はてなキーワード: 初恋とは
相手はクラスのカースト上位の男子。って言っても、顔もブサイクだしサッカーやってるのと話しが上手いので、なんとなく上位の輪にいたっぽい。席が隣になるまで存在すら認識してなかった。
初めて話した時、気軽に話しかけてくれて嬉しかった。内容は、いかにも私の気を惹きそうな、今で言う恋愛工学?っぽい内容なんだけど。でもチョロい私はすぐひっかかった。彼は少し意地悪で、マシンガントーク気味の私をよくからかった。でもなんだかんだで優しいって言うか、すごく気を遣える男子だった。そんなとこが大好きだった。
案の定、彼は学年で1.2を争うレベルでモテた。よく女子から告白されていた。でもまだ恋愛のれの字も興味ない年頃だった彼は、自分に好意を持ってくる女子を嫌っていた。だから私は彼に好意を気づかれないように、でもノリ良く絡んでいた。小学生の頃は、自分の中で1番中良かったの男子は彼だし、彼にとっても一番とは言わなくても、上位数名に入るくらい仲良かった女子だったと思う。
転機は中学生の頃。思春期のこの時期、彼は少し悪ガキになって、私はからの仲間から軽い虐めを受けた。彼からも一回からかわれた。私はショックだったけど、それでも彼の事が好きだった。
結局、中学時代殆ど彼と話してない。一回、好きな作家が一緒!って話しかけられた。あと、辞書でわからない単語を一緒に調べた。嬉しかったな。
高校生になり、私は女子校、彼は県で一番イケてる高校に入った。彼はその学校で、可愛くて明るそうな子と付き合ったみたい。後から知ったんだけど。多分。私といえば、一回後輩と付き合ったけど、すぐ別れた。
接点はめっきりなくなった。でも彼はTwitterをやり始めたので、なんとなく追っていた。フォローはとてもじゃないけどできなかった。今思えばネトスト気味だし気持ち悪い。
Twitterに鍵をかけたのが去年初め。あー!私の楽しみがー!(きもい)
それでも曲げない私は、彼の友人のTwitterをあさってた。
でもこんな事もうやめたい。
どうあがいたってからと付き合うことはできない。
新しい一歩を踏み出したい。
もう彼の事は忘れよう。まじ彼の名前を検索にかけるのやめよう。ほんと。きもいから。でもこれが最後、と言い聞かせながら彼の友人のTwitterをあさってましたらね。
彼が友人とゲーム実況をやってる事を知り、久しぶりに彼の声を聞いちゃったら泣けてきた、そんなメンヘラクズ女の話でした。忘れてぇよ。
26歳の処女
この記事とその元記事を見て、男版もあれば何となく面白そうだったので書く。
自分は24歳で未だに童貞ということにさしてコンプレックスはない。誰かと付き合ったことはない。もちろん告白されたこともない。
初めて人を好きになったのはつい最近、数年前のことで、食事には行ったりできたが色々とタイミングが悪くてきちんと仲良くなる前に遠い所に行ってしまった。その人のことは、おそらく本気で好きだったんだろうなと思う。それ以降はそういう感情になっていない。
性欲はバリバリにあるが、長年の鍛錬によって一人で処理できるし結構満足できる。誰かと一緒に居たい気持ちも人並み以上にあるが、独りでも死ぬほど辛いわけではない。
ふと、こうした状況なんだがどうだろう、とネットで相談してみたりするが、その回答はおおよそ「とりあえず誰かと付き合ってみろ」「受け身では何も起きない」「童貞なんて取っておくだけ無駄」「積極性も魅力もないお前の責任」「非モテは一生孤独だから諦めろ」といった具合。ブクマカも言い方は違えど大筋は似たような感じ。
まあそうかもしれないな、と思う。最初に挙げた初恋をさっさと成就させられなかった原因には、自分の経験の浅さも多分に含まれているだろう。責任、というのが何に対するものなのかはよくわからないが、もし親が孫を切望していたら多少申し訳ないかもしれない。
普通に考えて、そんなに好きじゃない人とも積極的に付き合ってその上でパートナーを見つけるのが効率的で当たり前の流れなんだろうけど、ここまで来てしまったらいっそ受け身で流れに身を任せてみるのも面白いかな、と思っている。最終的に誰とも一緒になれなくてもそれはそれでいいし、なれたらなれたで嬉しい。どちらにせよ無理に好きでもない人で練習するみたいな行為はしなくてもいいかな、と思っている。
まとめると「本当に好きな人と一緒になりたい!なれないなら一人でいい!」とかいう、いかにも世に言われる童貞マインドなんだけど、でも実際童貞だしな。たまには一般論に逆張りして沈んでいく奴が居ても面白いやろ。
ps. 受け身と言っても清潔感(謎)みたいなものにはそれなりに気を使ってるよ!相手を不快にさせるのはまた別の話で基本アカンことだと思ってる。
27歳まで童貞。性欲はあるけど、好きな人がこれまでに2人しかできたことがなかったり、どうしても人間の体温や体液が嫌で適当に捨てられなかった。自分のそれでさえ嫌悪感がある。
中学生の時の初恋は恋に恋する感じだった。2度目は24歳の時。相手の人のことが気になって仕方がなくて、色んなことを知りたくなった。会話は弾んだ。とても楽しかった。お互いに「いい友達ができた」と思っていたはず。
でも、相手にパートナーがいるとわかった瞬間、自分の気持ちに下心が混ざっていたということに気づいてしまった。友達以上の関係になりたいといつの間にか思っていたのね。
なにせ人を好きになることが少なかったので、これがいいことなのか悪いことなのかがわからない。相談していいものなのかどうかもわからず、相手を避けることで自己防衛に走ってしまった。
恋人にはなれなくても、いい友達にはなれた人を失ってしまったというショック。自分がひたすら悪い。嫌な気持ちにさせてしまっただろうし、あの人とのことは後悔しかない。
年を取ったからか、体重が落ちない!寝落ちする!メンタルがいまいち安定しない!でも、人生自体は充実していると感じているし、これまでの人生の中でも一番いい状態の人間だという謎の自信がある。
この歳で新卒として会社に入って、研修頑張って、いろいろ褒められたからだろうね。今だったらあの人に謝れる気がする。しないけど。きっと忘れられているだろうし。
あー特に意味はないけど恋愛したいなーって人生で初めて思ってる。体温や体液に対する嫌悪感ってカウンセリングでどうにかならないだろうか……。この歪みをなんとかしたい。
今年の夏の課題図書が図書館に置いてあった。小学校高学年が対象の本で『飛ぶための百歩』というタイトルだ。翼を広げた平べったい鳥の後ろ姿の曲線がに惹かれ、手に取った。なお、私は小学校高学年の少年少女ではない。夏休みの苦行、読書感想文を書かねばならぬ彼らがこれを必要としていることは認識していた。罪悪感はちゃんと持っていた。多少の良識がある大人だと、自分に言い聞かせた。
本の貸し出し、一番乗りだった。ごめんなさい。
この本は、目の見えない少年が人付き合いが苦手な少女に出会い、絆をつくる、ボーイミーツガールの物語だ。
タイトルにある「百歩」は山小屋の名前とラストでの「ここまでちょうど百歩だった」ことのダブルミーニングと思われる。ラストの舞台は1年後の話になるので、困難を乗り越えたあと、彼が良好な状態になる「ための百歩」だろうな、とタイトルの考察をした。
ただ、「飛ぶ」がわからなくて、いやラストシーンで”飛ぶ”んだけど”トぶ”にしか思えなくて、飲み込めなかった感あり、今もなお喉奥に引っかかっている。
この物語は、タカのひなが密猟者にさらわれ、それを救出し、巣に戻す、という事件があるのだが、都度、主人公の驚異的な聴力と、驚異的なモノマネ力が爆裂し、困難を乗り越える。その過程で主人公と少女はお互いの悩みをぶつけ合い、自身の在り方を見つめ直していく。
いいでしょ。いいんですよ。少年少女なんです。
でもね、1年後のラストシーンで主人公が上空を飛んでいるタカを「ぼくに会いに来た」とのたまい始めて、様子がおかしいと不安になる。よしんば、空を飛んでいるタカがその時のひなだったとしても、ひなは君を認識していないだろう。双眼鏡でヒロインに実況してもらわないといけないほどの距離にいたのに。
さらに彼は、崖に向かって走り、崖下へ飛び込んでしまう。空を飛んでしまう。比喩である。比喩であった。しかしこの描写は、私を完全に置いてけぼりにするには十分だった。
これは自論なのだが、舞台装置としての魔法・奇跡といったものは、冒頭の設定で使われるか、事件解決のために”1度だけ”使われるべきだと思っている。(SAVE THE CAT が言ってた)
この場合、事件解決に使われた主人公の驚異的な〇〇が魔法だとしたら、2回目が使われたのは残念に思ったし、なにより、最後の最後で突然、前触れもなく白昼夢のような魔法の世界が描かれ始めてしまったことで、今まで読んできた現実的な世界観との温度差が生じ理解が追いつかなくなった結果、本当に崖下にジャンプしたのだと解釈したほど混乱した。
それまで、物語の傍観者だった私は、彼が飛び立った崖に取り残され、空から降ってくる立方体のキャラメルを眺めていることしかできなかった。
さて、ラストシーンから書いてしまったのは悲しみが深かったからで、文字数的なノルマはまだ残っているので、この物語が課題図書たるゆえんっぽいところについて、述べたいと思う。
作中に明記されているが、この社会はマジョリティーが便利なように作られている。その中で、マイノリティはサバイブしていく作戦を練り続けなくてはならない。主人公は、このサバイブしていく少年である。しかし、ヒロインもまた自信のなさをを抱えたマイノリティでもある。
誰しもどこかにマイノリティを抱えている。その部分を痛むのではなく、誰かに助けを求めたっていい。また、マイノリティな部分を自覚して向き合うことも大事だ。
ボーイがガールにミーツして成長する話ですが、この成長は冒頭に述べた"崖からトぶ"力を得る、ではない。当然である。
ヒロインのキアーラは、男子に憧れられ、女子に嫌われるタイプのミステリアス引っ込み思案クールビューティーなわけですが、無言でジェスチャーをしたところで目の見えない主人公には何一つ伝わらず、口に出して表現せざるを得ない。その状況に置かれて初めて、言葉に出さないと気持ちは伝わらないことに気づく。
これは、万人に対してそうであることはご承知のとおり。しかし、ひるがえってみれば「言葉がなくても理解できる」と錯覚するほど、ジェスチャーやアイコンタクトからは多くの情報が得られる、ということなのだろう。
私の会社の営業が「付き合いの長い取引先とはWebミーティングでもいいけれど、新規さんは相手のクセが分からないから、やりづらい」と言っていたのを思い出した。だから”最大の理解者”というのは尚早すぎると思うよ、キアーラ。
主人公のルーチョは、目が見えないことを"アクセサリー"と考えている(この表現は好きだし、私もハンディは個性の一種だと考えている)のに、周りが「目が見えない」ことを前提に自分を見ることに怒りを感じている。
ルーチョは誰かに頼ることを極端に嫌う、意地っ張りで頑固な少年だ。でも、その意地っ張りは、誰かに頼ることなく、自分でできることは極限まで自分でやれるように訓練する努力にも結びついているのだと感じて、だれか、彼の頑張りを称賛して欲しいとずっと思っていた。
それをやってくれたのが、キアーラだった。私は心のなかで拍手喝采した。ありがとうキアーラ。ルーチョが君にミーツしてよかった。
キアーラが「口に出さないといけない」と気づいたのと同様に、ルーチョも「人は誰かに頼らないと生きていけない」と気付いてくれて、私は少年少女の成長の瞬間に立ち会ったことに感動した。青春だ。これが。
道中ギブアップしたルーチョのおばのベアは、彼ら二人が戻ってきたとき、どんな反応をしただろう。彼女はルーチョのこれからを誰よりも案じていたから、帰ってきた甥が自立への一歩を踏み出した様子を見て、泣き出さん勢いではなかっただろうか。
私だったら泣いてしまうだろう。自分では何年かけても気づかせることができなかったことを、甥に気づかせてくれた、昨日今日会ったばかりの少女と、それを受け入れた甥を全力で抱きしめたい。
靴ずれでズルむけになったかかとが痛いと言いながら。
まあ、1年後、なにわらってるの?と青ざめるのですけど。
余談
ボーイがガールにファーストコンタクトしたときにツンな反応をされたのを「質問4回でノックアウト」と表現していて、イタリアーノだなぁ、と思った。日常的に口説いてんの?
また、地獄のオタクなので、高校デビューした美少女キアーラがとんでもないギャルになっていて、初恋?をきび砂糖のごとく粉々に砕かれるルーチョはアリかな、と思いました。でも、見た目ヤマンバになってても関係ないのか、内面が見えるのは良いことだね。
いつまた閉鎖されるか分からんから映画館に行ってきたんだが、「邦題が酷すぎる映画ランキング」生涯ワーストをぶっちぎりで更新してくれたので怒りがいまだに収まらない! だから書き捨てるッ!
原題が"Trafikant"=タバコ店だから訳しようがないのは分かるが、この題名でR15指定なら、フロイト教授の夢判断で性的なリビドーがスッキリ解消する過程でお色気シーンがムッフッフ、みたいなの期待するじゃん! でもセックスシーンは合計1分未満なんだよ! ていうかフロイトは主人公に通り一遍の恋愛指南をするだけだし、むしろ話の流れとしては主人公がフロイトに与えたアドバイスの方が重要じゃねえか! どうなってんの全く!
…ということで邦題の酷さにはゲンナリしたものの、映画そのものは良い出来です。
登場人物の設定や属性でどういう扱いをされるか予想できる、ということは映画を見慣れてくるとままあるものですが、例えばタバコ店の主人は片脚が不自由だったり(これでヨーゼフ・ゲッベルスを思い出せる程度の前提知識が求められますが)、主人公の初恋の相手がボヘミア出身だったり、という設定が実は伏線としても機能しているのは手際が素晴らしい。他にも「葉巻は男性のペニスの象徴で…」みたいな読解もできそうだけど、私はその辺の知識が無いので詳しい人お願いね!
そしてこのことは私史上最大の秘密であり、母親すら知らないトップシークレットだ。普通親なら気付くはずだと思われるだろうが、何故か母はいもしない男の気配を私から嗅ぎ取っており、男受けしない娘だが最低限の経験はしていると今も信じ切っている。
母ですらそう思い込んでいるのだから、友人や同僚ともなると私が魔法使い一歩手前の希少種だとは考えもしないのだろう。それどころか身に覚えのない彼氏の話題を振られることさえある。その度適当な嘘をつき、ボロが出る前に別れたことにしてその場を乗り切る。時にはワンナイトの相手を登場させたりもしている。今ではすっかり恋人と長続きしない自由気儘な人物像だ。処女のくせにな。
周囲にそう思われている理由はなんとなく分かっている。単純に遊んでそうな容姿と性格なのだ。
濃いメイクや身体のラインを強調する強気な服、それからアクセサリーが大好きだ。爪はいつでも長く伸ばし濃い色のジェルネイルをしていないと落ち着かない。着けている指輪の数も多い。服飾にこだわることが当然とされている職場ということもあって、毎朝時間ギリギリまでその日着けるピアスを選んでいる。誰かのためではなく自分の気分を上げる武装のようなものだ。
そんな見た目に加え、夜遊びも嫌いではない。
居酒屋やバーは勿論、JISのような異性と出会う為だけに存在する店に行くこともある。声をかけられれば会話をするし、とりあえず連絡先も交換する。大学時代に友人とふざけて始めたマッチングアプリで知り合った相手とデートの真似事をしたこともある。
ちなみに初めて男性と手を繋いだのもキスをしたのもその時だ。余りの虚しさに頭の悪い女の笑い話として友人達との飲み会で酒の肴にした。実は初めてだったなんて口が裂けても言えない。これも墓まで持っていく。
ここまで書けば分かると思うが、私は派手な見た目とそれなりに釣り合いの取れた非常に厄介な性格をしている。私自身が見た目にこだわる人間である以上、そこから得る印象の重大さは理解している。誰だって全く逆があり得ると分かってはいても、清楚な格好をした人間からは楚々とした印象を受けるし、派手な格好をした人間からは奔放な印象を受けるだろう。なので人から向けられる目に対して文句はない。
正真正銘性に奔放な友人もいる中で、私は25になっても未だ男性とお付き合いをしたことがない。それどころかそろそろ26になる。アラサーと呼んで差し支えない年齢だ。
自分のとっつき難い外見や不誠実な言動。学生時代から現在まで異性が殆どいない環境で生活していること。言い訳ならいくらでも用意できるが、最大の理由は私自身がそれ程他人との関わりを強く求めて生きていないことだろう。
基本的に私はプライドが高く、ありえない程に気が強い。性格も悪いが、そもそも根本の人間性に難があるタイプの人間だ。親しい相手を除いた自分以外の人間に無条件でいつでも害意を抱いている普通にヤバいやつなので当然モテない。もしくは見た目だけがモテる。断っておくがこれは外見が性的な対象として見られているだけなので人間として好まれているわけでは決してない。
そんな中、学生時代からの友人がついに全員既婚者となった。高校や大学など出会った時期は違うが全員同じ歳だ。それぞれ卒業後も定期的に連絡を取り、お互いの近況を報告し合っていた。そんな友人達が一人残らず結婚した。相手は私と知り合う以前から付き合っていた彼氏であったりよりを戻した元彼であったりと様々だが、とにかく全員が全員結婚したのだ。
すでに数年前から母として育児に励んでいる友人もいるが、これから先自分の周りには家人として家庭を守って生きる人間ばかりになっていく。何故か旦那さんのお義母さんとまで引き合わせてくれる彼女達とはこれからも友達でいられると思っているし、こんな気難しい私を受け入れてくれる奇跡のような友人達の幸せをちゃんと喜ばしく思えている。
だが同時にとうとう1人になってしまったと漠然とした虚無感を覚えている。やはり家庭を持つ人間と自分1人を生かす為だけに活動している人間との間には価値観において決定的な隔たりがある。
これから先、私は彼女達の気持ちに寄り添えない瞬間が多くあるのだと思う。旦那さんのことか義実家のことか子供のことかは分からないが、とにかく今まで雑な嘘で取り繕ってきた私では到底慰めきれない何かがきっとある。自発的に家族を作っていない私では今の時点でもう想像すらできない。
でも赤の他人に大切な相手として想われる人生とは一体どんなものか、知りたくて堪らない瞬間がある。しかしその愛情を受ける為に言動に気を使い、相手を思い遣ることを考えるととてつもなく面倒に思える。つまり私は恋人が欲しいわけではなく、無条件で自分を肯定してくれる生きた人形が欲しいだけなのだろう。人はどうか知らないが、私の場合他人に情を割くには体力がいる。
恋人、あるいは結婚という誰かと共にある形の幸せを手にした人達には私にはないある種の才能がある。
26歳を目前に自分が処女であるという事実は人には言えない重荷になっているが、本当に人に知られたくないのは私が誰かに感情を向けられたことも向けたこともないという現実だ。
全くの孤独であるか身近に同じような人がいれば気にならないのかもしれないが、残念ながら私はそうではないし、周りにもそうは思われていない。可哀想なくらいプライドが高い私は自分の見た目と現実との乖離をせっせと埋めるしかない。
それに人が複数集まって会話する時、過去の交際経験という経験値がないのは少々脆弱だ。決して色恋の話ばかりしているわけではないが、一度目の人生の転換期になる25歳で彼氏いない暦=年齢の女は少々浮いた存在だろう。当たり前に過去何人もの恋人がいた友人や同僚達にとっては尚更。何より過去の経験はそのまま発言力と説得力に直結する。
現在私には彼氏がいない。最近別れたのだ。そして今は作る予定もない。友人全員の結婚を期に、もういいかと思うようになった。話の流れによってはまた適当な嘘でその場を受け流すだろうが、これからはリアルタイムの話題が必要になる程恋愛経験が会話の中心に上がることはないと思う。友人達はみんな過去の話よりこれからの話をする。きっと今までのような遊び方をすることもなくなるだろう。
週が明ければ私は26歳になる。仕事だけで終えてしまった25歳の頭を整理したかった。色々考えたが結婚願望や恋愛願望以前の問題で、自己愛と自己嫌悪が強過ぎる余り他人に情を向ける余裕がない私は恐らくこのまま歳を重ねていくのだと思う。きっと精神はリスクのない無条件の愛情を求めて停滞したままだろう。
まだ職場では小娘扱いして貰えているが、最近妙に結果を残さなければいけないと思えて気が逸っている。分かりやすいきっかけはなかったが、私も友人達と同じように立派な大人になっている。歳取るって大変だわ。
幼馴染がつい先日、婚姻届を結婚指輪共にinstagramに投稿していた。
よくあるワンシーン。よくある話。
27歳の僕と、26歳のキミ。
まさに適齢期の幸福なキミと、せわしなく仕事に追われる失楽園の僕。。
ナナ(と呼ぶことにしよう)は一個下だったのだけど、
学年で一番と噂されるほどには可愛かった。
30人3クラス、全校生徒90人。
とはいえ高校に上がってもそのモテランキングはトップクラスを維持していたそうだ。
一応僕も高校では「顔は学年一だけど性格は学年一悪い」という非常に類いまれな称号を
僕はナナに対して少なからぬ恋心を抱いていたことがあることを否定できない。
今までの僕はずっと、バランスを取っていたんだろう。
少し気が楽になったような気持ちと、少し寂しいような、、
複雑な気持ちだ。
もし僕がそのことを言ってしまったとしたら、
今ナナはどうなっていただろうか。
幸せな家庭を築くことができただろうか、
あるいはまるで関係なかったのだろうか。
僕たちには姉がいた。その姉同士が友達だった。
次第にお互いの家を行き来するようになった。
そんな感じで仲良くなっていったもんだから、
だけどそのよそよそしい距離感にお互いニヤニヤしながら、
そんな関係だった。
僕に教えてくれたのはナナだった。
ナナが付き合い始めた男のうちの一人は
学年で一番足が速くて
僕が一番仲良くしている男だった。
だけどその彼のすぐ次に付き合ったのは
ど真ん中に「我関せず」といった素振りをしていた僕に
相談役が回ってきた、という感じだ。
僕はピュアに一途だったので、初恋の女の子のことはロクに話したこともないのに
2年間の片思いを続けていたり(これはあとで両思いだったことが発覚するのだけど、別の話)
2個下の女の子に一目惚れをして学校中(これは大袈裟ではなく)からロリコン扱いされているといった
強靭なプラトニック精神があったから、都合がよかったんだろう。
そういう相談ごとに乗ってあげるお目付役でありながら、
僕の恋愛も一番に聞いてくれる
僕たちの中学では付き合っては別れて、みたいなことをみんなが繰り返していたから
同級生の中には「めぼしい同級生とは全員と付き合ったことがある」ような子もいる状態で
当時の僕は「どうせ結婚もしない相手と付き合ったところで、その人のことを思いやれているの?」
ということを説法しては、煙たがられた。
ナナはそんな僕の一途なところを信頼してくれていた。
ナナのいいところは偏見がないところだった。
僕は学校ではとかく問題児だったから、多少嫌われる部分があったけど
それでも僕の正義をしっかりと聞いて
「リュウくんは間違ってないよ」ってしっかり言ってくれた。
当時の僕たちは、そんなお互いの価値観や嗜好性を語り合っては、
どういう関係として歩み寄っていくべきか、
そんなことを話すような間柄だったのだ。
高校生のある冬の夜。
中学校の目の前にあるナナの家の前で、
いつものように塀の上によじ登って
お互いに話し合っていると、
断ったんだけど、いいからっていうことで
今までは部屋に入ることはあまりなかったんだけど
今回初めてナナのベッドの中に入ることになった。
するとナナの姉が部屋に入ってくるや否や
修学旅行で買ってきた沖縄のコンドームを部屋の机の上にばらまいて
「ヤるならしっかりとゴムしなよ」と言った。
その時の僕は正直、なんて返事をしたのか覚えてない。
そしてその時のナナの様子も覚えていない。
鮮明に記憶に残っている。
僕たちがそれを使うことはなかったし、
僕がナナに触れることはなかった。
もしかしたら、ナナはそれを期待していたのかもしれないけど。
そんな時に「私の働いているパン屋においでよ。パン、もらえるよ」
といってくれたのがナナだった。
僕は潔くお邪魔することにした。
おそらくパンを食べなかった日はないだろう。
こっそりパンをとっていることを知っていながらも
過酷な浪人生活で、自分で食材を買って料理する手間を減らしながら、
食費を節約することができた。
ぶっちゃけて言えば、ナナは恩人だ。
ひねくれた。
そんな状態でも、僕がいつかやり切ることをナナだけは知っているかのようだった。
僕が無事に大学生になって、疎遠になっている中でも、
お互いの誕生日にはかならず「おめでとう」の連絡を
欠かさずに行っていた。ナナがそうしてくれていたから
僕もそうしていたし、
なんでかわからないけど、誕生日プレゼントを買いあったりもしていた。
そんな関係であることを「学年で一番足が速いやつ」は知っていて
「ナナが好きなのって、実はリュウなんじゃないの?」
と言われた。
まさか。
と思っていた矢先、「相談したいことがある」
と連絡がきた。
二人で久々にご飯を食べていて。
その理由は「同棲中、寂しかったから犬を飼い始めたら彼氏に怒られた」
だったらしく、犬と共に去りぬ。という状況だった。
ナナは彼氏と別れるたびに、僕に必ず連絡をくれる。
そして必ず、「好きだよ」と言ってくれる。
僕がお金持ちにならなくても、ずっと。
もし僕に、彼女がいなかったらよかったのだろうか。
それとも、僕の方に受け入れるだけの覚悟がなかったのだろうか。
婚約前夜、池袋のバルで、「このまま本当に結婚してもいいのかわからない」
という相談をされた時、僕が「そんな男と別れて、俺と結婚したら」
と言ったら、キミはどう思ったんだろう。
と同時に、「なんか話したいことあんだな」
と思う。
と言った。
お兄ちゃんかあ。
ずるくない?
まあいっか。
結婚、おめでとう。
頑張ってね。
晴れそうで雨降りそうな
深い愛と、濁った恋
笑ってるの怒ってる?
ああ、楽しい。ああ、少し好き。
恋愛系の漫画とか小説は読むし、誰かに夢中になってる男女は可愛いと思う。
でも人を好きになる気持ちがわからなくて、いざ自分で作ろうと思うとこの子はこの子の何が好きなんだろう、どうして好きになってどうして続いていくんだろうと思うとドツボにハマる。
恋愛主題の作品を作ろうとしているのではないし、俺も恋愛主題の作品はそこまで見ないけど。どっちかというとストーリーの進行の脇で仲が進展していったりすでに成立してる仲が好き。
人は人のどこを見て好きになって結婚しようと思うんだろう。初恋くらい経験しておきたかったけど好きになる人が現れたことがないし今後もどんな人を好きになれるか全然わかんない。もしかして一生恋も知らないのかな。家族愛なら帰属意識もあるしわかるんだけど。
久しぶりに時間的金銭的に若干余裕が出来たとき、ふと何か読みたいと思ったら文学・サブカルの世界が途方もなく広大で、何から手を着けていいかわからない! と思った時、ちょうど商業BLのレビューを載せてるサイトが目に留まったとかが切欠だったような気がする。もしもなろう小説分野とかでいいレビューサイトを見つけていたとしたら、今頃なろう小説ばかり読む日々だったんじゃないかなと思う。
腐女子・腐男子もBL読みである前に本読みや漫画読みなわけで、やっぱり面白いものを面白がる。当たり前だけど。だから読む範囲を商業BLだけに区切っても、レビューサイトで探せばそれなり面白い作品を見つけることができる。
さて、以下はこれまで読んだ商業BLのざっくりとした紹介文とか感想とか。読んだものの全部じゃないし、オススメかどうかは別だけど。
主人公の片想い相手とセフレの魂が入れ替わってしまう、という話。身体の相性抜群の相手に想い人の心が搭載されるだなんて、主人公にしてみれば俺得でしかない!! という浮わついた設定のわりに内容はどシリアスである。主人公がかなりクズい。特に改心するわけでもなく話が進むとこがすごい。受けが健気で可愛いがかなり病んでいる。ハッピーエンドっぽく見えるが、こんなに互いに病みまくった二人が一緒になってもなぁ……なんて思ってしまった。エロシーンのエロ度高め。
双子の妹ララの代わりに兄のラムダンが女装して富豪の御曹司ウルジのもとに嫁ぐ。のっけからラムダンは媚薬を盛られて、ドロドロのどエロ展開に! ラムダンの性格がこざっぱりしているため、古の昼ドラみたいなどす黒いストーリーもさらっと読めてしまう。最初はラムダンの太眉可愛いと思って読んでいたが、徐々にウルジの狂気と肉体美を見るために読んでる感じになっていった。とにかくウルジのスパダリ過ぎる表の顔と偏執狂の裏の顔(ラムダンにしてみれば表が裏で裏が表だが)のギャップが面白い。こんなに大真面目で真剣なド変態見たことない!(と思ったら危ないド攻め様にも上には上がいるということを後に知る私であった↓)
主人公はごく普通の公務員だったが、ある日電車内で痴漢冤罪に遭い、懲役刑に処されて刑務所に入れられてしまう。そして収容された雑居房の中で一番ヤバそうな囚人になつかれてしまい、何か色々ある。
カップリングの萌を楽しむというよりは、不遇な攻の人生を見守る感じの小説かな。BLレーベルだけではなく一般書レーベルでも出版されている。ただし一般書の方には攻の後日談が載っていない。うっかり一般書を買ってしまい、損した気分。攻めにはとにかく幸せになって欲しい。
作中での女性の扱いが大変酷く、出てくる女性キャラは極めつけのクズである。作者はミソジニーを拗らせているのだろうか……こわい……。
『美しい彼』『憎らしい彼』『悩ましい彼』の三作が刊行されている。
持病の吃音のせいで学校生活に馴染むことに失敗し、スクールカーストの最下位として虐げられる主人公の視点から物語はスタートする。ちょっと風変わりだがいじめられっ子である主人公の内心は、なかなかわかりみが深い。主人公は、クラスのカースト最上位のとても美しい受けに惹かれていき、虐げられるも従順な下僕として仕えていき、やがて受けのストーカーになっていく。
という文学っぽい序盤から、受け視点の章になるといきなり物語の印象がガラリと変わる。受け視点だとめちゃめちゃ少女漫画、そして攻めが理解し難い宇宙人に見える。攻めと受けの視界や内心の温度差のギャップが大変面白い。文体もコミカルでテンポがよく、つい時間を忘れて読んでしまう。
なお、本作は「ちるちるBLアワード2020」小説部門で第一位になった。
アラフォーに突入した主人公は、仕事能力といい容姿といいハイスペックであるのに、人生を楽しむのを諦めて平坦な日々を送っていた。だが、ある時十歳年下の部下からそれじゃだめです! アンチエイジングしましょう! と、強制的にアンチエイジングさせられることに。部下と男二人で若い女の子が行くようなカフェなどへ行き、スイーツを食べたり自撮りしてみたりするなかで、徐々に部下の自分への気持ちに気づくも、見てみないふりを続ける。
数ページに一回くらいの頻度で攻めが受けにさらりと告白している。攻めの手を変え品を変えの告白セリフが面白い。画面の書き込みも細かく、心情描写が丁寧。ガッツリと恋愛ものといった感じだが、やっぱりBLなのでエロシーンは思いきっている。正直エロひとつもなくても面白いけどな。
主人公のお勤め先が都内の大企業風味なのに、主人公のお住まいはどっか広々とした感じの郊外の一軒家で、一体この人何時間かけて通勤してるんだ? と地味に謎だった。
幼い頃に「にいちゃん」から性的虐待を受けそうになり、あわやという所で逃げた主人公だったが、大きくなっても「にいちゃん」への未練を捨てきれずにいた。暇を見ては子供時代に住んでいた街を徘徊し「にいちゃん」を探していた主人公は、ある日とうとう「にいちゃん」と再会する。
児童虐待の被害者から加害者への愛という、タブーに踏み込んだ怪作。何かもう、凄かった……色々と……。
未成年への禍禍しい性的虐待シーンがある。全然萌えない、こわい。
三十代フリーター、貯金なし何も取り柄なしの主人公は、ある晩バイト中にチンピラに絡まれ刺されてしまう。血の海のなかに倒れ、死に際に見たものは、空から舞い降りてくる愛らしい天使の姿だった。ところが案外あっさり生き延びた主人公。退院して自分のアパートに帰ると、あの天使が勝手に部屋に上がり込んでいた。
とにかく泣いた! めちゃめちゃ泣いた! ギャグと切なさの落差がいい。何この作者天才なのかな……神なのかな……。登場人物それぞれが癖があって魅力的。BLには珍しく、エロは主人公のチン毛がチラリズムするのと天使が可愛い顔で「チン毛が落ちてる!」と言うとこ留まり。主人公と天使の関係性がただただ尊い。恋愛というよりはなんだろう、家族愛的な何か? そういうところも普段BL読まない人でも読めるだろうと思うポイント。
「ちるちるBLアワード2020」コミック作品部門ぶっちぎりの第一位。ここまで紹介した作品の中で、これだけは強くオススメできる。
厳密にいえば商業ではなく中国発のWeb小説。東アジアで人気を博し、アニメ・ドラマ化された。この秋、ついにアニメが日本上陸予定。
主人公の魏無羨はかつて夷陵老祖と呼ばれた若き天才仙師だったが、邪道を極め、四大仙家に仇をなして討伐された。十三年後、魏無羨は莫玄羽によりこの世に呼び戻され復活する。そしてかつて共に学んだ仲間だった藍忘機と再会し、協力して数々の怪奇事件を解決していくうちに、前世での己の死の真相に近づいていく。
原作小説の序盤辺りが有志によって日本語訳されていて、私はそれを読んだ。アニメ版が先月辺りまでYouTubeで無料公開されていたのでそれも視聴。アニメめちゃめちゃクオリティ高くてやばい。
原作はガッツリとBLとのことだが、私が読んだ範囲ではエロは「アッーーー(暗転)」くらいのもんで、直接的なシーンはなかった。主人公視点で軽快に進む、冒険小説にホラーサスペンスについでに学園もの要素も添加、みたいな感じのストーリーで、さして恋愛要素があるようには見えない。日本の九十年代アニメのような懐かしい香りがする。とにかくストーリーがとても面白い。原作小説の日本語版早く出て欲しい。
『百と卍』『親愛なるジーンへ』『あなたを殺す旅』『エンドランド』『初恋、カタルシス。』『やたもも』『さよならのない国で』
漫画ばっかりになっちゃったな。小説分野ももっと開拓したいぞぉ。
もう記憶があやふやなくらい遠い昔、同じゲームが好きで話すようになった女の子のことをひたすらに大好きだったんです。
その女の子が他の子と遊んでいたらその子達が死ぬほど憎くなるくらい、その女の子がプールの自由時間に一緒に遊んでくれなくてガチ泣きするくらい、それを気に病んで髪をハサミで切るくらいには大好きでした。当時の幼い恋ですから、自分勝手な気持ちです。ただただ彼女が好きというだけで、特段彼女側の視点に想いを馳せない身勝手な恋をしていました。
あの頃を思い返してはっきり仲が良かったと言える子はもうひとりいました。その子に対してはフラットに友情を抱いていたのです。今でも親友、盟友と自負しています。お互いに。だからこそ、初恋の子への想いはくっきりと友情から区別されるものだとわかったのです。
何故この恋が特別だったかというと、これを10年くらい引き摺ったからです。中学が別になったので、彼女と一緒に過ごしたのは2年ぽっちでした。それでも中学の頃はやたら長い電話をかけたり地域のお祭りで会ったりしていましたが、高校生になると私も部活で忙しくなり接点はなくなりました。あの頃はLINEがなく電話とメールしかないし、そうなると連絡は自然と億劫になります。それでも心の奥底で好きだったんです。ずっと。毎日最低一度は彼女の名前を思い出しました。時には彼女の顔や言葉を思い返してきゅんと締まる胸を押さえました。事あるごとに彼女の名前を呟いては思い返していました。今思えば執着みたいなものだったのだろうと思いますが。
人生色んなことがあります。中学の頃は部活の女の先輩が大好きで年中ひっついてましたし、大学生の時は短い期間ながら彼氏がいました。だから初恋は執着に形を変えて心の奥底に寝そべっているような感触であったのです。大きなかたまりの感情はあれど、彼女の名前を毎日思い返せど、それでも終わった恋だと思っていました。
大学何年生だったか、彼氏なる存在と別れてしばらくした頃、ふとLINEの友達を整理していて心臓が飛び出そうな感触を味わいました。電話番号による自動追加か、友達欄に「彼女」の名前があったのです。震える手でメッセージを作りました。なんでもないような感じで、「やっほー!もしかして○○ちゃん?」と。そんな些細なメッセージを作ったはいいが、いざ送るのにはまる1日かけて悩みました。軽いノリで行くべきか丁寧に行くべきか、怪しまれない言い訳をどう盛り込むか、そう考えている時点で下心ありありなのではなどと、様々な思いが去来していました。
ええいままよとLINEの送信ボタンを押した時の手の震えと、返信が来た時の高揚感をまだ覚えています。「彼女」と現状の話をぽつぽつと送り合うたびにときめきが胸を吹き荒れていました。まだ、好きになれたんだなと実感されました。
雑談を続けていたらトントン拍子に「今度の休みに遊ぼう」という話になっていました。しかも向こうからの持ちかけで。もう有頂天でした。色々と忙しい時期だったのですが、テンションMAXで浮かれていました。
遊ぶ日の当日は、めちゃくちゃ服を悩んだりメイクを調整したりと、恋する乙女そのものでした。ハイテンションにこれまでの年月について語らい、私にとってのデートを心から楽しんでいました。私より背の高い彼女を隣から見上げる時の、甘酸っぱいような感覚をまだ忘れていません。
このような浮かれ方をしていたので、まさかその日のうちにこの恋が冷めるとは思ってもみませんでした。2人とも少し歩き疲れ、お茶にしようと喫茶店に入りました。様々な話題をぽつりぽつりと話すうち、人生の話がちらほらと混じり始めました。何故かこの年頃の女性と長く話すと、なりがちな話題です。私は当時学生でしたが、彼女はもう働いていました。かなりハードな職種、悩まされる人間関係、今後の人生の方向性。話を聞いているうちに、恋愛観の話題になりました。「好きな人に男も女も無いんだよね」と彼女が自然に言った時、私は踏み込まれたような気持ちになりました。彼女のことを一方的に好いている自分に後ろめたさを感じるような、そんな感情です。私は彼女の眼中に入らないからこそ、好きでいたのでは?とまで思考が回るほど、私は混乱していました。ただ、彼女は言葉を続けました。「でも女の子は『やりたい』って気持ちになれない。そこが大事だと思うんだよね。だから恋愛では無いかな」と。
ドライアイスが溶けて昇華されるような、心臓の奥にたまっていた愛着の塊が、10年かけて作られた塊がその一言で一瞬のうちに消えました。
自分でも動揺するくらいあっさりと、彼女に対する恋愛的な「好き」の気持ちが消えたのです。
ああ、相手が範疇にないなら、その可能性すらないなら私は色恋として好きにならないのだなと、瞬間的な悟りを得ました。「そうなんだね」とあくまでストレート(用語)のふりをしながら、私は相槌をうっていました。バイの私にとって「恋愛対象の」女の子は全然「やれる」相手であることも、そう彼女を思ってきたことも、ひた隠しにしてただ当たり障りのない会話を続けました。
決定的な溝を前に恋愛的な「好き」が消え、彼女に対する気持ちにはもう1人の親友とまったく同等の「友情」だけが残っていました。
また遊ぼうと軽く言い交わして別れた後、私は全くフラットになった自分の心のうちに困惑していました。これまでの毎日、本当に、彼女の名前を忘れたことはなかったのです。10年以上執着を持ち続けて凝り固まった感情が、こんなにもあっさりとなくなってしまうとは。このようなことを人生の中に予測したことはありませんでした。たった一言で私の見る世界は一転し、拠り所のないふわふわとした気持ちで、帰路を歩んでいました。
こうして私の初恋は終止符を打たれたのでした。
構ってもらえなくて泣くくらい、LINEの返信を心臓の高鳴り抱えて待つくらい、10年以上その想いを抱え込むくらい大好きだった彼女への恋愛的な「好き」が、一瞬で跡形もなく消え去りました。
未だにその子に対して恋愛感情を持っていた記憶は残っています。未練のようなものではなく、さっぱり消え失せてしまいはしましたが、思春期、青年期にかけて私の心にぽたぽたと垂れ続けて形作られた雨だれが作ったあとが、埋めるものもなくその形が残っています。彼女を愛した記憶ごと、最早私の人生であったわけです。
今後、私が生き続ける限り、彼女を愛した年月は人生の中に占める割合を減らしていくことになります。それでも私を形作るにあたり基礎の部分に混ぜ込まれたことに変わりはありません。石を穿った雨だれはもうなく、ただその跡を残したまま、その上に今後の人生を積み上げてゆくのだろうと思います。
航空機のようなズボン…ストライクウィッチーズ(JK?)
ロードバイク…ろんぐらいだぁす!(JD)、南鎌倉高校女子自転車部
バイク… ばくおん!
サバゲー …さばげぶっ!、ステラ女学院高等科c3部、サバゲっぱなし(OL)
旧車レストア…ぜっしゃか!
格ゲー…対ありでした。
返信、ブコメより追加
カメラ… カメラはじめてもいいですか?、しかくいシカク、mono、たまゆら
ゴルフ… すいんぐ!!
釣り… カワセミさんの釣りごはん、釣りチチ・渚、つれづれダイアリー、浜咲さんなら引いている、スローループ
野球…球詠
エースをねらえ!とかアタックNo.1は入れるべきなんだろうか…
各ジャンルの興味を持つための
タイトル通りだ。
少し前に、LINEで好きだと言われた。そんな漫画みたいなことが俺の身に起こることに驚愕し、舞い上がって、つい2回ほどデートみたいなことをしてしまった。
その人は、俺が初恋だと言ってくれた。じゃあ大事にしなきゃと思って、デートでは手も繋がなかった。でもよく考えたら、大事にするってのはそういう問題じゃないんだよな。
問題は俺の気持ちだ。俺はその人のことを容姿が整っていてとても好みに近いとは思うけど、それは好きとは違う。俺の都合でデートして、その人に期待をさせてしまった。いたずらに好意を弄ぶ、そんなのは自慰と一緒だ。相手を大事に思うなら、きっぱりと最初から振るべきだった。
自分も似たようなことやったことある。初恋の人のツイッター見つけちゃって、鍵垢じゃなかったからフォローとかもせずたまに覗きに行っちゃって。ある日もうその人が結婚してて子供もいるっていうのを察した。
しんどいけどネトスト辞めよう。自分もめちゃくちゃ頑張って辞めた。
暇な時間になると考えちゃうから、副業を始めて余った時間全部注いで金に換金してる。金はいくらあっても困らないし良い。あと夢中になれる趣味を見つけるとか。
それかまだ本人にアプローチできる距離にいるんなら、そして砕ける覚悟があるのなら、潔く玉砕しにいってもいいんじゃないか。自分はもうできないから。玉砕しとけばよかったって自分は思ってる。
長いこと片思いをしていた。人生の半分以上。相手は所謂幼馴染で、近所に住む数少ない同級生の一人だった。今までに一度告白して振られたりした事もあったがそれは別にどうでもいい。高校までずっと同じ学校に通っていた僕らは、大学こそ違うが二人とも上京してしまった。大学に入ってから彼女は僕ではない男を知り、僕は彼女に対する重い気持ちを結局捨てることが出来ないままその事実をいよいよ目の当たりにして絶望してしまった。
正直言って僕は彼女との恋を成就出来るとはあんまり思ってなかった。きっと彼女は僕のことをそういう対象として見てないというのは薄々どころじゃないくらいに分かっていた。ただ自分が恋人になれないことより彼女が誰かの恋人になったり、誰かとセックスしたりする方が耐えられなかった。別に僕は顔がいいわけでも無いしコミュニケーションが特別上手なわけでも無いしお洒落でも無いし彼女の好みでも無いしと、そうやってこんな事になった原因を何かにこじつけようとしてしまう。
彼女が僕に直接恋人が出来たとかセックスしたとか言ったわけじゃないし、共通の友人から聞いた訳でもない。本当に残念なことにとあるきっかけで僕は彼女のツイッターを見つけてしまった。それだけ。ネットストーカーの入口に立った瞬間全部知ってしまった。彼女はブログ的なものも書いていた。この時点で相当気が滅入っていたからそのブログは一通り読んだような読めてないようなことをした。彼女が読書好きだからかどうかは知らないが書く文章はなんだか素敵だった。内容に嘘がないとすれば僕にとっては本当に本当に辛い文章なんだけど。でもそれも僕が彼女を気が狂うくらい好きで、文章を書いたのが彼女と知ってるから素敵だと思ったのか、そことは切り離した上で素敵だと思ったのか、よく分からない。その上書いてあること全て僕を刺す。こんなもの知るべきじゃなかった。
最初に長いこと片思いをしていたと書いたけど、別にもう好きじゃないわけじゃない。まだ好きだからこんな気持ちに勝手になってこんな文を勝手に書いている。僕が処女厨だから彼女が僕じゃない誰かとセックスしたことが耐え難いのだろうか。決して大外れではないけどそんなに的を射てもないと思う。僕には向けられなかった愛が身体を許すことで僕じゃない誰かに向けられたことや、これまで通りこれからもその愛が僕に向くことがないだろうという事実が耐え難い。僕じゃない誰かは、身体を許すに足る男、交際をするに足る男だったのだろうという事実に余計に苦しめられる。僕はそうじゃないのに。
彼女の呟きの中に一つ、十中八九僕に関するツイートがあった、要約すると幼馴染に対しての消えかけの愛情を捨てきれないみたいな内容だった。このツイートのおかげでギリギリ生きているのかもしれないし、そのせいでこんなに苦しい思いをしているのかもしれない。最初に書いた通り彼女への恋が実質初恋と言ってもいいままそこそこ近い距離感で高校生活までを送ってきて、振られたこともあったがそれも気づけば有耶無耶になり、明確な失恋経験をしてこなかった。今失恋したと思ってるのも直接振られた訳では無いけど、何も知らないまま振られるよりよっぽどダメージが大きい。この失恋は僕が思っていたより遥かに残酷で取り返しのつかない感じがする。世の中の失恋した人はどうやって乗り越えているのだろうか。それとも僕がただの気持ち悪くて重いメンヘラなだけか。
僕にとって好きな女性は彼女だけだった。今もそう。これは確信を持って断言できるけれど、仮にこの先どんなに素敵な人と出会えたとしても、その人と僕の間には幼い頃からのかけがえのない十数年がないことが、大好きだった彼女と愛し合えなかったことが呪いのようについてまわるだろう。そもそもどんなに残酷な現実を突きつけられたとしても彼女に対する気持ちにけじめを付けることが出来そうにない。きっとこうやって現実でストーカー行為をする人が生まれてしまうんだろうな。僕もやっている事はあまり変わらないけど。
彼女と誰かとのセックスについて上で書いたけれど、僕はヤれたらOKなんて微塵も考えてなかったし、こんな事を書くと嘘乙と言われそうだが僕とセックスなんてしなくてもよかった。幼い恋愛観しか持ててないことは重々承知だが、彼女が、僕が彼女に向ける愛の半分でも僕に向けてくれて、他の男に向けないでいてくれたらよかった。本気で添い遂げたいと思っていた。きっと僕らは幼馴染じゃなかったら関わることなんて殆どなかっただろうけど、幼馴染だったことで僕は君の愛を向けてもらうことができなかった部分があると思っている(これは幼馴染でなければ好いてもらえる的自信の表れでは無いけれど)。
現時点で恋人との関係は消滅しているらしい。彼女と付き合った挙句連絡を絶った(らしい)男を本気で殺してやりたい。彼女の気持ちを踏みにじったその男を。僕が彼女にとって最初で最後の大切な人になりたかった。けれどそうはなれなかった挙句男は消えた。君が素晴らしい人で彼女をずっと大切にしてくれたら彼女は幸せなままだったのに。僕は好きな人が幸せならそれでいいとは考えられないので結局どう転んでも僕の負けなんですけども。
あれこれ書いたけど彼女に落ち度なんて当然何一つ無く、全部僕の一人芝居なのが一番悲しいかもしれない。僕がどうしようと彼女は僕の介入しない人生をこれからも歩んでいくのだから。僕はただの、よくある幼馴染Aに過ぎなかった。僕もいつまでも彼女の幻に固執するのはやめて人生を前に進める努力をしなければならないのに、人生のどん底の様なこの気分がいつになっても回復する気がしない。気持ちの切り替えやネットのくだりは置いておいて、最終的な結果としては同じような経験した人が性別問わず沢山いるだろうなと思う。最初はどこにも公開せず、気持ちの整理程度に書くつもりだったけれど、ここにあげようと思ったのは、そんな先人の区切りの付け方が知りたかったのが一つの理由かもしれない。
僕も彼女も今は実家に戻っているが、それもそろそろ終わり。彼女は一足先に東京へ行ってしまう。監視をやめなければ、彼女が向こうへ行くことで今まで以上に知りたくないことを知ってしまう。だけどきっとこの愚かな行為はやめられない。そうやってズタズタの心を更に痛めつけてますます僕が壊れていく。でもやめられない。ただ自分の思うように生きようとしているだけの彼女には心の底から申し訳ないと思う。長い旅を続けていたら、引き返せない地獄へたどり着いてしまった。
僕ヤバの楽しみのひとつは埋め込まれた考察ポイントの答え探しなのだが、いくら考えても検索してもスッキリした答えが見つからない事も。
その最たる1つが
という事で、未だに完全に納得できる説明を見つけられずにいる。
超重要アイテム・ミルクティーが登場したのは職業見学編の最後。
マンガ編集部見学を経て市川の新しい面を知った山田が市川への意識を強めていくなか、
「飲み物くらいはいいだろ」と市川が差し出したのがミルクティーだった。
手渡されたペットボトルがミルクティーだと気付いた山田は自分でもわかるほどに赤面、顔を上げられなくなってしまう。
この瞬間山田が恋に落ちたのは「片想いの終わりに」と言うのりお先生のコメントもあって間違いないと思うのだが、一体このときに何が起こったと言うのだろう?
「ありがとう」でも「優しいね」でも「嬉しい」でもなく「緊張まじりの驚き」。
もし市川が正体を隠した殺人犯でミルクティーが決定的証拠なら、
と気付いてこんな顔をしそうな表情。
要するにこの場面では何か重要な事に気付いたのだろうし、目一杯顔を赤くしている事から「市川が私を好き」か「私は市川が好き」のどちらかだという事は間違いなさそうに思える。
山田が恋を自覚するのが karte.30 という前提を踏まえれば消去法で「市川が私を好き」と気付いたと考える他ない。
さらに問題なのは、なぜそういった気付きがミルクティーを見た事で引き出されたのか?という事。
「飲み物くらいはいい」「ミルクティー」の合わせ技で市川が職業見学の朝の山田達のやり取りを気にかけていた事は分かる。
なんならツイヤバの「好きなものクイズ」を覚えていたとしてもいい。
だとしても、それだけで市川が山田を好きと確信するには弱すぎる。
ミルクティー?
→え?なんで知って?
→赤面
くらいのステップを踏みそうなところを、
ミルクティー?
→ 赤面
なのだ。ありがとうの一言をいう間もなく、一瞬で気が付いてあの表情。
例えば「君オク」にそういうエピソードがあるという類の。
このとき山田が気付いた事が、まったく想定外な事だったらどうだろう。
例えば、山田はこの時初めて「ご自由にお使いくださいティッシュ」の主が市川だと気付いた、とか。
顔を伏せて落ち込む山田は涙を流しており、それを不器用な優しさで励ます様子は karte.15 を連想させなくもない。
山田はあのティッシュを大事に取っておいているし、もし誰の仕業か気づいていないのだとしたら「紫のバラの人(古!)」的に心の拠り所にしているかもしれない。
でもこの説は当然ダメ。
ティッシュが市川の仕業と気づかないと、そもそも山田が市川に心を開く理由が無くなってしまう。
とりあえず、ミルクティーは市川がいつも山田を大事に思ってきた事の表れ、と言うことにして何とか飲み込んでいるが、このモヤモヤを晴らせる日は来るのだろうか。
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