はてなキーワード: 冗談とは
多分他人からしたらめちゃくちゃ些細なことだろうが、家の食器が全てプラスチック製なのが気持ち悪い。
安くて軽く、割れることもないので雑に使える
でも考えても見て欲しい。ペラペラのプラ皿でカレーを食べる気持ちを。味気なさすぎる。子供会の催しかと突っ込みたくなる。小さい食器棚にスタックされた皿々のみすぼらしさと言ったらない。料理は好きでよくするが、プラ皿に盛り付けるのではテンションが上がらない。
それから弁当。これは毎朝交互に作っているんだが、妻はおかずを使い捨てのスチロール容器に入れる。おかずと言っても茹で野菜1つと焼いた肉1つという簡素なものだが。俺の職場では弁当はみんなで食べるので恥ずかしい。しかし、これも忙しい妻だから仕方ない。使い捨て容器は1つ10円そこらの容器で弁当箱を持って帰って洗う手間が省けるなら安いものだ。合理的だ。
それから報連相。夫婦の報連相はGoogleカレンダーを駆使して行なっている。合理的だ。言った言わないの水掛け論などない。が、予定について報告するついでに本来あるような会話がなくなる。とても味気ない。「今度職場でBBQが…」「ああ何日の何時ね」といった調子で悲しい。本当は無駄が多くても無駄な会話をして無駄なすれ違いをしたりしたい。
買い物も合理的だ。通販、セールを駆使して安くなった時に買う。消耗品の在庫管理も得意なようで、(妻は意外とアナログな人間で)ノートに鉛筆で詳細を書き記しきっちり管理する。財布は俺の浪費癖もあって共同で、(実質妻が握っているようなものだが)衝動買いが許されない。買い物がストレス発散だった自分にはとてもストレス。コンビニスイーツを買いたくなったり、なんとなく高い方のベーコンを書いたくなったときでさえ、あっちのケーキ屋の方が美味しいし安い、とか、そのベーコンを買うなら〇〇スーパーで、とか言う。確かに今は節約しようと決めている時期だし正しい。正しすぎる。
その他にも、彼女はともかく一から十まで合理的な判断を下す。例えばもし育児などでどちらかが仕事を辞めねばならないときはあなたがやめてね、など。妻の方が給料が高く復職が難しい仕事だからこれは正しい。俺の方が家事も好きだ。「私が仕事を辞めることのメリットは〜、デメリットは〜あなたが仕事を辞める場合は〜」などと紙に書いて説明してくれる。妻が合理的な判断を下しているのは明らかだ。
妻はともかく合理的で、それは長所でもあるが結構息苦しい。妻の判断は正しい。それは俺には肯く他ない。妻が判断を下し俺が従う形にも納得している。単なる価値観の相違もあるが、合理的な妻に合わせたほうが基本的にうまく行く。
でも「お皿がペラペラで嫌」「でも弁当が貧相で恥ずかしい」とか俺がくだらない(自分でもそう思う)わがままを言うと、妻が「陶磁器の皿を使うメリットデメリットは〜今の皿は〜だけど、あなたはどっちを選ぶの?」と聞いてくる。これが辛い。こんなに合理的な説明をされて「でも嫌なんだもん」とか言いづらい。それに妻は「人と違って恥ずかしいから嫌」みたいな感情をあまり持ち合わせていない人種だから、俺がそういう風にいうと「?……気にしなきゃいいじゃない」ときょとんとしてくる。もちろん「あなたがこれだけのデメリットがあるにも関わらず、どうしてもそうしたいならそうして。その意思は尊重する」といってくれるがそういう問題ではない。
妻の尊重は俺を同等の権限を持つもう一つの意思決定機関とみなしているような、そんな感じの尊重だ。友人にするような、顔色や感情を伺い、探り合うような種類の尊重はない。それはお互い愛し合っていて、信頼しあっているという確証から来るものだろう。妻が人間関係の探り合いや暗黙の了解を苦手としているのも理由の一つだろう。けど、自分は少し嫌だ。
妻はどこまでも合理的だけど、俺の感情的問題を計算に入れない。それは多分正しい。でもやっぱり感情的にはそれが嫌だ。
叩かれるつもりでぼやいた増田だったので皆同情的でびびった。皿については、諸事情あって引越しが多いのと、ラップかけてそのまま他所に持ってくことがちょいちょいあるから軽いのと捨てやすい安さなのは多分理にかなってる。でも特別な日用にちゃんとしたのを買うって案はいいと思ったので提案してみようと思う。家事は完全折半だが、仕事量は妻の方が多いので弁当は作ってもらってるだけありがたいのでやっぱりわがままだと思う。お小遣いは交渉してみようと思うが、自分で使うより妻に任せたほうがお金の有効活用ができるだろうと思う。多分言えばくれるので、小額から貰ってみる。
普段から妻の判断に従うのは多分そんなに嫌じゃない。それが難しいところで、妻の合理的な判断を覆すほど強く嫌かというと……みたいなことが多いからなかなか嫌だと強く言えない。結局愚痴ってるから自分を納得させきれてないんだろうが。自分の判断には自信がないから、妻のロジカルな説明を聞くとその時は妻の言う通りにしようと思える。自分さえ納得できれば完璧なのにうまく不満を解消できないことで悩んでしまう。頭では妻の言い分に賛同しているのに、感情的には不満を持つ自分がノイズのように感じる。「男女逆ならありそう」と沢山言われていたが、うちのような夫婦はどうやって上手くやってるんだろうか。
以下蛇足
なんで結婚したの?と言われまくってるが、交際してた頃からこういう人で、優秀でしっかりしてるところに憧れて好きになった。自分にないものを持っている。独特な感性と倫理観の持ち主ではあるが、親切で人格的にも立派な人だと思う。スペック的には向こうが上で、ちょっと変わってるにも関わらず引く手数多な人だったからコンプレックスとか負い目はある。
妻が俺を選んだのも合理的判断か……っていうのは俺にはわからない。妻は目標を決めて逆算する人だから結婚もその一部なんだろうなという気はする。妻からプロポーズされたとき「貴方と結婚することでキャリアに影響を及ぼすけど、そのデメリットを考慮しても貴方と結婚しようと思った」と、「〇〇さんと比較検討した結果貴方の方が〜という点で良かった」みたいなことを言われた。前者は単純に嬉しかったが、流石に後者は凍りついた。〇〇さんは遠距離恋愛だったころに妻に言い寄ってた男(馬鹿正直で嘘が下手な人なので浮気はなかった筈……)。「好きな人と結婚して仕事をしながら子育てしたい」と交際前の遥か昔に言っていたのが真実ならいいなあ。
トラバのディストピア嫁は笑った。ほんと言い得て妙だ。AIみたいなんだよね。考え方もそうだし、食べ物なら栄養価と食べやすさ、服装なら周りからの評価と温度調節、みたいな選び方をする。正直メシは不味くはないが旨くない。味付けが簡素なので不味くなりようもないんだが、絶妙に美味しくないんたよな。薄味で健康的だが。AIみたいだけど、AIの中に可愛らしさがあって、それを見つけると嬉しくなったりもする。
性生活は普通だと思う。妻は淡白っぽい印象を与える人だがそうでもない。ただ精神的な繋がりの強化とストレスの軽減ために性的な交流は〜とか言うから合理的な行動の一つなのかもしれない。わからないが。あれはそういう冗談なのかもしれない。妻の冗談は丸2年気づかなかったこともあるほどわかりにくい。営みについて、妻が2人の一ヶ月の予定を見て日程を決めて前日と当日朝にリマインドされるところはちょっとおかしいと思うが、妻が忙しいので仕方ない。ただ、以前やけに奉仕してくれるなと思って尋ねたら「前に貴方がそうしてくれたからバランスを取るため」みたいなことを言われて、五分五分になるようにしなくてはみたいなプレッシャーはある。何書いてるんだろうね。
なんか元増田側かなって思った。
酒臭いにおいさせておくれてやってきて、逆切れはないわーって自分も思う側。
前職の東証一部上場企業はみんな暇なのか下らない欠点を見つけては大ごとのように言っていびってたな。
在職中に会社のメールアドレスに定期的に送られてきていたセクハラストップのメールとかなんの冗談かと思ってた。
あの職場も今はましになってるんだろうか。
ダラダラと10年近く付き合った彼が、
冗談では言い合ってたけど、「家を探してる!」と言われ、
急に怖くなって逃げだしたくなった。
と、言うか逃げている。逃げ回っている。
いろいろ理由はあるけど、子供がいない前提での結婚だ。相手も同じ気持ち。
結婚をする。とする。
何がいいのだろう。
年々仕事の疲れも取れない。週末は寝て過ごしたい。
でも、今は彼が来るから、しょうがなく週末だけ掃除をしている。
部屋が広くなったらどうなんだろう。誰が掃除をするんだろう。私かな。
洗濯をする。
料理は好きだけど、
「今日は魚だ!」「今日は肉だ!!」と、スーパーで食材探すのが好きだ。
肉が食べたい時に、彼が魚料理を作っていたらどうなんだろう。
私は美味しいと食べるのかな。逆はどうなんだろう。
自分一人だと充分だけど、誰かを養う程の稼ぎは、お互いない。
でもどんぶり勘定だな。
今は、週に一度の贅沢だと思って、外食したり、お寿司買ったり、高いワインを買ったりしてる。
結婚したら、毎日がパーティーになって、食費は増えるだろうな。
週末にうふふと一緒にスーパーに行って食材を選ぶ楽しみはなくなるのかな。
お互い交代で食事を作ったりしてると、
「なんでこんな高いモノ買ったんだ!」「私はこれ食べてないし!」とかi言ってしまいそう。
そもそも食べる量が違うし。
疲れて食べずに寝てしまう日もあるけど、
誰が家計簿つけるんだろう。
コロナが収束したら、私は今まで通り、自分の趣味の時間を楽しめるだろうか。
ふらっと旅行する事も、
ふらっと飲みに行く事も難しくなるんだろうな。
親族のあれこれも増えるんだろうな。
彼は年上なので、先に死ぬのかな。いやだな。苦しいな。
彼の事は好きだけど。
心が少し狭いってだけで差別するしーー
「シネ」とか言って相手が怒ると「冗談じゃん心せめぇ!」って言うやつ差別するし
言葉が通じず自分のことしか考えられないやつ関わりたくないけど差別とか言われるし
等しく「かわいそうだ!」と言わないと差別というし
世間的には新型コロナウィルスがそれなりに騒がれてきたころだった。
そのあとはもう抗がん剤治療がすぐはじまり、8月頃に手術をしてひと段落かと思った。
全然そんなことはなかった。
腫瘍マーカーの数値はだんだん悪化していて、本人もそうだし俺もめちゃくちゃ落ち込んだ。
落ち込むというより、混乱と不安と恐怖と悔しさだな。
これは早期発見すれば乳がんは治る!って広告を見て、早期発見できなかった人の話も書くかと思って書いた話。
でもできない。
まず俺(28)は同居してないし、400kmくらい離れたところで働きながら一人暮らしをしている。
親は二人で田舎に住んでいる。しかも近隣の県では新型コロナウィルスに感染した一家が自殺に追い込まれたりしている。
病院側も神経をとがらせていて、GWに息子さんが帰省するなら、息子さんとの接触を控えてくださいとまで言っていた。
そんな場所だから、親も帰って来いなんて言えるわけがなかった。
今年の三月に会って以来、現時点では一度も顔を合わせていない。
実はすでに、乳房に良性腫瘍があると10年前の時点で判明していた。
それ以来、良性腫瘍の存在は毎年のことであって、今年の1月の健診でも問題がなかったとして放置していた。
それが3月になり、乳房が少し痛むというので病院に行き、針で生体組織を採取する、いわゆる”生検”を行った。
タイトル通り乳がんであり、タイトル通り早期発見には程遠いステージⅢだった。
ステージⅢの中にもaとかbとかあるが、もう覚えていない。
とにかく乳がんはすでに組織内に留まっておらず、その先のリンパ節まで転移していて、すでに体の血管にがん細胞が散ってしまっていた。
しかも乳がんには種類があって、その中でも治療できる方法が少ないトリプルネガティブという種類だったらしい。
簡潔に言うと、増殖が速くて、効く薬もなかなかなくて、すぐ再発してすぐ悪化する性質を持つ。
最悪だった。
確実に親の死を意識した。いまもしている。
というか統計データ上では1~2年以内の再発発生率が高い(転移も含め)のと、ステージⅢのトリプルネガティブ乳がん患者の5年生存率は40%切るんだよな。
しかも転移したらステージⅢどころかⅣに移行するし、そうなるともう完治は激難しくて、基本的にがんの進行を遅らせながら、痛みを少なくしてQOLを維持することに方針がシフトするんだよね。
もう無理じゃん・・・
でも心のどこかで、(俺が死ぬまで親は生きているんじゃないか・・・)みたいな、祈りに近いような考えはあった。
でもやっぱり義務教育を修了しているので、そんなことはないってわかる。
じゃあいま、何が一番苦しいかって言ったら、母親の気持ちを考えることだよね。
言ってたんだよ、退職したらお父さんの車を車内泊できるように改造して、いろんなところ行こうねって。
俺のところにも旅行に来て・・・弟のところにも行って・・・いろんなところに行こうねって。
やべ少し涙出てきた。
抗がん剤は肉体の免疫を落とすので、人込みとかはそもそも避けなきゃいけない。
これがなかったら俺は今すぐ母ちゃんのところ行って安心させたいし安心したい。
親もいろいろなところに行って、不安はありながらも気晴らしにはなったと思う。
でもぜ~んぶできなくなっちゃった。
親が死ぬこと自体は、まぁ悲しいといえば悲しいけど、それは前から想定していた悲しみだからもう受け入れてる。
受け入れられないのは、やりたいことすらできないまま、とどまり続けているうちに何もできなくなってしまうこと。
その状況に母ちゃんが置かれていること。
その気持ちを想像しただけでめちゃめちゃ悲しくなるし、やりきれない気持ちでいっぱいになる。
不安でいっぱいの母ちゃんを思うだけで俺の気持ちも心細くなる。
親父も頑張っているし、母ちゃんも親父と結婚してよかったとまで言ってたけど、俺は母ちゃんに死んでほしくないよ・・・
彼女もまだ紹介してないし(まだいないから)、孫の顔も見せてないんだよ
4~5年以内にはこっちで家建てて親を呼ぶつもりだったんだよ
80くらいになったら(そろそろかな・・・?)なんて嫌な想像もしつつ親の死を受け入れると思ってたんだよ
なんでそんなに早いうちからなんだよ
本当になんでしか口にできない。
予想以上に叱咤激励いただいて、本当にありがたいと思う。
既に家族を亡くされた方や、現在進行形で闘病中の家族がいる方、さまざまな方からのコメントは非常に悲しかったが、また慰めにもなった。
悲しいというよりは、悲しみが伝わってきたというほうが正しいのかもしれない。
やっぱり誰の死でも、予想以上に速い別離は非常に悲しいものだと改めて思った。
昨日、思いきって母に病状のことを聞くことにした。
トリプルネガティブ乳がんと聞いてから、あまりにも怖くて病状のことを聞くのを避けていた節があったのは事実だ。
でも多くのコメントに(このままではいけない)と背中を押され、聞くことにした。
実は10/1からCT検査やMRI、追加で多くの検査を行っていたらしかった。
追加の検査を受けることになった際には、さすがに転移を覚悟していたらしく、気分の落ちようがすごかったと話していた。
結果は転移なしだった。
冗談抜きで、痛みや悲しみ以外の感情で泣くということを経験した。
でも冷静に考えれば安堵もできないんだよな、状況は好転したわけじゃなくて並行移動したままなんだから。
今日も仕事中にTNBC(トリプルネガティブ乳がん)について調べていた(許して)。
依然として今後も楽観できるような情報はなく、やはりというか、暗い思いになった。
それでも、コメントしていただいた方のおかげで、後悔しない選択をしていきたいと、そう思えるようにはなった。
まずは手紙を書きたいと思う。
この間手紙に関する映画を見たばかりだし、思いを伝えることは大事だなって思ったから。
コメントでもいただいたが、やはり父親もつらいようで酒の量が増えたらしい。
少し調べてはいるが、アルコールのがんへの影響は「確実」としている結果と、「影響あるかはわからんね」としている結果がある。
健康にもあまり良くないし、毎日飲むのは良くないんじゃないかな?とは思う。
参考になるかはわからないが、以下に勉強になった本を記録しておく。
同じような状況の人が少しでも気が楽になるように(気を楽にすることくらいしか他人にはできない)。
アマゾンのリンクしか貼っていないが、特に私自身に何か還元されるものでもないし、リンクトは別に調べて買っていただいても結構です。
がんに関する情報は虚実さまざまあり、当事者にとっては非常に選択に迷うと思われる。
確固としたエビデンスをもとに書かれた本を購入するのが一番確実と感じた。
そのため、以下には基本的に学会の名前で出している本や、がんセンターの院長が著者の本を挙げた。
この中の一つでも、わずかな情報でもあなたの救いになったら、私も救われる。
<非当事者として読む本>
・親ががんになったら読む本 主婦の友社 \1540
http://www.amazon.co.jp/dp/4074380153/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_G0dGFbYY3ME2H
・身近な人ががんになったときに役立つ知識 ダイヤモンド社 \1650
http://www.amazon.co.jp/dp/4478069212/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_S2dGFb0P29WM5
・国立がん研究センターの乳がんの本 小学館 \1980
http://www.amazon.co.jp/dp/4778037936/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_.3dGFbGX8B6NX
・患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2019年版 金原出版 \2540
http://www.amazon.co.jp/dp/4307203992/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_94dGFbJZ9EDN9
4年前、2028年のことだがちょうど仕事で二ヶ月丸々ペルー→パキスタンに出張していて、例の大型アップデートを逃してしまった。
手違いで会社側が不在届を提出しておらず、予備週間にも取りこぼされた。
まあ4年も前のこと、ver2.33の皆さんには思い出さないかもしれないが、4年前のアップデートでマルチタスク能力が格段に強化されたのは知識として知ってる人も多いと思う。
まさに地獄だった。出張から帰ってきたら仕事量は冗談抜きで4倍になっていた。会議を聞きながら書類作成、書類作成しつつも会議で意見を述べたり質問をしたり。って、あたりまえか。まあ今のみんなにはできて当然だし、4倍のさらに倍の仕事もこなせるのが普通のことなのかもしれない。が、アップデートを逃した俺には出来なかった。それまで俺はいわゆるエリートだった。販路開拓のために海外を飛び回る一流サラリーマン。ネイティブと変わらず話せる英語が自分の誇りだった。それが突然「無能」と呼ばれるようになってしまった。当時プライドが高かった俺は苦しんだ。転職を繰り返したが上手くいかず、ついには清掃や警備など昔の俺なら底辺と見下していたような仕事にまでついた。が、そこでもマルチタスクが求められた。同僚は当然のように12枚の監視カメラの映像をさらいながらカップラーメンを食べ、ソシャゲ(ソシャゲといっても昔の人間が考える猿のおもちゃのようなものとは違う)に興じていた。
アプデでクリエイティビティが強化された、正確には大脳皮質がどうたららしいが俺には理解できなかった。ともかく、その強化で周りの趣味がガラリと変わった。俺がそれまで好んでいたバラエティやお笑い、アニメや漫画は低俗で幼稚園児でも見ないくだらないものとなった。代わりに流行り始めたのが、昔なら博士課程でやっていたような学問と研究、抽象芸術、作曲や演奏活動。仕事で打ちひしがれて帰ってきて、テレビをつければ流れるのはわけのわからない数学の証明、それが理解できて当たり前で、むしろわからない俺が馬鹿。音楽も難解になった。音の数が圧倒的に増えて、俺には理解不能な多量の音の羅列になった。でも、俺以外の人間には音楽なのだと言われた。
流れ着いて入った工場の寮では、毎晩仕事仲間が集まって超複雑なルールのボードゲームをやっていた。自分の駒が24種類あって、山札が5種類、伝言ゲーム形式で11の単語を回し、それからサイコロも使うわけのわからないゲームだ。でもみんなそれが出来て当たり前だった。昔で言う将棋みたいに、ちょっと聞けばルールがわかるものという扱いだった。俺はそれを黙って見ていた。プレイできないことがわかると知障扱いされるからだ。
耐えがたかったのは、感覚過敏だ。俺は感覚過敏ではなかった。大型アップデート前は。それが、みんながアップデートしたことによって俺だけが感覚が異常に過敏だということになった。32年では、防疫的観点から全身をラップのようなもので包むのが当たり前だが俺かはこれがめちゃくちゃ辛かった。みんな当たり前だという顔をしていたが。それに、食べ物も味もアプデ後におかしくなった。すっぱいのに辛くてさくらんぼに似たフルーティな香りがついた茄子のような野菜、とか。そんなものばかりが出てきた。俺は焼肉と白米以外食べられなくなった。それでも白米はタバコの煙のような味がしたし、焼肉はメロン香料で味をつけるのが一般的だったが。食べられないことより、何より辛かったのは皆が俺を偏食扱いすることだった。俺は普通の味覚をしていたのに、突然病気のように扱われるようになった。
恋愛なども不可能になった。アプデ前は彼女がいたが、アプデ後に流行った高度な言葉遊びのやり取りに馴染めなかった。俺も昔はハイスペで、彼女もまた才女だったから、彼女は俺がウイットに飛んだ素晴らしい返しをすることを期待していたのに。例えばこうだ。彼女が「縦に並んだ魚のほうが左にあるけれど、地位ある鳥は歌わないものだわ」とか意味不明なことを突然言い出して、それに対して「あるいは薔薇も散る前は」とか言わなくちゃならない。外せば露骨にガッカリされる。適切な答えを出せたら彼女がどう反応するかはわからない。一回も正解したことがないからだ。ともかくこういう暗黙のやり取り?が出来ないせいで俺は生涯独身決定になった。あと性行為中に数字当てゲームをするのも人気らしいができる気がしない。ともかく異性と愛し合うこともできなくなった。
俺がこの増田を書き留めるのは、2.33だか、3.14だか知らない最新の人間に自分の現状を知ってもらいたいからではない。俺のような人間がこの時代にいたことを証明するために書いている。
もう一人落ちこぼれているという辛さも感じなくなった。もう前みたいに働いてないのも大きい。今は国の施設で保育園児みたいな扱いを受けてるよ。3桁掛け3桁の掛け算の暗算の練習をしてる。保育園児でもこれぐらい楽勝なのに、ここの施設の住人は全然出来ないんだよな。ただ毎日虚しくて虚しくてならない。
次のアプデでは有機的肉体の限界を突破することがテーマになるらしいから、見た目まで変わるんだろうな。
ただでさえ言葉が通じない知的障害者扱いされているのに、身体障害者扱いまで加わるんだろうな。各地でエレベータのない高層ビルが立ってるあたり、ジャンプ力が上がるのか?それとも空でも食べるようになるのか?肉体さえ失うのか?ニュースは見てるんだが難しくてわからないから想像しかできない。
ともかく言えることはひとつ、ちゃんとアップデートしないと俺みたいになるぞ。つって、もう俺みたいな取りこぼしは技術的に出てこなくなってるらしいけどな。
ほんまアホやなお前。
数百万年来で狩猟型ホモソ社会やってんだから、殴り合いばっかやってっと滅んじまうからくだらねぇ冗談言って相対化させるみたいなのはオスの遺伝子に刻まれてんだよ
その政令がくだされたのは、なんでもない平日の午後のことだった。
昼休み、うちのクラスの担任である佐藤先生が慌てた様子で教室に駆け入ってきて、突然教室のテレビを点けた。
教室のテレビなんて、そうそう使われることがないから、点いてる様子を皆が興味深そうに眺めていたら、画面に写った知らない政治家のおじさんがそう言ったのだ。
◆
何故同性愛を認めないのか?なんてことはない、理由は知らない政治家が語った。
ここ最近、何度もニュースで聞いたような、ありふれた馬鹿らしい理由だ。
「ここ、足立区では同性愛を赦してしまえば、神の裁きが下り、滅びてしまいます」
◆
神の裁き?ばかな話だ。
ばかな話だけれど、どうも大人たちはそんなばからしい話を真に受けているようで、足立区からはここ数年で随分と人が消えていった。
3年ほど前、政府の生み出した『ホモヘテロセンサー』というムズかしい機械は、同性愛者になりうる遺伝子を判定しているらしい。
そんな機械の普及と共に、同性愛者への差別はトントン拍子で激しくなっていった。
挙げ句の果てに、ここ1年では本格的に疑わしい人間は次々に追い出されてしまった。
"遺伝子レベルの判定"だから、血縁者に一人でも疑わしい人間がいれば家族でまるごと追い出されることになる。
中学まで仲が良かった夏美ちゃんも、この夏休みでどこかに消えてしまった。
◆
一度、現国の田中先生に「どうして足立区だけが同性愛者を許してはいけないんですか?」と聞いたことがある。
別に、同性愛に憧れがあるだとか、やましい気持ちがあったわけではない。
ふと、なんとなく疑問に思って聞いてみたくなったのだ。
田中先生は数秒、床に目線をやりながら顎に手を当てて考え込んでから、少しだけ笑って答えた。
「足立区って、"アダム"って言葉に少し、似ているでしょう?」
先生の言葉は、私にとって突拍子もない言葉で、思わず聞き返してしまった。
私の問いに先生はただ「えぇ」と言って首を縦に振った。
◆
「確かに、春香さんの思う通り、この地、足立区にはアダムとイブなんてえんもゆかりもありません」
「それでも、この世界には"言霊"というものがあります。アダチ、アダチ、と呼ばれ続けたこの地に、もしもなんらかの神や仏が宿るならば、音を因果に引き寄せられてもなんら不思議ではないのではないでしょうか」
◆
「事実、この足立区には昨今、神からの伝令が届いてるとの噂です。そろそろ、"期限"も近いのでしょう。『仏の顔も三度まで』と言いますからね。──神様の顔が何度まであるのか、私は知りませんが」
「春香さんも周りに同性愛者のような人がいたら先生にこっそりと教えて下さいね。私も、まだ死にたくはありませんから」
私はただ「無宗教なのになんでこんなことになるのかな」なんて、そんなどうでもいいことを考えていた。
やっぱり、神の裁きなんてばかばかしい。
勿論、同性愛が芽生えたからって世界……じゃなくて足立区が終わるわけなんてないだろうけれど。
◆
──そんなことを思い出しながら、手元の牛乳パック、いちごオレに刺さったストローを吸った。
「神様って、いると思う?」
隣でお弁当を食べている秋穂にそんなことを問う。……購買で買ったパンを食べている私とは対象的だ。
「ひゃあ、ひょうひゃろね」
少しオーバーな仕草でごくん、とたこさんウインナーを飲み込んで、でもちょっと飲み込むのが大変だったのか苦しそうな秋穂にそっと手元のいちごオレを差し出した。
秋穂は差し出されたいちごオレのストローをちゅー、と吸ってから舌をべーっと出した。
「文句言うな」
「そもそも春香はすごいよね。いちごオレに、メロンパン。よく甘いのと甘いのを食べられるよねー。私ならコーヒー飲んじゃう。あまあまにあまあまで、女子力だ!」
「甘いと女子力なの?」
「なんだったっけかなー。古い音楽なんだけどね。女の子はお砂糖とスパイスと素敵ななにかでできてるらしいの。お砂糖いっぱいは女子力なのです」
えへん、と秋穂は何故かドヤ顔で、大きな胸を張りながら語る。……いろんな意味で、ちょっとだけ羨ましい。
「じゃあ今度はカレーパンにしようかな」
「ほへ?なんで?」
「……女子力だ!」
「素敵な何かはどこに売ってるのかな」
「私との時間だよ!」
秋穂はそう言いながら両手を高く掲げる。彼女の仕草はいつだってオーバーだ。
私は少し笑いながら、すぐにお米とブロッコリーの間で箸を惑わせはじめた秋穂の横顔を眺めていた。
◆
秋穂は、重力に負け、垂れて邪魔そうな長い横髪を耳にかけながら私に目配せをする。
「ねぇ、どっちがいいかな」
上目遣いの彼女の視線──に、私の目線が重なることはなかった。
彼女の長くて黒い横髪がかきあげられて、あらわになった耳に、いくつもついたピアス。
私の目線は、そこに釘付けだった。
端的に言えば、意外だった。ギャップだった。
性格がゆるふわで、ほわっとしてて……見た目だって黒髪ロングで、あとさらさらで。
育ちが良さそうな──お嬢様っぽい、秋穂の耳にいくつも並んだピアスは、私にとってそれなりの衝撃だったのだ。
◆
私の目線に気がついた秋穂は「あっ」と小さな声を漏らした後、顔を赤くしてすぐに横髪を手ぐしで下ろした。
横髪を一通り整えた後、なんの関係もない、綺麗に切りそろえられた前髪を少しくりくりと弄りながら、悪戯な笑顔を私に向けて。
私は、その表情に見惚れt
俺は昨年末にプロ野球選手と結婚した某女性声優Tが好きだった。それはもうめちゃくちゃ好きだった。だがしかし、結婚した相手が悪かった。現役のプロ野球選手なのだ。
これが仮に一般男性となら相手は表に出てこないからまだいい。しかしプロ野球選手なら試合の度に出てくるし、というか「名の知れた著名人」だから嫌でも連想してしまうのだ。相手の顔と名前が分かるって辛いよね。ていうか「Tが結婚している」という現実から逃れられない。
しかもその相手のプロ野球選手・・・Wが結婚以降ネタ的な存在になり大衆から話題にされやすくなったのも大きい。俺はTwitterで名前をミュートし5ちゃんねるのスレタイNGにも追加した。つまりもう野球ファンな俺にとってオリックス戦の度に存在がチラつくのだ。そして現実に絶望する。これ、某西武のショートと結婚したアイドルのオタクは分かってくれるのかなぁ。
つまり、オタクはガチ恋を辞めろ。もしお前の推しが同業者、あるいはこう名の知れた有名人と結婚したら現実から逃げられなくなるぞ。そもそもお前に女性声優と結婚は出来ない。
一般男性と結婚したなら「俺も一般男性になりてえ~w」って冗談言ってられるけど、こうやって有名人と結婚されたらお前の出る幕はないぞ。だから、ガチ恋を辞めろ。あれから9ヶ月も経ってるのにまだこんなことを言ってるモンスターになりたくないだろお前。本当に毎日野球があるたびに気が狂いそうなんだ、助けてくれ。
リムワールドってサバイバル系ゲームのmod見てたらArgentinian Mate(アルゼンチンのマテ茶)っていうのがあって、そのコメント欄が面白かった
ほかのmodだと基本的に英語のコメントばっかなのに、マテ茶のやつはスペイン語比率がメチャ高い スペイン語で作られたmodってわけでもないのに
そして内容は(冗談も入ってるぽいけど)絶賛ばかり
「ありがとう、マテ茶なしにプレイするのはマジで無理だったからさ…」
「マテ茶飲みながらキャラたちがマテ茶飲んでるのを眺めるのは最高」
こんなんが並んでる
スシmodがあったとして日本人の絶賛コメントが並ぶかっていうと微妙な気がする (してみると日本の国民食ってなんだろうな 米か?)
マテ茶で盛り上がれるの良いなと素直に思った
アルゼンチン人がマテ茶飲みながらゲームのキャラにマテ茶飲まして喜んでる情景を想像するとかなり可愛い
ていうか🧉こんな絵文字もあるんだ
正確には不老不死ではない。
しかし、確実に、今までより遥か未来を経験することが出来る可能性が高まっていた。
アメリカのとある研究施設が、20名の成人男女の、10日間の冷凍保存に成功した。
このニュースは世界中の注目の的となり、世界中、寝ても覚めてもそのニュース一色だった。
研究施設には「私も」「俺も」という冷凍体験希望者の声が殺到し、研究施設側も更なるサンプルを収集する為、定期的に世界中から20名ずつの「体験者」を募る様になった。
世界中の物好き達がその企画に飛びつき、応募し、倍率は宝くじに当たるよりも高くなっていた。
「まさか当たるわけないだろうけど」
そんな軽い好奇心から、私は、共にノリノリだった妹を同行者として、その企画に応募した。
数日経ったある日、ぼんやりと見覚えのあるアドレスから、一通の英語のメールが届いた。
「うそ…いたずらよね??」
世界中で同様のメール詐欺が多発していたし、まさか自分が当選するなんて。
オフィシャルサイトを開き、慎重に送信元アドレスをチェックした後、本文を開いた。
本文サイトにあるリンクのドメインも、オフィシャルサイトにある記述も、念入りに確認した。
「本物だ……」
google翻訳を駆使しながら、血眼になって内容を確認した。
内容は至ってシンプルだった。
2021年11月〇日~2021年11月〇日までの10日間、あなた方は冷凍保存体験を受ける権利を獲得しました。
・当施設で体験した事に関し、一切の口外を禁じます。違反した場合、1億ドルの違反金を頂きます。
・当体験で発生した事象について、当研究施設は一切の責任を負いかねます。全て自己責任でご参加ください。
なお、当体験の必要最低人数を確保する為、本案内は余裕を持った人数へ送信しております。
「今日、話がある」
それが妹の第一声だった。
「まぁ、準備とか色々あるだろし」
そう答える私の言葉を遮って、妹が畳みかける。
「返事した?」
「や、まだ」
「はよせいや!他の人に取られるじゃん!」
「まじか」
「そうだね。『いつでも放棄できる』て書いてあるし、とりあえず確保しとこ」
心配性の母は間違いなく泣きながら(そしてブチ切れながら)反対するので、絶対に言えない。
10日間、いや、飛行機での往復を考えるともう少し、仕事も休まなければならない。
飛行機の往復チケットも取らなければならないし、聞いたこともない田舎にある研究施設までのルートも確認しなければならない。
「せっかくアメリカ行くんなら観光とかしたかったよね。でも休み取るの限界だしな」
「まぁ、それ以上のすごい体験をする訳だし!」
「てかさ、アメリカまで行って寝てるだけって、冷静に考えたらうけない?」
「まじそれ」
「職場に何て言う?」
「げー、姉ちゃんの会社ユルくていいな。どうしよ。どんな手を使ってでも休むけど」
「お母さんになんて言う?」
「なんて言おうか…」
「…………」
あれこれ画策しているうちに、一年ちょっとはあっと言う間に過ぎた。
なので、私達は一泊旅行程度の、冗談みたいに少ない手荷物を持って飛行機に乗った。
「結局お母さんに言えなかったね。どうする?」
「たった10日だし。『LINEの調子悪かった』とかで乗り切ろ」
「うん…無理あるけど、どんだけ考えてもいい言い訳みつからなかったしね」
妹はとにかく世紀の体験を楽しみそうにしていて、
心配性の私は、どんどん余計な事を考える様になっていた。
「当研究施設は一切の責任を負いかねますって、でもまぁバンジーでもこういうのあるしな」
「生還した、ってだけで、体験者全員健康だとは言ってないよな…いやでも何かヤバイ事があったらこんな実験続いてないでしょ」
「口外したら1億ドル…でもまぁ、うちの会社もコンプラ厳しいし普通かな…」
疑惑と正当化をうろうろしているうちに、飛行機はアメリカに到着した。
事前に入念に調べていたので、乗り継ぎを重ね、研究施設へはスムーズに到着した。
集合時間は午前7時。
研究者の方々からの挨拶、改めて体験内容と契約内容の確認、体調チェック。
体験前には栄養を蓄える為の豪華な食事でも与えられるのかと思いきや、排泄の関係もあるらしく、この日は何も食べさせてもらえなかった。
妹と「クッソ、出る前ちゃんと食べておけばよかった!」「クマが冬眠前に食べ込むのは一体何なの」と軽口をたたき合った。
「では皆様、防護服に着替えてください」
研究員の指示通り、なんだかよくわからない服に着替え、そのままついて行った。
道中、妹はずっとテンション高めにキャッキャとはしゃいでいた。
私は緊張で震えていた。
「ここが先ほどご説明した冷凍室です。皆様は、この中で専用のカプセルに入って眠って頂きます」
みなさまは、ねむっていただきますかー。
色々考えていると、冷凍室の扉が轟音と共に開いた。
中から、顔を真っ青にした大人達が、ガタガタ震えながら、研究員らしき人々に支えられ、ゾロゾロと出て来た。
これから体験する参加者の人達も、英雄を見る様な目で見つめ、共に拍手を送っていた。
え、おかしいでしょ。
こわい、どうしよう、こわい。
こんな貴重な体験が出来るんだから、余計なことは考えたらだめだ。
現に、あの人たちは生きて還って来てたし!
「では皆様、中へご案内致します」
「承知致しました。ではあなたはここで。お気をつけてお帰りください」
もっと怒られるかと思ったのに、研究員は驚く程スムーズに、笑顔で私を解放してくれた。
というか、切り捨てた。
妹も引き戻そうと中に向かって妹の名前を叫んだ。
すると、先ほどの笑顔のまま、研究員は私の前に立ちはだかり、同じ台詞を繰り返した。
「あなたはここで。お気をつけてお帰りください」
冷凍室の扉は、閉じた。
何もない。ここがどこかもよく分かっていない。おなかもすいたし、ひどく疲れた。
何より、妹をどうしよう。お母さんに何て言おう。
妹は無事に出て来てくれるよね?
10日間、どうしよう。
着替えもほとんどない。とにかくきつい。
妹は大丈夫だよね?
10日間どうすれば…
夢で本当に良かった。
汗びっしょりだった。服脱いだ。
妹冷凍されてなかった。よかった。
稼げると言っても、ただの労働者だからサラリーがちょっとマシってだけのアッパーミドルの域を出ないわけだが。
人より稼げるわけだから、人よりいいとこに住むわけじゃん。通勤しやすく暮らしやすいちょっとお高いとこに。
で、車とか家具とかこだわるわけよ。学生の頃のどこまでもチャリで行く、ニトリの安物に囲まれた生活とは違うのよ。
でも所詮ただのサラリーマンなわけで、周りより稼ぐには周りより働かなきゃいけないわけ。激務の犠牲の上にある高給なわけ。
だからいくら金があっても使い道がない。趣味にバカスカ使えれば幸せなんだろうが、忙しくて趣味ももう疎遠になっちまったし。で、家具とか車とかぐらいしか金をかけるとこがないわけよ。あっ、歯列矯正はしたな。まあ、そのぐらい。
あー毎日何のために働いてんのかな、とか虚しくなるんだよ。駐車場に止めっぱなしの外車とか、素敵な家具に囲まれてぐったり寝るだけの休日とか、広くて素敵だけど使われることのないキッチンとか、何のために集めたんだろって。
レベルを上げて上げて上げて、コツコツステータス値を増やしていって、やっとこさ年収いくらに届いて気づくのは、別に高いマンションも外車も地位もステータスもなにも求めてなかった自分なんだよ。
大学入って一人暮らしを始めたときがピークだった。あんときに欲しかったもの全部が手に入っちゃったんだよな。自由な時間と自由なお金、それだけで充分だった。
ともかくステータスを上げるために結婚した。スタンプラリーみたいに、全部集めれば上がりで幸せになれると思っていたから。
配偶者、顔よし稼ぎよし育ちよし。申し分ない。配偶者のことは愛している。この人以上に愛せる相手はいない。でも、顔を合わせる時間はほぼない。まず休みが合わないし、出勤時間も異なる。あちらは日も昇らないうちに出かけるし、帰りも遅い。喧嘩はないし仲も良好だが、関係が希薄だからそうなっているだけなのではないかとと時々思う。ぶつかり合うこともない、ぶつかれるほどそばにいない、そんな関係なのではないかと疑ってしまう。これでは何のために一緒に暮らしてるのかわからない。一緒に高い家賃を払うため?ほとんど居ない部屋の?などと考えると虚しくなる。
家事は折半だが、お互い忙しいからあまりしない。洗濯はクリーニングに出すし、食事は弁当かデリ、こちらが自炊するときは米刺身味噌汁、あちらがするときはパスタかラーメンかうどん。掃除はお互い綺麗好きじゃないのでほとんどしない。月に一度掃除機をかけるかかけないか。髪の毛は落ちてるし埃はつもってるが気にはならない。
丁寧な暮らしには程遠い、雑な生活だ。タイムイズマネーだというなら、確実にうちの夫婦は貧しい夫婦だ。雑で散らかった貧しい暮らしをしている。
実家で暮らしていた頃はそうではなかった。専業主婦の母が家を快適にキーピングしていたし、稼ぎはそう多くないぶん時間のある父がそれを手伝い、自分は両親によく構われて育った。思えばあれが自分にとっての幸せの原風景だったのだ。
結婚を前提にした恋人を探していたあのとき、なんとなく周りの風潮に飲まれて「専業主○はないよな」「寄○虫だし」と思い込み、がっつり働きがっつり稼ぐ相手を選んでしまった。配偶者は恋人としては最高の相手で、夫婦になる相手とても申し分ないが、結婚生活は望んでいたものとは全く異なる。もしかしたら、自分の幸福に本当に必要だったのは寄生虫の方だったのではないだろうか。寄生虫がかえって体内環境を整えてくれたりするじゃん?アレ。アレが必要だったんじゃないか?
他の人にとってはどうかわからないが、自分は養う相手がいたほうがきっと仕事に意味を見出せる。誰かの為に何かするの自分が結構好きだ。
配偶者の傷一つない素晴らしいキャリアを今更邪魔するわけにもいかない。誇りと情熱を持って働く仕事が生きがいの人なのだ。専業になって欲しいなら初めから稼がない人間を選ぶべきだった。とはいえ、離婚したいわけではない。働く配偶者は素敵で愛おしい。
だから今更どうってことないのだ。金もある地位もある結婚もした、でも1番欲しいのは時間だった。
いっそ自分が仕事をやめて専業になろうかとも思った。一度「やめちゃおうかな。そしたら家事もできるよ」と冗談めかして言ってみたところ「えー!?いいの!?大歓迎!」と言われたことがある。たぶんあの調子なら許してくれるだろう。
が、かつて自分が人に同調して吐いた言葉「寄生虫」がリフレインして踏み出せない。かつて友人と言い合った「自分が身を粉にして働いてる時に家にいる奴ってどうよ?」とか「経済的に依存するってありえないわ寄生虫じゃん」だとかの言葉が今尚自分を縛り付けている。過去の自分と矛盾するのが恥ずかしいし、仕事を辞めるのも恥ずかしい。他人を否定することが自分の可能性を狭めるだなんてだれも教えちゃくれなかった。
勇気を出して語らせて貰うが、どれがそうなのかはあえて言わない。
言わないというのは、そうだと指摘するのではなく、追記でネタバラシしないってことだ。
嘘をついてまで、ブクマ数というどうでもいい数字を集め、それによってよく分からん欲求を満たす行為のために、ネットをゴミ箱扱いするのだから。
「インターネッツは公衆便所」という概念は平成初期には常識だったが今ではすっかり忘れられている。
公衆便所というのは、下品な落書きがそこかしこに書かれているという意味だとだけ思われがちだが、その解釈は片手落ちだ。
よく、「努力はウンコのようなもの人に見せるな」と言われるが、他人を批判して気持ちよくなるのを目的に他人を批判したり、嘘をついてまで注目を集めるのはそのウンコよりもっと酷いウンコだ。
その人目につかずに吐き出す場所としてインターネッツは使われてきた。
皆でウンコを持ち寄って、それを流れ続けるウンコの激流そのものによって流してしまう。
オシッコとウンコで出来た超激流のガンジス川式便所がインターネッツだった。
しかし、その便所の周りに人々は文明を築き上げその存在を忘れつつある。
ここは元々、便所だったのだ。
しかしそれを表す言葉すら形骸化していった。御手洗という地名を見て、そこに便所を見出す人はいないし、実際そこがまるごと便所なはずかないが、インターネッツの地下には今でも誰かのウンコが流れている。
勇気を出して語らせて貰おう。
ここにあるのは嘘ばかりだ。
金箔をまぶしたウンコを街中に撒き散らして、誰かがつついてくれるのを待っている変態の巣窟だ。
冗談で出したカレー味のウンコを平然と食べられると、もしも何かあったら俺の責任になるのかと不安になってくる。
勇気を出して語らせて貰った。
私はどこにでもいる二次創作字書き。
1,000字にも満たないような短い話を毎日書いてはpixivに上げていた。
いた、という言い方をするのは、もうpixivのアカウントは削除したからだ。
私がpixivに作品を上げていたのは、それが一番私にとって合う方法だと思ったからだった。
SSメイカーみたいなのは背景だのフォントだのの選択肢が多すぎて、私には使いこなせなかった。
pixivはその点気軽で、私は気軽に推しカプのSS未満のものを投下していた。
ものすごくよくできたと思うものが数日経っても1いいねもされなかったり、逆にパパっとできたものがたくさんいいねされたりした。
Twitterでたまにエゴサをかけて、一言感想を言ってくれている人を見つけては、誰にも教えていない鍵アカでふぁぼった。
ある日、ふと思い立ってマシュマロを設置した。
理由は至ってシンプルで、「直接感想がほしい」と思ったからだった。
pixivのメッセージがあるとはいえ、ROM専の人には敷居が高い気がしていたから。
それからもしばらくはpixivに投稿して、エゴサをかければツイートをしてくれる人もいた。
けど、違った。
今でも内容を覚えている。
「短いのばかりを大量に上げるのはやめてください。私たちがpixivで読みたいのは長編です。
あなたの短いのばかりがカプタグを占めているのは正直不快です」
ショックだった。いや、ショックを受けるのもおかしい話なんだけど。
更にショックだったのは、このマシュマロを送ったのは、いつも熱心に感想をツイートしてくれた人だと知った時だ。
表面上は「萌える」「可愛い」って言ってくれていたのに、裏では「邪魔だ」「消えろ」と思っていたのか。
そう思ったら、何もかもが恥ずかしくなった。
今日アップした話はあの人が気に入ってくれるかな、なんて密かに思っていたことも。
自分で勝手に始めたことなのに、ショックだったなんて言って閲覧者のせいにしていたことも。
どうしようもなく恥ずかしくて、自分がそこにいた証を残したくなくて、pixivもTwitterも削除した。
Twitterは完全に消したら情報収集ができなくて不便だったから、身バレしないようにROMアカを新しく作った。
ふとあの人のTwitterを見たら、「(私)さんのアカウントが消えてる、悲しい」なんて白々しいツイートをしていた。
そのツイートには、見たこともない人からのリプがたくさんついていた。
「自分も(私)さんの話が好きだったから悲しい」「知りませんでした、寂しいですね」
今まで一度も感想なんて送ってくれなかったくせに。
マシュマロを設置しても、結局来たのはあのマシュマロだけだったのに。
逆恨みしてしまう自分が嫌で、その人のアカウントはブロックした。
気がついたらアカウントは消えていた。
私はどこにでもいる二次創作字書き。
人生って抑圧の塊じゃないですか?
俺だって外歩くときに腕振り回したり叫んだり踊ったりしたいし、なんなら服なんて着たくない(特に夏)し、まる一日ずっと裏声で話したりしてえよ
冗談で言ってるんじゃねえぞ
俺はそういう、日々に変化をつける工夫みたいなのをやらないとマジでやってられねえ性質なの でもそんなことやると職質されたりアパート追い出されたりしそうだから、マジメに服着て歩いてんだよ
で、やってられねえから鬱になったりしてるわけ
で、ですよ
ひとりでいるときは四六時中体を揺らして独り言言ってる俺が、社会のためにジッとして黙ってるっつーのにお前らはクソどうでもいい書類のいちチェック欄に適当に印つけるのがそんなに嫌かよ
✔️だぞ
一画だぞ
それでお前の何が変わるんだよ
あーハイハイ性別ね、データとして必要なんだね、身体は女だから女にしよう/心は男だから男って書いちゃおう、ってさあ、適当に答えりゃいいだろ
なんでそれで涙が出たり震えたり傷ついたりするワケ?
そんなこと言ったら俺は「チンポ出したまま外に出て回転しながら歩く」っていう自己表現、自分らしい生き方、アイデンティティが法律で常に規制されてるんですわ
「同性婚させろ」くらいインパクトある主張なら全然いいよ 税優遇とかいろいろあるしな
身体の性別データがほしいに決まってんだろ てめえの自認がどうこうみたいな話してんじゃないってわかんねえか?
世界の中心はてめえじゃねんだよな
そのくらいサラッと流して、✔️、Next!
それでいいだろ
なあーにがカウンセリングじゃ、薬飲めじゃ!
些細なことでも何でも、夫と一旦喧嘩になってしまうと「僕なんて死ねば良いんだろ」「離婚しよう」と興奮して暴れる。夫はバツイチ。私は初婚でIT関連に勤めている。現在コロナもあって在宅勤務。
夫は平常モードだと、知性も高く朗らかでユーモアもあり、とても素敵な人だ。職場のファンも多い(男女関係なく)。本当に尊敬しているし愛している。恋人だった頃は、距離があったから冷静になる時間もあり、それなりに衝突もあったが互いに謝ったり謝られたりして特に気に留めていなかった。
結婚を境に一緒にいる時間が増えれば増えるほど、まるでジェットコースターのように夫は機嫌が変わることが分かった。ここ数年本当に酷くて悩んでいる。
夫は興奮すると目がすわるし瞳孔が開いて息が荒くなり日頃の理性が全部消え、まるで獣のように咆哮する。喚くだけだったらまだいいほうで、さらに血が上ると皿を割ったり、料理を捨てたり、カバンを投げたり...新婚旅行で買った記念の置物も早々に破壊された。
・ひどく極端なことを突拍子もなく言い出す(僕が死ねば解決する、じゃあ捨てる、全て止めるなど0か100思考)。
・夫の誤解であっても頭に血が上っているときは、意見すら聞いてもらえない。
・誤解を解こうとすればするほど、激昂して余計複雑になる。
・切れる言動に一貫性がなく、こちらが配慮や改善できないレベル。
なんだ。なぜだ。私にはわからない。普通の日常の喧嘩で死ぬとか離婚とか毎回出すのってそれって少し卑怯じゃないのか。
そして翌日もしくは数時間後に、ごめんねと泣きながら謝ってきて、また優しくて柔軟ないつもの夫に戻るんだ。このような言動(平常モードだったら流すような些細な事で激昂し、そうかと思ったらしばらく鬱ぎ込む)数日数週間単位で繰り返される。
ちなみに本人曰く双極性ではないらしい(結婚後診断済。セカンドオピニオンはなし)そして外面はすごく良いのでこの症状は私の前だけだ。誰も知らないから誰にも相談できないでいる。
私も出来た人間ではないけど1度も手だけは挙げたことない。浮気もしたことない。
結婚生活は続けたいし彼が大切なのだけど、最近は「〇〇ちゃん大好き」と手を絡ませてくるときに(彼はいつもベタベタ触れたがる)、獣の形相の顔が脳裏に浮かんで辛い。怖い。自分が引いているのが自分で分かるのが更に辛い。この繰り返しに段々と疲弊している自分がいるのも事実だ。
このような気性のパートナーを持っている方、どうやってうまくやっているの?私は女だから力じゃ絶対勝てないし、直接暴力を振るわれたらどうしようと考えたら肝がヒュッとなる。
楽しい会話の中の冗談でも、気に触ることだと最近はプッツンと(本当に見ていてわかる。笑顔から急に目が据わる)切れて暴れだすので、冗談にも気を付けている。これが食事中にも起こるんだよ。そういう時は飯どころじゃなくなる。何故って床に飯が散乱するからorz...
いつまで続くのだろう。子供とか出来たら変わるのかな。
まさか増田に投稿するとは。。誰か知らないけど最後まで読んでくれてありがとう。吐き出して少しスッキリした。同じ獣でも、けものフレンズだったらサーバルちゃんがすき。
これどうだよ?
元のバージョンでも離婚しろつってる人はある程度いるけど、少ねえよお
男女に筋力差があるから〜ってか?ふだん性差否定してんのにこういうときばっかり十把一絡げにして語るのはマジでどうかと思うぜ 俺は彼女と腕相撲したらほぼ互角やぞ
男にも優しくするか女にも厳しくするか、どっちかにしなさい!
女にばっかり優しくしないの!めっ!