「大原」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 大原とは

2023-07-30

anond:20230730105537

言いたいことはわかるよ。ほとんどどんなものでも『その時代モード最先端』を作るのはそういう環境だと思う。

別に東京でなくてもいいんだけども、東京近郊は人が密集してるからね。良い環境だ。自分が作らないジャンルにしても、アーリーアダプターになるのは楽しい

まあ一方で、文化教養というものをあまりにも狭く見過ぎていないか?というところは批判したい。Cultivated ってもっと広い概念だろ。京都大原に住んでたイギリス貴族ベニシアさんの暮らし、どう思う?

2023-07-25

乳や卵には幼体を成長させる成分が入っていると思われるので

成体がそれを摂取したときアレルギー反応が起きるのは、幼体の食物の確保という点で正しい

しか最近は幼体まで乳や卵にアレルギーを持つことがある

そうすると原因は、その親が、法則に反し乳や卵を食べ過ぎたためではないか

結局、人間動物大原からは逃れられないのかもしれない

少子化もその流れであろう

したがって大人は卵や乳製品は控えたらどうだろう(特にフランス人

2023-06-13

水着撮影キャンセル問題って答え出てるよな

馬鹿じゃないならみんなこの結論に落ち着くだろ

表現の自由否定するやつは流石にいないんだから

どんな表現基本的自由というのが大原則、禁止するなら立法して違反を取り締まって行きましょうねってだけの話だよな

から児ポなんかは当然立法されてて禁止だし、子供労働禁止してるんだからそれに該当するならアウト

禁止されてないことなら、キモかろうが痛かろうが外野が辞めさせたり出来んよと

それだけの話だろ

これ以外の結論って有り得るの?

ないでしょ

はい!終わり

この話これで終わりね

2023-06-06

anond:20230606122146

少子化はまず1番最初にくるのが国民政治責任問題ということだよ?大きいもんの責任とは???学校行ったことない?人間社会初めて?

大原則の話をするけどね、「政策失敗の責任」は、国の統治権を持つ人、国について最終的な決定をする最高権力を有する人、つまり国民」にある。

まずこれが1番最初にくる基本、大原

正当化って全く意味が通らないんですが?まず第一義的に主権者責任でしょ、それ以外は他責ですよ

次に政治家責任ですが、責任追及を怠った国民が1番の責任者ですね

2023-06-04

スタバ勉強

去年独学で社労士に一発合格した先輩が1年近く毎日スタバで3時間勉強したって言ってたのを

スタバなんて話し声うるさくて集中できないしお金もかかるし効率悪いでしょ

なんて思ってたけど、いざ自分資格勉強始めてみると、集中できんもんだね、自分の部屋

大学受験どうやって乗り切ったんだっけと記憶を探ってみると当時は塾行かされて勉強強制されてて常に尻を叩かれる状況にいたからサボれなかっただだし、

大学時代レポートとか卒論とかほぼ大学図書館で書いて自宅ではまったくといっていいほど手を付けなかったのを思い出した

大原TACみたいな資格学校通うような金もないし、自分もどこか自宅以外に勉強できる場所を見つけないといけないのかな

そう思って会社帰りに寄れる場所の有料自習室探してみたけれど下は月額1万円ぐらいからで上は3万円ぐらい取られるところも

そのぐらい払うならスタバでよくないってなってしまうのか

机を借りたいだけなのにいろいろ器具つかえてシャワーまで借りられるスポーツジムよりお金かかるのなんなのさ

人の目が気にならなくてお金からなくて平日22時ぐらいまで静かに勉強できる場所ってないのかな

2023-06-02

ゴミルーティンならできるADHDどうにかなんねーか

朝起きて、顔洗って、身だしなみ揃えて、ご飯食べて、バッグに荷物ちゃん確認して、しっかり鍵を閉めて家を出る

支払いの書類が来たら期日までに支払う

という当たり前のルーティンはできないし、覚えられないけど

寝坊して、ヨレヨレで家を出て、会社行く前にエナドリ買って飲み、昼は大量にご飯を食べ、お菓子を買い込み、夜に夕飯とお菓子を食べまくり寝落ちするまでネット

支払いは忘れちゃうけど、毎月買う漫画の発売日だけは絶対忘れない

土日も仕事がないだけで、朝からエナドリお菓子寝落ちゲームだけはしっかりやる。

みたいな、別に誰にも強制されてないし、本人も意識してないゴミルーティンはどうやったら改善されんの?

エナドリゴミとか、支払い書類とかすごいんだけど。今日絶対やるんだよって言って準備して送り出しても、ルーティンに入ってないから忘れちゃうし。

忘れないように昼休みLINEしても、すでに支払い遅れてるから怒られるかも。注意されるのがこわくてできないと言い出すし。

ものを買ったり使ったらお金を払わないといけないという大原則すら覚えられねーのかバカ妹はよ。

ADHDHSPからじゃねーよ。

おめーの給与はどうやって生まれてんのかわかってねーのか?泉からお金溢れ出してるわけじゃねーぞ。

2023-05-26

イカ娘の作者が現在連載中の「あつまれ!ふしぎ研究部」はキャラ名前神奈川県平塚市学校名、地名から取られているんだけど、あんまり情報がないので地元アピール兼ねてまとめとく。

五領大祐 五領ヶ台高校(作者の母校、現 湘風高校
大原 ことね 大原高校平塚中等教育学校に改組)
神田 千晶 神田高校(現 湘風高校
二宮二宮高校(隣町だが旧学区区分では同学区)
平塚 和香 平塚中等教育学校
春日野春日野中学校、旭小学校
高浜 麗子 高浜高校高麗山
八幡 撫子 八幡小学校なでしこ小学校
吉沢 かなめ 吉沢小学校、金目小学校
大住 彩 大住中学校
岡田 ひなた 日向
山下 みなと 山下小学校、港小学校
松原 真司 松原小学校

田中 良子、早坂 蘭、飯野 響子は由来が不明特にないのかもしれない。

2023-05-08

anond:20230507223618

"公式に問い合わせるな"厨の大嘘

https://twitter.com/ComedieHumaine/status/1556075999829250049?

非営利目的個人での利用に限りOKですよ」というアナウンスをしているIPが多いです。

「多い」と言っているが、何件調べたうちの何件がそう言っているのだろうか?

少なくとも、俺が知っている範囲で「非営利目的個人での利用に限りOKですよ」なんてアナウンスをしている公式は見たことがない。

そもそも個人利用に限りOK」というのは、著作権法大原則であり、わざわざガイドラインに書く意味がない。

したがって、そういうアナウンスをしているIPが多い、とは到底考えられない。

2023-04-22

anond:20230422211544

結局、日本カルト漬けなんよな。

長期政権は腐敗するという民主主義大原則に則って

支持政党を持たない(与党は常に選ばない)

という人間のほうがマイノリティーという哀しき現実

2023-04-10

政治家はなぜ増税をするのか?

政治家はなぜ増税をするのか考えてみた。

政治公理

まず、日本国憲法に拘束されている日本の政治では、

政治権力の全ての源泉は国民投票)が握っている」

という大前提が成り立っている。

であるから

政治家国民の支持を失うことを恐れ、支持率の上昇を志向する」

というのは、これもまた自明の理であろう。政治家というのは支持を失えば落選し、すぐさま無職となる不安定職業であり、継続的当選を願う。

そして、

増税国民の不興を買う。増税を喜ぶ国民はいない」

というのも、言うまでもなく自明の理であろう。個人レベルでは喜ぶマゾヒストいるかもしれないが、マクロ的な総意として増税を喜び、支持率を上昇させる国民など存在しない。

上述した三つの政治公理を考えると、

政治家は、増税をしたくない」

という結論が導かれる。

政治家が、増税をしたがる」

というのは、明らかに理屈に合っていない矛盾した行為であって、

国民の不興を買い、落選したがる」

という、当たり前の結果の帰結に繋がるからだ。

このロジックが正しい証左として、野党現実増税を叩き、支持率を上げることを希求している。このムーブ政治家として正しい行動であって、そこにはなんの矛盾もない。

与党は、なぜ政治公理無視するのか。

では、与党はなぜ消費税14%などと言い出し、前項で述べた理屈に合わない行動をするのだろうか。

理屈と膏薬はどこへでも付く、とはいうが、これほどの矛盾理屈をくっつけるのは容易ではない。

与党政治家達はみな、怪物的な信念に囚われていて、率先して日本を滅ぼそうとしているから」(政治信念説)
増税をした政治家には、増税で発生した増収のうち数%を懐に入れることのできる闇の制度存在する」(私腹を肥やし説)
そもそも選挙自体不正であり、まったく機能していないので、前項で述べられたロジック自体破綻している」(不正選挙陰謀説
与党政治家は単純に馬鹿から、そんなロジックなど理解していない」(ガ○ジ説)

などの、具合の悪いくっつき方しかしない、やや無理やりな理屈しかくっつけられない。

もう少し軟膏の乗りをよくしようとすれば、

現実国家運営業務をしている官僚には選挙という洗礼がないので、際限なく税率をあげたがる。本来彼らの舵取りをするべき与党政治家には反論できるほどの知識がなく、いいなりになってしまっている」(能力欠如・官僚責任論
財政スリム化をしようとしても、予算が削られることを黙って受け入れる組織は少ない。必ず抵抗があり、実行には大いなる努力必要で、与党政治家努力を惜しんで簡単な道(増税)を選ぼうとしている」(怠惰論)
現実必要な最小限の増税をしようとしている」(能力十分論)

などの理由けが必要であろう。

しかしながら、下段で挙げた(最後を除く)理由付けを理解しようとすれば、理解しようとする側にも知識仕入れ努力必要である

そのため、数多くの増田Twitter民理解のしやすい上段のほうの理屈を頭から飲み込み、そして前項のロジック無視しようとする。

しかし、政治公理は変わらない。

政治家は、増税をしたくない」

これは変わらない大原則であって、政治を考える時常に念頭におくべきロジックであろう。

2023-04-09

追記老いていく親の終活 財産分与又は終活リアリズム

https://anond.hatelabo.jp/20230407210512 これの追記

書いたつもりがスポッと抜けていた「財産分与」について。あと「関係を良好にできない親の場合は…」についても少々。

この俗説は因果が逆なんです→『財産が自宅ぐらいしか無いという人ほど、相続大戦争が勃発する』

ブコメにあった『財産が無い人ほど相続大戦争が勃発する』というのは、よく言われてる話なんだけど、因果ちょっと勘違いしていて、半分ぐらいしか合っていない。

自宅ぐらいしか財産が無い家で揉めたら、生きてる家族人生にそこそこ大きな影響があるような相続大戦争になることもあるが、財産がたいしてなかろうが、家族仲・兄弟仲がいい、または家族がそれなりに常識的合理的なご家庭の場合は揉めることはない。

揉める根本原因は「大した財産がないから」ではなく、家族兄弟間の仲が良くなかったり、家族兄弟の誰かがそれぞれの家庭に何らかの問題があって合理的判断ができなくなっているという点だ。

増田なので言葉を選ばずに言うが、お金があってもなくても、人間関係が悪いか、もしくは頭が悪いかの場合は、たいてい揉める。ただし、その先はリアリズムで、家族間で揉めてもお金があれば最終的には日常生活におけるクリティカルな悪影響は受けにくい。しかお金がないとそうじゃない…(財産分与で揉めて調停になって時間とカネがかかって結果もらえた財産雀の涙、みたいな)。

ただまぁお金持ちだって金銭日常生活面での影響が相対的に小さいだけであって、「家族の仲が悪い」とか「相続で揉めて親兄弟と断絶」とかはお金で換算できないタイプの影響はあるよね。

話は戻るが、平成以降の貧富拡大社会では「親に金がある=子もある程度は余裕がある」そして「親に金がない=子供結構カツカツ」だから、「貧乏人ほど相続で揉める」みたいな一見論理が通っていそうな俗説をつい言いたくなる。だがそれは論理が少し飛躍していている。カツカツの生活をしていると心の余裕がなくなりがちで、親子兄弟含め人間関係が薄く悪化しがちで、親が死んだタイミングで色んな物が噴き出しがち、なのだ

本来因果関係は、「親子ともに金がない」→「家族全員がカツカツ」→「それぞれの家庭に若干問題が(住宅ローン返済が大変とか諸々)」→「あわよくば」という悪い心→「醜い争い」という順番である

兄「親父が死んだ後の自宅を売ろう」

妹「何言ってんのお母さんが住む家がなくなるでしょう」

兄「おふくろは一人になるんだからお前が引き取って面倒見ればいいだろう。母さんもそれが安心だよな?」

母「そうね…でも…」

妹「何言ってんの夫がいい顔するわけない。そもそもお兄ちゃん何でそんなお金必要なの」

母(…無言)

兄「ローンとか教育費とか大変なんだよ…」

母(だんだん涙目

とか?こういう想像上の橋田寿賀子ドラマのような戦争はめったにない。まぁごくたまには見かけるけど…その場合相続関係なく「もともと家族の仲が相当悪く&全員が相当金に困ってる」場合だと思う。多くの場合はどちらかの条件が満たされないので、例えば、家族仲が悪いけど、比較的羽振りの良い兄弟が面倒にかかわたくないからと引くんだよね…。

要するに、何が言いたいかと言えば、つまりお金があまりない自覚があるなら、何よりもまず親兄弟との関係を良好にしておくことが大事

そして、人間色々あるからね、仲良くするのは難しい場合でも、「親の財産生活」に関することをできるだけ透明化する努力はしてもいい(本当に険悪な場合は放っておいても全然いいとも思う。後述)

親の財産生活の透明化および等分化

実はこの「親の財産生活の透明化」が、要するにエンディングノートの一番大きな役割

またしてもリアリズムな話だが、親が死ぬ前に自分たちいくらぐらい金が残りそうなのかを透明化できていれば、お金がない家なら邪な期待を持つこともなくなるし、お金がそれなりにある家ならそれなりの予定や計画が立てやすくなる。

そして、大事ポイントなのに前の増田にうっかり書き忘れたが、エンディングノートは必ず、利害関係者(配偶者兄弟)に全員が見られるようにしとくこと。

利害関係者の誰か1人だけが事前に情報を持っている」という状態は、下手すると比較的悪くもない人間関係悪化させる危険もあるので、「エンディングノート書いてもらおうよ→そうだね→手伝ってね→出来たら読んでね」的なプロセスは必ず、必ず必要。親が勝手にやり始めてる場合でも、子供たちから「見せておくれよー」は言うようにしよう。

「透明化」について、テーマとは直接かかわりはないがもう一つ大事な所としては「介護の金と労力」について。

人間老いてくると段々ゆっくり自分のことを自分でできなくなる。介護段階に入った時に配偶者や子が(介護サービスを利用しつつ)老いた人の責任を負っていくことになるが、このお金と労力で、子供負担をする場合は、ある程度は金銭的、労働力的な出納を透明化するのをお勧めする。完全平等分担なんてできないのでだいたいで良いのだが、透明化しておくことで負担配分が合理化されやすくなるし、トラブル人間関係悪化を事前に防ぎやすくなる。親の状態おかしくなったら介護認定が付かないにしろ早めにケアワーカー相談しておく方がおススメなのは介護ケアは早い方が予後が良いとか悪化した時の介護認定スムースだということが一番だが、家族問題第三者が入ることで透明性が高まるから、という効果も期待できるよ。ケアワーカーの選別ももちろん、利害関係者(兄弟)と相談して決めるの大事報連相まじだいし。

お金については単純に使用した分を記し精算(理想介護用さいふを共有してそこから拠出)、労力についても共同の分担スケジュールを作っておくといいよ、見える化することで手伝えない人にうっすらとした罪悪感を持ってもらえるし。

ちなみにだが、「亡くなった人の介護負担が大きかった家族へ、相続財産の配分をより大きくすることは可能か」について。

正解は「その介護により相続人の財産が大きく減った場合以外は、財産分与比率にはほとんど影響しない」。ケアワーカーさんや施設の手配や色々なやり取り、送迎や見舞い、日々の生活サポートやら、諸々けっこう日常を削られる「労働」だが、財産分与にはほぼ反映されない。一応「寄与分」という考えはあるんだけど、雀の涙なんだよね。この扱いはとても理不尽だと増田も思う(多分法律を考えた人が親の介護自分でするなんて考えてないんだろうと思う)。極端な例で考えると理不尽さが増すので極端な例を出すが、「義母に尽くして看取った嫁に財産分与可能か」の答えはNoである。法定相続は、「配偶者に半分」「残りの半分は子が等分」なので、子の妻には財産相続権利そもそもない。

なのでまぁ財産を多く貰おうと下心で面倒を見てもほとんど効果ないので、現代においては「透明化」によって親の老いに対する労力の等分化を目指そう。

財産分与について。

まずは前提条件:親の残した財産をどう分けるかは、法律を守らなくても別に全然いい。

こう言うと語弊があるが、民法にある法定相続分あくまでも民事訴訟が起きた時の基本的解決線なので、別に民法に従って分けなくても、家族兄弟相続人とか言います法律だと)が仲良く話し合って皆が納得すればその納得した方法で分ければいい。ちなみに、亡くなった人の銀行口座が凍結された場合はこれらの「相続人」たちの連名で書類を提出しないと口座解凍ができないのだが、要するに揉めてない証拠を出してくれという銀行の都合の書類ですね。だまして口座解約して逃げちゃう悪い兄弟がいるとも限らんし。

で、例えば財産を全部無職の弟に渡したって全然良いし、上に書いた「義母に尽くして看取ったけど財産をもらえなかった可哀想な嫁」も、その状態が透明化され家族間で共有されてて、そして家族仲が良ければ財産分与においては報われ得る。「お義姉さんがずっと面倒見ててくれたんだから、死亡保険金はお兄ちゃんが受け取って。それでお義姉さんに少しでも慰労になるといいけど」「そうだよな、本当にありがたかったなぁ…」というほのぼのストーリーにすることも可能。というか割と多くの「大きな問題がないご家庭」はこういう風にやっている。

次に自宅の相続:利用状況に準じるのが大原則。利用しないならすぐ換金

例えば父親が死んで母親がいる場合は当たり前だが母親がもらう。両親と兄弟の誰かが同居している場合でも生き残った方の親がもらうケースが一番順当(配偶者が取得する方が税金上の得が大きいので。ただし金持ち場合はその限りにあらず。金持ちは金を払って税理士過激節税方法でも聞けばいい)。まぁ当たり前すぎる話。

親が死んで利用する人がいない自宅は、個人的お勧めは「すぐに売っちゃえ、売って金で分けろ」である。それが一番穏当だと思う。住む人がいなくなった家は本当に笑うほどすぐ傷む。家の整理に数か月かけるもよし(思い出がいっぱい出てきて楽しいよ)、業者を入れれば2、3日(ある程度思い出を掘り出せたら人の手を借りちゃうとよい)。業者ごみ処分を頼んだってせいぜい数十万~百万ぐらい。売れば1千万ぐらいにはなったりするわけで。お金は良いよ、きっちり等分もできるし、好きなように傾斜も付けられる。

厄介なケースは下記。

  1. 死んだ親と同居している兄弟がいる場合
  2. 実家に拘りが強くて継ぎたい(と言い出した兄弟がいる)場合

不動産という財産の厄介さは「不動」なことと「財産としてデカい」ことで、あまり蓄財していない親御さんだった場合、「同居してた兄弟がそのまま自宅を相続する(そうじゃないと住むところがなくなっちゃうからね)と、財産分与がかなり不公平になってしまう」という問題が起こる。もちろん、等分じゃなくて全然いいよー!と他の兄弟が言うのであれば何の問題もない。兄は同居、妹はF1ドライバー結婚して億万長者、とかなら言いそうな気もする。

だが庶民はやっぱり、自分も貰えるはずのものが貰えないとなると、内心穏やかではなくなることがほとんどだと思うので、その場合はまぁ、頑張って話し合いをしよう笑。

エンディングノート効用はここにもあるが、こういう同居してる結果不均衡になりそうなご家庭の場合は、例えば、同居してない子に不公平感が出ないように、親の支払いで「非同居子」を受取人にした死亡保険に入っておくとかできます。これもエンディングノート関係者全員で共有出来てれば可能家族兄弟で話し合って決めるのが大事

この「同居してた兄弟系の争い」で見たことある一番のバッドエンドはこんな感じ…。トホホ…。

ちなみに上の2を言い出したのは私の兄弟配偶者の親が住みたいというかもしれないからと言われ、なんでそれで何千万の家がもらえると思うとんねん!とすごいデカ兄弟喧嘩をしたぜ…。親が片方死んだあとは残った家族は仲良くなりがちで、もう一人の親が死んだあとは兄弟の仲が悪くなりがちっていう俗説はガチだったんだなとしみじみした。

「家族」ってまぁ人一人の人生複数持つことになるんだよね。愛人がいるとかではなく、結婚やらで所属する「家族クラスタ」が増えていく。結婚すれば別の家族ができる。自分の親による家族自分配偶者による家族配偶者の親による家族独身のままでも、家族ではないにせよ世帯別になるからまぁ似たような感じだと思う。

戸籍が分かれても世帯が分かれても、生まれた時の「家族の枠」がなくなるわけでもなくて、親の介護やら相続やらで「産まれたり育ったりした家族の枠」のなかで行動したり考えたりする必要が出てくる。でも、その時に他の家族自分家族配偶者実家家族など)のこともつい考えてしまったりして、思ってたより多いしがらみの中で非合理的なことを言い出すこともある。それで何かね、親が一人もいなくなっちゃうと兄弟がむき出しの喧嘩なっちゃやすいんだね。いやぁ、生まれからほぼ初めてかつ最大の兄弟喧嘩だったよ…。ちゃんと仲直りはできましたが。

自宅以外の不動産場合プロ相談

地主とか運用してる不動産があるとかの場合は、素直に税理士に聞いて言う通りにするのが吉。

田んぼや畑=地目が「農地」になっている場合は、耕作放棄地だろうが市民農園に貸してる畑だろうが、簡単に売れないので、地元農協相談だ!農地を持ってるということは100%親御さんは農協組合員のはず。農地地域農業員会の許可がないと相続も売却も自由にできないらしいので、生きてる時からその辺は親御さんに聞いとくといいよ。

山を持ってるとか森を持ってる、みたいな人もたまにいると思うが、これも同様。エンディングノート作成に当たっては、自宅以外の土地を持ってると判明した場合地目が「宅地」以外のもの法務局確認可能)があったら要注意。しかるべきところ(農協とか役所とか)に色々聞いとくといいと思う。

ただし、地目が「宅地」じゃない土地は、都市部ではまずあんまり見かけない。家庭菜園をやってるけど地目は「宅地」なんてことも普通にあり得るので、親に確認だー。

親が賃貸に住み続けてた場合

速やかに家財を引き上げないと、ずっと家賃を支払い続ける羽目になるので、業者を入れてでも引き上げしましょう。結構馬鹿にならんと思います

親と、兄弟と、どうしても反りが合わなければ、何もしなくてもいい

色んな事情があるから、そういうことも普通にあると思う。関係が良くなければ、良くないままで、心を鬼にして「放置」が良いと思う。あとは物理的にどうにも無理だ!というときも「放置」するしかないよね…。

自分が何もしないままで親が死んだら相続はどうしたらいいのか。割と全然何とかなる。

誰も存在を知らない金融機関の口座は一定期間が過ぎればその金融機関の持ち物になるので心配しなくていい。株式なども同様。勝手発行者が何とかしてくれるから大丈夫

家については、一番簡単方法業者に頼んで売っちゃう。片付けとかもドライに割り切ってすべて金で解決処分費用相殺した残金があればラッキー、無くても(多少の持ち出しがあったとて)手間代だと思えば腹が立たないと思う。そこまで実家関係が悪いなら。

親御さんが金持ち場合は、誰かしら財産管理を手伝ってる人(銀行とか税理士とか)から必ず連絡があると思うので、その指示に淡々と従えばいい。

やらない方がいいかな、と思うのは以下

  1. 親も兄弟も苦手、実家に帰るのも間遠で気が重い。でもどうしても心配にはなるから数年ぶりに帰省してモノ言いたくなって大喧嘩
  2. もうずっと没交渉なのに財産分与の時だけめちゃ権利を主張
  3. 親に結構借金があることが分かったが財産ちゃんともらいたいので頑張ろ

要するに、酷い言い方になるが、親子兄弟との関係が良くできない(あちらの理由もあろうし、こちらにも理由があろう)なら、何かを望まない、というのが大原則。そうすれば別に今以上悪くなるということはない。まぁ、そういうこともあるよね。

相続は分かった、介護はどうするんだ。

これもまぁ、そこまで関係が悪い家族関係なら、出来るだけ縁薄く接するのがいいと思う。お金解決第三者委託介護業者)、同様に、感情時間も手間も労力も金もかけない、その代わり何も文句も口出しもしない、というのがベストだと思う。

ちょっと前の増田に、親の介護のために仕事を捨てて田舎に戻るか、というのがあったが、あれブコメに多数指摘があった通りで、戻ったら最後増田人生が割と酷くなるだけなんだよね。介護する子がいる要介護者は施設入所の順番が後送りになり実質的には多分入所が不可能になる。仕事もなくなる収入も減る、介護はよりより厳しくなるだけなので戻らないのがリアリズムの正解なんだよね…。

リアリズム面を書き始めたら長くなりすぎたし、楽しい話が全然できなくなった。しょうがないよな…。家族自分老いも、逃げても逃げられない「生の頚」のようなものだな、と思うときもある。

2023-03-29

教育、共教育公教育

いくらでも自習して良いしそれが大原則で

これまでもこれからも誰もそれを妨げられることはない

最先端人材は基礎がしっかりしているが教科書試験範囲だけの世界に生きていない

友達や知り合いの教授と教え合うのもよい

公教育は科目について習熟度の認定、つまり単なるレッテルである

教員は生徒の学習習熟度チェッカーである

2023-03-19

まさか本当に「自転車原則シャドウを走ってください」を押し通すとは思わなかった

頭がおかしいんだろうな。

試しに自分たち通勤ラッシュ時間自転車車道を走ってみれば無理な要求をしているのは分かるはずだろ。

まあ奴らの場合は実行に移させた所で、車道の左端ギリギリバイクみたいにすり抜けていけばいいだけじゃないかと周りの迷惑も考えずにスイスイと身勝手に走り抜けるのだろうな。

そうして「全然平気だったぞ。たまーに車にぶつかりそうになったけどな☆」とのたまうのだ。

ふざけた奴らだ……こんなのが交通安全とは何かを考える権限を持っているんだから交通事故がなくなるわけがない……。

今の日本道路自転車が走れる道は文字通りの「シャドウしかない。

車道と路肩の中間白線直上一本橋をひたすら走り続けるしか道はない。

その道を時速5kmのママチャリが塞げば、他の自転車はそれに合わせて時速5kmで走るのだ。

何故なら白線の外側では制限速度60kmの道を自動車が時速70kmで駆け抜けているのだから

それも「キープレフト大原則!自動車教習所で習いました!」と白線ギリギリ幅寄せしながら走るのだ。

白線からちょっとでもはみ出せばバンパーに跳ね飛ばされるのは目に見えている。

自動車が来ないタイミングを見計らって一瞬のスキをつけばママチャリを抜かすことも出来るだろう。

だがその一瞬にもしもママチャリが蛇行すれば一緒に車道に倒れ込み、今度は時速70kmで突っ込んでくるタイヤの餌食になるのである

自転車シャドウを走ってください」とは、道路行政からの「自転車なんて邪悪存在そもそも公道を走らないでください」というメッセージだ。

ふざけやがって、SDGSなんて知ったこっちゃないねという態度が目に浮かぶ

自転車ほど環境にやさしい乗り物はないというのに。

日本京都議定書なんて口先だけで掲げておいて、エコカーを推進しますと言っておいて、自転車なんて悪魔乗り物は光の当たる場所に居るべきではないと言い張るのだ。

イカれた国もあったものだ。

歩道白線で半分に区切って、その片方に自転車レーンを設けるだけも急場しのぎの対策はできるはずなのに、それさえやらないのだ。

ほんの僅かな手間暇さえ惜しんで、法律だけを強引に押し付けることを選んだのだ。

シャドウを走る存在しない前提の乗り物が、何故か突然車にぶつかったのなら、それは道路行政の闇に飲み込まれ運転手たちが悪いのである」で押し通すことを選んだということだ。

マジで終わってるなこの国

2023-03-06

少子化の原因って

誰も言いたがらないけど女性教育社会進出が最大原因だろ

この問題解決しないと少子化は止まらないよ

2023-02-09

anond:20230131162053

秋田県上小阿仁村

田舎移住して失敗する事例の多くは、移住先に既に派閥があって地域が揉めている。

参入者はだいたいどちらかの派閥に取り込まて、敵対派閥から攻撃される。

都会風がどうとか、田舎ルールを知らないなんて原因で揉めるのは、本当にごく一部なんだよ。

今どき、田舎に越す人が、田舎独自ルールがあることを知らないなんてことは絶対にない。

ルールの具体的な内容は田舎の人に聞けばいいだけの話し。

ところが、そこに派閥があると、どっちの派閥ルールを聞いたか?が火種になる。

郷に入っては郷に従えと思ってルールに従おうとすると、敵対派閥から攻撃され、

どうすることもできなくなるのだ。それが移住失敗の最大原因。

2023-01-12

投資を始めようと思ってる。

投資について何もわからない状態なので色々本を読んで勉強している最中(敗者のゲーム投資大原則、教養としての投資など)。

口座は社会人なりたての時に作って放置してたので持っている(SBIマネックス楽天)。

とりあえずインデックス投資(投資信託?積立NISA?)から始めてみようと思っている。

もっと余剰資金が確保できたら米国などにも挑戦しようと思ってる。

スタイルは長期保有(いわるゆガチホ?)で考えてる。

インデックスファンドも色々ありすぎてどれを選んだらいいかからないのでおすすめを教えてくれ。

色々知識が付いてきたら決算書とか読めるようになりたい。

2023-01-05

誰だか分からない増田年賀状ょ慈顔寝田住まい楢川か誰だ(回文

おはようございます

今日から通常業務だわー

もうお正月休み気分も家に帰るまでです!って多分始業式の校長先生挨拶でもありそうなレヴェルで

2日頑張ったらまたお休みという、

とりあえずは

この2日は気力で乗り越えるわ!

スプラトゥーン3のフェスも土日あるけど

あのSF巨匠アーサー・C・クラーク氏の『都市と星』10億年プレイされるゲームサーガ」みがあって

外の世界に気付いてしまった住人のような私的で、

まあ多分ホラ貝ある程度集めて称号が「えいえんの~」になるまでは遊ぶとは思うけど、

あとガチャギア10個セット詰め合わせは引き当てたいわっ!

って結局遊ぶんかーいってなるけど

これ逆にさー

10億年遊べてるゲームってのも凄くないどんな内容よ?って言わば思うけど

まあそれはさておき、

今日年末年始のどっとたまったお仕事こなしてパパッと片付けて終わりたいところね。

年始のご挨拶来て頂く会社もちらほら、

私はこちらの部屋の事務所で片隅で見付からないようにしているんだけど

挨拶面倒くさいからね。

だけどまあ私がいることを分かっている人は私の所にも丁寧にご挨拶してくれて恐縮だわ。

今日はまだ年始1発目なので

いつもより32本遅い電車に乗ってみたけど、

座れるかどうかの瀬戸際で車内混み合っていないレヴェルでこの時間帯でも優雅電車に乗れるのは多分今日までな気がするわ。

昨年の今頃何してたっけ?って

書いた増田を読み返してみるものの、

さっぱり内容が私自身でも分からないので今はもうほとんどあんまり滅多なことでは振り返り増田はしないことにしているわ。

じっくり本当は見返してみたい季節も訪れるんだけど、

たぶんそんなことやってる暇があるなら前進あるのみよ!

ってこと。

あー

うそ

年賀状いただいた分のお返事書いてしまったんだけどピョンピョンとウサギだけにって

多分今年の干支ウサギだって覚えているのも多分7日までだと思うので

それ以降はすっかりみんなウサギの事なんて忘れてしまうし。

でね、

いただいた年賀状お返事書く際に

この人なんのつながりでやり取りしている人だったんだっけ?って

もはや何の誰だかよく分からない人が結構いて、

ましてや会ったことない人たちとかのこう言う年賀状のやり取りはもう惰性中の惰性しかないダサさかも知れないわ。

これって意味あんのかしら?って思いつつ、

私は印刷した面だけで送るのは淋しいので気が効くように何か一筆書いているんだけど、

本当にこの人は何の人だっけ?と思いつつ

昨年の年賀状の返事的なことも書きつつ、

なんか変な1年に1回しかやり取りが進まない通信手段で連絡を取り合っているのよね。

変なのーって我ながら思いながら、

お返事書いていたわ。

まあ万能に使えるコロナ自愛下さい的なことを書いておけば100点的な内容よ。

私なんかこのふと気付いて、

これなんで続けているんだろうって現象名前を付けるなら

SF巨匠アーサー・C・クラーク氏の『都市と星』10億年プレイされるゲームサーガ」の

サーガみがあるわね!ってサーガみって名付けたいわ。

その現象に。

10億年たぶん年賀状やり取りしていてもこの人誰だっけ?って

ふと外界の世界のことに気付く住人の様に

ふと我に返ってこの人もうやり取りしなくても大丈夫なんじゃね?って思うのよね。

そんな多分、

私に送ってきてくれてる年賀状だんだん少なくなってきているこの時代背景の昨今

そうやってサーガみの年賀状に気付いた人多いと思うわ。

だって年賀状配達枚数だって年々少なくなってきているって言うじゃない。

年賀状配達ニュースの出陣式でロボット配達員が

ファミリーレストランの配膳ネコロボットと戦わせたらどっちが速いのかな?

スピード的な意味でって思うけど

多分ロボット大原則の1つである最高速度は決まっているって事項の項目があるから

同程度のスピード争いなのかも知れないわ。

あの遅さは。

映画の『ワイルド・スピード』でドミニクさんもレストランのシーンであまりの配膳ロボットスピードの遅さに激怒するレヴェルだと思うわ。

エコさがマックスかよ!ってね。

そんな中、

そう不思議に思う年賀状にお返事を書いて出して、

また来年その返事が来て

年に1回ずつしかやり取りできなくて全然話が進まないのが続くのよね。

まったく

サーガみがあるわ。

うふふ。


今日朝ご飯

景気付けに元気よく大好きなタマサンドしました。

あとホッツヒーコーね。

牛乳たっぷり入れて大好きなアニメの柄で飲むのは美味しいわっ!

デトックスウォーター

炭酸レモンウォーラーに追いレモンポッカレモンを追加しつつ。

勢い余ってたくさん買ったものの、

さすがにこの寒さではがぶ飲み出来ないわね。

減らなくて悲しー時ーって叫びたいわ。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

2023-01-04

村上春樹ヒロイン登場人物たちのつながり

「鼠」は「風の歌を聴け」に始まる「鼠四部作」に登場する。主人公の友人であるが、ある日突然行方くらまし、「羊をめぐる冒険」では自ら死を選ぶ。語り手と主人公の仲は深く、あたかも語り手の半身のようである。己の半身が半ば死の世界にいるというモチーフはこの後に何度も繰り返される。

この半身のように親しい友人は「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」のなかでは幻想パートの「影」に姿を変える。彼は語り手の半身であり、語り手の記憶を保持している。壁の中に閉じ込められた世界脱出するためには二人がそろっていなければならないが、土壇場で語り手は壁の内側にとどまることを選び、影は死ぬことになる。

ノルウェイの森」では彼は「キズキ」になる。物語の序盤で排気ガスによる死を選んだことが語られ、交際相手であった直子の死の遠因となる。

また、直接の半身ではないにせよ親しい友人で自ら死を選ぶ点で共通しているのは、「ダンス・ダンス・ダンス」の「五反田君」だ。彼は連続殺人犯であったことを明かして死ぬ。このあたりのくだりは恐らくチャンドラーの影響が深い。

このように、半身はしばらくのあいだ無力な存在だったが、「海辺のカフカ」以降では様子が変わる。「カラスと呼ばれる少年」は、「カフカ少年」のもう一つの人格のように見えるが、彼は「カフカ少年」を客観視し、適切なアドバイスを与える。一貫してサポートしてくれる存在だ。半身が異界の住人であるというモチーフであり、「鼠」の系譜に属しているが、そこに自ら死を選ぶような面は見られない。「海辺のカフカ」は主人公がとても若い点でも特異だ。

ただし、佐伯さんが現実感を失った生活をするきっかけとなった、東京大学紛争で殺された友人は、佐伯さんがノルウェイの森の「直子」の系譜に属するとすれば、「キズキ」のもう一人の子孫だ。

キズキと直子が、そして佐伯さんとその恋人は幼い頃から自然性交をしていたが、まるで思春期完璧さを求める性向現実によって打ち砕かれるかのように、その関係が死によって断たれる点でも、この二つのカップル類似している。

直子

村上春樹小説には一貫して何らかの精神疾患を患った、少なくとも感情的不安的な女性が出てくる。

デビュー作の「風の歌を聴け」の時点から、「小指のない女の子」として出てくる。彼女は話している途中に突然泣き出してしまう。また、周囲の人々がひどいことを言うとも語るが、これが事実なのか、精神疾患ゆえの妄想なのかどうかは判然としない。

この系譜が「1973年のピンボール」の中ですでに亡くなっているかつての恋人「直子」につながり、さらに「羊をめぐる冒険」の「誰とでも寝る女の子」につながっているかどうかはわからない。ただ、「ノルウェイの森」の「直子」には直接つながっているだろう。語り手の過ちによって感情を失った「国境の南、太陽の西」の「大原イズミ」も、彼女の裏面だ。「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の「白根柚木」もその子孫だ。

また、恋人または妻の一つのアーキタイプとして、「ねじまき鳥クロニクル」の「クミコ」「加納クレタ」や「スプートニクの恋人」の「にんじん」の母にも発展しているようにも思える。

より明確な形としては、「海辺のカフカ」の「佐伯さん」が子孫のようだ。前述のように恋人の死をきっかけに精神を病む、少なくともある種の現実感を失ってしまう点が共通している。ただし、佐伯さんは後述の老女の系譜もつながっている。ピアノができたことを考えると、「スプートニクの恋人」の「ミュウ」も「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の「白根柚木」も同じカテゴリに入れていい。

そもそもこのキャラクターの流れについての記述は、誰が後の作品の誰に直接発展したかを明確に追うことではない。おそらくはいくつも混ざり合っている。むしろ、これは村上春樹作品解釈するための補助線として見るのが適切だろう。

彼女がやたらとタフになったのが「1Q84」の「青豆」かもしれない。あるいは、生命力にあふれている点では後述の「ミドリ」だろうか。

ミドリ

直子とは対照的な心身が比較健康タイプ女性系譜もある。

性に対する好奇心の強い「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の「太った娘」もそうだが、彼女は後述する「少女」の系譜につながる面もある。

同じく制に対して罪悪感を持たない「ノルウェイの森」の「ミドリ」、「国境の南、太陽の西」の「島本さん」、「スプートニクの恋人」の「すみれ」、「海辺のカフカ」の「さくら」(どうでもいいがこのキャラのせいでおねショタに目覚めた)、「1Q84」の安田恭子へとつながっている。

少女たち

村上春樹作品時系列順に読み返すと、ある時点で突然新しい属性を持ったキャラクター群が登場する。それは、どことな巫女的な力を持った若い女性である

前兆としてあらわれるのが、「羊をめぐる冒険」では耳専門のモデルをしている21歳の女性だ。彼女不思議な力で主人公を羊へと導くが、物語の終盤を前に姿を消してしまうので、いくばくか影が薄い。しかし、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」に出てくる肥満17歳女の子は語り手を「やみくろ」の支配する東京の地下世界にいざなう

より少女性が強まるというか、単純に年齢が幼くなるのが「ダンス・ダンス・ダンス」に登場する13歳のユキで、彼女五反田君の殺人痕跡巫女のように感じ取ることができた。

ねじまき鳥クロニクル」での「笠原メイ」は、映画ロリータ」を思わせる登場の仕方をするし、終盤では主人公を救う力の源であるかのように描写されている。月光の下で裸身をさらす姿は、今までの村上春樹にはなかった描写である。確かにノルウェイの森」で「直子」がそうするシーンはあるが、彼女は成人した女性だ。

海辺のカフカ」では夢の中に現れる十五歳の佐伯さんの姿を取る、ここでは少女との性交が初めて描かれる。

巫女的な少女系譜がより明確になるのが「1Q84」に出てくる17歳カルト教団育ちである「ふかえり」だ。彼女は何らかの学習障害を患っていて独特の話し方をするが、彼女との性交異世界との経路となる。

村上春樹が歳を重ねて少女との性交を書くのをためらわなくなっていったのは面白い(【追記】「ふかえり」にいたっては巨乳文学少女という属性!)。というのも、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」では肥満女の子から私と寝ないかと誘われて断っているからだ。

老人

大学の先輩がこう述べていた。ある種の作家自分が生まれる十年ほど前の出来事テーマにすることがある。なぜなら、自分が参加できなかった「祭り」だからだ。これが事実かどうかはわからないが、村上春樹は古くから第二次世界大戦中国テーマに含まれている。「鼠」の父親戦争とその後の混乱で金持ちになった人間だ。興味深いことに村上春樹の父は中国従軍している。

(余談だけれどもこの先輩は村上春樹作品にしばしば出てくる井戸「イド」まり無意識示唆しているのではないかと言っていた)

さて、老人がキャラクターとして物語信仰に深くかかわるようになったのは、「羊をめぐる冒険」の「羊博士からだろう。彼はいるかホテルにこもったきりで、外に出ようとしない。しかし、探し求めている羊がどこにいるかという重大な情報を指し示す。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」でも、現実パートには「老博士」が出てくるし、幻想パートには退役した「大佐」がいる。

軍人という属性が前面に出てくるのが「ねじまき鳥クロニクル」の間宮老人だ。彼はノモンハンにて過酷体験をするし、そこである種の悪しき力に取りつかれる。

海辺のカフカ」には「中田老人」が出てくる。彼もまたある種の不可解な力(後述の闇の力?)の犠牲になり、記憶や知性の多くを奪われてしまう。一方で、彼は「カフカ少年」に代わって父殺しを遂行する半身でもある。

1Q84」では少し特殊で、これは近過去SFであり、戦争経験者やその前後に生まれた人々が相対的若い。それゆえ今までのパターンを単純に当てはめるのが適切かはわからない。

天吾の父がこの系譜に属するだろうか。「1Q84」では善悪が入れ替わることが多い。幼い天吾を無理やりNHKの集金に連れまわす点でネガティブに描かれていたにもかかわらず(村上春樹はこうした巨大組織一般に「システム」と呼んであまり肯定的に扱わない)、後半では声だけの存在になった彼が助けに来るのだ。

なお、戦場に行っていたという点を考慮すると、これらの老人たちは村上春樹父親世代に当たるだろう。

米軍基地にいたという点でジェイもここに属しているかもしれない。

老女とその息子

一世代上の女性が出てきたのは「ノルウェイの森」の「レイコさん」だ。彼女は心を病んではいものの、主人公たちを導いてくれる。「直子」のルームメイトとして、彼女の心身の安定に寄与している。

それがおそらく「ねじまき鳥クロニクル」の「赤坂ナツメグ」になるし、「海辺のカフカ」の「佐伯さん」を経て「1Q84」の「緒方静恵」になる。

彼女たちの多くは戦争をはじめとした暴力の中で深く傷つき、その中でもある種のコミュニティ安全地帯運営し続けている。「レイコさん」は精神病院の患者たちのまとめ役だし、「赤坂ナツメグ」は女性向け風俗(?)で女性性的空想現実にし、「佐伯さん」は図書館という静謐環境守護し、「緒形静恵」は性暴力を受けた女性避難所運営して、しばしば法を破ってでも報復を行う。年齢的にはかけ離れるが、「スプートニクの恋人」の「ミュウ」もこの老女の系譜に属するか。

彼女の息子たち(血縁があるかどうかはともかく)の系譜は、「赤坂ナツメグ」の息子「シナモン」、「佐伯さん」の図書館司書を務める「大島さん」、それから緒方静恵」の柳屋敷セキュリティ担当するタマルだ。セクマイであることが多い。

対となる存在

1973年のピンボール」の双子女の子を除いて、概して二人組の登場人物は不吉な前兆だ。体格は対照的なことが多い。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」では「大男」・「ちび」の二人組が語り手に刺客差し向け、第三勢力になって儲けようとだましに来る。「ダンス・ダンス・ダンス」ではまるで「長いお別れ」みたいな嫌がらせをしてくる「文学」「漁師」と語り手があだ名をつけた警官が出てくる。「海辺のカフカ」に出てくる二人組は、軽率発言から大島さん」を傷つけてしま自称フェミニスト二人組だ。「1Q84」には「さきがけ」のリーダーの警備をする坊主頭ポニーテールの二人組がいる。

ただし、何度か繰り返すが善悪シンボル意図的に逆転させることが多いのが村上春樹作品で、おなじ「海辺のカフカ」でも「カフカ少年」を森の奥に導くのは同じように体格が対照的な二人組の日本兵だ。

また、よくよく考えてみれば、「風の歌を聴け」の時点でも、「小指のない女の子」には双子の妹がいたのである。直接姿を見せず言及されるだけだが、このモチーフの萌芽とみていいだろう。

村上春樹はある時点で純粋な悪の起源はなんであるかについて語ろうとしている。

それは悪しき登場人物の姿だけでなく、クトゥルフ神話的な怪物としても姿を見せる。

現に「風の歌を聴け」に出てくるデレク・ハートフィールドの伝記は、ラブクラフトバロウズをはじめとしたパルプフィクション作家たちを混ぜ合わせたものだ。

「鼠四部作」のなかでは「羊」がそれに該当する。不可解な暴力権力の中心に存在し、人間に憑りつくことで現実的な力をふるう。あるいは、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の現実パートの「やみくろ」たち、幻想パートの「門番」。「ねじまき鳥クロニクル」の「ねじまき鳥」や、綿谷昇の属する政治世界。そして「海辺のカフカ」に登場する「ジョニー・ウォーカー」や、「中田老人」の口の中から出てくる不可解な物体

非人間的な力ではないが、「ノルウェイの森」の「レイコさん」の精神悪化させる原因となった少女も、この系譜に属していると見なしていいかもしれない。

だが、「1Q84」のリトルピープルの存在解釈が難しい。今までとは異なり、単純な悪ではないようだ。初読時には「これは人が複雑な現実物語化する能力の具現化で、善にも悪にもなりうる、ある種の単純化する力ではないか」と思ったが、再読したら違う印象を受けるやも知れない。また、「牛河」も悪しき力の手先のように見えるが、離婚した妻子がおり、生きた人間であって化け物ではない。

善悪曖昧と言えば、「海辺のカフカ」では「圧倒的な偏見でもって強固に抹殺するんだ」が主人公サイドと敵役サイドのいずれでも使われる。

こんな風に、村上春樹はある時期から善悪意図的にぼかし、単純化を避けるようになった。

追記アフターダーク暴力を振るった深夜残業してたサラリーマンもここにいれていいかも。

そのほか

村上春樹後半期のテーマの一つをまとめるとしたら「どれほど不適切な養育環境で育ったとしても、その現実を受け入れてスタートするしかないし、ときとしてそこで学んだことに結果的に心が支えられてしまうケースがある」だろう。言い換えると「歴史過去を消し去ることはできない」だ。

あと、「国境の南、太陽の西」の「にんじん」はうまくしゃべれないけど、「海辺のカフカ」の「カフカ少年」の造形に影響を与えたかもしれない。

別に結論はない。ただ、こういう順で発展していったのだなと考えながら読むと楽しいだけである

もう一つ興味深いのは、親が亡くなるかそれくらいの年齢に近づくと、ちゃんと親と向き合ったような小説を、みんな書き始めることだなあ。

こっそり追記。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」のロックを流して走るタクシー運転手星野青年っぽいな。

更に追記。不吉な二人組といえば、「ノルウェイの森」で日の丸を掲げる寮長と付き添いの右翼学生を思い出した。

2023-01-03

anond:20230103172915

いや検死、解剖は侵襲少なくが大原則だからこれであってる

2022-12-25

anond:20221225100101

はい論破

[B! 投資] 「投資先はこれ1本だけでいい」お金のプロが伝授する「新しいNISA」で資産を増やす2大原則 なるべく早くNISA口座に資産を移せと言う理由

生活が苦しくなったら部分的に換金すればいい

仮にNISAお金を集中しすぎて生活費が足りなくなった場合には、投資部分的に解約して換金することができるので、NISAお金を集めることを怖がる必要はありません。

後でお勧めするような運用商品投資する場合は、運用期間が短くても、長くても、また時々お金の出し入れがあっても、不利はないので、NISAを「置いておくとお金が増える(かもしれない)お財布」のような感覚で使うことができるでしょう。

もちろん、頻繁にお金を引き出すとなかなか資産形成がはかどりません。老後に備えた資産形成自分でできる主たる手段NISAでの投資になるので、NISA口座の運用残高を少しでも高い水準に保つ心構えは必要です。

NISA口座は、できるだけ大きく使う」。これが、新しいNISA有効に利用する上での第1原則です。

2022-12-21

Colabo・東京都契約公法上の契約について

Colaboと東京都との契約が「公法上の契約」とのことで、その取扱いについて話題になっている。

東京都に予定価格算定に関する資料の開示請求をした所、公法上の契約のため当該資料存在しないとのことであった。

https://note.com/opp406/n/nd2618e696693

また、先行したまとめもあるが、

公法上の契約」の含意をググった範囲解説する

https://anond.hatelabo.jp/20221221090611

もう少し詳しく見ていこうと思う。

結論を先にいうと、

Colaboと東京都契約公法上の契約に該当する可能性は極めて低く、また、仮に該当したとしても予定価格を算出しない根拠不明であり、東京都には説明する責任がある

と考えている。

公法私法とは

一般に、法律公法私法区分される。

どのように区分されるのか。

国や公共団体市町村がその典型)の内部や相互間の関係規律するルール、および、それらと私人との関係規律するルールが《公法》であり、私人相互間の関係規律するルールが《私法である

リーガルイシス民法入門(第3版)(道垣内弘人)】

具体的にいうと、公法に該当するものとして、刑法民事訴訟法刑事訴訟法国家行政組織法などがあり、私法に該当するものとして、民法商法会社法などがある。

ただし、公法区分されている法律にも私人間について規定した部分があったり、私法区分された法律にも国家について規定した部分があるなど、法律単位で明確に区分できるものではないので、概念的なもの理解してほしい。

公法私法二元論公法私法一元論

公法私法はそれぞれ別の法体系として捉えるべきかどうか、という議論がある。現在の通説は一元論(というより区分意味がない)であり、判例・実務も一元論寄り(あえて区分しない)と理解されている。

解釈技術的に見る限り、今日公法私法二元論を取って取れないことはないにしても、その場合一元論に対比しての独自意味は余り無く、従って、どうしても二元論固執しなければならない、という理由もまた無い、というのが実態

行政法Ⅰ(第4版改訂版)(藤田宙靖)】

行政意思の実現方法

公法上の契約に入る前に、行政庁がその活動を行うにあたって、どのような形式があるのか見ていこう。

行政行為

一般的に、私人間の法律関係権利義務関係を作るもの契約である

では、行政私人との関係ではどうだろうか。

契約という手段を用いることもある(後述)が、そのほかに行政行為」という概念がある。法律上の用語ではなく、講学上の用語であるが、便利なのでこれを用い、具体例を挙げて説明する。

行政行為の種類(例)

・下命(…しなさい):租税賦課

禁止(…するな):営業停止

許可(…して良い):営業許可

免除(…しなくて良い):予防接種免除

その他、特許道路占有許可)、認可(公共料金の値上げ)等

行政行為にはこのような種類があるが、それ自体は余り重要ではない。重要なことは、行政行為とは私人に多大な影響を与えるものであり、法的な根拠が強く求められる(行政の好き勝手は許されない)ということだ。

行政行為権力行為象徴としてとらえられ、その限りにおいて行政権についての法の拘束を問題とする法律による行政原理を中心とする行政法の諸原理が直接妥当する。

行政法Ⅰ(第4版)(塩野宏)】

例えばあらゆる行政活動につき妥当する「法律の優位の原則」は言うまでもなく、「法律留保原則」に至っては、そもそもそれ自体行政行為を中心とする個別具体的な行政活動をめぐって展開されて来た

行政法Ⅰ(第4版改訂版)(藤田宙靖)】

ざっくり言うと、「法律による行政原理」とは、行政法律に従って活動しなければならない、という大原則(例外あり)のことであり、この原理から導かれる「法律の優位の原則」とは行政法律違反してはならないということで、簡単理解できると思う。

また、法律に反しなければ行政は何をしても良いわけではない。そこで登場するのが「法律留保原則である。これは、「行政活動を行うには法律の授権を必要とする」という考え方だ。ただ、これはすべての行政活動妥当するとは考えられておらず、例えば純粋な私経済作用(例えば文房具を購入するなど)については妥当しないと考えられている。

行政指導

行政行為に法的な根拠必要なことは理解できた。

しかし、我が国における一般的な行政慣行として、行政行為に至る前に、行政指導というものが行われている。具体的にいうと、役所に「こんなことできませんかね?」と質問した際に「それじゃちょっと難しいっすね。ここをこうしてもらえるならできまっせ」と回答して貰ったり、役所から、「建物が壊れそうで、このままだと行政処分をせざるを得ないから、今のうちに危険を除去しといてね」と指導されたりするやつだ。

これは行政行為処分)ではなく、単なる事実上指導であるので、基本的には法的な根拠不要であるし、訴訟対象にもならないと考えられてきた(例えば行政指導を信じた私人不利益を被った場合行政庁に責任はないと解されてきた)。

行政行為には法的根拠必要で、手続き守らなければならず、訴訟対象にもなるということで、面倒くさい行政行為ではなく、行政指導活用してきたということだ。

しかし、あまりに便利で幅広に使いすぎたせいもあり、一定手続きの整備や訴訟対象とすることは必要だ、と解されているのが現在である

行政指導には何らの法的拘束力も無いという基本的な考え方からして、行政指導に対する私人の信頼の保護ということが、行政法学上重要問題とは考えられなかったような時期はもう終わった、ということだけは明らかとなった

行政法Ⅰ(第4版改訂版)(藤田宙靖)】

行政手続法】

第三十二条 行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、いやしくも当該行政機関の任務又は所掌事務範囲を逸脱してはならないこと及び行政指導の内容があくまでも相手方任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。

2 行政指導に携わる者は、その相手方行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。

第三十五条 行政指導に携わる者は、その相手方に対して、当該行政指導趣旨及び内容並びに責任者を明確に示さなければならない。

2 行政指導に携わる者は、当該行政指導をする際に、行政機関が許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限行使し得る旨を示すときは、その相手方に対して、次に掲げる事項を示さなければならない。

一 当該権限行使し得る根拠となる法令条項

二 前号の条項規定する要件

三 当該権限行使が前号の要件に適合する理由

(略)

第三十六条の二 法令違反する行為是正を求める行政指導(その根拠となる規定法律に置かれているものに限る。)の相手方は、当該行政指導が当該法律規定する要件に適合しないと思料するときは、当該行政指導をした行政機関に対し、その旨を申し出て、当該行政指導の中止その他必要措置をとることを求めることができる。ただし、当該行政指導がその相手方について弁明その他意見陳述のための手続を経てされたものであるときは、この限りでない。

(略)

まとめ

行政行為行政指導を見てきたが、大まかな考え方として、「行政フリーハンドは認めない」方向で議論が進んでいる点が重要である

行政上の契約公法上の契約

行政意思の実現は、これまで見てきた行政行為行政指導以外に、契約という形式を用いることがある。例えば、住民水道局との給水契約官公庁舎の建築契約消耗品売買契約等々、幅広く存在している。

そして、これらの範疇に含まれない、公法上の契約というもの存在する、と議論されてきた経緯がある。

しかし、先ほど見てきたように、そもそも公法私法二元論自体疑義があり、公法契約にも疑義が呈されているのが現状である

いわば狭義の行政契約すなわち公法契約公法上の契約)という行為類型存在する、という主張が、伝統的になされて来た。

(略)

特に公法契約」というカテゴリー解釈論上設定する意味は極めて薄い、と言わざるを得ないことになる。このような事情にあるために、現在わが国では、公法契約なるもの存在可能自体否定しないにしても、現実には極めて例外的にしかその例を認めない見解が、多数であると言ってよい。

行政法Ⅰ(第4版改訂版)(藤田宙靖)】

そこで、これら行政の行う契約をひっくるめて、行政契約行政上の契約)として議論されることが多くなっている。

いずれにしても、大きな議論の流れとして、契約であるから行政庁は好き勝手して良い、という方向では議論はされておらず、行政行為行政指導で見たように行政庁の自由裁量を認めない方向で議論が進んでいることは間違いない(もちろん契約内容にもよるが)。

したがって、行政契約であることをもって、契約主体行政庁と契約相手)が自由裁量を得る、というのは誤りであると言える。

特に公法契約存在するとした場合行政庁と私人自由意思に任せることが原則の通常の契約よりも行政庁の裁量の幅が狭くなることはあれ広くなることは考えにくい。

この方法には、私人との合意があったことを理由に、行政主体が好き勝手なことをなし得る、という危険が内在することをも意味する。先に見たように、現行法上、行政主体の結ぶ契約について、様々な制約が付されているのは、まさに、このような危険を防ぐためである

行政法Ⅰ(第4版改訂版)(藤田宙靖)】

今回のColaboと東京都契約

Colaboと東京都契約は、「東京都若年被害女性支援事業委託仕様書」に基づいてなされた一般的な委託契約請負契約か準委任契約かは結論に影響しない。)であり、公法契約という概念が出てくる余地はない。

従来の行政法学では、行政上の契約公法に属する「公法契約」と私法に属する「私法契約」とに二分し、前者のみを行政法学の対象としてきた。そして、「公法契約論」においては、報償契約公用負担契約などを念頭において、こうした公法契約を締結するには法律根拠必要とされるかとか、いかなる要件のもとに締結が可能かといった問題公法契約の許容性と可能性)を主に議論してきた。

行政法要論(全訂第3版)(原田尚彦)】

また、仮に公法契約であったとしても、競争入札において、予定価格を定めなくて良いという特別法がない以上、一般法(地方自治法)の規定適用されるものである

したがって、東京都の「公法上の契約のため当該資料存在しない」という説明は、①公法上の契約とは考えられないこと、②仮に公法上の契約だとしても予定価格の算定は必要なこと、と二重の意味で誤っていると思われる。

(予定価格の算定をしなくて良いのであれば、地方自治法第234条3項が適用されない法的根拠説明必要だ。)

第二百三十四条 売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札指名競争入札随意契約又はせり売りの方法により締結するものとする。

2(略)

3 普通地方公共団体は、一般競争入札又は指名競争入札(以下この条において「競争入札」という。)に付する場合においては、政令の定めるところにより、契約目的に応じ、予定価格制限範囲内で最高又は最低の価格もつて申込みをした者を契約相手方とするものとする。ただし、普通地方公共団体支出の原因となる契約については、政令の定めるところにより、予定価格制限範囲内の価格もつて申込みをした者のうち最低の価格もつて申込みをした者以外の者を契約相手方とすることができる。

東京都若年被害女性支援事業競争入札なのか

法律上、競争入札では予定価格を算定することとされている。

すなわち、競争入札でなければ予定価格を算定する必要はない、ということだ。

では、東京都若年被害女性支援事業競争入札で行われたのだろうか。実は、この公募関係ウェブページが全部削除されているのである

かろうじて、平成30年度は公募が行われたらしきことが見て取れる。

[都]平成30年東京都若年被害女性支援モデル事業の一部を実施する事業者を公募しま

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/jakunenjosei/jakunenjosei.html

https://www.tcsw.tvac.or.jp/php/contents/mailmagazine.php?key=617

だが、リンク先を見てもらえばわかるようにすでにリンク切れであり、ウェブ魚拓ウェブアーカイブさえ見つけることができなかった。そして、平成31年度~令和4年度までは公募が行われた形跡すら見つけられない。

通常、こういった公募手続きについては終わった後も消すことは余りないように思うのだが、何故見つけられないのだろうか。(見つけた方はぜひ御提示ください)

予定価格とは

不意に予定価格と出てきて、何のことかわからない方もおられると思う。

予定価格とは、ざっくりというと契約金額落札金額)の上限だ。

不思議なところであるが、例えば議会予算が1000万円と認められた事業について、入札を行う際には予定価格は950万円くらいになったりする(なので980万円で入札しても落札することはできない。)。

予定価格の算定方法公表されてないが、一般的には業務ごとに一定割合を乗ずることによって算出している(例えば役務労働力)の提供であれば予算額の95%等)。

(ここではそういうものだとご理解ください。詳しくするとまた長くなるので)

最後

ここに書いてきたことは、「東京都が、都とColaboの契約公法上の契約ととらえており、また、予定価格を定めていない」という情報が正しかった場合です。

個人的には何かの間違いだったと思い

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん