はてなキーワード: モニタリングとは
ハロワに通い、なんとか就職するが「朝起きれない」「上司の指示が伝わらない」「(早く帰ってゲームしたいので)1分たりとも残業したくなくて勝手に帰って怒られる」等により職場で浮き、短期離職を繰り返す。
発達障害の自覚があったので、心療内科を予約し、ストラテラを飲み始めた。これが2年前。
若干の副作用もあったが、主治医に相談して色々薬を組み合わせながら、服薬を継続した。
食欲が減退して体重は10kg減ったし、吐き気もあるし、日中は勃起しなくなった。
服薬のメリットを簡単に言うと「やろうと思ったことがやれる」これに尽きる。
(トイレ汚れてるな…)→todoに即登録→今日中に必ずやれる。
(生活リズムちゃんとしたいな…)→寝る時間を決めてiphoneに即登録→何がなんでも絶対寝る
(そろそろ正社員でちゃんとした給料がもらえる仕事がしたいな…)→以下略
(せっかくいい会社に雇ってもらえたし、今年は◯◯の勉強をしたいな…)→以下略
といった感じで、現実的に実行可能なことなら、めんどくさくても実行できるようになった。
それによって、2年間で人生が180度変わった。
死ぬまで飲み続けるのは肝臓の負担が怖いので、肝臓の数値を内科で定期的にモニタリングしている。
また、最近は「ストラテラを減らしていくにはどうしたらいいか?」という方向で主治医の指導のもと戦略を実行している。
「push型」と「pull型」は、情報の伝達や処理の方法を表す用語であり、主に情報技術やコミュニケーション分野で使用されます。以下にそれぞれの違いを簡単に説明します。
Push型: データを送信側から受信側へ積極的に送信する方式です。送信側がデータを生成または更新し、受信側に対して自動的に送信されます。送信側がデータの変更を判断し、定期的に受信側に送信するか、あるいは特定のイベントが発生した際にデータを即座に送信することができます。例えば、電子メールの送信やプッシュ通知が一般的な例です。
Pull型: データを受信側が必要に応じて取得する方式です。受信側がデータを要求し、送信側は要求されたデータを提供します。受信側がデータを取得するタイミングや頻度を制御することができます。例えば、ウェブブラウジングやAPIのリクエストが一般的な例です。
要約すると、push型はデータを送信側から受信側に自動的に送信する方式であり、一方でpull型は受信側がデータを必要に応じて要求する方式です。
便通は「pull型」です。
便通は、人体の消化器系において、食物を摂取してから体外への排泄までのプロセスを指します。このプロセスでは、消化器官によって食物が消化・吸収され、不要な物質が体外へ排泄されます。
受信側である腸が必要に応じて便を押し出す: 体内の腸が、消化・吸収が終了した便を必要に応じて押し出します。腸の筋肉が収縮し、便を蠕動運動によって腸管を押し出し、最終的に肛門へと移動します。これにより、腸が必要に応じて便を排出することができます。
受信側である腸がデータの変化を判断し、制御を行う: 腸は内部の状態をモニタリングし、便の形状や量、腸内の水分などを評価します。これに基づいて、腸が便を押し出すタイミングや力を調整し、体外への排泄を制御します。
したがって、便通は受信側である腸が必要に応じて便を押し出し、制御を行う「pull型」のプロセスであると言えます。
ワイ:長時間の移動の前など、便座でいきんで排便することもありますが、その時は脳からのpush型ではないでしょうか?
ご指摘の通り、長時間の移動の前などに便座での排便を促すために、意図的に脳からの「push型」の刺激を行うことがあります。
例えば、旅行などで長時間の移動が予想される場合、脳からの刺激を使って便意を促し、便をスムーズに排出するために便座に座ることがあります。これは、意識的に脳が便意を感じさせることで、便を「push」することを促すためです。
しかし、このような場合でも、最終的には腸の筋肉によって便が押し出される「pull型」のプロセスが行われます。脳からの刺激があっても、腸が必要に応じて便を押し出すための腸管の蠕動運動が行われることで、便が排出されます。
したがって、便座での排便の場合でも、脳からの刺激は便を促すための「push型」の要素がありますが、最終的には腸の「pull型」の運動によって便が排出されるという点に注意が必要です。
ワイ:では、近くにトイレがない場合や、下痢気味の場合の、今は出てほしくないという時もpullリクエストの拒否であり、失敗した時におもらしになるということでしょうか?
はい、そのような場合には、脳からの「pull型」のリクエストが一時的に拒否されることがあり、便が体外への排出を遅らせることがあります。これは、腸が便を一時的に保持することで、トイレが利用できない状況や、排便を遅らせたい場合に対応するための生理的なメカニズムとして機能しています。
例えば、トイレが近くにない場合や、下痢気味の場合には、脳からの便意を感じる「pull型」のリクエストがあっても、意図的にそれを抑制することができます。腸の筋肉が便を保持し続けることで、事前にトイレを探したり、適切なタイミングで排便を行うことができるようになります。
ただし、長時間にわたって便を保持することは、腸の運動を乱す可能性があり、便秘の原因となることがあります。また、体外への排便を遅らせることで、排便のコントロールが利かなくなり、漏れてしまう場合もあります。そのため、適切な健康管理を行い、便通の異常には注意を払うようにしましょう。
以上のように、便通は脳からの「pull型」のリクエストと腸の筋肉による「pull型」の運動が組み合わさった複雑なプロセスであり、一時的に脳からのリクエストが拒否されることがある一方で、過度な便の保持は健康に悪影響を及ぼす可能性があることに注意が必要です。
ワイ:1~2歳で始める、おむつを外す、便座で排便するトイレトレーニングは、排便をpull型からpush型に変えるトレーニングではなく、pullリクエストいつ許可するかを子供に覚えさせる訓練ということでしょうか?
はい、一般的に1~2歳の幼児に対するトイレトレーニングは、脳からの「pull型」のリクエストを理解し、適切なタイミングで排便を行うことを学ぶ訓練として行われます。つまり、子供に自らの便意を感じ、トイレに行くタイミングを把握し、便座での排便を行うことを目指します。
このトレーニングでは、子供にトイレの使い方や便意の感じ方を教えると共に、排便のリクエストを感じた時にトイレに行くことを促すようにします。子供が便意を感じた場合には、親やケアギバーがトイレに誘導し、子供自身に排便を行う機会を与えます。これにより、子供は自らの便意を感じることとトイレに行くことの関連性を学び、便意を感じたらトイレに行く習慣を身につけることが期待されます。
このトレーニングを通じて、子供は自分自身で排便をコントロールし、排便のタイミングを選ぶことができるようになります。これにより、脳からの「pull型」のリクエストを感じた場合に、適切なタイミングで排便を行う能力を身につけることが目的とされています。
ただし、トイレトレーニングは個人差があり、子供によって進み具合や達成するタイミングが異なります。親やケアギバーは子供の成長や個性に合わせたサポートを行い、無理をせずにトイレトレーニングを進めるようにすることが大切です。
弊社はコロナ禍以降ずっとリモートワークを継続しているのだが、実はPCの稼働状況をモニタリングしていたようで、ここ3ヶ月ほどの私のPCの稼働状況が明らかに何もしていない状態を検知したそうだ。
技術的なことはよくわからないが、平均的な弊社でのPC稼働率が70%程度のところ、私の稼働率は15%程度だったと言われた。
実際のところ、ここ3ヶ月ほど私はほとんど何もしていない。
始業時刻にPCを立ち上げ、社内チャットのステータスがオフラインとならないようにマウスだけ適当に動かしてはいる(5分ほど無操作だとステータスが"離席中"となってしまい動いていないのがバレるため)ものの、1日中YouTubeやTwitter、増田になんJ、挙句にはまとめサイトなどを適当に巡回しているだけの日々を過ごしている。
今日に関しても、サボりがバレた件の連絡が来た15時の時点でメールとチャット以外のソフトは立ち上げてすらいない状態だった。
元々どうしようもなく怠惰な人間で、例えば大学でも授業など殆ど出席せず、テストのみを受けて単位だけを回収するような人間であった。その方が効率的だ、等と考えていたわけではなく、ただ単に朝起きて大学に行くという行為が面倒でできなかったというだけだ。同時に入っていたサークルも、幹部の代になって運営が面倒でフェードアウトした。
だからといって何をするでもなく、毎日昼過ぎに起きてはダラダラとSNSやアニメなどを観て、気がついたら日が暮れて、なんとなく深夜3時くらいに眠りにつくような日々だった。
弊社は良くも悪くも成果物主義であり、十分な成果物さえ出していれば特に何も言われないし、逆にアウトプットが芳しくなければ、何時間働いていようが関係なく低い評価を付けられる。
実力主義といえば聞こえはいいが、その実態は単に人材の管理や育成に力を入れる風土がないだけの会社であった。
そんな会社への入社と同時にコロナ禍に入り、全業務がリモートワークになった。元々個人プレーの多い職場であったため、日常に戻りつつある現段階でも原則リモートワークを継続している。
リモートワークではあったものの、「この成果物を何時間で作成せよ」という形式でタスクが降ってくる弊社のシステムとは合っていたようで、達成すべきゴールが明確かつその業務にかかる時間の目安まで明示してくれていたため、うまく自分の怠惰さを出さずに業務に取り組むことができていた。
しかしながら、最近いくつかのプロジェクトの主任を任されることとなったところから歯車が狂い始めた(もちろん狂わせたのが自分であることは承知の上であるが)。
主任の名の通り、現場レベルでのトップとなったことで上記のタスクの割り振りが私の担当となり、また、プロジェクト管理が主な業務となってしまったことで、サボる余白が生じてしまった。
余白と言っても業務量が減ったことにより余裕が生じたというものではなく、正直なところサボっている余裕など全くない。
しかしながら、当該管理業務自体は期日感や所要時間が明示されて割り振られたものではなく、プロジェクトの最終段階までに全てを完了させていれば良いという性質のものであることから、自身の怠惰な部分が遺憾無く発揮されてしまい、今もやらねばならぬ業務を先延ばしにし続けている状況である。
進捗を確認するような場が存在しなくなったことで、ビハインドにも歯止めが効かなくなってしまった。
具体的には、プロジェクト自体は12月ごろからスタートしており、1日サボったことでビハインドが8時間生まれた。それが積み重なって3月頭の現時点で100時間近く管理業務がビハインドしており、それを今月中になんとか巻き取る必要がある現状である。
が、当然にその間も新規の業務は増えていく一方であるし、ここまで来るともうどうしようもないよな〜などと思いながら、YouTubeを観ることしかできなくなってしまった。
というわけで、もう無理かもしれないな〜などと漠然と思いながらYouTubeを見ていた折、急に部長から着信があり、応答すると上記の通り、「サボっているよね?」という旨を至極回りくどく確認されるに至った。残念ながら咄嗟に上手い嘘など出てくるはずもなく、素直にサボっていることを白状した。
正直、もうすでにどうしようもないくらいにサボってしまっており、これだけのビハインドを今月中にどうにか丸め込めるだけの方法もないので、遅かれ早かれこうなっていたのだろうなとは思う。
とはいえ、サボりを正面から指摘されてなお開き直って会社に居座ることができるほどメンタルは太くないので、おそらく仕事を辞めることにはなると思う。この先どうしようかという点については未だ何も考えられていない。
船着場のあたりが騒がしくなってきた。そうか今日は週に一度の<ご新規さん便>がやって来る日だ。ざわつくバーの店内。この島に来て間もない男性陣が窓の外をチラチラと眺めている。自分はそんな奴らを視界の隅に置きつつ、バーテンのジュン君にハイボールのお代わりを頼んだ。「そういえば今日の便の男女比って聞いてる?」「いやぁ、ボクらのレベルでは全然教えてもらえなくて。先週は女だらけでしたよね。今日は反動で男祭り便じゃないですか?」「でもね、スレた女より話せる男がいた方がむしろ楽しいんだよな。シャバの状況も聞けるしさ」
「そういえばダンさんはここ来てどれくらいでしたっけ?」「もうかれこれ半年かな。だいたいのことはやり尽くしたし、そろそろ後半の過ごし方を考えないと。。」ふとその瞬間、残してきた家族のことが一瞬頭に浮かんだ。いつものことだ。そろそろ30になる娘は元気だろうか?結局孫の顔を見ることなく島に来てしまった。別れの瞬間の嫁の顔。長年連れ添った男が目の前から消える喪失感と、この先に降りかかる筈の苦難から解放される安堵の入り混じった表情。「アタシは島には行かないよ。あなたと違ってまだまだ健康だし、細く長く生きるのがアタシの母からの教えだから。アナタの一括年金は大事に使わせてもらうわね」
窓の外を眺めていたテーブル席の男の一人が小さく呟く。「おお、若い女が来た。なんとなく高岡早紀に似てる」島のNPO事務所に隣接したこのバーは、チェックインに向かう行列の通り道なのだ。ちらりと外に目をやると30人くらいの集団の中に黒髪ロングで物憂げな表情をした一人の女性の姿を確認できた。おそらく40半ばくらいだろうか。今晩のウェルカムパーティーで男達が必死に群がる様子が想像できてしまう。あとは彼女が女性専用ゾーンへの入所を希望しないのを祈るのみだ。噂によるとそこはガーデニングとペット同居とレズビアンがメインコンテンツでまるで昔の修道院みたいなところらしい。男女の夜這いと乱交がはびこるミックスゾーン(我々がいるところだ)とは大違いだ。
「ダンさーん、マコちゃんとは最近どうなのよ?」後ろからの声に振り返るとバスローブを着たリンちゃんがイタズラっ子な目つきをして笑ってる。もう50過ぎなのにぱっちりメイクで妖艶なフェロモンが漂う。毎日ジムで鍛えてる尻はそこそこのボリュームで、上陸まもない頃の俺も相当に世話になった。なんでもシャバにいた頃は新体操のコーチをしていたらしい。あまりのドSっぷりに辟易して最近は疎遠だけれど。「あのね、専属契約を結んだけどさ、やっぱりお互い他に目移りしちゃって、そろそろ大部屋棟に戻るよ」「わーい、そしたらまた一緒に遊べるね。今週末にコスプレダーツ大会やるからそれまでに是非!」
やりとりをカウンターの端で聞いてた爺組のヒロさんが声をかけてくる。「ダンさんやっぱりモテるね。俺なんか全然ダメだよ。島に行けば毎日酒池肉林だって聞いてここ来たけど騙されたよ」「いやだ、そのセリフ聞き飽きたわ。ヒロさん、マヨさんにたまに抜いてもらってるじゃん。シャバじゃご法度の行為だよ」この島で女性に相手にされない男性は<爺組>と呼ばれ、島に常駐する介護スタッフが定期的に性的なサービスを行うことになっている。バーテンのジュン君も女性棟にある秘密の部屋へ時折通ってるそうだ。詳しいことは決して教えてくれないけど。
そのジュン君が訊いてくる。「ダンさんって明日のアツシさんのお別れ会出ます?でも今週入って毎日朝から酔っ払ってて、このままだと胴上げもできない感じですよ」「ああ、先週のサトルさんもそうだったね。最後の挨拶くらい綺麗にできないもんかなぁ」いやいや、皆知っている。社会的に一度死んでこの島に来たとしても、島の友達が明るく見送ってくれたとしても、おのれの肉体と意識がこの世から永遠になくなることへの恐怖からは誰も逃げられない。そんなの最初から分かっていたことだ。
運悪く就職氷河期にブチあたり、大学卒業後も居酒屋のアルバイトで食いつないだ。ルックスがそれなりに良かったせいか女性にはモテてデキ婚の上30前に父親になった。家族を養うために佐川急便に入社。30代を仕事と子育て、それと時々の風俗通いであっという間に駆け抜けた。そして自分が40を過ぎた頃、父親が認知症になって全てが変わった。
もともとアルコールに溺れていた父の症状進行は早かった。自宅での介護を選んだ母の選択も悪かった。尤も施設に関しては公営老人ホームが入居2年待ちという状況で他に選択肢は無かったのだけれど。日中のヘルパー訪問や週2回の入浴サービスは助かったが、日に日に父が人格を失っていく中で、夜間の排泄介助や頻発する徘徊に母のメンタルも音を立てて崩れていった。父から激しく暴力を振るわれた夜「もう限界です」そう言い残して母は自ら命を絶った。父を道連れにして。
ちょうど仕事で腰を痛め退職したタイミングとも重なり、俺のアルコール依存生活が始まった。ブームになったフードデリバリーの業務委託を始めたが、時間の融通が利き過ぎる為かオンとオフの境目が曖昧になった。両親の死から数年後のある朝、二日酔いで自損事故を引き起こし、入院中の検査で認知症初期と診断された。飲み過ぎで脳が縮み始めているそうだ。父と全く同じじゃないか。嫁と娘の反応は冷たく、嫁からは離婚を仄めかされた。
そんな中、限界まで膨張した社会保障費(老人医療・介護・年金・生活保護)を削減するために、政府が新しい法律を成立させたことを知った。<令和の島流し>と呼ばれるこのプログラムは政府が指定するNPOによって運営され、島に上がる人間は安楽死を1年以内に受け入れることと引き換えに、労働からの解放と、衣食住と適度な快楽(アルコール・島内の自由恋愛・性的サービス等)が保証され、家族に対しては1000万円の一括年金が支給される。絶望状態にあった俺はこれに応募し、審査を経て半年前に上陸を果たしたのだった。
ちなみに上陸後のプログラムからの離脱は完全に不可能だ。島にはネットも郵便もなく、家族とのやりとりは一切遮断される。死亡後の通知も無しだ。一方でプログラム参加者の様子は政府によってモニタリングされ、NPOスタッフによる虐待がないことが保証される。これらはプログラムの安定運営と将来の参加者獲得のための必須事項であり、国会における法案審議の最も大きな争点であった。なお今の国会では安楽死の即時実行を条件とした一括年金3倍増プランを議論しているらしい。
「ダンさん、何だかボーっとしてるよ!」リンちゃんの声でやっと我にかえる。「私も見たけどさっき来た女の人綺麗だね。週末のダーツに来ないかな。でも今晩誰かに食べられちゃうかー」ふとテーブル席の男性軍団を見ると、早速ひそひそと作戦会議をしているようだ。そうそう、ここは通称<ハプニングアイランド>。プログラム応募者の中でも性的欲求が著しく強いグループが連れて来られる島なのだ(他の島のことはよく知らない)。ミックスゾーンの場合、爺組・婆組を除く殆どの男女が同性を除く全員と関係を持っているだろう。
そしておそらく政府がモニタリングした我々の性行動は全て詳細にデータ化され、将来の社会運営を担う人工知能に粛々とインプットされている筈である。「そうだね、今からでもマコちゃんに話をつけて今晩に備えるかな。でも自分の性癖としては他の男に散々やられた後、最後に優しく上書きしたいタイプなんだよね」「そうね、ダンさんって究極の寝取られ派だもんね。ミスターNTRさん」ふと顔を上げるとカウンターの向こう側でジュン君がニヤニヤと笑ってる姿が目に入る。その目の奥は不思議なくらい冷徹に澄んでいて、まるで我々の会話と表情を片っ端から読み取ろうとしてるかのようだった。
完
(このストーリーは今年の初夢で見た内容を元にしています。Twitterで連ツイスレッドが表示されない問題が発生してるのでコチラに一時保管)
Colaboの件が赤い羽根共同募金のほうに飛び火しているようです。一般論として、募金する際にはそのお金が何使われているのかをきちんと把握することが望ましいでしょう。とはいえ、数多の選択肢がある中で、どこの団体がどういう活動をしているのか把握し、募金先を選ぶのは簡単ではありません。ここでは、アメリカのGiveWellという非営利団体が公開しているおススメの募金先を紹介します。
このGiveWellという組織は名前の示す通り、どうすればWell(効果的に)にGive(寄付)できるのか、という質問に答えています。具体的にはインパクトがあり、対費用効果の高い支援をしましょう、というのが彼らの主張です。彼らは客観的な証拠と分析に基づいて寄付先を選んでいます。彼ら自身もファンドを作り、そこに寄付することもできるのですが、ここでは彼らのOur Top Charitiesというページに紹介されている四つの活動と組織 (https://www.givewell.org/charities/top-charities) を紹介します。個々のサイトにいけばクレジットカード経由で寄付ができます。円での寄付ではないので、ドル変換の手数料がないカードが望ましいかと思います。ソース、レポートなどは元のページを参照してください。要約です。特に僕の意見は入っていません。翻訳が専門ではないので、誤訳があればご指摘ください。
マラリアによってサブサハラアフリカで五歳以下の子どもを年間60万人以上、死亡しています。季節的なマラリア予防薬は、マラリアの感染率が高い一年のうち四か月の間に投与されます。これは平均的に5000ドルで一人の命を救うことができるようです。いくつも質の高い研究でこのインパクトは確認されています。この活動で推奨されているMalaria Consortiumは信頼できる定期的なモニタリングを行っています。
上で述べたように、マラリアはサブサハラアフリカで子供たちの命を奪い続けています。蚊帳を吊るしてそこで寝ることで、子供たちはマラリアを媒介する蚊に刺されずに済みます。一つの蚊帳はだいたい5ドルかかり、一人の命を救うのに、平均で6500ドルで一人の命を救うことができるようです。いくつも質の高い研究でこのインパクトは確認されています。この活動で推奨されているAgainst Malaria Foundationは信頼できる定期的なモニタリングを行っています。
ビタミンA欠乏症は子供たちを感染症にかかりやすくし、そこから死に至ることもあります。GiveWellの推定では20万人の子どもが毎年、ビタミンA欠乏症によって亡くなっています。このプログラムはビタミンAサプリメントを五歳以下の子どもたちに与えることで、ビタミンA欠乏症を予防します。2021年の推定では、この活動で推奨されているHellen Keller Internationalでは、およそ3500ドルで一人の命を救うことができるようです。いくつも質の高い研究でこのインパクトは確認されています。Hellen Keller Internationalは信頼できる定期的なモニタリングを行っています。
2019年、ナイジェリアでは43%の幼児が推奨されるワクチン接種を完了していません。このプログラムでは養育者に金銭的なインセンティブを与えることで、幼児に定期的なワクチン接種を促し、その幼児の病気を予防し、死亡率を下げるものです。この活動はナイジェリア北西で行われています。このプログラムでは一人の幼児にワクチン接種を行うためにおよそ160ドルかかります。2020年においては、このプログラムは一人の命を平均5000ドルで救えると推定されています。いくつも質の高い研究でこのインパクトは確認されています。New Incentivesは信頼できる定期的なモニタリングを行っています。
このGiveWellという団体は効果的な利他主義を意識していて、ドルあたり救える命を最大化しよう、という発想が根底にあります。上記のような途上国の問題は一人の命を救うためのコストが安く、同じ寄付額でより多くの命を救うことができます。過去にはアメリカでの活動も別に推奨していたようですが、今はやめているようです。僕自身は効果的な利他主義は好きではありませんが、この基準は命が平等だと思うのであればきわめて妥当な議論だと思います。
GiveWellが紹介する団体を四つ取り上げて、紹介しました。必ずこれらの活動に寄付しなければならない、というものではありませんが、妥当な募金先が、適切な理由で選ばれていると思います。これを機に、どこに募金するのがいいのだろうか、と考えて頂けると非常に嬉しいです。僕はUNHCRに寄付をしていますが、これを見て、ちょっと考えてみようかと思います。本当は日本でもGiveWellのような団体があればいいのですが…。
ちょうどはてなブックマークで話題になった「経済学者と疫学者の暗闘」という記事を読んだ。そこで参照されている論文が「平均的な外出のコロナ感染リスクは限定的」という論文である。
この論文では2022年9月から10月に調査したデータを用いて、過去二か月の感染歴と同じ時期の行動がどう相関しているかを調べている。具体的には、飲食店の利用、友人を家に招く(訪ねる)、カラオケ、スポーツイベント、性風俗店などの多岐にわたる行動を聞いて、それと感染歴の関係を見ている。行動と感染リスクの双方に影響するような因子をコントロールするために、年齢や家族構成、ワクチン接種状況等の属性について、逆確率重みづけによって調整を行うなどもしている。結論として、筆者たちは極端な頻度でなければ、リスクを伴う行動によって感染リスクは顕著に変化しない、と主張している。具体的には筆者たちは以下のように述べている。
各行動の頻度によって感染リスクへの影響がある程度認められたが、感染リスクが例えば 2 倍以上に高まるのは「飲酒を伴う会合に週 3~4 日以上」など平均的な範囲からやや離れた個人の場合であり、一般的と考えられる範囲のリスク行動の頻度であれば、全くそうした行動を取らない人との間に、感染リスクの顕著な差は見られなかった。いわゆる「飲み会」について述べると、「週 3 回以上」行う人の場合は感染リスクが 10%ポイント弱上昇するという結果が得られたものの、「週 1〜2 回」の感染リスクは「月 1 回未満」と差がなく、どちらも「0 回」の人と比較した場合には、第 7波の時期の 2 ヵ月間での感染リスクを 2~3%ポイント程度上昇させるに過ぎなかった。」
この論文の大きな問題は、二か月以上前に感染したか、特に第六波のオミクロン株への感染があったかをしていないことだ。一回オミクロン株に感染すると、それに対する抗体ができ、感染する確率は下がる。忽那先生の記事によると、オミクロン株BA.1/BA.2に感染した人はBA.5/BA.5にかかる確率が80%ほど下がるらしい。これはつまり第六波で感染した人間は第七波では感染リスクがおよそ5分の1に下がるということだ。
これを考慮に入れないと、結果に大きなバイアスが生ずるかもしれない。具体的には、上のデータで外出している人間は、すでに第六波で感染している可能性がある。つまり一度感染したから、再感染のリスクは低いと見込んで、行動を選んでいるということだ。この場合だと、行動を比べることによって未感染と既感染の割合が異なるグループを比べていることになる。これを考慮に入れると、この結果では決して感染リスクが行動によって大きく変わらないとは言えないのではないだろうか。西浦先生のモニタリング会議の資料によると、第六波では把握できているだけで約84万人、第七波では約150万人が感染している。第七波において、第六波で感染した人間の数は無視できないほど大きいように思える。
このバイアスの可能性については論文中では一切説明がなされていない。恐らくデータがないのだろうが、少なくとも釈明をしない限り、個人的にはこの結果はあまり信用できない。建設的な提案としては、個人が住んでいる地域における第六波における感染者の割合をコントロールすれば、このバイアスは多少コントロールされるのではないかと思う。ただ率直に私のような素人が一読して思いついたようなことがこの論文では議論されておらず、駆け足で書かれた論文なのではないかと思わざるを得なかった。
リンク:
経済学者と疫学者の暗闘:https://himaginary.hatenablog.com/entry/20221231/epidemiologist_vs_economist
平均的な外出のコロナ感染リスクは限定的:https://www.jcer.or.jp/research-report/20221229.html
忽那先生のオミクロン株への再感染に関する記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20220717-00305856
西浦先生のモニタリング会議の資料:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001010896.pdf
僕は男だが、ボディタッチされるのが苦手
ラブコメとかで、気さくな女の子が主人公にボディタッチとかして主人公が意識しちゃうけれど女の子はそんなつもりはないみたいなシーンあるけど
現実では僕は無理だ。
もちろんフィクションはそういうモノだとして楽しめる。
楽しめるけど、「男はこういうのでドキドキするんでしょ」みたいに思われるともやっとする。
ボディタッチの何が苦手というと、
飲み会などで触ってくる人とかは、話すだけでも結構神経使うのに急に懐に入り込まれた感じがして嫌だ。そこまで心許してないですよ。
別に恋愛対象として見ていない人にやられたときに、周囲の人からそういう「カップル誕生か?」みたいな目で見られるのもいやだ。 勝手に関係性を疑われたり期待されたりするのがいやだ。(自意識過剰って思われるかもしれないが、からかいが常の社会にいたので警戒してしまう)
僕に恋人がいるというのをかかってて触れてくる人は特に「あらぬ誤解を生んだらどうするんだ」という気持ちになる。怒りにも似ている。(これもからかい社会にいたため、被害妄想に近いと思う)
やたら露骨にタッチを要求する人は、「この人やべぇ奴じゃ・・・」って思う。なんだろう美人局的な怖さを感じる。以前「熱が出たかも、おでことおでこ合わせてみてください」とか「手あったかいですね(ニギ)」ってやってくる人がバイト先にいて、マジできもかったし怖かった。見た目は可愛い部類かもしれないがその行為で僕の中では怖い部類に入った。
誰しも高齢者になるので、自分を守るためにこれは覚えておきたい話。
ユニット型特養の職員配置は3:1以上。「人員配置基準」を守るだけでは、夜間の職員数が0人になってしまいます。
https://www.minnanokaigo.com/news/kaigo-text/dementia/no124/
職員配置は3:1ということは、高齢者3人程度に看護職員が概ね1人つき、介護・レク・リハビリなどやってくれるのだろうな・・・と感じるだろう。
自分が高齢者になった時は自分を丁寧に見て欲しいと思うだろう。
だが現実はそう甘くない。
「「人員配置基準」を守るだけでは、夜間の職員数が0人になってしまいます」にあれ?って思ったのではないだろうか。
{職員配置は3:1以上と、3人の高齢者を1人以上の職員が見るでは実は意味が違う。
ただし、常時3.33人/1ユニットが配置されているのではなく、従来型特養と同じく「定員あたりの人員配置」で算出された33.3人を10ユニットに振り分けているということになります。
つまり、3:1というのは、3人の高齢者に対して1人の職員が対応するという意味ではない。
施設全体の職員をユニットに割り振り、出勤か否か問わず数えているだけである。
つまり職員配置の算出についてもそもそもが直接介護を行わない看護職員まで数えているという事だ。
しかも現実は、入浴支援(職員1人・入居者さん1人)の際は、そのほかの9人の入居者さんに対して職員1人で支援することになります。
こうなると感覚的には人員配置は9:1である(浴室は1:1だが)。しかしこれも3:1ということになっているのである。
さきの配置基準3:1という数字から感じる印象とはかなり異なるだろう。
誤解を恐れずに極端に言えば1ユニットに1人の職員が出勤していたら良い、のような感覚だ。
さらに、勤務中には高齢者の記録やモニタリングをする時間も必要であるし、職員の研修や年休、これはどうするのかという問題がある。
これを踏まえると職員配置を4:1へ緩和するという案は危ないと感じるだろう。
これまで「職員1人で高齢のお年寄り4人を見るようになるのか。大変だな」と思った方もいるかもしれないが、実際はそんなに甘いものでは無い。
現在の3:1ですら、9人のお年寄りを職員1人で見るという事すら起きているのに、それをさらに緩和するということである。
もちろん夜間を除きユニットから職員がいなくなることは無いのだが、ユニットの所属職員自体が減らせられるのだから、基準数が減らされたら職員と高齢者にしわ寄せがいく。
4:1になったときに「手抜き介護」を防ぐための案として、計画の提出や安全性を確保する外部機関の監査が要件となる。
たったそれだけのことで手抜き介護を防げるのであれば身体拘束があれほど問題になるのはおかしいのでは・・・?
所詮は現場職員の努力で手厚い介護をしろと言っているのに近いだろうと感じる。これではただの精神論ではないか。
そもそも手抜き介護の防止策が必要になると言っている時点で、現場は大変になると言っているに等しい。
そんな緩和をするかもって・・?
ラランドというお笑いコンビをご存知だろうか?ここ数年テレビへの露出も増えてきたサーヤとニシダという二人の男女コンビだ。
サーヤのほうは元々広告系の会社員、ニシダは帰国子女で上智を中退という経歴を経て事務所に所属せずフリーでやっていた。(今は個人事務所を作りサーヤが社長兼務してるらしい)
ある時期からニシダのクズさ、ポンコツぶりが酷いとお笑い番組などでイジられるようになっていった。
ニシダのクズ、ポンコツぶりとしては直接的に有名なのは遅刻癖らしく、とにかく平気で遅刻するしあまり反省もしないらしい。
そういうのが積み重なって、ニシダへの信頼というものが業界内でももてない、だからサーヤがピンでなら、となってしまうケースがどんどん増えているという状況。
ニシダ本人はバカではないしセンスもあると思うがこのままではヤバいということで、事務所の社長でもあるサーヤがYoutubeの企画としてニシダ更生のためのプログラムを作り動画として公開した。
俺はなんか面白そうだな、くらいの興味で見てみた。動画は1時間くらいあるので途中で飽きるかと思っていたがあっという間の1時間だった。
とりあえずこの時点で気になったら一度見てみてほしい。ただし仕事などで弱りきってる人間には刺さりすぎるかもしれないから注意は必要だと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=bCX_SPXgWtQ
ここから少し内容に触れていく。企画としては事務所のマネージャーなどごく近い人物から、冠番組のスタッフ、ゴッドタンなどで有名な佐久間宣行氏などがニシダについてインタビューされる映像がシアターで流され、それをなにも知らされてなかったニシダが見させられるという流れ。言ってしまえば吊し上げであり空気もけっこうなガチ感がある。(ただ、ひたすらイジメみたいに吊るし上げるとかではなく、十分礼節を持った言い方だったとは思う)
その様子を別室でサーヤとゲストの南海山里がモニタリングしている。山里が呼ばれたのはニシダが最も尊敬してる人だかららしい。
モニターしながら「刺さってますかね?あ、でもだいぶ食らってるみたいです」などサーヤが冷静にコメントを続ける。俺はもう見ていて辛くて辛くて泣きそうになってしまった。(ニシダは実際泣いていた)
ニシダがかわいそうだからではない、インタビューされている人たちの話が自分の事を言われてるとしか思えなくなってきてそれで辛かったのだ。
俺はお笑い芸人でもないので、言われてる内容が具体的に当てはまるケースというのはないのだけど、求められること、それに対してのニシダの逃げっぷりとかが、めちゃくちゃ刺さるのだ。
一番わかり易い例としてニシダが口癖のように言う「なるほどね」という言葉。ニシダは自分へのダメ出しなんかも全部この「なるほどね」で受け流してしまう。いやなるほどねじゃねえだろ、自分の事を言われてるんだぞ?
まったく飲み込めてないし、他人事のように客観視することで自分を見るのを避けてしまってる感じ。これって自分も思い当たるとこはたくさんあるのだ。
こういうニシダのダメなとこというのは、ニシダが極端だから目立っているだけで、少なからず共感できる部分というのは多くの人にあるんだと思う。
実際山里なんかはニシダの気持ちがよく分かるようで、何度も「俺もそういうとこはあるんだよなあ・・」と苦しそうな顔を浮かべていた。
そしてこの動画のクライマックスはインタビューの映像を見終わった後、そんな山里がニシダの元に向かい二人きりで話をする場面だ。
山里本人は自分もどちらかといえばニシダ側の人間だと思っているようで、行く前にサーヤには遠慮なく厳しく言ってください的なことを言われるがどうするか迷いが生じてる様子だった。
山里は席につくなり「俺はみんなが言うようにやらなくて今のままのニシダでいてくれていいと思ってる、そしたら俺の脅威が一人減ることになるから」という話をする。
ニシダにとって山里は尊敬する先輩でありある種目指している人物でもあるんだと思う。そういう人からこう言われて心が震えないわけがない。
山里はその後も色んな話をするが、そのどれもが俺の心にも刺さった。俺にとって山里という人物はなんの思い入れもないただの芸人さんなんだが、誰が言ってるかではなくて言ってる内容がすごくうなづけるもので重みもあったからだ。
尊敬してる先輩から直接言われているニシダにしたらすごい言葉として響いてるだろうと思う。そして、それなのに明日になったらまた忘れちゃうかもという事すら山里は見透かす。
そう、俺も尊敬する人から叱咤激励を受けて、もう俺は生まれ変わるんだ明日から、と決心した次の日にはもうケロっといつも通りのダメ人間に戻ってしまうような事は何度も経験がある。
山里は山里なりに色々と迷いながらも真摯に言葉を投げかけていった。ニシダの反応は涙をポロポロこぼしながらも終始モワッとした受け答えだったが、そういう反応になってしまうのも俺には痛いほどわかった。
ニシダの場合は芸人でありやや極端に過ぎるとこはありそうなんだが(普通の会社だったらクビになってるかもなあ)
少なくとも俺にはそのへんの意識高めな自己啓発本なんかよりはよっぽど刺さった動画だった。ニシダに山里のようになってほしいとは思わないが、自分のやりたい事ができる場を、自分で掴み取るとこまでいってほしいな、応援したいなと思いました。
無料化した理由が分かったわ。あのゲームVtuberとかの配信者以外プレイしないだろ。だって誰も見ていない状況で人間一人がステージをクリアできようができまいが、どうでもいいんだもん。一度クリアできなかったら即電源切って二度と開くことなかったわ。しょぼんのアクションとかもそう。誰も見ていない状況でどんな意地悪トラップに引っかかっても意味ないんだもん。Fall Guysって誰も見ていないモニタリングみたいなゲームなんだよ。
Fall Guysプレイするのにお金はいらないけど、10人以上の最低一人はコメントをくれる視聴者が必要なんだよ。いいか?俺が今からプレイしてリアクションを取るから見ててくれよな✋
https://www.smfg.co.jp/sustainability/report/topics/detail096.html
マグマから得られる地熱や、地表付近の地中熱は国内で安定的に得られる国産エネルギー源で あるにもかかわらず、これまであまり利用が進められてこなかった。しかし、エネルギーの在り 方が抜本的に見直される中、あらためて地熱資源に注目が集まり始めている。
東日本大震災や地球温暖化問題を機に、エネルギー政策の抜本的な見直しが議論されている。太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーが注目を集める中、新たな脚光を浴びているのが地熱資源だ。地熱資源は、マグマの熱に由来する高温流体を利用する地熱と、太陽熱に由来する地表周辺の地中熱の2種類に分類される。地熱も地中熱も実用化の歴史は長いが、国内ではあまり普及が進んでいない。本特集では、地熱発電と地中熱利用、それぞれの現状と普及に向けた課題、今後の展望を考察する。
地熱発電に利用されるのは、マグマから得られる熱エネルギーだ。火山帯の地下数キロメートルから数十キロメートルには、1,000℃を超える高温のマグマ溜まりがある。このマグマ溜まりで熱せられた岩石中に地下水が浸透すると、熱水あるいは蒸気を蓄えた地熱貯留層ができる。この地熱貯留層まで井戸を掘り、200~350℃という高温の熱水/蒸気を取り出してタービンを回すのが地熱発電の基本的な仕組みだ。その魅力は、24時間365日安定的に発電可能で半永久的に枯渇の恐れがないことと、発電時のCO2排出量がほぼゼロであることだ。
日本の地熱資源量は2,300万キロワット超で、アメリカ、インドネシアに次いで世界3位を誇るが、発電設備容量で比較すると、1位の米国が309.3万キロワットなのに対し、日本は53.6万キロワットで8位にすぎず、豊富な資源を生かしきれていない状況にある。
日本の地熱発電が普及しなかった主たる要因は、「立地規制」「地元の理解」「エネルギー政策」の3つといわれている。
「立地規制」とは、政府が1970年代から景観保護などを理由に国立公園、国定公園、都道府県立自然公園における地熱開発を制限したことを指している。国内の地熱資源の7~8割は国立公園内にあるため、これが事実上の開発制限となってしまっているのである。
「地元の理解」とは、地熱資源立地区域に隣接する温泉地区の事業者の理解が得られないことである。科学的な根拠や具体的な因果関係を示すデータはないが、温泉地に関わる観光事業者が温泉源枯渇を理由に開発を拒否するケースは全国で起きている。
「エネルギー政策」とは、政府による開発支援の問題と言い換えてもいい。1974年に始まった「サンシャイン計画」では、地熱発電は主要な発電方法の1つと位置づけられ支援策も充実していたが、1993年の「ニューサンシャイン計画」以降、研究費が削減され、1997年の「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(新エネルギー法)」では、「新エネルギー」分野の研究開発対象に選ばれなかった。さらに、2002年の「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法(RPS法)」では、対象となる地熱事業は「熱水を著しく減少させないもの」という条件が付いたため、従来の発電方式では支援を得ることが難しくなってしまった。
そもそも地下資源は開発リスクの高い事業である。開発の際は、地表評価を行った後、地下深部に多数の坑井を試掘し、発電可能な地熱資源を掘り当てなくてはならない。試掘とはいえ、掘削には1キロメートル当たり約1億円のコストがかかる。地中にはマグマがあるのだから、掘削すれば必ず地熱資源を得られるだろうとの推測は素人考えで、事実はまったく異なる。重要なのは、マグマ溜まりの探索というよりも地下水が貯まる地熱貯留層を掘り当てられるかどうかだ。現代の高度な探索技術をもってしても、地下1~3キロメートルに分布する地熱貯留層を正確に検知することは極めて困難で、今も開発事業者の知見や勘に頼らざるを得ないというのが実情だそうだ。首尾よく掘り当てたとしても、高温蒸気を安定的に得られるのか、どの程度の発電ポテンシャルがあるのか、熱水の長期利用が周辺環境に影響を与えないのかなどを見極めるため、数年間にわたるモニタリングが欠かせない。そのうえ、資源を掘り当てても認可を得られなければ発電事業はできない。地熱発電の調査から開発までに10年以上の期間が必要とされるのは、このような理由による。ある意味、油田開発と同等のリスクとコストが必要とされながら、出口としては規制に縛られた売電しかないため大きなリターンも期待できない。こうした状況では、地熱発電事業への参入者が現れなかったのも、致し方ないといえる。
しかし、地球温暖化や東日本大震災の影響により地熱発電に対する風向きが変わってきた。地熱開発を阻んできた3つの要因すべてに解決の糸口が示されたのである。
まず、環境省が、地熱開発に関わる自然公園法の規制緩和に動き始めた。2012年3月21日には、第2種、第3種特別地域について、域外から斜めに掘り込む傾斜掘削を容認し、さらに関係者や地域との合意形成、景観に配慮した構造物の設置、地域貢献などを満たす「優良事例」であれば、技術的、コスト的にも負担の少ない垂直掘削も認められることとなった。これに加え、3月27日には「温泉資源の保護に関するガイドライン(地熱発電関係)」を都道府県に通知し、地元調整の在り方を具体的に示した。これらの施策により、立ちはだかっていた「立地規制」と「地元の理解」に関するハードルが一気に下がったのである。
さらに、経済産業省が、2012年度予算に地熱資源開発促進調査事業として91億円を盛り込み、地表調査費用の4分の3、掘削調査費用の2分の1を補助。資源開発のノウハウを有するJOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)による開発準備段階の民間企業への出資や、開発資金を借りる際の債務保証ができるよう、石油天然ガス・金属鉱物資源機構法を改正する方針を示した。そのうえ、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により、売電開始後15年間の地熱発電の買取価格(1キロワット当たり)は、1.5万キロワット以上で27.3円、1.5万キロワット未満で42円という価格が提示された。こうした「エネルギー政策」の転換により、地熱発電事業を覆っていた分厚い雲の合間から、明るい光が射し始めた。
こうした流れを受け、10年ぶりに新たな開発プロジェクトが動き始めた。電源開発(J-POWER)と三菱マテリアル、三菱ガス化学は、秋田県湯沢市葵沢・秋ノ宮地域で地熱発電所の建設を進め、出光興産は他社と連携し、北海道阿女鱒岳(アメマスダケ)地域および秋田県湯沢市小安地域に地熱発電の共同調査を行うほか、福島県の磐梯朝日国立公園内に国内最大の地熱発電所をつくる方針を示している。
岩手県八幡平では、八幡平市と日本重化学工業、地熱エンジニアリング、JFEエンジニアリングが出力7,000キロワット級の発電所を2015年に開設すると発表している。JFEエンジニアリング エネルギー本部発電プラント事業部の地熱発電部長、福田聖二氏は、「弊社は、全国18カ所の発電所のうち9カ所で蒸気設備を建設してきました。その実績とノウハウを生かし、今後は発電事業への参入も視野に入れて開発に乗り出します。また、世界最大のバイナリー発電メーカーとも協業し、従来型より環境や景観に配慮した次世代型の地熱発電所の開発にも取り組んでいきます。地熱発電は、一度開発すれば半永久的に安定稼働が可能というメリットがあり、太陽光や風力などの再生可能エネルギーとともに今後重要な役割を果たすものと考えています」と話している。
福田氏の言うバイナリー発電とは、熱交換器を通して地熱流体(熱水、高温蒸気など)の熱エネルギーを低沸点媒体で回収し、それを沸騰させてタービンを回す発電法だ。使用した地熱流体を地上に放出することなく全量還元できるため、地下水減少のリスクが極めて少ない。また、発電設備から蒸気を排出せず、国立公園などの自然景観に配慮した発電所を建設できるため、環境省の定める「優良事例」に認められる可能性が高いとして期待されている。さらに、熱交換用の低沸点媒体の種類によっては、温泉水(70~120℃)の熱エネルギーを利用した温泉発電も可能だ。温泉発電は、既存の源泉と温泉井に手を加えずに発電ユニットを後付けするだけで実現でき、温泉地への影響も源泉枯渇の心配もない。JFEエンジニアリングでは、福島県の土湯温泉町で2014年に500キロワット級の発電事業を始めるべく、計画を進めている。これは、震災の影響により温泉収入が減った同地で、地熱発電を地域活性化に生かそうとする試みである。このようにバイナリー発電方式は、大型の地熱発電所だけではなく、小型の温泉発電所にも適しており、地産地消型の分散電源として各地に広まる可能性も秘めている。
新エネルギーとして世界的に研究が進む地熱発電分野では、高温岩体発電など新しい技術も生まれている。これは、水を圧入して人工的に地熱貯留層を造り、熱エネルギーを抽出する方式で、天然の地熱貯留層を掘り当てる必要がなく、開発リスクを減らすとともにさまざまな場所で地熱発電が可能になるため、大きな注目を集めている。しかし、人工的な地熱貯留層の構築が環境にどのような影響を与えるのかなど、検証データが揃っていないため、実用化にはしばらく時間がかかると見られている。
国際エネルギー機関(IEA)の試算によれば、世界の地熱発電量は2050年までに年間1兆4,000億キロワット時まで拡大すると予測されている(2009年の地熱発電量は年間672億キロワット時)。現在、日本企業は、地熱発電用タービンで世界シェアの7割を占めるなど、同分野で世界トップレベルの技術を有している。今後、世界規模で拡大が予想される地熱発電分野において、日本企業が存在感を発揮することが期待される。
第2部では、もう1つの地熱資源「地中熱」について考察する。「地熱」と「地中熱」の最大の違いは熱源である。マグマに由来する熱水や高温蒸気がエネルギー源の地熱に対し、地中熱は、太陽で暖められた地表付近の熱がエネルギー源だ。火山地域など対象地が限定される地熱と違い、地中熱は全国どこでも得られ、安定的に利用できることが特徴だ。
地中温度は太陽熱の影響により浅部では昼夜・季節間で変化するが、10メートル程度の深度では年間を通してほぼ一定の温度を保っている。その温度は、地域の年間平均気温とほぼ同等となっている。ちなみに東京の地中熱は年間約17℃で安定している。四季のある日本では、大気は夏暖かく冬冷たいが、地中の温度は一定であるため、この温度差を利用して冷暖房や給湯、融雪などを行うのが地中熱利用の基本原理である。
地中熱利用にはいくつかの技術があるが、現在主流となっているのは地中熱ヒートポンプシステムである。これには、地下の帯水層から水を汲み上げて熱交換を行うオープンループ型と、水や不凍液などの流体を地中のパイプに通して放熱・採熱を閉じた系で行うクローズドループ型がある。オープンループ型は地下水を利用するため設置場所がある程度限定され、主に大型施設で用いられているが、クローズドループ型は場所を選ばず設置でき、環境への影響が少ないことから、現在の主流となっている。
地中熱利用促進協会の笹田政克理事長は「地中熱ヒートポンプシステムは、省エネ・節電対策および地球温暖化対策に極めて効果的です。このシステムは、気温と地中の温度差が大きいほど、通常のエアコンに対する優位性が高く、真夏や真冬ほど高い省エネ効果を発揮します。地中熱を利用すれば、冷房使用率が最も高い真夏のピークタイムなどでもエネルギー消費を抑えられることから、現在問題となっている電力供給量不足の解決策として期待されています。また、地中熱利用はヒートアイランド現象の抑制にも効果があります。ヒートアイランド現象は、建造物からの冷房排熱が大きな要因とされていますが、地中熱の場合、冷房排熱を地中に放熱してしまうため、都市部の気温上昇を抑える効果があるのです」と語る。
地中熱ヒートポンプによる冷暖房システムは、オイルショックを機に1980年代から欧米を中心に普及が進んだ。アメリカでは、現在100万台以上が稼働している。また、中国も助成制度を整備したことが功を奏し、世界2位の普及率を誇っている。これに対し日本は、2009年時点の導入施設数は累計580件にとどまっており、海外と比べて普及が進んでいない。これは、地中熱が認知されていなかったことや、掘削などにかかる初期コストの高さが主な要因と考えられている。
しかし、2010年に政府がエネルギー基本計画で地中熱を再生可能エネルギーと位置づけたことや、2011年度以降に「再生可能エネルギー熱事業者支援対策事業」「地域再生可能エネルギー熱導入促進事業」などの支援策が相次いで打ち出されたことから、国内でも急速に認知が進み、さまざまな分野で導入が検討され始めている。
コンビニエンスストア、学校、東京スカイツリータウン(R)も地中熱を導入
支援制度の拡充や節電意識の高まりを受け、近年、さまざまな分野で地中熱の導入が進められている。たとえば、羽田空港の国際線旅客ターミナルビル、東京中央郵便局の跡地に建設されたJPタワー、セブン-イレブンやIKEAの店舗、富士通の長野工場、東京大学駒場キャンパスの「理想の教育棟」など、ここ1、2年の間に導入が続いている。また、旭化成ホームズやLIXIL住宅研究所が地中熱冷暖房システムを備えた住宅を販売するなど、一般住宅でも地中熱利用が始まっている。
今、話題の東京スカイツリータウンでも地中熱が利用されている。同地域のエネルギー管理を担当する東武エネルギーマネジメントの Permalink | 記事への反応(0) | 19:37