誰しも高齢者になるので、自分を守るためにこれは覚えておきたい話。
ユニット型特養の職員配置は3:1以上。「人員配置基準」を守るだけでは、夜間の職員数が0人になってしまいます。
https://www.minnanokaigo.com/news/kaigo-text/dementia/no124/
職員配置は3:1ということは、高齢者3人程度に看護職員が概ね1人つき、介護・レク・リハビリなどやってくれるのだろうな・・・と感じるだろう。
自分が高齢者になった時は自分を丁寧に見て欲しいと思うだろう。
だが現実はそう甘くない。
「「人員配置基準」を守るだけでは、夜間の職員数が0人になってしまいます」にあれ?って思ったのではないだろうか。
{職員配置は3:1以上と、3人の高齢者を1人以上の職員が見るでは実は意味が違う。
ただし、常時3.33人/1ユニットが配置されているのではなく、従来型特養と同じく「定員あたりの人員配置」で算出された33.3人を10ユニットに振り分けているということになります。
つまり、3:1というのは、3人の高齢者に対して1人の職員が対応するという意味ではない。
施設全体の職員をユニットに割り振り、出勤か否か問わず数えているだけである。
つまり職員配置の算出についてもそもそもが直接介護を行わない看護職員まで数えているという事だ。
しかも現実は、入浴支援(職員1人・入居者さん1人)の際は、そのほかの9人の入居者さんに対して職員1人で支援することになります。
こうなると感覚的には人員配置は9:1である(浴室は1:1だが)。しかしこれも3:1ということになっているのである。
さきの配置基準3:1という数字から感じる印象とはかなり異なるだろう。
誤解を恐れずに極端に言えば1ユニットに1人の職員が出勤していたら良い、のような感覚だ。
さらに、勤務中には高齢者の記録やモニタリングをする時間も必要であるし、職員の研修や年休、これはどうするのかという問題がある。
これを踏まえると職員配置を4:1へ緩和するという案は危ないと感じるだろう。
これまで「職員1人で高齢のお年寄り4人を見るようになるのか。大変だな」と思った方もいるかもしれないが、実際はそんなに甘いものでは無い。
現在の3:1ですら、9人のお年寄りを職員1人で見るという事すら起きているのに、それをさらに緩和するということである。
もちろん夜間を除きユニットから職員がいなくなることは無いのだが、ユニットの所属職員自体が減らせられるのだから、基準数が減らされたら職員と高齢者にしわ寄せがいく。
4:1になったときに「手抜き介護」を防ぐための案として、計画の提出や安全性を確保する外部機関の監査が要件となる。
たったそれだけのことで手抜き介護を防げるのであれば身体拘束があれほど問題になるのはおかしいのでは・・・?
所詮は現場職員の努力で手厚い介護をしろと言っているのに近いだろうと感じる。これではただの精神論ではないか。
そもそも手抜き介護の防止策が必要になると言っている時点で、現場は大変になると言っているに等しい。
そんな緩和をするかもって・・?