) / δu(x; e_j)
ただし、e_i, e_j は i 番目、j 番目の基底ベクトルとする。
X が Hilbert 空間で、効用関数 u: X → ℝ が二回連続 Fréchet 微分可能かつ強凹であるとき、任意の x ∈ X と任意の i ≠ j に対して、
∂MRS_{ij}(x) / ∂x_i < 0
証明:
u の強凹性より、任意の h ≠ 0 に対して、
⟨D²u(x)h, h⟩ < 0
これを用いて、MRS の偏導関数の符号を評価することで証明が完了する。
X が局所凸位相線形空間、p ∈ X* (X の双対空間)、w ∈ ℝ とする。
効用関数 u: X → ℝ が連続かつ準凹で、以下の問題の解 x* が存在するとき、
max u(x) subject to ⟨p, x⟩ ≤ w, x ∈ X
ある λ ≥ 0 が存在して、以下が成り立つ:
1. ⟨p, x*⟩ = w
2. ∀y ∈ X, u(y) > u(x*) ⇒ ⟨p, y⟩ > w
3. δu(x*; h) ≤ λ⟨p, h⟩, ∀h ∈ X
証明:
超平面分離定理を用いて、{y ∈ X | u(y) > u(x*)} と {y ∈ X | ⟨p, y⟩ ≤ w} が分離可能であることを示し、そこから条件を導出する。
1. (多様体構造) M は滑らかな11次元位相多様体である。
2. (ゲージ構造) E は M 上のベクトルバンドルで、構造群 G を持つ。
3. (超対称性) M 上に32個の超対称性生成子 Q_α (α = 1, ..., 32) が存在し、以下の反交換関係を満たす:
{Q_α, Q_β} = 2(CΓ^μ)_αβ P_μ + Z_αβ
ここで C は電荷共役行列、Γ^μ はガンマ行列、P_μ は運動量演算子、Z_αβ は中心電荷。
S = ∫_M (R * 1 + 1/2 * F ∧ *F + ψ̄Γ^μ∇_μψ + ...)
ここで R はスカラー曲率、* はHodgeのスター演算子。
5. (双対性) 異なるコンパクト化 M → M' に対して、物理的に等価な理論が得られる。
エネルギーが中心電荷で下から押さえられるBPS状態が存在する。
証明:
1. 超対称性代数から、エネルギー演算子 H は以下の不等式を満たす:
H ≥ √(Z_αβ Z^αβ)
2. この不等式の等号が成り立つ状態を BPS 状態と呼ぶ。
3. 超対称性の表現論により、このような状態は必ず存在する。
M2ブレーンの張力 T_M2 は、11次元プランク長 l_p を用いて以下のように与えられる:
T_M2 = 1 / (4π²l_p³)
証明:
3. 次元解析により、張力 T_M2 の次元が [長さ]^(-3) であることがわかる。
非可換幾何学は、空間の幾何学的性質を非可換代数を通じて記述する理論である。ここでは、空間を古典的な点集合としてではなく、代数的な対象として扱う。
∥ab∥ ≤ ∥a∥ ∙ ∥b∥, ∥a*a∥ = ∥a∥²
ここで、∥·∥ はノルムを表す。この代数のスペクトル理論を通じて、空間の幾何学的性質を解析する。
量子群は、リー群の代数的構造を量子化したもので、非可換幾何学や統計力学において重要な役割を果たす。
(Δ ⊗ id) ∘ Δ = (id ⊗ Δ) ∘ Δ, (ε ⊗ id) ∘ Δ = id = (id ⊗ ε) ∘ Δ
トポロジカル量子場理論は、トポロジーと量子物理を結びつける理論であり、コボルディズムの圏における関手として定義される。
量子コホモロジーは、シンプレクティック多様体のコホモロジー環を量子化したもので、フロアホモロジーを用いて定義される。
a *_q b = a ∪ b + Σ_{d>0} q^d ⟨a, b, γ⟩_d
その核心は、具体的な数や図形から離れ、演算の性質そのものに着目することにある。
群論を例に取ると、群とは集合G上の二項演算・が結合法則を満たし、単位元が存在し、各元に逆元が存在するという公理を満たす代数的構造である。
この抽象的な定義により、整数の加法群(Z,+)や置換群S_nなど、一見異なる対象を統一的に扱うことが可能となる。
群論の発展は、ガロア理論を生み出し、5次以上の代数方程式の代数的解法が存在しないことの証明につながった。
環論では、可換環を中心に、イデアルや素イデアルの概念が導入され、代数幾何学との深い関連が明らかになった。
体論は、代数的閉体や有限体の理論を通じて、ガロア理論や暗号理論の基礎を提供している。
これらの理論は、単に抽象的な概念の探求にとどまらず、数論や代数幾何学、さらには理論物理学や量子情報理論など、広範な分野に応用されている。
例えば、リー群論は素粒子物理学の基礎理論となっており、SU(3) × SU(2) × U(1)という群構造が標準模型の対称性を記述している。
また、抽象代数学の概念は圏論によってさらに一般化され、函手や自然変換といった概念を通じて、数学の異なる分野間の深い関連性が明らかにされている。
圏論的視点は、代数的位相幾何学や代数的K理論などの現代数学の発展に不可欠な役割を果たしている。
単純な公理から出発し、複雑な数学的構造を解明していく過程は、純粋数学の醍醐味であり、同時に自然界の根本法則を理解する上で重要な洞察を与えてくれるのである。
1. 経済主体の集合は E = {1, 2, ..., n} である。
2. 財の集合は G = {1, 2, ..., m} である。
3. 消費集合は Xᵢ ⊆ ℝᵐ₊ for i ∈ E である。
4. 選好関係は ≽ᵢ on Xᵢ for i ∈ E である。
max{xᵢ∈Xᵢ} uᵢ(xᵢ) subject to p · xᵢ ≤ wᵢ
ここで、uᵢ: Xᵢ → ℝ は効用関数、p ∈ ℝᵐ₊ は価格ベクトル、wᵢ は初期賦存量である。
max{y∈Y} p · y
一般均衡は以下の条件を満たす配分 (x*, y*) と価格ベクトル p* の組である。
1. xᵢ* ∈ arg max{xᵢ∈Xᵢ} {uᵢ(xᵢ) : p* · xᵢ ≤ wᵢ} for all i ∈ E
3. Σ{i∈E} xᵢ* = Σ{i∈E} wᵢ + y*
利潤関数を π(p, w) とすると、
∂π(p, w)/∂pⱼ = yⱼ(p, w)
ΔPS = ∫{p₀}^{p₁} y(p, w) dp
max{x,y,t} W(u₁(x₁), ..., uₙ(xₙ))
subject to:
1. Σ{i∈E} xᵢ = Σ{i∈E} wᵢ + y
2. y ∈ Y
3. xᵢ ∈ arg max{xᵢ∈Xᵢ} {uᵢ(xᵢ) : p · xᵢ ≤ wᵢ + tᵢ} for all i ∈ E
4. Σ{i∈E} tᵢ = 0 (予算均衡条件)
都市伝説によれば、かつてアインシュタインの古典的重力理論「一般相対性理論」を理解していたのは3人だけだったと言われている。
それが真実かどうかは別として、その3人のうちの1人がダフィッド・ヒルベルトである。彼は、今日の初学者でも一般相対性理論を理解できるように、それを数学で明確かつ正確(すなわち厳密)に形式化した。
古典的なアインシュタインの重力は、時空上の擬リーマン計量のモジュライ空間上のスカラー曲率密度汎関数の積分の臨界点の研究にすぎない。
物理学の基本的な理論は数学での基本的な定式化を持つべきだと信じたことで、ヒルベルトは本質的にアインシュタインを先取りすることができた。そのため、この汎関数は現在、アインシュタイン・ヒルベルト作用汎関数と呼ばれている。
ヒルベルトは、1900年の有名なヒルベルトの問題の一環として、この一般的なアイデアを以前から提唱していた。ここでヒルベルトの第6問題は、物理学の理論の公理を見つけることを数学者に求めている。
それ以来、そのような公理化のリストが見つかっている。例えば、
物理学 | 数学 |
力学 | シンプレクティック幾何学 |
重力 | リーマン幾何学 |
ゲージ理論 | チェルン・ヴェイユ理論 |
量子力学 | 作用素代数 |
トポロジカル局所量子場理論 | モノイダル(∞,n)-カテゴリ理論 |
このリストには注目すべき2つの側面がある。一方で、数学の最高の成果が含まれており、他方で、項目が無関係で断片的に見えることだ。
学生時代、ウィリアム・ローヴィアは「合理的熱力学」と呼ばれる熱力学の公理化の提案に触れた。彼は、そのような連続体物理学の基本的な基盤は、まず微分幾何学自体の良い基盤を必要とすることに気づいた。彼の生涯の出版記録を見てみると、彼が次の壮大な計画を追求していたことがわかる。
ローヴィアは、最初の2つの項目(圏論的論理、初等トポス理論、代数理論、SDG)への画期的な貢献で有名になった。なぜか、このすべての動機である3番目の項目は広く認識されていないが、ローヴィアはこの3番目の点を継続的に強調していた。
この計画は壮大だが、現代の基準では各項目において不十分である。
現代数学は自然にトポス理論/型理論ではなく、高次トポス理論/ホモトピー型理論に基づいている。
現代の幾何学は「変数集合」(層)だけでなく、「変数ホモトピー型」、「幾何学的ホモトピー型」、「高次スタック」に関する高次幾何学である。
現代物理学は古典的連続体物理学を超えている。高エネルギー(小さな距離)では、古典物理学は量子物理学、特に量子場理論によって精緻化される。
数学的宇宙仮説を説明するには、宇宙をどのようにモデル化するかを考え、各理論の役割を明確にする必要がある。
以下に、各概念を説明し、物理宇宙を数学的にどのように捉えるかを示す。
数学的宇宙仮説の中心にあるのは、宇宙が数学的構造そのものであるという考え方である。数学的構造は、集合とその上で定義される関係や演算の組み合わせである。
具体例として、微分多様体を考える。微分多様体は、局所的にユークリッド空間に似た構造を持ち、滑らかな関数が定義できる空間である。物理学では、時空を微分多様体としてモデル化し、一般相対性理論の基盤としている。このように、宇宙全体を一つの巨大な数学的構造として捉え、その性質を研究する。
集合論は、数学の基礎を形成する理論であり、すべての数学的対象を集合として扱う。特に、Zermelo-Fraenkel集合論(ZFC)は、集合の存在とその性質を定義する公理系である。数学的宇宙仮説では、宇宙を集合として捉え、その集合上の関係や演算が物理法則を表現していると考える。
モデル理論は、形式的な論理体系が具体的な構造としてどのように実現されるかを研究する。数学的宇宙仮説では、物理宇宙がある論理体系のモデルであると仮定する。具体的には、物理法則を公理とする論理体系のモデルとして宇宙を捉える。これは、ペアノ算術の公理系のモデルとして自然数が存在するのと類似している。
カテゴリ理論は、対象(オブジェクト)とそれらの間の射(モルフィズム)を扱う理論である。カテゴリ 𝒞 は次のように定義される:
射は合成可能であり、合成は結合的である。さらに、各対象に対して恒等射が存在する。
数学的宇宙仮説では、宇宙を一つのカテゴリとして捉えることができる。カテゴリの対象は異なる数学的構造であり、射はそれらの間の変換や関係を表す。これにより、異なる「宇宙」間の関係性を数学的に探求することが可能になる。
トポス理論は、集合論の一般化であり、論理と空間の概念を統一する枠組みである。トポスは、論理体系のモデルとして機能し、異なる数学的構造を統一的に扱うことができる。
数学的宇宙仮説では、宇宙をトポスとして捉えることができる。トポスは、論理体系のモデルであり、異なる物理的現実を表現するための柔軟な枠組みを提供する。トポス理論を用いることで、宇宙の数学的性質をより深く理解することが可能になる。
数学的宇宙仮説を抽象数学で説明するためには、数学的構造、公理系、集合論、モデル理論、カテゴリ理論、トポス理論といった数学的概念を用いることが必要である。
これにより、物理的現実を数学的に厳密に記述し、数学と物理の深い関係を探求することができる。
この仮説は、数学的対象が物理的実体として存在するという新しい視点を提供するが、現時点では哲学的な命題としての性格が強く、数学的に証明可能な定理ではない。
Ωを仮に100次元の実ベクトル空間R^100とする。各次元は特定の神経活動パターンに対応する。
Ω = {ω ∈ R^100 | ||ω||₂ ≤ 1}
ここで||・||₂はユークリッドノルムである。τは標準的なユークリッド位相とする。
O : Ω → Ω
O(ω) = Aω / ||Aω||₂
ここでAは100×100の実行列で、||Aω||₂ ≠ 0とする。
S[ω] = -∫Ω p(x) log p(x) dx
S[O(ω)] ≤ S[ω] + log(det(AA^T))
dω/dt = F(ω) + G(ω, O)
F(ω) = -αω + β tanh(Wω)
G(ω, O) = γ(O(ω) - ω)
ここでα, β, γは正の定数、Wは100×100の重み行列、tanhは要素ごとの双曲線正接関数である。
g_ij(ω) = E[(∂log p(x|ω)/∂ω_i)(∂log p(x|ω)/∂ω_j)]
ここでE[・]は期待値、p(x|ω)は状態ωでの条件付き確率密度関数である。
ψ(x) = √(p(x)) exp(iθ(x))
Φ[ω] = min_π (I(X;Y) - I(X_π;Y_π))
ここでI(X;Y)は相互情報量、πは可能な分割、X_πとY_πは分割後の変数である。
勾配降下法を用いて定式化する:
ω_new = ω_old - η ∇L(ω_old, O)
L(ω, O) = ||O(ω) - ω_target||₂²
G = (V, E)
V = {v_1, ..., v_100}
E ⊆ V × V
各頂点v_iはω_iに対応し、辺(v_i, v_j)はω_iからω_jへの因果関係を表す。
このモデルはPythonとNumPyを用いて以下のように実装できる:
import numpy as np from scipy.stats import entropy from scipy.integrate import odeint import matplotlib.pyplot as plt class ConsciousnessModel: def __init__(self, dim=100): self.dim = dim self.omega = np.random.rand(dim) self.omega /= np.linalg.norm(self.omega) self.A = np.random.rand(dim, dim) self.W = np.random.rand(dim, dim) self.alpha = 0.1 self.beta = 1.0 self.gamma = 0.5 self.eta = 0.01 def observe(self, omega): result = self.A @ omega return result / np.linalg.norm(result) def entropy(self, omega): p = np.abs(omega) / np.sum(np.abs(omega)) return entropy(p) def dynamics(self, omega, t): F = -self.alpha * omega + self.beta * np.tanh(self.W @ omega) G = self.gamma * (self.observe(omega) - omega) return F + G def update(self, target): def loss(o): return np.linalg.norm(self.observe(o) - target)**2 grad = np.zeros_like(self.omega) epsilon = 1e-8 for i in range(self.dim): e = np.zeros(self.dim) e[i] = epsilon grad[i] = (loss(self.omega + e) - loss(self.omega - e)) / (2 * epsilon) self.omega -= self.eta * grad self.omega /= np.linalg.norm(self.omega) def integrated_information(self, omega): def mutual_info(x, y): p_x = np.abs(x) / np.sum(np.abs(x)) p_y = np.abs(y) / np.sum(np.abs(y)) p_xy = np.abs(np.concatenate([x, y])) / np.sum(np.abs(np.concatenate([x, y]))) return entropy(p_x) + entropy(p_y) - entropy(p_xy) total_info = mutual_info(omega[:self.dim//2], omega[self.dim//2:]) min_info = float('inf') for i in range(1, self.dim): partition_info = mutual_info(omega[:i], omega[i:]) min_info = min(min_info, partition_info) return total_info - min_info def causal_structure(self): threshold = 0.1 return (np.abs(self.W) > threshold).astype(int) def run_simulation(self, steps=1000, dt=0.01): t = np.linspace(0, steps*dt, steps) solution = odeint(self.dynamics, self.omega, t) self.omega = solution[-1] self.omega /= np.linalg.norm(self.omega) return solution def quantum_state(self): phase = np.random.rand(self.dim) * 2 * np.pi return np.sqrt(np.abs(self.omega)) * np.exp(1j * phase) # モデルの使用例 model = ConsciousnessModel(dim=100) # シミュレーション実行 trajectory = model.run_simulation(steps=10000, dt=0.01) # 最終状態の表示 print("Final state:", model.omega) # エントロピーの計算 print("Entropy:", model.entropy(model.omega)) # 統合情報量の計算 phi = model.integrated_information(model.omega) print("Integrated Information:", phi) # 因果構造の取得 causal_matrix = model.causal_structure() print("Causal Structure:") print(causal_matrix) # 観測の実行 observed_state = model.observe(model.omega) print("Observed state:", observed_state) # 学習の実行 target_state = np.random.rand(model.dim) target_state /= np.linalg.norm(target_state) model.update(target_state) print("Updated state:", model.omega) # 量子状態の生成 quantum_state = model.quantum_state() print("Quantum state:", quantum_state) # 時間発展の可視化 plt.figure(figsize=(12, 6)) plt.plot(trajectory[:, :5]) # 最初の5次元のみプロット plt.title("Time Evolution of Consciousness State") plt.xlabel("Time Step") plt.ylabel("State Value") plt.legend([f"Dim {i+1}" for i in range(5)]) plt.show()
Ω = (X, τ)
O : Ω → Ω'
S : Ω → ℝ
S[ω] = -∫ f(ω(x)) dx
S[O(ω)] ≤ S[ω]
dω/dt = F[ω] + G[ω, O]
g_ij(ω) = ∂²S[ω] / (∂ω_i ∂ω_j)
Q : Ω → H
Φ[ω] = min_π I[ω : π(ω)]
ω_new = ω_old + η ∇_g L[ω, O]
ここで∇_gは情報計量gに関する勾配、Lは適切な損失汎関数である。
G = (V, E)
このモデルは、意識の特性についての仮説である。「観測能力」と「エントロピー減少」を一般化された形で捉えている。具体的な実装や解釈は、この抽象モデルの特殊化として導出可能。
課題としては、このモデルの具体化、実験可能な予測の導出、そして計算機上での効率的な実装が挙げられる。さらに、この枠組みを用いて、意識の創発、自己意識、クオリアなどの問題にも着手できる。
1. プレイヤー集合: N = {P₁, P₂, ..., Pₙ}
2. 行動集合: 各プレイヤー Pᵢ の行動の集合を Aᵢ とする
3. 情報集合: 各プレイヤー Pᵢ の情報集合を Hᵢ とする
4. 選好関係: 各プレイヤー Pᵢ の選好関係を ≽ᵢ とする
1. 履歴: H = ∪ Hᵢ
各プレイヤー Pᵢ に対して、効用関数 uᵢ: Z → ℝ を定義する
1. 完備性と推移性:
2. 期待効用仮説:
p ≽ᵢ q ⇔ 𝔼ₚ[uᵢ] ≥ 𝔼ᵩ[uᵢ]
σᵢ: Hᵢ → Δ(Aᵢ), ここで Δ(Aᵢ) は Aᵢ 上の確率分布の集合
μ を各情報集合 h ∈ H に対する確率測度 μₕ ∈ Δ(h) の集合と定義
(σ*, μ*) が完全ベイズ均衡であるとは、以下を満たすとき:
ZFC (Zermelo-Fraenkel set theory with the Axiom of Choice) の哲学は、数学基礎論における中心的な位置を占め、その含意は数理論理学、モデル理論、証明論にまで及ぶ。
ZFCの存在論的基盤は、von Neumann–Bernays–Gödel (NBG) 集合論との比較において明確になる。NBGがクラスの概念を導入するのに対し、ZFCは純粋に集合のみを扱う。この違いは、大規模基数の存在に関する議論において重要な意味を持つ。例えば、到達不能基数の存在は、ZFCでは公理として追加する必要があるが、NBGではより自然に扱える。
ZFCの哲学的重要性は、その一階述語論理に基づく形式化にある。これにより、完全性定理が適用可能となり、モデル理論的手法を用いた相対的無矛盾性証明が可能になる。特に、ゲーデルのL構造(構成可能全体)とコーエンの強制法は、ZFCの独立性結果を示す上で本質的な役割を果たす。
ZFCの公理系、特に置換図式の導入は、フレーゲの論理主義の崩壊後の数学基礎論の再構築において重要な役割を果たした。置換図式は、ラッセルのパラドックスを回避しつつ、十分な数学的対象の存在を保証する。
選択公理 (AC) の哲学的含意は特に深い。ACは、トポロジー的ベクトル空間におけるハーン・バナッハの定理や、測度論におけるバナッハ・タルスキのパラドックスなど、数学の広範な領域に影響を及ぼす。ACの非構成的性質は、直観主義数学や構成的数学との緊張関係を生む。
ZFCの哲学は、大規模基数公理の研究と密接に関連する。イナクセシブル基数、マーロ基数、超コンパクト基数などの大規模基数の存在は、ZFCの無矛盾性を強化し、数学的宇宙の階層構造を示唆する。これらの基数の存在は、プラトニズム的な数学観を支持するように見えるが、形式主義的解釈も可能である。
ゲーデルの不完全性定理のZFCへの適用は、数学的真理の本質に関する深遠な問いを提起する。特に、第二不完全性定理は、ZFCがその自身の無矛盾性を証明できないことを示し、ヒルベルトプログラムの限界を明らかにした。
ZFCの哲学的含意は、数学的構造主義との関連でも重要である。ブルバキ学派の構造主義的アプローチは、ZFCを基盤として数学的構造を定義し、分析する。一方、カテゴリー論的基礎づけは、ZFCに代わる代替的なアプローチを提供し、トポスの概念を通じて数学的宇宙の多様性を示唆する。
内部モデルの理論、特にゲーデルのL構造の研究は、ZFCの哲学に新たな視点をもたらす。V=L(すべての集合が構成可能である)という仮定は、連続体仮説や一般化連続体仮説を肯定するが、同時に多くの大規模基数の存在を否定する。これは、数学的宇宙の「薄さ」と「厚さ」の間の哲学的緊張を生む。
結論として、ZFCの哲学は、数学的存在論、認識論、真理論の交差点に位置し、現代数学の基礎に関する最も深遠な問題を提起する。その影響は、数学哲学にとどまらず、論理学、計算理論、量子力学の基礎にまで及ぶ。ZFCの哲学的探究は、数学的知識の本質と限界に関する我々の理解を深化させ、数学と哲学の境界を絶えず再定義しているのである。
経済学において、均衡価格の静的理論はワルラスによって始められ、アローとドブリューにより確立された。
単一市場からなる簡明な場合、需要=供給方程式で表され、自然な力学が容易に分かるが、複数市場に関する状況は複雑である。
需要過剰は、価格のなす空間から商品のなす空間への関数Z(p)=D(p)-S(p)と考えられる。
ここでDとSはともに個々の行為の合成によって決定されている。
このとき、経済学は個人の振る舞いに関する諸条件に根拠を与え、それらの条件はZの持つべき諸公理を導く。
すなわち Z: R_{+}^{l} → R^{l} が需要過剰写像であるとは、次の公理を満たすZを言う。
これにより、Zは境界を含まない正の象限と(l-1)次元球面との共通部分上のベクトル場とみなせる。
均衡価格ベクトル、つまりZ(p^{*}) = 0となるベクトルp^{*}の存在はホップの定理から導かれる。
カントの定言命法ってなんかそれっぽい用語を使ってるから何らかの原理みたいに思えるけど、要するに仮言命法とは違って論理性という錦の御旗のないただの主義・主張でしかないんじゃないか?って思った。
他人に最低限の敬意を持ちましょう。って言われてまあそうかもねっていう素朴な共感はあるけど、それは感覚の問題であってそこに論理はない。もっと言えばその感覚すらも社会的に形成されたもの、というかキリスト教の倫理規範そのものなんじゃないか?って思う。
じゃあカントによる道徳の再定義・正当化も、論理性・合理性という現代(?)風な科学のツールで飾り立てつつ、結局は聖書の価値規範をリブートしただけなんじゃないか?って思った。
もっと遡れば、じゃあその他敬を良しとする社会はどう構築されたののか?無から湧いてきたのか?って問題が出てきそうだけど。
神様がそうしたからです、という答えなら簡単に済む。人にそういう機能がプリインストールされてるからです、だとそれも道徳の正当化に使えそうだけど、事実を規範にすり替えないといけない。
道徳の根拠として定言命法を持ち出すのは、少なくとも論理で語れる面については色々と新しい発見をしているすごいカント先生の言う事だから説得力があろうっていう権威主義的な要素もあるんだろうか。
実際に人間の尊厳という概念が社会に影響を与えているというのは事実にしても、それは別に論理的必然性との関係はないよね?って思う。
そんなに徹底して厳格に理詰めで考えてたら、そもそも規範なんてありませんというニヒリズムに辿り着かざるを得ない。
じゃあある程度は感覚的なものに依拠する規範を公理として置いて、そこから道徳の話を始めようって事なのかもしれない。それがキリスト教か人権思想かは知らんけど。
そういう話ならまあ分からんでもないけど、それだとかなり重大な前提条件あっての議論な訳だし、それをさも論理的に話をしてるんですけど?みたいなスタンスで行くのは欺瞞じゃねえか?